JP5403454B1 - 水流分布変動式フライヤー - Google Patents
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Abstract
【課題】中間層に停滞している揚げカスを効率よく沈下させる。
【解決手段】給水部20は、油層10と水層11との間に自然形成される中間層12に対し、その下方の水層11において、略水平に水を噴出させるとともに水噴出方向を周期的に変化させる。これにより給水部20は、中間層12に対し下方向きの力を与えるとともに該力の大きさの分布を時間とともに変化させて中間層12を上下に揺動させ、揚げカスを中間層から沈下させる。
【選択図】図1
【解決手段】給水部20は、油層10と水層11との間に自然形成される中間層12に対し、その下方の水層11において、略水平に水を噴出させるとともに水噴出方向を周期的に変化させる。これにより給水部20は、中間層12に対し下方向きの力を与えるとともに該力の大きさの分布を時間とともに変化させて中間層12を上下に揺動させ、揚げカスを中間層から沈下させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、油と水の比重差により槽内に油層及び水層が上下に配置され、油層内にヒータが配置され、水層に所定流量の水を供給するとともに槽下部から水を該所定流量排出させる水流分布変動式フライヤーに関する。
フライに用いられるパン粉には一般に、大豆原料のグリセリン酸脂肪エステル製剤などの乳化剤(界面活性剤)が含まれており、油層と水層との間に、乳化物質を含む中間層を形成する。揚げカスは、油より比重が大きいので沈下するが、この中間層に停滞して、水層への沈下が妨げられ、油を劣化させる原因となる。
そこで、下記特許文献1では、水層において、槽の内壁から槽内へ水平に、油層に渦流が生じない程度の所定流量の噴出流を供給するとともに、槽下部から水を該所定流量排出させることにより、水噴出方向に位置する槽壁面付近の中間層を部分的に破壊させ、該槽壁面付近から排水口に向かう水の流れで、揚げカスの沈下を促進させている。
また、下記特許文献2では、水層において、槽壁面から槽内下斜め且つ横斜め方向に向けたノズルから水を噴出させるとともに、槽下部から同量の水を排出させることにより、下方へのらせん状渦流を生じさせ、その水流で、槽下部に配置した回転翼を回転させ、揚げカスをカス溜まりに落とし込むフライヤーが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1のフライヤーでは、中間層の部分的破壊部が比較的狭いので、揚げカス沈下促進効率が不充分である。また、上記特許文献2のフライヤーでは、中間層に停滞している揚げカスを沈下させる方法について、記載が無い。
本発明の目的は、このような問題点に鑑み、中間層に停滞している揚げカスを効率よく沈下させることが可能な水流分布変動式フライヤーを提供することにある。
本発明の水流分布変動式フライヤーの第1態様では、油と水が収容され、両者の比重差により上層及び下層にそれぞれ油層及び水層が自然形成される槽と、該油層内に配置されるヒータと、該水層に所定流量の水を供給する給水部と、該槽の下部から該水層の水を該所定流量排出させる排水部とを備えた水流分布変動式フライヤーにおいて、
該給水部は、該油層と該水層との間に自然形成される中間層に対しその下方の該水層において、略水平方向に水を噴出させるとともに水噴出方向を周期的に変化させる。
該給水部は、該油層と該水層との間に自然形成される中間層に対しその下方の該水層において、略水平方向に水を噴出させるとともに水噴出方向を周期的に変化させる。
本発明による水流分布変動式フライヤーの第2態様では、第1態様において、該給水部は、該水層内において該槽の横断面中央部から水を放射状に分岐させて噴出させるとともに該中央部の回りに噴出流を回転させる。
本発明による水流分布変動式フライヤーの第3態様では、第2態様において、該給水部は、
該槽に固着され、一端側から給水される水を該槽の外部から該槽内へ導き該槽の縦断面中央部かつ該水層内において垂直上方に噴出させる水道管と、
円板の一端面に中央部から周部へ向けて放射状に、複数の羽根板のそれぞれの一辺が固着され、該円板中央部に垂直に可動管の一端が固着され、該可動管の該一端側周面に、該複数の羽根板のそれぞれに対して孔が穿設され、該可動管が該水道管の上部に外嵌され、該水道管の該複数の孔から該可動管の該孔を通って噴出される水が該複数の羽根板に当てられて該円板が該水道管に対し回転される回転体と、
を有し、該複数の羽根板に当てられた水が略水平方向に噴出するように構成したものである。
該槽に固着され、一端側から給水される水を該槽の外部から該槽内へ導き該槽の縦断面中央部かつ該水層内において垂直上方に噴出させる水道管と、
円板の一端面に中央部から周部へ向けて放射状に、複数の羽根板のそれぞれの一辺が固着され、該円板中央部に垂直に可動管の一端が固着され、該可動管の該一端側周面に、該複数の羽根板のそれぞれに対して孔が穿設され、該可動管が該水道管の上部に外嵌され、該水道管の該複数の孔から該可動管の該孔を通って噴出される水が該複数の羽根板に当てられて該円板が該水道管に対し回転される回転体と、
を有し、該複数の羽根板に当てられた水が略水平方向に噴出するように構成したものである。
本発明による水流分布変動式フライヤーの第4態様では、第2態様において、該給水部は、
該槽に固着され、一端側から給水される水を該槽の外部から該槽内へ導き該槽の縦断面中央部かつ該水層内において垂直上方に噴出させる水道管と、
下端部が該水道管の上端部に高さ位置を調節自在に接続され、該水道管から導入される水を上端面から複数真上に円周状に分岐噴出させる分岐噴出管と、
円板の一端面に中央部から周部へ向けて放射状に、複数の羽根板のそれぞれの一辺が固着され、該円板が水平にされてその中心の回りに回転自在に支軸で支持され、垂直に配置された該支軸の下端部が該分岐噴出管の上端面中心部に固着された回転体と、
