JP5409062B2 - 定着装置およびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置およびそれを備えた画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5409062B2
JP5409062B2 JP2009065956A JP2009065956A JP5409062B2 JP 5409062 B2 JP5409062 B2 JP 5409062B2 JP 2009065956 A JP2009065956 A JP 2009065956A JP 2009065956 A JP2009065956 A JP 2009065956A JP 5409062 B2 JP5409062 B2 JP 5409062B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing roller
separation claw
claw member
housing
fixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009065956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010217672A (ja
Inventor
良治 金松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2009065956A priority Critical patent/JP5409062B2/ja
Publication of JP2010217672A publication Critical patent/JP2010217672A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5409062B2 publication Critical patent/JP5409062B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、用紙上に形成されたトナー像を該用紙上に定着させる定着装置、およびそれを備えた画像形成装置に関する。
定着装置は、カラープリンタや複写機等の画像形成装置に設けられ、用紙上に転写されたトナー像を該用紙上に定着させるものである。定着装置は、基本構成要素として、トナー像を用紙上に加熱定着させる定着ローラと、用紙の搬送方向における定着ローラの下流側に配置された分離爪部材とを含む。分離爪部材は、定着処理された用紙が定着ローラに巻き付いた状態で定着ローラから排出された場合において用紙に接触して定着ローラから引き剥がすものである。
分離爪部材は、用紙に接触するために定着ローラの周面に所定の接触圧で接触するように配置されているため、前記接触圧に起因して定着ローラの周面が磨耗し易い。定着ローラ周面上に磨耗痕が発生すると、カラープリンタでは画像に筋として現れてしまうため、高画質画像の形成の妨げとなっている。
磨耗痕の形成を抑制するためには、分離爪部材の接触圧を低減させることが考えられる。しかしながら、接触圧を単に低減させると、用紙の搬送力に分離爪部材の接触圧が負けてしまい、分離爪部材が定着ローラの周面から離間し易くなる。その結果、用紙ジャムが発生するおそれがある。
特許文献1は、分離爪部材の接触圧を低減させる構成として、分離爪部材の定着ローラ周面に接触する先端面の幅を大きくする(例えば7mm以上に設定する)ことを開示している。この構成によれば、分離爪部材の定着ローラ周面に対する単位面積当たりの接触圧が低減するので、磨耗痕の形成が抑制される。
特開2004−157481号公報
特許文献1では、分離爪部材は、該分離爪部材を支持する軸を中心として定着ローラに対して回動して、その先端面が定着ローラ周面に接触している。言い換えれば、分離爪部材の先端面は、一方向のみにおいて定着ローラ周面に接触する。
ところで、分離爪部材が設けられたハウジングは、定着ローラの加熱定着処理によって熱変形し易い。ハウジングが熱変形すると、分離爪部材が所定の設置位置からずれる。そのため、分離爪部材の先端面が定着ローラ周面に均一に接触せず、片当たりする。片当たりにより、定着ローラ周面における先端面が接触した部分のみに接触圧が集中するため、その集中部分には、磨耗痕が形成される。
しかしながら、特許文献1の分離爪部材は、上述のように一方向のみに可動なので、ハウジングが熱変形してその設置位置がずれても片当たり状態を解消することはできない。
