[パチスロの機能フロー]
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。初めに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)1の機能フローについて説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から乱数値1(内部抽籤用乱数値)及び乱数値2(ロック用乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値1に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。すなわち、乱数値1は内部抽籤用に用いられる。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
ロック制御手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値2に基づいて抽籤を行い、リール3L,3C,3Rをロックする。すなわち、乱数値2はロック判定に用いられる。なお、リール3L,3C,3Rのロックについては後に説明する。
続いて、複数のリール3L,3C,3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L,7C,7Rが押されると、リール停止制御手段(後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L,49C,49R)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L,3C,3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ラインに沿って表示されることがないようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L,3C,3Rの回転がすべて停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。なお、パチスロ1では内部抽籤手段により決定された内部当籤役以外の役は入賞しないため、入賞に係るものであるか否かの判定は内部抽籤手段により決定された内部当籤役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判別することと同義である。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の表示、ランプ14により行う光の出力、スピーカ9L,9Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の乱数値1及び乱数値2とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、後述の液晶表示装置5等の演出実行手段は、リール3L,3C,3Rの回転が開始されるとき、リール3L,3C,3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
<遊技状態の移行>
ここで、本実施の形態では、抽出された乱数値1が同一であっても、遊技状態が異なる場合には、決定される内部当籤役が異なる場合がある。本実施の形態では、このような遊技状態として一般遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態、RT5遊技状態、BB1遊技状態、BB2遊技状態、BB3遊技状態、BB4遊技状態(以下、RT1〜RT5遊技状態を総称して「RT遊技状態」とし、BB1〜BB3遊技状態を総称して「BB遊技状態」とする)、RB遊技状態及びSB遊技状態を設けている(なお、BB遊技状態とRB遊技状態とは等価の遊技状態である)。
一般遊技状態、及びRT遊技状態では、再遊技の作動といった特典が遊技者に与えられる確率がそれぞれ異なる。すなわち、再遊技の作動といった特典が遊技者に与えられる「リプレイ」が内部当籤役として決定される確率がそれぞれ異なる。具体的には、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、RT3遊技状態が最も高く、一般遊技状態が次に高く、RT2遊技状態が次に高く、RT1遊技状態が次に高く、RT5遊技状態が次に高く、RT4遊技状態が最も低い。なお、RT3遊技状態、一般遊技状態、及びRT2遊技状態を総称して「高リプ状態」といい、RT4遊技状態を「低リプ状態」という。
また、BB(RB)遊技状態は、ボーナス(BB)の作動が行われることにより移行する遊技状態であり、他の遊技状態に比べてメダルの払い出しといった特典が遊技者に与えられる後述する払出役が内部当籤役として決定される確率が高い遊技状態である。
なお、SB遊技状態は、SBの作動が行われることにより移行する遊技状態であるところ、このSB遊技状態も一般遊技状態及びRT遊技状態に比べて払出役が内部当籤役として決定される確率が高い遊技状態である。また、SB遊技状態は、1ゲームだけ行われる遊技状態である。
図2は、このように複数設けられた遊技状態の移行遷移図を示している。
図2に示すように、RT5遊技状態又はBB遊技状態以外の遊技状態において、BB1〜BB4(以下、BB1〜BB4を総称して「BB」という)が内部当籤役として決定されると、遊技状態がRT5遊技状態に移行する。その後、BBが入賞すると遊技状態がRT5遊技状態からBB遊技状態に移行する。すなわち、RT5遊技状態はBBを持ち越している状態(フラグ間)である。
なお、BB遊技状態が終了すると、遊技状態はRT1遊技状態に移行する。このRT1遊技状態でSB(シングルボーナス)が入賞すると、SB遊技状態に移行し、SB遊技状態が終了するとRT4遊技状態に移行する。また、RT1遊技状態でベルこぼし目(ベルこぼし目1〜3のいずれかをいう。)が表示されると、遊技状態がRT4遊技状態(低リプ状態)に移行する。すなわち、RT1遊技状態でSBが入賞、又はベルこぼし目が表示されると、その後、低リプ状態に移行する。
他方、RT1遊技状態でSBこぼし目(SBこぼし目1〜4のいずれかをいう。)が表示されると、遊技状態がRT2遊技状態(高リプ状態)に移行する。なお、本実施の形態では、停止制御上ベルこぼし目及びSBこぼし目が同時に表示される場合もあるが、この場合にはSBこぼし目が優先される。すなわち、RT1遊技状態においてベルこぼし目及びSBこぼし目が表示された場合には、SBこぼし目が優先され、遊技状態が高リプ状態に移行する。
ここで、ベルこぼし目とは、内部当籤役が赤ベル(小役・リプレイ用データポインタ「2」)である場合にこの赤ベルを取りこぼした(赤ベルが入賞しない)ときに表示される図柄の組合せ、又は内部当籤役が緑ベル(小役・リプレイ用データポインタ「3」)である場合にこの緑ベルを取りこぼしたときに表示される図柄の組合せをいう(後述の図13参照)。なお、単独で内部当籤役として決定された赤ベル又は緑ベル(すなわち、小役・リプレイ用データポインタ「2」又は「3」)を以下では「単ベル」とし、重複して内部当籤役として決定された赤ベル及び緑ベル(すなわち、小役・リプレイ用データポインタ「4」)以下では「両ベル」とする。そして、単ベルではベル取りこぼし目が表示される場合があるが、両ベルではベル取りこぼし目が表示されることがない(すなわち、両ベルである場合には、赤ベルを取りこぼす場合には緑ベルが入賞する)。なお、赤ベルと緑ベルとは、同時に入賞判定ライン上に引き込むことのできる範囲内に存在しない図柄で構成される役である。すなわち、赤ベルと緑ベルとは同時に狙うことができない。
同様に、SBこぼし目とは、内部当籤役がSB(ボーナス用データポインタ「5」)である場合に、このSBを取りこぼしたときに表示される図柄の組合せをいう(後述の図13参照)。
このように、RT1遊技状態では、内部当籤役として決定されたSBを取りこぼした場合に高リプ状態に移行することができる一方で、SBが入賞した場合又は単ベルを取りこぼした場合に低リプ状態に移行する。そのため、本実施の形態では、SBが内部当籤役として決定された場合又は単ベルが内部当籤役として決定された場合に、その旨を遊技者に報知(AT)することとしている。これにより、遊技者は、自らの停止操作によりSBや単ベルを入賞させたり取りこぼしたりすることができる。なお、単ベルのATは、遊技状態によって行われる場合と行われない場合とがある。以下、RT遊技状態及び一般遊技状態について説明することで、この点についても合わせて説明する。
初めに、RT1遊技状態は、内部当籤役として単ベルが決定された場合に常にATが行われる遊技状態である。また、RT1遊技状態はゲーム数により移行することがない遊技状態(無限RT)である。
次に、RT2遊技状態は、基本的には、内部当籤役として単ベルが決定されたときであって、後述するATゲーム数カウンタの値が1以上である場合に、ATが行われる遊技状態である。また、RT2遊技状態はゲーム数により移行することがない遊技状態である。なお、ATゲーム数カウンタはサブRAM83の所定の領域に格納され、この値は、BB1遊技状態〜BB3遊技状態、又は高リプ状態において加算される機会が与えられるが、このことは後に図45、図47等を参照して説明する。また、ATゲーム数カウンタの値は、RT2遊技状態において単位遊技(1ゲーム)毎に1減算される。
次に、RT3遊技状態は、内部当籤役として単ベルが決定された場合に常にATが行われる遊技状態であり、20ゲーム継続すると一般遊技状態に移行する遊技状態(有限RT)である。
次に、RT4遊技状態は、1200ゲーム継続すると一般遊技状態に移行する遊技状態(有限RT)である。なお、RT4遊技状態では、単ベルのATは所定確率で行われるが、常に行われることとしても、また常に行われないこととしてもよい。
次に、一般遊技状態は、内部当籤役として単ベルが決定された場合に常にATが行われる遊技状態である。また、一般遊技状態はゲーム数により移行することがない遊技状態である。
以上、単ベルのATについて説明した。次に、SBのATについて説明する。SBのATは遊技状態にかかわらず常に行われる。なお、SBが入賞するとSB遊技状態に移行するところ、このSB遊技状態は一般遊技状態及びRT遊技状態に比べて払出役が内部当籤役として決定される確率が高い遊技状態である一方で、SBの入賞は低リプ状態への移行契機となっている。そのため、遊技者は、SBのATが行われた場合に、1ゲームあたりの有利さを優先して入賞させるか、その後の遊技を考慮して取りこぼすか選択することになる。
再び、図2を参照して、RT1遊技状態においてSBこぼし目が表示された場合には、RT2遊技状態に移行するところ、このRT2遊技状態でSBが入賞した場合又はベルこぼし目が表示された場合には、RT4遊技状態(低リプ状態)に移行する。また、RT2遊技状態で赤7リプレイ又はドンリプレイが入賞すると、RT3遊技状態に移行する。ここで、赤7リプレイは小役・リプレイ用データポインタが「8」又は「9」である場合に左のリール3Lを適切な位置(図柄位置「10」)で停止操作を行った場合に入賞する。また、ドンリプレイは小役・リプレイ用データポインタが「9」である場合に左のリール3Lを適切な位置(図柄位置「19」〜「2」)で停止操作を行った場合に入賞する。このように、本実施の形態では赤7リプレイやドンリプレイが入賞すると遊技者にとって有利な状態に移行することとなる。なお、RT2遊技状態において小役・リプレイ用データポインタとして「8」又は「9」が決定された場合のゲームを「目押しチャレンジ」という。
この目押しチャレンジが成功すると(赤7リプレイ又はドンリプレイが入賞すると)、RT2遊技状態からRT3遊技状態に移行する。他方、目押しチャレンジに失敗すると(リプレイ1又はリプレイ2が入賞すると)、遊技状態はRT2遊技状態のまま維持される。なお、目押しチャレンジの成功から移行したRT3遊技状態は、20ゲーム経過すると一般遊技状態に移行する。
一般遊技状態では、小役・リプレイ用データポインタとして「8」又は「9」が決定されると目押しチャレンジが行われ、この目押しチャレンジに成功すると、遊技状態が再びRT3遊技状態に移行する。また、一般遊技状態でSBこぼし目が表示されるとRT2遊技状態に移行し、SBが入賞した場合又はベルこぼし目が表示された場合にはRT4遊技状態に移行する。
RT1遊技状態、RT2遊技状態、又は一般遊技状態においてSBが入賞した場合又はベルこぼし目が表示された場合には、RT4遊技状態に移行するところ、このRT4遊技状態は、1200ゲーム経過すると一般遊技状態に移行する。なお、1200ゲーム経過することにより一般遊技状態に移行した場合には、その後、BBが内部当籤役として決定されるまで、ATゲーム数カウンタの値に関係なく単ベルのATが行われることになる。
<リールの回転制御>
次に、本実施の形態における特徴の1つであるリール3L,3C,3Rの回転制御について説明する。リール3L,3C,3Rの回転制御の最も基本的な態様は、メダルが投入されスタートレバー6が操作されることによりリール3L,3C,3Rが回転を開始することである。
また、リール3L,3C,3Rの回転制御の別の態様として、リール3L,3C,3Rのロックがあげられる。前述したように、乱数値2に基づく抽籤によりリール3L,3C,3Rがロックされることがあるところ、このロックはBB1遊技状態〜BB3遊技状態における所定のゲームにおいて行われる可能性がある。そして、このロックが行われた場合には、前述のATゲーム数カウンタに多くの値が加算されることについて高い期待を持つことができるように構成されている。
リール3L,3C,3Rの回転制御の最後の態様として、リール3L,3C,3Rの変則回転(後述の図49のステップS21〜ステップS29)があげられる。この変則回転は通常ではリール3L,3C,3Rが一斉に回転を開始するところ、初めにリール3R、リール3Rの回転の約0.42秒後にリール3C、リール3Cの回転の約0.4秒後にリール3Lが回転を開始する(すなわち、右、中、左の順に回転を開始する)。なお、この変則回転は、前述の目押しチャレンジの際に行われることになる。詳しくは後述するが、目押しチャレンジにおいて成功(赤7リプレイ又はドンリプレイが入賞)するためには、変則押し(第1停止操作を左のストップボタン7L以外)しなければならず、順押し(第1停止操作が左のストップボタン7L)である場合には目押しチャレンジは必ず失敗する。そのため、目押しチャレンジの場合にはリール3L,3C,3Rを変則回転し、遊技者に変則押しをするように促すこととしている。なお、リール3L,3C,3Rの変則回転が行われた場合には、最低でも約1秒間、停止操作を受け付けない。その結果、遊技者に対し変則押しを行う必要があることを確実に報知できる。
[パチスロの構造]
パチスロ1の機能フローについての説明は以上である。次に、図3、図4を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1について説明する。図3は、パチスロ1の正面図であり、図4はパチスロ1の斜視図である。図5は、パチスロ1のフロントドア2の分解図である。
図4に示すように、パチスロ1は、リール3L,3C,3Rや回路基板等を収容する筐体となるキャビネット1aと、キャビネット1aの前面側F(図4におけるF側)に対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2とフロントドア2の前面側Fにフロントパネル8とを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。各リール3L,3C,3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄が回転方向に沿って連続的に配置された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
フロントパネル8は、パチスロ1が提供する遊技の題材に合わせて意匠が施される装飾用パネルであり、フロントドア2から取り外し可能に配置される。また、フロントパネル8は、液晶表示装置5の前面側Fに設けられ、フロントドア2の上側(図4におけるT側)であって、液晶表示装置5を覆うように配置される。
フロントパネル8は、パネル本体81とパネル本体81の略中央を中心に設けられたメイン表示窓82とで構成される。パネル本体81は、フロントパネル8の本体部分であり、ランプ14や装飾用の飾り等が設けられる。メイン表示窓82は、パネル本体81の大部分を占める領域を有し、フロントパネル8の背面側Rに配置された液晶表示装置5を露出させる窓である。すなわち、フロントパネル8が液晶表示装置5の前面側Fに配置された場合、前面側Fから見て、メイン表示窓82から視認できる液晶表示装置5の範囲が表示画面5aとなる。そのため、パチスロ1では、フロントパネル8のメイン表示窓82の形状を変更することで、表示画面5aの形状が変更可能となっている。
また、フロントパネル8の前面側Fには、装飾や演出用のランプ14やその他の意匠的な装飾部品が設けられる。ランプ14は、フロントパネル8のF側からランプの光を視認可能に設けられ、遊技中の演出や報知等に用いられる。
フロントドア2の中央には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、図5に示すようにフロントドア2の前面側Fであって、フロントドア2とフロントパネル8との間に設けられる。液晶表示装置5は、取付枠52により、フロントドア2の上側Tの部分に固定される。
また、液晶表示装置5は、図柄表示領域21L,21C,21Rを含む表示画面5a及び上部分割画面5bを備え、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側(図4におけるF側)に位置するように設けられている。図柄表示領域21L,21C,21Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背面側R(図4におけるR側)に設けられたリール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成を備えている。
つまり、図柄表示領域21L,21C,21Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域21L,21C,21Rを含めた表示画面5aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各図柄表示領域21L,21C,21Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
なお、本実施の形態では、このような入賞判定ラインを5本設けることとしている。具体的には、図柄表示領域21L,21C,21Rの中段の領域を結ぶセンターライン、図柄表示領域21L,21C,21Rの上段の領域を結ぶトップライン、図柄表示領域21L,21C,21Rの下段の領域を結ぶボトムライン、図柄表示領域21Lの下段,図柄表示領域21Cの中段,図柄表示領域21Rの上段の領域を結ぶクロスダウンライン、図柄表示領域21L,21C,21Rの下段の領域を結ぶボトムライン、図柄表示領域21Lの上段,図柄表示領域21Cの中段,図柄表示領域21Rの下段の領域を結ぶクロスダウンラインの5本の入賞判定ラインを設けている。
フロントドア2には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口10は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口10に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入され、所定枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン12は、パチスロ1内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー6は、全てのリール3L,3C,3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L,7C,7Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するために設けられる。
ランプ(LED等)14は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ9L,9Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
<操作ボタンユニット>
以下、図6を用いて操作ボタンユニット200について説明する。操作ボタンユニット200は、下方(図3におけるB方向)に向かって押し下げ可能に配置されたベットボタン11を備える。ベットボタン11は、表示画面5aの下方(図3におけるB方向)に設けられた水平面の台座部17の前面部の左寄り(図3におけるL方向)に設けられる。
操作ボタンユニット200は、ベットボタン11と、ボタン本体部260と、スプリング300と、発光体ユニット281と、接点ユニット290と、により構成される。
ベットボタン11は、ボタン基部250と、ベットボタン11のボタンカバーとしてのボタンカバー部225と、により構成される。ベットボタン11は、遊技者が操作可能に構成され、ボタン本体部260に対し摺動可能に収容される。
ボタンカバー部225は、ボタン基部250の上側Tに配置される。このボタンカバー部225は、ベットボタン11のおもて面を構成するボタンカバーとしての機能を有する。ボタンカバー部225は、ボタンキャップ210と、文字シート230と、半透過部材からなるハーフミラー220と、プリズムシート240と、を備える。
ボタンキャップ210は、操作ボタンユニット200の一番上側Tに配置されている。このボタンキャップ210は、短外筒部212と、短外筒部212の上側Tを閉塞する面状のボタンキャップ面211と、により構成されている。ボタンキャップ210の下側Bは開口し、短円筒形状に形成されている。短外筒部212には、外方に向かって突出するキャップ突出部214a,214bが対向する位置に一対に設けられている。また、ボタンキャップ210の各キャップ突出部214a,214bの上方(T方向)には、それぞれキャップ係合孔213a,213bが設けられている。
ハーフミラー220は、ボタンキャップ210と文字シート230との間に配置されている。ハーフミラー220は、平面円板状のシートにより構成された半透過部材により構成されている。本実施形態によれば、ハーフミラー220は、発光体284から照射される照射光の一部を透過させることができるフィルム素材により構成されている。
文字シート230は、ボタンキャップ210の下側Bにおいて、ハーフミラー220と、プリズムシート240との間に配置されている。この文字シート230は、平面円板状の光透過性の樹脂シートにより構成されている。文字シート230のおもて面(T方向)には、異なる色により構成された透光性を有する文字が描かれている。本実施形態によれば、文字シート230には、緑色の文字に構成されたMAX文字231と、桃色の文字に形成されたCHANCE文字232と、がシルク印刷により描かれている。
プリズムシート240は、文字シート230の裏側において、ボタンカバー部225の一番下に配置される。このプリズムシート240は、平面円板状の光透過性の樹脂シートからなり、発光体284から照射される光を文字シート230方向の面に配光性を持たせる。このため、プリズムシート240に対し発光体284から光を照射することにより、発光体284から照射された光を一様に均一にさせ、文字シート230全体の光量を均一化する。
ボタン基部250は、ボタン本体部260の上側Tに配置される。このボタン基部250は、ボタン本体部260に対し摺動可能に収容される。
