JP5403537B2 - ポリカーボネート製造用触媒とポリカーボネート製造方法 - Google Patents
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Description
(1) エポキシドと二酸化炭素からポリカーボネートを製造する際に用いられる触媒であって、スカンジウムのアルコキシド、ハロゲン化物及びトリフラート化合物から選ばれる一種又は二種以上のスカンジウム化合物(第1の触媒)と、チタン、ジルコニウム、ハフニウム及びセリウムの金属アルコキシド、金属ハロゲン化物、及び金属ハロゲン化物アルコキシドから選ばれる一種又は二種以上の金属化合物(第2の触媒)が混合されてなることを特徴とするポリカーボネート製造用触媒。
本発明の触媒を用いたポリカーボネートの製造方法では、反応基質であるエポキシドの溶液に触媒を加えて、またはエポキシドが液体であれば溶媒を加えずにエポキシド中に触媒を加えるだけでも、エポキシドと二酸化炭素を直接反応させてポリカーボネートを生成することができる。
下記(2)の方法に従い、得られた高分子中のポリカーボネートとポリエーテルの比率を決定後、高分子の重量に当てはめて高分子に変換された基質エポキシドの量(モル数)を算出し、用いたエポキシドの総量(モル数)で除して収率を決定した。
日本電子データム(JEOL)製核磁気共鳴装置(JNM−ECX−500)を用いて測定した。実施例記載の方法により得られた高分子を粉砕し、その一部を重クロロホルムに溶かして1H NMRを測定した。NMRで得られたチャートの酸素原子に隣接した炭素原子に結合したプロトン(ポリカーボネート部分(約4.2〜4.6ppm)とポリエーテル部分(約3.2〜3.6ppm))の積分値をもとにm/n(選択率)を決定した。
島津製作所製GPCシステムを用いて測定した。得られた高分子を約25mg量り取り、それをテトラヒドロフラン2.5mLに溶解して分析サンプルを調製作成した。これを10μL注入し、RID検出器を用いて測定し分析を行った。分析条件としては、溶離液としてテトラヒドロフランを用い、流速0.1mL/min、分析時間40分間、カラム温度40℃で行った。検量線はポリスチレンスタンダードを用いて作成し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分子量分散度(Mw/Mn)を決定した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を54.9 mg(0.247 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を76.0μL(0.246 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(10 mL、98.8 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて1時間攪拌した。オートクレーブへ試験管を入れたが、試験管は用いなくてもよい(以下の実施例においても同じ)。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を54.9 mg(0.247 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えた。そこへシクロヘキセンオキシド(10 mL、98.8 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて1時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を54.9 mg(0.247 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにジルコニウムテトライソプロポキシドイソプロパノール錯体を95.8mg(0.247 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(10 mL、98.8 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて6時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を22.0 mg(0.0988 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を30.5μL(0.0987 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(10 mL、98.8 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて6時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を22.0 mg(0.0988 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を61.0μL(0.197 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(10 mL、98.8 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて6時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を22.0 mg(0.0988 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を91.5μL(0.296 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(10 mL、98.8 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて6時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を22.0 mg(0.0988 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を30.5μL(0.0987 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(10 mL、98.8 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて24時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を22.0 mg(0.099 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を61.5μL(0.197 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(20 mL、198 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて24時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を22.0 mg(0.0988 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えた。