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、ハウジングが熱変形しても定着ローラの周面に均一に接触することが可能な分離爪部材を有する定着装置、およびそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る定着装置は、用紙上に形成されたトナー像を該用紙上に加熱定着させ、定着処理された前記用紙を所定の用紙搬送方向に搬送する定着ローラと、前記用紙搬送方向における前記定着ローラよりも下流側に配置され、前記用紙に接触して該用紙を前記定着ローラから引き剥がす分離爪部材と、前記分離爪部材を付勢して該分離爪部材を前記定着ローラの周面に接触させる付勢部材と、前記分離爪部材が設けられたハウジングとを含み、前記分離爪部材は、前記定着ローラの長手軸に沿って延びて前記定着ローラの前記周面に接触する先端面を有する爪部と、前記定着ローラの前記長手軸に平行に延びて前記爪部を軸支する軸支部と、前記軸支部を挟んで前記先端面とは反対側に位置する点接触部とを含み、前記ハウジングは、前記軸支部を支持する支持部と、前記点接触部と点接触する接触面とを含み、前記ハウジングの前記支持部は、前記軸支部を収容して、前記軸支部が前記点接触部によって前記長手軸から見て揺動するように案内しつつ、前記揺動運動のみを許容する規制溝からなり、前記規制溝は、前記定着ローラの前記長手軸から見て略垂直方向に延びており、前記付勢部材は、前記分離爪部材を上方に付勢し、前記分離爪部材は、さらに、前記長手軸に平行に延びる円筒部を含み、前記円筒部の長手方向両端部のそれぞれには、前記軸支部が設けられており、前記円筒部の長手方向略中間部には、前記爪部が固定されていると共に、前記中間部を挟んで前記爪部とは反対側の位置に前記点接触部が設けられており、前記点接触部は、前記ハウジングの接触面に対して1点のみで接触し、さらに、前記ハウジングは、前記円筒部の長手方向両端部のそれぞれに設けられた前記軸支部を前記規制溝へ案内する案内溝を含み、前記案内溝は、前記規制溝に連通し、かつ、前記用紙搬送方向の下流側に延びる。
本発明に係る定着装置によれば、分離爪部材の爪部は、軸支部を中心として定着ローラ周面に向かって移動することができるだけでなく、点接触部によって定着ローラ周面に対して揺動することができる。これにより、ハウジングが熱変形して分離爪部材の位置がずれても、爪部はその位置ずれに自動的に追随してずれ方向に移動する。その結果、爪部の先端面は定着ローラ周面に均一に接触するので、画質の低下を抑制することが可能である。
また、本発明に係る定着装置では、前記ハウジングの前記支持部は、前記軸支部を収容して、前記軸支部が前記点接触部によって前記長手軸から見て揺動するように案内しつつ、前記揺動運動のみを許容する規制溝からなる。この構成によれば、分離爪部材の軸支部は、規制溝によって定着ローラの長手軸から見て揺動しながら案内されるので、爪部の先端面を定着ローラ周面に均一に接触させることを確実に行うことができる。
ハウジングは定着ローラの長手軸から見て上方に反り返るように熱変形し易い。そこで、本発明に係る定着装置では、前記規制溝は、前記定着ローラの前記長手軸から見て略垂直方向に延びており、前記付勢部材は、前記分離爪部材を上方に付勢する。この構成によれば、分離爪部材の軸支部は、付勢部材によって上方に付勢されつつ、規制溝に案内されて揺動するので、ハウジングが上方に反り返るように熱変形しても、爪部の先端面を均一に定着ローラ周面に接触させることができる。
また、本発明に係る定着装置では、前記分離爪部材は、さらに、前記長手軸に平行に延びる円筒部を含み、前記円筒部の長手方向両端部のそれぞれには、前記軸支部が設けられており、前記円筒部の長手方向略中間部には、前記爪部が固定されていると共に、前記中間部を挟んで前記爪部とは反対側の位置に前記点接触部が設けられている。この構成によれば、爪部を簡単な構成で定着ローラ周面に対して揺動させることができる。
しかも、本発明に係る定着装置では、前記点接触部は、前記ハウジングの接触面に対して1点のみで接触している。そして、前記ハウジングは、前記円筒部の長手方向両端部のそれぞれに設けられた前記軸支部を前記規制溝へ案内する案内溝を含み、前記案内溝は、前記規制溝に連通し、かつ、前記用紙搬送方向の下流側に延びている。この構成では、分離爪部材の一対の軸支部を、案内溝に沿って滑らせながら定着ローラに向けて移動させると、一対の軸支部は規制溝に案内される。これにより、分離爪部材は、点接触部がハウジングの接触面に点接触した状態で所定の位置に装着することが可能である。
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記点接触部は、球形状または半球状の突出部であり、前記ハウジングの前記接触面は平面である。または、この構成に代えて、前記ハウジングの前記接触面は半球状の突出部であり、前記点接触部は平面であってもよい。
これらの構成によれば、爪部を簡単な構成で定着ローラ周面に対して揺動させることができる。
本発明に係る画像形成装置は、用紙上にトナー像を形成する画像形成部と、前記トナー像を前記用紙上に定着させる定着装置とを含み、前記定着装置として、上記構成の定着装置が用いられている。
