JP5413532B1 - 突部の検出装置、突部の検出システム、および、突部の検出プログラム - Google Patents

突部の検出装置、突部の検出システム、および、突部の検出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】突部を自動的に検出すること。
【解決手段】
成形対象の物品の3次元形状の情報を記憶する手段(C102)と、物品の判別対象としての第1の面と第1の面と境界線で接続された複数の第2の面とを選択する選択手段(C114)と、第1と第2の面の法線(υα,υβ)を取得する手段(C113)と、第1と第2の面の法線に基づいて第1の面と第2の面に関し、凸の接続か凹の接続かを判別する接続の判別手段(C115)と、第1の面に対して凹で接続された第2の面の数が1以上であり、且つ、第1の面に対して凸で接続された第2の面が存在する場合に、第1の面の凹の境界線について、第1の面の凸の境界線に端が接続されている凹の境界線が存在する場合に、第1の面を、凹で接続された第2の面から突出した形状の突部を構成する面として検出する検出手段(C126)と、を備えた突部の検出装置(PC)。
【選択図】図2

Description

本発明は、突部の検出装置、突部の検出システム、および、突部の検出プログラムに関する。
従来より、機械製品等を構成する部品は、3次元計算機支援設計等の設計支援システムを利用して設計が行われている。このような設計支援システムに関する技術として、下記の特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1としての特開2009−271672号公報には、第1の型としてのキャビティプレートの型抜方向であるキャビティ方向(KH1)と、第2の型としてのコアプレートの型抜方向であるコア方向(KH2)と、第3の型としてのスライドコアの型抜方向である標準スライド方向(KH3)とについて、各型を移動させた場合に、前記成型品の表面が、型を型抜方向(KH)に移動するだけでは成形できない成形不能部(M1〜M3)であるか否か、いわゆる、アンダーカットであるか否かを判別する技術が記載されている。
特開2009−271672号公報(「0032」〜「0048」、図12〜図15)
本発明は、突部を自動的に検出することを技術的課題とする。
本発明は、成形不良が生じ易い突部か否かを評価することを第2の技術的課題とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の突部の検出装置は、
成形対象の物品の3次元形状の情報を記憶する手段と、
前記物品の3次元形状を構成する面のうち、判別対象としての第1の面と、前記第1の面と境界線で接続され且つ前記第1の面に隣接する複数の第2の面と、を選択する選択手段と、
前記第1の面の法線である第1の法線と、前記各第2の面の法線である第2の法線と、を取得する手段と、
前記第1の法線と前記第2の法線とに基づいて、前記第1の面と前記第2の面とに関し、境界線における面と面との為す角が180°より大きい凸の接続であるか180°より小さい凹の接続であるかを判別する接続の判別手段と、
前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面の数が1以上であり、且つ、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面が存在する場合に、前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面との境界線である凹の境界線について、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面との境界線である凸の境界線に、端が接続されている前記凹の境界線が存在する場合に、前記第1の面を、前記凹で接続された前記第2の面から突出した形状の突部を構成する面として検出する検出手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の突部の検出装置において、
前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面の数が2以上であり、且つ、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面が存在する場合において、前記第1の面の凹の境界線について、両端が凸の境界線に接続されている前記凹の境界線が存在する場合に、前記第1の面を、屈曲している突部を構成する面として検出する前記検出手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の突部の検出装置において、
物品を成形する型の移動方向に基づいて予め設定された第1の方向を設定する手段と、
前記凹の境界線について、前記凸の境界線に、両端が接続されている前記凹の境界線を選択して、前記第1の面の境界線において、選択された前記凹の境界線とは異なる境界線を特定する手段と、
前記第1の方向に並行に延びる検出線を、前記特定された境界線の前記第1の面から離間する方向に、予め設定された間隔で複数配置する手段と、
前記検出線が、物品の3次元形状を構成する前記第1の面とは異なる面と交差するか否かを判別する手段と、
前記複数配置された検出線について、前記第1の面とは異なる面を貫通する検出線が存在し、且つ、前記異なる面を貫通する検出線と、前記特定された境界線との間に、前記第1の面とは異なる面を非貫通の検出線が存在する場合に、前記第1の面とは異なる面で構成され且つ前記第1の面に対して離間している離間部が存在すると判別する手段と、
前記第1の面から前記第1の方向に延びる線が前記第1の面とは異なる面を貫通するか否かを判別する手段と、
前記特定された境界線の全てに対応して前記離間部が存在し、且つ、前記第1の面に対して前記第1の方向に延びる線が前記第1の面とは異なる面を非貫通である場合に、前記第1の面を、前記離間部が形成する開口部に対向した前記突部を構成する面として、検出する前記検出手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の突部の検出装置において、
前記離間部が存在する前記第1の面を有する突部における前記離間部側の端に基づく点を第1の評価位置として設定する手段と、
前記離間部における前記突部側の端に基づく点を第2の評価位置として設定する手段と、
前記第1の方向に相対的に移動して突部を成形する第1の型と第2の型との境界線であって、前記第1の評価位置から前記第1の方向の直交する方向に延びる第1の直交部と、前記第2の評価位置から前記直交する方向に延びる第2の直交部と、前記第1の直交部と前記第2の直交部とを結ぶ傾斜部と、を有する前記境界線に基づいて、前記傾斜部が前記第1の方向に対して為す角度が予め設定された角度以上であり、且つ、第1の直交部および第2の直交部の長さが予め設定された長さ以上であるか否かを評価する評価手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項5に記載の発明の突部の検出システムは、
成形対象の物品の3次元形状の情報を記憶する手段と、
前記物品の3次元形状を構成する面のうち、判別対象としての第1の面と、前記第1の面と境界線で接続され且つ前記第1の面に隣接する複数の第2の面と、を選択する選択手段と、
前記第1の面の法線である第1の法線と、前記各第2の面の法線である第2の法線と、を取得する手段と、
前記第1の法線と前記第2の法線とに基づいて、前記第1の面と前記第2の面とに関し、境界線における面と面との為す角が180°より大きい凸の接続であるか180°より小さい凹の接続であるかを判別する接続の判別手段と、
前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面の数が1以上であり、且つ、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面が存在する場合に、前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面との境界線である凹の境界線について、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面との境界線である凸の境界線に、端が接続されている前記凹の境界線が存在する場合に、前記第1の面を、前記凹で接続された前記第2の面から突出した形状の突部を構成する面として検出する検出手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項6に記載の発明の突部の検出プログラムは、
コンピュータを、
成形対象の物品の3次元形状の情報を記憶する手段、
前記物品の3次元形状を構成する面のうち、判別対象としての第1の面と、前記第1の面と境界線で接続され且つ前記第1の面に隣接する複数の第2の面と、を選択する選択手段、
前記第1の面の法線である第1の法線と、前記各第2の面の法線である第2の法線と、を取得する手段、
前記第1の法線と前記第2の法線とに基づいて、前記第1の面と前記第2の面とに関し、境界線における面と面との為す角が180°より大きい凸の接続であるか180°より小さい凹の接続であるかを判別する接続の判別手段、
前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面の数が1以上であり、且つ、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面が存在する場合に、前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面との境界線である凹の境界線について、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面との境界線である凸の境界線に、端が接続されている前記凹の境界線が存在する場合に、前記第1の面を、前記凹で接続された前記第2の面から突出した形状の突部を構成する面として検出する検出手段、
として機能させることを特徴とする。
請求項1,5,6に記載の発明によれば、突部を自動的に検出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、屈曲している突部を検出することができる。
請求項3に記載の発明によれば、型で成形可能な開口部を有する突部を検出することができる。
請求項4に記載の発明によれば、成形不良が生じ易い突部か否かを評価することができる。
図1は本発明の実施例1の設計支援システムの全体説明図である。 図2は実施例1のクライアントパソコンおよびライセンスサーバの制御部が備えている各機能を機能ブロック図で示した図である。 図3は実施例1の成形対象の物品の画像の説明図である。 図4は成形対象の物品の表面に示された互いに交差するu方向およびv方向のグリッド線等を示す画像の要部拡大説明図である。 図5は面と面との接続のされ方の説明図であり、図5Aは判別面と隣接面とが凹で接続された場合の説明図、図5Bは判別面と隣接面とが凸で接続された場合の説明図である。 図6は判別面と隣接面との接続の判別に使用されるベクトルの説明図であり、図6Aは面と面の説明図、図6Bは凸の接続の場合の面の位置関係の説明図、図6Cは図6Bにおける判別面の法線に対する隣接面の法線の回転方向の説明図、図6Dは図6Bにおける回転方向に基づくベクトルと面の位置関係に基づくベクトルとの説明図、図6Eは凹の接続の場合の面の位置関係の説明図、図6Fは図6Eにおける判別面の法線に対する隣接面の法線の回転方向の説明図、図6Gは図6Eにおける回転方向に基づくベクトルと面の位置関係に基づくベクトルとの説明図である。 図7は判別面と隣接面が滑らかに接続されている場合の判別面と隣接面との接続の判別に使用されるベクトルの説明図であり、図7Aは面と面の説明図、図7Bは凸の接続の場合の面の位置関係の説明図、図7Cは図7Bにおける判別面の法線に対する隣接面の法線の回転方向の説明図、図7Dは図7Bにおける回転方向に基づくベクトルと面の位置関係に基づくベクトルとの説明図、図7Eは凹の接続の場合の面の位置関係の説明図、図7Fは図7Eにおける判別面の法線に対する隣接面の法線の回転方向の説明図、図7Gは図7Eにおける回転方向に基づくベクトルと面の位置関係に基づくベクトルとの説明図である。 図8は判別面のグリッド交点とポイントの説明図である。 図9は判定線と成形対象の物品の面との説明図であり、図9Aは判別面と隣接面が平面の場合の一例の説明図、図9Bは判別面が平面で隣接面が曲面の場合の一例の説明図である。 図10は判別面に対して開口部が存在する場合の説明図であり、図10Aは判別面と隣接面が平面の場合の一例の説明図、図10Bは判別面が平面で隣接面が曲面の場合の一例の説明図、図10Cは判別面と隣接面が平面の場合の図10Aとは異なる場合の一例の説明図である。 図11は凹の境界線が1の場合の突部を構成する面の説明図であり、図11Aは突部の一例の斜視図、図11Bは図11AにおけるXIB−XIB線断面図、図11Cは図11BにおけるXIC−XIC線断面図である。 図12は凹の境界線が2の場合の突部を構成する面の説明図であり、図12Aは突部の一例の斜視図、図12Bは図12AにおけるXIIB−XIIB線断面図、図12Cは図12BにおけるXIIC−XIIC線断面図である。 図13は凹の境界線が3の場合の突部を構成する面の説明図であり、図13Aは突部の一例の斜視図、図13Bは図13AにおけるXIIIB−XIIIB線断面図、図13Cは図13BにおけるXIIIC−XIIIC線断面図である。 図14は検査面とチェック断面の説明図であり、図14Aは検査面上で開始位置が検出される場合の一例の説明図、図14Bは検査面に対して判定方向の順方向側の面上で開始位置が検出される場合の一例の説明図、図14Cは検査面に対して判定方向の逆方向側の面上で開始位置が検出される場合の一例の説明図である。 図15はチェック断面上の開始位置の説明図であり、図15Aは図14Aに対応する説明図、図15Bは図14Bに対応する説明図、図15Cは図14Cに対応する説明図である。 図16はチェック断面上の終了位置の説明図であり、図16Aは一例の説明図、図16Bは図16Aとは異なる例の説明図、図16Cは図16A、図16Bとは異なる例の説明図である。 図17は開始位置と終了位置と長さの説明図である。 図18は喰い切りラインの説明図であり、図18Aは勾配部の角度が5°で直線部が1(mm)より長い場合の説明図、図18Bは直線部が1(mm)よりも短い場合の説明図、図18Cは勾配部の角度が5°よりも小さい場合の説明図である。 図19は物品の形状と型の形状の説明図であり、図19Aは成形対象の物品の斜視図、図19Bは物品を成形するときの断面図、図19Cは勾配部の角度が小さすぎる場合の説明図、図19Dは直線部の長さが短すぎる場合の説明図、図19Eは図19Eの要部拡大図である。 図20は本発明の実施例1の設計支援プログラムのメイン処理のフローチャートである。 図21は実施例1の突部の検出処理のフローチャートであり、図20のST6のサブルーチンの説明図である。 図22は実施例1の突部の検出処理のフローチャートであり、図21の続きのフローチャートの説明図である。 図23は実施例1の突部の検出処理のフローチャートであり、図22の続きのフローチャートの説明図である。 図24は実施例1の突部の検出処理のフローチャートであり、図23の続きのフローチャートの説明図である。 図25は実施例1の突部の検出処理のフローチャートであり、図24の続きのフローチャートの説明図である。 図26は接続の判別処理のフローチャートであり、図21のST105のサブルーチンの説明図である。 図27は実施例1の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図20のST8のサブルーチンの説明図である。 図28は実施例1の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図27の続きのフローチャートの説明図である。 図29は実施例1の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図28の続きのフローチャートの説明図である。 図30は実施例1の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図29の続きのフローチャートの説明図である。 図31は実施例1の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図30の続きのフローチャートの説明図である。 図32は実施例1の突部の検出処理の作用説明図であり、図32Aは物品の形状に対応する判別面の一例の説明図、図32Bは図32Aとは異なる一例の説明図、図32Cは図32A、図32Bとは異なる一例の説明図、図32Dは図32A〜図32Cとは異なる一例の説明図、図32Eは図32A〜図32Dとは異なる一例の説明図、図32Fは図32A〜図32Eとは異なる一例の説明図、図32Gは図32A〜図32Fとは異なる一例の説明図、図32Hは図32A〜図32Gとは異なる一例の説明図である。 図33は実施例1の画面表示の作用説明図であり、図33Aは図32Cに対応する説明図、図33Bは図32Fに対応する説明図、図33Cは図32Eに対応する説明図、図33Dは図32Gに対応する説明図である。 図34は実施例1の食い切りの評価処理の作用説明図であり、図34Aは形状の一例の斜視図、図34Bは図34Aにおける喰い切りラインの説明図である。 図35は実施例1の食い切りの評価処理の作用説明図であり、図35Aは図34Aとは異なる形状の一例の斜視図、図35Bは図35Aにおける喰い切りラインの説明図である。 図36は実施例2のクライアントパソコンおよびライセンスサーバの制御部が備えている各機能を機能ブロック図で示した図であり、実施例1の図2に対応する図である。 図37は実施例2のクライアントパソコンおよびライセンスサーバの制御部が備えている各機能を機能ブロック図で示した図であり、図36の続きの図である。 図38は対向位置の説明図であり、図38Aは隣接面が平面形状の説明図、図38Bは隣接面が曲面形状の説明図である。 図39は隣接面が立壁の場合の開始線の説明図であり、図39Aは斜視図、図39Bはポイントと線の説明図、図39Cは図39Aにおいて矢印Ya1方向に見た図、図39Dは図39CにおけるYa2−Ya2線断面図、図39Eは図39Cの要部拡大図である。 図40は隣接面がフィレット面の場合の開始線の説明図であり、図40Aは斜視図、図40Bはポイントと線の説明図、図40Cは図40Aにおいて矢印Ya3方向に見た図、図40Dは図40CにおけるYa4−Ya4線断面図である。 図41は終了線の説明図であり、図41Aは斜視図、図41Bは図41Aにおいて矢印Ya5方向に見た図である。 図42は開始位置が再設定される場合の説明図であり、図42Aは再設定前後の開始位置の説明図、図42Bは開始位置のベクトルの説明図である。 図43は開始位置と終了位置の説明図であり、図43Aは突部の開口部の部分断面図、図43Bは図43Aにおける矢印Ya6方向に見た図、図43Cは図43Aにおける矢印Ya7方向に見た図、図43Dは開始位置と終了位置とのベクトルと長さの説明図である。 図44は実施例2の突部の検出処理のフローチャートであり、実施例1の図21に対応する説明図である。 図45は実施例2の突部の検出処理のフローチャートであり、図44の続きのフローチャートの説明図である。 図46は実施例2の突部の検出処理のフローチャートであり、図45の続きのフローチャートの説明図である。 図47は実施例2の突部の検出処理のフローチャートであり、図46の続きのフローチャートの説明図である。 図48は実施例2の突部の検出処理のフローチャートであり、図47の続きのフローチャートの説明図である。 図49は実施例2の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、実施例1の図27に対応する説明図である。 図50は実施例2の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図49の続きのフローチャートの説明図である。 図51は実施例2の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図50の続きのフローチャートの説明図である。 図52は実施例2の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図51の続きのフローチャートの説明図である。 図53は実施例2の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図52の続きのフローチャートの説明図である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は本発明の実施例1の設計支援システムの全体説明図である。
