JP5403813B2 - ソイルセメントスラリーの流動化方法 - Google Patents

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Description

本発明はソイルセメントスラリーの流動化方法に関する。ソイルセメントを利用する山留め工事、地下止水工事、軟弱地盤改良工事等では、工事現場において、セメントミルクと原位置土壌とを混合して硬化させるソイルセメント壁工法が広く行なわれている。かかるソイルセメント壁工法においては、機能の異なる複数の混和剤を用いる際、使用上の便宜から、予めそれらを混合して一液化した多機能混和剤を用いてソイルセメントスラリーを流動化することが望まれ、そのためには、1)先ず前提として、一液で用いる多機能混和剤の安定性が優れていること、2)セメントミルクと土壌とを混合したソイルセメントスラリーに充分な流動性と流動保持性を持たせて、一定の作業時間内における応力負担材(H鋼)の挿入性を確保しつつ、地中へのセメントミルクの注入率を下げ、廃棄することとなる建設汚泥の発生量を抑えること、3)セメントミルクと土壌との均一混合を促して、ソイルセメント壁に充分な止水性及び強度等を発現することが要求されている。本発明はかかる要求に応えるソイルセメントスラリーの流動化方法に関する。
従来、ソイルセメントスラリーの流動化方法として、各種の流動化剤を用いる方法が知られている(例えば特許文献1〜7参照)。しかし、これらの従来法では、ソイルセメント壁工法における前記した要求に充分に応えることができないという問題がある。
特開2000−169209号公報 特開2002−3843号公報 特開2002−114550号公報 特開2004−043275号公報 特開2006−298726号公報 特開2007−217255号公報 特開2008−37891号公報
本発明が解決しようとする課題は、ソイルセメント壁工法でセメントミルクと原位置土壌とを混合してソイルセメントスラリーを流動化する方法において、簡便な方法でソイルセメントスラリーの流動性及び流動保持性を向上させて応力負担材(H鋼)の挿入作業性を確保しつつ、地中へのセメントミルクの注入率を下げることによって建設汚泥の発生量を大幅に減らすこと、またセメントミルクと土壌との均一混合を促すことによりソイルセメント壁に充分な止水性及び強度等を発現させること、以上を同時に充足させる充分な流動性をソイルセメントスラリーに持たせることができるソイルセメントスラリーの流動化方法を提供する処にある。
しかして本発明者らは、前記の課題を解決すべく研究した結果、特定の3成分から成る流動化剤の水溶液を、所定割合となるようセメントミルクに含有させて用いる方法が正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、下記の流動化剤水溶液を土壌1m当たり2〜40kgの割合となるよう、且つ消泡剤を土壌1m当たり0.002〜0.5kgの割合となるよう、土壌と混合するセメントミルクに含有させて用いることを特徴とするソイルセメントスラリーの流動化方法に係る。
流動化剤水溶液:下記のA成分、B成分及びC成分から成り、該A成分を20〜80質量%、該B成分を10〜70質量%及び該C成分を2〜20質量%(合計100質量%)の割合で含有する流動化剤を水で希釈して5〜50質量%の濃度に一液化した流動化剤水溶液。
A成分:イソブチレンと無水マレイン酸との共重合物を水酸化カリウムを用いてアルカリ加水分解した質量平均分子量2000〜60000の水溶性ビニル共重合体。
B成分:炭酸ナトリウム及び/又は炭酸カリウム
C成分:糖類、オキシカルボン酸及びオキシカルボン酸の塩から選ばれる一つ又は二つ以上
本発明に係るソイルセメントスラリーの流動化方法(以下単に本発明の流動化方法という)では、セメントミルクと土壌とを混合してソイルセメントスラリーとする際に、該セメントミルクに流動化剤水溶液を含有させて用いる。セメントミルクに用いるセメントとしては、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント等が挙げられるが、なかでも高炉セメントB種が好ましい。セメントの使用量は、セメントミルクと土壌とを混合してソイルセメントスラリーとする際に、土壌1m当たり通常は100〜500kgとなるようにするが、好ましくは150〜400kgとなるようにする。セメントミルクの調製時には、セメントの他に、セメントミルクの分離防止やソイルセメントスラリーの水分逸散防止等の目的で更にベントナイトを用いるのが好ましい。ベントナイトを用いる場合、その使用量は、土壌1m当たり通常は1〜50kgとなるようにし、好ましくは3〜30kgとなるようにする。セメントミルクの水/セメント比は、これと混合する土壌の性状によっても異なり、通常は100〜350%とするが、150〜330%とするのが好ましい。
