JP2002225585A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JP2002225585A
JP2002225585A JP2001024665A JP2001024665A JP2002225585A JP 2002225585 A JP2002225585 A JP 2002225585A JP 2001024665 A JP2001024665 A JP 2001024665A JP 2001024665 A JP2001024665 A JP 2001024665A JP 2002225585 A JP2002225585 A JP 2002225585A
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vehicle
control
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competition
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JP2001024665A
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Nobuhisa Okamoto
宜久 岡本
Yuki Yamamoto
由紀 山本
Yasuhiko Miura
泰彦 三浦
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドライバの運転負担の判定結果に応じて車両の
危険回避制御条件を適正に設定する。 【解決手段】ステップS31では、車両の走行状態や走
行環境に関する情報を各種センサ、スイッチ類から入力
すると共に、上述の運転負担判定方法により算出される
競合特徴量を演算する。ステップS32では、ワインデ
ィングロード走行中か判定する。ステップS33では、
他車両からのクラクションを検出してから所定時間以内
であるか判定する。ステップS34では、所定時間以内
における車載機器のスイッチの総操作回数が所定回数以
上であるか判定する。ステップS35では、ドライバが
交代して所定時間以内であるか判定する。ステップS3
6では、競合特徴量が競合特徴量閾値より大きいか判定
し、この判定がYESであるならば、ステップS37に
進んで、運転負担が増大しているので、危険回避制御の
制御介入条件を緩和すると共に、制御ゲインを増加方向
に補正して、制御に介入しやすくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライバの筋肉の
特徴的な状態を運転負担として判定し、この判定結果に
基づいて車両の危険回避制御を実行する車両の制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平7−96802号公報には、ドラ
イバの心拍数の変動からドライバの心理状態を判定し、
走行環境の変化に伴いドライバの心理状態が変化した場
合に、その判定が走行環境に応じて応答性よく行えるよ
うにしたものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】心拍数などの自律神経
系の生理反応は、精神的な負担を引き起こすような刺激
を受けてから反応出現までに時間的な遅れがあり、運転
操作に対応した負担観測が大まかにしかできないという
問題がある。
【0004】本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その
目的は、ドライバの運転負担の判定精度を向上でき、判
定結果に応じて車両の危険回避制御条件を適正に設定で
きる車両の制御装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る車両の制御装置は、所定条件成立時に
自動的に危険回避制御に介入する制御手段と、左右の腕
の同一筋肉の筋電位を測定し、両腕の筋電位に基づい
て、左右の腕の筋肉の競合に関する値を算出する競合値
算出手段と、前記競合に関する値に基づいて、ドライバ
の運転負担の大きさを判定する運転負担判定手段と、前
記運転負担が所定レベル以上の時には当該所定レベル以
下の時に比べて、前記所定条件を緩和し、前記危険回避
制御に介入しやすく補正する補正手段とを具備する。
【0006】本発明に係る車両の制御装置は、所定条件
成立時に自動的に危険回避制御に介入する制御手段と、
左右の腕の同一筋肉の筋電位を測定し、両腕の筋電位に
基づいて、左右の腕の筋肉の競合に関する値を算出する
競合値算出手段と、前記競合に関する値に基づいて、ド
ライバの運転負担の大きさを判定する運転負担判定手段
と、前記運転負担が所定レベル以上の時には当該所定レ
ベル以下の時に比べて、前記危険回避制御における制御
ゲインを増加する方向に補正する補正手段とを具備す
る。
【0007】本発明に係る車両の制御装置は、所定条件
成立時に自動的に危険回避制御に介入する制御手段と、
腕を伸ばそうとする筋肉の筋電位と、腕を縮めようとす
る筋肉の筋電位とを測定し、当該両筋電位に基づいて、
当該両筋肉の競合に関する値を算出する競合値算出手段
と、前記競合に関する値に基づいて、ドライバの運転負
担の大きさを判定する運転負担判定手段と、前記運転負
担が所定レベル以上の時には当該所定レベル以下の時に
比べて、前記所定条件を緩和し、前記危険回避制御に介
入しやすく補正する補正手段とを具備する。
【0008】本発明に係る車両の制御装置は、所定条件
成立時に自動的に危険回避制御に介入する制御手段と、
腕を伸ばそうとする筋肉の筋電位と、腕を縮めようとす
る筋肉の筋電位とを測定し、当該両筋電位に基づいて、
当該両筋肉の競合に関する値を算出する競合値算出手段
と、前記競合に関する値に基づいて、ドライバの運転負
担の大きさを判定する運転負担判定手段と、前記運転負
担が所定レベル以上の時には当該所定レベル以下の時に
比べて、前記危険回避制御における制御ゲインを増加す
る方向に補正する補正手段とを具備する。
【0009】また、好ましくは、前記制御手段は、自車
両が曲率の小さなカーブが連続する走行環境にて走行中
か判定し、当該走行環境であると判定されたときに、前
記補正手段による補正を抑制する。
【0010】また、好ましくは、前記制御手段は、他車
両からの所定音量以上のクラクションを検出し、当該ク
ラクションが検出されたときに、前記補正手段による補
正を抑制する。
【0011】また、好ましくは、前記制御手段は、所定
時間以内における車載機器の操作回数が所定回数以上で
あるか判定し、当該操作回数が所定回数以上であると判
定されたときに、前記補正手段による補正を抑制する。
【0012】また、好ましくは、前記制御手段は、ドラ
イバが交代して所定時間以内であるか判定し、当該所定
時間以内であると判定されたときに、前記補正手段によ
る補正を抑制する。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、3の発
明によれば、運転負担が所定レベル以上の時には所定レ
ベル以下の時に比べて、危険回避制御介入条件を緩和
し、危険回避制御に介入しやすく補正することにより、
ドライバの運転負担の判定精度を向上でき、判定結果に
応じて車両の危険回避制御条件を適正に設定できる。
【0014】請求項2、4の発明によれば、運転負担が
所定レベル以上の時には所定レベル以下の時に比べて、
危険回避制御における制御ゲインを増加する方向に補正
することにより、ドライバの運転負担の判定精度を向上
でき、判定結果に応じて車両の危険回避制御条件を適正
に設定できる。
【0015】請求項5の発明によれば、自車両が曲率の
小さなカーブが連続する走行環境にて走行中か判定し、
走行環境であると判定されたときに、補正手段による補
正を抑制することにより、運転負担の判定精度悪化によ
る危険回避制御への影響を低減することができる。
【0016】請求項6の発明によれば、他車両からの所
定音量以上のクラクションを検出し、クラクションが検
出されたときに、補正手段による補正を抑制することに
より、運転負担の判定精度悪化による危険回避制御への
影響を低減することができる。
【0017】請求項7の発明によれば、所定時間以内に
おける車載機器の操作回数が所定回数以上であるか判定
し、操作回数が所定回数以上であると判定されたとき
に、補正手段による補正を抑制することにより、運転負
担の判定精度悪化による危険回避制御への影響を低減す
ることができる。
