JP5421116B2 - 治療及び診断用ペプチド - Google Patents

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Description

本発明は、一般に、人間の障害と疾病を治療するための合成ペプチドの使用に関し、特に、ペプチドと感染症、細胞増殖的疾病と免疫抑制性障害の予防、診断と治療のための方法に関する。
世界中で約4000万人がHIVに感染し、これらの個人の10%は毎年エイズで死ぬ。更に、新しい感染症の年間数は、500万であると推定され、毎年上昇している。この病気を治療するためのコストは、巨大で、ブラジルでの一患者につき2,500ドルから、先進諸国での一患者一年につき10,000ドル以上まで異なっている。予防コストは、今後10年で1200億ドル以上と見積もられているが、予防による長期利益は処置のための将来の経費を激減させる可能性がある。現在の処置の費用の大半は反レトロなウィルス薬であり、これは著しく効果的であるが、しばしば抵抗に会う。更に、恐らく軽度の慢性病気として管理される感染症の長期のコントロールは、低所得及び中所得国で余裕を持って支払える範囲を越えて、コスト負担をもたらす。
HIV-1は最初に細胞上で1又は2以上の受容体に付着し、これによりウィルスゲノムの細胞への挿入を可能にする構造的な変化を誘発する。一度細胞中に入ると、ウィルスゲノムは、自由に複製することができる。HIV感染に対する主要療法は、細胞内に入った後に、ウィルス複製を妨げる抗レトロウイルス薬である。最も一般的に用いられるのは、ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤とウィルス生成物の酵素の処理を妨害するプロテアーゼ阻害剤である。これらの薬は、感染した細胞の中にウィルスの複製を効果的に妨げて、血中のウィルス荷を検知されないレベルまで減少させる。
他の治療的なアプローチはタンパク質(例えばモノクローナル抗体)、ペプチドと低分子量試薬(例えば薬)を含む融合阻害剤を使い、その幾つかはHIVがそれを融合して、感染させるのを防ぐために細胞の外側に作用する。そして、HIVがホスト細胞膜を透過することができなくて、細胞に感染できなければ、HIVは複製できない。融合阻害剤は、効果的にHIV-Iによる感染を妨げて、システムのウィルス負荷を大きく減少させる。そのような融合を妨げる抗体を引き出すワクチンはこの点において興味深く、いくつかの製薬会社はこれを達成することに取り組んでいる。
しかし低分子量試薬の組合せは、治療をうけている患者の約50〜60%のみでHIVウィルスの検知されないレベルを達成する。更に抗体を含む処置の発達は、通常高くついて、かなりの医療基盤を必要とする。更に、ワクチンのような予防治療の発達に大きな努力が必要であるが、特に感染しやすい対象人口のために、プロトコルはすでに感染している人たちのためにも開発が必要である。
直接ウィルス複製サイクルにおけるステップを禁止することにより、病気の予防またはコントロールを狙う治療的なアプローチとは対照的に、前述の通り、患者の免疫系の再活性化は、実用的で、費用効果が良い手法で、健康と生産性を感染した患者に戻すための約束された代替療法である。その結果、例えばサイトカイン処置の発達によって示されるように、免疫治療に対する強い関心は免疫系を刺激するか又は抑制する生成物に繋がる。HIV/エイズの治療のためのサイトカイン/免疫調節物質プロジェクトの1つの発展は、例えば、チムス・ヌクレア・プロテイン(Thymus Nuclear Protein、TNP)技術(カリフォルニア州アズサのバイラル・ジェネティックス・インコーポレイテッド)に由来する2つの重要なペプチドを特定したことである。これらのペプチドは、人間を含むいろいろな哺乳類中に天然で存在する。
特にインターロイキン-16(IL-16)、インターロイキン8(IL-8)とRANTES(CCL5としても知られ、発現し分泌された活性化後に制御された標準T細胞)のHIV伝染力の抑制に関するサイトカインの役割は非常に重要である。HIV-1は、最初に細胞表面の2つの重要な分子構成要素(タンパク質CD4と共同受容体CCR5またはCXCR4)と結合することで、細胞に入る。従ってCD4(-)細胞は、HIVに反応しない。そして、CCR5の遺伝子の不活性化はHIV-I感染症に対する強い抵抗と相関する。IL-16、IL-8及びRANTES(これらは重なり合いか補完的な機能を有する)のようなサイトカインは、ウィルス結合と競争することにより、及び入ることに必要な受容体を下方制御することによる細胞へウィルスが入ることを抑制することにより、ウィルス感染を減らすよう作用できる。インターフェロン(例えばIF-αとIF-γ)のような他のサイトカインは、抗体が媒介する食菌作用を刺激することによってウィルス付加を減少するよう作用する。
インターロイキン(ILs)とインターフェロン(IFs)は、損傷又は怪我に応じて種々の細胞から放出される強力な細胞賦活剤である。従って、これらのタンパク質は、治療剤として強い注目を浴びている。しかし、一般的な賦活剤(例えばリポ多糖類(LPS)と同様に、IL及びIFは炎症性のサイトカインを放出して、治療の間の通常の濃度より高く与えられると、炎症から生じる相当な副作用が生じ、これは致命的になることがあり、入院患者の処置施設を必要とすることもある。同様に、TNF-α、IL-lβとIL-6のレベルは、人間で死の可能性と、直接相関する。更に組み換え型ILとIFの生産及びそれらの使用は非常に高くつき、通院患者用に開発された低投与量の賦活治療さえ、成功率が低く、例えば癌治療や慢性レベルのHIVのコントロールの緩和の強化のような状況に適していない。
一般に、IL8とIL16が放出する賦活剤は、特にホスト防御を強化する役割に適しているようである。単球によるIL−8の選択的な放出は、IL-lβとIL−6のような炎症性サイトカインの放出なしで可能である。しかし、IL−8生産の潜在的に逆影響は、隣接した(非炎症性)細胞によるIL―8の継続的な生産に加えて、炎症を起こした内皮細胞への好中球の強化された補充と細胞/組織の損傷を引き起こす細胞障害性要因の引き続く放出である。IL−8が高濃度であることは有利で、受容体の内面化と細胞の脱鋭敏化に導かれるが、前記放出の結果は、IL−8に応じての好中球の補充の悪循環、組織への損害と、IL−8の更なる生産である。従って、大きくかつ不活性なサイトカイン分子のような外生の治療剤は、一般的な治療の用途には適していない。