図1において、実施例1の設計支援システムSは、突部の検出システムの機能を有する。前記設計システムSは、設計支援装置の一例としてのクライアントパソコンPCを有する。前記クライアントパソコンPCは、突部の検出装置の機能を有する。前記クライアントパソコンPCは、通信回線の一例としてのネットワークNを介して、使用許諾装置の一例としてのライセンスサーバLSVに接続されている。前記ライセンスサーバLSVは、正規に登録されたクライアントパソコンPCに設計支援システムSの使用許諾を与える。なお、実施例1のネットワークNは、いわゆる、インターネット回線により構成されている。また、実施例1のクライアントパソコンPCおよびライセンスサーバLSVは、電子計算機の一例としてのコンピュータ装置により構成されている。
実施例1の前記クライアントパソコンPCは、計算機本体の一例としてのコンピュータ本体H1を有する。前記コンピュータ本体H1には、表示装置の一例としてのディスプレイH2が接続されている。また、前記コンピュータ本体H1には、入力装置の一例としてのキーボードH3およびマウスH4が接続されている。前記コンピュータ本体H1は、図示しない記憶装置の一例としてのHDドライブ、すなわち、ハードディスクドライブや、記憶媒体の読取装置の一例としてのCDドライブ、すなわち、コンパクトディスクドライブ等を有する。なお、実施例1のライセンスサーバLSVも、前記クライアントパソコンPCと同様に、コンピュータ本体H1や図示しないハードディスクドライブやCDドライブ等を有する。
(実施例1の制御部の説明)
図2は実施例1のクライアントパソコンおよびライセンスサーバの制御部が備えている各機能を機能ブロック図で示した図である。
(クライアントパソコンPCの制御部の説明)
図2において、前記クライアントパソコンPCのコンピュータ本体H1は、I/O、すなわち、入出力インターフェースを有する。前記入出力インターフェースは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行う。また、前記コンピュータ本体H1は、ROM、すなわち、Read Only Memory:リードオンリーメモリを有する。前記リードオンリーメモリーには、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶される。
また、前記コンピュータ本体H1は、RAM、すなわち、Random Access Memory:ランダムアクセスメモリを有する。前記ランダムアクセスメモリは、必要なデータを一時的に記憶する。また、前記コンピュータ本体H1は、CPU、すなわち、Central Processing Unit:中央演算処理装置を有する。前記中央演算処理装置は、ハードディスク等に記憶されたプログラムに応じた処理を行う。また、前記コンピュータ本体H1は、クロック発振器等も有する。
前記クライアントパソコンPCは、ハードディスクやROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
前記クライアントパソコンPCのハードディスクには、基本ソフトウェアとしてのオペレーティングシステムOSが記憶されている。前記オペレーティングシステムOSは、コンピュータ装置の基本動作を制御する。
また、前記クライアントパソコンPCのハードディスクには、設計支援用の認証プログラムAP1が記憶されている。前記設計支援用の認証プログラムAP1は、ライセンスサーバLSVから設計支援システムSの使用許諾の情報を取得する。
また、前記クライアントパソコンPCのハードディスクには、突部の検出プログラムの一例としての設計支援プログラムAP2が記憶されている。前記設計支援プログラムAP2は、開始処理のモジュールAP21と、突部の検出モジュールAP22と、成型不良が生じ易い突部か否かを評価する評価プログラムの一例としての喰い切りの評価モジュールAP23とを有する。前記開始処理のモジュールAP21は、突部の検出モジュールAP22と、喰い切りの評価モジュールAP23とを開始するための設定処理を行う。前記突部の検出モジュールAP22は、成形対象の物品において面から突出した形状の突部を検出する。また、前記喰い切りの評価モジュールAP23は、突部が成型不良の生じ易い突部か否かを評価する。
また、前記クライアントパソコンPCのハードディスクには、図示しない文書作成用ソフトウェアとしてのワープロソフトウェアや、電子メール送受信用ソフトウェア等のアプリケーションプログラム等が記憶されている。
以下、従来公知のオペレーティングシステムOSや図示しないアプリケーションプログラムを除く各プログラムAP1,AP2の各機能(制御手段)を説明する。
(認証プログラムAP1)
認証プログラムAP1は、申請情報の送信手段C1と、許諾情報の受信手段C2と、許諾情報の記憶手段C3とを有する。
前記申請情報の送信手段C1は、設計支援システムSへの使用を申請する旨の情報である申請情報を送信する。
前記許諾情報の受信手段C2は、設計支援システムSの使用を許諾する旨の情報である許諾情報を受信する。
前記許諾情報の記憶手段C3は、前記許諾情報を記憶する。
なお、実施例1の前記クライアントパソコンPCは、ライセンスサーバLSVとの間で、申請情報の送信と、許諾情報の受信とを行うことで、設計支援システムSの使用許諾を得る。
(設計支援プログラムAP2)
(開始処理のモジュールAP21)
C101:使用可否の判別手段
使用可否の判別手段C101は、前記許諾情報の記憶手段C3の許諾情報に基づいて、前記設計支援システムSの使用を許可するか否かを判別する。
なお、実施例1の使用可否の判別手段C101は、使用を許可しないと判別する場合には、不許可の旨の図示しない画像をディスプレイH2に表示する。そして、前記使用可否の判別手段C101は、設計支援プログラムAP2を終了する。
図3は実施例1の成形対象の物品の画像の説明図である。
なお、以下の図面において、成形対象の物品の形状は各図面の説明内容に応じて異なっており、必ずしも形状は一致していない。
C102:形状の記憶手段
形状の記憶手段C102は、成形対象の物品の3次元形状の情報を記憶する。なお、実施例1の形状の記憶手段C102は、成形対象の物品の3次元形状の情報の一例として、表面情報を有する3次元データを記憶する。具体的には、実施例1の形状の記憶手段C102は、前記表面情報として、成形対象の物品を構成する表面A1,A2,A3,…,Anについて、各表面A1〜Anの表面積B1〜Bnや、各表面A1〜Anの形状を記憶する。また、実施例1の形状の記憶手段C102は、各表面A1〜Anによって囲まれた内部に関する情報、すなわち、成形対象の物品の内部を特定する情報も記憶する。
C103:開始画像の表示手段
開始画像の表示手段C103は、前記成形対象の物品の3次元データに基づいて、成形対象の物品が画像化された画像1をディスプレイH2に表示する。また、前記開始画像の表示手段C103は、突部の検出処理の実行開始用の釦の画像2をディスプレイH2に表示する。また、実施例1の開始画像の表示手段C103は、喰い切りの評価処理の実行開始用の釦の画像3をディスプレイH2に表示する。さらに、実施例1の開始画像の表示手段C103は、設計支援処理の終了用の釦の画像4をディスプレイH2に表示する。実施例1の図3では、成形対象の物品の一例としての画像形成装置の現像装置の現像容器に関する画像1を、一例として表示している。なお、キーボードH3やマウスH4により釦の画像2,3が選択された入力があると、選択された画像に対応するモジュールAP22,AP23が実行される。また、キーボードH3やマウスH4により釦の画像4が選択された入力があると、設計支援プログラムAP2の処理が終了する。
(突部の検出モジュールAP22)
図4は成形対象の物品の表面に示された互いに交差するu方向およびv方向のグリッド線等を示す画像の要部拡大説明図である。
C111:罫線間隔の記憶手段
罫線間隔の記憶手段C111は、成形対象の物品の表面A1〜Anに示された罫線の一例としてのグリッド線に関し、互いに交差するu方向およびv方向について、予め設定されたu方向の間隔Luおよび予め設定されたv方向の間隔Lvを記憶する。なお、実施例1では、u方向の間隔Luとv方向の間隔Lvとは予め設定された値が使用されるが、これに限定されず、作業者が入力して設定する構成にすることも可能である。
C112:罫線の交点の演算手段
罫線の交点の演算手段C112は、前記u方向の間隔Luと、前記v方向の間隔Lvとに基づいて、成形対象の物品の各表面A1〜An上におけるu方向のグリッド線と、v方向のグリッド線と、前記成形対象の物品の各表面A1〜Anを囲む境界線との交点である各表面A1〜An上のグリッド交点p1,p2,p3,…,pmを演算する。なお、図4では、グリッド交点の総数mが16の場合を一例として図示している。グリッド交点の総数mは、グリッド交点が配置される表面A1〜Anの表面積B1〜Bnや、前記u方向の間隔Luと、前記v方向の間隔Lvとの大きさに基づいて、グリッド交点が演算される際に自動的に設定される。
C113:法線の演算手段
法線を取得する手段の一例としての法線の演算手段C113は、前記表面A1〜An上に設定された点p1〜pm,q1,q2について、法線の一例としての法線ベクトルυ1〜υm,υα,υβを演算する。実施例1では、法線ベクトルυ1〜υm,υα,υβは大きさが1の単位ベクトルとして演算される。また、実施例1では、前記法線が演算される点p1〜pm,q1,q2として、図3に示す各表面A1〜An上のグリッド交点p1〜pmや、後述する図6に示す境界線Lの二等分点q0の近傍点q1,q2などが使用される。なお、本明細書では、「υ」のついた符号はベクトル量を表す。
C114:判別面の選択手段
判別対象の面を選択する手段の一例としての判別面の選択手段C114は、前記成形対象の物品の3次元データに基づいて、前記物品の3次元形状を構成する表面A1〜Anから面M1,M2を選択する。すなわち、判別面の選択手段C114は、第1の面の一例として、判別対象としての判別面M1を選択する。また、判別面の選択手段C114は、第2の面の一例として、判別面M1と境界線Lで接続され且つ判別面M1に隣接する隣接面M2を選択する。なお、実施例1の判別面の選択手段C114では、まず、面A1を判別面M1として選択する。よって、面A1が判別面M1として、後述する突部か否かの判別が行われる。面A1についての判別が終了すると、実施例1の判別面の選択手段C114は、次の面A2を判別面M1として選択する。よって、面A2が判別面M1として、突部か否かの判別が行われる。以下同様にして、実施例1の判別面の選択手段C114では、面A3〜Anが順に判別面M1として選択され、突部か否かの判別が行われる。
図5は面と面との接続のされ方の説明図であり、図5Aは判別面と隣接面とが凹で接続された場合の説明図、図5Bは判別面と隣接面とが凸で接続された場合の説明図である。
図6は判別面と隣接面との接続の判別に使用されるベクトルの説明図であり、図6Aは面と面の説明図、図6Bは凸の接続の場合の面の位置関係の説明図、図6Cは図6Bにおける判別面の法線に対する隣接面の法線の回転方向の説明図、図6Dは図6Bにおける回転方向に基づくベクトルと面の位置関係に基づくベクトルとの説明図、図6Eは凹の接続の場合の面の位置関係の説明図、図6Fは図6Eにおける判別面の法線に対する隣接面の法線の回転方向の説明図、図6Gは図6Eにおける回転方向に基づくベクトルと面の位置関係に基づくベクトルとの説明図である。
C115:接続の判別手段
接続の判別手段C115は、判別面M1と隣接面M2とに関し、隣接面M2毎に、境界線における面と面との為す角αが180°より大きい凸の接続であるか180°より小さい凹の接続であるかを判別する。
具体的には、図5、図6において、実施例1の接続の判別手段C115は、まず、判別面M1と隣接面M2との境界線Lを二等分する位置である二等分点q0を演算する。実施例1の接続の判別手段C115は、二等分点q0を演算すると、境界線Lに直交し且つ二等分点q0から予め設定された微小距離δだけ離間した近傍点について、判別面M1上の近傍点q1と、隣接面M2上の近傍点q2とを演算する。実施例1の接続の判別手段C115は、近傍点q1,q2を演算すると、法線の演算手段C113に対して、判別面M1の近傍点q1における法線υαと、隣接面M2の近傍点q2における法線υβとを演算させる。
ここで、図6B〜図6D、図6E〜図6Gにおいて、判別面M1の法線υαと、隣接面M2の法線υβとの為す角をθで表す。このとき、判別面M1の法線υαと、隣接面M2の法線υβとは、判別面M1と隣接面M2との位置関係が同じでも、凸で接続されているか、凹で接続されているかによって、法線υαに対する法線υβの為す角θの回転方向が異なる。
そこで、図6C、図6Fにおいて、実施例1の接続の判別手段C115では、法線υαに対する法線υβの為す角θの回転方向に基づくベクトルの一例として、法線υαに対する法線υβの方向を示すベクトルυaを演算する。すなわち、υa=υβ−υαを演算する。また、図6B、図6Eにおいて、判別面M1と隣接面M2との位置関係に基づくベクトルの一例として、判別面M1上の近傍点q1から、隣接面M2上の近傍点q2に向かうベクトルυbを演算する。そして、図6D、図6Gにおいて、ベクトルυaとベクトルυbについて、内積υa・υbを演算する。
このとき、図6B〜図6Dに示すように、判別面M1と隣接面M2との為す角αが、180°<α<360°の場合、すなわち、判別面M1と隣接面M2とが凸で接続されている場合、ベクトルυaとベクトルυbとの為す角βは0°≦β<90°である。よって、内積υa・υbが正となる。したがって、実施例1の接続の判別手段C115では、内積υa・υbが正の場合に、判別面M1と隣接面M2とが凸の接続であると判別する。また、図6E〜図6Gに示すように、判別面M1と隣接面M2との為す角αが0°<α<180°の場合、すなわち、判別面M1と隣接面M2とが凹で接続されている場合、ベクトルυaとベクトルυbとの為す角βは90°<β≦180°となる。よって、内積υa・υbが負となる。したがって、実施例1の接続の判別手段C115では、内積υa・υbが負の場合に、判別面M1と隣接面M2とが凹の接続であると判別する。
図7は判別面と隣接面が滑らかに接続されている場合の判別面と隣接面との接続の判別に使用されるベクトルの説明図であり、図7Aは面と面の説明図、図7Bは凸の接続の場合の面の位置関係の説明図、図7Cは図7Bにおける判別面の法線に対する隣接面の法線の回転方向の説明図、図7Dは図7Bにおける回転方向に基づくベクトルと面の位置関係に基づくベクトルとの説明図、図7Eは凹の接続の場合の面の位置関係の説明図、図7Fは図7Eにおける判別面の法線に対する隣接面の法線の回転方向の説明図、図7Gは図7Eにおける回転方向に基づくベクトルと面の位置関係に基づくベクトルとの説明図である。
図7において、隣接面M2が曲面の場合、隣接面M2が判別面M1と境界線Lにおいて滑らかに接続されている場合がある。このとき、曲面である前記隣接面M2を平面で近似すると、近似された隣接面M2について、凸の接続であるか凹の接続であるかの判別が可能となる。よって、実施例1の接続の判別手段C115では、曲面の隣接面M2が、判別面M1と滑らかに接続される場合に対しても、内積υa・υbに基づいて、凸の接続であるか凹の接続であるかを判別する。
これにより、判別面M1の境界線Lについて、隣接面M2が凸で接続される凸の境界線Lと、隣接面M2が凹で接続される凹の境界線Lと、が判別可能となる。
C116:凹の境界線の計数手段
凹の境界線の計数手段C116は、判別面M1に対して凹で接続されている隣接面M2の数N1、すなわち、判別面M1における凹の境界線Lの数N1を数える。
C117:境界線の選択手段
境界線を特定する手段の一例としての境界線の選択手段C117は、前記凹の境界線Lについて、前記凸の境界線Lに、両端が接続されている前記凹の境界線を選択する。また、前記境界線の選択手段C117は、前記第1の面の境界線において、選択された前記凹の境界線とは異なる境界線を特定する。実施例1では、凹の境界線Lの数N1が0でない場合、すなわち、凹の境界線の数N1が1以上の場合に、判別面M1の凹の境界線Lのうち、両端に、凸の境界線Lが接続されている前記凹の境界線L0を選択する。このとき、実施例1では、前記凹の境界線Lが選択されると、判別面M1上の境界線に関し、選択された前記凹の境界線以外の全ての境界線L1〜L3が特定される。なお、本明細書では、判別面M1の凹の境界線Lのうち、両端に、凸の境界線Lが接続されている前記凹の境界線L0を、第2の凹の境界線L0と記載する。実施例1では第2の凹の境界線L0が2以上有る場合には、第2の凹の境界線L0毎に、判別面M1について突部か否かの判別を行う。
C118:判定方向の設定手段
第1の方向を設定する手段の一例としての判定方向の設定手段C118は、物品を成形する型の移動方向に基づく型抜方向を判定方向υcに設定する。実施例1では、前記型抜方向は物品のデータに対応させて予め記憶されている。実施例1では、型抜き方向は予め記憶された方向が使用されるが、これに限定されず、作業者が入力して設定する構成にすることも可能である。
図8は判別面のグリッド交点とポイントの説明図である。
C119:ポイントの配置手段
検出を開始する位置の設定手段の一例としてのポイントの配置手段C119は、物品の形状を構成する面の検出を開始する位置の一例としてのポイントrを配置する。実施例1のポイントの配置手段C119は、境界線の選択手段C117で特定された境界線L毎に、ポイントrを配置する。このとき、実施例1では、特定された境界線L、すなわち、選択された境界線L0以外の境界線L上についてのグリッド交点pを特定する。そして、境界線L上の特定されたグリッド交点p毎に、境界線Lに直交し且つ判定方向υcに直交する方向であって且つ判別面M1に対して外側、いわば、判別面M1の延長側を向く外側方向υdを演算する。そして、各グリッド交点pから、各グリッド交点の外側方向υdに沿って、間隔Δrで、ポイントr1,r2,…,rkを配置する。なお、前記間隔Δrや、自然数kは、判定する空間の範囲や精度、処理速度などに基づいて予め設定されている。
具体的には、例えば、図8に示す判別面M1では、境界線L上に、グリッド交点p1,p5,p9,p13,p14,p15,p16,p12,p8,p4,p3,p2,p1が配置されている。このうち、選択された境界線L0上には、グリッド交点p1,p2,p3,p4が配置されている。このとき、実施例1のポイントの配置手段C112は、選択された境界線L0以外の境界線L1〜L3に対して、境界線L1のグリッド交点p1〜p13と、境界線L2のグリッド交点p13〜p16と、境界線L3のグリッド交点p16〜p4とを特定する。なお、境界線L1〜L3の端のグリッド交点p1,p13,p16,p4は境界線L1〜L3毎に別々に特定する。
そして、例えば、境界線L1上のグリッド交点p5については、グリッド交点p5における境界線L1に直交し且つ判定方向υcに直交する方向であって且つ判別面M1の外側に向かう外側方向υdを演算する。そして、グリッド交点p5から、前記外側方向υdに向かって、間隔Δrで、ポイントr1,r2,…,rkを配置する。
同様にして、各境界線L1〜L3上のグリッド交点p1〜p13,p13〜p16,p16〜p4において、そのグリッド交点p1〜p13,p13〜p16,p16〜p4における境界線Lに直交し且つ判定方向υcに直交する方向であって且つ判別面M1の外側に向かう外側方向υdを演算する。そして、グリッド交点p5〜p8から、前記外側方向υdに向かって、間隔Δrで、ポイントr1,r2,…,rkを配置する。