【0018】請求項8の発明によれば、ドライバが交代
して所定時間以内であるか判定し、所定時間以内である
と判定されたときに、補正手段による補正を抑制するこ
とにより、運転負担の判定精度悪化による危険回避制御
への影響を低減することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る運転負担判
定方法について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0020】尚、以下に説明する実施の形態は、本発明
の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を
逸脱しない範囲で下記実施形態を修正又は変形したもの
に適用可能である。 [運転負担判定方法]本実施形態の運転負担判定方法
は、図1乃至図4に示すように、筋肉の活動時に発生す
る微弱な電流を検出し、その検出信号を有線又は無線の
形態にて不図示の計測装置に伝送する筋電位センサ2
を、両腕の上腕二頭筋と上腕三頭筋に取り付けて、両腕
の上腕(肘を曲げ伸ばしさせる筋肉)の筋電位を検出す
ると共に、両腕の尺側手根屈筋と橈側手根伸筋に筋電位
センサ2を取り付けて、両腕の前腕(手首を曲げ伸ばし
させる筋肉)の筋電位を検出し、左右の腕(又は足)の
同一筋肉の筋電位に基づいて、左右の腕の筋肉の競合値
(筋電位の絶対値の積)を算出する、或いは腕を伸ばそ
うとする筋肉の筋電位と、腕を縮めようとする筋肉の筋
電位とに基づいて、当該両筋肉の競合値を算出すること
で、例えば、ドライバのステアリング操作に関する運転
負担の判定精度を従来に比して向上するものである。
【0021】また、他の異なる筋肉の組み合わせとして
は、手首の曲げ伸ばしに関して、「尺側手根伸筋と橈側
手根屈筋」も適用可能である。更に、上記の関節まわり
の筋肉の組み合わせではなく、左右の同一位置にある筋
肉に着目して計測する筋肉部位としては、上記組み合わ
せにある筋肉部位の他に「僧帽筋」がある。
【0022】これにより、後述する危険回避制御におい
て、運転負担判定結果を踏まえて制御介入条件や制御ゲ
インの補正を適正に行うことができるのである。
【0023】また、図5に示すように、筋電位センサ2
を両足の足首を曲げ伸ばしさせる筋肉に取り付けて筋電
位を検出することで、例えば、ドライバのアクセルペダ
ル、ブレーキペダル、クラッチペダルなどの運転操作に
関する運転負担を判定することもできる。
【0024】上記運転負担判定方法によると、両腕の筋
電位を測定することにより下記(i−1)〜(vii−
1)のようなドライバの運転負担が判定できる。即ち、 (i−1)ドライバの思い通り(運転操作に対して予期
通り)に自動車をコントロールできないという困難さか
らくる負担。
【0025】(ii−1)運転操作とは直接関係のない
思考作業(例えば、暗算をする、携帯電話で難しい話を
するなど)を並行して行う場合など、中枢レベルでの割
り込み作業からくる負担。
【0026】(iii−1)運転操作を妨害するような
音、光などの感覚器レベルでの外乱を受けることで、緊
張や驚きによって発生する負担。
【0027】また、腕を伸ばそうとする筋肉と縮めよう
とする筋肉との競合を測定することにより下記の運転負
担が判定できる。即ち、 (iv−1)ステアリングホイールに安定感がなく、直
進走行中にステアリングホイールを抑えるために、手首
や肘関節を固定するように過剰な力を発生することから
くる負担。
【0028】(v−1)視覚的な条件(側壁が迫った道
路形状、後続車に過度に接近されるなど)により、精神
的な緊張を伴うことからくる負担。
【0029】更に、足首を曲げ伸ばしする筋肉の競合を
測定することにより下記の運転負担が判定できる。即
ち、 (vi−1)アクセルペダルなどの操作に対する車両挙
動やエンジンの応答性が、ドライバの感覚と合わず、微
妙な操作を要求されることからくる負担。
【0030】(vii−1)アクセルペダルなどの操作
力が弱すぎるために、スロットル開度のコントロールが
難しいことからくる負担。 [ドライバの運転負担判定]次に、筋力の競合値に応じ
たドライバの運転負担の判定手順について、図6のフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0031】図6に示すように、ステップS1では、車
両情報Vp(p=1(前後速度),2(横速度),3
(前後加速度),4(横加速度),5(ステアリング操
舵角),6(ステアリング操舵力)・・・)を取りこ
む。
【0032】ステップS2では、走行状態Dm(m=1
(高速巡航),2(高速混雑),3(市街地走行),4
(山岳路走行)・・・)を取り込む。
【0033】ステップS3では、筋電位Eq(q=1
(上腕二頭筋),2(上腕三頭筋),3(尺側手根屈
筋)・・・)を取り込む。
【0034】ステップS4では、筋電位の競合値Mn
(n=1(上腕二頭筋×上腕三頭筋(右)),2(上腕
二頭筋×上腕三頭筋(左))・・・)を取り込む。尚、
筋電位の競合値としては、筋電位の絶対値の積の他に、
下記の定義も適用可能と考えられる。即ち、 (i)筋電位の絶対値の商(常に、筋肉部位1/筋肉部
位2) (ii)筋電位の絶対値の商。但し、時間ごとに振幅の
大きい筋肉部位を分母、小さい部位を分子とする(時間
ごとに、筋肉部位1/筋肉部位2又は筋肉部位2/筋肉
部位1) (iii)筋電位の絶対値の商。但し、時間ごとに筋肉
部位1の筋電位の絶対値と筋肉部位2の筋電位の絶対値
の和を分母、小さい部位を分子とする(時間ごとに、筋
肉部位1/(筋肉部位1+筋肉部位2)又は筋肉部位2
/(筋肉部位1+筋肉部位2)) ここで、上記筋電位(の振幅)の絶対値は、筋電位のパ
ワー値(振幅の2乗)としてもよい。
【0035】ステップS5では、ステップS1〜S4で
取り込んだ値から、図7乃至図9に例示するように、キ
ャリブレーション用の競合特徴量MCmnr(r=1
(立ち上がり角、サンプル時間:10分、用いる値:最
大値),2(ピーク値、サンプル時間:8分、用いる
値:最大値),3(大きさ、サンプル時間:5分、用い
る値:平均値))を算出する。
【0036】ステップS6では、ステップS5で算出し
た競合特徴量MCmnrから、競合特徴量MCmnrの
閾値MCTmnr=MCmnr×Pr(r=1(立ち上
がり角、Pr:1.2),2(ピーク値、Pr:0.
9),3(大きさ、Pr:1.8))を算出する。
【0037】一方で、ステップS7では、ステップS1
〜S4で取り込んだ値から、負担判定用の競合特徴量M
CMmnr(r=1(立ち上がり角、サンプル時間:1
0秒),2(ピーク値、サンプル時間:5秒),3(大
きさ、サンプル時間:20秒))を算出する。
【0038】ステップS8では、競合特徴量閾値MCT
mnrと負担判定用競合特徴量MCMmnrとを比較
し、負担判定用競合特徴量MCMmnrが競合特徴量閾
値MCTmnrを超えた場合に、負担が増大したと判定
する。
【0039】次に、高速巡航中の負担判定の具体例につ
いて、図10を参照して説明する。
【0040】図10に示すように、例えば、高速巡航の
遷移として、現在の高速巡航は5分しか継続していない
ので、キャリブレーション用の競合特徴量の算出に必要
なサンプル時間(本例では、8分)に達していない。こ
れを補うために、前回の高速巡航時のデータを参照し
て、不足分を充てるようにして算出を行う。高速渋滞時
や市街地走行時などの他の走行状態時も同様である。
【0041】尚、キャリブレーション用競合特徴量の算
出に時間がかかったり、算出がうまくできなかったり、
S/N比が悪く精度が低下するような走行環境や走行状
態としては、下記の(i−2)〜(vii−2)が挙げ
られる。即ち、精度が悪くなる走行環境としては下記の
点が挙げられる。即ち、 (i−2)ステアリングホイールの持ち替えが必要な曲
率の小さなカーブ(コーナー)が多い道路や悪路を走行
中には、腕の動きが複雑になり、腕の動作が多くなるた
め、ノイズが乗ってS/N比が悪化する。
【0042】(ii−2)筋電位は外部から与えられる
不意の音響にも反応するため、周囲からの割り込み音
(クラクション、エンジン音、排気音)が大きく多くな
ると、S/N比が悪化する。
【0043】(iii−2)急旋回時や加減速時などの
走行状態がめまぐるしく変わるような走行環境では、競
合特徴量の算出がうまく行えない。
【0044】また、精度が悪くなる走行状態としは下記
の点が挙げられる。即ち、 (iv−2)同一走行状態では同一姿勢であると仮定し