本発明に係る定着装置およびそれを備えた画像形成装置によれば、ハウジングが熱変形しても定着ローラの周面に均一に接触することが可能な分離爪部材により、定着ローラの周面に磨耗痕が形成されること、ひいては画質の低下を抑制することが可能である。
画像形成装置の内部構造の一実施形態を示す正面断面視の説明図である。 画像形成装置の定着装置の内部構造を示す正面断面視の説明図である。 定着装置の分離爪部材の斜視図である。 分離爪部材の側面図である。 分離爪部材の平面図である。 定着装置の定着ローラおよび分離爪部材が収容された上ハウジングを下方から見た平面図である。 図6のVI−VI線に沿って切断した断面図である。 第2実施形態に係る定着装置の分離爪部材を定着ローラの長手軸から見た図である。 図8の分離爪部材の側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の実施形態に係る定着装置が設けられた画像形成装置の概要について図1を基に説明する。図1は、画像形成装置の内部構造の一実施形態を説明するための正面断面視の説明図である。画像形成装置10は、カラー印刷用の複写機として使用されるものであり、基本構成として、装置本体11と、この装置本体11の上部に設けられた、原稿画像を読み取る画像読取装置16とを含む。
装置本体11は、画像読取部16によって読み取られた原稿の画像情報に基づきトナー像を形成する画像形成部12と、画像形成部12によって用紙P上に転写されたトナー像に定着処理を施す定着装置13と、用紙Pを貯留する用紙貯留部14とを内部に有する。
画像読取装置16は、その上面に装着され、原稿が置かれるコンタクトガラス163と、コンタクトガラス163上に置かれた原稿を押えるためにコンタクトガラス163に対して開閉自在に設けられた原稿押え161と、コンタクトガラス163の下方に配置され、コンタクトガラス163上の原稿の原稿画像を読み取る図略の光学系ユニットとを含む。前記光学系ユニットは、コンタクトガラス163を介して原稿の原稿面を光源によって下方から走査し、原稿面からの反射光をCCD(charge coupled device)により読み取るように構成されている。CCDにより読み取られた原稿の画像情報は、ディジタル化処理が施され、画像形成部12の露光装置124へ出力される。
光学系ユニット162は、図略の光源、複数のミラー、レンズユニット、CCD(charge coupled device)等を有している。光源からの光が原稿面で反射され、この反射光がこれらミラーおよびレンズユニットを介して原稿情報としてCCDに入力される。CCDに入力されたアナログ量としての原稿情報は、ディジタル信号に変換されて所定の記憶装置に記憶される。
画像形成部12は、用紙貯留部14から給紙された用紙Pにトナー画像を形成させるものであり、上流側(図1の紙面の右側)から下流側へ向けて順次配設されたマゼンタ用ユニット12Mと、シアン用ユニット12Cと、イエロー用ユニット12Yと、ブラック用ユニット12Kとからなる。各ユニット12M,12C,12Y,12Kは、感光体ドラム121および現像装置122を含む。各感光体ドラム121は、図1において時計方向に回転しつつ対応する現像装置122からトナーの供給を受ける。装置本体11内部の適所には、各現像装置122に対応して配設された図略のトナーコンテナが設けられており、トナーコンテナからトナーが現像装置122に補給される。
各ユニット12M,12C,12Y,12Kは、さらに、感光体ドラム121の直上位置に設けられた帯電器123およびLED等からなる露光装置124を含む。各感光体ドラム121は、帯電器123によって周面が一様に帯電される。帯電後の感光体ドラム121の周面に対して、画像読取装置16で入力された画像データに基づく各色に対応したレーザー光が各露光装置124から照射される。これにより、感光体ドラム121の周面に静電潜像が形成される。そして、静電潜像に現像装置122から各色のトナーが供給されることにより、感光体ドラム121の周面にトナー像が形成される。
感光体ドラム121の下方位置には、搬送ベルト125が設けられている。搬送ベルト125は、用紙貯留部14からの用紙Pを最上流側のマゼンタ用ユニット12Mから最下流側のブラック用ユニット12Kに向けて搬送するベルトであって、駆動ローラ125aと従動ローラ125bとの間に張設されている。搬送ベルト125は、各感光体ドラム121に対向して設けられた1次転写ローラ126によって感光体ドラム121の周面に押し付けられた状態で、各感光体ドラム121と同期しながら駆動ローラ125aと従動ローラ125bとの間を反時計回りに周回する。各感光体ドラム121と対応する1次転写ローラ126との間には、搬送ベルト125によって搬送される用紙Pが通過するニップ部が形成されている。
