JP5417834B2 - 鋼材の品質管理方法および熱処理された鋼材の製造方法 - Google Patents
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Description
製品素材の化学組成は材料特性を大きく支配する重要情報であるが、化学組成のみでは材料特性は一義的に決まらない。そのため、材料強度や、伸び特性といった一般的な機械特性の情報も必要である。
さらに、最近の鉄鋼製品は厳格な化学組成管理に加え、材料によっては、顧客側でさらに高度な熱処理や加工工程等の二次処理が施される場合も多い。そのため、供給側では、顧客側で行われる後工程において有益となる付加的製品情報を、出荷時に顧客に提供することが、顧客からの信用と安心を獲得するうえで重要となる。しかしながら、供給側からは、出荷した製品に対し顧客がどのような二次処理を、どのような目的で行うか等を完全に把握することは難しい。その結果、顧客側で有益となる情報付加を出荷時に行えていないのが現状である。
現状、簡易に提供できる情報は化学組成情報であるが、例えば、素材中に含まれるA元素が鋼中に固溶状態で存在するのか、析出した状態で存在するのかは、化学組成情報のみでは分からない。このA元素の状態が顧客側で行われる熱処理工程で大きく変化する場合には、顧客にとって有益なA元素の情報を積極的に開示することにより、熱処理を効率よく行え、出荷製品の安定的な特性を保証することができる。
しかしながら、従来の分析技術では、上記分析情報を迅速かつ高精度に、鉄鋼材料一次製品の品質管理情報として十分な程度の分析情報を容易に得ることはできなかった。
そこで、発明者らは、既に開発した迅速かつ高精度に把握することが可能な新しい分析法を、本発明の上記分析情報を得る分析法として用いることとした。そして、この分析法により得られた情報を品質管理情報として顧客に提供することによって、顧客が効率良く熱処理を行え、かつ、熱処理後の特性を安定して得ることができるようになる。本発明は、上記思想に基づき、完成するに至ったものである。
[1]鋼材における、析出物および/または介在物の組成の情報、析出物および/または介在物のサイズの情報、着目する元素の固溶量の情報の一つ以上を得る分析ステップと、前記分析ステップにて得られた前記各情報に基づく分析結果のうちの少なくとも1つを、前記鋼材を熱処理する際の鋼材品質管理情報として、前記鋼材を出荷する際に、または、前記鋼材の出荷と別途に、顧客へ提供する情報提供ステップとを有することを特徴とする鋼材の品質管理方法。
[2]前記[1]において、前記分析ステップは、鋼材を電解液中で電解し、前記鋼材に付着している析出物および/または介在物を分散性を有する溶液中に分離後、析出物および/または介在物の組成の情報、析出物および/または介在物のサイズの情報、着目する元素の固溶量の情報の一つ以上を得る分析をすることを特徴とする鋼材の品質管理方法。[3]前記[2]において、前記分析ステップは、分離された析出物および/または介在物を含んだ分散性を有する溶液を一段以上ろ過することにより、前記析出物および/または介在物をサイズ別に分別することを特徴とする鋼材の品質管理方法。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかにおいて、前記分析ステップは、鋼材を電解した後の電解液を分析し、前記電解液中の着目元素の濃度と鉄の濃度との比を求め、求められた比に前記鋼材の鉄の全濃度を乗じることで、着目元素の固溶量を分析することを特徴とする鋼材の品質管理方法。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかにおいて、前記情報提供ステップにおいて、前記品質管理情報は検査証明書に記載され提供されることを特徴とする鋼材の品質管理方法。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の鋼材の品質管理方法により提供される品質管理情報を、鋼材を熱処理する際の情報として取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップにより取得した品質管理情報に基づき、熱処理条件の変更、および/または、熱処理後の鋼材用途の決定を行う管理ステップと、前記管理ステップの結果に基づき、鋼材を熱処理する製造ステップとを有することを特徴とする熱処理された鋼材の製造方法。
なお、本発明において、析出物及び/又は介在物を、まとめて析出物等と称することとする。
そして、このような情報を提供することで、顧客側が熱処理をする際に条件の決定等を容易に行えるなど効率よく処理でき、さらには、熱処理後に必要な特性を安定して得ることができる。その結果、顧客との出荷製品の取り扱いにおいて、顧客からの信用と安心を獲得することができる。
