以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、シャッタユニット100を備えたデジタルカメラ400全体の構造を模式的に示す断面図である。デジタルカメラ400は、レンズユニット410およびカメラボディ460を含む。レンズユニット410は、レンズマウント450を介して、カメラボディ460に対して着脱自在に装着される。
レンズユニット410は、光学部材420と、光学部材420を収容する鏡筒430とを有する。光学部材420は、図中で左側にあたる入射端から鏡筒430内に順次配列された、フロントレンズ422、コンペンセータレンズ424、フォーカシングレンズ426およびメインレンズ428を含む。
光学部材420は、フォーカシングレンズ426およびメインレンズ428の間に配された絞りユニット440、防振ユニット等も含む。これら光学部材420が形成する光学系は、焦点距離、合焦位置等を調整することができ、撮像対象の画像をカメラボディ460の内部に結像させる。
また、レンズユニット410は、上記光学部材420の他に、モータ、制御回路、通信回路等の非光学的な部材を含む場合がある。これらの非光学的な要素は、光軸方向について鏡筒430の中程にあって相対的に小径なフォーカシングレンズ426の周囲に配置されてもよい。これにより、鏡筒430の径を拡大することなく、レンズユニット410の機能を高めることができる。
カメラボディ460は、メインミラー540、ペンタプリズム470、ファインダ490を含む光学系を有する。メインミラー540は、レンズユニット410を介して入射した入射光の光路上に傾斜して配置される待機位置と、入射光の光路を避けて上昇する撮影位置(図中に点線で示す)との間を移動する。
メインミラー540が待機位置にある場合、入射光の大半は、メインミラー540の上方に配されたフォーカシングスクリーン472に導かれる。フォーカシングスクリーン472に形成された画像は、ペンタプリズム470を介してファインダ490から正像として観察される。
また、ペンタプリズム470に対する入射光の一部は、測光ユニット480に導かれる。測光ユニット480は、入射光の強度および強度分布等を測定する。
更に、ペンタプリズム470およびファインダ490の間にハーフミラー492が配される。ハーフミラー492は、ファインダ液晶494に形成された表示画像を、フォーカシングスクリーン472の映像に合成してファインダ490から観察させる。
また、待機位置にあるメインミラー540は、入射光の入射面に対する裏面に、メインミラー540とは異なる角度で傾斜したサブミラー542を有する。サブミラー542は、メインミラー540を透過した入射光の一部を、下方に配置された測距ユニット530に導く。
これにより、メインミラー540が待機位置にある場合は、測距ユニット530が被写体までの距離を測定して、レンズユニット410の合焦に寄与する。メインミラー540が撮影位置に退避した場合は、サブミラー542も入射光の光路から退避する。
入射光の入射方向に沿ってメインミラー540の後方には、シャッタユニット100、ローパスフィルタ510およびイメージセンサ500が順次配置される。シャッタユニット100が開放される場合は、それに先立ってメインミラー540が撮影位置に退避するので、入射光は直進してイメージセンサ500に入射する。これにより、露光されたイメージセンサ500が、入射光の形成する画像を電気信号に変換する。
カメラボディ460は、制御部550、電源等の非光学的な部材を、上記光学系の光路をはずれた位置に更に備える。制御部550は、カメラボディ460側の測距ユニット530が検出した被写体までの距離、露出等の情報を参照して、合焦機構、露出機構等を動作させる。
また、制御部550は、カメラボディ460内部の各部の動作を制御するにとどまらず、レンズマウント450を介して電気信号を送受信することにより、レンズユニット410の動作にも関与する。更に、カメラボディ460に付加的に装着された閃光装置等との通信並びにこれらの制御にも与る。
カメラボディ460は、レンズユニット410が装着された側に対して裏面側に、液晶ディスプレイ496を更に備える。液晶ディスプレイ496は、カメラボディ460の各種設定状態、撮影状態等を表示する。また、電池の放電、動作不良等が生じた場合には、警告等も表示する。更に、後述するライブビューモードでは、被写界の映像をリアルタイムで表示して、ファインダ490に換えて利用することもできる。
なお、デジタルカメラ400を例に挙げて説明したが、以下に説明するシャッタユニット100の実装は、撮像素子を用いたカメラに限られるわけではない。例えば、銀塩フィルムを用いたアナログカメラ等にも用いることができる。
図2は、シャッタユニット100を単独で示す模式的な正面図である。この図では、シャッタユニット100がチャージされた状態が示される。シャッタユニット100は、シャッタ基板110および駆動部基板130を含む。
シャッタ基板110は、開口であるアパーチャ120を有して露光領域を画成する。駆動部基板130は、後幕ユニット200および先幕ユニット300を支持する。