用紙Pは、用紙貯留部14から後述する用紙搬送路111を通って搬送ベルト125上に案内され、最上流側のマゼンタ用ユニット12Mから最下流側のブラック用ユニット12Kに向けて搬送されると、各感光体ドラム121の周面上のトナー像が用紙P上に転写される。具体的には、搬送ベルト125の周回と共に、用紙Pの表面に対して、まず、マゼンタ用ユニット12Mの感光体ドラム121によるマゼンタのトナー像の転写が行なわれる。ついで、搬送ベルト125におけるマゼンタトナー像の転写位置に、シアン用ユニット12Cの感光体ドラム121によるシアンのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれる。以下同様にして、イエロー用ユニット12Yによるイエローのトナー像の転写、およびブラック用ユニット12Kによるブラックのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれる。これによって用紙Pの表面にカラーのトナー像が形成される。
各感光体ドラム121の図1における左方位置には、クリーニング装置127が設けられている。クリーニング装置127は、トナー像が感光体ドラム121から用紙Pへ転写された後に感光体ドラム121の周面の残留トナーを除去して清浄化するものである。クリーニング装置127によって清浄化処理された感光体ドラム121の周面は、新たな帯電処理のために帯電器123へ向かう。クリーニング装置127で感光体ドラム121の周面から取り除かれた廃トナーは、所定の経路を通って図略のトナー回収ボトルに回収される。
用紙貯留部14は、画像形成部12および定着部13の下方位置に設けられている。用紙貯留部14は、用紙Pの束を貯留すると共に、前記下方位置に挿脱自在に装着される用紙トレイ141を有する。図1では、用紙トレイ141は1段で設けられているが、2段以上設けてもよい。用紙Pは、用紙トレイ141からピックアップローラ142の駆動で1枚ずつ繰り出される。繰り出された用紙Pは、用紙搬送路111を通って搬送ベルト125へ搬送される。
用紙搬送路111は、用紙貯留部14の右方位置から従動ローラ125bの近傍にかけて延びる搬送路である。用紙搬送路111には、適所に搬送ローラ対112が設けられており、用紙貯留部14からの用紙Pは、搬送ローラ対112の駆動で搬送ベルト125に向けて搬送される。
定着装置13は、画像形成部12で転写された用紙P上のトナー像に対して定着処理を施すものである。定着装置13は、内部に加熱源となる図略のヒータを有する定着ローラ132と、定着ローラ132と対向配置された加圧ローラ134とを含む。定着ローラ132と加圧ローラ134との間には、用紙Pが通過するニップ部NPが形成されている。トナー像が転写された用紙Pは、ニップ部NPにおいて定着ローラ132と加圧ローラ134との間で押圧挟持されつつ定着ローラ132からの熱を受ける。これにより、用紙P上に安定した状態のカラートナー像が形成される。
用紙Pは、ニップ部NPで定着処理が施された後、定着ローラ132に巻き付いた状態でニップ部NPから排出される場合があり、その場合、紙詰まり等の不都合が生じる。そのような不都合を解消するために、定着装置13には分離爪部材30が設けられている。分離爪部材30は、用紙Pが定着処理後に定着ローラ132に巻き付いた状態でニップ部NPを通過した場合に用紙Pを定着ローラ132から引き剥がすことが可能に構成されている。
定着処理の完了したカラー画像付の用紙Pは、定着装置13から延設された排紙搬送路114を通って装置本体11の左側壁に設けられた図略の排紙トレイへ向けて排出される。
(第1実施形態)
次に、第1実施形態に係る定着装置13について説明する。図2は、定着装置13の内部構造を示す正面断面視の説明図である。定着装置13は、上記したように、定着ローラ132、加圧ローラ134および分離爪部材30Aを含む。定着装置13は、さらに、分離爪部材30Aを付勢して分離爪部材30Aを定着ローラ132の周面132bに接触させる付勢部材31と、定着ローラ132、加圧ローラ134および分離爪部材30を収容するハウジング32とを含む。
定着ローラ132は、アルミニウムや鉄の芯金を有しており、その芯金上にフッ素樹脂のコーティングやチューブが施されていると共に、内部に加熱源である図略のヒータが配設されたローラである。加圧ローラ134も、アルミニウムや鉄の芯金を有しており、その芯金上にフッ素樹脂のコーティングやチューブが施されたローラである。定着ローラ132および加圧ローラ134は、用紙Pが画像形成部12から定着装置13のニップ部NPに向けて搬送される用紙搬送方向Tと直交する方向を長手方向とするローラである。定着ローラ132の回転軸132aおよび加圧ローラ134の回転軸134aは互いに平行に設定されている。定着ローラ132および加圧ローラ134の各ローラ本体はハウジング32内に配置されているが、各回転軸132a,134aの両端部は、ハウジング32に支持されておらず、装置本体11に設けられた他の図略の支持板に回転可能に支持されている。
