JP5412855B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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しかし、上記調整には一定の技能が必要になるほか、給紙ユニットの精度によっては、同一の紙サイズ,紙種であっても、1枚毎にスライド量が異なる場合があるため、給紙する度にスライド量に応じて主走査方向の印刷開始タイミングを補正する技術も提案されている(特許文献1参照)。
この用紙位置ズレ検知センサは、長手方向が記録紙の搬送方向に対して所定角度傾斜して配置された接触部を備え、記録紙が接触部に接触したときにオンになる。レジストセンサは、用紙位置ズレ検知センサに対して上流側に配置されている。CPUは、記録紙の搬送方向の先端部をレジストセンサによって検出してから用紙位置ズレ検知センサによって検出するまでの時間Tを計測して、その計測値Tを基に記録紙の主走査方向に対する記録紙のスライド量を計測し、更に主走査方向の画像形成タイミングを補正する。
さらに、上記補正手段が、上記計測手段による上記スライド量の取得毎に、上記主走査方向の画像形成位置の補正を行うとよい。あるいは、上記補正手段が、上記計測手段によって取得した上記スライド量の値が予め設定された所定値を超えた場合にのみ、上記主走査方向の画像形成位置の補正を行うようにしてもよい。
まず、この発明を実施する画像形成装置の制御系の構成について、図1を参照して説明する。なお、この画像形成装置では、記録紙を使用するが、他の記録媒体を使用することも勿論できる。
画像形成装置1は、デジタル複写機,デジタル複合機,又はファクシミリ装置等の画像形成装置であり、主走査方向に対する記録紙のスライド量(以下単に「記録紙のスライド量」ともいう)を検出する処理を含む装置全体の制御を行う制御部2と、記録紙を搬送する搬送手段である搬送部6とを備えている。また、図示は省略するが、搬送部6によって搬送される記録紙に対して画像形成を行う画像形成手段である画像形成部も備えている。
搬送部6は、記録紙の搬送経路上のセンサ(以下単に「センサ」ともいう)7と光源9とによって構成された第1の非接触型センサ21と、用紙位置ズレ検知センサ(以下単に「センサ」ともいう)8と光源10とによって構成された第2の非接触型センサ22とを備えている。
センサ7,8は、いずれも記録紙の検出面積に応じた電圧を出力する。
このセンサ7,8にはそれぞれ光源9,10が配置されているが、記録紙の通過域を挟んでセンサと光源を配置すれば、透過型のフォトセンサとして使用することになり、記録紙の通過域に対して同じ側に配置すれば、反射型のフォトセンサとして使用することになる。
ROM4には、CPU3の制御に必要なプログラムが格納されている。このROM4としては、固定ROMやフラッシュROM,EEPROM等を用いることができる。
メモリ5には、CPU3が記録紙のスライド量を取得するため、基準位置から算出される基準値等の各種情報が記憶されている。このメモリ5は、その各種情報を記憶保持するためのフラッシュROM,EEPROM等の不揮発性メモリや、CPU3がデータ処理を行ったり画像データを展開する際に使用するRAM等によって構成されている。
図2は、図1のセンサ7,8の配置を説明するための図である。
この実施形態では、記録紙Pの搬送経路上にセンサ7を配置し、そのセンサ7に対して、つまり記録紙Pの搬送方向Cに直交する主走査方向に対して所定角度傾斜させ、かつ記録紙Pの頂点の通過地点近傍に配置する。
なお、この実施形態では、紙サイズ毎にセンサ7,8(もちろん光源9,10)の位置を予め決めておき、画像形成装置1内の図示しない紙サイズ認識部から情報を受ける毎に、所定の位置へ移動するものとする。もしくは、各紙サイズの種類の分だけ、センサ7,8を用意しても構わない。このとき、センサ7は全紙種で通過する領域に配置すれば、センサの数を減らすことが可能である。なお、それらについては、後で図8によって説明する。
図3は、図2の記録紙Pが移送する経過時間とセンサ7,8の出力との関係例を示す説明図である。
記録紙Pの先端がセンサ7に到達した時点から、センサ7の出力Vaは降下(減少)する。なお、センサ7の後段には、その出力Vaが予め設定された第1の所定電圧(以下単に「所定電圧」ともいう)Vth_aを下回った時点で、“H”,“L”が切り替わるようなコンパレータ回路を用意しておくことが望ましい。
なお、センサ7が記録紙Pの先端が到達した時点から、センサ8が記録紙Pに差し掛かる時点からそれぞれ出力が上昇するタイプのセンサであった場合、センサ7の出力が第1の所定電圧を、センサ8の出力が第2の所定電圧をそれぞれ上回った時点で、“H”,“L”が切り替わるようなコンパレータ回路を用意すればよい。
図4は、図3のセンサ8がオンになったと判断するための所定電圧Vth_bの決定方法を説明するための図である。
(a/sinθ)×(a/sin(90°−θ))/2 ・・・(1)
となる。
よって、この変化の途中に所定電圧Vth_bを設定すれば、記録紙Pが主走査方向のどの位置にスライドしても、記録紙Pがセンサ8に差し掛かってから出力Vbが所定電圧Vth_bに達するまでの経過時間t1は、必ず等しくなる。
図5は図3のセンサ8を斜めに配置することの利点を説明するための図であり、図5の(a)は上述したようにセンサ7,8を配置したときに主走査方向の先端側に記録紙Pがスライドして搬送された場合、同図の(b)は主走査方向の後端側に記録紙Pがスライドして搬送された場合をそれぞれ示している。
図6は、図2の記録紙Pが搬送方向(副走査方向)Cに進む距離と主走査方向のスライド量との関係を示す説明図である。
よって、センサ7がオンになってからセンサ8がオンになるまでの経過時間t1を計測すれば、精度良くスライド量が分かることとなる。
