JP5410631B1 - 水棲生物飼育システム、水棲生物飼育システムの立ち上げ方法及び水棲生物飼育ユニット - Google Patents

水棲生物飼育システム、水棲生物飼育システムの立ち上げ方法及び水棲生物飼育ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】水棲生物の排泄物等を無害な物質に変換して循環させることができ、濾過機能を補う装置を別途設けることなく半永久的ないし長期間に亘って換水処理を不要とした水棲生物飼育システム、水棲生物飼育システムの立ち上げ方法及び水棲生物飼育ユニットを提供する。
【解決手段】水棲生物飼育システム1は、生物由来の有機物を含有する飼育水9を保持する飼育水保持槽2の下方に形成され、好気的な環境であり、好気性細菌が生息する好気層6と、この好気層6の下方に形成され、嫌気的な環境であるとともに絶対嫌気性細菌が生息し、黒ぼく土40により構成される絶対嫌気層4と、嫌気的な環境であり、絶対嫌気層4に生息する絶対嫌気性細菌及び絶対嫌気性細菌により生成された生成物が流入する嫌気空間3と、好気層6と絶対嫌気層4との間に形成され、通性嫌気性細菌が生息する通性嫌気層5と、飼育空間90と嫌気空間3とを連通するパイプ8とにより構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、濾過機能を補う装置を別途利用することなく、かつ半永久的ないし長期間に亘って換水処理を不要とした水棲生物飼育システム、水棲生物飼育システムの立ち上げ方法及び水棲生物飼育ユニットに関する。
従来、水槽等の飼育槽内で水棲生物を飼育する際には、その排泄物等に由来する有機物から有害なアンモニアや硝酸等が発生することから、濾過装置を用いたり、これと併せて定期的に飼育槽内の飼育水を新しいものに換える換水処理を行って排泄物等を除去する処理を行っている。しかしながら、例えば飼育槽の上方などに取り付ける外付けの濾過装置はその設置や維持管理に費用がかかり、飼育槽の規模が大きいとこの費用は莫大なものとなる。さらに、換水処理は手間がかかるとともに水棲生物に少なからずダメージを与えるおそれがある。
一般的に上記のような外付けの濾過装置を使用しない飼育システムとして例えば特許文献1に記載されているようなモナコ式の飼育システムが挙げられる。この飼育システムでは、通水性を有する板状部材を利用して上げ底を行い、その上に砂を敷いて砂の層を設け、その層の上側に有酸素環境であるとともに光が届く好気層を形成し、下側に無酸素環境であるとともに光が届かない通性嫌気層を形成している。好気層には好気性細菌が生息し、通性嫌気層には通性嫌気性細菌が生息する。これら好気性細菌及び通性嫌気性細菌が有害なアンモニア、亜硝酸及び硝酸等を分解し、好気層及び通性嫌気層が濾過機能を有することから、モナコ式の飼育システムでは一般的に前記外付けの濾過装置を設置していない。
特開2002−223664号公報
しかしながら、上記のようなモナコ式の飼育システムでは、板状部材の下方すなわち飼育槽の底部に好気性細菌や通性嫌気性細菌の死骸やこれらの細菌によって生成された物質が堆積していく。これらの物質には有害な硫酸イオンを含む硫黄化合物が含まれ、多量に堆積すると好気層及び通性嫌気層を通過して一気に上昇し、水棲生物を死滅させるおそれがある。このようにモナコ式の飼育システムは水棲生物の排泄物等から発生する有害物質を完全に無害化できるものではなく、濾過機能が不十分であることから、飼育水の汚染を十分に抑制するためには、濾過機能を補う装置を別途に設けたり、換水処理を行わなければならない。また、飼育可能な水棲生物数が限られるとともに、飼育可能な許容数以下であっても水棲生物が成長するにつれて排泄物等の量が増加して浄化能力が追いつかなくなるおそれがあることから、途中で水棲生物数を減らさなければならない場合がある。なお、浄化能力が追いつかない状態で飼育を続けると、飼育槽内の全ての水棲生物が死滅してしまう。このように、水棲生物飼育に関する器具や装置は、排泄物等の処理に関して長年にわたって目覚しい発展を遂げておらず、飼育者(管理者)に多大な負担を与えるものである。
本発明は、水棲生物の排泄物等に由来する有害物質の堆積を抑制し、濾過機能を補う装置を別途設けることなく半永久的ないし長期間に亘って換水処理を不要とした水棲生物飼育システム、水棲生物飼育システムの立ち上げ方法及び水棲生物飼育ユニットを提供することを目的とする。
本発明は、かかる目的を達成するために次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明の水棲生物飼育システムは、生物由来の有機物を含有する飼育水を保持する飼育水保持槽と、この飼育水保持槽内に形成され、好気的な環境であり、好気性細菌が生息する好気層と、この好気層の下方に形成され、嫌気的な環境であるとともに絶対嫌気性細菌が生息し、土質材料により構成される絶対嫌気層と、嫌気的な環境であり、前記絶対嫌気層に生息する絶対嫌気性細菌及び当該絶対嫌気性細菌により生成された生成物が流入する嫌気空間と、前記好気層と前記絶対嫌気層との間に形成され、通性嫌気性細菌が生息する通性嫌気層と、前記飼育水保持槽内において前記好気層の上方に存在する空間と前記嫌気空間とを連通する連通手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、生物由来の有機物としては、生物の排泄物や死骸等が挙げられる。また、土質材料とは、腐葉土等の自然界に存在する土と同様の性質及び機能等を有するものであればよく、自然界に存在するものだけでなく人工的に製造されたものであってもよい。土と同様の性質及び機能等を有するものとは、土と同様に絶対嫌気性細菌が生息可能であり、層状態にしたときにその層の内部を有機物及び微生物等が移動可能であるとともにその層の内部を嫌気的な環境とすることができるものを言う。このような性質及び機能等が充たされる限りにおいて、土質材料それ自体の形状は特に限定されず、土その他の粒子状のものを押し固めるなどして層状態にしてもよく、スポンジのようにそれ自体が層状態になるような1塊のものであってもよい。