これらの問題の一つ以上を提示する適切な情報は、次の参考文献で見い出すことができる。米国特許出願公開第2007/0003542号、米国特許出願公開第2006/0269519号、米国特許出願公開第2004/0248192号、P.W.ラザム、1999。Fatkenheuerら、2005。Stover ら、2006。Cohen、 2007。GlaxoSmithKline、2005a 及びGlaxoSmithKline、2005b。しかしこれらの引用のそれぞれは、1又は2以上の下記欠点を解消していない。
1.薬剤のサイズ又は組成は、費用効果が良いと精製に関する重要な挑戦となる。
2.薬剤は、特定の病原体や細胞タイプに特有で、それらを一般的な治療に使用するには適当でない。
3.薬剤での治療は、炎症または肝毒性のような、致命的であり得る臨床的に有害な副作用を誘発し、入院患者の処置施設を必要とすることがある。
4.処置の終了の後に、増加したシステムのウィルス負荷が続く。
5.薬剤への長期露出は、しばしば治療抵抗性の病原体を生じさせる。
6.外来患者使用のために開発される低投薬量処置は、成功率が低く、状況によっては適切でない。
7.処置は、多くの患者にとって、効果がないか、非実用的であるか、法外なコストを必要とする。
8.治療用抗体の開発は、かなりの医療基盤を必要とする。
9.ワクチンのような処置は、感染の防止には適切であるが、すでに感染している患者の処置には不適切である。
10.誘導される免疫原性反応と他の内因性免疫調節剤の効果の間に有益な相乗効果がない。
11.薬剤は、有益なサイトカイン(間接的な処置)の放出を抑える抑制サイトカインの放出、及び間接処置を禁止する。
12.薬剤は、食細胞の活性化を促進することよりむしろ免疫系の反応のバランスをとるためにベースラインサイトカインレベルを回復させるよう作用する。
病原体が突然変異すると、処置が適切でなくなるので、これらの治療のプロトコルの多くも時間とともに効果がなくなる。更に、病気を併発するどんな免疫抑制でも、抗原性変化に反応して、それによって感染症を順調にしておくために、生来の免疫系の能力を無力化する。しかし、たとえウィルスが1又は数サイトで突然変異し、それによって抗体の活性を無効にするとしても、内因的に生産された抗体は通常多クローン性で、依然としてウィルスと結合することがある。
HIVのような病原体に感染している個人の免疫系は、抗体の生産によって、防御反応を始める。反HIV抗体の存在が、感染に対する診断検査として、しばしば使われる。病気の経過中に、CD4+ T細胞の数が減少するにつれ、徐々に軽微なウィルス負荷を維持する能力が無力化されるのに対して、抗体濃度は高いままである。次いで生来の免疫反応の細胞構成要素は、無くなるか不活性になる。免疫防衛機構が十分に低いレベルに達っしてしまうと、ウィルス複製は抑制した状態に保たれなくて、迅速に病気の最後の段階に至り、AIDSと診断される。しかし、この遅い段階でも、患者は、攻撃的反レトロなウィルス治療によって、死から救い出されることができる。従って、免疫系の細胞を復活させる試薬、特に食細胞は、病気の進行に対する免疫防御も回復させる。
HIVによって誘発されたエイズのような感染症の利用できる治療を考慮して、有害な副作用を引き起こすことなく、病気の経過中に直接患者の免疫系を強めることのできる、選択的で、実際的で、コスト的に有効で、かつ非特定治療を必要とする多数の人々が世界中に存在する。そのような治療は、他のタイプの病原体に対しても効果的であることが理想である。
大きく活性のないサイトカイン分子のような外生薬剤に基づく治療は一般に適していないが、サイトカインと免疫調節物質を含む、免疫系を活性化/反応化する治療剤は、この点に関して特定の保証を示す。しかしペプチドは、治療薬として、しばしば、大きなポリペプチドまたはタンパク質より非常に適切である。ペプチドは、たとえば、インビトロ又はインビボで1以上の特定の望ましい効果を誘導するようになっていることがあり、しばしば付随する悪影響を誘導することなく、通常費用効果が良い方法で合成できる。
本発明は、一般に、治療的に有益なサイトカインの生産を刺激することによって病原体の影響を軽くするか、無効にするペプチドと処置に関する。より詳細には、本発明は、免疫不全ウイルス(HIV)のようなヒト病原体に対して抗体と組合せて使われるとき、そのような病原体を実質的に除去する免疫刺激ペプチドに関する。ペプチドが、抗体と組合せて、殺菌剤として使われることもあり、細胞増殖的な病気や免疫抑制性障害を治療するのにも用いられる。
本発明のペプチドは、抗体によって媒介される食菌作用の後、病原体を消化する食細胞を刺激することにより、病原体に誘導された抗体と相乗的に作用できる。そのうえ、本発明のペプチドと処理は、炎症のような重大な副作用をもたらさない。
従って、本発明のペプチドと処理は、病原体と細胞タイプに関して非特異性である、代替的で、実際的で、費用効果が良い治療を提供し、従って病原体によって媒介される感染症の医学的治療のために、広い適用性を有する。
ある特定の態様では、治療用ペプチドは、コア配列が、少なくとも4個のアミノ酸残基を含み、かつXm−P−Xn−S−Xp、Xm−G−Xn−S−Xp、Xm−P−Xn−T−Xp及びXm−G−Xn−T−Xpから成る群及び治療能力のあるこれらのフラグメント又は誘導体から選択される、少なくとも1種のコア配列を含んで成る治療用ペプチドで、Pはプロリン、Sはセリン、Gはグリシン、Tはスレオニン、Xは天然に存在するL−アミノ酸、m、n及びpは整数で、合計は少なくとも2である。他の態様では、ペプチドが4から8のアミノ酸を含み、整数m、n及びpの合計が2から6の範囲内である。他の態様では、ペプチドは免疫刺激性で、少なくとも1つのコア配列が、VGGGS (配列番号1), PSSNA (配列番号2), HPSLK (配列番号3), HPSLG (配列番号4), HPSLL (配列番号5), HPSLA (配列番号6), NPSHPLSG (配列番号7)及びNPSHPSLG (配列番号8)からなる群から選択される。
本発明の更に他の態様は、少なくとも1つのコア配列を有する少なくとも1つの治療用ペプチドを含む免疫賦活組成物である。一態様では、ペプチドは直鎖状又は枝分かれペプチド構成体である。他の態様では、構成体中に、1から4個のペプチドが存在する。更に他の態様では、構成体がGGGS(配列番号9)のようなリンカー配列を含む。