ているが、同一走行状態において運転姿勢が大きく変わ
ったり、片手運転や機器操作の頻度が多くなることによ
り、競合特徴量の算出結果にバラツキが発生する場合に
は、キャリブレーションがうまく演算できなくなる。
【0045】(v−2)持続的な緊張が長時間継続する
と、競合特徴量が高い値で安定してしまい、競合特徴量
閾値のレベルが上昇してしまう場合には、キャリブレー
ションがうまく演算できなくなる。
【0046】(vi−2)筋電位は大脳の活動を必要と
する動作を並行して行うときにも反応するため、運転操
作以外にハンズフリーの携帯電話で会話したり、同乗者
と難しい話しなどをしている場合には、S/N比が悪化
する。
【0047】(vii−2)運転者が途中で頻繁に交代
するような場合にも、キャリブレーションがうまく演算
できなくなる。
【0048】上記運転負担の判定結果を車線変更支援シ
ステムや障害物警報システムなどに適用することで、運
転負担が増大するほど、ドライバの余裕が小さいと考え
られるため、警報出力や制御介入が行われやすくなるよ
うに制御内容を補正することができる。
【0049】但し、警報などは、それ自体がドライバへ
の負担を増加させるため、早い段階に、警報に対する負
担が小さくなるよいうな制御を行う必要がある。
【0050】例えば、運転負担が比較的小さいときに
は、危険な状況を報知するための警報→危険回避を指示
する警報→自動ブレーキ(ハザードランプ点灯など)の
順に警報を行い、一方で、運転負担が大きいときには、
危険回避を指示する警報→自動ブレーキ(ハザードラン
プ点灯など)の順に警報を行えばよい。更に、自動ブレ
ーキ後に、両腕に過度の緊張が検出されたことを報知す
る情報を提供してもよい。 [走行安定性評価]次に、上記筋競合による運転負担判
定方法を適用した走行安定性評価について、図11のフ
ローチャートを参照して説明する。
【0051】図11に示すように、ステップS11で
は、被験者の所定部位に筋電位センサ2を取り付けて、
評価対象車両と基準車両(シミュレータなど)に対して
夫々筋電位Eq(q=1(上腕二頭筋),2(上腕三頭
筋),3(尺側手根屈筋)・・・)を計測する。
【0052】続いて、ステップS12では、予め決めら
れた走行モードm(m=1(直進走行),2(車線変
更),3(カーブ走行)・・・)で走行することによ
り、評価対象車両の筋電位の競合値MC1mn(n=1
(上腕二頭筋×上腕三頭筋(右)),2(上腕二頭筋×
上腕三頭筋(左))・・・)を取り込む動作を、複数回
(例えば、10回)繰り返して実行する。
【0053】ステップS13では、ステップS12で取
り込んだ値から、図7乃至図9に例示するように、評価
値導出用の競合特徴量MC1mnr(r=1(立ち上が
り角、サンプル時間:10分、用いる値:繰り返し取り
込んだ値の最大値),2(ピーク値、サンプル時間:8
分、用いる値:繰り返し取り込んだ値の最大値),3
(大きさ、サンプル時間:5分、用いる値:繰り返し取
り込んだ値の平均値))を算出する。
【0054】ステップS14では、ステップS13で算
出した評価値導出用の競合特徴量MC1mnr値から、
評価競合特徴量MCT1mnr=MC1mnr×Pr
(r=1(立ち上がり角、Pr:1.2),2(ピーク
値、Pr:0.9),3(大きさ、Pr:1.8))を
算出する。尚、上記Prは、走行モードが直進走行(m
=1)である場合の値を例示している。
【0055】一方で、ステップS15では、予め決めら
れた走行モードm(m=1(直進走行),2(車線変
更),3(カーブ走行)・・・)で走行することによ
り、評価対象車両の筋電位の競合値MC0mn(n=1
(上腕二頭筋×上腕三頭筋(右)),2(上腕二頭筋×
上腕三頭筋(左))・・・)を取り込む動作を、複数回
(例えば、10回)繰り返して実行する。
【0056】ステップS16では、ステップS15で取
り込んだ値から、図7乃至図9に例示するように、基準
値導出用競合特徴量MC0mnr(r=1(立ち上がり
角、サンプル時間:10分、用いる値:繰り返し取り込
んだ値の最大値),2(ピーク値、サンプル時間:8
分、用いる値:繰り返し取り込んだ値の最大値),3
(大きさ、サンプル時間:5分、用いる値:繰り返し取
り込んだ値の平均値))を算出する。
【0057】ステップS17では、ステップS16で算
出した基準値導出用競合特徴量MC0mnr値から、基
準競合特徴量MCT0mnr=MC0mnr×Pr(r
=1(立ち上がり角、Pr:1.2),2(ピーク値、
Pr:0.9),3(大きさ、Pr:1.8))を算出
する。尚、上記Prは、走行モードが直進走行(m=
1)である場合の値を例示している。
【0058】ステップS18では、評価競合特徴量MC
T1mnrを基準競合特徴量MCT0mnrで除して、
評価対象車両の走行安定性指数を算出する。評価競合特
徴量MCT1mnrを基準競合特徴量MCT0mnrで
除す代わりに、これらの差を取る、或いは、差を取り、
この差を基準競合特徴量MCT0mnrで除してもよ
い。 [加減速操作性評価]次に、上記筋競合による運転負担
判定方法を適用した加減速操作性評価について、図12
のフローチャートを参照して説明する。
【0059】この加減速操作性の評価は、図5で説明し
たように、筋電位センサ2を両足の足首を曲げ伸ばしさ
せる筋肉に取り付けて筋競合を検出することで、例え
ば、ドライバのアクセルペダル操作に関する運転負担を
判定するものである。
【0060】図12に示すように、ステップS21で
は、被験者に筋電位センサを取り付けて、評価対象車両
と基準車両(シミュレータなど)に対して夫々筋電位E
q(q=1(ヒラメ筋),2(前頸骨筋),3(腓腹
筋)・・・)を計測する。
【0061】続いて、ステップS22では、予め決めら
れた加減速パターン(例えば、ディスプレイに表示され
る速度が数秒間ごとに切り替わるようにして、被験者
は、車速を表示速度にコントロールするようにアクセル
ペダルを操作する)で走行することにより、評価対象車
両の筋電位の競合値MC1n(n=1(ヒラメ筋×前頸
骨筋),2(ヒラメ筋×腓腹筋)・・・)を取り込む動
作を、複数回(例えば、10回)繰り返して実行する。
【0062】ステップS23では、ステップS22で取
り込んだ値から、図7乃至図9に例示するように、評価
値導出用競合特徴量MC1nr(r=1(立ち上がり
角、用いる値:繰り返し取り込んだ値の最大値),2
(ピーク値、用いる値:繰り返し取り込んだ値の最大
値),3(大きさ、用いる値:繰り返し取り込んだ値の
平均値))を算出する。
【0063】ステップS24では、ステップS23で算
出した評価値導出用競合特徴量MC1nrから、評価競
合特徴量MCT1nr=MC1nr×Pr(r=1(立
ち上がり角、Pr:1.2),2(ピーク値、Pr:
0.9),3(大きさ、Pr:1.8))を算出する。
尚、上記Prは、競合特徴量算出時の重み付け係数であ
る。
【0064】一方で、ステップS25では、予め決めら
れた加減速パターン(例えば、ディスプレイに表示され
る速度が数秒間ごとに切り替わるようにして、被験者
は、車速を表示速度にコントロールするようにアクセル
ペダルを操作する)で走行することにより、基準車両の
筋電位の競合値MC0n(n=1(ヒラメ筋×前頸骨
筋),2(ヒラメ筋×腓腹筋)・・・)を取り込む動作
を、複数回(例えば、10回)繰り返して実行する。
【0065】ステップS26では、ステップS25で取
り込んだ値から、図7乃至図9に例示するように、基準
値導出用競合特徴量MC0nr(r=1(立ち上がり
角、用いる値:繰り返し取り込んだ値の最大値),2
(ピーク値、用いる値:繰り返し取り込んだ値の最大
値),3(大きさ、用いる値:繰り返し取り込んだ値の
平均値))を算出する。
【0066】ステップS27では、ステップS26で算
出した基準値導出用競合特徴量MC0nrから、基準競
合特徴量MCT0nr=MC0nr×Pr(r=1(立
ち上がり角、Pr:1.2),2(ピーク値、Pr:
0.9),3(大きさ、Pr:1.8))を算出する。
【0067】ステップS28では、評価競合特徴量閾値
MCT1nrを基準競合特徴量MCT0nrで除して、
評価対象車両の加減速操作性指数を算出する。 [運転負担判定による危険回避制御]次に、上記運転負
担判定結果に基づく車両の危険回避制御について、図1
3のフローチャートを参照して説明する。
【0068】図13に示すように、ステップS31で
は、車両の走行状態や走行環境に関する情報を各種セン
サ、スイッチ類から入力すると共に、上述の運転負担判
