JP5402570B2 - 車両用フードヒンジ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、フードの開閉に用いられる車両用フードヒンジ構造に関する。
車両用フードヒンジにおいては、フードに作用する衝撃力を座屈変形により吸収するために、ヒンジベースに予め屈曲部が形成されている場合がある(例えば、特許文献1参照)。このような構造では、谷折り線と山折り線とが車両平面視で車両前後方向に平行に設定されている。
特開2000−6845公報
しかしながら、この構造では、衝突体がフードヒンジ付近に車両前方斜め上方側から衝突した際に、この車両前方斜め上方側からの荷重入力に対し、ヒンジベースが捩れながら変形することになるので、荷重を抑える観点からは改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、衝突体がフードヒンジ付近に車両前方斜め上方側から衝突した際におけるヒンジベースの変形荷重を抑えることができる車両用フードヒンジ構造を得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明の車両用フードヒンジ構造は、一端部がフードに取り付けられたヒンジアームと、車体側部材に取り付けられ、前記ヒンジアームの他端部と連結されて当該他端部を車幅方向の軸回りに相対回転可能に支持する連結部と、前記連結部と前記車体側部材への取付部とを車両上下方向に繋ぐ中間支持部と、を備えたヒンジベースと、を有し、前記中間支持部に車両正面視で車幅方向一方側へ屈曲された屈曲形状部が形成されかつ前記屈曲形状部と前記連結部側との接続部位に第一屈曲部が形成されると共に前記屈曲形状部の屈曲部位には前記連結部よりも前記車幅方向一方側に位置する第二屈曲部が形成されており、前記第一屈曲部の折れ線が車両平面視で車両前後方向に沿って延在するのに対して前記第二屈曲部の折れ線が車両平面視で車両後方へ向けて前記車幅方向一方側に傾斜しかつ前記ヒンジベースの前記取付部に設けられる締結部材と車両平面視で重ならない位置に設定されている。
請求項1に記載する本発明の車両用フードヒンジ構造によれば、ヒンジアームは、一端部がフードに取り付けられると共に他端部がヒンジベースの連結部に連結されてかつ車幅方向の軸回りに相対回転可能に支持されている。また、ヒンジベースは、車体側部材に取り付けられると共に、連結部と車体側部材への取付部とが中間支持部によって車両上下方向に繋がれている。このため、例えば、衝突体がフードヒンジ付近に衝突した衝突時には、入力された荷重がヒンジベースの連結部へ伝達される。
また、ヒンジベースにおいて、中間支持部に車両正面視で車幅方向一方側へ屈曲された屈曲形状部が形成されかつ屈曲形状部と連結部側との接続部位に第一屈曲部が形成されると共に屈曲形状部の屈曲部位には連結部よりも車幅方向一方側に位置する第二屈曲部が形成されている。このため、衝突体の前記衝突時に、ヒンジベースは、第一屈曲部及び第二屈曲部で曲げ変形しながら車両下方側へ変位する。
ここで、第一屈曲部の折れ線が車両平面視で車両前後方向に沿って延在するように設定されているのに対し、第二屈曲部の折れ線が車両平面視で車両後方へ向けて前記車幅方向一方側に傾斜しかつ前記ヒンジベースの前記取付部に設けられる締結部材と車両平面視で重ならない位置に設定されている。このため、ヒンジベースが第二屈曲部の折れ線を起点として曲げ変形すると、第二屈曲部の折れ線よりも車両上方側の連結部が車両下方側へ変位しながら車両後方側に変位し、連結部の車両後方側への変位が許容される。よって、例えば、衝突体が車両前方斜め上方側からフードヒンジ付近に衝突してフードヒンジ付近に車両前方斜め上方側からの荷重入力があった場合には、第二屈曲部の折れ線を起点として曲げ変形することによって連結部を車両後方側に変位させながら衝撃を吸収することができるので、ヒンジベースの捩れが抑えられる。これにより、ヒンジベースの変形荷重が抑えられる。
請求項2に記載する本発明の車両用フードヒンジ構造は、請求項1記載の構成において、前記屈曲形状部が車両正面視で車幅方向外側へ屈曲されることで前記第二屈曲部が前記連結部よりも前記車幅方向外側に位置すると共に、前記第二屈曲部の折れ線が車両平面視で車両後方へ向けて車幅方向外側に傾斜するように設定されている。
請求項2に記載する本発明の車両用フードヒンジ構造によれば、屈曲形状部が車両正面視で車幅方向外側へ屈曲されることで第二屈曲部が連結部よりも車幅方向外側に位置すると共に、第二屈曲部の折れ線が車両平面視で車両後方へ向けて車幅方向外側に傾斜するように設定されている。このため、ヒンジベースが第二屈曲部の折れ線を起点として曲げ変形すると、この折れ線よりも車両上方側の部位は、車幅方向内側へ倒れ込んで車両下方側へ変位しながら車両後方側に変位するので、連結部の車両後方側かつ車幅方向内側への変位が許容される。