ボタン基部250と、ボタン本体部260との間には、ボタン基部250を下方Bに向かって押し下げする力に対し反発しうるように形成されたスプリング300が設けられている。スプリング300は、略円筒形状に形成されたコイルばねにより形成され、ボタン基部250と、ボタン本体部260とを互いに反発しうるように配置されている。このため、スプリング300は、遊技者がベットボタン11を下方Bに向かって押し下げる力に対して反発する。
ボタン本体部260の下方Bには、発光体ユニット281が配置されている。発光体ユニット281は、複数種類の色を照射しうるLEDを有する発光体284と、発光体284を固定する平面状に形成された発光体ユニット基板とを備える。発光体284は、メインCPU31から送信される信号に基づいて、文字シート230に描かれた緑色のMAX文字231と同系色である青色、水色又は緑色等の光や、桃色のCHANCE文字232と同系色である、赤色、桃色又は橙色等の光を照射しうるように形成されている。
発光体ユニット281は、螺子286によりボタン本体部260に固定される。さらに、発光体ユニット281の下方Bには、接点ユニット290が配置されている。
<ベットボタン>
図7、図8を参照して、ベットボタン11が有する発光体284から文字シート230に描かれた緑色のMAX文字231と同系色、又は桃色のCHANCE文字232と同系色である光を照射した場合について説明する。なお、文字シート230は、ボタンカバーの裏面に設けられている。
図7を参照して、文字シート230に描かれた桃色のCHANCE文字232と同系色である赤色、桃色又は橙色の光を発光体284から照射した場合について説明する。
発光体284は、文字シート230の裏面に対し赤色、桃色又は橙色の光を照射する。そして、発光体284から赤色、桃色又は橙色の光が照射されている文字シート230には、緑色のMAX文字231と桃色のCHANCE文字232とが描かれている。この発光体284から照射されている光の色は、文字シート230に描かれているCHANCE文字232の色と同系色である赤色、桃色又は橙色である。これにより、この発光体284から照射される赤色、桃色又は橙色の光が、文字シート230の裏面からおもて面に向かって透過することにより、文字シート230のおもて面からは、文字シート230に描かれた赤色、桃色又は橙色の光と同系色のCHANCE文字232は見えなくなる。
一方で、文字シート230に描かれたMAX文字231は、発光体284から照射される赤色、桃色又は橙色の光とは異なる系統の色である緑色である。そのため、発光体284から照射される赤色、桃色又は橙色の光によってMAX文字231が見えなくなることはない。
したがって、発光体284から赤色、桃色又は橙色の光が照射されている場合には、この発光体284から照射される光の色と同系色のCHANCE文字232は光の色に同化されてしまうため、遊技者が文字シート230のおもて面からこの文字シート230を視認した場合であっても、CHANCE文字232を認識することができない。これに対し、発光体284から照射される光と異なる色のMAX文字231は、光の色に同化されないため、遊技者はこのMAX文字231のみを視認することができる。
図8を参照して、文字シート230に描かれた緑色のMAX文字231と同系色である青色、水色又は緑色の光を発光体284から照射した場合について説明する。
発光体284は、文字シート230の裏面に対し青色、水色又は緑色の光を照射する。そして、発光体284から青色、水色又は緑色の光が照射されている文字シート230には、緑色のMAX文字231と桃色のCHANCE文字232とが描かれている。この発光体284から照射されている光の色は、文字シート230に描かれているMAX文字231の色と同系色である青色、水色又は緑色である。これにより、この発光体284から照射される青色、水色又は緑色の光が、文字シート230の裏面からおもて面に向かって透過することにより、文字シート230のおもて面からは、文字シート230に描かれた緑色の光と同系色のMAX文字231は見えなくなる。
一方で、文字シート230に描かれたCHANCE文字232は、発光体284から照射される青色、水色又は緑色の光とは異なる系統の色である桃色である。そのため、発光体284から照射される青色、水色又は緑色の光によってCHANCE文字232が見えなくなることはない。
したがって、発光体284から青色、水色又は緑色の光が照射されている場合には、この発光体284から照射される光の色と同系色のMAX文字231は光の色に同化されてしまうため、遊技者が文字シート230のおもて面からこの文字シート230を視認した場合であっても、MAX文字231を認識することができない。これに対し、発光体284から照射される光と異なる系統の色のCHANCE文字232は、光の色に同化されないため、遊技者はこのCHANCE文字232のみを視認することができる。
このため、発光体284により照射される光の色を、文字シート230に描かれた必要でない機能を示す文字の色と同系色に変えることにより、必要な機能を示す文字のみを文字シート230に表示することができる。
このことから、1つの操作ボタンユニットに遊技機の複数の機能を設けた場合であっても、遊技者が視認できる文字を変化させることができる。したがって、遊技機の機能に合わせて操作ボタンユニット200に表示される文字を変化させることができる。
これにより、1つの操作ボタンユニット200に複数の機能を設けても、操作ボタンユニット200に設けられた機能を遊技者に対し容易に把握させることができる。したがって、例えば演出に用いられる操作ボタンユニット200と、遊技に用いられるメダルの枚数を決定するための操作ボタンユニット200と、を兼用することによりコストの低減を図ることができるとともに、配置スペース上の制約の問題を解消することができる。
[パチスロが備える回路の構成]
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図9及び図10を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
図9は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(後述の図48〜図65参照)、内部抽籤テーブル(後述の図16〜図18参照)等のデータテーブル(後述の図11〜図31参照)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(後述の図32〜図34参照)が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口10に受け入れられたメダルが前述のセレクタ42内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11ASは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L,49C,49R、7セグ表示器13及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路39は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L,3C,3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ49L,49C,49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L,3C,3Rに伝達される。ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して1回のパルスが出力される毎に、リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リール3L,3C,3Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L,3C,3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
<副制御回路>
図10は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成を示す。
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラム(後述の図66〜図88参照)に従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ14による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブル(後述の図36〜図47参照)を記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ9L,9R及びランプ14が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L,9Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ14の点灯及び消灯を行う。
さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたベットボタンランプデータに従ってベットボタン11の点灯制御を行う。
[メインROMに記憶されているデータテーブルの構成]
パチスロ1が備える回路の構成についての説明は以上である。次に、図11〜図31を参照して、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
図11を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓21L,21C,21R内の中段に存在する図柄の位置を「0」として、リール3L,3C,3Rの回転方向に進む順に、各図柄の位置に対して「0」〜「20」をそれぞれ割り当てている。したがって、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたかを管理しつつ、図柄配置テーブルを参照することによって、主として表示窓21L,21C,21Rの中段に存在する図柄の位置及びその図柄の種類を常に管理することが可能となっている。
[図柄組合せテーブル]
図12及び図13を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。本実施の形態では、入賞判定ラインに沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、メダルの払い出し、再遊技の作動、RTの作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、入賞作動フラグと、払出枚数を示すデータと、を規定している。入賞作動フラグは、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。
入賞作動フラグは、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、各リール3L,3C,3Rの入賞判定ラインに沿って「赤ベル」が表示されたとき、後述の表示役格納領域に「00000010」が格納され、赤ベルが入賞する。
また、払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、チェリー、赤ベル、緑ベル、スイカ1又はスイカ2が入賞したときメダルの払い出しが行われる。なお、これらメダルの払い出しが行われる役を、「払出役」という。
また、リプレイ1、リプレイ2、赤7リプレイ、又はドンリプレイが入賞したとき、再遊技の作動(すなわち、メダルの投入無しにゲームを開始することが可能な状態とする)が行われる。BBが入賞したとき、BBの作動が行われ、また、SBが入賞したとき、SBの作動が行われる。ここで、再遊技の作動が行われる役を「再遊技役」といい、SBの作動が行われる役を「SB役」といい、BBの作動が行われる役を「ボーナス役」という。なお、SBの作動が行われると、次のゲームにおいて払出役が内部当籤する確率が上昇することになる(後述の図18の(7)参照)。また、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。
[ボーナス作動時テーブル]
図14を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた各種格納領域に格納するデータを規定している。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスの種類としてBB1〜BB4、及びSBを設けている。なお、BBの作動が行われている間は、RBの作動が連続的に行われる。
BBの作動は、規定枚数(本実施の形態では、BB1〜BB3は337枚、BB4は133枚)に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。RBの作動は、規定回数(本実施の形態では、8回)に達する遊技が行われた場合、規定回数(本実施の形態では、8回)に達する入賞が有った場合、又は、BBの作動が終了した場合の何れかによって終了する。SBの作動は、規定回数(本実施の形態では、1回)に達する遊技が行われた場合、又は規定回数(本実施の形態では、1回)に達する入賞が有った場合に終了する。
ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスの終了契機となる上記規定枚数或いは上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。より具体的には、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当ボーナスの作動が終了する。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
図15を参照して、メインCPU31が内部抽籤テーブル及び抽籤回数を決定するときに用いる内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応して、内部抽籤テーブルを示す情報及び抽籤回数を示す情報を規定している。
遊技状態は、内部当籤役が決定される内部抽籤処理(後述の図51及び図52)において決定される可能性のある内部当籤役の種類、内部抽籤処理において内部当籤役が決定される確率、最大の滑り駒数、及びボーナスゲームの作動が行われているか否か等により区別される状態である。抽籤回数は、サンプリング回路37により抽出された一の乱数値から後述の抽籤値をメインCPU31が減算する最大の回数である。
[内部抽籤テーブル]
図16〜図18を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。なお、いずれの当籤番号においても桁かりが生じない場合には、「ハズレ」となる(小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが「0」となる)。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
図16の(1)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図17の(2)は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。また、図17の(3)は、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図17の(4)は、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図17の(5)は、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。また、図18の(6)は、RT5遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図18の(7)は、SB遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図18の(8)は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。
本実施の形態では、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
[ロック抽籤テーブル]
図19を参照して、ロック抽籤テーブルについて説明する。ロック抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、ロック情報と抽籤値とを規定している。ロック情報は、リール3L,3C,3Rのロックを行うか否かを規定するデータである。ロック抽籤テーブルに基づく抽籤の結果、当籤番号1が決定された場合には、リール3L,3C,3Rをロックする制御、具体的には、次のゲームにおいてメダルの投入を所定期間(約2.86秒)受け付けない制御が行われる(後述の図52のステップS100、図48のステップS5参照)。
[内部当籤役決定テーブル]
図20を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて当たり要求フラグ(内部当籤役)を規定している。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
内部当籤役は、入賞判定ラインに沿って表示を許可する各リール3L,3C,3Lの図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。なお、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
図20の(1)は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。図20の(2)は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナスの作動に係る内部当籤役を規定している。
[優先順序テーブル]
図21の(1)を参照して、メインCPU31が滑り駒数を取得するときに用いる優先順序テーブルについて説明する。
優先順序テーブルは、停止データ用滑り駒数毎に滑り駒数についての優先順序を規定している。停止データ用滑り駒数は、後述する停止テーブルにより決定されるデータである。例えば、停止テーブルにより決定された停止データ用滑り駒数が「0」である場合には、停止データ用滑り駒数「0」の優先順序「5」に対応する滑り駒数「1」を取得し、これが適切な滑り駒数であるか否かを判別し、次いで、優先順序「4」〜優先順序「1」の順で、同様に判別する(後述の図60参照)。なお、このように優先順序「5」に対応する滑り駒数を最も先に適切か否か判別し、優先順序「1」に対応する滑り駒数を最も後に判別するようにしたのは、基本的に、優先順序「1」が最も優先的に滑り駒数として決定されるようにしているからである。
停止テーブルだけでなくこのような優先順序テーブルを用いることで、内部当籤役についての引き込み制御を行うことができる。なお、「引き込み」は、基本的に、最大の滑り駒数の範囲内で内部当籤役に係る図柄の組合せを構成する図柄を入賞判定ラインに沿って表示するように、停止操作が行われたストップボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止させることをいう。
[優先順位テーブル]
図21の(2)を参照して、メインCPU31が優先引込順位データを決定するときに用いる優先順位テーブルについて説明する。
優先順位テーブルは、内部当籤役に係る図柄の組合せ間の引込みの優先順位を示す引込データを規定している。優先順位テーブルには、リプレイに対して最も高い優先順位、小役(チェリー、赤ベル、緑ベル、スイカ1、スイカ2)に対してリプレイに対応する優先順位に次いで高い優先順位、BB及びSBに対して最も低い優先順位が規定されている。優先引込順位データは、引込みの優先順位に対応するリプレイ、小役、及びボーナスの各々をメインCPU31が識別するために設けられた情報である。
[リール停止初期設定テーブル]
図22を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタに対応する停止テーブルの情報を第1停止操作がなされたストップボタンの種別に応じて規定している。
具体的には、第1停止操作が左のストップボタン7L(順押し)である場合には、「左1st時第1停止テーブル」に基づいて左のリール3Lの停止制御が行われる(後述の図58のステップS204参照)。そして、第2停止操作、第3停止操作に伴うリール3C,3Rの停止制御は、「左1st時制御変更テーブル」により決定される停止テーブルに基づいて行われることになる(後述の図59のステップS213参照)。
他方、第1停止操作が左のストップボタン7L以外(変則押し)である場合には、「左1st時以外停止テーブル」に基づいてリール3L,3C,3Rの停止制御が行われる(後述の図58のステップS205参照)。
[左1st時第1停止テーブル、左1st時制御変更テーブル]
図23及び図24を参照して、順押し時に参照される左1st時第1停止テーブル及び左1st時制御変更テーブルについて説明する。
図23は、単ベル又は両ベルである場合に順押しで停止操作がなされたときに参照される左1st時第1停止テーブルA100及び左1st時制御変更テーブルB100である。図24は、SBである場合に順押しで停止操作がなされたときに参照される左1st時第1停止テーブルA400及び左1st時制御変更テーブルB400である。
左1st時第1停止テーブルは、停止操作がなされた図柄位置(停止開始位置)に応じて停止データ用滑り駒の情報を規定している。なお、停止開始位置とは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたストップボタン7L,7C,7Rが押された場合に、図柄の中心がセンターラインの上方に位置し、その中心がセンターラインの位置に最も近い図柄の位置である。左1st時第1制御変更テーブルは停止位置毎に第2・第3停止に用いられる停止テーブルの情報を規定している。
[停止テーブル]
図25〜図31を参照して、停止テーブルについて説明する。停止テーブルは、停止開始位置に応じて停止データの情報を規定している。停止データとは、停止位置を規定する情報であり、停止データ「1」である図柄位置が停止位置となる。停止位置とは、基本的には表示窓21L,21C,21Rの中段に停止する図柄の図柄位置をいう。なお、基本的にとしているのは、引き込み制御を行う際に現実に停止する図柄の位置が異なる場合があるためである。
このように停止位置が決定されると、この停止位置と停止開始位置とに基づいて停止データ用滑り駒数が決定される。例えば、図25の停止テーブルC100の左リール用を参照して、停止開始位置が「16」である場合、停止データは「0」であり、図柄位置「16」は停止位置とはならない。次に、図柄位置を1加算し、図柄位置「17」の停止データを参照すると、図柄位置「17」の停止データは「1」である。そのため、図柄位置「17」が停止位置となる。そして、停止開始位置「16」と停止位置「17」とから、停止データ用滑り駒数が「1」と決定される。
[単ベル・両ベルの停止制御]
ここで、図22、図23、図25〜図27を参照して、単ベル及び両ベルの停止制御について説明する。
内部当籤役が単ベル又は両ベル(小役・リプレイ用データポインタ「2」〜「4」)である場合であって、順押しで停止操作が行われた場合には、第1停止の制御が停止テーブルA100に基づいて行われる。そして、第2・第3停止の制御は、制御変更テーブルB100により決定された停止テーブルC100,C101,C102により行われる。
具体的には、図23の制御変更テーブルB100を参照して、停止位置が「20」、「13」、「10」、「9」、「4」である場合は、第2・第3停止に用いられる停止テーブルがC100となる。したがって、この場合、第1停止に停止テーブルA100が用いられ、第2・第3停止にC100が用いられることになる。