図9は判定線と成形対象の物品の面との説明図であり、図9Aは判別面と隣接面が平面の場合の一例の説明図、図9Bは判別面が平面で隣接面が曲面の場合の一例の説明図である。
C120:判定線の生成手段
検出線の配置手段の一例としての判定線の生成手段C120は、検出線の一例としての判定線R,R′を、前記特定された境界線L1〜L3の判別面M1から離間する方向に、予め設定された間隔で複数配置する。実施例1では、前記判別面M1の外側において、ポイントの配置手段C119で配置されたポイントr1〜rkから、判定方向υcに沿って延びる判定線R,R′を生成する。図9において、実施例1の判定線の生成手段C120では、判定方向υcに向かって延びる半直線状の判定線R1〜Rkと、判定方向υcとは逆方向に向かって延びる半直線状の判定線R1′〜Rk′とを生成する。
C121:交差の判別手段
交差の判別手段C121は、前記判定線R,R′が、物品の面A1〜Anと交差するか否かを判別する。実施例1の交差の判別手段C121は、判定線の生成手段C120で生成された判定線R1〜Rk,R1′〜Rk′毎に、判定線R1〜Rk,R1′〜Rk′が物品の面A1〜Anと交差するか否かを判別する。例えば、図9Aにおいて、判定線R1〜R3,R1′〜R7′は、物品から離間している。よって、実施例1の交差の判別手段C121は、判定線R1〜R3,R1′〜R7′について、物品の面A1〜Anと交差していないと判別する。また、判定線R5〜R7は、物品の面と交差している。よって、実施例1の交差の判別手段C121は、判定線R5〜R7について、物品の面A1〜Anと交差していると判別する。なお、判定線R,R′が面の境界線で交差する場合、物品の内部を通過する場合には判定線R,R′は交差すると判別する。よって、図9Aにおいて、判定線R4については面に沿っているだけなので、交差していないと判別する。
図10は判別面に対して開口部が存在する場合の説明図であり、図10Aは判別面と隣接面が平面の場合の一例の説明図、図10Bは判別面が平面で隣接面が曲面の場合の一例の説明図、図10Cは判別面と隣接面が平面の場合の図10Aとは異なる場合の一例の説明図である。
C122:交差の記憶手段
交差の記憶手段C122は、前記交差の判別手段C121の判別結果を記憶する。実施例1の交差の記憶手段C122では、ポイントrから延びる判定線R,R′のいずれかが面と交差する場合に、前記ポイントrを、交差が生じるポイントとして記憶する。例えば、図10Aにおいて、ポイントr1〜r4については、判定方向υcの判定線R1〜R4も、判定方向υcとは逆向きの判定線R1′〜R4′も面と交差しないため、交差しないと記憶する。一方で、ポイントr5〜rkについては、判定方向υcの判定線R5〜Rkが面と交差しているため、交差すると記憶する。
C123:飛び形状部の判別手段
離間部の判別手段の一例としての飛び形状部の判別手段C123は、離間部の一例として、判別面M1とは異なる面で構成され且つ判別面M1に対して外側方向υdに離間している飛び形状部Arが存在するか否かを判別する。実施例1の飛び形状部の判別手段C123は、交差の記憶手段C122の記憶情報に基づいて、飛び形状部Arが存在するか否かを判別する。実施例1の飛び形状部の判別手段C123では、ポイントr1〜rkが配置される際に特定された境界線L1〜L3上のグリッド交点毎に、交差した検出線R,R′が存在し、且つ、前記交差した検出線と、各境界線L1〜L3との間に、交差しない検出線が存在する場合に、飛び形状部Arが存在すると判別する。
具体的には、実施例1では、前記グリッド交点毎のポイントr1〜rkの順に、ポイントr1〜rkで交差するか否かの変化を判別して、飛び形状部Arが存在するか否かを判別する。すなわち、ポイントr1〜rkで交差するか否かに関して、ポイントr1〜rkの順に判別して、交差しない場合から交差する場合に変化する場合には、飛び形状部Arが存在すると判別する。例えば、1<i<j<kを満たす任意の自然数i,jに対して、ポイントr1〜rjでは交差せず、且つ、ポイントr(j+1)〜rkでは交差する場合には、飛び形状部Arが存在すると判別する。また、ポイントr1〜riで交差する場合であっても、ポイントr(i+1)〜rjでは交差せず、且つ、ポイントr(j+1)〜rkでは交差する場合には、飛び形状部Arが存在すると判別する。一方で、ポイントr1〜rkの全てで交差する場合や、ポイントr1〜rkの全てで交差しない場合には、飛び形状部Arは存在しないと判別する。
C124:露出の判別手段
第1の方向に貫通するか否かを判別する手段の一例としての露出の判別手段C124は、前記第1の面から前記第1の方向に延びる線の一例として、判別面M1上の各グリッド交点p1〜pmから、判定方向υcに向かって判定線H1〜Hmを生成する。そして、実施例1の露出の判別手段C124は、各判定線H1〜Hmが、判別面M1とは異なる物品の面A1〜Anと交差するか否かを判別する。そして、実施例1の露出の判別手段C124は、判定線H1〜Hmの全てが物品の面A1〜Anと交差しない場合に、判別面M1が露出していると判別する。なお、実施例1の露出の判別手段C124では、前記交差の判別手段C121が、判定線R1〜Rk,R1′〜Rk′が面A1〜Anに交差するか否かの処理と同様にして、判定線H1〜Hmが物品の面A1〜Anに交差しているか否かについて判別する。
C125:開口部の判別手段
開口部の判別手段C125は、判別面M1に比べて大きい空間であり且つ判別面M1を外部に露出させる前記空間を形成する開口部Akが存在するか否かを判別する。実施例1の開口部の判別手段C125は、前記露出の判別手段C124の判別結果と、前記飛び形状部の判別手段C123の判別結果と、に基づいて、開口部Akが存在するか否かを判別する。具体的には、露出の判別手段C124が判別面M1が露出していると判別し、且つ、飛び形状部の判別手段C123が、境界線L1〜L3上のグリッド交点の全ての外側方向υdに、飛び形状部Arが存在していると判別した場合に、開口部Akが存在すると判別する。なお、実施例1では、飛び形状部Arが、グリッド交点の全ての外側方向υdには存在しないと判別された場合や、判別面M1が露出していないと判別された場合には、開口部Akは存在しないと判別する。
図11は凹の境界線が1の場合の突部を構成する面の説明図であり、図11Aは突部の一例の斜視図、図11Bは図11AにおけるXIB−XIB線断面図、図11Cは図11BにおけるXIC−XIC線断面図である。
C126:突部の面の検出手段
突部を構成する面を検出する手段の一例としての突部の面の検出手段C126は、判別面M1における凹の境界線の数N1が1以上の場合において、第2の凹の境界線L0が存在する場合に、前記判別面M1を、前記第2の凹の境界線L0で接続された隣接面M2から突出した形状である突部を構成する面M11〜M13として検出する。実施例1の突部の面の検出手段C126は、凹の境界線の数N1と、開口部Akが存在するか否かと、に基づいて、面M11〜M13を検出する。
具体的には、図11において、実施例1の突部の面の検出手段C126は、前記第2の凹の境界線L0が存在する場合において、凹の境界線の数N1が1で、且つ、開口部Akが存在すると判別された場合には、判別面M1を、突部の一例としての爪を構成する面M11として検出する。
図12は凹の境界線が2の場合の突部を構成する面の説明図であり、図12Aは突部の一例の斜視図、図12Bは図12AにおけるXIIB−XIIB線断面図、図12Cは図12BにおけるXIIC−XIIC線断面図である。
図13は凹の境界線が3の場合の突部を構成する面の説明図であり、図13Aは突部の一例の斜視図、図13Bは図13AにおけるXIIIB−XIIIB線断面図、図13Cは図13BにおけるXIIIC−XIIIC線断面図である。
また、図12、図13において、実施例1の突部の面の検出手段C126は、前記第2
の凹の境界線L0が存在する場合において、凹の境界線の数N1が2以上で、且つ、開口部Akが存在すると判別された場合には、判別面M1を、屈曲している爪を構成する面M12として検出する。さらに、図11〜図13において、実施例1の突部の面の検出手段C126は、前記第2の凹の境界線L0が存在する場合において、凹の境界線の数N1が1以上で、且つ、開口部Akが存在しないと判別された場合には、判別面M1を、突部を構成する面M13として検出する。
C127:判別結果の記憶手段
判別結果の記憶手段C127は、判別面M1について判別された結果を記憶する。実施例1の判別結果の記憶手段C127は、突部の面の検出手段C126により突部を構成する面として検出された面M11〜M13を記憶する。また、面M11〜M13検出時のグリッド交点p1〜pmや、法線ベクトルυα,υβ、凹の境界線L0などの演算結果も記憶する。
C128:検出画像の表示手段
検出画像の表示手段C128は、前記突部の面の検出手段C126が、突部を構成する面として検出した面M11〜M13をディスプレイH2に表示する。実施例1の検出画像の表示手段C128は、物品の面A1〜Anの全てについて、突部を構成する面か否かの判別が終了すると、前記判別結果の記憶手段C127の記憶情報に基づいて、検出された面M11〜M13を表示する。実施例1では、前記成形対象の物品が画像化された前記画像1上に、検出された面M11〜M13を予め設定された色で色分けして表示する。
(喰い切りの評価モジュールAP23)
C141:検査面の選択手段
評価用の判別対象の面を選択する手段の一例としての検査面の選択手段C141は、突部の評価を開始する検査面M21を選択する。実施例1の検査面の選択手段C141は、判別結果の記憶手段C127の記憶情報に基づいて、爪を構成する面と判別された面M11,M12を、検査面M21として選択する。したがって、検査面の選択手段C141では、突部の面の検出手段C126が爪を構成する面M11,M12を検出した際に、前記判別面の選択手段C114が、第1の面の一例としての判別面M1と選択した面を、検査面M21として選択する。したがって、検査面M21も、第1の面に対応する。なお、実施例1の検査面の選択手段C141は、検査面M21を選択すると、検査面M21に隣接する全ての隣接面M22も選択する。よって、同様に、隣接面M22は、第2の面に対応する。
C142:第2の凹の境界線の計数手段
第2の凹の境界線の計数手段C142は、検査面M21に関して、凹の境界線Lの数N1が2以上の場合に、第2の凹の境界線L0の数N2を数える。すなわち、第2の凹の境界線の計数手段C142は、凹の境界線Lのうち、両端に、凸の境界線Lが接続されている前記凹の境界線L0の数N2を数える。
C143:面積の取得手段
面積の取得手段C143は、第2の凹の境界線L0の数N2が2以上の場合に、第2の凹の境界線L0で接続された隣接面M22の面積を取得する。実施例1の面積の取得手段C143は、形状の記憶手段C102に記憶された面A1〜Anの表面積B1〜Bnに基づいて、第2の凹の境界線L0で接続された隣接面M22毎に、隣接面M22の面積を取得する。
C144:最大の面の特定手段
最大の面の特定手段C144は、第2の凹の境界線L0の数N2が2以上の場合に、第2の凹の境界線L0で接続された隣接面M22の中で、面積が最大となる隣接面M22を特定する。
具体的には、実施例1の最大の面の特定手段C144は、第2の凹の境界線L0で接続された隣接面M22において、面A1〜Anの番号が小さい方から2つの隣接面M22を選択して、面積の大小を比較する。そして、大きい方の隣接面M22を最大の面の候補とする。このとき、選択されていない前記隣接面M22が他にない場合には、候補とした隣接面M22を最大の面として特定する。
また、選択されていない前記隣接面M22が他にある場合には、選択されていない隣接面M22のうちから、面A1〜Anの番号が小さい隣接面M22を選択する。そして、候補とした隣接面M22と、選択した隣接面M22とについて、面積の大小を比較して、大きい方の隣接面M22を最大の面の候補とする。そして、選択されていない前記隣接面M22が他にない場合には、候補とした隣接面M22を最大の面として特定する。また、選択されていない前記隣接面M22が他にある場合には、同様の処理を繰り返して、最大の面が特定されるまで繰り返す。なお、実施例1では、比較した面積が等しい場合には、面A1〜Anの番号が小さい方の隣接面M22を候補とする。
C145:基端部の特定手段
突部の基端部側の境界線を特定する手段の一例としての基端部の特定手段C145は、検査面M21の基端部となる境界線L0を特定する。実施例1の基端部の特定手段C145は、第2の凹の境界線L0の数N2が1の場合には、第2の凹の境界線L0を基端部の境界線として特定する。また、実施例1の基端部の特定手段C145は、第2の凹の境界線L0の数N2が2以上の場合には、前記最大の面の特定手段C144が特定した隣接面M22が接続される第2の凹の境界線L0を、検査面M21の基端部の境界線として特定する。
C146:検査のポイントの配置手段
検査線を生成する位置の設定手段の一例としての検査のポイントの配置手段C146は、ポイントrを配置する。実施例1の検査のポイントの配置手段C146は、基端部の境界線L0以外の検査面M21の境界線L毎にポイントrを配置する点以外は、前記ポイントの配置手段C119と同様にポイントrを配置する。よって、検査のポイントの配置手段C146についての詳細な説明は省略する。
C147:検査線の生成手段
検査線の生成手段C147は、ポイントrから、判定方向υcの正逆方向に沿って延びる検査線R,R′を生成する。実施例1の検査線の生成手段C147は、検査のポイントの配置手段C146が配置したポイントr1〜rkから検査線R1〜Rk,R1′〜Rk′を生成する点以外は、前記判定線の生成手段C120が判定線R1〜Rk,R1′〜Rk′を生成する場合と同様なので、詳細な説明は省略する。
C148:交差の判別手段
交差の判別手段C148は、前記検査線R,R′が、物品の面A1〜Anと交差するか否かを判別する。実施例1の交差の判別手段C148は、生成線R,R′に替えて、検査線が交差するか否かを判別する点以外は、前記交差の判別手段C121と同様なので詳細な説明は省略する。
図14は検査面とチェック断面の説明図であり、図14Aは検査面上で開始位置が検出される場合の一例の説明図、図14Bは検査面に対して判定方向の順方向側の面上で開始位置が検出される場合の一例の説明図、図14Cは検査面に対して判定方向の逆方向側の面上で開始位置が検出される場合の一例の説明図である。
C149:チェック断面の演算手段
評価用の面の演算手段の一例としてのチェック断面の演算手段C149は、ポイントr1〜rkが配置される際に特定された境界線L1〜L3上のグリッド交点p毎に、評価用の面の一例としての平面状のチェック断面Ωを演算する。図14において、前記検査のポイントの配置手段C146がポイントr1〜rkを配置する際に、検査面M21における基端部の境界線L0以外の境界線L上のグリッド交点pが特定されている。そして、前記境界線L上のグリッド交点p毎に、グリッド交点pを基準として外側方向υdにポイントr1〜rkが配置されている。ここで、実施例1のチェック断面の演算手段C149は、グリッド交点p毎に、判定方向υcと外側方向υdとに直交する平面であり、且つ、グリッド交点pを通過する平面をチェック断面Ωとして演算する。
一例として、前記チェック断面Ωの方程式は、3次元直交座標では、判定方向υcと外側方向υdとの外積に基づいて演算される。すなわち、υc×υd=(a,b,c)と表し、且つ、p=(X1,Y1,Z1)と表す場合、チェック断面Ω上の任意の座標(X,Y,Z)は、以下の式(1)を満たす。
a・(X−X1)+b・(Y−Y1)+c・(Z−Z1)=0…式(1)
なお、前記グリッド交点p、前記グリッド交点pに対応して配置されたポイントr1〜rkおよび検査線R,R′は、前記グリッド交点pに対応するチェック断面Ω上に配置される。
図15はチェック断面上の開始位置の説明図であり、図15Aは図14Aに対応する説明図、図15Bは図14Bに対応する説明図、図15Cは図14Cに対応する説明図である。
C150:開始位置の検出手段
第1の評価位置を設定する手段の一例としての開始位置の検出手段C150は、第1の評価位置の一例としての開始位置Spを検出して設定する。開始位置の検出手段C150は、特定された境界線L1〜L3上のグリッド交点p毎に、開始位置Spを検出して設定する。
実施例1の開始位置の検出手段C150は、グリッド交点p毎の検出をグリッド交点pの番号の小さい順に以下の通り行う。
すなわち、実施例1の開始位置の検出手段C150は、グリッド交点pを基準としたポイントrについて、グリッド交点pに最も近い番号1のポイントr1から延びる順方向の検査線R1が面に交差するか否かについて、前記交差の判別手段C148の判別結果を取得する。
図15Bにおいて、前記順方向の検査線R1が面と交差する場合には、次の番号2のポイントr2から延びる順方向の検査線R2が面に交差するか否かについて、前記交差の判別手段C148の判別結果を取得する。そして、前記順方向の検査線R2が面と交差する場合には、次の番号3のポイントr3から延びる順方向の検査線R3が面に交差するか否かについて、前記交差の判別手段C148の判別結果を取得する。同様にして、前記順方向の検査線Riが面と交差する場合には、次の番号(i+1)のポイントr(i+1)から延びる順方向の検査線R(i+1)が面に交差するか否かについて、前記交差の判別手段C148の判別結果を取得する。
そして、前記順方向の検査線R(i+1)が面と交差しない場合に、前の番号iの順方向の検査線Riが交差する面A1〜Anのうち、ポイントriから最も離間する面A1〜Anを検出する。なお、ポイントriから最も離間する面A1〜Anを検出する場合には、実施例1では、検査線Riが面A1〜Anに交差する交点を検出する。そして、交点とポイントriとの距離を演算する。そして、距離が最も大きい交点の面を、ポイントriから最も離間する面A1〜Anとして検出する。面A1〜Anを検出すると、検出された面A1〜Anの境界線と、前記チェック断面の演算手段C149で演算されたチェック断面Ωとの交点を演算する。そして、交点のうち、ポイントriから外側方向υdに最も離間した点を、開始位置Spとして検出する。すなわち、検査面M21を有する突部における飛び形状部Ar側の端に基づく点を、検出して開始位置Spとしている。
また、図15Cにおいて、前記順方向の検査線R1が面と交差しない場合には、今度は、番号1の逆方向の検査線R1′が面と交差するか否かについて、前記交差の判別手段C148の判別結果を取得する。逆方向の検査線R1′が面と交差する場合には、次の番号2のポイントr2から延びる逆方向の検査線R2′が面に交差するか否かについて、前記交差の判別手段C148の判別結果を取得する。同様にして、前記逆方向の検査線Ri′が面と交差する場合には、次の番号(i+1)のポイントr(i+1)から延びる逆方向の検査線R(i+1)′が面に交差するか否かについて、前記交差の判別手段C148の判別結果を取得する。
そして、前記逆方向の検査線R(i+1)′が面と交差しない場合に、前の番号iの逆方向の検査線Ri′が交差する面A1〜Anのうち、ポイントriに最も近接した面A1〜Anを検出する。なお、ポイントriに最も近接する面A1〜Anを検出する場合には、実施例1では、検査線Ri′が面A1〜Anに交差する交点を検出する。そして、交点とポイントriとの距離を演算する。そして、距離が最も小さい交点の面を、ポイントriに最も近接する面A1〜Anとして検出する。面A1〜Anを検出すると、検出された面A1〜Anの境界線と、前記チェック断面の演算手段C149で演算されたチェック断面Ωとの交点を演算する。そして、交点のうち、ポイントriから外側方向υdに最も離間した点を、開始位置Spとして検出する。すなわち、検査面M21を有する突部における飛び形状部Ar側の端に基づく点を、検出して開始位置Spとしている。
さらに、図15Aにおいて、実施例1の開始位置の検出手段C150は、番号1の順方向の検査線R1も逆方向の検査線R1′も面と交差しない場合には、前記検査線R1′が生成されたポイントr1が基準としたグリッド交点pを、開始位置Spとして検出する。すなわち、検査面M21を有する突部における飛び形状部Ar側の端に基づく点を、開始位置Spとして検出している。