発明の更に他の態様は、コア配列を有する少なくとも1つの治療用ペプチドを含む組成物を投与することを含む、医学的状況を管理する方法である。ある態様では、処置は1以上の有害な副作用を引き起こすことなく達成できる。更に他の態様では、方法を、微生物感染症、細胞増殖的な病気及び/又は免疫抑制性障害を処理するために使用できる。更に他の態様では、処理される医学的状況は、ヒト免疫不全症ウィルス感染やガンのような細胞増殖的な病気のようなウィルス感染である。更に他の態様では、前記状況は微生物感染症で、組成物は殺菌剤である。
医学的状況を扱う方法の他の態様では、組成物の投与が、少なくとも1つの治療的に有益なサイトカインの生産と少なくとも1つの病原体の抗体の活性を刺激する。更に他の態様では、組成物は、少なくとも1つの食細胞を相乗的に相互作用することにより及び/又は活性化することにより、少なくとも1つの病原体に誘導された抗体の活性を刺激することができる。更に他の態様では、病原体に誘導された抗体が、抗ウィルス、抗癌、抗バクテリア、抗原虫性又は抗真菌性抗体、又はこれらの組み合わせである。更に他の態様では、前記方法は、対象中でサイトカイン分子の特定のパターンの放出及び/又は対象の免疫系の刺激を含む。更に他の態様では、注射、局所及び経口のような1又は2以上のアプローチで、組成物を対象に投与できる。
本発明の他の態様は、 発明の更なる実施例は、コア配列を有する少なくとも1つのペプチドを含む少なくとも1つの組成物で、少なくとも1つのテストサンプルの1以上の部分をインキュベートし、更に少なくとも1つの組成物なしに少なくとも1つのテストサンプルの少なくとも一部をインキュベートすることを含んでも良い診断方法である。ある態様において、前記方法を、少なくとも1つの病原体に誘導された抗体に反応する免疫系の能力を評価するために使用する。更に他の態様では、前記方法が、少なくとも1つのウィルスの複製の能力を無力化する免疫系の1以上の構成要素の能力を評価するために使用される。更に他の態様では、ウィルスはヒト免疫不全ウィルスである。更に他の態様では、前記方法を、少なくとも1つの食細胞の活性を刺激する免疫系の能力を評価するために使用できる。
図1は、本発明の一態様の分子構造の実用模型を例示し、該分子構造は、4つのペプチドを有する多価免疫調節ペプチド構成体であって、各ペプチドがリンカー配列番号を通して中心の骨組み構造にリンクされている 図2Aは、本発明の一態様のペプチド構成体の化学構造を例示し、構成体Peptide6B(SynGia6B)は、分枝した中央の骨組み構造にリンクするコア配列HPSLK(配列番号3)の4個のコピーを含む。 図2Bは、本発明の一態様のペプチド構成体の化学構造を例示し、図2Aに示す構成体にダンシルタグが追加されている。 図3は、図2Aで例示されるペプチド構成体の質量スペクトルである。 図4Aは、抗血清の存在下、本発明の一態様であるPeptide 6B(SynGia 6B))により、人間の血球中でのHIV-I クレードB複製の抑制を例示している分散プロットである。 図4Bは、抗血清の存在下、本発明の一態様であるPeptide 6B(SynGia 6B))により、人間の血球中でのHIV-I クレードB複製の抑制を例示している分散プロットである。 図4Cは、抗血清の存在下、本発明の一態様であるPeptide 6B(SynGia 6B))により、人間の血球中でのHIV-I クレードC複製の抑制を例示している分散プロットである。 図4Dは、抗血清の存在下、本発明の一態様であるPeptide 6B(SynGia 6B))により、人間の血球中でのHIV-I クレードC複製の抑制を例示している分散プロットである。 図5Aは、抗体が存在しない(短い棒)か存在するか(長い棒)のいずれかで、本発明の4つの態様のペプチド(ペプチド6B,6C、C2及びH1C)によるヒト血球中のHIV-I クレード B (B) 又はHIV-I クレードC (C)複製の相乗的な抑制を例示する縦型棒グラフで、単独で分析すると、約30%だけ無力化された。ペプチド6B (SynGia−6B)は、コア配列HPSLK (配列番号3)の4つのコピーを含む構成体で、ペプチド6C (SynGia−6C)は、コア配列PSSNA (配列番号2)の4つのコピーを含む構成体で、ペプチドC2 (SynGia−C2)は、コア配列VGGGS (配列番号1)の4つのコピーを含む構成体で、かつペプチドHIC (SynGia−HIC)は、コア配列NPSHPLSG (配列番号7)の4つのコピーを含む構成体である。 図5Bは、抗体が存在しない(短い棒)か存在するか(長い棒)の両方で、図5Aに示した本発明の4つの態様のペプチドによるヒト血球中のHIV-I クレード C複製の相乗的な抑制を例示する縦型棒グラフで、単独で分析すると、無力化されていなかった(約0%)。
非特異性の治療剤に比較的幅広いフロントを提供するために、有益なサイトカイン生産を誘導する薬剤は、免疫細胞の食細胞活性と協力して機能しなければならない。本発明のペプチドは、有益なサイトカインの放出を誘導しかつ食細胞を含む免疫系を刺激して、病原体に誘導された抗体の存在に反応するようにして、前記ゴールを達成できる。従って本発明のペプチドによる処置は、インビボで免疫系の細胞の活性化を誘導しなければならず、かつ有益なサイトカインの内在的上昇を提供しなければならない。これらのタンパク質を外因的に与えらと、急速に消失するのと対照的である。
特にIL-2、IL-8、IL-15とIL-16の内在性生産を誘導すると、炎症のような中毒性副作用を引き起こす濃度に達することなく、体の全体的な防衛機構を強化する有益なサイトカインのレベルが高くなる。更に、本発明の少なくとも1つのペプチドを組み入れた多価構造による細胞−表面受容体の選択的な架橋結合は、ウィルスが細胞に入ることを阻害しかつ食細胞の活性を刺激してウィルスを除去することでウィルス感染を減少させるよう機能する必要があり、これにより活性病原体による更なる感染症を最小にするか、予防することにより、処置を強化する。
以下の説明は、種々のモードで発明を実施するために意図される本発明の態様を提示する。この説明は限定的ではなく、その範囲が特許請求の範囲により限定される本発明の一般的な原理を説明する目的でのみ提示される。
本願明細書で使用される「含んで成る」、「含む」、「有する」及びこれらの変形は、限定せずに含ませることを意図している。例えば一連の要素を含んで成るプロセス、方法、物品又は装置は、必ずしもこれらの要素にのみ限定されず、前記プロセス、方法、物品又は装置に列挙されておらず又はこれらに固有でない他の要素を含んでも良い。明確な逆の指摘がない限り、「又は」は、含むこと及び含まないとこを意味する。例えば条件A又はBは次のいずれかを満足する。Aは真実であり(又は存在する)かつBは虚偽である(又は存在しない)、Aは虚偽であり(又は存在しない)かつBは真実であり(又は存在する)、及びAとBの両者が真実である(又は存在する)。