このような構成であるため、生物由来の有機物を含有する飼育水を飼育水保持槽に充填すると、飼育水に含まれる有機物は、まず好気層に到達した後、通性嫌気層に到達して、これらの層にそれぞれ生息する好気性細菌及び通性嫌気性細菌によって分解される。このとき、前記有機物に由来する有害なアンモニアや硝酸は、これらの細菌によって無害な窒素に分解される。好気性細菌及び通性嫌気性細菌によって分解された分解物は絶対嫌気層に到達し、この層で絶対嫌気性細菌により分解される。このとき、有害な硫酸イオンを含む硫黄化合物は、絶対嫌気性細菌であり嫌気条件下でのみ生息可能な硫酸還元菌により硫化水素に分解される。これら硫酸還元菌及び硫化水素は、嫌気空間からパイプを介して好気層の上方に存在する前記空間に移動し、硫化水素は当該空間に存在する鉄成分と反応して無害な硫化鉄となる。硫酸還元菌は、この硫化鉄と結合することで好気条件下でも生息可能なものに変化した上で好気層表面に沈殿し、好気層表面に存在する有機物の量が比較的多ければその分解を行い、比較的少なければ休眠状態となる。
このように本発明の水棲生物飼育システムでは、生物由来の有機物が各細菌の働きによって無害なものに変換されて飼育水保持槽内を循環する。またこの循環の中で、硫酸還元菌は硫化鉄と結合して好気条件下でも生息可能なものに変化するとともに有機物の量に応じた活動を行うようになることから、分解可能な有機物の量を増加させることができる。そのため、濾過機能を補う装置を別途設けることなく且つ半永久的ないし長期間に亘って換水処理を行わなくても飼育水保持槽内に有害物が堆積することを抑制できるとともに、水棲生物が成長しても飼育数を減少させる必要が無く、また飼育可能な水棲生物の数を従来よりも多くすることができる。
具体的な実施の形態としては、前記好気層の上方に存在する前記空間を、水棲生物を飼育する飼育空間として利用している構成が挙げられる。
或いは、飼育水保持槽以外で水棲生物を飼育する形態も考えられ、飼育水を保持して水棲生物を飼育する飼育槽と、この飼育槽内の飼育水を前記飼育水保持槽に送る第1の送水手段と、前記飼育水保持槽内の飼育水を前記飼育槽に送る第2の送水手段と、をさらに備える構成が挙げられる。
容易に嫌気空間を形成することができるとともに、長期間に亘って嫌気空間を安定した状態で維持するためには、上部が開口した中空部材の開口を、通水性を有し且つ前記土質材料の通過を遮る網目状部材により閉塞するとともに、当該中空部材及び当該網目状部材の周囲を前記土質材料で被覆して、前記中空部材の内部に前記嫌気空間を形成していることが好ましい。
或いは、前記飼育水保持槽が、その側面の下方及び底面からの光の透過を阻止する非透過部を備え、通水性を有し且つ前記土質材料の通過を遮る網目状部材を、前記飼育水保持槽の内底面と離間させて当該飼育水保持槽内の下方全面に配置するとともに、この網目状部材の上面を前記土質材料で被覆して、当該網目状部材と前記内底面との間に前記嫌気空間を形成していることが好ましい。
簡単且つ確実に絶対嫌気性細菌を増殖させて、十分な量の有機物を分解可能な絶対嫌気層を形成するためには、前記土質材料が、黒ぼく土であることが好適である。
飼育水として海水を使用した場合でも長期間にわたって連通手段の腐食を抑制して、嫌気空間と好気層の上方に存在する前記空間とを簡単な構成で長期間にわたって安定して連通させるためには、前記連通手段が塩化ビニル製又は陶器製のパイプであり、このパイプが少なくとも前記好気層及び前記通性嫌気層を貫通して前記嫌気空間から前記好気層の上方に存在する前記空間に延在していることが望ましい。
飼育水を海水と同じ弱アルカリ性に保ち、海水魚を飼育するのに適した環境に維持するとともに硫酸還元菌の活性が低下することを抑制するためには、前記好気層の表面に、珊瑚砂からなる層を設けていることが望ましい。
以上のような本発明の水棲生物飼育システムを立ち上げる際には、前記好気層の上方に存在する前記空間に生物由来の有機物が存在する状態で前記好気層の上方から光を当てながら、前記パイプ内部に気体供給手段より気体を供給することで、前記パイプの内部に前記嫌気空間から前記好気層の上方に向かう水流を生じさせ、この状態を所定期間にわたって維持することが好ましい。
網目状部材を備える上記のような水棲生物飼育システムを作製するための水棲生物飼育ユニットとしては、好気性細菌が生息し、前記好気層の構成材料となる粒状の担体と、通性嫌気性細菌が生息し、前記通性嫌気層の構成材料となる粒状の担体と、絶対嫌気性細菌が生息し、前記絶対嫌気層の構成材料となる土質材料と、通水性を有し且つ前記土質材料の通過を遮る網目状部材と、を有するものが好ましい。
以上説明した本発明によれば、水棲生物の排泄物等を無害な物質に変換して循環させることができることから、濾過機能を補う装置を別途設けることなく半永久的ないし長期間に亘って換水処理を不要とした水棲生物飼育システム、水棲生物飼育システムの立ち上げ方法及び水棲生物飼育ユニットを提供することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る水棲生物飼育システムを示す断面図。 同システムにおける有機物の循環を示す模式図。 同システムの立ち上げ方法を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る水棲生物飼育システムを示す断面図。 第3の実施形態に係る水棲生物飼育システムを模式的に示す断面図。 第4の実施形態に係る水棲生物飼育ユニットを示す断面図。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態である水棲生物飼育システム1は、飼育水9を張った飼育水保持槽2内の下方に砂50(又は砂利)からなる好気層6及び通性嫌気層5が形成され、これらの層5,6の下方に黒ぼく土40からなる絶対嫌気層4が形成されている。また、絶対嫌気層4内部に形成された嫌気空間3と、飼育水9の水面91下方に存在し、水棲生物が生息する飼育空間90とをパイプ8で連通させている。