後幕ユニット200は、後幕電磁ラッチ201、遮光羽根210、後幕駆動アーム220、アーム駆動バネ230、後幕駆動レバー240、段付きボルト250およびレバー駆動バネ260を含む。
後幕ユニット200において、後幕電磁ラッチ201は、駆動部基板130に対して固定される。これに対して、後幕駆動アーム220、アーム駆動バネ230および後幕駆動レバー240は、段付きボルト250を共通の軸として、駆動部基板130から軸支される。
後幕駆動アーム220は、一端を段付きボルト250に軸支され、他端において遮光羽根210を懸架する。遮光羽根210は、後幕駆動アーム220の回動に従って、アパーチャ120の長辺に対する平行を保ったまま昇降する。図示の状態では、遮光羽根210はアパーチャ120よりも上方まで移動している。このように、チャージされたシャッタユニット100において、後幕ユニット200の遮光羽根210は、アパーチャ120を開放する開放位置にある。
アーム駆動バネ230は、一端を後幕駆動アーム220に係合され、他端を駆動部基板130に係合される。これにより、チャージされたシャッタユニット100において、アーム駆動バネ230は、遮光羽根210がアパーチャ120の前を降下する方向に、後幕駆動アーム220を付勢する。
後幕駆動レバー240は、磁性体材料により形成された吸着部244を有して、段付きボルト250を軸として、略水平な位置と略垂直な位置との間を回動する。シャッタユニット100のチャージにより水平位置から垂直位置に向かって回動する後幕駆動レバー240は、後幕駆動アーム220を押し上げて、遮光羽根210を上方の開放位置に移動させる。
後幕電磁ラッチ201は、外部から電流を供給された場合に磁力を発生する。磁力を発生した後幕電磁ラッチ201は、後幕駆動レバー240が図示のように略垂直に起立した場合に、吸着部244を吸着して後幕駆動レバー240を係止する。これにより、後幕ユニット200は開放状態を保持する。
レバー駆動バネ260は、後幕駆動レバー240および段付きボルト250の間に掛け渡されて、略水平な位置に戻る方向に後幕駆動レバー240を付勢する。これにより、後幕電磁ラッチ201による係止から解放された場合、後幕駆動レバー240は、略水平になる位置に戻る。
なお、後幕ユニット200は、後幕駆動アーム220の長手方向中程に設けられた係止ピン228と、駆動部基板130から軸支されたメカニカルラッチ270とを更に備える。これらの要素については、図5以降を参照して後述する。
先幕ユニット300は、先幕電磁ラッチ301、遮光羽根310、312、先幕駆動アーム320、アーム駆動バネ330、先幕駆動レバー340および段付きボルト350を含む。
先幕ユニット300において、先幕電磁ラッチ301は、駆動部基板130に対して固定される。これに対して、先幕駆動アーム320、アーム駆動バネ330および先幕駆動レバー340は、段付きボルト350を共通の軸として、駆動部基板130から軸支される。
先幕駆動アーム320は、一端を段付きボルト350に軸支され、他端において遮光羽根310、312を懸架する。遮光羽根310、312は、先幕駆動アーム320の回動に従って、アパーチャ120の長辺に対する平行を保ったまま昇降する。図示の状態では、遮光羽根310の上縁がアパーチャ120の上方まで上昇している。
また、先頭の遮光羽根310に続いて、複数の遮光羽根312が順次上昇している。このように、チャージされたシャッタユニット100において、先幕ユニット300の遮光羽根310、312は、アパーチャ120を遮蔽する遮蔽位置にある。なお、先頭以外の遮光羽根312も個別にアームにより懸架されているが、図面を簡明する目的で図示は省いた。
アーム駆動バネ330は、一端を先幕駆動アーム320に係合され、他端を駆動部基板130に係合される。これにより、チャージされたシャッタユニット100において、アーム駆動バネ330は、遮光羽根310、312がアパーチャ120の前の降下する方向に、先幕駆動アーム320を付勢する。
先幕駆動レバー340は、シャッタユニット100のチャージにより、先幕駆動アーム320と共に回動して起立する。また、先幕駆動レバー340は、磁性体材料により形成された吸着部344を有する。
シャッタユニット100がチャージされた場合、先幕駆動レバー340は略水平な位置から略垂直な位置に向かって回動する。これと共に、先幕駆動アーム320も起立して、遮光羽根310、312を上方の遮蔽位置に移動させる。
先幕電磁ラッチ301は、外部から電流を供給された場合に磁力を発生する。磁力を発生した先幕電磁ラッチ301は、先幕駆動レバー340が図示のように略垂直に起立した場合に、吸着部344を吸着して、先幕駆動レバー340を係止する。これにより、先幕ユニット300は遮蔽状態を保持する。