そこへシクロヘキセンオキシド(20 mL、198 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて24時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を22.0 mg(0.0988 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を91.1μL(0.296 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(20 mL、198 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて24時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を22.0 mg(0.0988 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を122μL(0.395 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(20 mL、198 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて16時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を22.0 mg(0.0988 mmol)を試験管に量り取り、そこへ溶媒として3 mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を153μL(0.495 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(20 mL、198 mmol)を加えた後、試験管を190 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、40 ℃にて16時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解し、セライトろ過により触媒の分解物を除去後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
試験管に3 mLのテトラヒドロフランを加え、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を76.0μL(0.246 mmol)添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(5 mL、49.4 mmol)を加えた後、試験管を50 mLのオートクレーブに入れて5.0 MPaになるよう二酸化炭素を封入し、80 ℃にて6時間攪拌した。二酸化炭素を放出後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えたが沈殿は生成せず、ポリカーボネートは全く得られなかった。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を54.9mg(0.247mmol)を計り取って試験管に入れ、そこへ溶媒として1mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を76.0μL(0.246mmol)順次添加した。そこへプロピレンオキシド(17.5mL、250mmol)を加えた後、試験管を190mLのオートクレーブに入れて5.0MPaになるよう二酸化炭素を封入した後、40℃にて24時間攪拌した。反応終了後、二酸化炭素を放出した後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解させ、触媒の分解物をセライトろ過によって取り除いた後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムトリフラート(シグマアルドリッチ製)を121.6mg(0.247mmol)を量り取って試験管に入れ、そこへ溶媒として3mLのテトラヒドロフランを加えて、さらにチタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)を76μL(0.246mmol)順次添加した。そこへシクロヘキセンオキシド(10mL、98.8mmol)を加えた後、試験管を190mLのオートクレーブに入れて5.0MPaになるよう二酸化炭素を封入した後、40℃にて6時間攪拌した。反応終了後、二酸化炭素を放出した後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解させ、触媒の分解物をセライトろ過によって取り除いた後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
空気中でスカンジウムイソプロポキシド(シグマアルドリッチ製)を22.0mg(0.0988mmol)、ジクロロチタンジイソプロポキシド23.4 mg(0.0988mmol)量り取って試験管に入れ、そこへ溶媒として3mLのテトラヒドロフランを加えた。次いでシクロヘキセンオキシド(10mL、98.8mmol)を加えた後、試験管を190mLのオートクレーブに入れて5.0MPaになるよう二酸化炭素を封入した後、40℃にて24時間攪拌した。反応終了後、二酸化炭素を放出した後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解させ、触媒の分解物をセライトろ過によって取り除いた後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
