JP5413019B2 - 放射線画像処理装置、放射線画像処理方法及び放射線画像処理プログラム - Google Patents

放射線画像処理装置、放射線画像処理方法及び放射線画像処理プログラム Download PDF

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本発明は、核医学におけるPET又はSPECT装置に代表されるガンマカメラ等による放射線画像処理装置等に関する。
ガンマカメラは、被検体内に投与した放射性医薬品の分布を、ガンマ線を検出することにより可視化し、癌細胞の分布等を観察するための装置である。放射性医薬品とは、ガンマ線を放出する放射性同位元素で標識した化合物である。
出願人による特許出願である特許文献1には、光電子増倍管によって撮像された画像など、複数の粒状パターンによって像を示す画像データについて、シンチレータ配置に基づく画像データへの変換を高精度に行なう技術等が開示されている。
このような画像変換技術を、例えば、特許文献2に開示されている小動物用マイクロSPECT装置に組み込んで、血液循環を可視化するなど、種々の動物実験への応用が行なわれている。更に、この画像変換技術は、SPECTに限らず、小動物用PET装置 (陽電子放射断層撮影法)にも展開され、放射性同位元素を合成した治験用薬剤をマウスやラット等の実験動物に投与して、その代謝状態を可視化し薬剤の効果を調べる創薬分野にも使用されている。
特開2007−121259号公報 特開2004−233149号公報
SPECT/PETというヒト向けに開発された核医学診断技術をバイオ分野に展開する技術は、総称して分子イメージングと呼ばれるようになり、中動物に対するニーズも高まってきた。中動物の対象は3つあり、(1)第1は大型の実験動物で、マウス・ラットよりヒトに近い霊長類(カニクイザル、マーモセットなど)を用いて、よりヒトに近い薬剤効果の検証に使用すること。(2)第2は獣医学分野で、ストレス社会においてペットの癒し効果が重要視されるとともに、イヌ・ネコなどにおいても生活習慣病が増加しており、ヒトと同様に病気の診断に使用すること。(3)第3はヒトの脳研究目的で、fMRI、光トポグラフィーとともに脳機能可視化において分子イメージングが注目されているが、コストや設置スペースの点で臨床用PET/SPECTを導入することは難しく、脳専用の安価な小型PET/SPECT装置が要望されるようになってきたことが挙げられる。
CT/MRIでは主として解像度の高さが重要視される。一方で、PET/SPECTでは撮像画像をもとに循環血液量・代謝量・血流量などの定量計算が行われるため、画像の定量性が高いこと、即ち各画素の値(放射線カウント)の精度・信頼性が高いことが要求される。従って、基本となるガンマカメラの校正精度が重要になる。
ガンマカメラにおいて、ガンマ線光子の検出器面上の位置(X,Y)と進入エネルギーZが計測され、フォトンイベントデータ(RAWデータ)が時系列にPCに転送される。例えば、従来は、コンピュータ上に、{X:256×Y:256×Z:32}、或いは、{X:512×Y:512×Z:128}の3次元のフレームメモリ(光子カウンタ)を用意し、フォトンを1つ受信するごとに対応する(X,Y,Z)アドレスの値を1づつカウントアップさせる方法をとっていた。これらはコンピュータのソフトウェアにより実現しており、フレームメモリとはコンピュータに実装されているメインメモリの一部を割り当てたものである。
しかし、中動物向けでは、被検体自体のサイズが大きく、少なくとも小動物と同程度の精度を維持するためには、小動物に比して二次元空間範囲におけるXY方向で8倍、かつ、エネルギー分解能も8倍の{X:4096×Y:4096×Z:1024、32Gバイト}の3次元のフレームメモリを必要とし、通常のコンピュータで実現することは困難である。また、従来フレーム単位に画像を取り込み、補正処理を行っていたが、中動物向けでは、被検体を支持するベッドを移動させたり、ガンマカメラを被検体の周囲に回転させながら撮像することがあり、撮像条件毎に補正対象のフレーム数が増大しているため、作業効率上の問題も発生する。
そこで、本願発明は、大量の固定長のフレームメモリを必要とすることなく、かつ、解像度と定量性を低減させることなく、ガンマカメラにより検出された大量のフォトン情報を迅速に処理して二次元画像データを生成し、画像処理を行なうことができる放射線画像処理装置を実現することを課題とする。
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、撮像対象である被検体が放射するフォトンを検出するフォトン検出手段と、前記フォトン検出手段により検出された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における検出位置情報(X,Y)を取得し、かつ、前記各フォトンのエネルギー値をz値として取得するフォトン情報取得手段と、前記各フォトンが検出された際の検出条件を検出条件情報として取得する検出条件情報取得手段と、前記各フォトンについて、前記フォトン情報取得手段により取得された検出位置情報(X,Y)及びz値と、前記検出条件情報取得手段により取得された検出条件情報と、を夫々対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、各前記検出位置情報(X,Y)及びz値を、対応する前記検出条件情報に基づいて、同一検出条件毎に分類する分類手段と、各前記検出位置情報(X,Y)を、前記XY二次元空間範囲にて定められる画素数よりも小さい画素数で定義される二次元画像おける変換位置情報(x,y)(x<Xかつy<Y) にアドレス変換する変換手段と、前記各フォトンの前記z値が、前記変換位置情報(x,y)に基づいて予め定められた有効範囲内か否かを判定する判定手段と、判定の結果、前記フォトンの前記z値が、予め定義された有効範囲内である場合には、前記分類手段による分類毎に、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記変換位置情報(x,y)毎にフォトン出力頻度を計測する計測手段と、前記変換位置情報(x,y)に対応する前記フォトン出力頻度に基づいて、前記分類手段による分類毎に、前記二次元画像を示す二次元画像データを生成する生成手段と、装置校正用の被検体が放出するフォトンを検出する校正フォトン検出手段と、前記校正フォトン検出手段により検出された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における校正フォトン検出位置情報(X,Y)を取得し、かつ、前記各フォトンのエネルギー値をz値として取得する校正フォトン情報取得手段と、前記校正フォトン検出手段により検出された各前記フォトンについて、対応する前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)が示す前記XY二次元空間範囲におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列を作成し、当該XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列の前記フォトン出力頻度に基づいて、前記変換手段がアドレス変換する際のXYアドレス変換テーブルを作成するXYアドレス変換テーブル作成手段と、前記XYアドレス変換テーブルを参照して、前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)を前記二次元画像における前記変換位置情報(x,y)に変換し、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度として前記z値別にカウントアップして、前記変換位置情報(x,y)及びz値に基づく三次元固定長配列を作成する三次元固定長配列作成手段と、前記三次元固定長配列に基づいて、前記二次元画像上の各位置(x,y)におけるz値の有効範囲を定義するためのzアドレス変換テーブルを作成するzアドレス変換テーブル作成手段と、を有し、前記変換手段は、前記XYアドレス変換テーブル作成手段により作成されたXYアドレス変換テーブルに基づいて、各前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)を、前記二次元画像における変換位置情報(x,y)にアドレス変換し、前記判定手段は、前記zアドレス変換テーブルにより作成されたzアドレス変換テーブルの前記変換位置情報(x,y)における値に基づいて、前記各フォトンの前記z値が、予め定められた有効範囲内か否かを判定することを特徴とする放射線画像処理装置である。
上記課題を解決すべく、請求項に記載の発明は、前記フォトン検出手段は複数の検出器により構成され、前記フォトン情報取得手段および前記検出条件情報取得手段は複数の検出器に対応して、複数セットの検出位置情報(X,Y)及びz値、および検出条件情報を取得し、前記記憶制御手段は、各前記検出器の夫々の検出位置情報(X,Y)及びz値、および検出条件情報を対応付けて前記記憶手段に記憶し、前記分類手段は、前記各検出器に対応して取得された前記複数セットの検出位置情報(X,Y)及びz値および検出条件情報に基づいて、各セットごとに同一検出条件毎に分類し、前記変換手段は、各前記検出位置情報(X,Y)に対して、当該検出位置情報(X,Y)が取得された検出器に対応する夫々のXYアドレス変換テーブルを用いてアドレス変換し、前記判定手段は前記各フォトンの前記z値が、当該z値が取得された検出器に対応する夫々のzアドレス変換テーブルであって、前記二次元画像上の各位置(x,y)におけるz値の有効範囲を定義するための各前記zアドレス変換テーブルに基づいて、前記各フォトンの前記z値が、予め定められた有効範囲内か否かを判定し、前記計測手段は、前記フォトン出力頻度として、複数の前記検出器に対応する複数の二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度を、夫々独立して計測するようにし、前記生成手段は、前記複数の検出器毎に、かつ前記分類手段による分類毎に、複数の前記二次元画像データを生成し、前記校正フォトン検出手段は、複数の検出器により構成され、前記校正フォトン情報取得手段は、前記各検出器に対応して、複数セットの校正フォトン検出位置情報(X,Y)とz値を取得し、前記XYアドレス変換テーブル作成手段は、前記各検出器に対応する複数の前記XYアドレス変換テーブルを作成し、前記三次元固定長配列作成手段は、前記各検出器に対応する複数の三次元固定長配列を作成し、前記zアドレス変換テーブル作成手段は、前記各検出器に対応する複数のzアドレス変換テーブルを作成するようにし、前記変換手段は、前記各検出器に対応して作成されたXYアドレス変換テーブルに基づいて、前記検出器ごとに取得された各前記検出位置情報(X,Y)を、前記各検出器に対応する前記二次元画像における変換位置情報(x,y)にアドレス変換し、前記判定手段は、前記各検出器に対応して作成された前記zアドレス変換テーブルの前記各検出器に対応する前記変換位置情報(x,y)における値に基づいて、前記各フォトンの前記z値が、予め定められた有効範囲内か否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の放射線画像処理装置である。
