JP5403052B2 - 内部標準物質を用いた測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内部標準物質を用いた測定対象物質の測定方法に関する。
キャピラリー電気泳動法において内部標準物質1種を用い、そのピークを先端マーカーとして、測定対象物質のおおよその位置を特定することは、従来なされていた(特許文献1)。しかし、内部標準物質1種のみを用いた場合、測定条件や試料中の夾雑物の影響により、内部標準物質と測定対象物質のピークの位置関係に変動が生じる。そのため、精度良く測定対象物質の位置を特定する場合、分子量マーカーが用いられてきた。
測定対象物質がDNAやRNAの場合、高分子量側と低分子量側の2種の分子量マーカーを用いて測定を行うことも知られている。この場合に用いられる分子量マーカーは、DNA又はRNAであり、その塩基数を基に設定される。即ち、DNAやRNAを電気泳動した場合、分子量マーカーの位置を正確に設定することで、2つの分子量マーカーとの位置関係により分子量を求めることができていた。しかしながら、ここで用いられる分子量マーカーは、インターカレーターにより標識されたDNA又はRNA等であり、安定性が悪い、血清試料を用いた場合に試料中の物質と反応する、バックグラウンドが上がる、分子量マーカーのピークがブロードになる等の問題を有していた。
一方、測定対象物質がタンパク質や化合物の場合、測定対象物質の分子量や電荷によりその移動度が異なるため、通常内部標準物質は1つしか用いられておらず、その目的も測定対象物質のおよその位置の特定のために用いているものであった。そのため、このようなタンパク質や化合物の測定する場合において、上記DNAやRNAの測定の際の問題を有さずに、タンパク質や化合物を精度良く特定できる測定方法の開発が現在望まれていた。
特に、マイクロチップ電気泳動のような微細なキャピラリーを用いて電気泳動を行う場合、微細であるが故に同じ条件で行ってもチップを代えると物質の移動時間も変化することがあった。その為、目的のピークを特定するのが困難な場合も多々見られていた。更に、このような測定法の場合、高感度測定が可能となるため、測定に影響を及ぼさず且つ感度よく測定し得る内部標準物質を用いることが必須であった。そのため、上記のような条件下で測定物質のピークを特定する測定方法の開発も望まれていた。
特開平2007−24610号公報
本発明は、測定対象物質がタンパク質や化合物である電気泳動法における、内部標準物質を用いた測定方法の提供を課題とする。
本発明者らは、上記状況に鑑み、測定対象物質をタンパク質や化合物とした場合の内部標準物質を用いたキャピラリー電気泳動法による測定方法の開発を鋭意研究した結果、内部標準物質として、アニオン基をその分子内に3個以上有する化合物と該化合物のアニオン基の1〜3個がカチオン基に置換された化合物の組み合わせ、或いは、カチオン基をその分子内に3個以上有する化合物と該化合物のカチオン基の1〜3個がアニオン基に置換された化合物の組み合わせを内部標準物質として用いることにより、測定対象物質がタンパク質や化合物であっても容易に測定対象物質のピークを特定し得るようになることを見出した。即ち、マイナスからプラス方向へ泳動させるキャピラリー電気泳動法においては、アニオン基をその分子内に3個以上有する化合物は早い時間にピークが検出され、カチオン基をその分子内に有する化合物は遅い時間にピークが検出されるため、この分子内にアニオン基を3個以上有する化合物と該化合物のアニオン基又はカチオン基の1〜3個を反対の荷電としたものを用いることにより、測定対象物質を2つの内部標準物質の間となるように調整することができ、これにより測定対象物質のピークを容易に同定し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
「(1)アニオン基をその分子内に3個以上有する化合物、及び、該化合物のアニオン基の1〜3個がカチオン基に置換された化合物の組合せ、或いは、(2)カチオン基をその分子内に3個以上有する化合物、及び、該化合物のカチオン基の1〜3個がアニオン基に置換された化合物の組合せを内部標準物質として用いて、測定対象物質のピークを同定することを特徴とする、キャピラリー電気泳動法による測定対象物質の測定方法」に関する。
本発明によれば、隣接する複数のピークがあっても測定対象物質を容易に且つ精度よく特定することを可能とする。また、ここで用いられる標識物質は、試料中の物質と反応することがなく、バックグラウンドを上げる等の影響を及ぼすことがないため、微量成分の分析においても精度よく測定することを可能とする。
実施例1におけるDNA標識抗体の調製方法を示した図である。 実施例1におけるキャピラリーチップのレイアウトを示した図である。 実施例1におけるキャピラリーチップの泳動用試料と試液の配置関係を模式的に示した図である。 実施例1において、本発明の方法により、AFPを測定した時のエレクトロフェログラムである。 実施例1において、本発明の方法により、PIVKA IIを測定した時のエレクトロフェログラムである。
[本発明に係るアニオン基をその分子内に3個以上有する化合物(以下、本発明に係るアニオン基含有化合物と略記する場合がある。)]
本発明に係るアニオン基含有化合物としては、その分子内にアニオン基を通常3〜10個有するものであり、5〜8個を有するものが好ましく、5〜6個を有するものがより好ましく、5個を有するものが特に好ましい。上記のような化合物は、マイナスからプラス方向に電気泳動させた場合、泳動速度が速くなるため、通常何れの測定対象物質よりも早い時間にピークが検出され、有用な内部標準物質として用いることができる。上記アニオン基としては、例えば、−HPO4 -、−NO3 -、−ClO4 -、−COO-、−SO3 -が挙げられるが、中でも−COO-、−SO3 -が好ましい。−COO-は、反応性が高いため、カチオン基を導入するのに適しており、−SO3 -は、蛍光強度を高めることができるので、上記本発明に係るアニオン基含有化合物を蛍光検出する際には該基を有していることが好ましい。なお、上記アニオン基の具体例は、電気泳動時(泳動溶液に溶解されている時)にアニオン基になるものであればよく、水素イオンと結合した酸や、アルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩)、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリプロピルアンモニウム塩)等の塩であってもよい。
本発明に係るアニオン基含有化合物の具体例としては、例えば一般式[1]で示される化合物又はその塩
Figure 0005403052
[式中、R〜Rは夫々独立して、アミド結合を有していてもよい、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基を表し、
〜R10は夫々独立して、アルキル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アミノ基、−COO-、−SO3 -、ハロゲン原子、水素原子、水酸基、シアノ基若しくはニトロ基を表し、
11は、水素原子、アルキル基、アルキニル基若しくはアリール基を表し、
nは0〜3の整数を表す。
但し、R〜R11のうち3個の基は−COO-、−SO3 -であるか、或いはこれらを置換基として有する基である。]
が挙げられる。上記一般式[1]で示される化合物又はその塩は、635nm付近に励起波長を有する蛍光物質であり、また、キャピラリー電気泳動で泳動した場合ピーク形状がシャープとなるものであり、蛍光検出によるキャピラリー電気泳動測定において特に有用な内部標準物質となる。
一般式[1]中の、R〜R6で示されるアルキル基の置換基としての−COO-又は−SO3 -及びR7〜R10で示される−COO-又は−SO3 -は、電気泳動時(泳動溶液に溶解されている時)にアニオン基になるものであればよく、水素イオンと結合したカルボン酸(−COOH)やスルホン酸(−SO3H)等の酸や、アルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩)、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリプロピルアンモニウム塩)等の塩であってもよい。
一般式[1]中のR〜Rで示される、アミド結合を有していてもよい、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよいが、直鎖状が好ましく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜5のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられ、中でも、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ペンチル基等の直鎖状のアルキル基が好ましい。
〜Rで示される、アミド結合を有していてもよい、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基のアルキル基としては、アミド結合を有さない、置換又は無置換アルキル基、或いは置換又は無置換アルキル基のアルキル鎖中にアミド結合を通常1〜10個、好ましくは1〜3個、より好ましくは1個含有しているものが挙げられる。
アミド結合を有していてもよい無置換アルキル基の好ましい具体例としては、例えば下記一般式[59]
Figure 0005403052
(式中、R21は水素原子又はアルキル基を表し、T及びk個のTはアルキレン基を表し、kは0〜10の整数を表す。)で示される基が挙げられる。
一般式[59]中のR21で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ネオブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
及びk個のTで示されるアルキレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜10、好ましくは2〜8のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基、プロピレン基、イソプロピリデン基、1-メチルトリメチレン基、2-メチルトリメチレン基、1,1-ジメチルエチレン基、1,2-ジメチルエチレン基、エチルエチレン基、1-メチルテトラメチレン基、1,1-ジメチルトリメチレン基、2,2-ジメチルトリメチレン基、2-エチルトリメチレン基、1-メチルペンタメチレン基、2-メチルペンタメチレン、1,3-ジメチルテトラメチレン、3-エチルテトラメチレン、1-メチルヘキサメチレン基、1-メチルヘプタメチレン基、1,4-ジエチルテトラメチレン基、2,4-ジメチルヘプタメチレン基、1-メチルオクタメチレン基、1-メチルノナメチレン基等の分枝状アルキレン基、例えばシクロプロピレン基,1,3-シクロブチレン基、1,3-シクロペンチレン基、1,4-シクロへキシレン基、1,5-シクロヘプチレン基、1,5-シクロオクチレン基、1,5-シクロノニレン基、1,6-シクロデシレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