ある記録紙Pのセンサ7,8間の通過時間t1が2[ms]だった場合、記録紙Pが基準位置を進んだ場合と比べて、時間差が1[ms]となるので、それを搬送方向(副走査方向)Cの距離に換算すると、
100[mm/s]×1[ms]=0.1[mm]
だけ長くなる。
0.1[mm]×(sin(90°−θ)/sinθ)
となり、この値を主走査画像形成タイミングに加算することで、主走査画像形成タイミングの補正を行うことが可能となる。このとき、θ=45°とすれば、β=αとなり、上記時間差を換算した距離がそのまま主走査方向のスライド量と考えることができ、計算処理を速くすることが可能となる。
この場合、記録紙Pが主走査方向にスライドしたときに差異として現れてくるのは、センサ8の出力値である。但し、この出力値はアナログ量であるため、精度良くスライド量を計測するのには向いていないといえる。
図7は、図1のCPU3によるこの発明に関わる制御の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートにおいて、各ステップを「S」と略記している。
CPU3は、図示しない給紙トレイ又は給紙カセットから記録紙の給紙(搬送)を開始した後(S1)、センサ7がオンになったかどうかをチェックする(S2)。
その後、センサ8がオンになったかどうかをチェックし(S4)、オンになっていなければ引き続きセンサ8がオンになったかどうかをチェックして、オンになった時点でタイマをストップする(S5)。
タイマによる時間計測および主走査画像形成タイミングの補正を行うタイミングは記録紙Pの給紙毎とし、その給紙毎に毎回時間計測を行って記録紙Pのスライド量を取得し、その都度、記録紙Pに対して画像形成を行う前までに主走査画像形成タイミングの補正量を計算して、記録紙Pに形成する最初の1画素の主走査画像形成タイミングに反映させても良い。
なお、取得した記録紙Pのスライド量の値と比較する所定値は、装置の操作部又は外部機器の操作等によって装置内のメモリ5(実際には不揮発性メモリ)又はROM4に記憶保持しておくことができる。
図8は、図2のセンサ7,8の位置が紙サイズによって変化する様子を示す説明図である。
図8の(a)は、主走査方向の中央位置を基準として、各紙サイズの記録紙P1,P2が搬送される様子を示している。この例の場合、センサ8(8_A4,8_A5)は紙サイズの数だけ用意し)、各記録紙P1,P2が通過するポイントに設置しても良いし、センサ8を1個だけ用意し、外部機器の操作等によって紙サイズの変更が指示された場合には、搬送されてくる記録紙の紙サイズに合う場所へ移動させるようにしても良い。
このプログラムは、画像形成装置を制御するCPU(コンピュータ)に、この発明に関わる機能である計測手段および補正手段としての機能を実現させるためのプログラムであり、このようなプログラムをCPUに実行させることにより、上述したような効果を得ることができる。
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させることも可能である。
6:搬送部 7,8:センサ 9,10:光源 21:第1の非接触型センサ
22:第2の非接触型センサ
Claims (7)
- 記録媒体を搬送する搬送手段と、該搬送手段によって搬送される前記記録媒体に対して画像形成を行う画像形成手段とを有する画像形成装置であって、
前記記録媒体の搬送経路上に配置された該記録媒体の検出面積に応じた電圧を出力する第1の非接触型センサと、
該第1の非接触型センサに対して所定角度傾斜し、かつ該記録媒体の頂点の通過地点近傍に配置された該記録媒体の検出面積に応じた電圧を出力する第2の非接触型センサと、
前記第1の非接触型センサの出力電圧が予め設定された第1の所定電圧を下回った時点又は上回った時点から前記第2の非接触型センサの出力電圧が予め設定された前記第1の所定電圧とは異なる第2の所定電圧を下回った時点又は上回った時点までの時間を計測し、該計測値から前記搬送方向と直交する主走査方向に対する前記記録媒体のスライド量を取得する計測手段と、
該計測手段によって取得したスライド量に応じて、前記主走査方向の画像形成位置の補正を行う補正手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記計測手段は、前記計測値を前記搬送方向の距離に換算し、該換算値と予め設定された基準値との差および前記所定角度に基づいて前記スライド量を算出することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記所定角度は45度であり、
前記計測手段は、前記計測値を前記搬送方向の距離に換算し、該換算値と予め設定された基準値との差を前記スライド量として算出することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記計測手段は、前記時間の計測を前記搬送手段によって記録媒体が搬送される毎に行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記計測手段は、ジョブの最初に前記搬送手段によって搬送される記録媒体に対してのみ、前記時間の計測を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記補正手段は、前記計測手段による前記スライド量の取得毎に、前記主走査方向の画像形成位置の補正を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記補正手段は、前記計測手段によって取得した前記スライド量の値が予め設定された所定値を超えた場合にのみ、前記主走査方向の画像形成位置の補正を行うことを特徴とする画像形成装置。
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