上記課題を解決すべく、請求項に記載の発明は、前記被検体は台上に支持されており、かつ、前記フォトン検出手段に含まれるカメラが前記台の周囲を回転可能に支持されており、かつ、前記台が前記カメラの回転円弧の中心を移動軸として移動する場合に、前記検出条件は、前記各フォトンが検出された際の前記カメラの回転角度、前記台の軸方向位置の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放射線画像処理装置である。
上記課題を解決すべく、請求項に記載の発明は、前記カメラは、前記台の周囲を反復回転する場合に、前記検出条件は、前記各フォトンが検出された際の前記カメラの回転角度、前記台の軸方向位置、前記反復回転における反復回数、の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項に記載の放射線画像処理装置である。
上記課題を解決すべく、請求項に記載の発明は、前記検出条件は、少なくとも前記各フォトンが検出された際の検出時刻を更に含むことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の放射線画像処理装置である。
上記課題を解決すべく、請求項に記載の発明は、前記XYアドレス変換テーブル作成手段は、前記校正フォトン検出位置情報が示す前記XY二次元空間範囲における前記フォトン出力頻度に基づいて所定手法により抽出されたピーク点であって、隣接する4つの前記ピーク点からなる四角形の重心点を各々決定する重心点決定手段と、隣接する4つの前記重心点を直線で連結し、当該直線で形成された重心点四角形を生成する重心点四角形生成手段と、前記重心点四角形のいずれかの重心点と、隣接している2つの重心点との2つの中点と、中央に位置するピーク点とを4つの直線で連結させて4分割四角形を生成する4分割四角形生成手段と、前記4分割四角形の所定方向の頂点に位置する画素が有するアドレス情報を、当該4分割四角形に含まれる前記画素の前記アドレス情報として夫々決定するアドレス情報決定手段と、を有し、全ての前記4分割四角形にかかる前記所定方向は同一方向であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の放射線画像処理装置である。
上記課題を解決すべく、請求項に記載の発明は、撮像対象である被検体から放射されるフォトンを検出する検出器と放射線画像処理装置による放射線画像処理方法であって、前記画像処理装置が、前記検出器により検出された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における検出位置情報(X,Y)と、前記各フォトンのエネルギー値を示すz値と、を取得するフォトン情報取得ステップと、前記各フォトンが検出された際の検出条件を検出条件情報として取得する検出条件情報取得ステップと、前記各フォトンについて、前記フォトン情報取得ステップにて取得された検出位置情報(X,Y)及びz値と、前記検出条件情報取得ステップにて取得された検出条件情報と、を夫々対応付けて記憶手段に記憶させるステップと、各前記検出位置情報(X,Y)及びz値を、対応する前記検出条件情報に基づいて、同一検出条件毎に分類するステップと、各前記検出位置情報(X,Y)を、前記XY二次元空間範囲にて定められる画素数よりも小さい画素数で定義される二次元画像おける変換位置情報(x,y)(x<Xかつy<Y)にアドレス変換する変換ステップと、前記各フォトンの前記z値が、前記変換位置情報(x,y)に基づいて予め定められた有効範囲内か否かを判定する判定ステップと、判定の結果、前記フォトンの前記z値が、予め定義された有効範囲内である場合には、分類毎に、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記変換位置情報毎にフォトン出力頻度を計測するステップと、前記変換位置情報(x,y)に対応する前記フォトン出力頻度に基づいて、分類毎に、前記二次元画像を示す二次元画像データを生成するステップと、装置校正用の被検体が放出するフォトンを検出する校正フォトン検出ステップと、前記校正フォトン検出ステップにより検出された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における校正フォトン検出位置情報(X,Y)と、前記各フォトンのエネルギー値を示すz値と、を取得する校正フォトン情報取得ステップと、前記校正フォトン検出ステップにより検出された各前記フォトンについて、対応する前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)が示す前記XY二次元空間範囲におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列を作成し、当該XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列の前記フォトン出力頻度に基づいて、前記変換ステップにてアドレス変換する際のXYアドレス変換テーブルを作成するXYアドレス変換テーブル作成ステップと、前記XYアドレス変換テーブルを参照して、前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)を前記二次元画像における前記変換位置情報(x,y)に変換し、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度として前記z値別にカウントアップして、前記変換位置情報(x,y)及びz値に基づく三次元固定長配列を作成する三次元固定長配列作成ステップと、前記三次元固定長配列に基づいて、前記二次元画像上の各位置(x,y)におけるz値の有効範囲を定義するためのzアドレス変換テーブルを作成するzアドレス変換テーブル作成ステップと、を有し、前記変換ステップは、前記XYアドレス変換テーブル作成ステップにより作成されたXYアドレス変換テーブルに基づいて、各前校正フォトン記検出位置情報(X,Y)を、前記二次元画像における変換位置情報(x,y)にアドレス変換し、前記判定ステップは、前記zアドレス変換テーブルにより作成されたzアドレス変換テーブルの前記変換位置情報(x,y)における値に基づいて、前記各フォトンの前記z値が、予め定められた有効範囲内か否かを判定することを特徴とする放射線画像処理方法である。
上記課題を解決すべく、請求項に記載の発明は、コンピュータを、撮像対象である被検体から放射された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における検出位置情報(X,Y)と、各フォトンのエネルギー値を示すz値と、を検出器から取得する前記フォトン情報取得ステップと、前記各フォトンが検出された際の検出条件を検出条件情報として取得する前記検出条件情報取得ステップと、前記各フォトンについて、前記フォトン情報取得ステップにて取得された検出位置情報(X,Y)及びz値と、前記検出条件情報取得ステップにて取得された検出条件情報と、を夫々対応付けて記憶手段に記憶させるステップと、各前記検出位置情報及びz値を、対応する前記検出条件情報に基づいて、同一検出条件毎に分類するステップと、各前記検出位置情報(X,Y)を、前記XY二次元空間範囲にて定められる画素数よりも小さい画素数で定義される二次元画像おける変換位置情報(x,y)(x<Xかつy<Y) にアドレス変換する変換ステップと、前記各フォトンの前記z値が、前記変換位置情報(x,y)に基づいて予め定められた有効範囲内か否かを判定する判定ステップと、判定の結果、前記フォトンの前記z値が、予め定義された有効範囲内である場合には、分類毎に、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記変換位置情報(x,y)毎にフォトン出力頻度を計測するステップと、前記変換位置情報(x,y)に対応する前記フォトン出力頻度に基づいて、分類毎に、前記二次元画像を示す二次元画像データを生成するステップと、装置校正用の被検体から放射された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における校正フォトン検出位置情報(X,Y)と、前記各フォトンのエネルギー値を示すz値と、を検出器から取得する校正フォトン情報取得ステップと、前記装置校正用の被検体から放射された各フォトンについて、対応する前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)が示す前記XY二次元空間範囲におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列を作成し、当該XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列の前記フォトン出力頻度に基づいて、前記変換ステップにてアドレス変換する際のXYアドレス変換テーブルを作成するXYアドレス変換テーブル作成ステップと、前記XYアドレス変換テーブルを参照して、前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)を前記二次元画像における前記変換位置情報(x,y)に変換し、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度として前記z値別にカウントアップして、前記変換位置情報(x,y)及びz値に基づく三次元固定長配列を作成する三次元固定長配列作成ステップと、前記三次元固定長配列に基づいて、前記二次元画像上の各位置(x,y)におけるz値の有効範囲を定義するためのzアドレス変換テーブルを作成するzアドレス変換テーブル作成ステップと、を有し、前記変換ステップは、前記XYアドレス変換テーブル作成ステップにより作成されたXYアドレス変換テーブルに基づいて、各前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)を、前記二次元画像における変換位置情報(x,y)にアドレス変換し、前記判定ステップは、前記zアドレス変換テーブルにより作成されたzアドレス変換テーブルの前記変換位置情報(x,y)における値に基づいて、前記各フォトンの前記z値が、予め定められた有効範囲内か否かを判定するよう機能させることを特徴とする放射線画像処理プログラムである。