kは、通常0〜10の整数、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
上記一般式[1]中のR1〜R6の具体例の中でも−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基が特に好ましい。より好ましい具体例としては、R及びRは、夫々独立して、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、より好ましくは、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基である。R及びRは、その何れか一方が、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基、好ましくは、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する炭素する1〜5のアルキル基であり、他方が、無置換のアルキル基、好ましくは無置換の炭素する1〜5のアルキル基である。R及びRは、その何れか一方が、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基、好ましくは、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基であり、他方が、無置換のアルキル基、好ましくは無置換の炭素する1〜5のアルキル基である。
一般式[1]中のR〜R10で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
〜R10で示されるアルキニル基としては、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばエチニル基、2-プロピニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、4-ペンチニル基、2-メチル-4-ペンチニル基、5-ヘキシニル基等が挙げられる。
〜R10で示されるアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
〜R10で示されるアルコキシ基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec-ペンチルオキシ基、tert-ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、sec-ヘキシルオキシ基、tert-ヘキシルオキシ基、ネオヘキシルオキシ基、シクロプロポキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
〜R10で示されるアリールオキシ基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルオキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。
〜R10で示されるアルキルスルホニル基のアルキルスルホニル基としては、スルホ基(−SO2OH)の−OH基がアルキル基で置換されたものが挙げられ、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n-ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec-ブチルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基、n-ペンチルスルホニル基、イソペンチルスルホニル基、sec-ペンチルスルホニル基、tert-ペンチルスルホニル基、ネオペンチルスルホニル基、n-ヘキシルスルホニル基、イソヘキシルスルホニル基、sec-ヘキシルスルホニル基、tert-ヘキシルスルホニル基、ネオヘキシルスルホニル基、シクロプロピルスルホニル基、シクロブチルスルホニル基、シクロペンチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基等が挙げられる。
〜R10で示されるアリールスルホニル基としては、スルホ基(−SO2OH)の−OH基がアリール基で置換されたものが挙げられ、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等が挙げられる。
〜R10で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
〜R10で示される置換アミノ基としては、アミノ基の水素原子1〜2個が置換基で置換されたものが挙げられ、これら置換基としては、例えばアルキル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、スルホ基等が挙げられる。
〜R10で示される置換アミノ基の置換基として挙げられるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
〜R10で示される置換アミノ基の置換基として挙げられるアルコキシカルボニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、sec-ペンチルオキシカルボニル基、tert-ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n-ヘキシルオキシカルボニル基、イソヘキシルカルボニル基、sec-ヘキシルオキシカルボニル基、tert-ヘキシルオキシカルボニル基、ネオヘキシルオキシカルボニル基、n-ヘプチルオキシカルボニル基、イソヘプチルオキシカルボニル基、sec-ヘプチルオキシカルボニル基、tert-ヘプチルオキシカルボニル基、ネオヘプチルオキシカルボニル基、n-オクチルオキシカルボニル基、イソオクチルオキシカルボニル基、sec-オクチルオキシカルボニル基、tert-オクチルオキシカルボニル基、ネオオクチルオキシカルボニル基、n-ノニルオキシカルボニル基、イソノニルオキシカルボニル基、sec-ノニルオキシカルボニル基、tert-ノニルオキシカルボニル基、ネオノニルオキシカルボニル基、n-デシルオキシカルボニル基、イソデシルオキシカルボニル基、sec-デシルオキシカルボニル基、tert-デシルオキシカルボニル基、ネオデシルオキシカルボニル基、シクロプロポキシカルボニル基、シクロブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘプチルオキシカルボニル基、シクロオクチルオキシカルボニル基、シクロノニルオキシカルボニル基、シクロデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
〜R10で示される置換アミノ基の置換基として挙げられるアシル基としては、例えば脂肪族カルボン酸由来のもの、芳香族カルボン酸由来のもの等が挙げられる。
当該脂肪族カルボン酸由来のアシル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、また更に鎖中に二重結合を有していてもよく、通常炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、イコサノイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基等が挙げられる。
当該芳香族カルボン酸由来のアシル基としては、通常炭素数7〜15、好ましくは7〜11のものが挙げられ、具体的には、例えばベンゾイル基、ナフトイル基、アントイル基等が挙げられる。
上記一般式[1]中のR〜R10の具体例の中でも−COO-又は−SO3 -又は水素原子が特に好ましい。より好ましい具体例としては、R〜R10の中の3つが水素原子であり、残りの一つが−COO-又は−SO3 -、好ましくは−SO3 -のものである。
一般式[1]中のR11で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよいが、直鎖状が好ましく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
11で示されるアルキニル基としては、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばエチニル基、2-プロピニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、4-ペンチニル基、2-メチル-4-ペンチニル基、5-ヘキシニル基等が挙げられる。
11で示されるアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記一般式[1]中のR11の具体例の中でもアルキル基が特に好ましい。
一般式[1]中のnは、通常0〜3の整数、好ましくは1又は2、より好ましくは2である。
一般式[1]に於けるR〜R11のうち少なくとも3個の基は、−COO-、−SO3 -であるか、或いは−COO-、−SO3 -を置換基として有するものであるが、−COO-又は−COO-を置換基として有する基が少なくとも1個あり、−SO3 -又は−SO3 -を置換基として有する基が少なくとも2個あることが好ましく、−COO-又は−COO-を置換基として有する基が1個、−SO3 -又は−SO3 -を置換基として有する基が4個が特に好ましい。
本発明の化合物[1]の中でも、例えば下記一般式[1a]
Figure 0005403052
(式中、R1a〜R6aは夫々独立して−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基を表し、R8aは、−SO3 -を表し、R11aはアルキル基を表し、nは前記に同じ。但し、R1a〜R6aのうち2個の基は−COO-、−SO3 -であるか、或いはこれらを置換基として有する基である。)で示されるものが好ましい。
一般式[1a]に於いて、R1a〜R6aで示される−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基のアルキル基としては、前記一般式[1]に於けるR〜Rで示される、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換アルキル基のアルキル基の例示と同様のものが挙げられ、好ましいものも同じである。
1a及びR2aは、夫々独立して、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基が好ましく、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基がより好ましい。
3a及びR4aは夫々独立して−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基であるが、中でもその一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、他方がアルキル基であるものが好ましく、一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基であり、他方が炭素数1〜5のアルキル基であるものがより好ましい。