定着ローラ132および加圧ローラ134は、用紙Pがニップ部NPを通過した後、用紙Pをハウジング32内に配設された排出ローラ対118に向けて搬送する。そして、用紙Pは排出ローラ対118の駆動によって排紙搬送路114(図1)に排出される。
分離爪部材30Aは、用紙搬送方向Tにおける定着ローラ132よりも下流側、つまりニップ部NPよりも下流側に配置され、定着ローラ132の周面132bに接触した状態でハウジング32に支持されている。分離爪部材30Aは、後述する先端面37aが定着ローラ132の周面132bに接触した状態で保持されているので、ニップ部NP通過後に定着ローラ132の周面132bに巻き付いた用紙Pに接触して該用紙Pを周面132bから引き剥がすことができる。
図3は分離爪部材30Aの斜視図である。図4は分離爪部材30Aの側面図であり、図5は分離爪部材30Aの平面図である。分離爪部材30Aは、図3〜図5に示すように、爪部33と、円筒部34と、円筒部34に取り付けられた球状部35とを含む。
爪部33は、本体部36と、定着ローラ132の周面132bに向かって本体部36から延びる先端部37と、本体部36から上方に延びるアーム部38とを有する。先端部37は、定着ローラ132の長手軸に沿って延びて、定着ローラ132の周面132b(図2)に接触する先端面37aを有する。先端面37aは、後述する付勢部材31によって周面132bに均一に接触するように保持されている。先端面37aの周面132bに対する均一な接触により、用紙Pを周面132bから確実に引き剥がすことが可能である。
円筒部34は、定着ローラ132の長手軸に平行に延びると共に、その長手方向略中間部において爪部33の本体部36と略直交する方向に延びる部材である。円筒部34の両端部のそれぞれには、軸支部39が形成されている。各軸支部39は、端部の端面から定着ローラ132の長手軸に平行に突出した軸部である。円筒部34の長手方向略中間部は、爪部33のアーム部38に連結されている。分離爪部材30Aは、後述するように軸支部39によってハウジング32に支持される。
球状部35は、円筒部34の長手方向略中間部を挟んで爪部33とは反対側に形成された球体状の部材である。球体状の部材に代えて、半球体状の部材を用いてもよい。
上記構成の分離爪部材30Aでは、先端面37aの前方から見て、球状部35、円筒部34の長手方向略中間部および爪部33、特に爪部33の先端面37aが同一直線上に位置するように設定されている。
分離爪部材30Aは、さらに、図4および図5に示すように、後述する付勢部材31が係止される係止部40を含む。係止部40は、円筒部34の長手方向略中間部から定着ローラ132に向かって延びており、先端部37が下方に湾曲した鉤状のものである。なお、図3では、係止部40を省略している。
定着ローラ132、加圧ローラ134および分離爪部材30Aを収容するハウジング32は、図2に示すように、上ハウジング32aと下ハウジング32bとからなる。上ハウジング32a内には、定着ローラ132および分離爪部材30Aが収容されている。分離爪部材30Aは上ハウジング32a内で付勢部材31によって支持されている。付勢部材31は、例えばばねであり、一端が上ハウジング32aの所定の箇所に係止され、他端が分離爪部材30Aの係止部40に係止されている。したがって、分離爪部材30Aは上ハウジング32a内で常に上方に付勢されている。これにより、分離爪部材30Aの爪部33の先端面37aは、定着ローラ132の周面132bに向けて押圧されるように付勢されている。一方、下ハウジング32b内には、加圧ローラ134が収容されている。
図6は、定着ローラ132および分離爪部材30Aが収容された上ハウジング32aを下方から見た平面図である。図6では、4つの分離爪部材30Aが定着ローラ132の長手方向に沿って配置されている。4つの分離爪部材30Aは、各分離爪部材30Aの両軸支部39が上ハウジング32aに形成された支持部41によって支持されることにより定着ローラ132の長手方向に沿って配置されている。
図7は、図6のVI−VI線に沿って切断した断面図(正面断面視)である。なお、図7では、説明の容易化のために、上ハウジング32aから分離爪部材30Aを省略すると共に、加圧ローラ134、下ハウジング32bおよびその周辺も正面断面視で示している。上ハウジング32aは、付勢部材31によって上方に付勢されている分離爪部材30Aの球状部35が接触する接触面42を有する。球状部35は球体状であり、接触面42は平面に形成されているので、球状部35は接触面42に点接触する点接触部として構成されている。