本発明によれば、SPECT装置等のガンマカメラ装置を中動物等に適用する場合など、各フォトンが大規模なXYアドレス空間とエネルギー分解能をもつ大量のフォトンのイベントデータのために大容量の固定長のフレームメモリを必要とすることなく、かつ、解像度と定量性を低減させることなく、ガンマカメラ装置により検出された大量のフォトンのイベントデータを迅速に処理して二次元画像データを生成することができる。
ガンマカメラの一実施の形態を概略的に示した構成図である。 ガンマカメラが搭載されたSPECT装置1の概略図である。 SPECT装置1の要部説明図である。(A)は、SPECT装置1の要部平面図であり、(B)は図3(A)のC方向から見た要部側面図である。 画像処理装置の構成を示すブロック図である。 制御部21にて実行されるXYアドレス変換テーブル及びzアドレス変換テーブルの作成処理のフローチャートである。 制御部21にて実行される二次元画像データの生成処理のフローチャートである。 アドレス4分割処理の説明図である。
本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。本実施形態は、本発明の放射線画像処理装置をガンマカメラ装置及び画像処理装置により構成した場合の例である。
まず、放射医薬品が投与された中動物等の被検体から放射されるガンマ線のフォトンをガンマカメラを備えた検出器により撮像(検出)する。そして、検出されたフォトンが有するエネルギー値(z値、分解能:1024)と検出されたフォトンの検出器内のXY二次元空間範囲における位置情報(X,Y){ 分解能X:4096×Y:4096}を含むフォトン情報を検出し、検出されたフォトン情報をガンマカメラの回転角度等の検出条件毎に分類する。そして、上記位置情報(X,Y)をより小さい画素数(例えば100×100程度、画素数はカメラに取り付けるシンチレータにより異なる)で定義される二次元画像における変換位置情報(x,y)にアドレス変換する。その後、変換位置情報(x,y)と、各フォトンのエネルギー値(z値)に基づいて、z値が有効である場合のみ、z値の如何にかかわらず、同一の変換位置情報(x,y)におけるフォトン出力頻度を計測し、変換位置情報(x,y)とフォトン出力頻度に基づいて、分類毎に、画素数{100×100程度}の二次元画像データを生成する。
<ガンマカメラ装置及び画像処理装置の構成及び機能>
図1は、中動物用の大型ガンマカメラの一実施の形態を概略的に示した構成図である。
ガンマカメラヘッドのガンマ線の入射面側にはピンホールコリメータ、88×88の二次元状に配列されたシンチレータ、及び32×32の2次元状に配列された光電子増倍管が設けられている。
図2は、ガンマカメラが搭載されたSPECT装置1の概略図である。
SPECT装置1は、ガンマカメラが搭載されたガンマカメラ装置の一例であり、被検体の組織等を被検体内の放射医薬品により可視化するものである。
SPECT装置1は、ベッド101、ガントリー102、検出器103a、103bを含んで構成される。
ベッド101は、被検体を載せる(支持する)ための台である。
検出器103a及び103bは、それぞれガンマカメラを備えており、リング状のガントリー102に設置されている。以下の説明において、検出器103a、103bの何れか又は双方を総称して検出器103と言う場合がある。
ガントリー102は、このガントリーの中心点を通る軸線方向に固定部と可動部に分断され、上記可動部は上記固定部上を滑るように円周方向に移動可能で、上記可動部に装着されている上記検出器103a、103bが上記軸線を中心に自由に回転可能(矢印R(n)参照)になるよう支持されている。一般に後段の画像再構成により断面像を得るためには、ガントリー102は、軸線を中心に360度を超えて複数の周期にわたり連続回転することが仕様上求められる。ただし本願実施例では反復回転によりこの機能を代替させており、例えば、往路0度から360度回転した後は、復路360度から0度回転して回転前の位置に戻るようになっており、更にこの一連の反復回転動作を繰り返し実行可能にしている。
ベッド101は、ガントリー102を貫いている薄い板面だけが上記軸線方向に可動する機構になっており、板面上に被検体を支持した状態でベッド101自身の下部の2つに分かれている支持部材の上を滑るように図中破線で示す軸線に沿って移動可能(矢印B(n)参照)になっている。
また、このベッド101はガンマ線のフォトンが透過するよう構成されてはいるが、その直下においては、ガンマ線のフォトンの透過が多少遮られるため、ベッド101の可動部(薄い板面)は被検体を支持するのに必要最小限の狭い幅で設計されている。特に、ベッド101の可動部の一方(例えば、被検体の頭部側が載せられる側)は幅が狭い枕で被検体を支持するようにしている。臓器の放射線源から体外に放射される過程で発生するガンマ線の吸収はベッド101だけでなく、被検体の組織でも起こり、吸収度合いは被検体の解剖学的構造と撮影角度に依存して変化する。そのため、本番撮影開始直前段階(装置校正終了後、被検体への薬剤投与前)においてベッド101に被検体を配置した状態で、体外からCTと同様にX線等の放射線を照射し、角度方向に依存した放射線の透過度を実測し、撮像画像に対して吸収補正と呼ばれる処理が一般に行われる。即ち、ベッド101も被検体の組織のひとつとして扱われている。
図3は、SPECT装置1の要部説明図である。図3(A)は、SPECT装置1の要部平面図であり、図3(B)は図3(A)のC方向から見た要部側面図である。
nを検出条件設定時に付与した時系列のシリアル番号とし、n=1を装置起動時の検出条件としてn番目に検出条件設定を行った際の検出器103の反復回転の回数を示す反復パラメータをR(n)とする。ここで反復回転を行なう意図は次の通りである。1枚の断面像を得るためには、本来は往路だけの取得情報で充分であり反復回転は不要であるが、それだけだと検出されるフォトンの総数が少なすぎて感度の高い画像が得られないため、必要に応じて2〜8周期程度回転させてより多くのフォトンを検出するようにしている。ただし、時系列な画像を取得する用途等では逆に時間分解能の低下につながるため、反復回転を行なわない場合、即ちR(n)=1の場合もある。
同様に、n番目に検出条件設定を行った際の検出器103の回転角度をA(n)とする。また、n番目に検出条件設定を行った際のベッド101の軸線の方向における位置(軸方向位置)をB(n)とする。
このように、検出器103は、軸線に対して回転可能であり、かつ軸線に沿ってベッド101が移動可能に構成した。そのため、検出器103は、被検体よりあらゆる方向に放射されるフォトンを検出することができる。
SPECT装置1によってフォトンが検出されると、検出時刻情報とともに当該フォトンのRAWデータと検出条件のデータが後述する画像処理装置内に取り込まれる。フォトンのRAWデータは、本発明における検出位置情報の一例であり、検出条件データは、本発明における検出条件情報の一例である。
フォトンのRAWデータとは、検出時刻情報と、XY二次元空間範囲における位置情報(X,Y)と、エネルギー値(z値)である。検出時刻情報はSPECT装置1の起動時刻からの経過秒数である。位置情報(X,Y)は、中動物等を対象とする比較的大きいサイズの{X:4096×Y:4096}の二次元空間範囲のXY座標値である。z値は、最大エネルギー(例えば、1024)の範囲内のエネルギー値である。
検出条件とは、例えば、装置組み込みプログラムに従ってガントリー102の可動部とベッド101の可動部が時系列に駆動されることにより設定変更される、検出器103の被検体に対する相対的な設置位置と設置角度である。検出器103の被検体に対する相対的な設置位置と設置角度とは、具体的には、検出器103に備えられたガンマカメラの被検体に対する相対的な設置位置と設置角度で、各々別途設置したセンサにより計測した値である。この値は、実際に計測した実測値として得ることもできるし、装置組み込みプログラムが可動部に指示するステッピングモータ駆動量から設置位置と設置角度が推定することも可能である。検出器103の反復パラメータR(n)については上記装置組み込みプログラムに基づいて算出し、検出条件として加える。
本実施形態では、設定変更がなされるごとに検出条件のデータを出力し、初期状態をn=1として、n回目に出力される値を(n)で示し、検出器103の反復パラメータR(n)と、検出器103の被検体に対するベッド101の軸方向位置B(n)と、検出器103の回転角度の回転角度A(n)とする。なお、ここでは、検出器103がベッド101の周囲を反復回転することとしたが、一方向にのみ回転させる場合も本発明を適用可能である。その場合は、ベッド101の周囲の何回目の回転であるかを示すパラメータとして、例えば、周回パラメータS(n)を設定する。
<画像処理装置の構成及び機能>
図4は、本発明に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
画像処理装置2は、制御部21と、外部機器接続部22と、記憶部23と、表示部24と、入力部25を備えて構成され、各構成部材はバス26を介して相互に接続されている。
制御部21は、図示しないCPU、作業用RAMの他、本発明の放射線画像処理プログラム等を含む各種制御プログラムやデータ等を記憶するROMや発振回路等を備えて構成されており、上記各構成部材を制御するための制御情報を生成し、バス26を介して制御情報を、制御対象の構成部材に出力して各構成部材の動作を統轄制御する。
外部機器接続部22は、制御部21の制御に基づいてSPECT装置1に対して各種制御信号を送信すると共に、当該SPECT装置1から送信されたRAWデータと検出条件のデータを装置内部に取り込む。外部機器接続部23は、例えば、シリアル方式、USB方式、IEEE1394、或いはその他の適宜な方式でSPECT装置1へ制御信号を送出する。
記憶部23は、外部機器接続部22が装置内部に取り込んだRAWデータと検出条件のデータを各検出器103ごとに記憶する。また、XYアドレス変換テーブル及びzアドレス変換テーブルを記憶する。なお、XYアドレス変換テーブルの作成手法については、後に詳述する。
表示部24は、アドレス変換により得られた{100×100程度の}二次元固定長配列の二次元画像データに基づく画像などを表示する。
入力部25は、表示部24に対して、例えばXYアドレス変換テーブルのアドレスの修正等を指示したり、或いは当該画像処理装置2を介してSPECT装置1に対して各種入力指示を行なう。
また、制御部21は、ROM等に記憶された放射線画像処理プログラムを実行することにより、他の構成部材と協動して本発明の検出手段、フォトン情報取得手段、検出条件情報取得手段、記憶手段と、分類手段、変換手段、判定手段、計測手段、生成手段、校正フォトン検出手段、校正フォトン情報取得手段と、XYアドレス変換テーブル取得手段、三次元固定長配列作成手段、zアドレス変換テーブル取得手段として機能するようになっている。