5a及びR6aは夫々独立して−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基であるが、中でもその一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、他方がアルキル基であるものが好ましく、一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基であり、他方が炭素数1〜5のアルキル基であるものがより好ましい。
11aで示されるアルキル基としては、前記一般式[1]に於けるR11で示されるアルキル基の例示と同様のものが挙げられ、好ましいものも同じである。
一般式[1a]に於けるR1a〜R6aのうち少なくとも2個の基は、−COO-、−SO3 -であるか、或いは−COO-、−SO3 -を置換基として有するものであるが、−COO-又は−COO-を置換基として有する基が少なくとも1個あり、−SO3 -又は−SO3 -を置換基として有する基が少なくとも1個あることが好ましく、−COO-又は−COO-を置換基として有する基が1個、−SO3 -又は−SO3 -を置換基として有する基が3個が特に好ましい。
一般式[1]の好ましい具体例としては、例えば
Figure 0005403052

Figure 0005403052

Figure 0005403052
が挙げられ、中でも
Figure 0005403052
が好ましい。
[本発明に係るアニオン基含有化合物の合成方法]
上記一般式[1]は、例えば国際公開公報WO2007/114398号公報記載の方法に準じて適宜合成される。
[本発明に係るアニオン基含有化合物のアニオン基の1〜3個がカチオン基に置換された化合物(以下、本発明に係るカチオン基導入化合物と略記する場合がある。)]
本発明に係るカチオン基導入化合物は、本発明に係るアニオン基含有化合物と骨格は同じでそのアニオン基の1〜3個、好ましくは1〜2個をカチオン基に置換したものであり、これにより、マイナスからプラス方向に電気泳動させた場合、本発明に係るアニオン基含有化合物より泳動時間を遅らせることが可能となる。即ち、測定対象物質の泳動時間に応じてアニオン基1〜3個をカチオン基に置換した化合物と本発明に係るアニオン基含有化合物と本発明に係るカチオン基導入化合物とを適宜組み合わせて内部標準物質として用いた場合、測定対象物質のピークを2つの内部標準物質のピークの間に位置させることが可能となる。
上記カチオン基の具体例としては、例えば、下記一般式[103]
Figure 0005403052
(式中、R102〜R104は夫々独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R102〜R104のうちの2〜3個の基とそれらが結合する窒素原子とでヘテロ環状アンモニウムカチオン基を形成していてもよい。)で示される基が挙げられる。
一般式[103]で示される基中のR102〜R104で示される炭素数1〜3のアルキル基としては、直鎖状又は分枝状の何れでもよいが、直鎖状が好ましく、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基等が挙げられるが、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
102〜R104のうちの2〜3個の基とそれらが結合する窒素原子とで形成されるヘテロ環状アンモニウムカチオン基としては、例えばピリジニオ基、ピペリジニオ基、炭素数1〜3のアルキル置換ピリジニオ基が挙げられる。
一般式[103]で示される基の具体例としては、ジエチルアンモニウム基、ジメチルアンモニウム基、メチルエチルアンモニウム基、トリメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基、ジエチルメチルアンモニウム基、エチルジメチルアンモニウム基、
ピリジニオ基、ピペリジニオ基、N-メチルピペリジニウム基、N-エチルピペリジニウム基、N-n-プロピルピペリジニウム基、N-イソプロピペルピリジニウム基等が挙げられるが、中でもジエチルアンモニウム基、ジメチルアンモニウム基が好ましく、ジメチルアンモニウム基が好ましい。
一般式[103]を末端に含む基の具体例としては例えば、下記一般式[101]
Figure 0005403052
(式中、R101〜R104は上記と同じ)で示される基が挙げられる。一般式[101]で示される基は、例えば−COO-に下記一般式[102]
Figure 0005403052
(式中、R101〜R104は上記と同じ。mは2〜6の整数を表す。)で示される化合物を反応させることにより得られ、このように反応させることで、アニオン基をカチオン基に置換することができる。
一般式[101]及び[102]中の、R101〜R104で示される炭素数1〜3のアルキル基のアルキル基は、上記一般式[103]で示される基におけるR102〜R104で示される炭素数1〜3のアルキル基と同じであり、その好ましいものも同じである。
102〜R104のうちの2〜3個の基とそれらが結合する窒素原子とで形成されるヘテロ環状アンモニウムカチオン基としては、例えばピリジニオ基、ピペリジニオ基、例えばN-メチルピペリジニオ基、N-エチルピペリジニオ基、N-n-プロピルピペリジニオ基、N-イソプロピペルピリジニオ基等の炭素数1〜3のアルキル置換ピリジニオ基が挙げられる。
一般式[101]及び[102]中のmは通常2〜6であり、2〜4が好ましく、2が特に好ましい。
一般式[101]で示される基の好ましい具体例としては、例えばジメチルアンモニオエチルカルバモイル基、トリメチルアンモニオエチルカルバモイル基、ジエチルアンモニオエチルカルバモイル基、トリエチルアンモニオエチルカルバモイル基、ジメチルアンモニオプロピルカルバモイル基、トリメチルアンモニオプロピルカルバモイル基、ジイソプロピルアンモニオプロピルカルバモイル基、トリイソプロピルアンモニオプロピルカルバモイル基、ピリジニオエチルカルバモイル基、ピリジニオプロピルカルバモイル基、メチルピペリジニオエチルカルバモイル基、メチルピペリジニオプロピルカルバモイル基、エチルピペリジニオエチルカルバモイル基、エチルピペリジニオプロピルカルバモイル基等が挙げられ、中でもジメチルアンモニオエチルカルバモイル基、ジエチルアンモニオエチルカルバモイル基が好ましく、更にジメチルアンモニオエチルカルバモイル基がより好ましい。
本発明に係るカチオン基導入化合物としては、例えば一般式[1’]で示される化合物又はその塩
Figure 0005403052
〔式中、R1’〜R6’は夫々独立して、一般式[101]
Figure 0005403052
(式中、R101〜R104は夫々独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、mは2〜6の整数を表す。)で示される基を置換基として有するアルキル基、或いは、アミド結合を有していてもよい、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する若しくは無置換アルキル基を表し、
7’〜R10’は夫々独立して、アルキル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アミノ基、−COO-、−SO3 -、ハロゲン原子、水素原子、水酸基、シアノ基若しくはニトロ基を表し、
11’は、水素原子、アルキル基、アルキニル基若しくはアリール基を表し、nは0〜3の整数を表す。
但し、R1’〜R6’のうち少なくとも1つは一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基である。〕が挙げられる。
上記一般式[1’]で示される化合物又はその塩は、635nm付近に励起波長を有する蛍光物質であり、また、キャピラリー電気泳動で泳動した場合ピーク形状がシャープとなるものであり、蛍光検出によるキャピラリー電気泳動測定において特に有用な内部標準物質となる。
一般式[1’]中の、R1’〜R6’で示されるアルキル基の置換基としての−COO-又は−SO3 -及びR7’〜R10’で示される−COO-又は−SO3 -は、電気泳動時(泳動溶液に溶解されている時)にアニオン基になるものであればよく、水素イオンと結合したカルボン酸(−COOH)やスルホン酸(−SO3H)等の酸や、アルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩)、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリプロピルアンモニウム塩)等の塩であってもよい。
一般式[1’]中のR1’〜R6’で示される、一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基、及び、アミド結合を有していてもよい、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する若しくは無置換アルキル基のアルキル基としては、一般式[1]中のR〜Rで示される、アミド結合を有していてもよい、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基のアルキル基と同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。
一般式[1’]中のR1’〜R6’の好ましい具体例は、一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基、或いは、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換アルキル基が挙げられる。より好ましい具体例としては、R1’及びR2’は、一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基、好ましくは−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、より好ましくは、−SO3 -を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基であり、他方が、一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基、好ましくは一般式[101]で示される基を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基である。R3’及びR4’は、その何れか一方が、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基、好ましくは、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する炭素する1〜5のアルキル基であり、他方が、無置換のアルキル基、好ましくは無置換の炭素する1〜5のアルキル基である。R5’及びR6’は、その何れか一方が、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基、好ましくは、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基であり、他方が、無置換のアルキル基、好ましくは無置換の炭素する1〜5のアルキル基である。