本実施形態では水棲生物として海水魚を飼育しており、飼育水9として弱アルカリ性である天然海水や人工海水等を用いている。また、飼育水保持槽2としては、例えば全体が透明のガラス製又はアクリル製の水槽等を用いる。この飼育水保持槽2の内底面2cには、上部が開放された筒状の中空部材30が配置されており、その中空部材30上には、表面が網目状部材32で被覆された格子状又はすのこ状の板状部材31が載置されている。そして、この中空部材30及び網目状部材32の周囲に絶対嫌気層4を構成する土質材料としての黒ぼく土40が堆積している。網目状部材32は、通水性を有し且つ黒ぼく土40の通過を遮るものであり、具体的にはこのような機能を有する網目状の布類や繊維状のシート等を用いることができる。中空部材30の開口30aが板状部材31を介してこのような網目状部材32により閉塞されていることから、黒ぼく土40が中空部材30の内部に進入することはなく、中空部材30の内部には飼育水9で満たされた状態で前記嫌気空間3が形成される。本実施形態ではこのような嫌気空間3が互いに離間して2つ設けられている。なお、中空部材30としては、筒状のものに限定されず上方のみが開放された箱状のものを用いてもよい。また網目状部材32が絶対嫌気層4、通性嫌気層5及び好気層6等の重さに耐えられる程度の強度を有するものであれば、板状部材31を介在させることなく中空部材30の上面に直接網目状部材32を載置してもよい。さらに嫌気空間3は、容量の大きい飼育水保持槽2を用いるほど広くすることが好ましい。
絶対嫌気層4は、飼育水保持槽2の内底面2c表面から網目状部材32の上方にかけて形成されており、団粒構造の黒ぼく土40により構成されている。絶対嫌気層4は、その上方に好気層6及び通性嫌気層5が設けられているとともに黒ぼく土40により側方及び下方からの光が遮られるため、酸素がなく且つ光の届かない嫌気的な環境となっており、無酸素条件下で生育可能な複数の種類の絶対嫌気性細菌が生息している。このような絶対嫌気性細菌には、例えば、通性嫌気層5で働くもの等それぞれ異なる働きをする複数の種類の硫酸還元菌B(図2参照)が含まれる。これら硫酸還元菌Bは弱アルカリ性の環境下で活性が最も活発になる細菌である。なお、絶対嫌気層4のうち飼育水保持槽2と接している表面部分(飼育水保持槽2を透過した光を遮る部分)では、絶対嫌気性細菌の生息数は内部よりも相対的に少なくなっている。そして、この絶対嫌気層4の内部に形成されている嫌気空間3も酸素がなく且つ光の届かない嫌気的な環境である。絶対嫌気層4を構成する黒ぼく土40の量は、例えば飼育水9の体積の6分の1〜8分の1程度である。
絶対嫌気層4の平坦な表面には、通性嫌気層5が形成されており、通性嫌気層5の表面には好気層6が形成されている。好気層6は、飼育水9に溶存した酸素が存在するとともに上方及び側方から光が届く好気的な環境となっており、そのため、有酸素条件下で生育可能な複数の種類の好気性細菌が生息している。これら好気性細菌には硝化細菌等が含まれる。通性嫌気層5は、好気層6に生息する好気性細菌によって飼育水9中の酸素が消費されることから酸素のない又は少ない嫌気的な環境となっており、有酸素条件及び無酸素条件のどちらでも生育可能な複数の種類の通性嫌気性細菌が生息している。これら通性嫌気性細菌には硝酸還元細菌等が含まれる。また、通性嫌気層5には好気層6で遮られて光もほとんど届かない。好気層6及び通性嫌気層5は同種の砂50により構成されており、すなわち、この砂50の層において下方に行くほど酸素量が少なくなって、上側に好気層6、下側に通性嫌気層5が形成されている。使用する砂50の量としては例えば飼育水9の体積の6分の1〜8分の1程度である。砂50としては、例えば元々好気性細菌や通性嫌気性細菌が生息している海底等から採取したものを利用することができ、これによって、後述する本水棲生物飼育システム1の立ち上げにおいてこれらの細菌が好気層6及び通性嫌気層5に定着しやすくなり、立ち上げに要する時間を短くすることができる。このような好気層6及び通性嫌気層5が上方に存在することもあり、絶対嫌気層4は酸素がなく且つ光の届かない嫌気的な環境となっている。
好気層6の表面には珊瑚砂70からなる珊瑚層7が形成されている。珊瑚砂70はその成分に炭酸カルシウム(CaCO)を含み、珊瑚砂70からは図2に示すように炭酸カルシウムが飼育水9中に溶出する。珊瑚砂70としては例えば直径が1〜30mm程度のものを用いることができる。珊瑚層7の上方には、水棲生物が生息する飼育空間90が形成されている。珊瑚砂70は天然物であっても人工物であってもよい。
この飼育空間90と嫌気空間3とを連通する連通手段としてのパイプ8は、飼育空間90の下方から好気層6及び通性嫌気層5を貫通して絶対嫌気層4まで延び、絶対嫌気層4の途中で垂直に屈曲して前記中空部材30の側面30bを貫通して嫌気空間3に到達している。パイプ8は各嫌気空間3から延びている。パイプ8としては、その材料は特に限定されず例えば塩化ビニル製、陶器製、鉄製、ガラス製、ゴム製のものを用いることができ、また、飼育水保持槽2の容量等に合った径のものを用いることが好ましい。また、飼育水保持槽2の上部には、図示しない水槽用エアポンプが設けられ、飼育水保持槽2内に酸素を供給している。