上ハウジング32aは、さらに、分離爪部材30Aの軸支部39を支持する上記支持部41を含む。本実施形態では、1つの分離爪部材30Aに対して、つまり2つの軸支部39,39に対して一対の支持部41,41が形成されており、各支持部41は、対応する軸支部39を収容することが可能な形状を有する溝部である。各溝部41は、定着ローラ132の長手軸から見て略垂直に延びている。上ハウジング32aの接触面42の位置は、軸支部39が溝部41に収容されたときに球状部35が接触面42に点接触することができる位置に設定されている。言い換えれば、接触面42は溝部41,41間に位置している。また、図5に示すように、分離爪部材30Aの一方の軸支部39を収容する溝部41と、他方の軸支部39を収容する溝部41との間の定着ローラ132の長手方向における間隔は、両溝部41,41間で分離爪部材30Aの円筒部34を位置させることが可能な程度の大きさに設定されている。さらに、軸支部39と該軸支部39を収容する溝部41との間には、若干の隙間が存在する。
各溝部41には、図6および図7に示すように、定着ローラ132の長手方向と直交する方向に延びる案内溝43が連通している。分離爪部材30Aの一対の軸支部39を、案内溝43上を滑らせながら定着ローラ132に向けて移動させると、一対の軸支部39は溝部41に案内される。これにより、分離爪部材30Aは、球状部35が上ハウジング32aの接触面42に点接触した状態で所定の位置に装着される。
したがって、上記のように球状部35によって上ハウジング32aの接触面42に点接触した分離爪部材30Aは、付勢部材31によって上方に付勢されつつ定着ローラ132の長手軸に対して揺動することができる。具体的には、分離爪部材30Aの球状部35が接触面42に点接触しているため、分離爪部材30Aは図3から理解されるようにあらゆる方向に揺動することが可能である。一方、分離爪部材30Aの軸支部39は、図4および図7に示すように定着ローラ132の長手軸から見て略垂直方向に延びる溝部41に収容されているので、軸支部39を有する円筒部34の運動方向が規制される。つまり、円筒部34は、略水平方向の運動が規制され、略垂直方向の運動および軸支部39を中心とする回転運動が許容される。このように、溝部41は、軸支部39の運動を規制する規制溝として作用する。これにより、円筒部34は、定着ローラ132の長手軸から見て揺動運動することが可能である。これに伴い、アーム部38を介して円筒部34と連結されている爪部33も、軸支部39(つまり、円筒部34)を中心として定着ローラ132の周面132bに向かって回動することが可能であると共に、定着ローラ132の長手軸から見て揺動運動することが可能である。
ところで、定着ローラ132が収容されたハウジング32は、定着ローラ132の加熱定着処理によって熱変形し易い。特に、上ハウジング32aは上方に反り返るように熱変形する。上ハウジング32aが熱変形すると、上ハウジング32aに支持されている分離爪部材30Aが所定の装着位置からずれる。そのため、付勢部材31によって定着ローラ132の周面132bに均一に接触していた分離爪部材30Aの先端面37aが周面132bに片当たりするようになる。片当たりにより、周面132bにおける先端面37aが接触した部分のみに接触圧が集中するため、その集中部分には、磨耗痕が形成される。その上、片当たり状態は用紙ジャムの原因ともなる。
しかしながら、第1実施形態に係る定着装置13によれば、分離爪部材30Aの爪部33は、軸支部39を中心として定着ローラ132の周面132bに向かって移動することができるだけでなく、球状部35によって、かつ軸支部39が溝部41に案内されることによって定着ローラ132の長手軸から見て揺動することができる。これにより、ハウジング32が熱変形して分離爪部材30Aの位置がずれても、爪部33はその位置ずれに自動的に追随してずれ方向に移動する。その結果、爪部33の先端面37aは定着ローラ132の周面132bに均一に接触するので、磨耗痕の形成、ひいては画質の低下を抑制することが可能である。
また、分離爪部材30Aの円筒部34の略中間部に球体状の部材を取り付け、上ハウジング32aの接触面42を平面に形成するという簡単な構成で、爪部33を定着ローラ132の長手軸から見て揺動させることができる。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態に係る定着装置13の分離爪部材30Bを定着ローラ132の長手軸から見た図である。第2実施形態は、分離爪部材30Bが点接触部となる球状部35を有していない点で第1実施形態と異なる。具体的には、分離爪部材30Bは、定着ローラ132の長手軸に平行に延びる円筒部50と、円筒部50に固定された爪部51とを含む。
円筒部50は、図9に示すように、その周面の一部を定着ローラ132の長手軸に沿って切り欠くことにより形成した、上ハウジング32aに向く平面50aを有している。この平面50aには、円筒部50の長手方向略中間部において点接触部57が設定されている。また、円筒部50は、両端部のそれぞれに、定着ローラ132の長手軸に平行に延びる軸支部52を有している。