同様に、停止位置が「18」、「14」、「5」、「0」である場合は、第2・第3停止に用いられる停止テーブルがC101となる。したがって、この場合、第1停止テーブルにA100が用いられ、第2・第3停止にC101が用いられることになる。
また、停止位置が「11」である場合は、第2・第3停止に用いられる停止テーブルがC102となる。したがって、この場合、第1停止テーブルにA100が用いられ、第2・第3停止にC102が用いられることになる。
他方、内部当籤役が単ベル又は両ベルである場合に変則押しで停止操作が行われたときには、第1・第2・第3停止の制御が停止テーブルC100により行われる。
ここで、本実施の形態では、停止テーブルA100、C100、C101、C102が用いられた場合には、原則としてベルこぼし目1〜3のいずれかが表示されるようにデータを設けている。具体的には、第1停止に停止テーブルA100が用いられ、第2・第3停止にC100が用いられた場合には、ボトムラインに沿ってベル取りこぼし目が表示される。また、第1停止テーブルにA100が用いられ、第2・第3停止にC101が用いられた場合には、クロスダウンラインに沿ってベル取りこぼし目が表示される。また、第1停止テーブルにA100が用いられ、第2・第3停止にC102が用いられた場合には、トップラインに沿ってベル取りこぼし目が表示される。そして、第1・第2・第3停止の制御に停止テーブルC100が用いられた場合には、ボトムラインに沿ってベル取りこぼし目が表示される。
ところで、単ベルである場合に内部当籤している赤ベル又は緑ベルは入賞可能であり、また、両ベルである場合には必ず赤ベル又は緑ベルが入賞する。このような場合であっても、停止テーブル上ではベル取りこぼし目が表示されるところ、このような場合には優先引込制御処理(後述の図60)によって赤ベル又は緑ベルを入賞させることとしている。
この点について、内部当籤役が緑ベルであり、順押しで停止操作が行われた場合を例にとって説明する。例えば、停止開始位置が「15」である場合には、停止テーブルA100によると停止データ用滑り駒数として「3」が決定される。ここで、図21の(1)優先順序テーブルを参照して、停止データ用滑り駒数が「3」である場合には、優先順序「1」が滑り駒数「3」であり、優先順序「2」が滑り駒数「4」であり、優先順序「3」が滑り駒数「2」であり、優先順序「4」が滑り駒数「1」であり、優先順序「5」が滑り駒数「0」である。ここで、緑ベルに対応する図柄の組合せを構成する左リール3Lの図柄は「緑ベル」である(図12参照)。そのため、緑ベルが入賞するためには左リール3Lにおいて「緑ベル」図柄が表示されることが必要である。そこで、停止開始位置が「15」である場合の滑り駒数「0」〜「4」を検討すると、滑り駒数「4」である場合には図柄位置20の「緑ベル」図柄が上段の領域に表示されることとなる。そのため、優先引込制御処理(後述の図60)において、滑り駒数が「4」と決定され、上段の領域に「緑ベル」図柄が表示されることになる。なお、この場合には、第2・第3停止の制御が停止テーブルC100により行われ、第2・第3停止においても優先引込制御が行われることで緑ベルが入賞する。
他方、内部当籤役が赤ベルであり、順押しで停止操作が行われ、停止開始位置が「15」である場合を検討する。赤ベルに対応する図柄の組合せを構成する左リール3Lの図柄は「赤ベル」であるところ、停止開始位置「15」から滑り駒数「0」〜「4」の範囲には「赤ベル」図柄は存在しない。そのため、滑り駒数として優先順位「1」の「3」が決定され、結果としてベル取りこぼし目が表示されることになる。
[SBの停止制御]
次に、図22、図24、図30、図31を参照して、SBの停止制御について説明する。SBの停止制御にかかる停止テーブルも単ベル及び両ベルの停止制御と同様に基本的にはSB取りこぼし目が表示されるように規定され、SBの入賞が可能な位置で停止操作が行われた場合に優先引込制御処理(後述の図60)によりSBの入賞を実現するようにしている。SBに対応する図柄の組合せを構成する左リール3Lの図柄は「緑ドンちゃん1」であるところ、左リール3L(図柄表示領域21L)に「緑ドンちゃん1」図柄を表示可能な場合にSBが入賞する。
[赤7リプレイ・ドンリプレイの停止制御]
次に、図22、図28、図29を参照して、赤7リプレイ及びドンリプレイの停止制御について説明する。上述したように赤7リプレイ又はドンリプレイが内部当籤役として決定された場合には「目押しチャレンジ」が行われ、このとき赤7リプレイ又はドンリプレイを入賞することができれば、遊技者にとって有利な状態に移行することができる。
ところで、図22において、小役・リプレイ用データポインタ「8」・「9」で左1st時第1停止テーブル及び左1st時制御変更テーブルを省略しているが、小役・リプレイ用データポインタ「8」・「9」(目押しチャレンジ)である場合、順押しで停止操作を行った場合には赤7リプレイ又はドンリプレイが入賞することはなく、リプレイ1又はリプレイ2が入賞する。そこで、以下では変則押しで停止操作を行った場合の赤7リプレイ及びドンリプレイの停止制御について説明する。
図22を参照すると、小役・リプレイ用データポインタ「8」である場合に変則押しで停止操作がなされると停止テーブルC200により停止制御が行われ、小役・リプレイ用データポインタ「9」である場合に変則押しで停止操作がなされると停止テーブルC300により停止制御が行われる。なお、停止テーブルC200及び停止テーブルC300により停止制御が行われた場合には、中のリール3C(図柄表示領域21C)及び右のリール3R(図柄表示領域21R)の中段には「リプレイ」図柄が停止する。左のリール3L(図柄表示領域21L)の中段に停止する図柄は停止テーブルC200及び停止テーブルC300で異なる。
具体的には、停止テーブルC200による場合、停止開始位置が「10」である場合には、左のリール3L(図柄表示領域21L)の中段に「赤7」図柄が停止し、その結果、センターラインに沿って赤7リプレイが入賞する。他方、停止開始位置が「10」以外である場合には、左のリール3L(図柄表示領域21L)の中段に「リプレイ1」図柄又は「リプレイ2」図柄が停止し、その結果、センターラインに沿ってリプレイ1又はリプレイ2が入賞する。
これに対して、停止テーブルC300による場合、停止開始位置が「10」である場合に、停止テーブルC200と同様にセンターラインに沿って赤7リプレイが入賞するだけでなく、停止開始位置が「19」、「20」、「0」、「1」、「2」である場合に、左のリール3L(図柄表示領域21L)の中段に「緑ドンちゃん1」図柄が停止し、その結果、センターラインに沿ってドンリプレイが入賞する。すなわち、赤7リプレイの入賞にはいわゆるビタ押しが要求されるのに対して、ドンリプレイの入賞にはビタ押しが要求されない。他方、停止開始位置が「10」、「19」〜「2」以外である場合には、センターラインに沿ってリプレイ1又はリプレイ2が入賞する。
このように、「目押しチャレンジ」が行われた場合に小役・リプレイ用データポインタが「8」であるときは、停止開始位置が「10」となるように停止操作を行わない限り「目押しチャレンジ」は成功しない。他方、小役・リプレイ用データポインタが「9」であるときは、停止開始位置が「10」でなくても「19」〜「2」であれば、「目押しチャレンジ」に成功する。
そのため、遊技者は「目押しチャレンジ」が行われた場合に小役・リプレイ用データポインタが「8」であるか又は「9」であるか(すなわち、ドンリプレイも内部当籤役として決定されているか)を把握することを望む。この点について、本実施の形態では、中のリール3Cについての停止制御で遊技者に報知することとしている。具体的には、中のリール3Cについて図柄位置「0」で停止操作を行った場合の停止位置により報知する。
図28の停止テーブルC200を参照して、中のリール3Cについて図柄位置「0」で停止操作が行われた場合について説明する。停止テーブルC200の中リール用では図柄位置「0」についての停止データは「1」である。そのため、停止データ用滑り駒数として「0」が決定される。ここで、リプレイ1、リプレイ2、赤7リプレイ(ドンリプレイ)をに対応する図柄の組合せを構成する図柄のうち中のリール3Cの図柄は「リプレイ1」図柄であるところ、図柄位置「0」で実際に停止した場合には、中のリール3C(図柄表示領域21C)のいずれにも「リプレイ1」図柄は停止しない。そのため、中のリール3C(図柄表示領域21C)に「リプレイ1」図柄を引き込む制御が行われるところ、図柄位置「2」及び「4」に「リプレイ1」図柄が存在する(図11参照)。
ここで、図21の優先順序テーブルを参照すると、停止データ用滑り駒数が「0」である場合には、優先順位は滑り駒数[0]、「4」、「3」、「2」、「1」の順番になる。そして、優先順位1の滑り駒数「0」では「リプレイ1」図柄が停止しない。そこで、優先順位2の滑り駒数「4」について検討すると、滑り駒数「4」では図柄位置「4」となり、「リプレイ1」図柄が存在する。そのため、この場合には、優先引込制御処理(後述の図60)により、図柄位置「4」の「リプレイ1」図柄がリール3C(図柄表示領域21C)の中段に停止する。
また、停止テーブルC200において、停止開始位置が「1」、「2」である場合には、停止テーブルC200の通りに図柄位置「2」の「リプレイ1」図柄がリール3C(図柄表示領域21C)の中段に停止する。また、停止開始位置が「19」、「20」である場合には、停止データ上の停止位置は図柄位置「0」であるが、上述のように図柄位置「0」では「リプレイ1」図柄を停止できないため、優先引込制御処理(後述の図60)により、図柄位置「2」の「リプレイ1」図柄がリール3C(図柄表示領域21C)の中段に停止する。
次に、図29の停止テーブルC300を参照して、中のリール3Cについて図柄位置「0」、「1」、「2」で停止操作が行われた場合には、図柄位置「2」の「リプレイ1」図柄がリール3C(図柄表示領域21C)の中段に停止する。また、停止テーブルC300では、停止開始位置が「19」、「20」である場合にも、図柄位置「2」の「リプレイ1」図柄がリール3C(図柄表示領域21C)の中段に停止する。
このように、本実施の形態では「目押しチャレンジ」が行われた場合に中のリール3Cにおいて図柄位置「0」で停止操作を行うことで、ドンリプレイが内部当籤役として決定されているか否かを把握できる。すなわち、図柄位置「0」で停止操作を行った場合に図柄位置「2」の「リプレイ1」図柄がリール3C(図柄表示領域21C)の中段に停止した場合には(なお、この場合には上段に「チェリー」図柄、下段に「赤ベル」図柄が停止する)、ドンリプレイが内部当籤役として決定されていることを把握できる。その結果、左のリール3Lにおいて、図柄位置「19」〜「2」で停止操作を行えば「目押しチャレンジ」を成功させることができる。他方、図柄位置「4」の「リプレイ1」図柄がリール3C(図柄表示領域21C)の中段に停止した場合には(なお、この場合には上段に「赤ベル」図柄、下段に「チェリー」図柄が停止する)、ドンリプレイが内部当籤役として決定されていないことを把握できる。その結果、左のリール3Lにおいて、図柄位置「10」で停止操作を行わなければ「目押しチャレンジ」を成功させることができない。
なお、「目押しチャレンジ」で中のリール3Cにおいて図柄位置「0」以外で停止操作を行った場合には、ドンリプレイが内部当籤役として決定されているか否かを把握できない。すなわち、例えば、停止開始位置が「1」である場合には、停止テーブルC200及びC300において図柄位置「2」の「リプレイ1」図柄が停止し、停止開始位置が「20」である場合には、停止テーブルC200及びC300において図柄位置「2」の「リプレイ1」図柄が停止する。この場合には、遊技者はドンリプレイが内部当籤役として決定されていることを期待して図柄位置「19」〜「2」で停止操作を行うか、図柄位置「10」で停止操作を行うことになる。
[メインRAMに設けられる格納領域の構成]
メインROM32に記憶されているデータテーブルの内容についての説明は以上である。次に、図32〜図34を参照して、メインRAM33に設けられている各種格納領域の構成について説明する。なお、各種格納領域は、メインRAM33に設けるとともにサブRAM83にも設けることとしてもよい。
[内部当籤役格納領域・表示役格納領域]
図32の(1)〜(3)は、当たり要求フラグを示すデータが格納される内部当籤役格納領域1〜内部当籤役格納領域3及び入賞作動フラグに係るデータが格納される表示役格納領域1〜表示役格納領域3を示す。また、図33の(1)は、ベルこぼし目及びSBこぼし目に係るデータが格納される表示役格納領域4を示す。例えば、内部抽籤処理において内部当籤役としてチェリー(小役・リプレイ用データポインタ「1」)が決定された場合には、内部当籤役格納領域1のビット0に「1」が格納される。
[持越役格納領域]
図32の(2)は、持越役に係るデータが格納される持越役格納領域を示す。例えば、内部抽籤処理において内部当籤役としてBB1が決定された場合には、持越役格納領域のビット0に「1」が格納される。ここで、持越役は、後述の内部抽籤処理において決定されたデータポインタに対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されることが一又は複数のゲームにわたり許容される場合に、当該データポインタをメインCPU31が識別するために設けられた情報である。
[遊技状態フラグ格納領域]
図33の(2)、(3)は、遊技状態フラグを示すデータが格納される遊技状態フラグ格納領域1及び遊技状態フラグ格納領域2を示す。図33の(2)、(3)に示す内容の欄には、遊技状態フラグ格納領域の各ビットに対応する遊技状態フラグの内容が示されている。例えば、遊技状態フラグ格納領域1に格納される値が「00000001」であるときには、BB1遊技状態フラグがオンであることを示す。
[図柄格納領域]
図34の(1)は、図柄の識別子が格納される図柄格納領域を示す。図柄格納領域は、入賞ラインに沿って表示される図柄の組合せ毎に、図柄の識別子を格納する。すなわち、メインCPU31は、図柄格納領域に格納される値に基づいて、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せ毎に図柄の識別子を取得することができる。
[表示役予想格納領域]
図34の(2)は、各図柄位置データに対応して優先引込順位データが格納される表示役予想格納領域を示す。表示役予想格納領域は、左リール用表示役予想格納領域、中リール用表示役予想格納領域、及び右リール用表示役予想格納領域により構成される。各表示役予想格納領域は、当該表示役予想格納領域に対応するリール3L,3C,3Rの図柄位置データのそれぞれについて、優先引込順位データを格納する。優先引込順位データは、一の図柄位置データに位置する図柄がセンターラインの位置で表示された場合に、何れの表示役に係る図柄の組合せ又はその一部が入賞判定ラインの何れかに沿って表示されるかを示すデータである。
[サブROMに記憶されているデータテーブルの構成]
メインRAM33に設けられる各種格納領域の構成についての説明は以上である。次に、図36〜図47を参照して、副制御回路72のサブROM82に格納される各種データテーブルの構成について説明する。
[演出抽籤状態種別]
初めに、図35を参照して、本実施の形態における演出抽籤状態の種別について説明する。本実施の形態では、演出抽籤状態として、「通常」、「ボーナスフラグ間」、「キャンセルボーナス」、「キャンセルフェイク」が設けられている。なお、演出抽籤状態についてはこれ以外に設けることとしてもよい。
「通常」は最も基本的な演出抽籤状態である。「ボーナスフラグ間」は内部当籤役としてBBが決定されている状態(BBを持ち越している状態)における演出抽籤状態である。「キャンセルボーナス」は演出がキャンセルされた場合に内部当籤役としてBBが決定されている状態における演出抽籤状態である。「キャンセルフェイク」は演出がキャンセルされた場合に内部当籤役としてBBが決定されていない状態における演出抽籤状態である。
なお、本実施の形態では、遊技者がMAXベットボタン11を操作することで実行される演出(復活演出、選択演出)があるところ、「演出のキャンセル」とは、この演出において遊技者がMAXベットボタン11を操作しない場合をいう。なお、MAXベットボタン11を操作する演出の際には、発光体284から青色、水色又は緑色の光が照射され、CHANCE文字232が視認できるようになっている(図8参照)。
[演出グループ選択テーブル]
図36及び図37を参照して、演出グループ選択テーブルについて説明する。図36の(1)は演出抽籤状態が「通常」である場合に参照され、図36の(2)は演出抽籤状態が「ボーナスフラグ間」である場合に参照され、図37の(3)は演出抽籤状態が「キャンセルボーナス」である場合に参照され、図37の(4)は演出抽籤状態が「キャンセルフェイク」である場合に参照される。
演出グループ選択テーブルは、内部当籤役毎に演出グループについての抽籤値の情報を規定している。演出グループとは演出内容を大まかに決定するための情報である。
演出抽籤状態について検討すると、演出のキャンセルが行われた後の演出抽籤状態である「キャンセルボーナス」又は「キャンセルフェイク」では、「通常」又は「ボーナスフラグ間」である場合に比べて、演出グループ1「演出無し」が決定されにくい。すなわち、演出のキャンセルが行われた後では、何らかの演出が頻繁におこる状態になる。
ここで、演出グループ10「プレミア演出」は、BBを持ち越している状態でのみ決定されることのある演出グループであるところ、演出のキャンセルが行われた後であってBBを持ち越している状態(すなわち、「キャンセルボーナス」)では、この「プレミア演出」が行われやすい。
このように、本実施の形態では、MAXベットボタン11を操作する演出を設け、この演出において遊技者自らMAXベットボタン11を操作するか否かを選択させるとともに、操作した場合にはこの操作に応じた演出を実行し、他方、操作しない場合には演出の抽籤について操作した場合とは全く異なる状態とすることができる。そのため、遊技者の自由度を尊重しつつも、演出の変化に富んだ興趣の高い遊技機を提供できる。
[演出内容抽籤テーブル]
図38〜図42を参照して、演出内容抽籤テーブルについて説明する。演出内容抽籤テーブルは、演出グループ毎に設けられ、内部当籤役毎に演出内容についての抽籤値の情報を規定している。
ここで、図38を参照して、演出のキャンセルが行われた場合(「キャンセルボーナス」又は「キャンセルフェイク」)には、演出のキャンセルが行われない場合(「通常」又は「ボーナスフラグ間」)に比べてBBについての期待度の高い演出が行われる。すなわち、「好機」や「超好機」といった演出が行われやすい。
また、図39を参照して、MAXベットボタン11を操作する演出の際にMAXベットボタン11を操作しないと演出のキャンセルとなるところ、この演出のキャンセル後の演出抽籤状態では再度MAXベットボタン11を操作する演出が抽籤されることがない。ここで、MAXベットボタン11を操作する演出として、本実施の形態では、演出グループ9の「選択演出」及び演出グループ8の「対決演出」における「連打復活有り」という演出を設けている。この点について、演出のキャンセル後の演出抽籤状態では、演出グループ9の「選択演出」は選択されない。また、演出のキャンセル後の演出抽籤状態では、演出グループ8の「対決演出」は選択するところ、この「対決演出」において「連打復活有り」が選択されることはない。演出をキャンセルすることを決めた遊技者に再びMAXベットボタン11を操作する演出を行うことがなく、遊技者に煩わしさを感じさせることがない。
なお、「連打復活有り」とは、所定時間内に抽籤して決定された回数分MAXベットボタン11が操作された場合にBBが内部当籤役として決定されているか否かを報知する演出である(後述の図84のステップS617参照)。そして、この所定時間経過する前に決定された回数分MAXベットボタン11が操作されることなくスタートレバー6が操作され次のゲームが開始した場合(後述の図76のステップS513参照)に、連打復活有りをキャンセルしたことになる。
図40は、演出グループが「9」である場合の演出内容抽籤テーブルである。図41は、図40の演出内容抽籤テーブルにより決定された演出内容(パターン)についての具体的な内容を決定するための演出内容決定テーブルである。ここで、選択演出とは、スタートレバー6が操作されリール3L,3C,3Rが回転を開始したときに、上部分割画面5bに図41に示す4つのタイトルが所定時間毎に切り替わって表示され、遊技者がMAXベットボタン11を操作した際に表示されている1のタイトルを選択する演出をいう。
ここで、遊技者がMAXベットボタン11を操作せず、リール3L,3C,3Rの回転を停止した場合に、選択演出をキャンセルしたことになる(後述の図85のステップS640参照)。
なお、遊技者が1のタイトルを選択すると、このタイトルに応じた発展先の演出が行われることになる。ここで、発展先の演出には種々な演出が含まれ、例えば、MAXベットボタン11を操作し、選択した瞬間にBBを報知する演出が行われることもあり(BET押下で大当り!)、また、タイトルを選択した次のゲームを開始する際にスタートレバー6を操作した時点でBBを報知する演出が行われることもある(次ゲームオンで大当り!)。
図42は、演出グループが「10」である場合の演出内容抽籤テーブルである。この演出内容抽籤テーブルによると、プレミア演出4は演出のキャンセルが行われた後である「キャンセルボーナス」の方が「ボーナスフラグ間」よりも抽籤されやすい。すなわち、演出がキャンセルされたか否かによって、演出グループ10「プレミア演出」自体の選択が異なり、また、演出内容「プレミア演出4」の抽籤も演出がキャンセルされたか否かによって異なることになる。その結果、演出の変化に富んだ興趣の高い遊技機を提供できる。
[高確率状態移行抽籤テーブル]
図43を参照して、高確率状態移行抽籤テーブルについて説明する。本実施の形態ではATゲーム数カウンタの値分単ベルの種別を報知する演出が行われるところ、このATゲーム数カウンタに加算する値の大小(加算され易さ)を状態に応じて異ならせることとしている。具体的には、このような状態(AT抽籤状態)として「高確率」と「低確率」とを設けている。高確率状態移行抽籤テーブルは、この状態の移行についての抽籤を行う際に用いられるテーブルである。
ここで、ATゲーム数カウンタの加算について説明する。ATゲーム数カウンタの加算は、BB終了後及び高リプ状態において行われる。このうち、BB終了後におけるATゲーム数カウンタの加算は、BB中の獲得ポイントに応じて(獲得ポイントが多いほどATゲーム数カウンタに多くの値が加算される)行われるところ、この獲得ポイントは「高確率」である場合の方が「低確率」である場合よりも多く獲得できるようにしている。その結果、「高確率」である場合の方が「低確率」である場合よりも多くの値がATゲーム数カウンタに加算されることになる。
高確率状態移行抽籤テーブルは、内部当籤役毎に高確率状態へ移行するか否かについての抽籤値の情報を規定している。図中「当籤」は高確率状態へ移行することを意味し、「非当籤」は高確率状態への移行が行われないことを意味する。高確率状態へ移行することが決定されると、サブRAM83に格納されるAT抽籤高確率状態カウンタに「51」が加算される。このAT抽籤高確率状態カウンタは1ゲーム毎に1減算される(後述の図79参照)。したがって、高確率状態へ移行すると決定された場合には、高確率状態が51ゲーム継続することになる。
[BB中ポイント獲得抽籤テーブル]
図44を参照して、BB中ポイント獲得抽籤テーブルについて説明する。このBB中ポイント獲得抽籤テーブルは、BB1〜BB3中の13ゲーム〜22ゲームの間に参照される。BB中ポイント獲得抽籤テーブルは状態(高確率又は低確率)毎に獲得ポイントについての抽籤値の情報を規定している。なお、前述のロック抽籤テーブル(図19)による抽籤の結果、ロックすると決定されていた場合には、状態(高確率又は低確率)にかかわらず獲得ポイントが「60」となる。
