JP5411146B2 - 皮膚に触れた時に毒性がないピペリジン官能基含有ポリオルガノシロキサン、及び化粧品組成物中におけるそれらの使用 - Google Patents

皮膚に触れた時に毒性がないピペリジン官能基含有ポリオルガノシロキサン、及び化粧品組成物中におけるそれらの使用 Download PDF

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Description

本発明は、1個以上の立体障害ピペリジニル官能基を有する基少なくとも1個で置換されたシロキシル単位を1分子当たりに少なくとも1個含有し、皮膚に触れた時に毒性がない、新規のポリオルガノシロキサンに関する。
本発明はまた、本発明に従うポリオルガノシロキサンを含む改良型化粧品(美容用品、コスメチック用品を含む)組成物、並びにケラチン物質{特に皮膚(スキン)及び毛髪(ヘア)}の処置(トリートメント)のためにこれらの組成物を使用することにも関する。
多くの化粧品組成物は、ポリオルガノシロキサン(「シリコーン」)を含む。ポリオルガノシロキサンは、毛髪や皮膚に対するコンディショニング効果を提供するために用いることができる。ポリオルガノシロキサンはまた、皮膚、毛髪又は唇に適用した際の感覚効果(effets sensoriels)(いわゆるコスメチック効果)のためにも用いることができる。
従って、多くの異なる化学構造の(随意に異なる官能基を含有することができる)ポリオルガノシロキサンを化粧品組成物中に用いることが提唱されてきた。
皮膚に対する感覚剤として、水に対するバリヤーとしての働きをする保護剤として、消泡剤として、皮膚又は毛髪上に最初に擦りつけた際に現れる化粧品組成物からのクリーム状の白い物質を取り除くための添加剤(「デソーパー」)として、コンディショニング剤として及び皮膚軟化剤として、線状ポリジメチルオルガノシロキサン(PDMS)を用いることができる。
また、アミノ化ポリオルガノシロキサンを含む化粧品組成物も、しばしば染色に関する利点との組合せとして、報告されている。アミノ化基の存在は、毛髪に対するポリオルガノシロキサンの親和性を改善し、濯ぎ落とすことが予定される組成物及び予定されない組成物について、毛髪の良好なコンディショニングを提供する。
例えば、米国特許第6605577号明細書(Chemsil Silicones Inc.)、米国特許第6642194号明細書(Chemsil Silicones Inc.)、国際公開WO03/088939号(The Procter and Gamble Company)、国際公開WO03/066007号(Dow Corning)には、特定の官能基を有するポリオルガノシロキサンを含む化粧品組成物が記載されている。
本明細書において、用語「ケラチン物質」とは、皮膚、頭皮、毛髪、睫毛、眉毛、爪及び粘膜から選択される、美容(化粧)上又は皮膚科的に処置されるべき物質を意味するものとする。
本明細書において、用語「リーブ・イン(濯ぎなし)」化粧品又は皮膚科製品とは、処置すべきケラチン物質に適用した後に水で濯がない任意の製品を意味するものとする。
本明細書において用語「リンス・オフ(洗い落とし)」化粧品又は皮膚科製品とは、処置すべきケラチン物質に適用した後に水で濯ぐ任意の製品を意味するものとする。
ケラチン物質を洗浄するための多くの組成物が、先行技術において報告されてきている。仏国特許第2848829号明細書には、本質的に毛髪を洗浄することが意図される洗浄剤組成物であって、改善されたコスメチック特性、特に毛髪のもつれのほぐれやすさ(梳きやすさ)、滑らかさ、しなやかさ、柔順さ及び柔らかさに関して改善されたコスメチック特性を示すものが記載されている。これらの組成物は、少なくとも1種の両性界面活性剤のアルキルアンフォヒドロキシアルキルスルホネートと、500mm2/秒〜1000000mm2/秒の範囲の粘度を有する非有機変性シリコーン及び有機変性シリコーンから選択される少なくとも1種のシリコーンとを含む。
カナダ国特許第1201952号明細書には、泡立ち力が改善された化粧品組成物(特にシャンプー)の配合のための界面活性剤組成物が記載されている。これらの組成物は、
・ラウリルエーテルサルフェート等のアニオン性界面活性剤 3.75〜15重量%、
・アルキルアミドベタイン等の両性界面活性剤 1〜4.20重量%、
・ポリオキシエチレン化ソルビタン等のノニオン性界面活性剤 0.7〜3重量%、及び
・脂肪酸、アルキルイセチオネート、アルキルタウリド及びアルキルサルコシドから選択される「石鹸」 0.1〜4重量%
を含む。
米国特許出願公開第2004/0197287号明細書には、洗浄及びふけ防止特性が改善されたふけ防止シャンプーが記載されている。これらの組成物は、
・洗剤用界面活性剤 5〜50重量%、
・ふけ防止剤 0.1〜4重量%、
・脂肪酸エステル 0.1〜50重量%、
・ポリオキシエチレン化ソルビタン、及び
・水 少なくとも20重量%
を含む。
国際公開WO97/33561号には、目に対する刺激が少ない毛髪及び皮膚用の洗浄剤組成物が記載されている。これらの組成物は、
・ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤を含む界面活性剤混合物 5〜20重量%、並びに
・特にカチオン性ポリオール等の保湿剤 0.01〜3重量%
を含む。
最後に、仏国特許第2886145号明細書には、化粧品用途上許容できる水性媒体、少なくとも1種のアニオン性、ノニオン性又は両性洗剤用界面活性剤、少なくとも1種のカチオン性ポリマー及び立体障害基が有するアミン官能基を含むアミノ化シリコーン少なくとも1種を含む、ケラチン物質(特に毛髪)洗浄用の組成物が記載されている。これらの組成物は、良好な洗浄力及び泡立ち力を有しつつ、見た目及び触った時の毛髪の滑らかさ特性を改善することが可能である。
化粧品又は健康管理(ヘルスケア)製品中のある種の成分、例えば化学保存料、香料、着色料、化学的サンスクリーン(太陽光線遮断剤)、エタノール等は、皮膚刺激性(皮膚炎症)及び/若しくは不耐性(過敏症)の問題、又は接触アレルギーの問題さえも引き起こすことがある。敏感肌又は反応性肌とは、アレルゲンや刺激源に容易に反応して、角質層の遮断機能の減退及び上皮サイトカインの産生における不均衡に結び付く皮膚浸透性障害へとつながる皮膚である。皮膚浸透性の変化は、自覚的徴候及び他覚的徴候の発現をもたらす。
自覚的徴候の発現は特に、通常の化粧品又は健康管理製品を使用する際に観察される。これらは、かゆみ、ひきつれ感、ちくちく感、熱、刺すような痛み及びやけどのような痛みによって規定される。他覚的徴候は、不規則的に、乾皮症、脂漏性皮膚炎、毛細血管拡張症、鱗屑、赤斑、水疱又は浮腫となって現れる。
専門家によれば、自覚的及び他覚的徴候は、化粧品の適用直後に短期間現れることもあるし、一時的に目立つということもあるし、長い間、一日中又は1日の間に断続的に続くこともある。従って、これらの徴候は目立たないこともあれば深刻なこともあり、医師の助言を必要とすることがある。
従って、先行技術に記載された組成物は、ある種の不完全性を示すことがある。特に、最高に強力なシャンプーは、希薄製品が眼球に流れ込んだ時に目のちくちくした痛みを引き起こすことがあり、これは子どもには頻繁に起こる。さらに、これらのシャンプーの内の多くは、赤班やかゆみ、ちくちく感のような不快な敏感肌反応を人々に引き起こすことがある。例えば仏国特許第2886145号明細書に記載された立体障害基が有するアミン官能基を含むある種のアミノシリコーンの場合に、このようなことが起こり得る。これらのアミノシリコーン(より一般的には「HALSシリコーン」と称される)は、皮膚感作(皮膚過敏)の問題を示すことがあり、感作物質「R43」として分類される。皮膚感作特徴を示す化粧品原料は、国によっては非常に限定された用法に制限される(例えば欧州については、欧州化粧品指令(European Cosmetics Directive)No.76/768/EECを見よ)。
例えば欧州では、指令67/548/EECのAnnex VI、第28回技術の進歩に対する適応(2001/59/EC)の基準に従って、化学物質又は調合剤は、皮膚に触れた時に感作を引き起こすことがある場合に、皮膚感作物質「R43」と分類される。皮膚に触れた時の感作は、かなりの数の人々において、又は動物に対する適当な試験によって、観察されてきていなければならない。
従って、モルモットを用いたいくつかの試験方法が存在する:Magnusson and Kligman試験又はBuehler試験。近年、「局部リンパ節アッセイ(Local Lymph Node Assay)」(LLNA)試験が科学界で有効と認められて採用されるようになっており、OECDガイドライン429の形で又は前記指令67/548/EECのannex V、第29回技術の進歩への適応(2005/73/EC)に記載された方法の形で示されている。この試験は、マウスに対して実施され、その物質の適用箇所の真下の神経節におけるリンパ球の増殖の誘発に基づく。その結果により、試験した原料を感作物質R43と分類すべきかどうかが決定される。
米国特許第6605577号明細書 米国特許第6642194号明細書 国際公開WO03/088939号 国際公開WO03/066007号 仏国特許第2848829号明細書 カナダ国特許第1201952号明細書 米国特許出願公開第2004/0197287号明細書 国際公開WO97/33561号 仏国特許第2886145号明細書
本出願人は、驚くべきことに、立体障害ピペリジニル官能基を有する基少なくとも1個で置換されたシロキシル単位を1分子当たりに少なくとも1個含有する新規のポリオルガノシロキサンであって、皮膚に触れた時に毒性がなく、特に滑らかで非攻撃性の化粧品組成物中に配合した時に良好な使用品質並びに優れた洗剤及びコスメチック特性を示す前記ポリオルガノシロキサンを見出した。
従って、本発明の第1の主題は、立体障害ピペリジニル官能基を少なくとも1個含む官能基V少なくとも1個で置換されたシロキシル単位を1分子当たりに少なくとも1個含有し、皮膚に触れた時に毒性がない、ポリオルガノシロキサンAであって、調製後に、分子量Mが1000ダルトン未満(1ダルトン=1g/モル)であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの選択的分離を可能にする技術によって、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合を全分子分布に対して1%未満の値まで減少させた、前記ポリオルガノシロキサンAにある。
従って、本発明に従う新規のポリオルガノシロキサンAは、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合が全分子分布に対して1%未満の値まで減少したので、もはや「感作物質R43」とは分類されないという利点を示し、従って制限なく化粧品分野において用いることができる。実際、これらを化粧品組成物中に配合した場合、これらの化粧品組成物はもはや皮膚及び頭皮に対する不快な反応を示さず、優れたレベルの目の耐性を有する。これらは同時に、良好なレベルの洗浄特性並びに優れたコスメチック特性、特に皮膚、頭皮、毛髪、睫毛、眉毛、爪及び粘膜等のケラチン物質に関して良好なレベルの柔らかさを有し、毛髪の場合にはこの良好なレベルの柔らかさに加えてもつれのほぐれやすさ及び/又は滑らかさに関しても良好な特性を有する。
