以下、本発明の荷電粒子ビーム描画装置の第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の概略的な構成図である。図2は図1に示す制御計算機10b1の詳細図である。第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1に示すように、例えば、マスク(ブランク)、ウエハなどのような試料M上に荷電粒子ビーム10a1bを照射することによって、試料M上に目的のパターンを描画するための描画部10aが設けられている。
第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、荷電粒子ビーム10a1bとして例えば電子ビームが用いられるが、第2の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、代わりに、荷電粒子ビーム10a1bとして例えばイオンビーム等の電子ビーム以外の荷電粒子ビームを用いることも可能である。
第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1に示すように、例えば、荷電粒子銃10a1aと、荷電粒子銃10a1aから照射された荷電粒子ビーム10a1bを偏向する偏向器10a1c,10a1d,10a1e,10a1fと、偏向器10a1c,10a1d,10a1e,10a1fによって偏向された荷電粒子ビーム10a1bによる描画が行われる試料Mを載置する可動ステージ10a2aとが、描画部10aに設けられている。
詳細には、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1に示すように、例えば、描画部10aの一部を構成する描画室10a2に、試料Mが載置された可動ステージ10a2aが配置されている。この可動ステージ10a2aは、例えば、X方向(図1の左右方向)およびY方向(図1の手前側−奥側方向)に移動可能に構成されている。
更に、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1に示すように、例えば、描画部10aの一部を構成する光学鏡筒10a1に、荷電粒子銃10a1aと、偏向器10a1c,10a1d,10a1e,10a1fと、レンズ10a1g,10a1h,10a1i,10a1j,10a1kと、第1成形アパーチャ10a1lと、第2成形アパーチャ10a1mとが配置されている。
具体的には、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、試料M上の描画領域DA(図5参照)全体に対応する描画データD1が、制御計算機10b1に入力されると、読み込みモジュール10b1aによって読み込まれ、入力バッファ10b1bに格納される。次いで、例えば、入力バッファ10b1bに格納された描画データD1が、ローカライザー(入力データ分割モジュール、ディストリビュータ)10b1dによって入力バッファ10b1bから読み出される。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、ローカライザー10b1dの分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4およびセル再定義部10b1d2において、描画データD1に含まれている複数のセルCL1,CL2,CL3,CL4,CL5,CL6,・・(図8参照)に対し、後で詳細に説明する処理が実行される。次いで、その処理が実行された後の複数のセルCL1,CL2,CL3,CL4,CL5,CL6,・・が、ローカライザー10b1dの振り分け部10b1d5によって、小領域DPB1,DPB2,・・(図8参照)単位にまとめられ、データ処理モジュール10b1eの複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6に振り分けられて転送される。
詳細には、図2に示す例では、例えば、小領域DPB1(図8参照)に含まれているセルCL1,CL2,CL3(図8参照)に関するデータが、振り分け部10b1d5によってデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3に振り分けられて転送される。また、小領域DPB2(図8参照)に含まれているセルCL4,CL5,CL6(図8参照)に関するデータが、振り分け部10b1d5によってデータ処理部10b1e4,10b1e5,10b1e6に振り分けられて転送される。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、データ処理部10b1e1に転送されたセルCL1,CL2,CL3(図8参照)に関するデータが、データ処理部10b1e1によって描画装置内部フォーマットデータD2に変換処理される。また、データ処理部10b1e2に転送されたセルCL1,CL2,CL3に関するデータが、データ処理部10b1e1によるデータ処理に並列して、データ処理部10b1e2によって描画装置内部フォーマットデータD2に変換処理される。更に、データ処理部10b1e3に転送されたセルCL1,CL2,CL3に関するデータが、データ処理部10b1e1,10b1e2によるデータ処理に並列して、データ処理部10b1e3によって描画装置内部フォーマットデータD2に変換処理される。
更に、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、データ処理部10b1e4に転送されたセルCL4,CL5,CL6(図8参照)に関するデータが、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によるデータ処理に並列して、データ処理部10b1e4によって描画装置内部フォーマットデータD2に変換処理される。また、データ処理部10b1e5に転送されたセルCL4,CL5,CL6に関するデータが、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4によるデータ処理に並列して、データ処理部10b1e5によって描画装置内部フォーマットデータD2に変換処理される。更に、データ処理部10b1e6に転送されたセルCL4,CL5,CL6に関するデータが、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5によるデータ処理に並列して、データ処理部10b1e6によって描画装置内部フォーマットデータD2に変換処理される。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6による並列したデータ処理によって生成された描画装置内部フォーマットデータD2が、出力バッファ10b1fに格納される。次いで、例えば、出力バッファ10b1fに格納された描画装置内部フォーマットデータD2が、ショットデータ生成部10b1gに転送される。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、ショットデータ生成部10b1gに転送された描画装置内部フォーマットデータD2が、ショットデータ生成部10b1gによって変換処理され、試料M上にパターンを描画する荷電粒子ビーム10a1bを照射するためのショットデータが生成される。
詳細には、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図2に示すように、例えば、分散処理管理モジュール10b1cによって、ローカライザー10b1d、データ処理モジュール(コンバータモジュール)10b1e、ショットデータ生成部10b1g等が管理されている。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、ショットデータ生成部10b1gによって生成されたショットデータが、偏向制御部10b1hに送られる。次いで、例えば、ショットデータに基づいて偏向制御部10b1hによって偏向器10a1c,10a1d,10a1e,10a1fが制御され、その結果、荷電粒子銃10a1aからの荷電粒子ビーム10a1bが試料M上の所望の位置に照射される。
詳細には、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、ショットデータ生成部10b1gにより生成されたショットデータに基づき、偏向制御部10b1hによって偏向制御回路10b2を介してブランキング偏向器10a1cを制御することにより、荷電粒子銃10a1aから照射された荷電粒子ビーム10a1bが、例えば第1成形アパーチャ10a1lの開口10a1l’(図3(A)参照)を透過せしめられて試料Mに照射されるか、あるいは、例えば第1成形アパーチャ10a1lの開口10a1l’以外の部分によって遮られて試料Mに照射されないかが、切り換えられる。つまり、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、ブランキング偏向器10a1cを制御することにより、例えば、荷電粒子ビーム10a1bの照射時間を制御することができる。
また、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、ショットデータ生成部10b1gにより生成されたショットデータに基づき、偏向制御部10b1hによって偏向制御回路10b3を介してビーム寸法可変偏向器10a1dを制御することにより、第1成形アパーチャ10a1lの開口10a1l’(図3(A)参照)を透過せしめられた荷電粒子ビーム10a1bが、ビーム寸法可変偏向器10a1dによって偏向される。次いで、ビーム寸法可変偏向器10a1dによって偏向された荷電粒子ビーム10a1bの一部が、第2成形アパーチャ10a1mの開口10a1m’(図3(A)参照)を透過せしめられる。つまり、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、例えば、ビーム寸法可変偏向器10a1dによって荷電粒子ビーム10a1bが偏向される量、向きなどを調整することにより、試料Mに照射される荷電粒子ビーム10a1bの大きさ、形状などを調整することができる。
図3は第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10において荷電粒子ビーム10a1bの1回のショットで試料M上に描画することができるパターンPの一例を説明するための図である。第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図3(A)に示すように、例えば、荷電粒子ビーム10a1bによって試料M上にパターンP(図3(A)参照)が描画される時に、荷電粒子銃10a1a(図1参照)から照射された荷電粒子ビーム10a1bの一部が、第1成形アパーチャ10a1lの例えば正方形の開口10a1l’(図3(A)参照)を透過せしめられる。その結果、第1成形アパーチャ10a1lの開口10a1l’を透過せしめられた荷電粒子ビーム10a1bの水平断面形状が、例えば概略正方形になる。次いで、第1成形アパーチャ10a1lの開口10a1l’を透過せしめられた荷電粒子ビーム10a1bの一部が、第2成形アパーチャ10a1mの開口10a1m’(図3(A)参照)を透過せしめられる。
また、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図3(A)に示すように、例えば、第1成形アパーチャ10a1lの開口10a1l’(図3(A)参照)を透過せしめられた荷電粒子ビーム10a1bを偏向器10a1d(図1参照)によって偏向することにより、第2成形アパーチャ10a1mの開口10a1m’(図3(A)参照)を透過せしめられる荷電粒子ビーム10a1bの水平断面形状を、例えば矩形(正方形または長方形)にしたり、例えば三角形にしたりすることができる。
更に、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図3(A)に示すように、例えば、第2成形アパーチャ10a1mの開口10a1m’(図3(A)参照)を透過せしめられた荷電粒子ビーム10a1bを、試料M上の所定の位置に所定の照射時間だけ照射し続けることにより、第2成形アパーチャ10a1mの開口10a1m’(図3(A)参照)を透過せしめられた荷電粒子ビーム10a1bの水平断面形状と概略同一形状のパターンP(図3(A)参照)を試料M上に描画することができる。
つまり、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図3(A)に示すように、第1成形アパーチャ10a1lの開口10a1l’(図3(A)参照)を透過せしめられた荷電粒子ビーム10a1bが偏向器10a1d(図1参照)によって偏向される量および向きを偏向制御部10b1h(図2参照)によって制御することにより、例えば、図3(B)、図3(C)、図3(D)および図3(E)に示すような概略矩形(正方形または長方形)のパターンP、図3(F)、図3(G)、図3(H)および図3(I)に示すような概略三角形のパターンPなどを、荷電粒子ビーム10a1bの1回のショットで試料M上に描画することができる。
更に、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、ショットデータ生成部10b1gにより生成されたショットデータに基づき、偏向制御部10b1hによって偏向制御回路10b4を介して主偏向器10a1eを制御することにより、第2成形アパーチャ10a1mの開口10a1m’(図3(A)参照)を透過せしめられた荷電粒子ビーム10a1bが、主偏向器10a1eによって偏向される。
また、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、ショットデータ生成部10b1gにより生成されたショットデータに基づき、偏向制御部10b1hによって偏向制御回路10b5を介して副偏向器10a1fを制御することにより、主偏向器10a1eによって偏向された荷電粒子ビーム10a1bが、副偏向器10a1fによって更に偏向される。つまり、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、例えば、主偏向器10a1eおよび副偏向器10a1fによって荷電粒子ビーム10a1bが偏向される量、向きなどを調整することにより、試料Mに照射される荷電粒子ビーム10a1bの照射位置を調整することができる。
更に、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1および図2に示すように、例えば、ショットデータ生成部10b1gにより生成されたショットデータに基づき、ステージ制御部10b1iによってステージ制御回路10b6を介して可動ステージ10a2aの移動が制御される。
図1および図2に示す例では、例えば、半導体集積回路の設計者などによって作成されたレイアウトデータ(CADデータ、設計データ)を荷電粒子ビーム描画装置10用のフォーマットに変換することにより得られた描画データD1が、荷電粒子ビーム描画装置10の制御計算機10b1に入力される。一般的に、レイアウトデータ(CADデータ、設計データ)には、多数の微小なパターンが含まれており、レイアウトデータ(CADデータ、設計データ)のデータ量はかなりの大容量になっている。更に、一般的に、レイアウトデータ(CADデータ、設計データ)等を他のフォーマットに変換しようとすると、変換後のデータのデータ量は更に増大してしまう。この点に鑑み、レイアウトデータ(CADデータ、設計データ)および描画データD1では、データの階層化が採用され、データ量の圧縮化が図られている。
図4は図1および図2に示す描画データD1の一例を概略的に示した図である。図4に示す例では、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10に適用される描画データD1(図1および図2参照)が、例えば、チップ階層CP、チップ階層CPよりも下位のフレーム階層FR、フレーム階層FRよりも下位のブロック階層BL、ブロック階層BLよりも下位のセル階層CL、および、セル階層CLよりも下位の図形階層FGに階層化されている。
詳細には、図4に示す例では、例えば、チップ階層CPの要素の一部であるチップCP1が、フレーム階層FRの要素の一部である3個のフレームFR1,FR2,FR3に対応している。また、例えば、フレーム階層FRの要素の一部であるフレームFR2が、ブロック階層BLの要素の一部である18個のブロックBL00,・・,BL52に対応している。更に、例えば、ブロック階層BLの要素の一部であるブロックBL21が、セル階層CLの要素の一部である複数のセルCLA,CLB,CLC,CLD,・・に対応している。また、例えば、セル階層CLの要素の一部であるセルCLAが、図形階層FGの要素の一部である多数の図形FG1,FG2,・・に対応している。
第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図1、図2および図4に示すように、描画データD1(図1および図2参照)に含まれる多数の図形FG1,FG2,・・(図4参照)に対応するパターンが、荷電粒子ビーム10a1b(図1参照)によって試料M(図1参照)上の描画領域DA(図5参照)に描画される。
図5は描画データD1に含まれる図形FG1,FG2,・・に対応するパターンが荷電粒子ビーム10a1bによって描画される描画順序を説明するための図である。図5に示す例では、試料M上の描画領域DAが例えば6個の短冊状のストライプ枠STR1,STR2,STR3,STR4,STR5,STR6に仮想分割されている。
図5に示す例では、例えば、荷電粒子ビーム10a1bが、ストライプ枠STR1内を図5の右側から図5の左側に向かって走査され、描画データD1(図1および図2参照)に含まれる多数の図形(図示せず)に対応するパターンが荷電粒子ビーム10a1bによってストライプ枠STR1内に描画される。次いで、例えば、荷電粒子ビーム10a1bが、ストライプ枠STR2内を図5の左側から図5の右側に向かって走査され、描画データD1(図1および図2参照)に含まれる多数の図形(図示せず)に対応するパターンが荷電粒子ビーム10a1bによってストライプ枠STR2内に描画される。次いで、同様に、描画データD1(図1および図2参照)に含まれる多数の図形FG1,FG2,・・(図4参照)に対応するパターンP1,P2,・・(図6参照)が荷電粒子ビーム10a1bによってストライプ枠STR3,STR4,STR5,STR6内に描画される。
詳細には、図5に示す例では、例えば、ストライプ枠STR1内にパターンが描画される時、可動ステージ10a2a(図1参照)が図5の左側から図5の右側)に移動するように、テージ制御部10b1i(図2参照)によってステージ制御回路10b6(図1参照)を介して可動ステージ10a2aが制御される。次いで、例えば、ストライプ枠STR2内にパターンが描画される前に、可動ステージ10a2aが図5の上側から図5の下側に移動するように、ステージ制御部10b1iによってステージ制御回路10b6を介して可動ステージ10a2aが制御される。次いで、例えば、ストライプ枠STR2内にパターンが描画される時、可動ステージ10a2aが図5の右側から図5の左側)にに移動するように、ステージ制御部10b1iによってステージ制御回路10b6を介して可動ステージ10a2aが制御される。
図6は描画データD1に含まれる図形FG1,FG2,・・に対応するパターンP1,P2,・・が荷電粒子ビーム10a1bによって描画される描画順序の一例を詳細に説明するための図である。