を有し、該分岐噴出管から分岐噴出された水の一部が該複数の羽根板に当てられて略水平方向に反射されながら該円板を回転させるように構成したものである。
該槽に固着され、一端側から給水される水を該槽の外部から該槽内へ導き該槽の縦断面中央部かつ該水層内において垂直上方に噴出させる水道管と、
下端部が該水道管の上端部に高さ位置を調節自在に接続され、該水道管から導入される水を上端面から複数真上に円周状に分岐噴出させる分岐噴出管と、
円板の一端面に中央部から周部へ向けて放射状に、複数の羽根板のそれぞれの一辺が固着され、該円板が水平にされてその中心の回りに回転自在に支軸で支持され、垂直に配置された該支軸の下端部が該分岐噴出管の上端面中心部に固着された回転体と、
を有し、該分岐噴出管から分岐噴出された水の一部が該複数の羽根板に当てられて略水平方向に反射されながら該円板を回転させるように構成したものである。
本発明による水流分布変動式フライヤーの第5態様では、第1態様において、
該給水部は、水の粘性により該中間層に停滞している揚げカスが水平方向に移動する程度の流量の水を、該槽の壁面から該水層内へ断続的に噴出させる。
該給水部は、水の粘性により該中間層に停滞している揚げカスが水平方向に移動する程度の流量の水を、該槽の壁面から該水層内へ断続的に噴出させる。
本発明による水流分布変動式フライヤーの第6態様では、第5態様において、
該給水部は、該槽の壁面の複数箇所から所定順に該水層内へ水を噴出開始させ、該所定順に該噴出を停止させる動作を、周期的に繰り返す。
該給水部は、該槽の壁面の複数箇所から所定順に該水層内へ水を噴出開始させ、該所定順に該噴出を停止させる動作を、周期的に繰り返す。
本発明による水流分布変動式フライヤーの第7態様では、第1態様から第6態様のいずれかの態様において、
該排水部は、該槽に接続された排水管と、該排水管に流れる水を排出方向へ加速させる排水加速手段と、を備える。
該排水部は、該槽に接続された排水管と、該排水管に流れる水を排出方向へ加速させる排水加速手段と、を備える。
本発明による水流分布変動式フライヤーの第8態様では、第7態様において、
該排水加速手段は、該排水管に流れる水を排出方向へ加速させる向きに水を噴射する水噴射ノズルから成る。
該排水加速手段は、該排水管に流れる水を排出方向へ加速させる向きに水を噴射する水噴射ノズルから成る。
本発明による水流分布変動式フライヤーの第9態様では、第8態様において、
該排水管は、排出方向を変える屈曲部を有し、
該水噴射ノズルは、該屈曲部に設けられている。
該排水管は、排出方向を変える屈曲部を有し、
該水噴射ノズルは、該屈曲部に設けられている。
本発明による水流分布変動式フライヤーの第10態様では、第8態様または第9態様において、
該水噴射ノズルは、該排水管の内面を貫通し、先端が該排水管の内面上に位置する状態に設けられている。
該水噴射ノズルは、該排水管の内面を貫通し、先端が該排水管の内面上に位置する状態に設けられている。
上記第1態様の構成によれば、給水部が中間層に対しその下方の水層において、略水平方向に水を噴出させるとともに水噴出方向を周期的に変化させることにより、該中間層に対し下方向きの力を与えるとともに該力の大きさの分布を時間とともに変化させて該中間層を上下に揺動させるので、揚げカスを該中間層から効率よく沈下させることができるという効果を奏する。
上記第3又は第4態様の構成によれば、該給水部が、該水層内において該槽の横断面中央部から水を放射状に分岐させて噴出させるとともに該中央部の回りに噴出流を回転させるので、該中間層の面の比較的広い範囲で、揚げカスを該中間層から効率よく沈下させることができるという効果を奏する。
上記第5態様の構成によれば、該給水部が、水の粘性により該中間層に停滞している揚げカスが水平方向に移動する程度の流量の水を、該槽の壁面から該水層内へ断続的に噴出させるので、該給水部自体を回転させることなく、揚げカスを該中間層から効率よく沈下させることができるという効果を奏する。
上記第6態様の構成によれば、該給水部が、該槽の壁面の複数箇所から所定順に該水層内へ水を噴出開始させ、該所定順に該噴出を停止させる動作を、周期的に繰り返すので、該中間層の下面のより広い範囲で、揚げカスを該中間層から効率よく沈下させることができるという効果を奏する。
上記第7態様の構成によれば、排水管に流れる水を排出方向へ加速させることによって、水槽に供給する水の流量を大きく設定することができる。これにより中間層を確実に、しかも広範囲に上下方向へ揺動させることができ、中間層に停滞した揚げカスを確実に沈下させることが可能となる。
上記第8態様の構成によれば、排水加速手段は水噴射ノズルによって構成されているので、簡易な構成で排水管に流れる水を排出方向へ加速させることができる。
上記第9態様の構成によれば、排水管に流れる水の勢いが弱くなる屈曲部に水噴射ノズルが設けられているので、効率よく水を排出方向へ加速させることができる。
上記第10態様の構成によれば、水噴射ノズルの先端部が排水管内を流れる揚げカスの邪魔にならないので、揚げカスが詰まって排水管内の水の流量が減少してしまうのを防止することができる。
本発明の他の目的、特徴的な構成及び効果は、以下の説明を特許請求の範囲及び図面の記載と関係づけて読むことにより明らかになる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る水流分布変動式フライヤーの概略縦断面図である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る水流分布変動式フライヤーの概略縦断面図である。
槽14は、横断面が矩形で、上部が4角柱、下部が略逆四角錐の形になっている。槽14の下端部中央には、給水部20の水道管21の下端部が固着されている。水道管21は、槽14の中央部を通って垂直に立設されている。給水部20の上部構造は、後述する。