これらの説明は単なる便宜的なもので、発明の一般的な意義を与えるものである。本明細書は、明確な記載がない限り、要素は1つ又は少なくとも1つ含まれ、単数は複数も含む。
他に定義されていなければ、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、当業者が共通理解するのと同じ意味を有する。本明細書で記載する方法及び材料又はそれらの等価物が本発明の実施又はテストにおいて使えるが、適切なプロセス及び材料は下記の通りである。本明細書に記載のすべての刊行物、特許出願、特許と他の引用文献は、参照によってそれらの全部が本明細書に含まれる。抵触する場合は、定義を含む本明細書が優先する。更に、材料、プロセス及び実施例は、例示であって、限定することを意図しない。
下記の定義は本明細書に記載した特定の態様を意味するが、限定的に解釈されるべきでない。本発明は記載されていない他の態様の等価物を含む。
本明細書で使用される用語「構成体」をペプチドとして参照する場合、同構造中に、4個の同じペプチド配列を支持する3−リジン中央骨組み構造を含みこれに限定されない1又は2以上のペプチドを支持する骨組み構造を意味する。
本明細書で使用される用語「コア配列」は、下記のアミノ酸配列の少なくとも1種を有するペプチドを意味し、
m−P−Xn−S−Xp
m−G−Xn−S−Xp
m−P−Xn−T−Xp及び
m−G−Xn−T−Xp
ここで、Pはプロリン、Sはセリン、Gはグリシン、Tはスレオニン、Xは天然に存在するL−アミノ酸、m、n及びpは0以上の整数である。従ってコアペプチド配列、及びそのフラグメント及び誘導体は、次のアミノ酸配列の対の少なくとも1つを含む。P及びS(P/S)、G及びS(G/S)、P及びT(P/T)又はP及びTP/T)。
本明細書で使用される用語「サイトカイン」は、免疫システムの細胞を含みこれに限定されない細胞の活性を制御するメッセンジャー分子を意味する。サイトカインは、細胞が、他の機能と連携し又はそれを変えることを許容することを含みこれに限定されない数種の機構を通して細胞活性を制御できる。サイトカインの非限定的な例は、免疫系の細胞によって分泌されて、免疫反応に影響を及ぼすインターロイキンとインターフェロンのような免疫調節性タンパク質を含みかつこれに限定されない。
本明細書で使用される用語「有害な炎症」は、処置に関して有害であることが臨床的に明らかな炎症を意味する。
本明細書で使用される用語「有効量」は、対象に投与されると、最適の反応及び最大又は最大に近い反応を含むがこれに限定されない、望ましいか、広範囲であるか、さもなければ満足な治療的な反応を達成するために十分であるペプチドの量を意味する。
本明細書で使用される用語「免疫調節性」は、物質や薬剤を参照する場合、免疫系の機能に影響する物質や薬剤を意味する。
本明細書で使用される用語「免疫刺激性」は、免疫反応をもたらす免疫原性物質又は薬剤を含むがこれに限定されない免疫反応に関し、又は免疫反応を起こすことを意味する。
本明細書で使用される用語「免疫調節」は、免疫調節性T細胞を含むがこれに限定されない免疫系の規制、又はそれに関連することを意味する。
本明細書で使用される用語「感染症」は、好適な対象又はホストに関し、伝染力のある薬剤を設定することにより得られる臨床的に明らかにされた状態または病気を意味する。
本明細書で使用される用語「興奮剤」は、アドレナリンのような合成薬剤又は天然に存在する物質を含みこれに限定されない、器官又はその一部の機能的な活性又は効率の一時的な増加をもたらす試薬を意味する。
本明細書で使用される用語「刺激する」は、活性又は成長、又はより大きな活性を誘起することを意味する。本明細書で使用される用語「対象」は、医学的な処置や処理を行われているかそれを待っている人間又は人間以外を含みこれに限定されない、処理を受けるものである。
本明細書で使用される用語「対象」は、医学的な処置や処理を行われているかそれを待っている人間又は人間以外を含みこれに限定されない、処理を受けるものである。
本明細書で使用される用語「治療的な」は、物質又は処置に言及する場合、疾病や受傷により生じるような身体の機能障害の治癒を提供し又は補助し、あるいはその兆候を改善する物質又は処理を意味する。
本発明は、一般に、有益なサイトカインの放出を誘導して、更に免疫系を刺激して病原体に誘導された抗体の存在に反応するようにできる合成ペプチドのファミリに関するものです。
図1は、本発明の多価の免疫調節ペプチド構成体10の一態様の分子構造の実用モデルである。構成体10は、全4本のアーム上で、同じコアペプチド配列、又は2又は3以上の異なった配列を使用し、2本、3本、4本及び8本以上を含むがこれに限定されない複数のアーム1を有するように合成できる。構成体の中央の骨組み4とコアペプチド配列2間のスペーサ3の長さが、アーム1の長さを決定する。例えば、図1に例示したアーム1は、その構成(分子を横切る長さが約7nm)に応じて、長さが約3±0.5nmである。既知の受容体蛋白の細胞表面領域は、それに対応して、直径が約3nmから約4nmである。この距離は、リンカーの長さを増減することによって調節できる。従って受容体の架橋結合は、このような態様で達成できる。図1で例示した構造の多次元性質は、標準的な分子モデリング技術を使用して得た。
[実施例]
[実施例1]
[ペプチドの設計及び合成]
ペプチド配列をスクリーンして、対象のワンセットの配列を同定した。対応するペプチドは、標準的なFmoc(フルオレニルーメトキシーカルボニル)側鎖保護基を使用する固相法によって合成した。枝分かれペプチドは中心のトリリジン骨組み構造に構築され、同構造中に4個の同一の配列を許容する。(グリシン)3-セリン(GGGS、配列番号)リンカー配列が存在し、活性配列を中心の骨組み構造から遠ざけている。活性配列の間の距離は、協働する2つのリンカー(GGGSGGGS、配列番号10)の使用を含むがこれに限定されないリンカーの長さの増減により、又は長さが可変であるポリエチレングリコール(PEG)のような不活性なリンカーでも挿入することにより、調節できる。枝分かれ構造は、応答細胞の表面に受容体を集める(架橋結合)ことにより、卓越した活性を有するよう設計した。