シリコーンオイルの混合物中の分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの選択的分離は、例えば「脱蔵(揮発分除去)」と称される技術によって実施することができる。この技術は、一般的にポリマーの精製の分野において用いられる。シリコーンポリマーの製造方法においては、重合反応が理論的に完了して全モノマーがポリマーに転化されるべきであるが、現実的には重合反応は、特に溶液重合法や塊重合法においては、特に反応の間に重合媒体の粘度が上昇するため、決して完了しないことが知られている。従って、実際上は得られるポリマーは、未反応モノマー、添加された又は反応の間に蓄積した1種以上の溶媒、及び反応の間に生成したオリゴマー等の残留揮発性化合物を含有するのが一般的である。前記の技術は、ポリマー脱ガス操作から成る。これは、1つ又は2つ以上の直列に配置されて段々高真空度になるフラッシュタンク(「脱蔵装置」とも称される)中で熱いポリマー(特に溶液又は溶融物の形のもの)を減圧、好ましくは大気圧より低い圧力にすることによって、実施される。特に、前記ポリマーを、溶融物の形でフラッシュタンク中に押出し、残留揮発性化合物とこれらの化合物を含有しない回収すべきポリマーとの間の分離を促進するために、例えば「降下する糸状物」の形で分けることができる。このような脱ガス法は、例えば米国特許第2970089号明細書、米国特許第3853672号明細書、米国特許第3928300号明細書、米国特許第号明細書4294652号明細書、米国特許第4383972号明細書、米国特許第5453158号明細書、米国特許第5540813号明細書及び米国特許第5874525号明細書に記載されている。
立体障害ピペリジニル基で官能化されたポリオルガノシロキサンの調製の際には、標準的な脱蔵工程(150〜200℃の範囲の温度、3〜10ミリバールの範囲の圧力で1〜2時間)が行われるのが一般的であり、分子量Mが1000ダルトン未満であるオリゴマーの割合は常に全分子分布の1%より大きい(一般的にはこの割合は全分子分布の2〜2.5%程度である)
従って、市場で入手可能な立体障害ピペリジニル基で官能化されたポリオルガノシロキサン(例えば「HALSシリコーン」)はすべて、分子量Mが1000ダルトン未満であるオリゴマーの割合が全分子分布の1.5%より大きいものである(この割合は一般的に全分子分布の2〜2.5%程度である)
本発明の目的のためには、当業者は、脱蔵工程を充分長い時間続けることを理解することが重要である(例えば標準的な温度及び圧力条件:150〜200℃の範囲の温度及び3〜10ミリバールの範囲の圧力について、脱蔵時間は、標準的な脱蔵についての1〜2時間に代えて3〜9時間とする)。脱蔵時間は、分子量Mが1000ダルトン未満であるものの割合が全分子分布の1%未満までとなるように、操作条件(温度、圧力等)に応じて決定され、この割合は、慣用の測定技術、例えばゲル透過クロマトグラフィー(GPC)等によって測定することができる。
第1の別態様に従えば、前記ポリマーに不活性揮発性物質を添加することも可能である。この物質は、発泡剤若しくは膨張剤若しくはストリッピング剤、又は脱蔵補助流体若しくは脱蔵助剤という用語で一般的に知られているものである。これらの条件下において、ポリマーの脱ガスは、この添加の結果として得られた混合物を熱い状態で減圧下で前記のもののようなフラッシュタンク中で発泡させることから成る。この発泡の結果として、ストリッピング剤が溶融ポリマー内に多数の気泡を形成させ、得られる発泡体のかなり増大した表面積によって、ポリマー内に含有される残留揮発性化合物の拡散によるストリッピングが促進される。ストリッピング剤の例は、米国特許第3668161号明細書、米国特許第3773740号明細書、米国特許第4195169号明細書、米国特許第4537954号明細書、米国特許第5350813号明細書、米国特許第5380822号明細書及び20米国特許第6410683号明細書に記載されている。これらは一般的に、標準条件下において液状であって脱ガス条件下において易揮発性である流体、例えば水、アルコール若しくはケトン、又は水中の二酸化炭素の溶液等である。米国特許第5691445号明細書及び米国特許第5861474号明細書には、これらの慣用のストリッピング剤を過臨界流体(即ち注入条件下においては通常気体状であるが注入の間に加えられた高圧によってポリマー中で溶液状に保たれる流体)に置き換えることが提唱されている。従って、例えば窒素、二酸化炭素及びアルカン(特にC4〜C6アルカン)を用いることが提唱されている。
シリコーンの分野においては、物質の粘度に応じて、除去すべき成分の選択的分離のための様々な装置及び方法を用いることができる。
好ましい実施態様に従えば、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合の減少は、バッチ式反応器、流下薄膜式蒸発器、スクレープ薄膜式蒸発器、遠心分離蒸発器又は連続フラッシュ蒸発器によって行われる。
バッチ式反応器は、精製されるべき液状物を入れて可動体(例えばフォーク状物、リボン状物、プロペラ状物及び/又はタービン)によって機械的に撹拌され、外壁(二重ジャケット又はシェル)で加熱される反応器である。熱交換器を例えばコイルの形でこの反応器に加えてもよい。好適な気体定量供給装置によって、非凝縮性気体を注入可能にすることができる。反応器の頂部には、凝縮器が取り付けられ、真空ポンプに連結される。操作は、加熱し、随意に圧力を下げ、液状物から蒸発した揮発性物質を凝縮させることから成る。操作時間が長いほど生成物が純粋になる。
流下薄膜式蒸発器は、平均的な粘度を有する物質にとって好適である。流体は、厚みの小さい層(薄膜と称される)を生じるように、加熱された壁の上に連続的に注がれる。薄膜の利点は、液層が薄ければ生成する蒸気がより一層容易に通り抜けられるようになるということである。薄膜はその自重の作用下で装置の壁に沿って進行して薄膜のかき混ぜを引き起こし、これが熱の移動及び気相に向けた揮発性物質の搬送にとって有利である。液体は一般的に上から下に流れ、精製されて採集される。流下薄膜式蒸発器は一般的に縦型管(随意に多数集まったもの)から成る。装置は、蒸気を集め、それらを真空系統に連結された凝縮器に搬送する。所定の純度を達成するためには、この蒸発器に複数回通すことや、一連の複数の蒸発器を組み合わせることが必要な場合もある。これらの蒸発器中を非凝縮性気体でフラッシュ洗浄することも可能である。
スクレープ薄膜式蒸発器については、混合効率を高めるため及び随意にもっと高粘度の物質を用いて作業するために、加熱された円筒体上で連続的に形成される薄膜を回転システムによって揺り動かすことができる。熱の移動及び気相に向けた揮発性物質の搬送にとって有利な薄膜のかき混ぜを強化するために、円筒体の表面全体をスウィープするスクレーパーをローター(回転部材)に備え付ける。液体は一般的にその自重の作用によって又は「アルキメデス・ポンプ」作用を持つスクレーパーの幾何学構造によって上から下に流れ、精製されて採集される。これらの蒸発器中を非凝縮性気体でフラッシュ洗浄することも可能である。所定の純度を達成するためには、この蒸発器に複数回通すことや、一連の複数の蒸発器を組み合わせることが必要な場合もある。
遠心分離蒸発器は、同じ原理に基づく:これらの蒸発器には、熱交換プレートから成るローターの中央に液体が供給される。ローターの回転運動によって流体に与えられる加速度が流体を外側に向けて推進させる。放出された蒸気は、適当な分離ゾーンで採集され、真空系統に連結された凝縮器と接触せしめられる。
連続フラッシュ蒸発器については、熱交換タイプのシステム、例えばジャケット付き円筒状加熱用物体に、流体が連続的に供給される。熱交換表面の流体を取り替えるために、加熱用物体に内部ミキサー、例えば静的ミキサーが設けられる。熱い流体は随意に、減圧下のフラッシュポット中で圧力下に到達する。揮発性物質が気化し、液体は採集装置に向かう。交換器中で蒸気が凝縮して、別々に採集される。
本発明の好ましい実施態様に従えば、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合の減少は、分子量Mが1000ダルトン未満であるものの割合が全分子分布の1%未満となるまでの3〜20ミリバールの範囲の減圧下で100〜210℃の範囲の温度における強脱蔵によって、行われる。
用語「強脱蔵」とは、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合が全分子分布の1%未満となるまで脱蔵を続けることを意味するものとする。例えば、約4ミリバールの減圧については、「強脱蔵」時間は、「標準的脱蔵」についての1〜2時間に代えて、3〜9時間となる。
別の好ましい実施態様に従えば、本発明に従う皮膚に触れた時に毒性がないポリオルガノシロキサンAは、ケイ素原子に直接結合する官能基V少なくとも1個で置換されたシロキシル単位を1分子当たりに少なくとも1個含有することを特徴とし、ここで、該官能基Vは、1個以上の立体障害ピペリジニル官能基を有する基であって、以下の(a)及び(b):
(a)式(I)の基:
Figure 0005411146
[式中:
●基R5は同一であっても異なっていてもよく、1〜3個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキル基及びフェニル基から選択され;基R6は水素基、基R5又はO*原子を表わし;
●R4は以下のもの:
・2〜18個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキレン基;
・アルキレン部分が直鎖状又は分岐鎖状であって2〜20個の炭素原子を有するアルキレン−カルボニル基;
・アルキレン部分が直鎖状又は分岐鎖状であって2〜12個の炭素原子を有し且つシクロヘキシレン部分がOH基及び随意としての1〜4個の炭素原子を有する1又は2個のアルキル基を有するアルキレン−シクロヘキシレン基;
・式R7−O−R7の基(ここで、基R7は同一であっても異なっていてもよく、1〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を表わす);
・式R7−O−R7の基(ここで、基R7は上記の意味を持ち、但し、それらの一方又は両方が1又は2個の−OH基で置換されているものとする);
・式R7−COO−R7の基(ここで、基R7は上記の意味を持つ);及び
・式R8−O−R9−O−CO−R8の基(ここで、基R8及びR9は同一であっても異なっていてもよく、2〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を表わし、基R9は随意にヒドロキシル基で置換されていてもよい):
より成る群から選択される二価炭化水素基であり;そして
●Uは−O−又は−N(R10)−を表わし、ここで、R10は水素原子、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキル基及び次式(II)の二価基:
Figure 0005411146
{ここで、R12はR4について上記したのと同じ意味を持ち、