空の槽14に対し、水道管21の下端側から所定流量の水道水が供給され、給水部20の上端部から後述のように水平方向へ放射状に分岐噴水されて、水層11が形成される。次に、槽14の上端開口22から調理油が流入されると、水との比重差により油層10が形成される。
新鮮な調理油であっても、パン粉などに含まれる界面活性剤により、油層10と水層11との間に、乳化物質を含む中間層12が形成される。
油層10内には、その高さ方向中間位置に、ヒータ23が水平に配設されている。調理中においては、ヒータ23の表面温度が設定温度、例えば170℃になるように制御される。油層10は、ヒータ23の上側で対流し、高温部となる。しかし、油層10は、ヒータ23の下側ほど温度が低くなるのでヒータ23の下側では対流せず、水層11の近くでは水温にほぼ等しくなり、低温部となる。
槽14の下端部は排水部100に接続されている。排水部100は、槽14の下端部に連結された排水量調節部24と、排水量調節部24に連結された排水管25と、を備えている。水道管21の下端側から所定流量の水が供給されると共に、該所定流量の水が、排水量調節部24を介し排水管25から排出される。
排水量調節部24は、手動式のバルブなどを用いて排水流量を直接的に調節する構成であってもよく、水層11又は油層10の上面の液位が一定になるように給水流量と排水流量とを制御する制御装置を介して、排水流量を間接的に調節する構成であってもよい。
排水管25の下方には、受け皿26が配置され、受け皿26内に載置されたフィルタ27で、排水に含まれる水分が分離されて下方へ排出されるとともに、フィルタ27上に揚げカス28が堆積する。水道管21への給水は、常時行っても、断続的、例えば20分間断水する毎に10分間給水するようにしてもよい。
図2(A)は、給水部20の概略底面図である。図2(B)は、給水部20の概略正面図である。
給水部20の上端部は、円板31の下面に、円板31の中央部から円周部へ向けて放射状に、略矩形の羽根板32〜34のそれぞれの1つの長辺が固着されている。より詳細には、羽根板32〜34は、それぞれの該長辺が、円板31の半径方向に対し少し傾斜された状態で、円板31に固着されている。羽根板32〜34の長辺のうち円板31の中央側を向いた面は、羽根板32〜34の長辺が延びる方向の直線を通り円板31に垂直な面に対し、下端側が円板31の中央に近づく方向(図2(A)においては反時計回りの方向)へ少し傾斜する傾斜面となっている。前者の傾斜は、円板31を回転させるためであり、後者の傾斜は、円板31の上昇を防止するためである。
また、円板31の中央部に可動管35の先端が、円板31と同芯にして円板31に垂直に固着されている。可動管35には、水道管21の上端部が嵌入され、可動管35は水道管21に対し回転自在となっている。
可動管35の上端部には、その周面と直角方向に、羽根板32〜34のそれぞれの傾斜面中央部に向けて孔36〜38が穿設されている。これに対し、水道管21の上端部には、その周面と直角方向に例えば6個の孔39が穿設されている。
上記のような構成の給水部20に対し、水道管21の下端側から水道水を給水すると、図2(C)に示す如く、水が水道管21の各孔39から水平方向へ分岐流出し、更に可動管35の孔36〜38から流出して、それぞれ羽根板32〜34に当たり、円板31に対し回転モーメントが生ずる。これにより、円板31が水道管21に対し回転しながら、水が円板31から放射状に噴射され、各噴射方向が該回転に伴って変化する。また、上述したように羽根板32〜34の長辺のうち円板31の中央側を向いた面は、下端側が円板31の中央に近づく方向へ少し傾斜する傾斜面となっている。従って、この傾斜面に噴射された水が当たることによって羽根板32〜34に下方向への力が働き、円板31の上昇が防止される。
円板31は、図1に示すように、水層11の上面から下方に位置している。
油層10の下端部の槽壁には、排出管29を介してコック30が接続されており、調理を終えて油を回収するときには、コック30を開状態にして油層10の油を容器内へ流入させる。この後、排水量調節部24を開状態にして水層11の水抜きを行い、必要に応じ槽14内を洗浄する。
上記の如く構成されたフライヤーにおいて、図1の状態で水道管21の下端側から所定流量給水するとともに、該所定流量の水を、排水量調節部24を介し排水管25から排出させる。給水部20の上方から見たとき、図3に示すように、水層11内において給水部20から噴水流40〜42が放射状に噴出され、給水の流量に応じた回転速度で図示のように回転する。
図4(A)に示すように、調理中において、揚げカス13は、油との比重差により油層10中を自然に沈下し、中間層12の下面側に停滞する。揚げカス13が中間層12に停滞する原因は、モノマー、乳化粒子又はミセルを構成している界面活性剤の疏水基が、揚げカス13に押下されて水中へ侵入しようとするとき、水層11の水から上方向の反発力を受けるためと考えられる。
具体的には、界面活性剤のモノマーが、その親水基を水層11の上部側に位置させ、その疎水基を中間層12の下部側に位置させた状態で安定しているとき、揚げカス13がこのモノマーを押下すると、モノマーの疎水基が水層11の水から上方向の力を受けて、モノマーが揚げカス13を持ち上げるためと考えられる。
また、W/O(ウォーター・イン・オイル)型の乳化粒子が、揚げカス13と水層11の上面との間に位置している状態のとき、揚げカス13がこの乳化粒子を押下すると、乳化粒子の疎水基が水層11の上部に侵入し、この疎水基が水層11の水から上方向の力を受けて、乳化粒子が揚げカス13を持ち上げるためと考えられる。また、界面活性剤がミセルを形成している場合も、乳化粒子の場合と同様であると考えられる。
