取付対象に設置する計器に隣接して作業補助をする補助道具であって、前記計器の取付面を被取付面に対面させる状態で固定するとともに該被取付面の背面側の固定面を前記取付対象に対面させる状態で固定するベース部材と、前記計器に隣接する隣接部材と、を備えており、前記ベース部材は、前記被取付面および前記固定面の間の外面に、他の取付部材と共通利用可能に少なくとも1箇所以上で開口する穴形状の係合凹部が形成される一方、前記隣接部材は、前記ベース部材の前記係合凹部の当該穴形状内に差し込む突起形状の前記係合凸部が前記他の取付部材と共通に形成されているとともに、前記計器の少なくとも一部に隣接して該計器に対する作業を補助する補助機能を有することを基本構成とするのに加えて、次の構成を備えてもよい。
第1の形態としては、前記補助機能は、前記隣接部材が前記計器の少なくとも正面の一部に対面して覆う形状に透明材料で作製されることにより機能する。
この構成では、計器の外面の一部を覆う状態の隣接部材を通してその計器自体を目視することができる。したがって、作業ミスなどで火花などが計器から飛んできても、作業者に到達することはなく、作業者は安心して作業をすることができ、驚いて脚立などから落ちるような事故になることを未然に回避することができる。
第2の形態としては、前記補助機能は、前記隣接部材が前記計器の電線を接続する接続端子部に少なくとも対面するとともに、当該電線の接続端子毎に対応する開口が形成されることにより機能する。
この構成では、計器の接続端子部内の各接続端子毎の開口内にドライバなどの工具の先端を差し込んで作業する環境にすることができ、隣接する接続端子間に工具の先端が行ってしまうことを制限することができる。したがって、接続端子間を短絡させる作業ミスを防止することができ、電力線間を短絡させて停電等を発生させてしまう事故を未然に回避することができる。
第3の形態としては、前記補助機能は、前記隣接部材が前記計器の電線を接続する接続端子部に隣接するとともに当該電線の接続端子毎に対応して該電線を非導通状態に保持する仮保持部を有することにより機能する。
この構成では、計器の接続端子部に接続する電線を、仮保持部で接続端子毎に対応する非導通状態で保持することができる。したがって、電線間を短絡させることなく、また、接続位置を誤ることなく、電線を接続端子部の接続端子に接続することができ、また、非導通状態に保持する状態を維持することもできる。
第4の形態としては、前記係合凹部および前記係合凸部は、嵌め合い可能に同一形状に形成されているとともに、前記ベース部材および前記隣接部材の組み合わせ種別毎に異なる横断面形状に形成されている。
この構成では、異なる種別のベース部材に隣接部材を取り付けてしまうことを回避することができる。したがって、位置関係が対応していないなど不十分な状態で取り付けてしまうことを防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1〜図6は本発明に係る補助道具の第1実施形態を示す図である。
図1において、計器カバー(補助道具)1、2は、図3に示す電力量計(計器)100を内部に収納可能な図5に示す計器ケース10のベース11を共通部品として利用するように設計されている。
ここで、電力量計100は、例えば、商用電源からの供給電力を消費する負荷装置を設備する各戸(各家庭)毎などに設置するものであり、商用電源と負荷装置の間に消費電力を積算する本体部101が介在することにより供給電力量に応じた課金などを可能にする。この電力量計100は、図3および図4に示すように、商用電源側と負荷装置側からの各電力線を接続端子台(接続端子部)102の一次側となる接続端子111〜113や二次側となる接続端子115〜117に導通接続して、本体部101による供給電力の積算を可能にしている。なお、この電力量計100は、接続端子台102に保護カバー103を取り付けることにより、接続端子111〜113、115〜117に不用意に触れて感電や短絡などの事故が発生することを防止している。
まず、部品を共通に設計されている計器ケース10を説明する。計器ケース10は、図5および図6に示すように、電力量計100を内部に収納可能な箱型に設計されており、その電力量計100の外面の全体を覆うことで屋外に設置することを実現する。
計器ケース10は、電力量計100を設置する家屋などの屋外の外壁(取付面)に固定して計器カバー1、2と共通部品となるベース(ベース部材)11と、このベース11に取り付けて電力量計100を収容する空間を形成する2つ一組の側面カバー21および多面カバー31とで構成されており、ベース11に側面カバー21と多面カバー31をそれぞれ組み付けることにより電力量計100を内部に収容する。