なお、本実施形態では表示部24を画像処理装置2内に内蔵したが、外部機器接続部22を介して外部接続したカラーモニタ等を表示装置として用いてもよい。この場合には、画像処理装置2に内蔵されたビデオカード、及び、VGAケーブル、DVIケーブル、BNCケーブルなどを介してカラーモニタ等を表示装置へ表示制御指示信号を送出するよう構成する。
<XYアドレス変換テーブル及びzアドレス変換テーブルの作成>
最初に、RAWデータに基づいて、XY二次元空間範囲の位置情報(X,Y) {検出器の仕様上4096×4096固定}をより小さい画素数(x,y){検出器に装着するシンチレータの画素パターンに基づき設定、100×100程度で可変値}で定義される二次元画像にアドレス変換するためのXYアドレス変換テーブルと、有効範囲内のz値のみを抽出するためのzアドレス変換テーブルを作成する。このとき、図2に示すように、二台の検出器103a、103bが設置されている場合、各検出器に対応した2種類のXYアドレス変換テーブルとzアドレス変換テーブルを作成する必要がある。
先ず、校正用として、視野に対して均一なガンマ線が放出されるファントムを被検体としてベッド101に配置し、検出器103により被検体からのフォトン検出を行なう。
このとき、ガントリー102は静止させた状態で、かつ、ベッド101も移動させない。つまり、検出器103は被検体に対して固定、静止状態にて撮像を行なう。反復パラメータR(n)、軸方向位置B(n)、回転角度A(n)は一定である。検出器103にて検出された各フォントのRAWデータと検出条件のデータは、外部機器接続部23を介して画像処理装置2内の記憶部23に取り込まれる。ここでは、時刻1から順に時系列で取り込まれる。なお、通常は何億個のフォトンを検出するが、説明を簡単にするため、ここでは、時刻2から時刻6まで5個のフォトンを検出器103aで検出した場合を例に説明する。図2及び図3に示すように、二台の検出器103a、103bが設置されている場合、検出器ごとに以下のようなRAWデータを収集し、各々のRAWデータに対して以下の手順で2種類のXYアドレス変換テーブルとzアドレス変換テーブルを独立して作成するようにする。
<校正時(静止撮像)モードのデータ例1>
時刻1:B(1)、R(1)、A(1)
時刻2:検出器103a、X座標1、Y座標1、Z値1
時刻3:検出器103a、X座標2、Y座標2、Z値2
時刻4:検出器103a、X座標3、Y座標3、Z値3
時刻5:検出器103a、X座標4、Y座標4、Z値4
時刻6:検出器103a、X座標5、Y座標5、Z値5
画像処理装置2は、時刻1のとき、SPECT装置1から検出条件のデータ(B(1)、R(1)、A(1))を受信している。
そして、時刻2、時刻3、時刻4・・・・でSPECT装置1から検出器103aによって検出されたフォトンに基づくRAWデータを受信している。各時刻は厳密には、画像処理装置2が検出器103からRAWデータを受信した時刻であるが、画像処理装置2とSPECT装置1とのデータ授受にかかる時間が計測時刻単位の1秒に比べ僅かであることを考えると、当該時刻を検出器103によるフォトン検出時刻として差し支えない。
画像処理装置2は、RAWデータと検出条件のデータを受信すると、記憶部23に各RAWデータを同一検出条件毎に対応付けて分類し、記憶させる。上記<静止撮像モードのデータ例1>の場合、検出条件は、検出器103a、B(1)、R(1)、A(1)で全て同一であるため、受信したRAWデータを全て同一のフレームとして記憶部23に収納(分類)することができる。また、本モードでは時刻による分類についても行なわないため、最初のフォトン検出時刻で代表させる。以下に、フレーム収納例を示す。
<校正時(静止撮像)モードのデータ例1のフレーム収納例>
[ディレクトリ情報]
総フレーム数:1
フレーム1:時刻1、B(1)、R(1)、A(1)、データポインタ1
(最終) :時刻6、B(1)、R(1)、A(1)、データポインタ6
[RAWデータ]
データポインタ1、X座標1、Y座標1、Z値1
データポインタ2、X座標2、Y座標2、Z値2
データポインタ3、X座標3、Y座標3、Z値3
データポインタ4、X座標4、Y座標4、Z値4
データポインタ5、X座標5、Y座標5、Z値5
フレーム1は、データポインタ1から(最終)データポインタ6の一つ前のデータポインタ5までのRAWデータを使用する。その後、各フォトンのRAWデータのX座標及びY座標に基づいて、画素数{4096×4096}のXY二次元空間範囲におけるフォトン出現頻度をZ値の如何にかかわらず計測(カウントアップ)して、XYアドレス変換テーブルを作成する。
上記データ例1では、5つのフォトンが検出された場合について説明したが、実際には、数億単位のフォトンを検出する。従って、検出位置情報として(X座標1、Y座標1)を有するフォトンは、データポインタ1のフォトンのみならず、多数のフォトンがある。このように、{4096×4096}の各座標(X,Y)について、フォトンが出力(検出)された頻度を、フォトン出力頻度として計測(カウントアップ)する。
そして、{4096×4096}の各座標(X,Y)についてフォトン出力頻度を求め、二次元固定長配列を作成する。そして、作成された二次元固定長配列に基づいて、微分フィルタ処理、稜線抽出処理、境界線抽出処理等の各種処理の後に、画素数(4096×4096)で定義されるXY二次元空間範囲にて定められる画素数(4096×4096)よりも小さい画素数(例えば、100×100)で定義される二次元画像の座標(x,y)へのXYアドレス変換テーブルを作成する。なお、XYアドレス変換テーブル作成の具体的な手法(微分フィルタ処理、稜線抽出処理、境界線抽出処理等の各種処理)は、本願出願人による特許出願(特開2007−121259号公報)に詳細に開示されているため、説明は省略する。
その後、各フォトンのRAWデータに基づいて、XYアドレス変換テーブルを参照して、変換後の各座標(x,y)毎にフォトン出力頻度をz値別にカウントアップさせ、(x,y)およびz値ごとのフォトン出力頻度を示す三次元固定長配列を作成する。
そして、三次元固定長配列に基づいて、各座標(x,y)毎にz値の有効範囲を定義するためのzアドレス変換テーブルを作成する。なお、zアドレス変換テーブル作成の具体的な手法は、本願出願人による特許出願(特開2007−121259号公報)に詳細に開示されているため、説明は省略する。
以上が、画像処理装置2の制御部21にて実行されるXYアドレス変換テーブル及びzアドレス変換テーブルの作成処理である。図5に制御部21にて実行されるXYアドレス変換テーブル及びzアドレス変換テーブルの作成処理のフローチャートを示す。当該処理は、検出器103にて検出された各フォントのRAWデータと検出条件のデータが、外部機器接続部23を介して画像処理装置2内の記憶部23に取り込まれた後に、操作者が入力部25を介して、実行開始を指示したときに開始される。
制御部21は、記憶部23に取り込まれた各RAWデータを単一フレームに一括してまとめるだけであるため、ステップS1の分類処理は通常行なわない。
次いで、制御部21は、各フォトンのRAWデータのX座標及びY座標に基づいて、画素数{4096×4096}のXY二次元空間範囲におけるフォトン出現頻度を計測(カウントアップ)して、XYアドレス変換テーブルを作成する(ステップS2)。作成されたXYアドレス変換テーブルは、制御部21が記憶部23に記憶させる。
そして、制御部21は、各フォトンのRAWデータに基づいて、XYアドレス変換テーブルを参照して、変換後の各座標(x,y)毎にフォトン出力頻度をz値別にカウントアップさせた三次元固定長配列を作成し、作成された三次元固定長配列に基づいて、各座標(x,y)毎にz値の有効範囲を定義するためのzアドレス変換テーブルを作成する(ステップS3)。作成されたzアドレス変換テーブルは、制御部21が記憶部23に記憶させる。そして処理を終了する。
<RAWデータに基づく二次元画像データの生成>
続いて、上述した手法により作成されたXYアドレス変換テーブル及びzアドレス変換テーブルを使用して、実際の中動物等の被検体から放射されたフォトンのRAWデータに基づいて、より小さい画素数{100×100程度}で定義される二次元画像を生成する手順について説明する。
先ず、あらかじめガンマ線を放射する放射性同位元素で標識された薬剤が注入された中動物等の被検体をベッド101に配置し、検出器103により被検体からのフォトン検出を行なう。
画像処理装置2は、SPECT装置1から受信したフォトンのRAWデータを、検出条件ごとに複数のフレームに分類し、各フレームに分類された各RAWデータに基づいて複数の二次元画像データを生成する。
ここでは、SPECT装置1から受信したフォトンのRAWデータを、検出条件ごとに複数のフレームに分類する手法について説明する。
<ベッド移動モード>
ベッド移動モードでは、ガントリー102は静止させた状態で、ベッド101を軸線上を移動させながら撮像を行なう。従って、回転角度A(n)と反復パラメータR(n)はnの値にかかわらず一定で、軸方向位置B(n)のみ変動する。検出器103aにて検出された各フォントのRAWデータと検出条件のデータは、外部機器接続部23を介して画像処理装置2内の記憶部23に時刻1から順に時系列に取り込まれる。以下は検出器103aを使用している場合であるが、図2及び図3に示すように、二台の検出器103a、103bが設置されている場合、検出器ごとに以下のようなRAWデータを収集し、各々のRAWデータに対して以下の手順で2種類のXYアドレス変換テーブルとzアドレス変換テーブルを独立して作成するようにする。
時刻1:B(1)、R(1)、A(1)
時刻2:検出器103a、X座標1、Y座標1、Z値1
時刻3:検出器103a、X座標2、Y座標2、Z値2
時刻4:検出器103a、X座標3、Y座標3、Z値3
時刻5:検出器103a、X座標4、Y座標4、Z値4
時刻6:B(2)、R(1)、A(1)
時刻7:検出器103a、X座標5、Y座標5、Z値5
時刻8:検出器103a、X座標6、Y座標6、Z値6
時刻9:検出器103a、X座標7、Y座標7、Z値7
時刻10:検出器103a、X座標8、Y座標8、Z値8
この例の場合、画像処理装置2は、時刻1のときにSPECT装置1から検出条件のデータ(B(1)、R(1)、A(1))を受信し、時刻2〜5のときにRAWデータを受信しており、時刻6のときに再び検出条件のデータ(B(2)、R(1)、A(1))を受信し、時刻7〜10のときにRAWデータを受信している。なお、時刻6のときには検出条件のデータ(B(2)、R(2)、A(2))を受信している、という方が適切かもしれないが、R(2)=R(1)およびA(2)=A(1)であることを強調するため、上記のように記載した。
つまり、時刻2〜5のときに受信したRAWデータは、検出条件(B(1)、R(1)、A(1))の下で撮像されたデータであり、時刻7〜10のときに受信したRAWデータは、検出条件(B(2)、R(1)、A(1))の下で撮像されたデータである。