11は1〜12個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状二価アルキレン基を表わし、
該二価基(II)の原子価結合の内の一方(R11についてのもの)は−NR10−の原子に結合し、もう一方(R12についてのもの)はケイ素原子に結合し;
基R13は同一であっても異なっていてもよく、1〜3個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキル基及びフェニル基から選択され;そして
基R14は水素基、基R13又はO*原子を表わす}
より成る群から選択される基である];
(b)式(III)の基:
Figure 0005411146
[式中:
●R'4
・次式(IV)の三価基:
Figure 0005411146
(ここで、mは2〜20の数を表わす)、及び
・式(VI)の三価基:
Figure 0005411146
(ここで、pは2〜20の数を表わす)
より成る群から選択され;
●U'は−O−又は−N(R12)−を表わし、ここで、R12は水素原子及び1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキル基より成る群から選択される基であり;そして
●R5及びR6は式(I)の場合に与えたものと同じ意味を持つ]
より成る群から選択され、そして、
該ポリオルガノシロキサンAは、調製後に、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの選択的分離を可能にする技術によって、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合が全分子分布に対して1%未満の値まで減らされたことを特徴とする。
少なくとも1個の官能基V(例えば1個以上の立体障害ピペリジニル官能基を有する基等)で置換されたシロキシル単位を1分子当たりに少なくとも1個含有するポリオルガノシロキサンであって、しかし分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合が全分子分布に対して1.5%超であるもの(一般的にそれらは2〜2.5%の範囲の割合を示す)は、よく知られている。例えば、Bluestar Silicones社よりRHODORSIL(登録商標)Huile 21645、Hydrosoft(登録商標)オイル又はRHODORSIL(登録商標)Huile 21650の名称で提供されるものや、欧州特許第0665258号公報又は米国特許第5721297号明細書に記載された手順に従って調製されたものを挙げることができる。特に、ヒドロシリル化反応によって官能基Vをグラフトさせることを含む方法を挙げることができる。
また、官能基Vを含まないポリオルガノシロキサンとケイ素原子に結合した官能基Vを含むポリオルガノシロキサンとからの再分配又は再配置方法も挙げられる。例えば、好適な再分配又は再配置方法は、次の工程を含むことができる:
1.ポリジメチルシロキサン、好ましくは環状ポリジメチルシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、及びケイ素原子に結合した官能基Vを含む環状ポリメチルシロキサンを接触させる;
2.加熱し、塩基性触媒(例えば強塩基)を導入し、そして反応させる;そして
3.(例えば弱酸を用いて)中和し、次いで標準的な脱蔵を行い、冷却し、取り出すことによって、官能基Vを含むポリオルガノシロキサンを単離する。
これらのポリオルガノシロキサンは、本発明に従う皮膚に触れた時に毒性がないポリオルガノシロキサンAを調製するための優れた原料を構成することができる。従って、これらのポリオルガノシロキサンは、本発明に従う皮膚に触れた時に毒性がないポリオルガノシロキサンAを提供するように本発明に従って処理される。これらの立体障害基を有するアミノシリコーンは、溶液、分散体、ミクロエマルション又はエマルションの形で提供することができる。
有利には、ポリオルガノシロキサンAは、次式(VIII)で表わされるシロキシル単位から成る。
Figure 0005411146
{式中:
(1)記号Zは同一であっても異なっていてもよく、R15又は官能基Vを表わし;
(2)記号R15、R16及びR17は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、随意に置換された直鎖状又は分岐鎖状C1〜C12アルキル基、随意に置換されたC5〜C10シクロアルキル基、随意に置換されたC6〜C18アリール基、随意に置換されたアラルキル基又は基−OR18(ここで、R18は水素、1〜15個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状若しくは環状アルキル基又はエポキシド及び/若しくはポリエーテル官能基を含む炭化水素基を表わす)を表わし;
(3)官能基Vは上記のものと同じ定義(=1個以上の立体障害ピペリジニル官能基を有する基)を有し;そして
(4)官能基Vを持たないシロキシル単位の数は1〜800の範囲であり、官能基Vを持つシロキシル単位の数は1〜50の範囲であり、そしてwは0<w<50、yは8<y<798である。}
別の好ましい実施態様に従えば、式(VIII)のポリオルガノシロキサンAは線状(w=0)であり、式(VIII)の記号R15、R16及びR17はメチル基である。
特に好ましい実施態様に従えば、本発明に従うポリオルガノシロキサンAは、次の一般式(IX)の化合物である。
Figure 0005411146
(式中:
・各種単位は鎖中でランダムに分布され;
・pは0以上、好ましくは1〜2000の範囲の数を表わし;
・rは0以上、好ましくは1〜2000の範囲の数を表わし;
・qは1以上、好ましくは1〜50の範囲の数を表わし;
・R10は1〜18個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキル基を表わし;
・基Uは上記のU'と同じ意味を持ち、R11は上記のR'4と同じ意味を持ち、そしてR12は上記のR6と同じ意味を持つ。)
好ましい実施態様に従えば、和p+rは1〜800の範囲である。
別の好ましい実施態様に従えば、官能基Vは、次式(X)のプロピルオキシテトラメチルピペリジン基である。
Figure 0005411146
ケイ素原子の0.8〜4%が本発明に従って官能基Vで置換された、皮膚に触れた時に毒性がないポリオルガノシロキサンAは、特に下記の化粧品組成物中に用いられた時に、特に有利である。
別の特に好ましい実施態様に従えば、官能基Vは、シリコーンオイルの総重量に対して2〜4重量%の量で存在させる。
本発明の別の主題は、化粧品用途上許容できる媒体(以下、化粧品許容媒体と言う)中に本発明に従う前記の少なくとも1種のポリオルガノシロキサンAを含むことを特徴とする、皮膚に触れた時に毒性がない化粧品及び/又は皮膚科用組成物に関する。
本発明に従う組成物は、化粧品用途上許容できる水性媒体を含有する。これらは、3.5〜11の範囲であってよいpH、好ましくは5.5〜11の範囲、さらにより一層好ましくは5.5〜8.5の範囲であることができるpHを有する。
本発明に従う組成物用の「化粧品許容媒体(化粧品許容キャリヤー)」は、より特定的には、水及び随意としての化粧品用途上許容できる有機溶媒から成る。
「化粧品許容媒体」
化粧品許容媒体としては、本発明に従うポリオルガノシロキサンAを配合することができ且つ予定される用途に望まれる形の化粧品組成物を得ることが可能なものであれば、任意のものを使用することができる。様々なタイプの配合物用の様々な化粧品許容媒体が、当業者に知られている。
化粧品許容媒体の例としては、水性媒体(水を含むもの)、アルコール性媒体(アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、エチレングリコール及びポリエチレングリコールを含むもの)プロピレングリコール、水性−アルコール性媒体(水とアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、エチレングリコール又はポリエチレングリコールとを含むもの)を挙げることができる。また、ある種の揮発性又は不揮発性オイルを用いることもできる。例えば、シクロペンタシロキサン、例えばBluestar Silicones社より販売されているMirasil CM5等が挙げられる。
当業者であれば、所望のタイプの配合物に適した媒体及び予定される用途に適した媒体をどのように選択するかを知っている。例えば、シャンプー又はシャワージェル用には一般的に水性媒体が用いられる。クリームの形の組成物にはプロピレングリコール媒体を用いることができる。メーキャップ組成物、例えばファウンデーション用には、シクロメチコン媒体を用いることができる。
界面活性剤
前記組成物には、少なくとも1種の界面活性剤を含ませることができる。この界面活性剤は、様々な界面活性剤の混合物であることができる。この界面活性剤は、少なくとも1種の、単独の又は混合物としての、アニオン性界面活性剤であるのが好ましい。界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、両性(双極性又は真の両性)界面活性剤、中性界面活性剤及び/又はカチオン性界面活性剤を単独で又は混合物として追加的に含むことができる。少なくとも1種の両性界面活性剤及び随意としてのアニオン性界面活性剤を含む組成物が、特に滑らかさの理由で、特に有利である。組成物中の界面活性剤の総量は、5〜30重量%の範囲であることができる。
シャンプー等の毛髪処置用組成物については、界面活性剤の量は10〜20重量%の範囲であるのが有利である。かかる組成物には、塩、例えば塩化ナトリウム又は塩化アンモニウムを、有利には3重量%未満の量で含ませることができる。
シャワージェルのような皮膚処置用組成物については、界面活性剤の量は5〜15重量%の範囲であるのが有利である。かかる組成物にも、塩、例えば塩化ナトリウム又は塩化アンモニウムを少なくとも2重量%含ませるのが好ましい。
界面活性剤全体に対するアニオン性界面活性剤の重量割合は、好ましくは50%超、さらに好ましくは70%超とする。
アニオン性界面活性剤は、次の界面活性剤から選択することができる。
・アルキルエステルスルホネート、例えば式R−CH(SO3M)−CH2COOR'のもの、又はアルキルエステルサルフェート、例えば式R−CH(OSO3M)−CH2COOR'のもの
(ここで、RはC8〜C20アルキル基、好ましくはC10〜C16アルキル基を表わし、
R'はC1〜C6アルキル基、好ましくはC1〜C3アルキル基を表わし、
Mはアルカリ若しくはアルカリ土類カチオン、例えばナトリウム、又はアンモニウムカチオンを表わす)
(全く特定的には、基RがC14〜C16であるメチルエステルスルホネートを挙げることができる);
・アルキルベンゼンスルホネート(より特定的にはC9〜C20のもの)、第1又は第2アルキルスルホネート(特にC8〜C22のもの)、アルキルグリセロールスルホネート;
・アルキルサルフェート、例えば式ROSO3Mのもの
(ここで、RはC10〜C24、好ましくはC12〜C20のアルキル又はヒドロキシアルキル基を表わし;
Mは上記と同じ定義のカチオンを表わす);
・アルキルエーテルサルフェート、例えば式RO(OA)nSO3Mのもの
