JP5411678B2 - 油水分離排水システム - Google Patents

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Description

本発明は、雨水などの処理水に含まれた油を分離除去して排水する油水分離排水システムに関する。
工場、倉庫などの所定領域から流れる雨水には、保管した容器などから漏れた油、保管した容器に付着した油、作業中に漏れた油などが含まれることがある。この油成分を含む雨水が側溝などを通して河川に流れると、側溝、河川などが油により汚染され、環境汚染の原因の一つとなる。
このようなことから、雨水に含まれた油を分離除去して側溝に排水するようにした油水分離システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この公知の油水分離排水システムでは、連続的に設けられた複数の分離槽を備え、最上流側の分離槽が流入槽として機能し、最下流側の分離槽が排水槽として機能し、流入槽と排水槽との間の分離槽が油水分離槽として機能し、この油水分離槽にて水に含まれた油が分離され、油が分離除去された水が排水槽から外部に排水される。
特開2009−6291号公報
この従来の油水分離排水システムでは、排水槽には排水するための排水ポンプが設けられ、排水槽に溜まった水(油が分離除去された水)が排水ポンプにより外部に排水される。また、流入槽及びその下流側の油水分離槽には油吸着部材が設けられ、水に含まれた油がこの油吸着部材により吸着される。また、流入槽には油検知センサが設けられ、油吸着部材による油吸着が不充分となって油検知センサが油を検知すると、排水ポンプが作動停止して排水槽からの排水が停止される。
しかし、このような油水分離排水システムでは、油吸着部材を用いての油の分離除去が主となっているので、油吸着部材の性能によって油の分離除去能力が左右されるという問題がある。
本発明の目的は、油吸着部材を用いることなく、水に含まれた油を効果的に分離除去することができる油水分離排水システムを提供することである。
本発明の請求項1に記載の油水分離排水システムでは、連続して設けられた複数の分離槽を備え、最上流側の流入域に配設された分離槽が流入槽として機能し、最下流側の排水域に配設された分離槽が排水槽として機能し、前記流入域と前記排水域との間に位置する油水分離域に配設された分離槽が油水分離槽として機能し、前記流入槽に流入した処理水は、前記油水分離槽を流れる間に油水が分離され、油が分離された水が前記排水槽から排水される油水分離排水システムにおいて、
前記複数の分離槽は仕切り壁により仕切られ、前記油水分離域に配設された複数の油水分離槽は、前記仕切り壁の底部に設けられた連通口を通して連通され、隣接する油水分離槽間に位置する前記仕切り壁は、前記処理水の流れ方向に見て下流側に位置するに従いその連通口の流路面積が漸増するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の油水分離排水システムは、連続して設けられた複数の分離槽を備え、最上流側の流入域に配設された分離槽が流入槽として機能し、最下流側の排水域に配設された分離槽が排水槽として機能し、前記流入域と前記排水域との間に位置する油水分離域に配設された分離槽が油水分離槽として機能し、前記流入槽に流入した処理水は、前記油水分離槽を流れる間に油水が分離され、油が分離された水が前記排水槽から排水される油水分離排水システムにおいて、
前記複数の分離槽は仕切り壁により仕切られ、前記油水分離域は、処理水の流れ方向に見て上流側に位置する第1油水分離域と、前記第1油水分離域の下流側に位置する第2油水分離域とを含み、
前記第1油水分離域に配設された複数の油水分離槽は、前記仕切り壁の底部に設けられた連通口を通して連通され、
前記第1油水分離域において、隣接する油水分離槽間に位置する前記仕切り壁は、前記処理水の流れ方向に見て下流側に位置するに従いその連通口の流路面積が漸増するように構成され、