本発明は、顧客において行われる後処理で鋼中での存在形態(固溶しているか析出しているか)が変化しうる着目すべき元素(以下、着目元素と称す)について、その存在形態の明確な情報を得、この情報を顧客に提供する。
さらに、本発明では、本発明者らが開発した着目元素の鋼中での固溶状態と析出状態の定量値および析出物等のサイズ別における析出物等中の定量値を迅速かつ正確に把握することが可能な新しい分析法を、検査に必要な情報を得るための分析法として用いることとする。
以上は本発明の特徴であり、重要な要件である。以下にその詳細について説明する。
図1は、本発明に係る品質管理工程の一実施態様を示す図である。
図1は顧客側で実施される8工程(破線)と製造側で実施される3工程(実線)から構成される。まず、顧客において、Step 1〜3で過去の知見に基づきながら用途に応じた仕様を決定し、Step 4で鋼材種と析出・固溶の好適範囲を指定した発注を行なう。この発注内容に基づき、製造側では、Step5で顧客の析出・固溶要求をできるだけ満たせるよう鋼材を製造し、Step6で着目元素の固溶量、析出物等の組成の情報、析出物等のサイズの情報のうち少なくとも1つについて分析する。なお、この分析ステップでは、後述する、迅速かつ高精度に情報を得ることが可能な新しい分析法を適用する。もし、この段階で、顧客の発注した好適範囲と分析結果が一致しない場合は、当該製造物を条件を満たす他の注文に割り振るか、もしくは製造条件等を再設定して顧客発注好適範囲を満足する鋼材を再製造する。次いで、顧客の発注した好適範囲と分析結果が一致して製造された鋼材を、Step7で、分析した析出・固溶情報を添付し出荷する。次に、顧客が入荷した鋼材は、Step8で前記析出・固溶情報を基に熱処理後の鋼材の用途を決定する。または、さらに、熱処理条件の変更、修正を行う。そして、Step9において所望の材質を得るための熱処理を実施する。こうして得られた最終鋼材製品の特性をStep10で調べ、狙いの材質範囲を満足することを確認するとともに、Step11で得られた特性、受領した析出・固溶情報、現実の熱処理条件から、Step3(析出状態・固溶の好適範囲)、Step8(析出・固溶情報にもとづく素材の用途決定)にフィードバックし、データベースを更新する。
鋼材における、析出物等の組成の情報、析出物等のサイズの情報、着目する元素の固溶量の情報の一つ以上を得る分析ステップでは、本発明者らが開発した、高精度に、析出物等の組成、サイズおよび着目元素の固溶量を分析する方法を用いることとし、これについて以下に説明する。
析出物等の組成の結果のみを用いる場合は、例えば、析出物を構成する着目元素の種類とその含有量製品の組成値全体を100mass%とした場合のmass%など、必要に応じた方法で提示可能である。また、析出物等のサイズの結果のみを用いる場合は、例えば、前述の動的光散乱分光分析方法で得られた平均粒径や粒径分布を提示できる。析出物等の組成とサイズの両方の結果を用いる場合は、例えば、析出物等のサイズ別における着目元素の析出物等中の含有量が提示できる。なお、着目元素の析出物等中の含有量とは、例えば、着目する元素に関して、その元素が析出物等としてどれくらい存在しているかを、(a)鋼材(製品)全体に対する含有率、(b)着目元素量全体に対する比、(c)着目元素の固溶量に対する比、等、必要に応じて提示できる。また他の例として、着目元素の析出量と析出物等の平均粒径や粒径分布を同時に提示することも可能である。
また、着目元素の固溶量は、例えば、着目する元素に関して、その元素が固溶した状態でどれくらい存在しているかを、(d)鋼材全体に対する含有率、(e)着目元素量全体に対する比、(f)析出物等中の着目元素の含有量に対する比、等、必要に応じて提示できる。
(1)析出および/または固溶情報、すなわち析出物等の組成、析出物等のサイズ別の各析出量および着目する元素の固溶量の内少なくとも1つを、ミルシート(検査証明書)に記載する。
(2)鋼材出荷時に、出荷票(納品書等)に析出・固溶情報を記載したシート若しくは当該情報を記憶した電子媒体(磁気ディスク、CD、DVDなど)を添付する。
(3)出荷側(鋼材製造者、コイルセンタ、商社等)のWebサイト(インターネット)に、析出・固溶情報を掲載し、注文番号等を対応付けて顧客が当該情報をダウンロードできるようにする。
(4)電子メールやその他の電子的通信手段により析出・固溶情報を顧客に送付する。
これに対して、本発明の品質管理方法では、鋼材を出荷する際に、組成情報だけでなく、表層付近のMo固溶情報や析出情報を品質管理情報として提供する。本鋼材は、原則的に顧客側で部品形状に加工後、高周波熱処理されるため、出荷鋼材に関しては、組成情報だけでなく、表層付近のMo固溶情報や析出情報を添付することにより、顧客側で部品形状に加工後、高周波熱処理された後、疲労特性が確保されることになる。あるいは、情報によっては顧客側にて高周波熱処理条件の変更を行うことが可能になる。