ペプチドは、Fmoc(9−フルオレニル−メトキシ−カルボニル)で保護されたアミノ酸及びミリガン・バイオサーチ9050+連続流ペプチド合成機(マサチューセッツ州ビレリカのミリポア・コーポレーション)を利用するPAL−PEGポリスチレン樹脂(カリフォルニア州フォスターシティーのアプライド・バイオシステムズ)上で合成した。
中心骨組み構造のC末端は、一般的にリジン(K)残基である。しかし、C末端は、それに蛍光グループのようなタグが添加できるシステイン残基のようなC末端アミノ酸または以降の精製プロセスに有用なε-ビオチニル−N−リジン(ビオチニル−K)残基を含むよう修正できる。従ってそのようなサイトの入手可能性が、ペプチドの探索、定量化と精製を補助することを含むがこれに限定されない多くの手法で有効に使用できる。更に、β-アラニン(βA)又はトリプトファン(W)のようなアミノ酸を、スペーサー、又は吸収度で濃度を測定する手段を提供するために、添加C末端アミノ酸と中心骨組み構造のC末端リジン残基の間に挿入できる。中心骨組み構造の修正されたC末端リジン残基の非限定的な例は、K−βA−C及びK−W−ビオチニル−Kを含む。更に、他のリジン残基を、中心骨組み構造の修正されたC末端リジンのα-とε-アミノ基のどちらの一方または両方に加えて、例えば(K)2K, (K)2K−βA−C 又は (K)2K−W−ビオチニル−Kを生成させ、これによりα-及びε-アミノ基が伸張に利用できる枝分かれした構造を形成する。
分岐点で使用されるリジン残基は両方のα-及びε-アミノ基のFmoc保護に取り入れられ、従って、両方ともピペリジンとの標準的な脱保護反応の後、アミド結合形成に利用できる。幾つかの態様において、たとえば、適当な蛍光タグは組み入れられる。該タグはダンシル基を含むがこれに限定されず、該ダンシル基は、チオール反応プローブ(カリフォルニア州カールスバッドのインビトロゲン・コーポレーション)用の標準的なプロトコルに従って、5-((((2 ヨードアセチル)アミノ)エチル)アミノ) ナフタレン-l-スルホン酸(1,5−IAEDANS)を使用して、C末端システイン残基の上に、チオール基との反応によって組み入れることができる。同様にこれら及び他の態様で、ビオチンは、ストレプタビジン(streptavidin)への高い親和性のため、ペプチドと細胞構成要素の相互作用を研究するために、反応混合物から関連するタンパク質でペプチドを回収する手段を提供する側鎖アミノ基に、アミド結合を通してリジンに結合する。
樹脂層からの分裂の後、製品は10mMのトリフルオロ酢酸(TFA)を水の中に含む10mMの8%から18%の濃度勾配を有するアセトニトリルを使用して、実験用ジュピター・プロテコC12カラム(21.2mm×250mm)(カリフォルニア州トランスのフェノメネックス社)を使用するHPLCによって、実質的に又は完全に精製した。最終的なペプチド製品の純度は、ボイジャー・デ・STR・質量分析計(カリフォルニア州フォスターシティーのアプライド・バイオシステムズ)を使って実行される質量分光によって確認した。HPLCで精製されたペプチドは、真空下で乾燥され、pH7.2の無菌のリン酸塩緩衝塩水(PBS)に溶解され、更にセファデックスG 15又はG 25(少量サンプル用の1×48cm)のゲル濾過カラムを通し、ペプチドからTFAを分離した。次いで無菌のPBSでカラムから溶出させた。
その代わりに、製品は、C18逆相カートリッジ、イオン交換クロマトグラフィ及びゲル濾過クロマトグラフィを含むがこれに限定されない他の技術によっても精製でき、合成の副区生成物を除去する。濃度は、ペプチド中の、蛍光色素分子(例えばダンシル基、336nmにおける減衰係数、εmM = 5.7 cm-1)の吸収度、210nmのペプチドバンドの吸収度(εmg/ml≒31cm-1)、芳香族アミノ酸(例えばトリプトファン、280nmにおけるεmM = 5.6 cm-1)の吸収度(存在するならば)、及び/又はビシンコニン酸(イリノイ州ロックフォードのピアス社)の吸収度で決定できる。ペプチド溶液は、使用前に、所望濃度に調節され、濾過殺菌が行われる。
図2A及び2Bは、上述した方法及び操作に従って合成されかつ精製された本発明の2つの態様の化学構造を例示する。例示した構成体は、それぞれが、(Gly)3-Ser (GGGS, 配列番号9)リンカー配列を介して枝分かれした中央のトリリジン骨組み構造に結合した4つの同じ配列を含む。図2Aは、本発明の一態様であるペプチド構成体20であるペプチド6B(SynGia―6B)を例示し、該構成体は、ペプチドHPSLK(配列番号3)22を含むコア配列の4つのコピーを含む。ペプチド22は、3,685.2ダルトンの分子量を有する。図2Bは、図2Aに示した構成体20であるペプチド6B(SynGia−6B)から成る他のタイプの構成体20を例示し、ダンシルタグ25がC末端β-アラニンとシステイン残基に共有結合している。ダンシル化されたペプチドの分子量は、4,165.8ダルトンである。
図3は、構造が図2Aで示される精製されたペプチド6B(SynGia 6B)構成体20のマトリックス−アシスッテド−レーザ−デソープション−イオニゼーション質量スペクトル(MALDI-MS)を例示する。3,707のドルトン構成要素は、質量分光による分析の間に発生するペプチド構成体のナトリウム付加物である。質量スペクトルは、ボイジャーDE STR質量分析計(カリフォルニア州フォスターシティーのアプライド・バイオシステムズ)を使って記録した。これらのデータは、単離されたペプチドが基本的に純粋だったことを示すが、かなり、または、いくぶん未精製のペプチドは治療剤としての使用にも適する。
図2A及び2Bに例示したペプチドは、共通する1又は2以上の次の性質を有する本発明の治療用ペプチドのファミリの非限定的例である。
1)抗体と相乗的に作用してHIVを無力化する能力。
2)N末端アミノ酸は通常疎水性及び/又は中性である。
3)組成物はプロリン(P)、セリン(S),スレオニン(T)及びアスパラギン(N)が豊富である。
4)配列中のこれらのアミノ酸の順序は固定でなく、変化可能である。
5)共通の配列はXPSXで、Xは任意のアミノ酸である。
6)配列の長さは、4個から8個までのアミノ酸で変わる。
7)C末端アミノ酸は可変である(例えばHPSLK:配列番号3、HPSLG:配列番号4、HPSLL:配列番号5及びHPSLA:配列番号6)。
8)内部アミノ酸配列は、可変である(例えばNPSHPLSG:配列番号7、及びNPSHPSLG:配列番号8など)。