一般式[1’]中のR7’〜R10’で示される、アルキル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アミノ基、−COO-、−SO3 -及びハロゲン原子の具体例及び好ましいものは、一般式[1]中のR7〜R10で記載したものと同じである。また、一般式[1’]中のR7’〜R10’の好ましい具体例としては、−COO-、−SO3 -又は水素原子が挙げられる。より好ましい具体例としては、R7’〜R10’の中の3つが水素原子であり、残りの一つが−COO-又は−SO3 -、好ましくは−SO3 -のものである。
一般式[1’]中のR11’で示されるアルキル基、アルキニル基及びアリール基の具体例及び好ましいものは、一般式[1]中のR11で記載したものと同じである。また、一般式[1’]中のR11’の好ましい具体例としては、アルキル基が挙げられる。
一般式[1’]中のnは、通常0〜3の整数、好ましくは1又は2、より好ましくは2である。
一般式[1’]に於いて、R1’〜R6’のうち少なくとも1つは一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基であるが、R1’〜R6’のうちの1つが、一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基であるのが好ましく、R1’が一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基であるのが特に好ましい。なお、本発明に係るアニオン基含有化合物が一般式[1]で示される化合物であって、その化合物が−COO-を置換基として有するアルキル基含む場合には、その−COO-を一般式[101]で示される基を置換して、一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基とするのが好ましい。
一般式[1’]に於いて、R1’〜R11’のうち少なくとも2個の基は、−COO-、−SO3 -であるか、或いはこれらを置換基として有する基であるのが好ましく、3個の基が、−COO-、−SO3 -であるか、或いはこれらを置換基として有する基であるのがより好ましく、3個の基が−SO3 -であるか或いはこれを置換基として有する基であるのが特に好ましい。
本発明の化合物[1’]の中でも、例えば下記一般式[1a’]
Figure 0005403052
(式中、R1a’〜R6a’は夫々独立して一般式[101]
Figure 0005403052
(式中、R101〜R104は上記と同じ。)で示される基を置換基として有するアルキル基、或いは、アミド結合を有していてもよい、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する若しくは無置換アルキル基を表し、
8a'は、−SO3 -を表し、R11a'はアルキル基を表し、mは前記に同じ。
但し、R1’〜R6’のうち少なくとも1つは一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基である。)で示されるものが好ましい。
一般式[1a’]中のR1a’〜R6a’で示される、一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基、或いは、アミド結合を有していてもよい、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基のアルキル基としては、一般式[1’]中のR1’〜R6’で示される、アミド結合を有していてもよい、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基のアルキル基と同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。
1a’及びR2a’は、一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基、好ましくは−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、他方が、一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基であるものが好ましく、一方が−SO3 -を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基であり、他方が、一般式[101]で示される基を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基であるものがより好ましい。
3a’及びR4a’は夫々独立して−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基が挙げられるが、中でもその一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、他方が無置換アルキル基であるものが好ましく、一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基であり、他方が炭素数1〜5のアルキル基であるものがより好ましい。
5a’及びR6a’は夫々独立して−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基が挙げられるが、中でもその一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、他方がアルキル基であるものが好ましく、一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基であり、他方が炭素数1〜5のアルキル基であるものがより好ましい。
11a’で示されるアルキル基としては、前記一般式[1]に於けるR11で示されるアルキル基の例示と同様のものが挙げられ、好ましいものも同じである。
一般式[1a’]に於いて、R1a’〜R6a’のうち少なくとも1個の基は一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基であり、少なくともR1a’が一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基であることが好ましい。
一般式[1a’]に於いて、R1a’〜R6a’のうち少なくとも1個の基は、−COO-、−SO3 -であるか、或いはこれらを置換基として有する基であるのが好ましく、2個の基が、−COO-、−SO3 -であるか、或いはこれらを置換基として有する基であるのがより好ましく、2個の基が−SO3 -であるか或いはこれを置換基として有する基であるのが特に好ましい。
一般式[1a’]中のnは、通常0〜3の整数、好ましくは1又は2である。
一般式[1’]の好ましい具体例としては、例えば
Figure 0005403052

Figure 0005403052

Figure 0005403052
が挙げられ、中でも
Figure 0005403052
が好ましい。
[本発明に係るカチオン基導入化合物の合成方法]
一般式[1’]の合成は、例えばインドレニン化合物とピラゾール化合物を用いて、下記方法によって合成し得る。
Figure 0005403052
(式中、R17’はアルキル基又はアリール基を表し、R1’〜R11’及びnは前記に同じ。)
一般式[10]及び[11]に於いて、R17’で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
17’で示されるアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
即ち、先ず、一般式[8]で示されるインドレニン化合物(インドレニン骨格部分)、一般式[9]で示される化合物〔一般式[8]で示される化合物に対して1〜2倍モル〕及び一般式[10]で示される酸無水物〔一般式[8]で示される化合物に対して1〜20倍モル〕(例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、安息香酸無水物等)を、必要ならば溶媒(例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、n-ブチロニトリル等のニトリル類等)に溶解し、0〜150℃(好ましくは40〜120℃)で0.1〜24時間(好ましくは0.5〜12時間、より好ましくは1〜8時間)で反応させることにより一般式[11]で示される化合物が得られた。
次いで、一般式[11]で示される化合物及び一般式[12]で示される化合物(ピラゾール骨格部分)〔一般式[11]で示される化合物に対して0.5〜10倍モル、好ましくは1〜5倍モル〕を、塩基性触媒(例えばピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類、例えば水素化ナトリウム等の金属水素化物類、例えばn-ブチルリチウム等の塩基性アルカリ金属化合物類等)の存在下、脱水縮合剤〔例えば濃硫酸、五酸化二リン、無水塩化亜鉛等の無機脱水剤類、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド)塩酸塩等のカルボジイミド類、無水酢酸、ポリリン酸、カルボニルジイミダゾール、p-トルエンスルホニルクロライド等〕を用いて、必要ならば溶媒(例えばN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、n-ブチロニトリル等のニトリル類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール等のアルコール類、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類)中で0〜150℃(好ましくは40〜120℃)で0.1〜24時間(好ましくは0.5〜12、より好ましくは1〜8時間)で反応させ、目的物である一般式[1’]で示される化合物が得られる。
本発明に係る一般式[101]で示される基を導入する方法を、一般式[1’]で示される化合物のうち、一般式[24]で示される化合物〔即ち、一般式[1’]に於けるR1’が一般式[101]で示される基(但し、R104が水素原子である場合に相当)を置換基として有するアルキル基である化合物に相当)を合成する場合を例にとって以下に説明する。
Figure 0005403052
(式中、T12はアルキレン基を表し、Aはテトラフルオロボレート又はヘキサフルオロホスフェートを表し、qは2〜10の整数を表し、R3’〜R11’、R12’、R101〜R103、A、m及びnは前記に同じ。)