このような構成の水棲生物飼育システム1では、水棲生物の排泄物等の有機物は珊瑚層7を通過して好気層6の表面に沈殿すると、この好気層6で好気性細菌により分解され、次に好気層6の下方にある通性嫌気層5で通性嫌気性細菌により分解される。前述のようにこれらの層5,6には複数の種類の好気性細菌及び通性嫌気性細菌がそれぞれ生息しており、このうち例えば好気性細菌である硝化細菌及び通性嫌気性細菌である硝酸還元細菌は、図2に示すように、有害な有機物であるアンモニア(NH)を亜硝酸イオン(NO )及び硝酸イオン(NO )を経て無害な窒素(N)に分解する。これは従属栄養型脱窒又は単に脱窒と呼ばれる反応である。また、通性嫌気層5において、絶対嫌気層4から移動した一部の硫酸還元菌Bが従属栄養型脱窒の過程で発生した硝酸イオンを取り込み、その硫酸還元菌Bが元素状硫黄(SO)及び水素イオン(H)を放出する。これは無機栄養型脱窒又は硫黄脱窒と呼ばれる。この水素イオンは珊瑚砂70から溶出した炭酸カルシウムにより中和され、飼育水9は弱アルカリ性に維持される。なお、水素イオンにより飼育水9が中性又は酸性となった場合には、硫酸還元菌Bの働きが低下したり、弱アルカリ性の環境を好む水棲生物にダメージを与えるおそれがある。本水棲生物飼育システム1の使用を開始した初期の段階ではアンモニアは従属栄養型脱窒により主に窒素に分解されるが、徐々に無機栄養型脱窒のほうが優勢になり、本水棲生物飼育システム1を使用して数年程度経過した後は、アンモニアは主に無機栄養型脱窒により分解されるようになる。さらに、従来公知の濾過装置や換水処理により除去していたりん酸等の分解も別の種類の好気性細菌及び通性嫌気性細菌により行われる。
これら好気性細菌及び通性嫌気性細菌による分解物等は、黒ぼく土40が含むマイナスに帯電したコロイド粒子の作用により絶対嫌気層4に浸透していき、絶対嫌気層4で絶対嫌気性細菌により分解される。前述のようにこの層4には複数の種類の絶対嫌気性細菌が生息しており、このうち一部の硫酸還元菌B(図2参照)は、図2に示すように、有害な硫酸イオン(SO 2−)を含む硫黄化合物を硫化水素に分解する。このようにして発生した一部の硫化水素及び硫酸還元菌Bは、網目状部材32及び板状部材31を通過して絶対嫌気層4から嫌気空間3に移動する。また、絶対嫌気層4では、一部の硫化水素は酸化鉄(FeO)と反応して硫化鉄(FeS)となる。このような反応は、嫌気空間3及び飼育空間90でも起こる。また嫌気空間3では、無機栄養型脱窒により発生した元素状硫黄が図2に示すように硫化鉄と反応して二硫化鉄(FeS)となる。このような反応は絶対嫌気層4でも起こる。二硫化鉄は少しずつ固形化されておき、嫌気空間3には数十年かけて黄鉄鉱やパイライトと呼ばれる二硫化鉄を成分として含むものが堆積していく。
嫌気空間3内の一部の硫酸還元菌B及び硫化水素は、有機物等が下の層4〜6に浸透していくことで生じるわずかな水流によりパイプ8内部を通って飼育空間90まで移動し、硫化水素は飼育空間90に存在する酸化鉄と反応して硫化鉄となる。なお、硫化水素は有害な物質であるが、パイプ8から少しずつしか排出されず、また、酸化鉄とすばやく反応して無害な硫化鉄となるため、飼育空間90において水棲生物にダメージを与えることはない。
一方、飼育空間90に移動した硫酸還元菌Bは、図2に示すように硫化鉄と結合した後、珊瑚層7や好気層6表面に沈殿する。前述のように硫酸還元菌Bは絶対嫌気性細菌であり好気条件下で生息することはできないが、このように表面に硫化鉄を付着させた硫酸還元菌Bは、硫化鉄によって酸素と接触しなくなることから、好気条件下で生息可能なものに変化する。そして、近傍に分解すべき有機物が多ければ活動して有機物の分解を行い、少なければ休眠状態となる。休眠状態の硫酸還元菌Bは有機物の量が増えれば活動を再開する。なお、飼育空間90に移動した全ての硫化水素が硫化鉄と反応するわけではなく、図2に示すように好気層6において酸素(O)と反応して硫酸(HSO)となり、硫酸イオンとして飼育水9中に溶解する。また、飼育空間90に存在する全ての硫化鉄が硫酸還元菌Bと結合するわけではなく、一部の硫化鉄は各細菌の働きなどにより硫酸イオンや二硫化鉄に変化することもある。このようにして本水棲生物飼育システム1では、有機物が好気層6、通性嫌気層5、絶対嫌気層4における各細菌の働きにより3段階の生物濾過が行われ、無害化されて飼育水保持槽2内を循環する。なお、各層4〜6の厚さや溶存酸素量等によっては絶対嫌気層4の上方にさらに嫌気層が形成されて4段階の生物濾過が行われることもある。これら有機物の浄化作用は、自然界(例えば海底)での浄化作用と略同一のものである。
以上のような水棲生物飼育システム1では、当初から十分な数の水棲生物を飼育できるわけではなく、各細菌が各層4〜6に定着して前述したような有機物の循環を安定して行えるようになるために数ヶ月程度かけて立ち上げの処理を行うことが好ましい。この立ち上げ方法について図3に基づいて説明する。
まず、パイプ8に図1に示すような気体供給手段80を取り付ける(ステップS1)。この取り付け位置は、絶対嫌気層4よりも上方の範囲でできるだけ下方であることが好ましい。なお、気体供給手段80は、絶対嫌気層4となる黒ぼく土40表面に砂50を堆積させる際に取り付けられたものであってもよい。飼育水保持槽2内の飼育空間90に水棲生物を放し(ステップS2)、飼育水保持槽2に上方から光を当てる(ステップS3)。この段階で飼育水保持槽2内に放す水棲生物の数は、立ち上げ後の水棲生物飼育システム1で飼育可能な数よりも少なくする。また、飼育水保持槽2には図示しない蛍光灯等の光源により上方から光を当ててもよく、また、飼育水保持槽2を太陽光は入る場所に置くことで光が当たるようにしてもよい。