ベース11は、電力量計100の背面(取付面)100bよりも大き目の長方形で肉厚の板状ブロック形状に、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により作製されている。このベース11は、背面(固定面)11bを前記外壁(取付対象)に対面させる状態に4本の固定ネジN1でネジ止め固定するとともに、正面(被取付面)11fに電力量計100の背面100bを対面させる状態にして1本の取付ネジN2を不図示の引掛穴内に差し込んで引っ掛けることができるようになっている。このため、ベース11は、前記外壁との間に挟まれる状態で電力量計100を取付固定することができるようになっている。
側面カバー21は、電力量計100の左側面よりも大きめの長方形の薄肉板形状に、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により作製されている。この側面カバー21は、ベース11の左側の側面11sl側に端辺側を取り付けて電力量計100の左側面に対面させるようになっている。
多面カバー31は、電力量計100の右側面よりも大きめの長方形の薄肉板形状の右側面部32と、その正面よりも大き目の長方形の薄肉板形状の正面部33と、その上面よりも大き目の長方形の薄肉板形状の上面部34と、その下面よりも大き目の長方形の薄肉板形状の下面部35とが、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により一体になるように作製されている。この多面カバー31は、ベース11の右側の側面11sr側に取り付けて電力量計100の右側面と共に正面、上面、下面に対面する箱型になるように設計されている。ここで、この多面カバー31は、右側面部32が側面カバー21と同一形状に形成されているのに対して、正面部33、上面部34および下面部35がベース11よりも幅広に形成されることにより、組み立てたときに側面カバー21の周縁21aを正面部33、上面部34および下面部35の端辺33a、34a、35aよりも内側に位置させて雨水が浸入する隙間が外面側に露出しないように形成されている。
このため、側面カバー21および多面カバー31は、ベース11に取り付けることにより電力量計100の外面の全体を覆う状態にして内部に収容する箱型に形成されているとともに、多面カバー31側をベース11から外すだけで電力量計100の正面を容易に露出させて作業可能に開放することができる。なお、多面カバー31の正面部33には、内部の電力量計100の本体部101を目視可能にする窓33wが形成されている。
また、ベース11には、左側面11slと右側面11srの側面(外面)間を貫通する貫通穴12が上部および下部に形成されており、その貫通穴12は、大きな大角柱空間部12aの外側(上側および下側)に小さな小角柱空間部12bが連続することにより縦断面が概略T字形状になっている。すなわち、上部の貫通穴12は天地が逆転する姿勢に形成されている。なお、貫通穴12の小角柱空間部12bは、ベース11の上面11tと下面11uに溝形状で開口している。
一方、側面カバー21には、ベース11の貫通穴12に対応する位置の端辺側に、縦断面形状がその貫通穴12と同一形状になる差込棒22が鉛直姿勢で立設されており、その差込棒22は、大きな大角柱形状部22aの外側(上側および下側)に小さな小角柱形状部22bが連続することにより縦断面が概略T字形状になっている。すなわち、上部の貫通穴12と同様に、上部の差込棒22は天地が逆転する姿勢に形成されている。
多面カバー31にも、同様に、右側面部32のベース11の貫通穴12に対応する位置の端辺側に、縦断面形状がその貫通穴12と同一形状になる差込棒22が鉛直姿勢で立設されており、その差込棒22は、大きな大角柱形状部22aの外側(上側および下側)に小さな小角柱形状部22bが連続することにより縦断面が概略T字形状になっている。
すなわち、ベース11の貫通穴12が穴形状の係合凹部を構成する一方、側面カバー21および多面カバー31の差込棒22が突起形状の係合凸部を構成しており、側面カバー21および多面カバー31は、大角柱形状部22aの断面幅よりもかなり薄い肉厚に形成される一方、ベース11は、大角柱形状部22aの断面幅よりも厚く側面カバー21などよりも数倍の肉厚に形成されている。
そして、側面カバー21および多面カバー31は、ベース11の貫通穴12に差込棒22を嵌め込んで互いに接近させる方向に移動させるだけで、多面カバー31の右側面部32、正面部33、上面部34および下面部35のそれぞれの端辺32a、33a、34a、35a内に、側面カバー21の周縁21aを密接する状態で位置させて電力量計100を内部に収容する箱型にすることができる。また、ベース11の貫通穴12と側面カバー21および多面カバー31の差込棒22は、異なる寸法・形状のものでは互いに嵌め合う状態になることがなく、異なる種別の計器用のものを組み合わせて隙間が形成されている状態になってしまうことを未然に防止することができる。
また、側面カバー21および多面カバー31の右側面部32には、上部側の差込棒22の上側でベース11を固定する前記外壁に接する位置に、長方形の板形状に形成されている案内バー25が鉛直姿勢で立設されており、案内バー25は、背面25bを前記外壁に面する状態で下面25uをベース11の上面11tに摺接させる状態に位置決めすることで、差込棒22を貫通穴12内にスムーズに嵌入するように案内する。
