JP5403701B2 - 無線基地局装置およびその処理方法とプログラム - Google Patents
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Description
しかしながら、無線基地局装置は、複数の無線端末と通信を行う可能性があり、また、各無線端末とは複数の送受信処理(送受信処理とは、送受信先との間で送受信データを送受信する処理であり、送信開始から送信終了までを1単位とする送受信データ処理フローを、以下、単位送受信処理と呼ぶこととする。)を行なう可能性がある。各無線端末との間の送受信処理には、以下に代表されるようなさまざまな特徴をもつ。
また、例えば、ウェブページの閲覧の際の通信の送受信処理では、TCPの3WAYハンドシェイクを行った後、数msecのような短時間で、数パケット程度のデータを送受信するものがある。パケット構造は、IPヘッダ、TCPヘッダ、HTTPヘッダ、HTMLのようなコンテンツ記述本体となる。ウェブページの閲覧の際の通信の送受信処理の継続時間は数msecである。
また、例えば、P2P(Peer to Peer)型の通信のフローには、複数のTCPポートを並列に長時間使用するものもある。
図1は同実施形態による無線基地局装置を備えた無線通信システムの構成を示すブロック図である。
この図において、符号1は無線基地局装置、符号2は無線端末である。無線端末2は無線基地局装置1の送受信先であり、無線通信を介して無線基地局装置1と無線端末2とは通信接続される。また無線基地局装置1はインターネットなどの有線ネットワークに接続されているものとする。無線基地局装置1は、例えば宅内に配置され、無線端末2となるPCや携帯端末と通信接続されるものであり、従来は常時、電源ONされている装置である。本実施形態においては、当該無線基地局装置1の消費電力を低減する技術である。
この図が示すように、無線基地局装置1は、有線通信処理部101、無線通信処理部102、当該無線通信処理部102のアンテナ103、フレーム転送部104、データベース105(送受信データ記憶部)、直前単位送受信処理間隔算出部106、今回単位送受信処理間隔算出部107、単位送受信処理継続時間算出部108、休止状態移行決定部109、起動制御部110、当該起動制御部110に接続されるアンテナ111、電源供給制御部112、休止制御部113、の各処理部や記憶部を備えている。
なお、無線基地局装置1は、図2で示す有線通信処理部101や無線通信処理部102を複数備えるようにしてもよい。
また、図2の例では無線通信処理部102および起動制御部110のそれぞれが別々にアンテナ103またはアンテナ111に接続されている場合の例を示しているが、無線基地局装置1が1つのアンテナを備え、当該1つのアンテナに無線通信処理部102及び起動制御部110のそれぞれが接続されるような構成であってもよい。この場合、アンテナで受信した信号のうち、必要な信号のみを無線通信処理部102または起動制御部110が判断して取得して処理する。
図4は無線基地局装置の処理概要を示す第1の図である。
図5は無線基地局装置の処理概要を示す第2の図である。
次に、無線基地局装置の処理フローについて説明する。
まず、無線基地局装置1の休止制御部113は、データベース105に蓄積された送受信データを解析して、通信終了識別子の格納された送受信データを検出した場合には、前回の休止状態への移行判断処理から現在までに蓄積された送受信データのうち、通信終了識別子に基づいて直前に処理の開始を検出した送受信データを含む、今回の単位送受信処理を示す一連の送受信データを抽出する(ステップS1)。当該今回の単位送受信処理を示す送受信データは、送受信データに格納されている送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、IPヘッダのプロトコル番号、TCPまたはUDPの送信元ポート番号、TCPまたはUDPの宛先ポート番号、の5つのフィールドの情報により解析を行い、一致する送受信データの纏まりによって、1つの送受信先との間の今回の単位送受信処理に関する送受信データを抽出する。TCPの場合は、TCPヘッダ内のフィールドを用いてさらに正確な単位送受信処理の抽出が可能である。ステップS1の処理では、図4で示す単位送受信処理(n)の送受信データを抽出したものとする。
ここで、式(1)の代わりに以下の式(2)を用いて、一日前の同時刻(直前の単位送受信処理(n−1)を行った時刻と同時刻)の単位送受信処理の平均処理間隔p、一週間前の同時刻の単位送受信処理の平均処理間隔q、一ヶ月前の同時刻の単位送受信処理の平均処理間隔r、一年前の同時刻の単位送受信処理の平均処理間隔s(それら平均処理間隔p,q,r,sの何れか一つまたは複数を用いてもよい)、またそれぞれの重み付けのパラメータb,c,d,eを用いて以下のようにすることもできる。このようにして、一日単位、一週間単位、一ヶ月単位、一年単位のそれぞれの単位送受信処理の処理間隔の変動を考慮に入れることができる。