従って、画像処理装置2は、受信した各データを、下記の如く記憶部23に同一検出条件毎に対応付けて分類する。つまり、時刻2〜5のときに受信したRAWデータをフレーム1とし、時刻7〜10のときに受信したRAWデータをフレーム2として、記憶部23に収納(分類)する。以下に、フレーム収納例を示す。
<ベッド移動モードのフレーム収納例>
[ディレクトリ情報]
総フレーム数:2
フレーム1:時刻1、B(1)、R(1)、A(1)、データポインタ1
フレーム2:時刻6、B(2)、R(1)、A(1)、データポインタ5
(最終) :時刻10、B(2)、R(1)、A(1)、データポインタ9
[RAWデータ]
データポインタ1、X座標1、Y座標1、Z値1
データポインタ2、X座標2、Y座標2、Z値2
データポインタ3、X座標3、Y座標3、Z値3
データポインタ4、X座標4、Y座標4、Z値4
データポインタ5、X座標5、Y座標5、Z値5
データポインタ6、X座標6、Y座標6、Z値6
データポインタ7、X座標7、Y座標7、Z値7
データポインタ8、X座標8、Y座標8、Z値8
フレーム1は、データポインタ1から、フレーム2のデータポインタ5の一つ前のデータポインタ4までのRAWデータを使用する。フレーム2は、データポインタ5から、(最終)データポインタ9の一つ前のデータポインタ8までのRAWデータを使用する。
<断続回転モード>
断続回転モードでは、ガントリー102は、所定間隔の角度で指定周期だけ反復回転させる。所定間隔の角度とは、例えば0度と90度などであり、各回転角度で静止撮像する。ベッド101は一連の反復回転操作が終了後に所定間隔だけ移動させて同様な処理を継続するのが一般的な使用形態であるが、以下説明ではベッド101は初期位置B(1)にあるものとする。従って、回転角度A(n)と反復パラメータR(n)は変化し、軸方向位置B(n)は一定である。以下は検出器103aを使用している場合であるが、図2及び図3に示すように、二台の検出器103a、103bが設置されている場合、検出器ごとに以下のようなRAWデータを収集し、各々のRAWデータに対して以下の手順で2種類のXYアドレス変換テーブルとzアドレス変換テーブルを独立して作成するようにする。
時刻1:B(1)、R(1)、A(1)
時刻2:検出器103a、X座標1、Y座標1、Z値1
時刻3:検出器103a、X座標2、Y座標2、Z値2
時刻4:B(1)、R(1)、A(2)
時刻5:検出器103a、X座標3、Y座標3、Z値3
時刻6:検出器103a、X座標4、Y座標4、Z値4
時刻7:B(1)、R(2)、A(2)
時刻8:検出器103a、X座標5、Y座標5、Z値5
時刻9:検出器103a、X座標6、Y座標6、Z値6
時刻10:B(1)、R(2)、A(1)
時刻11:検出器103a、X座標7、Y座標7、Z値7
時刻12:検出器103a、X座標8、Y座標8、Z値8
この例の場合、画像処理装置2は、時刻1のときにSPECT装置1から検出条件のデータ(B(1)、R(1)、A(1))を受信し、時刻2、3のときにRAWデータを受信し、時刻4のときに検出条件のデータ(B(1)、R(1)、A(2))を受信し、時刻5,6のときにRAWデータを受信しており、時刻7のときに、検出条件のデータ(B(1)、R(2)、A(2))を受信し、時刻8,9のときにRAWデータを受信し、時刻10のときに、検出条件のデータ(B(1)、R(2)、A(1))を受信し、時刻11、12のときにRAWデータを受信している。なお、時刻4のときには、検出条件のデータ(B(2)、R(2)、A(2))を受信している、という方が適切かもしれないが、B(2)=B(1)およびR(2)=R(1)であるため、(B(1)、R(1)、A(2))であることを強調するため、上記のように記載した。同様に、時刻7のときには、検出条件のデータ(B(3)、R(3)、A(3))を受信している、という方が適切かもしれないが、B(3)=B(1)およびA(3)=A(2)であるため、R(3)の代わりに未使用のR(2)を用いて、(B(1)、R(2)、A(2))と記載した。同様に、時刻10のときには、検出条件のデータ(B(4)、R(4)、A(4))を受信している、という方が適切かもしれないが、B(4)=B(1)、R(4)=R(2),A(4)=A(1)であるため、(B(1)、R(2)、A(1))と記載した。
時刻2、3のときに受信したRAWデータは、検出条件(B(1)、R(1)、A(1))の下で撮像されたデータである。例えば、回転角度A(1)は“0度”で、反復パラメータR(1)は“1”(1周期目の往路)である。
時刻5,6のときに受信したRAWデータは、検出条件(B(1)、R(1)、A(2))の下で撮像されたデータである。例えば、回転角度A(2)は“90度”である。
時刻8,9のときに受信したRAWデータは、検出条件(B(1)、R(2)、A(2))の下で撮像されたデータである。例えば、反復パラメータR(2)は“2”(1周期目の復路)である。
時刻11、12のときに受信したRAWデータは、検出条件(B(1)、R(2)、A(1))の下で撮像されたデータである。
従って、画像処理装置2は、受信した各データを、下記の如く記憶部23に同一検出条件毎に対応付けて分類する。つまり、時刻2、3のときに受信したRAWデータをフレーム1とし、時刻5,6のときに受信したRAWデータをフレーム2とし、時刻7,8のときに受信したRAWデータをフレーム3とし、時刻11、12のときに受信したRAWデータをフレーム4として、記憶部23に収納(分類)する。以下に、フレーム収納例を示す。
<断続回転モードのフレーム収納例>
[ディレクトリ情報]
総フレーム数:4
フレーム1:時刻1、B(1)、R(1)、A(1)、データポインタ1
フレーム2:時刻4、B(1)、R(1)、A(2)、データポインタ3
フレーム3:時刻7、B(1)、R(2)、A(2)、データポインタ5
フレーム4:時刻10、B(1)、R(2)、A(1)、データポインタ7
(最終) :時刻12、B(1)、R(2)、A(1)、データポインタ9
[RAWデータ]
データポインタ1、X座標1、Y座標1、Z値1
データポインタ2、X座標2、Y座標2、Z値2
データポインタ3、X座標3、Y座標3、Z値3
データポインタ4、X座標4、Y座標4、Z値4
データポインタ5、X座標5、Y座標5、Z値5
データポインタ6、X座標6、Y座標6、Z値6
データポインタ7、X座標7、Y座標7、Z値7
データポインタ8、X座標8、Y座標8、Z値8
フレーム1は、データポインタ1から、フレーム2のデータポインタ3の一つ前のデータポインタ2までのRAWデータを使用する。フレーム2は、データポインタ3から、フレーム3のデータポインタ5の一つ前のデータポインタ4までのRAWデータを使用する。フレーム3は、データポインタ5から、フレーム4のデータポインタ7の一つ前のデータポインタ6までのRAWデータを使用する。フレーム4は、データポインタ7から、(最終)データポインタ9の一つ前のデータポインタ8までのRAWデータを使用する。
以上、「ベッド移動モード」及び「断続回転モード」で説明したように、画像処理装置2は、SPECT装置1から検出したRAWデータを、同一の検出条件毎に分類して各フレームに対応付けて記憶部23に収納する。更に、図2及び図3に示すように、二台の検出器103a、103bが設置されている場合、検出器ごとに分類されたRAWデータを2セット収納する。
<二次元画像データの生成>
次に、二次元画像データの生成について説明する。
先ず、任意のフレームに分類されたRAWデータのX座標及びY座標(画素数{4096×4096}のXY二次元空間範囲における位置座標である)を、上記RAWデータを受信した検出器に対応するXYアドレス変換テーブルを用いて画素数{100×100程度}で定義される二次元画像おける変換位置情報にアドレス変換する。(X座標、Y座標)の変換後の座標を(x座標、y座標)と表わす。
上述した例では、説明の簡単のため、任意のフレームに分類されたRAWデータは数個であったが、実際には、数億単位のRAWデータが分類されている。従って、例えば、アドレス変換後の変換位置情報が(x座標1、y座標1)であるRAWデータは多数ある。このように、{100×100程度}の各座標(x,y)について、フォトンが出力(検出)された頻度をフォトン出力頻度として計測(カウントアップ)する。
この際、変換位置情報(x,y)を用いて上記RAWデータを受信した検出器に対応するzアドレス変換テーブルを参照して、RAWデータのz値が有効範囲外である場合には、フォトン出力頻度として計測(カウントアップ)を行なわない。当該フォトンがなんらかの散乱を受けており取得された位置座標(X,Y)は誤差を伴う信頼性の低いデータと想定されるためである。このように、夫々のフレームごとに二次元画像データを生成する。更に、図2及び図3に示すように、二台の検出器103a、103bが設置されている場合、検出器ごとに二次元画像データを2セット生成する。
以上が、画像処理装置2の制御部21にて実行される二次元画像データの生成処理である。
図6に制御部21にて実行される二次元画像データの生成処理のフローチャートを示す。当該処理は、検出器103にて検出された各フォントのRAWデータと検出条件のデータが、外部機器接続部23を介して画像処理装置2内の記憶部23に取り込まれた後に、操作者が入力部25を介して、実行開始を指示したときに開始される。
制御部21は、記憶部23に取り込まれた各RAWデータを同一検出条件毎に対応付けて分類する(ステップS11)。
次いで、制御部21は、各フォトンのRAWデータに基づいて、記憶部23に記憶されている上記RAWデータを受信した検出器に対応するXYアドレス変換テーブル及びzアドレス変換テーブルを参照してアドレス変換を行なう(ステップS12)。
そして、制御部21は、各フレーム毎に、各変換位置座標(x,y)におけるフォトン出力頻度に基づいて、二次元画像データを夫々生成する(ステップS13)。制御部21は、生成した二次元画像データに基づく画像を、表示部24に表示して処理を終了する。
上述した例では、検出器103aのみを使用して中動物等の被検体を撮像した場合の例を説明したが、検出器103aと103bの双方を使用した場合には、画像処理装置2は、検出器103ごとにRAWデータを検出することとなる。そして、検出器103ごとに対応するXYアドレス変換テーブル及びzアドレス変換テーブルを参照しながら検出したRAWデータに基づいて二次元画像データを生成することとなる。
以上説明したように、本実施形態の画像処理装置2は、中動物等の被検体から放射されるフォトンが有する{4096×4096}のXY二次元空間範囲における位置情報(X,Y)をRAWデータと、検出条件データをSPECT装置1の検出器103から受信し、検出器毎に収集されたRAWデータに対して検出条件毎にRAWデータを分類する。そして、位置情報をより小さい画素数{100×100程度}にアドレス変換する。その後、変換位置情報(x,y)と、z値に基づいて、z値が有効である場合のみ、対応する変換位置情報(x,y)におけるフォトン出力頻度を計測し、変換位置情報(x,y)に基づくフォトン出力頻度を示す二次元画像データを検出器毎および分類毎に生成するよう構成した。