本発明の流動化方法において、セメントミルクに含有させて用いる流動化剤水溶液の流動化剤はA成分とB成分とC成分から成るものである。A成分は、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合物を水酸化カリウムを用いてアルカリ加水分解した質量平均分子量2000〜60000の水溶性ビニル共重合体である。ここで質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ法(以下単にGPC法という)で測定したプルラン換算の質量平均分子量を意味する。
イソブチレンと無水マレイン酸との共重合及び得られる共重合物のアルカリ加水分解は、公知の方法で行なうことができる。例えば、溶媒としてエチルベンゼンを用い、これと共に無水マレイン酸、ラジカル連鎖移動剤及びラジカル開始剤をオートクレーブに仕込み、反応系を窒素置換した後、イソブチレンを圧入し、温度60〜120℃で圧力0.2〜0.5MPaの条件下に2〜10時間ラジカル重合させて、共重合物を沈殿物として得た後、この共重合物を水酸化カリウム水溶液で加水分解する方法が挙げられる。
所望の共重合物を得るためには、ラジカル開始剤やラジカル連鎖移動剤の種類及び使用量、溶媒の種類及び使用量、重合温度、重合時間等を適宜選択する。ここで用いるラジカル開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンハイドロパーオキサイド等の非水系の開始剤等が挙げられる。
イソブチレンと無水マレイン酸との共重合において、双方の共重合比率は、イソブチレン/無水マレイン酸=45〜55/55〜45(モル比)となるようにするのが好ましく、できるだけ50/50(モル比)に近い比率となるようにするのがより好ましい。
A成分は、以上説明したように、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合物を水酸化カリウムを用いてアルカリ加水分解した質量平均分子量2000〜60000の水溶性ビニル共重合体であり、部分中和物であっても又は完全中和物であってもよい。共重合物を水酸化カリウムを用いてアルカリ加水分解すると、得られる一液化した流動化剤水溶液が、冬季の低温条件下(例えば5℃)でも結晶による沈殿物を生じることなく安定したものとなる。
B成分は、炭酸ナトリウム及び/又は炭酸カリウムである。一液化した流動化剤水溶液に沈殿物が生じない安定したものとする観点から、水に対する溶解度が高い炭酸カリウムが好ましい。
C成分は、糖類、オキシカルボン酸及びオキシカルボン酸の塩から選ばれる一つ又は二つ以上である。具体的に、糖類としては、ショ糖、グルコース、フラクトース、ガラクトース、オリゴ糖、糖蜜類等が挙げられ、またオキシカルボン酸としては、グルコン酸、クエン酸等が挙げられ、更にオキシカルボン酸の塩としては、グルコン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。なかでもC成分としては、A成分との溶解安定性や腐敗防止性の観点から、ショ糖及び/又はグルコン酸ナトリウムが好ましい。
本発明の流動化方法において、セメントミルクに含有させて用いる流動化剤水溶液は、以上説明したA成分とB成分とC成分とから成る流動化剤を水で希釈して濃度(固形分濃度、以下同じ)5〜50質量%、好ましくは濃度15〜45質量%に一液化した流動化剤水溶液として用いる。A成分、B成分及びC成分の含有割合は、A成分20〜80質量%、B成分10〜70質量%及びC成分2〜20質量%(合計100質量%)とするが、好ましくは、A成分41〜65質量%、B成分25〜40質量%及びC成分5〜19質量%(合計100質量%)とする。流動化剤中のA成分、B成分及びC成分の含有割合は、以上のような含有割合の範囲内にて、それを含有させたセメントミルクと混合する土壌の性状との関係で適宜選択するのが好ましい。
