JP5418282B2 - 無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物およびその発泡体 - Google Patents

無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物およびその発泡体 Download PDF

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本発明は、気泡径が小さくかつ均一な気泡を有する微細気泡発泡体を得ることができる無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物およびその発泡体に関する。
従来、熱可塑性樹脂からなる発泡体は、その優れた断熱性や衝撃吸収性等により食品容器や建築材料等の分野で広く用いられている。熱可塑性樹脂発泡体の代表的な製造法としては、大きく分けて化学発泡法と物理発泡法の2種類がある。化学発泡法は、熱可塑性樹脂にアゾ化合物等の低分子量化学発泡剤を混合し、化学発泡剤の分解温度以上に加熱することによって発泡させる方法である。しかし、化学発泡剤の分解残留物が、得られる発泡体の変色や食品衛生上の問題を生じるといった問題や、化学発泡剤自体が粒度分布を持っているため、得られる発泡体の厚みや密度が不均一になるといった問題がある。
一方、物理発泡法は、熱可塑性樹脂にブタン等の低沸点有機系物理発泡剤を供給して混練した後、低圧域に押出すことにより発泡させる方法である。この方法は、熱可塑性樹脂中への発泡剤添加量を調整すれば、低倍率から高倍率まで幅広い発泡体を容易に製造できるという特徴を持っている。しかし、ブタン等の発泡剤は、可燃性や毒性を有しているため、発泡成形体に残存する発泡剤の濃度が下がるまで養生しなければならないという問題がある。
近年、二酸化炭素や窒素などの無機系物理発泡剤を用いる無機系物理発泡成形法が提案されている。これら無機系物理発泡剤は、無害で環境負荷の懸念がないため、発泡体製造後の養生期間が不要であるといった特徴を有している。しかも、この方法で得られる発泡体の気泡径は、従来の発泡体の気泡径(約100μm以上)よりも微細(10μm以下)なため、機械的特性や光学的特性に優れるといった特徴を有し、現在注目されている発泡剤である。
しかしながら、熱可塑性樹脂としてポリプロピレン樹脂を用いた場合、結晶性を有するために、溶融時の粘度及びメルトテンションが低く、この樹脂を発泡させる場合、発泡時に気泡が破壊されやすいという問題があった。このため、ポリプロピレン系樹脂を発泡させた場合、無機系物理発泡成形法の利点である微細な(10μm以下)気泡径が得られ難く、外観や二次加工性に優れた、低密度の発泡体を得ることが困難であるといった欠点を有している。
この問題を解決する方法としては、発泡成形用樹脂組成物として、ポリプロピレン樹脂に特殊な構造の有機過酸化物を混合して架橋反応を起こさせることで、ポリプロピレン樹脂の溶融張力を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。この樹脂組成物を発泡させることにより、外観や二次加工性に優れた発泡体が得られる。
また、二酸化炭素を用いた物理発泡成形用樹脂組成物として、二酸化炭素の溶解度が低い熱可塑性樹脂(例えばポリプロピレン樹脂)とポリプロピレン樹脂と相溶せずかつ二酸化炭素の溶解度が高い熱可塑性樹脂(例えばポリエチレングリコール)とからなるポリマーアロイを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。この樹脂組成物を二酸化炭素で発泡させることにより、気泡が二酸化炭素の溶解度が高い熱可塑性樹脂内でのみ発泡することから、均一かつ微細な気泡径を有する発泡体が得られる。
さらに、結晶性を有する熱可塑性樹脂(例えばポリプロピレン樹脂)中に非晶性を有する熱可塑性樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル樹脂)が5μm以下の分散粒径となるように制御したポリマーアロイ材料として、結晶性を有する熱可塑性樹脂と非晶性を有する熱可塑性樹脂とのグラフト共重合体が提案されている(例えば、特許文献3を参照)。この樹脂組成物を、樹脂組成物の弾性率が5.0×10Pa以下となる温度域で発泡させると、あらかじめ分散した非晶性熱可塑性樹脂のみから発泡するため、得られる発泡体の気泡径が5μm以下と微細になり、軽量、高強度、断熱性および光学特性に優れる発泡体が得られる。
一方、ポリプロピレン樹脂とエチレン性不飽和単量体の重合体(例えば、ポリメタクリル酸メチル)とのグラフト共重合体を得る方法が提案されている(例えば、特許文献4を参照)。即ち、ポリプロピレン樹脂中にエチレン性不飽和単量体(例えばメタクリル酸メチル)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体とを含浸させた後、該エチレン性不飽和単量体の混合物を有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体中の有機過酸化物の分解が実質的に起こらない条件でラジカル重合させた原料を溶融混練する方法である。
特開2004−339365号公報 特開2005−271504号公報 特開2008−303236号公報 特公平4−76383号公報
ところが、特許文献1に記載されている材料では、外観や二次加工性に優れた発泡体を得るための発泡成形条件範囲が著しく狭いため、品質の安定した発泡体を得ることが困難であった。また、特許文献2〜4に記載されている材料では、材料を成形加工する際の条件(成形機や成形型の種類、可塑化条件、熱履歴等)が変わると分散粒径が異なるため、恒常的に安定した気泡径を有する発泡体を得ることが困難であった。
そこで本発明の目的とするところは、発泡成形する際の条件を選ぶことなく、例えば平均気泡径が1000nm以下の微細でかつ均一な気泡を有する微細気泡発泡体を得ることができる無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物およびその発泡体を提供することにある。
前記の目的を達成するために、第1の発明の無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物は、主鎖成分がポリプロピレン樹脂(a)、側鎖成分が下記化学式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルまたは下記化学式(2)で示されるカルボン酸ビニルであるエチレン性不飽和単量体(b)の重合体からなるグラフト共重合体を含有するポリプロピレン樹脂組成物において、前記グラフト共重合体を構成するエチレン性不飽和単量体(b)の重合体は、その数平均粒径が100〜1000nmで数平均粒径に対する標準偏差が5〜20%で分散した架橋体であり、前記グラフト共重合体は、ポリプロピレン樹脂(a)中でエチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)とトルエン(d)とを含浸重合させて得られるポリプロピレン樹脂組成物前駆体を、前記有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の走査型示差熱量計を用いた10℃/minの昇温過程での分解開始温度よりも65〜120℃高い温度で溶融混練してなるものであることを特徴とする。
(Rは水素またはメチル基を示す。RはC m+1、m=1〜4の整数を示す。)
(RはC n+1、n=1〜4の整数を示す。)
第2の発明の無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物は、第1の発明において、前記エチレン性不飽和単量体(b)が、メタクリル酸メチルであることを特徴とする。
第3の発明の無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物は、第1の発明において、前記エチレン性不飽和単量体(b)が、酢酸ビニルであることを特徴とする
の発明の無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物は、第の発明において、前記有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)が、t−ブチルペルオキシメタクリロイルオキシエチルカーボネートまたはt−ブチルペルオキシアリルカーボネートであることを特徴とする。
の発明の発泡体は、第1から第のいずれか1項に記載の発明の無機系物理発泡成形用プロピレン樹脂組成物を無機系物理発泡剤により発泡させてなることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
第1の発明における無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物は、主鎖成分がポリプロピレン樹脂(a)、側鎖成分が前記化学式(1)または化学式(2)で示される特定のエチレン性不飽和単量体(b)の重合体からなるグラフト共重合体を含有している。さらに、前記エチレン性不飽和単量体(b)の重合体は、その数平均粒径が100〜1000nmでかつその数平均粒径に対する標準偏差が5〜20%という微細かつ均一に分散した架橋体である。
従って、特定のエチレン性不飽和単量体(b)が架橋していないグラフト共重合体を含有する無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物と比較して、樹脂組成物を発泡成形する際の条件に依存することなく、微細でかつ均一な気泡径を有する微細気泡発泡体が得られる。
また、前記グラフト共重合体が、ポリプロピレン樹脂(a)中でエチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)とトルエン(d)とを含浸重合させて得られるポリプロピレン樹脂組成物前駆体を、有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の走査型示差熱量計を用いた10℃/minの昇温過程での分解開始温度よりも65〜120℃高い温度で溶融混練して形成される。
従って、有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)を用いない方法や、溶融混練温度が該有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体の分解開始温度よりも65℃未満または120℃を超える方法で得られた無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物と比較して、樹脂組成物を発泡成形する際の条件に依存することなく、微細でかつ均一な気泡径を有する微細気泡発泡体が得られる。
第2の発明における無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物では、第1の発明における特定のエチレン性不飽和単量(b)がメタクリル酸メチルである。このため、第1の発明の効果に加えて、メタクリル酸メチルが二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤との親和性に優れ、一層微細でかつ均一な気泡径を有する微細気泡発泡体が得られる。
第3の発明における無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物では、第1の発明における前記特定のエチレン性不飽和単量(b)が酢酸ビニルである。このため、第1の発明の効果に加えて、酢酸ビニルが二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤との親和性に優れ、一層微細でかつ均一な気泡径を有する微細気泡発泡体が得られる。
の発明における無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物では、第の発明における有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)がt−ブチルペルオキシメタクリロイルオキシエチルカーボネートまたはt−ブチルペルオキシアリルカーボネートである。このため、第の発明の効果に加えて、エチレン性不飽和単量体(b)のグラフト反応と架橋反応とが円滑に進行するとともに、微細でかつ均一な気泡径を有する微細気泡発泡体が得られる。
の発明における発泡体は、第1〜第の発明によって得られたポリプロピレン樹脂組成物を無機系物理発泡剤で発泡させて得られる。従って、その発泡体は微細かつ均一な気泡を有しており、従来の方法で得られた発泡体と比較して、軽量性、機械的特性、耐熱性、断熱性、光学的特性などの品質が良好で安定した性能を発揮することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物は、主鎖成分がポリプロピレン樹脂(a)、側鎖成分が下記化学式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルまたは下記化学式(2)で示されるカルボン酸ビニルであるエチレン性不飽和単量体(b)の重合体からなるグラフト共重合体を含有するものである。そして、前記グラフト共重合体を構成するエチレン性不飽和単量体(b)の重合体は、その数平均粒径が100〜1000nmで、数平均粒径に対する標準偏差が5〜20%でポリプロピレン樹脂(a)に分散した架橋体である。
(Rは水素またはメチル基を示す。RはC m+1、m=1〜4の整数を示す。)
(RはC n+1、n=1〜4の整数を示す。)
前記グラフト共重合体の主鎖成分であるポリプロピレン樹脂(a)は、プロピレン単独重合体、またはプロピレンを主体とし他のエチレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種のオレフィンとの共重合体で、いずれもプロピレンが共重合体中の75重量%以上を占めるものをいう。エチレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種のオレフィンとプロピレンとの共重合体としては、エチレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種のオレフィンとプロピレンとからなるプロピレン系ランダム共重合体、または、プロピレン単独重合体部分とプロピレン−エチレンランダム共重合体部分とを含有するプロピレン系ブロック共重合体が挙げられる。ポリプロピレン樹脂(a)の例としては、例えばアイソタクチックポリプロピレン、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体、結晶性プロピレン−ブテン−1ランダム共重合体が挙げられる。
これらの中で、好ましくはアイソタクチックポリプロピレン、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体、または結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体であり、より好ましくはアイソタクチックポリプロピレンである。これらのプロピレン樹脂は、単独でまたは2種類以上を混合して使用することもできる。
前記ポリプロピレン樹脂(a)は、従来の成形機で成形加工可能な流動性を有するため、具体的には230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)が0.2〜40g/10minであることが好ましく、0.5〜20g/10minであることがより好ましい。このメルトフローレートが0.2g/10min未満の場合にはポリプロピレン樹脂の流動性が不足し、成形が難しくなる。一方、メルトフローレートが40g/10minを超える場合には射出成形体の機械的物性が悪化する。
前記グラフト共重合体の側鎖成分である特定のエチレン性不飽和単量体(b)の重合体は、無機系物理発泡剤の代表である二酸化炭素ガスとの親和性に優れるものである。前記重合体の原料として使用されるエチレン性不飽和単量体(b)は、前記化学式(1)又は化学式(2)で示される単量体である。
化学式(1)で示されるエチレン性不飽和単量体(b)としては、例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−sec−ブチル、メタクリル酸−sec−ブチル、アクリル酸−t−ブチル、メタクリル酸−t−ブチル等が挙げられる。これらの中で、好ましくはアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸−n−プロピル、アクリル酸−n−ブチルまたはメタクリル酸−n−ブチルであり、さらに好ましくはメタクリル酸メチルである。これらのエチレン性不飽和単量体は、単独でまたは2種類以上を混合して使用することもできる。
化学式(2)で示されるエチレン性不飽和単量体(b)としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が挙げられる。これらの中で、好ましくは酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルまたは酪酸ビニルであり、最も好ましくは酢酸ビニルである。これらのエチレン性不飽和単量体は、単独でまたは2種類以上を混合して使用することもできる。
前記グラフト共重合体の側鎖成分である特定のエチレン性不飽和単量体(b)の重合体は、架橋体であることが必要である。架橋体でない場合、得られたポリプロピレン樹脂組成物を発泡成形する際の条件に依存して、特定のエチレン性不飽和単量対(b)の重合体の分散粒子径や分散粒子の均一性が変化し、微細でかつ均一な気泡径を有し、経時的に安定な微細気泡発泡体が得られない。
前記特定のエチレン性不飽和単量体(b)の重合体が架橋体か否かは、ポリプロピレン樹脂組成物を円筒濾紙に入れ、溶解可能な溶媒(例えばキシレン)を用いて還流下でソックスレー抽出した際に、抽出液中に存在するエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の質量を仕込みのエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の質量で割った百分率が5%以下であることで確認することができる。
前記架橋体は、軽量性、機械的特性、耐熱性、断熱性および光学的特性に優れかつ品質の安定な発泡体が得られるという点で、数平均粒径が100〜1000nm、その数平均粒径に対する標準偏差が5〜20%で分散されていることが必要である。数平均粒径が1000nmを上回る場合には、発泡成形により平均気泡径が1000nm以下という微細気泡発泡体が得られなくなる。一方、数平均粒径が100nmを下回る場合には、架橋体の分散粒径が微細になり過ぎてその調製に困難を伴う。また、上記標準偏差が20%を超える場合には、架橋体の分散粒子の粒径がばらつき、発泡成形後に所望とする微細気泡発泡体が得られなくなる。一方、標準偏差が5%未満の場合には、架橋体の製造条件が難しくなる。
架橋体の分散粒子の数平均粒径および数平均粒径に対する標準偏差の測定法は、得られたポリプロピレン樹脂組成物(成形体)から、ウルトラミクロトームで厚み50〜100nmの超薄切片を作製し、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により得られるエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の分散粒子像から測定される。数平均粒径は、視野内で確認可能な独立した粒子の数を100μm(縦10μm、横10μm)以上の範囲でカウントし、少なくとも合計100個の粒子径を目盛り付き定規で測定し、数平均により算出した数平均粒径を意味する。但し、TEM観察により得られる粒子像が円形でない場合、粒子の占める面積を算出した後、同面積を有する円形に置き換えた時の円の直径を粒子径と称する。記架橋体の分散粒径の均一性を示す数平均粒径に対する標準偏差は、前記数平均粒径を測定するために得られたそれぞれの粒径の標準偏差(σ)を算出し、数平均粒径あたりに直すことで求めた。
前記グラフト共重合体の主鎖成分であるポリプロピレン樹脂(a)と側鎖成分であるエチレン性不飽和単量体(b)の架橋体との質量比率は、好ましくは95/5〜5/95の範囲である。前記グラフト共重合体のポリプロピレン樹脂(a)の質量が95質量%を超えると、発泡が起こらなくなる。一方、ポリプロピレン樹脂(a)の質量が5質量%未満であると、グラフト共重合体にさらにポリプロピレン樹脂(a)を混合した場合、均一な分散性を示さないため、良好な微細気泡発泡体が得られなくなる。
ここで、ポリプロピレン樹脂組成物には、前記グラフト共重合体にポリプロピレン樹脂(a)をさらに添加することも可能である。ポリプロピレン樹脂(a)の添加量は、グラフト共重合しているかいないかにかかわらず、ポリプロピレン樹脂組成物中のポリプロピレン樹脂とエチレン性不飽和単量体(b)の重合体との質量比率が、95/5〜55/45の範囲であれば特に限定されない。この場合、ポリプロピレン樹脂を海とし、エチレン性不飽和単量体(b)の重合体を島とする海島構造を有するポリマーアロイが形成される。ポリプロピレン樹脂組成物中のポリプロピレン樹脂が95質量%を超えると、ポリプロピレン樹脂組成物の発泡が起こり難くなる。一方、ポリプロピレン樹脂組成物中のポリプロピレン樹脂が45質量%未満であると、海島構造を有するポリマーアロイの島を形成するエチレン性不飽和単量体(b)の重合体が海を形成するために、気泡が合一して微細気泡発泡体となり難くなる。
次に、前記グラフト共重合体の製造方法について説明する。
グラフト共重合体は、ポリプロピレン樹脂(a)中でエチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)とトルエン(d)との混合物を共重合体させたポリプロピレン樹脂組成物前駆体を、前記エチレン性不飽和単量体(c)の分解開始温度より65〜120℃高い温度で溶融混練する方法で得られる。
このグラフト共重合体の製造方法は、従来公知の方法が採用されるが、中でも以下に示す方法が最も好ましい方法である。この方法は、以下に示す二つの工程からなる。即ち、ポリプロピレン樹脂組成物前駆体を得る含浸重合工程と、グラフト共重合体を含有するポリプロピレン樹脂組成物を得るグラフト化工程とを備えている。含浸重合工程は、ポリプロピレン樹脂(a)中にエチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)とトルエン(d)との混合物を含浸させた後、ラジカル重合開始剤により共重合することによってポリプロピレン樹脂組成物前駆体を得る工程である。グラフト化工程は、ポリプロピレン樹脂組成物前駆体を溶融混練してグラフト共重合体を含有するポリプロピレン樹脂組成物を得る工程である。
前記含浸重合工程は、エチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)とトルエン(d)との混合物にラジカル重合開始剤を加え、有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の有機過酸化物基の分解が実質的に起こらない条件で加熱する方法であれば特に限定されない。
有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)としては、公知のものが用いられる。具体的には、t−ブチルペルオキシアクリロイルオキシエチルカーボネート(分解開始温度135℃)、t−アミルペルオキシアクリロイルオキシエチルカーボネート(分解開始温度133℃)、t−ヘキシルペルオキシアクリロイルオキシエチルカーボネート(分解開始温度130℃)、t−ブチルペルオキシメタクリロイルオキシエチルカーボネート(分解開始温度136℃)、t−アミルペルオキシメタクリロイルオキシエチルカーボネート(分解開始温度134℃)、t−ヘキシルペルオキシメタクリロイルオキシエチルカーボネート(分解開始温度131℃)等の共役系エチレン性不飽和単量体が、t−ブチルペルオキシアリルカーボネート(分解開始温度130℃)、t−アミルペルオキシアリルカーボネート(分解開始温度128℃)、t−ヘキシルペルオキシアリルカーボネート(分解開始温度125℃)等の非共役系エチレン性不飽和単量体が挙げられる。これらのうち、共役系エチレン性不飽和単量体としてt−ブチルペルオキシメタクリロイルオキシエチルカーボネート(分解開始温度136℃)が、非共役系エチレン性不飽和単量体としてt−ブチルペルオキシアリルカーボネート(分解開始温度130℃)がより好ましい。これらは、単独或いは2種類以上を混合して用いても良い。
この有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の使用量は、エチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)との混合物100質量部に対して好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.5〜3質量部である。この使用量が0.1質量部未満であると、ポリプロピレン樹脂組成物前駆体の有する活性酸素が少なく、十分なグラフト共重合体が得られなくなる。一方、使用量が5質量部を超えると、前記グラフト化工程でラジカルが多く発生するため、エチレン性不飽和単量体(b)の重合体より形成される架橋体の架橋度が高くなり、ポリプロピレン樹脂組成物を成形してなる成形体の外観が悪くなり、成形体の発泡がし難くなる。
前記トルエン(d)は、含浸重合工程におけるエチレン性不飽和単量体(b)がポリプロピレン樹脂(a)中に均一に含浸されるようにするための溶剤だけでなく、含浸重合工程におけるエチレン性不飽和単量体(b)を重合する際の分子量調節剤やグラフト化工程におけるエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の架橋体が均一に反応できるようにするための溶剤として働く重要な物質である。
トルエン(d)の添加量は、エチレン性不飽和単量体(b)100質量部に対して0.5〜10質量部が好ましく、0.7〜2質量部がさらに好ましい。前記トルエン(d)の添加量が0.5質量部未満であると、含浸重合工程においてエチレン性不飽和単量体(b)の重合が不均一となりやすく、その後のグラフト化工程で不均一な反応が起こるため、エチレン性不飽和単量体(b)の重合体即ち架橋体の分散粒径が不均一となる。一方、トルエン(d)の添加量が10質量部を超えると、得られるポリプロピレン樹脂組成物中に残存するトルエン量が多くなるため、成形時の外観が悪化する。
前記ラジカル重合開始剤は、10時間の半減期を得るための分解温度(以下、10時間半減期温度という)が好ましくは40〜90℃、さらに好ましくは50〜75℃の化合物である。なぜなら、含浸重合工程における重合は先述したように、使用される有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)が分解しない条件で行われなければならないからである。有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の10時間半減期温度は90〜110℃であるため、重合温度は90℃以下であることが好ましい。
前記ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度が90℃を超えると、重合温度が高くなり、有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)が重合中に分解する可能性がある。一方、ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度が40℃未満であると、ポリプロピレン樹脂(a)にラジカル重合開始剤が含浸される過程でラジカルが発生してしまう。その結果、生成するポリプロピレン樹脂組成物前駆体の組成が不均一となりやすく、その後のグラフト化工程で不均一な反応が起こるため、エチレン性不飽和単量体(b)の重合体即ち架橋体の分散粒径が不均一となる。ここで、10時間半減期温度とは、ベンゼン1リットル中にラジカル重合開始剤を0.1モル添加し、ある温度で10時間経過したとき、ラジカル重合開始剤の分解率が50%となる温度をいう。
このようなラジカル重合開始剤としては、例えばジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート(10時間半減期温度40.3℃)、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート(10時間半減期温度40.5℃)、ジ(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート(10時間半減期温度43.6℃)、t−ヘキシルペルオキシネオデカネート(10時間半減期温度44.7℃)、t−ブチルペルオキシネオデカネート(10時間半減期温度46.5℃)、t−ヘキシルペルオキシピバレート(10時間半減期温度53.2℃)、t−ブチルペルオキシピバレート(10時間半減期温度55.0℃)、ジ(3,3,5−トリメチルヘキサノイル)ペルオキシド(10時間半減期温度59.5℃)、ジラウロイルペルオキシド(10時間半減期温度62.0℃)、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(10時間半減期温度69.9℃)、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(10時間半減期温度72.5℃)、ジベンゾイルペルオキシド(74℃)等が挙げられる。これらは、単独または2種類以上を混合して用いても良い。
ラジカル重合開始剤の使用量は、エチレン性不飽和単量体混合物の合計100質量部に対し、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.1〜3質量部である。ラジカル重合開始剤の使用量が0.01質量部未満であると、エチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)との混合物の重合が完全に行われず、良好な成形体が得られない。一方、ラジカル重合開始剤の使用量が5質量部を超えると、重合中にポリプロピレン樹脂(a)のラジカル分解による低分子量化によって、得られるポリプロピレン樹脂組成物成形体の機械的強度が低下する。
前記エチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)との混合物の共重合体の重量平均分子量(Mw)は、示差屈折率検出器を備えたゲル浸透クロマトグラフィ(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ、GPCともいう)によるポリスチレン換算値で表される。その重量平均分子量は、好ましくは5万〜300万、より好ましくは10万〜200万である。この重量平均分子量が5万未満の場合、エチレン性不飽和単量体(b)の重合体の架橋体を得るには、エチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)との混合物中の有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)が10質量%を超えてしまう。そのため、グラフト化工程でラジカルが多く発生し、ポリプロピレン樹脂(a)のラジカル分解による低分子量化によって、得られるポリプロピレン樹脂組成物成形体の機械的強度が低下する。一方、重量平均分子量が300万を超えた場合、後のグラフト化工程での溶融混練が困難となる。
前記含浸重合工程の方法は、一般に行われている水性懸濁重合法により行われる。即ち、ポリプロピレン樹脂(a)とこれとは別に調製したラジカル重合開始剤をエチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)とトルエン(d)との混合物に溶解させた溶液とを、水性懸濁重合に使用可能な懸濁剤の存在下で水中に攪拌分散される。懸濁剤としては、例えば水溶性重合体である(部分ケン化)ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等、或いは難水溶性無機物質であるリン酸カルシウム、酸化マグネシウム等が用いられる。
この際、ポリプロピレン樹脂(a)に対する前記溶液の含浸は、できるだけ高温で行うことが好ましい。しかしながら、含浸時にラジカル重合開始剤が分解して重合を開始してしまうと、生成するポリプロピレン樹脂組成物前駆体の組成が不均一となりやすく、その後のグラフト化工程で不均一な反応が起こるため、エチレン性不飽和単量体(b)の重合体の架橋体の分散粒径が不均一となる。そのため、一般的には、使用されるラジカル重合開始剤の10時間半減期温度よりも5℃以上低い温度で行うのが好ましい。
また、遊離のエチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)とトルエン(d)の混合物とラジカル重合開始剤とをポリプロピレン樹脂(a)に含浸させる条件は、始めの添加量の50質量%より少なくなるまで、好ましくは20質量%より少なくなるまで含浸を行うのが好ましい。この量が50質量%以上であると、生成するポリプロピレン樹脂組成物前駆体の組成が不均一となりやすく、その後のグラフト化工程で不均一な反応が起こるため、エチレン性不飽和単量体(b)の重合体の架橋体の分散粒径が不均一となる。
遊離のエチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)との混合物とラジカル重合開始剤の合計量は、水性懸濁液の任意量をサンプリングし、これを300メッシュ程度の金網を用いて手早く濾過して、ポリプロピレン樹脂(a)と液相とに分離し、液相中のエチレン性不飽和単量体混合物とラジカル重合開始剤の量を測定して算出する。
ポリプロピレン樹脂組成物前駆体を得るための重合は、通常30〜110℃の温度で行われる。なぜなら、重合中における有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の分解を可能な限り防止するためである。この温度が110℃を超えた場合、重合時間が5時間以上になると、有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の分解が起こり、ポリプロピレン樹脂(a)のラジカル分解による低分子量化によって、得られるポリプロピレン樹脂組成物成形体の機械的強度が低下する。重合時間としては一般に2〜20時間が適当である。
含浸重合工程において、作業性や物性を損なわない程度に、分子量調節剤としての連鎖移動剤や多官能エチレン性不飽和単量体を併用することができる。
前記グラフト化工程は、前述したポリプロピレン樹脂組成物前駆体を、前記有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の分解開始温度よりも65〜120℃高い温度で溶融混練して行われる。このグラフト化工程により、ポリプロピレン樹脂組成物の成形体が得られる。前記有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)中の有機過酸化物基は、溶融混練によりグラフト共重合体の主鎖となるポリプロピレン樹脂(a)とのグラフト反応に寄与している。加えて、グラフト反応温度が有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の分解開始温度よりも65〜120℃高い温度であると、グラフト反応だけでなく、グラフト共重合体の側鎖となるエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の架橋反応にも寄与する。
ここで、溶融混練温度と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の分解開始温度との差が65℃未満の場合には、エチレン性不飽和単量体(b)の重合体が架橋体とならないため、得られるポリプロピレン樹脂組成物を発泡成形する際の条件に依存して、微細でかつ均一な気泡径を有する微細気泡発泡体が得られない。一方、溶融混練温度と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の分解開始温度との差が120℃を超える場合には、溶融混練の際にラジカルが瞬時に発生するため失活してしまう。従って、グラフト反応および架橋反応が起こらなくなり、得られるポリプロピレン樹脂組成物を発泡成形する際の条件に依存して、微細でかつ均一な気泡径を有する微細気泡発泡体が得られない。
前記グラフト化工程における溶融混練時間は、30〜300秒が好ましく、60〜120秒が最も好ましい。溶融混練時間が30秒未満では均一な混練が難しく、300秒を超えるとポリプロピレン樹脂(a)またはエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の架橋体が混練により分解し、エチレン性不飽和単量体(b)の重合体の数平均粒径が100〜1000nmで数平均粒径に対する標準偏差が5〜20%となるように分散させることができなくなる。
溶融混練装置は公知のものであれば特に限定されないが、例えば一軸押出機、二軸押出機等の各種押出機やバンバリーミキサー、ブラベンダー、プラストグラフ、熱ロール、ニーダー等の溶融混練機が挙げられる。また、ポリプロピレン樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、結晶核剤、帯電防止剤、難燃剤、充填剤、顔料、着色剤、離型剤、滑剤、抗菌剤等をポリプロピレン樹脂組成物の特性を損なわない範囲で配合することができる。
次に、発泡体は、前述のポリプロピレン樹脂組成物の成形体に対して加圧した無機系物理発泡剤を含浸し、該発泡剤を成形体中で飽和状態にした後、発泡させるという発泡方法によって得られるものであれば特に限定されない。発泡方法としては特に制限はなく、急激に減圧することにより発泡させる減圧発泡法、昇温して発泡させる昇温発泡法のいずれも採用することができる。但し、発泡温度については、ポリプロピレン樹脂(a)が流動する温度(170℃)以下であることが好ましい。
無機系物理発泡剤としては、例えば二酸化炭素、窒素、ヘリウム、アルゴン、亜酸化窒素等が挙げられ、これらの中でも二酸化炭素または窒素が好ましく、二酸化炭素がさらに好ましい。
ポリプロピレン樹脂組成物の成形体を発泡させる場合の発泡倍率は1.1〜5倍程度であることが望ましい。発泡倍率が1.1倍を下回る場合には得られる発泡体が発泡体としての機能を十分に発現することができず、5倍を上回る場合には発泡倍率が高くなり過ぎて発泡体の強度が低下したりして好ましくない。
得られる発泡体を微細かつ均一な気泡を有する微細気泡発泡体とするために、その数平均気泡径は1000nm以下であることが好ましく、50〜800nmであることがさらに好ましい。数平均気泡径が1000nmを超える場合には、気泡が微細なものにならず、微細気泡発泡体としての機能を発現することができなくなる。また、その数平均気泡径に対する標準偏差は5〜25%であることが好ましい。標準偏差が25%を超える場合には、気泡の均一性が得られず、微細気泡発泡体の機能が低下する。
前述のポリプロピレン樹脂組成物を用いることにより、微細かつ均一な気泡を有する微細気泡発泡体を得ることができることから、その微細気泡発泡体は軽量性、機械的特性、断熱性及び光学特性等の物性に優れている。
発泡体にはその特性を損なわない範囲で必要に応じて、コロナ処理、印刷、コーティング、蒸着等の表面加工等を施すことも可能である。このようにして得られる発泡体は、液晶表示装置、照明器具、照明看板等に用いられる反射材、低誘電率を要求される材料分野への応用、高強度多孔体、断熱材、緩衝材等の用途に有効に活用することができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。各例における各種物性値については、下記に示す方法によって測定した。
(1)ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(MFR)
JISK7210に基づくメルトフロー測定装置〔メルトフローインデクサー、東洋精機製作所(株)製、TYPEC−5059D〕を用い、シリンダー温度230℃、荷重2.16kgでのメルトフローレート(g/10min)を測定した。
(2)ポリプロピレン樹脂前駆体中のエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の重量平均分子量(Mw)
ポリプロピレン樹脂前駆体をテトラヒドロフラン(以下、THFという)中に浸漬し、8時間還流させた溶液を減圧乾燥して得られた重合体を、示差屈折率検出器を備えたゲル浸透クロマトグラフィ装置〔GPC、(株)島津製作所製〕を用い、溶出液をTHF、カラム温度を40℃として、標準ポリスチレン換算により求めた。
(3)ポリプロピレン樹脂組成物中および成形体中のエチレン性不飽和単量体(b)の共重合体架橋物の分散性
ポリプロピレン樹脂組成物中のエチレン性不飽和単量体(b)の共重合体架橋物の数平均粒径および数平均粒径に対する標準偏差の測定:得られたポリプロピレン樹脂組成物の成形体から、ウルトラミクロトーム〔ウルトラカットUCT、(株)ライカ製〕を用い、厚み50〜100nmの超薄切片を作製した。得られた超薄切片を透過型電子顕微鏡(TEM)〔JEM−1600EX、(株)日本電子製〕を用いてエチレン性不飽和単量体共重合物の分散状態を観察撮影した。
得られたTEM写真を複数用いて、視野内で確認可能な独立粒子数を100μm(縦10μm、横10μm)以上の範囲でカウントした。またTEM写真において、粒子数の合計が100個以上となるよう任意の写真を複数選択し、粒径を目盛り付き定規で測定し、数平均粒径を算出した。さらに、それぞれの粒径の標準偏差(σ)を算出し、数平均粒径あたりに直すことで、数平均粒径に対する標準偏差を求めた。
(4)ポリプロピレン樹脂組成物中のエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の架橋体の確認
ポリプロピレン樹脂組成物中のエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の未架橋体の定量:ポリプロピレン樹脂組成物0.5gを正確に秤り取り、円筒濾紙〔アドバンテック(株)製、No.86R〕に入れて、ソックスレー抽出装置を用いてキシレンにより24時間抽出した。得られた抽出液をその10倍量のTHF溶媒に添加してポリプロピレン樹脂(a)を沈殿させ、濾過後の溶液をエバポレーターによって減圧乾燥した。その質量を測定し、使用したエチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の総質量で除することにより、ポリプロピレン樹脂組成物中のエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の未架橋物(%)を算出した。なお、この数値が5%以下であるものを架橋体と判断し、この数値が5%を超えるものを未架橋体と判断する。
(5)ポリプロピレン樹脂(a)とエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の架橋体とのグラフト共重合体の確認
ポリプロピレン樹脂組成物0.5gを正確に秤り取り、円筒濾紙〔アドバンテック(株)製、No.86R〕に入れて、ソックスレー抽出装置を用いてキシレンにより24時間抽出した。円筒濾紙内に存在するポリマーを乾燥した後、熱分解ガスクロマトグラフィーにてポリプロピレン樹脂を定量し、グラフト共重合体中のポリプロピレン樹脂(a)含有率を算出した。
(6)ポリプロピレン樹脂組成物発泡体の発泡気泡の分散状態
ポリプロピレン樹脂組成物発泡体中の数平均気泡径およびその数平均気泡径に対する標準偏差の測定:得られたポリプロピレン樹脂組成物発泡体を液体窒素に浸け、凍結破断した。得られた破断面を金蒸着し、走査型電子顕微鏡(SEM)〔S−3000N、日立ハイテク(株)製〕を用いて発泡気泡径の分散状態を観察撮影した。得られたSEM写真を複数用いて、視野内で確認可能な独立した気泡粒子の数を400μm(縦20μm、横20μm)以上の範囲でカウントした。また、SEM写真において、気泡粒子数の合計が100個以上となるよう任意の写真を複数選択し、粒径を目盛り付き定規で測定し、数平均気泡径を算出した。さらに、それぞれの気泡径の標準偏差を算出し、数平均気泡径あたりに直すことで、数平均気泡径に対する標準偏差を求めた。
(7)ポリプロピレン樹脂組成物発泡体の発泡倍率
固体比重計〔SD−200L、アルファーミラジュ(株)〕を用いて、得られたポリプロピレン樹脂組成物発泡体(0.5g)の比重(d)を測定した。発泡前のポリプロピレン樹脂組成物の比重(d)も同様の方法で測定し、以下の計算式により、発泡倍率を算出した。
発泡倍率(倍)=d/d
実施例及び比較例に用いた原料は次のとおりである。
ポリプロピレン樹脂(a):日本ポリプロ(株)製、商品名「ノバテックPP FY4」、プロピレンの単独重合体(アイソタクチックポリプロピレン)、メルトフローレート(MFR)=5.0g/10min
エチレン性不飽和単量体(b):三菱ガス化学(株)製メタクリル酸メチル(MMA)、日本触媒(株)製アクリル酸ブチル(BA)、日本酢ビ・ポバール(株)製酢酸ビニル(VAc)、日本酢ビ・ポバール(株)製ピバリン酸ビニル(VPv)
有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c):日油(株)製t−ブチルペルオキシ−2−メタクリロイルオキシエチルカーボネート、商品名「ペロマーMEC(MEC)」、日油(株)製t−ブチルペルオキシアリルモノカーボネート、商品名「ペロマーAC(AC)」
トルエン(d):和光純薬(株)製試薬特級
ラジカル重合開始剤:日油(株)製ジラウロイルペルオキシド(LPO)、商品名「パーロイルL」
(実施例1−1)
ポリプロピレン樹脂700質量部を内容積5000mlのステンレス鋼製セパラブルフラスコに入れ、純水2500ml、懸濁剤としてポリビニルアルコールを2.5質量部加えた。別にメタクリル酸メチル(MMA)300質量部に有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体としてt−ブチルペルオキシ−2−メタクリロイルオキシエチルカーボネート(MEC)6質量部とトルエン6質量部とラジカル重合開始剤としてジラウロイルペルオキシド(LPO)1.5質量部とを溶解し、この溶液を前記セパラブルフラスコ中に投入、攪拌した。次いで、これを40℃に保ち、約6時間攪拌することによりMMA、MECおよびLPOをポリプロピレン樹脂に含浸させた。次いで、温度を60℃に上げ、その温度で5時間維持して重合を完結させ、水洗および乾燥してグラフト化前駆体を得た。このグラフト前駆体のMMAとMECとの共重合体をクロロホルムで抽出後乾燥し、重量平均分子量(Mw)を測定し、表1に示した。
次いで、このポリプロピレン樹脂組成物前駆体を一軸押出機〔東洋精機製作所(株)製〕で230℃にて押出し、グラフト化反応させることでグラフト共重合体を含有するポリプロピレン樹脂組成物を得た。このポリプロピレン樹脂組成物中のMMA重合体(PMMA)の分散形態をTEMで測定し、表1に示した。また、このグラフト共重合体を、o−ジクロロベンゼンを用いて160℃で1時間ソックスレー抽出した不溶分から、PMMAのグラフト効率およびトルエン中の膨潤平均粒径を測定し、表1に示した。
得られたグラフト共重合体を長さ100mm、幅100mmの大きさに切り、長さ100mm、幅100mm、厚さ0.25mmの金属スペーサーに入れ、200℃に設定した熱プレスを用いて、10MPaの圧力で5分間、さらに25℃で1分間保持して成形体を得た。この成形体中のPMMAの分散形態をTEMで測定し、表1に示した。
(実施例1−2)
実施例1−1において、ポリプロピレン樹脂を950質量部に、MMAを50質量部に、MECを1質量部とトルエン1質量部とLPOを0.25質量部に変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物および成形体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表1に示した。
(実施例1−3)
実施例1−1において、ポリプロピレンを550質量部に、MMAを450質量部に、MECを9質量部とトルエン9質量部とLPOを2.25質量部に変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物および成形体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表1に示した。
(実施例1−4)
実施例1−1において、MMAをアクリル酸ブチル(BA)に変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物および成形体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表1に示した。
(実施例1−5)
実施例1−1において、MMAを酢酸ビニル(VAc)に、MECをACに変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物、成形体および発泡体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表1に示した。
(実施例1−6)
実施例1−1において、MMAをピバリン酸ビニル(VPv)に、MECをACに変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物、成形体および発泡体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表1に示した。
(実施例2−1〜2−6)
実施例1−1〜1−6で得られたポリプロピレン樹脂組成物の成形体を40℃に温度調節されたオートクレーブに投入し、炭酸ガス(二酸化炭素)で10MPaに加圧し、成形体に二酸化炭素を6時間含浸させた。その後オートクレーブのリークバルブを全開放し、減圧速度0.5MPa/secでオートクレーブ内の圧力を開放し、取り出した成形体を瞬時にあらかじめ80℃に設定されたオイルバス中で1分間浸漬し、その後25℃の水に浸漬して発泡体を得た。得られた発泡体の発泡気泡の分散形態および発泡倍率を測定し、表1に示した。
(実施例1−7)
実施例1−1において、MEC6質量部をMEC0.3質量部に変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物および成形体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表2に示した。
(実施例1−8)
実施例1−1において、MEC6質量部をMEC15質量部に変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物および成形体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表2に示した。
(実施例1−9)
実施例1−1において、トルエン6質量部をトルエン1.5質量部に変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物および成形体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表2に示した。
(比較例1−1)
実施例1−1において、MEC6質量部をMEC0質量部に、トルエン6質量部をトルエン0質量部に変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物および成形体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表2に示した。
(比較例1−2)
実施例1−1において、トルエン6質量部をトルエン0質量部に、グラフト化反応温度を200℃に変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物および成形体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表2に示した。
(比較例1−3)
実施例1−1において、トルエン6質量部をトルエン0質量部に、グラフト化反応温度を260℃に変更した以外は実施例1−1と同様の方法でポリプロピレン樹脂組成物および成形体を得た。これらを実施例1−1と同様の方法で評価し、その結果を表2に示した。
(実施例2−7〜2−9および比較例2−1〜2−3)
実施例1−7〜1−9および比較例1−1〜1−3で得られたポリプロピレン樹脂組成物の成形体を40℃に温度調節されたオートクレーブに投入し、炭酸ガス(二酸化炭素)で10MPaに加圧し、成形体に二酸化炭素を6時間含浸させた。その後、オートクレーブのリークバルブを全開放し、減圧速度0.5MPa/secでオートクレーブ内の圧力を開放し、取り出した成形体を瞬時にあらかじめ80℃に設定されたオイルバス中で1分間浸漬し、その後25℃の水に浸漬して発泡体を得た。得られた発泡体の発泡気泡の分散形態および発泡倍率を測定し、表2に示した。
表2に示したように、比較例1−1では有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)およびトルエン(d)を含有しないポリプロピレン樹脂組成物を用いたため、ポリプロピレン樹脂(a)とエチレン性不飽和単量体(b)の重合体とからなるグラフト共重合体が存在しなかった。従って、グラフト化工程後に得られたポリプロピレン樹脂組成物中に架橋体が存在せず、その成形体におけるエチレン性不飽和単量体(b)の重合体の分散粒径が極めて大きくかつ不均一になるため、成形時の熱履歴によって分散粒径が異なる。さらに、比較例2−1では、比較例1−1のポリプロピレン樹脂組成物の成形体から得られる発泡体は、数平均気泡径が非常に大きくかつ不均一となる。
これに対し、表1および表2に示したように、実施例1−1〜1−9では有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)をエチレン性不飽和単量体(b)100質量部に対して0.1〜5質量部用い、トルエン(d)をエチレン性不飽和単量体(b)100質量部に対して0.5〜10質量部用い、かつグラフト化工程時において有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の分解開始温度より65℃〜120℃高い温度で溶融混練させた。このため、グラフト化工程時において有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の分解開始温度より65℃未満または120℃を超える温度で溶融混練させた比較例1−2および1−3のポリプロピレン樹脂組成物に比べて、エチレン性不飽和単量体(b)の重合体が架橋され、かつポリプロピレ樹脂(a)がグラフト化されることにより、成形時の熱履歴によるエチレン性不飽和単量体(b)の重合体架橋物の分散粒径が小さくかつ均一である。このことから、実施例2−1〜2−9のポリプロピレン樹脂組成物の成形体を発泡させた発泡体は、比較例2−2および2−3のポリプロピレン樹脂組成物の成形体を発泡させた発泡体と比較して、数平均気泡径が小さくかつ均一な微細発泡体が得られることが明らかとなった。従って、該ポリプロピレン樹脂組成物より得られる成形体の発泡体は、機械的物性や反射特性に優れる微細発泡成形品を得るのに有用な材料になりうる。

Claims (5)

  1. 主鎖成分がポリプロピレン樹脂(a)、側鎖成分が下記化学式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルまたは下記化学式(2)で示されるカルボン酸ビニルであるエチレン性不飽和単量体(b)の重合体からなるグラフト共重合体を含有するポリプロピレン樹脂組成物において、
    前記グラフト共重合体を構成するエチレン性不飽和単量体(b)の重合体は、その数平均粒径が100〜1000nmで数平均粒径に対する標準偏差が5〜20%で分散した架橋体であり、
    前記グラフト共重合体は、ポリプロピレン樹脂(a)中でエチレン性不飽和単量体(b)と有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)とトルエン(d)とを含浸重合させて得られるポリプロピレン樹脂組成物前駆体を、前記有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)の走査型示差熱量計を用いた10℃/minの昇温過程での分解開始温度よりも65〜120℃高い温度で溶融混練してなるものであることを特徴とする無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物。
    (Rは水素またはメチル基を示す。RはC m+1、m=1〜4の整数を示す。)
    (RはC n+1、n=1〜4の整数を示す。)
  2. 前記エチレン性不飽和単量体(b)が、メタクリル酸メチルであることを特徴とする請求項1に記載の無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物。
  3. 前記エチレン性不飽和単量体(b)が、酢酸ビニルであることを特徴とする請求項1に記載の無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物。
  4. 前記有機過酸化物基を有するエチレン性不飽和単量体(c)が、t−ブチルペルオキシメタクリロイルオキシエチルカーボネートまたはt−ブチルペルオキシアリルカーボネートであることを特徴とする請求項に記載の無機系物理発泡成形用ポリプロピレン樹脂組成物。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の無機系物理発泡成形用プロピレン樹脂組成物を無機系物理発泡剤により発泡させてなることを特徴とする発泡体。
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