[BB終了時AT抽籤テーブル]
図45を参照して、BB終了時AT抽籤テーブルについて説明する。BB終了時AT抽籤テーブルは、BB終了時に参照され、BB1〜BB3中の13ゲーム〜22ゲームの間に獲得したポイントに応じてATゲーム数カウンタに加算する値を抽籤するために用いられる。BB終了時AT抽籤テーブルは、獲得ポイント毎にATゲーム数カウンタに加算する値についての抽籤値の情報を規定している。なお、BB1〜BB3中の13ゲーム〜22ゲームの間に1度でもロックされた場合には、獲得ポイントが「60」以上となることロ、この場合には、ATゲーム数を最も多く獲得することが期待できる。
[BB4内部当籤時次回AT抽籤テーブル]
図46を参照して、BB4内部当籤時次回AT抽籤テーブルについて説明する。BB1〜BB3である場合には、ATゲーム数カウンタの値を加算し、加算されたATゲーム数カウンタの値分、その後、単ベルの種別を報知するところ、BB4である場合には、次のBBまでATゲーム数カウンタの値に関係なく単ベルの種別を報知することがある(無限AT)。BB4内部当籤時次回AT抽籤テーブルは、このような無限ATを行うか否かを決定するために用いられ、「当籤」が決定された場合には無限ATを行い、「非当籤」が決定された場合には無限ATを行わない。
[高リプ中用AT上乗せ抽籤テーブル]
図47を参照して、高リプ中用AT上乗せ抽籤テーブルについて説明する。高リプ中用AT上乗せ抽籤テーブルは、高リプ状態においてスイカ1又はスイカ2である場合に参照され、ATゲーム数カウンタに上乗せする値についての抽籤値の情報を規定している。
[パチスロにおいて実行されるプログラムフロー]
サブROM82に設けられるデータテーブルの構成についての説明は以上である。次に、図48〜図65を参照して、主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容について説明する。
[主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート]
まず、図48を参照して、メインCPU31の制御によるメインフローチャートについて説明する。パチスロ1に電源が投入されると、初めに、メインCPU31は、初期化処理を行う(ステップS1)。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(ステップS2)。この処理では、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等、1回の遊技毎に消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU31は、メインロック制御フラグ1がオンであるか否かを判別する(ステップS3)。ここで、メインロック制御フラグ1は、BB1〜BB3中の13ゲーム〜22ゲームにおけるロック判定(図19参照)でロックすると判定された場合においてオンにセットされる(後述の図52のステップS100)。メインCPU31は、メインロック制御フラグ1がオンである場合には、メインロック制御タイマに2560をセットし(ステップS4)、ステップS5の処理に移る。他方、メインCPU31は、メインロック制御フラグ1がオンでない場合には、ステップS5の処理に移る。
ステップS5では、メインCPU31は、メインロック制御フラグ1がオンであるか否か(すなわち、メインロック制御タイマが0であるか否か)を判別する。このとき、メインロック制御フラグ1がオンである場合には、メインCPU31は、タイマの消化を待ち、メインロック制御フラグ1がオフになると、ステップS6の処理に移る。なお、メインロック制御タイマは後述する割込み処理(後述の図65)により消化されるが、メインロック制御タイマに2560がセットされた場合には約2.86秒タイマの消化待ちが行われることとなる。
次に、メインCPU31は、後で図50を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS6)。この処理では、メダルセンサ42Sやスタートスイッチ6Sの入力のチェック等が行われる。
次に、メインCPU31は、乱数値1及び乱数値2を抽出し、乱数値1をメインRAM33に設けられた内部抽籤用乱数値格納領域に格納し、乱数値2をロック抽籤用乱数値格納領域に格納する(ステップS7)。なお、乱数値1及び乱数値2は、規則的にならないように、それぞれ独立して抽出される。次に、メインCPU31は、後で図51及び図52を参照して説明する内部抽籤処理を行う(ステップS8)。この処理では、乱数値1に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われ、乱数値2に基づいた抽籤によりロック判定が行われる。次に、メインCPU31は、後で図53を参照して説明するリール停止初期設定処理を行う(ステップS9)。この処理では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転を停止する制御に係る領域等の初期化を行う。
次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS10)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。なお、スタートコマンドには、BB1〜BB3中のゲーム数を計数するBBゲーム数カウンタの情報も含まれる。
次に、メインCPU31は、メインロック制御フラグ2がオンであるか否かを判別する(ステップS11)。メインロック制御フラグ2は、遊技状態が一般遊技状態、一般遊技状態中のSB遊技状態、又はRT2遊技状態である場合に、内部当籤役として赤7リプレイ又はドンリプレイが決定されると、オンにセットされる(後述の図52のステップS93)。すなわち、「目押しチャレンジ」が行われるゲームにおいてオンにセットされる。
メインロック制御フラグ2がオンでない場合には、メインCPU31は、図49のステップS21の処理に移る一方で、メインロック制御フラグ2がオンである場合には、メインCPU31は、(残待ち時間タイマ)−(895)が0以上であるか否かを判別する(ステップS12)。なお、待ち時間タイマはいわゆるウェイト時間を計時するタイマである。この判別がYESのときは、メインCPU31は、待ち時間を消化し(ステップS13)、ステップS14の処理に移る。他方、ステップS12の判別がNOのときは、メインCPU31は、ステップS14の処理に移る。ステップS14では、メインロック制御タイマに895(約1秒)をセットする。
続いて、図49のステップS21では、メインCPU31は、変則回転フラグがオンであるか否かを判別する。ここで、変則回転フラグは、「目押しチャレンジ」の際に行われる変則回転を行うか否かを判別するための情報であり、オンである場合に変則回転を行う。この変則回転フラグがオンである場合には、メインCPU31は、左リール回転開始フラグ、中リール回転開始フラグ、右リール回転開始フラグをオンにセットし、左リール回転開始タイマに752(約0.82秒)をセットし、中リール回転開始タイマに376(約0.42秒)をセットし、右リール回転開始タイマに1(約0.001秒)をセットする(ステップS22)。他方、変則回転フラグがオンでない場合には、メインCPU31は、ステップS31の処理に移る。
ここで、リール回転開始フラグは、対応するリールを回転することが許可されるか否かを判別するための情報であり、オンである場合には対応するリールの回転が許可されず、オフである場合に対応するリールの回転が許可される。なお、リール回転開始フラグがオンである場合には、リール回転開始タイマが0になることによりオフに更新される。その結果、変則開始フラグがオンである場合には、右のリール3Rから回転が開始し、その後、中のリール3Cが回転を開始し、最後に左のリール3Lが回転を開始する。
リール回転開始フラグをオンにするとともに、リール回転開始タイマに所定の値をセットすると、メインCPU31は、変則回転フラグをオフにセットする(ステップS23)。次に、メインCPU31は、右リール回転開始タイマが0であるか否かを判別し(ステップS24)、右リール回転開始タイマの消化待ちを行う。右リール回転開始タイマの消化待ちを行うと、メインCPU31は、右のリール3Rの回転開始を要求する(ステップS25)。なお、リールについての回転開始が要求されると、後述する割込み処理のリール制御処理(後述の図65のステップS311)において、ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動が制御され、リールの回転が開始される。
続いて、メインCPU31は、中リール回転開始タイマの消化待ちを行い(ステップS26)、中リール回転開始タイマの消化待ち後、中のリール3Cの回転開始を要求する(ステップS27)。次に、メインCPU31は、左リール回転開始タイマの消化待ちを行い(ステップS28)、左リール回転開始タイマの消化待ち後、左のリール3Lの回転開始を要求する(ステップS29)。
続いて、メインCPU31は、メインロック制御フラグ2がオンであるか否かを判別し(ステップS30)、オンである場合には、メインロック制御タイマの消化待ちを行う。他方、メインロック制御フラグ2がオンでない場合には、メインCPU31は、ステップS32の処理に移る。なお、ステップS32において、メインロック制御タイマの消化待ちを行っている間は、ストップボタンの操作を受け付けない。すなわち、変則回転が行われた場合には、スタートレバー6の操作から約1秒の間は、ストップボタンが操作されても対応するリールは停止しない。
変則回転フラグがオンでない場合(ステップS21でNO)には、メインCPU31は、全リール3L,3C,3Rの回転開始を要求する(ステップS31)。次に、メインCPU31は、リールの回転の定速待ちを行い(ステップS32)、待ち時間タイマに3669(約4.1秒)をセットする。なお、リールの回転が定速になるまでは、ストップボタンの操作は受け付けない。すなわち、リールが定速になる前にストップボタンが操作されても対応するリールは停止しない。
次に、メインCPU31は、後で図57を参照して説明するリール停止制御処理を行う(ステップS34)。この処理では、ストップスイッチ7Sの入力のチェックが行われ、ストップボタンが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当リールの回転が停止される。
次に、メインCPU31は、後で図55を参照して説明する表示役検索処理を行う(ステップS35)。この処理では、メインCPU31は、表示役の予想、表示役の決定、及びメダルの払出枚数の決定を行う。次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS36)。表示コマンドは、遊技状態、表示役等の情報を含んで構成される。ここで、第3停止操作に伴うリール停止コマンドと表示コマンドとについて説明する。第3停止操作に伴うリール停止コマンドは、第3停止操作のストップボタンが押下(操作)されたときに送信され、表示コマンドは、第3停止操作のストップボタンの押下状態が解除されたときに送信される。すなわち、遊技者が第3停止操作としてストップボタンを押下したときに第3停止操作に伴うリール停止コマンドが送信され、遊技者がこの押下を止めたとき(例えば、ストップボタンから指を離したとき)に表示コマンドが送信される。
次に、メインCPU31は、ステップS35の処理において決定されるメダルの払出枚数に基づいてメダルを払出す(ステップS37)。続いて、メインCPU31は、ステップS35の処理において決定されるメダルの払出枚数を格納した払出枚数カウンタに基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新する(ステップS38)。続いて、メインCPU31は、ボーナス遊技状態フラグ(BB1〜BB4)オンであるか否かを判別する(ステップS39)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、後で図61を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(ステップS40)。この処理では、メインCPU31は、ボーナスゲームを終了する条件を満たした場合にボーナスゲームの作動を終了する。続いて、メインCPU31は、ステップS41の処理を行う。他方、ステップS39の判別がNOのときは、メインCPU31は、ステップS41の処理を行う。
ステップS41では、メインCPU31は、後で図62を参照して説明するRT制御処理を行い、次に、ステップS42の処理を行う。ステップS42では、メインCPU31は、後で図63を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、次に、ステップS2の処理を行う。なお、この処理では、メインCPU31は、ボーナスゲームを開始する条件を満たした場合にボーナスゲームの作動を開始し、再遊技の条件を満たした場合には、後述の自動投入カウンタに「3」を格納する。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図50を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。初めに、メインCPU31は、自動投入枚数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS51)。自動投入枚数カウンタは0であると判別したときには、メダル通過許可を行う(ステップS52)。この処理では、セレクタ42のソレノイドの駆動が行われ、セレクタ42内のメダルの通過が促される。
メインCPU31は、自動投入枚数カウンタは0ではないと判別したときには、自動投入枚数カウンタを投入枚数カウンタに複写する(ステップS53)。次に、メインCPU31は、自動投入枚数カウンタをクリアする(ステップS54)。ステップS53及びステップS54は再遊技を行うための処理である。
メインCPU31は、ステップS52又はステップS54の後で、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(ステップS55)。次に、メインCPU31は、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(ステップS56)。メインCPU31は、メダルの通過は検出されたと判別したときには、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(ステップS57)。メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、投入枚数カウンタを1加算する(ステップS58)。次に、メインCPU31は、有効ラインカウンタに5を格納する(ステップS59)。続いて、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS60)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
メインCPU31は、ステップS57において投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには、クレジットカウンタを1加算する(ステップS61)。メインCPU31は、ステップS61の後、ステップS60の後、又は、ステップS56においてメダルの通過が検出されていないと判別したときには、ベットスイッチ11Sのチェックを行う(ステップS62)。続いて、メインCPU31は、ベットボタン11に対応する数値を投入枚数カウンタに加算する(ステップS63)。
次に、メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(ステップS64)。投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、ステップS56に移る一方で、投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判別する(ステップS65)。
メインCPU31は、スタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには、ステップS56に移る一方で、スタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには、メダル通過禁止を行う(ステップS66)。この処理では、セレクタ42のソレノイドの駆動が行われず、メダルの排出が促される。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
[内部抽籤処理]
次に、図51及び図52を参照して、内部抽籤処理について説明する。初めに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図15)を参照し、内部抽籤テーブル(図16〜図18)及び抽籤回数を決定する(ステップS71)。この処理では、遊技状態フラグ格納領域(図33の(2)、(3))が参照され、ボーナスの作動の有無等に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数が決定される。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次に、メインCPU31は、内部抽籤用乱数値格納領域に格納されている乱数値1を取得し、内部当籤役判定用乱数値としてセットする(ステップS72)。次に、メインCPU31は、当籤番号の初期値として1をセットする(ステップS73)。
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(ステップS74)。次に、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(ステップS75)。次に、メインCPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(ステップS76)。メインCPU31は、桁かりが行われていないと判別したときには、抽籤回数を1減算し、当籤番号を1加算する(ステップS77)。
次に、メインCPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(ステップS78)。メインCPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには、ステップS74に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(ステップS79)。
メインCPU31は、ステップS76において桁かりが行われたと判別したときには、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(ステップS80)。メインCPU31は、ステップS80又はステップS79の後で、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図20の(1))を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役(当たり要求フラグ)を取得する(ステップS81)。
次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域(図32の(1)〜(3))に格納する(ステップS82)。次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図32の(4))に格納されているデータは0であるか否かを判別する(ステップS83)。メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときは、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図20の(2))を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役(当たり要求フラグ)を取得する(ステップS84)。次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(ステップS85)。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域は0であるか否かを判別する(ステップS86)。メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0でないと判別したときは、RT5作動中フラグをオンにする(ステップS86)。
メインCPU31は、ステップS87の後、ステップS86において持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したとき、又は、ステップS83において持越役格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したときには、持越役格納領域と内部当籤役格納領域との論理和をとり、その結果を内部当籤役格納領域に格納する(ステップS88)。つまり、ボーナスの作動に係る内部当籤役の持ち越しが行われる。
次に、メインCPU31は、内部当籤役格納領域2のビット2又は3がオンであるか否か(すなわち、内部当籤役として赤7リプレイ、ドンリプレイが決定されているか)を判別する(ステップS91)。メインCPU31は、内部当籤役格納領域2のビット2又は3がオンである場合には、遊技状態フラグ格納領域2のビット1がオンであるか、又は遊技状態フラグ格納領域1のビット5のみがオンであるか、又は遊技状態フラグ格納領域の全てのビットがオフであるか否かを判別する(ステップS92)。すなわち、遊技状態がRT2遊技状態であるか否か、又は一般遊技状態のSB遊技状態であるか否か、又は一般遊技状態であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインロック制御フラグ2をオンにし、変則回転フラグをオンにし(ステップS93)、内部抽籤処理を終了する。
メインCPU31は、ステップS92の判別がNOのとき、又はステップS91の判別がNOのときには、BBゲーム数カウンタが13〜21の間であるか否かを判別する(ステップS94)。BBゲーム数カウンタが13〜21の間でない場合には、メインCPU31は、内部抽籤処理を終了する一方で、BBゲーム数カウンタが13〜21の間である場合には、ロック抽籤テーブル(図19)をセットし、抽籤回数1をセットする(ステップS95)。
次に、メインCPU31は、ロック抽籤用乱数値格納領域に格納されている乱数値2を取得し、ロック抽籤用乱数値としてセットする(ステップS96)。続いて、メインCPU31は、ロック抽籤テーブルを参照し、ロック番号に基づいて抽籤値を取得し(ステップS97)、ロック抽籤用乱数値から抽籤値を減算する(ステップS98)。
次に、メインCPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(ステップS99)。メインCPU31は、桁かりが行われない場合には、内部抽籤処理を終了する一方で、桁かりが行われた場合には、ロック情報を取得し、メインロック制御フラグ1をオンにセットし(ステップS100)、内部抽籤処理を終了する。
[リール停止制御処理]
