JP5407528B2 - 車両の評価方法および車両の評価装置 - Google Patents

車両の評価方法および車両の評価装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5407528B2
JP5407528B2 JP2009109597A JP2009109597A JP5407528B2 JP 5407528 B2 JP5407528 B2 JP 5407528B2 JP 2009109597 A JP2009109597 A JP 2009109597A JP 2009109597 A JP2009109597 A JP 2009109597A JP 5407528 B2 JP5407528 B2 JP 5407528B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
muscle
feeling
myoelectric
activity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009109597A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010256292A (ja
Inventor
倉森  章
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2009109597A priority Critical patent/JP5407528B2/ja
Priority to DE102010028278.2A priority patent/DE102010028278B4/de
Priority to US12/768,867 priority patent/US9216742B2/en
Publication of JP2010256292A publication Critical patent/JP2010256292A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5407528B2 publication Critical patent/JP5407528B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

本発明は、乗り心地の評価項目の1つである車両の横揺れ感の評価方法および車両の評価装置に関し、特に、乗員の頭部の姿勢保持に関わる筋活動に基づいて車両の横揺れ感を適切に評価する車両の評価方法および車両の評価装置に関する。
現在、自動車(車両)の乗り心地について種々の事項が評価されている。この乗り心地のうち、横揺れ感がある。この横揺れ感とは、直進時の路面などの外乱に起因する、車両に生ずるロール運動や横運動に伴う、頭部を横方向に揺さぶられるような感覚の良し悪しを指す。横揺れ感が好ましい状態とは、一般に揺さぶられる感覚が小さい場合をいう。
横揺れ感は、車両が直進状態であっても不整路面などによって生じるものであり、ミニバン、SUV(Sports Utility Vehicle)等の重心高の高い車両で特に顕著である。
しかし、この横揺れ感については、ロール剛性、ロール減衰率、重心高、ホイールレートなどの車両特性の影響が複雑であるため予測が難しい。
現在、頭部の安定化に貢献している左右の胸鎖乳突筋の筋電図と、車両の加速度、加加速度の関係の解析がなされている(非特許文献1参照)。非特許文献1においては、胸鎖乳突筋の筋電図が車両の加速度(慣性力)と加加速度との線形和で近似されると仮定して、胸鎖乳突筋の筋電図の近似を定量的に求めている。
この非特許文献1には、車両の前後方向の加速度および加加速度と、ドライバの頚部の左右の胸鎖乳突筋の筋活動の加算平均波形との対応関係の変化が、ドライバが感じる加速感と関係している可能性を示唆することが記載されている。
岩本義輝、梅津大輔、尾崎繁、"筋電図を用いた自動車ドライバ感性の評価"、第10回感性工学会大会前刷集、2008
上述のように、非特許文献1では、前後方向の加速度と、頭部の安定化に貢献している胸鎖乳突筋の筋電図との関係について検討がされているものの、横揺れ感については、何ら検討されていない。横揺れ感について定量的な評価方法がないのが現状である。このようなことから、横揺れ感は、主に官能評価によって評価されている。
しかし、官能評価は、評価者(パネラー)の個人差、評価者自身の健康状態、または種々の環境条件により大きく左右される。このため、官能評価で、得られる横揺れ感の結果に、ばらつきが生じることがある。さらには、官能評価には、実験手続き上の制約が多いなどの問題点がある。
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、車両の横揺れ感を適切かつ定量的に評価することができる車両の評価方法および車両の評価装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、所定の走行条件で走行している車両の乗員の頭部の姿勢保持に関わる骨格筋のうち、少なくとも1種類について左右一対の筋活動を測定する工程と、前記測定された筋活動の波形の特徴を表す同時活動量を算出する工程と、前記同時活動量によって車両の横揺れ感を評価する工程とを有し、前記測定された筋活動は、付加した外力の大きさを基準値として正規化されたものであることを特徴とする車両の評価方法を提供するものである。
本発明において、横揺れ感の評価については、車両に乗っている乗員であれば、運転手によるものでも、非運転手、すなわち、横揺れ感の評価については、同乗者による評価であってもよい。
本発明においては、前記同時活動量は、前記乗員の頭部の姿勢保持に関わる左右の骨格筋の筋活動に基づいて算出されることが好ましい。
また、本発明においては、さらに、前記車両の横揺れ感を評価する工程の前に、前記車両が略直進状態にあるか否かを判定する工程を有し、
前記車両が略直進状態にあることを判定する工程において、前記車両が略直進状態にあると判定された場合、前記車両の横揺れ感を評価する工程において、前記同時活動量によって車両の横揺れ感を評価することが好ましい。
さらにまた、本発明においては、前記車両が略直進状態にあることを判定する工程において、左右一対で選択された乗員の骨格筋における、左右の筋活動のトレンド成分の偏差を求め、この偏差が所定の範囲内である場合に、車両が略直進状態にあると判定することが好ましい。
また、本発明においては、さらに、前記車両の横揺れ感を評価する工程の前に、前記車両の前後速度が略一定か否かを判定する工程を有し、前記前後速度が略一定の場合、前記車両の横揺れ感を評価する工程において、前記同時活動量によって車両の横揺れ感を評価することが好ましい。
また、本発明においては、前記筋活動が測定される骨格筋は、胸鎖乳突筋、僧帽筋の上部、側頭筋および頭板状筋のうち、少なくとも1種類の筋肉であることが好ましい。
本発明の第2の態様は、所定の走行条件で走行している車両の乗員の頭部の姿勢保持に関わる骨格筋のうち、少なくとも1種類について左右一対の筋活動を測定する筋活動測定手段と、前記筋活動測定手段で測定された筋活動情報の特徴を表す同時活動量を算出する特徴量算出手段と、前記特徴量算出手段で算出された前記同時活動量に基づいて車両の横揺れ感を評価する評価部とを有し、前記測定された筋活動は、付加した外力の大きさを基準値として正規化されたものであることを特徴とする車両の評価装置を提供するものである。