(ここで、RはC10〜C24、好ましくはC12〜C20アルキル又はヒドロキシアルキル基を表わし;
OAはエトキシ化及び/又はプロポキシ化基を表わし;
Mは上記と同じ定義のカチオンを表わし;
nは一般的に1〜4の範囲で変化する)
(例えばn=2のラウリルエーテルサルフェート);
・アルキルアミドサルフェート、例えば式RCONHR'OSO3Mのもの
(ここで、RはC2〜C22、好ましくはC6〜C20アルキル基を表わし、
R'はC2〜C3アルキル基を表わし、
Mは上記と同じ定義のカチオンを表わす)
並びにそれらのポリアルコキシル化(エトキシ化及び/又はプロポキシ化)誘導体(アルキルアミドエーテルサルフェート);
・飽和又は不飽和脂肪酸の塩、例えばC8〜C24、好ましくはC14〜C20のものとアルカリ土類カチオンとの塩、N−アシル−N−アルキルタウレート、アルキルイセチオネート、アルキルスクシナメート及びアルキルスルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル又はジエステル、N−アシルサルコシネート、及びポリエトキシカルボキシレート;
・ホスフェートモノエステル及びジエステル、例えば式(RO)x−P(=O)(OM)xのもの
{ここで、Rはアルキル、アルカリール、アラルキル又はアリール基(これらの基は随意にポリアルコキシル化されていてよい)を表わし、
x及びx'は1又は2であり、但し、xとx'との合計は3であり、そして
Mはアルカリ土類カチオンを表わす}。
非イオン(ノニオン)性界面活性剤は、次の界面活性剤から選択することができる。
・アルコキシル化脂肪族アルコール
・アルコキシル化トリグリセリド
・アルコキシル化脂肪酸
・アルコキシル化ソルビタンエステル
・アルコキシル化脂肪族アミン
・アルコキシル化ジ−(1−フェニルエチル)フェノール
・アルコキシル化トリ−(1−フェニルエチル)フェノール
・アルコキシル化アルキルフェノール
・エチレンオキシドと、プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合から得られる疎水性化合物との縮合から得られる生成物、例えばBASF社より販売されているPluronic類;
・エチレンオキシドの縮合から得られる生成物、プロピレンオキシドとエチレンジアミンとの縮合から得られる化合物、例えばBASF社より販売されているTetronic類;
・アルキルポリグリコシド、例えば米国特許第4565647号明細書に記載されたもの;
・(例えばC8〜C20の)脂肪酸のアミド。
両性界面活性剤(イオン性基及び反対電荷の潜在的イオン性基を含む真の両性界面活性剤、又は2つの反対電荷を同時に含む双性イオン性界面活性剤)は、次の界面活性剤から選択することができる。
・一般的にベタイン類、特に例えばラウリルベタイン(Rhodia社からのMirataine BB)又はオクチルベタインのカルボキシベタイン類;アミドアルキルベタイン類、例えばコカミドプロピルベタイン(CAPB)(Rhodia Chimie社からのMirataine BDJ);
・スルホベタイン類又はサルタイン類、例えばコカミドプロピルヒドロキシサルタイン(Rhodia社からのMirataine CBS);
・アルキルアンフォアセテート及びアルキルアンフォジアセテート、例えばココ又はラウリル鎖を含むもの(特にRhodia社からのMiranol C2M、C32、L32);
・アルキルアンフォプロピオネート又はアルキルアンフォジプロピオネート(Miranol C2M SF);
・アルキルアンフォヒドロキシプロピルサルタイン(Miranol CS)。
カチオン性界面活性剤は、第1、第2又は第3級脂肪族アミン塩(随意にポリエトキシ化されたもの)、第4級アンモニウム塩、例えば塩化又は臭化テトラアルキルアンモニウム、アルキルアミドアルキルアンモニウム、トリアルキルベンジルアンモニウム、トリアルキルヒドロキシアルキルアンモニウム又はアルキルピリジニウム、イミダゾリン誘導体、カチオン性特徴を有するアミンの酸化物から選択することができる。
安定剤及び/又はコンディショニング剤及び/又はコンディショニング助剤
本発明に従う化粧品組成物には、少なくとも1種の安定剤及び/又はコンディショニング剤及び/又はコンディショニング助剤を有利に含ませることができる。これらは、「懸濁剤」と称されることもある。「コンディショニング助剤」とは、その物質を存在させることによって他の化合物(例えばオイル又はシリコーン)に関連するコンディショニングが改善されるものを意味する。これらの物質は、式(I)のポリオルガノシロキサンとは異なる物質であるものと解される。かかる物質は、当業者に周知である。本発明に従う組成物には、数種のこれらの物質(混合物又は組合せ物)を、それらの効果を組み合わせるため及び/又は相乗効果を作り出すために、含ませることができる。さらに、ある物質はいくつかの機能を有することができる。これは、例えば多糖類及びそれらのカチオン性誘導体、例えばグアールのカチオン性誘導体の場合である。
かかる物質の重量割合は、多糖類及びその他の物質について、典型的には0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜8重量%であることができる。
安定剤の例としては、以下のものを挙げることができる。
・架橋ポリアクリレート、例えばBF Goodrich社若しくはNoveon社から販売されているCARBOPOL若しくはCARBOMERタイプ、RITA社より販売されているACRITAMERタイプ又はGoldschmidt社より販売されているTEGO CARBOMERタイプのポリマー。これらの化合物は組成物に対して典型的には0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜2重量%の量で存在させることができる。
・アクリレート/アミノアクリレート/イタコネートのコポリマー、National Starch社よりSTRUCTURE PLUSの商品名で販売されているC10〜C30アルキルPEG 20。これらの化合物は、組成物に対して典型的には0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜2重量%の量で存在させることができる。
・組成物中で網状構造を形成する不溶性固体。これらはエチレングリコールの脂肪酸モノ−及び/又はジエステルであることができ、この脂肪酸はC16〜C18のものであるのが好ましい。これは特にエチレングリコールジステアレート(EGDS)、例えばRhodia社よりMIRASHEENの商品名で他の成分を含む濃厚物として販売されているものであることができる。この化合物は、組成物に対して典型的には3〜10重量%、好ましくは5〜8重量%の量で存在させることができる。
また、粘度上昇剤、ゲル化剤又はテキスチャー剤、例えばISP社又はRohm & Haas社より販売されているACULYNEタイプのアニオン性アクリルコポリマー、多糖類及びそれらの非カチオン性誘導体、例えばヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体、ヒドロキシプロピルグアールのようなグアールの非イオン性誘導体(例えばRhodia社より販売されているJaguar HP)、カロブ(イナゴマメ)、タラガム若しくはカッシアガム、キサンタンガム(例えばRhodia社より販売されているRhodicare)、サクシノグリカン類(例えばRhodia社より販売されているRheozan)、アルギナート、カラギーナン、キチン誘導体又はテキスチャー機能を有するその他の任意の多糖類を挙げることもできる。これらの多糖類及びそれらの誘導体は、単独で加えることもでき、他の多糖類との相乗効果がある組合せとして加えることもできる。これらの化合物は、組成物に対して典型的には0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜1重量%の量で存在させることができる。
安定剤及び/又はコンディショニング剤及び/又はコンディショニング助剤の例としては、以下のものを挙げることができる。
・多糖類から誘導されたカチオン性ポリマー、例えばセルロースのカチオン性誘導体、澱粉のカチオン性誘導体、グアールのカチオン性誘導体、カロブのカチオン性誘導体、
・合成カチオン性ポリマー、
・これらの物質の混合物又は組合せ物。
コンディショニング剤の機能を提供することができるカチオン性ポリマー(合成のもの又はそうではないもの)は、特にポリクオタニウムタイプのポリマー、例えばポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−2、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−5、ポリクオタニウム−6(Nalco社から入手できるMerquat 1000とも称されるもの)、ポリクオタニウム−7(Nalco社から入手できるMerquat 5500とも称されるもの)、ポリクオタニウム−8、ポリクオタニウム−9、ポリクオタニウム−10(Amerchol社から販売されているPolymer JR 400とも称されるもの)、ポリクオタニウム−11、ポリクオタニウム−12、ポリクオタニウム−13、ポリクオタニウム−14、ポリクオタニウム−15、ポリクオタニウム−16、ポリクオタニウム−17、ポリクオタニウム−18、ポリクオタニウム−19、ポリクオタニウム−20、ポリクオタニウム−22(Nalco社から入手できるMerquat 280、281、298とも称されるもの)、ポリクオタニウム−24、ポリクオタニウム−27、ポリクオタニウム−28、ポリクオタニウム−29(Amerchol社から入手できるKytamer KCOとも称されるもの)、ポリクオタニウム−30、ポリクオタニウム−31、ポリクオタニウム−32、ポリクオタニウム−33、ポリクオタニウム−34、ポリクオタニウム−35、ポリクオタニウム−36、ポリクオタニウム−37、ポリクオタニウム−39(Nalco社から入手できるMerquat 3300、3331とも称されるもの)、ポリクオタニウム−44、ポリクオタニウム−27(Nalco社から入手できるMerquat 2001とも称されるもの)及びポリクオタニウム−55である。
グアールのカチオン性誘導体は、配合物の安定剤、コンディショニング剤及び/又はコンディショニング助剤の機能を有することができる。例として、次のものを挙げることができる。
・グアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(RHODIA社より販売されているJaguar C13S、Jaguar C14S、Jaguar C17、Jaguar Excel、Jaguar C 2000)、
・ヒドロキシプロピルグアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(RHODIA社より販売されているJaguar C162)、
・セルロースポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)−2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム−プロピルエーテルクロリド又はポリクオタニウム−10。
別のポリオルガノシロキサン
