JP2008185335A - 医用画像アニメーション表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】医用画像観察における偽陽性や偽陰性を低め真陽性を高め、特徴的部位認識効率を高めた医用動画像生成表示装置を提供する。
【解決手段】画像再構成・補正の方法・条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を動画表示することを特徴とする医用動画像生成表示装置。前記画像再構成・補正の方法・条件に加えて画像表示方法・条件を含めることができる。好ましくは、前記複数の静止画像を毎秒数コマから数十コマのアニメーションとして自動的に切り替え動画表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、雑音の影響を低減する医用画像アニメーション表示装置(医用動画像表示装置)に関する。特に核医学検査分野など、画像再構成・補正の方法・条件に関わる統計雑音成分や人工的雑音成分の影響が医用画像の画質を大きく左右する分野において、それら雑音成分の影響を低減し、画像から特徴部位を認識する効率を高めることができる医用動画像表示装置及び表示方法に関する。
核医学検査における医用画像においては、検査時間が短いほど測定データにおける統計雑音成分が多く、結果として画像中の統計雑音成分が多くなり、微小な病変を正しく病変として認識できる効率(真陽性)が統計雑音成分により悪化する。この統計雑音成分の医用画像中での現れ方は、もともとの測定データの統計精度のみならず、画像再構成・補正の方法・条件にも依存する。また、画像再構成・補正の方法・条件は装置特性にも依存する形でそれに固有の人工的雑音成分(アーチファクト)を生み出す。これら雑音成分は、画像において見かけ上の偽の病変像を生み出したり(偽陽性)、真の病変像を認識不能にしたり(偽陰性)する。
さて、一般に様々な画像再構成方法や画像再構成条件があり、これら手法(技術的手段、方法等)や条件の変更により雑音成分が変化することが知られている。従来手法では、これら統計的及び人工的雑音成分ができるだけ小さくなるように、あらかじめ一定の画像再構成・補正の方法・条件を定め、その方法・条件に基く画像を静止画像として観察することにより診断を行っている。静止画像のなかで医用画像のノイズを低減させる手法は特許文献1(特開平11−328395号公報)にも提案されているが、ここでは、エッジ処理によりノイズを低減させる手法が提案されている。
また、測定時刻を変化させて測定した複数の画像を動画として表示する手法は、検査対象の時間的な変化を観察するために古くからシネモードや動態測定(ダイナミック測定)として一般に利用されている。特許文献2(特開平7−31608号公報)、特許文献3(特開平8−117215号公報)にはシネモード検査画像表示が示されているが、これらは、時系列的な画像の観察に関するものである。
また、特許文献4(特開平6−189937号公報)は時間的な変化を動画表示させる手法、特許文献5(特開2002−95640号公報)は動画表示法、特許文献6(特開2006−81902号公報)は動画像と静止画像を切り替えて表示する方法に関するものであって、これらには、動画を用いた医用画像表示に関する手法が提案されている。特許文献7(特開平9−238934号公報)は複数の断層像、すなわち、空間的断層画像の表示に関して、読映時間を短縮するための画像表示に関するものであり、特許文献8(特開平8−38433号公報)は空間的系列画像を動画風に表示する手法に関するものであって、これらには、空間的位置・視点を変化させた画像を効率的に、あるいは動画風に表示する手法が提案されている。すなわち、これらの従来手法では、時間的変化及び空間的位置・視点変化を利用する手法が提案されている。
特開平11−328395号公報 特開平7−31608号公報 特開平8−117215号公報 特開平6−189937号公報 特開2002−95640号公報 特開2006−81902号公報 特開平9−238934号公報 特開平8−38433号公報
本発明は、あらかじめ定められた画像再構成・補正の方法・条件に基いて生成した画像を静止画像として観察するだけでは防ぐことができないその画像再構成・補正の方法・条件に関わる統計的及び人工的雑音成分の影響を低減させ、医用画像観察における偽陽性や偽陰性を低め真陽性を高め、特徴的部位認識効率を高めることを課題とする。
本発明者らは、画像再構成・補正の方法・条件、またはこれに加えて画像表示方法・条件を含めた方法・条件の変化により画像中の統計雑音成分や人工的雑音成分が変化することに基き、動画(アニメーション)表示を利用して雑音成分の影響を低減させ、医用画像観察における偽陽性や偽陰性を低め真陽性を高め、特徴的部位認識効率を高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に示される雑音の影響を低減する医用動画像表示装置及び表示方法に関する。