図6に示す例では、例えば、ストライプ枠STR1,STR2,STR3,STR4,STR5,STR6(図5参照)内の領域が、サブフィールドSFn,SFn+1,・・と呼ばれる複数の矩形の仮想領域によって更に分割されている。詳細には、図6に示す例では、例えば、描画データD1(図1参照)に含まれる図形FG1(図4参照)に対応するパターンP1が荷電粒子ビーム10a1bによって描画される場合、まず最初に、例えば、荷電粒子ビーム10a1bがサブフィールドSFn内に照射されるように、偏向制御部10b1h(図2参照)によって偏向制御回路10b4(図1参照)を介して主偏向器10a1e(図1参照)が制御される。次いで、主偏向器10a1eの制御が完了すると、荷電粒子ビーム10a1bによってパターンP1が描画されるように、偏向制御部10b1hによって偏向制御回路10b5(図1参照)を介して副偏向器10a1f(図1参照)が制御される。次いで、副偏向器10a1fの制御が完了した時にパターンP1を描画するための荷電粒子ビーム10a1bの照射が開始されるように、偏向制御部10b1hによって偏向制御回路10b2(図1参照)を介してブランキング偏向器10a1c(図1参照)が制御される。次いで、荷電粒子ビーム10a1bによるパターンP1の描画が終了すると、荷電粒子ビーム10a1bの照射が停止されるように、偏向制御部10b1hによって偏向制御回路10b2を介してブランキング偏向器10a1cが制御される。次いで、例えば、荷電粒子ビーム10a1bによってパターンP2が描画されるように、偏向制御部10b1hによって偏向制御回路10b5を介して副偏向器10a1fが制御され、パターンP1の描画と同様にパターンP2の描画が実行される。
次いで、図6に示す例では、例えば、サブフィールドSFn内のすべてのパターンP1,P2,・・の描画が終了すると、荷電粒子ビーム10a1bがサブフィールドSFn+1内に照射されるように、偏向制御部10b1h(図2参照)によって偏向制御回路10b4(図1参照)を介して主偏向器10a1e(図1参照)が制御され、パターンP1,P2の描画と同様にパターンP11,P12の描画が実行される。
図7は描画データD1に含まれる図形FG1に対応するパターンP1が荷電粒子ビーム10a1bによって描画される描画順序の一例を示した図である。詳細には、図7は第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10において描画データD1に含まれる図形FG1に対応するパターンP1を荷電粒子ビーム10a1bによって試料M上に描画するために必要な荷電粒子ビーム10a1bのショット数の一例を説明するための図である。
第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、例えば描画データD1(図1および図2参照)に含まれる図形FG1(図4参照)に対応するパターンP1(図6参照)が、最大サイズのパターンP(図3(B)参照)よりも大きい場合などに、図7に示すように、複数回の荷電粒子ビーム10a1b(図3(A)参照)のショットが行われる。換言すれば、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、例えば描画データD1に含まれる図形FG1に対応するパターンP1が、最大サイズのパターンPよりも大きい場合などに、ショットデータ生成部10b1g(図2参照)によって、描画データD1に含まれる図形FG1が、パターンP1a,P1b,P1c,P1d,P1e,P1f,P1g,P1h,P1iに対応する複数の小さい図形(図示せず)にデータ上で分割処理(ショット分割処理)され、ショットデータが生成される。
詳細には、図7に示す例では、例えば、まず最初に、図7(A)に示すように、1回目の荷電粒子ビーム10a1b(図3(A)参照)のショットにより、最大サイズのパターンP(図3(B)参照)と同一形状のパターンP1aが試料M上に描画される。
更に詳細には、図7に示す例では、例えば、荷電粒子ビーム10a1b(図3(A)参照)をサブフィールドSFn(図6参照)に位置決めするための偏向制御部10b1h(図2参照)による主偏向器10a1e(図1参照)の制御が完了すると、1回目の荷電粒子ビーム10a1bのショットによってパターンP1a(図7(A)参照)が描画されるように、ショットデータに基づいて偏向制御部10b1hによって副偏向器10a1f(図1参照)が制御される。次いで、偏向制御部10b1hによる副偏向器10a1fの制御が完了した時にパターンP1aを描画するための荷電粒子ビーム10a1bのショットが開始されるように、ショットデータに基づいて偏向制御部10b1hによってブランキング偏向器10a1c(図1参照)が制御される。また、偏向制御部10b1hによる副偏向器10a1fの制御が完了した時にパターンP1aを描画するための水平断面形状を有する荷電粒子ビーム10a1bが照射されるように、ショットデータに基づいて偏向制御部10b1hによってビーム寸法可変偏向器10a1d(図1参照)が制御される。次いで、パターンP1aを描画するための荷電粒子ビーム10a1bの照射時間が終了すると、荷電粒子ビーム10a1bの照射が停止されるように、ショットデータに基づいて偏向制御部10b1hによってブランキング偏向器10a1cが制御される。
次いで、図7に示す例では、例えば、2回目の荷電粒子ビーム10a1b(図3(A)参照)のショットにより、パターンP1b(図7(B)参照)が描画される。次いで、例えば、3回目の荷電粒子ビーム10a1bのショットにより、パターンP1c(図7(C)参照)が描画される。次いで、例えば、4回目の荷電粒子ビーム10a1bのショットにより、パターンP1d(図7(D)参照)が描画される。次いで、例えば、5回目の荷電粒子ビーム10a1bのショットにより、パターンP1e(図7(E)参照)が描画される。次いで、例えば、6回目の荷電粒子ビーム10a1bのショットにより、パターンP1f(図7(F)参照)が描画される。次いで、例えば、7回目の荷電粒子ビーム10a1bのショットにより、パターンP1g(図7(G)参照)が描画される。次いで、例えば、8回目の荷電粒子ビーム10a1bのショットにより、パターンP1h(図7(H)参照)が描画される。次いで、例えば、9回目の荷電粒子ビーム10a1bのショットにより、パターンP1i(図7(I)参照)が描画される。その結果、図7に示す例では、描画データD1(図1および図2参照)に含まれる図形FG1(図4参照)に対応するパターンP1が試料M上に描画される。
図7に示す例では、最大サイズのパターンP(図3(B)参照)と同一形状のパターンP1a,P1b,P1d,P1eを描画する荷電粒子ビーム10a1b(図3(A)参照)のショットを4回行っても試料M上にパターンP1を描画することができず、試料M上にパターンP1を描画するためには9回の荷電粒子ビーム10a1bのショットが必要であることをわかりやすく説明するために、最大サイズのパターンP(図3(B)参照)と同一形状のパターンP1a,P1b,P1d,P1eを描画する荷電粒子ビーム10a1bの4回のショットと、最大サイズのパターンP(図3(B)参照)より小さいパターンP1c,P1f,P1g,P1h,P1iを描画する荷電粒子ビーム10a1bの5回のショットとにショット分割処理されている。実際の荷電粒子ビーム描画装置10では、例えばパターンP1i(図7(I)参照)のような微小パターンの描画を回避するように、ショット分割処理が実行される。つまり、例えば、荷電粒子ビーム10a1bの9回のショットによってパターンP1(図7(I)参照)を描画する場合には、パターンP1を図7の左右方向3列×図7の上下方向3列に9等分したパターンが、荷電粒子ビーム10a1bの1回のショットによって描画される。
詳細には、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図7(A)〜図7(I)に示すように、描画データD1(図1および図2参照)に含まれる図形FG1(図4参照)に対応するパターンP1が、荷電粒子ビーム10a1b(図3(A)参照)によって試料M上のストライプ枠STR3(図5および図6参照)内に描画されている期間中、例えば、可動ステージ10a2a(図1参照)が図5の左側から図5の右側に移動するように、ステージ制御部10b1i(図2参照)によって可動ステージ10a2aが制御される。
図8〜図21は第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の特徴的な部分である図2に示す分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4およびセル再定義部10b1d2における処理などを詳細に説明するための図である。詳細には、図8は試料M上のストライプ枠STR1,STR2,・・と、小領域DPB1,DPB2,・・と、セルCL1,CL2,CL3,CL4,CL5,CL6,・・との関係の一例を示した図である。図8に示す例では、例えば、試料M上の描画領域DA(図5参照)のストライプ枠STR1が、複数の小領域DPB1,DPB2,・・に仮想分割されている。更に、例えば3個のセルCL1,CL2,CL3が小領域DPB1内に含まれており、例えば3個のセルCL4,CL5,CL6が小領域DPB2内に含まれている。
具体的に、図8に示す例では、例えば、まず最初に、入力バッファ10b1b(図2参照)に格納されている描画データD1(図2参照)のうち、小領域DPB1に含まれている3個のセルCL1,CL2,CL3のデータが、ローカライザー10b1d(図2参照)によって読み出される。
図9は図8に示すセルCL1が図2に示す分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4およびセル再定義部10b1d2によって処理される一例を示した図である。図8および図9(A)に示す例では、次いで、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d1(図2参照)において、セルCL1のサイズ(詳細には、幅寸法(図9(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図9(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(例えばAμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9(A)および図9(B)に示す例では、セルCL1のサイズ(詳細には、幅寸法(図9(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図9(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(Aμm)より大きいため、1個のセルCL1(図9(A)参照)が、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1d(図9(B)参照)に分割処理される。
次いで、図8、図9(A)、図9(B)および図9(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)のセル再定義部10b1d2(図2参照)において、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1d(図9(B)参照)に、第2閾値(例えばBメガバイト)より大きいデータ量を有するセルが存在するか否かが判定される。図8、図9(A)、図9(B)および図9(C)に示す例では、例えば、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有するセルCL1a(図9(B)参照)が、アレイ型の複数の図形FGA,FGB(図10(A)参照)を含むセルCL1a2(図9(C)参照)と、非アレイ型の複数の図形FGC,FGD,FGE,FGF,FGG,FGH,FGI,FGJ(図11(A)参照)を含むセルCL1a1(図9(C)参照)とに分けられ、異なるセルCL1a1,CL1a2として再定義される。
図10はアレイ型の複数の図形FGA,FGBを含むセルCL1a2の一例を示した図である。詳細には、図10(A)はセルCL1a2とセルCL1a2に含まれる図形FGA,FGBとの関係の一例を示した図、図10(B)は図10(A)に示すセルCL1a2のパタンデータを示した図である。図10(B)において括弧内の数字はバイト数を表している。図10に示す例では、例えば、幅寸法(図10(A)の左右方向寸法)wAおよび高さ寸法(図10(A)の上下方向寸法)hAを有し、座標(xA,yA)に配置された図形FGAが、x方向(図10(A)の左右方向)にピッチpxで4回繰り返され(繰り返し回数nx=4)、y方向(図10(A)の上下方向)にピッチpyで4回繰り返され(繰り返し回数ny=4)、セルCL1a2内に配列されている。つまり、16個の図形FGAがセルCL1a2内に配列されている。16個の図形FGAデータのデータ量は、合計で16バイトになる(図10(B)参照)。
また、図10に示す例では、例えば、幅寸法(図10(A)の左右方向寸法)wBおよび高さ寸法(図10(A)の上下方向寸法)hBを有し、座標(xB,yB)に配置された図形FGBが、x方向(図10(A)の左右方向)にピッチpxで4回繰り返され(繰り返し回数nx=4)、y方向(図10(A)の上下方向)にピッチpyで4回繰り返され(繰り返し回数ny=4)、セルCL1a2内に配列されている。つまり、16個の図形FGBがセルCL1a2内に配列されている。16個の図形FGBデータのデータ量は、合計で16バイトになる(図10(B)参照)。すなわち、図10に示す例では、セルCL1a2パタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で36バイトになる。
図11は非アレイ型の複数の図形FGC,FGD,FGE,FGF,FGG,FGH,FGI,FGJを含むセルCL1a1の一例を示した図である。詳細には、図11(A)はセルCL1a1とセルCL1a1に含まれる図形FGC,・・,FGJとの関係の一例を示した図、図11(B)は図11(A)に示すセルCL1a1のパタンデータを示した図である。図11(B)において括弧内の数字はバイト数を表している。
図11に示す例では、例えば、幅寸法(図11(A)の左右方向寸法)wCおよび高さ寸法(図11(A)の上下方向寸法)hCを有する図形FGCがセルCL1a1内の座標(xC,yC)に配置されている。更に、幅寸法wDおよび高さ寸法hDを有する図形FGDがセルCL1a1内の座標(xD,yD)に配置されている。また、幅寸法wEおよび高さ寸法hEを有する図形FGEがセルCL1a1内の座標(xE,yE)に配置されている。更に、幅寸法wFおよび高さ寸法hFを有する図形FGFがセルCL1a1内の座標(xF,yF)に配置されている。また、幅寸法wGおよび高さ寸法hGを有する図形FGGがセルCL1a1内の座標(xG,yG)に配置されている。更に、幅寸法wHおよび高さ寸法hHを有する図形FGHがセルCL1a1内の座標(xH,yH)に配置されている。また、幅寸法wIおよび高さ寸法hIを有する図形FGIがセルCL1a1内の座標(xI,yI)に配置されている。更に、幅寸法wJおよび高さ寸法hJを有する図形FGJがセルCL1a1内の座標(xJ,yJ)に配置されている。つまり、8個の図形FGC,FGD,FGE,FGF,FGG,FGH,FGI,FGJがセルCL1a1内に配列されている。図形FGCデータのデータ量は、合計で8バイトになる(図11(B)参照)。同様に、図形FGD,FGE,FGF,FGG,FGH,FGI,FGJのそれぞれのデータのデータ量は、合計で8バイトになる(図11(B)参照)。すなわち、図11に示す例では、セルCL1a1パタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で68バイトになる。
次いで、図8、図9(A)、図9(B)、図9(C)および図9(D)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d3(図2参照)において、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義された非アレイ型のセルCL1a1のサイズ(詳細には、幅寸法(図9(D)の左右方向寸法)または高さ寸法(図9(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9(A)、図9(B)、図9(C)、図9(D)および図9(E)に示す例では、非アレイ型のセルCL1a1のサイズ(詳細には、幅寸法(図9(D)の左右方向寸法)および高さ寸法(図9(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個の非アレイ型のセルCL1a1(図9(D)参照)が、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個の非アレイ型のセルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1d(図9(E)参照)に分割処理される。
図12は非アレイ型のセルCL1a1を分割処理することにより生成された4個の非アレイ型のセルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1dの一例を示した図である。詳細には、図12(A)はセルCL1a1aとセルCL1a1aに含まれる図形FGC,FGDとの関係を示した図、図12(B)は図12(A)に示すセルCL1a1aのパタンデータを示した図である。図12(C)はセルCL1a1bとセルCL1a1bに含まれる図形FGE,FGFとの関係を示した図、図12(D)は図12(C)に示すセルCL1a1bのパタンデータを示した図である。図12(E)はセルCL1a1cとセルCL1a1cに含まれる図形FGG,FGHとの関係を示した図、図12(F)は図12(E)に示すセルCL1a1cのパタンデータを示した図である。図12(G)はセルCL1a1dとセルCL1a1dに含まれる図形FGI,FGJとの関係を示した図、図12(H)は図12(G)に示すセルCL1a1dのパタンデータを示した図である。図12(B)、図12(D)、図12(F)および図12(H)において括弧内の数字はバイト数を表している。
図12(B)に示す例では、分割処理部10b1d3(図2参照)による分割処理後のセルCL1a1aパタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で20バイトになる。また、図12(D)に示す例では、分割処理部10b1d3による分割処理後のセルCL1a1bパタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で20バイトになる。更に、図12(F)に示す例では、分割処理部10b1d3による分割処理後のセルCL1a1cパタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で20バイトになる。また、図12(G)に示す例では、分割処理部10b1d3による分割処理後のセルCL1a1dパタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で20バイトになる。つまり、図11および図12に示す例では、分割処理部10b1d3による分割処理後のセルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1dのパタンデータの合計のデータ量が、80バイトになり、分割処理部10b1d3による分割処理前のセルCL1a1パタンデータのデータ量(68バイト)に比べて僅かに(パタンデータのヘッダ数の増加分だけ)増加する。