図53を参照して、メインCPU31がリール3L,3C,3Rの回転を停止する制御に係る処理の初期化を行う処理の手順を示したリール停止初期設定処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、リール停止初期設定テーブル(図22)に基づいて、停止テーブルを選択する(ステップS111)。例えば、メインCPU31は、小役・リプレイ用データポインタが「2」であり、ボーナス用データポインタが「0」であるときに、第1停止操作として左のストップボタン7Lが操作された場合には、停止テーブルA100を選択する。
次に、メインCPU31は、各図柄格納領域に回転中の識別子(0FFH)を格納する(ステップS112)。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(ステップS113)。ストップボタン未作動カウンタは、未だ押されていないストップボタン7L,7C,7Rの数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。続いて、メインCPU31は、後で図54を参照して説明する表示役予想格納処理を行い(ステップS114)、リール停止初期設定処理を終了する。
[表示役予想格納処理]
図54を参照して、メインCPU31が各図柄位置データに応じて表示役を予想し、予想した表示役に基づいて決定した優先引込順位データを取得する処理の手順を示した表示役予想格納処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値を検索回数として、その値を格納する(ステップS121)。続いて、メインCPU31は、回転中のリールのうち最も左のリールを検索対象リールとして決定し、検索対象リールに応じて表示役予想格納領域を指定する(ステップS122)。
次に、メインCPU31は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(ステップS123)。続いて、メインCPU31は、図柄配置テーブル(図11)を参照し、図柄位置データに基づいて図柄格納領域に図柄コードを格納する(ステップS124)。
次に、メインCPU31は、後で図55を参照して説明する表示役検索処理を行う(ステップS125)。次に、メインCPU31は、後で図56を参照して説明する優先引込順位データ取得処理を行う(ステップS126)。続いて、メインCPU31は、ステップS126で取得した優先引込順位データを表示役予想格納領域に格納する(ステップS127)。続いて、メインCPU31は、表示役予想格納領域のアドレス及び図柄位置データをそれぞれ「1」加算し、図柄チェック回数を「1」減算する(ステップS128)。続いて、メインCPU31は、図柄チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS129)。このとき、図柄チェック回数が「0」である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS130の処理を行う。他方、図柄チェック回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS124の処理を行う。
ステップS130では、メインCPU31は、検索回数を「1」減算する。続いて、メインCPU31は、検索回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS131)。このとき、検索回数が「0」である場合には、メインCPU31は、表示役予想格納処理を終了する。他方、検索回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、全図柄格納領域に回転中の識別子を格納する(ステップS132)。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値が「3」であるか否かを判別する(ステップS133)。このとき、ストップボタン未作動カウンタの値が「3」である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS122の処理を行う。他方、ストップボタン未作動カウンタの値が「3」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS134の処理を行う。
ステップS134では、メインCPU31は、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする。続いて、メインCPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて、各図柄格納領域に図柄コードを格納する(ステップS135)。続いて、メインCPU31は、ステップS122の処理を行う。
このように、表示役予想格納処理では、メインCPU31は、基本的に、回転中のリール3L,3C,3Rが停止したときに表示される図柄により構成される図柄の組合せが、表示役に係る図柄の組合せとなるか否か、又は何れの表示役に係る図柄の組合せとなるかを予想する。
[表示役検索処理]
図55を参照して、メインCPU31が、入賞判定ラインに沿って表示される図柄の組合せに基づいて表示役等を決定し、これらを各領域の所定の領域に格納する処理の手順を示した表示役検索処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、表示役格納領域をクリアし、図柄格納領域のラインデータアドレス1を取得する(ステップS141)。ここで、図柄格納領域のラインデータアドレス1を取得した場合には、メインCPU31は、センターラインに対応する3つの図柄格納領域を参照することができる(図34参照)。
ステップS142では、メインCPU31は、図柄組合せテーブルのアドレス1をセットする。図柄組合せテーブルのアドレス1がセットされた場合には、メインCPU31は、図柄の組合せを構成する図柄の種別に対応する図柄コードを表す図柄組合せテーブルに示すチェリーに対応する図柄の組合せ、及び払出枚数を参照することができる(図12参照)。
ステップS143では、メインCPU31は、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せと図柄格納領域に格納されている3つの図柄コードとを比較する。続いて、メインCPU31は、回転中の識別子を除いて一致しているか否かを判別する(ステップS144)。このとき、一致している場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS145の処理を行う。他方、一致していない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS150の処理を行う。
ステップS145では、メインCPU31は、入賞作動フラグと格納領域識別データを取得する。続いて、メインCPU31は、格納領域識別データに基づいて表示役格納領域のアドレスをセットする(ステップS146)。次に、メインCPU31は、入賞作動フラグと、指定された表示役格納領域との論理和を当該表示役格納領域に格納する(ステップS147)。
続いて、メインCPU31は、検索回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS148)。このとき、検索回数が「0」である場合には、メインCPU31は、払出枚数を取得し、その値を払出枚数カウンタに加算し(ステップS149)、続いて、ステップS150の処理を行う。他方、検索回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS150の処理を行う。
ステップS150では、メインCPU31は、図柄組合せテーブルのアドレスを1加算(更新)する。続いて、メインCPU31は、更新したアドレスがエンドコードであるか否かを判別する(ステップS151)。このとき、更新したアドレスがエンドコードである場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS143の処理を行う。他方、更新したアドレスがエンドコードでない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS152の処理を行う。
ステップS152では、メインCPU31は、ラインデータアドレスが「5」であるか否かを判別する。このとき、ラインデータアドレスが「5」である場合には、メインCPU31は、表示役検索処理を終了する。他方、ラインデータアドレスが「5」でない場合には、メインCPU31は、図柄格納領域のラインデータアドレスを1加算(更新)し(ステップS153)、続いて、ステップS142の処理を行う。
このように、メインCPU31は、一の入賞判定ラインに対応する3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと図柄組合せテーブルにより規定される各図柄の組合せとを比較した後に、他の入賞判定ラインに対応する3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと図柄組合せテーブルにより規定される各図柄の組合せとを比較する。すなわち、メインCPU31は、入賞判定ライン毎に、予め定められた図柄の組合せが表示窓21L,21C,21Rに表示されているか否かを判別し、表示役の決定又は表示役の予想を行うものである。
[優先引込順位データ取得処理]
図56を参照して、優先引込順位データ取得処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、検索対象リールが左のリール3Lであるか否かを判別する(ステップS161)。このとき、検索対象リールが左のリール3Lである場合には、メインCPU31は、表示役格納領域1のビット0(チェリー)をクリアし(ステップS162)、ステップS163の処理を行う。他方、検索対象リールが左のリール3Lでない場合には、メインCPU31は、ステップS163の処理を行う。
次に、メインCPU31は、内部当籤役格納領域と表示役格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役格納領域の論理積を取る(ステップS163)。次に、メインCPU31は、ステップS163の結果が0であるか否かを判別する(ステップS164)。このとき、0である場合には、メインCPU31は、続いてステップS167の処理を行う。他方、0でない場合には、メインCPU31は、未作動ストップボタンカウンタが「1」であるか否かを判定する(ステップS165)。このとき、メインCPU31は、未作動ストップボタンカウンタが「1」である場合には、メインCPU31は、優先引込順位データとして0(停止禁止)をセットし(ステップS177)、優先引込順位データ取得処理を終了する。
他方、未作動ストップボタンカウンタが「1」でない場合には、メインCPU31は、チェリーに対応するビットがオンであるか否かを判別する(ステップS166)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、優先引込順位データとして0(停止禁止)をセットし(ステップS177)、優先引込順位データ取得処理を終了する。他方、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS167の処理を行う。
メインCPU31は、ステップS164の判別がNOのとき、又は、ステップS166の判別がNOのときは、優先順位テーブル先頭アドレスをセットし、チェック回数として「3」をセットし、優先順位の初期値として「1」をセットする(ステップS167)。続いて、メインCPU31は、優先引込順位データの初期値として「0」をセットする(ステップS168)。
次に、メインCPU31は、優先順位テーブルを参照し、現在の優先順位に基づいた引込データを取得する(ステップS169)。続いて、メインCPU31は、内部当籤役格納領域に格納されているデータ、表示役格納領域に格納されているデータ、及び引込データの論理積をとる(ステップS170)。続いて、メインCPU31は、上記論理積の結果が「0」であるか否かを判別する(ステップS171)。このとき、上記論理積の結果が「0」である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS173の処理を行う。他方、上記論理積の結果が「0」でない場合には、メインCPU31は、キャリーフラグをオンにし(ステップS172)、続いて、ステップS173の処理を行う。
ステップS173では、メインCPU31は、キャリーフラグを含めて優先引込順位データのビットパターンを左にローテートする。例えば、優先引込順位データにセットされている値が「00000000」であり、キャリーフラグがオンである場合には、この処理では、メインCPU31は、優先引込順位データの値を「00000001」とする。続いて、メインCPU31は、チェック回数を「1」減算し、優先順位を「1」加算する(ステップS174)。続いて、メインCPU31は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS175)。このとき、チェック回数が「0」である場合には、メインCPU31は、優先引込順位データを「1」加算し(ステップS176)、優先引込順位データ取得処理を終了する。他方、チェック回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS169の処理を行う。
[リール停止制御処理]
図57を参照して、メインCPU31が内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミング等に基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止させる処理の手順を示したリール停止制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押されたか否かを判別する(ステップS181)。このとき、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押された場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS182の処理を行う。他方、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押されていない場合には、メインCPU31は、再び、ステップS181の処理を行う。
ステップS182では、メインCPU31は、操作されたストップボタンに基づいて作動ストップボタンを決定する。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値を「1」減算する(ステップS183)。続いて、メインCPU31は、後で図58を参照して説明する滑り駒数決定処理を行う(ステップS184)。
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に送信する(ステップS185)。続いて、メインCPU31は、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(ステップS186)。続いて、メインCPU31は、図柄配置テーブルを参照して図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域に図柄コードを格納する(ステップS187)。
次に、メインCPU31は、後で、図59を参照して説明する制御変更処理を行う(ステップS188)。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS189)。このとき、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」である場合には、メインCPU31は、リール停止制御処理を終了する。他方、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、表示役予想格納処理(図54)を行い(ステップS190)、ステップS181の処理を行う。
このように、パチスロ1では、次のリール3L,3C,3Rの回転を停止する処理が行われる前に、未だ回転しているリール3L,3C,3Rが停止したときに決定される可能性のある表示役の予想が行われ、各図柄位置について予想された表示役の情報が対応する表示役予想格納領域に格納される。
図58を参照して、メインCPU31が停止データ用滑り駒数を決定する処理の手順を示した滑り駒数決定処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、作動ストップボタンに基づいてラインマスクデータをセットする(ステップS201)。例えば、作動ストップボタンが左のストップボタン7Lである場合には、「10000000」がセットされ、作動ストップボタンが中のストップボタン7Cである場合には、「00010000」がセットされ、作動ストップボタンが右のストップボタン7Rである場合には、「00000010」がセットされる。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタが「2」であるか否かを判別する(ステップS202)。このとき、ストップボタン未作動カウンタが「2」である場合には、メインCPU31は、続いて、作動ストップボタンが左のストップボタン7Lであるか否かを判別する(ステップS203)。このとき、作動ストップボタンが左のストップボタンである場合には(すなわち、第1停止操作が左のストップボタン7L(順押し))、メインCPU31は、左1st時第1停止テーブルを参照し、図柄位置に応じて停止データ用滑り駒数を取得し(ステップS204)、滑り駒数決定処理を終了する。
他方、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタが「2」でない場合、又は作動ストップボタンが左のストップボタン7Lでない場合には、左1st時以外停止テーブルを参照し、図柄位置に応じて停止データ用滑り駒数を取得する(ステップS205)。続いて、メインCPU31は、後で図60を参照して説明する優先引込制御処理を行い、滑り駒数決定処理を終了する。
図59を参照して、制御変更処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、作動ストップボタンが左のストップボタン7Lであるか否かを判別する(ステップS211)。この判別がNOのときは、メインCPU31は、制御変更処理を終了する一方で、この判別がYESのときは、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタが2であるか否かを判別する(ステップS212)。この判別がNOのときは、メインCPU31は、制御変更処理を終了する一方で、この判別がYESのときは、メインCPU31は、制御変更テーブルを参照し、停止予定位置に応じて停止テーブルを選択し(ステップS213)、制御変更処理を終了する。
[優先引込制御処理]
図60を参照して、メインCPU31が滑り駒数を決定する処理の手順を示した優先引込制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、作動ストップボタンに応じて表示役予想格納領域のアドレスを選択し、図柄カウンタに基づいて加算する(ステップS221)。次に、メインCPU31は、チェック回数として5をセットする(ステップS222)。
次に、メインCPU31は、チェック回数の範囲内で最も大きい優先引込順位データを検索し、最優先フラグデータとしてセットする(ステップS223)。続いて、メインCPU31は、優先順序テーブルの先頭アドレスをセットし、優先順序の初期値として5をセットする(ステップS224)。次に、メインCPU31は、停止データ用滑り駒数に基づいて優先順序テーブルのアドレスを加算する(ステップS225)。
次に、メインCPU31は、現在の優先順序に応じた滑り駒数を取得する(ステップS226)。そして、メインCPU31は、取得した滑り駒数を表示役予想格納領域のアドレスに加算し、優先引込み順位データを取得する(ステップS227)。
続いて、メインCPU31は、取得した優先引込み順位データが最優先フラグデータ以上であるか否かを判別する(ステップS228)。このとき、最優先フラグデータ以上である場合には、滑り駒数を退避する(ステップS229)。
次に、メインCPU31は、チェック回数を「1」減算し、優先順序を「1」減算する(ステップS230)。続いて、メインCPU31は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS231)。このとき、チェック回数が「0」である場合には、メインCPU31は、更新された滑り駒数を復帰し(ステップS232)、優先引込制御処理を終了する。他方、チェック回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS226の処理を行う。
このように、優先引込制御処理では、メインCPU31は、複数の種類の滑り駒数の中から、より優先順位の高い引込みを行うべき内部当籤役に係る図柄の組合せが表示される滑り駒数を決定する。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図61を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。初めに、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS241)。メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには、BB終了時処理を行う(ステップS242)。この処理では、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグがオフされ、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタがクリアされる。次に、メインCPU31は、BBゲーム数カウンタをクリアし、RT1遊技状態フラグをオンにセットする(ステップS243)。続いて、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に対して送信し(ステップS244)、ステップS248の処理を行う。
メインCPU31は、ステップS241においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタを更新する(ステップS245)。この処理では、遊技可能回数カウンタが1減算され、また、入賞が有った場合に入賞可能回数カウンタが1減算される。次に、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS246)。
メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには、ステップS248の処理を行う一方で、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには、RB終了時処理を行う(ステップS247)。この処理では、RB遊技状態フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。
ステップS248では、メインCPU31は、BB1〜BB3遊技状態であるか否かを判別する。このとき、BB1〜BB3遊技状態でない場合には、メインCPU31はボーナス終了チェック処理を終了する一方で、BB1〜BB3遊技状態である場合には、メインCPU31は、BBゲーム数カウンタを1加算し(ステップS249)、ボーナス終了チェック処理を終了する。