図3は、シャッタユニット100がレリーズされた場合の、先幕ユニット300の動作を示す図である。なお、図3において、図2と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の状態においては、先幕ユニット300の先幕電磁ラッチ301が磁力の発生を停止している。これにより、吸着部344が解放されて、先幕駆動レバー340は回転自在な状態となる。従って、先幕駆動レバー340により係止されていた先幕駆動アーム320は、アーム駆動バネ330により駆動されて、段付きボルト350を軸として回動する。
先幕駆動アーム320の回動に伴って、先頭の遮光羽根310は、アパーチャ120よりも下方の開放位置まで移動する。また、先幕ユニット300の他の遮光羽根312も開放位置まで移動して、遮光羽根310と重なりあった状態になる。
一方、後幕電磁ラッチ201は磁力を発生し続けており、遮光羽根210はアパーチャ120上方の開放位置に保持されている。従って、アパーチャ120が開放され、アパーチャ120の後方に配置されたイメージセンサ500が露光される。
図4は、シャッタユニット100がレリーズされた場合の後幕ユニット200の動作を示す図である。なお、図4において、図2および図3と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の状態においては、後幕電磁ラッチ201が磁力の発生を停止する。これにより、吸着部244が解放されて、後幕駆動レバー240は回転自在な状態となる。従って、後幕駆動レバー240により係止されていた後幕駆動アーム220は、アーム駆動バネ230により駆動されて、段付きボルト250を軸として回動する。
後幕駆動アーム220の回動に伴って、遮光羽根210が、アパーチャ120の下端を通り過ぎる遮蔽位置まで移動する。また、開放位置では遮光羽根210に重なっていた他の遮光羽根212が先頭の遮光羽根210に連なり、アパーチャ120が遮蔽される。
こうして、露光されていたイメージセンサ500は、後幕ユニット200の遮光羽根210、212により遮蔽される。なお、先頭の遮光羽根210以外の遮光羽根212も、個別にアームにより懸架されている。しかしながら、図面を簡明する目的で図示は省いた。
図5は、シャッタユニット100におけるメカニカルラッチ270の動作を示す図である。図5においても、図2、図3および図4と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の状態において、シャッタユニット100は、図3に示した状態と同様に、全ての遮光羽根210、212、310、312が開放位置に位置して、アパーチャ120を開放している。即ち、先幕ユニット300の遮光羽根310、312は、アパーチャ120よりも下方まで降下している。一方、後幕ユニット200の遮光羽根210は、アパーチャ120よりも上方に係止されている。
ただし、この状態では、先幕電磁ラッチ301に加えて、後幕電磁ラッチ201も磁力を発生していない。このため、後幕駆動レバー240は、レバー駆動バネ260の付勢により略水平な位置に回動する。
一方、後幕駆動アーム220は、メカニカルラッチ270により係止されて、遮光羽根210を開放位置に保持する。即ち、メカニカルラッチ270は、ラッチ軸272を軸に回動して、後幕駆動アーム220に設けられた係止ピン228を係止している。これにより、アーム駆動バネ230の付勢に抗して、後幕駆動アーム220は上昇した状態を保持される。
このように、シャッタユニット100は、後幕電磁ラッチ201に通電することなく、遮光羽根210、212を開放位置に保持することができる。従って、電力を消耗することなく、アパーチャ120の解放状態を維持できる。
なお、シャッタユニット100においては、後幕ユニット200と先幕ユニット300とが、互いに異なる構造を有する。一方、シャッタ装置においては一般に、後幕ユニット200の遮光羽根210、212と先幕ユニット300の遮光羽根310、312とで、幕速等のバランスがとれていることが好ましい。そこで、シャッタバランスをとりやすくする目的で、先幕ユニット300の構造を、あえて後幕ユニット200と同じ構造とすることもできる。これにより、後幕および先幕の動作条件を労さずして揃えられる。
図6は、後幕ユニット200の一部の構造を示す分解斜視図である。同図には、段付きボルト250に関連する、後幕駆動アーム220、アーム駆動バネ230、後幕駆動レバー240、段付きボルト250およびレバー駆動バネ260が示される。
段付きボルト250は、フランジ部252、大径軸部254、小径軸部256およびネジ部258を共通の軸上に順次配列した形状を有する。後幕駆動アーム220は、下端近傍に形成された軸穴224に、段付きボルト250の小径軸部256を挿通される。これにより、後幕駆動アーム220は、段付きボルト250を軸として回動する。後幕駆動アーム220の上端近傍に形成された連結穴222は遮光羽根210に結合される。
アーム駆動バネ230は、コイル部232と、コイル部232から外方に向かって延在する駆動端234および固定端236を有する。コイル部232には、段付きボルト250の大径軸部254が挿通される。
駆動端234は、後幕駆動アーム220のバネ受け226に係合する。固定端236は、図2から図5までに示した駆動部基板130のバネ受けに係合する。この状態で、アーム駆動バネ230は、後幕駆動アーム220を降下した位置に向かって付勢する。