また、側面カバー21は、周縁21aの前面側に鉛直姿勢で外方に延在する延長片27が形成されているとともに、多面カバー31の正面部33には、延長片27に対応する位置を外方に延長されているロック片37が形成されている。このロック片37の先端側には、側面カバー21の延長片27側に屈折されている爪形状38が形成されている。このため、側面カバー21の周縁21aに多面カバー31の正面部33の端辺33aを突き当てる方向に移動させて箱型にする際には、爪形状38が延長片27を乗り越えてロック片37を対面させる密接状態に係合ロックさせることができる構造になっている。なお、この延長片27とロック片37には、対面状態で開口位置が一致する取付穴27a、37aが形成されており、係合ロックする状態にした後にその取付穴27a、37aに紐を通して不用意に開けられないように封印する封印具29を取り付けるようになっている。
したがって、側面カバー21や多面カバー31は、薄肉の板材料により作製されているのに対して、ベース11は、側面カバー21や多面カバー31の大角柱形状部22aと小角柱形状部22bからなる差込棒22を差し込んで嵌め込むことができるように、大角柱空間部12aと小角柱空間部12bからなる貫通穴12が両側面11sl、11srに開口しており、側面カバー21や多面カバー31の数倍の肉厚の板状ブロック形状に作製されることになる。
このため、ベース11は、機械的強度が側面カバー21や多面カバー31よりも大きくされており、計器ケース10に衝撃が加えられるとしても、ベース11が損傷することなく、側面カバー21や多面カバー31が損傷することで、その衝撃を吸収することができ、ベース11や電力量計100をそのままにした状態で側面カバー21や多面カバー31を交換して復旧することができる。
また、この計器ケース10では、ベース11を固定する固定ネジN1や電力量計100を取り付ける取付ネジN2は側面カバー21や多面カバー31で囲まれて雨水や外気などに晒されている状態にないので、腐食などしてしまうことはなく、経時劣化によるメンテナンス期間を長期化することができる。
次に、このような計器ケース10のベース11を共通部品として利用する計器カバー1、2を図1および図2に戻って説明する。
計器カバー1は、計器ケース10と同様に、ベース11と、多面カバー41とで構成されている。多面カバー41は、計器ケース10の多面カバー31の中間部から上側と同様な構造に設計されており、電力量計100の本体部101(接続端子台102の上側)の右側面に対面する薄肉板形状の右側面部42と、同様にその本体部101の正面に対面する薄肉板形状の正面部(隣接部材)43と、その上面に対面する薄肉板形状の上面部44とが、例えば、絶縁性を有する透明な樹脂材料により一体になるように作製されている。この計器カバー1の多面カバー41には、計器ケース10の多面カバー31と同様に、右側面部42の内面上部にベース11の右側面11sr上部の貫通穴12に差し込む差込棒22が鉛直姿勢で立設されている。
このため、計器カバー1は、多面カバー41をベース11に右側から取り付けることにより少なくとも電力量計100の本体部101の正面を正面部43が対面して覆う状態に隣接させることができ、その本体部101を目視可能な状態を確保しつつ、電力量計100に対する作業を行なう作業者との間に介在することができる。
一方、計器カバー2は、同様に、ベース11と、端子カバー51とで構成されている。端子カバー51は、電力量計100の接続端子台102の左側面に対面する薄肉板形状の左側面部52と、その接続端子台102の正面に対面する薄肉板形状の正面部(隣接部材)53とが、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により一体になるように作製されている。この計器カバー2の端子カバー51には、計器ケース10の側面カバー21と同様に、左側面部52の内面にベース11の左側面11sl下部の貫通穴12に差し込む差込棒22が鉛直姿勢で立設されている。
さらに、この端子カバー51の正面部53には、電力量計100の接続端子台102の接続端子111〜113、115〜117に対面するそれぞれの領域がドライバなどの工具を差込可能に開口する開口部61〜63、65〜67が形成されている。
このため、計器カバー2は、端子カバー51をベース11に左側から取り付けることにより電力量計100の接続端子部102に正面部53が対面して覆う状態に隣接させることができ、その接続端子部102の接続端子111〜113、115〜117毎に正面部53の開口部61〜63、65〜67が開口する状態にすることができる。この結果、計器カバー2は、接続端子部102の接続端子111〜113、115〜117毎に正面部53の開口部61〜63、65〜67からドライバなどの工具を差し込んで作業することができる。これと同時に、計器カバー2は、正面部53の開口部61〜63、65〜67が接続端子111〜113、115〜117に工具が跨る状態で差し込まれて接触することを制限することができ、接続端子111〜113、115〜117間を短絡させるなどしてしまうことを未然に回避することができる。