これにより、SPECT装置1を中動物等に適用する場合など、{4096×4096}のXY二次元空間範囲における位置情報および{1024}段階のエネルギー情報を含むRAWデータのために{4096×4096×1024}なる大量の固定長のフレームメモリを必要とすることなく、かつ、解像度と定量性を低減させることなく、SPECT装置1により検出された大量のRAWデータを迅速に処理して二次元画像データを生成することができる。
<応用例1>
生成された二次元画像データに対し、均一化補正処理を行なってもよい。
この場合、視野に対して均一なガンマ線が放出されるファントムを被検体としてベッド101に配置し、検出器103により被検体からのフォトン検出行なう。そして、画像処理装置2は、検出されたRAWデータに基づいて均一化補正係数(平均画素値/各画素値)を算出し、全画素の値が同一となるような均一化補正係数テーブル{100×100程度}を作成する。作成された均一化補正係数テーブルは、記憶部23に記憶させておく。更に、図2及び図3に示すように、二台の検出器103a、103bが設置されている場合、検出器ごとにこのような均一化補正係数テーブルを2セット作成し記憶部23に記憶させておく。
そして、制御部21は、ステップS13において、生成された各二次元画像データの各画素(x,y)の値(フォトン頻度)に対し、均一化補正係数テーブルの対応する画素(x,y)の値(補正係数)を乗算することにより、均一化補正処理を実行する。
<応用例2>
SPECT装置1を中動物等に適用する場合、被検体が大きくなることに伴い、ガンマカメラのシンチレータの画素数を高精細化させることが好ましい。しかし、シンチレータの画素数の高精細化には微細加工上の限界がある。そこで、XYアドレス変換テーブルを作成する際、擬似的に画素数を増やすことにより、解像度を擬似的に向上させることができる。
ここでは、XYアドレス変換テーブルを作成する際、各座標を4分割に分割するアドレス4分割処理について説明する。
先ず、二次元固定長配列に基づく画像データに対して、微分処理を行なった後に、フォトン出力頻度に基づいて所定手法により所定の数のピーク点を決定する。例えば、フォトン出力頻度が大きいほうから順に所定の数のピーク画素として抽出し、抽出されたピーク画素に基づいてピーク点を決定する。フォトン出力頻度に基づくピーク点抽出の具体的な手法は、本願出願人による特許出願(特開2007−121259号公報)に詳細に開示されているため、説明は省略する。
図7は、アドレス4分割処理の説明図である。
制御部21は、隣接する4つのピーク点からなるピーク点四角形の重心点を決定する(図7(A)〜(C)において、△で図示)。このとき、画像データの上端、下端、左端、右端の各周辺部には、仮想重心点を決定する。この仮想重心点は、図7(A)に示すように、画像データの周辺部に位置する重心点と直線で結んだときに、該直線で生成される四角形(重心点四角形)に、低階調値画像データの周辺部に位置するピーク点が包含されるような箇所を、仮想重心点(図7(A)〜(C)中、▲で図示)として決定する。次に、制御部21は、隣接する4つの重心点間を直線で連結し、当該直線で形成された重心点四角形を生成する(図7(B)参照)。
そして、制御部21は、重心点四角形のいずれかの重心点と、隣接している2つの重心点との2つの中点(図7(C)中、☆で図示)と、中央に位置するピーク点とを4つの直線で連結させて4分割四角形を生成する(図7(C)参照)。
続いて、制御部21は、4分割四角形の所定方向の頂点のアドレス値を夫々付与して決定し、これに基づいて図7(D)に示すようなアドレス分割領域から成るXYアドレス変換テーブルを作成する。図7(D)に示す例の場合、■で図示する左上方向の頂点のアドレス値を、各4分割四角形に含まれる各画素のアドレス情報として夫々付与する。
4分割四角形を生成した際、図7(C)に示すように、操作者が入力部25を操作して4分割四角形を定義する重心点や中点の位置を修正可能に構成してもよい。なお、このような操作者による対話型修正については、本願出願人による特許出願(特開2007−121259号公報)に詳細に開示されている手法と同様に行なえばよい。
<応用例3>
SPECT装置1を中動物等に適用する場合、被検体が大きくなることに伴い、z値のエネルギー分解能も増大し、z値の有効範囲を定義するためのzアドレス変換テーブルを作成する際、z値の有効範囲に誤差が発生する確率が増える。そのため、操作者がz値の有効範囲を指定(修正)できるよう構成することが好ましい。
修正は、どのように行ってもよいが、例えば、表示部24に、画像データ上における修正対象の位置座標を指定し指定された位置座標におけるz値のグラフを表示させ、操作者がグラフを参照しながら、当該グラフ上にて入力部25を操作してz値の有効範囲を指定(修正)できるよう構成する。なお、z値のグラフ表示等については、本願出願人による特許出願(特開2007−121259号公報)に詳細に開示されているため、説明は省略する。
<断続回転モードのフレーム収納の変形例>
上述した「断続回転モード」のフレーム収納の場合、RAWデータを4種類の検出条件ごとに4つのフレームに分類したが、同一回転角度A(n)ごとに1つのフレームに統合して収納してもよい。言い換えれば、反復パラメータR(n)の変化は考慮しない。そうすると、総フレーム数は減少する代わりに各フレームのフォトン頻度が増加し画像の感度が向上する。以下に、フレーム収納例を示す。オリジナルのRAWデータは時系列の配置になっているが、下記例では角度別にソートし、オリジナルのデータポインタ7とデータポインタ8をデータポインタ3とデータポインタ4に繰り上げている。
[ディレクトリ情報]
総フレーム数:2
フレーム1:時刻1、B(1)、R(1)、A(1)、データポインタ1
フレーム2:時刻4、B(1)、R(1)、A(2)、データポインタ5
(最終) :時刻12、B(1)、R(2)、A(1)、データポインタ9
[RAWデータ]
データポインタ1、X座標1、Y座標1、Z値1
データポインタ2、X座標2、Y座標2、Z値2
データポインタ3、X座標7、Y座標7、Z値7
データポインタ4、X座標8、Y座標8、Z値8
データポインタ5、X座標3、Y座標3、Z値3
データポインタ6、X座標4、Y座標4、Z値4
データポインタ7、X座標5、Y座標5、Z値5
データポインタ8、X座標6、Y座標6、Z値6
フレーム1は、データポインタ1から、フレーム2のデータポインタ5の一つ前のデータポインタ4までのRAWデータを使用する。フレーム2は、データポインタ5から、(最終)データポインタ9の一つ前のデータポインタ8までのRAWデータを使用する。
<その他のフレーム収納例>
上述した実施形態では、「ベッド移動モード」及び「断続回転モード」の場合のフレーム収納例について説明したが、その他のフレーム収納の変形例について説明する。
<連続回転モード>
連続回転モードでは、ガントリー102は、連続的に(例えば、0.1度毎に)指定周期だけ反復回転させる。回転動作を止めずに検出器103を動かしながら動画撮像する。ベッド101は一連の反復回転操作が終了後に所定間隔だけ移動させて同様の処理を継続するのが一般的な使用形態であるが、以下説明ではベッド101は初期位置B(1)にあるものとする。従って、回転角度A(n)と反復パラメータR(n)は変化し、軸方向位置B(n)は一定である。
時刻1:B(1)、R(1)、A(1)
時刻2:検出器103a、X座標1、Y座標1、Z値1
時刻3:B(1)、R(1)、A(2)
時刻4:検出器103a、X座標2、Y座標2、Z値2
時刻5:B(1)、R(1)、A(3)
時刻6:検出器103a、X座標3、Y座標3、Z値3
時刻7:B(1)、R(1)、A(4)
時刻8:検出器103a、X座標4、Y座標4、Z値4
時刻9:B(1)、R(2)、A(4)
時刻10:検出器103a、X座標5、Y座標5、Z値5
時刻11:B(1)、R(2)、A(3)
時刻12:検出器103a、X座標6、Y座標6、Z値6
時刻13:B(1)、R(2)、A(2)
時刻14:検出器103a、X座標7、Y座標7、Z値7
時刻15:B(1)、R(2)、A(1)
時刻16:検出器103a、X座標8、Y座標8、Z値8
この例の場合、画像処理装置2は、時刻1のときにSPECT装置1から検出条件のデータ(B(1)、R(1)、A(1))を受信し、時刻2のときにSPECT装置1から検出器103aからのRAWデータ(検出器103a、X座標1、Y座標1、Z値1)を受信し、時刻3のときに検出条件のデータ(B(1)、R(1)、A(2))を受信し、時刻4のときにSPECT装置1から検出器103aからのRAWデータ(検出器103a、X座標2、Y座標2、Z値2)を受信し、以降、時刻16まで検出条件のデータとRAWデータを受信している。
断続回転モードの場合、例えば10度単位で回転角度A(n)を変更しながら静止撮像するのに対し、連続回転モードの場合、例えば0.1度単位で回転角度A(n)を変更しながら動的に撮像する。上述した「ベッド移動モード」及び「断続回転モード」では、検出条件毎に、RAWデータを分類したが、連続回転モードの場合のように、検出条件が頻繁に変化すると、検出条件に基づいてRAWデータを別のフレームに分類する方法は現実的でない。
そこで、連続回転モードでは、「断続回転モード」における検出条件毎の回転角度A(n)の角度間隔と同程度の角度範囲(例えば、10度)をもつRAWデータを、同一フレームにまとめて分類する方法をとる。
ここでは、回転角度A(1)のときに検出されたRAWデータと、回転角度A(2)のときに検出されたRAWデータとを同一フレームに分類し、回転角度A(3)のときに検出されたRAWデータと、回転角度A(4)のときに検出されたRAWデータとを同一フレームに分類する。以下に、フレーム収納例を示す。
<連続回転モードのフレーム収納例>
[ディレクトリ情報]
総フレーム数:4
フレーム1:時刻1、B(1)、R(1)、A(1)、データポインタ1
フレーム2:時刻5、B(1)、R(1)、A(3)、データポインタ3
フレーム3:時刻9、B(1)、R(2)、A(4)、データポインタ5
フレーム4:時刻13、B(1)、R(2)、A(2)、データポインタ7
(最終) :時刻16、B(1)、R(2)、A(1)、データポインタ9
[RAWデータ]
データポインタ1、X座標1、Y座標1、Z値1
データポインタ2、X座標2、Y座標2、Z値2
データポインタ3、X座標3、Y座標3、Z値3
データポインタ4、X座標4、Y座標4、Z値4
データポインタ5、X座標5、Y座標5、Z値5
データポインタ6、X座標6、Y座標6、Z値6
データポインタ7、X座標7、Y座標7、Z値7
データポインタ8、X座標8、Y座標8、Z値8
フレーム1は、データポインタ1から、フレーム2のデータポインタ3の一つ前のデータポインタ2までのRAWデータを使用する。フレーム2は、データポインタ3から、フレーム3のデータポインタ5の一つ前のデータポインタ4までのRAWデータを使用する。フレーム3は、データポインタ5から、フレーム4のデータポインタ7の一つ前のデータポインタ6までのRAWデータを使用する。フレーム4は、データポインタ7から、(最終)データポインタ9の一つ前のデータポインタ8までのRAWデータを使用する。
フレーム1、2は往路(反復パラメータR(1))のときに検出されたRAWデータであり、フレーム3、4は復路(反復パラメータR(2))のときに検出されたRAWデータである。
<連続回転モードのフレーム収納の変形例1>
上述した「連続回転モード」のフレーム収納の場合、反復パラメータR(n)の変化は考慮せず、回転角度A(1)とA(2)のときの往路(反復パラメータR(1))と回転角度A(2)とA(1)のときの復路(反復パラメータR(2))、回転角度A(3)とA(4)のときの往路(反復パラメータR(1))と回転角度A(4)とA(3)のときの復路(反復パラメータR(2))の2つのフレームに分類してもよい。そうすると、総フレーム数は減少する代わりに各フレームのフォトン頻度が増加し画像の感度が向上する。以下に、フレーム収納例を示す。オリジナルのRAWデータは時系列の配置になっているが、下記例では角度別にソートし、オリジナルのデータポインタ7とデータポインタ8をデータポインタ3とデータポインタ4に繰り上げている。
[ディレクトリ情報]
総フレーム数:2
フレーム1:時刻1、B(1)、R(1)、A(1)、データポインタ1
フレーム2:時刻5、B(1)、R(1)、A(3)、データポインタ5
(最終) :時刻16、B(1)、R(2)、A(1)、データポインタ9
[RAWデータ]
データポインタ1、X座標1、Y座標1、Z値1
データポインタ2、X座標2、Y座標2、Z値2
データポインタ3、X座標7、Y座標7、Z値7
データポインタ4、X座標8、Y座標8、Z値8
データポインタ5、X座標3、Y座標3、Z値3
データポインタ6、X座標4、Y座標4、Z値4
データポインタ7、X座標5、Y座標5、Z値5
データポインタ8、X座標6、Y座標6、Z値6
フレーム1は、データポインタ1から、フレーム2のデータポインタ5の一つ前のデータポインタ4までのRAWデータを使用する。フレーム2は、データポインタ5から、(最終)データポインタ9の一つ前のデータポインタ8までのRAWデータを使用する。
<連続回転モードのフレーム収納の変形例2>
「連続回転モード」において、ガントリー102が連続的に等速で回転している場合には、時間を検出条件としてもよい。つまり、画像処理装置2は、各RAWデータを検出時刻に基づいて所定時間間隔Tで分類する。
例えば、時刻1から時刻6が時刻T未満であり、時刻7から時刻12が時刻T以上で時刻2T未満であり、時刻13から時刻16が時刻2T以上で時刻3T未満である場合には、検出されたRAWデータを、時刻2、4、6で検出されたRAWデータと、時刻8、10、12で検出されたRAWデータと、時刻14、16で検出されたRAWデータに分類する。以下、フレーム収納例を示す。
[ディレクトリ情報]
総フレーム数:3
フレーム1:時刻1、B(1)、R(1)、A(1)、データポインタ1
フレーム2:時刻7、B(1)、R(1)、A(4)、データポインタ4
フレーム3:時刻13、B(1)、R(2)、A(2)、データポインタ7
(最終) :時刻16、B(1)、R(2)、A(2)、データポインタ9
[RAWデータ]
データポインタ1、X座標1、Y座標1、Z値1
データポインタ2、X座標2、Y座標2、Z値2
データポインタ3、X座標3、Y座標3、Z値3
データポインタ4、X座標4、Y座標4、Z値4
データポインタ5、X座標5、Y座標5、Z値5
データポインタ6、X座標6、Y座標6、Z値6
データポインタ7、X座標7、Y座標7、Z値7
データポインタ8、X座標8、Y座標8、Z値8
本実施形態及び各応用例及び各変型例では、中動物等を被検体とした例について述べたが、従来より視野の大きい大サイズの断面画像の二次元画像データを得られるようにするとともに、解像度も向上させているため、ガントリー内に収納できる範囲で、ヒトの頭部や、所望であれば小動物等を被検体とした場合にも適用してもよい。
1 画像処理装置
11 制御部
12 記憶部
13 外部機器接続部
14 表示部
15 入力部
16 バス

Claims (8)

  1. 撮像対象である被検体が放射するフォトンを検出するフォトン検出手段と、
    前記フォトン検出手段により検出された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における検出位置情報(X,Y)を取得し、かつ、前記各フォトンのエネルギー値をz値として取得するフォトン情報取得手段と、
    前記各フォトンが検出された際の検出条件を検出条件情報として取得する検出条件情報取得手段と、
    前記各フォトンについて、前記フォトン情報取得手段により取得された検出位置情報(X,Y)及びz値と、前記検出条件情報取得手段により取得された検出条件情報と、を夫々対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
    各前記検出位置情報(X,Y)及びz値を、対応する前記検出条件情報に基づいて、同一検出条件毎に分類する分類手段と、
    各前記検出位置情報(X,Y)を、前記XY二次元空間範囲にて定められる画素数よりも小さい画素数で定義される二次元画像おける変換位置情報(x,y)(x<Xかつy<Y) にアドレス変換する変換手段と、
    前記各フォトンの前記z値が、前記変換位置情報(x,y)に基づいて予め定められた有効範囲内か否かを判定する判定手段と、
    判定の結果、前記フォトンの前記z値が、予め定義された有効範囲内である場合には、前記分類手段による分類毎に、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記変換位置情報(x,y)毎にフォトン出力頻度を計測する計測手段と、
    前記変換位置情報(x,y)に対応する前記フォトン出力頻度に基づいて、前記分類手段による分類毎に、前記二次元画像を示す二次元画像データを生成する生成手段と、
    装置校正用の被検体が放出するフォトンを検出する校正フォトン検出手段と、
    前記校正フォトン検出手段により検出された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における校正フォトン検出位置情報(X,Y)を取得し、かつ、前記各フォトンのエネルギー値をz値として取得する校正フォトン情報取得手段と、
    前記校正フォトン検出手段により検出された各前記フォトンについて、対応する前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)が示す前記XY二次元空間範囲におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列を作成し、当該XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列の前記フォトン出力頻度に基づいて、前記変換手段がアドレス変換する際のXYアドレス変換テーブルを作成するXYアドレス変換テーブル作成手段と、
    前記XYアドレス変換テーブルを参照して、前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)を前記二次元画像における前記変換位置情報(x,y)に変換し、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度として前記z値別にカウントアップして、前記変換位置情報(x,y)及びz値に基づく三次元固定長配列を作成する三次元固定長配列作成手段と、
    前記三次元固定長配列に基づいて、前記二次元画像上の各位置(x,y)におけるz値の有効範囲を定義するためのzアドレス変換テーブルを作成するzアドレス変換テーブル作成手段と、を有し、
    前記変換手段は、前記XYアドレス変換テーブル作成手段により作成されたXYアドレス変換テーブルに基づいて、各前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)を、前記二次元画像における変換位置情報(x,y)にアドレス変換し、
    前記判定手段は、前記zアドレス変換テーブルにより作成されたzアドレス変換テーブルの前記変換位置情報(x,y)における値に基づいて、前記各フォトンの前記z値が、予め定められた有効範囲内か否かを判定することを特徴とする放射線画像処理装置。
  2. 前記フォトン検出手段は複数の検出器により構成され、前記フォトン情報取得手段および前記検出条件情報取得手段は複数の検出器に対応して、複数セットの検出位置情報(X,Y)及びz値、および検出条件情報を取得し、
    前記記憶制御手段は、各前記検出器の夫々の検出位置情報(X,Y)及びz値、および検出条件情報を対応付けて前記記憶手段に記憶し、
    前記分類手段は、前記各検出器に対応して取得された前記複数セットの検出位置情報(X,Y)及びz値および検出条件情報に基づいて、各セットごとに同一検出条件毎に分類し、
    前記変換手段は、各前記検出位置情報(X,Y)に対して、当該検出位置情報(X,Y)が取得された検出器に対応する夫々のXYアドレス変換テーブルを用いてアドレス変換し、
    前記判定手段は前記各フォトンの前記z値が、当該z値が取得された検出器に対応する夫々のzアドレス変換テーブルであって、前記二次元画像上の各位置(x,y)におけるz値の有効範囲を定義するための各前記zアドレス変換テーブルに基づいて、前記各フォトンの前記z値が、予め定められた有効範囲内か否かを判定し、
    前記計測手段は、前記フォトン出力頻度として、複数の前記検出器に対応する複数の二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度を、夫々独立して計測するようにし、
    前記生成手段は、前記複数の検出器毎に、かつ前記分類手段による分類毎に、複数の前記二次元画像データを生成し、
    前記校正フォトン検出手段は、複数の検出器により構成され、
    前記校正フォトン情報取得手段は、前記各検出器に対応して、複数セットの校正フォトン検出位置情報(X,Y)とz値を取得し、
    前記XYアドレス変換テーブル作成手段は、前記各検出器に対応する複数の前記XYアドレス変換テーブルを作成し、
    前記三次元固定長配列作成手段は、前記各検出器に対応する複数の三次元固定長配列を作成し、
    前記zアドレス変換テーブル作成手段は、前記各検出器に対応する複数のzアドレス変換テーブルを作成するようにし、
    前記変換手段は、前記各検出器に対応して作成されたXYアドレス変換テーブルに基づいて、前記検出器ごとに取得された各前記検出位置情報(X,Y)を、前記各検出器に対応する前記二次元画像における変換位置情報(x,y)にアドレス変換し、
    前記判定手段は、前記各検出器に対応して作成された前記zアドレス変換テーブルの前記各検出器に対応する前記変換位置情報(x,y)における値に基づいて、前記各フォトンの前記z値が、予め定められた有効範囲内か否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の放射線画像処理装置。
  3. 前記被検体は台上に支持されており、かつ、前記フォトン検出手段に含まれるカメラが前記台の周囲を回転可能に支持されており、かつ、前記台が前記カメラの回転円弧の中心を移動軸として移動する場合に、
    前記検出条件は、前記各フォトンが検出された際の前記カメラの回転角度、前記台の軸方向位置の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放射線画像処理装置。
  4. 前記カメラは、前記台の周囲を反復回転する場合に、前記検出条件は、前記各フォトンが検出された際の前記カメラの回転角度、前記台の軸方向位置、前記反復回転における反復回数、の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項に記載の放射線画像処理装置。
  5. 前記検出条件は、少なくとも前記各フォトンが検出された際の検出時刻を更に含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の放射線画像処理装置。
  6. 前記XYアドレス変換テーブル作成手段は、
    前記校正フォトン検出位置情報が示す前記XY二次元空間範囲における前記フォトン出力頻度に基づいて所定手法により抽出されたピーク点であって、隣接する4つの前記ピーク点からなる四角形の重心点を各々決定する重心点決定手段と、
    隣接する4つの前記重心点を直線で連結し、当該直線で形成された重心点四角形を生成する重心点四角形生成手段と、
    前記重心点四角形のいずれかの重心点と、隣接している2つの重心点との2つの中点と、中央に位置するピーク点とを4つの直線で連結させて4分割四角形を生成する4分割四角形生成手段と、
    前記4分割四角形の所定方向の頂点に位置する画素が有するアドレス情報を、当該4分割四角形に含まれる前記画素の前記アドレス情報として夫々決定するアドレス情報決定手段と、
    を有し、
    全ての前記4分割四角形にかかる前記所定方向は同一方向であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の放射線画像処理装置。
  7. 撮像対象である被検体から放射されるフォトンを検出する検出器と放射線画像処理装置による放射線画像処理方法であって、
    前記画像処理装置が、
    前記検出器により検出された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における検出位置情報(X,Y)と、前記各フォトンのエネルギー値を示すz値と、を取得するフォトン情報取得ステップと、
    前記各フォトンが検出された際の検出条件を検出条件情報として取得する検出条件情報取得ステップと、
    前記各フォトンについて、前記フォトン情報取得ステップにて取得された検出位置情報(X,Y)及びz値と、前記検出条件情報取得ステップにて取得された検出条件情報と、を夫々対応付けて記憶手段に記憶させるステップと、
    各前記検出位置情報(X,Y)及びz値を、対応する前記検出条件情報に基づいて、同一検出条件毎に分類するステップと、
    各前記検出位置情報(X,Y)を、前記XY二次元空間範囲にて定められる画素数よりも小さい画素数で定義される二次元画像における変換位置情報(x,y)(x<Xかつy<Y)にアドレス変換する変換ステップと、
    前記各フォトンの前記z値が、前記変換位置情報(x,y)に基づいて予め定められた有効範囲内か否かを判定する判定ステップと、
    判定の結果、前記フォトンの前記z値が、予め定義された有効範囲内である場合には、分類毎に、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記変換位置情報毎にフォトン出力頻度を計測するステップと、
    前記変換位置情報(x,y)に対応する前記フォトン出力頻度に基づいて、分類毎に、前記二次元画像を示す二次元画像データを生成するステップと、
    装置校正用の被検体が放出するフォトンを検出する校正フォトン検出ステップと、
    前記校正フォトン検出ステップにより検出された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における校正フォトン検出位置情報(X,Y)と、前記各フォトンのエネルギー値を示すz値と、を取得する校正フォトン情報取得ステップと、
    前記校正フォトン検出ステップにより検出された各前記フォトンについて、対応する前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)が示す前記XY二次元空間範囲におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列を作成し、当該XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列の前記フォトン出力頻度に基づいて、前記変換ステップにてアドレス変換する際のXYアドレス変換テーブルを作成するXYアドレス変換テーブル作成ステップと、
    前記XYアドレス変換テーブルを参照して、前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)を前記二次元画像における前記変換位置情報(x,y)に変換し、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度として前記z値別にカウントアップして、前記変換位置情報(x,y)及びz値に基づく三次元固定長配列を作成する三次元固定長配列作成ステップと、
    前記三次元固定長配列に基づいて、前記二次元画像上の各位置(x,y)におけるz値の有効範囲を定義するためのzアドレス変換テーブルを作成するzアドレス変換テーブル作成ステップと、を有し、
    前記変換ステップは、前記XYアドレス変換テーブル作成ステップにより作成されたXYアドレス変換テーブルに基づいて、各前校正フォトン記検出位置情報(X,Y)を、前記二次元画像における変換位置情報(x,y)にアドレス変換し、
    前記判定ステップは、前記zアドレス変換テーブルにより作成されたzアドレス変換テーブルの前記変換位置情報(x,y)における値に基づいて、前記各フォトンの前記z値が、予め定められた有効範囲内か否かを判定することを特徴とする放射線画像処理方法。
  8. コンピュータを、
    撮像対象である被検体から放射された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における検出位置情報(X,Y)と、各フォトンのエネルギー値を示すz値と、を検出器から取得するフォトン情報取得ステップと、
    前記各フォトンが検出された際の検出条件を検出条件情報として取得する検出条件情報取得ステップと、
    前記各フォトンについて、前記フォトン情報取得ステップにて取得された検出位置情報(X,Y)及びz値と、前記検出条件情報取得ステップにて取得された検出条件情報と、を夫々対応付けて記憶手段に記憶させるステップと、
    各前記検出位置情報及びz値を、対応する前記検出条件情報に基づいて、同一検出条件毎に分類するステップと、
    各前記検出位置情報(X,Y)を、前記XY二次元空間範囲にて定められる画素数よりも小さい画素数で定義される二次元画像における変換位置情報(x,y)(x<Xかつy<Y) にアドレス変換する変換ステップと、
    前記各フォトンの前記z値が、前記変換位置情報(x,y)に基づいて予め定められた有効範囲内か否かを判定する判定ステップと、
    判定の結果、前記フォトンの前記z値が、予め定義された有効範囲内である場合には、分類毎に、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記変換位置情報(x,y)毎にフォトン出力頻度を計測するステップと、
    前記変換位置情報(x,y)に対応する前記フォトン出力頻度に基づいて、分類毎に、前記二次元画像を示す二次元画像データを生成するステップと、
    装置校正用の被検体から放射された各フォトンが有するXY二次元空間範囲における校正フォトン検出位置情報(X,Y)と、前記各フォトンのエネルギー値を示すz値と、を検出器から取得する校正フォトン情報取得ステップと、
    前記装置校正用の被検体から放射された各フォトンについて、対応する前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)が示す前記XY二次元空間範囲におけるフォトン出力頻度を前記z値の如何にかかわらずカウントアップして、前記XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列を作成し、当該XY二次元空間範囲に対応する二次元固定長配列の前記フォトン出力頻度に基づいて、前記変換ステップにてアドレス変換する際のXYアドレス変換テーブルを作成するXYアドレス変換テーブル作成ステップと、
    前記XYアドレス変換テーブルを参照して、前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)を前記二次元画像における前記変換位置情報(x,y)に変換し、各前記フォトンについて、前記各フォトンに対応する前記変換位置情報(x,y)が示す前記二次元画像上の位置におけるフォトン出力頻度として前記z値別にカウントアップして、前記変換位置情報(x,y)及びz値に基づく三次元固定長配列を作成する三次元固定長配列作成ステップと、
    前記三次元固定長配列に基づいて、前記二次元画像上の各位置(x,y)におけるz値の有効範囲を定義するためのzアドレス変換テーブルを作成するzアドレス変換テーブル作成ステップと、を有し、
    前記変換ステップは、前記XYアドレス変換テーブル作成ステップにより作成されたXYアドレス変換テーブルに基づいて、各前記校正フォトン検出位置情報(X,Y)を、前記二次元画像における変換位置情報(x,y)にアドレス変換し、
    前記判定ステップは、前記zアドレス変換テーブルにより作成されたzアドレス変換テーブルの前記変換位置情報(x,y)における値に基づいて、前記各フォトンの前記z値が、予め定められた有効範囲内か否かを判定するよう機能させることを特徴とする放射線画像処理プログラム。
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