本発明に従う組成物には、ポリオルガノシロキサンAとは異なるポリオルガノシロキサンを含ませることができる。この別のポリオルガノシロキサンは、例えば化粧品許容媒体中の第2の群の液滴としてエマルションの形で存在させることができる(コエマルションとも称される)。この別のポリオルガノシロキサンは、混合液滴エマルションとして(これは混合エマルションと称することができる)又はポリオルガノシロキサンA中に分散させた液滴として(これはマルチエマルションと称することができる)、ポリオルガノシロキサンAと混合することもできる。
ポリオルガノシロキサンAとは異なるポリオルガノシロキサンは、極性基を含むポリオルガノシロキサンであることもでき、非極性ポリオルガノシロキサンであることもできる。
極性基を含むポリオルガノシロキサンの例としては、ジメチコノール類、アモジメチコン類、トリメチルシリルアモジメチコン、ジメチコンコポリオール、3元コポリオール類、Silatrizole、ジメチコンコポリオールアミン、シリコーンクオタニウム(CTFAシリコーンクオタニウム−1〜10)を挙げることができる。
非極性ポリオルガノシロキサンの例としては、ポリジメチルオルガノシロキサン類(PDMS又はジメチコン)、フェニル基を有するシリコーン類、セスキシロキサン類(構造「T」)及びシリケート類(構造「Q」)、架橋シリコーン類、シリコーン基を含むコポリマー類、シリコーン樹脂類、シリコーンワックス類、揮発性アルキルメチルシロキサン類を挙げることができる。
ポリオルガノシロキサンAについてと同様に、ポリオルガノシロキサンAとは異なるポリオルガノシロキサンのエマルションは、その場で乳化させることによって調製することもでき、前もって乳化させることによって調製することもでき、0.15μm未満、又は0.15μm〜2μmの範囲、又は2μm又はそれより大きい液滴寸法を有することができる。下記のエマルションについての説明を参照されたい。
UVスクリーニング剤(UVフィルター)
本発明に従う組成物には、UVスクリーニング剤を含ませることができる。これらは有機又は無機剤であることができる。これらは例えば二酸化チタン、酸化亜鉛又は酸化セリウムをベースとする粒子(好ましくはナノ粒子の形で、必要ならばケイ素やアルミニウムの酸化物又は水酸化物をベースとする層で被覆されたもの)の分散体、例えばRhodia社よりMirasun(登録商標)TiW60の商品名で販売されている分散体のような無機剤であることができる。これらはまた、有機分子であることもできる。かかる分子は当業者に周知である。有機分子の例としては、次の化合物を挙げることができる:Eusolex OCR又はEusolex 6300(Merck社);Parsol 1789、Parsol HS又はParsol MCX(Givaudan Roure社);Mexoril SX(Chimex社); Escalol 567、Escalol 587又はEscalol 507(ISP/Van Dyk社);Uvinul MS-40、Uvinul T-150又はSpectrasorb UV-24(BASF社);Neo Heliopan MA又はNeo Heliopan Type E 1000(Haarmann & Reimer社);Tinosorb M(Ciba社)、Homomenthyl salicylate。
その他の成分
前記組成物中に含ませることができるその他の成分としては、次のものを挙げることができる:着色(カラリング)剤、染料又は着色料、芳香剤、香料、悪臭マスキング剤、ポリマー、緩衝剤、錯化剤、錯化用カプセル、可溶性塩、例えば金属、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の塩又はアンモニウム塩、例えばNaCl若しくはNaSO4又はNH4Cl、ルイス酸、特定の増粘剤、ポリマー状増粘剤、増粘用ワックス、オイル類、皮膚軟化剤、湿潤剤、保湿剤、艶出し剤、乳白剤、分散剤、粒子懸濁促進剤、抗菌剤、保存料、蛋白質、植物エキス、酸化剤、粘度変更剤、ゲル化剤、キレート化剤、還元剤。
前記組成物には、追加的に様々な活性物質(親水性のものや非親水性のもの)を含ませることができる。これらは、抗真菌剤、抗細菌剤、例えばトリクロサン、ふけ防止剤、例えばジンクピリチオン、老化防止剤、抗セリュライト剤であることができる。
化粧品の分野において用いることができる活性物質の例としては、ビタミン類、例えばビタミンA及びその誘導体、特にそのエステル、例えば酢酸エステル、パルミチン酸エステル、プロピオン酸エステル、ビタミンB2、パントテン酸、ビタミンD及びビタミンE;モノ−、ジ−及びトリグリセリド;殺細菌剤;UV吸収剤、例えばPABA及びPARAタイプのアミノベンゾエート誘導体、サリチレート、シンナメート、アントラニレート、ジベンゾイルメタン、カンファー誘導体並びにそれらの混合物を挙げることができる。
また、老化防止剤を用いることもできる。老化防止剤の例としては、レチノイド、脂溶性ビタミン、ビタミンC誘導体、例えばエステル及び特に酢酸エステル、プロピオン酸エステル、パルミチン酸エステル;セラミド、シュードセラミド、リン脂質、脂肪酸、脂肪族アルコール、コレステロール、ステロール及びそれらの混合物を挙げることができる。好ましい脂肪酸及び脂肪族アルコールとしては、より特定的には、12〜20個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキル鎖を有するものを挙げることができる。特にリノール酸を挙げることができる。
また、抗セリュライト剤、特にイソブチルメチルキサンチン及びテオフィリン等;並びに抗ニキビ剤、例えばレゾルシノール、レゾルシノールアセテート、過酸化ベンゾイル及び多くの天然化合物を用いることも可能である。
また、香料、芳香剤、精油及びエッセンスを活性物質として用いることもできる。例として、ミント、スペアミント、ペパーミント、メントール、バニラ、シナモン、月桂樹、アニス、ユーカリ、タイム、セージ、セダーリーフ、ナツメグ、柑橘類(レモン、ライム、グレープフルーツ、オレンジ)、フルーツ(リンゴ、西洋梨、桃、サクランボ、プラム、イチゴ、ラズベリー、アプリコット、パイナップル、ブドウ等)の油及び/又はエッセンス(単独のもの又は混合物として)を挙げることができる。また、ベンズアルデヒド、酢酸イソアミル、酪酸エチル等のような化合物を用いることも可能である。
抗菌剤は、チモール、メントール、トリクロサン、4−ヘキシルレゾルシノール、フェノール、ユーカリプトール、安息香酸、過酸化ベンゾイル、ブチルパラベン及びそれらの混合物から選択することができる。
前記化粧品組成物にはまた、フィルム形成特性を有し、固定機能を提供するために用いることができるポリマーを含有させることもできる。これらのポリマーは、0.01〜10%の範囲、好ましくは0.5〜5%の範囲の濃度で存在させるのが一般的である。これらは、好ましくは、ポリビニルピロリドンタイプのもの、ポリビニルピロリドンとメタクリル酸メチルとのコポリマー、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、エチレングリコール/ポリエチレングリコールポリテレフタレートコポリマー、スルホネート化テレフタル酸コポリエステルポリマーである。
また、保湿剤を化粧品組成物中に加えることもできる。これらの例示としては、特にグリセロール、プロピレングリコール、尿素、コラーゲン、ゼラチン並びに皮膚軟化剤(一般的にアルキルモノグリセリド、アルキルジグリセリド、トリグリセリド、例えば植物及び野菜から抽出したオイル又はそれらの水素化誘導体、鉱油又はパラフィン油、ジオール、脂肪酸エステル並びにシリコーン類(上記のもの)から選択される)を挙げることができる。
保存料、例えばp−ヒドロキシ安息香酸のエステル、安息香酸ナトリウム又は細菌若しくはカビの繁殖を防止する任意の化学物質であって化粧品組成物中に従来から用いられているものは、これらの組成物に0.01〜3重量%の割合で添加するのが一般的である。保存料は例えばGlydant、Germaben、Kathonの名称で販売されている。
化粧品組成物の物理化学的形態
前記化粧品組成物は、化粧品許容媒体及び本発明に従うポリオルガノシロキサンAを含む。このポリオルガノシロキサンは、化粧品許容媒体中又は化粧品許容媒体を含む成分の混合物中に分散させる。この分散体は、例えば以下のものであることができる:
・化粧品許容媒体中若しくは化粧品許容媒体を含む混合物中の本発明に従うポリオルガノシロキサンAの溶液;
・化粧品許容媒体中の本発明に従うポリオルガノシロキサンAを含む液滴の安定エマルション;又は
・化粧品許容媒体を含む少なくとも1つの層と本発明に従うポリオルガノシロキサンAを含む層とに分かれた相の組合せであって、ユーザーが撹拌した後に化粧品許容媒体中の本発明に従うポリオルガノシロキサンAを含む液滴の分散体を形成することができるもの。
化粧品許容媒体にはもちろん、本発明に従うポリオルガノシロキサンA以外の成分(他の成分)を含有させることができ、これらの他の成分は、溶液状若しくは分散状で、例えば固体粒子の懸濁液の形で、又は1群の液滴としてエマルションの形で存在させることができる。
さらに、本発明に従うポリオルガノシロキサンAが、1種以上の他の成分が分散された相となることもできる。
エマルションの形の本発明に従う化粧品組成物のいくつかの特徴を、以下に説明する。
エマルション
本発明に従う化粧品組成物は、化粧品許容媒体(好ましくは水性媒体)中に本発明に従うポリオルガノシロキサンAを含む液滴が分散されて成るエマルションの形にあることができる。
エマルションの液滴は、様々な寸法のものであることができる。かくして、マイクロエマルション、ミニエマルション又はマクロエマルションを挙げることができる。本明細書において用語「エマルション」とは、特にこれらのすべてのタイプのエマルションをカバーする。特定の理論に縛られることは望まないが、マイクロエマルションは一般的に熱力学的に安定な系であり、一般的に多量の乳化剤を含むと述べることができる。それ以外のエマルションは一般的に非熱力学的安定状態にある系であり、それらの乳化の際に提供される機械的エネルギーを、準安定状態において一定時間保つ。これらの系は一般的に少量の乳化剤を含む。
エマルションの形の組成物は、媒体(好ましくは水性媒体)、本発明に従うポリオルガノシロキサンA及び一般的に乳化剤を混合し、次いで乳化させることによって、得ることができる。これは、「現場乳化」と称することができる。
また、本発明に従うポリオルガノシロキサンAを含む液滴を外側相(好ましくは化粧品許容媒体と混和性のもの、好ましくは該媒体と同じ性状のもの、好ましくは水性媒体)中に含有させたエマルションを前もって調製し、これに媒体(好ましくは水性媒体)を混合することによって、エマルションの形の組成物を得ることもできる。この具体例は、実施するのが簡単なので好ましいものであり得る。さらに、この具体例は、式(I)のポリオルガノシロキサンがマイクロエマルションの形にある化粧品組成物について、特に好適である。これは、「予乳化」と称することができる。
特定的な具体例に従えば、エマルションは液滴寸法が0.15μm未満のマイクロエマルションである。この具体例においては、ポリオルガノシロキサンAの重量に対して10重量%超、好ましくは少なくとも15重量%の割合で乳化剤を組成物に含ませるのが好ましい。