また、計器カバー2の端子カバー51は、左側面部52が計器カバー1の正面部43の右側面部42の反対側の端辺43aまで延長されており、その延長部52aに差込穴59が開口している。これに対して、計器カバー1の多面カバー41の正面部43の端辺43aには、その計器カバー2の延長部52aの差込穴59に嵌入させる差込突起49が形成されている。
このため、計器カバー1、2は、多面カバー41や端子カバー51をベース11の両側から取り付ける際には、端子カバー51の延長部52aの差込穴59に多面カバー41の正面部43端辺43aの差込突起49を嵌入させて安定した連結状態にすることができる。特に、多面カバー41(右側面部42、正面部43、上面部44)が1箇所の貫通穴12に差込棒22を差し込んで支持させるだけで不安定になることを回避して安定した取付状態にすることができる。なお、多面カバー41は、ベース11の上面11tに上面部44が接する状態にすることで安定させることもできる。
したがって、計器カバー1、2は、計器ケース10の側面カバー21と多面カバー31をベース11から外して、例えば、電力量計100の接続端子台102の保護カバー103をさらに外して接続端子111〜113、115〜117に電線Cを接断する作業を行なう際に、ベース11を共用してその電線Cの接断作業を補助することができる。すなわち、計器カバー1、2は、ベース11を共通利用して多面カバー41や端子カバー51を安定した状態に取り付けることができ、電力量計100の接続端子台102に隣接する端子カバー51の開口部61〜63、65〜67が接続端子111〜113、115〜117にドライバなどの工具が同時に接触して短絡事故を発生させてしまうことを未然に回避することができる。また、仮に、本体部101内で短絡などの影響により火花が飛んだとしても、多面カバー41などが作業者にその火花が当たってしまうことを制限することができ、作業用の脚立から落下することなく、安全かつ安心して作業することができる。
このように本実施形態においては、計器カバー1、2は、計器ケース10のベース11を共通利用して、電力量計100の本体部101や接続端子台102の形状等に対応して隣接するように設計されている多面カバー41や端子カバー51を、そのベース11の貫通穴12に差込棒22を嵌め合わせるように差し込むことで適切に取り付けることができる。透明材料の多面カバー41では、本体部101などを含めて全体を目視して作業することができるように覆うとともに、端子カバー51では、接続端子台102を覆って接続端子111〜113、115〜117への電線Cの接断作業を短絡事故などを発生することがないように補助することができる。したがって、短絡事故で停電させることがないように細心の注意を払うことなく、電力量計100の接続端子台102への電線Cの接断作業を安全かつ容易に行なうことができる。
次に、図7〜図9は本発明に係る補助道具の第2実施形態を示す図である。ここで、本実施形態は上述実施形態と略同様な構成を有することから、同様の構成には同一の符号を付して特徴部分を説明する(以下で説明する他の実施形態においても同様)。
図7において、計器補助(補助道具)3は、上述実施形態と同様に、計器ケース10のベース11を共通部品として利用するように設計されており、ベース11と、追加部材71とで構成されている。追加部材71は、電力量計100の接続端子台102の左側面に対面して下方まで延長されている薄肉板形状の左側面部72と、その接続端子台102の下面と平行に延長されて隣接する薄肉板形状の隣接部(隣接部材)73とが、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により一体になるように作製されている。この計器補助3の追加部材71には、計器ケース10の側面カバー21と同様に、左側面部72の内面にベース11の左側面11sl下部の貫通穴12に差し込む差込棒22が鉛直姿勢で立設されている。
さらに、この追加部材71の隣接部73には、電力量計100の接続端子台102の接続端子111〜113、115〜117毎に隣接して、それぞれに接続する電線Cを下方から差込可能に下面側の開口する差込部(仮保持部)81〜83、85〜87が一体形成されている。この差込部81〜83、85〜87は、図8に差込部81を図示するように、湾曲する板状の弾性部材89が内部に収納されており、下面側の開口81a〜83a、85a〜87aから差し込む電線Cを弾性部材89が隣接部73の内壁面73aに押し付けるように挟持して一定以上の力で抜き差し自在に仮保持できるようになっている。なお、この差込部81〜83には、商用電源側の一次側接続端子111〜113に対応していることを「電源側」の文字を赤色の名盤で明示する一方、差込部85〜87には、負荷装置側の二次側接続端子115〜117に対応していることを「負荷側」の文字を青色の名盤で明示して、接続ミスがないようにしている。