図62を参照して、RT制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT3遊技状態フラグ又はRT4遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS251)。この判別がNOのときは、メインCPU31は、RT制御処理を終了する一方で、この判別がYESのときは、メインCPU31は、RT遊技数カウンタを1減算する(ステップS252)。
次に、メインCPU31は、RT遊技数カウンタが0であるか否かを判別する(ステップS253)。このとき、RT遊技数カウンタが0である場合には、メインCPU31は、遊技状態格納領域をクリア、すなわち、遊技状態を一般遊技状態にし(ステップS254)、RT制御処理を終了する。他方、RT遊技数カウンタが0でない場合には、メインCPU31は、RT制御処理を終了する。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図63及び図64を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。初めに、メインCPU31は、表示役がいずれかのBBであるか否かを判別する(ステップS261)。メインCPU31は、表示役はBBであると判別したときには、ボーナス作動時テーブル(図14)を参照し、BB作動時処理を行う(ステップS262)。この処理では、BB遊技状態フラグがオンにされ、ボーナス終了枚数カウンタに所定値がセットされる。
次に、メインCPU31は、RT遊技状態フラグをクリアし(ステップS263)、その後、持越役格納領域をクリアする(ステップS264)。次に、メインCPU31は、開始したBBがBB1〜BB3のいずれかであるかを判別する(ステップS265)。このとき、開始したBBがBB1〜BB3のいずれかである場合には、メインCPU31は、BBゲーム数カウンタに0をセットし(ステップS266)、続いて、ステップS267の処理を行う。
ステップS267では、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に対して送信する。この処理が終了すると、図64のステップS281の処理を行う。
メインCPU31は、ステップS261において表示役がBBでないと判別したときには、表示役は赤7リプレイ又はドンリプレイであるか否かを判別する(ステップS268)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS269の処理を行う一方で、この判別がNOのときは、メインCPU31は、図64のステップS289の処理を行う。
ステップS269では、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値を自動投入枚数カウンタに複写する。次に、メインCPU31は、遊技状態が一般遊技状態、又はRT2遊技状態であるか否かを判別する(ステップS270)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、RT3遊技状態フラグをオンにセットし、RTゲーム数カウンタに20をセットし(ステップS271)、図64のステップS281の処理を行う。他方、NOのときは、メインCPU31は、図64のステップS281の処理を行う。
メインCPU31は、表示役が赤7リプレイ又はドンリプレイではないと判別したときには、表示役がSBであるか否かを判別する(ステップS272)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS273の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、図64のステップS289の処理を行う。
ステップS273では、メインCPU31は、SB作動時処理を行う。この処理では、SB遊技状態フラグがオンにされ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに1をセットする。次に、メインCPU31は、遊技状態が一般遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態のいずれであるか否かを判別する(ステップS274)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、RT4遊技状態フラグをセットし、RTゲーム数カウンタに1200をセットし(ステップS275)、図64のステップS281の処理を行う。他方、ステップS274の判別がNOのときには、メインCPU31は、図64のステップS281の処理を行う。
図64のステップS281では、メインCPU31は、シングルこぼし目が表示されたか否かを判別する。このとき、シングルこぼし目が表示されていない場合には、メインCPU31は、ステップS284の処理を行う。他方、シングルこぼし目が表示された場合には、メインCPU31は、遊技状態が一般遊技状態又はRT1遊技状態であるか否かを判別する(ステップS282)。この判別がNOのときは、メインCPU31は、ステップS289の処理を行う一方で、YESのときは、RT2遊技状態フラグをセットし(ステップS283)、続いて、ステップS289の処理を行う。
ステップS284では、メインCPU31は、ベルこぼし目が表示されたか否かを判別する。このとき、ベルこぼし目が表示されていない場合には、メインCPU31は、ステップS287の処理を行う。他方、ベルこぼし目が表示された場合には、メインCPU31は、遊技状態が一般遊技状態、RT1遊技状態又はRT2遊技状態であるか否かを判別する(ステップS285)。この判別がNOのときは、メインCPU31は、ステップS289の処理を行う一方で、YESのときは、RT4遊技状態フラグをセットするとともに、RTゲーム数カウンタに1200をセットし(ステップS286)、ステップS289の処理を行う。
ステップS287では、メインCPU31は、表示役はリプレイ1又はリプレイ2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値を自動投入枚数カウンタに複写し(ステップS288)、ステップS289の処理を行う。他方、NOのときは、メインCPU31は、ステップS289の処理を行う。
ステップS289では、BB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がNOのときは、メインCPU31は、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、YESのときは、メインCPU31は、RB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS290)。このとき、RB遊技状態フラグがオンである場合には、メインCPU31は、ボーナス作動チェック処理を終了する。他方、RB遊技状態フラグがオンでない場合には、メインCPU31は、RB作動時処理(RB遊技状態フラグをオンにセットするとともに、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタに所定値をセット)を行い(ステップS291)、その後、ボーナス作動チェック処理を終了する。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173mSec)]
次に、図65を参照して、メインCPU31の制御による割込処理(1.1173mSec)について説明する。初めに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS301)。次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS302)。この処理では、ストップスイッチ7S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次に、メインCPU31は、各種スイッチがオンであるか否かを判別する(ステップS303)。この判別がNOのときは、メインCPU31は、ステップS307の処理を行う一方で、YESのときは、ベットスイッチ11Sがオンであるか否かを判別する(ステップS304)。メインCPU31は、ベットスイッチ11Sがオンである場合には、副制御回路72にBETコマンドを送信し(ステップS305)、ステップS307の処理を行う。他方、ベットスイッチ11Sがオンでない場合には、メインCPU31は、オンであるスイッチに対応するコマンドを副制御回路72に送信し(ステップS306)、ステップS307の処理を行う。
ステップS307では、メインCPU31は、待ち時間タイマ、メインロック制御タイマ、リール回転開始タイマ等の各種タイマが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS310の処理を行う一方で、NOのときは、各種タイマを1減算する(ステップS308)。次にメインCPU31は、各種タイマが0であるか否かを判別する(ステップS309)。この判別がNOのときは、メインCPU31は、ステップS311の処理を行う。他方、この判別がYESのときは、メインCPU31は、対応するタイマに関連するフラグをオフにし(ステップS310)、ステップS311の処理を行う。この処理では、例えば、メインロック制御タイマが0である場合には、メインロック制御フラグ1,2をオフにし、リール回転開始タイマが0である場合には、対応するリール回転開始フラグをオフにする。
ステップS311では、メインCPU31は、リール制御処理を行う。この処理では、全リール3L,3C,3Rの回転開始が要求されたときに、各リール3L,3C,3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当リールの回転が滑り駒数分継続するのを待ってその回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータの駆動が制御される。
次に、メインCPU31は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(ステップS312)。次に、メインCPU31は、レジスタの復帰を行う(ステップS313)。この処理が終了すると、割込処理を終了する。
[副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー]
主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、図66〜図88を参照して、副制御回路72のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
[電源投入時処理]
図66を参照して、電源投入時の副制御回路72の動作について説明する。
初めに、サブCPU81は、初期化処理を行い(ステップS401)、ステップS402に移る。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、サウンド制御タスク、及びVSYNC(Vertical Synchronization)割込同期のタスクグループであるマザータスクを含んで構成される。
ステップS402では、ランプ制御タスクを起動し、ステップS403に移る。ランプ制御タスクについては、後に図70を参照して説明するが、サブCPU81に対して2ms毎に送信されるタイマ割込イベントメッセージをサブCPU81が受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージをサブCPU81が受け取ったことに応じて、サブCPU81は、リール3L,3C,3Rのリールバックランプの点灯状態を制御する処理を行う。
ステップS403では、サウンド制御タスクを起動し、ステップS404に移る。サウンド制御タスクについては、後に図71を参照して説明するが、サブCPU81は、スピーカ9L,9Rからの出音状態を制御する処理を行う。
ステップS404では、マザータスクを起動し、処理を打ち切る。マザータスクについては、後に図67を参照して説明するが、VSYNC(垂直同期信号)割込同期のタスクグループであり、液晶表示装置5で1フレームの映像が表示されたときに液晶表示装置5から送られる垂直同期信号(VSYNC割込信号)を用いる。
[マザータスク]
図67を参照して、マザータスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、描画タスクの起動を行い(ステップS411)、ステップS412に移る。描画タスクについては、後に図68を参照して説明するが、サブCPU81は、フレームの切り換え等を行う。
ステップS412では、主基板通信タスクの起動を行い、ステップS413に移る。主基板通信タスクについては、後に図73を参照して説明するが、主制御回路71に設けられたメインCPU31からサブCPU81に対して送信される各種のコマンドをサブCPU81が受け取るのを待ち、これら各種のコマンドをサブCPU81が受け取ったことに応じて、サブCPU81は、受け取ったコマンドに応じた処理を行う。
ステップS413では、アニメ制御タスクを起動し、ステップS414に移る。アニメ制御タスクについて、後に図69を参照して説明するが、サブCPU81は、液晶表示装置131の表示状態を制御する処理を行う。ステップS414では、同一グループの次のタスクを実行する。すなわち、VSYNC割込同期のタスクグループである描画タスクとアニメ制御タスクとを実行する。
[描画タスク]
図68を参照して、描画タスクについて説明する。
初めにサブCPU81は、描画関連データの初期化処理を行い(ステップS421)、ステップS422に移る。この処理では、メッセージキューの初期化、イベントメッセージの登録、シーン再生の初期化処理等が行われる。ステップS422では、描画タスクと同一グループであるVSYNC割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわちアニメ制御タスクを実行し、ステップS423に移る。このステップS422では、アニメ制御タスクのうち、ステップS433〜ステップS438の処理が行われる。
ステップS423では、VSYNCイベント待ちを行い、ステップS424に移る。この処理では、VSYNCメッセージが取得されるまで、サブCPU81は、他のタスクを実行する。ステップS424では、VSYNCカウンタが2以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS425に移り、NOのときは、ステップS422に移る。ステップS425では、VSYNCカウンタを0にセットし、ステップS422に移る。なお、本実施例ではVSYNCイベントは、1000/60ms毎に行われる。すなわち、1秒間に30フレーム切り替えが行われる。なお、1秒間に切り換えるフレーム数については適宜変更可能である。例えば、イベント時間を変更して1秒間あたりのフレーム数を15フレームや60フレームにすることができる。
[アニメ制御タスク]
図69を参照して、アニメ制御タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、アニメ関連データの初期化処理を行い(ステップS431)、ステップS432に移る。ステップS432では、アニメ制御タスクと同一グループであるVSYNC割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち描画タスクを実行し、ステップS433に移る。このステップS432では、描画タスクのうち、ステップS423〜ステップS425の処理が行われる。
ステップS433では、メッセージキューから遊技情報を取り出し、ステップS434に移る。ステップS434では、描画データ格納領域に遊技情報を複写し、ステップS435に移る。ステップS435では、遊技情報から自WORKを作成し、ステップS436に移る。ステップS436では、アニメーションデータの決定処理を行い、ステップS437に移る。ステップS437では、映像サウンドデータの決定処理を行い、ステップS438に移る。ステップS438では、アニメーション処理を行い、ステップS432に移る。
[ランプ制御タスク]
図70を参照して、ランプ制御タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、ランプ関連データの初期化処理を行い(ステップS441)、ステップS442に移る。ステップS442では、2msイベント待ちを行い、ステップS443に移る。この処理では、サブCPU81が2ms毎にタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、サブCPU81は、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、図示は省略するが、電源割込同期のタスクグループや、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループが挙げられる。
ステップS443では、後で図72を参照して説明するタイマ更新処理を行い、ステップS444に移る。ステップS444では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行し、ステップS445に移る。実施例では、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS444では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行する。なお、ステップS444では、後述の図71を参照して説明するサウンド制御タスクのうち、ステップS453〜ステップS455の処理が行われる。
ステップS445では、ランプデータをランプ格納領域から取り出し、ステップS446に移る。ステップS446では、ランプデータの解析処理を行い、ステップS447に移る。ステップS447では、ランプ点灯制御処理を行い、ステップS442に移る。
[サウンド制御タスク]
図71を参照して、サウンド制御タスクについて説明する。
初めにサブCPU81は、スピーカ9L,9Rからの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を行い(ステップS451)、ステップS452に移る。ステップS452では、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわちランプ制御タスクを実行し、ステップS453に移る。このステップS452では、ランプ制御タスクのうち、ステップS445〜ステップS447の処理が行われる。
ステップS453では、サウンドデータをサウンド格納領域から取り出し、ステップS454に移る。ステップS454では、サウンドデータの解析処理を行い、ステップS455に移る。ステップS455では、音出力制御処理を行い、ステップS452へ移る。
[タイマ更新処理]
図72を参照して、タイマ更新処理について説明する。
初めにサブCPU81は、連打復活演出フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS461)。ここで、連打復活演出フラグは、対決演出(演出グループ「8」)において、復活有りの演出内容が決定された場合にオンにセットされる(後述の図85のステップS663、後述の図77のステップS536参照)。このとき、連打復活演出フラグがオンである場合には、サブCPU81は、連打タイマを1減算する(ステップS462)。なお、連打タイマとは、連打復活演出が行われる際に、MAXベットボタン11を連打可能な時間を計時するタイマであり、連打復活演出フラグがオンにセットされた場合に2500がセットされる(後述の図85のステップS663参照)。
次に、サブCPU81は、連打タイマが0であるか否かを判別する(ステップS463)。このとき、連打タイマが0である場合には、サブCPU81は、連打復活演出フラグをオフにし(ステップS464)、タイマ更新処理を終了する。なお、連打復活演出フラグは、このように連打タイマが0になった場合(すなわち、5000ms経過)のほか、スタートコマンド受信時(後述の図76のステップS512)、及びMAXベットボタン11が規定回数押下(後述の図64のステップS618)された場合にもオフにセットされる。
サブCPU81は、連打復活演出フラグがオンでない場合、又は連打タイマが0でない場合には、選択演出フラグがオンであるか否かを判別する。ここで、選択演出フラグは、選択演出(演出グループ「9」)である場合にオンにセットされ(後述の図77のステップS534参照)、BETコマンド受信時(後述の図84のステップS613)、又は第3停止操作についての停止コマンド受信時(後述の図85のステップS639)にオフにセットされる。
次に、サブCPU81は、選択演出フラグがオンでない場合には、タイマ更新処理を終了する一方で、選択演出フラグがオンである場合には、タイトル切替タイマを1減算する(ステップS465)。なお、タイトル切替タイマは、図41に示すタイトルを切り換える際に用いられるタイマであり、後述の図77のステップS533において500がセットされる。
次に、サブCPU81は、タイトル切替タイマが0であるか否かを判別する。このとき、タイトル切替タイマが0でない場合には、サブCPU81は、タイマ更新処理を終了する一方で、タイトル切替タイマが0である場合には、現在のタイトルの次のタイトルに変更する(ステップS468)。続いて、サブCPU81は、タイトル切替タイマに500をセットし(ステップS469)、タイマ更新処理を終了する。
[主基板通信タスク]
図73を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。初めに、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(ステップS471)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(ステップS472)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS473)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、ステップS471に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、メッセージキューに格納し(ステップS474)、ステップS471に移る。
[演出登録タスク]
次に、図74を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。初めに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(ステップS481)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(ステップS482)。サブCPU81は、メッセージは有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(ステップS483)。例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、作動中フラグ等といった各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
次に、サブCPU81は、後で図75を参照して説明する演出内容決定処理を行う(ステップS484)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
サブCPU81は、ステップS484の後、又は、ステップS482においてメッセージは無かったと判別したときには、アニメーションデータの登録を行う(ステップS485)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(ステップS486)。次に、サブCPU81は、LEDデータの登録を行う(ステップS487)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びLEDデータの登録は、演出内容決定処理(後述の図75参照)において登録された演出データに基づいて行われる。この処理が終了すると、ステップS481に移る。