乳化粒子又はミセルが、揚げカス13と水層11の上面との間以外、例えば揚げカス13の側面に存在していたとしても、揚げカス13の側面に存在する乳化粒子等は揚げカス13を持ち上げることに寄与しない。従って、揚げカス13が中間層12から受ける上方への力は、中間層12の厚みに依存しないと考えられる。
図4(A)に示す状態で、図4(B)に示すように、揚げカス13の下方で噴水流40を生じさせると、乱流であってもベルヌーイの定理が概略成立することにより、噴水流40の位置での圧力が低下する。これにより中間層12の下面には図示のように下方向の吸引力43が働き、この部分の中間層12の下面が凹状に変形するとともに、揚げカス13が下方へ引かれる。そして、揚げカス13の下部が水層11の上部に侵入して揚げカス13の空隙に水が毛細管現象で浸入し、揚げカス13の比重が増加して、水層11内へ沈下する。
噴水流40が一定であれば、吸引力43が働いたとしても、中間層12の下面状態も一定となって、揚げカス13は沈下しない。
しかし、図3に示すように、噴水流40〜42が給水部20の中心の周りに回転するので、中間層12の下側において部分的に噴水流40〜42の速度がゼロへと変化して、吸引力43が無くなる。吸引力43が無くなると、中間層12の下部(凹状となった部分)が浮力で押し上げられて運動エネルギー変換された後、この運動エネルギーによりこの部分が凸状となる。次いで中間層12の上部(凸状となった部分)が重力で下方に引き戻される。そして、運動エネルギーによりこの部分が凹状となる。このように中間層12は、上記動作を繰り返し、油の粘性で減衰しながら上下方向に揺動する。なお、中間層12の上部(凸状となった部分)が重力で下方に引き戻されるタイミングで、中間層12の上部に対応した位置において噴水流40〜42が噴射されれば、共鳴状態となり、中間層12の上下方向の揺動が増大する。
給水部20の回転により、上記動作が、繰り返し行われる。また、上述したように給水部20から噴水流40〜42が放射状に噴出される。これにより、広い範囲の中間層12が上下方向へ揺動することになる。従って、揚げカス13の沈下が大幅に促進される。円板31の上面についても、図5に示すように、水の粘性により矢印で示すような流れ44が生じ、これにより、上記同様の動作が生ずる。
本方式の水流分布変動式フライヤーによれば、揚げカスの沈下を従来よりも大幅に促進させることができ、これにより、油層10の劣化速度をより低減できる。また、揚げカスのみならず油層10内の油酸化物や悪臭物質等の不純物も、上記揺動により水中へ分散する量が従来より増大すると考えられる。これにより、油層10内の油を、配管及びポンプを介して槽14の下部に流入させることにより、水層11で油を浄化させるというような複雑な構成が不要になり、フライヤーの構成を簡単化するとともに、そのメンテナンスを容易化することができる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係る水流分布変動式フライヤーの給水部20Aの概略正面図である。
図6は、本発明の実施の形態2に係る水流分布変動式フライヤーの給水部20Aの概略正面図である。
この給水部20Aでは、図2(A)〜(C)の円板31を、半割円板31Aと31Bとに2分割し、半割円板31Aを、図2(A)〜(C)の円板31と同じ高さ、即ち、可動管35の孔36〜38よりも上側に設置し、半割円板31Bを、可動管35の孔36〜38よりも下側に設置している。半割円板31Aの下面には図2の羽根板33及び34を固着し、半割円板31Bの上面には図2の羽根板32を固着している。給水部20Aの羽根板32〜34を、給水部20Aの上方から透視したときの羽根板32〜34の配置は、図2の場合と同一である。なお、半割円板31Bに固着した羽根板32の長辺のうち円板31の中央側を向いた面は、円板31に垂直な面、又は、上端側が円板31の中央から離れる方向へ少し傾斜する傾斜面となっている。
他の点は、上記実施の形態1と同一である。
本実施の形態2の水流分布変動式フライヤーによれば、給水部20Aの中心側上部においても、中間層12の下面を効率良く上下に揺動させることができるので、揚げカス沈下促進をより広い範囲で効果的に行うことが可能となる。
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3に係る水流分布変動式フライヤーの給水部20Bの概略分解斜視図である。図8は、この給水部20Bを組み付けた状態の概略正面図である。図9は、動作説明用底面図である。
図7は、本発明の実施の形態3に係る水流分布変動式フライヤーの給水部20Bの概略分解斜視図である。図8は、この給水部20Bを組み付けた状態の概略正面図である。図9は、動作説明用底面図である。
羽根板32〜34は、実施の形態1と同様に円板31Cの下面に、それぞれの1つの長辺が固着されている。但し、真下から垂直上方への水流を90度屈曲させるため、羽根板32〜34はいずれも、円板31Cの半径方向の直線を通り円板31Cに垂直な面に対し、羽根板32〜34の一面が略45度傾斜された状態で、円板31に固着されている。
円板31Cは、中心部に孔が形成されており、この孔に支軸50の先端部が遊嵌され、支軸50に環着されたストッパー51とストッパー52とでそれぞれ下方向及び上方向への移動が阻止される。これにより、円板31Cは、支軸50の回りに回転自在となっている。
支軸50の下端は、水分岐円板53の一面中心に直角に固着されている。水分岐円板53には、その中心から所定半径の位置を中心とする複数の円孔54が等間隔に形成されている。水分岐円板53は、高さ調整管55の上端に固着され、高さ調整管55の下端側から、上端開口の水道管21Aが嵌入される。高さ調整管55の周面に形成された螺孔56に、ねじ57が螺入されて高さ調整管55が水道管21Aに対し設定高さ位置に固定される。