1.画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件から選択される1以上の要素を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を動画表示することを特徴とする医用動画像生成表示装置。
2.前記複数の静止画像を、毎秒複数コマのアニメーションとして自動的に切り替え表示する前記1に記載の医用動画像生成表示装置。
3.前記画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件に加えて画像表示方法および/またはその条件を含めた方法および/または条件から選択される1以上の要素を変化させた前記1または2に記載の医用動画像生成表示装置。
4.前記画像が、測定対象中の放射性物質から放出されたガンマ線を計測しその分布を画像化したものである前記1〜3のいずれか1項に記載の医用動画像表示装置。
5.ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、ある1つの位置に置かれて放射線を検出し、その1方向から見た前記分布を画像化するガンマ(シンチ)カメラを用いる前記4に記載の医用動画像表示装置。
6.ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、ガンマ(シンチ)カメラを測定対象の周りに回転させ、複数方向から放射線を検出して断層画像を得る装置(SPECT)を用いる前記4に記載の医用動画像表示装置。
7.ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、複数のガンマ線検出器を測定対象の回りに配置し、複数方向から放射線を検出して断層画像を得る装置(PET)を用いる前記4に記載の医用動画像表示装置。
8.複数の静止画像が、下記(1)〜(3)で示される画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件から選ばれる少なくとも1つの方法および/または条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像である前記1〜7のいずれか1項に記載の医用動画像表示装置。
(1)画像再構成方法
(2)画像再構成条件
(3)補正の方法および/または条件
9.前記複数の静止画像が、さらに、
(4)画像表示方法および/または条件
を含めた(1)〜(4)で示される画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件ならびに画像表示方法およびその条件から選ばれる少なくとも1つの方法および/または条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像である前記8に記載の医用動画像表示装置。
10.画像再構成、補正の方法、およびこれらの条件から選択される1以上の要素を変化させて互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を生成する段階(段階1)、前記複数の静止画像から動画像を生成する段階(段階2)、前記動画像を動画像生成表示装置に表示する段階(段階3)の3段階からなる医用動画像生成表示方法。
11.段階1が、前記画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件に加えて画像表示方法および/またはその条件を含めた方法および/または条件から選択される1以上の要素を変化させて互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を生成する段階である前記10に記載の医用動画像生成表示方法。
12.前記画像が、測定対象中の放射性物質から放出されたガンマ線を計測しその分布を画像化したものである前記10または11に記載の医用動画像表示方法。
13.ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、ある1つの位置に置かれて放射線を検出し、その1方向から見た前記分布を画像化するガンマ(シンチ)カメラを用いる前記12に記載の医用動画像表示方法。
14.ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、ガンマ(シンチ)カメラを測定対象の周りに回転させ、複数方向から放射線を検出して断層画像を得る装置(SPECT)を用いる前記12に記載の医用動画像表示方法。
15.ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、複数のガンマ線検出器を測定対象の回りに配置し、複数方向から放射線を検出して断層画像を得る装置(PET)を用いる前記12に記載の医用動画像表示方法。
16.複数の静止画像が、下記(1)〜(3)で示される画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件から選ばれる少なくとも1つの方法および/または条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像である前記10〜15のいずれか1項に記載の医用動画像表示方法。
(1)画像再構成方法
(2)画像再構成条件
(3)補正の方法および/または条件
17.前記複数の静止画像が、さらに、
(4)画像表示方法および/または条件
を含めた(1)〜(4)で示される画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件ならびに画像表示方法およびその条件から選ばれる少なくとも1つの方法および/または条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像である前記16に記載の医用動画像表示方法。
18.段階2が、複数の静止画像を毎秒数コマから数十コマのアニメーションとして自動的に切り替え表示することにより、複数の静止画像から動画像を生成する段階である前記10〜17のいずれか1項に記載の医用動画像生成表示方法。
統計的及び人工的雑音成分の影響を低減させるためには、従来、測定時刻の変化乃至画像生成における空間的位置・視点の変化を利用しているが、本発明者らは、画像再構成・補正の方法・条件および/または画像表示方法・条件の変化に着目し、これらの方法・条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を動画表示することにより、画像中特徴的部位の認識効率を高めることができることを見出した。すなわち、本発明によれば、従来には避けられないと考えられていた特定の画像再構成・補正の方法・条件または/および画像表示方法・条件に関わる統計的及び人工的雑音成分の影響を低減させ、医用画像中の特徴的部位認識効率を高めることができる。それ故、的確な診断が可能となる。又、一般的な動画編集プログラムと動画表示プログラムさえあれば、画像再構成・補正の方法・条件、または/および画像表示方法・条件を変更した複数の静止画像を生成できる様々な従来装置に対して、本発明を容易に適用できる。
本発明は、画像中での雑音成分の影響が比較的に顕著であり、画像再構成・補正の方法・条件または/および画像表示方法・条件の違いが雑音成分の現れ方に影響を及ぼすような分野が適用分野となる。医用画像分野でこれに該当するのが核医学検査の分野である。核医学検査装置で得られる画像は、X線写真、X線CT画像、MRI画像などに比べて、画像中の雑音成分の影響が大きいことで知られている。
核医学検査とは、一般的には、放射性核種を利用した医療用検査を言い、通常、患者に放射性医薬品を投与し、その薬剤分子から放出されるγ線を検出し、体内におけるその分布を画像として得て、診断をする。X線検査では体外からの放射線により検査するのに対し、核医学検査では、体内に取込まれた放射性核種から放射される放射線(γ線)を検出する。核医学検査には、使用する放射性核種の半減期が非常に短いので被曝量が非常に少ない、専用ベットに安静に横たわった状態で測定するので患者の肉体的な負担も少ない等の利点がある。また、X線検査やCTによる検査は被検臓器の形や大きさを見る検査であり、その悪性度(例えば悪性腫瘍の悪性度)までは知ることができないが、核医学検査を行うことによってその悪性度を知ることができる。さらに、核医学検査では、測定対象である披検臓器、病巣、悪性腫瘍等から発せられる放射線(γ線)を検出するので、体外からの放射線による検査に比べて一般に臓器異常、病巣、悪性腫瘍等の早期発見が可能である。特に、予期せぬところに生じた転移や再発を早期に発見することができる。よって、核医学検査装置の特徴を活かした検査や、X線検査、X線CT検査、MRI検査等と組合せての検査が一般的に行われている。
核医学検査装置には、大きく分けて、ガンマ(シンチ)カメラ、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)、PET(Positron Emission Computed Tomography)の3種類がある。いずれの装置も、体内にある放射性医薬品(ガンマ線を放出する薬剤分子)から放出されるガンマ線(γ線)を計測し、その分布を画像化する装置である。ガンマ(シンチ)カメラは、ある1つの位置にガンマ(シンチ)カメラを置き放射線を検出し、1方向から見た分布を画像化する装置である。SPECTは、ガンマ(シンチ)カメラを測定対象の周りに回転させ、複数方向から放射線を検出し、数学的処理により断層画像を得る装置である。PETは、複数のガンマ線検出器を測定対象の回りに配置し、複数方向から放射線を検出し、SPECTと類似の手法により断層画像を得る装置である。放射性医薬品としては、様々なものが利用されているが、一例を挙げると、例えば、近年注目されているPETによるがんの検査では、FDG(18F−FDG=2-デオキシ−2−フルオロ−D−グルコース)が用いられている。FDGはグルコースの類似物質で、がん細胞に取り込まれた後に集積する性質がある。よって、放出される放射線(γ線)を計測することによりがんの検査が可能となる。
本発明では、画像再構成・補正の方法・条件またはこれに画像表示方法・条件を含めた方法・条件のうち少なくとも1つの方法・条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を生成し、動画(アニメーション)として画像表示する。表示された動画を観察すると、脳の動的な画像認識能力の効果によりそれら雑音成分の影響が低減される。これにより、医用画像観察における特徴的部位の認識効率を高めることができる。前記複数の静止画像を生成し、毎秒複数回、好ましくは数回から数十回、より好ましくは2〜60回の頻度で自動的に切り替えて動画(アニメーション)として画像表示するのが好ましい。図1にその原理を示す。図1は、画像再構成・補正の方法・条件または/および画像表示方法・条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数(m個)の静止画像1,2,…,k,…,m(整数k,mは自然数)と、それらm個の静止画像を組み合わせて動画表示した動画像を示す模式図である。各画像中の○印が認識したい特徴部位で、それ以外は全て雑音成分である。
各静止画像に含まれる統計的及び人工的雑音成分は、画像再構成・補正の方法・条件または/および画像表示方法・条件に関わるため、その現れ方が互いにそれぞれ異なる。これらを、動画(アニメーション)として表示する。この動画を観察すると、前記互いにその現れ方がそれぞれ異なる統計的及び人工的雑音成分を含む各静止画像が自動的に頻繁に切り替えられ、脳の動的な画像認識能力における平均化や推定などの能力により、特徴的部位の認識効率を高めることができる。
また、ここで、前記複数の静止画像から動画を生成するためには、一般に普及している動画編集プログラムを用いることができ、従来手法の医用画像機器にも容易に適用できる。又、その変化を利用して互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を得ることができる方法・条件の変化としては、画像再構成・補正の方法・条件の変化に加えて、カラースケール、ウィンドウレベル、ウィンドウ幅、コントラスト、輝度等の画像表示方法・条件の変化をも含めることができる。
本発明の手法は、画像再構成・補正の方法・条件、またはこれに画像表示方法・条件を含めた方法・条件を変化させて互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を生成する段階(段階1)、前記複数の静止画像から動画像を生成する段階(段階2)、前記動画像を動画像生成表示装置に表示する段階(段階3)の3段階からなる医用動画像生成表示方法、及びその方法に使用する装置を含む。
段階1は、画像再構成・補正の方法・条件、またはこれに画像表示方法・条件を含めた方法・条件を変化させて互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を生成する段階である。段階1において、画像再構成・補正の方法・条件または/および画像表示方法・条件は、核医学検査において、収集した投影データを静止画像として再構成するために普及している既存の方法、例えば、(1)画像再構成方法、(2)画像再構成条件、(3)補正の方法・条件、(4)画像表示方法・条件でよい(「放射線技術学シリーズ 核医学検査技術学」(大西英雄 松本政典 増田一孝 共著, 社団法人 日本放射線技術学会 監修, 115頁〜156頁 2002年4月30日 オーム社発行 参照)。
(1)画像再構成方法としては、特殊関数や積分など解析的な関数として表現できる解析的画像再構成法や、逐次近似画像再構成法などがあり、前記解析的画像再構成法には、(a)フーリエ変換法、(b)重量積分逆投影法(コンボリューション法)、(c)フィルタ補正逆投影法等が含まれ、前記逐次近似画像再構成法には、推定計算を何度も繰り返して適切な画像を得る(d)最尤推定期待値最大化(ML−EM)法、データを分割して計算速度を高める(e)OS−EM法、画像がどのようになるか先験的情報を利用する(f)ベイズ画像再構成法等が含まれる。(2)画像再構成条件としては、(g)フィルター関数、(h)フィルターパラメーター、(i)逐次近似繰り返し回数、(j)逐次近似サブセット数、(k)カットオフ周波数などがある。(3)補正の方法・条件としては、散乱補正法や吸収補正法などがある。既存の核医学検査装置では被検対象の放射性核種から発生したγ線をガンマ(シンチ)カメラにより検出して得たデータを再構成し、医用静止画像とするが、一部は散乱線として無関係な位置で検出される。その結果、画像のコントラストが低下したり、ボケが生じたりする。よって散乱線補正が必要である。散乱線補正は被検対象の位置とは無関係に検出された散乱光子を投影データから除去することである。この散乱線補正の方法として、(L)エネルギーウィンドウ法、(m)シミュレーション法、(n)コンボリューションサブトラクション法等がある。さらに、体内、特に深部から放出されるγ線は減弱し、計数値は低下する。よって減弱補正が必要である。減弱補正法(吸収補正法)には、(o)Sorenson法、(p)Chang法、(q)外部線源法、(r)X線CT法等がある。他の補正として、放射能濃度を過小評価してしまう部分容積効果を補正する(s)空間分解能補正等がある。また、前記画像再構成・補正の方法・条件(a)〜(s)のうち少なくとも1つに加えて、さらに(t)カラースケール、(u)ウィンドウレベル、(v)ウィンドウ幅、(w)コントラスト、(x)輝度のうち少なくとも1つの画像表示方法・条件を含めることができる。
本発明では、前記画像再構成・補正の方法・条件(a)〜(s)、またはこれにさらに画像表示方法・条件(t)〜(x)を含めた方法・条件のうち少なくとも1つを変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を動画表示する。動画表示では、毎秒数コマから数十コマのアニメーションとして自動的に切り替え動画表示することが好ましい。表示する動画像表示装置は、典型的には、測定対象中の薬剤分子から放出されたガンマ線を計測しその分布を画像化する。ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置としては、ガンマ(シンチ)カメラ、SPECT、PET等がある。以上、本発明の前記方法・条件には、少なくとも1つの画像再構成・補正の方法・条件または/および画像表示方法・条件を含めることとする。従って、必ずしも、測定対象の時間的変化や空間的位置・視点変化に依る方法・条件を含める必要はないが、必要に応じてこれらの方法・条件を含めてもよい。又、自動的に画像再構成・補正の方法・条件または/および画像表示方法・条件を変更して互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を生成する機能を持たせた装置を付加することもできる。
段階2は、前記複数の静止画像から動画像を生成する段階である。段階2において、段階1で得られた複数の静止画像を並べて動画像を編集する動画生成プログラムを用いるのが1つの方法である。図2に、複数の静止画像…(以前省略)…,1,2,3,4,…(以降省略)…を動画像に変換するための時間コマ割当方法の一例を示す。図2中、動画像の時間コマ軸上の…,t1,t2,t3,t4,t5,…は画像切り替え時刻、目盛りは最小時間コマ単位である。又、画像生成用計算機や画像表示装置にあらかじめ動画生成・表示機能を付加する場合は、次の段階3を兼ねることができる。段階3は、前記動画像を動画像生成表示装置に表示する段階である。段階3には、一般的な動画表示プログラムも用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
[実施例]
図3は、本実施例で測定対象の信号分布図である。図3に示すように、一様な円盤形状の信号分布の中で、1つ微小な高信号領域を認識しようとする場合について説明する。図3中、画像中の●印が認識したい病変、円形状部分は雑音成分を含んだ周辺背景領域である。
段階1として、画像再構成・補正の方法・条件または/および画像表示方法・条件を変化させて互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を生成する。一例として、図4に示すように、(1)画像再構成方法(a)〜(f)のうちいずれか1つの方法(例えば、(c)フィルター補正逆投影法、または(d)最尤推定期待値最大化法など)は同一として(2)画像再構成条件(g)〜(k)のうち少なくとも1つの条件(例えば、(g)フィルター関数、(k)カットオフ周波数、または/および(i)逐次近似繰り返し回数など)を変化させたn種類(nは自然数)の医用静止画像を生成する。図4は、(1)画像再構成方法(a)〜(f)のうちいずれか1つの画像再構成方法において、(2)画像再構成条件(g)〜(k)のうち少なくとも1つの画像再構成条件を各静止画像毎に少しずつ変化させたn種類の静止画像、及びそれらを組み合せた動画像を示す。図4中、条件1,2,3,…,nで示される静止画像、及びそれらを組み合わせた動画像中の●印が認識したい病変、円形状部分は、雑音成分を含んだ周辺背景領域である。