後幕駆動レバー240は、軸穴242、吸着部244、レバー本体246および係合板248を有する。軸穴242は、段付きボルト250の大径軸部254を挿通し得る外径を有する。また、段付きボルト250のフランジ部252は、軸穴242よりも大きな外径を有する。これにより、大径軸部254を軸穴242に挿通した場合、後幕駆動レバー240は、段付きボルト250の軸方向に脱落することなく回動自在に軸支される。
バネ受け241はレバー駆動バネ260の駆動端262と係合する。レバー駆動バネ260の固定端264は、段付きボルト250のフランジ部252に形成されたバネ受け251に係合する。これにより、後幕駆動レバー240を略水平な位置に戻すレバー駆動バネ260の付勢力がレバー本体246に伝えられる。
係合板248は、レバー本体246の下端近傍から、レバー本体246に対して直交して突出する。これにより、後幕駆動レバー240が略水平な位置から略垂直な位置へ回動する場合は、係合板248が側面に当接して、後幕駆動アーム220を共に回動させる。
吸着部244は磁性体により形成され、板状のレバー本体246と直交した吸着面を有する。後幕駆動レバー240が起立した状態で後幕電磁ラッチ201が磁力を発生した場合、吸着部244が後幕電磁ラッチに吸着され、後幕駆動アーム220を起立した状態に保持する。これにより、遮光羽根210、212も開放位置に保持される。
一方、後幕駆動アーム220および後幕駆動レバー240が略直立した位置から、後幕駆動レバー240が略水平になる位置に向かって回動する場合は、後幕駆動アーム220を略垂直な位置に残したまま、後幕駆動レバー240を略水平な位置に向かって回動させることができる。
後幕駆動アーム220は、その長手方向中程に、係止ピン228を有する。これにより、後幕駆動アーム220は、後幕電磁ラッチ201による係止から解放された場合でも、メカニカルラッチ270により遮蔽位置に係止される場合がある。
図7は、メカニカルラッチ270の形状を詳細に示す図である。メカニカルラッチ270は、ラッチ軸272を介して駆動部基板130から軸支され、ラッチ軸272の回りで回転する。
メカニカルラッチ270は、嵌合部271を一端(図中で右側)に有する。嵌合部271は、メカニカルラッチ270が図上で時計回りに回動した場合に、後幕駆動アーム220の係止ピン228に係合する。
ここで、嵌合部271の先端部278は、嵌合部271の係止ピン228に対する接線よりも後方(ラッチ軸272寄り)まで延在する。これにより、いったん係合したメカニカルラッチ270は、積極的に回転されない限り、係止ピン228に自律的に係合し続ける。なお、メカニカルラッチ270を解放する場合は、何らかの駆動部材により、作動レバー276を図中の矢印Rの方向に押せばよい。
回転して係止ピン228を解放したメカニカルラッチ270は、ラッチ軸272に対して嵌合部271と反対側でストッパ274に当接することにより、過剰な回転を防止される。これにより、メカニカルラッチ270が次に係止ピン228に係合する場合は、最小限の回転で有効になる。
図8は、シャッタユニット100の動作シーケンスを示す流れ図である。なお、シャッタユニット100の動作は、デジタルカメラ400の制御部550により制御されるものとする。
デジタルカメラ400の電源が投入されて各部の初期化が終わると、制御部550は、デジタルカメラ400に特定の動作モードが設定されていないかどうかを調べる(S101)。設定された動作モードがある場合(S101:NO)は、それぞれの動作モードに応じた制御手順に移行する(※1)。
一方、特に設定された動作モードがない場合は、デフォルトの撮影モードになり(S101:YES)、いったん待機状態となる(S102:NO)。この状態で、ユーザによりデジタルカメラ400のレリーズボタンが押された場合(S102:YES)、制御部550は、まず、シャッタユニット100をチャージさせる(S103)。
これにより、図2に示したように、後幕ユニット200においては、後幕駆動レバー240が引き上げられ、遮光羽根210、212が開放位置に上昇した状態が後幕電磁ラッチ201により保持される。また、先幕ユニット300においては、先幕駆動レバー340が引き上げられ、遮光羽根310、312が遮蔽位置に上昇した状態が先幕電磁ラッチ301により保持される(S104)。
続いて、先幕電磁ラッチ301が解放され、遮光羽根310、312は開放位置に降下する。これにより、図3に示したように、アパーチャ120が開放されて、イメージセンサ500が露光される(S106)。
更に、予め設定された露光時間をおいて、あるいは、自動露出により制御部550が決定した露光時間をおいて、後幕電磁ラッチ201が解放される。これにより、遮光羽根210、212が降下して遮蔽位置に移動する。従って、アパーチャ120が遮蔽される(S107)。こうして、イメージセンサ500による撮像が完了して、制御部550は制御手順を初期化直後に戻す。