このため、計器補助3は、図9に示すように、追加部材71をベース11に左側から取り付けることにより電力量計100の接続端子部102の下側に隣接部73を隣接させてその接続端子111〜113、115〜117毎に対応する差込部81〜83、85〜87を準備することができる。その差込部81〜83、85〜87には、それぞれに接続する電源側と負荷装置側の電線Cを誤りなく非導通状態に仮保持することができ、それぞれに再度接続する場合にも、対応する電線Cを順次適切に接続端子部102の接続端子111〜113、115〜117に接続することができる。
したがって、計器補助3は、計器ケース10の側面カバー21と多面カバー31をベース11から外して、例えば、電力量計100の接続端子台102の保護カバー103をさらに外して接続端子111〜113、115〜117に電線Cを接断する作業を行なう際に、ベース11を共用してその電線Cの接断作業を補助することができる。すなわち、計器補助3は、ベース11を共通利用して追加部材71を取り付けることができ、接続端子台102の接続端子111〜113、115〜117に接続する電線Cを短絡させることや、誤った端子に接続してしまうことがないように、その接続作業を補助することができる。
このように本実施形態においては、計器補助3は、計器ケース10とベース11を共通利用して、電力量計100の接続端子台102に対応するように設計されている追加部材71を、そのベース11の貫通穴12に差込棒22を嵌め合わせるように差し込むことで適切に取り付けることができる。このため、接続端子台102の接続端子111〜113、115〜117に対応するように配列されている追加部材71の隣接部73の差込部81〜83、85〜87に、電線Cをそれぞれ接続位置に対応させて仮保持することができる。したがって、接続端子台102の接続端子111〜113、115〜117への電線Cの接断作業を接続ミスがないように補助することができ、電力量計100の接続端子台102への電線Cの接断作業を安全かつ容易に行なうことができる。
次に、図10および図11は本発明に係る補助道具の第3実施形態を示す図である。
図10において、計器カバー(補助道具)4は、上述実施形態の計器カバー2と同様に、計器カバー1と共に、計器ケース10のベース11を共通部品として利用するように設計されており、ベース11と、端子カバー91とで構成されている。
端子カバー91は、上述実施形態の端子カバー51と同様に、左側面部52と、正面部53とを備えるとともに、上述実施形態の計器補助3と同様に、正面部53に隣接するように隣接部73が、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により一体になるように作製されている。
このように本実施形態では、計器カバー4は、上述実施形態の計器カバー2と計器補助3を備えて双方を同時に機能させることができ、同様の作用効果を同時に得ることができる。したがって、接続端子台102の接続端子111〜113、115〜117への電線Cの接断作業を接続ミスがないように補助することができ、電力量計100の接続端子台102への電線Cの接断作業を安全かつ容易に行なうことができる。
上述実施形態の他の第1の態様としては、電線Cを仮保持する隣接部73の差込部81〜83、85〜87内には、湾曲板状の弾性部材89に代えて、図12に示すように、ゴム材料などからなる弾性部材95を収納して電線Cを保持する構造としてもよい。弾性部材95は、差込部81〜83、85〜87内に収納して接着剤などで外面を固着する角筒形状部96と、角筒形状部96の内面の均等な8方から中心に向かってリブ形状に延在する弾性リブ97とが一体成形されており、弾性リブ97は、差込部81〜83、85〜87の下面側の開口81a〜83a、85a〜87aから奥側に向かって対向間隔を狭める傾斜辺97aを有して、その奥側の平行辺97bの間隔が電線Cの導線wの線径よりも狭くなるように形成されている。この構成により、上述実施形態と同様に、図13に示すように、差込部81〜83、85〜87には、傾斜辺97a側から平行辺97bの間に電線Cの導線wを押し込むように差し込んで弾性変形させることにより、電源側と負荷装置側の電線Cをそれぞれ誤りなく非導通状態に弾性部材95仮保持させることができ、その電線Cをそれぞれ再度接続する場合には容易に引き抜いて順次適切に接続端子部102の接続端子111〜113、115〜117に接続することができる。
また、上述実施形態の第2の他の態様としては、電線Cを仮保持可能な差込部81〜83、85〜87を備える隣接部73を、貫通穴12を利用することなくベース11に取り付けることができるようにしてもよい。この場合には、例えば、契約解除などで商用電力を供給する必要のなくなった負荷装置側の電線Cを、電力供給を再開するまで差込部85〜87に仮保持させた状態のまま計器ケース内に収納することもできる。