水道管21Aの下端側から給水すると、その水が高さ調整管55を介し複数の孔54のそれぞれから垂直上方に噴出し、図9に示すように、羽根板32〜34に当たったものは90度屈曲されて、太線で示す羽根板基端線と直角な方向へ進み、それぞれ噴水流60〜62となり、一方、円板31Cの底面に当たったものは下方に反射される。この屈曲時に、円板31Cに対し回転モーメントが与えられて、円板31Cが図示矢印63の方向へ回転する。噴水流60〜62が基端線と直角な方向であるので、噴水流60〜62もこの方向に回転する。
したがって、実施の形態1で述べたのと同様の圧力分布変動による揺動が中間層12で生じて、沈下が阻止された揚げカスを、効率よく沈下させることができる。
次に、実験の条件及び結果について説明する。
実験条件の概略は、槽14の上部横断面が400mm×400mm、油層10の厚みが80mm、ヒータ23の表面温度が170℃、水層11の水温が10℃、ヒータ23の中心位置が油層10の上面から40mm、円板31Cの直径が100mm、中間層12の下面と噴水流40の中心との間の距離dが25mm、水道管21の内径が6mm、水道管21への給水量及び排水量調節部24による排水量が水層11リットル/minであった。
実験の結果、円板31Cの回転速度が約8秒/回転(滑らかに一定速で回転)、中間層12の下側で噴出される噴水流40〜42の周期が約8/3=2.7秒、中間層12の下面の上下方向の揺動振幅が最大で15mm程度となった。一握りのパン粉を開口22から油層10上に投入し、10分経過後に、揚げカス28の量を確認したところ、約90〜95%の揚げカス28が回収され、中間層12上の揚げカス13は殆どゼロとなり、槽14の下部傾斜面上に約5〜10%程度が排出されずに残っていた。中間層12の下面の揺動周期は2〜3sec程度であり、上記噴水流40〜42の周期とほぼ一致し、ほぼ共鳴状態となっていた。換言すれば、実験を繰り返し、このような略共鳴状態になるように調整してから行った実験の結果である。
中間層12が垂直方向に揺動しても、油層10の低温部にある油の粘性が中間層12の界面活性剤の粘性に比べて大きいので、油層10の低温部において上下方向へ揺動するエネルギーが拡散される。このため、油層10の上面において上下方向への揺動は観測されなかった。また、この揺動の方向は中間層12の面に対して垂直であるので、油層10の熱対流に殆ど影響は無く、油層10内の深さ方向の温度分布は、噴水流40〜42を噴出させなかった場合と殆ど変化が無かった。
比較例として、円板31Cの回転をロックし、その他の条件を同一にして実験を行ったところ、上記10分経過後の揚げカス28の量は、約40〜70%で、中間層12上の揚げカス13もその程度残っていた。この場合の揚げカス沈下促進効果は、水層11の上部の放射状水流と、槽14の下部からの排水とにより、槽の内壁付近で下方側の流れが生じて、界面活性剤の分子が低減したことによるものと考えられる。
なお、実施の形態1によれば、水分岐円板53からの分岐水流の真下への反射がないので、供水流量を実施の形態3の場合の約半分に低減して実施の形態3の場合と同様の効果が得られると考えられる。
(実施の形態4)
図10(A)及び(B)は、本発明の実施の形態4に係る水流分布変動式フライヤーの給水部概略説明図である。
図10(A)及び(B)は、本発明の実施の形態4に係る水流分布変動式フライヤーの給水部概略説明図である。
図10(A)に示すように、図1の噴水流40と同じ高さ位置に、槽14の壁面141を貫通する給水ノズル70及び71を、それぞれの軸方向を水平にして壁面141に固着している。給水ノズル70及び71には、切替弁72を介して交互に一定時間毎、給水される。これにより、図10(A)に示すように給水ノズル70から噴水流73が生ずる状態と、図10(B)に示すように給水ノズル71から噴水流74が生ずる状態とが、交互に繰り返される。
給水ノズル70及び71の軸方向は、時間平均して水層11に渦流が生ずるように定められている。給水の流量は、この時間平均的渦が、水の粘性により中間層12の下面に伝達して、揚げカス13が中間層12上で移動するように定められる。これにより、中間層12に対しては、実施の形態1の給水部20を回転させた場合と同様の効果が得られる。
(実施の形態5)
図11は、本発明の実施の形態5に係る水流分布変動式フライヤーの排水部の概略縦断面図である。
図11は、本発明の実施の形態5に係る水流分布変動式フライヤーの排水部の概略縦断面図である。
図11に示すように排水部100Aは、排水管101と、排水加速手段としての水噴射ノズル102とを備えている。
排水管101は、内径が40mmの丸パイプから成る垂直部101a、101e、101iと、水の流れる方向を変える屈曲部101b、101d、101f、101hと、内径が40mmの丸パイプから成る水平部101c、101gとによって構成される。垂直部101aの上端は、槽14の下部に接続されている。垂直部101aの下端には、屈曲部101bの上端が接続され、屈曲部101bの右端には、水平部101cの左端が接続されている。水平部101cの右端には、屈曲部101dの左端が接続され、屈曲部101dの上端には、垂直部101eの下端が接続されている。垂直部101eの上端には屈曲部101fの下端が接続され、屈曲部101fの右端には、水平部101gの左端が接続されている。水平部101gの右端には、屈曲部101hの左端が接続され、屈曲部101hの下端には、垂直部101iの上端が接続されている。水平部101gは、油層10の上面よりもわずかに低い位置に設けられている。
水噴射ノズル102は、一例として、先端開口の直径が10mmの丸パイプによって構成されている。図12に示すように水噴射ノズル102は、屈曲部101bに、その内面を貫通した状態に設けられている。水噴射ノズル102の先端下部は屈曲部101bの内面上に位置している。従って、排水管101内に突出している水噴射ノズル102の先端部分は、ごく僅かとなっている。水噴射ノズル102の噴射口は、排水管101の水平部101cが延びる方向を向いている。水噴射ノズル102が水を噴射する方向と、排水管101内の水が流れる方向との為す角度αは、90度未満となっている。