[実施例2]
[抗体とペプチド間の相乗性]
単独で、そして、抗体と結合して、HIVの複製を妨げるペプチドの能力を、以下の通りにテストした。凍った人間の末梢血単核細胞(PBMCs)(カリフォルニア州の血液銀行システムから得られる)の約300万の細胞を、37℃で解凍し、50mlの円錐チューブへ移され、そこで8mlの洗浄媒体がゆっくり加えられる。次いで、追加の洗浄媒体の8mlが、更に加えられて、渦巻き状に混合される。次いで細胞は、10分間330gで遠心分離され、上澄みは取り除かれ、ペレットは10mlの洗浄媒体に再懸濁されて、上記のように遠心分離される。次いで、洗浄された細胞は、10%のFBSを含むRPMI-B媒体に再懸濁され、フィトヘムアグルチニンは5μg/mlに加えられ、細胞は湿潤した5%のCO2で24時間37°Cでインキュベートされる。細胞は、洗浄されかつml当たり約600万になるよう懸濁され、50μl(約25万の生存細胞)を各ウェルに加える。次いで、テストペプチド100μlを、望ましい最終濃度を提供するのに十分な濃度で加え、更にウィルス懸濁100μl(100の中央組織培養伝染力のある服用(TCID50s))を加える。分析評価プレートは370Cで3日インキュベートされ、次いで3回洗浄して結合していないウィルスを除去し、更に細胞を250μlの媒体に再懸濁する。インキュベーションの追加の24時間後に、細胞をトリトンX-100で溶解し、各々のサンプルはウィルスの無効化を定量化するためにウイルスタンパク質p24の酵素結合免疫測定によって分析する。もう一セットのサンプルに、抗体薬を、望ましい濃度(すなわちペプチドに加えて)で加える。
図4Aから4Dは、枝分かれ中心骨組み構造(アリゾナ州のスサビオン・バイオサイエンス・インコーポレイテッド)にリンクされたコアペプチド(配列番号3)の4つのコピーを含むペプチド構成体SynGia 6B(ペプチド6B)により、PBMCs中でHIV複製の禁止(無力化する)を例示する分散プロットである。ペプチド6BはHIV、クレード B(ストレインSF162)とクレード(ストレイン97ZA009)の2つのストレインでの活性を分析した。これら両方は、カリフォルニア州リッチモンドのパブリック・ヘルスのカリフォルニア・ディパートメントで入手した。HIV-IクレードBは、北アメリカの大きなストレインで、HIV-I クレードCは中央及び南アフリカ、インドと中国の大きなストレインである。ペプチドも、下記に概説するように、単独(−)で、又はHIV感染した個人(+)からの血清と組合せて分析した。
Figure 0005421116
ペプチドがないと、抗体薬(血清)は、同じ希釈で30%無力化することしかできなかった(データは示さない)。
図4Aから4Bで示されるデータは、単独で分析されるとき、ペプチドが相当な阻害活性を持つことを示す。コア配列HPSLK(配列番号3)の4つのコピーを含む構成体であるペプチド6Bは、高濃度で特に強い阻害活性を示す。しかし、低い(ピコモル)ペプチド濃度でも、図4A及び4Cで示すように、ペプチドは、抗体(血清)が存在すると、ウィルス複製の基本的に完全な抑制を達成した。従って、ピコモルの、そしてナノモルの濃度のペプチドだけで、複製(約20〜約40%)の抑制を達成し、抗体だけでは、ウィルス複製(およそ30%)の中程度又は最小の抑制しか与えられなかった。
対照的に、抗体、特に感染した個人からの抗体と組合せて使用すると、ペプチドはウィルス複製をほとんど定量的な抑制を達成した。HIVに対する抗体がペプチドと組合された分析評価では、複製の実質的に完全な抑制が達成された。更に、最大限に無力化することが、テストした最低濃度のペプチドで得られ、これはペプチドがナノモルの範囲で活性であることを示している。HIV感染した患者からの血清としての抗体が、パブリック・ヘルスのカリフォルニア・ディパートメント(カリフォルニア州リッチモンド)から提供され、これを、ペプチドが存在しないと、約30%しか無力化しない濃度に希釈した(データは示さない)。
図5A及び図5Bは、本発明の4つの異なる態様のペプチドによって人間の血球中でHIV−IクレードB(B)とHIV−IクレードC(C)複製の相乗的抑制を例示する縦型棒グラフで、構成体ペプチド6B(SynGia−6B)はコア配列HPSLK(配列番号3)の4つのコピーを含み、構成体ペプチド6C(SynGia−6C)はコア配列PSSNA(配列番号2)の4つのコピーを含み、構成体ペプチドC2(SynGia−C2)はコア配列VGGGS(配列番号1)の4つのコピーを含み、かつ構成体ペプチドHIC(SynGia−HIC)はコア配列NPSHPLSG(配列番号7)の4つのコピーを含む(アリゾナ州のスサビオン・バイオサイエンス・インコーポレイテッド)。短い棒は、ペプチド単独による無力化を示す。HIV陽性の患者の保存した血清がペプチドに加えられたときの無力化を、長いバーは示す。棒は、それぞれ4回行われた2つの実験の平均を示す。1セットの実験で、各々のペプチドは、複製を妨げる能力を、10nMで分析した。ペプチドがない場合、抗体薬(血清)は、同じ希釈度(データは示さない)で、約30%の無力化(禁止)のみを与えた。分析評価の第1のセットの結果が図5Aに示されている。実験の第2セットでは、ペプチドは単独で10nMで、又は反HIV-1抗体薬(アリゾナ州テンぺのアリゾナ州立大学のバイオデザイン研究所のシャフリル・モー博士により提供された)の存在下で加えられた。前記反HIV-1抗体薬はペプチドが存在しないと無力化は生じなかった(データは示さない)。この第2のセットの評価の結果を図5Bに示す。図5A及び/又はBに示すデータは、単独で分析されるとき、全4つのペプチドが相当な抑制活性を示すこと、抑制のレベルが抗体添加により上昇すること、及びHPSLK(配列番号3)の4つのコピーを含むペプチド6Bが分析した4つのペプチドで最強の抑制を行ったことを示している。
図4Aから4D及び図5Aから5Bで示されるデータは、ペプチドが、血清中の抗体と相乗的に作用していることを示している。ペプチドと抗体の間の相乗効果は、図5B中で劇的に示され、ペプチドを単独で加える分析評価(短いバー)と、それ自身無力化効果を与えない抗体薬との組み合わせ(長いバー)の分析評価の結果を例示している。ペプチドとの組み合わせで複製の80%〜90%の抑制が達成された。
他の実験では、ペプチドをI細胞系(MT2)の培養組織へ添加すると、ペプチドに応じて、10%から25%までHIV複製が抑制された。これらの実験での抗血清の追加は、相乗効果を示さなかった(データは示さない)。