定方法により算出される競合特徴量を演算する。
【0069】ステップS32では、ワインディングロー
ド走行中か判定する。この判定がYESであるならば、
運転負担の判定精度が悪化する走行環境なので、運転負
担判定結果に基づく制御介入条件の補正を行わず、或い
は補正量を通常値よりも小さくしてリターンし、この判
定がNOであるならば、ステップS33に進む。
【0070】ステップS32での判定は、GPSセンサ
を用いた現在位置情報と道路地図情報とに基づいて判定
される。尚、所定時間以内において、所定値以上、所定
頻度でステアリング操舵角(操舵角センサ)、横加速度
(横加速度センサ)、ヨーレート(ヨーレートセンサ)
が検出されたときに、ワインディングロード走行中であ
ると判定してもよい。
【0071】ステップS33では、他車両からのクラク
ションを検出してから所定時間以内であるか判定する。
この判定がYESであるならば、運転負担の判定精度が
悪化する走行環境なので、何もせずにリターンし、この
判定がNOであるならば、ステップS34に進む。
【0072】ステップS33での判定は、所定音量(人
間が驚く程度)以上のクラクションを検出してから所定
時間(驚きが緩和すると考えられる時間)が経過するま
で、運転負担判定結果による制御の補正を禁止する。
尚、クラクションを検出するマイクに指向性を持たせ
て、自車両の後方から発せられる音のみを検出して、音
の大きさを判定してもよい。
【0073】ステップS34では、所定時間以内におけ
る車載機器(オーディオ、テレビ、カーナビゲーショ
ン、エアコンなど)のスイッチの総操作回数が所定回数
以上であるか判定する。この判定がYESであるなら
ば、運転負担の判定精度が悪化する走行環境なので、何
もせずにリターンし、この判定がNOであるならば、ス
テップS35に進む。
【0074】ステップS35では、ドライバが交代して
所定時間(運転負担の判定が精度よく行え、キャリブレ
ーションを十分に完了できる時間)以内であるか判定す
る。この判定がYESであるならば、運転負担の判定精
度が悪化する走行環境なので、何もせずにリターンし、
この判定がNOであるならば、ステップS36に進む。
【0075】ステップS36では、競合特徴量が競合特
徴量閾値より大きいか判定する。この判定がYESであ
るならば、ステップS37に進んで、運転負担が増大し
ているので、危険回避制御の制御介入条件を緩和(後述
する危険回避制御フローチャートのレベル1、2に補
正)すると共に、制御ゲインを増加方向に補正して、制
御に介入しやすくする。尚、運転負担が大きくなるほ
ど、補正量を大きくしてもよい。
【0076】また、この判定がNOであるならば、ステ
ップS38に進んで、運転負担が大きくないので、危険
回避制御の制御介入条件を一度に又は徐々に初期状態
(後述する危険回避制御フローチャートのレベル3)に
戻す。
【0077】その他の制御介入条件として、上記(i−
2)〜(vii−2)に記述した条件を含めてもよい。
【0078】以上のように、運転負担の判定精度が悪化
する状況では危険回避制御を禁止或いは抑制すること
で、誤作動や制御遅れなどの悪影響を最小限に抑えるす
ることができる。 [危険回避制御装置]次に、車両に搭載される危険回避
制御装置について説明する。
【0079】図14は、本実施形態に係る危険回避制御
装置を搭載する車両のシステム構成を示す図である。ま
た、図15は、本実施形態に係る危険回避制御装置にお
ける制御機能の構成を示すブロック図である。そして、
図16は、図14に示す自動車の運転席を示す図であ
る。
【0080】図14から図16において、1は、制御処
理を行うコントロールユニットである。11は、レーザ
レーダ等を用いて、前方車両と自車両との車間距離や、
その前方車両と自車両との相対速度を検出する車間距離
センサである。12は、自車両のの走行位置検出を行う
べく道路上に設けられた磁気マーカからの磁気を検出す
るレーンマーカセンサである。13は、自車両の後側方
に位置する他車両との車間距離や相対速度を検出すべ
く、例えばサイドミラーや車体側方や後方に設けらたラ
インCCD(Charge Coupled Device)等の後側方車両セ
ンサである。14は、自車両の車速Vを検出する車速セ
ンサである。15は、車両の向きや横方向への加速度G
を検出すべく、ヨー角を検出するヨーレートセンサであ
る。
【0081】18は、ステアリングホイールの操作に応
じた操舵角を検出すべく操舵機構30に設けられた操舵
角センサである。19は、他車両のクラクションを検出
し、その音量に応じた検出信号を出力するマイクであ
る。21は、地図情報20を用いて、自車両の現在位置
の検出や目的地までの経路誘導を行うナビゲーションユ
ニット(不図示)にて使用されるGPS(Global Posit
ioning System)信号を受信するGPSセンサである。
22は、交通情報、前方の障害物に関する情報、或いは
横断歩道を歩行している歩行者の有無に関する情報等を
道路上に設けられた無線機と通信する路車間通信ユニッ
トである。
【0082】23は、例えばステアリングホイールのコ
ラムカバーに設けられ、ドライバの頭顔部に赤外光を投
光する赤外投光ランプである。そして、24は、例えば
ステアリングホイールのコラムカバーに設けられ、赤外
投光ランプ23による頭顔からの反射光を撮影する赤外
投光領域撮像カメラである。
【0083】27は、ナビゲーションユニット(不図
示)の出力結果や各種の情報提供を行う液晶表示器(L
CD)やヘッドアップディスプレイ(HUD)等のディ
スプレイである。28は、各種の音声出力や後述する如
くドライバに情報提供・警報報知を行うスピーカであ
る。
【0084】29は、スロットル、変速機、並びにブレ
ーキ機構等からなる自車両の加減速機構である。30
は、ステアリングホイールの操作に応じて操舵を行う操
舵機構である。
【0085】そして、3は、各種操作スイッチ群であ
り、車内に設けられたカーナビゲーション、テレビ、ラ
ジオ、CDプレーヤー、MDプレーヤーなどのオーディ
オ機器、ビジュアル機器を操作するための機器操作スイ
ッチ、エアコンを操作するためのエアコンスイッチ、車
間距離を保持可能なオートクルーズ機能の操作に使用す
るオートクルーズメインスイッチ34、前方車両との衝
突警報機能をオン・オフ可能な前方車両衝突警報システ
ム用メインスイッチ35、路車間通信ユニット22を利
用してインフラ側から各種情報を入手可能な情報提供シ
ステムをオン・オフ可能な情報提供システム用メインス
イッチ36、走行車線からの逸脱を警報するシステムを
オン・オフ可能な車線逸脱警報システム用メインスイッ
チ37、後側方に位置する他車両について警報を行うシ
ステムをオン・オフ可能な後側方警報システム用メイン
スイッチ38、そして歩行者の存在について警報するシ
ステムをオン・オフ可能な歩行者警報システム用メイン
スイッチ39、走行状態や走行環境などの情報を記憶す
る記憶手段としてのスマートカード40からなる。
【0086】尚、上記のセンサ群及びスイッチ群、並び
に加減速機構29及び操舵機構30の個々の構成自体は
現在では一般的であるため、本実施形態における詳細な
説明は省略する。
【0087】ここで、本実施形態におけるコントロール
ユニット1の機能を概説する。まず、運転負担判定モジ
ュールにおいて、無線により検出信号がコントロールユ
ニット1に伝送される筋電位センサによって検出された
筋電位に基づいてそのドライバの運転操作に対する運転
負担が判定され、制御実行モジュールでは、図2の左側
に示す上記のセンサ群及びスイッチ群の状態と、推定さ
れた運転負担に応じてパラメータ決定モジュールにて決
定されたパラメータとに応じて、ディスプレイ27及び
/又はスピーカ28を用いた情報提供、そして、加減速
機構29及び/又は操舵機構30に危険回避動作の制御
が行われる。また、パラメータ決定モジュールでは、運
転負担の判定結果に応じて、制御実行モジュールにて次
回使用する最適なパラメータが決定される。これらの各
モジュールは、コントロールユニット1が備える不図示
のマイクロコンピュータが実行するソフトウエアの機能
単位を表わし、より具体的な処理は以下の如く行われ
る。 [危険回避制御]図17は、本実施形態に係る危険回避
制御としての前方車両衝突警報処理を示すフローチャー
トであり、例えばオートクルーズメインスイッチ34及
び前方車両衝突警報システム用メインスイッチ35がオ
ン状態に設定されているときにコントロールユニット1
が実行する処理を示す。