ここでは、それぞれの静止画像には、互いに異なる形で統計的及び人工的雑音成分が現れている。あるいは図5に示すように、(1)画像再構成方法(a)〜(f)のうち少なくとも1つを前記画像再構成条件に含めて変更してもよい。図5は、(1)画像再構成方法(a)〜(f)のうち少なくとも1つの画像再構成方法と、(2)画像再構成条件(g)〜(k)のうち少なくとも1つの画像再構成条件を各静止画像毎に少しずつ変化させたn種類(nは自然数)の静止画像、及びそれらを組み合せた動画像を示す。図5中、画像再構成法A(条件A1)、画像再構成法B(条件B1)、画像再構成法B(条件B2)、…画像再構成法X(条件X1)で示されるn種類の静止画像、及びそれらを組み合せた動画像中の●印が認識したい病変、円形状部分は、雑音成分を含んだ周辺背景領域である。
次に、段階2として、前記複数の静止画像から動画像を生成する。動画像を生成・表示するには、前記複数の静止画像を動画表示する。動画としては、前記n種類の静止画像を1秒間の中で複数回、好ましくは数回から数十回(より好ましくは2〜60回)、等時間間隔で切り替えるような動画(アニメーション)を作成し、これを繰り返して表示する動画が好ましい。ここで用いる動画生成、表示プログラムとしては、例えば、Premire Pro(アドビ社)等の一般的な動画生成、表示ソフトウエアを用いればよい。
段階3として、前記動画像を動画像生成表示装置に表示する。それぞれの静止画像には特有の統計的及び人工的雑音成分が含まれているが、動画像生成表示装置に表示された動画像を観察すると、脳の動的な画像認識能力の効果により、それぞれの静止画像に固有の雑音成分の影響が低減され、雑音成分を病変と見誤る確率(偽陽性)や真の病変を見落とす確率(偽陰性)が低減され、かつ、全ての静止画像に共通の真の病変に対応する特徴的部位を認識する効率(真陽性)が高まる。
本発明によれば、従来には避けられないと考えられていた特定の画像再構成・補正の方法・条件、またはこれらに加えて画像表示方法・条件を含めた方法・条件に関わる統計的及び人工的雑音成分の影響を低減させ、医用画像中の特徴的部位認識効率を高めることができる。それ故、的確な診断が可能となる。また、一般的な動画編集プログラムと動画表示プログラムさえあれば、画像再構成・補正の方法・条件または/および画像表示方法・条件を変更した複数の静止画像を生成できる様々な従来装置に対して、本発明を容易に適用できる。
画像再構成・補正の方法・条件または/および画像表示方法・条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像と、それらの静止画像を組み合わせて動画表示した動画像を示す模式図。 複数の静止画像を動画像に変換するための時間コマ割当方法の一例。 実施例で測定対象の信号分布図。 いずれか1つの画像再構成方法において、画像再構成条件のうち少なくとも1つを各静止画像毎に変化させたn種類(nは自然数)の静止画像、及びそれらを組み合せた動画像。 少なくとも1つの画像再構成方法と、少なくとも1つの画像再構成条件を各静止画像毎に変化させたn種類(nは自然数)の静止画像、及びそれらを組み合せた動画像。

Claims (18)

  1. 画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件から選択される1以上の要素を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を動画表示することを特徴とする医用動画像生成表示装置。
  2. 前記複数の静止画像を、毎秒複数コマのアニメーションとして自動的に切り替え表示する請求項1に記載の医用動画像生成表示装置。
  3. 前記画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件に加えて画像表示方法および/またはその条件を含めた方法および/または条件から選択される1以上の要素を変化させた請求項1または2に記載の医用動画像生成表示装置。
  4. 前記画像が、測定対象中の放射性物質から放出されたガンマ線を計測しその分布を画像化したものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の医用動画像表示装置。
  5. ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、ある1つの位置に置かれて放射線を検出し、その1方向から見た前記分布を画像化するガンマ(シンチ)カメラを用いる請求項4に記載の医用動画像表示装置。
  6. ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、ガンマ(シンチ)カメラを測定対象の周りに回転させ、複数方向から放射線を検出して断層画像を得る装置(SPECT)を用いる請求項4に記載の医用動画像表示装置。