なお、上述のステップS6の休止状態移行決定部109の処理において、
他方、現時点t4までに次回の単位送受信処理(n+1)の送受信データが検出できるはずであった確率Rが、閾値θ以下である場合には、つまり式(9)が成立する場合(ステップS15においてNoの場合)には、休止状態移行決定部109は、今回の単位送受信処理(n)の処理間隔Tnは終了していないと判定し、空転状態を維持すると決定する。
図7は無線基地局装置の処理概要を示す第3の図である。
図6、図7において、斜線で示すブロックは送受信データを示し、グレーに塗りつぶしたブロックは単位送受信処理が継続中であることを示す。また、APは無線基地局装置1を、STA1〜3は無線端末を示している。
図6で示す無線基地局装置の処理では、パケット単位でパケット到着予測を行う。そのため、図6のパケット間隔601、602、603のように、パケット間隔が比較的短い場合には、休止状態に遷移することができない。
しかしながら、図7で示すように本実施形態の無線基地局装置1では、パケット群を単位送受信処理ごとに一纏まりにして識別し、単位送受信処理で次の単位送受信処理の開始を予測する。そのため、図7の送受信処理のない時間帯701,702を正確に予測し、休止状態に遷移することができる。その上、送受信処理のない時間帯701,702と同じ程度の長さの無通信時間703があったとしても、単位送受信処理内である場合には休止状態に遷移しない。
この場合の具体例としては、上述と同様に、休止状態移行決定部109が、休止状態に移行するかの決定処理を行う。そして、休止状態移行決定部109が休止状態へ移行すると決定すると、休止制御部113は電源供給制御部112へ休止状態への移行を通知し、休止状態への移行判断の実行処理を停止する。またこのとき休止制御部113は、現時点から、予測される次回の単位送受信処理(n+1)の処理開始時刻(t3)までの休止状態継続時間を算出し、当該待機時間を起動制御部110へ通知する。なお、電源供給制御部112は、休止状態への移行の通知に基づいて、有線通信処理部101、無線通信処理部102、フレーム転送部104、休止制御部113への電源供給を停止する。これにより休止状態となる。なお、起動制御部110へは電源供給がされ続ける。そして、起動制御部110は、休止状態継続時間をカウントし、休止状態継続時間が満了すると、稼働状態への移行を電源供給制御部112へ通知する。これにより、電源供給制御部112は、稼働状態への移行の通知に基づいて、有線通信処理部101、無線通信処理部102、フレーム転送部104、休止制御部113への電源供給を開始する。これにより無線基地局装置1は稼働状態へと移行する。
2・・・無線端末
101・・・有線通信処理部
102・・・無線通信処理部
103,111・・・アンテナ
104・・・フレーム転送部
105・・・データベース
106・・・直前単位送受信処理間隔算出部
107・・・今回単位送受信処理間隔算出部
108・・・単位送受信処理継続時間算出部
109・・・休止状態移行決定部
110・・・起動制御部
112・・・電源供給制御部
113・・・休止制御部
Claims (7)
- 過去の送受信データを記憶する送受信データ記憶部と、
前記記憶した前記送受信データを用いることにより送受信先との間の送受信データの単位送受信処理の終了を検出した場合に、前記記憶した過去の送受信データを用いて、前記終了を検出した今回の単位送受信処理の直前の単位送受信処理の処理開始時刻から、前記終了を検出した今回の単位送受信処理の処理開始時刻までを示す、実際の直前の単位送受信処理の処理間隔を算出する直前単位送受信処理間隔算出部と、
過去に予測した前記直前の単位送受信処理の処理間隔と、実際の前記直前の単位送受信処理の処理間隔とを加重平均して、前記今回の単位送受信処理の処理開始時刻から次回の単位送受信処理の処理開始時刻までを示す、今回の単位送受信処理の予測処理間隔を算出する今回単位送受信処理間隔算出部と、
前記今回の単位送受信処理の継続時間を算出する単位送受信処理継続時間算出部と、
前記今回の単位送受信処理の予測処理間隔から、前記今回の単位送受信処理の継続時間を減じた送受信停止時間において自装置が稼働状態である場合の消費電力と、自装置が休止状態から稼働状態へ移行する起動時間を前記送受信停止時間から減じた休止時間に休止状態である場合の消費電力に前記休止状態から前記稼働状態への移行消費電力を加えた合計消費電力とを比較して、前記稼働状態である場合の消費電力が前記合計消費電力を超える場合には、自装置の休止状態への移行を決定する休止状態移行決定部と、
を備えることを特徴とする無線基地局装置。 - 前記休止状態において前記送受信先からの送信データをアンテナを介して受信し、前記休止状態から前記稼働状態への移行を決定する起動制御部と、