本発明の流動化方法では、以上説明した一液の流動化剤水溶液を含有させたセメントミルクと土壌とを混合してソイルセメントスラリーとする。この場合、流動化剤水溶液の使用量は、土壌1m当たり2〜40kgの割合となるようにするが、好ましくは3〜30kgの割合となるようにする。
本発明の流動化方法で用いる消泡剤としては、その種類は特に制限されないが、ポリアルキレングリコールモノアルケニル(又はアルキル)エーテル、変性ポリジメチルシロキサン、リン酸トリアルキル等の消泡剤が挙げられる。なかでも、経済性及び効果が高い観点から、ポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルが好ましい。かかる消泡剤は、本発明の流動化剤水溶液を調製する際の泡立ちによるトラブルを無くし、同時にセメントミルクを土壌に注入して掘削撹拌する際の空気の巻き込みを抑えて地盤硬化体の強度発現性を高めるために用いる。消泡剤のセメントミルクへの添加方法は、本発明の流動化剤水溶液に所定量を予め混合して用いることもできるし、又は流動化剤水溶液とは別に所定量を準備したものをセメントミルクを撹拌混合する際に添加して用いることができる。消泡剤の使用量は、土壌1m当たり0.002〜0.5kgの割合となるようにするが、好ましくは0.005〜0.2kgの割合となるようにする。
本発明の流動化方法では、流動化剤水溶液の使用に際して、合目的的に他の剤を併用することができる。かかる他の剤としては、防腐剤、凝結遅延剤、凝結促進剤、防水剤等が挙げられる。
本発明の流動化方法によると、簡便な方法でソイルセメントスラリーに充分な流動性及び流動保持性を持たせることができ、また結果として地中へのセメントミルクの注入率を下げることができるため、廃棄することとなる建設汚泥の発生量を抑えることができ、更にセメントミルクと土壌との均一混合を促すことができるため、得られるソイルセメント硬化体に充分な強度及び止水性等を発現させることができる。これらの効果は、土壌が粘土分やシルト分を多く含む粘性土であっても発揮される。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明が該実施例に限定されるというものではない。なお、以下の実施例等において、別に記載しない限り、%は質量%を、また部は質量部を意味する。
試験区分1(A成分としての水溶性ビニル共重合体の合成)
・水溶性ビニル共重合体(a−1)の合成
無水マレイン酸98g(1モル)、溶媒としてエチルベンゼン640g、分子量調節剤として3−メルカプトプロピオン酸0.3g、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル2gを2L容量のオートクレーブに仕込み、攪拌しながら均一に溶解した後、雰囲気を窒素置換した。次に、イソブチレン59g(1.05モル)を圧入したのち、反応系の温度を85℃まで加温し、温度を85℃に保ちながらラジカル重合反応を6時間継続して反応を完結した。重合反応終了後、反応系の温度を室温まで冷却し、脱気後、攪拌を止めて沈殿したポリマーを取り出し、濾過乾燥して淡黄色粉末状のポリマー144gを得た。それを分析したところ、無水マレイン酸/イソブチレン=50/50(モル比)の組成割合から成るイソブチレンと無水マレイン酸との共重合物であった。次いで、この共重合物100g、30%水酸化カリウム水溶液138g、水道水115gをフラスコに入れ、攪拌ながら加温して均一溶解し、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合物のアルカリ加水分解物の塩(a−1)からなる濃度40質量%の水溶性ビニル共重合体を得た。その分子量をGPCにより測定したところ、質量平均分子量が21500(プルラン換算)であった。
・水溶性ビニル共重合体(a−2)〜(a−3)及び(ar−1)〜(ar−2)の合成
前記の水溶性ビニル共重合体(a−1)の合成と同様にして、水溶性ビニル共重合体(a−2)〜(a−3)及び(ar−1)〜(ar−2)を合成した。以上で合成した水溶性ビニル共重合体の内容を表1にまとめて示した。
Figure 0005403813
試験区分2(流動化剤水溶液の調製)
・流動化剤水溶液(P−1)の調製