上記S101〜107に係る一連の動作シーケンスのうち、レリーズボタンから押されてから(S102:YES)、後幕ユニット200がアパーチャ120を遮蔽するまでが、デフォルトの撮影動作となる。また、このデフォルトの動作モードにおいて、制御部550は、レリーズボタンの押し下げを検出して撮影動作を完了するまで実行する。従って、制御部550は、レリーズボタンの解放には関知しない。
図9は、図8に示された動作シーケンスが実行された場合のデジタルカメラ400各部の動作を示すダイヤグラムである。デジタルカメラ400における撮影動作において、アパーチャ120が開放されてイメージセンサ500が露光される期間Eの長さは、先幕電磁ラッチ301の解放から後幕電磁ラッチ201の解放までのタイムラグに略等しいが、そのタイミングは僅かに遅れる。
メインミラー540は、期間Eの開始よりも早いタイミングで上昇し、期間Eの終了よりも遅いタイミングで降下する。従って、メインミラー540が上昇している期間Mは、イメージセンサ500が露光される期間Eよりも長く、メインミラー540がイメージセンサ500の露光を妨げることがない。
また、絞りユニット440も、期間Eの開始よりも早いタイミングで絞り込まれ、期間Eの終了よりも遅いタイミングで解放される。従って、絞りユニット440が絞り込まれている期間Iは、イメージセンサ500が露光される期間Eよりも長く、イメージセンサ500は、絞りユニット440が絞り込まれた状態で露光される。
更に、イメージセンサ500は、期間Eの開始よりも早いタイミングで蓄積動作を開始し、期間Eの終了よりも遅いタイミングで読出し動作に移行する。従って、イメージセンサ500が蓄積動作をする期間Cは、アパーチャ120が開放されている期間よりも長く、イメージセンサ500は、制御部550の制御の下に動作するシャッタユニット100の露光条件の下に露光されて、入射した画像を電気信号に変換する。
図10は、シャッタユニット100の他の動作シーケンスを示す流れ図である。図8に示した動作シーケンスにおいて、特定の動作モードが設定されていることが検知された場合(S101:NO、※1)、制御部550は、設定された動作モードがバルブモードか否かを検査する(S201)。
設定された動作モードがバルブモードであった場合(S201:YES)、制御部550は、デジタルカメラ400のレリーズボタンがユーザに押し下げられるのを待って待機する(S202:NO)。レリーズボタンが押し下げられたことが検知されると(S202:YES)、制御部550は、バルブモードにおける撮影動作を開始する。なお、デジタルカメラ400に設定された動作モードがバルブモードではなかった場合(S201:NO、※2)については、図12を参照して後述する。
制御部550は、まず、シャッタユニット100をチャージする(S203)。これにより、後幕ユニット200においては、後幕駆動レバー240が引き上げられて遮光羽根210、212が開放位置に移動する。移動した後幕駆動アーム220は、動作した後幕電磁ラッチ201により保持され、遮光羽根210、212は開放位置に止まる。
また、先幕ユニット300においては、先幕駆動レバー340が引き上げられて遮光羽根310、312が遮蔽位置へ移動する。移動した先幕駆動アーム320は、動作した先幕電磁ラッチ301により保持され、遮光羽根310、312は遮蔽位置に止まる(S204)。
続いて、制御部550は、メカニカルラッチ270を動作させて、後幕駆動アーム220の係止ピン228にメカニカルラッチ270を係合させる(S205)。これにより、後幕駆動アーム220は係止される。
次に、制御部550は、後幕電磁ラッチ201および先幕電磁ラッチ301の動作を停止して、後幕駆動レバー240および先幕駆動レバー340を開放する(S206)。これにより、先幕駆動アーム320は開放され、アーム駆動バネ330に駆動されて、遮光羽根310、312を開放位置に向かって移動させる。
一方、後幕駆動アーム220は、メカニカルラッチ270に係止される。従って、遮光羽根210、212は、開放位置に止まる。これにより、アパーチャ120が開放され、イメージセンサ500が露光される(S207)。
制御部550は、アパーチャ120が開放された状態のまま、レリーズボタンの解放を監視する(S208:NO)。レリーズボタンが解放された場合(S208:YES)、制御部550は、メカニカルラッチ270から後幕駆動アーム220を解放させる(S209)。これにより、遮光羽根210、212が降下してアパーチャ120を遮蔽し、イメージセンサ500は入射光に対して遮蔽される。こうして、バルブモードにおける撮影が完了する。
更に、制御部550は、バルブモードが解除されたか否かを監視する(S210)。バルブモードが解除されていない場合(S210:NO)は、レリーズボタンが再び押し込まれるのを待って待機する(S201)。バルブモードが解除されたことが検知された場合(S210:YES)は、図8に示した動作シーケンスの初期化後の状態に戻る(S101)。このように、バルブモードにおいては、制御部550が、レリーズボタンの押し下げと解放とを個別に検出してシャッタユニット100の動作を制御する。
図11は、図10に示した動作シーケンスが実行された場合のデジタルカメラ400の動作を示すダイヤグラムである。デジタルカメラ400のバルブモードにおける撮影動作において、アパーチャ120が開放されてイメージセンサ500が露光される期間Eの長さは、先幕電磁ラッチ301の解放からメカニカルラッチ270の解放までの期間に略等しいが、そのタイミングは僅かに遅れる。
メインミラー540は、期間Eの開始よりも早いタイミングで上昇し、期間Eの終了よりも遅いタイミングで降下することが求められる。従って、制御部550は、メカニカルラッチ270が後幕駆動アーム220を開放したタイミングに対して十分な間隔をとってから、メインミラー540を降下させる。
同様に、絞りユニット440も、期間Eの開始よりも早いタイミングで絞り込まれ、期間Eの終了よりも遅いタイミングで解放されることが求められる。従って、制御部550は、メカニカルラッチ270が後幕駆動アーム220を開放したタイミングに対して十分な間隔をとってから、絞りユニット440を解放させる。
更に、イメージセンサ500も、期間Eの開始よりも早いタイミングで蓄積動作を開始し、期間Eの終了よりも遅いタイミングで読出し動作に移行することが求められる。従って、制御部550は、メカニカルラッチ270が後幕駆動アーム220を開放したタイミングに対して十分な間隔をとってから、イメージセンサ500を読出し動作に切り換える。
一方、図11おいて、後幕電磁ラッチ201の動作期間に着目すると、図9に示した後幕電磁ラッチ201の動作期間よりもむしろ短いことが判る。従って、露光時間が長く、後幕ユニット200の開放時間を長く保持しなければならないバルブモードにおいても、後幕電磁ラッチ201による電力消費を抑制できることが判る。
図12は、シャッタユニット100の他の動作シーケンスを示す流れ図である。図8に示した動作シーケンスにおいて、特定の動作モードが設定されていることが検知された場合(S101:NO、※1)、制御部550は、設定された動作モードがライブビューモードか否かを検査する(S301)。
なお、ライブビューモードは、撮影モードではなく、撮影用イメージセンサ500を用いて被写界の映像をリアルタイムで表示することにより、液晶ディスプレイ496をファインダ490に換えて使用する動作モードを意味する。従って、ライブビューモードにおいては、ユーザからの指示によるライブビューモードの開始から終了までシャッタユニット100を開放し続けて、イメージセンサ500を露光し続ける。以下の説明では、ユーザによるレリーズボタンの押し下げによりライブビューを開始して、ユーザによるレリーズボタンの再押し下げによりライブビューの終了が指示されるものとする。
設定された動作モードがライブビューモードであった場合(S301:YES)、制御部550は、デジタルカメラ400のレリーズボタンがユーザに押し下げられるのを待って待機する(S302:NO)。レリーズボタンが押し下げられたことが検知されると(S302:YES)、制御部550は、ライブビューモードを開始する。なお、デジタルカメラ400に設定された動作モードがバルブモードでも、ライブビューモードでもなかった場合(S301:NO、※3)については、図13を参照して後述する。
制御部550は、まず、シャッタユニット100をチャージする(S303)。これにより、後幕ユニット200においては、後幕駆動レバー240が引き上げられて遮光羽根210、212が開放位置に移動する。移動した後幕駆動アーム220は、動作した後幕電磁ラッチ201により保持され、遮光羽根210、212は開放位置に止まる。
また、先幕ユニット300においては、先幕駆動レバー340が引き上げられて遮光羽根310、312が遮蔽位置へ移動する。移動した先幕駆動アーム320は、動作した先幕電磁ラッチ301により保持され、遮光羽根310、312は遮蔽位置に止まる(S304)。
続いて、制御部550は、メカニカルラッチ270を動作させて、後幕駆動アーム220の係止ピン228にメカニカルラッチ270を係合させる(S305)。これにより、後幕駆動アーム220は係止される。
次に、制御部550は、後幕電磁ラッチ201および先幕電磁ラッチ301の動作を停止し、後幕駆動レバー240および先幕駆動レバー340を開放する(S306)。これにより、先幕駆動アーム320は開放され、アーム駆動バネ330に駆動されて、遮光羽根310、312を開放位置に向かって移動させる。
一方、後幕駆動アーム220は、メカニカルラッチ270に係止される。従って、遮光羽根210、212は、開放位置に止まる。これにより、アパーチャ120が開放され、イメージセンサ500が露光される(S307)。一方、後幕駆動アーム220はメカニカルラッチ270により係止されているので、後幕ユニット200の遮光羽根210、212は開放位置に止まる。
ライブビューモードにおいてイメージセンサ500が露光されると、制御部550は、イメージセンサ500が受光した映像を、液晶ディスプレイ496に表示させる(S308)。これにより、ファインダ490に換えて、液晶ディスプレイ496により被写界を観察できる。従って、ユーザは、ファインダ490から離れた位置においても被写界を観察することができる。