なお、本実施の形態5に係る水流分布変動式フライヤーにおいても、上記実施の形態1で説明した給水部20、水道管21、受け皿26、フィルタ27などを備えている。
次に、本発明の実施の形態5に係る水流分布変動式フライヤーの動作について図11から図13を参照して説明する。
図11に示すように、槽14内に油と水が入れられた状態では、油層10の油及び水槽11の水が排出管101内にある水を押す力と、排出管101内にある水が油層10の油及び水槽11の水を押す力とが釣り合っている。また、排出管101内にある水の上面は、排出管101の水平部101gよりもわずかに低いところに位置している。
この状態において、水道管21から水が供給されると、上記実施の形態1で説明したように、水が給水部20の上端部から水平方向へ放射状に噴出される。水道管21から水槽11に供給される水の流量は、一例として、毎分7リットル(7リットル/min)に設定されている。水槽11内の水は、図12の黒矢印で示すように排水管101に流入し、垂直部101a、屈曲部101bを通る。
また、屈曲部101bにおいて、水噴射ノズル102から、図12の白矢印で示す方向へ水が噴射される。水噴射ノズル102から噴射される水の流量は、一例として、毎分4リットル(4リットル/min)に設定されている。なお、上記流量は、水槽11のサイズや排水管101のサイズなどによって適宜変更される。上述したように水噴射ノズル102が水を噴射する方向と、排水管101内の水が流れる方向との為す角度αは、90度未満となっている。従って、水噴射ノズル102から噴射された水は、排水管101内の水を、排出方向(黒矢印で示す方向)へ加速させる。水噴射ノズル102から噴射された水は、排水管101内の水とともに、図13の黒矢印で示すように排水管101の水平部101c、屈曲部101d、垂直部101e、屈曲部101f、水平部101g、屈曲部101h及び垂直部101iを通って、受け皿26に排出される。排水管101から排出される水の流量は、水道管21から水槽11に供給される水の流量と、水噴射ノズル102から噴射された水の流量とを足し合わせた流量、即ち、毎分11リットル(11リットル/min)となっている。
上述したように水噴射ノズル102は屈曲部101bに設けられているので、排水管101に流れる水の勢いが弱くなる屈曲部101bにおいて、効率よく水を排出方向へ加速させることができる。
このように水噴射ノズル102から噴射された水によって、排水管101内の水が排出方向へ加速するので、排水管101内の水の流量が大きくなる。これにより、水道管21から水槽11に供給する水の流量を大きく設定することが可能となる。即ち、排水管101内の水を排出方向へ加速させない場合には、排水管101内の水の流量は、水道管21から供給された水の重量などに基づく自然の流量(毎分7リットル未満)となる。これに対して、排水管101内の水を排出方向へ加速させた場合には、排水管101内の水の流量が大きくなるので、水道管21から水槽11に供給する水の流量を、上記自然の流量よりも大きく設定することが可能となる。
上記したように水道管21から水槽11に供給する水の流量を大きく設定することによって、中間層12を確実に、しかも広範囲に上下方向へ揺動させることができ、中間層12に停滞した揚げカス13を確実に沈下させることが可能となる。
また、上述したように水道管21から水槽11に供給する水の流量を大きく設定することによって、水槽11の水が排水管101に流入する勢いを強くすることができる。これにより揚げカス13が槽14の下部傾斜面上に沈下した場合であっても、水の勢いに巻き込まれて、揚げカス13が排水管101に吸い込まれる。従って、槽14の下部傾斜面上に揚げカス13が残ってしまうのを防止することができる。
排水管101に吸い込まれた揚げカス13は、屈曲部101bを通過する。上述したように排水管101内に突出している水噴射ノズル102の先端部分は、ごく僅かとなっている。従って、水噴射ノズル102の先端部が排水管101内を流れる揚げカス13の邪魔にならないので、揚げカス13が詰まって排水管101内の水の流量が減少してしまうのを防止することができる。
以上説明したように、上記実施の形態5に係る水流分布変動式フライヤーによれば、排水管101に流れる水を排出方向へ加速させることによって、水道管21から水槽11に供給する水の流量を大きく設定することができる。これにより中間層12を確実に、しかも広範囲に上下方向へ揺動させることができ、中間層12に停滞した揚げカス13を確実に沈下させることが可能となる。
上記実施の形態5に係る水流分布変動式フライヤーによれば、排水加速手段は水噴射ノズル102によって構成されているので、簡易な構成で排水管101に流れる水を排出方向へ加速させることができる。
上記実施の形態5に係る水流分布変動式フライヤーによれば、排水管101に流れる水の勢いが弱くなる屈曲部101bに水噴射ノズル102が設けられているので、効率よく水を排出方向へ加速させることができる。
上記実施の形態5に係る水流分布変動式フライヤーによれば、水噴射ノズル102の先端部が排水管101内を流れる揚げカス13の邪魔にならないので、揚げカス13が詰まって排水管101内の水の流量が減少してしまうのを防止することができる。
以上において、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明には他にも種々の変形例が含まれ、上記複数の実施の形態で述べた構成要素の他の組み合わせ、各構成要素の機能を実現する他の構成を用いたもの、当業者であればこれらの構成又は機能から想到するであろう他の構成も、本発明に含まれる。