ここで、衝突体が車両前方斜め上方側からフードにおけるフードヒンジ付近に衝突してフードヒンジ付近に車両前方斜め上方側からの荷重入力があった場合、衝突体から荷重を受けたフード及びヒンジアームが車両後方斜め下方側に変位することによって、ヒンジベースには、車両後方斜め下方側へ向けてかつ車幅方向内向きに倒そうとする方向の荷重が作用する。これに対して、ヒンジベースにおける第二屈曲部の折れ線よりも車両上方側の部位は、ヒンジベースが第二屈曲部の折れ線を起点として曲げ変形することによって車幅方向内側へ倒れ込んで車両下方側へ変位しながら車両後方側に変位して衝撃を吸収するので、ヒンジベースの変形荷重が抑えられる。
請求項3に記載する本発明の車両用フードヒンジ構造は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記第二屈曲部と前記取付部とは、前記連結部に対して車幅方向の同じ側に位置している。
請求項3に記載する本発明の車両用フードヒンジ構造によれば、第二屈曲部と取付部とは、連結部に対して車幅方向の同じ側に位置しているが、第二屈曲部の車幅方向位置は車両前方側へ向けて第一屈曲部の車幅方向位置に近付けられているので、屈曲形状部の車両前方側部位で取付部の車両上方側を覆う面積は抑えられている。このため、取付部の取付作業用スペースが確保しやすい。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車両用フードヒンジ構造によれば、衝突体がフードヒンジ付近に車両前方斜め上方側から衝突した際におけるヒンジベースの変形荷重を抑えることができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載の車両用フードヒンジ構造によれば、ヒンジベースに対して車両後方斜め下方側へ向けてかつ車幅方向内向きに倒そうとする方向の荷重が作用しても、ヒンジベースの変形荷重を効果的に抑えることができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載の車両用フードヒンジ構造によれば、ヒンジベースにおける車体側部材への取付部の大きさを抑えても前記取付部の取付作業用スペースを確保することができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係る車両用フードヒンジ構造が適用された車体前部を車両斜め前方から見た状態で示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両用フードヒンジ構造が適用されたフードヒンジ及びその周辺構造を示す車両組付状態の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両用フードヒンジ構造を示す断面図(図2の3−3線に沿った拡大断面図)である。 本発明の一実施形態に係る車両用フードヒンジ構造のヒンジベースを示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用フードヒンジ構造のヒンジベースを示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用フードヒンジ構造のヒンジベースを変形後の状態で示す側面図である(変形前の状態を二点鎖線で示す。)。 本発明の一実施形態に係る車両用フードヒンジ構造のヒンジベースを変形後の状態で示す正面図である(変形前の状態を二点鎖線で示す。)。 本発明の一実施形態に係る車両用フードヒンジ構造の変形例を示す車両正面視の断面図である。
(実施形態の構成)
本発明の一実施形態に係る車両用フードヒンジ構造について図1〜図7を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車幅方向内側を示している。
図1に示されるように、車体前部10の両側部には、車体前部10の側面を構成するフロントフェンダパネル12がそれぞれ配設されている。左右一対のフロントフェンダパネル12の間に形成されたエンジンルーム14は、フード(エンジンフード)16によって覆われている。また、ウインドシールドガラス22の下端部からフード16の後端部にかけてはカウルルーバ20が車幅方向に沿って配設されている。
図2には、フード16を開閉可能に支持するフードヒンジ30及びその周辺構造が斜視図で示されている。この図に示されるように、フロントフェンダパネル12の上端部の車幅方向内側には、車体側部材としてのエプロンアッパメンバ24(広義には「車両骨格部材」として把握される要素である。)が車両前後方向に沿って延在されている。エプロンアッパメンバ24は、車幅方向外側に配置されるエプロンアッパメンバアウタ25と車幅方向内側に配置されてエプロンアッパメンバアウタ25と共に閉断面を構成するエプロンアッパメンバインナ26とによって構成されている。