次に、気体供給手段80からパイプ8へ空気の供給を開始する(ステップS4)。これによってパイプ8内部の飼育水9が空気によって少しずつ上方に押し出され、パイプ8内部に嫌気空間3から飼育空間90に向かう水流が生じ、パイプ8から空気が小さな気泡として排出される。そして、これによってパイプ8の外側では飼育空間90から絶対嫌気層4に向かう水流が生じるようになる。なお、気体供給手段80から供給する気体としては、有害なものでなければ空気に限定されない。この状態を維持し、パイプ8から排出される気泡の大きさを所定の期間(例えば3ヶ月〜半年程度)にわたって観察して、パイプ8から排出される気泡が大きくなり、所定の大きさの気泡が排出されるようになったか否か目視で判断する(ステップS5)。上記の期間では、下方に向かう水流によって、好気層6及び通性嫌気層5を構成する砂50ならびに絶対嫌気層4を構成する黒ぼく土40が押し固められていき、絶対嫌気層4に飼育水9が浸透しにくくなっていく。これによって、好気層6から下方に向かうほど酸素量及び入射光量が減少していくとともに、好気層6には好気性細菌、通性嫌気層5には通性嫌気性細菌、絶対嫌気層4には絶対嫌気性細菌がそれぞれ増殖していく。
パイプ8から所定の大きさの気泡が排出されなければ(ステップS5:NO)上記の状態を維持し続けるが、数ヶ月が経過してパイプ8から所定の大きさの気泡が排出されるようになると(ステップS5:YES)、パイプ8への空気の供給を停止する(ステップS6)。パイプ8から排出される気泡が所定の大きさまで大きくなった時点では、黒ぼく土40が十分に押し固められた状態となっている。そのため、パイプ8の内部を流れる飼育水9が減少し、気体供給手段80から供給された空気は上昇しにくくなって途中で詰まり、その結果、パイプ8から大きな気泡として排出されるようになる。この時点では、各層4〜6の環境に最適な細菌が各層4〜6に定着しており、気体供給手段80をパイプ8から取り外すことで本水棲生物飼育システム1の立ち上げが完了する。
なお、このような立ち上げ処理を行わない場合であっても、水棲生物数を制限した状態で本水棲生物飼育システム1を使用していくことで砂50や黒ぼく土40が徐々に押し固められていき、上記各細菌が各層4〜6に増殖及び定着していくことから、本水棲生物飼育システム1を機能させるために上記の立ち上げ処理は必須ではない。
以上のように本発明の第1の実施形態である水棲生物飼育システム1では、生物由来の有機物を含有する飼育水9を保持する飼育水保持槽2と、この飼育水保持槽2内に形成され、好気的な環境であり、好気性細菌が生息する好気層6と、この好気層6の下方に形成され、嫌気的な環境であるとともに絶対嫌気性細菌が生息し、土質材料としての黒ぼく土40により構成される絶対嫌気層4と、嫌気的な環境であり、絶対嫌気層4に生息する絶対嫌気性細菌及び絶対嫌気性細菌により生成された生成物が流入する嫌気空間3と、好気層6と絶対嫌気層4との間に形成され、通性嫌気性細菌が生息する通性嫌気層5と、飼育水保持槽2内において好気層6の上方に存在する空間としての飼育空間90と嫌気空間3とを連通する連通手段としてのパイプ8と、を備えることを特徴とする。
このように構成されているため、前記有機物は、まず好気層6に到達した後、通性嫌気層5に到達して、これらの層5,6にそれぞれ生息する好気性細菌及び通性嫌気性細菌によって分解される。このとき、前記有機物に由来する有害なアンモニアや硝酸は、これらの細菌によって無害な窒素に分解される。好気性細菌及び通性嫌気性細菌によって分解された分解物は絶対嫌気層4に到達し、この層4で絶対嫌気性細菌により分解される。このとき、有害な硫酸イオンを含む硫黄化合物は、絶対嫌気性細菌であり嫌気条件下でのみ生息可能な硫酸還元菌Bにより硫化水素に分解される。これら硫酸還元菌B及び硫化水素は、嫌気空間3からパイプ8を介して飼育空間90に移動し、硫化水素は飼育空間90に存在する鉄成分と反応して無害な硫化鉄となる。硫酸還元菌Bは、この硫化鉄と結合することで好気条件下でも生息可能なものに変化した上で好気層6表面に沈殿し、好気層6表面に存在する有機物の量が比較的多ければその分解を行い、比較的少なければ休眠状態となる。
このように本発明の水棲生物飼育システム1では、前記有機物が各細菌の働きによって無害なものに変換されて飼育水保持槽2内を循環する。またこの循環の中で、硫酸還元菌Bは硫化鉄と結合して好気条件下でも生息可能なものに変化するとともに有機物の量に応じた活動を行うようになることから、分解可能な有機物の量を増加させることができる。そのため、濾過機能を補う装置を別途設けることなく且つ半永久的ないし長期間に亘って換水処理を行わなくても飼育水保持槽2内に有害物が堆積することを抑制できるとともに、水棲生物が成長しても飼育数を減少させる必要が無く、また飼育可能な水棲生物の数を従来よりも多くすることができる。
また、このように好気層6の上方に存在する飼育空間90で水棲生物を飼育していることから、本水棲生物飼育システム1の構成をシンプルにして、小型化することが可能である。
また、上部が開口した中空部材30の開口30aを、通水性を有し且つ黒ぼく土40の通過を遮る網目状部材32により閉塞するとともに、中空部材30及び網目状部材32の周囲を黒ぼく土40で被覆して、中空部材30の内部に嫌気空間3を形成していることから、容易に嫌気空間3を形成することができるとともに、長期間に亘って嫌気空間3を維持することができる。
さらに、黒ぼく土40には元々硫酸還元菌Bが生息していることから、黒ぼく土40によって絶対嫌気層40を構成することで、簡単且つ確実に硫酸還元菌Bを増殖させて、十分な量の有機物を分解可能な絶対嫌気層4を形成することができる。
加えて、パイプ8が塩化ビニル製又は陶器製であり、このパイプ8が少なくとも好気層6及び通性嫌気層5を貫通して嫌気空間3から飼育空間90に延在していることから、飼育水9として海水を使用した場合でも長期間にわたってパイプ8の腐食を抑制することができる。そのため、嫌気空間3と飼育空間90とを簡単な構成で長期間にわたって安定して連通させることができる。