アルゴン雰囲気下で、塩化スカンジウム-テトラヒドロフラン錯体(ScCl3・(THF)3)(非特許文献10の方法に従い市販の塩化スカンジウム6水和物より合成)147mg(0.40mmol)、テトラヒドロフラン12.2mL、チタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)494μL(1.60mmol)をフラスコに順次加え、室温で2時間撹拌し溶解した。本溶液3mLとシクロヘキセンオキシド(10mL、98.8mmol)を試験管に入れ、その試験管を190mlのオートクレーブに入れて5.0MPaになるよう二酸化炭素を封入した後、40℃にて24時間攪拌した。反応終了後、二酸化炭素を放出した後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解させ、触媒の分解物をセライトろ過によって取り除いた後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
アルゴン雰囲気下で、塩化スカンジウム-テトラヒドロフラン錯体(ScCl3・(THF)3)(非特許文献10の方法に従い市販の塩化スカンジウム6水和物より合成)48.4mg(0.132 mmol)、テトラヒドロフラン4mL、四塩化チタン(和光純薬工業製)58.0μL(0.529mmol)をフラスコに順次加え、室温で撹拌し溶解した。本溶液3mLとシクロヘキセンオキシド(10mL、98.8mmol)を試験管に入れ、その試験管を190mlのオートクレーブに入れ、5.0MPaになるよう二酸化炭素を封入した後、40℃にて24時間攪拌した。反応終了後、二酸化炭素を放出した後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解させ、触媒の分解物をセライトろ過によって取り除いた後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
以上の結果より、本金属触媒を用いることで脂環式ポリカーボネートを高効率に得られることが確認された。
アルゴン雰囲気下で、ヨウ化スカンジウム-テトラヒドロフラン錯体(ScI3・(THF)3)(市販のヨウ化スカンジウムより、テトラヒドロフラン中3時間還流後、室温まで冷却した後に過剰のテトラヒドロフランを留去することにより合成)42.2mg(0.0657 mmol)、テトラヒドロフラン2mL、チタンイソプロポキシド(和光純薬工業製)77.9μL(0.267mmol)をフラスコに順次加え、室温で撹拌し懸濁液を調製した。本懸濁液1.5mLとシクロヘキセンオキシド(10mL、98.8mmol)を試験管に入れ、その試験管を190mlのオートクレーブに入れ、5.0MPaになるよう二酸化炭素を封入した後、40℃にて6時間攪拌した。反応終了後、二酸化炭素を放出した後、揮発成分を減圧下留去し、残渣にメタノールを加えて生じた沈殿をろ別した。得られた固形物を塩化メチレンに溶解させ、触媒の分解物をセライトろ過によって取り除いた後、ろ液を濃縮して高分子を析出させた。得られたポリカーボネートは減圧乾燥の後、1H NMR及びGPC分析を用いて評価した。
Claims (12)
- エポキシドと二酸化炭素からポリカーボネートを製造する際に用いられる触媒であって、スカンジウムのアルコキシド、ハロゲン化物及びトリフラート化合物から選ばれる一種又は二種以上のスカンジウム化合物(第1の触媒)と、チタン、ジルコニウム、ハフニウム及びセリウムの金属アルコキシド、金属ハロゲン化物、及び金属ハロゲン化物アルコキシドから選ばれる一種又は二種以上の金属化合物(第2の触媒)が混合されてなることを特徴とするポリカーボネート製造用触媒。
- 前記第1の触媒として、スカンジウムのアルコキシド、ハロゲン化物及びトリフラート化合物から選ばれる一種又は二種以上のスカンジウム化合物と、前記第2の触媒として、チタンのアルコキシド、ハロゲン化物、及びハロゲン化物アルコキシドから選ばれる一種又は二種以上の金属化合物が、混合されてなる、請求項1に記載のポリカーボネート製造用触媒。
- 前記第1の触媒が、炭素数1〜6の脂肪族アルコキシ基のスカンジウムアルコキシドである、請求項1又は2に記載のポリカーボネート製造用触媒。
- 前記第2の触媒として、炭素数1〜10の脂肪族アルコキシ基のチタンアルコキシドを用いる、請求項2又は3に記載のポリカーボネート製造用触媒。
- 前記第1の触媒が、スカンジウムイソプロポキシド及び塩化スカンジウムの一方又は双方であり、前記第2の触媒が、チタンイソプロポキシド、四塩化チタン及びジクロロチタニウムジイソプロポキシドから選ばれる1種又は2種以上である、請求項2に記載のポリカーボネート製造用触媒。
- 前記第1の触媒に対する前記第2の触媒のモル比が0.1〜20である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリカーボネート製造用触媒。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の触媒の存在下、エポキシドと二酸化炭素からポリカーボネートを製造することを特徴とするポリカーボネートの製造方法。
- 脂環式エポキシドと二酸化炭素とを反応させて脂環式ポリカーボネートを製造する、請求項7に記載のポリカーボネートの製造方法。
- エチレンオキシドまたは1〜4置換エポキシドの少なくともいずれかと二酸化炭素とを反応させて脂肪族ポリカーボネートを製造する、請求項7に記載のポリカーボネートの製造方法。
- 前記エポキシドと二酸化炭素を反応させる際に、溶媒の存在下で反応させる、請求項7〜9のいずれか1項に記載のポリカーボネートの製造方法。
- スカンジウムイソプロポキシドとチタンイソプロポキシドを触媒として用い、シクロヘキセンオキシドと二酸化炭素を反応させて脂環式ポリカーボネートを製造する、請求項7又は10に記載のポリカーボネートの製造方法。
- スカンジウムイソプロポキシドとチタンイソプロポキシドを触媒として用い、プロピレンオキシドと二酸化炭素を反応させて脂肪族ポリカーボネートを製造する、請求項7又は10に記載のポリカーボネートの製造方法。
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