従って、図4Aから4D及び図5Aから5Bで示された相乗効果は、それから切り離せるペプチドの役割がリンパ球に及ぼす潜在的作用であることを示す。ペプチドの結果は、ペプチドと抗体の単純な付加効果を超えるもので、恐らく食細胞の活性化から生じることは明らかである。そのような活性化なしでは、ウィルス-抗体複合体がこれらの細胞によるFc―媒介食菌作用を通して効果的にクリアされることを期待できない。
[実施例3]
[サイトカイン放出の誘起]
ペプチドによるHIV複製の抑制が、サイトカインの放出の誘導の結果であるかを決定するために、培養された末梢血単核細胞(PBMCs)を、本発明の一態様のペプチドで処理し、4時間のインキュベーションの後、媒体を集め、40の異なるサイトカインの量の変化を分析した。図2Bに示されたHPSLKL(配列番号3)ペプチド構成体を、分析評価の各々で、100nMの濃度で加えた。PBMC培養物は、実施例1に記載したように、セリュラー・テクノロジ社(オハイオ州シェーカーハイツ))からの細胞で形成した。約300万の凍った人間の細胞であるPBMCsを37℃で解凍しかつ50mlの円錐チューブへ移され、ここで8mlの洗浄媒体が徐々に加えられる。更に追加の8mlが渦巻状に加えられ混合する。次いで細胞は10分の間330gで遠心分離され、上澄みが除去される。そして、ペレットは10mlの洗浄媒体に再懸濁され、前述と同様に遠心分離されます。次いで洗浄された細胞は、1ml当たり約600万の細胞になるように、10%FBSを含むRPMI媒体に再懸濁され、次いで該懸濁物100μlを、96の窪みを有するマイクロタイタープレートのそれぞれの窪みに入れ、5%の湿潤CO2中、37℃で一晩インキュベートした。24時間後に、媒体は10%FBSを含む200μlの新鮮なRPMI 1640媒体と入れ替えられ、2日の間、5%の湿潤CO2中、37℃でインキュベートされた。表1で示されるデータのために、一定量のペプチド構成体を、最終濃度が100nMになるように、サンプルに加え、5%の湿潤CO2中、37℃で4時間インキュベートした。他の実験(データは示さず)のために、インキュベーションを24時間継続した。次いで媒体が除去され、−80℃で貯蔵された。サンプルは、サイトカインの生産のために分析された。第1のセットのコントロール細胞は、実験用薬品では処理されなかった。コントロール細胞の第2セットを、種々の炎症性のサイトカインの生産を誘起するために一般に使用される試薬であるLPSで処理した。炎症の積極的なコントロールは、ペプチドが制御されない炎症反応を行わないことを確保するために欠かせないことである。
培養媒体を除去して、レイ・バイオテック社(ジョージア州ノルクロス)によって開発された手法を使用してのサイトカイン濃度の分析評価を行った。この技術では、サイトカインに対する抗体の膜配列を、媒体の試料でインキュベートする。洗浄後、前記配列はビオチンを付加されたすべての抗体の混合物でインキュベートされる。次いで膜は、結合されていない抗体を含まないよう洗浄され、蛍光色素でラベルされたストレプタビジンでインキュベートされる。最後の洗浄の後、膜配列は、蛍光検出器で読み取られた。
アクリジンオレンジが生細胞で緑に蛍光を発する、そして、臭化エチジウムが死んだ細胞で赤く蛍光を発する二重の染料方法によって分析したところ、ペプチドは細胞毒性を生じなかった。生体内ペプチドの毒性は、動物にペプチドを注入によって試験される。ペプチドは、注射(静注、皮下、筋内、腹膜内)、局所(経粘膜、経頬、経皮)及び/又は経口(液体、タブレット又はカプセル)を含みこれに限定されない多数の手法で投与される。マウスの予備研究において、ペプチドの副作用は、観察されなかった(データは示さない)。対照的に、治療をうけている動物は健康そうに見え、これは健康な対象における免疫強化の有益な副作用である。
表2は、血清の存在下、枝分かれしたペプチド構成体28でPBMCsを4時間インキュベートしている間、かなり高い率で放出されるサイトカインを示すデータを含み、その構造が図2で例示される構成体28は、コアペプチド配列HPSLK(配列番号3、SynGia 6B)を含む。IL-2、IL-4、IL-16、IL-17、TNF-βとTEVIP-2が、これらのサイトカインである。いくつかのサイトカイン、特にIL-16、IL-17、TNF-βとTIMP-2は、未処理のコントロールサンプルに対して、二倍より多くの増加を示す。
Figure 0005421116
表2の例で示すように、ペプチドはいくつかの重要なサイトカインの放出を刺激した。IL-2がT、Bと天然のキラー細胞を活性化して、治療に使用する。処置が続いている間、IL-4はB細胞の増殖と分化を促進して、ILI、IL-6とTNF-αのような炎症性サイトカインの生産を禁止して、TNF-αの分泌を減らさなければならない。更に、sTNF RIとsTNF RIIの分泌、TNF-αのための受容体の溶解形態及び炎症性サイトカインを刺激して、悪影響を軽減しなければならない。このように、ペプチドの処理への炎症反応は、起こるかもしれないが、一時的である。炎症性の高いサイトカイン(例えばIL-lβとIL-6)の放出の刺激は、最小限であった。例えば、表2で示される実験では、IL-6の放出は、実験サンプルでは202(任意の単位)、未処理サンプルでは98であったが、LPS治療をうけているサンプルでは4375であった。IL-16はCD8(+)細胞(リンパ球)によって分泌され、CD4用の天然のリガンドで、HIVの複製を抑制する。IL-17は、活性化したCD4(+) T細胞によって生成し、ICAMI、IL-6、IL-8及びG-CSFの発現を強化し、かつ血管形成を仲介する。
極めて重要なことに、ペプチドは、HIV感染した個人のTHl免疫系の抑制と相関しているサイトカインであるIL-IOの放出を刺激しなかった。
サイトカイン放出のこのパターンは、大食細胞活性化の徴候とともに、本発明のペプチドがHIV感染及び他の伝染病の治療に特に良く適していることを保証する。本発明の他の態様では、PBMCsによる、IL-8及びIL- 15のような他の有益なサイトカインの放出とを刺激できる。一態様において、例えばサイトカインIL-8、IL-15、IL-16、RANTES又はその組合せが刺激される。