マイクロエマルション液滴の寸法は、調製したエマルションに対して、化粧品組成物に添加する前に、例えば下記のような準弾性光散乱(QELS)によって測定することができる。用いる装置は、例えばSpectra-Physics 2020レーザー、Brookhaven 2030相関器及び関連ソフトウェアを含むものである。サンプルが濃厚だったら、脱イオン水で希釈し、0.22μmにおいて濾過して、最終的に2重量%にする。得られる直径は見掛け直径である。測定は、90°及び135°の角度で実施する。寸法測定のためには、累積率(cumulants)による従来の分析に加えて、自己相関関数の3つのバージョン(exploitation)を用いる{Pike教授によって報告された指数サンプリング(echantillonnage exponentiel)(即ちEXPSAM)、非負制約付き最小二乗法(Non Negatively Constrained Least Squares)(即ちNNLS法)、及びProvencher教授によって報告されたCONTIN法}。これらはそれぞれ、散乱強度によって計られた(質量や数によるものではない)寸法分布を与える。水の粘度及び屈折率を考慮に入れる。
有利な具体例に従えば、マイクロエマルションは透明である。マイクロエマルションは、例えばLambda 40 UV-Vis分光計を用いて水中に0.5重量%の濃度において測定して、例えば600nmの波長で少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%の透過度を有することができる。この関係において、化粧品組成物は有利なことに透明であることができる。これは、例えばLambda 40 UV-Vis分光計を用いて測定して、例えば600nmの波長で少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%の透過度を有することができる。
別の特定的な具体例に従えば、前記エマルションは、平均液滴寸法が0.15μm以上、例えば0.5μm超、又は1μm超、又は2μm超、又は10μm超、又は20μm超であって好ましくは100μm未満であるエマルションである。液滴の寸法は、光学顕微鏡及び/又はレーザー粒度分析(Horiba LA-910レーザー散乱分析機)を用いて、化粧品組成物に添加する前に調製したエマルションに対して測定することもでき、水中に希釈した化粧品組成物に対して直接実施することもできる。この具体例においては、本発明に従うポリオルガノシロキサンAの重量に対して10重量%未満の乳化剤を組成物に含ませるのが好ましい。
上記のように、エマルションの液滴には本発明に従うポリオルガノシロキサンA以外の成分を含ませることもできる。かくして、本発明に従うポリオルガノシロキサンAを混和性成分、例えばオイル、好ましくはシリコーンオイルと混合することができ、この混合物がエマルションを形成する。本発明に従うポリオルガノシロキサンAの液滴にはまた、不混和性相(内側相)のより小さい液滴のエマルションを含ませることもできる。この場合、このエマルションは、本発明に従うポリオルガノシロキサンAを含む中間相がキャリヤー中に分散し、該中間相の中に内側相が分散されて成るマルチエマルションである。内側相中に含ませることができる成分は、例えば皮膚及び/又は髪に対して好ましい効果をもたらす活性成分であることができる。これらはまた、皮膚及び/又は髪上への本発明に従うポリオルガノシロキサンA又はその他の成分の付着の促進剤であることもできる。
乳化剤
乳化剤は、キャリヤー中(好ましくは水中)の本発明に従うポリオルガノシロキサンAのエマルションを得ることを可能にすることができる物質である。これは例えば次のものであることができる。
・非イオン性界面活性剤、
・非イオン性両親媒性ポリマー(随意に1種以上のアニオン性界面活性剤と組み合わされたもの)及び/若しくはアニオン性両親媒性ポリマー、
・特殊界面活性剤(随意に共界面活性剤と組み合わされたもの)、又は
・保護コロイド。
特殊界面活性剤
特定具体例に従えば、乳化剤は、随意に共界面活性剤と組み合わされた特殊界面活性剤である。
特殊界面活性剤は好ましくは、接触角が0°に近い特殊固体を非イオン性、アニオン性、カチオン性又は双性イオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種の共安定剤と組み合わせたものから選択される。
特殊界面活性剤は、例えば沈降シリカ、コロイドシリカ、アルミノケイ酸塩、酸化亜鉛、酸化チタン、又はこれらの化合物の混合物であり、これらの化合物は必要ならば表面処理されていてよい。
保護コロイド
別の特定具体例に従えば、乳化剤は保護コロイドである。これは例えばポリビニルアルコール(必要ならば部分加水分解されたもの)であることができる。
保護コロイドの含有率は、内部エマルションに対して有利には3〜30重量%(乾燥時)、好ましくは5〜25%である。
非イオン性界面活性剤
別の特定具体例に従えば、乳化剤は非イオン性界面活性剤を含む。これは、例えば以下のものより成る群から選択される非イオン性ポリアルコキシル化界面活性剤であるのが好ましい。
・アルコキシル化脂肪族アルコール
・アルコキシル化トリグリセリド
・アルコキシル化脂肪酸
・アルコキシル化ソルビタンエステル
・アルコキシル化脂肪族アミン
・アルコキシル化ジ−(1−フェニルエチル)フェノール
・アルコキシル化トリ−(1−フェニルエチル)フェノール、及び
・アルコキシル化アルキルフェノール
ここで、アルコキシ(より特定的にはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレン)単位の数は、HLB値が10以上になるような数とする。
非イオン性両親媒性ポリマー
別の特定具体例に従えば、外側乳化剤は、非イオン性両親媒性ポリマーを含む。このポリマーは、1種以上のアニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性両親媒性ポリマーと組み合わせることができる。
非イオン性両親媒性ポリマーの例としては、(ポリエチレングリコール)−(ポリプロピレングリコール)−(ポリエチレングリコール)の3ブロックコポリマーを挙げることができる。
非イオン性両親媒性ポリマー又はアニオン性両親媒性ポリマーに関しては、少なくとも2つのブロック(1つが親水性でもう1つが疎水性)を含むポリマーを用いることが可能である。櫛形コポリマーを用いることが可能である。
前記両親媒性ポリマーは、いわゆるリビング重合又は制御されたラジカル重合によって有利に得ることができる。いわゆるリビング重合又は制御されたラジカル重合法の非限定的な例としては、特に以下のものを参照することができる:国際公開WO98/58974号、同WO00/75207号及び同WO01/42312号パンフレット(キサンテート)、国際公開WO98/01478号パンフレット(ジチオエステル)、国際公開WO99/03894号パンフレット(ニトロキシド);国際公開WO99/31144号パンフレット(ジチオカルバメート)、国際公開WO02/26836号パンフレット(ジチオカルバゼート);国際公開WO02/10223号パンフレット(ジチオホスホロエステル)、国際公開WO96/30421号パンフレット(原子移動ラジカル重合ATRP)。両親媒性ポリマーはまた、アニオン重合によって得ることもできる。これらはまた、(特にアニオン性)開環重合によって、又はポリマーの化学変性によって、調製することもできる。
より特定的には、外側水性相中に存在させる非イオン性両親媒性ポリマー(好ましくはポリオキシアルキレン化されたもの)に関しては、これは外側水性相中に少なくとも部分的に混和性のポリマーから(好ましくはポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール3ブロックコポリマーから)選択することができる。ポリビニルアルコールタイプのポリマー又はポリ(アクリル酸)/ポリ(ブチルアクリレート)/ポリ(アクリル酸)3ブロックコポリマーをこの目的で用いることができることに留意されたい。
組成物の配合タイプ及び用途
本発明に従う組成物は、望まれる外観、望まれる感覚特性(粘度、感触、持久性等)及びもちろん予定される用途に応じて、様々な形で配合することができる。組成物中の成分の性状及び量によって様々なタイプの配合物及び様々な用途を調整することができ、それらは当業者によく知られているものである。
かくして、前記組成物は、ジェル、様々な粘度の流体、乳液、クリーム、オイル、スプレー、ムース、スティックジェル、ペースト、ローション、染料濃厚物等として配合することができる。
前記組成物は特に、下記の表Iに列挙した組成物から選択することができる。ポリオルガノシロキサンAの物理化学的形態、配合物のタイプ及び用途も下記の第I表に列挙する。これらの組成物、物理化学的形態、配合物のタイプ及び用途については、本明細書のより一層詳細な部分を参照することができる。
Figure 0005411146
組成物の用途の中では、組成物を洗い落とす(濯ぐ)ことが予定される用途、及び組成物を洗い落とさない(濯がない)ことが予定される用途を挙げることができる。
洗い落とすことが予定される組成物(「リンス・オフ組成物」)
興味深い具体例に従えば、前記組成物は、皮膚及び/又は髪のケア(手入れ)用{好ましくは皮膚及び/又は髪の洗浄及び/又は処置(トリートメント)用}の、流体の形にある組成物である。これは、シャワージェル、シャンプー、洗い落としアフターシャンプーコンディショナー、使用後に洗い落とすことが予定される皮膚又は髪マスク(パック)であるのが有利である。
シャワージェル及びシャンプーについては、前記組成物は有利は以下のものを含むことができる:
・少なくとも1種のアニオン性及び/又は両性界面活性剤(単独で又は混合物として)、
・随意としての少なくとも1種の安定剤及び/若しくはコンディショニング剤及び/若しくはコンディショニング助剤、又はそれらの混合物、
・随意としての別のポリオルガノシロキサン、
・これらの成分の混合物。
かかる成分は、上に記載したものである。
洗い落とすことが予定されるアフターシャンプーコンディショナーについては、前記組成物は、有利には、水性相中にテキスチャー用油性乳化相と本発明に従うポリオルガノシロキサンAの乳化した液滴とが分散されて成るエマルションの形にある高粘性配合物、例えばクリームであることができる。前記水性相には、コンディショニング剤、例えばカチオン性ポリマーを含ませるのが有利である。かかるポリマーは、上に記載したものである。前記水性相にはまた、カチオン性界面活性剤を有利に含ませることもできる。かかる界面活性剤は、上に記載したものである。これは例えば、ステアリルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド(セトリモニウムクロリド)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド又はステアルアミドプロピルジメチルアミンであることができ、その量は例えば0.3〜2重量%である。
洗い落とさないことが予定される組成物(「リーブ・オン組成物」)
興味深い具体例に従えば、前記組成物は、皮膚及び/又は髪のケア用{好ましくは皮膚及び/又は髪の処置(トリートメント)及び/又は保護及び/又は外観改変用}の、流体の形又はその他の形にある組成物であって、適用後に皮膚及び/又は髪上に残ることが予定される前記組成物である。