前記第2油水分離域に配設された複数の油水分離槽においては、前記処理水は前記仕切り壁の上側と前記仕切り壁の下側とを交互に通って下流側の前記排水槽に流れることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の油水分離排水システムでは、前記第2油水分離域の上流側に位置する前記油水分離槽には、前記処理水が前記仕切り壁の上側を通って流入し、前記第2油水分離域の上流側に位置する前記油水分離槽の流入部には、前記仕切り壁の上端よりも上方に突出する突出枠部が設けられ、前記突出枠部の中央開口に油を吸着除去するための油吸着手段が配設されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の油水分離排水システムでは、前記第2油水分離域の上流側の前記油水分離槽に配設された油吸着手段の上流側及び/又は下流側に、多数の流路孔が設けられた第1整流プレートが配設されていることを特徴とする。
更に、本発明の請求項5に記載の油水分離排水システムでは、前記流入槽の流入部及び/又は前記流入槽の流路には、多数の流路孔が設けられた第2整流プレートが配設されていることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の油水分離排水システムによれば、複数の分離槽が処理水の流れ方向に連続的に設けられ、流入域に配設された分離槽が流入槽として機能し、排水域に配設された分離槽が排水槽として機能し、油水分離域に配設された分離槽が油水分離槽として機能する。これら複数の分離槽は仕切り壁により仕切られ、油水分離域に配設された複数の油水分離槽は、仕切り壁の底部に設けられた連通口を通して連通され、隣接する油水分離槽間に位置する仕切り壁は、処理水の流れ方向に見て下流側に位置するに従いその連通口の流路面積が漸増するように構成されているので、下流側に位置する油水分離槽ほどその流路を流れる処理水の流速が遅くなる。その結果、処理水は仕切り壁の底部の連通口を通して下流側に流れ、この流れの際に、水に含まれる油は上方に浮上し、処理水表面に浮くようになる。特に、下流側の油水分離槽ほど処理水の流速が遅くなるので、微粒の油までもが浮上して処理水表面に浮き、油水分離域を通して流れる間に、処理水中の油を効果的に分離除去することができる。従って、油が除去された処理水が排水槽から排水され、側溝、河川などの油による汚染を防止することができる。
また、本発明の請求項2に記載の油水分離排水システムによれば、上流側の第1油水分離域における複数の油水分離槽は、仕切り壁の底部に設けられた連通口を通して連通され、隣接する油水分離槽間に位置する仕切り壁は、下流側に位置するに従いその連通口の流路面積が漸増するように構成されているので、処理水は仕切り壁の底部の連通口を通して下流側に流れ、この流れの際に、水に含まれる油は上方に浮上し、このようにして、処理水中の微粒の油までも分離除去することができる。また、下流側の第2油水分離域に配設された複数の油水分離槽においては、処理水は仕切り壁の上側と前記仕切り壁の下側とを交互に通って下流側に流れるので、処理水は油水分離槽の長い流路を通してゆっくりと流れ、この流れの際に、処理水に残留した微粒の油が浮上して処理水表面に溜まり、残留油をも確実に分離除去することができる。
また、本発明の請求項3に記載の油水分離排水システムによれば、第2油水分離域の上流側の油水分離槽の流入部には、仕切り壁の上端よりも上方に突出する突出枠部が設けられ、突出枠部の中央開口に油吸着手段が配設されているので、この油水分離槽に流入する処理水は横側から流入することなく、上側から油吸着手段を通して流れ、これによって、処理水に含まれる油を吸着手段により確実に吸着除去することができる。
また、本発明の請求項4に記載の油水分離排水システムによれば、第2油水分離域の上流側の油水分離槽に配設された油吸着手段の上流側及び又は下流側に第1整流プレートが配設されているので、この第1整流プレートにより油吸着手段を流れる処理水の流れを整流することができ、これによって、油吸着手段による吸着をより効果的に行うことができる。
更に、本発明の請求項5に記載の油水分離排水システムによれば、流入槽の流入部(及び/又は流入槽の流路)に第2整流プレートが配設されているので、流入槽から油水分離域の油水分離槽に流れる処理水の流れを整流し、油水分離域における油水分離を効果的に行うことができる。