【0088】同図において、ステップS101,S10
1A,ステップS102:車速センサ14、操舵角セン
サ18、ヨーレートセンサ15、並びに車間距離センサ
11による検出データを入力し(ステップS101)、
これらのデータに基づいて、自車両の進行路(即ち、自
車両がこれから進行するであろう進路)を算出する。こ
の進行路の算出方法については、特開平7−22011
9号等に開示された方法を採用すれば良い。また、メモ
リから制御開始条件に関する値(α0、T)や制御ゲイ
ンを読み出し、所定距離L1、L2を設定する。
【0089】ステップS103,ステップS104:算
出した進行路内の所定距離範囲内に障害物が存在するか
を判断し、この判断でYESのとき(障害物が存在する
とき)にはステップS105に進み、NOのとき(障害
物が存在しないとき)には車速Vが所定値(ドライバが
設定した所望の車速であっても良い)に維持されるよう
に、危険回避動作として、加減速機構29を構成するス
ロットルの開度や自動変速機を制御する(ステップS1
04)。
【0090】ステップS105,ステップS106:前
回の制御周期におけるステップS103において障害物
の存在が検出されていたかを判断し(ステップS10
5)、この判断でNOのとき(障害物の検出なしのと
き)にはステップS107に進み、YESのとき(障害
物の検出ありのとき)には、その旨を報知する情報提供
動作として、スピーカ28を駆動して所定の単発人工音
(例えば「ピッ」)を出力する(ステップS106)。
【0091】ステップS107〜ステップS113:ス
テップS7の判断において、障害物と自車両との距離L
が所定距離L1より長いと判断されたときには、車間距
離Lが所定値(ドライバが設定した所望の距離であって
も良い)に維持されるように、危険回避動作として、加
減速機構29を構成するスロットルの開度や自動変速機
を制御する(ステップS108)。また、ステップS7
及びステップS8の判断において、検出された障害物と
自車両との距離Lが所定距離L1より短く、且つ所定距
離L2(<L1)より短いと判断されたときには、その
旨を報知する情報提供動作として、スピーカ28を駆動
して所定の連続人工音(例えば「ピッピッピッピッ」)
を出力する(ステップS110)と共に、危険回避動作
として、制御ゲインに応じて加減速機構29を構成する
ブレーキ機構を制御する(ステップS111)。また、
ステップS7及びステップS8の判断において、障害物
と自車両との距離Lが所定距離L1より短く、且つ所定
距離L2(<L1)より長いと判断されたときには、ス
ピーカ28を駆動してクラクションの合成音を出力する
(ステップS112)と共に、危険回避動作として、加
減速機構29を構成するスロットルの開度や自動変速機
を制御する(ステップS113)。
【0092】次に、上記の前方車両衝突警報処理を行う
際に使用するパラメータ(しきい値)として、所定距離
L1及びL2を決定する手順について説明する。本実施
形態において、所定距離L1及びL2は、以下に示す式
によって算出される。
【0093】L1(L2)=T×V+(V2/α0+
(V−Vr)2)/αf)/2, 但し、上記の式において、所定距離L1及びL2、自車
速V、前方車両との相対速度Vr、自車両の想定減速度
α0、前方車両の想定減速度αf、ドライバの反応時間
Tであり、想定減速度α0及び反応時間Tは、メモリに
記憶されており、所定距離L1の算出に対しては運転負
担に応じて、例えば以下の値が設定される。尚、以下の
値は、運転負担の大きさに応じて設定し、例えば、レベ
ル1とレベル2の間に中間レベルを設けても良い。ま
た、レベル1が運転負担が大きい状態、レベル3が初期
値となる。
【0094】レベル1:α0=α01(=0.15
G),T=T1(=1.2s), レベル2:α0=α02(=0.20G),T=T2
(=1.1s), レベル3:α0=α03(=0.25G),T=T3
(=1.0s), 同様に、所定距離L2の算出に対しては、例えば以下の
値が設定される。
【0095】レベル1:α0=α01(=0.4G),
T=T1(=1.2s), レベル2:α0=α02(=0.5G),T=T2(=
1.1s), レベル3:α0=α03(=0.6G),T=T3(=
1.0s), 尚、上記の如く前方車両衝突警報処理を行うに際して、
情報提供及び/又は自動的な危険回避動作を行う実行タ
イミングは、走行中の道路の種類、路面状態、或いは前
方車両の種類に応じて補正すると良い。即ち、自車両が
走行中の道路種類が、一般道路の場合には実行タイミン
グを遅延させ、高速道路の場合には、一般道路と比較し
てブレーキをかけるまでに移動する距離が長くなるた
め、実行タイミングを早めに補正すると良い。また、自
車両の車輪速の差分により算出可能な走行中の道路の路
面摩擦係数μが大きいときには実行タイミングを遅延さ
せ、小さいときには、急な制動等によるスリップを防止
すべく実行タイミングを早めに補正すると良い。また、
前方車両の種類が大型車のときには実行タイミングを遅
延させ、スポーツカーのときには、大型車と比較して大
きな減速度で減速することが可能なので、実行タイミン
グを早めに補正すると良い。この実行タイミングの補正
は、以下に説明する9種類の制御にも適用することがで
きる。
【0096】危険回避動作として、自動ブレーキを作動
させる際、運転負担が大きいと判定されているときの自
動ブレーキによる減速度が、そうでない判定時より大き
くなるように制御する。
【0097】<歩行者警報システムを実現する場合>次
に、上述したハードウエア構成に基づいて、歩行者警報
システムを実現する場合について説明する。
【0098】図18は、本実施形態に係る危険回避制御
としての歩行者警報処理を示すフローチャートであり、
例えば歩行者警報システム用メインスイッチ39がオン
状態に設定されているときにコントロールユニット1が
実行する処理を示す。
【0099】同図において、ステップS121,S12
1A,ステップS122:上述した前方車両衝突警報処
理(図17)のステップS101及びステップS102
と同様に、車速センサ14、操舵角センサ18、ヨーレ
ートセンサ15、並びに車間距離センサ11による検出
データに基づいて自車両の進行路を算出する。また、メ
モリから制御開始条件に関する値や制御ゲインを読み出
し、所定距離L1を設定する。
【0100】ステップS123:算出した進行路内の所
定距離範囲L0内に歩行者が存在するかを判断し、この
判断でYESのとき(歩行者が存在するとき)にはステ
ップS124に進み、NOのとき(歩行者が存在しない
とき)には本プログラムを終了する。ここで、この進行
路内に存在する歩行者の検出方法については、特開平1
0−100820号等に開示された方法を採用すれば良
い。
【0101】ステップS124,ステップS125:前
回の制御周期におけるステップS123において歩行者
の存在が検出されていたかを判断し(ステップS12
4)、この判断でNOのとき(歩行者の検出なしのと
き)にはステップS126に進み、YESのとき(歩行
者の検出ありのとき)には、その旨を報知する情報提供
動作として、スピーカ28を駆動して所定の単発人工音
(例えば「ピッ」)を出力する(ステップS125)。
【0102】ステップS126,ステップS127:検
出された歩行者と自車両との距離Lが所定距離L1より
短いかを判断し(ステップS126)、この判断でNO
の時には本プログラムを終了し、YESのときには、そ
の旨の情報提供として、スピーカ28を駆動してクラク
ションの合成音を出力する(ステップS127)。
【0103】次に、上記の歩行者警報処理を行う際に使
用するパラメータ(しきい値)として、所定距離L1を
決定する手順について説明する。本実施形態において、
所定距離L1は、以下に示す式によって算出される。
【0104】L1=T×V+(V2/α0)/2 但し、上記の式において、所定距離L1、自車速V、自
車両の想定減速度α0、ドライバの反応時間Tであり、
想定減速度α0及び反応時間Tは、メモリに記憶されて
おり、運転負担に応じて、例えば以下の値が設定され
る。
【0105】レベル1:α0=α01(=0.15
G),T=T1(=1.2s), レベル2:α0=α02(=0.20G),T=T2
(=1.1s), レベル3:α0=α03(=0.25G),T=T3
(=1.0s), <車線逸脱警報システムを実現する場合>次に、上述し
たハードウエア構成に基づいて、車線逸脱警報システム
を実現する場合について説明する。