これは例えば、洗い落とさないことが予定されるアフターシャンプーコンディショナー、髪梳かし(demelant)用(即ち髪のもつれをほぐして櫛通りをよくするための)乳剤、髪梳かし用ローション、滑らか化(lissage)用ローション、キューティクルコート、整髪製品、整髪又は髪直し用製品、サンプロテクション(太陽光線からの保護)製品(サンクリーム、サンミルク(乳剤)、サンオイル)、ケアクリーム、メーキャップリムーバー(メーク落とし)、メーキャップ製品、メーク落とし用又は保湿用シート、シェービングフォーム、整髪又は固め用ムース、整髪又は固め用ジェルであることができる。
かくして、本発明に従うポリオルガノシロキサンAを含み、洗い落とすこと又は洗い落とさないことが予定されるシャワージェル、シャンプー又はアフターシャンプーコンディショナーは、次の点に関して改善を提供することができる。
・組成物を適用する前又は間に行われる着色(カラリング)の定着、
・髪、特に傷んだ髪及び/又は末端のコンディショニング、
・皮膚のコンディショニング、
・髪及び/又は皮膚のコンディショニングの調整(穏やかなコンディショニング又は重大なコンディショニング)、
・ポリオルガノシロキサン中に存在する窒素の割合に関連する髪及び/又は皮膚のコンディショニングの調整、
・柔らかさ、しなやかさ、髪梳かし(もつれほぐし)、光沢、乾いた髪又は濡れた髪の整髪しやすさのような頭髪化粧効果、
・黄ばみがないこと、
・太陽光線関連の傷み、太陽光線やその他の外的条件によって引き起こされる変色、又は摩耗からの回復、
・組成物中に含まれる化合物の保護及び/又は非分解性、
・皮膚及び/又は髪に適用される活性物質の耐久性。
本発明に従うポリオルガノシロキサンAは特に、酸化剤を含有する染色用組成物(典型的には酸化ベースを含む永久染色用組成物又は酸化剤を含む髪の脱色(ブリーチ)若しくは薄色化用組成物)に曝された又は曝される髪のトリートメント用の組成物中に用いることができる。この場合、これはシャンプー、アフターシャンプーコンディショナー又は染色後の髪のトリートメント若しくはコンディショニング用の組成物であることができる。
本発明に従う組成物は、髪染色(髪染め)用組成物であることができる。かかる組成物は、当業者によく知られている。髪染色用組成物は、ユーザーによって互いに混合されることが予定される複数の髪染色用製品(成分)から成ることができる。別途記載がない限り又は特に特定されない限り、本明細書において用語「髪染色用組成物」とは、完全組成物又はユーザーによって別の製品と混合されることが予定される製品をカバーするものとする。本明細書において用語「髪染色用」とは、本来の意味における着色であるか脱色であるか脱色と着色との組合せであるかに拘らず、髪の色の任意の変更をカバーするものとする。
髪染色用組成物は、酸化ベース(酸化染料前駆体)を含むことができる。これは、酸化剤を含むことができる。これは、カップリング剤(染色変調剤)を含むことができる。これは、直接染色剤(直接染料)を含むことができる。前記組成物は、化粧品許容媒体を含む。前記組成物はまた、添加剤を含むこともできる。
1つの具体例に従えば、これは、酸化ベース、酸化剤及び随意としてのカップリング剤を{好ましくは一緒にされることが予定される2つの製品(成分)であって1つの製品(成分)が酸化ベースを含有し且つもう一方の製品(成分)が酸化剤を含有するものとして}含む永久染色用組成物である。
1つの具体例に従えば、これは、直接染色剤及び随意としての酸化剤を含む一時的又は永久染色用組成物である。
1つの具体例に従えば、これは酸化剤を含む髪の脱色又は薄色化用組成物である。
直接染色剤としては、中性、酸性又はカチオン性ベンゼンニトロ染料、中性、酸性又はカチオン性アゾ直接染料、中性、酸性又はカチオン性キノン(特にアントラキノン)直接染料、アジン直接染料、メチン直接染料、テトラアザペンタメチン直接染料、トリアリールメタン直接染料、インドアミン直接染料及び天然直接染料を挙げることができる。
酸化剤としては、過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属臭素酸塩、過ホウ酸塩及び過硫酸塩のような過酸塩、過酸及び酵素、特にペルオキシダーゼ、2電子オキシドリダクターゼ及び4電子オキシゲナーゼを挙げることができる。
カップリング剤としては、m−フェニレンジアミン、m−アミノフェノール、m−ジフェノール、ナフタレン性カップリング剤及びヘテロ環式カップリング剤を挙げることができる。
染色用組成物において好ましい化粧品許容媒体としては、水及び/又は水と溶剤(例えばエタノール、イソプロパノール、ポリオール及びポリオールエーテル、例えば2−ブトキシエタノール、プロピレングリコール、芳香族アルコール、例えばベンジルアルコール又はフェノキシエタノール)との混合物を挙げることができる。
添加剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性又は双性イオン性若しくは両性界面活性剤、アニオン性、中性又はカチオン性ポリマー、有機又は無機増粘剤、酸化防止剤、浸透剤、金属イオン封鎖剤、香料、緩衝剤、分散剤、コンディショニング剤、フィルム形成剤、セラミド、保存料、乳白剤であることができる。もちろん、前記の成分を染色用組成物中の添加剤として用いることができる。
かくして、本発明に従うポリオルガノシロキサンAを含む髪染色用組成物は、
・時間が経つにつれて色が薄くなる(退色)のを防止し、
・経時着色永続性を促進し、
・色の抽出を減少させ、且つ/又は
・酸化に関して髪を回復する
ことができる。
UVスクリーニング剤を含むサンプロテクション製品、例えばサンクリーム、サンミルク、サンオイル及びサンスプレーにおいて、本発明に従うポリオルガノシロキサンAはそれ自体で皮膚及び/又は髪へのUV線の影響に対する保護効果を有することができる。これはまた、皮膚及び/又は髪へのUV線の影響に対するその他の薬剤(例えば上記のUVスクリーニング剤)によってもたらされる保護作用を改善する効果を有することもできる(本発明に従うポリオルガノシロキサンAと他の薬剤との間の相乗効果)。UV保護効果は、組成物の外観や性能を経時的に維持する(分解が少ない)ことに関しても有益であることができる。かくして、本発明に従うポリオルガノシロキサンAは組成物の黄変を防止することができる。
もちろん、専門家であれば、本発明に従う組成物に添加可能な化合物を、それを添加したことによって本発明に従う組成物が本来的に有する有利な特性が損なわれない/実質的に損なわれないように注意して選択できるだろう。
好ましい実施態様に従えば、本発明に従う皮膚に触れた時に毒性がない化粧品組成物は、皮膚、頭皮、毛髪、睫毛、眉毛、爪又は粘膜等のケラチン物質用のケア及び/又は衛生製品として用いられる。
別の好ましい実施態様に従えば、本発明に従う皮膚に触れた時に毒性がない化粧品組成物は、毛髪の洗浄、染色、ケア、コンディショニング、直毛化(くせ取り)、ヘアスタイルの維持又は永久若しくは非永久整髪用のリンス・オフ又はリーブ・イン毛髪用製品、アンチサン(太陽光線対策用)組成物、口腔(頬)−歯科ケア製品又はメーキャップ製品から成るという事実によって特徴付けられる。
本発明の別の実施態様に従えば、皮膚に触れた時に毒性がない化粧品組成物は、リンス・オフ毛髪用組成物、特にヘアスタイリング及び/若しくはコンディショニングシャンプーとして、又はアフターシャンプーコンディショナーとして、用いられることを特徴とする。
本発明に従う組成物を慣用のシャンプーとして用いる場合、それらは単純に濡れた髪に適用され、手でマッサージしたり擦ったりすることによって生じた泡は次いで、随意の暴露時間の後に、水で濯ぐことによって取り除かれ、この操作を2回以上繰り返してもよい。
本発明の組成物はまた、顔、手若しくは体の保護、処置若しくはケア用クリーム、又は保護若しくはケア用ボディーミルク、皮膚のケア若しくは洗浄用のローション、ジェル若しくはフォーム等のケア若しくは衛生製品としても用いることができる。
本発明の組成物はまた、アンチサン組成物としても用いることができる。
該組成物はまた、洗浄用石鹸又はケークを構成する固体製剤から成ることもできる。
該組成物は、顔用クリーム、ファウンデーション、マスカラ、アイライナー、口紅、マニキュア等のメーキャップ製品であることもできる。
本発明に従う組成物において、ポリオルガノシロキサンAは、最終組成物の総重量に対して0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%、より特定的には0.1〜3重量%を占めることができる。
本発明の別の主題は、前記の本発明に従う組成物をこの組成物を使用するための慣用的な技術に従ってケラチン支持体に適用することを特徴とする、皮膚、頭皮、毛髪、睫毛、眉毛、爪又は粘膜の非治療的コスメチック処置方法から成る。
本発明の別の主題は、毛髪の洗浄及び/又はケア及び/又はコンディショニング及び/又は整髪のための化粧品に、前記の本発明に従う組成物を使用することから成る。
本発明の別の主題は、毛髪の洗浄及び/又はケア及び/又はコンディショニング及び/又は整髪のために、前記の本発明に従うポリオルガノシロキサンAを使用することから成る。
最後に、本発明の最後の主題は、有効量の前記の本発明に従う化粧品組成物を毛髪に適用することを含む、コスメチック処置方法から成る。
以下、本発明を例示する具体的なしかし非限定的な実施例を与える。
例1:本発明に従う皮膚に触れた時に毒性がないポリオルガノシロキサンAの調製
・オイル1:α,ω−ビス(トリメチルシリル)−ポリ[ジメチル,メチル[3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピル]シロキサン(Bluestar Silicones France社より提供されるRhodorsil(登録商標)21645オイル)−粘度:10000mPa・s。
・オイル2:α,ω−ビス(トリメチルシリル)−ポリ[ジメチル,メチル[3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ)プロピル]シロキサン(Bluestar Silicones France社より提供されるRhodorsil(登録商標)21650オイル)−粘度:90000mPa・s。
オイル1及び2について、本発明に従う処理の前に、分子量Mが1000ダルトン未満であるオリゴマーの割合は、全分子分布に対して2〜2.6%程度だった。
本発明に従う「強脱蔵」方法:前記オイルを反応器中に装填し、機械的に撹拌し、徐々に170℃に加熱する(熱移動流体を用いて装置の壁越しに熱を加える)。オリゴマー(分子量Mが1000ダルトン未満であるもの)の割合が1%未満となるのに充分な時間をかけた減圧(約4ミリバール)下での強脱蔵によって、このオリゴマー割合を減少させる。この割合をゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定する。
結果を第II表に示す。
Figure 0005411146
LLNA試験(「局部リンパ節アッセイ」)の結果
この試験は、本発明に従う各オイルA1〜A6並びに比較用オイル1及び2についてマウスに対して実施され、物質適用箇所直下の神経節におけるリンパ球の増殖の誘発に基づく。こうして、皮膚に対する感作力が評価される(ガイドラインOECD 429に従う試験又は指令67/548/EECのannex V、第29回技術の進歩への適応−2005/73/ECに記載された方法)。その結果は、オイル1及び2は「R43」(感作性)と分類されたのに対して、本発明に従うA1〜A6のオイルは「R43」として分類されない(非感作性)ことを示した。
例2:化粧品組成物(シャンプー)の調製
本発明に従うシャンプー組成物(組成物I1、I2、I3、I4、I5及びI6)並びに比較用シャンプー組成物(組成物C1及びC2)を調製した。
Figure 0005411146
前もって濡らした感作毛髪の束に組成物I1、I2、I3、I4、I5若しくはI6又は組成物C1若しくはC2を適用することによってシャンプーを実施する。このシャンプーを泡立て、10分間作用させておき、次いで水で充分に濯ぐ。専門家のパネルが濡れた毛髪及び乾いた毛髪の外観を評価した。
結果:濡れた毛髪に対しては、本発明に従う組成物I1、I2、I3、I4、I5及びI6は、比較用組成物C1及びC2と同じぐらいうまく作用した(本発明に従う組成物Aで処理された毛髪についてはより一層剥がれた根)。乾いた毛髪に対しては、本発明に従う組成物Aで処理された毛髪については、見た目及び感触の両方で滑らかさが改善された。
例3:本発明に従う立体障害ピペリジニル官能基を有するポリオルガノシロキサンAオイルの活性物質2.5gを含む化粧品組成物(シャンプー)の調製
例2に記載したものと同じ組成物を、ピペリジニル官能基を有するオイル(A1〜A6)を活性物質2.5gの量で用いて(比較試験の組成物については1.5g)、調製する。実際、(R43と分類されない)本発明に従うオイルAの安全性の理由で、ピペリジニル官能基を有するオイル(A1〜A6)を活性物質2gの閾値より高い濃度で有する組成物を配合することがここに可能となる。
Figure 0005411146
例2におけるのと同じ試験を実施する。
結果:乾いた毛髪に対しては、比較試験の組成物(C1及びC2)と比較して、本発明に従う組成物I7〜I12で処理された毛髪について、見た目及び感触の両方で滑らかさが改善された。

Claims (13)

  1. 化粧品用途上許容できる媒体中に少なくとも1種のポリオルガノシロキサンAを含、皮膚に触れた時に毒性がない化粧品/皮膚科用組成物であって、
    前記ポリオルガノシロキサンAが、立体障害ピペリジニル官能基を少なくとも1個含む官能基V少なくとも1個で置換されたシロキシル単位を1分子当たりに少なくとも1個含有し、且つ、該ポリオルガノシロキサンAが、その調製後に、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの選択的分離を可能にする技術によって、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合を全分子分布に対して1%未満の値に減少させたものであることを特徴とする、前記の皮膚に触れた時に毒性がない化粧品/皮膚科用組成物
  2. 分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合の減少を、分子量Mが1000ダルトン未満であるものの割合が全分子分布の1%未満となるまでの3〜20ミリバールの範囲の減圧下で100〜210℃の範囲の温度における強脱蔵によって実施したことを特徴とする、請求項1に記載の皮膚に触れた時に毒性がない化粧品/皮膚科用組成物。
  3. 分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合の減少を、バッチ式反応器、流下薄膜式蒸発器、スクレープ薄膜式蒸発器、遠心分離蒸発器又は連続フラッシュ蒸発器によって実施したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚に触れた時に毒性がない化粧品/皮膚科用組成物。
  4. 化粧品用途上許容できる媒体中に少なくとも1種のポリオルガノシロキサンAを含み、皮膚に触れた時に毒性がない化粧品/皮膚科用組成物であって、
    前記ポリオルガノシロキサンAが、ケイ素原子に直接結合した官能基V少なくとも1個で置換されたシロキシル単位を1分子当たりに少なくとも1個含有し、
    前記官能基Vが、立体障害ピペリジニル官能基を1個以上有する基であり、次の(a)及び(b):
    (a)式(I)の基:
    Figure 0005411146
    [式中:
    ●基R 5 は同一であっても異なっていてもよく、1〜3個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキル基及びフェニル基から選択され;基R 6 は水素基又は基R 5 を表わし;
    ●R 4 は以下のもの:
    ・2〜18個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキレン基;
    ・アルキレン部分が直鎖状又は分岐鎖状であって2〜20個の炭素原子を有するアルキレン−カルボニル基;
    ・アルキレン部分が直鎖状又は分岐鎖状であって2〜12個の炭素原子を有し且つシクロヘキシレン部分がOH基及び随意としての1〜4個の炭素原子を有する1又は2個のアルキル基を有するアルキレン−シクロヘキシレン基;
    ・式R 7 −O−R 7 の基(ここで、基R 7 は同一であっても異なっていてもよく、1〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を表わす);
    ・式R 7 −O−R 7 の基(ここで、基R 7 は上記の意味を持ち、但し、それらの一方又は両方が1又は2個の−OH基で置換されているものとする);
    ・式R 7 −COO−R 7 の基(ここで、基R 7 は上記の意味を持つ);及び
    ・式R 8 −O−R 9 −O−CO−R 8 の基(ここで、基R 8 及びR 9 は同一であっても異なっていてもよく、2〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を表わし、基R 9 は随意にヒドロキシル基で置換されていてもよい):
    より成る群から選択される二価基であり;そして
    ●Uは−O−又は−N(R 10 )−を表わし、ここで、R 10 は水素原子、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキル基及び次式(II)の二価基:
    Figure 0005411146
    {ここで、R 12 はR 4 について上記したのと同じ意味を持ち、
    11 は1〜12個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状二価アルキレン基を表わし、
    該二価基(II)の原子価結合の内の一方(R 11 についてのもの)は−NR 10 −の原子に結合し、もう一方(R 12 についてのもの)はケイ素原子に結合し;
    基R 13 は同一であっても異なっていてもよく、1〜3個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキル基及びフェニル基から選択され;そして
    基R 14 は水素基又は基R 13 を表わす}
    より成る群から選択される基である];
    (b)式(III)の基:
    Figure 0005411146
    [式中:
    ●R' 4
    ・次式(IV)の三価基:
    Figure 0005411146
    (ここで、mは2〜20の数を表わす)、及び
    ・式(VI)の三価基:
    Figure 0005411146
    (ここで、pは2〜20の数を表わす)
    より成る群から選択され;
    ●U'は−O−又は−N(R 12 )−を表わし、ここで、R 12 は水素原子及び1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキル基より成る群から選択される基であり;そして
    ●R 5 及びR 6 は式(I)の場合に与えたものと同じ意味を持つ]
    より成る群から選択され、そして、
    該ポリオルガノシロキサンAが、調製後に、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの選択的分離を可能にする技術によって、分子量Mが1000ダルトン未満であるモノマー、オリゴマー及びポリマーの割合を全分子分布に対して1%未満の値まで減少させたものであることを特徴とする、前記の皮膚に触れた時に毒性がない化粧品/皮膚科用組成物。
  5. 前記官能基Vが次式(X):
    Figure 0005411146
    のプロピルオキシテトラメチルピペリジン基であることを特徴とする、請求項1又は4に記載の化粧品/皮膚科用組成物。
  6. 前記ポリオルガノシロキサンAのケイ素原子の0.8〜4%が前記官能基Vで置換されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の皮膚に触れた時に毒性がない化粧品/皮膚科用組成物
  7. エマルション、ローション、ジェル、小胞分散体、ペースト若しくは固体スティックの形にあるか、又はエーロゾルとして包装されてムース若しくはスプレーの形で提供されるかのいずれかであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の皮膚に触れた時に毒性がない化粧品組成物。
  8. ラチン物質用のケア及び/又は衛生製品として用いられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の皮膚に触れた時に毒性がない化粧品組成物。
  9. 毛髪の洗浄、染色、ケア、コンディショニング、直毛化、ヘアスタイルの維持又は永久若しくは非永久整髪用のリンス・オフ又はリーブ・イン毛髪用製品、アンチサン組成物或はメーキャップ製品から成ることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の皮膚に触れた時に毒性がない化粧品組成物。
  10. リンス・オフ毛髪用組成物として、又はアフターシャンプーコンディショナーとして用いられることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の皮膚に触れた時に毒性がない化粧品組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の組成物をこの組成物を使用するための慣用的な技術に従ってケラチン物質に適用することを特徴とする、ケラチン物質の非治療的コスメチック処置方法。
  12. 毛髪の洗浄及び/又はケア及び/又はコンディショニング及び/又は整髪のための化粧品における、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物の使用。
  13. 請求項1〜10に記載の有効量の化粧品組成物を毛髪に適用することを含む、コスメチック処理方法。
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