爪部51は、本体部53と、定着ローラ132の周面132bに向かって本体部53から延びる先端部54と、本体部53から上方に延びて本体部53と円筒部50とを連結するアーム部55とを有する。先端部54は、定着ローラ132の長手軸に沿って延びて、定着ローラの周面132bに接触する先端面54aを有する。アーム部55は、円筒部50の長手方向略中間部における点接触部57とは反対側の部分と、本体部53とを連結するものである。
第2実施形態では、上ハウジング32aの所定の箇所に半球状の突出部(接触面)56が形成されている。突出部56の位置は、分離爪部材30Bが上ハウジング32aに装着されたときに突出部56が分離爪部材30Bの円筒部50の点接触部57と点接触することができる位置に設定されている。
第2実施形態においても、半球状突出部56、円筒部50の点接触部57および爪部51の先端面54aが同一直線上に位置するように設定されている。なお、上ハウジング32aに形成された規制溝41等を含む他の構成は、第1実施形態と同様であるから、その説明を省略する。
第2実施形態によれば、分離爪部材30Bの点接触部57は平面であり、上ハウジング32aの接触面は半球状突出部56なので、分離爪部材30Bは、第1実施形態における分離爪部材30Bと同様に定着ローラ132の長手軸から見て揺動することができる。その結果、爪部51の先端面54aは定着ローラ132の周面132bに均一に接触するので、磨耗痕の形成、ひいては画質の低下を抑制することが可能である。
また、分離爪部材30Bの点接触部57を平面に形成し、上ハウジング32aの所定の箇所に半球状突出物56を形成するという簡単な構成で、分離爪部材30Bの爪部51を定着ローラ132の長手軸から見て揺動させることができる。
10 画像形成装置
12 画像形成部
13 定着装置
30(30A,30B) 分離爪部材
31 付勢部材
32 ハウジング
32a 上ハウジング
32b 下ハウジング
33 爪部
34 円筒部
35 球状部(点接触部)
37 先端部
37a 先端面
39 軸支部
41 支持部(規制溝)
43 接触面
132 定着ローラ
132b 定着ローラ周面
134 加圧ローラ
NP ニップ部
P 用紙
T 用紙搬送方向

Claims (4)

  1. 用紙上に形成されたトナー像を該用紙上に加熱定着させ、定着処理された前記用紙を所定の用紙搬送方向に搬送する定着ローラと、
    前記用紙搬送方向における前記定着ローラよりも下流側に配置され、前記用紙に接触して該用紙を前記定着ローラから引き剥がす分離爪部材と、
    前記分離爪部材を付勢して該分離爪部材を前記定着ローラの周面に接触させる付勢部材と、
    前記分離爪部材が設けられたハウジングと、
    を備え、
    前記分離爪部材は、
    前記定着ローラの長手軸に沿って延びて前記定着ローラの前記周面に接触する先端面を有する爪部と、
    前記定着ローラの前記長手軸に平行に延びて前記爪部を軸支する軸支部と、
    前記軸支部を挟んで前記先端面とは反対側に位置する点接触部と、を含み、
    前記ハウジングは、
    前記軸支部を支持する支持部と、
    前記点接触部と点接触する接触面と、
    を含み、
    前記ハウジングの前記支持部は、前記軸支部を収容して、前記軸支部が前記点接触部によって前記長手軸から見て揺動するように案内しつつ、前記揺動運動のみを許容する規制溝からなり、
    前記規制溝は、前記定着ローラの前記長手軸から見て略垂直方向に延びており、
    前記付勢部材は、前記分離爪部材を上方に付勢し、
    前記分離爪部材は、さらに、前記長手軸に平行に延びる円筒部を含み、
    前記円筒部の長手方向両端部のそれぞれには、前記軸支部が設けられており、
    前記円筒部の長手方向略中間部には、前記爪部が固定されていると共に、前記中間部を挟んで前記爪部とは反対側の位置に前記点接触部が設けられており、
    前記点接触部は、前記ハウジングの接触面に対して1点のみで接触し、
    さらに、前記ハウジングは、前記円筒部の長手方向両端部のそれぞれに設けられた前記軸支部を前記規制溝へ案内する案内溝を含み、
    前記案内溝は、前記規制溝に連通し、かつ、前記用紙搬送方向の下流側に延びる、
    定着装置。
  2. 請求項に記載の定着装置において、前記点接触部は、球形状または半球状の突出部であり、
    前記ハウジングの前記接触面は平面である定着装置。
  3. 請求項に記載の定着装置において、前記ハウジングの前記接触面は半球状の突出部であり、
    前記点接触部は平面である定着装置。
  4. 用紙上にトナー像を形成する画像形成部と、
    前記トナー像を前記用紙上に定着させる定着装置と、
    を備え、
    前記定着装置として、請求項1〜3のいずれか一項に記載の定着装置が用いられている画像形成装置。