本発明に従う油水分離排水システムの第1の実施形態を示す平面図。 図1の油水分離排水システムを示す断面図。 本発明に従う油水分離排水システムの第2の実施形態を示す断面図。 図3の油水分離排水システムに適用された整流プレートを示す斜視図。 本発明に従う油水分離排水システムの第3の実施形態を示す断面図。 図5の油水分離排水システムに適用された油吸着手段及びそれに関連する構成を示す部分斜視図。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う油水分離排水システムの実施形態について説明する。
第1の実施形態
図1及び図2を参照して、第1の実施形態の油水分離システムについて説明する。図1及び図2において、図示の油水分離排水システム2は、処理水を所要の通りに処理するための分離槽本体4を備えている。この分離槽本体4は、処理水の流れ方向(図1及び図2において左右方向)に細長く、この実施形態では、この処理槽本体4が12個の仕切り壁6(6a〜6l)により仕切られ、これら仕切り壁6a〜6lによって、13個の分離室8(8a〜8m)が設けられ、これら分離室8a〜8mが矢印10で示す流れ方向(図1及び図2において右から左の方向)に連続して設けられている。このような油水分離排水システム2は、建築物の側溝に関連して設けられ、側溝を流れる雨水などに含まれた油を供述する如く分離除去し、油が分離除去された雨水が下流側に排水される。
処理水の流れ方向の最上流側には、処理すべき処理水、例えば雨水が流入する流入域Pが設けられ、この流入域Pに最上流側の一つの分離槽8aが配設され、かかる分離槽8aが、処理水が流入する流入槽として機能する。この流入域Pに流入槽を2つ以上設けるようにしてもよい。
また、最下流側には、処理された処理水を外部に排水するための排水域Qが設けられ、この排水域Qに最下流側の三つの分離槽8k,8l,8mが配設され、かかる分離槽8k,8l,8mが、処理水を排水する排水槽として機能する。この形態では、排水域Qに三つの排水槽が設けられているが、一つ又は二つ、或いは四つ以上設けるようにしてもよい。
更に、流入域Pと排水域Qとの間には、処理水(例えば、雨水)に含まれた油を分離除去するための油水分離域Rが設けられ、この油水分離域Rに九つの分離槽8b,8c,8d,8e,8f,8g,8h,8i,8jが配設され、かかる分離槽8b〜8jが、処理水中の油を分離除去する油水分離槽として機能する。この油水分離槽は、処理水中の油を分離除去するための適宜の数を設けることができ、例えば四つ以上設けるのが望ましい。
流入域Pの分離槽8a(流入槽)について説明すると、この分離槽8aは、処理槽本体4内に配設された仕切り壁6aによって規定され、その上流側部に流入部14が設けられ、処理水(例えば、側溝を流れる雨水)がこの流入部14から分離槽8a(流入槽)に流入される。この分離槽8aを規定する仕切り壁6aの底部には連通口16aが設けられ、この連通口16aを通して下流側の油水分離域Rに流れる。
油水分離域Rの分離槽8b(8c・・・)は、処理槽本体4内に配設された一対の隣接する仕切り壁6a,6b(6b,6c・・・)によって規定され、仕切り壁6b(6c・・・)の底部には連通口16b(16c・・・)が設けられ、この連通口16b(6c・・・)を通して下流側の分離槽8c(8d・・・)に流れる。
排水域Qの分離槽8k(8l)は、処理槽本体4内に配設された一対の隣接する仕切り壁6j,6k(6k,6l)によって規定されている。また、分離槽8mは、処理槽本体4内に配設された仕切り壁6lによって規定されている。分離槽8k(8l,8m)には一対の排水パイプ18k(18l,18m)が配設され、排水パイプ18k(18l,18m)の下端部が分離槽8k(8l,8m)の底部に延び、その上流端部が湾曲して仕切り壁6k(6l、処理槽本体4の端壁20)の上部を貫通して下流側に延びている。