尚、一般式[22]で示される化合物は、一般式[1’]で示される化合物のうち、R1’が一般式[2]で示される基を置換基として有するアルキル基(即ち、−T12−COOR12基に相当)である場合の化合物に相当する。
一般式[22]〜[24]に於いて、T12で示されるアルキレン基としては、直鎖状又は分枝状でもよく、好ましくは直鎖状のものであり、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜4のものであり、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基、プロピレン基、イソプロピリデン基、エチルエチレン基、1,2-ジメチルエチレン基、1,2-ジエチルエチレン基、1,2-ジ-n-プロピルエチレン基、1,2-ジ-n-ブチルエチレン基等の分枝状アルキレン基等が挙げられ、中でも直鎖状アルキレン基が好ましく、就中、エチレン基、ペンタメチレン基等がより好ましい。
即ち、一般式[22]で示される化合物を、例えば一般式[62]で示される化合物等のスクシンイミド化試薬(一般式[22]で示される化合物に対して1〜10倍モル)と塩基性触媒(例えばN-エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)中、0〜40℃で0.1〜12時間反応させることにより、一般式[23]で示される化合物が得られる。
次いで、一般式[23]で示される化合物と、例えば一般式[102]で示されるカチオン化試薬(一般式[23]で示される化合物に対して1〜5倍モル)を適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)中、0〜40℃で0.1〜12時間反応させることにより、一般式[24]で示される化合物が得られる。
本発明に係るスクシンイミド化試薬としては、上記一般式[62]で示される化合物に限らず、通常この分野で用いられるものが全て挙げられ、具体的には、例えばジ(N-スクシンイミジル)カルボネート(DSC)、2-スクシンイミド-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)、2-(5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシミド)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TNTU)等が挙げられる。また、スクシンイミド化反応を行う場合には、適宜塩基性触媒(例えばトリエチルアミン、N-エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類等)の存在下で反応させてもよい。
一般式[8]で示される化合物(インドレニン骨格部分)の合成法を以下に説明する。
Figure 0005403052
(式中、Xはハロゲン原子を表し、R1’、R3’、R4’及びR7’〜R10’は前記に同じ。)
一般式[16]に於いて、Xで示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
即ち、一般式[13]で示されるケトン化合物及び一般式[14]で示される化合物を適当な溶媒中(例えば酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、例えばエチレングリコール、1,4-ブタンジオール等のアルコール類等)で、40〜250℃で0.1〜24時間反応させることにより、一般式[21]で示される化合物が得られる(例えばJournal of Organic Chemistry, 42(14), 2474~80, 1977等)。
次いで、一般式[15]で示される化合物を一般式[16]で示されるハロゲン化化合物)又は一般式[17]で示されるトシレート化合物とを、適当な溶媒中(例えばクロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、例えば1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、例えばDMA、DMF、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)に溶解し、40〜200℃で1〜24時間反応させることにより一般式[8]で示されるインドレニン化合物が得られる(例えばJ. Chem. Soc., Perkin Trans.1. 947~952. 1984等)。
一般式[13]で示されるケトン化合物は、市販品(例えば3-メチル-2-ブタノン、3-メチル-2-ペンタノン、3-メチル-2-ヘキサノン、1-シクロプロピルエタノン、1-シクロブチルエタノン等)を用いてもよいし、常法により適宜合成されたものを用いてもよい。該ケトン化合物の合成例としては、例えば2-メチルアセト酢酸エチルと脱離基(例えばハロゲン原子、トシレート基等)を有する化合物を塩基性触媒(例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物類、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類等、例えばn-ブチルリチウム等の塩基性アルカリ金属化合物類、例えばリチウムジイソプロピルアミド等のアルカリ金属アミド類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等)中、−80〜100℃で0.1〜24時間反応させ、次いで、得られた溶液を、酸触媒を用いて脱炭酸を行う方法(例えばModern Synthetic Reactions, California, 2 nd ed.,p.492, 510, 756 (1972)等参照)等が挙げられる。
一般式[14]で示される化合物は、市販品を用いてもよいし、常法により適宜合成されたものを用いてもよい。
一般式[12]で示される化合物(ピラゾール骨格部分)の合成法を以下に説明する。
Figure 0005403052
(式中、R2’、R5’〜R6’、R11’及びXは前記に同じ。)
即ち、一般式[18]で示されるジケトン化合物とヒドラジンを、適当な溶媒(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類等)中、60〜100℃で1〜4時間脱水反応させ、一般式[26]で示される4H−ピラゾール化合物が得られる(例えばAdv. Heterocycle. Chem. Vol.34. 53~78. 1983等)。
次いで、一般式[19]で示される4H−ピラゾール化合物を一般式[20]で示されるハロゲン化化合物又は一般式[21]で示されるトシレート化合物とを、適当な溶媒(例えばクロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、例えば1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)中、80〜140℃で1〜12時間でN-アルキル化反応させ、一般式[12]で示される化合物が得られる(例えばJ. Chem. Soc., Perkin Trans.1. 947~952. 1984等)。
一般式[18]で示されるジケトン化合物は、市販品(例えば3,3-ジメチル-2,4-ペンタンジオン等)を用いてもよいし、常法により適宜合成されたものを用いてもよい。該ケトン化合物の合成例としては、例えば3-メチル-2,4-ペンタンジオンや4-アセチル-5-オキソヘキサン酸エチルエステルを脱離基(例えばハロゲン原子、トシレート基等)を有する化合物を塩基性触媒(例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物類、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、例えばn-ブチルリチウム等の塩基性アルカリ金属化合物類、例えばリチウムジイソプロピルアミド等のアルカリ金属アミド類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等)中、−80〜100℃で0.1〜24時間反応させる方法(例えばModern Synthic Reactions, California, 2 nd ed.,p.492, 510, 756 (1972)等)等が挙げられる。
[本発明に係るカチオン基をその分子内に3個以上有する化合物(以下、本発明に係るカチオン基含有化合物と略記する場合がある)]
本発明に係るカチオン基含有化合物としては、その分子中にカチオン基を通常3〜10個有するものであり、5〜8個を有するものが好ましく、5〜6個を有するものがより好ましい。上記のような化合物は、プラスからマイナス方向に電気泳動させた場合、泳動速度が速くなるため、何れの測定対象物質よりも早い時間にピークが検出され、有用な内部標準物質として用いることができる。上記カチオン基としては、例えば、ジメチルアンモニウムイオン、ジエチルアンモニウムイオン、トリメチルアンモニウムイオン等のアンモニウムイオン等が挙げられる。
[本発明に係るカチオン基含有化合物のカチオン基の1〜3個がアニオン基に置換された化合物(以下、本発明に係るアニオン基導入化合物と略記する場合がある。)]
本発明に係るアニオン基導入化合物は、本発明に係るカチオン基含有化合物と骨格は同じでそのカチオン基の1〜3個をアニオン基に置換したものであり、これにより、プラスからマイナス方向に電気泳動させた場合、本発明に係るカチオン基含有化合物より泳動時間を遅らせることが可能となる。即ち、測定対象物質の泳動時間に応じてカチオン基1〜3個をアニオン基に置換することにより、本発明に係るカチオン基含有化合物と本発明に係るアニオン基導入化合物とを組み合わせて内部標準物質として用いた場合、測定対象物質のピークを2つの内部標準物質のピークの間に位置させることが可能となる。
[本発明の測定方法]
本発明の測定方法は、上記の如き本発明に係る、(1)アニオン基含有化合物とカチオン基導入化合物との組合せ、及び、(2)カチオン基含有化合物とアニオン基導入化合物との組合せを内部標準物質として用いる方法であるが(以下、上記化合物の組合せを総称して本発明に係る内部標準物質として略記する場合がある)、本発明に係るアニオン基含有化合物と本発明に係るカチオン基導入化合物の組合せを用いるのが好ましい。なお、上記組合せを内部標準物質とするのであれば、上記組合せに更に内部標準物質を1種以上加えてもよい。即ち、例えば、本発明に係るアニオン基含有化合物1種と本発明に係るカチオン基導入化合物2種の組み合わせ、本発明に係るアニオン基含有化合物2種と本発明に係るカチオン基導入化合物1種の組み合わせ、本発明に係るカチオン基含有化合物2種と本発明に係るアニオン基導入化合物1種の組み合わせ、本発明に係るカチオン基含有化合物1種と本発明に係るアニオン基導入化合物2種の組み合わせ等を内部標準物質として用いてもよい。