併せて、好気層6の表面に、珊瑚砂70からなる珊瑚層7を設けていることから、珊瑚砂70から炭酸カルシウムが溶け出し、飼育水9を海水と同じ弱アルカリ性に保つことができる。そのため、飼育水保持槽2内を、海水魚を飼育するのに好適な環境に維持することができるとともに硫酸還元菌Bの活性が低下することを抑制できる。
また、珊瑚砂70の代わりに、又は珊瑚砂70とともに、炭酸カルシウムを含有する水質調整剤、卵殻及びこれらと同様に飼育水9中に炭酸カルシウムの成分を溶出させる機能を有するもの等を使用してもよい。或いは、飼育水9が中性又は酸性となった場合に上記水質調整剤や卵殻等を投入して飼育水9を弱アルカリ性に調整してもよい。飼育水9が中性や酸性となる理由としては、排泄物等の有機物が飼育水保持槽2内に多量に存在する又は極端に少ないことなどが挙げられるが、飼育水9を弱アルカリ性に調整することで、有機物が多量に存在する場合にはそれらの分解を促進することができる。或いは、有機物が極端に少ないために分解能力が著しく低下した硫酸還元菌Bを再度活性化させることができる。また、飼育水保持槽2内に酸性の物質が混入しやすい状態にある場合、例えば飼育水保持槽2を屋外に設置して酸性雨が混入しやすい状態にある場合等には、上記水質調整剤や卵殻等を予め添加しておくことが好ましい。
このような水棲生物飼育システム1を立ち上げる際には、飼育空間90に生物由来の有機物が存在する状態で好気層6の上方から光を当てながら、パイプ8内部に気体供給手段80より気体を供給することで、パイプ8の内部に嫌気空間3から好気層6の上方に向かう水流を生じさせ、この状態を所定期間にわたって維持している。
こうすることでパイプ8内部の飼育水9が飼育空間90に向かって上方に流れていき、これによって飼育水9が好気層6、通性嫌気層5及び絶対嫌気層4に向かって下方に流れていく。この下方に向かう水流によって、好気層6及び通性嫌気層5を構成する砂50ならびに絶対嫌気層4を構成する黒ぼく土40が押し固められていき、各層4〜6を通過できる飼育水9が徐々に減少して、下方の層5,6ほど酸素量や入射光量が少なくなっていく。そのため、各層4〜6が好気性細菌、通性嫌気性細菌及び絶対嫌気性細菌の生育にそれぞれ適した環境となって各層4〜6にこれらの細菌が十分に定着し、本水棲生物飼育システムを安定して立ち上げることができる。
本発明の第2の実施形態である水棲生物飼育システム100は、嫌気空間3を形成するための構造が第1の実施形態と異なっている。本実施形態では、図4に示すように、飼育水保持槽2の内底面2cと略同一形状であるとともに上面全体が網目状部材132で覆われている板状部材131を複数の支持手段101に支持させて飼育水保持槽2内の下方に配置している。板状部材131は第1実施形態の板状部材31と同様にすのこ状または格子状のものであり、網目状部材132も第1実施形態の網目状部材32と同様に通水性を有し且つ黒ぼく土40の通過を遮るものである。そして、網目状部材132の表面に黒ぼく土40、砂50(又は砂利)、珊瑚砂70を堆積させて、上から珊瑚層7、好気層6、通性嫌気層5、絶対嫌気層104を形成し、さらに板状部材131の下方に嫌気空間3を形成している。また、鉛直方向に延びるパイプ8を各層4〜7、網目状部材132及び板状部材131に貫通させて、嫌気空間3と飼育空間90とを連通している。さらに、飼育水保持槽2の側面2aの下方及び底面2bに非透過部102を設けて、飼育水保持槽2の側面2aの下方及び底面2bからの光の透過を阻止している。非透過部102は、例えば飼育水保持槽2の側面2a下方及び底面2bに黒色のテープやシール等を貼り付けることで設けることができる。このような構成の本実施形態であっても、第1の実施形態と同様に有機物を循環させて同様の効果を発揮することができる。
以上のように本発明の第2の実施形態である水棲生物飼育システム100では、飼育水保持槽2は、その側面2aの下方及び底面2bからの光の透過を阻止する非透過部102を備え、通水性を有し且つ黒ぼく土40の通過を遮る網目状部材132を、飼育水保持槽2の内底面2cと離間させて飼育水保持槽2内の下方全面に配置するとともに、この網目状部材132の上面を黒ぼく土40で被覆して、網目状部材132と内底面2cとの間に嫌気空間3を形成していることから、容易に嫌気空間3を形成することができるとともに、長期間に亘って嫌気空間3を維持することができる。
本発明の第3の実施形態である水棲生物飼育システム200は、図5に示すように、飼育水保持槽2内に飼育空間90が設けられておらず、飼育水9を保持して水棲生物を飼育する飼育槽20を別途に設置してその内部に飼育空間90を設けたことが第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる。また、飼育槽20内において飼育空間90は飼育水9の水面91下方に存在し、この飼育空間90と、飼育水保持槽2内において飼育水9の水面91下方に存在する空間290とが第1の送水手段201及び第2の送水手段202によりそれぞれ繋げられている。そして、第1の送水手段201を介して飼育槽20内の飼育水9を飼育水保持槽2に送るとともに、第2の送水手段202を介して飼育水保持槽2内の飼育水9を飼育槽20に送ることができるように構成されている。第1の送水手段201及び第2の送水手段202としては、ポンプP1,P2と、これらのポンプP1,P2にそれぞれ接続され、端部が飼育槽20の飼育空間90及び飼育水保持槽2の前記空間290にそれぞれ挿入されたホース201a,202aとで構成されるものを用いている。しかしながら、飼育水9を各槽2,20に送ることができればこのような構成のものに限定されない。