この油水分離排水システム2では、油水分離域Rに配置された分離槽8b〜8jを規定する仕切り壁6a〜6jの連通口16a〜16jの流路断面積が、処理水の流れ方向に見て下流側に位置するに従い大きくなるように構成されている。この実施形態では、各連通口16a〜16jは、仕切り壁6a〜6jの全幅にわたって設けられ、その高さ(処理槽本体4の底壁22と各仕切り壁6a〜6jとの間の間隔)H1〜H10が、図2に示すように、下流側に向かうに従い高くなっており、このように連通口16a〜16jの高さが次第に高くなるようにすることによって、連通口16a〜16jの流路断面積が流れ方向下流側に向かうに従い漸増している。尚、連通口16a〜16dの高さを変えることに代えて、それらの幅方向の長さ、或いはそれらの高さ及び幅方向の長さを変えるようにして流路断面積を漸増するようにしてもよい。
油水分離排水システムの具体的な一例として、仕切り壁6a〜6jの連通口16a16jの高さH1〜H10は、処理槽本体4の深さHが例えば150cm程度であるとき、仕切り壁6aの連通口16aの高さH1は例えば10cm程度に、また仕切り壁6bの連通口16bの高さH2は例えば20cm程度に、更に仕切り壁6c(又は6d,6e,6f,6g,6h,6i,6j)の連通口16c(又は16d,16e,16f,16g,16h,16i,16j)の高さH3(又はH4,H5,H6,H7,H8,H9,H10)は例えば30cm(又は40cm,50cm,60cm,70cm,80cm,90cm,100cm)程度に設定される。
この油水分離排水システム2を用いた油水分離は、次のようにして行われる。処理すべき処理水は、流入域Pの分離槽8a(流入槽)の流入部14から流入し、この分離槽8aから仕切り壁6aの連通口16aを通して油水分離域Rの分離槽8bに流れ、更に分離槽8b〜8jを下流側に排水域Qに流れる。
処理水が油水分離域Rを通して流れるときには、仕切り壁6a〜6jの連通口16a〜16jの流路断面積が矢印10で示す流れ方向下流側に位置するほど大きくなっているので、流れ方向下流側に位置する分離槽8b〜8jを流れる処理水ほどその流速が遅くなり、このように流速が遅くなるに従い、処理水に含まれる油の浮上が促進される。従って、油水分離域Rの上流側の分離槽8(8b・・)においては、処理水中の大粒の油が上方に浮上して処理水から分離され、その中間の分離槽8(8f・・)においては、処理水中の小粒の油が上方に浮上して処理水から分離され、また下流側の分離槽8(8j・・)においては処理水中に残った微粒の油が上方に浮上して処理水から分離され、このようにして処理水中の油が分離除去され、油水分離域Rを通して油が分離除去された処理水が、仕切り壁6jの連通口16jを通して排水域Qの分離槽8kに流れる。
排水域Qにおいては、分離槽8k(8l,8m)(排水槽)内の底部の処理水が一対の排水パイプ18k(18l、18m)を通して下流側の分離槽8l(8m,外部)に流れる。このとき、分離槽8k(8l,8m)においては、残留する油は処理水面に浮上して滞留し、それ故に、排水パイプ18k(18l、18m)を通して下流側に流れる処理水に油が含まれることがなく、このような分離槽(排水槽)を二段以上、例えば三段に配置することによって、処理水中に残留する油を完全に取り除くことができる。
第2の実施形態
図3及び図4を参照して、第2の実施形態の油水分離システムにいて説明する。尚、以下の実施形態において、第1の実施形態と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図3において、この油水分離排水システム2Aは分離槽本体4Aを備え、上述したと同様に、この処理槽本体4Aが12個の仕切り壁6(6A〜6L)により仕切られ、これら仕切り壁6A〜6Lによって、13個の分離室8(8A〜8M)が設けられ、これら分離室8A〜8Mが矢印10で示す流れ方向(図3において右から左の方向)に連続して設けられている。
この第2の実施形態では、油水分離域Rが、矢印10で示す流れ方向に見て上流側に位置する第1油水分離域R1と、この第1油水分離域R1の下流側に位置する第2油水分離域R2から構成されている。第1油水分離域R1には四つの分離槽8B,8C,8D,8Eが配設され、かかる分離槽8B〜8Eが、流速の変化を利用して処理水中の油を分離除去する油水分離槽として機能する。