本発明の測定方法に係る測定対象物質としては、通常この分野で測定されているもの全てが含まれ、特に限定はされないが、具体的には、例えばペプチド鎖(例えばC−ペプチド、アンジオテンシンI等)、タンパク質[例えば免疫グロブリンA(IgA),免疫グロブリンE(IgE),免疫グロブリンG(IgG),免疫グロブリンM(IgM),免疫グロブリンD(IgD),β2−ミクログロブリン、アルブミン、これらの分解産物、フェリチン等の血清タンパク質、例えばアミラーゼ、アルカリホスファターゼ、γ−グルタミルトランスフェラーゼ等の酵素タンパク質、例えば結核菌,肺炎球菌,ジフテリア菌,髄膜炎菌,淋菌,ブドウ球菌,レンサ球菌,腸内細菌,大腸菌,ヘリコバクター・ピロリ等の細菌、ルベラウイルス,ヘルペスウイルス,肝炎ウイルス,ATLウイルス,AIDSウイルス,インフルエンザウイルス,アデノウイルス,エンテロウイルス,ポリオウイルス,EBウイルス,HAV,HBV,HCV,HIV,HTLV等のウイルス、例えばカンジダ,クリプトコッカス等の真菌、レプトスピラ,梅毒トレポネーマ等のスピロヘータ、クラミジア、マイコプラズマ等の微生物等に由来するタンパク質又はペプチド或いは糖鎖、例えばハウスダスト,例えばコナヒョウダニ,ヤケヒョウダニ等のダニ類、例えばスギ、ヒノキ、スズメノヒエ,ブタクサ,オオアワガエリ,ハルガヤ,ライムギ等の花粉、例えばネコ,イヌ,カニ等の動物、例えば米,卵白等の食物、真菌、昆虫、木材、薬剤、化学物質等に由来するアレルゲン等の気管支喘息,アレルギー性鼻炎,アトピー性皮膚炎等のアレルギーの原因となる各種アレルゲン、例えばリポタンパク質等の脂質、例えばトリプシン,プラスミン,セリンプロテアーゼ等のプロテアーゼ、例えばAFP,PSA,CEA,PGI,PGII等の腫瘍マーカータンパク等]、糖鎖(例えばCA19−9,PIVKA II,CA125,癌細胞の産生する特殊な糖鎖を有する物質が有する糖鎖等の腫瘍マーカー糖鎖抗原糖鎖、例えばABO糖鎖等)、レクチン(例えばコンカナバリンA,レンズマメレクチン,インゲンマメレクチン,ダツラレクチン,小麦胚芽レクチン等)、リン脂質(例えばカルジオピリン等)、リポ多糖(例えばエンドトキシン等)、化学物質(例えばPTH,T3,T4,TSH,インシュリン,LH,FSH,プロラクチン等のホルモン、例えばトリブチルスズ,ノニルフェノール,4−オクチルフェノール,フタル酸ジ−n−ブチル,フタル酸ジシクロヘキシル,ベンゾフェノン,オクタクロロスチレン,フタル酸ジ−2−エチルヘキシル等の環境ホルモン)、レセプター(例えばエストロゲン,TSH等に対するレセプター)、リガンド(例えばエストロゲン,TSH等)等が挙げられ、中でも例えばAFP,PSA,CEA,PGI,PGII等の腫瘍マーカータンパクやCA19−9,PIVKA−II,CA125,癌細胞の産生する特殊な糖鎖を有する物質が有する糖鎖等の腫瘍マーカー糖鎖抗原糖鎖が好ましく、AFP、PIVKA IIが特に好ましい。
本発明の測定方法に係るキャピラリー電気泳動法としては、通常この分野で用いられる方法全て含まれるが、中でも、キャピラリーチップで行われる電気泳動法が好ましい。キャピラリー(マイクロ)チップ電気泳動法とは、チップ基板上に断面の直径100μm以下のキャピラリーを形成させ、このキャピラリー中で電気泳動を行なう技術であり、キャピラリー内に電圧をかけることによってサンプル内に存在する物質の電荷の差をその移動度の差として分離する方法である。
キャピラリー電気泳動法は、用いられる泳動溶液により、キャピラリーゾーン電気泳動法やキャピラリーゲル電気泳動法に分類されるが、本発明の方法は何れにも適用し得る。分離の精度を考慮すると、上記の中でもキャピラリーゲル電気泳動法が好ましい。
上記キャピラリー電気泳動法で用いられるキャピラリーの材質としては、通常この分野で用いられているものであればよく、特に限定されないが、具体的には、例えばガラス,石英,シリコン等のシリカ系化合物、例えばサイクリックオレフィンコポリマー(COC),サイクリックオレフィンポリマー(COP),ポリメチルメタクリレート,ポリメチルシロキサン,ポリビニルクロライド,ポリウレタン,ポリスチレン,ポリスルホン,ポリカーボネート,ポリテトラフルオロエチレン等の合成ポリマー等が挙げられ、中でも合成ポリマーが好ましい。また、キャピラリーの内径及び長さは、測定対象物質を分離し得るものであればよく特に限定されないが、内径は、通常1〜1000μm、好ましくは1〜200μm、より好ましくは1〜100μmであり、長さは、通常0.1mm〜100cm、好ましくは0.1mm〜20cm、より好ましくは0.1mm〜10cmである。
本発明に係るキャピラリー電気泳動法で用いられる泳動溶液としては、通常この分野で用いられているものであればよく、特に限定されないが、キャピラリーゾーン電気泳動法の場合、具体的には、例えばpH5〜10、好ましくは6〜8の緩衝液が挙げられ、緩衝液としては具体的には例えば乳酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液、コハク酸緩衝液、グリシン緩衝液、フタル酸緩衝液、リン酸緩衝液、トリエタノールアミン緩衝液、ホウ酸緩衝液、グリシン緩衝液、バルビツール緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン−塩酸緩衝液、酒石酸緩衝液、ホウ酸緩衝液等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。また、キャピラリーゲル電気泳動法の場合、例えばポリエチレンオキサイド(ポリエチレングリコール),ポリプロピレンオキサイド等のポリエーテル類、例えばポリエチレンイミン等のポリアルキレンイミン、例えばポリアクリル酸,ポリアクリル酸エステル,ポリアクリル酸メチル等のポリアクリル酸系ポリマー、例えばポリアクリルアミド,ポリメタクリルアミド等のポリアミド系ポリマー、例えばポリメタクリル酸,ポリメタクリル酸エステル,ポリメタクリル酸メチル等のポリメタクリル酸系ポリマー、例えばポリビニルアセテート,ポリビニルピロリドン,ポリビニルオキサゾリドン等のポリビニル系ポリマー、例えばプルラン,エルシナン,キサンタン,デキストラン,グアガム等の水溶性ヒドロキシルポリマー、例えばメチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロース化合物、これらの誘導体、及びこれらポリマーを構成するモノマーユニットを複数種含有するコポリマー等のポリマーを、上記キャピラリーゾーン電気泳動の泳動溶液として用いられる緩衝液に添加したもの等が挙げられる。尚、上記ポリマーは、2種以上を組み合わせて添加してもよい。また、上記した如きポリマーの分子量としては、通常500Da〜6000kDa、好ましくは1〜1000kDa、より好ましくは100〜1000kDaである。また、上記ポリマーの濃度は、通常この分野で用いられている範囲から適宜選択すればよく、通常0.01〜40%(W/V)、好ましくは0.01〜20%(W/V)、より好ましくは0.1〜10%(W/V)である。尚、上記充填剤を泳動用緩衝液に添加した際の、泳動用緩衝液の粘度は、通常1〜50センチポアズ、好ましくは1〜20センチポアズ、より好ましくは1〜10センチポアズである。
上記泳動溶液には、電気浸透流の影響を減らすための物質、例えばポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、含フッ素芳香族炭化水素、糖類等を含んでいてもよく、その濃度は通常この分野で用いられる範囲で設定されればよい。
本発明に係るキャピラリー電気泳動法における泳動時の電圧は、泳動溶液や用いられる装置等により異なるため通常この分野で用いられている範囲から適宜設定されればよい。
本発明に係るキャピラリー電気泳動法における試料や本発明に係る内部標準物質の導入方法は通常この分野でなされている方法であればよく、特に限定されないが、例えば吸引法、加圧法、電気的導入法等が挙げられ、中でも加圧法が好ましい。なお、本発明に係る内部標準物質は、試料中に予め溶解した状態で導入しても、試料と内部標準物質を含む溶液を別々に導入しても何れでもよい。内部標準物質を含む溶液の導入量は、キャピラリーの内径や長さ、検出器の種類や感度等の条件により異なるが、通常、試料の注入量と同じ量が用いられるが、キャピラリー中に通常0.001〜100fmol導入される。なお、上記試料や本発明に係る内部標準物質の導入は、自体公知の等速電気泳動(ITP)により濃縮した後、その濃縮物をそのままキャピラリー電気泳動に導入してもよい。この場合、例えばマイクロチップ電気泳動で行う場合には、ITP電気泳動とキャピラリー電気泳動とが連結しているチップを用い、連続してITP電気泳動、キャピラリー電気泳動を行うのが望ましい。
上記キャピラリー電気泳動方法で用いられる試料としては、上記測定対象物質が含まれる溶液であればよく、特に限定はされないが、具体的には例えば血清,血漿,髄液,滑液,リンパ液等の体液、尿,糞便のような排泄物、喀たん,膿,皮膚由来物等の生体由来試料、例えば食品,飲料,水道水,海水,湖沼水,河川水,工場廃液,半導体用洗浄水,医療器具等を洗浄した後の洗浄液等の環境試料及びこれらを水や通常この分野で用いられている例えばトリス緩衝液、リン酸緩衝液、ベロナール緩衝液、ホウ酸緩衝液、グッド緩衝液等の緩衝液等に適宜溶解させて再構成して得られた処理物等が挙げられる。
本発明の測定方法におけるキャピラリー電気泳動法は、上記キャピラリー中に上記泳動溶液を充填し、その後上記試料及び本発明に係る内部標準物質を上記導入方法によりキャピラリー内に導入し、通常この分野で用いられる電圧を印加して電気泳動を行い、蛍光検出器やUV検出器等の検出器等により測定することでなされる。より具体的には例えば、内径50〜100μm、長さ1〜10cmのキャピラリーに、例えば0.1〜1.0% ポリジメチルアクリルアミド、1〜5%グリセロール、0.01〜0.1%BSAを含有するTris-HClバッファーを充填し、キャピラリーの開始末端から、1〜10psiで30〜60秒の加圧法により内部標準物質1種を含む試料をキャピラリーに導入し、次いで1〜10psiで30〜60秒の加圧法によりその他の内部標準物質をキャピラリーに導入した後、例えば1000〜3000Vの電圧を10〜60分印加することにより電気泳動を行い、蛍光検出器により測定される。
本発明の測定方法においては、上記の如き条件でキャピラリー電気泳動を行い、測定対象物質及び内部標準物質の泳動状態を蛍光検出器やUV検出器等の検出器により測定してエレクトロフェログラムを得、該エレクトロフェログラム中の内部標準物質のピークを同定した後、その泳動時間等から測定対象物質のピークを同定する。
具体的に説明すると、例えば内部標準物質2つを用い、試料中の測定対象物質を測定する場合、予め内部標準物質と測定対象物質の標準品を電気泳動させ、内部標準物質2つ及び測定対象物質の泳動時間、並びに、内部標準物質それぞれの泳動時間の比率及び内部標準物質と測定対象物質の泳動時間の比率を測定する。次いで、試料と測定対象物質とを同条件で電気泳動し、泳動時間及び先に求めた内部標準物質それぞれの泳動時間の比率から2つの内部標準物質のピークを特定する。最後に、該2つの内部標準物質の泳動時間及び先に求めた内部標準物質と測定対象物質の泳動時間の比率から測定対象物質のピークが特定される。
以下、本発明についての実験例及び実施例を記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実験例1 本発明に係る内部標準物質1の合成