本実施形態では、飼育槽20より第1の送水手段201を介して送られた飼育水9に含まれる前記有機物を飼育水保持槽2内で前述のように分解して循環させ、このようにして浄化された飼育水9を第2の送水手段202を介して飼育槽20内に戻している。そのため、濾過機能を補う装置を別途設けることなく且つ半永久的ないし長期間に亘って換水処理を行わなくても飼育槽20内に有害物が堆積することを抑制できるとともに、水棲生物が成長しても飼育数を減少させる必要が無く、また飼育可能な水棲生物の数を従来よりも多くすることができる。
本発明の第4の実施形態である水棲生物飼育ユニット300は、図1に示す第1の実施形態である水棲生物飼育システム1を作製するためのものであり、図6に示すように、珊瑚層7の構成材料となる珊瑚砂70と、好気性細菌が生息し、好気層6の構成材料となる粒状の担体としての砂50と、通性嫌気性細菌が生息し、通性嫌気層5の構成材料となる粒状の担体としての砂50と、絶対嫌気性細菌が生息し、絶対嫌気層4の構成材料となる土質材料としての黒ぼく土40とを有し、これらがまとめてブロック状に押し固められている。そしてこの内部に、通水性を有し且つ黒ぼく土40の通過を遮る網目状部材32により板状部材31を介して上方の開口30aが閉塞された中空部材30、及び、中空部材30の側面30bを貫通して珊瑚砂70の上方にまで延びるパイプ8が配置されている。
このような水棲生物飼育ユニット300を図1に示すような飼育水保持槽2等に入れた後、飼育水9を充填して水棲生物を放すことで、第1の実施形態である水棲生物飼育システム1を容易に作製することができる。
本実施形態の水棲生物飼育ユニット300では、黒ぼく土40等が押し固められていて、中空部材30等も所定の位置に予め配置されているものであるが、これらが分離した状態のものであってもよい。例えば、各層5〜7の構成材料となる砂50,70をそれぞれブロック状に押し固めたものと、押し固められておらずバラバラの状態の黒ぼく土40と、互いに固定されていない状態の中空部材30、網目状部材32及び板状部材31と、パイプ8とを備えるものとしてもよい。このような水棲生物飼育ユニットを使用して水棲生物飼育システム1を作製する場合には、中空部材30に板状部材31及び網目状部材32を固定した後、飼育水保持槽2の内底面2cに配置し、その上から黒ぼく土40を堆積させる。そして、黒ぼく土40の上に各層5〜7の構成材料となるブロック状の砂50,70を順次載置するとともに、パイプ8を中空部材30の内部と珊瑚層7の上方とを連通させるように配置する。その後、飼育水保持槽2内に飼育水9を充填して水棲生物を放す。なお、各層5〜7の構成材料となる砂50,70も黒ぼく土40と同様にバラバラの状態のものであってもよく、さらに、各層5〜7の構成材料となるものとして砂50以外に砂利や人工的に製造された粒状のものを用いてもよい。またさらに、本実施形態の水棲生物飼育ユニット300は第1の実施形態の水棲生物飼育システム1を作製するためのものであるが、第2、第3の実施形態である水棲生物飼育システム100,200を作製するためのものであってもよい。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、第1〜第3の実施形態では飼育水9として海水を用いて海水魚を飼育するシステムとしているが、飼育水9として淡水を使用し、淡水魚を飼育するシステムとしてもよい。また、淡水魚を飼育する場合など飼育水9を中性又は弱酸性に保つことが好ましい場合には、弱アルカリ性に保つ場合よりも珊瑚砂70等の使用量を少なくして飼育水9中に溶出する炭酸カルシウム量を少なくすることが好ましい。なお、飼育水9として淡水を使用する場合、絶対嫌気層4にはメタン菌が生息し、メタン菌が硫酸還元菌Bと同様の働きをすることになる。
本発明の第1の実施形態及び第3の実施形態では、嫌気空間3が2つ形成され、各嫌気空間3にパイプ8が差し込まれているが、これらの嫌気空間3同士を筒状部材等により繋いで、1つの嫌気空間3のみにパイプ8を差し込んだ構成としてもよい。この構成では、パイプ8が差し込まれていない嫌気空間3に存在する硫酸還元菌Bや硫化水素は、筒状部材等を介してパイプ8が差し込まれている嫌気空間3に移動し、この嫌気空間3を経由して飼育空間90又は前記空間290に移動するようになる。
また、第1の実施形態及び第3の実施形態において形成される嫌気空間3の数は1つ又は3つ以上であってもよい。さらに、第1〜第3の実施形態において、パイプ8の本数等は特に限定されず、水棲生物の飼育数、嫌気空間3の広さ等に応じて適宜調整する。
また、第1の実施形態及び第3の実施形態においても第2の実施形態と同様に、飼育水保持槽2の側面2a下方及び底面2bに非透過部102が設けられていてもよい。こうすることで、絶対嫌気層4の側面及び下方に光が当たることを防止でき、絶対嫌気層4全体に絶対嫌気性細菌を増殖させることができる。なお、飼育水保持槽2として光を透過しないものを用いる場合には非透過部102を設ける必要はない。
さらに、連通手段としては嫌気空間3と飼育空間90とを連通することができればパイプ8に限定されず、例えばチューブや、嫌気空間3から飼育空間90まで延びる多孔質の岩石等であってもよい。さらに、各層4〜7が十分に固められていれば、嫌気空間3から飼育空間90に向かって各層4〜7を貫通する孔を連通手段としてもよい。
また、好気層6の上方にさらに海砂を黒ぼく土40と同程度の量、堆積させてもよい。これら海砂の層や前記珊瑚層7により、好気層6を形成する砂50の舞い上がりを抑制することができる。さらに、水棲生物として鰈、海老及び蟹等、砂を掘る習性のあるものを飼育する場合には、絶対嫌気層4,104の上方、例えば珊瑚層7と好気層6との間に、水棲生物の通過を遮ることが可能な大きさの網目を有するステンレス製の網を配置することが好ましい。これによって、上記水棲生物が砂50や黒ぼく土40を掘り返して絶対嫌気層4,104に酸素が侵入することや、上記水棲生物が掘った穴から絶対嫌気層4,104で発生した有害な硫化水素等が好気層6の上方にある空間90,290に流出してしまうことを防止できる。なお、網としては好気層6の表面全体を覆うことができる大きさ及び形状であることが好ましく、またステンレス製のものに限定されない。