この第1油水分離域R1の分離槽8B(8C〜8E)は、第1の実施形態と同様に、処理槽本体4A内に配設された一対の隣接する仕切り壁6A,6B(6B,6C・・・)によって規定され、仕切り壁6B(6C・・・)の底部には連通口16B(16C・・・)が設けられている。そして、第1の実施形態と同様に、第1油水分離域R1に配置された分離槽8B〜8Eを規定する仕切り壁6A〜6Eの連通口16A〜16Eの流路断面積が、処理水の流れ方向に見て下流側に位置するに従い大きくなるように構成され、この実施形態では、各連通口16A〜16Eの高さ(処理槽本体4Aの底壁22と各仕切り壁6A〜6Eとの間の間隔)H1〜H5が、図3に示すように、下流側に向かうに従い高くなっている。
また、第2油水分離域R2には五つの分離槽8F,8G,8H,8I,8Jが配設され、これら分離槽8F〜8Jが遅い流速での長い流路長を利用して処理水中の油を分離除去する油分離槽として機能する。この第2油水分離域R2の分離槽8F(8G〜8J)は、処理槽本体4A内に配設された一対の隣接する仕切り壁6E,6F(6F,6G・・・)によって規定され、第2油水分離域R2における上流側から奇数番目の分離槽8F(8H,8J)においては、上流側の仕切り壁6E(6G,6I)は、処理槽本体4Aの上端部から下方に延び、処理水は処理槽本体4Aの底壁22と仕切り壁6E(6G,6I)の下端との間の間隙を通して下流側に流れ、また下流側の仕切り壁6F(6H,6J)は、処理槽本体4Aの底壁22から上方に延び、この仕切り壁6F(6H,6J)の上側を通して下流側に流れる。尚、処理槽本体4Aの底壁22と仕切り壁6E(6G,6I)の下端との間隔は、例えば10〜50cm程度に設定される。
また、第2油水分離域R2における上流側から偶数番目の分離槽8G(8I)においては、上流側の仕切り壁6F(6H)は、上述したように、処理槽本体4Aの底壁22から上方に延び、下流側の仕切り壁6G(6I)は、処理槽本体4Aの上端部から下方に延び、処理槽本体4Aの底壁22と仕切り壁6G(6I)の下端との間に間隙が存在する。
この第2の実施形態では、更に、流入域Pの分離槽8A(流入槽)の流入部14に流入整流プレート32が設けられている。加えて、この分離槽8Aの流路にも流入整流プレート34が配設されている。流入整流プレート32,34(第2整流プレートを構成する)は、図4に示すように、多数の流路孔36が設けられたパンチプレート38から構成される。流路孔36は円形、楕円形などの適宜の形状でよく、例えば円形状の場合には直径5〜10mm程度の大きさのものが設けられる。このような流入整流プレート32を配設することによって、流入部14からの処理水は流入整流プレート32を通して分離槽8Aに流入され、また流入整流プレート34を配設することにより、分離槽8Aの流路を流れる処理水は流入整流プレート34を通して流れる。尚、この実施形態では、分離槽8A(流入槽)の2個所に流入整流プレート32,34を配設しているが、かかる流入整流プレート32,34は、この分離槽8Aのいずれか一方の個所に配設することによって所望の効果を得ることができる。この第2の実施形態におけるその他の構成は、上述した第1の実施形態と実質上同一である。
この油水分離排水システム2Aにおける油水分離は、次のようにして行われる。処理すべき処理水は、流入域Pの分離槽8A(流入槽)の流入部14から流入し、この分離槽8Aから仕切り壁6Aの連通口16Aを通して油水分離域Rの分離槽8Bに流れ、更に分離槽8B〜8Jを通して下流側に排水域Qに流れる。
流入部14を通して流入するときには、処理水は流入整流プレート32の多数の整流孔36を通して下流側に流れる。この流入整流プレート32を通して流れる際に処理水にカルマン渦列が生じ、このカルマン渦流を利用して油水分離が行われる。即ち、流入整流プレート32直後の下流側において、流れの速い領域と流れの遅い領域とが生じ、これにより流入整流プレート32の多数の流路孔36の間にカルマン渦が生じ、このカルマン渦によって、微細な油粒がからまり合って結合して大きな油粒となり、流れ方向への流れで浮上し易くなって油水分離が容易となる。また、分離槽8Aの流路を下方に流れるときにも、処理水は流入整流プレート34の多数の整流孔36を通して下流側に流れるので、カルマン渦列を利用して油水分離が行われる。このように流入域Pにおいて処理水をきれいな流れに整流することによって、後の油水分離域R(第1及び第2油水分離域R1,R2)における油の分離除去をより効果的に行うことができる。
処理水が油水分離域Rにおける上流側の第1油水分離域R1を通して流れるときには、仕切り壁6A〜6Eの連通口16A〜16Eの流路断面積が矢印10で示す流れ方向下流側に位置するほど大きくなっているので、第1の実施形態と同様に、流れ方向下流側に位置する分離槽8B〜8Eを流れる処理水ほどその流速が遅くなり、このような流速の変化を利用して処理水に含まれる油を浮上させ、このようにして大粒乃至小粒の油が処理水中から分離除去される。
また、第1油水分離域R1を通して油が分離除去された処理水が下流側の第2油水分離域R2を通して流れるときには、仕切り壁6F,6H,6Jが処理槽本体4Aの底壁22から上方に延び、仕切り壁6G,6Iが処理槽本体4Aの上端部から下方に延びているので、仕切り壁6Gの連通口16Eを通して第2油水分離域R2の分離槽8Fに流入した処理水は、分離槽8F内を上方に流れ、次の分離槽8G内を下方に流れ、更に分離槽8H内を上方に流れ、その後分離槽8I内を下方に流れ、更に分離槽8J内を上方に流れた後に排水域Qの分離槽8Kに流れる。第2油水分離域R2の分離槽8F〜8Jにおいては、処理水が上方及び下方に交互に流れるので、分離槽8F〜8J内の長い流路をゆっくりと流れ、この流れの際に処理水に残留する微粒の油が浮上して表面に滞留し、処理水中の油をより効果的に分離除去することができる。尚、排水域Qに流れた処理水は、第1の実施形態と同様にし、分離槽8K,8L,8Mを下流側に流れ、排水パイプ18mから外部に排水される。
第3の実施形態
図5及び図6を参照して、第3の実施形態の油水分離システムについて説明する。図5において、この油水分離排水システム2Bの基本的構成は、上述した第2実施形態と実質上同一であり、この第2の実施形態のものに、更に、次の改良が施されている。
図5及び図6において、この第3の実施形態の油水分離排水システム2Bでは、第2油水分離域R2の分離槽8Gの流入部、即ち仕切り壁6Fの上側を通して下流側の分離槽8Gに流入する部位に油吸着手段42が補助的に設けられている。この実施形態では、処理槽本体4B内に配設された一対の仕切り壁6F,6Gの間、即ち上流側の仕切り壁6Fと下流側の仕切り壁6Gとの間に、突出枠部44が設けられている。この突出枠部44は矩形状であり、その中央部に矩形状の開口46が設けられ、かかる開口46に油吸着手段42が配設されている。油吸着手段42は、例えば活性炭を収容した袋状部材から構成され、この袋状部材が突出枠部44の開口46に収容されている。
この突出枠部44は、図6に示すように、仕切り壁6Fの上端よりも上方に突出しており、このように突出させることによって、図5に示すように、この分離槽8G及びこれより上流側の分離槽8A〜8Fにおける処理水の水面レベルが、分離槽8Gより下流側の分離槽8H〜8Mにおける処理水の水面レベルよりも高くなり、これによって、処理水の油吸着手段42を通しの流れがよくなり、効率的な油水分離処理を行うことができる。
また、このように突出枠部44内に油吸着手段42を配設することにより、上流側の分離室8Fからの処理水は、油吸着手段42の横側から流入することがなく、突出枠部44の上側から油吸着手段42を通して下方に流れ、このように処理水が流れることによって、処理水に残留する油を油吸着手段42によって吸着除去することができる。
この油吸着手段42に関連して、整流プレート52(第1整流プレートを構成する)を設けることができる。この整流プレート52は、第2の実施形態における流入整流プレート32(34)と実質上同一の構成でよく、この実施形態では、突出枠部44の底部に設けられている。このように整流プレート52を設けることによって、突出枠部44の開口46内への油吸着手段42の収容が容易になるとともに、処理水が整流された状態で油吸着手段42を通過するようになり、これによって、処理水中の油が油吸着手段42に効果的に吸着されるようになる。加えて、この整流プレート52直後の下流側においてカルマン渦列が生じ、上述したと同様にカルマン渦列を利用して油水分離が容易となる。
尚、この整流プレート52は、油吸着手段42の下流側(例えば、突出枠部44の底部)に設けることに代えて、油吸着手段42の上流側、即ち分離槽8Fの上部(例えば、仕切り壁6Fの上端部と仕切り壁6Eとの間)に設けるようにしてもよく、或いは油吸着手段42の上流側及び下流側の双方に設けるようにしてもよい。
以上、本発明に従う油水分離排水システムの各種実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
2,2A,2B 油水分離排水システム
4,4A,4B 処理槽本体
6a〜6l,6A〜6L 仕切り壁
8a〜8m,8A〜8M 分離室
14 流入部
16a〜16j,16A〜16E 連通口
32,34 流入整流プレート(第2整流プレート)
42 油吸着手段
44 突出枠部
52 整流プレート(第1整流プレート)
P 流入域
Q 排水域
R 油水分離域
R1 第1油水分離域
R2 第2油水分離域

Claims (5)

  1. 連続して設けられた複数の分離槽を備え、最上流側の流入域に配設された分離槽が流入槽として機能し、最下流側の排水域に配設された分離槽が排水槽として機能し、前記流入域と前記排水域との間に位置する油水分離域に配設された分離槽が油水分離槽として機能し、前記流入槽に流入した処理水は、前記油水分離槽を流れる間に油水が分離され、油が分離された水が前記排水槽から排水される油水分離排水システムにおいて、
    前記複数の分離槽は仕切り壁により仕切られ、前記油水分離域に配設された複数の油水分離槽は、前記仕切り壁の底部に設けられた連通口を通して連通され、隣接する油水分離槽間に位置する前記仕切り壁は、前記処理水の流れ方向に見て下流側に位置するに従いその連通口の流路面積が漸増するように構成されていることを特徴とする油水分離排水システム。
  2. 連続して設けられた複数の分離槽を備え、最上流側の流入域に配設された分離槽が流入槽として機能し、最下流側の排水域に配設された分離槽が排水槽として機能し、前記流入域と前記排水域との間に位置する油水分離域に配設された分離槽が油水分離槽として機能し、前記流入槽に流入した処理水は、前記油水分離槽を流れる間に油水が分離され、油が分離された水が前記排水槽から排水される油水分離排水システムにおいて、
    前記複数の分離槽は仕切り壁により仕切られ、前記油水分離域は、処理水の流れ方向に見て上流側に位置する第1油水分離域と、前記第1油水分離域の下流側に位置する第2油水分離域とを含み、
    前記第1油水分離域に配設された複数の油水分離槽は、前記仕切り壁の底部に設けられた連通口を通して連通され、
    前記第1油水分離域において、隣接する油水分離槽間に位置する前記仕切り壁は、前記処理水の流れ方向に見て下流側に位置するに従いその連通口の流路面積が漸増するように構成され、
    前記第2油水分離域に配設された複数の油水分離槽においては、前記処理水は前記仕切り壁の上側と前記仕切り壁の下側とを交互に通って下流側の前記排水槽に流れることを特徴とする油水分離排水システム。
  3. 前記第2油水分離域の上流側に位置する前記油水分離槽には、前記処理水が前記仕切り壁の上側を通って流入し、前記第2油水分離域の上流側に位置する前記油水分離槽の流入部には、前記仕切り壁の上端よりも上方に突出する突出枠部が設けられ、前記突出枠部の中央開口に油を吸着除去するための油吸着手段が配設されていることを特徴とする請求項2に記載の油水分離排水システム。
  4. 前記第2油水分離域の上流側の前記油水分離槽に配設された油吸着手段の上流側及び/又は下流側に、多数の流路孔が設けられた第1整流プレートが配設されていることを特徴とする請求項3に記載の油水分離排水システム。
  5. 前記流入槽の流入部及び/又は前記流入槽の流路には、多数の流路孔が設けられた第2整流プレートが配設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の油水分離排水システム。
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