なお、上記のようなライブビューモードの機能に鑑みて、シャッタユニット100の開放に先立って、メインミラー540は、撮影動作の場合と同様に上昇して、イメージセンサ500の露光を妨げない。また、絞りユニット440は、ライブビューモードの期間を通じて、開放を維持する。
制御部550は、アパーチャ120が開放された状態のまま、レリーズボタンの再押し下げを監視する(S309:NO)。レリーズボタンが再度押し下げられた場合(S309:YES)、制御部550は、まず、液晶ディスプレイ496への映像の表示を停止し(S310)、次いで、メカニカルラッチ270から後幕駆動アーム220を解放させる(S311)。これにより、遮光羽根210、212は降下してアパーチャ120を遮蔽し、イメージセンサ500は入射光に対して遮蔽される。こうして、ライブビューモードが完了する。
ここで、制御部550は、レリーズボタンの再押し下げ(S309)を、撮影動作の開始と看做してもよい(S312)。撮影動作においては、メインミラー540をいったん下ろして、図8に示したデフォルトの撮影モードにおける撮影動作の動作シーケンスを実行してもよい。また、イメージセンサ500を用いた合焦と測光を実行して、メインミラー540を下ろすことなく撮影動作を実行してもよい。
更に、制御部550は、ライブビューモードが解除されたか否かを監視する(S313)。ライブビューモードが解除されていない場合(S313:NO)は、レリーズボタンが更に再び押し込まれるのを待って待機する(S302)。ライブビューモードが解除されたことが検知された場合は、図8に示した動作シーケンスの初期化後の状態に戻る(S101)。
これら、ライブビューモードにおける一連の動作シーケンスにおいて、後幕電磁ラッチ201が通電されている期間は、先幕電磁ラッチ301が通電されている期間と同じになる。即ち、当該期間は、シャッタユニット100がチャージされてから(S303)、後幕電磁ラッチ201による後幕駆動アーム220の係止が解放されるまで(S305)の期間に過ぎない。従って、ライブビューモードを継続することによる後幕電磁ラッチ201の電力消費を抑制することができる。
図13は、シャッタユニット100のまた他の動作シーケンスを示す流れ図である。図8に示した動作シーケンスにおいて、特定の動作モードが設定されていることが検知された場合(S101:NO、※1)、制御部550は、設定された動作モードが動画撮影モードか否かも検査する(S401)。
なお、この実施形態では、ユーザによるレリーズボタンの押し下げにより動画撮影を開始するものとする。また、押し下げられたレリーズボタンが解放された場合に、動画撮影を終了するものとする。ただし、動画撮影の開始または終了は、このような操作により指示されるとは限らず、種々の態様があり得る。
設定された動作モードが動画撮影モードであった場合(S401:YES)、制御部550は、デジタルカメラ400のレリーズボタンがユーザに押し下げられるのを待って待機する(S402:NO)。レリーズボタンが押し下げられると(S402:YES)、制御部550は、動画撮影を開始する。なお、デジタルカメラ400に設定された動作モードがバルブモード、ライブビューモードおよび動画撮影モードのいずれでもなかった場合(S401:NO、※4)については図14を参照して後述する。
制御部550は、まず、シャッタユニット100をチャージする(S403)。これにより、遮光羽根210、212は開放位置に移動する。後幕駆動アーム220は後幕電磁ラッチ201により保持され、遮光羽根210、212は開放位置に止まる。
また、遮光羽根310、312は遮蔽位置へ移動する。先幕駆動アーム320は、先幕電磁ラッチ301により保持され、遮光羽根310、312は遮蔽位置に止まる(S404)。
続いて、制御部550は、メカニカルラッチ270を係止ピン228に係合させる(S405)。これにより、後幕駆動アーム220は係止される。
次に、制御部550は、後幕電磁ラッチ201および先幕電磁ラッチ301の動作を停止して、後幕駆動レバー240および先幕駆動レバー340を開放する(S406)。これにより、先幕駆動アーム320は、遮光羽根310、312を開放位置に移動させる。
一方、後幕駆動アーム220は、メカニカルラッチ270に係止される。従って、遮光羽根210、212は、開放位置に止まる。こうして、イメージセンサ500が露光される(S407)。そこで、制御部550は、イメージセンサ500を用いた動画の撮影を開始する(S408)。また、制御部550は、レリーズボタンの解放を監視する(S409:NO)上記動画撮影の開始に先立って、メインミラー540は、イメージセンサ500の露光を妨げない位置に退避する。
レリーズボタンの解放が検知された場合(S409:YES)、制御部550は、まず、動画撮影を停止して、メカニカルラッチ270から後幕駆動アーム220を解放させる(S410)。また、制御部550は、動画撮影モードが解除されたか否かを監視する(S411)。動画撮影モードが解除されていない場合(S411:NO)は、レリーズボタンが再び押し込まれるのを待って待機する(S402)。動画撮影モードが解除されたことが検知された場合は、図8に示した動作シーケンスの初期化後の状態に戻る(S101)。