このようにして得られた2種の鋼材A、Bについて、表面1mm以内のMoの固溶量と析出量を調査した。
次いで、この析出物等を含むSHMP水溶液に対してICP発光分光分析装置を用いて分析し、当該SHMP水溶液中のMoの絶対量を測定した。次いで、Moの絶対量を電解重量で除して、析出物等に含まれるMo量を得た。なお、電解重量は、析出物等剥離後の試料に対して重量を測定し、電解前の試料重量から差し引くことで求めた。
また、Moの固溶量の定量は以下のように実施した。上記電解後の電解液を分析溶液とし、ICP質量分析法を用いてMoおよび比較元素としてFeの液中濃度を測定した。得られた濃度を基に、Feに対するMoの濃度比をそれぞれ算出し、さらに、試料中のFeの含有量を乗じることで、Moの固溶量を求めた。なお、試料中のFeの含有量は、表1に示したFe以外の組成値の合計を100mass%から減算することで求めることができる。
これら析出物等に含まれるMo量とMoの固溶量は、試験鋼材の全組成を100mass%とした場合の値である。
得られた結果を表1に鋼組成と併せて示す。
表1より、鋼種A、Bは、鋼組成としてはほぼ同一にも関わらず、表面におけるMoの存在状態が変化している。鋼Aにおいては、表面におけるMoの固溶量が0.2mass%以下と低い。ビレット再加熱温度が低かったため、素材鋳造時のMo偏析が解消されなかったと考えられる。一方、鋼Bにおいては、スラブ加熱時にも固溶しない(Ti,Mo)(C,N)等の未固溶析出分はあるものの、0.3mass%以上の固溶量が確保されている。
<ねじり疲労強度>
上記素材棒鋼から、平行部:20mmφ、応力集中係数α=1.5の切欠きを有するねじり試験片を作成し、周波数:15kHzの高周波焼入れ装置を用いて、昇温速度600℃/s、到達温度900℃の1回の焼入れ処理を施し、170℃、30分の条件で焼き戻した後、ねじり疲労試験を実施した。この時のねじり疲労試験は、JIS Z 2273に準じて、最大トルク:4900 N・m(=500kgf・m)のねじり疲労試験機を用いて、両振りで応力条件を変えて行い、1×105回の寿命となる応力を疲労強度として評価した。得られた結果を表2に示す。
以上の結果から、表面におけるMoの固溶量の大小に応じて、高周波熱処理後のねじり疲労特性が変化しており、表面におけるMoの固溶量が0.2mass%以下と低い鋼種Aにおいてはねじり疲労特性が明らかに劣位となっていることが確認された。
すなわち、本発明の品質管理方法により得られ、顧客へ提供されるMoの固溶情報は、顧客側にて部品形状に加工後、高周波熱処理される場合に非常に重要であることがわかる。
表3に示す鋼組成(Fe以外の主要組成のみ示す)からなる鋼素材を溶製転炉-連続鋳造プロセスにより溶製し、得られたスラブを1250℃に加熱後、表3に示す仕上げ圧延温度(FT)で熱間圧延を行い板厚3mmの熱延板とした。次いで、巻取り温度まで平均冷却速度70〜80℃/sで冷却し、表3に示す巻取り温度(CT)で1時間保持した後、室温まで炉冷した。
このようにして得られた3種の鋼材C、D、Eについて、酸洗したのち、JIS5号引張試験片を採取し機械的特性を調査した。なお、これら機械的特性の試験方法は、JIS Z2241に準じて行った。
また、着目すべき重要金属元素であるTiおよびMoについて調査した。分析方法は以下の通りである。
次いで、析出物等を含むSHMP水溶液を、孔径100nmのフィルタでろ過した後さらに孔径20nmのフィルタを用いてろ過し、ろ過後のフィルタ上の残渣とろ液に対してICP発光分光分析装置を用いて分析し、フィルタ上の残渣中およびろ液中のTiとMoの絶対量を測定した。次いで、TiとMoの絶対量を電解重量で除して、サイズ100nm以上の析出物等に含まれるTi量およびMo量、サイズ100nm未満、20nm以上の析出物等に含まれるTi量およびMo量とサイズ20nm未満の析出物等に含まれるTi量およびMo量を得た。なお、電解重量は、析出物等剥離後の試料に対して重量を測定し、電解前の試料重量から差し引くことで求めた。
一方、電解後の電解液を分析溶液とし、ICP質量分析法を用いてTi、Moおよび比較元素としてFeの液中濃度を測定した。得られた濃度を基に、Feに対するTiおよびMoの濃度比をそれぞれ算出し、さらに、試料中のFeの量を乗じることで、Tiの固溶量とMoの固溶量、を求めた。なお、試料中のFeの量は、表3に示すFe以外の組成値の合計を100%から減算することで求めることができる。
なお、これら析出物等に含まれるTi量とTiの固溶量、Mo量とMoの固溶量は、試験鋼材の全組成を100mass%とした場合の値である。
また、表中に示した析出物等のサイズ別比率とは、Ti量とMo量それぞれについて析出物等サイズ毎に定量し、そのサイズ別定量値の全析出量に対する比をパーセンテージで示したものである、また固溶比率は、Ti量とMo量それぞれについて前述した固溶量を定量し、その定量値とTiまたはMoのそれぞれの組成値に対する比をパーセンテージ表示にて求めた。この固溶比率に関しては、着目元素それぞれにおいて、組成値から析出量の合計を引いた値を、組成値で除して得られる値((組成値−析出量合計値)/組成値)と大差ないことを確認している。
以上により得られた結果を表3、表4、表5に示す。
一方、表3〜表5より、鋼Eでは、Ti、MoおよびCの含有量が多いことに反映して、強度があがっており、Tiの析出物等サイズが20nm未満の比率が80%を越えていることがわかる。
以上より、鋼の組成と合わせて、表4と表5に示した固溶情報と析出情報を品質管理情報として顧客側に提供する事により、例えば、鋼Cについては顧客側で追加の熱処理等によって微細な析出物等の量を確保し強度を高めることや、用途変更をすることが可能となる。
各種配管に用いられる電縫溶接鋼管は、溶接熱影響部の選択腐食が原因で配管損傷にいたることがある。特に、溶接熱影響部に沿って溝状に腐食する場合、その原因としては溶接熱影響部における固溶Sの存在が指摘されており、溶接後の固溶S量を低減する鋼材の開発がなされてきた。しかしながら、工業的には回避しがたい製造条件のばらつきによって、意図に反して溶接部近傍の固溶S量が増加した電縫溶接鋼管が顧客に出荷される可能性がある。
このようにして得られた基本組成が同じで製造タイミングが異なる2種の鋼材F、Gについて、電縫溶接鋼管における溶接熱影響部分(約2mm幅)と母材部分の固溶S量を、以下の固溶量の分析方法により測定した。
これら析出物等に含まれるSの固溶量は、試験鋼材の全組成を100mass%とした場合の値である。
得られた結果を表6に鋼組成と併せて示す。
次いで、鋼材F、Gに対して、溶接熱影響部での固溶S量の影響を確認するため、腐食促進試験を行った。腐食加速試験は、-550mV SCEで、30℃の3%NaCl水溶液中で144時間定電位電解を行い、溝状腐食の有無は、腐食加速試験後の母材部の減肉量h1と溶接部の溝の深さh2を測定し、h2/h1の比が1.5を越える場合を溝状腐食有りとして評価した。得られた結果を上記分析結果と併せて表6に示す。
Claims (5)
- 鋼材における、析出物および/または介在物の組成の情報、析出物および/または介在物のサイズの情報、着目する元素の固溶量の情報の一つ以上を得る分析ステップと、前記分析ステップにて得られた前記各情報に基づく分析結果のうちの少なくとも1つを、前記鋼材を熱処理する際の鋼材品質管理情報として、前記鋼材を出荷する際に、または、前記鋼材の出荷と別途に、顧客へ提供する情報提供ステップとを有し、さらに、前記分析ステップは、鋼材を有機溶媒系電解液中で電解し、前記鋼材に付着している析出物および/または介在物を、前記電解液とは異なる分散性を有する溶液中に分離後、析出物および/または介在物の組成の情報、析出物および/または介在物のサイズの情報、着目する元素の固溶量の情報の一つ以上を得る分析をすることを特徴とする鋼材の品質管理方法。
- 前記分析ステップは、分離された析出物および/または介在物を含んだ分散性を有する溶液を一段以上ろ過することにより、前記析出物および/または介在物をサイズ別に分別することを特徴とする請求項1に記載の鋼材の品質管理方法。
- 前記分析ステップは、鋼材を有機溶媒系電解液中で電解した後の電解液を分析し、前記電解液中の着目元素の濃度と鉄の濃度との比を求め、求められた比に前記鋼材の鉄の全濃度を乗じることで、着目元素の固溶量を分析することを特徴とする請求項1または2に記載の鋼材の品質管理方法。
- 前記情報提供ステップにおいて、前記品質管理情報は検査証明書に記載され提供されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋼材の品質管理方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の鋼材の品質管理方法により提供される品質管理情報を、鋼材を熱処理する際の情報として取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップにより取得した品質管理情報に基づき、熱処理条件の変更、および/または、熱処理後の鋼材用途の決定を行う管理ステップと、前記管理ステップの結果に基づき、鋼材を熱処理する製造ステップとを有することを特徴とする熱処理された鋼材の製造方法。
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