さらに、本水棲生物飼育システム1の立ち上げの際には気体供給手段80を用いたが、これの変わりにポンプを用い、好気層6の上方にあるパイプ8の一端8a(図1参照)から飼育水9を吸い上げることでパイプ8の内部に嫌気空間3から飼育空間90に向かう水流を生じさせてもよい。
またさらに、本発明の水棲生物飼育システム1,100を観賞用だけでなく魚介類の養殖のために利用してもよい。また、飼育水保持槽2としては、全体が透明のガラス製又はアクリル製の水槽等に限定されず、生簀や上方が開口した箱状に成形されたコンクリート等も使用できる。さらには、地面に穴を掘り、その穴の中に本水棲生物飼育システム1,100を構成してもよい。この場合、その穴を構成する土壁が飼育水保持槽2に相当するものとなる。
さらに本発明の水棲生物飼育システム1,100,200は、外付けの濾過装置など濾過機能を補う装置の使用を必ずしも妨げるものではなく、また換水処理を行うことを必ずしも妨げるものではない。さらに、飼育水処理槽2内に好気性細菌等の微生物を別途追加してもよい。
また、互いにバラバラの状態にならないような土質材料で絶対嫌気層4が構成されている場合には、本実施形態で使用している網目状部材32、板状部材31や中空部材30を必ずしも用いる必要はない。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1,100,200…水棲生物飼育システム
2…飼育水保持槽
2a…飼育水保持槽の側面
2b…飼育水保持槽の底面
2c…飼育水保持槽の内底面
3…嫌気空間
4…絶対嫌気層
5…通性嫌気層
6…好気層
7…珊瑚層
8…パイプ(連通手段)
9…飼育水
20…飼育槽
30…中空部材
30a…中空部材の開口
32,132…網目状部材
40…黒ぼく土(土質材料)
50…砂(担体)
70…珊瑚砂
80…気体供給手段
90…飼育空間(空間)
102…非透過部
201…第1の送水手段
202…第2の送水手段
290…空間

Claims (10)

  1. 生物由来の有機物を含有する飼育水を保持する飼育水保持槽と、
    この飼育水保持槽内に形成され、好気的な環境であり、好気性細菌が生息する好気層と、
    この好気層の下方に形成され、嫌気的な環境であるとともに絶対嫌気性細菌が生息し、土質材料により構成される絶対嫌気層と、
    嫌気的な環境であり、前記絶対嫌気層に生息する絶対嫌気性細菌及び当該絶対嫌気性細菌により生成された生成物が流入する嫌気空間と、
    前記好気層と前記絶対嫌気層との間に形成され、通性嫌気性細菌が生息する通性嫌気層と、
    前記飼育水保持槽内において前記好気層の上方に存在する空間と前記嫌気空間とを連通する連通手段と、を備えることを特徴とする水棲生物飼育システム。
  2. 前記好気層の上方に存在する前記空間を、水棲生物を飼育する飼育空間として利用していることを特徴とする請求項1記載の水棲生物飼育システム。
  3. 飼育水を保持して水棲生物を飼育する飼育槽と、
    この飼育槽内の飼育水を前記飼育水保持槽に送る第1の送水手段と、
    前記飼育水保持槽内の飼育水を前記飼育槽に送る第2の送水手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の水棲生物飼育システム。
  4. 上部が開口した中空部材の開口を、通水性を有し且つ前記土質材料の通過を遮る網目状部材により閉塞するとともに、当該中空部材及び当該網目状部材の周囲を前記土質材料で被覆して、前記中空部材の内部に前記嫌気空間を形成していることを特徴とする請求項1〜3何れかに記載の水棲生物飼育システム。
  5. 前記飼育水保持槽は、その側面の下方及び底面からの光の透過を阻止する非透過部を備え、
    通水性を有し且つ前記土質材料の通過を遮る網目状部材を、前記飼育水保持槽の内底面と離間させて当該飼育水保持槽内の下方全面に配置するとともに、この網目状部材の上面を前記土質材料で被覆して、当該網目状部材と前記内底面との間に前記嫌気空間を形成していることを特徴とする請求項1〜3何れかに記載の水棲生物飼育システム。
  6. 前記土質材料が、黒ぼく土であることを特徴とする請求項1〜5何れかに記載の水棲生物飼育システム。
  7. 前記連通手段が塩化ビニル製又は陶器製のパイプであり、このパイプが少なくとも前記好気層及び前記通性嫌気層を貫通して前記嫌気空間から前記好気層の上方に存在する前記空間に延在していることを特徴とする請求項1〜6何れかに記載の水棲生物飼育システム。
  8. 前記好気層の表面に、珊瑚砂からなる層を設けていることを特徴とする請求項1〜7何れかに記載の水棲生物飼育システム。
  9. 請求項7記載の水棲生物飼育システムの立ち上げ方法であって、
    前記好気層の上方に存在する前記空間に生物由来の有機物が存在する状態で前記好気層の上方から光を当てながら、前記パイプ内部に気体供給手段より気体を供給することで、前記パイプの内部に前記嫌気空間から前記好気層の上方に向かう水流を生じさせ、この状態を所定期間にわたって維持することを特徴とする水棲生物飼育システムの立ち上げ方法。
  10. 請求項4又は5記載の水棲生物飼育システムを作製するための水棲生物飼育ユニットであって、
    好気性細菌が生息し、前記好気層の構成材料となる粒状の担体と、
    通性嫌気性細菌が生息し、前記通性嫌気層の構成材料となる粒状の担体と、
    絶対嫌気性細菌が生息し、前記絶対嫌気層の構成材料となる土質材料と、
    通水性を有し且つ前記土質材料の通過を遮る網目状部材と、を有することを特徴とする水棲生物飼育ユニット。
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