JP5419512B2 - スリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造 - Google Patents

スリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造 Download PDF

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Description

本発明は、芯線、その芯線の外周を覆う絶縁体、その絶縁体の外周を覆う編組、および、その編組を覆うシースにより構成される電線の端末部において、絶縁体と編組の間に挿入されるスリーブに関し、特にスリーブの形状に関するものである。
アンテナ線などの高周波信号伝送に用いられる同軸ケーブルは、一般に、芯線の外周を絶縁体を介して編組により被覆され、さらにその外周をシースにより被覆された構成となっている。そして、このような同軸ケーブルを相手側の機器や同軸ケーブル等に接続するコネクタとして、同軸ケーブルの編組を相手側コネクタにアース接続して電磁波や静電気などの電気的ノイズを遮断するようにした同軸ケーブル用シールド端子が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図4は、従来の同軸ケーブル用シールド端子および同軸ケーブルの斜視図である。図4に示されるように、特許文献1に開示された同軸ケーブル用シールド端子100は、導電性板材により形成された外導体端子113と、遮蔽体114から構成されており、シースWd、編組Wc、及び絶縁体Wbをそれぞれ所定長さで切除して芯線Wa、絶縁体Wb、編組Wcを順次露出させた同軸ケーブルWの端末部に固定される。
外導体端子113は、円筒状に形成されたシールド部113aと、シールド部113aの後方に延設されると共にシールド部113aより小径の円筒状に形成されたスリーブ113bとを有している。シールド部113aは、その内部に同軸ケーブルWの端末部に露出された芯線Waおよびこの芯線Waに装着された内導体端子111を収容して電磁的にシールドする。
スリーブ113bは、同軸ケーブルWとの接続の際に、その内部に同軸ケーブルWの端末部に露出された絶縁体Wbを挿嵌されて、同軸ケーブルWの端末部に露出された編組Wcとその内側の絶縁体Wbとの間に差し込まれる。
遮蔽体114は、シールド部113aの後端の開口部113cを塞ぐように外導体端子113に接合され、後端に設けられたシース加締め部114bは、加締められることにより同軸ケーブルWのシースWdを把持する。これにより、遮蔽体114は外導体端子113と共に同軸ケーブルWの端末部に固定される。
遮蔽体114が外導体端子113と接合された状態においてスリーブ113bに対応する位置に設けられた編組加締め部114aは、スリーブ113bの上から加締められ、スリーブ113bを覆う編組Wcはスリーブ113bと編組加締め部114aとにより狭持される。これにより、外導体端子113および遮蔽体114は編組Wcと電気的に接続される。そして、外導体端子113が相手側コネクタのアース端子に電気的に接続されることにより、同軸ケーブルWの編組Wcが相手側コネクタにアース接続されるようになっている。
特開2003−297493号公報
ところで、上述のように同軸ケーブルWの端末部に電気的に接続された同軸ケーブル用シールド端子は、インピーダンスを整合させることが可能な簡易な形状が求められている。しかしながら、上述の同軸ケーブル用シールド端子は、図5の、従来の同軸ケーブル用シールド端子を同軸ケーブルに固定後の、スリーブを通過する面の断面図に示すように、編組Wcに接触するスリーブ113bと、芯線Waとの間の空間は全て、絶縁体Wbによって占められているため、この絶縁体Wbの材質、形状などを適宜変更することによってしか、インピーダンスを整合させることができなかった。これは、同軸ケーブル用シールド端子を設計する上での自由度を大きく制限することになってしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、同軸ケーブル用シールド端子のインピーダンスを整合させることが可能なスリーブであって、同軸ケーブル用シールド端子を設計する上での自由度を向上させるスリーブを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るスリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造は、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) 芯線と、該芯線の外周を覆う絶縁体と、該絶縁体の外周を覆う編組と、該編組の外周を覆うシースと、を有する同軸ケーブルと、
内部に前記同軸ケーブルの端末部に露出された前記絶縁体を挿嵌されて、前記同軸ケーブルの端末部に露出された前記編組と前記絶縁体との間に配置されたスリーブと、
バレルを有し、該バレルによって前記スリーブを覆う前記編組を加締めているシールド端子と、
を備える、スリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造であって、
前記スリーブの内面には、前記スリーブの内部に向かって突出する突起が形成され、
前記絶縁体は、前記スリーブの内部において、前記突起によって支持されており、
これにより、前記スリーブの内面と前記絶縁体との間には、前記シールド端子のインピーダンスを増加させる空気層が形成されている、
こと
(2) 上記(1)の構成のスリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造において、
前記スリーブは、中空円筒状であって、
前記突起は、前記スリーブの軸心と、該スリーブの内部に挿嵌された前記絶縁体の軸心とが一致するよう、該スリーブの内面に形成される、
こと。
(3) 上記(2)の構成のスリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造において、
前記突起は、前記スリーブの周方向に沿って形成され、
前記絶縁体は、前記スリーブの内部において、前記突起と接触する少なくとも3点によって支持される、
こと。
(4) 上記(3)の構成のスリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造において、
前記突起は、前記スリーブの軸心方向に沿って形成され、
前記絶縁体は、前記スリーブの内部において、前記突起と接触する少なくとも6点によって支持される、
こと。
上記(1)の構成のスリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造によれば、同軸ケーブル用シールド端子のバレルによってスリーブが編組とともに加締められた際のインピーダンスの低下を補うために、絶縁体とスリーブの内面との間に空気層が位置するように突起を設けてインピーダンスを上昇させることによって、インピーダンスの整合を図っている。この結果、信号の高周波成分の減衰を抑えて、該信号を同軸ケーブルW上を伝送させることができる。
上記(2)の構成のスリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造によれば、同軸ケーブル用シールド端子のバレルによってスリーブとともに編組を加締めた際に芯線と編組との距離が短くなる箇所が発生するが、このように軸心を一致させておけば、芯線と編組との距離の変化を最低限に抑えることができる。この結果、上記加締めに伴うインピーダンスのズレを最小限に抑えることができる。
上記(3)の構成のスリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造によれば、軸心方向とは直交する二次元方向への絶縁体の移動を抑えつつ、スリーブの内部において該絶縁体を安定して固定することができる。
上記(4)の構成のスリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造によれば、スリーブの軸心方向と絶縁体の軸心方向とを常に一致させた状態で、スリーブの内部において該絶縁体を安定して固定することができる。
本発明によれば、同軸ケーブル用シールド端子のバレルによってスリーブが編組とともに加締められた際のインピーダンスの低下を補うために、絶縁体とスリーブの内面との間に空気層が位置するように突起を設けてインピーダンスを上昇させることによって、インピーダンスの整合を図っている。この結果、信号の高周波成分の減衰を抑えて、該信号を同軸ケーブルW上を伝送させることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
(a)が本発明の第1の実施形態のスリーブの斜視図、(b)が本発明の第1の実施形態のスリーブの正面図、(c)が本発明の第1の実施形態のスリーブの折り曲げ前の展開図である。 (a)が電線に挿嵌された本発明の第1の実施形態のスリーブの斜視図、(b)が電線に挿嵌された本発明の第1の実施形態のスリーブの正面図である。 (a)が電線に挿嵌された本発明の第2の実施形態のスリーブの正面図、(b)が電線に挿嵌された本発明の第2の実施形態のスリーブの側断面図 従来の同軸ケーブル用シールド端子および同軸ケーブルの斜視図である。 従来の同軸ケーブル用シールド端子を同軸ケーブルに固定後の、スリーブを通過する面の断面図である。
(第1の実施形態)
図1は、(a)が本発明の第1の実施形態のスリーブの斜視図、(b)が本発明の第1の実施形態のスリーブの正面図、(c)が本発明の第1の実施形態のスリーブの折り曲げ前の展開図である。図2は、(a)が電線に挿嵌された本発明の第1の実施形態のスリーブの斜視図、(b)が電線に挿嵌された本発明の第1の実施形態のスリーブの正面図である。以下、図1、図2を参照して、本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。
スリーブ1は、図1(a)、図1(b)に示すように、長方形状の平板導体を内部を中空にするように円筒状に折り曲げて形成された、中空円筒状の形状をしている。スリーブ1には、スリット11と、複数の切れ目12a、12b、12cと、突起13a、13b、13cと、を含んで構成される。スリット11は、スリーブ1の周方向の端部を向かい合わせることによってスリーブ1の軸心方向に形成された切れ目である。複数の切れ目12a、12a、12b、12b、12c、12cは、スリーブ1の周方向に沿って所定の長さL1だけ切り込まれた切れ目であり、切れ目12a、12a、切れ目12b、12b、および切れ目12c、12cは、スリーブ1の軸心方向に対して向かい合うように形成されている。突起13a、13b、13cは、切れ目12a、12a、切れ目12b、12b、または切れ目12c、12cによって挟まれるスリーブ1の部位をそれぞれ、スリーブ1の外部から内部に向けて押圧することにより形成される。各突起13a、13b、13cは、スリーブ1の内面から同程度の高さをもって突出していることが好ましい(この理由については後述する。)。
上述のスリーブ1を製造する一例としては、図1(c)に示すように、長方形状の平板導体を用意し、その平板導体の長手方向(円筒状に折り曲げられたスリーブ1の周方向に相当。)に沿って、所定の長さL1で、所定の間隔L2をおいて、2行の切れ目12a、12b、12cを設ける(切れ込みステップ。)。その後、切れ目12a、12a、切れ目12b、12b、または切れ目12c、12cによって挟まれるスリーブ1の部位をそれぞれ、平板導体の一方の面から他方の面に向けて押圧することによって、平板導体の他方の面から突出する突起13a、13b、13cを形成する(押圧ステップ。)。その後、平板導体の一方の面が外側に、他方の面が内側に位置するように平板導体を円筒状に折り曲げる(折り曲げステップ。)。なお、押圧ステップと折り曲げステップの順序が入れ替わっても構わない。
なお、突起13a、13b、13c形成時(つまり、押圧ステップ時。)のスリーブ1の変形、特に突起13a、13b、13cとなるべき箇所周辺の変形、を最小限に抑えるために、切れ目12a、12a、12b、12b、12c、12cを設けて切れ目12a、12a、切れ目12b、12b、または切れ目12c、12cによって挟まれるスリーブ1の部位のみを変形させるようにした。このような切れ目12a、12a、12b、12b、12c、12cは、本発明に必須のものではなく、上述の平板導体の一方の面から他方の面に向けて突出する突起がありさえすればよい。
このようなスリーブ1は、図2(a)、図2(b)に示すように、内部に同軸ケーブルWの端末部に露出された絶縁体Wbを挿嵌されて、同軸ケーブルWの端末部に露出された編組Wcと絶縁体Wbとの間に配置される。このとき、絶縁体Wbは、突起13a、13b、13cによって支持される、具体的には、絶縁体Wbは、各突起13a、13b、13cと接触点Pa、Pb、Pcの3点において接触しており、接触点Pa、Pb、Pcによって、スリーブ1に3点支持されている。一方、接触点Pa、Pb、Pcを除く絶縁体Wbの外周においては、絶縁体Wbとスリーブ1の内面との間に空気が占めることになる(以後、絶縁体Wbとスリーブ1の内面との間に位置する空間を空気層と称する。)。
上述のように絶縁体Wbとスリーブ1の内面との間に空気層が位置することによって、同軸ケーブルWの端末部に電気的に接続された同軸ケーブル用シールド端子の外導体端子(例えば、図4に示す外導体端子113)と、内導体端子(例えば、図4に示す内導体端子111)とのインピーダンスが、図5に示すように空気層が存在しない場合と比較して、高い値となる。
ところで、同軸ケーブルWの端末部に露出された編組Wcと絶縁体Wbとの間にスリーブ1が配置された後、スリーブ1を覆う編組Wcは、スリーブ1の上から同軸ケーブル用シールド端子のバレル(例えば、図4に示す編組加締め部114a)によって加締められ、スリーブ1とバレルとによって狭持される。このバレルによってスリーブ1の上から編組Wcを加締めると、中空円筒状のスリーブ1の形状が変形し、そのスリーブ1の内部に位置する絶縁体Wbの形状もまた変形することになる。具体的には、スリーブ1の断面が楕円状に押しつぶされ、その内部に位置する絶縁体Wbの断面も楕円状に押しつぶされる。このように絶縁体Wbが押しつぶされることにより同軸ケーブルWにおいて絶縁体Wbを挟む芯線Waと編組Wcとの距離が短くなる箇所が発生すると、その箇所においてインピーダンスが小さくなってしまう。
このような、同軸ケーブル用シールド端子のバレルによって加締められた際のインピーダンスの低下を補うために、本発明では、絶縁体Wbとスリーブ1の内面との間に空気層が位置することによってインピーダンスを上昇させることによって、インピーダンスの整合を図っている。この結果、信号の高周波成分の減衰を抑えて、該信号を同軸ケーブルW上を伝送させることができる。
また、各突起13a、13b、13cがスリーブ1の内面から同程度の高さをもって突出している場合、同軸ケーブルWの中央に位置する芯線Waの軸心と、スリーブ1の軸心とは一致する。このようにそれぞれの軸心が一致すると、同軸ケーブルWにおいて絶縁体Wbを挟む芯線Waと編組Wcとの距離の均一化を図ることができ(同軸ケーブル用シールド端子のバレルによって編組Wcを加締めた際に芯線Waと編組Wcとの距離が短くなる箇所が発生するが、このように軸心を一致させておけば、芯線Waと編組Wcとの距離の変化を最低限に抑えることができる。)、その結果、インピーダンスのズレを最小限に抑えることができる。
また、本発明の第1の実施形態では、絶縁体Wbを突起13a、13b、13cによって、より詳細には接触点Pa、Pb、Pcによって、スリーブ1の内部によって3点支持している。これによって、軸心方向とは直交する二次元方向(図2(b)における紙面上下左右の方向)への絶縁体Wbの移動を抑えつつ、スリーブ1の内部において該絶縁体Wbを安定して固定することができる。
なお、本発明の第1の実施形態では、突起13a、13b、13cをスリーブ1の内面の周方向に沿って3つ設け、各突起13a、13b、13c毎に絶縁体Wbが接触する構成について説明した。これは、軸心方向とは直交する二次元方向への絶縁体Wbの移動を抑えつつ、スリーブ1の内部において該絶縁体Wbを安定して固定するために、少なくとも3点で絶縁体Wbに接触する必要があったためである。別の形態としては、突起13a、13b、13cをスリーブ1の内面の周方向に沿って4つ以上設けてもよい。
また、本発明の第1の実施形態では、各突起13a、13b、13cは、スリーブ1の軸心方向に沿って延びている。このため、絶縁体Wbと各突起13a、13b、13cは、図2(b)の接触点Pa、Pb、Pcを通過する軸心方向に延びる線(図2(b)では、紙面の奥行きに向かって延びる線)上で接触している。このように、絶縁体Wbとは、軸心方向に延びる線上で各突起13a、13b、13cに支持されることによって、スリーブ1の軸心方向と絶縁体Wbの軸心方向とを常に一致させた状態で、スリーブ1の内部において該絶縁体Wbを安定して固定することができる。
なお、スリーブ1の軸心方向と絶縁体Wbの軸心方向とを一致させた状態で該絶縁体Wbをスリーブ1の内部に固定するためには、必ずしも、軸心方向に延びる線上で絶縁体Wbを各突起13a、13b、13cに接触させる必要はなく、少なくとも、軸心方向に延びる線上の2点で絶縁体Wbを各突起13a、13b、13cに接触させればよい。これは、すなわち、スリーブ1の軸心方向と絶縁体Wbの軸心方向の三次元のズレを発生させないためには、軸心方向に垂直な2つの各断面においてそれぞれ3点ずつ、合計6点で絶縁体Wbをスリーブ1に接触させればよいことを意味する。このような構成を実現するためには、各突起13a、13b、13cを軸心方向に2つ並べてやればよい。
(第2の実施形態)
本発明の第1の実施形態では、突起13a、13b、13cをスリーブ1の内面の周方向に沿って少なくとも3つ設け、各突起13a、13b、13c毎に絶縁体Wbが接触する構成について説明した。本発明の第2の実施形態では、スリーブ2の内面の周方向に沿う環状の突起23を設け、その環状の突起の頂部が絶縁体Wbの外周に接触する構成について説明する。図3は、(a)が電線に挿嵌された本発明の第2の実施形態のスリーブの正面図、(b)が電線に挿嵌された本発明の第2の実施形態のスリーブの側断面図である。以下、図3を参照して、本発明の第2の実施形態について詳細に説明する。
スリーブ2は、図3(a)、図3(b)に示すように、長方形状の平板導体を内部を中空にするように円筒状に折り曲げて形成された、中空円筒状の形状をしている。スリーブ2には、スリット11と、突起23a、23b、23cを含んで構成される。スリット11は、スリーブ2の周方向の端部を向かい合わせることによってスリーブ2の軸心方向に形成された切れ目である。突起23a、23b、23cは、スリーブ2の内面の周方向に沿う環状の突起23であり、各突起23a、23b、23cはその頂部が所定の間隔L3を置いて、スリーブ2の軸心方向に配置されている。
このようなスリーブ2は、図3(a)、図3(b)に示すように、内部に同軸ケーブルWの端末部に露出された絶縁体Wbを挿嵌されて、同軸ケーブルWの端末部に露出された編組Wcと絶縁体Wbとの間に配置される。このとき、絶縁体Wbは、突起23a、23b、23cによって支持される、具体的には、絶縁体Wbは、該絶縁体Wbの周方向に沿って、各突起23a、23b、23cの頂部が環状Ca、Cb、Ccに接触している(第1の実施形態との対応を考えると、第1の実施形態の突起13a、13b、13cをスリーブ1の内面の周方向に沿って無限個設けたともいえる。)。一方、絶縁体Wbと各突起23a、23b、23cとの環状の接触箇所Ca、Cb、Ccを除く絶縁体Wbの外周においては、絶縁体Wbとスリーブ2の内面との間に空気が占めることになる(以後、絶縁体Wbとスリーブ2の内面との間に位置する空間を空気層と称する。)。
上述のように絶縁体Wbとスリーブ2の内面との間に空気層が位置することによって、同軸ケーブルWの端末部に電気的に接続された同軸ケーブル用シールド端子の外導体端子(例えば、図4に示す外導体端子113)と、内導体端子(例えば、図4に示す内導体端子111)とのインピーダンスが、図5に示すように空気層が存在しない場合と比較して、高い値となる。
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態と同様、絶縁体Wbとスリーブ2の内面との間に空気層が位置することによってインピーダンスを上昇させることによって、インピーダンスの整合を図っている。この結果、信号の高周波成分の減衰を抑えて、該信号を同軸ケーブルW上を伝送させることができる。
また、各突起23a、23b、23cがスリーブ2の内面から同程度の高さをもって突出している場合、同軸ケーブルWの中央に位置する芯線Waの軸心と、スリーブ2の軸心とは一致する。このようにそれぞれの軸心が一致すると、同軸ケーブルWにおいて絶縁体Wbを挟む芯線Waと編組Wcとの距離の均一化を図ることができ、その結果、インピーダンスの均一化を図ることができる。
また、本発明の第2の実施形態では、絶縁体Wbを突起23a、23b、23cによって、該絶縁体Wbの周方向に沿って、各突起23a、23b、23cの頂部が環状Ca、Cb、Ccに接触している。これによって、軸心方向とは直交する二次元方向への絶縁体Wbの移動を抑えつつ、スリーブ2の内部において該絶縁体Wbを安定して固定することができる。
また、本発明の第2の実施形態では、各突起23a、23b、23cは、スリーブ2の軸心方向に並んで配置されている。このように、絶縁体Wbとは、軸心方向で3つの突起23a、23b、23cに支持されることによって、スリーブ2の軸心方向と絶縁体Wbの軸心方向とを常に一致させた状態で、スリーブ2の内部において該絶縁体Wbを安定して固定することができる。
なお、スリーブ2の軸心方向と絶縁体Wbの軸心方向とを一致させた状態で該絶縁体Wbをスリーブ2の内部に固定するためには、必ずしも、3つの突起23a、23b、23cに支持される必要はなく、少なくとも、2つの突起によって支持されればよい。これは、すなわち、スリーブ2の軸心方向と絶縁体Wbの軸心方向の三次元のズレを発生させないためには、軸心方向に垂直な2つの各断面においてそれぞれ3点ずつ、合計6点で絶縁体Wbをスリーブ2に接触させればよいことを意味する。
以上、本発明の第1、第2の実施の形態のスリーブによれば、同軸ケーブル用シールド端子のバレルによって加締められた際のインピーダンスの低下を補うために、絶縁体Wbとスリーブ1、2の内面との間に空気層が位置するように突起を設けてインピーダンスを上昇させることによって、インピーダンスの整合を図っている。この結果、信号の高周波成分の減衰を抑えて、該信号を同軸ケーブルW上を伝送させることができる。
また、本発明のスリーブは、突起によって同軸ケーブルを内部に固定する構成であるため、その突起の突出方向の高さを適宜変えることにより、絶縁体の外径が異なる同軸ケーブルを内部に固定することができる。つまり、絶縁体の外径が異なる同軸ケーブル毎に、形状の異なる平板導体(この平板導体は、円筒状に折り曲げられてスリーブとなる。)を用意する必要が無く、一つの形状の平板導体の突起の高さを調整するだけで、外径の異なる絶縁体を内部に支持可能なスリーブを製造することができる。
1 スリーブ
11 スリット
12a、12b、12c 切れ目
13a、13b、13c 突起
2 スリーブ
23a、23b、23c 突起
W 同軸ケーブル
Wa 芯線
Wb 絶縁体
Wc 編組
Wd シース

Claims (4)

  1. 芯線と、該芯線の外周を覆う絶縁体と、該絶縁体の外周を覆う編組と、該編組の外周を覆うシースと、を有する同軸ケーブルと、
    内部に前記同軸ケーブルの端末部に露出された前記絶縁体を挿嵌されて、前記同軸ケーブルの端末部に露出された前記編組と前記絶縁体との間に配置されたスリーブと、
    バレルを有し、該バレルによって前記スリーブを覆う前記編組を加締めているシールド端子と、
    を備える、スリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造であって、
    前記スリーブの内面には、前記スリーブの内部に向かって突出する突起が形成され、
    前記絶縁体は、前記スリーブの内部において、前記突起によって支持されており、
    これにより、前記スリーブの内面と前記絶縁体との間には、前記シールド端子のインピーダンスを増加させる空気層が形成されている、
    ことを特徴とする、スリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造。
  2. 前記スリーブは、中空円筒状であって、
    前記突起は、前記スリーブの軸心と、該スリーブの内部に挿嵌された前記絶縁体の軸心とが一致するよう、該スリーブの内面に形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の、スリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造。
  3. 前記突起は、前記スリーブの周方向に沿って形成され、
    前記絶縁体は、前記スリーブの内部において、前記突起と接触する少なくとも3点によって支持される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の、スリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造。
  4. 前記突起は、前記スリーブの軸心方向に沿って形成され、
    前記絶縁体は、前記スリーブの内部において、前記突起と接触する少なくとも6点によって支持される、
    ことを特徴とする請求項3に記載の、スリーブを用いた同軸ケーブルとシールド端子の接続構造。
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