[演出内容決定処理]
次に、図75を参照して、サブCPU81により実行される演出内容決定処理のフローチャートについて説明する。初めに、サブCPU81は、初期化コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS491)。なお、初期化コマンドは、設定が変更された場合に主制御回路71から送信されるコマンドである。サブCPU81は、初期化コマンド受信時であると判別したときには、初期化コマンド受信時処理を行う(ステップS492)。この処理では、各種フラグ等をクリアするが、SBカウンタのみは初期値として30をセットする。サブCPU81は、この処理が終了すると、ステップS505の処理を行う。なお、クリアする情報は任意に設定可能であり、例えば、遊技状態フラグや持越役等の情報をクリアしないこととしても良い。
サブCPU81は、初期化コマンド受信時ではないと判別したときには、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS493)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには、後で図76及び図77を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を行う(ステップS494)。サブCPU81は、この処理が終了すると、ステップS505の処理を行う。
次に、サブCPU81は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには、BETコマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS495)。サブCPU81は、BETコマンド受信時であると判別したときには、後で図84を参照して説明するBETコマンド受信時処理を行う(ステップS496)。サブCPU81は、この処理が終了すると、ステップS505の処理を行う。
次に、サブCPU81は、BETコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS497)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには、後で図85を参照して説明するリール停止コマンド受信時処理を行う(ステップS498)。サブCPU81は、この処理が終了すると、ステップS505の処理を行う。
次に、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS499)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには、後で図86を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(ステップS500)。サブCPU81は、この処理が終了すると、ステップS505の処理を行う。
次に、サブCPU81は、表示コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS501)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには、後で図87を参照して説明するボーナス開始コマンド受信時処理を行う(ステップS502)。サブCPU81は、この処理が終了すると、ステップS505の処理を行う。
次に、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS503)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには、ステップS505の処理を行う一方で、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには、後で図88を参照して説明するボーナス終了コマンド受信時処理を行う(ステップS504)。サブCPU81は、この処理が終了すると、ステップS505の処理を行う。
ステップS505では、受信したコマンドに基づいて演出データをセットし、演出内容決定処理を終了する。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図76を参照して、サブCPU81により実行されるスタートコマンド受信時処理のフローチャートについて説明する。
初めに、サブCPU81は、連打復活演出フラグがオンであるか否かを判別し(ステップS511)、オンである場合には連打復活フラグをオフにするとともに(ステップS512)、演出抽籤状態をキャンセル状態にセットする(ステップS513)。すなわち、BBを持ち越している状態では、演出抽籤状態をキャンセルボーナスとし、BBを持ち越していない状態では、演出抽籤状態をキャンセルフェイクとする。なお、本実施の形態では、連打タイマが0になった場合には演出抽籤状態をキャンセル状態としていないが、この場合にも演出抽籤状態をキャンセル状態としてもよい。すなわち、図74のステップS464の処理において、連打復活演出フラグをオフにした際にも演出抽籤状態をキャンセル状態にセットしてもよい。
次に、サブCPU81は、メインの遊技状態フラグに基づいて、サブの遊技状態を決定する(ステップS514)。この処理では、主制御回路71により管理される遊技状態と副制御回路72により管理される遊技状態とを一致させる処理を行う。
次に、サブCPU81は、演出内容が決定されているか否かを判別する(ステップS515)。このとき、演出内容が決定されている場合には、図77のステップS531に移り、演出内容が決定されていない場合には、BB4遊技状態であるか否かを判別する(ステップS516)。サブCPU81は、BB4遊技状態である場合には、BB4中演出をセットし(ステップS517)、続いて、ステップS525の処理を行う。
次に、サブCPU81は、BB遊技状態でない場合には、BB1〜BB3遊技状態であるか否かを判別する(ステップS518)。このとき、BB1〜BB3遊技状態である場合には、サブCPU81は、後で図77を参照して説明するBB1〜3中抽籤処理を行い(ステップS519)、続いて、ステップS525の処理を行う。
次に、サブCPU81は、BB1〜BB3遊技状態でないと判別したときには、RT4遊技状態であるか否かを判別する(ステップS520)。このとき、RT4遊技状態である場合には、サブCPU81は、後で、図79を参照して説明するRT4中抽籤処理を行い(ステップS521)、続いて、ステップS525の処理を行う。
次に、サブCPU81は、RT4遊技状態でないと判別したときには、RT5遊技状態であるか否かを判別する(ステップS522)。このとき、RT5遊技状態である場合には、サブCPU81は、後で、図80を参照して説明するRT5中抽籤処理を行い(ステップS523)、続いて、ステップS525の処理を行う。
次に、サブCPU81は、RT5遊技状態でないと判別したときには、後で図81を参照して説明する一般・RT1〜3遊技状態中用演出抽籤処理を行い(ステップS524)、続いて、ステップS525の処理を行う。
ステップS525では、サブCPU81は、演出内容が決定されているか否かを判別する。このとき、演出内容が決定されている場合には、サブCPU81は、図77のステップS531の処理を行い、他方、演出内容が決定されていない場合には、サブCPU81は、演出抽籤状態に応じた演出グループ選択テーブルを参照して、内部当籤役に基づいて演出グループを決定し(ステップS526)、図77のステップS531の処理を行う。
ステップS531では、サブCPU81は、決定された演出グループが選択演出であるか否かを判別する。このとき、選択演出が決定されていた場合には、サブCPU81は、グループ別演出内容抽籤テーブルに基づいて演出内容を決定し、開始タイトルを表示する(ステップS532)。続いて、サブCPU81は、タイトル切替タイマに500をセットするとともに(ステップS533)、選択演出フラグをオンにセットし、BETランプ切り替え処理を行う(ステップS534)。このBETランプ切り替え処理では、発光体284から照射される光を制御することで、遊技者が視認できる文字を切り替える処理が行われる。具体的には、発光体284から青色、水色又は緑色の光を照射し、MAX文字231ではなく、CHANCE文字232が視認できるように制御する(図8参照)。その結果、MAXベットボタン11を操作する演出であることが遊技者に操作される。この処理が終了すると、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、決定された演出グループが選択演出ではないと判別したときには、決定された演出が対決演出且つ連打復活有り(具体的には、花火対決連打復活有り又は喧嘩対決連打復活有り(図39参照))か否かを判別する(ステップS535)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、連打復活演出予約フラグをオンにセットし(ステップS536)、スタートコマンド受信時処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、その他演出データをセットし(ステップS537)、スタートコマンド受信時処理を終了する。なお、連打復活演出予約フラグがオンにセットされている場合には、全てのリールが停止した後に連打復活演出が行われる(後述の図85参照)。
[BB1〜3中抽籤処理]
図78を参照して、BB1〜3中抽籤処理について説明する。上述したようにBB1〜BB3遊技状態の14ゲーム〜22ゲームでは獲得ポイントが付与されるところ、BB1〜3中抽籤処理は、この獲得ポイントの付与に関するフローチャートである。
初めに、サブCPU81は、BBゲーム数カウンタが13〜21のいずれかであるか否かを判別する(ステップS541)。この判別がNOのときは、サブCPU81は、BB中演出をセットし(ステップS546)、BB1〜3中抽籤処理を終了する。他方、この判別がYESのときは、サブCPU81は、ロック情報、AT抽籤状態を参照し、BB中ポイント獲得抽籤テーブルに基づいて獲得ポイントを抽籤する(ステップS542)。なお、BBゲーム数カウンタの情報及びロック情報は、スタートコマンドに含まれる。
次に、サブCPU81は、当籤した獲得ポイントを格納領域(BB中ポイント格納領域(サブRAM83))に加算して格納し(ステップS543)、当籤した獲得ポイント数に応じて演出を抽籤する(ステップS544)。なお、この処理では、獲得ポイントに応じて打ち上げる花火の種類を決定する。続いて、サブCPU81は、当籤した演出をセットし(ステップS545)、BB1〜3中抽籤処理を終了する。
[RT4中抽籤処理]
図79を参照して、RT4中抽籤処理について説明する。RT4中抽籤処理では、AT抽籤状態を更新する処理を行う。
初めに、サブCPU81は、AT抽籤高確率状態カウンタが0であるか否かを判別する(ステップS551)。サブCPU81は、AT抽籤高確率状態カウンタが0である場合には、続いて、ステップS553の処理を行い、AT抽籤高確率状態カウンタが0でない場合には、AT抽籤高確率状態カウンタを1減算し(ステップS552)、ステップS553の処理を行う。
次に、サブCPU81は、内部当籤役を参照し、高確率ゲーム数抽籤テーブル(図43)に基づいて高確率状態移行抽籤を行う(ステップS553)。続いて、サブCPU81は、高確率状態移行抽籤の結果が当籤であるか否かを判別し(ステップS554)、当籤である場合には、AT抽籤高確率状態カウンタに51を加算し(ステップS555)、ステップS556の処理を行う。他方、非当籤である場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS556の処理を行う。
ステップS556では、サブCPU81は、内部当籤役がSBであるか否かを判別し、SBである場合には、後で図82を参照して説明するSB内部当籤時処理を行い(ステップS557)、RT4中抽籤処理を終了する。他方、内部当籤役がSBでない場合には、サブCPU81は、RT4中抽籤処理を終了する。
[RT5中抽籤処理]
図80を参照して、RT5中抽籤処理について説明する。本実施の形態では、BB4である場合には、無限ATが行われる可能性があるところ、RT5中抽籤処理はこの無限ATを行うか否かを抽籤する処理である。
初めにサブCPU81は、このゲームでRT5遊技状態へ移行したか否か(すなわち、BB成立ゲームか否か)を判別する(ステップS561)。このとき、BB成立ゲームでない場合には、サブCPU81は、RT5中抽籤処理を終了する一方で、BB成立ゲームである場合には、サブCPU81は、内部当籤したBBがBB4であるか否かを判別する(ステップS562)。このとき、内部当籤したBBがBB4以外である場合には、サブCPU81は、RT5中抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、内部当籤したBBがBB4である場合には、設定値・AT抽籤状態を参照し、BB4内部当籤時次回AT抽籤テーブル(図46)に基づいて次回AT(無限AT)を行うか否かを抽籤する(ステップS563)。続いて、サブCPU81は、この抽籤に当籤したか否かを判別し(ステップS564)、当籤した場合には次回AT予約フラグをオンにセットし(ステップS565)、RT5中抽籤処理を終了し、当籤していない場合には、RT5中抽籤処理を終了する。なお、次回AT予約フラグは、BB4開始時に次回ATフラグをオンにセットするための情報である。また、次回ATフラグは無限ATを行うか否かを判別するための情報である。
[一般・RT1〜3中抽籤処理]
図81を参照して、一般・RT1〜3中抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、AT抽籤高確率状態カウンタが0であるか否かを判別する(ステップS571)。サブCPU81は、AT抽籤高確率状態カウンタが0である場合には、続いて、ステップS573の処理を行い、AT抽籤高確率状態カウンタが0でない場合には、AT抽籤高確率状態カウンタを1減算し(ステップS572)、ステップS573の処理を行う。
次に、サブCPU81は、遊技状態が一般遊技状態で、且つ前回のゲームにおける遊技状態がRT4遊技状態であるか否か(すなわち、天井機能により一般遊技状態に移行したか)を判別する(ステップS573)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、次回ATフラグをオンにセットし(ステップS574)、続いて、ステップS575に移る。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、続いて、ステップS575に移る。
ステップS575では、サブCPU81は、次回ATフラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS582の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、ステップS576の処理を行う。ステップS576では、サブCPU81は、遊技状態がRT1遊技状態であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS582の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、ステップS577の処理を行う。
ステップS577では、サブCPU81は、ATゲーム数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS580の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、ステップS578の処理を行う。ステップS578では、サブCPU81は、遊技状態がRT2遊技状態であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ATゲーム数カウンタを1減算し(ステップS579)、ステップS580の処理を行い、NOのときは、サブCPU81は、ステップS580の処理を行う。
ステップS580では、サブCPU81は、内部当籤役(スイカ1又はスイカ2)及び設定値を参照し、高リプ中用AT上乗せ抽籤テーブル(図47)に基づいてATゲーム数の上乗せ抽籤を行う。次に、サブCPU81は、当籤した上乗せG数(上乗せゲーム数)をATゲーム数カウンタに加算する(ステップS581)。
次に、サブCPU81は、内部当籤役がSBであるか否かを判別する(ステップS582)。このとき、内部当籤役がSBである場合には、サブCPU81は、後で図82を参照して説明するSB内部当籤時処理を行い(ステップS583)、一般・RT1〜3中抽籤処理を終了する。他方、内部当籤役がSBではない場合には、サブCPU81は、内部当籤役に赤7リプレイが含まれるか否か(すなわち、小役・リプレイ用データポインタ「8」又は「9」)を判別する(ステップS584)。
サブCPU81は、内部当籤役に赤7リプレイが含まれる場合には、後で図83を参照して説明する特殊リプレイ内部当籤時処理を行い(ステップS585)、一般・RT1〜3中抽籤処理を終了する。他方、内部当籤役に赤7リプレイが含まれない場合には、内部当籤役に基づいて演出内容を抽籤し(ステップS586)、一般・RT1〜3中抽籤処理を終了する。
[SB内部当籤時処理]
図82を参照して、SB内部当籤時処理について説明する。本実施の形態では、SBが30回内部当籤役として決定される毎に、AT抽籤状態を高確率にする。SB内部当籤時処理はSBの当籤回数によってAT抽籤状態を更新するための処理である。
初めにサブCPU81は、SBカウンタを1減算する(ステップS591)。次に、サブCPU81は、SBカウンタが0であるか否かを判別する(ステップS592)。このとき、SBカウンタが0である場合には、AT抽籤高確率状態カウンタに51を加算するとともに(ステップS593)、SBカウンタに初期値30をセットする(ステップS594)。
次に、サブCPU81は、ステップS594の後、又はステップS592の判別がNOのときには、遊技状態が一般遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態のいずれかであるか否かを判別する(ステップS595)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ブリンク演出をセットし(ステップS596)、SB内部当籤役時処理を終了する。他方、ステップS595の判別がNOのときは、SB内部当籤役時処理を終了する。なお、ブリンク演出は、内部当籤役としてSBが決定されていることを報知する演出であり、液晶表示装置5上で赤色(SBの図柄の組合せを構成する「赤7」図柄の報知)の点滅を行う。
[特殊リプレイ内部当籤時処理]
図83を参照して、特殊リプレイ内部当籤時処理について説明する。
初めにサブCPU81は、遊技状態が一般遊技状態又はRT2遊技状態であるか否かを判別する(ステップS601)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、変則回転時演出をセットし(ステップS602)、特殊リプレイ内部当籤時処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、特殊リプレイ内部当籤時処理を終了する。なお、変則回転時演出は、目押しチャレンジ時に行われる演出であり、右の表示窓21Rの周囲を点滅する演出が行われる。これにより、遊技者は右のリール3Rに着目することになり、リール3L,3C,3Rが変則的に回転を開始したことを把握できる。なお、変則回転時演出は、変則回転を遊技者に認識させるための演出であるため、中の表示窓21C及び右の表示窓21Rの両方の周囲を点滅させることとしても良い。
[BETコマンド受信時処理]
図84を参照して、BETコマンド受信時処理について説明する。
初めにサブCPU81は、選択演出フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS611)。このとき、選択演出フラグがオンである場合には、サブCPU81は、選択されたパターン及び現在表示中のタイトルに基づいて、次回遊技の演出を決定又はMAXベットボタン11を操作したことによる演出(BET押下で大当り!)をセットする(ステップS612)。続いて、サブCPU81は、選択演出フラグをオフにセットし(ステップS613)、BETコマンド受信時処理を終了する。
他方、選択演出フラグがオンでない場合には、サブCPU81は、連打復活演出フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS614)。このとき、連打復活演出フラグがオンである場合には、サブCPU81は、連打回数カウンタに1加算する(ステップS615)。続いて、サブCPU81は、連打回数カウンタの値がセットされた値に達したか否かを判別する(ステップS616)。なお、連打回数の値についてのセットは、第3停止操作が行われた際に行われる(後述の図85のステップS635)。このとき、連打回数カウンタの値がセットされた値に達していない場合には、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了する一方で、連打回数カウンタの値がセットされた値に達している場合には、サブCPU81は、内部当籤役としてBBが決定されているか否かに基づいて演出をセットする(ステップS617)。例えば、内部当籤役としてBBが決定されている場合には、対決演出に勝つ演出がセットされ、BBが決定されていない場合には、対決演出に負ける演出がセットされる。続いて、サブCPU81は、連打復活演出フラグをオフにセットし(ステップS618)、BETコマンド受信時処理を終了する。
他方、連打復活演出フラグがオンでない場合には、サブCPU81は、ボーナス中BGM変更可能フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS619)。ここで、本実施の形態では、第3停止操作としてストップボタンが押下(操作)されたときにBBに対応する図柄の組合せが表示されていた場合であって、押下されたストップボタンが押下された状態のままである状況(すなわち、ストップボタンから指を離さず、押下状態が解除されない状況)において、その後開始するBB中のBGMを変更可能としている。具体的には、押下したストップボタンから指を離さずMAXベットボタン11を押下(操作)することにより、BGMを変更できることとしている。ボーナス中BGM変更可能フラグとは、BGMを変更可能な期間を規定するための情報である。
なお、第3停止操作のストップボタンの押下状態が解除された場合には、主制御回路71から副制御回路72に表示コマンドが送信され、他方で、解除されない場合には、主制御回路71から副制御回路72に表示コマンドは送信されない。すなわち、主制御回路71及び副制御回路72は、ストップボタンが押下されたことを検知する操作検知手段、及びストップボタンの押下状態が解除されたことを検知する操作解除検知手段を備えている。
次に、サブCPU81は、ボーナス中BGM変更可能フラグがオンである場合には、ボーナス中予定BGMを順次変更する(ステップS620)。例えば、MAXベットボタン11が1回押下される毎に、「通常BGM」→「特殊BGM」→「通常BGM」・・・のように変更する。なお、BGMの種類及びその数に関しては適宜変更可能である。続いて、サブCPU81は、ボーナス中予定BGMに基づいてBETランプを切り替え(ステップS621)、BETコマンド受信時処理を終了する。この処理では、例えば、ボーナス中予定BGMが「通常BGM」である場合には、発光体284から赤色、桃色又は橙色等の光を照射し、MAX文字231を視認可能に制御し(図7参照)、ボーナス中予定BGMが「特殊BGM」である場合には、発光体284から青色、水色又は緑色の光を照射し、MAX文字231ではなく、CHANCE文字232が視認できるように制御する(図8参照)。その結果、MAXベットボタン11に表示される文字から、遊技者はBB中のBGMを認識することができる。