横揺れ感の官能評価は、一般的なドライバでは評価することが難しく、テストドライバなどの専門的な人でなければ適切に評価できない。
しかしながら、本発明においては、車両に生じる横揺れに対して頭部の姿勢を保持する際、左右一対の筋について筋肉の収縮などの筋活動を測定して、同時活動量を求め、これを用いて横揺れ感を評価するため、評価者は、テストドライバ、一般的なドライバによらず、横揺れ感を適切かつ定量的に評価することができる。
本発明の実施形態に係る車両の評価装置を示す模式図である。 (a)は、縦軸に筋電位、横軸に時間をとって、平坦路を走行した場合における骨格筋の筋電位の信号波形の一例を示すグラフであり、(b)は、縦軸に筋電位、横軸に時間をとって、不整路を走行した場合における骨格筋の筋電位の信号波形の一例を示すグラフである。 (a)および(b)は、本発明の実施形態に係る車両の評価装置において筋活動が測定される骨格筋およびその骨格筋への筋電センサの取付位置の例を示す模式図である。 (a)は、縦軸に筋電位、横軸に時間をとって左右の骨格筋の筋電位の信号波形の一例を示すグラフであり、(b)は、縦軸に筋電位、横軸に時間をとって左右の骨格筋の筋電位の信号波形の一例を示すグラフであり、(c)は、縦軸に筋電位、横軸に時間をとって左右の骨格筋の筋電位の信号波形の一例を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る車両の評価装置による評価方法のフローチャートである。 (a)は、縦軸に同時活動量、横軸に仕様A、仕様B、仕様Cをとって、テストドライバ5名の同時活動量の結果を示すグラフであり、(b)は、縦軸に官能評価(点数)、横軸に仕様A、仕様B、仕様Cをとって、テストドライバ5名の官能評価の結果を示すグラフである。 (a)は、縦軸に同時活動量、横軸に仕様A、仕様B、仕様Cをとって、一般成人男性20名の同時活動量の結果を示すグラフであり、(b)は、縦軸に官能評価(点数)、横軸に仕様A、仕様B、仕様Cをとって、一般成人男性20名の官能評価の結果を示すグラフである。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の車両の評価方法および車両の評価装置を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両の評価装置を示す模式図である。
図1に示す評価装置10は、乗員100の頭部102の姿勢保持に関わる骨格筋のうち、少なくとも1種類について左右一対の筋活動を測定し、この筋活動から、筋活動の波形の特徴を表す同時活動量を求め、この同時活動量に基づいて、車両の乗り心地のうち、上述の横揺れ感を評価するものである。横揺れ感が好ましい状態とは、一般に揺さぶられる感覚が小さい場合をいう。
なお、乗員100には、車両を操縦する運転手、および助手席等に乗車する非運転手、すなわち、同乗者が含まれる。また、車両には、乗用車、バス、鉄道の車両、新交通システムの車両も含まれる。
例えば、図2(a)に示すように、平坦路を直進走行した場合には、筋電位の振幅の幅は小さい。しかし、図2(b)に示すように、不整路を直進走行した場合には、筋電位の振幅が、直進走行しているにも関わらず大きくなる。このように、乗員100の頭部102の姿勢保持にかかわる骨格筋の筋活動は、頭部の揺れを抑制するために活性化する。すなわち、頭部の揺れを抑制するために首周りの粘弾性が増大する。この活性化の度合いを定量化することにより、横揺れ感についての代用特徴量とすることができる。
本実施形態の評価装置10においては、横揺れ感が大きいと、乗員100の頭部102の姿勢保持に関わる骨格筋の左右一対の筋活動の特徴を表す同時活動量が大きくなることを用いて横揺れ感を適切かつ定量的に評価する。
評価装置10は、測定ユニット(筋活動測定手段)12と、評価ユニット14とを有し、評価ユニット14には入力部16および表示部18が接続されている。
ここで、入力部16は、キーボード、マウスなど、コンピュータなどの入力に用いられるものである。
表示部18は、入力部16からの入力情報および評価ユニット14で得られた情報を表示するものである。この表示部18としては、CRT、LCD、PDP、有機ELなどの各種のモニタを用いることができる。
測定ユニット12は、筋電センサ20aと、筋電センサ20bと、接地電極22と、アンプ24とを有し、更に車両情報取得センサ(車両情報取得手段)26を有する。
筋電センサ20aと筋電センサ20bとは、同じ構成であるため、以下、筋電センサ20a、20bとして、まとめて説明する。
筋電センサ20a、20bは、乗員100の頭部102の姿勢保持に関わる骨格筋のうち、少なくとも1種類について左右一対の筋活動を、筋電位として検出するものである。
この筋電センサ20a、20bは、それぞれ、例えば、銀−塩化銀(Ag/AgCl)の皿型電極が対になって構成されるものであり、この一対の皿型電極が所定の間隔、例えば、5mm離間して測定する骨格筋が位置する皮膚の表面に貼り付けられる。
本実施形態の筋電センサ20a、20bに用いられる銀−塩化銀(Ag/AgCl)電極は、金属銀の表面を塩化銀でコートしたものであり、再使用可能な汎用電極の中では電気特性上有効なものである。
なお、筋電センサ20a、20bの電極は、銀−塩化銀(Ag/AgCl)電極に限定されるものではない。筋電センサ20a、20bの電極は、ステンレススチール、カーボン、カーボンコンポジット、白金、金、銀、チタン、導電性樹脂、導電性高分子ゲルなど、その他の材料によって構成されたものであってもよい。
接地電極22は、筋電センサ20a、20bから得られる筋電位信号は微弱であるため、周囲のノイズを除去するために用いられるものである。接地電極22は、アンプ24に接続され、アンプ24を介してアースされている。
アンプ24は、筋電センサ20a、20bによって検出される筋電位を、所定倍増幅し、AD変換するものである。このアンプ24には、リード線を介して筋電センサ20a、20bが接続されている。このアンプ24には、一般的に生体アンプと呼ばれるものが用いられる。
このアンプ24は、評価ユニット14の筋電情報取得部32、解析部36および記憶部40に接続されている。
筋電センサ20a、20bによって検出される筋電位は,大抵の場合、数マイクロボルトから数ミリボルトの微小な電圧である。このため、アンプ24により電圧をAD変換可能なレベルまで、例えば、1000倍程度、増幅され、増幅された筋電位信号は、更にアンプ24で所定のサンプリング周波数でA/D変換されてデジタル信号として評価ユニット14に出力される。
筋電センサ20a、20bは、例えば、それぞれ乗員100の左右の胸鎖乳突筋110が位置する頸部102の皮膚の表面に貼り付けられる。
本実施形態において、筋電センサ20a、20bが貼り付けられる胸鎖乳突筋110は、図3(a)に示すように、乗員100の頸部104にある筋肉であり、頸部104の両側に対称にある。この胸鎖乳突筋110の働きとしては、頭部102の回旋動作、頭部102の前傾・後傾動作など頭部102の動作全般の補助である。
乗員100が頭部102を前後に動かす際に、左右の胸鎖乳突筋110が同時に働き、頭部102を回旋させる際には、頭部102が向いた方向側の胸鎖乳突筋110が働く。
図3(a)では、片側の胸鎖乳突筋110しか示さないが、この胸鎖乳突筋110に対して、例えば、筋電センサ20aの一対の電極を、測定する胸鎖乳突筋110の筋腹に、筋繊維に対し平行に、例えば、符号21で示す位置における頸部104の皮膚の表面に貼り付ける。