一方、左右一対のフロントフェンダパネル12は、前輪の上方側に配置されて意匠面を構成する外側縦壁部12Aを備えると共に、外側縦壁部12Aの上端からは内側縦壁部12Bが屈曲垂下されている。また、内側縦壁部12Bの下端部からはエンジンルーム14側へ略水平に折り曲げられた水平部12Cが設けられている。左右一対のフロントフェンダパネル12の内側縦壁部12B側には、フード16の車幅方向の端末部16Aが図示しないシール材を介して圧接されるようになっている。
フード16は、フード外板を構成するフードアウタパネル17を備えると共に、フードアウタパネル17のフード下方側に配設されてフード内板を構成するフードインナパネル18を備えている。フードインナパネル18の後端寄り部位とエプロンアッパメンバインナ26の頂壁部26Aの後端寄り部位との間には、フードヒンジ30が介在されている。
フードヒンジ30は、車体前部10の後端側の両サイドにおいてエプロンアッパメンバ24(エプロンアッパメンバインナ26の頂壁部26A)に取り付けられたヒンジベース40(「ベースプレート」、「支持ブラケット」、「ヒンジブラケット」等ともいい、広義には「支持部材」として把握される要素である。)を備えると共に、このヒンジベース40に連結されたヒンジアーム(フードヒンジアーム)32を備えており、ヒンジアーム32の一端部34がフード16に取り付けられている。
ヒンジアーム32は、長尺状とされたアーム体として構成されており、フード16の閉止状態では略車両前後方向に沿って延在し、長手方向に直角な一般断面形状が上下逆向きのL字状とされている。すなわち、ヒンジアーム32は、車幅方向外側に配置される側壁部32Aを備えると共に、側壁部32Aの上縁部から車幅方向内側へ向けて略直角に折り曲げられて形成されたフランジ部32B(頂壁部)を備えている。
ヒンジアーム32の先端部(ヒンジアーム32の一端部34)におけるフランジ部32Bは、フードインナパネル18へのフード取付座部132Bとされている。フード取付座部132Bには、前後一対の取付孔33A、33Bが貫通形成されている。取付孔33A、33Bは、ボルト挿通用とされており、フード取付座部132Bは、ボルト締結によりフードインナパネル18に固定されている。なお、図2では、ボルト締結線を一点鎖線で示す(図3も同様)。
図3には、図2の3−3線に沿った拡大断面図が示されている。図3に示されるように、ヒンジアーム32の基端部(ヒンジアーム32の他端部36)における側壁部32Aは、ヒンジベース40への被連結部132Aとされ、この被連結部132Aにはヒンジベース40への連結用として車幅方向に貫通する取付孔33Cが形成されている。また、ヒンジアーム32の被連結部132Aの車幅方向外側には、ヒンジベース40が配設されている。
ヒンジベース40は、屈曲板状とされ、上端側の連結部42と下端側の取付部44(取付基部)とが中間支持部46によって車両上下方向に一体に繋がれた構成となっている。ヒンジベース40の上端側を構成する連結部42は、略平板状とされてヒンジアーム32の被連結部132Aの側方に隣接してかつ平行に配設されており、その一般面が車両上下方向及び車両前後方向を含む面を面方向として配置されている。この連結部42には、ヒンジアーム32の連結用として車幅方向に貫通する取付孔42Aが形成されている。この取付孔42A及びヒンジアーム32の取付孔33Cにヒンジピン58が貫通されることによって、ヒンジベース40の連結部42は、ヒンジアーム32の被連結部132A(ヒンジアーム32の他端部36)と連結されてこの被連結部132A(ヒンジアーム32の他端部36)を車幅方向の軸回りに相対回転可能に支持している。すなわち、ヒンジピン58は、ヒンジアーム32を回動可能にヒンジベース40に軸支している。
ヒンジベース40の下端側を構成する取付部44は、略平板状とされ、その一般面が車幅方向及び車両前後方向を含む面を面方向としてエプロンアッパメンバインナ26の頂壁部26A上に配置されている。取付部44には、エプロンアッパメンバインナ26への取付用として車両上下方向に貫通する取付孔44A、44B(図5参照)が形成されている。この取付孔44A、44B(図5参照)は、ボルト挿通用とされており、取付部44は、エプロンアッパメンバインナ26の頂壁部26Aにボルト締結(ボルト28A及びナット28B)により固定されている。