従って、本明細書に記載されたペプチドに反応してPBMCsから放出されるサイトカインの混合物は、他の処理と分離されているか、組み合わされているかによらず、HIV感染に対して影響療効果がなければならない。本発明のペプチドによる処理は、生体内で免疫系の細胞の活性化を誘導しなければならず、かつ外因的に与えられるこれらのタンパク質の急速な消失とは対照的に、有益なサイトカインの内在性上昇を実現しなければならない。更に、本発明のペプチドは、TNF-α(TH2-タイプ大食細胞起活性化のマーカー)の放出を刺激することもできる。IL-8とTNF-αは炎症性であるが、それらの分泌は単球/大食細胞の活性の通常の機能で、投与されるペプチドの量によって調整できる。
本発明の他の重要な応用は殺菌剤としてのペプチドの使用である。これは、ゲル、クリーム、フィルム及び坐薬を含みこれに限定されない経粘膜伝達用に配合された薬で、HIVを含む性行為感染症から保護するために膣または直腸の中で種々の組み合わせとして使用される。本発明の処理に適した微生物感染症は、細菌性で、ウィルス性で、原虫性で、菌類である感染症を含みこれに限定されない。
処理へのその治療的な可能性に加えて、本発明の技術は、治療前のインビトロの予備テストとしての用途を含む他の用途に使用できる。HIV感染者の免疫系は、感染症の長期予防を維持することができないことは明らかである。免疫系からのウィルス脱出の原因は、(1)ウィルスをエピトープがなく、かつ抗体に結合しないようにするウイルスゲノムの突然変異の結果、あるいは(2)ウィルス-抗体複合体を除去する役割を果たす食細胞が休眠している、ことである。これらの可能性を区別するために、HIVのようなウィルスに感染している個人からの血の検体を、本発明のペプチドを追加しあるいは追加せずに、インキュベートした。前者の場合、抗体が結合するウィルスエピトープが存在しないとき、ペプチドの相乗作用の活性は得られない。しかし、後者の場合、ペプチドは食細胞を活性化できて、ウィルスの除去を達成できた。いずれの方法でも、結果は、処理を進行させるか否かの決定に利用でき、本明細書に記載した結果はこのテストの実現可能性を示している。
本明細書の態様及び実施例は、本発明とその実用的用途を最も良く説明するよう提示され、これにより当業者が本発明を製造しかつ使用できるようにしている。しかし、当業者は、前述の説明と実施例が、例示の目的のみのために提示されたと認識するであろう。記載した説明は、専有のもの又は発明を限定するものと意図すべきでない。前述の特許請求の範囲の精神及び範囲から逸脱することなく、前記教示に基づいて、多くの修正変更が可能である。本願明細書の実施例は、HIVウィルスの複製の無力化に関する本発明のペプチドの有効性を開示しているが、例えばペプチドは一般に、そのような病気の予防のために、そして健康を強化し安定させるための予防治療を含む多種多様な感染症または障害を診断するか治療するために役に立つ。
1 アーム
2 コアペプチド配列
3 スペーサ
4 骨組
10 ペプチド構成体

Claims (22)

  1. VGGGS(配列番号1)、PSSNA(配列番号2)、HPSLK(配列番号3)及びNPSHPLSG(配列番号7からなる群から選択される少なくとも1つのコア配列を含んでなる治療用ペプチド。
  2. 請求項1記載のペプチド少なくとも1個を含んでなる、免疫賦活組成物。
  3. 少なくとも1個のペプチドを含んでなる構成体少なくとも1個を含んでなる、請求項2記載の組成物。
  4. 構成体がペプチド1〜4個を含んでなるものである、請求項3記載の組成物。
  5. 構成体が、可変の長さ及び/又は組成を有するリンカー少なくとも1個を含んでなるものである、請求項3記載の組成物。
  6. 構成体が枝分かれしている、請求項3記載の組成物。
  7. 免疫賦活組成物が、少なくとも1の医学的状態を処置するためのものであって、対象に効果的な量で投与される、請求項2記載の組成物。
  8. 処置を有害な副反応を生じさせずに行うようにした、請求項7記載の組成物。
  9. 対象における特定のパターンのサイトカイン分子の放出を制御するものであるか、又は対象の免疫システムを刺激するものであるか、又はその両方である、請求項7記載の組成物。
  10. 注射、局所的及び経口からなる群から選択される少なくとも1種の方法により、対象に投与される、請求項7記載の組成物。
  11. 微生物感染症、細胞増殖による疾病、及び免疫抑制性障害のうちの少なくとも1つの医学的状態を処置するものである、請求項7記載の組成物。
  12. 医学的状態が、ヒト免疫不全ウィルスを含む微生物感染症、及び少なくとも1つの癌を含む細胞増殖による疾病の少なくとも1つである、請求項11記載の組成物。
  13. 微生物感染症が、細菌感染症、ウィルス感染症、原虫感染症及び真菌感染症の少なくとも1つである、請求項11記載の組成物。
  14. 医学的状態が微生物感染症であり、組成物が殺菌剤である、請求項11記載の組成物。
  15. 投与により、少なくとも1つの治療上有益なサイトカインの生成、及び少なくとも1つの病原体に誘導された抗体の活性を刺激するものである、請求項7記載の組成物。
  16. 成分が、少なくとも1つの病原体に誘導された抗体の活性を刺激するものであり、該少なくとも1つの抗体が、少なくとも1つのタイプの食細胞と相乗的に作用すること又は少なくとも1つのタイプの食細胞を活性化することによって刺激される、請求項15記載の組成物。
  17. 少なくとも1つの病原体に誘導された抗体が、抗ウィルス抗体、抗癌抗体、抗バクテリア抗体、抗原虫抗体、又は抗真菌抗体、又はこれらの組み合わせである、請求項15記載の組成物。
  18. 免疫賦活組成物が、感染症の診断のためのものであって、感染の診断に当たり、前記免疫賦活組成物を、少なくとも1つのテストサンプルの少なくとも一部の存在下でインキュベートするとともに、任意に、少なくとも1つのテストサンプルの少なくとも一部を存在させずにインキュベートし、これによって、コントロールを提供する、請求項2記載の組成物。
  19. 感染症の診断に当たり、少なくとも1つの病原体に誘導された抗体に応答する免疫系の能力を評価する、請求項18記載の組成物。
  20. 感染症の診断に当たり、少なくとも1つのウィルスの複製を無力化する免疫系の1つ以上の構成要素の能力を評価する、請求項18記載の組成物。
  21. 少なくとも1つのウィルスがヒト免疫不全ウィルスである、請求項18記載の組成物。
  22. 感染症の診断に当たり、少なくとも1つの食細胞の活性を刺激する免疫系の能力を評価する、請求項18記載の組成物。
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