  7. ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、複数のガンマ線検出器を測定対象の回りに配置し、複数方向から放射線を検出して断層画像を得る装置(PET)を用いる請求項4に記載の医用動画像表示装置。
  8. 複数の静止画像が、下記(1)〜(3)で示される画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件から選ばれる少なくとも1つの方法および/または条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像である請求項1〜7のいずれか1項に記載の医用動画像表示装置。
    (1)画像再構成方法
    (2)画像再構成条件
    (3)補正の方法および/または条件
  9. 前記複数の静止画像が、さらに、
    (4)画像表示方法および/または条件
    を含めた(1)〜(4)で示される画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件ならびに画像表示方法およびその条件から選ばれる少なくとも1つの方法および/または条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像である請求項8に記載の医用動画像表示装置。
  10. 画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件から選択される1以上の要素を変化させて互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を生成する段階(段階1)、前記複数の静止画像から動画像を生成する段階(段階2)、前記動画像を動画像生成表示装置に表示する段階(段階3)の3段階からなる医用動画像生成表示方法。
  11. 段階1が、前記画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件に加えて画像表示方法および/またはその条件を含めた方法および/または条件から選択される1以上の要素を変化させて互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像を生成する段階である請求項10に記載の医用動画像生成表示方法。
  12. 前記画像が、測定対象中の放射性物質から放出されたガンマ線を計測しその分布を画像化したものである請求項10または11に記載の医用動画像表示方法。
  13. ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、ある1つの位置に置かれて放射線を検出し、その1方向から見た前記分布を画像化するガンマ(シンチ)カメラを用いる請求項12に記載の医用動画像表示方法。
  14. ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、ガンマ(シンチ)カメラを測定対象の周りに回転させ、複数方向から放射線を検出して断層画像を得る装置(SPECT)を用いる請求項12に記載の医用動画像表示方法。
  15. ガンマ線を計測しその分布を画像化する装置であって、複数のガンマ線検出器を測定対象の回りに配置し、複数方向から放射線を検出して断層画像を得る装置(PET)を用いる請求項12に記載の医用動画像表示方法。
  16. 複数の静止画像が、下記(1)〜(3)で示される画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件から選ばれる少なくとも1つの方法および/または条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像である請求項10〜15のいずれか1項に記載の医用動画像表示方法。
    (1)画像再構成方法
    (2)画像再構成条件
    (3)補正の方法および/または条件
  17. 前記複数の静止画像が、さらに、
    (4)画像表示方法および/または条件
    を含めた(1)〜(4)で示される画像再構成方法、補正の方法、およびこれらの条件ならびに画像表示方法およびその条件から選ばれる少なくとも1つの方法および/または条件を変化させた互いに雑音成分の現れ方が異なる複数の静止画像である請求項16に記載の医用動画像表示方法。
  18. 段階2が、複数の静止画像を毎秒複数コマのアニメーションとして自動的に切り替え表示することにより、複数の静止画像から動画像を生成する段階である請求項10〜17のいずれか1項に記載の医用動画像生成表示方法。
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