本発明は、給水部が水層内で略水平に水を噴出させるとともに水噴出方向を周期的に変化させることにより、中間層に対し下方向きの力を与えるとともに該力の大きさの分布を時間とともに変化させて中間層を上下に揺動させ、揚げカスを中間層から沈下させる(沈下を促進させる)構成を備えていればよく、例えば、図1において給水部20の上部から1方向のみ水を噴出させたり、4方向以上噴出させたり、給水部20の上部を回転させずに実施の形態4のように噴出先を切り替えたり、図10において、給水ノズルを1つのみ設け、又は槽14の複数の壁面に給水ノズルを配置して同様に動作させたり、実施の形態1〜3のいずれかの構成と実施の形態4の構成とを組み合わせた構成であったりしてもよい。
また、中間層の構成は、上記実施の形態で述べたもの以外のものであったとしても、中間層に対する上記揺動により揚げカス沈下を促進できるものであれば、本願発明を適用できる。
水道管21又は21Aは、槽14に固着され、一端側から給水される水を槽14の外部から槽14内へ導き槽14の縦断面中央部かつ水層11内において垂直上方に噴出させるものであればよく、L字形でその一端側が槽14の内壁を貫通し該内壁に固着されたものであってもよいことは勿論である。
上記実施の形態5では、水噴射ノズル102の噴射口の向きを、排水管101の水平部101cが延びる方向とした。しかし、排水管101に流れる水を排出方向へ加速させることができれば、水噴射ノズル102の噴射口の向きは、上記方向に限定されない。例えば、図14(A)に示すように、屈曲部101bに水噴射ノズル102を斜めの姿勢で取り付け、水噴射ノズル102の噴射口の向きを、排水管101の水平部101cが延びる方向に対して下方に傾けた向きにしてもよい。このようにしても排水管101に流れる水の勢いが弱くなる屈曲部101bにおいて、効率よく水を排出方向へ加速させることができる。
上記実施の形態5では、水噴射ノズル102を排水管101の屈曲部101bに設けた。しかし、水噴射ノズル102を、例えば図14(B)に示すように排水管101の垂直部101aに設けてもよい。この場合には、例えば排水管101の垂直部101aに対し水噴射ノズル102を斜めの姿勢で取り付け、水噴射ノズル102の噴射口の向きを、垂直下方に対して傾けた向きにしてもよい。このようにしても水噴射ノズル102によって排水管101に流れる水を排出方向へ加速させることができる。
上記実施の形態5では、排水管101を、垂直部101a、101e、101iと、屈曲部101b、101d、101f、101hと、水平部101c、101gとによって構成した。しかし、排水管101の構成は上記のものに限定されない。例えば図14(C)に示すように水平部101cを、垂直部101aの途中部分に直接連結してもよい。この場合には、例えば垂直部101aの下端に、常時閉状態の強制排出用のバルブを取り付ければよい。このような構成では、水は垂直部101aの上部から水平部101cへと流れるが、垂直部101aの下部へは流れない。従って、垂直部101aと水平部101cとの連結部分が屈曲部101bとなる。このような構成の排水管101においては、排水管101の垂直部101aに水噴射ノズル102を水平の姿勢で取り付け、水噴射ノズル102の噴射口を、水平部101cの流入口に対向させればよい。このようにしても水噴射ノズル102によって排水管101に流れる水を排出方向へ加速させることができる。
上記実施の形態5では、排水管101の垂直部及び水平部を丸パイプによって構成した。しかし、排水管101の垂直部及び水平部は丸パイプによって構成されるものに限定されない。例えば、図15(A)に示すように排水管101の垂直部及び水平部を角パイプによって構成してもよい。図15(A)に示す排水管101の垂直部及び水平部は、一例として、内径の一辺が40mmの角パイプによって構成される。図15(A)に示すように排水管101の垂直部101aの下端には、水平部101cの左端が連結されている。このような構成においては、一例として、水道管21から水槽11に噴出される水の流量は、毎分4リットル(4L/min)に設定され、水噴射ノズル102から噴射される水の流量は、毎分5リットル(5L/min)に設定される。このようにしても水噴射ノズル102によって排水管101に流れる水を排出方向へ加速させることができる。
また、排水管101を丸パイプと角パイプによって構成してもよい。図15(B)に示す排水管101は、一例として、内径が40mmの丸パイプと内径の一辺が40mmの角パイプによって構成される。排水管101は、丸パイプから成る垂直部101aと、角パイプから成る水平部101cとを備えている。垂直部101aの下端には、水平部101cの左端部上面が連結されている。水平部101cの左端には閉塞板104が取り付けられており、閉塞板104には、水噴射ノズル102が取り付けられている。このような構成においても、水道管21から水槽11に噴出される水の流量は、毎分4リットル(4L/min)に設定され、水噴射ノズル102から噴射される水の流量は、毎分5リットル(5L/min)に設定される。なお、上記流量は、水槽11のサイズや排水管101のサイズなどによって適宜変更される。このようにしても水噴射ノズル102によって排水管101に流れる水を排出方向へ加速させることができる。
なお、図14(A)〜(C)及び図15(A)〜(B)において示した排水管101においても、噴射ノズル102が水を噴射する方向と、排水管101内の水が流れる方向との為す角度αは、90度未満となっている。
また、例えば排水管101を、垂直方向に対し横に傾く方向へ延びる傾斜部や、水平方向に対し上又は下に傾く方向へ延びる傾斜部を含めて構成しても良い。
上記実施の形態5では、排水加速手段を水噴射ノズル102によって構成した。しかし、排水加速手段は水噴射ノズル102に限定されない。例えば、排水加速手段をポンプ等で構成してもよい。
また、その他、具体的な細部構成等についても適宜変更可能である。
10 油層
11 水層
12 中間層
13、28 揚げカス
14 槽
141 槽壁
20、20A 給水部
21 水道管
22 開口
23 ヒータ
24 排水量調節部
25 排水管
26 受け皿
27 フィルタ
29 排出管
30 コック
31、31C 円板
31A、31B 半割円板
32〜34 羽根板
35 可動管
36〜39、54 孔
40〜42、60〜62、73、74 噴水流
43 吸引力
50 支軸
51、52 ストッパー
53 水分岐円板
55 高さ調整管
70、71 給水ノズル
72 切替弁
100、100A 排水部
101 排水管
101a 垂直部
101b 屈曲部
101c 水平部
102 水噴射ノズル
104 閉塞板
11 水層
12 中間層
13、28 揚げカス
14 槽
141 槽壁
20、20A 給水部
21 水道管
22 開口
23 ヒータ
24 排水量調節部
25 排水管
26 受け皿
27 フィルタ
29 排出管
30 コック
31、31C 円板
31A、31B 半割円板
32〜34 羽根板
35 可動管
36〜39、54 孔
40〜42、60〜62、73、74 噴水流
43 吸引力
50 支軸
51、52 ストッパー
53 水分岐円板
55 高さ調整管
70、71 給水ノズル
72 切替弁
100、100A 排水部
101 排水管
101a 垂直部
101b 屈曲部
101c 水平部
102 水噴射ノズル
104 閉塞板
Claims (10)
- 油と水が収容され、両者の比重差により上層及び下層にそれぞれ油層及び水層が自然形成される槽と、該油層内に配置されるヒータと、該水層に所定流量の水を供給する給水部と、該槽の下部から該水層の水を該所定流量排出させる排水部とを備えた水流分布変動式フライヤーにおいて、
該給水部は、該油層と該水層との間に自然形成される中間層に対しその下方の該水層において、略水平方向に水を噴出させるとともに水噴出方向を周期的に変化させることを特徴とする水流分布変動式フライヤー。 - 該給水部は、該水層内において該槽の横断面中央部から水を放射状に分岐させて噴出させるとともに該中央部の回りに噴出流を回転させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の水流分布変動式フライヤー - 該給水部は、
該槽に固着され、一端側から給水される水を該槽の外部から該槽内へ導き該槽の縦断面中央部かつ該水層内において垂直上方に噴出させる水道管と、
円板の一端面に中央部から周部へ向けて放射状に、複数の羽根板のそれぞれの一辺が固着され、該円板中央部に垂直に可動管の一端が固着され、該可動管の該一端側周面に、該複数の羽根板のそれぞれに対して孔が穿設され、該可動管が該水道管の上部に外嵌され、該水道管の該複数の孔から該可動管の該孔を通って噴出される水が該複数の羽根板に当てられて該円板が該水道管に対し回転される回転体と、
を有し、該複数の羽根板に当てられた水が略水平方向に噴出するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の水流分布変動式フライヤー。 - 該給水部は、
該槽に固着され、一端側から給水される水を該槽の外部から該槽内へ導き該槽の縦断面中央部かつ該水層内において垂直上方に噴出させる水道管と、
下端部が該水道管の上端部に高さ位置を調節自在に接続され、該水道管から導入される水を上端面から複数真上に円周状に分岐噴出させる分岐噴出管と、
円板の一端面に中央部から周部へ向けて放射状に、複数の羽根板のそれぞれの一辺が固着され、該円板が水平にされてその中心の回りに回転自在に支軸で支持され、垂直に配置された該支軸の下端部が該分岐噴出管の上端面中心部に固着された回転体と、
を有し、該分岐噴出管から分岐噴出された水の一部が該複数の羽根板に当てられて略水平方向に反射されながら該円板を回転させるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の水流分布変動式フライヤー。 - 該給水部は、水の粘性により該中間層に停滞している揚げカスが水平方向に移動する程度の流量の水を、該槽の壁面から該水層内へ断続的に噴出させることを特徴とする請求項1に記載の水流分布変動式フライヤー。
- 該給水部は、該槽の壁面の複数箇所から所定順に該水層内へ水を噴出開始させ、該所定順に該噴出を停止させる動作を、周期的に繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の水流分布変動式フライヤー。
- 該排水部は、該槽に接続された排水管と、該排水管に流れる水を排出方向へ加速させる排水加速手段と、を備える、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の水流分布変動式フライヤー。 - 該排水加速手段は、該排水管に流れる水を排出方向へ加速させる向きに水を噴射する水噴射ノズルから成る、
ことを特徴とする請求項7に記載の水流分布変動式フライヤー。 - 該排水管は、排出方向を変える屈曲部を有し、
該水噴射ノズルは、該屈曲部に設けられている、
ことを特徴とする請求項8に記載の水流分布変動式フライヤー。 - 該水噴射ノズルは、該排水管の内面を貫通し、先端が該排水管の内面上に位置する状態に設けられている、
ことを特徴とする請求項8または9に記載の水流分布変動式フライヤー。
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- 2014-01-30 US US14/168,199 patent/US20140208959A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (4)
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