図16はチェック断面上の終了位置の説明図であり、図16Aは一例の説明図、図16Bは図16Aとは異なる例の説明図、図16Cは図16A、図16Bとは異なる例の説明図である。
C151:終了位置の検出手段
第2の評価位置を設定する手段の一例としての終了位置の検出手段C151は、第2の評価位置の一例としての終了位置Epを検出して設定する。ポイントr1〜rkが配置される際に特定された境界線L1〜L3上のグリッド交点p毎に、終了位置Epを検出して設定する。
実施例1の終了位置の検出手段C151は、グリッド交点p毎の検出を、以下の通り行う。すなわち、実施例1の終了位置の検出手段C151は、グリッド交点pに対応して検出された前記開始位置Spを取得する。
そして、開始位置Spよりも外側方向υdにあるポイントr(i+1)〜rkのうち、開始位置Spに最も近いポイントr(i+1)を検出する。なお、前記ポイントr(i+1)は、前記開始位置の検出手段C150において、面と交差しない最初の検査線R,R′が延びるポイントr(i+1)に対応する。ただし、ポイントr0はグリッド交点pを表している。そして、前記ポイントr(i+1)を検出すると、ポイントr(i+1)から延びる順方向の検査線R(i+1)が面に交差するか否かについて、前記交差の判別手段C148の判別結果を取得する。
前記検査線R(i+1)が面と交差しない場合には、次の番号(i+2)のポイントr(i+2)から延びる順方向の検査線R(i+2)が面に交差するか否かについて、前記交差の判別手段C148の判別結果を取得する。同様にして、番号jの前記順方向の検査線Rjが面と交差しない場合には、次の番号(j+1)のポイントr(j+1)から延びる順方向の検査線R(j+1)が面に交差するか否かについて、前記交差の判別手段C148の判別結果を取得する。
そして、前記順方向の検査線R(j+1)が面と交差する場合には、その検査線R(j+1)が交差する面A1〜Anのうち、ポイントr(j+1)に最も近接する面A1〜Anを検出する。なお、ポイントr(j+1)に最も近接する面A1〜Anを検出する場合には、前記開始位置の検出手段C150と同様に、ポイントr(j+1)との距離が最も小さい交点の面を、ポイントr(j+1)に最も近接する面A1〜Anとして検出する。面A1〜Anを検出すると、検出された面A1〜Anの境界線と、前記チェック断面の演算手段C149で演算されたチェック断面Ωとの交点を演算する。そして、交点のうち、ポイントr(j+1)から、外側方向υdの反対側に最も離間した点を、終了位置Epとして検出する。すなわち、前記開口部Akの飛び形状部Arにおける前記突部側の端に基づく点を、終了位置Epとして検出する。
図17は開始位置と終了位置と長さの説明図である。
C152:長さの演算手段
形状の検査用の値の演算手段の一例としての長さの演算手段C152は、ポイントr1〜rkが配置される際に特定された境界線L1〜L3上のグリッド交点p毎に、開始位置Spと終了位置Epとに基づいた値の一例としての長さλ1,λ2を演算する。
図17において、実施例1の長さの演算手段C152は、開始位置Spと終了位置Epとの二点間の長さに関し、第1の方向の長さの一例としての判定方向υcに沿った長さλ1と、第2の方向の長さの一例としての外側方向υdに沿った長さλ2とを演算する。
具体的には、実施例1の判別値の演算手段C152では、開始位置Spから終了位置Epまで向かうベクトルυeを演算する。そして、ベクトルυeと判定方向υcとの内積υe・υcを演算して、判定方向に沿った長さλ1を演算する。また、ベクトルυeと外側方向υdとの内積υe・υdを演算して、外側方向υdに沿った長さλ2を演算する。なお、ベクトルυc,υdの大きさは1であり、互いに直交している。
図18は喰い切りラインの説明図であり、図18Aは勾配部の角度が5°で直線部が1(mm)より長い場合の説明図、図18Bは直線部が1(mm)よりも短い場合の説明図、図18Cは勾配部の角度が5°よりも小さい場合の説明図である。
C153:勾配部の判別手段
評価手段の一例であって、傾斜部の判別手段の一例としての勾配部の判別手段C153は、傾斜部の一例としての勾配部24の角度λθについて判別する。
図18において、相対的に接近離間移動して物品を成形する第1の型11と第2の型12とが判定方向υcに移動して、検査面M21の突部を成形する場合、検査面M21の外側方向υcの空間13では、型11,12が進入して互いに接触する。前記空間13に、型11と型12が進入して接触すると、型11と型12の間には、型と型の境界線の一例としての喰い切りライン21が形成される。
図19は物品の形状と型の形状の説明図であり、図19Aは成形対象の物品の斜視図、図19Bは物品を成形するときの断面図、図19Cは勾配部の角度が小さすぎる場合の説明図、図19Dは直線部の長さが短すぎる場合の説明図、図19Eは図19Eの要部拡大図である。
図18Aにおいて、実施例1では、喰い切りライン21の基準のライン形状として、開始位置Spから外側方向υdに長さλ3だけ延びる直線部22と、終了位置Epから外側方向υdの反対側に長さλ3だけ延びる直線部23と、直線部22と直線部23との間を結ぶ傾斜部の一例としての直線状の勾配部24とを有する形状が設定されている。
ここで、図18C、図19Cにおいて、勾配部24の傾斜する角度が、型の移動方向の一例としての判定方向υcに対して小さすぎる場合、第1の型11の勾配部11aと、第2の型12の勾配部12aとは、型の移動方向υcに沿った形状となり易い。よって、型11,12同士が接近する際に、誤差などで型11,12に移動方向υcと交差する方向に位置ズレが生じた場合、型11,12の角11b,12bが接触して、いわゆる、カジリが生じ易くなる。よって、型11,12が摩耗したり、欠ける等の破損が発生したり、型の寿命が短くなる恐れがある。
また、図18B、図19D、図19Eにおいて、直線部22,23の長さλ3が短すぎる場合には、型11,12が物品を成形する場合に、第1の型11の角11bと、第2の型12の角12bと、が接近する。角11b,12bが接近すると、角11b,12bの近傍には、型11と型12との境界部が集中して隙間が生じ易くなる。よって、前記隙間に、成形材料が流入する恐れが高まる。したがって、直線部22,23の長さλ3が短すぎる場合、成形される物品には、不要部、いわゆる、バリ10aが発生し易くなる。
そこで、実施例1の勾配部の判別手段C153は、予め設定された角度の一例として、勾配部24が判定方向υcに対して、角度5°以上傾斜しているか否かを判別する。前記条件は、実験や測定により予め設定されている。
具体的には、角度5°以上傾斜しているか否かを判別するために、(λ2−λ1・sin5°)が0以上であるか否かを判別する。なお、図16Aに示すように、(λ2−λ1・sin5°)は、2・λ3に等しい。よって、(λ2−λ1・sin5°)が正の場合、5°の勾配を有した上で、直線部22,23の長さλ3を正とすることが可能である。また、(λ2−λ1・sin5°)が負の場合には、5°から1°引いた角度4°について、(λ2−λ1・sin4°)が0以上であるか否かを判別する。同様にして、実施例1の勾配の判別手段C152は、角度λθ=4°,3°,2°,1°について、(λ2−λ1・sinλθ)が負の場合には、角度(λθ−1°)について、(λ2−λ1・sin(λθ−1°))が0以上であるか否かを判別する。
C154:直線部の判別手段
評価手段の一例であって、直交部の判別手段の一例としての直線部の判別手段C154は、予め設定された長さの一例として、直線部22,23の長さλ3が1(mm)以上か否か判別する。実施例1の直線部の判別手段C154は、前記勾配部の判別手段C153により、(λ2−λ1・sin5°)が0以上と判別された場合に、長さλ3が1(mm)よりも大きいか否か、すなわち、(λ2−λ1・sin5°)が2(mm)よりも大きいか否かを判別する。
C155:ラインの表示手段
評価結果の表示手段の一例としてのラインの表示手段C155は、検査面M21を有する突部の評価結果を、喰い切りライン21と共にディスプレイH2に表示する。すなわち、ラインの表示手段C155は、型11,12で検査面M21を有する突部を成形する場合に、型11,12が形成する喰い切りライン21を表示する。
実施例1のラインの表示手段C155は、前記検査面の選択手段C141が選択した全ての検査面M21について喰い切りの評価が終了すると、検査面M21毎に、各チェック断面Ωの食い切りライン21を表示する。また、実施例1のラインの表示手段C155は、勾配部の判別手段C153の判別結果と、直線部の判別手段C154の判別結果とに基づいて、喰い切りライン21を表示する。
具体的には、実施例1のラインの表示手段C155では、前記勾配部の判別手段C153により(λ2−λ1・sin5°)が0以上と判別され、且つ、前記直線部の判別手段C153によりλ3が1(mm)以上と判別された場合には、直線部22,23と勾配部24とを有する喰い切りライン21を緑色で表示する。
また、前記勾配部の判別手段C153により(λ2−λ1・sin5°)が0以上と判別され、且つ、前記直線部の判別手段C154によりλ3が1(mm)未満と判別された場合には、直線部22,23と勾配部24とを有する喰い切りライン21を黄色で表示する。
さらに、前記勾配部の判別手段C153により(λ2−λ1・sin5°)が負と判別された場合には、直線部22,23の長さλ3は0で、勾配部24のみを有する喰い切りライン21を表示する。なお、前記勾配部の判別手段C153により(λ2−λ1・sin5°)が負と判別された場合には、前記勾配部の判別手段C153により(λ2−λ1・sinλθ)が正となる角度λθも、食い切りライン21の近くに表示する。
(ライセンスサーバLSVの制御部の説明)
図2において、前記ライセンスサーバLSVのコンピュータ本体H1は、前記クライアントパソコンPCのコンピュータ本体H1と同様に、入出力インターフェース、ROM、RAM、CPU、クロック発振器等を有している。前記ライセンスサーバLSVは、前記ハードディスクやROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。また、前記ライセンスサーバLSVのハードディスクには、オペレーティングシステムOSが記憶されている。さらに、前記ライセンスサーバLSVのハードディスクには、設計支援用の認証プログラムAP1′等のアプリケーションプログラム等が記憶されている。前記設計支援用の認証プログラムAP1′は、クライアントパソコンPCに設計支援システムSの使用許諾の情報を送信する。
以下、認証プログラムAP1′の各機能(制御手段)を説明する。
(認証プログラムAP1′)
認証プログラムAP1′は、申請情報の受信手段C1′と、許諾情報の送信手段C2′と、申請情報の記憶手段C3′とを有する。
前記申請情報の受信手段C1′は、前記クライアントパソコンPCからの前記申請情報を受信する。
前記許諾情報の送信手段C2′は、前記許諾情報を送信する。
前記申請情報の記憶手段C3′は、前記申請情報を記憶する。
なお、実施例1の前記ライセンスサーバLSVは、前記クライアントパソコンPCとの間で情報の送受信を行い、申請情報に基づいて許諾情報を譲渡することにより、前記設計支援システムSの使用を許諾する。
(実施例1のフローチャートの説明)
次に、実施例1のクライアントパソコンPCの設計支援プログラムAP2の処理の流れをフローチャートを使用して説明する。なお、前記クライアントパソコンPCおよび前記ライセンスサーバLSVの認証プログラムAP1,AP1′に対応する処理については、前記クライアントパソコンPCが申請情報を送信して使用許諾の情報を受信して記憶すると共に、前記ライセンスサーバLSVが前記申請情報を送信して記憶し、前記使用許諾の情報を受信するだけであるため、フローチャートによる詳細な説明を省略する。
(実施例1の設計支援プログラムAP2のメイン処理のフローチャートの説明)
図20は本発明の実施例1の設計支援プログラムのメイン処理のフローチャートである。
図20のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記制御部のROM等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は前記制御部の他の各種処理、例えば、成形品の製図処理等と並行してマルチタスクで実行される。
図20に示すフローチャートは前記クライアントパソコンPCが電源オンした後、前記設計支援プログラムAP1が起動した場合に開始される。
図20のST1において、ユーザによりキーボードH3やマウスH4により開始の入力があるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST2に進み、ノー(N)の場合はST1を繰り返す。
ST2において、設計支援システムSの使用を許可するか否か判別する。イエス(Y)の場合はST3に進み、ノー(N)の場合はST10に進む。
ST3において、形状の記憶手段C102の記憶情報に基づいて、表面A1〜Anの形状データを取得する。そして、ST4に進む。
ST4において、次の(1)〜(4)の処理を実行する。そして、ST5に進む。
(1)成形対象の物品の画像1を表示する。
(2)突部の検出処理の実行開始用の画像2を表示する。
(3)喰い切りの評価処理の実行開始用の画像3を表示する。
(4)メイン処理の終了用の画像4を表示する。
ST5において、画像2が選択されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST6に進み、ノー(N)の場合はST7に進む。
ST6において、後述する図21〜図25のフローチャートに示す、突部M11〜M13を検出する突部の検出処理を実行する。そして、ST5に戻る。
ST7において、画像3が選択されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST8に進み、ノー(N)の場合はST9に進む。
ST8において、後述する図27〜図31のフローチャートに示す、喰い切りの評価を行う喰い切りの評価処理を実行する。そして、ST5に戻る。
ST9において、画像4が選択されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST10に進み、ノー(N)の場合はST5に戻る。
ST10において、設計支援システムプログラムAP2のメイン処理を終了する。
(実施例1の設計支援プログラムAP2の突部の検出処理のフローチャートの説明)
図21は実施例1の突部の検出処理のフローチャートであり、図20のST6のサブルーチンの説明図である。
図22は実施例1の突部の検出処理のフローチャートであり、図21の続きのフローチャートの説明図である。
図23は実施例1の突部の検出処理のフローチャートであり、図22の続きのフローチャートの説明図である。
図24は実施例1の突部の検出処理のフローチャートであり、図23の続きのフローチャートの説明図である。
図25は実施例1の突部の検出処理のフローチャートであり、図24の続きのフローチャートの説明図である。
図21に示すST101において、グリッド線のu方向間隔Luおよびv方向間隔Lvに基づいて、各面A1〜Anのグリッド交点p1〜pmを演算する。そして、ST102に進む。
ST102において、物品の表面A1を判別面M1として選択する。そして、ST103に進む。
ST103において、判別面M1における凹の接続の数N1を初期化する(N1=0)。そして、ST104に進む。
ST104において、判別面M1に隣接する隣接面M2を選択する。そして、ST105に進む。
ST105において、後述する図26に示す、隣接面M2が判別面M1に凸と凹のいずれで接続されているかの判別を行う接続の判別処理を実行する。そして、ST106に進む。
ST106において、接続の判別処理の判別結果に基づいて、隣接面M2が判別面M1に凹で接続されるか否かの判別する。イエス(Y)の場合はST107に進み、ノー(N)の場合はST108に進む。
ST107において、N1=N1+1を演算、すなわち、凹の接続の数N1に1追加する。そして、ST108に進む。
ST108において、判別面M1の隣接面M2が全て選択済みか否か判別する。イエス(Y)の場合は図22に示すST110に進み、ノー(N)の場合はST109に進む。
ST109において、次の隣接面M2を選択する。そして、ST105に戻る。
図22に示すST110において、N1が1以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST111に進み、ノー(N)の場合は図25に示すST174に進む。
ST111において、凹の境界線Lのうち、両端が凸の境界線Lに接続されている境界線があるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST112に進み、ノー(N)の場合は図25に示すST173に進む。
ST112において、凹の境界線Lのうち、両端が凸の境界線Lに接続されている境界線Lを、第2の凹の境界線L0として選択する。そして、ST113に進む。
ST113において、判定方向υcを設定する。そして、ST114に進む。
ST114において、第2の凹の境界線L0以外の境界線Lを特定する。そして、ST115に進む。
ST115において、特定された境界線L上のグリッド交点pを特定する。そして、ST116に進む。
ST116において、特定されたグリッド交点pのうち、最初のグリッド交点pを選択する。そして、ST117に進む。
ST117において、選択されたグリッド交点pに対応して、外側方向υdを演算する。そして、ST118に進む。
ST118において、選択されたグリッド交点pに対応して、外側方向υdにポイントr1〜rkを配置する。そして、ST119に進む。
ST119において、次の(1)、(2)の処理を実行する。そして、図23に示すST120に進む。
(1)ポイントr1〜rk毎に順方向の判定線R1〜Rkを生成する。
(2)ポイントr1〜rk毎に逆方向の判定線R1′〜Rk′を生成する。
図23に示すST120において、最初のポイントr1を選択する。そして、ST131に進む。
ST131において、ポイントrから延びる順方向の判定線Rが面に交差するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST133に進み、ノー(N)の場合はST132に進む。
ST132において、ポイントrから延びる逆方向の判定線R′が面に交差するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST133に進み、ノー(N)の場合はST134に進む。
ST133において、ポイントrを交差が生じるポイントrとして記憶する。そして、ST134に進む。
ST134において、ポイントr1〜rkが全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST136に進み、ノー(N)の場合はST135に進む。
ST135において、次のポイントrを選択する。そして、ST131に戻る。
ST136において、最初のポイントr1を選択する。そして、ST137に進む。
ST137において、ポイントrにおいて交差が生じたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST138に進み、ノー(N)の場合はST140に進む。
ST138において、ポイントr1〜rkが全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST144に進み、ノー(N)の場合はST139に進む。
ST139において、次のポイントrを選択する。そして、ST137に戻る。
ST140において、ポイントr1〜rkが全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST144に進み、ノー(N)の場合はST141に進む。
ST141において、次のポイントrを選択する。そして、ST142に進む。
ST142において、ポイントrにおいて交差が生じたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST145に進み、ノー(N)の場合はST143に進む。
ST143において、ポイントr1〜rkが全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST144に進み、ノー(N)の場合はST141に戻る。
ST144において、選択されたグリッド交点pには、飛び形状部Arが存在しないことを検出する。そして、ST146に進む。
ST145において、選択されたグリッド交点pには、飛び形状部Arが存在することを検出する。そして、ST146に進む。
ST146において、凹の境界線L0以外の境界線L上のグリッド交点pが全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合は図24に示すST148に進み、ノー(N)の場合はST147に進む。
ST147において、凹の境界線L0以外の境界線L上のグリッド交点pに関し、次のグリッド交点pを選択する。そして、図22に示すST117に戻る。
図24に示すST148において、判別面M1上のグリッド交点p1〜pmから判定方向υcに向かって判定線H1〜Hmを生成する。そして、ST149に進む。
ST149において、最初の判定線H1を選択する。そして、ST150に進む。
ST150において、判定線Hが面に交差するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST158に進み、ノー(N)の場合はST151に進む。
ST151において、判定線H1〜Hmが全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST153に進み、ノー(N)の場合はST152に進む。
ST152において、次の判定線Hを選択する。そして、ST150に戻る。
ST153において、凹の境界線L0以外の境界線L上のグリッド交点pにおいて、最初のグリッド交点pを選択する。そして、ST154に進む。
ST154において、グリッド交点pに対応して、飛び形状部Arが検出されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST155に進み、ノー(N)の場合はST158に進む。
ST155において、凹の境界線L0以外の境界線L上の全てのグリッド交点pが全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST157に進み、ノー(N)の場合はST156に進む。
ST156において、凹の境界線L0以外の境界線L上の全てのグリッド交点pにおいて、次のグリッド交点pを選択する。そして、ST154に戻る。
ST157において、判別面M1に対して開口部Akが存在することを検出する。そして、図25に示すST159に進む。
ST158において、判別面M1に対して開口部Akが存在しないことを検出する。そして、図25に示すST172に進む。
図25に示すST159において、凹の境界線の数N1が1であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST160に進み、ノー(N)の場合はST171に進む。なお、このとき、凹の境界線Lの数N1は1以上である。よって、凹の境界線の数N1が1でない場合、2以上となる。
ST160において、判別面M1を、爪を構成する面M11として検出する。そして、ST174に進む。
ST171において、判別面M1を、屈曲している爪を構成する面M12として検出する。そして、ST174に進む。
ST172において、判別面M1を、突部を構成する面M13として検出する。そして、ST174に進む。
ST173において、判別面M1は突部を構成する面とは検出しない。そして、ST174に進む。
ST174において、判別面M1の検出結果M11〜M13および演算結果を記憶する。そして、ST175に進む。
ST175において、第2の凹の境界線L0が全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST177に進み、ノー(N)の場合はST176に進む。
ST176において、次の第2の凹の境界線L0を選択する。そして、図22に示すST113に戻る。
ST177において、全ての面A1〜Anが判別面として選択済みか否かを判別する。
イエス(Y)の場合はST179に進み、ノー(N)の場合はST178に進む。
ST178において、次の面A2〜Anを判別面M1として選択する。そして、図21に示すST103に戻る。
ST179において、記憶された全ての突部M11〜M13を着色してディスプレイH2に表示する。そして、突部の検出処理を終了して図20のメイン処理に戻る。
(実施例1の設計支援プログラムAP2の接続の判別処理のフローチャートの説明)
図26は接続の判別処理のフローチャートであり、図21のST105のサブルーチンの説明図である。
図26に示すST201において、次の(1),(2)の処理を実行する。そして、ST202に進む。
(1)判別面M1を取得する。
(2)隣接面M2を取得する。
ST202において、判別面M1と隣接面M2の境界線Lを特定する。そして、ST203に進む。
ST203において、境界線Lの二等分点q0を演算する。そして、ST204に進む。
ST204において、次の(1),(2)の処理を実行する。そして、ST205に進む。
(1)二等分点q0において境界線Lに直交し且つ距離δ離れた判別面M1上の近傍点q1を演算する。
(2)二等分点q0において境界線Lに直交し且つ距離δ離れた隣接面M2上の近傍点q2を演算する。
ST205において、次の(1),(2)の処理を実行する。そして、ST206に進む。
(1)判別面M1に関し、近傍点q1の法線ベクトルυαを演算する。
(2)隣接面M2に関し、近傍点q2の法線ベクトルυβを演算する。
ST206において、υa=υβ−υαを演算する。そして、ST207に進む。
ST207において、判別面M1上の近傍点q1から、隣接面M2上の近傍点q2に向かうベクトルυbを演算する。そして、ST208に進む。
ST208において、内積υa・υbを演算する。そして、ST209に進む。
ST209において、内積υa・υbが正か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST210に進み、ノー(N)の場合はST211に進む。
ST210において、判別面M1と隣接面M2は凸の接続であると判別する。そして、接続の判別処理を終了して図21の突部の検出処理に戻る。
ST211において、判別面M1と隣接面M2は凹の接続であると判別する。そして、接続の判別処理を終了して図21の突部の検出処理に戻る。
(実施例1の設計支援プログラムAP2の喰い切りの評価処理のフローチャートの説明)
図27は実施例1の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図20のST8のサブルーチンの説明図である。
図28は実施例1の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図27の続きのフローチャートの説明図である。
図29は実施例1の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図28の続きのフローチャートの説明図である。
図30は実施例1の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図29の続きのフローチャートの説明図である。
図31は実施例1の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図30の続きのフローチャートの説明図である。
図27に示すST301において、判別結果の記憶手段C127に記憶された情報を読み込む。そして、ST302に進む。
ST302において、爪を構成する面M11,M12のうち、最初の検査面M21を選択する。そして、ST303に進む。
ST303において、検査面M21に隣接する隣接面M22を選択する。そして、ST304に進む。
ST304において、検査面M21の凹の境界線Lの数N1が2以上か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST305に進み、ノー(N)の場合はST317に進む。
ST305において、検査面M21について、第2の凹の境界線L0の数N2、すなわち、両端が凸の境界線となる凹の境界線Lの数N2を計測する。そして、ST306に進む。
ST306において、第2の凹の境界線L0の数N2が2以上か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST307に進み、ノー(N)の場合はST317に進む。
ST307において、第2の凹の境界線L0で接続された隣接面M22の面積を全て取得する。そして、ST308に進む。
ST308において、次の(1),(2)の処理を実行する。そして、ST309に進む。
(1)順番が最初の隣接面M22を第1の比較面として設定する。
(2)順番が次の隣接面M22を第2の比較面として設定する。
ST309において、第1の比較面の面積が、第2の比較面の面積以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST310に進み、ノー(N)の場合はST313に進む。
ST310において、第2の凹の境界線L0で接続された隣接面M22が全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST312に進み、ノー(N)の場合はST311に進む。
ST311において、第2の凹の境界線L0で接続された隣接面M22のうち、次の隣接面M22を第2の比較面M22として設定する。そして、ST309に戻る。
ST312において、第1の比較面と設定された隣接面M22を最大の面積の隣接面として特定する。そして、ST316に進む。
ST313において、第2の凹の境界線L0で接続された隣接面M22が全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST315に進み、ノー(N)の場合はST314に進む。
ST314において、第2の凹の境界線L0で接続された隣接面M22のうち、次の隣接面M22を第1の比較面として設定する。そして、ST309に戻る。
ST315において、第2の比較面と設定された隣接面M22を最大の面積の隣接面として特定する。そして、ST316に進む。
ST316において、最大の面積の隣接面M22と検査面M21との境界線Lを基端部の境界線L0として特定する。そして、図28に示すST318に進む。
ST317において、第2の凹の境界線L0を基端部の境界線L0として特定する。そして、図28に示すST318に進む。
図28に示すST318〜ST324の処理は、判別面M1の凹の境界線L0に基づいて判定線R,R′が生成されるのに替えて、検査面M21の第2の凹の境界線L0に基づいて検査線R,R′が生成される点以外は、突部の検出処理のST111〜ST118と同様なので詳細な説明は省略する。
ST325において、グリッド交点pに対応して、判定方向υcと外側方向υdに基づいて、チェック断面Ωを演算する。そして、図29に示すST326に進む。
図29に示すST326において、i=1とする。そして、ST327に進む。
ST327において、ポイントriから延びる順方向の検査線Riが面に交差するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST328に進み、ノー(N)の場合はST330に進む。
ST328において、ポイントr1〜rkから延びる順方向の検査線R1〜Rkが全て選択済みか否か、すなわち、i≧kであるか否かを判別する。イエス(Y)の場合は図31に示すST363に進み、ノー(N)の場合はST329に進む。
ST329において、i=i+1を演算する。そして、ST327に戻る。
ST330において、i=i−1を演算する。そして、ST331に進む。
ST331において、i=0か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST335に進み、ノー(N)の場合はST332に進む。
ST332において、検査線Riが交差してポイントriから最も離間した面を検出する。そして、ST333に進む。
ST333において、離間した面の境界線と、チェック断面Ωと、の交点を演算する。そして、ST334に進む。
ST334において、交点のうち、外側方向υdに離間した点を開始位置Spとして検出する。そして、図30に示すST345に進む。
ST335において、i=1を設定する。そして、ST336に進む。
ST336において、ポイントriから延びる逆方向の検査線Ri′が面に交差するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST337に進み、ノー(N)の場合はST339に進む。
ST337において、ポイントr1〜rkから延びる逆方向の検査線R1′〜Rk′が全て選択済みか否か、すなわち、i≧kであるか否かを判別する。イエス(Y)の場合は図31に示すST363に進み、ノー(N)の場合はST338に進む。
ST338において、i=i+1を演算する。そして、ST336に戻る。
ST339において、i=i−1を演算する。そして、ST340に進む。
ST340において、i=0か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST344に進み、ノー(N)の場合はST341に進む。
ST341において、逆方向の検査線Ri′が交差してポイントriに最も近接した面を検出する。そして、ST342に進む。
ST342において、近接した面の境界線と、チェック断面Ωと、の交点を演算する。そして、ST343に進む。
ST343において、交点のうち、外側方向υdに離間した点を開始位置Spとして検出する。そして、図30に示すST345に進む。
ST344において、選択しているグリッド交点pを、開始位置Spとして検出する。そして、図30に示すST345に進む。
図30に示すST345において、j=i+1とする。そして、ST346に進む。
ST346において、ポイントrjから延びる順方向の検査線Rjが面に交差するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST349に進み、ノー(N)の場合はST347に進む。
ST347において、ポイントr(i+1)〜rkから延びる順方向の検査線R(i+1)〜Rkが全て選択済みか否か、すなわち、j≧kであるか否かを判別する。イエス(Y)の場合は図31に示すST363に進み、ノー(N)の場合はST348に進む。
ST348において、j=j+1を演算する。そして、ST346に戻る。
ST349において、順方向の検査線Rjが交差してポイントrjに最も近接した面を検出する。そして、ST350に進む。
ST350において、近接した面の境界線と、チェック断面Ωと、の交点を演算する。そして、ST351に進む。
ST351において、交点のうち、ポイントrjに対して、外側方向υdの反対側に離間した点を終了位置Epとして検出する。そして、ST352に進む。
ST352において、次の(1),(2)の処理を実行する。そして、図31に示すST353に進む。
(1)開始位置Spと終了位置Spとに基づいて、判定方向υcの長さλ1を演算する。
(2)開始位置Spと終了位置Spとに基づいて、外側方向υdの長さλ2を演算する。
図31に示すST353において、λθ=5°に設定する。そして、ST354に進む。
ST354において、(λ2−λ1・sinλθ)が0以上か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST356に進み、ノー(N)の場合はST355に進む。
ST355において、λθ=λθ−1°を演算する。そして、ST354に戻る。
ST356において、λθが5°以上か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST357に進み、ノー(N)の場合はST360に進む。
ST357において、(λ2−λ1・sin5°)が2以上か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST358に進み、ノー(N)の場合はST359に進む。
ST358において、開始位置Spと終了位置Epとを結ぶ喰い切りライン21を緑色で表示する。そして、ST361に進む。
ST359において、開始位置Spと終了位置Epとを結ぶ喰い切りライン21を黄色で表示する。そして、ST361に進む。
ST360において、次の(1),(2)の処理を実行する。そして、ST361に進む。
(1)開始位置Spと終了位置Epとを結ぶ喰い切りライン21を赤色で表示する。
(2)角度λθを表示する。
ST361において、基端部の境界線L0以外の境界線L上のグリッド交点pが全て選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST363に進み、ノー(N)の場合はST362に進む。
ST362において、基端部の境界線L0以外の境界線L上のグリッド交点pにおいて、次のグリッド交点pを選択する。そして、図28に示すST322に戻る。
ST363において、全ての爪を構成する面M11,M12が判別面M11として選択済みか否かを判別する。イエス(Y)の場合は食い切りの評価処理を終了して図20のメイン処理に戻り、ノー(N)の場合はST364に進む。
ST364において、次の爪を構成する面M11,M12を判別面M11として選択する。そして、図27に示すST303に戻る。
(実施例1の作用)
(設計支援プログラムAP2の機能)
前記構成を備えた実施例1の設計支援システムSでは、設計支援プログラムAP2が実行されて、図20に示すメイン処理が実行される。図3に示す画像2を選択した入力がされると、図21〜図25に示す突部の検出処理のサブルーチンが呼び出される。また、図3に示す画像3を選択した入力がされると、図27〜図31に示す喰い切りの評価処理のサブルーチンが呼び出される。
図32は実施例1の突部の検出処理の作用説明図であり、図32Aは物品の形状に対応する判別面の一例の説明図、図32Bは図32Aとは異なる一例の説明図、図32Cは図32A、図32Bとは異なる一例の説明図、図32Dは図32A〜図32Cとは異なる一例の説明図、図32Eは図32A〜図32Dとは異なる一例の説明図、図32Fは図32A〜図32Eとは異なる一例の説明図、図32Gは図32A〜図32Fとは異なる一例の説明図、図32Hは図32A〜図32Gとは異なる一例の説明図である。
突部の検出処理のサブルーチンが呼び出されると、突部の検出処理のST101が実行されて、物品の3次元データに基づいて面A1〜Anのグリッド交点p1〜pmが演算される。また、図32A〜図32Hにおいて、ST102では、突部か否かについて判別される最初の判別面M1が選択される。
判別面M1が選択されると、ST103〜ST108が実行されて、判別面M1に対して凹で接続される隣接面M2の数N1が数えられる。すなわち、判別面M1の境界線Lのうち、凹の境界線Lの数N1が計測される。
そして、ST109,ST110が実行されて、凹の境界線の数N1が1以上の場合には、図32C〜図32Hに示すように、第2の凹の境界線L0が選択される。なお、図32A、図32Bに示すように、凹の境界線の数N1が0の場合や、第2の凹の境界線L0が0の場合には、実施例1では、判別面M1は、突部を構成する面とは検出されない。そして、このときは、ST177〜ST179が実行されて、次の判別面M1が選択される。
判別面M1について、第2の凹の境界線L0が選択されると、ST112〜ST114が実行され、判別面M1に対して判定方向υcが設定され、第2の凹の境界線L0以外の境界線L上のグリッド交点pが特定される。ST115〜ST119では、特定されたグリッド交点p毎に、判定方向υcに直交し且つ境界線Lに直交する外側方向υdに向かって、ポイントr1〜rkを配置する。そして、前記ポイントr1〜rkから、判定方向υcに沿って延びる判定線R1〜Rk,R1〜Rk′を生成する。ST120,ST131〜ST144では、ポイントrの順に判別して、判定線R,R′が面A1〜Anに交差するか否かが、交差しない場合から交差する場合に変化する場合に、グリッド交点pに対応して、図32E〜図32Hに示すように、飛び形状部Arが存在すると検出する。
各グリッド交点pに対して、飛び形状部Arの存在の判別が終了すると、ST148〜ST152が実行されて、判別面M1が判定方向υcに露出しているか否かが判別される。すなわち、判別面M1の判定方向υcに物品の形状が存在しないか否かが判別される。図32F〜図32Hに示すように、判別面M1に対して判定方向υcに物品の形状が存在しない場合には、ST154〜ST158が実行されて、開口部Akが存在するか否かが検出される。すなわち、図32G,図32Hに示すように、境界線L上の前記グリッド交点p全てに対して飛び形状部Akが存在している場合に、開口部Akが存在すると検出される。
ここで、第2の凹の境界線L0が存在する場合、判別面M1は、第2の凹の境界線L0で隣接面M2から突出した形状の面を構成している。
また、判別面M1に対して、実施例1の開口部Akが存在している場合には、判別面M1の周り、すなわち、第2の凹の境界線L0以外の境界線Lの外側方向υdには、判定方向υcに沿って延びる貫通した空間が形成されている。よって、判別面M1が、面を構成している突出した形状は、図32G,図32Hに示すように、開口部Akの内周部分に比べて小さく、突出している量が小さくなり易い。
したがって、実施例1のST159〜ST172では、図32Gに示すように、開口部Akが存在し且つ凹の境界線の数N1が1の場合には、前記判別面M1が、爪を構成している面M11として検出される。また、図32Hに示すように、開口部Akが存在し且つ凹の境界線の数N1が2以上の場合には、前記判別面M1が、屈曲している爪を構成している面M12として検出される。なお、図32C〜図32Fに示すように、第2の凹の境界線L0を有していれば、開口部Akが存在しない場合でも、判別面M1が、突部を構成している面M13として検出される。
判別面M1について突部か否かの判別が終了すると、ST175〜ST179が実行されて、次の面M1が選択されて判別される。そして、全ての面A1〜Anの判別が終了すると、ST155が実行されて、突部の検出結果がディスプレイH2に表示される。突部の検出結果が表示されると、突部の検出処理のサブルーチンが終了して、メイン処理に戻る。
図33は実施例1の画面表示の作用説明図であり、図33Aは図32Cに対応する説明図、図33Bは図32Fに対応する説明図、図33Cは図32Eに対応する説明図、図33Dは図32Gに対応する説明図である。
したがって、突部の検出処理が実行されると、平らな爪や屈曲している爪などの突部が、物品の3次元データに基づいて自動的に検出される。そして、実施例1では、図33に示すように、突部の検出結果がディスプレイH2に表示されて、前記成形対象の物品の画像1上に、検出された面M11〜M13が色分けされて表示される。よって、作業者は、面M11〜M13の種類に応じて、ディスプレイH2の画像1上で突部の位置を視認することが可能となる。
ここで、突部の検出処理が行われる前の物品の画像1に基づいて、作業者が自分で突部を検出しようとする場合、突部を見落とし易く、時間が掛かり易い。特に、実施例1の面M11,M12のように、開口部Akに対向する突部は、物品の外壁に配置される形状とはなり難く、物品の内側に配置される形状となり易い。したがって、作業者が画像1上で面M11,M12を検出しようとしても、外壁の形状に隠れてしまう場合があって、検出するのに時間がかかる場合があり、また、見落とす場合もある。その上、物品の形状が複雑になればなるほど、時間がかかり易くて見落とし易くなる。これに対して、実施例1の設計支援システムSでは、自動的に突部が検出されている。よって、自動で突部が検出されない場合に比べて、作業者は、短時間で精度良く、突部の位置を認識し易くなっている。
なお、一般に、爪を構成する形状の外表面は、同一の面に対して、第2の凹の境界線L0で接続される。よって、爪の形状を構成する部分の表面の多くは、面M11〜M13として検出され、着色されて表示される。したがって、図33に示すように、ディスプレイH2の画像1上では、爪の部分などは、着色された面が集中した状態で表示され易い。
図34は実施例1の食い切りの評価処理の作用説明図であり、図34Aは形状の一例の斜視図、図34Bは図34Aにおける喰い切りラインの説明図である。
図35は実施例1の食い切りの評価処理の作用説明図であり、図35Aは図34Aとは異なる形状の一例の斜視図、図35Bは図35Aにおける喰い切りラインの説明図である。
図20に示すメイン処理において、画像3を選択した入力がされて、喰い切りの評価処理のサブルーチンが開始されると、図27〜図31に示す喰い切りの評価処理が実行される。喰い切りの評価処理のST301〜ST303では、突部の検出結果が読み込まれて、爪を構成する面M11,M12が検査面M21として設定される。よって、実施例1の喰い切りの評価処理では、突部の検出処理により自動で検出された面M11,M12が設定される。
そして、ST304〜ST306では、基端部の候補の境界線の一例としての第2の凹の境界線L0の数N2、すなわち、両端が凸の境界線となる凹の境界線L0の数N2が数えられる。そして、基端部の候補の境界線の数N2が2以上存在する場合には、ST306〜ST316が実行されて、面積の大きい面が爪を支持する面であると判別して、基端部の境界線L0が特定される。なお、凹の境界線の数N1が2以上でない場合や、第2の凹の境界線の数N2が2以上でない場合には、一つだけ存在する凹の境界線L0を基端部の境界線L0として設定される。
基端部の境界線L0が特定されると、ST318〜ST325が実行されて、判定方向υcが設定されて、基端部の境界線L0以外の境界線L上のグリッド交点pが特定される。そして、ST321〜ST324では、特定されたグリッド交点p毎に、判定方向υcに直交し且つ境界線Lに直交する外側方向υdに向かって、ポイントr1〜rkが配置される。ポイントr1〜rkが配置されると、前記ポイントr1〜rkから、判定方向υcに沿って延びる検査線R1〜Rk,R1〜Rk′が生成される。そして、ST325では、特定されたグリッド交点p毎に、判定方向υcと外側方向υdとに基づいたチェック断面Ωが演算される。
チェック断面Ωが演算されると、ST326〜ST344が実行されて、開始位置Spが設定される。すなわち、図16に示すように、最初のポイントr1において、順方向の検査線R1が面に交差する場合には、検査面M21に対して順方向側、いわば、検査面M21に対して上側に曲がっている形状において、判定方向υc且つ外側方向υdの面の境界線が開始位置Spに設定される。また、最初のポイントr1において、順方向の検査線R1が面に交差せず、且つ、逆方向の検査線R1′が面に交差する場合には、検査面M21に対して逆方向側、いわば、検査面M21に対して下側に曲がっている形状において、判定方向υc且つ外側方向υdの面の境界線上の位置が開始位置Spに設定される。さらに、最初のポイントr1において、順方向の検査線R1も、逆方向の検査線R1′も面に交差しない場合には、検査面M21上のグリッド交点pが開始位置Spに設定される。
開始位置Spが設定されると、ST345〜ST351が実行されて、検査面M21に対して離間した開口部Akの形状において、判定方向υcと反対側の方向且つ外側方向υdと反対側の方向の面の境界線上の位置が終了位置Epに設定される。
なお、判定方向υcの上流側に第1の型11が配置され、判定方向υcの下流側に第2の型12が配置される場合、物品の形状の面は、第1の型11のみで成形可能な面と、第2の型のみで成形可能な面と、型11,12のいずれでも成形可能な面と、型11,12のいずれでも成形不可能な面と、に分類できる。すなわち、実施例1では、第1の型11で成形可能な面と、第2の型12のみで成形可能な面との境界線が検出されて、開始位置Spが設定されている。また、第1の型11のみで成形可能な面と、第2の型12で成形可能な面との境界線が検出されて、終了位置Epが設定されている。
開始位置Spと終了位置Epとが設定されると、ST352が実行され、チェック断面Ω上において、判定方向υcに沿った長さλ1と、外側方向υdに沿った長さλ2が演算される。そして、ST353〜ST357では、長さλ1,λ2に基づいて、開始位置Spと終了位置Epとを結ぶ喰い切りライン21の評価がされる。すなわち、喰い切りライン21において、勾配部24を5°傾斜させることが可能か否かが判別される。また、喰い切りライン21において、勾配部24を5°傾斜させた上で、直線部22,23を1(mm)以上確保可能か否かが判別される。
そして、ST358〜ST360では、勾配部24を5°傾斜させ且つ直線部22,23を1(mm)以上確保可能な場合には、図34Bに示すように、食い切りライン21が緑色で表示される。また、勾配部24を5°傾斜させることが可能であるが、直線部22,23を1(mm)以上確保できない場合には、図35Bに示すように、食い切りライン21が黄色で表示される。さらに、勾配部24を5°傾斜させることができない場合には、図35Bに示すように、食い切りライン21が赤色で表示される。
そして、ST362〜ST363が実行されて、次のグリッド交点pについて評価が繰り返される。そして、検査面M21に関する評価が終了すると、次の面11,M12が選択され、全ての面M11,M12の評価が終了すると、食い切りの評価処理のサブルーチンが終了して、メイン処理に戻る。
一般に、型11,12の移動方向に対して段差形状があり、前記段差形状の間に空間が生じて離間している場合には、前記段差形状を型11,12で成形しようとすると、型11,12には段差形状に応じて喰い切り形状が生じ易い。型11,12に喰い切り形状が生じる場合、基準のライン形状において、勾配部の角度が小さすぎる場合には、型11,12にはカジリが生じる恐れがある。また、直線部が短すぎる場合には、バリが発生する恐れがある。したがって、前記段差形状は、型11,12にカジリやバリを生じさせ難い形状であることが望ましい。
ここで、実施例1の爪を構成する面M11,M12、すなわち、開口部Akに対向する突部M11,M12では、突部M11,M12と開口部Akの飛び形状部Arとが、前記空間の生じた段差形状となり易い。よって、判定方向υcに沿って型11,12を配置して面M11,M12と開口部Akとを成形しようとすると、型11,12には喰い切り形状が生じ易い。したがって、実施例1の喰い切りの評価処理では、爪を構成する面M11,M12と、開口部Akとの間に喰い切りライン21を形成して、食い切りライン21の評価、すなわち、成型不良が生じ易い突部か否かの評価がされる。そして、評価に応じて、食い切りライン21が色分けされて表示される。
すなわち、緑色の食い切りライン21が表示された場合には、爪M11,M12と開口部Akとは、カジリやバリなどが発生し難い形状であることが作業者に認識可能となっている。また、黄色の喰い切りライン21が表示された場合には、喰い切りライン21の直線部22,23が短く、成形後の物品にバリが生じる恐れがあることが作業者に認識可能となっている。さらに、喰い切りライン21が赤色で表示された場合には、喰い切りライン21の勾配部24の角度λθが確保されず、型11,12にカジリが生じて寿命が短くなる恐れがあることが作業者に認識可能となっている。
したがって、実施例1では、食い切りライン21の評価に応じて、爪を構成する面M11,M12や開口部Ak等の物品の形状を、作業者が検討可能となっている。すなわち、型11,12が実際に作成される前に、作業者は物品の3次元データを修正でき、修正した物品の形状に応じて型11,12を作成することが可能となる。したがって、食い切りライン21の評価がされない場合に比べて、実施例1では、物品の成形時に、カジリやバリの発生が低減され易くなっている。
特に、実施例1の食い切りの評価処理では、評価対象の面M11,M12は、突部の検出処理により自動で検出される。よって、実施例1では、自動で検出されない場合に比べて、食い切りの評価対象の面M11,M12の見落としが低減されている。したがって、実施例1では、自動で検出されない場合に比べて、精度良く、カジリやバリの発生が低減され易くなっている。
(実施例2の制御部の説明)
図36は実施例2のクライアントパソコンおよびライセンスサーバの制御部が備えている各機能を機能ブロック図で示した図であり、実施例1の図2に対応する図である。
図37は実施例2のクライアントパソコンおよびライセンスサーバの制御部が備えている各機能を機能ブロック図で示した図であり、図36の続きの図である。
次に本発明の実施例2の設計支援システムSの説明を行うが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
(設計支援プログラムAP2′)
(突部の検出モジュールAP22′)
図36、図37において、実施例2の設計支援プログラムAP2′の突部の検出モジュールAP22′では、第2の凹の二等分点の演算手段C201と、対向位置の演算手段C202と、が追加されている。また、実施例2の突部の検出モジュールAP22′では、実施例1の手段C119,C123,C125,C127に替えて、手段C119′,C123′,C125′,C127′を有する。
図38は対向位置の説明図であり、図38Aは隣接面が平面形状の説明図、図38Bは隣接面が曲面形状の説明図である。
C201:第2の凹の二等分点の演算手段
第2の凹の境界線上の点を演算する手段の一例としての第2の凹の二等分点の演算手段C201は、第2の凹の境界線L0上の点の一例として、第2の凹の境界線L0の二等分点q11を演算する。
C202:対向位置の演算手段
対向する境界線の特定手段の一例としての対向位置の演算手段C202は、第2の凹の境界線L0に交差する方向であって、判別面M1側にある面上の位置を特定する。図38において、実施例2の対向位置の演算手段C202は、第2の凹の境界線L0に交差する方向の一例として、二等分点q11において境界線L0に直交し且つ判定方向υcに直交する方向であって且つ判別面M1の表面に沿った内側に向かう方向υd′を演算する。また、実施例2の対向位置の演算手段C202は、前記第2の凹の二等分点の演算手段C201により演算された二等分点q11から、判定方向υcとは逆方向、すなわち、判別面M11の裏側に向かって、予め設定された微小距離δだけ移動した位置q12を演算する。
そして、前記裏側の位置q12から、演算された方向υd′に向かって延びる半直線状の線Rtを生成する。そして、線Rtが交差する面のうち、位置q12に近接した面、すなわち、線Rtが最初に交差した面との交点q13を演算する。したがって、実施例2では、第2の凹の境界線L0が選択されると、判別面M1における境界線L1〜L3において、第2の凹の境界線L0に交差する方向の境界線L2が特定可能である。また、基端部の境界線L0に交差する方向の境界線L2に対応して、検査面M21を有する突部上の位置q13が特定可能である。よって、前記境界線の選択手段C117と、対向位置の演算手段C202とにより、実施例2の境界線を特定する手段C117+C202が構成される。
C119′:ポイントの配置手段
実施例2のポイントの配置手段C119′は、対向位置の演算手段C202で演算された位置q13と、第2の凹の境界線L0の両端の位置q14,q15との3箇所の位置に基づいて、ポイントrを配置する。具体的には、演算された位置q13については、位置q13から方向υd′に向かってポイントr1〜rkを配置する。また、第2の凹の境界線L0の端点の位置q14,q15については、位置q14,q15における境界線L0の接線の外側の方向υd″に向かって、位置q14,q15からポイントを配置する。したがって、実施例2では、位置q13〜q15を基準に、各位置q13〜q15ごとの方向υd、υd″にポイントr1〜rkを配置する点が実施例1と異なっている。
ここで、位置q13の方向υd′に配置されたポイントr1〜rkは、第2の凹の境界線L0に対向した境界線L2に対して、離間する方向に配置されている。また、位置q14の方向υd″に配置されたポイントr1〜rkは、第2の凹の境界線L0以外の境界線であって位置q14で接続される前記境界線L1に対して、離間する方向に配置されている。さらに、位置q15の方向υd″に配置されたポイントr1〜rkは、第2の凹の境界線L0以外の境界線であって位置q15から延びる境界線L3に対して、離間する方向に配置されている。なお、実施例2では、位置q13の方向υd′を、位置q13に対する外側の意味で、対向部の外側方向υd′と記載する。また、位置q14,q15の各方向υd″を、第2の凹の境界線の両端の位置q14,q15、すなわち、判別面M1を基準にした突部の側端部q14,q15の外側の意味で、側端部の外側方向υd″と記載する。
C123′:飛び形状部の判別手段
実施例2の飛び形状部の判別手段C123′は、判別面M1から前記外側方向υd′,υd″に、離間した飛び形状部Arが存在するか否かを判別する。実施例2では、位置q13〜q15毎に、飛び形状部Arが存在するか否かを判別する点が実施例1と異なるだけなので、詳細な説明は省略する。
C125′:開口部の判別手段
実施例2の開口部の判別手段C125′は、開口部Akが存在するか否かを判別する。実施例2では、露出の判別手段C124が判別面M1が露出していると判別し、且つ、飛び形状部の判別手段C123′が、3つの全ての外側方向υd′,υd″に飛び形状部Arが存在していると判別した場合に、開口部Akが存在すると判別する。
C127′:判別結果の記憶手段
実施例2の判別結果の記憶手段C127′は、実施例1の判別結果の記憶手段C127と同様に、突部を構成する面M11〜M13や判別結果を記憶する。また、実施例2の判別結果の記憶手段C127′は、検出された面M11〜M13毎に、ポイントの配置手段C119′が配置した番号1のポイントr1から延びる順方向の検査線R1が面に交差したか否かも記憶する。
(実施例2の喰い切りの評価モジュールAP23′)
実施例2の設計支援プログラムAP2′の喰い切りの評価モジュールAP23′では、
立壁の判別手段C231と、基準位置の設定手段C232と、判定方向のポイントの配置手段C233と、線の生成手段C234と、開始線の検出手段C235と、終了線の検出手段C236と、開始位置の再設定手段C237と、が追加されている。また、実施例2の喰い切りの評価モジュールAP23′では、実施例1の手段C141,C146〜C152に替えて、手段C141′,C146′〜C152′を有する。
C141′:検査面の選択手段
実施例2の検査面の選択手段C141′は、判別結果の記憶手段C127′の記憶情報に基づいて、検査面M21を選択する。実施例2では、爪を構成する面と判別された面M11,M12のうち、番号1の順方向の検査線R1が面に交差しない面M11,M12を選択する。すなわち、実施例2では、図15Bに示すように、屈曲している形状の突部の先端が、さらに外側方向に屈曲している形状の突部について評価しない。
図39は隣接面が立壁の場合の開始線の説明図であり、図39Aは斜視図、図39Bはポイントと線の説明図、図39Cは図39Aにおいて矢印Ya1方向に見た図、図39Dは図39CにおけるYa2−Ya2線断面図、図39Eは図39Cの要部拡大図である。
図40は隣接面がフィレット面の場合の開始線の説明図であり、図40Aは斜視図、図40Bはポイントと線の説明図、図40Cは図40Aにおいて矢印Ya3方向に見た図、図40Dは図40CにおけるYa4−Ya4線断面図である。
C231:立壁の判別手段
隣接面の判別手段の一例としての立壁の判別手段C231は、基端部の境界線L0で接続される隣接面M22が、交差する壁の一例として、判別面に直交する立壁か否かを判別する。すなわち、立壁の判別手段C231は、隣接面M22が、立壁であるか、接続の曲面の一例としてのフィレット面や、接続の平面の一例としてのC面であるかを判別する。実施例2の立壁の判別手段C231は、前記接続の判別手段C115と同様の、検査面M21の近傍点q1の法線ベクトルυαと、検査面M21の近傍点q2の法線ベクトルυβとに基づいて判別をする。具体的には、検査面M21の法線ベクトルυαと、隣接面M22の法線ベクトルυβとの内積υα・υβを演算する。そして、内積υα・υβが0の場合には、隣接面M22は立壁であると判別する。内積υα・υβが0でない場合には、フィレット面またはC面であると判別する。
C232:基準位置の設定手段