次いで、図8、図9(A)、図9(B)、図9(C)、図9(D)および図9(E)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d4(図2参照)において、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルCL1a2のサイズ(詳細には、幅寸法(図9(E)の左右方向寸法)または高さ寸法(図9(E)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9(A)、図9(B)、図9(C)、図9(D)、図9(E)および図9(F)に示す例では、アレイ型のセルCL1a2のサイズ(詳細には、幅寸法(図9(E)の左右方向寸法)および高さ寸法(図9(E)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個のアレイ型のセルCL1a2(図9(E)参照)を、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2d(図9(F)参照)に分割処理するか否かが検討される。
図13および図14は仮にアレイ型のセルCL1a2を分割処理した場合に生成される4個のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2dの一例を示した図である。詳細には、図13(A)はセルCL1a2aとセルCL1a2aに含まれる図形FGA,FGBとの関係を示した図、図13(B)は図13(A)に示すセルCL1a2aのパタンデータを示した図である。図13(C)はセルCL1a2bとセルCL1a2bに含まれる図形FGA,FGBとの関係を示した図、図13(D)は図13(C)に示すセルCL1a2bのパタンデータを示した図である。図14(A)はセルCL1a2cとセルCL1a2cに含まれる図形FGA,FGBとの関係を示した図、図14(B)は図14(A)に示すセルCL1a2cのパタンデータを示した図である。図14(C)はセルCL1a2dとセルCL1a2dに含まれる図形FGA,FGBとの関係を示した図、図14(D)は図14(C)に示すセルCL1a2dのパタンデータを示した図である。図13(B)、図13(D)、図14(B)および図14(D)において括弧内の数字はバイト数を表している。
図13(B)に示す例では、分割処理部10b1d4(図2参照)によって仮にアレイ型のセルCL1a2の分割処理が実行されると分割処理後のアレイ型のセルCL1a2aパタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で36バイトになる。また、図13(D)に示す例では、分割処理部10b1d4によって仮にアレイ型のセルCL1a2の分割処理が実行されると分割処理後のアレイ型のセルCL1a2bパタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で36バイトになる。更に、図14(B)に示す例では、分割処理部10b1d4によって仮にアレイ型のセルCL1a2の分割処理が実行されると分割処理後のアレイ型のセルCL1a2cパタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で36バイトになる。また、図14(D)に示す例では、分割処理部10b1d4によって仮にアレイ型のセルCL1a2の分割処理が実行されると分割処理後のアレイ型のセルCL1a2dパタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で36バイトになる。つまり、図10、図13および図14に示す例では、分割処理部10b1d4によって仮にアレイ型のセルCL1a2の分割処理が実行されると、分割処理後のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2dのパタンデータの合計のデータ量が、144バイトになり、分割処理部10b1d4による分割処理前のアレイ型のセルCL1a2パタンデータのデータ量(36バイト)の4倍に増加する。
第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルであって、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズを有するセルを、分割処理部10b1d4(図2参照)によって、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する複数のアレイ型のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のアレイ型のセルの合計のデータ量が分割処理前のアレイ型のセルのデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなる場合に、分割処理部10b1d4による分割処理が実行されない。
また、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルであって、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズを有するセルを、分割処理部10b1d4(図2参照)によって、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する複数のアレイ型のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のアレイ型のセルの合計のデータ量が分割処理前のアレイ型のセルのデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)以下になる場合に、分割処理部10b1d4による分割処理が実行される。
上述したように、図10、図13および図14に示す例では、分割処理部10b1d4(図2参照)によって仮にアレイ型のセルCL1a2の分割処理が実行されると、分割処理後のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2dのパタンデータの合計のデータ量が、分割処理部10b1d4による分割処理前のアレイ型のセルCL1a2パタンデータのデータ量(36バイト)の4倍に増加するため、図9(E)および図9(F)に示すように、分割処理部10b1d4によるアレイ型のセルCL1a2の分割処理が実行されない。
つまり、図9に示す例では、セルCL1(図9(A)参照)が分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図2参照)およびセル再定義部10b1d2(図2参照)によって処理され、その処理によって生成された非アレイ型の図形を含むセルCL1a1a(図9(E)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL1a1b(図9(E)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL1a1c(図9(E)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL1a1d(図9(E)参照)と、アレイ型の図形を含むセルCL1a2(図9(E)参照)と、セルCL1b(図9(E)参照)と、セルCL1c(図9(E)参照)と、セルCL1d(図9(E)参照)とが振り分け部10b1d5(図2参照)に送られる。
図15は図9(A)に示すセルCL1のデータ量と、図9(E)に示すセルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1d,CL1a2,CL1b,CL1c,CL1dの合計のデータ量との関係の一例を示した図である。詳細には、図15(A)は分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図2参照)およびセル再定義部10b1d2(図2参照)による処理が実行される前におけるセルCL1のデータ量を示しており、図15(B)は分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図2参照)およびセル再定義部10b1d2(図2参照)による処理が実行された後におけるセルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1d,CL1a2,CL1b,CL1c,CL1dの合計のデータ量を示している。図16は図8に示すセルCL2が図2に示す分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4およびセル再定義部10b1d2によって処理される一例を示した図である。
図8、図9および図16(A)に示す例では、上述したセルCL1(図9参照)の処理に次いで、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d1(図2参照)において、セルCL2のサイズ(詳細には、幅寸法(図16(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図16(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(例えばAμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9、図16(A)および図16(B)に示す例では、セルCL2のサイズ(詳細には、幅寸法(図16(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図16(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(Aμm)より大きいため、1個のセルCL2(図16(A)参照)が、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL2a,CL2b,CL2c,CL2d(図16(B)参照)に分割処理される。
次いで、図8、図9、図16(A)、図16(B)および図16(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)のセル再定義部10b1d2(図2参照)において、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL2a,CL2b,CL2c,CL2d(図16(B)参照)に、第2閾値(例えばBメガバイト)より大きいデータ量を有するセルが存在するか否かが判定される。図8、図9、図16(A)、図16(B)および図16(C)に示す例では、例えば、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有するセルCL2a(図16(B)参照)が、アレイ型の複数の図形を含むセルCL2a2(図16(C)参照)と、非アレイ型の複数の図形を含むセルCL2a1(図16(C)参照)とに分けられ、異なるセルCL2a1,CL2a2として再定義される。
次いで、図8、図9、図16(A)、図16(B)、図16(C)および図16(D)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d3(図2参照)において、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義された非アレイ型のセルCL2a1のサイズ(詳細には、幅寸法(図16(D)の左右方向寸法)または高さ寸法(図16(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9、図16(A)、図16(B)、図16(C)、図16(D)および図16(E)に示す例では、非アレイ型のセルCL2a1のサイズ(詳細には、幅寸法(図16(D)の左右方向寸法)および高さ寸法(図16(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個の非アレイ型のセルCL2a1(図16(D)参照)が、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個の非アレイ型のセルCL2a1a,CL2a1b,CL2a1c,CL2a1d(図16(E)参照)に分割処理される。
次いで、図8、図9、図16(A)、図16(B)、図16(C)、図16(D)および図16(E)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d4(図2参照)において、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルCL2a2のサイズ(詳細には、幅寸法(図16(E)の左右方向寸法)または高さ寸法(図16(E)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9、図16(A)、図16(B)、図16(C)、図16(D)、図16(E)および図16(F)に示す例では、アレイ型のセルCL2a2のサイズ(詳細には、幅寸法(図16(E)の左右方向寸法)および高さ寸法(図16(E)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個のアレイ型のセルCL2a2(図16(E)参照)を、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個のアレイ型のセルCL2a2a,CL2a2b,CL2a2c,CL2a2d(図16(F)参照)に分割処理するか否かが検討される。
第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、上述したように、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルであって、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズを有するセルを、分割処理部10b1d4(図2参照)によって、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する複数のアレイ型のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のアレイ型のセルの合計のデータ量が分割処理前のアレイ型のセルのデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなる場合に、分割処理部10b1d4による分割処理が実行されない。
また、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、上述したように、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルであって、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズを有するセルを、分割処理部10b1d4(図2参照)によって、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する複数のアレイ型のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のアレイ型のセルの合計のデータ量が分割処理前のアレイ型のセルのデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)以下になる場合に、分割処理部10b1d4による分割処理が実行される。
図8、図9、図16(A)、図16(B)、図16(C)、図16(D)、図16(E)および図16(F)に示す例では、分割処理部10b1d4(図2参照)によって仮にアレイ型のセルCL2a2(図16(E)参照)の分割処理が実行されると、分割処理後のアレイ型のセルCL2a2a,CL2a2b,CL2a2c,CL2a2d(図16(F)参照)のパタンデータの合計のデータ量が、分割処理部10b1d4による分割処理前のアレイ型のセルCL2a2パタンデータのデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなるため、分割処理部10b1d4によるアレイ型のセルCL2a2の分割処理が実行されない。
つまり、図16に示す例では、セルCL2(図16(A)参照)が分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図2参照)およびセル再定義部10b1d2(図2参照)によって処理され、その処理によって生成された非アレイ型の図形を含むセルCL2a1a(図16(E)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL2a1b(図16(E)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL2a1c(図16(E)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL2a1d(図16(E)参照)と、アレイ型の図形を含むセルCL2a2(図16(E)参照)と、セルCL2b(図16(E)参照)と、セルCL2c(図16(E)参照)と、セルCL2d(図16(E)参照)とが振り分け部10b1d5(図2参照)に送られる。
図17は図16(A)に示すセルCL2のデータ量と、図16(E)に示すセルCL2a1a,CL2a1b,CL2a1c,CL2a1d,CL2a2,CL2b,CL2c,CL2dの合計のデータ量との関係の一例を示した図である。詳細には、図17(A)は分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図2参照)およびセル再定義部10b1d2(図2参照)による処理が実行される前におけるセルCL2のデータ量を示しており、図17(B)は分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図2参照)およびセル再定義部10b1d2(図2参照)による処理が実行された後におけるセルCL2a1a,CL2a1b,CL2a1c,CL2a1d,CL2a2,CL2b,CL2c,CL2dの合計のデータ量を示している。図18および図19は図8に示すセルCL3が図2に示す分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4およびセル再定義部10b1d2によって処理される一例を示した図である。
図8、図9、図16および図18(A)に示す例では、上述したセルCL1,CL2(図9および図16参照)の処理に次いで、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d1(図2参照)において、セルCL3のサイズ(詳細には、幅寸法(図18(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図18(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(例えばAμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9、図16、図18(A)および図18(B)に示す例では、セルCL3のサイズ(詳細には、幅寸法(図18(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図18(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(Aμm)より大きいため、1個のセルCL3(図18(A)参照)が、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する8個のセルCL3a,CL3b,CL3c,CL3d,CL3e,CL3f,CL3g,CL3h(図18(B)参照)に分割処理される。
次いで、図8、図9、図16、図18(A)、図18(B)および図18(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)のセル再定義部10b1d2(図2参照)において、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する8個のセルCL3a,CL3b,CL3c,CL3d,CL3e,CL3f,CL3g,CL3h(図18(B)参照)に、第2閾値(例えばBメガバイト)より大きいデータ量を有するセルが存在するか否かが判定される。図8、図9、図16、図18(A)、図18(B)および図18(C)に示す例では、例えば、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有するセルCL3a(図18(B)参照)が、アレイ型の複数の図形を含むセルCL3a2(図18(C)参照)と、非アレイ型の複数の図形を含むセルCL3a1(図18(C)参照)とに分けられ、異なるセルCL3a1,CL3a2として再定義される。また、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有するセルCL3b(図18(B)参照)が、アレイ型の複数の図形を含むセルCL3b2(図18(C)参照)と、非アレイ型の複数の図形を含むセルCL3b1(図18(C)参照)とに分けられ、異なるセルCL3b1,CL3b2として再定義される。更に、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有するセルCL3c(図18(B)参照)が、アレイ型の複数の図形を含むセルCL3c2(図18(C)参照)と、非アレイ型の複数の図形を含むセルCL3c1(図18(C)参照)とに分けられ、異なるセルCL3c1,CL3c2として再定義される。
次いで、図8、図9、図16、図18(A)、図18(B)、図18(C)および図18(D)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d3(図2参照)において、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義された非アレイ型のセルCL3a1のサイズ(詳細には、幅寸法(図18(D)の左右方向寸法)または高さ寸法(図18(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9、図16、図18(A)、図18(B)、図18(C)、図18(D)および図18(E)に示す例では、非アレイ型のセルCL3a1のサイズ(詳細には、幅寸法(図18(D)の左右方向寸法)および高さ寸法(図18(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個の非アレイ型のセルCL3a1(図18(D)参照)が、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個の非アレイ型のセルCL3a1a,CL3a1b,CL3a1c,CL3a1d(図18(E)参照)に分割処理される。
また、図8、図9、図16、図18(A)、図18(B)、図18(C)および図18(D)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d3(図2参照)において、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義された非アレイ型のセルCL3b1のサイズ(詳細には、幅寸法(図18(D)の左右方向寸法)または高さ寸法(図18(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9、図16、図18(A)、図18(B)、図18(C)、図18(D)および図18(E)に示す例では、非アレイ型のセルCL3b1のサイズ(詳細には、幅寸法(図18(D)の左右方向寸法)および高さ寸法(図18(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個の非アレイ型のセルCL3b1(図18(D)参照)が、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個の非アレイ型のセルCL3b1a,CL3b1b,CL3b1c,CL3b1d(図18(E)参照)に分割処理される。
更に、図8、図9、図16、図18(A)、図18(B)、図18(C)および図18(D)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d3(図2参照)において、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義された非アレイ型のセルCL3c1のサイズ(詳細には、幅寸法(図18(D)の左右方向寸法)または高さ寸法(図18(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9、図16、図18(A)、図18(B)、図18(C)、図18(D)および図18(E)に示す例では、非アレイ型のセルCL3c1のサイズ(詳細には、幅寸法(図18(D)の左右方向寸法)および高さ寸法(図18(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個の非アレイ型のセルCL3c1(図18(D)参照)が、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個の非アレイ型のセルCL3c1a,CL3c1b,CL3c1c,CL3c1d(図18(E)参照)に分割処理される。
次いで、図8、図9、図16、図18および図19(A)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d4(図2参照)において、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルCL3a2のサイズ(詳細には、幅寸法(図19(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図19(A)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9、図16、図18、図19(A)および図19(B)に示す例では、アレイ型のセルCL3a2のサイズ(詳細には、幅寸法(図19(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図19(A)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個のアレイ型のセルCL3a2(図19(A)参照)を、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個のアレイ型のセルCL3a2a,CL3a2b,CL3a2c,CL3a2d(図19(B)参照)に分割処理するか否かが検討される。
第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、上述したように、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルであって、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズを有するセルを、分割処理部10b1d4(図2参照)によって、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する複数のアレイ型のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のアレイ型のセルの合計のデータ量が分割処理前のアレイ型のセルのデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなる場合に、分割処理部10b1d4による分割処理が実行されない。
また、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、上述したように、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルであって、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズを有するセルを、分割処理部10b1d4(図2参照)によって、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する複数のアレイ型のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のアレイ型のセルの合計のデータ量が分割処理前のアレイ型のセルのデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)以下になる場合に、分割処理部10b1d4による分割処理が実行される。
図8、図9、図16、図18、図19(A)および図19(B)に示す例では、分割処理部10b1d4(図2参照)によって仮にアレイ型のセルCL3a2の分割処理が実行されると、分割処理後のアレイ型のセルCL3a2a,CL3a2b,CL3a2c,CL3a2dのパタンデータの合計のデータ量が、分割処理部10b1d4による分割処理前のアレイ型のセルCL3a2パタンデータのデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなるため、分割処理部10b1d4によるアレイ型のセルCL3a2の分割処理が実行されない。
また、図8、図9、図16、図18および図19(A)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d4(図2参照)において、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルCL3b2のサイズ(詳細には、幅寸法(図19(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図19(A)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9、図16、図18、図19(A)および図19(B)に示す例では、アレイ型のセルCL3b2のサイズ(詳細には、幅寸法(図19(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図19(A)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個のアレイ型のセルCL3b2(図19(A)参照)を、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個のアレイ型のセルCL3b2a,CL3b2b,CL3b2c,CL3b2d(図19(B)参照)に分割処理するか否かが検討される。
図8、図9、図16、図18、図19(A)および図19(B)に示す例では、分割処理部10b1d4(図2参照)によって仮にアレイ型のセルCL3b2の分割処理が実行されると、分割処理後のアレイ型のセルCL3b2a,CL3b2b,CL3b2c,CL3b2dのパタンデータの合計のデータ量が、分割処理部10b1d4による分割処理前のアレイ型のセルCL3b2パタンデータのデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなるため、分割処理部10b1d4によるアレイ型のセルCL3b2の分割処理が実行されない。
更に、図8、図9、図16、図18および図19(A)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図2参照)の分割処理部10b1d4(図2参照)において、セル再定義部10b1d2(図2参照)によって再定義されたアレイ型のセルCL3c2のサイズ(詳細には、幅寸法(図19(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図19(A)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図9、図16、図18、図19(A)および図19(B)に示す例では、アレイ型のセルCL3c2のサイズ(詳細には、幅寸法(図19(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図19(A)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個のアレイ型のセルCL3c2(図19(A)参照)を、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個のアレイ型のセルCL3c2a,CL3c2b,CL3c2c,CL3c2d(図19(B)参照)に分割処理するか否かが検討される。
図8、図9、図16、図18、図19(A)および図19(B)に示す例では、分割処理部10b1d4(図2参照)によって仮にアレイ型のセルCL3c2の分割処理が実行されると、分割処理後のアレイ型のセルCL3c2a,CL3c2b,CL3c2c,CL3c2dのパタンデータの合計のデータ量が、分割処理部10b1d4による分割処理前のアレイ型のセルCL3c2パタンデータのデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなるため、分割処理部10b1d4によるアレイ型のセルCL3c2の分割処理が実行されない。
つまり、図18および図19に示す例では、セルCL3(図18(A)参照)が分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図2参照)およびセル再定義部10b1d2(図2参照)によって処理され、その処理によって生成された非アレイ型の図形を含むセルCL3a1a(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3a1b(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3a1c(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3a1d(図19(A)参照)と、アレイ型の図形を含むセルCL3a2(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3b1a(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3b1b(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3b1c(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3b1d(図19(A)参照)と、アレイ型の図形を含むセルCL3b2(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3c1a(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3c1b(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3c1c(図19(A)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL3c1d(図19(A)参照)と、アレイ型の図形を含むセルCL3c2(図19(A)参照)と、セルCL3d(図19(A)参照)と、セルCL3e(図19(A)参照)と、セルCL3f(図19(A)参照)と、セルCL3g(図19(A)参照)と、セルCL3h(図19(A)参照)とが振り分け部10b1d5(図2参照)に送られる。
図20は図18(A)に示すセルCL3のデータ量と、図19(A)に示すセルCL3a1a,CL3a1b,CL3a1c,CL3a1d,CL3a2,CL3b1a,CL3b1b,CL3b1c,CL3b1d,CL3b2,CL3c1a,CL3c1b,CL3c1c,CL3c1d,CL3c2,CL3d,CL3e,CL3f,CL3g,CL3hの合計のデータ量との関係の一例を示した図である。詳細には、図20(A)は分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図2参照)およびセル再定義部10b1d2(図2参照)による処理が実行される前におけるセルCL3のデータ量を示しており、図20(B)は分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図2参照)およびセル再定義部10b1d2(図2参照)による処理が実行された後におけるセルCL3a1a,CL3a1b,CL3a1c,CL3a1d,CL3a2,CL3b1a,CL3b1b,CL3b1c,CL3b1d,CL3b2,CL3c1a,CL3c1b,CL3c1c,CL3c1d,CL3c2,CL3d,CL3e,CL3f,CL3g,CL3hの合計のデータ量を示している。
図21は図15(B)に示すセルCL1a1a,・・,CL1dのデータ、図17(B)に示すセルCL2a1a,・・,CL2dのデータ、および、図20(B)に示すセルCL3a1a,・・,CL3hのデータが、図2に示す振り分け部10b1d5によって振り分けられ、図2に示すデータ処理モジュール10b1eのデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される一例などを示した図である。詳細には、図21(A)は分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4およびセル再定義部10b1d2における処理が実行される第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の振り分け部10b1d5によって振り分けられたセルCL1a1a,・・,CL1dのデータ、セルCL2a1a,・・,CL2dのデータおよびセルCL3a1a,・・,CL3hのデータがデータ処理モジュール10b1eのデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される一例を示した図である。図21(B)は分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4およびセル再定義部10b1d2が設けられていない従来の荷電粒子ビーム描画装置の振り分け部10b1d5によって振り分けられたセルCL1のデータ、セルCL2のデータおよびセルCL3のデータがデータ処理モジュール10b1eのデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される一例を示した図である。
図21において、時間t0〜時間tAは、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理されるのに要する総処理時間を示しており、時間t0〜時間tBは、従来の荷電粒子ビーム描画装置においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理されるのに要する総処理時間を示している。また、時間ΔtAは、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される場合のデータ処理部10b1e2,10b1e3の無駄な待ち時間(アイドルタイム)を示しており、時間ΔtBは、従来の荷電粒子ビーム描画装置においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される場合のデータ処理部10b1e1の無駄な待ち時間(アイドルタイム)を示している。
第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、各セルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL3g,CL3h(図21(A)参照)が有するデータ量が小さくなるように、かつ、好ましくは、概略均一になるように、分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図2参照)およびセル再定義部10b1d2(図2参照)による処理が実行された後の複数のセルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL3g,CL3hが、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図2参照)に振り分けられ、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される。
そのため、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10によれば、大きいデータ量を有する複数のセルCL1,CL2,CL3(図21(B)参照)が複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図2参照)に振り分けられ複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される従来の荷電粒子ビーム描画装置よりも、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図2参照)における無駄な待ち時間(時間ΔtA←時間ΔtB)(図21参照)および総処理時間(時間t0〜時間tA←時間t0〜時間tB)(図21参照)を低減することができる。
更に、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、アレイ型の複数の図形を含むセルCL1a2(図9(E)および図10(A)参照)を複数のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2d(図9(F)、図13(A)、図13(C)、図14(A)および図14(C)参照)に分割処理すると分割処理後の複数のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2dの合計のデータ量が大きく増加する場合に、分割処理部10b1d4(図2参照)によってアレイ型の複数の図形を含むセルCL1a2の分割処理が実行されない。
そのため、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10によれば、アレイ型の複数の図形を含むセルCL1a2(図9(E)および図10(A)参照)が複数のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2d(図9(F)、図13(A)、図13(C)、図14(A)および図14(C)参照)に分割処理されるのに伴って、分割処理後の複数のセルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL1c,CL1d(図15(B)参照)の合計のデータ量が分割処理前のセルCL1(図15(A)参照)のデータ量に比べて大きく増加してしまうのを回避することができる。
つまり、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10によれば、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6(図2参照)におけるデータ処理に必要な総メモリ容量の増加を緩和しつつ、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6における無駄な待ち時間および総処理時間を低減することができる。
特に、近年においては、例えば後述する理由などから、荷電粒子ビーム描画装置10(図1参照)に入力される描画データD1(図1および図2参照)のデータ量が増加する傾向がある。従って、データ処理に必要な総メモリ容量の増加を緩和しつつ、複数のデータ処理部における無駄な待ち時間および総処理時間を低減することができる第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10は、将来的に非常に有効であると考えられる。
荷電粒子ビーム描画装置10(図1参照)に入力される描画データD1(図1および図2参照)のデータ量が増加する理由としては、例えば、試料M(図1参照)がマスクとして用いられる場合における光近接効果補正(Optical Proximity Correction)などがある。マスクパターンの転写像はコーナー丸みなど、マスクパターンに対して変形する性質があり、この性質が光近接効果と呼ばれている。光近接効果補正では、マスクパターンに対する転写像の変形分を予測し、マスクパターンが予め変形せしめられる。詳細には、例えば、図5に示す試料Mがマスクとして用いられ、試料M上の描画領域DA(図5参照)内に描画された多数のパターンがマスクパターン(透光領域)として用いられる場合に、描画領域DAの周縁部付近に位置するマスクパターンに関する光近接効果の度合いと、描画領域DAの中心部付近に位置するマスクパターンに関する光近接効果の度合いとは異なってくる。
仮に、同一形状の図形(パターン)が描画領域DA全体にアレイ状に配列されている場合であって、光近接効果を補正しない場合には、その図形データのデータ量は、例えば図10(B)に示す図形FGAデータのデータ量(16バイト)のように、比較的小さいデータ量になる。ところが、光近接効果を補正する場合には、上述したように、描画領域DAの周縁部付近に位置するマスクパターンに関する光近接効果の度合いと、描画領域DAの中心部付近に位置するマスクパターンに関する光近接効果の度合いとは異なってくるため、すべての図形を、図10(B)に示すようなアレイ型のパタンデータで表現することができなくなり、図11(B)に示すような非アレイ型(フラット型)のパタンデータで表現する必要がある。その結果、光近接効果を補正する場合には、光近接効果を補正しない場合に比べ、描画データD1(図1および図2参照)全体のデータ量が増加してしまう。このような理由などから、上述したように、データ処理に必要な総メモリ容量の増加を緩和しつつ、複数のデータ処理部における無駄な待ち時間および総処理時間を低減することができる第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10は、非常に有効であると考えられる。
第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6(図2参照)によって描画データD1(図2参照)を描画装置内部フォーマットデータD2(図2参照)に変換する処理が実行されるが、第3の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6によって、クラスタ分割処理を実行すると共に、描画データD1を描画装置内部フォーマットデータD2に変換する処理を実行することも可能である(クラスタ分割処理については、例えば特開2008−85248号公報の段落〔0053〕参照)。
図22は第4の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10のデータ処理モジュール10b1jなどを説明するための図である。第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6(図2参照)によって描画データD1(図2参照)を描画装置内部フォーマットデータD2(図2参照)に変換する処理が実行されるが、第4の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6によって描画データD1を描画装置内部フォーマットデータD2に変換する処理が実行されると共に、データ処理部10b1j1,10b1j2,10b1j3,10b1j4,10b1j5,10b1j6(図22参照)によって、図7に示すようなショット分割処理が実行され、各ストライプ枠STR1,STR2,STR3,STR4,STR5,STR6(図5参照)内のショット数が算出され、そのショット数などに基づいて、荷電粒子ビーム10a1b(図5参照)によって各ストライプ枠STR1,STR2,STR3,STR4,STR5,STR6内にパターンを描画する時の可動ステージ10a2a(図1参照)の移動速度が算出される(詳細については、例えば特開2000−21747号公報の段落〔0009〕など参照)。
第4の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図22参照)およびセル再定義部10b1d2(図22参照)による処理によって生成されたセルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL3g,CL3h(図21(A)参照)がデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図2および図21(A)参照)に振り分けられる手法と同様の手法によって、セルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL3g,CL3h(図21(A)参照)がデータ処理部10b1j1,10b1j2,10b1j3(図22参照)に振り分けられる。
図23は第5の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10のデータ処理モジュール10b1kなどを説明するための図である。第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6(図2参照)によって描画データD1(図2参照)を描画装置内部フォーマットデータD2(図2参照)に変換する処理が実行されるが、第5の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6によって描画データD1を描画装置内部フォーマットデータD2に変換する処理が実行されると共に、データ処理部10b1k1,10b1k2,10b1k3,10b1k4,10b1k5,10b1k6(図23参照)により、試料M(図1参照)がマスクとして用いられる場合に生じる近接効果を補正するための近接効果補正処理が実行される(近接効果については、例えば特開2007−220728号公報の段落〔0004〕参照。近接効果補正処理については、例えば特開2007−220728号公報の式3および式4参照)。
第5の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、セルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1d,CL1a2,・・(図10(A)、図12(A)、図12(C)、図12(E)、図12(G)および図21(A)参照)に含まれている図形FGA,FGB,FGC,FGD,FGE,FGF,FGG,FGH,FGI,FGJ,・・(図10(A)、図12(A)、図12(C)、図12(E)および図12(G)参照)についての近接効果補正処理が、データ処理部10b1k1,10b1k2,10b1k3,10b1k4,10b1k5,10b1k6(図23参照)によって行われ、補正されたデータが、例えばショットデータ生成部10b1g(図2参照)などにおいて用いられる。
第5の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図23参照)およびセル再定義部10b1d2(図23参照)による処理によって生成されたセルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL3g,CL3h(図21(A)参照)がデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図2および図21(A)参照)に振り分けられる手法と同様の手法によって、セルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL3g,CL3h(図21(A)参照)がデータ処理部10b1k1,10b1k2,10b1k3(図23参照)に振り分けられる。
図24は第6の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10のデータ処理モジュール10b1lなどを説明するための図である。第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6(図2参照)によって描画データD1(図2参照)を描画装置内部フォーマットデータD2(図2参照)に変換する処理が実行されるが、第6の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、データ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6によって描画データD1を描画装置内部フォーマットデータD2に変換する処理が実行されると共に、データ処理部10b1l1,10b1l2,10b1l3,10b1l4,10b1l5,10b1l6(図24参照)により、試料M(図1参照)がマスクとして用いられる場合に生じるかぶり(フォギング効果)を補正するためのかぶり補正処理が実行される(かぶり(フォギング効果)については、例えば特開2007−220728号公報の段落〔0004〕参照。かぶり補正処理については、例えば特開2007−220728号公報の式13および式14参照)。
第6の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、実際に描画されるパターンP1(図6参照)の形状がかぶり(フォギング効果)によって図形FG1(図4参照)の形状に対応する目標のパターンの形状からずれてしまうのを回避するために、データ処理部10b1l1,10b1l2,10b1l3,10b1l4,10b1l5,10b1l6(図24参照)においてかぶり補正処理が行われる。
詳細には、第6の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、セルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1d,CL1a2,・・(図10(A)、図12(A)、図12(C)、図12(E)、図12(G)および図21(A)参照)に含まれている図形FGA,FGB,FGC,FGD,FGE,FGF,FGG,FGH,FGI,FGJ,・・(図10(A)、図12(A)、図12(C)、図12(E)および図12(G)参照)についてのかぶり補正処理が、データ処理部10b1l1,10b1l2,10b1l3,10b1l4,10b1l5,10b1l6(図24参照)によって行われ、補正されたデータが、例えばショットデータ生成部10b1g(図2参照)などにおいて用いられる。
第6の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、分割処理部10b1d1,10b1d3,10b1d4(図23参照)およびセル再定義部10b1d2(図23参照)による処理によって生成されたセルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL3g,CL3h(図21(A)参照)がデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図2および図21(A)参照)に振り分けられる手法と同様の手法によって、セルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL3g,CL3h(図21(A)参照)がデータ処理部10b1l1,10b1l2,10b1l3(図24参照)に振り分けられる。
図25は第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の制御計算機10b1の詳細図である。第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図2に示すように、ローカライザー10b1bに分割処理部10b1d4が設けられているが、第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、代わりに、図25に示すように、セル再定義部10b1d6が設けられている。図26は図8に示すセルCL1が図25に示す第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の分割処理部10b1d1,10b1d3およびセル再定義部10b1d2,10b1d6によって処理される一例を示した図である。
図8および図26(A)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図25参照)の分割処理部10b1d1(図25参照)において、セルCL1のサイズ(詳細には、幅寸法(図26(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図26(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(例えばAμm)より大きいか否かが判定される。図8、図26(A)および図26(B)に示す例では、セルCL1のサイズ(詳細には、幅寸法(図26(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図26(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(Aμm)より大きいため、1個のセルCL1(図26(A)参照)が、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1d(図26(B)参照)に分割処理される。
次いで、図8、図26(A)、図26(B)および図26(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図25参照)のセル再定義部10b1d2(図25参照)において、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1d(図26(B)参照)に、第2閾値(例えばBメガバイト)より大きいデータ量を有するセルが存在するか否かが判定される。図8、図26(A)、図26(B)および図26(C)に示す例では、例えば、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有するセルCL1a(図26(B)参照)が、アレイ型の複数の図形FGA,FGB(図10(A)参照)を含むセルCL1a2(図26(C)参照)と、非アレイ型の複数の図形FGC,FGD,FGE,FGF,FGG,FGH,FGI,FGJ(図11(A)参照)を含むセルCL1a1(図26(C)参照)とに分けられ、異なるセルCL1a1,CL1a2として再定義される。
次いで、図8、図26(A)、図26(B)、図26(C)および図26(D)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図25参照)の分割処理部10b1d3(図25参照)において、セル再定義部10b1d2(図25参照)によって再定義された非アレイ型のセルCL1a1のサイズ(詳細には、幅寸法(図26(D)の左右方向寸法)または高さ寸法(図26(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(例えばCμm)より大きいか否かが判定される。図8、図26(A)、図26(B)、図26(C)、図26(D)および図26(E)に示す例では、非アレイ型のセルCL1a1のサイズ(詳細には、幅寸法(図26(D)の左右方向寸法)および高さ寸法(図26(D)の上下方向寸法))が、第3閾値(Cμm)より大きいため、1個の非アレイ型のセルCL1a1(図26(D)参照)が、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する4個の非アレイ型のセルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1d(図26(E)参照)に分割処理される。
次いで、図8、図26(A)、図26(B)、図26(C)、図26(D)および図26(E)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図25参照)のセル再定義部10b1d6(図25参照)において、セル再定義部10b1d2(図25参照)によって再定義されたアレイ型のセルCL1a2(図10(A)および図26(E)参照)が、第5閾値(例えばEメガバイト)以上のデータ量を有するか否かが判定される。図8、図26(A)、図26(B)、図26(C)、図26(D)、図26(E)および図26(F)に示す例では、例えば、アレイ型のセルCL1a2が第5閾値(Eメガバイト)以上のデータ量を有すると判定される。その結果、第5閾値(Eメガバイト)以上のデータ量を有するアレイ型のセルCL1a2(図10(A)および図26(E)参照)を、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有する第1の種類の図形FGA(図10(A)および図27(A)参照)を含むセルCL1a2a(図26(F)および図27(A)参照)と、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有する第2の種類の図形FGB(図10(A)および図28(A)参照)を含むセルCL1a2b(図26(F)および図28(A)参照)とに分けることによって、1セル当たり第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有する異なる複数のセルCL1a2a,CL1a2b(図26(F)、図27(A)および図28(A)参照)として再定義される。
図27はセル再定義部10b1d6においてアレイ型のセルCL1a2を再定義することによって生成されるアレイ型のセルCL1a2aの一例を示した図である。詳細には、図27(A)はセルCL1a2aとセルCL1a2aに含まれる図形FGAとの関係を示した図、図27(B)は図27(A)に示すセルCL1a2aのパタンデータを示した図である。図27(B)において括弧内の数字はバイト数を表している。図28はセル再定義部10b1d6においてアレイ型のセルCL1a2を再定義することによって生成されるアレイ型のセルCL1a2bの一例を示した図である。詳細には、図28(A)はセルCL1a2bとセルCL1a2bに含まれる図形FGBとの関係を示した図、図28(B)は図28(A)に示すセルCL1a2bのパタンデータを示した図である。図28(B)において括弧内の数字はバイト数を表している。
図27(B)に示す例では、セル再定義部10b1d6(図25参照)によってアレイ型のセルCL1a2の再定義処理が実行されると処理後のアレイ型のセルCL1a2aパタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で20バイトになる。また、図28(B)に示す例では、セル再定義部10b1d6(図25参照)によってアレイ型のセルCL1a2の再定義処理が実行されると処理後のアレイ型のセルCL1a2bパタンデータのデータ量が、ヘッダを含めて合計で20バイトになる。つまり、図10、図27および図28に示す例では、セル再定義部10b1d6によってアレイ型のセルCL1a2の再定義処理が実行されると、処理後のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2bのパタンデータの合計のデータ量が、40バイトになり、セル再定義部10b1d6による処理前のアレイ型のセルCL1a2パタンデータのデータ量(36バイト)とほぼ等しくなる。
つまり、図26に示す例では、セルCL1(図26(A)参照)が分割処理部10b1d1,10b1d3(図25参照)およびセル再定義部10b1d2,10b1d6(図25参照)によって処理され、その処理によって生成された非アレイ型の図形を含むセルCL1a1a(図26(F)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL1a1b(図26(F)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL1a1c(図26(F)参照)と、非アレイ型の図形を含むセルCL1a1d(図26(F)参照)と、アレイ型の図形を含むセルCL1a2a(図26(F)参照)と、アレイ型の図形を含むセルCL1a2b(図26(F)参照)と、セルCL1b(図26(F)参照)と、セルCL1c(図26(F)参照)と、セルCL1d(図26(F)参照)とが振り分け部10b1d5(図25参照)に送られる。
図29は図26(A)に示すセルCL1のデータ量と、図26(F)に示すセルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1d,CL1a2a,CL1a2b,CL1b,CL1c,CL1dの合計のデータ量との関係の一例を示した図である。詳細には、図29(A)は分割処理部10b1d1,10b1d3(図25参照)およびセル再定義部10b1d2,10b1d6(図25参照)による処理が実行される前におけるセルCL1のデータ量を示しており、図29(B)は分割処理部10b1d1,10b1d3(図25参照)およびセル再定義部10b1d2,10b1d6(図25参照)による処理が実行された後におけるセルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1d,CL1a2a,CL1a2b,CL1b,CL1c,CL1dの合計のデータ量を示している。
図30は図8に示すセルCL1,CL2,CL3のデータが第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の分割処理部10b1d1,10b1d3およびセル再定義部10b1d2,10b1d6によって処理され、振り分け部10b1d5によって振り分けられ、データ処理モジュール10b1eのデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される一例などを示した図である。詳細には、図30(A)は図8に示すセルCL1,CL2,CL3のデータが第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の分割処理部10b1d1,10b1d3(図25参照)およびセル再定義部10b1d2,10b1d6(図25参照)によって処理され、振り分け部10b1d5(図25参照)によって振り分けられ、データ処理モジュール10b1e(図25参照)のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図25参照)によって並列してデータ処理される一例を示した図である。図30(B)は分割処理部10b1d1,10b1d3(図25参照)およびセル再定義部10b1d2,10b1d6(図25参照)が設けられていない従来の荷電粒子ビーム描画装置の振り分け部10b1d5(図25参照)によって振り分けられたセルCL1,CL2,CL3(図8参照)のデータがデータ処理モジュール10b1e(図25参照)のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図25参照)によって並列してデータ処理される一例を示した図である。
図30(A)に示す例では、セル再定義部10b1d2(図25参照)によって再定義されたアレイ型の複数の種類の図形を含むセルCL2a2(図16参照)であって、第5閾値(例えばEメガバイト)以上のデータ量を有するセルCL2a2が、セル再定義部10b1d6(図25参照)により、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有する所定の種類の図形を含むセルCL2a2a(図30(A)参照)と、セルCL2a2aに含まれている図形の種類とは異なる種類の図形を含んでおり、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有するセルCL2a2b(図30(A)参照)とに分けて再定義されている。
また、図30(A)に示す例では、セル再定義部10b1d2(図25参照)によって再定義されたアレイ型の複数の種類の図形を含むセルCL3a2(図18参照)であって、第5閾値(例えばEメガバイト)以上のデータ量を有するセルCL3a2が、セル再定義部10b1d6(図25参照)により、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有する所定の種類の図形を含むセルCL3a2a(図30(A)参照)と、セルCL3a2aに含まれている図形の種類とは異なる種類の図形を含んでおり、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有するセルCL3a2b(図30(A)参照)とに分けて再定義されている。
更に、図30(A)に示す例では、セル再定義部10b1d2(図25参照)によって再定義されたアレイ型の複数の種類の図形を含むセルCL3b2(図18参照)であって、第5閾値(例えばEメガバイト)以上のデータ量を有するセルCL3b2が、セル再定義部10b1d6(図25参照)により、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有する所定の種類の図形を含むセルCL3b2a(図30(A)参照)と、セルCL3b2aに含まれている図形の種類とは異なる種類の図形を含んでおり、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有するセルCL3b2b(図30(A)参照)とに分けて再定義されている。
また、図30(A)に示す例では、セル再定義部10b1d2(図25参照)によって再定義されたアレイ型の複数の種類の図形を含むセルCL3c2(図18参照)であって、第5閾値(例えばEメガバイト)以上のデータ量を有するセルCL3c2が、セル再定義部10b1d6(図25参照)により、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有する所定の種類の図形を含むセルCL3c2a(図30(A)参照)と、セルCL3c2aに含まれている図形の種類とは異なる種類の図形を含んでおり、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有するセルCL3c2b(図30(A)参照)とに分けて再定義されている。
図30(A)において、時間t0〜時間tAは、第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理されるのに要する総処理時間を示している。図30(A)に示す例では、第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理されるのに要する総処理時間時間t0〜時間tAが、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理されるのに要する総処理時間時間t0〜時間tA(図21(A)参照)とほぼ等しくなる。
また、図30(A)において、時間ΔtAは、第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される場合のデータ処理部10b1e2,10b1e3の無駄な待ち時間(アイドルタイム)を示している。図30(A)に示す例では、第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される場合のデータ処理部10b1e2,10b1e3の無駄な待ち時間時間ΔtAが、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される場合のデータ処理部10b1e2,10b1e3の無駄な待ち時間時間ΔtA(図21(A)参照)とほぼ等しくなる。
第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、各セルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL3g,CL3h(図30(A)参照)が有するデータ量が小さくなるように、かつ、好ましくは、概略均一になるように、分割処理部10b1d1,10b1d3(図25参照)およびセル再定義部10b1d2,10b1d6(図25参照)による処理が実行された後の複数のセルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL3g,CL3hが、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図25参照)に振り分けられ、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される。
そのため、第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10によれば、大きいデータ量を有する複数のセルCL1,CL2,CL3(図30(B)参照)が複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図25参照)に振り分けられ複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される従来の荷電粒子ビーム描画装置よりも、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図25参照)における無駄な待ち時間(時間ΔtA←時間ΔtB)(図30参照)および総処理時間(時間t0〜時間tA←時間t0〜時間tB)(図30参照)を低減することができる。
更に、第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、アレイ型の複数の図形を含むセルCL1a2(図9(E)および図10(A)参照)を複数のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2d(図9(F)、図13(A)、図13(C)、図14(A)および図14(C)参照)に分割処理すると分割処理後の複数のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2dの合計のデータ量が大きく増加する可能性がある点に鑑み、第5閾値(例えばEメガバイト)以上のデータ量を有し、アレイ型の複数の種類の図形を含むセルCL1a2(図10(A)および図26(E)参照)が、セル再定義部10b1d6(図25参照)によって、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有し、異なる種類の図形を含む異なるセルCL1a2a,CL1a2b(図26(F)、図27(A)および図28(A)参照)として再定義される。
そのため、第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10によれば、図9(E)および図9(F)に示すようにアレイ型の複数の図形を含むセルCL1a2(図9(E)参照)が複数のアレイ型のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2d(図9(F)参照)に分割処理されるのに伴って、分割処理後の複数のセルCL1a1a,CL1a1b,・・,CL1c,CL1d(図29(B)参照)の合計のデータ量が分割処理前のセルCL1(図29(A)参照)のデータ量に比べて大きく増加してしまうのを回避することができる。
つまり、第7の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10によれば、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6(図25参照)におけるデータ処理に必要な総メモリ容量の増加を緩和しつつ、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6における無駄な待ち時間および総処理時間を低減することができる。
図31は第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の制御計算機10b1の詳細図である。第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、図2に示すように、ローカライザー10b1bにセル再定義部10b1d2および分割処理部10b1d3,10b1d4が設けられているが、第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、代わりに、図31に示すように、分割処理部10b1d7が設けられている。図32は図8に示すセルCL1が図31に示す第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の分割処理部10b1d1,10b1d7によって処理される一例を示した図である。
図8および図32(A)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d1(図31参照)において、セルCL1のサイズ(詳細には、幅寸法(図32(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図32(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(例えばAμm)より大きいか否かが判定される。図8、図32(A)および図32(B)に示す例では、セルCL1のサイズ(詳細には、幅寸法(図32(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図32(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(Aμm)より大きいため、1個のセルCL1(図32(A)参照)が、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1d(図32(B)参照)に分割処理される。
次いで、図8、図32(A)および図32(B)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1d(図32(B)参照)に、第2閾値(例えばBメガバイト)より大きいデータ量を有するセルが存在するか否かが判定される。図8、図32(A)および図32(B)に示す例では、例えば、セルCL1a(図32(B)参照)が第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、セルCL1b,CL1c,CL1d(図32(B)参照)が第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有さないと判定される。
次いで、図8、図32(A)、図32(B)および図32(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、かつ、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有するセルCL1a(図32(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理するか否かが検討される。
第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有するセルCL1a(図32(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL1a(図32(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなる場合に、その分割処理が実行されず、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL1a(図32(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)以下になる場合に、その分割処理が実行される。
図8、図32(A)、図32(B)および図32(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有するセルCL1a(図32(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL1a(図32(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなると判定され、その分割処理が実行されない。
図33は図32(A)に示すセルCL1のデータ量と、図32(C)に示すセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1dの合計のデータ量との関係の一例を示した図である。詳細には、図33(A)は分割処理部10b1d1,10b1d7(図31参照)による処理が実行される前におけるセルCL1のデータ量を示しており、図33(B)は分割処理部10b1d1,10b1d7(図31参照)による処理が実行された後におけるセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1dの合計のデータ量を示している。図34は図8に示すセルCL2が図31に示す第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の分割処理部10b1d1,10b1d7によって処理される一例を示した図である。
図8および図34(A)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d1(図31参照)において、セルCL2のサイズ(詳細には、幅寸法(図34(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図34(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(例えばAμm)より大きいか否かが判定される。図8、図34(A)および図34(B)に示す例では、セルCL2のサイズ(詳細には、幅寸法(図34(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図34(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(Aμm)より大きいため、1個のセルCL2(図34(A)参照)が、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL2a,CL2b,CL2c,CL2d(図34(B)参照)に分割処理される。
次いで、図8、図34(A)および図34(B)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL2a,CL2b,CL2c,CL2d(図34(B)参照)に、第2閾値(例えばBメガバイト)より大きいデータ量を有するセルが存在するか否かが判定される。図8、図34(A)および図34(B)に示す例では、例えば、セルCL2a(図34(B)参照)が第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、セルCL2b,CL2c,CL2d(図34(B)参照)が第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有さないと判定される。
次いで、図8、図34(A)、図34(B)および図34(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、かつ、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図34(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図34(B)の上下方向寸法))を有するセルCL2a(図34(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図34(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図34(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理するか否かが検討される。
第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図34(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図34(B)の上下方向寸法))を有するセルCL2a(図34(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図34(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図34(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルCL2a1,CL2a2,CL2a3,CL2a4(図34(C)参照)に分割処理すると、分割処理後の複数のセルCL2a1,CL2a2,CL2a3,CL2a4の合計のデータ量が分割処理前のセルCL2a(図34(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなる場合に、その分割処理が実行されず、分割処理後の複数のセルCL2a1,CL2a2,CL2a3,CL2a4の合計のデータ量が分割処理前のセルCL2a(図34(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)以下になる場合に、その分割処理が実行される。
図8、図34(A)、図34(B)および図34(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図34(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図34(B)の上下方向寸法))を有するセルCL2a(図34(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図34(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図34(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルCL2a1,CL2a2,CL2a3,CL2a4(図34(C)参照)に分割処理すると、分割処理後の複数のセルCL2a1,CL2a2,CL2a3,CL2a4(図34(C)参照)の合計のデータ量が分割処理前のセルCL2a(図34(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)以下になると判定され、その分割処理が実行される。
図35は図34(A)に示すセルCL2のデータ量と、図34(C)に示すセルCL2a1,CL2a2,CL2a3,CL2a4,CL2b,CL2c,CL2dの合計のデータ量との関係の一例を示した図である。詳細には、図35(A)は分割処理部10b1d1,10b1d7(図31参照)による処理が実行される前におけるセルCL2のデータ量を示しており、図35(B)は分割処理部10b1d1,10b1d7(図31参照)による処理が実行された後におけるセルCL2a1,CL2a2,CL2a3,CL2a4,CL2b,CL2c,CL2dの合計のデータ量を示している。図36は図8に示すセルCL3が図31に示す第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の分割処理部10b1d1,10b1d7によって処理される一例を示した図である。
図8および図36(A)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d1(図31参照)において、セルCL3のサイズ(詳細には、幅寸法(図36(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図36(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(例えばAμm)より大きいか否かが判定される。図8、図36(A)および図36(B)に示す例では、セルCL3のサイズ(詳細には、幅寸法(図36(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図36(A)の上下方向寸法))が、第1閾値(Aμm)より大きいため、1個のセルCL3(図36(A)参照)が、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する8個のセルCL3a,CL3b,CL3c,CL3d,CL3e,CL3f,CL3g,CL3h(図36(B)参照)に分割処理される。
次いで、図8、図36(A)および図36(B)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する8個のセルCL3a,CL3b,CL3c,CL3d,CL3e,CL3f,CL3g,CL3h(図36(B)参照)に、第2閾値(例えばBメガバイト)より大きいデータ量を有するセルが存在するか否かが判定される。図8、図36(A)および図36(B)に示す例では、例えば、セルCL3a,CL3b,CL3c(図36(B)参照)が第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、セルCL3d,CL3e,CL3f,CL3g,CL3h(図36(B)参照)が第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有さないと判定される。
次いで、図8、図36(A)、図36(B)および図36(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、かつ、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図36(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図36(B)の上下方向寸法))を有するセルCL3a,CL3b,CL3c(図36(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図36(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図36(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理するか否かが検討される。
第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図36(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図36(B)の上下方向寸法))を有するセルCL3a,CL3b,CL3c(図36(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図36(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図36(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL3a,CL3b,CL3c(図36(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなる場合に、その分割処理が実行されず、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL3a,CL3b,CL3c(図36(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)以下になる場合に、その分割処理が実行される。
詳細には、図8、図36(A)、図36(B)および図36(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図36(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図36(B)の上下方向寸法))を有するセルCL3a(図36(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図36(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図36(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL3a(図36(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなると判定され、その分割処理が実行されない。
また、図8、図36(A)、図36(B)および図36(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図36(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図36(B)の上下方向寸法))を有するセルCL3b(図36(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図36(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図36(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL3b(図36(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなると判定され、その分割処理が実行されない。
更に、図8、図36(A)、図36(B)および図36(C)に示す例では、例えば、ローカライザー10b1d(図31参照)の分割処理部10b1d7(図31参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図36(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図36(B)の上下方向寸法))を有するセルCL3c(図36(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図36(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図36(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルCL3c1,CL3c2,CL3c3,CL3c4(図36(C)参照)に分割処理すると、分割処理後の複数のセルCL3c1,CL3c2,CL3c3,CL3c4(図36(C)参照)の合計のデータ量が分割処理前のセルCL3c(図36(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)以下になると判定され、その分割処理が実行される。
図37は図36(A)に示すセルCL3のデータ量と、図36(C)に示すセルCL3a,CL3b,CL3c1,CL3c2,CL3c3,CL3c4,CL3d,CL3e,CL3f,CL3g,CL3hの合計のデータ量との関係の一例を示した図である。詳細には、図36(A)は分割処理部10b1d1,10b1d7(図31参照)による処理が実行される前におけるセルCL3のデータ量を示しており、図36(B)は分割処理部10b1d1,10b1d7(図31参照)による処理が実行された後におけるセルCL3a,CL3b,CL3c1,CL3c2,CL3c3,CL3c4,CL3d,CL3e,CL3f,CL3g,CL3hの合計のデータ量を示している。
図38は図8に示すセルCL1,CL2,CL3のデータが第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の分割処理部10b1d1,10b1d7によって処理され、振り分け部10b1d5によって振り分けられ、データ処理モジュール10b1eのデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される一例などを示した図である。詳細には、図38(A)は図8に示すセルCL1,CL2,CL3のデータが第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10の分割処理部10b1d1,10b1d7(図31参照)によって処理され、振り分け部10b1d5(図31参照)によって振り分けられ、データ処理モジュール10b1e(図31参照)のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図31参照)によって並列してデータ処理される一例を示した図である。図38(B)は分割処理部10b1d1,10b1d7(図31参照)が設けられていない従来の荷電粒子ビーム描画装置の振り分け部10b1d5(図31参照)によって振り分けられたセルCL1,CL2,CL3(図8参照)のデータがデータ処理モジュール10b1e(図31参照)のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図31参照)によって並列してデータ処理される一例を示した図である。
図38(A)において、時間t0〜時間tAは、第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理されるのに要する総処理時間を示している。図38(A)に示す例では、例えば、第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10においてセルCL1,CL2,CL3のデータがデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される場合のデータ処理部10b1e2,10b1e3の無駄な待ち時間ΔtAがゼロになる。
第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、各セルCL1a,CL1b,・・,CL3g,CL3h(図38(A)参照)が有するデータ量が小さくなるように、分割処理部10b1d1,10b1d7(図31参照)による処理が実行された後の複数のセルCL1a,CL1b,・・,CL3g,CL3hが、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図31参照)に振り分けられ、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される。
そのため、第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10によれば、大きいデータ量を有する複数のセルCL1,CL2,CL3(図38(B)参照)が複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図38参照)に振り分けられ複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3によって並列してデータ処理される従来の荷電粒子ビーム描画装置よりも、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3(図38参照)における無駄な待ち時間(時間ΔtA←時間ΔtB)(図38参照)および総処理時間(時間t0〜時間tA←時間t0〜時間tB)(図38参照)を低減することができる。
更に、第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10では、分割処理部10b1d1(図31参照)によって分割処理された第1閾値(例えばAμm)より大きいサイズを有さず、かつ、第2閾値(例えばBメガバイト)より大きいデータ量を有し、かつ、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズを有するセルCL1a,CL2a,CL3a,CL3b(図32(B)、図34(B)および図36(B)参照)を、第3閾値(Cμm)以下のサイズを有する複数のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL1a,CL2a,CL3a,CL3b(図32(B)、図34(B)および図36(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなる場合に、その分割処理が実行されない。
そのため、第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10によれば、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルのデータ量に比べて大きく増加してしまうのを回避することができる。
つまり、第8の実施形態の荷電粒子ビーム描画装置10によれば、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6(図31参照)におけるデータ処理に必要な総メモリ容量の増加を緩和しつつ、複数のデータ処理部10b1e1,10b1e2,10b1e3,10b1e4,10b1e5,10b1e6における無駄な待ち時間および総処理時間を低減することができる。
第9の実施形態では、上述した第1から第8の実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
以下、本発明の荷電粒子ビーム描画データ作成装置の第1の実施形態について説明する。図39は第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20の概略的な構成図である。
具体的には、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、半導体集積回路の設計者などによって作成されたレイアウトデータ(CADデータ、設計データ)D0(図39参照)であって、図4に示す描画データと同様に少なくとも図形階層FG(図4参照)とセル階層CL(図4参照)とに階層化されており、複数のセルCLA,CLB,CLC,CLD,・・(図4参照)が含まれており、各セルCLA,CLB,CLC,CLD,・・(図4参照)に1個以上の図形(パターン)FG1,FG2,・・(図4参照)が含まれているレイアウトデータD0(図39参照)が、入力部20a(図39参照)に入力される。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、分割処理部20b1d1(図39参照)において、描画データD1(図2参照)に対する分割処理部10b1d1(図2参照)による処理と同様の処理が、レイアウトデータD0(図39参照)に対して実行される。具体的には、入力部20a(図39参照)に入力されたレイアウトデータD0(図39参照)に含まれている複数のセルのうち、第1閾値(例えばAμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図9(A)の左右方向寸法)または高さ寸法(図9(A)の上下方向寸法))を有するセルCL1(図9(A)参照)が、分割処理部20b1d1(図39参照)によって、第1閾値(Aμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図9(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図9(A)の上下方向寸法))を有さない複数のセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1d(図9(B)参照)に分割処理される。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、セル再定義部20b1d2(図39参照)において、描画データD1(図2参照)に対するセル再定義部10b1d2(図2参照)による処理と同様の処理が、レイアウトデータD0(図39参照)に対して実行される。具体的には、分割処理部20b1d1(図39参照)によって分割処理された第1閾値(例えばAμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図9(A)の左右方向寸法)および高さ寸法(図9(A)の上下方向寸法))を有さない複数のセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1d(図9(B)参照)のうち、第2閾値(例えばBメガバイト)より大きいデータ量を有するセルCL1a(図9(B)参照)が、セル再定義部20b1d2(図39参照)によって、アレイ型の複数の図形を含むセルCL1a2(図9(C)参照)と、非アレイ型の複数の図形を含むセルCL1a1(図9(C)参照)とに分けることにより、異なる複数のセルCL1a1,CL1a2(図9(C)参照)として再定義される。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、分割処理部20b1d3(図39参照)において、描画データD1(図2参照)に対する分割処理部10b1d3(図2参照)による処理と同様の処理が、レイアウトデータD0(図39参照)に対して実行される。具体的には、セル再定義部20b1d2(図39参照)によって再定義された非アレイ型の複数の図形を含むセルCL1a1(図9(D)参照)であって、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図9(D)の左右方向寸法)または高さ寸法(図9(D)の上下方向寸法))を有するセルCL1a1(図9(D)参照)が、分割処理部20b1d3(図39参照)によって、第3閾値(Cμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図9(D)の左右方向寸法)および高さ寸法(図9(D)の上下方向寸法))を有さない複数のセルCL1a1a,CL1a1b,CL1a1c,CL1a1d(図9(E)参照)に分割処理される。
また、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、分割処理部20b1d4(図39参照)において、描画データD1(図2参照)に対する分割処理部10b1d4(図2参照)による処理と同様の処理が、レイアウトデータD0(図39参照)に対して実行される。具体的には、セル再定義部20b1d2(図39参照)によって再定義されたアレイ型の複数の図形を含むセルCL1a2(図9(E)参照)であって、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図9(E)の左右方向寸法)または高さ寸法(図9(E)の上下方向寸法))を有するセルCL1a2(図9(E)参照)を、第3閾値(Cμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図9(E)の左右方向寸法)および高さ寸法(図9(E)の上下方向寸法))を有さない複数のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2d(図9(F)参照)に分割処理すると、分割処理後の複数のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2d(図9(F)参照)の合計のデータ量が分割処理前のセルCL1a2(図9(E)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなるか否かが、分割処理部20b1d4(図39参照)によって判定される。
第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、分割処理後の複数のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2d(図9(F)参照)の合計のデータ量が分割処理前のセルCL1a2(図9(E)参照)のデータ量の第4閾値D倍(2倍)より大きくなる場合には、その分割処理が分割処理部20b1d4(図39参照)によって実行されない。一方、分割処理後の複数のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2d(図9(F)参照)の合計のデータ量が分割処理前のセルCL1a2(図9(E)参照)のデータ量の第4閾値D倍(2倍)以下になる場合には、その分割処理が分割処理部20b1d4(図39参照)によって実行される。
図9に示す例では、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図9(E)の左右方向寸法)または高さ寸法(図9(E)の上下方向寸法))を有するアレイ型の複数の図形を含むセルCL1a2(図9(E)参照)が、分割処理部20b1d4(図39参照)によって、第3閾値(Cμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図9(E)の左右方向寸法)および高さ寸法(図9(E)の上下方向寸法))を有さない複数のセルCL1a2a,CL1a2b,CL1a2c,CL1a2d(図9(F)参照)に分割処理されない。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、分割処理部20b1d1,20b1d3,20b1d4(図39参照)およびセル再定義部20b1d2(図39参照)による処理が実行された後の複数のセルが、振り分け部20b1d5(図39参照)によってデータ変換処理モジュール20b1e(図39参照)の複数のデータ変換処理部20b1e1,20b1e2,20b1e3,20b1e4,20b1e5,20b1e6(図39参照)に振り分けられる。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、データ変換処理モジュール20b1e(図39参照)の複数のデータ変換処理部20b1e1,20b1e2,20b1e3,20b1e4,20b1e5,20b1e6(図39参照)において、レイアウトデータD0(図39参照)のフォーマットを描画データD1(図39参照)のフォーマットに変換する処理が並列して実行される。
次いで、第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、データ変換処理モジュール20b1e(図39参照)の複数のデータ変換処理部20b1e1,20b1e2,20b1e3,20b1e4,20b1e5,20b1e6(図39参照)によってデータ変換処理して作成された荷電粒子ビーム描画装置10(図1参照)用の描画データD1(図39参照)が出力部20c(図39参照)を介して出力される。
図40は第2の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20の概略的な構成図である。第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、図39に示すように、分割処理部20b1d4が設けられているが、第2の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、代わりに、図40に示すように、セル再定義部20b1d6が設けられている。
第2の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、セル再定義部20b1d6(図40参照)において、描画データD1(図25参照)に対するセル再定義部10b1d6(図25参照)による処理と同様の処理が、レイアウトデータD0(図40参照)に対して実行される。具体的には、セル再定義部20b1d2(図40参照)によって再定義されたアレイ型の複数の図形を含むセルCL1a2(図26(E)参照)であって、第5閾値(例えばEメガバイト)以上のデータ量を有するセルCL1a2(図26(E)参照)が、セル再定義部20b1d6(図40参照)によって、少なくとも、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有する第1の種類の図形FGA(図27(A)参照)を含むセルCL1a2a(図26(F)および図27(A)参照)と、第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有する第2の種類の図形FGB(図28(A)参照)を含むセルCL1a2b(図26(F)および図28(A)参照)とに分けられ、1セル当たり第5閾値(Eメガバイト)未満のデータ量を有する異なる複数のセルCL1a2a,CL1a2b(図26(F)参照)として再定義される。
図41は第3の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20の概略的な構成図である。第1の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、図39に示すように、分割処理部20b1d3,20b1d4およびセル再定義部20b1d2が設けられているが、第3の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、代わりに、図41に示すように、分割処理部20b1d7が設けられている。
第3の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、例えば、分割処理部20b1d7(図41参照)において、描画データD1(図31参照)に対する分割処理部10b1d7(図31参照)による処理と同様の処理が、レイアウトデータD0(図41参照)に対して実行される。具体的には、分割処理部20b1d7(図41参照)において、第1閾値(Aμm)以下のサイズを有する4個のセルCL1a,CL1b,CL1c,CL1d(図32(B)参照)に、第2閾値(例えばBメガバイト)より大きいデータ量を有するセルが存在するか否かが判定される。図32(A)、図32(B)および図41に示す例では、例えば、セルCL1a(図32(B)参照)が第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、セルCL1b,CL1c,CL1d(図32(B)参照)が第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有さないと判定される。
次いで、図32(A)、図32(B)、図32(C)および図41に示す例では、例えば、分割処理部20b1d7(図41参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、かつ、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有するセルCL1a(図32(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理するか否かが検討される。
第3の実施形態の荷電粒子ビーム描画データ作成装置20では、分割処理部20b1d7(図41参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有するセルCL1a(図32(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL1a(図32(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなる場合に、その分割処理が実行されず、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL1a(図32(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)以下になる場合に、その分割処理が実行される。
図32(A)、図32(B)、図32(C)および図41に示す例では、例えば、分割処理部20b1d7(図41参照)において、第2閾値(Bメガバイト)より大きいデータ量を有し、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)または高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有するセルCL1a(図32(B)参照)を、第3閾値(例えばCμm)より大きいサイズ(詳細には、幅寸法(図32(B)の左右方向寸法)および高さ寸法(図32(B)の上下方向寸法))を有さない複数のセルに分割処理すると、分割処理後の複数のセルの合計のデータ量が分割処理前のセルCL1a(図32(B)参照)のデータ量の第4閾値D倍(例えば2倍)より大きくなると判定され、その分割処理が実行されない。