【0106】図19は、本実施形態に係る危険回避制御
としての車線逸脱警報処理を示すフローチャートであ
り、例えば車線逸脱警報システム用メインスイッチ37
がオン状態に設定されているときにコントロールユニッ
ト1が実行する処理を示す。
【0107】同図において、ステップS131,S13
1A,ステップS132:車速センサ14、操舵角セン
サ18、ヨーレートセンサ15、レーンマークセンサ1
2による検出データを入力し(ステップS131)、そ
れらのデータに基づいて、自車両の走行車線に対する逸
脱状態(逸脱量及び逸脱方向)を検出する。この逸脱量
の算出方法については、特開平8−16994号等に開
示された方法を採用すれば良い。また、メモリから制御
開始条件に関する値や制御ゲインを読み出し、所定量D
1、D2を設定する。
【0108】ステップS133:算出した逸脱量が所定
量D1より大きいかを判断し、この判断でYESのとき
(逸脱量が所定量D1より大きいとき)にはステップS
134に進み、NOのとき(逸脱量が所定量D1より小
さいとき)にはステップS4(図4)に進む。
【0109】ステップS134:算出した逸脱量が所定
量D2(>D1)より大きいかを判断し、この判断でY
ESのとき(逸脱量が所定量D2より大きいとき)には
ステップS135に進み、NOのとき(逸脱量が所定量
D2より小さいとき)にはステップS138に進む。
【0110】ステップS135〜ステップS137:自
車両がステップS132にて検出した逸脱方向に移動し
ているかを判断し(ステップS135)、自車両の移動
方向が当該逸脱方向とは異なるときには本プログラムを
終了し、自車両の移動方向が当該逸脱方向のままである
ときには、危険回避動作として、当該逸脱方向と逆方向
の操舵を行うべく操舵機構30を制御する(ステップS
136)と共に、その旨を報知する情報提供動作とし
て、スピーカ28を駆動して所定の連続人工音(例えば
「ピッピッ」)を出力する(ステップS137)。
【0111】ステップS138,ステップS139:自
車両がステップS132にて検出した逸脱方向に移動し
ているかを判断し(ステップS138)、自車両の移動
方向が当該逸脱方向とは異なるときには本プログラムを
終了し、自車両の移動方向が当該逸脱方向のままである
ときには、その旨を報知する情報提供動作として、スピ
ーカ28を駆動して所定の合成音(例えば「ゴトゴトゴ
ト」)を出力する(ステップS139)。
【0112】次に、上記の逸脱警報処理を行う際に使用
するパラメータ(しきい値)として、所定量D1及びD
2を決定する手順について説明する。本実施形態におい
て、所定量D1は、ドライバの運転負担に応じて以下に
示す値が設定される。また、所定量D2も、所定値D2
st(>D1st)を用いて、同様な設定により設定され
る。
【0113】レベル1:D1=D1st×1.2, レベル2:D1=D1st×1.1, レベル3:D1=D1st×1.0, <後側方警報システムを実現する場合>次に、上述した
ハードウエア構成に基づいて、後側方警報システムを実
現する場合について説明する。
【0114】図20は、本実施形態に係る危険回避制御
としての後側方警報処理を示すフローチャートであり、
例えば後側方警報システム用メインスイッチ38がオン
状態に設定されているときにコントロールユニット1が
実行する処理を示す。
【0115】同図において、ステップS141,S14
1A,ステップS142:車速センサ14、操舵角セン
サ18、ヨーレートセンサ15、後側方車両センサ13
による検出データを入力し(ステップS141)、それ
らのデータに基づいて、自車両の後側方に位置する他車
両に関する値(離間距離や相対速度)を検出する。この
後側方に位置する他車両に関する値の算出方法について
は、特開平10−206119号等に開示された方法を
採用すれば良い。また、メモリから制御開始条件に関す
る値や制御ゲインを読み出し、所定距離L1を設定す
る。
【0116】ステップS143:自車両の後側方所定距
離L1の範囲内に存在する他車両の方向に進路変更すべ
くウインカが操作されたかをウインカスイッチ31の操
作状態を入力することによって判断し、当該他車両の方
向へのウインカ操作を検出しなかったときには本プログ
ラムを終了し、当該他車両の方向へのウインカ操作を検
出したときには、その旨を報知する情報提供動作とし
て、当該他車両が存在する側のスピーカ28を駆動して
クラクションの合成音を出力する(ステップS14
4)。
【0117】次に、上記の後側方警報処理を行う際に使
用するパラメータ(しきい値)として、所定距離L1を
決定する手順について説明する。本実施形態において、
所定距離L1は、メモリに記憶されており、ドライバの
運転負担に応じて以下に示す値が設定される。
【0118】レベル1:L1=D1st×1.2, レベル2:L1=D1st×1.1, レベル3:L1=D1st×1.0, <カーブ侵入速度警報システムを実現する場合>次に、
上述したハードウエア構成に基づいて、カーブ侵入速度
警報システムを実現する場合について説明する。
【0119】図21は、本実施形態に係る危険回避制御
としてのカーブ侵入速度警報処理を示すフローチャート
であり、コントロールユニット1が実行する処理を示
す。
【0120】同図において、ステップS151,S15
1A,ステップS152:車速センサ14、操舵角セン
サ18、ヨーレートセンサ15、レーンマークセンサ1
2による検出データを入力し(ステップS151)、そ
れらのデータに基づいて、前方走行路のカーブ形状に関
する値(曲率、カーブ侵入までの距離)を検出する。こ
の前方走行路のカーブ形状に関する値の入手方法につい
ては、路車間通信ユニット22からの入手情報を利用し
ても良い。また、メモリから制御開始条件に関する値や
制御ゲインを読み出し、所定距離L0,L1を設定す
る。
【0121】ステップS153:算出した前方走行路の
カーブ形状に関する値に基づいて、所定距離L0の範囲
内にカーブが有るかを判断し、この判断でYESのとき
(所定距離L0の範囲内にカーブ有りのとき)にはステ
ップS154に進み、NOのとき(所定距離L0の範囲
内にカーブなしのとき)には本プログラムを終了する。
【0122】ステップS154:算出した前方走行路の
カーブ形状に関する値に基づいて、所定距離L1(<L
0)の範囲内にカーブが有るかを判断し、この判断でY
ESのとき(所定距離L1の範囲内にカーブ有りのと
き)にはステップS155に進み、NOのとき(所定距
離L1の範囲内にカーブなしのとき)にはステップS1
57に進む。
【0123】ステップS155,ステップS156:車
速センサ14により検出した車速Vが所定速度(例えば
40km/h)より大きいかを判断し(ステップS15
5)、その所定速度より小さいときには本プログラムを
終了し、当該所定速度より大きいときには、その旨を報
知する情報提供動作として、スピーカ28を駆動して所
定の連続人工音(例えば「ピッピッ」)を出力する(ス
テップS156)。
【0124】ステップS157,ステップS158:車
速センサ14により検出した車速Vが所定速度(例えば
40km/h)より大きいかを判断し(ステップS15
7)、その所定速度より小さいときには本プログラムを
終了し、当該所定速度より大きいときには、その旨を報
知する情報提供動作として、スピーカ28を駆動して所
定の単発人工音(例えば「ピッ」)を出力する(ステッ
プS158)。
【0125】次に、上記のカーブ侵入速度警報処理を行
う際に使用するパラメータ(しきい値)として、所定距
離L0及びL1を決定する手順について説明する。本実
施形態において、所定距離L0は、ドライバの運転負担
に応じて以下に示す値が設定される。
【0126】レベル1:L0=L0st×1.2, レベル2:L0=L0st×1.1, レベル3:L0=L0st×1.0, 同様に、所定距離L1の算出に対しては、所定値L1st
(<L0st)を用いて、例えば以下の値が設定される。
【0127】レベル1:L1=L1st×1.2, レベル2:L1=L1st×1.1, レベル3:L1=L1st×1.0, <前方障害物情報提供システムを実現する場合>次に、
上述したハードウエア構成に基づいて、前方障害物情報
提供システムを実現する場合について説明する。
【0128】図22は、本実施形態に係る危険回避制御
としての前方障害物情報提供処理を示すフローチャート
であり、コントロールユニット1が実行する処理を示
す。
【0129】同図において、ステップS161,S16
1A,ステップS162:車速センサ14、操舵角セン
サ18、ヨーレートセンサ15による検出データを入力
する(ステップS161)と共に、路車間通信ユニット
22から前方走行路に存在する障害物に関する情報(事
故、落下物、渋滞等)を入手する(ステップS16
1)。また、メモリから制御開始条件に関する値や制御
ゲインを読み出し、所定距離L0を設定する。
【0130】ステップS163:入手した前方走行路に
存在する障害物に関する情報を参照することにより、自
車両前方の所定距離L0の範囲内で障害物が存在するか
を判断し、この判断でYESのとき(所定距離L0の範
囲内に障害物有りのとき)にはステップS164に進
み、NOのとき(所定距離L0の範囲内に障害物なしの
とき)には本プログラムを終了する。
【0131】ステップS164:自車両前方の所定距離
L0の範囲内で障害物が存在する旨を報知する情報提供
動作として、スピーカ28を駆動して所定の単発人工音
(例えば「ピッ」)を出力する。
【0132】次に、上記の前方障害物情報提供処理を行
う際に使用するパラメータ(しきい値)として、所定距
離L0を決定する手順について説明する。本実施形態に
おいて、所定距離L0は、メモリに記憶されており、ド
ライバの運転負担に応じて以下に示す値が設定される。
【0133】レベル1:L0=L0st×1.4, レベル2:L0=L0st×1.2, レベル3:L0=L0st×1.0, <歩行者情報提供システムを実現する場合>次に、上述
したハードウエア構成に基づいて、歩行者情報提供シス
テムを実現する場合について説明する。
【0134】図23は、本実施形態に係る危険回避制御
としての歩行者情報提供処理を示すフローチャートであ
り、コントロールユニット1が実行する処理を示す。
【0135】同図において、ステップS171,S17
1A,ステップS172:車速センサ14、操舵角セン
サ18、ヨーレートセンサ15による検出データを入力
する(ステップS171)と共に、路車間通信ユニット
22から前方交差点の横断歩道上に存在する歩行者に関
する情報を入手する。また、メモリから制御開始条件に
関する値や制御ゲインを読み出し、所定距離L0を設定
する。
【0136】ステップS173:入手した前方交差点の
横断歩道上に存在する歩行者に関する情報を参照するこ
とにより、自車両前方の所定距離L0の範囲内で歩行者
が存在するかを判断し、この判断でYESのとき(所定
距離L0の範囲内に歩行者有りのとき)にはステップS
174に進み、NOのとき(所定距離L0の範囲内に歩
行者なしのとき)には本プログラムを終了する。
【0137】ステップS174:自車両前方の所定距離
L0の範囲内で歩行者が存在する旨を報知する情報提供
動作として、スピーカ28を駆動して所定の単発人工音
(例えば「ピッ」)を出力する。
【0138】尚、上記の歩行者情報提供処理を行う際に
使用するパラメータ(しきい値)として、所定距離L0
を決定する手順については、前方障害物情報提供処理と
同様に行えば良い。
【0139】<右折車両情報提供システムを実現する場
合>次に、上述したハードウエア構成に基づいて、右折
車両情報提供システムを実現する場合について説明す
る。
【0140】図24は、本実施形態に係る危険回避制御
としての右折車両情報提供処理を示すフローチャートで
あり、コントロールユニット1が実行する処理を示す。
【0141】同図に示す右折車両情報提供処理及びその
処理に使用するパラメータ(しきい値)の設定方法は、
上述した歩行者情報提供処理と略同様であり、重複する
説明は省略するが、当該右折車両情報提供処理において
は、ステップS182において路車間通信ユニット22
から前方交差点における対向車に関する情報を入手し、
ステップS183において入手した情報に基づいて対向
車の有無を判断する点が歩行者情報提供処理と異なる。
【0142】<第1の出会い頭車両情報提供システムを
実現する場合>次に、上述したハードウエア構成に基づ
いて、第1の出会い頭車両情報提供システムを実現する
場合について説明する。
【0143】図25は、本実施形態に係る危険回避制御
としての第1の出会い頭車両情報提供処理を示すフロー
チャートであり、コントロールユニット1が実行する処
理を示す。
【0144】同図において、ステップS191,S19
1A,ステップS192:車速センサ14、操舵角セン
サ18、ヨーレートセンサ15による検出データを入力
する(ステップS191)と共に、路車間通信ユニット
22から前方走行路に存在する一時停止が必要な交差点
に関する情報(係る交差点の停止位置までの距離)を入
手する(ステップS192)。また、メモリから制御開
始条件に関する値や制御ゲインを読み出し、所定距離L
0,L1を設定する。
【0145】ステップS193:入手した前方走行路に
存在する一時停止が必要な交差点に関する情報を参照す
ることにより、自車両前方の所定距離L0の範囲内で一
時停止が必要な交差点が存在するかを判断し、この判断
でYESのとき(所定距離L0の範囲内に一時停止が必
要な交差点有りのとき)にはステップS194に進み、
NOのとき(所定距離L0の範囲内に一時停止が必要な
交差点なしのとき)には本プログラムを終了する。
【0146】ステップS194,ステップS195:前
回の制御周期におけるステップS193において自車両
に接近する車両が検出されたかを判断し(ステップS1
94)、この判断でNOのとき(接近車両なしのとき)
にはステップS196に進み、YESのとき(接近車両
有りのとき)には、自車両前方の所定距離L0の範囲内
の一時停止が必要な交差点に接近する他車両が存在する
旨を報知する情報提供動作として、スピーカ28を駆動
して所定の単発人工音(例えば「ピッ」)を出力する
(ステップS195)。
【0147】ステップS196:入手した前方走行路に
存在する一時停止が必要な交差点に関する情報を参照す
ることにより、自車両前方の所定距離L1(<L0)の
範囲内で一時停止が必要な交差点が存在するかを判断
し、この判断でYESのとき(所定距離L1の範囲内に
一時停止が必要な交差点有りのとき)にはステップS1
97に進み、NOのとき(所定距離L1の範囲内に一時
停止が必要な交差点なしのとき)には本プログラムを終
了する。
【0148】ステップS197:自車両前方の所定距離
L1の範囲内の一時停止が必要な交差点に接近する他車
両が存在する旨を報知する情報提供動作として、スピー
カ28を駆動して所定の連側人工音(例えば「ピッピ
ッ」)を出力する。
【0149】次に、上記の第1の出会い頭車両情報提供
処理を行う際に使用するパラメータ(しきい値)とし
て、所定距離L0及びL1を決定する手順について説明
する。本実施形態において、所定距離L0は、メモリに
記憶されており、ドライバの運転負担に応じて以下に示
す値が設定される。
【0150】レベル1:L0=L0st×1.4, レベル2:L0=L0st×1.2, レベル3:L0=L0st×1.0, 同様に、所定距離L1の算出に対しては、所定値L1st
(<L0st)を用いて、例えば以下の値が設定される。
【0151】レベル1:L1=L1st×1.2, レベル2:L1=L1st×1.1, レベル3:L1=L1st×1.0, <第2の出会い頭車両情報提供システムを実現する場合
>次に、上述したハードウエア構成に基づいて、第2の
出会い頭車両情報提供システムを実現する場合について
説明する。
【0152】図26は、本実施形態に係る危険回避制御
としての第2の出会い頭車両情報提供処理を示すフロー
チャートであり、コントロールユニット1が実行する処
理を示す。
【0153】同図に示す第2の出会い頭車両情報提供処
理及びその処理に使用するパラメータ(しきい値)の設
定方法は、、上述した第1の出会い頭車両情報提供処理
と略同様であり、重複する説明は省略するが、当該第2
の出会い頭車両情報提供処理においては、ステップS2
02において前方走行路に存在する一時停止が必要な交
差点における非優先道路側の道路を、その交差点に向か
って接近してくる他車両に関する情報(係る車両の車
速、交差点までの距離)を路車間通信ユニット22から
入手し、ステップS203においては、係る他車両が自
車両前方の所定距離L0の範囲内に存在するかを判断す
る点が第1の出会い頭車両情報提供処理と異なる。
【0154】このように、上述した本実施形態によれ
ば、危険回避能力が一般に低い運転技量の低いドライバ
に対しては、情報提供、或いは危険回避動作が早めに実
行されるため、ドライバの運転特性に応じて最適な情報
提供制御、或いは危険回避制御を行うことができ、安全
運転に寄与することができる。
【0155】尚、図示のフローチャートに対応するプロ
グラムコード列や当該プログラムコードが格納された記
憶媒体を、上記コンピュータに供給して、当該コンピュ
ータが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出
して、上記実施形態の処理を実行するようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の運転負担判定方法を説明する図で
ある。
【図2】本実施形態の運転負担判定方法を説明する図で
ある。
【図3】本実施形態の運転負担判定方法を説明する図で
ある。
【図4】本実施形態の運転負担判定方法を説明する図で
ある。
【図5】本実施形態の運転負担判定方法を説明する図で
ある。
【図6】本実施形態のドライバの運転負担判定方法を説
明するフローチャートである。
【図7】競合特徴量の一例として立ち上がり角を示す図
である。
【図8】競合特徴量の一例としてピーク値を示す図であ
る。
【図9】競合特徴量の一例として大きさを示す図であ
る。
【図10】高速巡航時の競合特徴量の算出方法を説明す
る図である。
【図11】本実施形態の走行安定性評価指数の算出方法
を説明するフローチャートである。
【図12】本実施形態の加減速度評価指数の算出方法を
説明するフローチャートである。
【図13】運転負担判定結果に基づく車両の危険回避制
御を説明するフローチャートである。
【図14】本実施形態に係る危険回避制御装置を搭載す
る自動車のシステム構成を示す図である。
【図15】本実施形態に係る危険回避制御装置における
制御機能の構成を示すブロック図である。
【図16】図14に示す自動車の運転席を示す図であ
る。
【図17】本実施形態に係る危険回避制御としての前方
車両衝突警報処理を示すフローチャートである。
【図18】本実施形態に係る危険回避制御としての歩行
者警報処理を示すフローチャートである。
【図19】本実施形態に係る危険回避制御としての車線
逸脱警報処理を示すフローチャートである。
【図20】本実施形態に係る危険回避制御としての後側
方警報処理を示すフローチャートである。
【図21】本実施形態に係る危険回避制御としてのカー
ブ侵入速度警報処理を示すフローチャートである。
【図22】本実施形態に係る危険回避制御としての前方
障害物情報提供処理を示すフローチャートである。
【図23】本実施形態に係る危険回避制御としての歩行
者情報提供処理を示すフローチャートである。
【図24】本実施形態に係る危険回避制御としての右折
車両情報提供処理を示すフローチャートである。
【図25】本実施形態に係る危険回避制御としての第1
の出会い頭車両情報提供処理を示すフローチャートであ
る。
【図26】本実施形態に係る危険回避制御としての第2
の出会い頭車両情報提供処理を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 コントロールユニット 2 筋電位センサ 3 各種操作スイッチ群 11 車間距離センサ 12 レーンマーカセンサ 13 後側方車両センサ 14 車速センサ 15 ヨーレートセンサ 16 スロットルセンサ 17 ブレーキ圧センサ 18 操舵角センサ 19 マイク 20 地図情報 21 GPSセンサ 22 路車間通信ユニット 23 赤外投光ランプ 24 赤外投光領域撮像カメラ 27 ディスプレイ 28 スピーカ 29 加減速機構 30 操舵機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 泰彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3D037 FA09 4C027 AA04 BB00 CC00 GG09 GG16 KK03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定条件成立時に自動的に危険回避制御
    に介入する制御手段と、 左右の腕の同一筋肉の筋電位を測定し、両腕の筋電位に
    基づいて、左右の腕の筋肉の競合に関する値を算出する
    競合値算出手段と、 前記競合に関する値に基づいて、ドライバの運転負担の
    大きさを判定する運転負担判定手段と、 前記運転負担が所定レベル以上の時には当該所定レベル
    以下の時に比べて、前記所定条件を緩和し、前記危険回
    避制御に介入しやすく補正する補正手段とを具備するこ
    とを特徴とする車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 所定条件成立時に自動的に危険回避制御
    に介入する制御手段と、 左右の腕の同一筋肉の筋電位を測定し、両腕の筋電位に
    基づいて、左右の腕の筋肉の競合に関する値を算出する
    競合値算出手段と、 前記競合に関する値に基づいて、ドライバの運転負担の
    大きさを判定する運転負担判定手段と、 前記運転負担が所定レベル以上の時には当該所定レベル
    以下の時に比べて、前記危険回避制御における制御ゲイ
    ンを増加する方向に補正する補正手段とを具備すること
    を特徴とする車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 所定条件成立時に自動的に危険回避制御
    に介入する制御手段と、 腕を伸ばそうとする筋肉の筋電位と、腕を縮めようとす
    る筋肉の筋電位とを測定し、当該両筋電位に基づいて、
    当該両筋肉の競合に関する値を算出する競合値算出手段
    と、 前記競合に関する値に基づいて、ドライバの運転負担の
    大きさを判定する運転負担判定手段と、 前記運転負担が所定レベル以上の時には当該所定レベル
    以下の時に比べて、前記所定条件を緩和し、前記危険回
    避制御に介入しやすく補正する補正手段とを具備するこ
    とを特徴とする車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 所定条件成立時に自動的に危険回避制御
    に介入する制御手段と、 腕を伸ばそうとする筋肉の筋電位と、腕を縮めようとす
    る筋肉の筋電位とを測定し、当該両筋電位に基づいて、
    当該両筋肉の競合に関する値を算出する競合値算出手段
    と、 前記競合に関する値に基づいて、ドライバの運転負担の
    大きさを判定する運転負担判定手段と、 前記運転負担が所定レベル以上の時には当該所定レベル
    以下の時に比べて、前記危険回避制御における制御ゲイ
    ンを増加する方向に補正する補正手段とを具備すること
    を特徴とする車両の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、自車両が曲率の小さな
    カーブが連続する走行環境にて走行中か判定し、当該走
    行環境であると判定されたときに、前記補正手段による
    補正を抑制することを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか1項に記載の車両の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、他車両からの所定音量
    以上のクラクションを検出し、当該クラクションが検出
    されたときに、前記補正手段による補正を抑制すること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車
    両の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、所定時間以内における
    車載機器の操作回数が所定回数以上であるか判定し、当
    該操作回数が所定回数以上であると判定されたときに、
    前記補正手段による補正を抑制することを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、ドライバが交代して所
    定時間以内であるか判定し、当該所定時間以内であると
    判定されたときに、前記補正手段による補正を抑制する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載
    の車両の制御装置。
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