基準位置の設定手段C232は、検査面M21を有する突部における離間部Ar側の端の線を検出する基準位置を設定する。図39、図40において、基準位置の設定手段C232は、隣接面M22が立壁か否かに基づいて、基準の位置q21,q21′を設定する。実施例2の基準位置の設定手段C232は、隣接面M22が立壁の場合には、二等分点q11から前記対向部の外側方向υd′に微小距離δ移動した位置q21を基準の位置q21に設定する。また、実施例2の基準位置の設定手段C232は、隣接面M22が立壁でない場合には、二等分点q11から、前記対向部の外側方向υd′とは反対側(−υd′)に微小距離δ移動した位置q21′を基準の位置q21′に設定する。
C233:判定方向のポイントの配置手段
判定方向のポイントの配置手段C233は、設定された基準の位置q21,q21′から、判定方向υcの反対側(−υc)の方向に沿って、間隔Δr′で、ポイントr1′,r2′,…,rk′を配置する。位置q21,q21′から、判定方向υcの反対側(−υc)に沿ってポイントr′を配置する点以外は、実施例1のポイントの配置手段C119と同様なので詳細な説明は省略する。
C234:線の生成手段
線の生成手段C234は、外側方向υd′,υd″毎に、前記ポイントr1′〜rk′から外側方向υd′,υd″に沿って延びる半直線状の線Ruを生成する。線の生成手段C234は、前記ポイントr1′〜rk′から、3つの外側方向υd′,υd″に線Ruを生成する点以外は、実施例1の判定線の生成手段C120と同様なので、詳細な説明は省略する。
C235:開始線の検出手段
突部における離間部側の端の線を検出する手段の一例としての開始線の検出手段C235は、突部における離間部Ar側の端の線の一例としての開始線SLを検出する。開始線の検出手段C235は、線の生成手段C234が生成した線Ruが交差する面の向きに基づいて、開始線SLを検出する。具体的には、実施例2の開始線の検出手段C235は、外側方向υd′,υd″毎に、以下の処理を繰り返す。
すなわち、図39、図40において、最初の番号1のポイントr1′から延びる線Ru1が面に交差する面のうち、最も、ポイントr1′に近い面を検出する。そして、線Ru1が面と交差する交点q31を演算する。そして、交点q31における交差する面の法線ベクトルυqを演算して、判定方向υcと法線ベクトルυqの内積υc・υqを演算する。そして、内積υc・υqが0以下であるか否かを判別する。
図39D、図40Eにおいて、内積υc・υqが0以下の場合には、交点q31から、外側方向υd′,υd″とは反対側に微小距離δ移動した点q32を演算する。そして、点q32から、判定方向υcに沿って延びる半直線状の線Rvを生成する。そして、線Rvが交差する面のうち、点q32に最も近い面を検出する。そして、検査線Rが最初に交差する面と、図39に示すように、前記交差する面と、検査面との境界線を、開始線SLとして設定する。よって、方向υd′,υd″毎に、検査面M21を有する突部における離間部Ar側の端の線が検出される。
また、線Ru1に関して、内積υc・υqが0より大きい場合には、次の番号2のポイントから延びる線Ru2が面に交差する面のうち、最も、ポイントr2′に近い面を検出する。そして、線Ru2が面と交差する交点q31を演算する。交点q31を演算すると、交点q31における交差する面の法線ベクトルυqを演算して、判定方向υcと法線ベクトルυqの内積υc・υqを演算する。そして、内積υc・υqが0以下であるか否かを判別して、内積υc・υqが0以下の場合には、番号1の線Ru1が交差した面と、番号2の線Ru2が交差した面との境界線を、開始線SLとして設定する。
そして、番号2の内積υcとベクトルυqの内積が0より大きい場合には、次の番号3について同様の処理を繰り返して内積υc・υqを演算する。そして、内積υc・υqが0以下の場合には、番号2の線Ru2が交差した面と、番号3の線Ru3が交差した面との境界線を、開始線SLとして設定する。すなわち、2以上の番号iについては、内積υc・υqが0以下となるまで、線Ruiについて、内積υc・υqの演算を繰り返す。そして、内積υc・υqが0以下の場合には、番号(i−1)の線Ru(i−1)が交差した面と、番号iの線Ruiが交差した面との境界線を、開始線SLとして設定する。
なお、内積υc・υqが0以下の場合、判定方向υcの上流側に第1の型11が配置され、判定方向υcの下流側に第2の型12が配置される場合において、前記内積υc・υqの面は、第1の型11で成形可能な面に対応する。また、内積υc・υqが0より大きい場合、前記内積υc・υqの面は、前記第1の型11では成形できない面に対応する。
C146′:検査のポイントの配置手段
実施例2の検査のポイントの配置手段C146′は、外側方向υd′,υd″毎に、ポイントrを配置する。実施例2の検査のポイントの配置手段C146′は、内積υc・υqが0以下と判別された場合の交点q31を基準にして、外側方向υd′,υd″にポイントrを配置する点以外は、実施例1の検査のポイントの配置手段C146と同様である。よって、詳細な説明は省略する。
C147′:検査線の生成手段
実施例2の検査線の生成手段C147′は、実施例2の検査のポイントの配置手段C146′で配置されたポイントrから検査線Rを生成する点以外は、実施例1の検査線の生成手段C147と同様である。よって、詳細な説明は省略する。
C148′:交差の判別手段
実施例2の交差の判別手段C148′は、前記線R,R′,Rt,Ruや、後述する線Rwが、物品の面A1〜Anと交差するか否かを判別する点以外は、実施例1の交差の判別手段C148と同様である。よって、実施例2の交差の判別手段C148′の詳細な説明は省略する。
図41は終了線の説明図であり、図41Aは斜視図、図41Bは図41Aにおいて矢印Ya5方向に見た図である。
C236:終了線の検出手段
離間部における突部側の端の線を検出する手段の一例としての終了線の検出手段C236は、離間部Arにおける突部側の端の線の一例としての終了線ELを検出する。終了線の検出手段C236は、検査線の生成手段C147′が生成した検査線Rが交差する面に基づいて、終了線ELを検出する。
実施例2の終了線の検出手段C236は、外側方向υd′,υd″毎に、終了線ELの検出をする。すなわち、図41において、終了線の検出手段C236は、まず、実施例1の終了位置の検出手段C151と同様にして、検査線Rが最初に交差する面を検出する。そして、検査線Rと、前記検査線Rが交差する面との交点q41を演算する。そして、交点q41から、判定方向υcに微小距離δ移動した点q42を演算する。そして、点q42から、外側方向υd′,υd″とは反対側に延びる半直線状の線Rwを生成する。そして、線Rwが交差する面のうち、点q42に最も近い面を検出する。そして、検査線Rが最初に交差する面と、線Rwが交差した面との境界線を、終了線ELとして検出する。よって、方向υd′,υd″毎に、検査面M21を有する突部における離間部Ar側の端の線が検出される。
C149′:チェック断面の演算手段
実施例2のチェック断面の演算手段C149′は、外側方向υd′,υd″毎に、チェック断面Ωを演算する。
具体的には、実施例2のチェック断面の演算手段C149′は、対向部の外側方向υd′に対応して検出された開始線SLについては、対向部の外側方向υd′と、判定方向υcと、に直交する平面であり、且つ、位置q31を通過する平面をチェック断面Ωとして演算する。
また、実施例2のチェック断面の演算手段C149′は、側端部の外側方向υd″に対応して検出された開始線SLについては、図39C、図40Cに示すように、開始線SLの端点のうち、対向部の外側方向υd′とは反対側の位置q51を検出する。そして、側端部の外側方向υd″と、判定方向υcとに直交する平面であり、且つ、位置q51を通過する平面をチェック断面Ωとして演算する。
C150′:開始位置の検出手段
実施例2の開始位置の検出手段C150′は、外側方向υd′,υd″毎に、開始線SLに基づいて開始位置を検出する。
具体的には、実施例2の開始位置の検出手段C150′は、対向部の外側方向υd′の開始線SLについては、チェック断面Ω′と、前記開始線SLの交点を開始位置Spに設定する。
また、実施例2の開始位置の検出手段C150′は、側端部の外側方向υd″の開始線SLについては、開始線SLの端点のうち、外側方向υd′とは反対側の端点の位置q51を検出して、開始位置に設定する。
C151′:終了位置の検出手段
実施例2の終了位置の検出手段C151′は、外側方向υd′,υd″毎に、終了線ELに基づいて終了位置Spを検出する。
具体的には、実施例2の終了位置の検出手段C151′は、対向部の外側方向υd′に対応する終了線SLについては、チェック断面Ωと、前記終了線ELの交点をを検出して、終了位置Epに設定する。
また、実施例2の終了位置の検出手段C151′は、側端部の外側方向υd″に対応する終了線ELについては、終了線ELの端点のうち、対向部の外側方向υd′とは反対側の端点の位置q52をを検出して、終了位置Epに設定する。
図42は開始位置が再設定される場合の説明図であり、図42Aは再設定前後の開始位置の説明図、図42Bは開始位置のベクトルの説明図である。
C237:開始位置の再設定手段
第2の評価位置の再設定手段の一例としての開始位置の再設定手段C237は、3つの方向の各開始位置Spの判定方向υcに対する位置に基づいて、各開始位置Spを再設定する。実施例2の開始位置の再設定手段C237では、判定方向υcを高さ方向の基準とし各開始位置Spの高さを最も低い開始位置に揃える。
なお、以下のようにして、開始位置Spの高さは揃えられる。図42において、対向部の外側方向υd′の開始位置SpをSp1で表し、各側端部の外側方向υd″に対応する開始位置SpをそれぞれSp2,Sp3で表す。ここで、位置Sp1に対する位置Sp2のベクトルυgを演算する。また、位置Sp1に対する位置Sp3のベクトルυhを演算する。そして、ベクトルυgと、判定方向υcとの内積υc・υgを演算する。また、ベクトルυhと、判定方向υcとの内積υc・υhを演算する。
ベクトルυgについて、判定方向υcとの内積υc・υgは、ベクトルυgの判定方向υcに対する射影成分を表す。したがって、内積υc・υgが0より大きい場合、位置Sp2は位置Sp1に対して、大きさ|υc・υg|分だけ判定方向υcにおいて高い。同様に、内積υc・υgが0より小さい場合、位置Sp2は位置Sp1に対して、大きさ|υc・υg|分だけ判定方向υcにおいて低い。なお、内積υc・υgが0に等しい場合、位置Sp1に対して位置Sp2は、判定方向υcにおいて高さがが等しい。
よって、例えば、内積υc・υgが0より大きい場合には、位置Sp2を、大きさ|υc・υg|分だけ判定方向υcの反対側に移動させれば、新たな位置Sp2′は、位置Sp1に判定方向υcにおいて高さが揃う。したがって、前記内積υc・υgと、内積υc・υhと、0の大小関係に基づけば、判定方向υcでの高さを揃えられる。
よって、実施例2では、これに基づいて、位置Sp1〜Sp3の高さをそろえて、開始位置Spを再設定する。なお、実施例2では、再設定後の位置Spも、突部の端の位置である。よって、実施例2では、再設定後の位置も第1の評価位置に対応する。
図43は開始位置と終了位置の説明図であり、図43Aは突部の開口部の部分断面図、図43Bは図43Aにおける矢印Ya6方向に見た図、図43Cは図43Aにおける矢印Ya7方向に見た図、図43Dは開始位置と終了位置とのベクトルと長さの説明図である。
C152′:長さの演算手段
実施例2の長さの演算手段C152′は、外側方向υd′,υd″毎に、開始位置Spと終了位置Epとに基づいた値の一例としての長さλ1,λ2を演算する。実施例2の長さの演算手段C152′は、開始位置の再設定手段C237による再設定後の開始位置Spに基づいて長さλ1,λ2を演算する以外は、実施例1の長さの演算手段と同様に演算する。なお、図43において、実施例2では、終了位置Epがチェック断面Ωから離間している場合がある。しかしながら、内積υe・υcは、チェック断面Ω上での判定方向υc成分の値となる。また、υe・υd′,υe・υd″は、チェック断面Ω上での外側方向υd′,υd″の成分の値となる。よって、実施例1と同様に、開始位置Spと終了位置とを結ぶチェック断面Ω上の喰い切りライン21の長さλ1,λ2が演算される。
(実施例2のフローチャート)
(実施例2の設計支援プログラムAP2′の突部の検出処理のフローチャートの説明)
図44は実施例2の突部の検出処理のフローチャートであり、実施例1の図21に対応する説明図である。
図45は実施例2の突部の検出処理のフローチャートであり、図44の続きのフローチャートの説明図である。
図46は実施例2の突部の検出処理のフローチャートであり、図45の続きのフローチャートの説明図である。
図47は実施例2の突部の検出処理のフローチャートであり、図46の続きのフローチャートの説明図である。
図48は実施例2の突部の検出処理のフローチャートであり、図47の続きのフローチャートの説明図である。
図44〜図48において、実施例2の突部の検出処理のフローチャートでは、ST114〜ST118に替えて、ST401〜ST407が実行される。また、実施例2の突部の検出処理のフローチャートでは、ST146,ST147,ST153,ST155,ST156に替えて、ST146′,ST147′,ST153′,ST155′,ST156′が実行される。このうち、ST146′,ST153′,ST155′,ST156′は、実施例1のグリッド交点p毎に替えて、外側方向υd′,υd″毎の処理を繰り返させるためだけなので、ST146′,ST153′,ST155′,ST156′に関する説明は省略する。したがって、ST147′と、ST401〜ST407とについてのみ説明する。
図45に示すST401において、次の(1),(2)の処理を実行する。そして、ST402に進む。
(1)第2の凹の境界線L0の両端の位置q14,q15を特定する。
(2)第2の凹の境界線L0の二等分点q11を演算する。
ST402において、次の(1),(2)の処理を実行する。そして、ST403に進む。
(1)両端の位置q14,q15の外側方向υd″を演算する。
(2)二等分点q11に基づいて、第2の凹の境界線L0直交する外側方向υd′を演算する。
ST403において、二等分点q11から判定方向υcの反対側に微小距離δ移動した位置q12を演算する。そして、ST404に進む。
ST404において、位置q12から対向部の外側方向υd′に延びる線Rtを生成する。そして、ST405に進む。
ST405において、線Rtが面と交差する交点のうち、位置q12に近接した交点を検出する。すなわち、線Rtが最初に面と交差する交点q13を検出する。そして、ST406に進む。
ST406において、最初の外側方向を選択する。そして、ST407に進む。
ST407において、選択された外側方向に対応する位置q13,q14,q15を基準にして、外側方向にポイントr1〜rkを配置する。そして、図45に示すST119に進む。
図46に示すST147′において、次の外側方向を選択する。そして、図45に示すST407に戻る。
(実施例2の設計支援プログラムAP2′の喰い切りの評価処理のフローチャートの説明)
図49は実施例2の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、実施例1の図27に対応する説明図である。
図50は実施例2の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図49の続きのフローチャートの説明図である。
図51は実施例2の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図50の続きのフローチャートの説明図である。
図52は実施例2の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図51の続きのフローチャートの説明図である。
図53は実施例2の喰い切りの評価処理のフローチャートであり、図52の続きのフローチャートの説明図である。
図49〜図53において、実施例2の食い切りの評価処理のフローチャートでは、ST302,ST345,ST361,ST362に替えて、ST302′,ST345′,ST361′,ST362′が実行される。また、ST319〜ST344に替えて、ST500〜ST528が実行される。さらに、ST349〜ST351に替えて、ST551〜ST558が実行される。
ST302′,ST345′,ST361′,ST362′,ST500〜ST528,ST551〜ST558以外の処理は実施例1の喰い切りの評価処理と同様に処理される。よって、ST302′,ST345′,ST361′,ST362′,ST500〜ST528,ST551〜ST558についてのみ説明する。
図49に示すST302′において、爪を構成する面M11,M12のうち、ポイントr1で順方向の検査線R1が面に交差しなかった面M11,M12を、最初の検査面M21として選択する。そして、図49に示すST303に進む。
図50に示すST500において、次の(1),(2)の処理を実行する。そして、ST501に進む。
(1)基端部の境界線L0の両端の位置q14,q15を特定する。
(2)基端部の境界線L0の二等分点q13を演算する。
ST501において、次の(1),(2)の処理を実行する。そして、ST502に進む。
(1)両端の位置q14,q15の外側方向υd″を演算する。
(2)二等分点q11に基づいて、第2の凹の境界線L0に直交する外側方向υd′を演算する。
ST502において、基端部の境界線L0で接続された隣接面M22が立壁か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST503に進み、ノー(N)の場合はST504に進む。
ST503において、二等分点q11から対向部の外側方向υd′に微小距離δ移動した基準の位置q21を設定する。そして、ST505に進む。
ST504において、二等分点q11から対向部の外側方向υd′とは反対側に微小距離δ移動した基準の位置q21を設定する。そして、ST505に進む。
ST505において、基準位置q21,q21′から判定方向υcの反対側にポイントr′を配置する。そして、ST506に進む。
ST506において、処理する最初の外側方向υdを選択する。そして、ST507に進む。
ST507において、i=1とする。そして、ST508に進む。
ST508において、ポイントri′から外側方向に線Ruiを生成する。そして、ST509に進む。
ST509において、線Ruiが交差する面のうち、ポイントri′に最も近い交点q31を演算する。そして、ST510に進む。
ST510において、交点q31において、線Ruiが交差する面の法線ベクトルυqを演算する。そして、ST511に進む。
ST511において、面の法線ベクトルυqと、判定方向υcの内積υq・υcを演算する。そして、ST512に進む。
ST512において、内積υq・υcが0以下か否かを判別する。イエス(Y)の場合は図51に示すST514に進み、ノー(N)の場合はST513に進む。
ST513において、i=i+1を演算する。そして、ST508に戻る。
図51に示すST514において、i=1か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST516に進み、ノー(N)の場合はST515に進む。
ST515において、Ruiが交差する面と、Ru(i−1)が交差する面と、境界線を開始線SLに設定する。そして、ST520に進む。
ST516において、位置q31から微小距離δだけ外側方向とは反対側に移動した位置q32を演算する。そして、ST517に進む。
ST517において、位置q32から判定方向に線Rvを生成する。そして、ST518に進む。
ST518において、線Rvが交差する面のうち、位置q32に最も近い面を検出する。そして、ST519に進む
ST519において、Ru1が交差する面と、Rvが交差する面の境界線を開始線SLとして検出する。そして、ST520に進む
ST520において、選択されている外側方向が、対向部の外側方向υd′か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST523に進み、ノー(N)の場合はST521に進む。