下記本発明に係る内部標準物質1を合成した。
Figure 0005403052
(1) 先ずインドレニン化合物8を以下の如く合成した。
Figure 0005403052
※Et=エチル基、Ph=フェニル基
詳細について以下で説明する。
〔化合物2の合成〕
N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(80ml)中に、エチル-2-メチルアセトアセテート(1)(25.0g、0.173mol)、1,3−プロパンスルトン(23.3g、0.190mol)及び水素化ナトリウム(8.5g、0.208mol)を添加し、90℃で終夜攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、水(200ml)、ジエチルエーテル(200ml)を加え2回洗浄を行った。その後水層部分を減圧留去し、化合物2を得た(42.1g、収率91%)。
〔化合物3の合成〕
化合物2(40.5g、0.152mol)を濃塩酸(60ml)中、100℃で3時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物3を得た(16.6g、収率56%)。
〔化合物5の合成〕
化合物3(10.0g、0.051mol)及び化合物4(12.9g、0.066mol)を酢酸(50ml)中、120℃で4時間加熱還流を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:水)を用いて精製し、化合物5を得た(11.5g、収率65%)。
物性データ:IR(KBr) (cm-1):3450, 1196
〔化合物6の合成〕
化合物5(11.5g、0.033mol)を水(50ml)及びエタノール(50ml)中に溶解し、室温下で4時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:水)を用いて精製し、化合物6を得た(10.3g、収率80%)。
物性データ:Mass(nega=346)
IR(KBr) (cm-1):3444, 1193
〔化合物7の合成〕
化合物6(10.0g、0.026mol)及び6−ブロモヘキサン酸(9.97g、0.052mol)を1,2−ジクロロベンゼン(100ml)中に溶解し、120℃で終夜攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチルを用いて3回洗浄し、化合物(7)を得た(11.5g、収率89%)。
物性データ:Mass(nega=460)
IR(KBr) (cm-1):3446, 1723, 1194
〔化合物8の合成〕
化合物7(1.5g、2.967mmol)及びマロン酸アルデヒドアニリド塩酸塩(0.77g、2.967mmol)を無水酢酸(20ml)中に溶解し、120℃で1時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:10%アセトニトリル水溶液)を用いて精製し、インドレニン化合物8を得た(0.18g、収率10%)。 物性データ:Mass(nega:posi=631:633)
IR(KBr) (cm-1):3443, 1716, 1574, 1465, 1189
(2)ピラゾール化合物12の合成
次いで、以下のようにしてピラゾール化合物12を合成した。
Figure 0005403052
※DMA=ジメチルアセトアミド
詳細について以下で説明する。
〔化合物10の合成〕
DMF(100ml)中、3−メチル−2,4−ペンタンジオン(化合物9)(15.0g、0.13mol)、1,3−プロパンスルトン(16.1g、0.13mol)及び水素化ナトリウム(5.0g、0.208mol)を用いて、50℃で16時間攪拌反応を行った。反応終了後、1N水酸化ナトリウムで中和し、溶媒を減圧留去し、水(200ml)及びジエチルエーテル(200ml)を加え2回洗浄を行った。その後水層部分を減圧留去し、ピラゾール化合物10を得た(32.2g、収率96%)。
物性データ:IR(KBr) (cm-1):3474, 1695, 1665, 1191
〔化合物11の合成〕
化合物10(10.0g、0.042mol)及びヒドラジン一水和物(2.1g、0.042mol)をエタノール(EtOH)(150ml)中に溶解し、80℃で3時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール/クロロホルム=1/1)を用いて精製し、化合物11を得た(9.0g、収率92%)。
物性データ:IR(KBr) (cm-1):3421, 1195
〔化合物12の合成〕
化合物11(4.8g、0.019mol)及び1,3−プロパンスルトン(2.5g、0.02mol)をジメチルアセトアミド(30ml)中に溶解し、140℃で4時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(200ml)を加え、析出した結晶を濾過し、ピラゾール化合物(12)を得た(5.3g、収率76%)。
物性データ:Mass(nega=352)
IR(KBr) (cm-1):3446, 1194
(3)インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体13の合成
Figure 0005403052
実験例1の(1)で得られたインドレニン化合物8(0.1g、0.158mmol)及び実施例1の(2)で得られたピラゾール化合物12 (0.17g、0.474mmol)をDMF(2ml)中に溶解し、ピリジン(1ml)及び無水酢酸(0.5ml)を加え、80℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:10%メタノール水溶液)及びSephadex LH−20〔GEヘルスケアバイオサイエンス(株)(旧アマシャムバイオサイエンス(株))社製〕(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(13)を得た(15mg、収率12%)。以下の実施例では、該化合物8を内部標準物質1とした。
物性データ:Mass(nega=850)
化合物(13)の蛍光特性を以下に示す。
Figure 0005403052
実験例2(カチオン基導入内部標準物質の合成方法)
下記化合物15を下記合成反応により合成した。なお、該化合物15は、内部標準物質2として以下の実施例で用いた。
Figure 0005403052
※Me=メチル基
Figure 0005403052
(1)インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体14の合成
実験例1で得られた化合物13(13mg、0.015mmol)をDMF(0.6ml)中に溶解し、2−スクシンイミド−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)(46mg)及びN−エチルジイソプロピルアミン((i-Pr)2NEt)(600μl)を加え、室温で1時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(15ml)を加えて晶析させた後、遠心分離により、化合物14を得た(13mg、収率90%)。
物性データ:Mass(nega=947)
(2)インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体15の合成
上記化合物14(7mg)をDMF(0.5mL)に溶解し、N,N-ジメチルアミノエチルアミン(10mg)、トリエチルアミン(Et3N)(2μl)を添加した後、3時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、分取逆相カラムを用いて精製することで化合物15を得た(3.2mg)。なお、該化合物15は、内部標準物質2として以下の実施例で用いた。
物性データ:Mass(nega=933)
化合物(15)の蛍光特性を以下に示す。
Figure 0005403052
実施例1 AFPの分離測定
〔分析物(抗原)〕
α−フェトプロテイン(AFP)(和光純薬工業(株)製)
〔移動度変化結合物質(DNA標識抗体)〕
図1に示した手順に従って、DNAが結合した抗AFP抗体Fab'フラグメントを調製した。
即ち、先ず、常法により5’末端にNH2基が導入された250bpのDNA断片を精製し(精製末端アミノ化DNA)、次いで、このDNA断片に導入されたNH2基とスルホサクシニミジル 4-(p-マレイミドフェニル)ブチレイト(Sulfo-SMPB)リンカー(スクシンイミド基とマレイミド基を有するリンカー、ピアス社製)のスクシンイミド基とを常法により反応させた後、ゲル濾過処理を行い、未反応リンカーを除去して、リンカーが結合した250bpDNA断片を得た。得られたリンカー結合250bpDNA断片と、予め抗AFP抗体WA1(和光純薬工業(株)製)を用いて常法に従い調製した抗AFP抗体WA1Fab’フラグメントとを反応させた。得られた反応物を、夫々DEAEカラムを用いて精製し、250bpDNA断片が結合した抗AFP抗体WA1Fab’フラグメント(250bpDNA標識抗体)を調製した。
〔標識結合物質(蛍光標識抗体)〕
WA1抗体とは異なるAFPのエピトープを認識する抗AFP抗体WA2(和光純薬工業(株)製)を常法により処理して抗AFP抗体WA2Fab’フラグメントとし、当該フラグメントのアミノ基に、常法により蛍光物質HiLyte647(AnaSpec社製)を導入して、HiLyte647標識抗AFP抗体WA2Fab’フラグメント(蛍光標識抗体)を調製した。
〔内部標準物質〕
実験例1及び2で得た内部標準物質1及び2を用いた。
〔キャピラリーチップ〕
図2に示すレイアウトを有するキャピラリーチップを、マイクロ化学チップの技術と応用 北森武彦ほか 2004年出版(丸善株式会社)に記載の方法に従い、以下のように作成した。
即ち、石英基板上に成膜したSi上にフォトレジスト膜を成膜した。このフォトレジストに図2に示すキャピラリデザイン(レイアウト)を有するマスクを用いて露光し、現像を行った。現像によりフォトレジストが除かれた部分のSiをスパッタによって除去した後、フッ化水素溶液を用いてウエットエッチングを行って石英基板にキャピラリチャンネル溝(細管)を作製した。石英基板上に残るフォトレジスト及びSi膜を除去した後、当該石英基板と液だめのための穴(ウェル)を有するカバープレートとをHF接合法によって張り合わせてキャピラリーチップを作製した。
尚、図2中、TBはトレーリングバッファー導入用ウェル、LB1及びLB2はリーディングバッファー導入用ウェルを、Sは泳動用試料導入用ウェルを、R1は試液(250bpDNA標識抗体含有溶液)導入用ウェルを、W1、W2及びW3は、ドレイン用ウェルをそれぞれ示す。
〔電気泳動〕
(1)リーディングバッファー
ポリジメチルアクリルアミド (pDMA)を0.6 % (w/v)、グリセロールを3 % (w/v)、NaClを75mM, 牛血清アルブミン(BSA)を0.01 %及びLCAを4 mg/ml 含有する75mM Tris-HClバッファー(pH 7.5)を、リーディングバッファーとした。