筋電センサ20aの一対の電極の皮膚表面への貼り付けは、スクラブで擦り汚れを落とし、皮膚と筋電センサ20aの電極との間の抵抗をできるだけ小さくするためアルコール等で拭いて、電極糊を用いて行われる。筋電センサ20aの貼り付けの際に、皮膚と筋電センサ20aの電極との間の電気抵抗が30kΩ以下になる状態にする。なお、皮膚表面への貼り付けの際の電気抵抗は5kΩ以下にすることが望ましい。
反対側の、残りの胸鎖乳突筋110に貼り付ける筋電センサ20bについても、筋電センサ20aと同様の方法により胸鎖乳突筋110に貼り付けられる。
なお、本実施形態においては、測定対象となる骨格筋は、乗員100の頭部102の姿勢保持に関わる少なくとも1つの骨格筋であればよく、胸鎖乳突筋110に限定されるものではない。例えば、図3(a)に示すように、乗員100の頸部104から背中106におよぶ僧帽筋112であってもよい。この僧帽筋112についても、図3(a)では片側しか示していないが、背骨(図示せず)に対して対称にある。
僧帽筋112は、筋肉が大きいため、各部位により作用が異なる。このため、乗員100の頭部102の姿勢保持に関わる頸部104側の部位、すなわち、僧帽筋112の上部112aの筋活動を測定する。このため、僧帽筋112については、上部112aに相当する皮膚の表面の位置21に、筋電センサ20a、20bを上述の胸鎖乳突筋110に貼り付けたのと同様に貼り付ける。
また、測定対象となる骨格筋は、図3(a)に示す頸部104にある頭板状筋114であってもよい。この頭板状筋114も、図3(a)では片側しか示していないが、背骨(図示せず)に対して対称に対をなしている。
この頭板状筋114は、片側が作用すると、その方向に頸部104が回転し、両側が作用すると顔が上に向く。この頭板状筋114については、例えば、後頭部下部において頭板状筋114に相当する皮膚の表面の位置21に、筋電センサ20a、20bを上述の胸鎖乳突筋110に貼り付けたのと同様に貼り付ける。
さらには、測定対象となる骨格筋は、図3(b)に示す頭部102の側面にある側頭筋116であってもよい。図3(b)では片側しか示していないが、側頭筋116は、頭部102の両側にある。
この側頭筋116の場合にも、例えば、側頭筋116に相当する皮膚の表面の位置21に、筋電センサ20a、20bを上述の胸鎖乳突筋110に貼り付けたのと同様に貼り付ける。
車両情報取得センサ26は、車両が略直進状態にあるか否かを判定するために、直進、旋回等、車両の走行状態に関する情報を取得するものである。この車両情報取得センサ26は、例えば、所定の時間、車両の横加速度、ヨーレート、車両の位置情報を得るものである。この場合、車両情報取得センサ26としては、例えば、加速度センサ、レートジャイロ(角速度計)、GPSが用いられる。
なお、車両情報取得センサ26による車両の走行状態に関する情報は、車両の横加速度、ヨーレートに限定されるものではなく、例えば、横加速度に代えて、ロール角または操舵角でもよい。ロール角は、例えば、ジャイロセンサを用いて測定することができる。
また、操舵角は、例えば、車両のハンドル操舵軸回りに、ロータリーエンコーダを用いた操舵角計を装着することにより、測定することができる。
本実施形態においては、直進状態を特定することができれば、車両情報取得センサ26の構成は、特に限定されるものではない。
また、車両に横加速度センサ、GPS等が設けられている場合、例えば、CAN(Controller Area Network)を介して、横加速度センサ、GPS等に車両情報取得部30を接続させて、この車両情報取得部30において、横加速度、およびGPSによる車両の位置情報を取得させることができるため、車両情報取得センサ26は必ずしも設ける必要はない。
評価ユニット14は、図1に示すように、車両情報取得部30と、筋電情報取得部32と、データ処理部34と、解析部(特徴量算出手段)36と、評価部38と、記憶部40と、CPU42とを有する。
また、記憶部40には、入力部16から入力された後述する車両条件、走行条件、被験者情報が記憶され、さらには、車両条件、走行条件、被験者情報と後述する同時活動量とが対応付けて記憶されるものである。
CPU42は、車両情報取得部30と、筋電情報取得部32、データ処理部34と、解析部36と、評価部38と、記憶部40とを制御するものである。
評価ユニット14は、記憶部40に記憶された横揺れ感の評価方法のプログラムをCPU42が実行することで、各部が機能するコンピュータである。なお、評価ユニット14は、各部が専用回路によって構成された専用装置であってもよい。
車両情報取得部30は、車両情報取得センサ26に接続されている。また、この車両情報取得部30は、データ処理部34および記憶部40に接続されている。なお、車両情報取得部30は、CANを介して、車載の各種のセンサと接続してもよい。
車両情報取得部30には、車両の走行状態に関する情報として、車両情報取得センサ26から、例えば、走行中の横加速度情報が担持された出力信号が入力される。
車両情報取得部30は、この横加速度の出力信号に対して、例えば、ローパスフィルタリングを行い、横加速度を示す平滑化された信号波形(平滑化波形)を得る。そして、車両情報取得部30は、横加速度の信号波形(平滑化波形)のデータをデータ処理部34および記憶部40に出力する。
また、車両情報取得部30においては、ヨーレートについても、このヨーレートの出力信号に対して、例えば、ローパスフィルタリングを行い、ヨーレートを示す平滑化された信号波形(平滑化波形)を得る。車両情報取得部30は、このヨーレートの平滑化された信号波形のデータをデータ処理部34および記憶部40に出力することもできる。
なお、車両情報取得部30は、平滑化等の信号処理をすることなく、横加速度の出力信号(信号波形)およびヨーレートの出力信号(信号波形)をデータ処理部34および記憶部40に出力することもできる。
本実施形態においては、横加速度の情報以外にも、ロール角の情報、GPSによる車両位置情報または操舵角の情報が車両情報取得センサ26から入力される。この場合でも、車両情報取得部30は、車両情報取得センサ26の出力信号に基づいて、ロール角の値の時系列データ、GPSによる車両位置の時系列データ、または操舵角の値の時系列データを取得し、これらのデータをデータ処理部34および記憶部40に出力する。
筋電情報取得部32は、アンプ24、データ処理部34および記憶部40に接続されている。この筋電情報取得部32は、筋電センサ20a、20bによって時系列に取得された胸鎖乳突筋110の筋電位が、アンプ24でA/D変換されたデジタル信号に、整流平滑化を行い、平滑化された胸鎖乳突筋110の筋電位の波形のデータを得るものである。
本実施形態においては、アンプ24から出力されたデジタル信号に対して、例えば、全波整流を行い、例えば、2次のバターワースフィルタ(カットオフ周波数の範囲で1〜10Hz)によりローパスフィルタリングを行い、整流平滑化する。これにより、左右の胸鎖乳突筋110のそれぞれの筋電位について、平滑化された信号波形(以下、平滑化筋電波形ともいう)を得ることができる。
筋電情報取得部32は、平滑化筋電波形のデータをデータ処理部34および記憶部40に出力する。
なお、筋電情報取得部32において、ローパスフィルタリングに用いるフィルタは、2次のバターワースフィルタに限定されるものではなく、3次以上のバターワースフィルタを用いてもよい。更には、整流平滑化する場合、ローパスフィルタリングにかえて移動平均を用いてもよい。
データ処理部34は、解析部36、表示部18および記憶部40およびCPU42に接続されている。
このデータ処理部34は、測定された横加速度の信号波形、または胸鎖乳突筋110の筋電位の信号波形から車両が略直進状態であるかを特定するものである。
横加速度の場合、横加速度の信号波形のデータから、例えば、直流成分(DC成分または0Hz)〜0.5Hzのトレンド成分を求める。この求めたトレンド成分が、予め設定された値よりも小さければ、略直進状態と判定する。
なお、横加速度において、略直進状態の判定に用いられるトレンド成分は、好ましくは、0.25Hz以下である。
データ処理部34において、車両が略直進状態であると判定された場合、例えば、CPU42に、略直進状態であることを示す信号(以下、単に直進信号という)を出力する。この直進信号を受けたCPU42は、解析部36に同時活動量を算出させるための算出信号を、解析部36に出力する。
また、ヨーレートにおいても、上述の横加速度と同様にしてヨーレートの信号波形のトレンド成分を求め、このトレンド成分の値を、予め決定されている所定の閾値と比較して、車両が略直進状態であるか否かが判定される。
操舵角の値については、トレンド成分を求めることなく、操舵角の値に対して、予め決定されている所定の閾値と比較して、車両が略直進状態であるか否かが判定される。
また、GPSによる車両位置についても、トレンド成分を求めることなく、GPSによる車両位置の時間変化に対して、予め決定されている所定の閾値と比較して、車両が略直進状態であるか否かが判定される。
また、GPSによる車両位置を用いる場合、車両の走行軌跡を求め、この走行軌跡について、パターンマッチングを行って、車両の走行状態を特定してもよい。この場合、車両位置情報の取得時期と、筋電位の信号波形におけるタイミングとを関連付けておく。
なお、データ処理部34で、車両の走行状態が略直進状態であると判定されて、CPU42に直進信号が出力された場合、CPU42から解析部36に算出信号が出力されて、後述するように解析部36で同時活動量が求められる。
なお、車両の走行状態を走行中に判定して、そのときに解析部36で同時活動量を求めることに限定されるものではない。走行後、データ処理部34により直進状態と判定された区間について、同時活動量を求めてもよい。
また、筋電位を測定する際、車両が直進状態であることに加え、その速度が一定であることが好ましい。この場合、車両情報取得センサ26として、前後方向の加速度を計測する加速度センサを設ける。この加速度センサにより、走行している車両における前後方向の加速度を測定し、この加速度の値を車両情報取得部30で取得し、データ処理部34に出力する。データ処理部34では、予め設定された前後方向の加速度の閾値と比較し、これよりも小さければ、速度が一定であると判定される。
なお、前後方向の加速度については、例えば、ABSが装備されていれば、ABS用に車載されている加速度の出力信号を用いることができ、この場合、CANを介して前後方向の加速度の値を車両情報取得部30で取得することができる。このため、前後方向の加速度センサを設ける必要は必ずしもない。
本実施形態において、データ処理部34においては、車両情報を用いて、車両の走行状態を判定したが、本発明は、これに限定されるものではない。
例えば、測定された筋電位を用いて、車両が略直進状態であるか否かを判定してもよい。この場合、左右の胸鎖乳突筋110の平滑化筋電波形のデータに対して、それぞれトレンド成分を求める。
そして、左の胸鎖乳突筋110のトレンド成分と右の胸鎖乳突筋110のトレンド成分との偏差を求める。この偏差に対して、予め直進状態とみなせる範囲を、実験などにより設定しておく。この偏差に基づいて、車両の走行状態が略直進状態であるか否かが判定される。
左右の筋電位の平滑化筋電波形のデータから求められるトレンド成分の偏差は、定常的な外力によって生じる。このため、この偏差が十分に小さければ、車両は略直進状態であるとみなすことができる。
このように、左右の胸鎖乳突筋110の筋電位の信号波形に基づいて、車両が直進状態であると判定した場合でも、データ処理部34からCPU42に直進信号が出力される。この直進信号を受けたCPU42は、解析部36に算出信号を出力する。
なお、本実施形態においては、走行条件を直線路とすることにより、車両走行情報を取得することなく、それぞれ、筋電センサ20a、20bで得られた筋電位を用いて、後述するように、同時活動量を求めてもよい。
このため、必ずしも車両の走行状態の情報の取得は必要ではなく、データ処理部34において、車両が略直進状態であるか否かの判定は必ずしも必要ではない。この場合、データ処理部34は不要であり、左右の胸鎖乳突筋110の平滑化筋電波形のデータが、筋電情報取得部32から解析部36に直接出力される。
解析部36は、車両が直進状態において、乗員100の頭部102の姿勢保持に関わる骨格筋、本実施形態では胸鎖乳突筋110の筋活動の波形の特徴を表す同時活動量を算出し、この同時活動量を評価部38に出力するものである。この同時活動量は、例えば、筋電情報取得部32で得られた平滑化筋電波形のデータを用いて求められる。
本発明の同時活動量とは、車両が略直進走行状態において、本実施形態では、左右の胸鎖乳突筋であるが、頭部の姿勢保持に関わる骨格筋のうち、少なくとも1種類について左右一対の筋が活性化している状態、すなわち、首周りの粘弾性が増大している状態における活性化の度合いを定量化したものである。
このため、同時活動量とは、基本的には、図4(a)に示すように、1対の左右の骨格筋が略同じタイミングで活性化している状態におけるものである。なお、図4(a)において、符号50aは、右側の筋の平滑化された筋電位波形を示し、符号52aは、左側の筋の平滑化された筋電位波形を示す。
しかしながら、車両特性および路面状態によっては、車両が略直進走行状態であっても、図4(b)に示すように、1対の左右の骨格筋のうち、右側の筋と左側の筋とが交互に筋電位が入れ替わるような場合、すなわち、筋の活性化が交互に生じる場合もある。このような場合における右側の筋の筋電位波形50bと、左側の筋の筋電位波形52bとに基づいて、後述する数式により得られた同時活動量も、本発明では同時活動量とする。
また、車両が略直進走行状態であって、図4(c)に示すように、1対の左右の骨格筋のうち、右側の筋と左側の筋とが両方とも、筋電位が通常状態よりも高くなり、更に右側の筋と左側の筋とが交互に筋電位が入れ替わるような場合、すなわち、筋が活性化した状態で、更にその活性化のレベルが交互に入れ替わるよう変化する場合もある。このような場合における右側の筋の筋電位波形50cと、左側の筋の筋電位波形52cとに基づいて、後述する数式により得られた同時活動量も、本発明では同時活動量とする。
解析部36は、左右の平滑化筋電波形のデータを用いて、例えば、以下のようにして同時活動量を算出する。
解析部36においては、左右の平滑化筋電波形のデータについて、加算平均の平均値または加算平均のRMS値を求め、これらの加算平均の平均値Vまたは加算平均のRMS値Vを同時活動量とする。
加算平均の平均値Vは下記数式1により得られ、加算平均のRMS値Vは下記数式2により得られる。
ここで、下記数式1、数式2において、eR1は右側の平滑化筋電波形のデータにおける筋電位であり、eL1は左側の平滑化筋電波形のデータにおける電位である。
なお、上述の加算平均の平均値Vおよび加算平均のRMS値Vは、左右の平滑化筋電波形のデータについて、それぞれ、例えば、0.5秒以上のデータ、好ましくは、1〜60秒間程度の長さのデータを用いて求められる。
Figure 0005407528
Figure 0005407528
また、解析部36においては、左右の平滑化筋電波形のデータについて、合成して相乗平均波形のデータを求め、この相乗平均波形のデータの平均値またはRMS値を求め、これらの相乗平均波形のデータの平均値Vまたは相乗平均波形のデータのRMS値Vを、同時活動量としてもよい。
相乗平均波形のデータの平均値Vは下記数式3により得られ、相乗平均波形のデータのRMS値Vは下記数式4により得られる。
ここで、下記数式3、数式4におけるeR1、eL1は数式1、数式2と同じである。
なお、上述の相乗平均波形のデータの平均値およびRMS値は、左右の平滑化筋電波形のデータについて、それぞれ、例えば、0.5秒以上のデータ、好ましくは、1〜60秒間程度の長さのデータを用いて求められる。
Figure 0005407528
Figure 0005407528
さらには、解析部36においては、筋電情報取得部32において、胸鎖乳突筋110の筋電位がアンプ24でA/D変換されたデジタル信号を用いて、すなわち、整流平滑化されていない左右の胸鎖乳突筋110の筋電位を用いて、同時活動量を求めてもよい。この場合、左右それぞれ、単位時間当たりのRMS値を求める。すなわち、単位時間当たりの、右のRMS値RMSR1と、単位時間当たりの、左のRMS値RMSL1とを求める。
そして、左右のRMS値の平均値Vまたは相乗平均値(幾何平均値)Vを求める。これらの左右のRMS値の平均値Vまたは左右のRMS値の相乗平均値Vを同時活動量とする。
具体的には、右のRMS値RMSR1は、下記数式5により求められ、左のRMS値RMSL1は、下記数式6により求められる。
左右のRMS値の平均値Vは下記数式7により得られ、左右のRMS値の相乗平均値Vは下記数式8により得られる。
ここで、下記数式5〜数式8において、ER1は右側の筋電位であり、EL1は左側の筋電位である。
なお、上述のRMS値を求める上述の単位時間は、例えば、0.5秒以上であり、好ましくは、1〜60秒間程度の長さである。
Figure 0005407528
Figure 0005407528
Figure 0005407528
Figure 0005407528
本実施形態においては、上記数式1〜数式4ならびに数式7および数式8のいずれかで算出されるV〜Vを同時活動量として用いることができる。この同時活動量を用いて、横揺れ感が評価される。
解析部36で算出された上記同時活動量は、評価部38に出力される。なお、解析部36で算出された同時活動量は、記憶部40に記憶されてもよい。
また、解析部36は、表示部18に接続されており、解析部36で算出された同時活動量の値が、例えば、筋電位の波形とともに表示させることもできる。
評価部38は、解析部36で算出された同時活動量を用いて横揺れ感を評価するものである。この評価部38においては、解析部36で算出された同時活動量が小さいほど、横揺れ感が小さいと評価される。これは、同時活動量が大きいと、車両が略直進状態にもかかわらず乗員100の頭102部の揺れが大きいためである。
また、評価部38は、表示部18に接続されており、解析部36で算出された同時活動量を用いた評価結果が表示部18に表示される。
なお、記憶部40は、筋電情報取得部32で得られた平滑化筋電波形のデータ、解析部36で得られた上記同時活動量、評価部38で得られた評価結果の情報が、それぞれ入力されて記憶される。また、記憶部40は、アンプ24で変換された得られる筋電位のデジタル信号を記憶することもできる。
本実施形態においては、測定された筋電位は、予め横方向の外力で正規化しておくことが好ましい。
筋電位の正規化は、例えば、RVE(Reference Voluntary Electric activity)として、側臥位(横向きに寝る姿勢)において、頭部を接地させないことによる、頭部自重を負荷とした筋活動量を基準値とする。この基準値を用いて筋電位を正規化する。
また、大きさが既知の横方向の外力を頭部に負荷して、そのときの筋電位を測定し、付加した外力の大きさを基準値として正規化してもよい。
さらには、乗員に横方向に任意の角度で頭を傾けてもらい、そのときの姿勢、すなわち、頭の角度を、頭の姿勢が分かるセンサを用いて計測するとともに、筋電位を同時に測り、筋電位と頭に作用する横方向の力を求め、この横方向の力を基準値として筋電位を正規化することもできる。
このように、筋電位を正規化しておけば、筋電位を測定することにより、直進、旋回等の車両の走行状態を判定することができる。これにより、横揺れ感の評価の際に、車両運動を同時に測定することが不要となり、筋電位を測定するだけで車両の横揺れ感を評価することができる。このため、横揺れ感の評価に際して、測定を簡便にできるとともに、評価も簡便にできる。
なお、筋電位を正規化することにより、評価対象者である乗員の筋電位だけを測定すればよいため、車両の車両情報取得センサ26が不要になるとともに、乗員が複数の車両を乗りかえることにより、複数の車両について、それぞれ横揺れ感を評価することができる。
また、筋電位の正規化を利用する場合には、筋電位を測定する電極を取り付ける度に行うことが好ましい。
また、本実施形態では筋活動の情報として筋電位を用いたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、筋肉に加速度センサを配置して、筋音を計測してもよい。この筋音とは、筋線維が収縮する際にその径が側方に拡大変形する結果発生する一種の圧波であり、筋の機械的な活動を反映している信号である。本実施形態においては、この筋音を用いた場合でも、筋電位と同様に、横揺れ感を評価することができる。
次に、本実施形態の車両の横揺れ感の評価方法について説明する。
先ず、例えば、ドライバを、自動車のシートに座らせ、さらに、例えば、助手席に乗員100を載せる。この乗員の左右の胸鎖乳突筋110に相当する皮膚の表面の位置に、それぞれ筋電センサ20a、20bを取り付ける。
なお、ドライバ−に対して、筋電センサ20a、20bを左右の胸鎖乳突筋110に相当する皮膚の表面の位置に取り付けて筋電位を測定してもよい。
次に、ドライバにより自動車を走行させて、例えば、自動車を略直線に走行させる。
この直線を自動車が走行している間、計測ユニット12の筋電センサ20a,20bで上述のように乗員100の筋電位を測定する。
評価ユニット14において、筋電情報取得部32により、測定された左右の胸鎖乳突筋110について平滑化筋電波形を得る。この平滑化筋電波形のデータを解析部36に出力する。
このとき、自動車が略直線に走行しているかを判定するための車両情報取得部30による横加速度等の車両情報は不要である。
次に、解析部36において、胸鎖乳突筋110の筋電位の信号波形のデータから、例えば、上記数式1〜数式4のいずれかを用いて同時活動量が算出される。この算出された同時活動量を評価部38に出力する。
次に、評価部38は、同時活動量に基づいて評価する。この場合、評価部38においては、上述のように、同時活動量が小さいほど、横揺れ感が小さいと評価される。
なお、評価部38による横揺れ感の評価結果は表示部18に表示してもよい。
横揺れ感の官能評価は、一般的なドライバでは評価することが難しい。しかしながら、本実施形態においては、車両が略直進状態において、左右の胸鎖乳突筋110の筋電位を測定して、この筋電位を用いて同時活動量を算出することにより、横揺れ感をテストドライバ、一般的なドライバによらず、適切かつ定量的に評価することができる。このため、評価者は、テストドライバなどの専門的な人である必要がない。しかも、官能評価ではないので、実験手続き上の制約も少なくなり、更には、評価のばらつきも抑制される。特に、筋電位を正規化しておけば、評価の精度を高めることができる。
また、本実施形態においては、横揺れ感を評価する際に、直線走行させたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、上述のように、車両情報取得センサ26により横加速度等の車両情報を取得し、この横加速度の信号波形のデータから、直流成分(DC成分または0Hz)〜0.5Hz以下のトレンド成分を求める。この求めたトレンド成分が、予め設定された値よりも小さければ、データ処理部34で略直進状態と判定されて、CPU42に直進信号が出力され、さらにCPU42から解析部36に算出信号が出力されて、上述のようにして同時活動量が算出されて横揺れ感が評価される。
さらには、乗員100の左右の胸鎖乳突筋110の筋電位の平滑化筋電波形のデータから、左の胸鎖乳突筋110のトレンド成分と右の胸鎖乳突筋110のトレンド成分との偏差(走行状態特徴量)を求め、この偏差に基づいて、自動車の走行状態が略直進状態であるか否かを判定して、車両が直進状態の場合には、CPU42に直進信号が出力され、さらにCPU42から解析部36に算出信号が出力されて、上述のようにして同時活動量が算出されて横揺れ感が評価される。
この場合、車両情報取得センサ26により、横加速度等の車両情報を取得する必要がない。なお、乗員100の筋電位は、上述のように、正規化しておくことが好ましい。
なお、本実施形態においては、横揺れ感の評価方法は、上述の評価方法に限定されるものではない。
本実施形態においては、例えば、横揺れ感についてのデータを蓄積した後、任意の条件間で同時活動量を比較して、横揺れ感を評価してもよい。
この場合、上述の評価装置10を用いて、図5に示すように、まず、車両条件、走行条件、被験者情報を、評価ユニット14に、入力部16により入力する(ステップS10)。これらの車両条件、走行条件、被験者情報(乗員情報)は、記憶部40に記憶される。
なお、被験者情報として、必要度の高いものとしては、例えば、被験者個人を識別できる記号、番号または氏名、被験者情報の入力年月日、被験者の年齢、被験者の性別、被験者の身長、被験者の体重が挙げられる。
また、被験者情報として、入力されることが望ましい情報としては、被験者の国籍、被験者の現住所または住んでいる地域、被験者の評価対象となるカテゴリーの車両の乗車経験の有無、期間および頻度、被験者の評価対象となるカテゴリーの車両の運転経験の有無、期間および頻度、ならびに被験者の評価経験の有無および期間が挙げられる。
また、車両条件としては、例えば、車種名、型式、排気量、使用年数、走行距離、タイヤの種類、およびタイヤの空気圧等が挙げられる。
また、走行条件としては、例えば、市街地、郊外、高速、峠などの走行状況、および乾燥、雨または雪等の路面状況が挙げられる。
次に、車両を上記走行条件に基づいて走行させる。このとき、乗員100には筋電センサ20a、20bが左右の胸鎖乳突筋110に取り付けられており、これにより筋活動が測定される(ステップS12)。
次に、測定された筋活動に基づいて、上述のように、上記数式1〜数式4ならびに数式7および数式8のいずれかを用いて、同時活動量としてV〜Vのいずれかが算出される(ステップS14)。
次に、算出された同時活動量が、入力された車両条件、走行条件、被験者情報に対応付けられてセットで記憶部40に記憶される(ステップS16)。
次に、データの蓄積が十分であれば(ステップS18)、任意の条件間で同時活動量を比較し、横揺れ感が評価される(ステップS20)。
このように、任意の条件間で比較することにより、各条件間での横揺れ感の優劣を評価することができる。
一方、データの蓄積が不十分であれば(ステップS18)、車両条件、走行条件、被験者情報の条件のうち、少なくとも車両条件または走行条件を変えて、再度、車両条件、走行条件、被験者情報を評価ユニット14に、入力部16により入力する(ステップS10)。
そして、車両を上記走行条件に基づいて走行させ、このときの筋活動を測定する(ステップS12)。
そして、測定された筋活動に基づいて、上述のように、上記数式1〜数式4ならびに数式7および数式8のいずれかを用いて、同時活動量としてV〜Vのいずれかが算出される(ステップS14)。
そして、算出された同時活動量を、入力された車両条件、走行条件、被験者情報に対応付けられて記憶部40に記憶させる(ステップS16)。これらのステップS12〜S16を繰り返し行う。
データの蓄積が十分であれば(ステップS18)、任意の条件間で同時活動量を比較し、横揺れ感が評価される(ステップS20)。
なお、ステップS18におけるデータの蓄積の十分、不十分の判定は、少なくとも1名の被験者について、少なくとも複数の車両条件または走行条件のデータが蓄積されれば、データの蓄積は十分であると判定される。また、データの蓄積量として、予め、被験者数、車両条件、走行条件等の数量を決めてある場合、その数量に達するまで、繰り返し、データの蓄積を行い(ステップS18)、データの蓄積後に、任意の条件間で同時活動量を比較し、横揺れ感を評価する(ステップS20)。
本発明は、車両の横揺れ感を評価するものであるが、さらに、この横揺れ感の評価に基づいて、以下に示す評価ができる。
例えば、車両のそのものの違いによる乗り心地を評価することができる。この場合、同じ車両について、その個体差による乗り心地の評価もできる。
また、車両の装着されたタイヤの違いによる乗り心地を評価することができる。また、車両の組み付けられたサスペンションの特性の違いによる乗り心地を評価することができる。また、車両のシート、シートクッションの座面角、シートバックの背面角等のシートのポジション、シートへの着座姿勢の違いによる乗り心地を評価することができる。
また、座席の位置の違い、例えば、乗用車の場合、運転席、助手席、後部座席(左、中央、右)等による乗り心地を評価することができる。
また、タクシー、バスなどの旅客自動車における運転者の違いによる客席の乗り心地を評価することができる。この場合、旅客自動車における運転者の運転技術評価へ応用できる。
さらには、軌道上を走行する鉄道車両、新交通システムなどの車両における客席の乗り心地を評価することができる。この場合、車両特性、軌道、運転制御の違いによる乗り心地を評価することができる。
本発明は、基本的に以上のようなものである。以上、本発明の車両の評価方法および車両の評価装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
以下、本発明の車両の横揺れ感の評価方法の実施例について具体的に説明する。
本実施例においては、以下に示す各種の条件で直進走行試験を行い、左右の胸鎖乳突筋の筋活動を測定して、同時活動量を求めるとともに、そのときの横揺れ感の官能評価を行った。
直進走行試験は、速度60km/時で行った。路面条件としては、舗装された不整路面とした。この不整路面にはうねり等がある。
本実施例では、試験車両には、乗用車を用い、タイヤの空気圧を下記に示す仕様A〜仕様Cの3種類とした。
乗用車には、排気量3.5リットル、FR(後輪駆動)の4ドアセダンを用いた。タイヤサイズは、225/45R17とした。
仕様Aは、タイヤの空気圧を、フロントを150kPa、リアを150kPaとした。
仕様Bは、タイヤの空気圧を、フロントを220kPa、リアを220kPaとした。
仕様Cは、タイヤの空気圧を、フロントを300kPa、リアを300kPaとした。
本実施例においては、同時活動量を以下のようにして求めた。
同時活動量を求めるに際して、上記仕様A〜仕様Cの各試験車両に、車両運動特性および乗り心地の官能評価を業とするテストドライバ(以下、単にテストドライバという)5名と、運転免許を保有する一般の成人男性20名に、それぞれパッセンジャーとして、上記仕様A〜仕様Cの各試験車両に乗車してもらい、直線走行試験における各テストドライバ(5名)、各一般成人男性(20名)の左右の胸鎖乳突筋の筋活動を上述の計測装置10を用いて測定した。
そして、各テストドライバ(5名)、各一般成人男性(20名)について同時活動量を上記数式2により求めた。
各テストドライバ(5名)の上記同時活動量の結果を図6(a)に示し、各一般成人男性(20名)の上記同時活動量の結果を図7(a)に示す。
図6(a)においては、テストドライバによる同時活動量のうち、最大値を100.0として指数で表示している。
また、図7(a)においては、一般成人男性による同時活動量のうち、最大値を100.0として指数で表示している。
また、横揺れ感の官能評価は、以下のようにして行った。
横揺れ感の官能評価においては、上記仕様A〜仕様Cの各試験車両にそれぞれパッセンジャーとして乗車して左右の胸鎖乳突筋の筋活動を測定する際に、各テストドライバ(5名)、各一般成人男性(20名)に各試験車両による直進走行試験中の横揺れ感の好ましさを下記表1に示す評価基準に基づいて評価させた。
各テストドライバ(5名)の上記横揺れ感の評価結果を図6(b)に示し、各一般成人男性(20名)の上記横揺れ感の評価結果を図7(b)に示す。
なお、各テストドライバ(5名)、各一般成人男性(20名)による左右の胸鎖乳突筋の筋活動の測定、および横揺れ感の官能評価について、仕様A〜仕様Cの試験車両の運転は、同じドライバによりなされた。すなわち、本実施例において、筋活動の測定、および横揺れ感の官能評価するためのドライバは1人である。
Figure 0005407528
テストドライバでは、図6(a)に示すように、仕様A、仕様B、仕様Cの順で同時活動量が小さくなっている。このことから、同時活動量に基づく横揺れ感の評価は、仕様A、仕様B、仕様Cの順で好ましい。
また、図6(b)に示すように、官能評価の点数は、仕様A、仕様B、仕様Cの順で高くなっている。このことから、官能評価に基づく横揺れ感の評価は、仕様A、仕様B、仕様Cの順で好ましい。
このように、テストドライバでは、図6(a)に示す同時活動量の結果と、図6(b)に示す官能評価の結果とが一致している。
一方、一般成人男性は、図7(a)に示すように、仕様A、仕様B、仕様Cの順で同時活動量が小さくなっている。このことから、同時活動量に基づく横揺れ感の評価は、仕様A、仕様B、仕様Cの順で好ましい。
また、図7(b)に示すように、官能評価の点数は、仕様A、仕様B、仕様Cの順で高くなっている。しかしながら、仕様A〜仕様Cとの差が小さく、仕様B、仕様Cについては、ばらつきを考慮すると殆ど同じである。このことから、一般成人男性では、仕様A、仕様B、仕様Cに対して、官能評価に基づく横揺れ感の評価は良くできていない。
テストドライバと、一般成人男性を比較した場合、一般成人男性は、仕様A、仕様B、仕様Cに対して官能評価に基づく横揺れ感の評価は良くできていない。
しかし、同時活動量については、テストドライバと、一般成人男性との差は、官能評価における程の差がない。このことから、本発明の同時活動量によれば、一般成人男性であっても、テストドライバと同様に、横揺れ感を評価することができる。
10 評価装置
12 測定ユニット
14 評価ユニット
16 入力部
18 表示部
20a、20b 筋電センサ
22 接地電極
24 アンプ
26 車両情報取得センサ
30 車両情報取得部
32 筋電情報取得部
34 データ処理部
36 解析部
38 評価部
40 記憶部
42 CPU

Claims (7)

  1. 所定の走行条件で走行している車両の乗員の頭部の姿勢保持に関わる骨格筋のうち、少なくとも1種類について左右一対の筋活動を測定する工程と、
    前記測定された筋活動の波形の特徴を表す同時活動量を算出する工程と、
    前記同時活動量によって車両の横揺れ感を評価する工程とを有し、
    前記測定された筋活動は、付加した外力の大きさを基準値として正規化されたものであることを特徴とする車両の評価方法。
  2. 前記同時活動量は、前記乗員の頭部の姿勢保持に関わる前記左右一対の筋活動に基づいて算出される請求項1に記載の車両の評価方法。
  3. さらに、前記車両の横揺れ感を評価する工程の前に、前記車両が略直進状態にあるか否かを判定する工程を有し、
    前記車両が略直進状態にあることを判定する工程において、前記車両が略直進状態にあると判定された場合、前記車両の横揺れ感を評価する工程において、前記同時活動量によって車両の横揺れ感を評価する請求項1または2に記載の車両の評価方法。
  4. 前記車両が略直進状態にあることを判定する工程において、
    左右一対で選択された乗員の骨格筋における、左右の筋活動のトレンド成分の偏差を求め、この偏差が所定の範囲内である場合に、車両が略直進状態にあると判定する請求項3に記載の車両の評価方法。
  5. さらに、前記車両の横揺れ感を評価する工程の前に、前記車両の前後速度が略一定か否かを判定する工程を有し、前記前後速度が略一定の場合、前記車両の横揺れ感を評価する工程において、前記同時活動量によって車両の横揺れ感を評価する請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の評価方法。
  6. 前記筋活動が測定される骨格筋は、胸鎖乳突筋、僧帽筋の上部、側頭筋および頭板状筋のうち、少なくとも1種類の筋肉である請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両の評価方法。
  7. 所定の走行条件で走行している車両の乗員の頭部の姿勢保持に関わる骨格筋のうち、少なくとも1種類について左右一対の筋活動を測定する筋活動測定手段と、
    前記筋活動測定手段で測定された筋活動情報の特徴を表す同時活動量を算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量算出手段で算出された前記同時活動量に基づいて車両の横揺れ感を評価する評価部とを有し、
    前記測定された筋活動は、付加した外力の大きさを基準値として正規化されたものであることを特徴とする車両の評価装置。
JP2009109597A 2009-04-28 2009-04-28 車両の評価方法および車両の評価装置 Active JP5407528B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009109597A JP5407528B2 (ja) 2009-04-28 2009-04-28 車両の評価方法および車両の評価装置
DE102010028278.2A DE102010028278B4 (de) 2009-04-28 2010-04-27 Verfahren zur Fahrzeugbewertung und Vorrichtung zur Fahrzeugbewertung
US12/768,867 US9216742B2 (en) 2009-04-28 2010-04-28 Vehicle evaluation method and vehicle evaluation apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009109597A JP5407528B2 (ja) 2009-04-28 2009-04-28 車両の評価方法および車両の評価装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010256292A JP2010256292A (ja) 2010-11-11
JP5407528B2 true JP5407528B2 (ja) 2014-02-05

Family

ID=43317359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009109597A Active JP5407528B2 (ja) 2009-04-28 2009-04-28 車両の評価方法および車両の評価装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5407528B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5892486B2 (ja) * 2011-12-27 2016-03-23 ライオン株式会社 情報処理装置、及び情報処理方法
CN112182742B (zh) * 2020-09-06 2022-04-26 东风汽车集团有限公司 一种汽车平顺性测试的优化评价方法及装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1016609A (ja) * 1996-06-29 1998-01-20 Toyota Central Res & Dev Lab Inc シート乗り心地評価用解析装置
JP2002214083A (ja) * 2001-01-17 2002-07-31 Mazda Motor Corp 車両の操安性評価装置、操安性評価プログラムを記録した記録媒体、及び操安性評価方法
JP2002225585A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Mazda Motor Corp 車両の制御装置
JP4433739B2 (ja) * 2003-09-17 2010-03-17 横浜ゴム株式会社 作業中ストレス評価装置および作業中ストレス評価方法
WO2007072412A2 (en) * 2005-12-23 2007-06-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Stressor sensor and stress management system
US9549686B2 (en) * 2006-09-11 2017-01-24 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Method, apparatus, and program for evaluating drivability of a vehicle
JP4957202B2 (ja) * 2006-11-17 2012-06-20 横浜ゴム株式会社 強感受性骨格筋の選択方法、強感受性骨格筋の選択装置、作業中ストレスの評価方法、および作業中ストレスの評価システム
US7854166B2 (en) * 2007-07-09 2010-12-21 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Method for evaluating an instrument operating force

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010256292A (ja) 2010-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9549686B2 (en) Method, apparatus, and program for evaluating drivability of a vehicle
El Falou et al. Evaluation of driver discomfort during long-duration car driving
US7649445B2 (en) Apparatus and method for evaluating driving skill and apparatus and method for informing efficiency of driver's physical load to driving operation
JP4433739B2 (ja) 作業中ストレス評価装置および作業中ストレス評価方法
JP5493453B2 (ja) 車両の評価方法および車両の評価装置
JP4556738B2 (ja) 運転技量評価装置、運転負担効率報知装置、運転技量評価方法、および運転負担効率報知方法
JP2009276186A (ja) 車両の走行条件評価方法及びその評価装置
WO2008059830A1 (en) Method of selecting specific skeletal muscle highly sensitive to human psychological state, device for selecting specific skeletal muscle, method of evaluating stress during work, and system for evaluating stress during work
JP2009213636A (ja) 状態推定装置
US7486987B2 (en) Work comfort evaluating device and work comfort evaluating method
JP5407528B2 (ja) 車両の評価方法および車両の評価装置
JP6206867B2 (ja) 自動車安全運転能力測定システム
JP4343502B2 (ja) 作業快適度評価装置および作業快適度評価方法
US9216742B2 (en) Vehicle evaluation method and vehicle evaluation apparatus
JP5326739B2 (ja) 車両のロール感の評価方法および車両のロール感の評価装置
Corcoba Magaña et al. Estimating the stress for drivers and passengers using deep learning
JP4983892B2 (ja) 作業中ストレス評価装置及び作業中ストレス評価方法
JP5964622B2 (ja) ストレス評価装置
Škvor et al. Evaluation of stress loading for logging truck drivers by monitoring changes in muscle tension during a work shift
Natarajan et al. Driver’s Cardiac Activity Measurement Using Capacitive ECG Measurements from Realistic Driving on City and Highway Roads
JP2013005988A (ja) 心的負荷推定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5407528

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250