JP2009065956A 2009-03-18 2009-03-18 定着装置およびそれを備えた画像形成装置 Expired - Fee Related JP5409062B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009065956A JP5409062B2 (ja) 2009-03-18 2009-03-18 定着装置およびそれを備えた画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009065956A JP5409062B2 (ja) 2009-03-18 2009-03-18 定着装置およびそれを備えた画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010217672A JP2010217672A (ja) 2010-09-30
JP5409062B2 true JP5409062B2 (ja) 2014-02-05

Family

ID=42976578

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009065956A Expired - Fee Related JP5409062B2 (ja) 2009-03-18 2009-03-18 定着装置およびそれを備えた画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5409062B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63155071A (ja) * 1986-12-19 1988-06-28 Toshiba Corp シ−ト紙分離装置
JP2558298Y2 (ja) * 1989-10-12 1997-12-24 日星電気 株式会社 定着ローラの剥離爪
JP4880357B2 (ja) * 2005-11-22 2012-02-22 京セラミタ株式会社 定着装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010217672A (ja) 2010-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5469879B2 (ja) 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
JP6706434B2 (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP3614669B2 (ja) シート処理装置
JP5427435B2 (ja) 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
JP5121406B2 (ja) 画像形成装置
JP2010114498A (ja) 画像形成装置および画像読取装置
JP5645013B2 (ja) 定着装置、及びこれを用いた画像形成装置
JP2012159547A (ja) 定着装置、画像形成装置
JP4962548B2 (ja) 画像形成装置
JP5409676B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6485145B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4681933B2 (ja) 画像形成装置
JP6403662B2 (ja) 画像形成装置
US20090263154A1 (en) Cleaning device and image forming apparatus using the same
JP5409062B2 (ja) 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
JP2011123179A (ja) カール補正装置およびこれを備えた画像形成装置
US11150583B2 (en) Belt device and image forming apparatus incorporating same
JP2018194655A (ja) 搬送装置および画像形成装置
JP2013083968A (ja) 画像形成装置
JP2012230370A (ja) 画像形成装置
JP2012118175A (ja) 画像形成装置
JP6977394B2 (ja) 湾曲矯正装置、定着装置及び画像形成装置
JP2017227713A (ja) 画像形成装置
JP2002316738A (ja) 回転搬送部材清掃装置及びシート搬送装置及び画像形成装置
JP2017026811A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5409062

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees