JP5408586B2 - コグニティブ無線通信における電力制御方法,コグニティブ無線通信システム,及び無線通信デバイス - Google Patents

コグニティブ無線通信における電力制御方法,コグニティブ無線通信システム,及び無線通信デバイス Download PDF

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Description

本発明は,コグニティブ無線通信における電力制御方法,コグニティブ無線通信システム,及び無線通信デバイスなどに関する。
動的スペクトラムアクセス技術(DSA:dynamic spectrum access)は,スペクトラムリソースを効率的に利用するためのものである。これにより,従来の無線通信システムよりも多くのユーザー(ユーザー端末)に対応することができるとともに,スループットを高めることができる。
動的スペクトラムアクセス技術(DSA)を利用した無線通信システムとしては,コグニティブ無線通信システム(CRS:cognitive radio system)がある。コグニティブ無線通信システム(CRS)では,無線通信可能なプライマリーユーザー(PU)に対してライセンスされているスペクトラムに,ライセンスされていないセカンダリーユーザー(SU)が,動的にアクセスすることが許されるようになっている。
コグニティブ無線通信システム(CRS)では,動的スペクトラムアクセス技術(DSA)を実現するために,スペクトラムセンシングが行われる。そして,コグニティブ無線通信システムでは,スペクトラムセンシングの結果得られるセンシング情報に基づいて,スペクトラムの利用状況が解析され,アクセス可能なスペクトラム(ホワイトスペース)が決定される。これにより,セカンダリーユーザー(SU)は,ホワイトスペースを利用して,通信を行うことが可能となる。
ところが,コグニティブ無線通信システムにおいて,セカンダリーユーザー(SU)がプライマリーユーザー(PU)のパイロット信号を検出できずに,プライマリーユーザー(PU)が利用しているスペクトラムと同じ周波数帯域で通信を開始してしまった場合,干渉が発生することとなる。さらには,セカンダリーユーザー(SU)が所定の限界値よりも高い電力で通信を行った場合にも,干渉が発生する。
プライマリーユーザー(PU)の通信に干渉が発生しないように保護するためには,セカンダリーユーザー(SU)に対して干渉制限をかけることが提案されている(例えば,非特許文献1参照。)。非特許文献1に記載の技術では,干渉を抑えるために,ビームフォーミングが行われる。
ここで,ビームフォーミングを行うために,セカンダリーユーザー(SU)はセカンダリーユーザー(SU)の無線送信機からプライマリーユーザー(PU)の無線受信機までのチャネルに関する,瞬間的なチャネル情報を取得しなければならない。しかしながら,このように瞬間的なチャネル情報を取得するためには,セカンダリーユーザー(SU)からプライマリーユーザー(PU)までのフェージングチャネルについて短期間の統計性をトラッキングする必要がある。そのため,必要な情報を取得するための処理が複雑であり,結果として,無線通信システムの間接コスト(オーバーヘッド)が高くなる。
Q.Zhao及びB.M.Sadler,"A survey of dynamic spectrum access: Signal processing, networking,regulatory policy",IEEE Signal Processing Magazine,第24巻,第3号,p.79〜89,2007年5月
そこで,本発明は,コグニティブ無線通信において,間接コスト(オーバーヘッド)をかけすぎることなく,効率的に電力制御を行うことができる電力制御方法及びコグニティブ無線通信システムなどを提供することを目的とする。また,本発明は,当該コグニティブ無線通信用の無線通信デバイスを提供することも目的とする。
本発明は,コグニティブ無線通信に用いる通信電力を制御するための電力制御方法に関する。この電力制御方法では,干渉に関する制御情報に基づいてSNRの目標値を推定する推定ステップと,推定ステップで推定したSNRの目標値に基づいて通信電力を調整する調整ステップとが実行される。これにより,間接コストをかけすぎることなく,効率的に電力制御を行うことができる。
また,本発明の他の側面では,上記コグニティブ無線通信を行う無線通信システムは,コグニティブ無線通信用の基地局と,無線通信可能な第1の無線通信デバイスと,無線通信可能な第2の無線通信デバイスとを含んでいる。ここで,第1の無線通信デバイスは,無線受信機を含んでおり,第2の無線通信デバイスは,無線送信機を含んでいる。そして,上記電力制御方法では,基地局が,前記干渉に関する制御情報を,前記第1の無線通信デバイスの無線受信機に送信するステップがさらに実行される。
この場合,上記推定ステップでは,第1の無線通信デバイスの無線受信機が,制御情報に基づいて,SNRの目標値を推定するとともに,当該SNRの目標値を含むコマンドを第2の無線通信デバイスの無線送信機に通知する。上記調整ステップでは,第2の無線通信デバイスの前記無線送信機が,SNRの目標値に基づいて,第2の無線通信デバイスに対して無線信号を送出するための送信電力を調整する。これにより,第1の無線通信デバイスは,第2の無線通信デバイスとの間で,上記送信電力でコグニティブ無線通信を行うことが可能となっている。
また,本発明の他の側面では,SNRは,複数の一定出力値から選択可能な1つの一定出力値に対応している。この場合,上記調整ステップでは,複数の一定出力値のうち,SNRの目標値を超えない一定出力値のうちの最大値を選択するステップと,通信電力の調整として,出力値を,前記最大値をとる一定出力値に変更するステップとが実行される。これにより,干渉に関する制御情報に従った範囲内で,最大の電力でコグニティブ無線通信を行うことができる。
また,本発明の別の側面は,複数の無線通信デバイスを含むコグニティブ無線通信システムに関する。このコグニティブ無線通信システムは,干渉に関する制御情報に基づいてSNRの目標値を推定する第1の無線通信デバイスと,SNRの目標値に基づいて通信電力を調整する第2の無線通信デバイスとを含んでいる。これにより,第1の無線通信デバイスと第2の無線通信デバイスとの間で,調整された通信電力でコグニティブ無線通信を行うことが可能となる。したがって,上述した効果と同等の効果を奏することができる。
さらに,本発明の別の側面は,コグニティブ無線通信用の無線通信デバイスに関する。この無線通信デバイスは,他の無線通信デバイスが,干渉に関する制御情報に基づいて推定したSNRの目標値に基づいて,コグニティブ無線通信に用いる通信電力を調整する手段を含んでいる。これにより,他の無線通信デバイスとの間で,調整された通信電力でコグニティブ無線通信を行うことが可能となる。したがって,この場合にも,上述した効果と同等の効果を奏することができる。
本発明によれば,コグニティブ無線通信において,間接コストをかけすぎることなく,効率的に電力制御を行うことができる。
図1は,本発明の電力制御方法が実施されるコグニティブ無線通信システムの構成を概略的に示す図である。 図2は,図1の無線通信システムにおいてセカンダリーユーザー(SU)として機能する第2の無線通信デバイスの構成を概略的に示すブロック図である。 図3は,図1のコグニティブ無線通信システムにおいて実行されるコグニティブ無線通信を説明するための図である。 図4は,図1に示すコグニティブ無線通信システムにおいて実施される電力制御方法の処理手順を示すフローチャートである。 図5は,検出の確率をプロットしたものを説明するための図である。 図6は,セカンダリーユーザー(SU)のアンテナ数を変化させたときの累積分布関数(CDF)をプロットしたものを説明するための図である。 図7は,実施例1及び比較例1について,確率Pr{In>η|MD(誤検出)}をプロットしたものを説明するための図である。 図8は,セカンダリーユーザー(SU)間の通信のBER(ビット誤り率)のパフォーマンスを説明するための図である。 図9は,比較例1による固定電力制御方法の処理手順を示すフローチャートである。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態を説明する。しかしながら,以下説明する形態はある例であって,当業者にとって自明な範囲で適宜修正することができる。
図1は,本発明の電力制御方法が実施されるコグニティブ無線通信システムの構成を概略的に示す図である。
図1に示すコグニティブ無線通信システム100は,1つの第1の基地局1と,1つの第2の基地局5と,複数の第1の無線通信デバイス10と,複数の第2の無線通信デバイス20とを含んで構成されている。なお,コグニティブ無線通信システム100に含まれる基地局1,5の数は複数であってもよい。また,コグニティブ無線通信システム100に含まれる無線通信デバイス10,20の数は,2つ以上であればよい。
第1の基地局1は,第1の無線通信デバイス10や第2の無線通信デバイス20を制御するためのものであり,具体的には,無線通信に必要な指示情報を無線信号として,第1の無線通信デバイス10や第2の無線通信デバイス20に対して送信する。第1の基地局1は,データアーカイブ(DA:data archive)を含み,そのデータアーカイブ(DA)に格納された情報に基づいて指示情報を生成する。この指示情報を含む無線信号が到達可能な領域は,その無線信号を,第1の無線通信デバイス10や第2の無線通信デバイス20が受信可能なエリア(coverage)に相当する。このエリアは,コグニティブ無線通信において,第1の無線通信デバイス10や第2の無線通信デバイス20が無線通信可能な領域(又は空間)となる。そのため,このエリア内にある無線通信デバイスは,コグニティブ無線通信におけるプライマリーユーザー(PU)になり得る。そこで,本明細書では,このエリアをPUエリアともいう。
第2の基地局5は,第1の基地局のPUエリア内に配置され,第1の基地局1からの指示情報を中継したり,必要に応じて,第1の基地局1に代って指示情報を送信したりする。したがって,第2の基地局5も,第1の無線通信デバイス10や第2の無線通信デバイス20を制御するためのものである。第2の基地局5は,データアーカイブ(DA)を含み,そのデータアーカイブ(DA)に格納された情報に基づいて指示情報を生成する。また,第2の基地局5は,コグニティブ無線通信に必要な指示情報を送信する。この指示情報を含む無線信号が到達可能な領域は,その無線信号を,第1の無線通信デバイス10や第2の無線通信デバイス20が受信可能なエリア(coverage)に相当する。このエリアは,一般的に,上記PUエリアよりも狭い。このエリアは,第1の無線通信デバイス10や第2の無線通信デバイス20がコグニティブ無線通信可能な領域(又は空間)となる。言い換えると,このエリア内にある無線通信デバイスは,プライマリーユーザー(PU)のホワイトスペースを利用して,コグニティブ無線通信を行うことが可能なセカンダリーユーザー(SU)になり得る。そこで,本明細書では,このエリアをSUエリアともいう。
第1の無線通信デバイス10及び第2の無線通信デバイス20は,いずれも,無線通信可能なデバイスである。無線通信デバイス10,20は,持ち運び可能なデバイス(例えば携帯電話やノート型パーソナルコンピューター)であってもよいし,据え置き型のデバイスであってもよい。本明細書では,第1の無線通信デバイス10は,コグニティブ無線通信システム100において,プライマリーユーザー(PU)としてのみ機能する無線通信デバイスに相当し,第2の無線通信デバイス20は,コグニティブ無線通信システム100において,セカンダリーユーザー(SU)としても機能可能な無線通信デバイスに相当するとする。
図2は,図1の無線通信システム100においてセカンダリーユーザー(SU)として機能する第2の無線通信デバイス20の構成を概略的に示すブロック図である。
図2において,第2の無線通信デバイス20は,受信部21と,スペクトラムセンサー部27と,ベースバンドプロセッサー29とを含む。
受信部21は,多重アンテナ22と,複数のバンドパスフィルター23と,複数のRF24とを含んでいる。
多重アンテナ22は,本態様では,複数個(N個)のシングルアンテナで構成されている。ただし,シングルアンテナの数は,第2の無線通信デバイス20によって異なる。複数のバンドパスフィルター23及びRF24は,多重アンテナ22を構成するシングルアンテナと同じ数だけ設けられており,各バンドパスフィルター23及びRF24は,1つのシングルアンテナに直列に接続されている。各シングルアンテナを介して入力された無線信号は,ベースバンドプロセッサーに入力される。各バンドパスフィルター23は,他のバンドパスフィルターで取得可能な周波数領域と異なるか,又は一部が重複するようになっており,これにより,広い周波数領域の無線信号を取得することができるようになっている。
スペクトラムセンサー部は,ベースバンドプロセッサーに入力された信号に基づいて,バンドパスフィルターとRFとの間の接続/遮断を切り替える。これにより,複数個のシングルアンテナで受信した無線信号の中から,必要な周波数帯域の無線信号を取得することができるようになっている。
なお,図2に示した構成は,プライマリーユーザー(PU)として機能する第1の無線通信デバイス10に対しても適用することができる。ただし,第1の無線通信デバイス10において,シングルアンテナの数は,複数であってもよいし,1つであってもよい。本態様では,第1の無線通信デバイス10は,1つのシングルアンテナを含むものとする。
次に,無線通信デバイス間で形成されるチャネルについて説明する。
図3は,図1のコグニティブ無線通信システム100において実行されるコグニティブ無線通信を説明するための図である。具体的には,図3には,第1の無線通信デバイス10に対してライセンスがなされている状態において,2つの第2の無線通信デバイス20(20a,20b)の間で無線通信が行われる例が示されている。
図3に示されるように,プライマリーユーザー(PU)として機能する第1の無線通信デバイス10と,セカンダリーユーザー(SU)として機能する1つの第2の無線通信デバイス20との間には,2種類のチャネルが形成される。1つは,センシングチャネル30であり,このチャネルは,プライマリーユーザー(PU)からセカンダリーユーザー(SU)までの一方向のチャネルである。もう1つは,干渉チャネル40であり,このチャネルは,セカンダリーユーザー(SU)からプライマリーユーザー(PU)までの一方向のチャネルである。
また,図3に示されるように,第1及び第2のセカンダリーユーザー(SU2)としてそれぞれ機能する2つの第2の無線通信デバイス20a,20bの間には,ユーザーチャネル50が形成される。ユーザーチャネルの数は,一方の無線通信デバイス20(例えば,無線通信デバイス20a)のシングルアンテナの数と,他方の無線通信デバイス20(例えば,無線通信デバイス20a)のシングルアンテナの数に応じたものとなる。各ユーザーチャネルでは,双方向の通信が可能である。
なお,本明細書では,図3に示す3種類のチャネル30,40,50では,同じ周波数領域が利用されて無線通信が行われるものとする。また,これら3種類のチャネル30,40,50には,独立したブロックフェージングが適用される。また,これらのチャネル30,40,50では,チャネルのフェージング状態が,1つのデータフレームの通信期間中は固定されているが,複数のデータフレームにわたる場合には変動するようになっている。
図4は,図1に示すコグニティブ無線通信システム100において実施される電力制御方法の処理手順を示すフローチャートである。図4に示す処理は,第1及び第2のセカンダリーユーザー(SU1,SU2)の間でコグニティブ無線通信を行う際に実行される。ここで,図4に示す処理の大部分は,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機において実行される。
図4において,まず,第1のセカンダリーユーザー(SU1)が第2のセカンダリーユーザー(SU2)との間でコグニティブ無線通信を開始する前に,ステップS1〜S8の処理が行われる。ステップS1では,まず,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送受信機は,初期化される。
続いてステップS2では,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線受信機は,第1スペクトラムセンシングを実行する。この第1スペクトラムセンシングによって,サービス中の利用可能なチャネル(例えば,コグニティブパイロットチャネル(CPC:cognitive pilot channel)やスペクトラムセンシング用の補助制御チャネル(ACS:auxiliary control channel for spectrum sensing))が制御チャネルとして特定される。
そして,ステップS3では,ステップS2で特定した制御チャネルを利用して,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機は,ポリシーレギュレーション情報を受信する。ポリシーレギュレーション情報には,プライマリーユーザー(PU)の干渉制限値を示す情報が含まれている。なお,このようなポリシーレギュレーション情報は,コグニティブ無線通信システム100において,基地局1,5に含まれるデータアーカイブ(DA)から取得される。なお,データアーカイブ(DA)が基地局1,5とは別に配置されている場合,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機がそのデータアーカイブ(DA)から直接的に取得してもよい。
ここで,干渉制限値について説明する。
干渉制限値を示す情報は,2つのパラメーター(η,ξ)によって特定できる。ここで,1つのパラメーターは,干渉電力レベルηであり,プライマリーユーザー(PU)の無線受信機における干渉電力レベルを示すものである。もう1つのパラメーターは,最大確率ξであり,プライマリーユーザー(PU)における干渉値が干渉電力レベルηを超えるときの確率の最大値を示している。
干渉制限値を取得した後,ステップS4では,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機は,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機における一定出力SNRの中から,プライマリーユーザー(PU)の無線受信機における干渉制限値を満足するSNRであってそのうちの最大値を推定する。
続くステップS5では,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機は,第2スペクトラムセンシングを行う。この第2スペクトラムセンシングの結果,スペクトラムを利用可能な機会(スペクトラム機会)に関する情報を特定することができない場合には(ステップS6でNO),本処理を繰り返す。
一方,スペクトラム機会を特定することができた場合には(ステップS6でYES),第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機は,ステップS4で推定したSNRの最大値を,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機に通知する(ステップS7)。
そして,ステップS8では,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機は,チャネルを推定して,その推定に基づいてコマンドを生成し,生成したコマンドを第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機に送信する。ここで送信されるコマンドは,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機が,出力SNRの目標値に基づいて,送信電力を高めたり低めたりするためのコマンドである。
ステップS8では,具体的には,各フェージングブロックにおいて,セカンダリーユーザー(SU)の無線受信機が,チャネルのフェージング状態を計測し,計測したチャネルのフェージング状態に関する情報を無線送信機に通知する。ここで通知を受ける無線送信機は,通信電力が出力SNRの目標値を超えることを求めている無線送信機である。
その後,ステップS9では,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機と第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機との間でコグニティブ無線通信が行われる。具体的には,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機は,ステップS8で受信したコマンドに応じて送信電力を調整し,調整した送信電力で無線信号(データ)を第2のセカンダリーユーザー(SU2)へと送信する。
上述した態様によれば,コグニティブ無線通信の際,第1のセカンダリーユーザー(SU1)は,出力SNRの目標値に基づいて,第2のセカンダリーユーザー(SU2)へ無線信号を送信するときの送信電力を高めたり低めたりする調整を行う。このため,コグニティブ無線通信において,間接コストをかけすぎることなく,効率的に電力制御を行うことができる。
また,上記調整は,第2のセカンダリーユーザー(SU2)からのコマンドに応じて行われる。そのため,調整を第2のセカンダリーユーザー(SU2)に合わせて行うことができるので,電力制御をさらに効率的に行うことができる。また,調整を第2のセカンダリーユーザー(SU2)に合わせて行うことで,プライマリーユーザー(PU)間のコグニティブ無線通信を可能な限り(プライマリーユーザー(PU)に干渉を与えない程度に)高い電力で行うことができる。そのため,コグニティブ無線通信のパフォーマンスを高くすることができる。
さらに,上記コマンドは,プライマリーユーザー(PU)からのポリシーレギュレーション情報に含まれる干渉制限値に基づいて生成される。このため,第1のセカンダリーユーザー(SU1)及び第2のセカンダリーユーザー(SU2)間の通信がプライマリーユーザー(PU)に対して与える干渉を干渉制限値内に確実に抑えることができる。これにより,プライマリーユーザー(PU)の通信のパフォーマンスを維持することができる。
また,上記調整は,第2のセカンダリーユーザー(SU2)のSNR値を考慮して行われる。そのため,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機における出力SNR値を可能な限り高めることができる。これにより,コグニティブ無線通信のパフォーマンス(たとえば,ビット誤り率(BER))を高めることができる。
以上の詳細に説明したように,上述した態様によれば,図4に示した電力制御方法を利用することにより,セカンダリーユーザー(SU)のプライマリーユーザー(PU)に対する干渉を所定の制限の範囲内に制限した状態で,セカンダリーユーザー(SU)によるスペクトラムの利用を最大限に行うことができる。また,セカンダリーユーザー(SU)からプライマリーユーザー(PU)への干渉を抑えることに関して,本発明による最適電力制御方法では,フェージングチャネルの長期間にわたる統計性をトラックすればよいので,ビームフォーミングの手法と比較しても,短期間のフェージング状態をトラックするような間接コストのかかる重厚なシステムとなることを回避することができる。
また,上述した態様によれば,電力制御方法が,干渉チャネルの長期間にわたるINRの平均値と,ユーザーチャネルの長期間にわたるSNRの平均値とに基づいて実施される。フェージングチャネルの長期間にわたる統計性をトラッキングすることにより,スペクトラム利用を最小限度にとどめることができるとともに,ビームフォーミングの手法よりも無線通信システムの間接コストを抑えることができる。
さらに,上述した態様による電力制御方法によれば,長期間にわたるチャネルの統計性に基づいているため,瞬間的なチャネル情報を必要としない。ここで,長期間にわたるチャネルの統計性とは,セカンダリーユーザーの無線送信機とプライマリーユーザーの無線受信機の間のチャネルの統計性であって,セカンダリーユーザーにおける出力SNRの最大値を計算するためのものである。したがって,本態様では,長期間にわたる統計性に関する情報を得るのは容易である。これに対して,従来の電力制御方法では,セカンダリーユーザーの無線送信機からプライマリーユーザーへの瞬間的なチャネル情報に関する情報を取得する必要があり,非常に困難であった。比較すれば分かるように,本態様による電力制御方法では,従来の電力制御方法よりも無線通信システムの間接コスト(オーバーヘッド)を少なくすることができる。
次に,本発明の実施例(実施例1及び比較例1)について説明する。具体的には,実施例として,実施例1及び比較例1について分析モデルを構築し,各分析モデルに対してシミュレーションを行い,実施例1のパフォーマンスと比較例1のパフォーマンスを比較した。
<システムモデル>
システムモデルは,分析モデルの前提となるものであり,本実施例では,以下のように構築した。
図1に示したようなコグニティブ無線通信システムにおいて,プライマリーユーザー(PU)がアクティブでない状況をハイポセシスH0とし,このときにおけるセカンダリーユーザー(SU)のi番目のアンテナが受信した信号xiを下記式(1)のように表した。
i=zi (1)
上記式(1)における右辺のziは,各セカンダリーユーザー(SU)の受信アンテナにおけるAWGN(Additive White Gaussian Noise:加法的白色ガウス雑音)である。ただし,受信アンテナについては,独立的かつ完全同一的に分配されたランダム変数(i.i.d.RV:independent and identically distributed randam variable)であって,この変数は,ゼロ平均(zero mean)と,分散値σz 2とをもつ,とモデル化した。
そして,プライマリーユーザー(PU)がアクティブである状況をハイポセシスH1とし,セカンダリーユーザー(SU)のi番目のアンテナがプライマリーユーザー(PU)から受信した信号xiは下記式(2)で表される。
Figure 0005408586
上記式(2)において,インデックスiは,各アンテナを示すインデックスであって,1〜Nまでの整数値をとる。また,上記式(2)におけるh0 1,iは,瞬間的なセンシングチャネルであって,プライマリーユーザー(PU)から,セカンダリーユーザー(SU)のi番目のアンテナまでの間における経路損失GSをもつチャネルを表している。経路損失GSは,小さいスケールでのフェージングファクターであり,ゼロ平均と単位変数とをもつ複合円形ガウス(complex circular Gaussian)のランダム変数RVでモデル化した。また,上記式(2)におけるuは,プライマリーユーザー(PU)の信号であって,電力σu 2もつ信号である。
また,各アンテナにおけるフェージングが独立であると仮定した。セカンダリーユーザー(SU)のi番目のアンテナで観測されるセンシングチャネルの瞬間的なSNR値ρ1,iを,下記式(3−1)で与えた。これにより,センシングチャネルのSNRの平均値Γ0は,下記式(3−2)で与えられることとなった。
ρ1,i=GSS σu 2 |h0 1,i2/σz 2 (3−1)

Γ0=GS σu 2/σz 2 (3−2)
プライマリーユーザー(PU)の通信が行っている間に,セカンダリーユーザー(SU)が送信を行う必要がある場合,そのセカンダリーユーザー(SU)は,プライマリーユーザー(PU)に対する干渉値を算出することとした。なお,干渉値には,下記式(4)に含まれる瞬間的なINR(interference−to−noise ratio:干渉対ノイズ比)が含まれている。
Figure 0005408586
上記式(4)におけるPtは,電力制御係数であり,gi,1は,瞬間的な干渉チャネルである。この瞬間的な干渉チャネルには,セカンダリーユーザー(SU)のi番目の送信アンテナから,プライマリーユーザー(PU)の受信アンテナまでの間における経路損失GIが含まれている。さらに,この経路損失GIは,小さいスケールでのフェージングファクターであり,ゼロ平均と単位変数とをもつ複合円形ガウスのランダム変数RVでモデル化した。また,上記式(4)において,σs 2は,セカンダリーユーザー(SU)の電力であり,σw 2は,プライマリーユーザー(PU)の無線受信機でのAWGNである。
また,干渉チャネルについて,セカンダリーユーザー(SU)での送信用シングルアンテナを用いた場合における,長期間にわたるINRの平均値Γ1を,下記(5)で表した。
Γ1=GI σs 2/σz 2 (5)
続いて,第1のセカンダリーユーザー(SU1)が第2のセカンダリーユーザー(SU2)に対して送信を行おうとしている場合について考えた。
この送信に先だって,第1のセカンダリーユーザー(SU1)は,上述したように,第1スペクトラムセンシングを行うこととなる(図4のステップS2)。そして,第1のセカンダリーユーザー(SU1)がプライマリーユーザー(PU)の信号の存在を感知しない場合,スペクトラム利用可能な機会とみなして(ステップS6でYES),セカンダリーユーザー(SU)間のデータ通信が開始される(ステップS9)。ここで,各セカンダリーユーザー(SU)には,通信中のフェージングブロックの各々で,最大比合成方式(MRC:maximum ratio combining)が採用されているとした。この場合,ユーザーチャネルでの瞬間的な出力SNRは,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機によって観測可能であり,本シミュレーションでは,下記式(6)で与えた。
Figure 0005408586
上記式(6)におけるhi,kは,瞬間的なユーザーチャネルである。この瞬間的なユーザーチャネルには,第1のセカンダリーユーザー(SU1)のi番目の送信アンテナから,第2のセカンダリーユーザー(SU2)のk番目の受信アンテナまでの間における経路損失GUが含まれる。さらに,この経路損失GUは,小さいスケールでのフェージングファクターであり,ゼロ平均と単位変数とをもつ複合円形ガウスのランダム変数RVでモデル化した。また,上記式(6)におけるσn 2は,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の各受信用アンテナのノイズの電力である。また,第1のセカンダリーユーザー(SU1)が送信用のシングルアンテナを用いた場合において,ユーザーチャネルの長期間にわたるSNRの平均値Γ2を,下記式(7)で定義した。
Γ2=GU σs 2/σn 2 (7)
<スペクトラムセンシング>
続いて,スペクトラムセンシングを行う方法の一例として,エネルギー検出(ED:energy detection)について説明する。エネルギー検出(ED)では,消費電力の少ないデバイスを用いることが可能であり,容易に改良することが可能である。なお,スペクトラムセンシングを行う方法としては,エネルギー検出(ED)に限られることはなく,調和フィルター検出(matched filter detection),周期性検出(cyclostationary property detection)などであってもよい。
具体的には,AWGNチャネルにおけるエネルギー検出(ED)による検出確率と誤警報レートについて説明する。なお,レイリーフェージングチャネルにおける検出確率については,後述する。
エネルギー検出(ED)では,まず,検出統計値が検出用の閾値と比較され,その後,ハード決定情報が生成される。ここで,ハード決定情報を,「1」か「0」で表すとした。ハード決定情報が「1」であるとき,プライマリーユーザー(PU)の信号が存在することに対応し,「0」であるときは,存在しないことに対応している。
そして,第1のセカンダリーユーザー(SU1)のi番目における検出統計値を,下記式(8)のように表した。
Figure 0005408586

上記式(8)におけるxi(k)は,信号xiにおけるk番目のサンプルを示している。N0は,サンプル総数である。
ハイポセシスH0の状況の下,所定の検出閾値γ0に対する誤警報レートを,下記式(9)で表した。
Figure 0005408586

上記式(9)において,Γ(…,…)は,不完全なガンマ関数であり,Γ(…)は,ガンマ関数である。上記式(9)を用いることによって,所定の誤警報レートに対応する検出閾値を求めることが可能となる。
ハイポセセシスH1の状況の下では,検出統計値は,カイ二乗の非中央分布に従うこととなる。所定のユーザーチャネルが瞬間的なSNRρ1,iをもつ場合において,エネルギー検出(ED)で,i番目のアンテナからの信号サンプルをN0個用いたときについて,検出の確率Pdを下記式(10)のように表した。
Figure 0005408586

上記式(10)において,QM(…,…)は,一般化MarcumQ関数である。また,誤検出(MD:miss detection)の確率は,1−Pdに相当する。
<分析モデル>
続いて,分析モデルを構築した。
実施例1に係る分析モデルは,本発明による最適電力制御方法によるものであり,比較例1に係る分析モデルは,単純固定電力制御方法によるものである。なお,後述するように,これらの分析モデルに対してシミュレーションを行うことで,本実施例では,両者のパフォーマンスが比較される。
分析モデルの構築については,以下の手順で説明する。第1に,検出の確率に関する閉形式の数式を導くことについて説明する。第2に,上記の2つの方法の各々に従って処理を行った場合について説明する。第3に,閉形式の数式を用いて,セカンダリーユーザー(SU)の送信用の分析モデルに対して各電力制御方法をセットアップすることについて説明する。なお,数値結果については,後述する。
<<レイリーフェージング下での選択的合成を伴うエネルギー検出>>
第1に,検出の確率に関する閉形式の数式を導くために,エネルギー検出(ED)の結果に基づいたレイリーフェージングの下で,エネルギー検出(ED)を選択的合成(SC:selective combining)とともに用いた。
通信開始前に,第1のセカンダリーユーザー(SU1)は,スペクトラムセンシングを行って,スペクトラム利用可能な機会を得た。ここで,第1のセカンダリーユーザー(SU1)は,その多重アンテナを利用して,エネルギー検出(ED)を選択的合成(SC)とともに用いるとみなした。図2に示すスペクトラムセンサー部は,上述したように,多重アンテナのブランチ(バンドパスフィルターとRFの間の接点)の1つを選択した。ここで選択されるブランチは,スペクトラムセンシングを実行するためのセンシングチャネルにおける瞬間的なSNRが最大値を観測したものである。なお,ブランチを選択するために必要な情報は,予め,プライマリーユーザー(PU)からのパイロット信号又はビーコンから取得されている。これらのようにすることで,多重アンテナから多様性の利点を活かしたまま,スペクトラムセンサーをアンテナの数から独立して実装することができる。
ここで,上記i.i.d.RVとして,ri(ただし,インデックスiは,1〜Nまでの整数)を考えた。このi.i.d.RVは,ゼロ平均をもつレイリーフェージングに従うものである。すると,ゼロ平均(つまり,ri 2)は,下記式(11)に示すように指数分布に従うこととなる。
Figure 0005408586
ここで,下記式(12)を定義するとともに,標準RV変換を用いることで,下記式(12)におけるrSCの確率密度関数(PDF:probability density function)を下記式(13)のように表した。
SC=max{r1,r2,…,rN} (12)

Figure 0005408586
上記式(10)における,センシングチャネルの瞬間的な実現に関する検出の確率Pdが既知となれば,MarcumのQ関数(つまり,QM(ax,b))で表現することが可能であることが既に知られている。そこで,上記式(13)を用いて,レイリーフェージングチャネルにおける選択的合成(SC)を用いたエネルギー検出(ED)によって検出される確率を,下記式(14)に示すように一般化した。
Figure 0005408586

上記式(14)中の積分部分について公知の式(例えば,1975年にA.H.NuttallによってIEEE Trans.Inform.Theoryで示された式)を用いることにより,下記式(15)に示すような閉形式の数式を得た。この閉形式の数式も,レイリーフェージングチャネルにおける選択的合成(SC)を用いたエネルギー検出(ED)によって検出される確率を示すものである。なお,下記式(15)におけるpは,{2×(n+1)}1/2である。
Figure 0005408586
上記式(15)におけるa及びbは,いずれも,サンプル数N0,検出用閾値γ0,センシングチャネルの長期間にわたるSNRの平均値Γ0,及び,第1のセカンダリーユーザー(SU1)における無線受信機のノイズの標準偏差σzに基づいて定義されるものであり,具体的には,下記式(16),(17)のように定義した。

a=(2Γ001/2 (16)
b=(2γ01/2/σz (17)
<<比較例1による固定電力制御方法>>
続いて,比較例1による単純固定電力制御方法について説明する。比較例1による電力制御方法は,実施例1による電力制御方法と比較するためのものである。この単純固定電力制御方法では,上述した図4におけるステップS8〜S9が実施されない。
具体的には,比較例1による固定電力制御方法では,まず,例えば動的スペクトラムアクセス技術(DSA)用のソフトウェアをロードさせることで,各セカンダリーユーザー(SU)の初期化を行った(ステップS1’)。
続いて,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機は,第1スペクトラムセンシングを行って,制御チャネルを特定した(ステップS2’)。この制御チャネルを利用することで,第1のセカンダリーユーザー(SU1)は,プライマリーユーザー(PU)の干渉制限値を受信した(ステップS3’)。なお,干渉制限値は,上述したように,2つのパラメーター(η,ξ)によって特定されるものである。
そして,単純に,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の送信電力を,得られた干渉制限値を満足する送信電力の最大値Ptに固定的に決定した(ステップS4’)。続いて,第1のセカンダリーユーザー(SU1)は,多重アンテナを用いて,第2スペクトラムセンシングとして,選択的合成(SC)を用いたエネルギー検出(ED)を実行した(ステップS5’)。
その後,スペクトラム利用可能な機会が一旦得られた後には(ステップS6’でYES),セカンダリーユーザー(SU)間のデータ通信(コグニティブ無線通信)を,ステップS4’で決定した送信電力Ptで行った(ステップS9’)。なお,上述したような比較例1による固定電力制御方法の処理手順を示すフローチャートは,図9に示した。
ところで,上記ステップS4’における送信電力の最大値を決定するにあたり,第1のセカンダリーユーザー(SU1)は,干渉チャネルにおける瞬間的なINRの分配に関する数式であって,一定送信電力の関数として表された数式が必要となる。
そこで,上述した分析モデルに基づいて,瞬間的なINRを,下記式(18)で表すこととした。
Figure 0005408586
上記式(18)において,β2は,自由度2Nをもつカイ二乗分布に従う(つまり,χ2N 2)。そして,瞬間的なINRについての累積分布関数(CDF:cumulative distribution function)を,下記式(19)のように表した。
Figure 0005408586
比較例1による固定電力制御方法によれば,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の送信電力が固定的に,一定となることが分かった。すなわち,比較例1による固定電力制御方法では,スペクトラム利用可能な機会が一旦得られれば,セカンダリーユーザー(SU)間でのデータ通信において,送信電力が変わる機会がないこととなる。これは,比較例1による固定電力制御方法では,図4を用いて説明したようなステップS8〜S9の処理が実行されることはないためである。また,比較例1による固定電力制御方法では,INRの分布が,干渉チャネルのレイリーフェージングによって定まることが分かった。
したがって,比較例1による固定電力制御方法による場合,セカンダリーユーザー(SU)は,上述したように,誤検出(MD)の場合において,プライマリーユーザー(PU)に干渉を与える可能性があることが分かった。言い換えると,比較例1による固定電力制御方法では,第1のセカンダリーユーザー(SU1)が,プライマリーユーザー(PU)の信号(例えば,パイロット信号)の存在の検出に失敗した場合であって,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の送信電力が大きく,結果として,干渉制限値に含まれる所定の閾値としての干渉電力レベルηを超える場合に,セカンダリーユーザー(SU)は,プライマリーユーザー(PU)に干渉を与えることとなる。
そこで,誤検出(MD)の場合であって,INRが閾値ηを超える場合の確率を,下記式(20)のように表した。
Figure 0005408586

上記式(20)において,Pr{In>η|MD}は,Ptの関数であることが既知であるので,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機は,上述したステップS4’において,Pr{In>η|MD}が,干渉制限値に含まれるパラメーターξよりも小さくなるような最大値Pt’を算出することが可能である。
複数のセカンダリーユーザー(SU)では,一旦,スペクトラム利用可能な機会が得られれば,第1のセカンダリーユーザー(SU1)における固定送信電力Pt’でデータ通信に対して最大比合成方式(MRC)が採用されることとした。さらに,セカンダリーユーザー(SU)間でのデータ通信に関して二相位相変調方式(BPSK:binary phase shift keying)のシグナリングを仮定して,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機における瞬間的な出力SNRに関するBER(ビット誤り率)を,下記式(21)のように表した。ここで,瞬間的な出力SNRは,上述した式(6)について,送信電力Pt’を考慮することで得られる。また,下記式(21)におけるμは,下記式(21−1)で表される。
Figure 0005408586
<<実施例1による最適電力制御方法>>
続いて,実施例1による最適固定電力制御方法について説明する。
図4を用いて説明したように,まず,セカンダリーユーザー(SU)の無線受信機の初期化を行った(ステップS1)。続いて,第1スペクトラムセンシングにより制御チャネルを特定し(ステップS2),干渉制限値を取得した(ステップS3)。最終的には,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機における一定出力のSNRを,プライマリーユーザー(PU)に対する干渉を干渉制限値の範囲内で維持しつつ,最大化を図った(ステップS8〜S9)。
ステップS4では,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機は,プライマリーユーザー(PU)に対する干渉電力が干渉制限値の範囲内となる範囲内で,その送信出力を最適化することで,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機において取り得る出力SNRの最大値を算出(推定)した。
ステップS5では,第1のセカンダリーユーザー(SU1)は,第2スペクトラムセンシングとして,選択的合成(SC)を用いたエネルギー検出(ED)を実行した。続いて,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機は,スペクトラムを利用可能な機会が得られれば(ステップS6),求めた出力SNRの最大値を目標レベルとして,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機に送信した(ステップS7)。
続くステップS8では,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機は,各フェージングブロックにおけるチャネルを計測して,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機に対してコマンドを送信し,これにより,第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機に,送信電力が,出力SNRが目標レベルで維持されるように,当該送信電力の増減を行わせた。これに引き続いて,データ通信が両者の間で行われた(ステップS9)。
ところで,上記ステップS4では,第1のセカンダリーユーザー(SU1)は,瞬間的なINR(送信電力の変化を考慮したもの)の分配が,ユーザーチャネルの一定出力のSNRの関数として表された数式を必要とする。以下,この数式の導入について説明する。この数式を,選択的合成(SC)を用いたエネルギー検出(ED)に関して検出の確率に関する数式と共に用いることで,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機における一定出力のSNRの最大値を得ることが可能となる。本実施例1では,このSNR値を用いることで,セカンダリーユーザー(SU)間の,BPSKのシグナリングを用いたデータ通信を調べることとした。
上記式(6)に基づいて,N個の送信アンテナとK個の受信アンテナを用いたときの最大比合成方式(MRC)の通信用ユーザーチャネルの出力SNRを,下記式(22)のように表した。
Figure 0005408586
上記式(22)におけるγ2は,2NKの自由度(つまり,χ2NK 2)をもつカイ二乗分布に従う。本発明による最適化された電力制御を行う場合,送信電力Ptは,セカンダリーユーザー(SU)における出力SNRが,所望の値で固定されたSNR0で維持されるように調整される。この所望の出力SNR値は,所定の周波数領域に関するシャノン容量方程式(Shannon capacity equation)から算出することが可能である。ここで,出力SNRが公称値αで固定的に維持されるように,送信電力Ptが,普遍性を損失することなく,調整されると仮定した。すなわち,下記式(23−1)を考えたときに,送信電力Ptは,下記式(23−2)で与えられることとなる。
Figure 0005408586

上記式(23−2)から分かるように,送信電力Ptがランダム変数RVであり,その分布はγ2に依存する。
上述したシステムモデルにしたがって,プライマリーユーザー(PU)における瞬間的なINRを,下記式(24)のように表した。
Figure 0005408586
上記式(24)から分かるように,INRの分布は,2つのカイ二乗分布RVの比の値に依存する。比較例1による固定電力制御方法と異なる点は,本実施例1による最適電力制御方法では,干渉制限値の下で,レイリーフェージングに対するセカンダリーユーザー(SU)の送信電力が調整される結果,第2のセカンダリーユーザー(SU2)の無線受信機における一定出力SNRが最大値をとる,という点であることが分かった。すなわち,実施例1による最適電力制御方法によって,干渉チャネルのレイリーフェージングと,送信電力の変動とが考慮されて,プライマリーユーザー(PU)における瞬間的なINRの分配が決定されることが分かった。
標準RV変換を用いることで,プライマリーユーザー(PU)における瞬間的なINR(つまり,In)の確率密度関数(PDF)を下記式(25−1)のように得た。さらに,このPDFを用いることで,プライマリーユーザー(PU)における瞬間的なINRの累積分布関数(CDF)を,下記式(25−2)のように表した。
Figure 0005408586
上記式(25−2)における21(a,b;c;z)は,超幾何関数である。ただし,この計算には,干渉チャネルの長期間にわたる統計性を示す数値として,INRの平均値が必要とされる。
センシングを考慮して,プライマリーユーザー(PU)におけるINRが誤検出(MD)の場合に干渉電力レベルηよりも大きくなる確率Prを,下記式(26)のように表した。
Figure 0005408586
上記式(27)から分かるように,この確率Prは,公称値αの関数となっている。セカンダリーユーザー(SU)間の通信に,本実施例1による最適電力制御方法を用いることで,一定出力のSNRがα’Γ2となるので,BPSKシグナリングに関するBER(ビット誤り率)を,直接的に,下記式(27)に基づいて算出した。

e=Q(2α’Γ21/2 (27)
<数値結果>
次に,上述した実施例1と比較例1の分析モデルに対する数値結果について説明する。数値結果は,具体的には,セカンダリーユーザー(SU)間のデータ通信のパフォーマンスを示すものである。
まず,レイリーフェージングチャネルにおいて選択的合成(SC)を用いたエネルギー検出(ED)による検出の確率についての,上述した閉形式の数式(式(15))の導入について検証した数値結果について説明する。
第1のセカンダリーユーザー(SU1)にN個のアンテナがあり,等しいSNRの平均値Γ0で独立したレイリーフェージングを観測する状況を考えた。各フェージングブロックでは,瞬間的なSNRが最大値をとるアンテナが選択された。そして,エネルギー検出(ED)を,選択したアンテナを用いて行って,プライマリーユーザー(PU)の信号が存在するか又は存在しないかを決定した。
図5は,検出の確率をプロットしたものを説明するための図である。具体的には,図5には,センシングチャネルのSNRの平均値Γ0が−10dBから5dBまで変化する場合において,アンテナの数Nを異ならせたときの,上記式(15)を用いることで算出される検出の確率が理論値として示されている。ここで,検出閾値は,上記式(9)において,誤警報レートPfを0.01とすることで得られたものを用いた。また,エネルギー検出(ED)用のサンプルの数N0は,10とした。さらに,105のチャネルを実現したモンテ−カルロシミュレーション(Monte−Carlo simulation)から得た経験的な検出の確率についてもシミュレーション結果として,図5に示す。
結果から分かることは,選択的合成(SC)を用いたエネルギー検出(ED)では,パフォーマンスが改善された。例えば,アンテナ数Nが3の場合,選択的合成(SC)を用いたエネルギー検出(ED)を用いたときは,センシングチャネルのSNRが0dBのときに,検出の可能性が0.3から0.6にまで改善された。また,理論的な検出の確率と,経験的な検出の確率とは,非常によい一致を示していることから,上記式(15)の導入が正しいことが検証された。
そして,実施例1による最適電力制御方法に関して,プライマリーユーザー(PU)における瞬間的なINRの分布を調べた。上記式(25−2)を用いることで,最適電力制御方法を第1のセカンダリーユーザー(SU1)の無線送信機に適用した場合における,プライマリーユーザー(PU)におけるINRの累積分布関数(CDF)を得た。なお,この累積分布関数(CDF)は,上述したとおり,上記式(22)で定義される公称値αの関数である。
図6は,上記式(25−2)において,公称値αを1とし,かつΓ1を0とした場合において,セカンダリーユーザー(SU)のアンテナ数を変化させたときの累積分布関数(CDF)をプロットしたものを説明するための図である。また,105のチャネルを実現したモンテカルロシミュレーションを用いて得られた経験的な累積分布関数(CDF)についてもシミュレーション結果として図6に示す。
結果から分かることは,アンテナ数を増やしていくと,累積分布関数(CDF)の曲線が左側にシフトすることである。例えば,瞬間的なINRが0dBよりも小さいときの確率が,0.5から0.97にまで高くなった。このことは,プライマリーユーザー(PU)に対する干渉を低減させる可能性があることを示していることが分かった。さらに,理論的な累積分布関数(CDF)と,経験的な累積分布関数(CDF)とは,非常によい一致を示していることから,上記式(25−2)の導入が正しいことが検証された。
次に,分析結果を用いることで,実施例1による最適電力制御方法のパフォーマンスと,比較例1による固定電力制御方法のパフォーマンスとを比較した。
ところで,先に説明したとおり,比較例1による固定電力制御方法では,一定の送信電力Ptの最大値が,干渉制限値を満足するように得られることを最終目標としている。一方,実施例1による最適電力制御方法では,一定出力のSNRの最大値(つまり,αΓ2)が,干渉制限値を満足するように得られることを最終目標としている。
本シミュレーションでは,干渉制限値として,例えば,干渉電力レベルηが0,最大確率ξが0.1の組み合わせを用いた。
図7は,実施例1及び比較例1について,確率Pr{In>η|MD}をプロットしたものを説明するための図である。具体的には,図7には,上記式(20)及び上記式(26)を用いたものが示されている。図7に示す各曲線の形状は,対応する電力制御方法用のPtと公称値αとによって定まることとなる。図中の凡例には,干渉制限値を満足すべきPt及び公称値αの所望の値が示されている。図7から分かるように,セカンダリーユーザー(SU)間のデータ通信に,送信用アンテナが2つで,かつ受信用アンテナが2つの場合において最大比合成方式(MRC)を利用したとき,比較例1による固定電力制御方法では,Pt’が0.65であり,実施例1による最適電力制御方法では,α’が1であった。このように,図7に基づいて,Pt’やα’の値を抽出することが可能である。
図8は,セカンダリーユーザー(SU)間の通信のBER(ビット誤り率)のパフォーマンスを説明するための図である。具体的には,図8には,ユーザーチャネルΓ2のSNRの平均値を異ならせたときの,比較例1による固定電力制御方法でのビット誤り率BERと,実施例1による最適電力制御方法でのビット誤り率BERとが示されている。なお,BER(ビット誤り率)を分析するための数式は,独立変数Pt’,α’を用いた,上記式(21)及び上記式(27)に対応している。ここで,センシングチャネル及び干渉チャネルの双方の長期間にわたるSNRの平均値は,0に等しい(つまり,Γ0=0dB,Γ1=0dB)と仮定した。図8から分かるように,実施例1による最適電力制御方法は,比較例1による固定電力制御方法に比べて,アンテナの数が異なる点で優れている。例えば,BERが10-3で,かつ2つの無線送信用アンテナと2つの受信用アンテナとを用いてBPSKでデータ通信を行う場合,実施例1による最適電力制御方法では,比較例1による固定電力制御方法の場合に比べて,SNRで3dBの改善がみとめられた。比較例1による固定電力制御方法をコグニティブ無線通信システム(CRS)に適用すると,セカンダリーユーザー(SU)の最大比合成方式(MRC)型の無線受信機は,平均値Pt’Γ2Kをもつカイ二乗分布に従ったランダムなSNR値を観測することとなる。一方で,実施例1による最適電力制御方法をコグニティブ無線通信システム(CRS)に適用すると,セカンダリーユーザー(SU)の最大比合成方式(MRC)型の無線受信機は,α’Γ2というSNR値をもつ等価なAWGNチャネルを生成することとなる。
本発明は,無線通信,特にコグニティブ無線通信などの分野で好適に利用されうる。
1,5 基地局
10 無線通信デバイス(プライマリーユーザー(PU))
20,20a,20b 無線通信デバイス(セカンダリーユーザー(SU))
21 受信部
22 多重アンテナ
23 バンドパスフィルター
24 RF
27 スペクトラムセンサー部
29 ベースバンドプロセッサー
30 センシングチャネル
40 干渉チャネル
50 ユーザーチャネル
100 コグニティブ無線通信システム

Claims (4)

  1. コグニティブ無線通信に用いる通信電力を制御するための電力制御方法であって,
    干渉に関する制御情報に基づいてSNRの目標値を推定する推定ステップと,
    前記推定ステップで推定したSNRの目標値に基づいて前記通信電力を調整する調整ステップと,
    を含み,
    前記コグニティブ無線通信を行う無線通信システムは,
    コグニティブ無線通信用の基地局と,
    無線通信可能な第1の無線通信デバイスと,
    無線通信可能な第2の無線通信デバイスと
    を含み,
    前記第1の無線通信デバイスは,
    無線受信機を含み,
    前記第2の無線通信デバイスは,
    無線送信機を含み,
    前記電力制御方法は,
    前記基地局が,前記干渉に関する制御情報を,前記第1の無線通信デバイスの前記無線受信機に送信するステップをさらに含み,
    前記推定ステップでは,
    前記第1の無線通信デバイスの無線受信機が,前記制御情報に基づいて,SNRの目標値を推定するとともに,当該SNRの目標値を含むコマンドを前記第2の無線通信デバイスの無線送信機に通知し,
    前記調整ステップでは,
    前記第2の無線通信デバイスの前記無線送信機が,前記SNRの目標値に基づいて,前記第2の無線通信デバイスに対して無線信号を送出するための送信電力を調整し,
    これにより,前記第1の無線通信デバイスは,前記第2の無線通信デバイスとの間で,前記送信電力で前記コグニティブ無線通信を行う,
    電力制御方法。
  2. 前記SNRは,複数の一定出力値から選択可能な1つの一定出力値に対応し,
    前記調整ステップは,
    前記複数の一定出力値のうち,前記SNRの目標値を超えない一定出力値のうちの最大値を選択するステップと,
    前記通信電力の調整として,出力値を,前記最大値をとる一定出力値に変更するステップと
    を含む,
    請求項に記載の電力制御方法。
  3. 複数の無線通信デバイスを含むコグニティブ無線通信システムであって,
    干渉に関する制御情報に基づいてSNRの目標値を推定する第1の無線通信デバイスと,
    前記SNRの目標値に基づいて前記通信電力を調整する第2の無線通信デバイスと
    を含み,
    前記第1の無線通信デバイスと前記第2の無線通信デバイスとの間で,前記調整された通信電力でコグニティブ無線通信を行うことが可能な,
    コグニティブ無線通信システム。
  4. コグニティブ無線通信用の無線通信デバイスであって,
    他の無線通信デバイスが,干渉に関する制御情報に基づいて推定したSNRの目標値に基づいて,前記コグニティブ無線通信に用いる通信電力を調整する手段を含み,
    前記他の無線通信デバイスとの間で,前記調整された通信電力でコグニティブ無線通信を行うことが可能な,
    無線通信デバイス。
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