(2)トレーリングバッファー
pDMAを0.6 %(w/v)、グリセロールを3% (w/v)、BSA を0.01%及びHEPESを125mM 含有する75mM Trisバッファーをトレーリングバッファーとした。
(3)泳動用試料
ポリジメチルアクリルアミド (pDMA)を0.6 % (w/v)、グリセロールを3 % (w/v)、NaClを75mM、BSAを0.01 %及びMESを3.6mM含有する75mM Tris-HClバッファー(pH 7.5)を、サンプルバッファーとし、100pMのAFPを含む血清 1μL、1μM 蛍光標識抗体及び1nM 内部標準物質11μL、サンプルバッファー 8μLを0.5mLチューブで混合し、10μLの反応液を調製した。
反応液は氷上に静置させ、約30分抗原抗体反応させ、蛍光標識抗体−AFP免疫複合体を形成させた。尚、蛍光標識抗体の最終濃度は、100nMである。
得られた、免疫複合体含有反応液を泳動用試料とした。
(4)試液(250bpDNA標識抗体含有溶液)
100nM 250bpDNA標識抗体及び1nM 内部標準物質2を含有するリーディングバッファー(50mM Clイオン含有)を試液とした。
(5)電気泳動手順
a)泳動用試料及び試液の導入
図2のSウェル(泳動用試料導入用ウェル)に泳動用試料(蛍光標識抗体−AFP免疫複合体含有溶液) 10μL、R1ウェル(試液導入用ウェル)に試液(DNA標識抗体含有溶液) 10μL、LB1ウェル及びLB2ウェルにリーディングバッファー 10μL、TBウェルにトレーリングバッファー 10μLをそれぞれ滴下し、W1(ドレイン用ウェル)−W2(ドレイン用ウェル)−W3(ドレイン用ウェル)間に 30秒間、-5psiの圧力を印加して、泳動用試料、試液及びリーディングバッファー、トレーリングバッファーをチャネルに導入した。キャピラリー内の泳動用試料と試液の配置関係を、図3に模式的に示す。尚、図3中、斜線部分は泳動用試料の配置部分を、また、点部分は試液の配置部分をそれぞれ示す。
b)ITP(反応、濃縮、分離)・検出
図3のTBウェル−LB1ウェル間に、3000Vの電圧を印加して、30℃で、試液中の250bpDNA標識抗体を泳動用試料中の蛍光標識抗体−AFP免疫複合体と接触させて、蛍光標識抗体−AFP−250bpDNA標識抗体の免疫複合体を形成させ、これを等速電気泳動(ITP)で濃縮した。
尚、反応時間は約100秒(250bpDNA標識抗体が電気泳動試料のゾーン(斜線ゾーン)を通り抜ける時間として)であった。LB2まで等速電気泳動されて、免疫複合体がLB2を通り抜けたことを電圧の変化で判断して、陰電極をTBからLB2に切り替えて、
さらに検出部分(LB2チャネルクロス部分から2cmのキャピラリー部分)で、蛍光標識抗体−AFP−250bpDNA標識抗体の免疫複合体のピークが検出されるまでキャピラリーゲル電気泳動(CGE)を行った。
尚、検出は、635nmレーザー励起によりLB2チャネルクロス部分から2cmのキャピラリー部分の蛍光強度を蛍光顕微鏡(BX-50;KSオリンパス(株)製)により経時的に測定することによって行った。
〔結果〕
図4に、泳動用試料を用いた場合の電気泳動像(エレクトロフェログラム)を示す。尚、図4において、縦軸は蛍光強度を、横軸はリテンションタイムをそれぞれ示す。
上記結果より、本発明に係る内部標準物質1及び2を用いて上記の如く電気泳動を行うと、内部標準物質両者のピークの間に測定対象とするAFP-L1とAFP-L3のピークが現れるようになり、両者のピークを容易に同定できることが判った。
実施例2 PIVK IIの分離測定
〔分析物(抗原)〕
Poser JW, Price PA. J Biol Chem. 1979 Jan 25;254(2):431-6に記載の方法より、PIVK IIを調整した。
〔移動度変化結合物質(DNA標識抗体)〕
抗AFP抗体WA1Fab’フラグメントの代わりにPIVKA II Fab’フラグメントを用いた以外は実施例1と同様に調製し、抗PIVKA II抗体Fab’フラグメント(250bpDNA標識抗体)を得た。
〔標識結合物質(蛍光標識抗体)〕
抗プロトロンビン抗体を常法により調製、処理して抗プロトロンビン抗体Fab’フラグメントとし、当該フラグメントのアミノ基に、常法により蛍光物質HiLyte647(AnaSpec社製)を導入して、HiLyte647標識抗プロトロンビン抗体Fab’フラグメント(蛍光標識抗体)を調製した。
〔内部標準物質〕
実験例1及び2で得た内部標準物質1及び2を用いた。
〔キャピラリーチップ〕
実施例1と同じものを用いた。
〔電気泳動〕
(1)リーディングバッファー
実施例1と同じものを用いた。
(2)トレーリングバッファー
実施例1と同じものを用いた。
(3)泳動用試料
ポリジメチルアクリルアミド (pDMA)を0.6 % (w/v)、グリセロールを3 % (w/v)、NaClを75mM、BSAを0.01 %及びMESを3.6mM含有する75mM Tris-HClバッファー(pH 7.5)を、サンプルバッファーとし、100pMのPIVKA IIを含む血清 1μL、1μM 蛍光標識抗体及び1.4nM 内部標準物質1 5μL、サンプルバッファー 8μLを0.5mLチューブで混合し、反応液を調製した。
反応液は氷上に静置させ、約30分抗原抗体反応させ、蛍光標識抗体−PIVKA II免疫複合体を形成させた。尚、蛍光標識抗体の最終濃度は、100nMである。
得られた、免疫複合体含有反応液を泳動用試料とした。
(4)試液(250bpDNA標識抗体含有溶液)
200nM 250bpDNA標識抗体及び140pM内部標準物質2を含有するリーディングバッファー(50mM Clイオン含有)を試液とした。
(5)電気泳動手順
実施例1と同じ方法で、泳動用試料及び試液を導入し、ITPで濃縮後、CGEを行い、635nmレーザー励起によりLB2チャネルクロス部分から2cmのキャピラリー部分の蛍光強度を蛍光顕微鏡(BX-50;KSオリンパス(株)製)により経時的に測定した。
〔結果〕
図5に、泳動用試料を用いた場合の電気泳動像(電気泳動エレクトロフェログラム)を示す。尚、図5において、縦軸は蛍光強度を、横軸はリテンションタイムをそれぞれ示す。
上記結果より、本発明に係る内部標準物質1及び2を用いて電気泳動を行うことにより、PIVKA IIのピークを両内部標準物質の間に位置させることができ、それによりPIVKA IIのピークを容易に同定できることが判った。

Claims (5)

  1. 下記一般式[1]で示される化合物又はその塩と下記一般式[1’]で示される化合物又はその塩との組合せを内部標準物質として用いて、測定対象物質のピークを同定することを特徴とする、キャピラリー電気泳動法による測定対象物質の測定方法
    Figure 0005403052
    〔式中、R 〜R は夫々独立して、アミド結合を有していてもよい、−COO - 又は−SO 3 - を置換基として有する又は無置換のアルキル基を表し、
    〜R 10 は夫々独立して、アルキル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アミノ基、−COO - 、−SO 3 - 、ハロゲン原子、水素原子、水酸基、シアノ基若しくはニトロ基を表し、
    11 は、水素原子、アルキル基、アルキニル基若しくはアリール基を表し、nは0〜3の整数を表す。
    但し、R 〜R 11 のうち少なくとも3個の基は−COO - 、−SO 3 - であるか、或いはこれらを置換基として有する基である。〕;
    Figure 0005403052
    〔式中、R 1’ 〜R 6’ は夫々独立して、一般式[101]
    Figure 0005403052
    (式中、R 101 〜R 104 は夫々独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、mは2〜6の整数を表す。また、R 102 〜R 104 のうちの2〜3個の基とそれらが結合する窒素原子とでヘテロ環状アンモニウムカチオンを形成していてもよい。)で示される基を置換基として有するアルキル基、或いは、アミド結合を有していてもよい、−COO - 又は−SO 3 - を置換基として有する若しくは無置換アルキル基を表し、
    7’ 〜R 10’ は夫々独立して、アルキル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アミノ基、−COO - 、−SO 3 - 、ハロゲン原子、水素原子、水酸基、シアノ基若しくはニトロ基を表し、
    11’ は、水素原子、アルキル基、アルキニル基若しくはアリール基を表し、nは0〜3の整数を表す。
    但し、R 1’ 〜R 6’ のうち少なくとも1つは一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基である。〕。
  2. 一般式[1]で示される化合物は、R〜Rが夫々独立して、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基を表し、
    〜R10が夫々独立して、−COO-、−SO3 -又は水素原子を表し、
    11がアルキル基を表すものであり、
    一般式[1’]で示される化合物は、R1’〜R6’が夫々独立して、一般式[101]
    Figure 0005403052
    (式中、R101〜R104は上記と同じ。)で示される基を置換基として有するアルキル基、或いは、−COO-又は−SO3 -を置換基として有する又は無置換のアルキル基を表し、R7’〜R10’が夫々独立して、−COO-、−SO3 -又は水素原子を表し、
    11’がアルキル基を表すものである、請求項記載の測定方法。
  3. 及びRが夫々独立して、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、R及びRの何れか一方が、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、他方が、無置換のアルキル基であり、R及びRの何れか一方が、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、他方が、無置換のアルキル基である、請求項記載の測定方法。
  4. 1’及びR2’は、一方が−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、他方が、一般式[101]で示される基を置換基として有するアルキル基であり、R3’及びR4’の何れか一方が、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、他方が、無置換のアルキル基であるあり、R5’及びR6’の何れか一方が、−COO-又は−SO3 -を置換基として有するアルキル基であり、他方が、無置換のアルキル基である、請求項記載の測定方法。
  5. 測定対象物質がAFP、PIVKAIIである、請求項1〜記載の測定方法。
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