他方、ボーナス中BGM変更可能フラグがオンでない場合には、サブCPU81は、その他演出をセットする(ステップS622)。具体的には、MAXベットボタン11の押下によりメダルが投入された場合の効果音等の演出をセットする。続いて、サブCPU81は、BETコマンド受信時処理を終了する。
[停止コマンド受信時処理]
図85を参照して、停止コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、受信したリール停止コマンドが第3停止操作に伴うリール停止コマンドであるか否かを判別する(ステップS631)。このとき、第3停止操作に伴うリール停止コマンドではない場合には、サブCPU81は、第1・第2停止コマンド受信時処理を行い(ステップS632)、停止コマンド受信時処理を終了する。
他方、受信したリール停止コマンドが第3停止操作に伴うリール停止コマンドである場合には、連打復活演出予約フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS633)。このとき、連打復活演出予約フラグがオンである場合には、サブCPU81は、連打復活演出フラグをオンにし、連打タイマに2500をセットする(ステップS634)。次に、サブCPU81は、連打回数カウンタ抽籤処理を行う(ステップS635)。この処理では、連打復活演出においてMAXベットボタン11を連打する回数を決定する。なお、この回数分MAXベットボタン11が連打(操作)された場合に、図84のステップS616の判別がYESとなる。続いて、サブCPU81は、当籤した回数を連打回数カウンタにセットし、BETランプ切替処理を行う(ステップS636)。すなわち、発光体284から照射される光を制御し、CHANCE文字232を視認可能に制御する(図8参照)。この処理を終えると、サブCPU81は、停止コマンド受信時処理を終了する。
他方、連打復活演出予約フラグがオンでない場合には、サブCPU81は、停止出目がいずれかのBBであるか否かを判別する(ステップS637)。なお、停止出目は、リール停止コマンドに含まれる情報から副制御回路72により管理可能に構成されている。このとき、停止出目がいずれかのBBである場合には、サブCPU81は、ボーナス中BGM変更可能フラグをオンにセットし(ステップS638)、停止コマンド受信時処理を終了する。
他方、停止出目がいずれのBBでもない場合には、サブCPU81は、選択演出フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS639)。このとき、選択演出フラグがオンでない場合には、停止コマンド受信時処理を終了する一方で、選択演出フラグがオンである場合には、選択演出フラグをオフにするとともに(ステップS640)、次回遊技の演出抽籤状態をキャンセル状態にセットする(ステップS641)。すなわち、BBを持ち越している状態では、演出抽籤状態をキャンセルボーナスとし、BBを持ち越していない状態では、演出抽籤状態をキャンセルフェイクとする。この処理を終えると、サブCPU81は、停止コマンド受信時処理を終了する。
[表示コマンド受信時処理]
図86を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
初めにサブCPU81は、ボーナス中BGM変更可能フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS651)。このとき、ボーナス中BGM変更可能フラグがオンである場合には、サブCPU81は、現在のボーナス中予定BGMに基づいてボーナス中BGMをセットし(ステップS652)、続いて、ボーナス中BGM変更可能フラグをオフにセットする(ステップS653)。
サブCPU81は、ステップS653の後、又はステップS651でNOのときには、その他演出をセットし、表示コマンド受信時処理を終了する。
[ボーナス開始コマンド受信時処理]
図87を参照して、ボーナス開始コマンド受信時処理について説明する。
初めにサブCPU81は、次回ATフラグをオフにセットする(ステップS661)。次に、サブCPU81は、次回AT予約フラグがオンであるか否かを判別し(ステップS662)、オンである場合には、次回ATフラグをオンにセットし、次回AT予約フラグをオフにセットする(ステップS663)。続いて、サブCPU81は、ボーナス開始時演出をセットし(ステップS664)、ボーナス開始コマンド受信時処理を終了する。
[ボーナス終了コマンド受信時処理]
図88を参照して、ボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。
初めにサブCPU81は、終了ボーナスがBB1〜BB3であるか否かを判別する(ステップS671)。このとき、終了ボーナスがBB1〜BB3のいずれかである場合には、サブCPU81は、BB中の獲得ポイント及び設定値を参照し、BB終了時AT抽籤テーブル(図45)に基づいてATゲーム数を抽籤する(ステップS672)。次に、サブCPU81は、当籤したATゲーム数をATゲーム数カウンタに加算する(ステップS673)。
サブCPU81は、ステップS673の後、又はステップS671でNOのときには、AT抽籤高確率状態カウンタに51をセットする(ステップS674)。すなわち、BBの終了後は、AT抽籤状態が高確率となる。次に、サブCPU81は、BB中ポイント格納領域をクリアし(ステップS675)、ボーナス終了時演出をセットし(ステップS676)、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
[作用効果]
以上、パチスロ1の主制御回路71及び副制御回路72の構成について説明したが、このような構成とすることで得られる作用効果について、以下説明する。
[RT移行の多様性]
BBが終了すると、RT1遊技状態に移行するところ、このRT1遊技状態において、小役の当籤確率を上昇させることとなるSB(図18の(7)参照)を入賞させない場合(SB取りこぼし目が表示)に、RT1遊技状態とはリプレイの当籤確率が異なるRT2遊技状態に移行する。そして、このRT2遊技状態において、赤7リプレイ又はドンリプレイを入賞させることができた場合には、リプレイの当籤確率が最も高いRT3遊技状態に移行する。ここで、赤7リプレイ又はドンリプレイが入賞するためには、変則押しで停止操作を行い、且つ、左のリール3Lにおいて特定の位置で停止操作を行わなければならないところ、このような赤7リプレイ又はドンリプレイを入賞させるための停止制御について独立した抽籤が行われることはない。すなわち、停止テーブルは小役・リプレイ用データポインタに応じて決定されるのであり、停止テーブルの抽籤等といった余計な制御負荷をかけることがない。その結果、制御負荷、データ量を抑えつつ、RTの移行について多様性を備えた遊技機を提供することができる。
なお、RT1遊技状態においてSBを入賞させた場合には、小役の当籤確率が上昇したSB遊技状態を1ゲーム行った後、RT1遊技状態に比べてリプレイの当籤確率が低くなるRT4遊技状態に移行する。そのため、リプレイの当籤確率が高い状態で数ゲーム遊技を行うか、1ゲーム有利な状態で遊技を行うかを遊技者は選択できることとなる。
ここで、赤7リプレイの入賞には、左のリール3Lを図柄位置「10」である場合に停止操作を行わなければならない(ビタ押しが要求される)。これに対して、ドンリプレイの入賞には、左のリール3Lの図柄位置「19」〜「2」の範囲で停止操作を行えば足りる。また、赤7リプレイは小役・リプレイ用データポインタ「8」「9」である場合に入賞することがあるが、ドンリプレイは小役・リプレイ用データポインタ「9」である場合にのみ入賞することがある。すなわち、小役・リプレイ用データポインタ「8」である場合には、赤7リプレイは入賞するものの、ドンリプレイは入賞することがない。他方、小役・リプレイ用データポインタ「9」である場合には、赤7リプレイもドンリプレイも入賞することがある。そのため、目押し操作の得意な遊技者であれば、小役・リプレイ用データポインタ「8」である場合も「9」である場合も赤7リプレイを入賞させるように停止操作を行うことができる一方で、目押し操作の得意でない遊技者は、小役・リプレイ用データポインタ「9」であることを望みつつドンリプレイを入賞させるように停止操作を行うことになる。これにより、RTの移行に関して技術介入性を高めることができ、遊技者の技量によって遊技性の異なる遊技機を提供することができる。
[目押しチャレンジ時の変則回転]
ここで、赤7リプレイ又はドンリプレイを入賞させるためには変則押しで停止操作を行わなければならないものの、小役・リプレイ用データポインタ「8」「9」である場合には、リール3L,3C,3Rを変則的に回転させることとしている。具体的には、右のリール3Rから回転を開始し、右のリール3Rの回転開始の約0.42秒後に中のリール3Cの回転を開始し、中のリール3Cの回転開始の約0.4秒後に最後に左のリール3Lの回転を開始することとしている(図48、図49)。なお、この場合において、リール3L,3C,3Rの全てが回転を開始するまで(約1秒(ロック時間))停止操作を行えないようにしている。その結果、停止操作の順序の報知をリール3L,3C,3Rという遊技者が最も注目する部分を用いて行いつつ、また、報知中にもかかわらず遊技者が停止操作をしてしまうことを防止することができる。また、この場合において、リール3L,3C,3Rの回転を主制御回路71により制御するため、停止操作の順序の報知にあたり、余計な制御手段を設ける必要がない。さらに、仮に、順押しで停止操作を行ってしまった場合であっても、リプレイ1又はリプレイ2が入賞することになり、遊技者には一定の利益は付与される。そのため、制御負荷を軽減しつつ、遊技者に報知を有効に伝えることができ、遊技者が安心して遊技を行うことのできる遊技機を提供できる。
なお、パチスロ1では、前回のゲームにおけるリールが定速回転してから、次回のゲームにおける停止操作が可能(リールが定速回転)となるまで、約4.1秒の間隔を有する(いわゆる、WAIT)。ここで、遊技者によっては停止操作のロックが長期間に亘って行われることについて煩わしさを感じることがある。そこで、パチスロ1では、遊技者に停止操作の順序を確実に報知しつつも、遊技者に感じさせる煩わしさを軽減することとしている。
具体的には、図89を参照して、ロック時間(1秒)がWAITの残り時間以内である場合(図48のステップS12でYES)について説明する。ここで、スタートレバー6が操作された時点のWAITの残り時間が1秒以上である場合には、スタートレバー6が操作された時点でリール3L,3C,3Rの変則回転を行った場合には、WAITの残り時間内にロック時間が経過してしまうことになる。このような場合には、WAIT時間内に停止操作が行われることになるおそれがあるため、WAIT時間が消化してから変則回転を行うこととしている。すなわち、WAIT時間内では、リール3L,3C,3Rのいずれも回転を開始することがなく、WAIT時間消化後に、右のリール3R、中のリール3C、左のリール3Lの順で回転を開始することになる。
他方、ロック時間がWAITの残り時間を越えている場合について、図90を参照して説明する。この場合には、スタートレバー6が操作された時点からリール3L,3C,3Rが定速回転を行っても、WAIT時間内にロック時間が経過してしまうことがない。そこで、このような場合には、スタートレバー6の操作に応じて右のリール3R、中のリール3C、左のリール3Lの順で回転を開始することになる。その結果、このような場合には、停止操作がロックされる時間をWAIT時間で消化することができ、遊技者に感じさせる煩わしさを軽減することができる。
[目押しチャレンジ時の赤7リプレイ・ドンリプレイの報知]
ところで、目押しチャレンジ時に小役・リプレイ用データポインタ「8」である場合には、ドンリプレイが入賞することはない。そのため、小役・リプレイ用データポインタが「8」であるか「9」であるかを遊技者が把握できることが望ましい。そこで、パチスロ1では、中のリール3Cの停止制御、すなわち、中のリール3Cの図柄位置「0」で停止操作を行った場合に判別できることとしている。具体的には、中のリール3Cの図柄位置「0」で停止操作を行った場合、小役・リプレイ用データポインタ「8」であるときには図柄位置「4」の「リプレイ」図柄が中段に停止し、小役・リプレイ用データポインタ「9」であるときには図柄位置「2」の「リプレイ」図柄が中段に停止する。その結果、中のリール3Cの図柄位置「0」で停止操作を行った場合には、左のリール3Lにおいて、図柄位置「10」で停止操作を行わなければならないのか、又は図柄位置「19」〜「2」の範囲で停止操作を行ってもよいのかを判別することができる。この場合において、小役・リプレイ用データポインタの判別をリールの停止制御(停止位置)により行うことができるため、報知手段を別に設ける必要がなく、遊技機における基本的な構成のみで小役・リプレイ用データポインタの判別をより実現することができる。
なお、本実施の形態では、小役・リプレイ用データポインタの判別を中のリール3Cの図柄位置「0」で停止操作を行うことを要することとしているが、これに限られるものではない。すなわち、特定の図柄位置で停止操作を行った場合に小役・リプレイ用データポインタを判別できれば足り、例えば、中のリール3Cにおいて図柄位置「19」〜「2」等のように所定の範囲を特定の図柄位置とすることとしてもよい。
[BB中のロック]
上述のように、パチスロ1では、単ベルである場合にベルこぼし目が表示されるとリプレイの当籤確率が低いRT4遊技状態に移行する。そこで、パチスロ1では、BB中の獲得ポイントに応じて、ATゲーム数を付与し、ATゲーム数分単ベルの種類を報知することとしている。この点について、パチスロ1では、BB中に内部抽籤用の乱数値1とは異なる乱数値2によりロックを行うか否かを決定し、ロックを行うと決定した場合には(獲得ポイントが多く付与されるので結果として)ATゲーム数を多く与えることとしている。そのため、パチスロ1では、ATゲーム数が内部当籤役とは全く別に付与されることになり、ATゲーム数の付与に関して従来にはない遊技機を提供することができる。
[SBの内部当籤とAT抽籤状態]
ここで、付与される獲得ポイントはロックだけではなく、AT抽籤状態に応じても異なる。すなわち、高確率である場合には低確率である場合よりも多くの獲得ポイントが付与される。その結果、高確率である場合には低確率である場合よりも多くのATゲーム数が付与されることとなる。また、SBは入賞するとリプレイの当籤確率が低いRT4遊技状態に移行する。すなわち、SBは低リプ状態へ移行する契機となる役であるといえる。そこで、パチスロ1では、SBが30回内部当籤役として決定される毎に、AT抽籤状態を高確率へ移行することとしている。その結果、低リプ状態へ移行することとなるSBの計数値によってATゲーム数の付与にかかる状態が変化することとなり、高リプ状態の継続に関して単調とならない遊技機を提供できる。
[キャンセル時の演出抽籤状態]
また、パチスロ1では、MAXベットボタン11を操作する演出が行われるところ、この演出において遊技者がMAXベットボタン11を操作しない場合には、演出抽籤状態が「キャンセルボーナス」又は「キャンセルフェイク」となる。そして、この「キャンセルボーナス」又は「キャンセルフェイク」では、他の演出抽籤状態とは異なる態様で演出内容が決定されることとなる。そのため、MAXベットボタン11を操作する演出において、遊技者がMAXベットボタン11を操作することでこの演出を実行するか、キャンセルすることでその後の演出の決定を異なるものとするか、遊技者に選択させることができる。これにより、遊技者の自由度を尊重しつつも、演出の変化に乏しくない遊技興趣の富んだ遊技機を提供できる。
[ボーナス中BGM]
また、パチスロ1では、BB中のBGMを遊技者が選択することができるところ、BGMの変更は遊技者が第3停止操作のストップボタンを押下した状態でMAXベットボタン11を操作することで可能であり、また、ストップボタンの押下状態を解除した場合に不可能になる。そのため、BGMを変更することのできる期間は遊技者自らが決定することができ、遊技時間の無駄な延長を防止することができる。また、BGMはMAXベットボタン11を操作することにより順次切り替わるため、遊技者が望まないBGMに切り換えられてしまった場合であっても、遊技者が望むBGMに再度切り換えることができる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
本実施の形態では、BB1〜BB3中の14ゲーム〜22ゲームの間ロックするか否かを決定することとしているが、これに限られるものではない。例えば、BB1〜BB3の作動時に予めロックをすべきゲーム数をまとめて決定することとしてもよい。この点について図91〜94を参照して説明する。
図91は、ロックシナリオ抽籤テーブルである。このロックシナリオ抽籤テーブルは、表示役がBB1〜BB3のいずれかである場合に参照される。ロックシナリオ抽籤テーブルは、シナリオデータ番号についての抽籤値の情報を規定している。例えば、シナリオ番号として「1」が決定された場合には14ゲーム目にロックが行われ、シナリオ番号として「2」が決定された場合には14ゲーム目及び22ゲーム目にロックが行われ、シナリオ番号として「3」が決定された場合には14ゲーム目〜22ゲーム目にロックが行われる。なお、シナリオ抽籤テーブルに基づく抽籤は、ロック用乱数値である乱数値2により行われる。そして、決定されたゲーム数である場合に、メインロック制御フラグをオンにセットすることで、ロックをすることとしてもよい。このようにした場合であっても、ATゲーム数が内部当籤役とは全く別に付与されることになり、ATゲーム数の付与に関して従来にはない遊技機を提供することができる。
具体的な処理について、図92〜図94を参照して説明する。図92を参照して、図92は、内部抽籤処理(図51)のステップS88の後に行われる処理の変形例を示すフローチャートである。図92中、図52と同じ内容の処理については同じステップ番号を付している。図52では、ステップS91又はステップS92の判別がNOのときには、BBゲーム数カウンタが13〜21の間であるか否かを判別することとしていたが、図92においては、ロック実行ゲームであるか否かを判別することとしている(ステップS93A)。そして、ロック実行ゲームである場合には、メインロック制御フラグ1をオンにセットし(ステップS100A)、ロック実行ゲームでない場合には、内部抽籤処理を終了することとしている。
次に、図93を参照して、図93は、ボーナス作動チェック処理(図63)の変形例を示すフローチャートである。図93中、図63と同じ内容の処理については同じステップ番号を付している。図63では、開始ゲームがBB1〜BB3である場合には、次にBBゲーム数カウンタに0をセットすることとしていたが(ステップS266)、図93においては、開始ゲームがBB1〜BB3である場合には、BB作動時ロック抽籤処理を行った後(ステップS265A)、BBゲーム数カウンタに0をセットする(ステップS266)。
このBB作動時ロック抽籤処理について、図94を参照して説明する。初めにメインCPU31は、ロック抽籤用乱数値格納領域に格納されている乱数値2を取得し、ロック抽籤用乱数値としてセットする(ステップS701)。続いて、メインCPU31は、ロックシナリオ抽籤テーブル(図91)に基づいて抽籤を行い(ステップS702)、この抽籤が当籤であるか否かを判別する(ステップS703)。この抽籤に当籤していない場合には、BB作動時ロック抽籤処理を終了する一方で、抽籤に当籤している場合には、当籤したシナリオデータ番号に基づいてロック実行ゲームをセットし(ステップS704)、BB作動時ロック抽籤処理を終了する。このようにすることにより、BB1〜BB3の作動時に予めロックをすべきゲーム数をまとめて決定することができる。
なお、図91において、設定値やBBの種類に応じてシナリオデータ番号についての抽籤値の情報を異ならせることとしてもよい。また、ロック実行ゲーム数についても図示したゲーム数以外のものとしてもよい。また、ロック実行ゲームが複数である場合には、獲得ポイントが「120」を超えることとなってしまう。この場合には、BB終了時AT抽籤テーブル(図45)において、獲得ポイント「〜120」や「〜180」について獲得ATゲーム数に対応する抽籤値の情報を規定することとすることが望ましい。
また、本実施の形態では、RT2遊技状態の方がRT1遊技状態よりもリプレイの当籤確率を高くしているが、RT1遊技状態の方がRT2遊技状態よりもリプレイの当籤確率を高くすることとしてもよい。これにより、RT1遊技状態においてSBを入賞させるか否かについて選択する必要性を高めることができる。
また、本実施の形態では、小役・リプレイ用データポインタ「8」「9」の判別に、中のリール3Cでビタ押しが要求されるところ、ビタ押しで停止操作を行うことができたか否かを判別することが困難な場合がある。そこで、中のリール3Cでビタ押しができた場合には、ビタ押しができたことを報知することとしてもよい。
また、本実施の形態では、RT3遊技状態が継続する遊技状態を、赤7リプレイ又はドンリプレイにかかわらず20ゲームとしているが、これに限られるものではない。すなわち、赤7リプレイが入賞した場合とドンリプレイが入賞した場合とでRT3遊技状態が継続するゲーム数を異ならせることとしてもよい。この場合において、赤7リプレイが入賞した場合をドンリプレイが入賞した場合よりも長くすることとしてもよく、逆に、短くすることとしてもよい。
また、本実施の形態では、WAIT時間とロック時間との関係を図89及び図90のように説明したが、これに限られるものではなく、スタートレバー6の操作後、常にWAITの残り時間の消化を待って回転を開始し、その後ロックすることとしてもよい。また、スタートレバー6が操作されることにより直ちに、リール3R,3C,3Lの順でリールの回転を開始させ、その後、停止操作を受け付けるまでの間、WAITの残り時間やロック時間の消化待ちすることとしてもよい。また、その他これら以外の態様であってもいい。
また、本実施の形態では、小役・リプレイ用データポインタ「8」又は「9」である場合に、順押しで停止操作を行うとリプレイ1又はリプレイ2が必ず入賞するとしているが、これに限られるものではなく、順押しで停止操作を行った場合であっても停止開始位置によっては赤7リプレイやドンリプレイが入賞することとしてもよい。
また、本実施の形態では、リール3L,3C,3Rの変則回転において、右のリール3R、中のリール3C、左のリール3Lの順で回転を開始することとしたが、これに限られるものではなく、中のリール3Cから回転を開始することとしてもよく、また、中のリール3C及び右のリール3Lを同時に回転を開始し、その後、左のリール3Lが回転することとしてもよい。すなわち、左のリール3L以外のリールから回転を開始することとすればよい。
また、本実施の形態では、ロック用乱数値である乱数値2による判定をボーナス中の特定ゲーム時でのみ行うこととしているが、これに限られるものではない。すなわち、ボーナス中には常に判定を行うこととしてもよく、さらには、ボーナス中以外の遊技状態でも判定を行うこととしてもよい。
さらに、本実施の形態のようなパチスロ1の他、他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として疑似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。