JP5417940B2 - 異方性膜用化合物 - Google Patents
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Description
しかし、拡張された色空間情報を従来のLCDで表示しようとした場合、LCDに使用される各種部材の特性が充分でないため、xyYCC色空間に対応したディスプレイを構築するために幾つかの改良が進められている。
(1)RGB3原色の色純度が良好なバックライトの採用、
(2)RGB3原色に補色を加えたマイクロカラーフィルターの採用
などが挙げられる。
(1)の代表的な手段としてはLEDの採用や冷陰極管に用いられる蛍光体の発光波長の
最適化であり、(2)ではイエロー、シアンを追加したマイクロカラーフィルターの採用が
挙げられる(特許文献1、2参照)。
xyYCC拡張色空間への対応には、バックライトやマイクロカラーフィルターの改良内容から推定されるように、可視光線の両端部に当たる短波長領域と長波長領域の特性を改善することが必要である。
また、本発明は耐久性に優れた異方性膜用化合物を提供することを課題とする。
pおよびqは、それぞれ独立に2〜5の整数を表し、
X1およびX2は、それぞれ独立に置換されていてもよいフェニル基を表し、
mおよびnは、それぞれ独立に0または1を表すが、mおよびnがともに0になることはない。)
なお、本発明において置換基を有していてもよいとは、置換基を1または2以上有していてもよいことを意味する。
本発明の異方性膜用化合物は、遊離酸の形が、下記式(1)で表されることを特徴とする。
pおよびqは、それぞれ独立に2〜5の整数を表し、
X1およびX2は、それぞれ独立に置換されていてもよいフェニル基を表し、
mおよびnは、それぞれ独立に0または1を表すが、mおよびnがともに0になることはない。)
前記式(1)において、R1〜R6は、それぞれ独立に水素原子、水酸基、スルホ基を表す。
R2およびR3は、いずれかがスルホ基であり、他方が水素原子または水酸基であることが水溶性の観点から好ましい。R5およびR6も同様である。
R1およびR4が水素原子であり、R2およびR3と、R5およびR6が、いずれもスルホ基と水素原子の組み合わせであることが特に好ましい。
前記式(1)において、pおよびqは、それぞれ独立に2〜5の整数を表す。
好ましくは2〜4であり、水溶性の観点から、さらに好ましくは2〜3、特に好ましくは2である。
また、pとqは、異なっていてもよい。
前記式(1)において、X1およびX2は、それぞれ独立に置換されていてもよいフェニル基を表す。
置換されていてもよいアルキル基は、置換基の総炭素数が通常1以上、通常8以下、好ましくは6以下である。該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、(n)−ブチル基、(n)−ヘキシル基等が挙げられる。また、該アルキル基の置換基としては、水酸基、カルボキシル基等が挙げられる。
置換されていてもよいアルコキシ基は、置換基の総炭素数が通常1以上、通常8以下、好ましくは6以下である。該アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、(n)−ブトキシ基、(n)−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。また、該アルコキシ基の置換基としては、水酸基、メトキシ基等が挙げられる。
置換されていてもよいアルキルアミノ基は、置換基の総炭素数が通常1以上、通常8以下、好ましくは6以下である。該アルキルアミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、(n)−ブチルアミノ基、(n)−ヘキシルアミノ基等が挙げられる。
置換されていてもよいアリールアミノ基は、置換基の総炭素数が通常6以上、通常10以下、好ましくは6以上8以下である。該アリールアミノ基の具体例としては、フェニルアミノ基、パラトリルアミノ基、パラ(n)−ブチルフェニルアミノ基等が挙げられる。
置換されていてもよいアシルアミノ基は、置換基の総炭素数が通常2以上、通常10以下、好ましくは2以上8以下である。該アシルアミノ基の具体例としては、アセチルアミノ基、ベンゾイルルアミノ基、シンナモイルアミノ基等が挙げられる。
これらの中でも、X1およびX2のフェニル基の置換基としては、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、製造的な面から特に水素原子が好ましい。また、フェニル基が置換基を有する場合、置換基の置換位置としては、ビニル基に対してメタ位、パラ位が好ましく、特に好ましくは分子直線性の観点からビニル基に対してパラ位である。
前記式(1)において、mおよびnは、それぞれ独立に0または1を表すが、mおよびnがともに0になることはない。水溶性の観点から、mおよびnは好ましくは1である。
遊離酸の形が前記式(1)で表される本発明の異方性膜用化合物の分子量としては、遊離酸の形で、500以上が好ましく、また、1800以下が好ましく、1500以下がより好ましく、1300以下が特に好ましい。
本発明の異方性膜用化合物は、通常、水溶性の化合物である。
本発明の異方性膜用化合物は、前記式(1)で示されるような遊離酸の形(遊離酸型)のまま使用してもよく、酸基の一部が塩型になっているものであってもよい。また、塩型の化合物と遊離酸型の化合物が混在していてもよい。また、製造時に塩型で得られた場合はそのまま使用してもよいし、所望の塩型に変換(塩交換)してもよい。塩交換の方法としては、公知の方法を任意に用いることができ、例えば以下の方法が挙げられる。
2)塩型で得られた化合物の水溶液に、所望の対イオンを有する大過剰の中性塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化リチウム等)を添加し、塩析ケーキの形で塩交換する方法。
3)塩型で得られた化合物の水溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂で処理し、化合物を遊離酸の形で酸析せしめた後、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等)で化合物の酸性基を中和して塩交換する方法。
4)予め所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液)で処理した強酸性陽イオン交換樹脂に、塩型で得られた化合物の水溶液を作用させ、塩交換する方法。
該アンモニウムの塩が有していてもよい置換基であるアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基としては、炭素数1〜6の低級アルキル基およびヒドロキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキル基が挙げられる。
有機アミンの例としては、炭素数1〜6の低級アルキルアミン(例えば、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン等)、ヒドロキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、カルボキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン(例えばカルボキシメチルアミン、カルボキシエチルアミン、カルボキシプロピルアミン、ジカルボキシメチルアミン等)等が挙げられる。
本発明の異方性膜用化合物の酸性基の好ましい型としては、化合物の製造工程、後述する異方性膜用組成物の内容や好ましいpHなどによって異なるが、水に対して高溶解度が必要な場合(例えば、基材への化合物移行能を高めるため、異方性膜用組成物中において高い化合物濃度が必要な場合など)には、リチウム塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、水溶性基が置換した有機アミン塩またはこれらの塩を1以上有することが好ましい。一方、水に対して低溶解度が必要な場合(例えば、化合物製造工程において化合物溶液から該化合物を析出させたい場合など)には、遊離酸型であるか、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩またはこれらの塩を1以上有することが好ましい。
遊離酸の形が前記式(1)で表される本発明の異方性膜用化合物は、それ自体周知の方法に従って製造することができる。
〈2〉得られたスチルベンビスアゾ化合物をN−メチル−2−ピロリドンに室温にて分散し、70〜80℃に昇温、5−フェニルー2,4−ペンタジエノイック酸クロリドと炭
酸ナトリウムを添加、70〜80℃にて1時間アシル化を行う。反応終了後、水に排出し、塩析によりアシル化物を取り出すことにより遊離酸の形が前記(1−1)で示される化合物をナトリウム塩として得る。
異方性膜を製造するにあたって、異方性膜用組成物を用いることができる。
異方性膜用組成物は、本発明の異方性膜用化合物と、通常さらに溶剤を含有し、本発明の化合物が溶剤に溶解もしくは分散されたものである。
本発明の異方性膜用化合物を用いて異方性膜を製造することができる。
この異方性膜は、本発明の異方性膜用化合物の他に、必要に応じてその他の化合物、例えば、公知の青色二色性染料、ヨウ素等や上記のような界面活性剤等の添加剤を含有していてもよい。もちろん、本発明の異方性膜用化合物で表される化合物同士を組み合わせて含有していてもよい。
異方性膜の作製方法としては、次の(a)〜(d)の方法などが挙げられる。
(b)ポリビニルアルコールなどの高分子基材を、本発明の異方性膜用化合物を含有する溶液(異方性膜用組成物)等で染色した後、延伸する方法
(c)ポリビニルアルコールなどの高分子基材を、本発明の異方性膜用化合物を含有する溶液(異方性膜用組成物)等の溶液に溶解し、フィルム状に成膜した後に延伸する方法
(d)本発明の異方性膜用化合物を適当な溶剤に溶解して、成膜用(異方性膜形成用)組成物を調製し、この成膜用組成物を用いてガラス板などの各種基材表面に湿式成膜法にて成膜し、組成物中に含まれる異方性膜用化合物を配向・積層させる方法
RおよびR’は任意の置換基である)。さらに官能基の密度を調整することで、二色性や染着性の向上に効果が得られる。
(a)〜(c)の方法により得られる異方性膜に含まれる異方性膜用化合物の濃度は、通常0.001%以上、特に0.01%以上で、1%以下が好ましく、特に0.5%以下であることが好ましい。濃度が低すぎると、偏光性能が不十分となることがある。逆に高すぎると、光線透過率が下がるため、ディスプレイとして十分な輝度を得ることができなかったり、消費電力が大きくなったりする問題を生じることがある。
特徴としている。ただし、該化合物はより長波長側にも吸収を有していてもよく、また、吸収の極大値は短波長領域にあってもよいし、短波長領域になくてもよい。上記領域に吸収を有し、高い二色性を発現するものであれば、好ましく用いることができる。
り以下の実施例に限定されるものではない。
二色比(D)=Az/Ay
Az=−log(Tz)
Ay=−log(Ty)
Tz:異方性膜の吸収軸方向の偏光に対する透過率
Ty:異方性膜の偏光軸方向の偏光に対する透過率
蒸留水100重量部に、下記化合物No.(1−1)のナトリウム塩0.05重量部と無水硫酸ナトリウム0.02重量部を加えて攪拌溶解し、染色液とした。日本合成化学工業社製のポリビニルアルコールフィルム(OPLフィルム、膜厚75μm)を、50℃のこの染色液に表1に記載した時間浸漬して染色し、50℃の水浴で余剰の染料を洗浄した後、50℃の4重量%ホウ酸水溶液中で6倍に延伸した。延伸後、室温の水浴中で余剰のホウ酸を洗浄し、送風乾燥することで膜厚30μmの異方性膜を得た。
この異方性膜の380〜780nmにおける最大吸収波長とその波長での単体透過率および二色比を表1に記載した。該異方性膜は、高い二色性を有していることが分かった。
上記実施例1において、前記化合物No.(1−1)のナトリウム塩を下記式(A−1)で表される化合物のナトリウム塩に変更したこと以外は同様の方法を用いて、異方性膜を得た。
この異方性膜の380〜780nmにおける最大吸収波長とその波長での単体透過率および二色比を表1に記載した。該異方性膜は、二色性が不十分であることが分かった。
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