前記稼働状態への移行の決定に基づいて、前記休止状態において電源供給を停止した処理部に対して電源供給を開始する電源供給制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線基地局装置。 - 現在の時刻から前記今回の単位送受信処理の処理間隔の開始時刻までの休止状態継続時間を算出する休止状態制御部と、
前記休止状態継続時間の満了に基づいて、前記休止状態において電源供給を停止した処理部に対して電源供給を開始する電源供給制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線基地局装置。 - 前記休止状態移行決定部は、前記今回の単位送受信処理の処理間隔が経過しても、次の単位送受信処理が開始されない場合に、次の単位送受信処理の送受信データを検出できるはずであった確率を算出し、当該確率が閾値以上である場合には、休止状態へ移行すると決定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の無線基地局装置。 - 前記過去に予測した前記直前の単位送受信処理の処理間隔として、一日前の同時刻の単位送受信処理の平均処理間隔、一週間前の同時刻の単位送受信処理の平均処理間隔、一ヶ月前の同時刻の単位送受信処理の平均処理間隔、一年前の同時刻の単位送受信処理の平均処理間隔の何れか1つまたは複数を用いて、当該直前の単位送受信処理の処理間隔と、実際の前記直前の単位送受信処理の処理間隔とを加重平均して、前記今回の単位送受信処理の処理開始時刻から次回の単位送受信処理の処理開始時刻までを示す、今回の単位送受信処理の予測処理間隔を算出する
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の無線基地局装置。 - 無線基地局装置の処理方法であって、
過去の送受信データを記憶し、
前記記憶した前記送受信データを用いることにより送受信先との間の送受信データの単位送受信処理の終了を検出した場合に、前記記憶した過去の送受信データを用いて、前記終了を検出した今回の単位送受信処理の直前の単位送受信処理の処理開始時刻から、前記終了を検出した今回の単位送受信処理の処理開始時刻までを示す、実際の直前の単位送受信処理の処理間隔を算出し、
過去に予測した前記直前の単位送受信処理の処理間隔と、実際の前記直前の単位送受信処理の処理間隔とを加重平均して、前記今回の単位送受信処理の処理開始時刻から次回の単位送受信処理の処理開始時刻までを示す、今回の単位送受信処理の予測処理間隔を算出し、
前記今回の単位送受信処理の継続時間を算出し、
前記今回の単位送受信処理の予測処理間隔から、前記今回の単位送受信処理の継続時間を減じた送受信停止時間において自装置が稼働状態である場合の消費電力と、自装置が休止状態から稼働状態へ移行する起動時間を前記送受信停止時間から減じた休止時間に休止状態である場合の消費電力に前記休止状態から前記稼働状態への移行消費電力を加えた合計消費電力とを比較して、前記稼働状態である場合の消費電力が前記合計消費電力を超える場合には、自装置の休止状態への移行を決定する
ことを特徴とする処理方法。 - 過去の送受信データを記憶する送受信データ記憶部を備えた無線基地局装置のコンピュータを、
前記記憶した前記送受信データを用いることにより送受信先との間の送受信データの単位送受信処理の終了を検出した場合に、前記記憶した過去の送受信データを用いて、前記終了を検出した今回の単位送受信処理の直前の単位送受信処理の処理開始時刻から、前記終了を検出した今回の単位送受信処理の処理開始時刻までを示す、実際の直前の単位送受信処理の処理間隔を算出する直前単位送受信処理間隔算出手段、
過去に予測した前記直前の単位送受信処理の処理間隔と、実際の前記直前の単位送受信処理の処理間隔とを加重平均して、前記今回の単位送受信処理の処理開始時刻から次回の単位送受信処理の処理開始時刻までを示す、今回の単位送受信処理の予測処理間隔を算出する今回単位送受信処理間隔算出手段、
前記今回の単位送受信処理の継続時間を算出する単位送受信処理継続時間算出手段、
前記今回の単位送受信処理の予測処理間隔から、前記今回の単位送受信処理の継続時間を減じた送受信停止時間において自装置が稼働状態である場合の消費電力と、自装置が休止状態から稼働状態へ移行する起動時間を前記送受信停止時間から減じた休止時間に休止状態である場合の消費電力に前記休止状態から前記稼働状態への移行消費電力を加えた合計消費電力とを比較して、前記稼働状態である場合の消費電力が前記合計消費電力を超える場合には、自装置の休止状態への移行を決定する休止状態移行決定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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