ST521において、対向部の外側方向υd′とは反対側の開始線SLの端部を、開始位置Spに設定する。そして、ST522に進む。
ST522において、対応する側端部の外側方向υd″と、判定方向υcに基づいて、開始位置Spを通過するチェック断面Ωを演算する。そして、ST525に進む。
ST523において、対向部の外側方向υd″と、判定方向υcに基づいて、位置q31を通過するチェック断面Ωを演算する。そして、ST524に進む。
ST524において、チェック断面Ωと、開始線SLの交点を、対向部の開始位置Sp1に設定する。そして、ST525に進む。
ST525において、全ての外側方向υd′,υd″が選択されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST527に進み、ノー(N)の場合はST526に進む。
ST526において、次の外側方向υd′,υd″を選択する。そして、図50に示すST507に戻る。
ST527において、各開始位置Spの高さを最も低い開始位置に揃える。そして、ST528に進む。
ST528において、判定する最初の外側方向を選択する。そして、図52に示すST345′に進む。
図52に示すST345′において、j=1とする。そして、ST346に進む。
ST551〜ST554において、線Rvに替えて線Rwを用いる点以外は、ST509,ST516〜ST519と同様の処理が実行されるため、説明を省略する。
ST555において、検査線Rが交差する面と、線Rwが交差する面の境界線を終了線ELとして検出する。そして、ST556に進む。
ST556において、選択されている外側方向が、対向部の外側方向υd′か否かを判別する。イエス(Y)の場合はST558に進み、ノー(N)の場合はST557に進む。
ST557において、終了線SLの端部のうち、対向部の外側方向υd′とは反対側の端部を、終了位置Epに設定する。そして、図52に示すST352に進む。
ST558において、終了線SLと、チェック断面Ωの交点を、終了位置Epに設定する。そして、図52に示すST352に進む。
図53に示すST361′において、全ての外側方向υd′,υd″が選択されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST363に進み、ノー(N)の場合はST362′に進む。
ST362′において、次の外側方向を選択する。そして、図52のST345′に戻る。
(実施例2の作用)
(設計支援プログラムAP2′の機能)
前記構成を備えた実施例2の設計支援システムSでは、第2の凹の境界線L0、すなわち、両端が凸の境界線Lに接続されている凹の境界線Lが存在する場合に、突部が自動で検出されている。よって、実施例2でも自動的に突部の検出がされている。
また、実施例2では、対向部の外側方向υd′と、側端部の外側方向υd″,υd″との、3つの外側方向υd′,υd″において、飛び形状部Arの存在が検出されている。よって、実施例2では、グリッド交点p毎に外側方向υdの飛び形状部Arを検出する場合に比べて、繰り返される処理が少なくなり易くて、処理が高速化され易くなっている。
さらに、実施例2では、自動で検出された突部を対象として、喰い切りの評価がされている。よって、実施例1と同様に、物品の成形時に、カジリやバリの発生が低減され易くなっている。なお、実施例2の喰い切りの評価処理では、3つの方向υd′,υd″に基づいて、開始位置Spや終了位置Epが検出されている。よって、グリッド交点pの外側方向υd毎に検出する構成に比べて、処理が高速化され易くなっている。
ここで、特に、実施例2では、突部の側端部の外側方向υd″における開始位置Spや、終了位置Epを検出する場合には、線SL,ELの端点のうち、対向部の外側方向υd′とは反対側の端点q51,q52が設定される。図39、図40、図43において、対向部と反対側の方向には、爪形状における基端部がある。基端部側では、突部にフィレット面が形成されていると、図40に示すように基端部側になればなるほと、爪の根元部分が太くなる。また、図43に示すように開口部AkにR形状が設けられていると、開口の幅が狭くなる場合もある。したがって、基端部側では、型と型とが進入できる空間が狭くなって、喰い切りライン21の勾配部24の角度が小さくなり易い。また、直線部22,23も短くなり易い。したがって、実施例2では、線SL,ELの基端部側を、開始位置Spや終了位置Epに設定しない場合に比べて、カジリやバリの発生を低減させ易くなっている。
また、実施例2では、図42、図43に示すように、3つの方向υd′,υd″における各開始位置Spに関し、判定方向υcを高さ方向の基準とした場合に、各開始位置Spの高さが異なる場合には、各開始位置Spの高さを最も低い開始位置Spに揃えている。よって、開始位置Sp間で形成される型の境界線の高さが揃えられる。ここで、各開始位置Spの高さが異なる場合には、型の境界線が各開始位置Sp間で判定方向υcに対して傾斜する。このとき、開始位置Sp間でも、喰い切りライン21の勾配部が生じる恐れがある。これに対して、実施例2では、各開始位置Spが揃えられており、各開始位置Sp間でもカジリなどの生じる恐れが低減され易くなっている。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H012)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、凹の境界線Lのうち、両端が凸の境界線Lを有する判別面M1を、突部を構成する面M11〜M13と検出する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、一端のみが凸の境界線に接続されている凹の境界線Lを有する判別面M1も突部を構成する面として検出する構成も可能である。
(H02)前記実施例において、判別面M1と隣接面M2とについて、凸の接続であるか凹の接続であるかを判別する際に、判別面M1から隣接面M2に向かう方向に基づいて、法線ベクトルυα,υβの為す角θの正負を判別する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、判別面M1の各境界線Lに沿う方向について、判別面M1の法線方向に向かって右ネジが回転する方向を各境界線Lの正の方向と定義して、外積υα×υβのベクトルに基づいて面M1,M2の凸か凹の接続を判別する等、従来公知の構成で判別可能である。
(H03)前記各実施例において、突部の検出処理の判別手段C114では、全ての面A1〜Anを判別面M1の対象として検出する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、特許文献1に記載されているように、いわゆる、アンダーカットであるか否かの判別を予め行い、型で成形可能な面を判別面とする構成も可能である。なお、この場合、露出の判別手段C124を省略する構成も可能である。
(H04)前記実施例において、第2の凹の境界線L0以外の境界線L上のグリッド交点において、前記境界線上の全てのグリッド交点を基準にしてポイントrが配置されることが望ましいが、これに限定されない。例えば、前記境界線L上のグリッド交点において、一つ飛びのグリッド交点を基準にしたり、境界線L毎に、グリッド交点を一つだけ選択したりする構成が可能である。また、グリッド交点に替えて、前記境界線L上の二等分点を基準にして、ポイントを配置することも可能である。すなわち、境界線L上の任意の位置を基準にしてポイントを配置することが可能である。
(H05)前記実施例において、開口部Akが存在しない場合には、食い切りの評価を行わない構成を例示したが、これに限定されない。例えば、飛び形状部Arが検出された場合には、全ての方向で飛び形状部Arが検出されていなくても、突部と、飛び形状部Arとの間の喰い切りラインを評価する構成にすることも可能である。
(H06)前記各実施例において、食い切りライン21の基準の角度として角度λθ=5°を例示し、直線部λ3の基準の長さとして1mmを例示したが、これに限定されない。成形材料や、型の材料などが異なって、かじりやバリの発生の仕方が異なる場合には、それらに応じて任意の値を設定可能である。
(H07)前記各実施例において、開始位置Spや、終了位置Epは、第1の型11で成形するか、第2の型で成形するかなどに応じて変更可能である。すなわち、離間部が存在する前記第1の面を有する突部における前記離間部側の端に基づく位置であれば、開始位置Spとして設定可能である。また、離間部における前記突部側の端に基づく位置であれば、終了位置Epとして設定可能である。
(H08)前記実施例2において、3つの外側方向υd′,υd″を使用する場合には、四角上の判別面M1、検査面M21であることが望ましいが、これに限定されない。例えば、5角形状の面であっても、第2の凹の境界線L0以外の境界線において、位置q13に近接した境界線を特定可能で、3つの境界線から離間する方向の飛び形状部Arが検出可能である。よって、任意の形状の面を判別面M1や検査面M21として選択される構成が可能である。
(H09)前記実施例において、実施例1の構成で検出した突部を、実施例2の構成で喰い切りの評価をしたり、実施例2の構成で検出した突部を、実施例1の構成で評価することが可能である。
(H010)前記各実施例において、判定線R,R′が、境界線L1〜L3の判別面M1から離間する方向に、予め設定された間隔で複数配置する場合に、外側方向に直線的に配置されたポイントr1〜rkから線R,R′を生成して配置する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、図10に示すように、判定方向υcに交差する面上へ判別面M1やポイントr1〜rkを投影した場合に、ポイントr1〜rkが、境界線L1〜L3から離間する方向に配置されていれば、ポイントr1〜rkは、任意の位置に配置することが可能である。すなわち、判定方向υcに交差する面上へ判別面M1や判定線R,R′を投影した場合に、判定線R,R′が、境界線L1〜L3から離間する方向に配置されていれば良い。
(H011)前記実施例2において、立壁の判別手段C231は、検査面M21と隣接面M22の法線ベクトルυα,υβに基づいて、立壁か否かを判別する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、面A1〜Anが、フィレット面やC面であるかについての情報を予め記憶しておき、隣接面M22がフィレット面やC面であるかを判別して、フィレット面やC面でない場合に立壁と判別する構成も可能である。
(H012)前記実施例2では、開始位置Spを低い高さに揃えており、検査面の選択手段C141′は、ポイントr1の順方向の検査線R1が交差した場合に、検査面M21として選択しない構成が望ましいが、これに限定されない。例えば、全ての面11,M12を検査面M21として選択する構成も可能である。なお、突部の面の検出手段C126において、順方向の検査線R1が面と交差した場合に、単なる突部を構成する面M13として検出させて、ポイントr1の順方向の検査線R1が交差した面は、実施例2の喰い切りの評価処理では選択されない構成にすることも可能である。
11…型、第1の型、
12…型、第2の型、
21…型と型の境界線、
22…第1の直交部、
23…第2の直交部、
24…傾斜部、
A1〜An…物品の3次元形状を構成する面、
Ak…開口部、
Ar…離間部、
AP2…突部の検出プログラム、
C102…物品の3次元形状の情報を記憶する手段、
C114…面を選択する選択手段、
C113…法線を取得する手段、
C115…接続の判別手段、
C117,C117+C202…境界線を特定する手段、
C118…第1の方向を設定する手段、
C120…検出線を配置する手段、
C121…交差するか否かを判別する手段、
C123…離間部が存在すると判別する手段、
C124…貫通するか否かを判別する手段、
C126…突部を構成する面として検出する検出手段、
C150,C150′,C237…第1の評価位置を設定する手段、
C151,C151′…第2の評価位置を設定する手段、
C153,C154…評価手段、
Ep…第2の評価位置、
Sp…第1の評価位置、
L,L0…両端が凸の境界線に接続されている凹の境界線、選択された境界線、
L,L1〜L3…選択された凹の境界線とは異なる境界線、
M1…第1の面、
M2…第2の面、
M11〜M13…突部を構成する面、
M12…屈曲している突部を構成する面、
R,R′…検出線、
PC…突部の検出装置、
S…突部の検出システム、
υα…第1の法線、
υβ…第2の法線、
υc…第1の方向。

Claims (6)

  1. 成形対象の物品の3次元形状の情報を記憶する手段と、
    前記物品の3次元形状を構成する面のうち、判別対象としての第1の面と、前記第1の面と境界線で接続され且つ前記第1の面に隣接する複数の第2の面と、を選択する選択手段と、
    前記第1の面の法線である第1の法線と、前記各第2の面の法線である第2の法線と、を取得する手段と、
    前記第1の法線と前記第2の法線とに基づいて、前記第1の面と前記第2の面とに関し、境界線における面と面との為す角が180°より大きい凸の接続であるか180°より小さい凹の接続であるかを判別する接続の判別手段と、
    前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面の数が1以上であり、且つ、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面が存在する場合に、前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面との境界線である凹の境界線について、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面との境界線である凸の境界線に、端が接続されている前記凹の境界線が存在する場合に、前記第1の面を、前記凹で接続された前記第2の面から突出した形状の突部を構成する面として検出する検出手段と、
    を備えたことを特徴とする突部の検出装置。
  2. 前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面の数が2以上であり、且つ、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面が存在する場合において、前記第1の面の凹の境界線について、両端が凸の境界線に接続されている前記凹の境界線が存在する場合に、前記第1の面を、屈曲している突部を構成する面として検出する前記検出手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の突部の検出装置。
  3. 物品を成形する型の移動方向に基づいて予め設定された第1の方向を設定する手段と、
    前記凹の境界線について、前記凸の境界線に、両端が接続されている前記凹の境界線を選択して、前記第1の面の境界線において、選択された前記凹の境界線とは異なる境界線を特定する手段と、
    前記第1の方向に並行に延びる検出線を、前記特定された境界線の前記第1の面から離間する方向に、予め設定された間隔で複数配置する手段と、
    前記検出線が、物品の3次元形状を構成する前記第1の面とは異なる面と交差するか否かを判別する手段と、
    前記複数配置された検出線について、前記第1の面とは異なる面を貫通する検出線が存在し、且つ、前記異なる面を貫通する検出線と、前記特定された境界線との間に、前記第1の面とは異なる面を非貫通の検出線が存在する場合に、前記第1の面とは異なる面で構成され且つ前記第1の面に対して離間している離間部が存在すると判別する手段と、
    前記第1の面から前記第1の方向に延びる線が前記第1の面とは異なる面を貫通するか否かを判別する手段と、
    前記特定された境界線の全てに対応して前記離間部が存在し、且つ、前記第1の面に対して前記第1の方向に延びる線が前記第1の面とは異なる面を非貫通である場合に、前記第1の面を、前記離間部が形成する開口部に対向した前記突部を構成する面として、検出する前記検出手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の突部の検出装置。
  4. 前記離間部が存在する前記第1の面を有する突部における前記離間部側の端に基づく点を第1の評価位置として設定する手段と、
    前記離間部における前記突部側の端に基づく点を第2の評価位置として設定する手段と、
    前記第1の方向に相対的に移動して突部を成形する第1の型と第2の型との境界線であって、前記第1の評価位置から前記第1の方向の直交する方向に延びる第1の直交部と、前記第2の評価位置から前記直交する方向に延びる第2の直交部と、前記第1の直交部と前記第2の直交部とを結ぶ傾斜部と、を有する前記境界線に基づいて、前記傾斜部が前記第1の方向に対して為す角度が予め設定された角度以上であり、且つ、第1の直交部および第2の直交部の長さが予め設定された長さ以上であるか否かを評価する評価手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載の突部の検出装置。
  5. 成形対象の物品の3次元形状の情報を記憶する手段と、
    前記物品の3次元形状を構成する面のうち、判別対象としての第1の面と、前記第1の面と境界線で接続され且つ前記第1の面に隣接する複数の第2の面と、を選択する選択手段と、
    前記第1の面の法線である第1の法線と、前記各第2の面の法線である第2の法線と、を取得する手段と、
    前記第1の法線と前記第2の法線とに基づいて、前記第1の面と前記第2の面とに関し、境界線における面と面との為す角が180°より大きい凸の接続であるか180°より小さい凹の接続であるかを判別する接続の判別手段と、
    前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面の数が1以上であり、且つ、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面が存在する場合に、前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面との境界線である凹の境界線について、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面との境界線である凸の境界線に、端が接続されている前記凹の境界線が存在する場合に、前記第1の面を、前記凹で接続された前記第2の面から突出した形状の突部を構成する面として検出する検出手段と、
    を備えたことを特徴とする突部の検出システム。
  6. コンピュータを、
    成形対象の物品の3次元形状の情報を記憶する手段、
    前記物品の3次元形状を構成する面のうち、判別対象としての第1の面と、前記第1の面と境界線で接続され且つ前記第1の面に隣接する複数の第2の面と、を選択する選択手段、
    前記第1の面の法線である第1の法線と、前記各第2の面の法線である第2の法線と、を取得する手段、
    前記第1の法線と前記第2の法線とに基づいて、前記第1の面と前記第2の面とに関し、境界線における面と面との為す角が180°より大きい凸の接続であるか180°より小さい凹の接続であるかを判別する接続の判別手段、
    前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面の数が1以上であり、且つ、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面が存在する場合に、前記第1の面に対して凹で接続された前記第2の面との境界線である凹の境界線について、前記第1の面に対して凸で接続された前記第2の面との境界線である凸の境界線に、端が接続されている前記凹の境界線が存在する場合に、前記第1の面を、前記凹で接続された前記第2の面から突出した形状の突部を構成する面として検出する検出手段、
    として機能させることを特徴とする突部の検出プログラム。
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