A成分として試験区分1で合成した水溶性ビニル共重合体(a−1)の40%水溶液120部、B成分として炭酸カリウムの40%水溶液60部及びC成分としてショ糖の40%水溶液20部を混合してこれらの3成分の濃度を40%に一液化した流動化剤水溶液(P−1)を調製した。
・流動化剤水溶液(P−2)、(P−4)、(P−5)、(P−7)及び(R−1)〜(R−15)の調製
流動化剤水溶液(P−1)の調製と同様にして、流動化剤水溶液(P−2)、(P−4)、(P−5)、(P−7)及び(R−1)〜(R−15)を調製した。以上で調製した各流動化剤の内容を表2にまとめて示した。
試験区分3(調製した流動化剤水溶液の安定性評価)
試験区分2で調製した各例の流動化剤水溶液を100mlのメスシリンダーに入れ、5℃の温度下で1月間静置したときの安定性を下記の基準で評価した。結果を表2にまとめて示した。
○:均一で沈殿物なし
×:沈殿物が認められた






Figure 0005403813
表2において、
*1:ポリアクリル酸ナトリウム(質量平均分子量=22000)
a−1〜a−3,ar−1〜ar−2:試験区分1で合成した水溶性ビニル共重合体等
b−1:炭酸カリウム
b−2:炭酸ナトリウム
c−1:ショ糖
c−2:グルコン酸ナトリウム
c−3:グルコン酸
試験区分4(ソイルセメントスラリーの調製)
試験区分2で調製した流動化剤水溶液等を用いて、次のようにソイルセメントスラリーを調製し、評価した。
比較例1(流動化剤水溶液を使用しない場合の注入率の高い、表3に記載の配合No.1によるソイルセメントスラリーの調製)
高炉セメントB種(密度=3.04g/cm)200g、水640g及びベントナイト15gをホバートミキサーに入れて均一に混合し、セメントミルクを調製した。このセメントミルクに表4に記載の物性値を有する掘削土1690gを加えて混合し、ソイルセメントスラリーを調製した。調製したソイルセメントスラリーは、下記の流動性試験において、フロー値が200mm以上のもので、流動化剤水溶液を添加しなくても施工現場でH鋼が挿入可能な流動性を有するソイルセメントスラリーであった。
実施例1〜6及び比較例2〜16(流動化剤水溶液を使用して注入率を低くした、表3に記載の配合No.2によるソイルセメントスラリーの調製)
高炉セメントB種(密度=3.04g/cm)200g、水425g、ベントナイト15g、更に表5に記載の使用量となる量の流動化剤水溶液及び消泡剤をホバートミキサーに入れて均一に混合し、セメントミルクを調製した。このセメントミルクに表4に記載の物性値を有する掘削土1690gを加えて混合し、ソイルセメントスラリーを調製した。
・実施例7〜11及び比較例17〜19(流動化剤水溶液を使用して注入率を低くした、表3に記載の配合No.3によるソイルセメントスラリーの調製)
高炉セメントB種(密度=3.04g/cm)170g、水295g、ベントナイト5g、更に表6に記載の使用量となる量の流動化剤水溶液及び消泡剤をホバートミキサーに入れて均一に混合し、セメントミルクを調製した。このセメントミルクに表4に記載の物性値を有する掘削土1690gを加えて混合し、ソイルセメントスラリーを調製した。
実施例12〜16及び比較例20〜23(流動化剤水溶液を使用して注入率を低くした、表3に記載の配合No.4又はNo.5によるソイルセメントスラリーの調製)
高炉セメントB種(密度=3.04g/cm)200g、水425g、更に表6に記載の使用量となる量の流動化剤水溶液及び消泡剤をホバートミキサーに入れて均一に混合し、セメントミルクを調製した。このセメントミルクに表4に記載の物性値を有する掘削土1690gを加えて混合し、ソイルセメントスラリーを調製した。
Figure 0005403813
Figure 0005403813
試験区分5(調製したソイルセメントスラリーの物性評価)
試験区分4で調製した各例のソイルセメントスラリーについて、フロー値、フロー残存率、空気量を次のように求め、結果を表5及び表6にまとめて示した。また各例のソイルセメントスラリーの硬化体について、透水比及び一軸圧縮強度を次のように求め、結果を表5及び表6にまとめて示した。
フロー値:JIS−R5201に準拠し、練り混ぜ直後と120分後にフロー試験を行い、15回落差後のフロー値(mm)を測定した。
フロー残存率:(2時間静置後のフロー値/練り混ぜ直後のフロー値)×100で求めた。