これら、動画撮影モードにおける一連の動作シーケンスにおいて、後幕電磁ラッチ201が通電されている期間は、先幕電磁ラッチ301が通電されている期間と同じであって、シャッタユニット100がチャージされてから(S403)、後幕電磁ラッチ201による後幕駆動アーム220の係止が解放されるまで(S405)の期間に過ぎない。従って、動画撮影モードを継続することによる後幕電磁ラッチ201の電力消費を抑制することができる。
なお、上記の如く、動画撮影モードにおける動作シーケンスは、ライブビューモードにおける動作シーケンスによく似ている。従って、重複する制御手順を共用することにより、制御部550の資源を節約することができる。
図14は、シャッタユニット100の更に他の動作シーケンスを示す流れ図である。図8に示した動作シーケンスにおいて、特定の動作モードが設定されていることが検知された場合(S101:NO、※1)、制御部550は、設定された動作モードがクリーニングモードか否かを検査する(S501)。
なお、クリーニングモードは、撮影モードではなく、イメージセンサ500の表面を清掃する場合に、メインミラー540およびシャッタユニット100を解放した状態にしてイメージセンサ500の表面を露出させる動作モードを意味する。イメージセンサ500の清掃はユーザの手により行われ、制御部550は関与しない。
従って、クリーニングモードは、当該動作モードの設定と共にイメージセンサ500を露出させる。また、クリーニング作業が終わった場合は、例えば、デジタルカメラ400の電源スイッチを操作してデジタルカメラ400を再初期化することにより当該動作モードから抜けることができる。
設定された動作モードがクリーニングモードであった場合(S501)、制御部550は、レンズユニット410が取り外されているか否かを調べる(S502)。レンズユニット410がカメラボディ460に装着されたままになっている場合は、レンズユニット410を取り外すべき旨を警告して、レンズユニット410の取り外しを監視する(S502:NO)。警告は、液晶ディスプレイ496への表示の他、警告音、警告ランプ等を併用してもよい。
レンズユニット410が取り外されている場合(S502:YES)、制御部550は、シャッタユニット100をチャージする(S503)。これにより、後幕ユニット200においては、後幕駆動レバー240が引き上げられて遮光羽根210、212が開放位置に移動する。移動した後幕駆動アーム220は、後幕電磁ラッチ201により保持され、遮光羽根210、212は開放位置に止まる(S504)。
また、先幕ユニット300においては、先幕駆動レバー340が引き上げられて遮光羽根310、312が遮蔽位置へ移動する。移動した先幕駆動アーム320は、先幕電磁ラッチ301により保持され、遮光羽根310、312は遮蔽位置に止まる(S504)。
続いて、制御部550は、メカニカルラッチ270を動作させて、後幕駆動アーム220の係止ピン228にメカニカルラッチ270を係合させる(S505)。これにより、後幕駆動アーム220は係止される。
次に、制御部550は、後幕電磁ラッチ201および先幕電磁ラッチ301の動作を停止し、後幕駆動レバー240および先幕駆動レバー340を開放する(S506)。これにより、先幕駆動アーム320は開放され、アーム駆動バネ330に駆動されて、遮光羽根310、312を開放位置に向かって移動させる。
一方、後幕駆動アーム220は、メカニカルラッチ270に係止される。従って、遮光羽根210、212は、開放位置に止まる。これにより、アパーチャ120が開放され、イメージセンサ500が露出する(S507)。従って、ユーザは、カメラボディ460の開口部からイメージセンサ500に清掃具を挿入して清掃できる。
イメージセンサ500の清掃が完了した場合は、例えば、デジタルカメラ400の電源スイッチを切ることにより、制御部550にクリーニングモードの終了を通知する(S508)。そこで、制御部550は、メカニカルラッチ270から後幕駆動アーム220を解放させる(S509)。更に、制御部550は、デジタルカメラ400の動作を終了させる。
これら、クリーニングモードにおける一連の動作シーケンスにおいて、後幕電磁ラッチ201が通電されている期間は、先幕電磁ラッチ301が通電されている期間と同じになる。また、当該期間は、シャッタユニット100がチャージされてから(S503)、後幕電磁ラッチ201による後幕駆動アーム220の係止が解放されるまで(S505)の期間に過ぎない。従って、クリーニングモードを継続することによる後幕電磁ラッチ201の電力消費を抑制することができる。また、電磁ラッチを用いる既存のシャッタ装置に対する変更箇所が少ないので、既存の撮像装置に組み込むことが容易である。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。