空気量:JIS−A6201(1977年版)に準拠して求めた。
透水比:JIS−A1404に準拠し、直径150mm×高さ40mmの金属製型枠にソイルセメントスラリーを充填した後、ポリエチレンフィルムで表面を覆って、温度20℃、湿度80%の恒温室に28日間養生し、脱型後に表面を平滑に仕上げして、試験体を作製した。この試験体の上下両面の中央に、直径5cmの円孔をもつ厚さ1cmのゴムガスケットを当て、均一に締め付けた後、上面から9.8kPaの水圧を1時間かけて透水試験を行った。透水の目安として、下記の透水比を算出した。ここで透水比の数値が小さいほど遮水性が優れていることを意味する。
透水比=各実施例又は比較例のソイルセメントスラリーから作製した試験体の透水量(g)/比較例1のソイルセメントスラリーから作製した試験体の透水量(g)
一軸圧縮強度試験:JIS−A1108に準拠し、直径50mm×高さ100mmの型枠を用いて成形した試験体について、材齢28日の圧縮強度(N/mm)を測定した。
Figure 0005403813







Figure 0005403813
表5及び表6において、
*1:試験区分2で調製した表2に記載の流動化剤水溶液P−1〜P−7及びR−1〜R−15
*2:土壌1m当たりに添加した、表2に記載の流動化剤水溶液の質量(kg)
*3:土壌1m当たりに添加した消泡剤の質量(kg)
*4:材齢28日
*5:流動化剤水溶液が分離したので測定しなかった。
d−1:竹本油脂社製の商品名AFK−2(ポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテル系消泡剤)
d−2:シリコーン系消泡剤
表5及び表6からも明らかのように、本発明の流動化方法にしたがって調製した各実施例のソイルセメントスラリーは、各比較例のソイルセメントスラリーに比べて、フロー値がいずれも200mm以上の良好な流動性及び流動保持性が得られ、同時に目標の一軸圧縮強度及び透水比が得られている。

Claims (8)

  1. 下記の流動化剤水溶液を土壌1m当たり2〜40kgの割合となるよう、且つ消泡剤を土壌1m当たり0.002〜0.5kgの割合となるよう、土壌と混合するセメントミルクに含有させて用いることを特徴とするソイルセメントスラリーの流動化方法。
    流動化剤水溶液:下記のA成分、B成分及びC成分から成り、該A成分を20〜80質量%、該B成分を10〜70質量%及び該C成分を2〜20質量%(合計100質量%)の割合で含有する流動化剤を、水で希釈して、濃度5〜50質量%に一液化した流動化剤水溶液。
    A成分:イソブチレンと無水マレイン酸との共重合物を水酸化カリウムを用いてアルカリ加水分解した質量平均分子量2000〜60000の水溶性ビニル共重合体
    B成分:炭酸ナトリウム及び/又は炭酸カリウム
    C成分:糖類、オキシカルボン酸及びオキシカルボン酸の塩から選ばれる一つ又は二つ以上
  2. C成分が、ショ糖及び/又はグルコン酸ナトリウムである請求項1記載のソイルセメントスラリーの流動化方法。
  3. 流動化剤が、A成分を41〜65質量%、B成分を25〜40質量%及びC成分を5〜19質量%(合計100%)の割合で含有するものである請求項1又は2記載のソイルセメントスラリーの流動化方法。
  4. 流動化剤水溶液が、流動化剤を水で希釈して濃度15〜45質量%に一液化したものである請求項1〜のいずれか一つの項記載のソイルセメントスラリーの流動化方法。
  5. 流動化剤水溶液を、土壌1m当たり3〜30kgの割合となるよう、土壌と混合するセメントミルクに含有させて用いる請求項1〜のいずれか一つの項記載のソイルセメントスラリーの流動化方法。
  6. 消泡剤が、ポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルである請求項1〜のいずれか一つの項記載のソイルセメントスラリーの流動化方法。
  7. 更にベントナイトをセメントミルクに含有させて用いる請求項1〜のいずれか一つの項記載のソイルセメントスラリーの流動化方法。
  8. セメントミルクのセメントが高炉セメントB種である請求項1〜のいずれか一つの項記載のソイルセメントスラリーの流動化方法。
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