図2に示されるように、連結部42と取付部44とを一体に繋ぐ中間支持部46は、車両正面視で車幅方向外側(車幅方向一方側)へ屈曲された屈曲形状部48が形成された屈曲板状とされており、屈曲形状部48は、第一傾斜部46A及び第二傾斜部46Bを備えている。すなわち、中間支持部46は、連結部42の下端に連続して設けられた第一傾斜部46Aが車両下方へ向けて車幅方向外側に傾斜すると共に、第一傾斜部46Aの下端に連続して設けられた第二傾斜部46Bが車両下方へ向けて車幅方向内側に傾斜し、さらに、第二傾斜部46Bの下端に連続して設けられた縦壁部46Cが車両下方側に垂下されて取付部44の車幅方向内側端部に連続している。
屈曲形状部48の第一傾斜部46Aと連結部42側との接続部位には、第一屈曲部50が形成されている。第一屈曲部50の折れ線50A(稜線)は、連結部42の車両下方側(略直下)に位置し、図5に示されるように、車両平面視で車両前後方向に沿って延在するように設定されている。
また、図2に示されるように、中間支持部46における屈曲形状部48が車両正面視で車幅方向外側(車幅方向一方側)へ屈曲されることで、屈曲形状部48の屈曲部位には、連結部42よりも車幅方向外側(車幅方向一方側)に位置する(オフセットした)第二屈曲部52が形成されている。なお、第二屈曲部52と前述した取付部44とは、連結部42に対して車幅方向の同じ側(ともに車幅方向外側)に位置している。
また、図5に示されるように、第二屈曲部52の折れ線52A(稜線)は、車両平面視で車両前後方向に平行ではなく車両後方へ向けて車幅方向外側(車幅方向一方側)に傾斜するように設定されている。換言すれば、第二屈曲部52の折れ線52Aは、車両平面視において、ピボット位置P(連結部42においてヒンジピン58が配設される部分(荷重入力点))に対する折れ線52Aの前端(車両前後方向の前側)の車幅方向のオフセット量L1と、ピボット位置Pに対する折れ線52Aの後端(車両前後方向の後側)の車幅方向のオフセット量L2と、の関係がL1<L2となるように、設定されている。
また、図2に示される第二屈曲部52は、連結部42側からの略車両下方側への所定荷重に対して、ヒンジベース40を車幅方向内側へ向けて車両後下方側に変形させる曲げ起点部となっている。
中間支持部46の車両上下方向の中間部には、第二傾斜部46Bと縦壁部46Cとの間に第三屈曲部54が形成されている。また、縦壁部46Cと取付部44との間に第四屈曲部56が形成されている。第三屈曲部54の折れ線54A(稜線)及び第四屈曲部56の折れ線56A(稜線)は、いずれも車両平面視で車両前後方向に沿って延在するように設定されている。
図4に示されるように、第一屈曲部50の折れ線50A及び第二屈曲部52の折れ線52Aは、第三屈曲部54の折れ線54Aよりも若干短く設定されている。これにより、第一屈曲部50及び第二屈曲部52は、第三屈曲部54よりも連結部42側からの略車両下方側への入力荷重に対する剛性(曲げ剛性)が低く設定されている。
(実施形態の作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
図2に示されるように、ヒンジアーム32は、一端部34がフード16に取り付けられると共に他端部36がヒンジベース40の連結部42に連結されてかつ車幅方向の軸回りに相対回転可能に支持されている。また、ヒンジベース40は、エプロンアッパメンバ24に取り付けられると共に、エプロンアッパメンバ24への取付部44と連結部42とが中間支持部46によって車両上下方向に繋がれている。このため、例えば、衝突体60がフードヒンジ30付近に衝突した衝突時(衝撃荷重入力方向を矢印F方向で示す)には、入力された荷重がヒンジベース40の連結部42へ伝達される。
また、ヒンジベース40において、中間支持部46に車両正面視で車幅方向外側(車幅方向一方側)へ屈曲された屈曲形状部48が形成されかつ屈曲形状部48と連結部42側との接続部位に第一屈曲部50が形成されると共に屈曲形状部48の屈曲部位には連結部42よりも車幅方向外側(車幅方向一方側)に位置する第二屈曲部52が形成されている。このため、衝突体60の衝突時に、図6及び図7に示されるように、ヒンジベース40は、第一屈曲部50及び第二屈曲部52で曲げ変形しながら車両下方側へ変位する。なお、図中の二点鎖線は、衝突前の位置を示している。
また、図2に示されるように、衝突体60が車両前方斜め上方側からフード16におけるフードヒンジ30付近に衝突してフードヒンジ30付近に車両前方斜め上方側からの荷重入力があった場合には、衝突体60から荷重を受けたフード16及びヒンジアーム32が車両後方斜め下方側に変位することによって、ヒンジベース40には、車両後方斜め下方側へ向けてかつ車幅方向内向きに倒そうとする方向の荷重が作用する。
ここで、本実施形態に係る車両用フードヒンジ構造では、図5に示されるように、第一屈曲部50の折れ線50Aが車両平面視で車両前後方向に沿って延在するように設定されているのに対し、第二屈曲部52の折れ線52Aが車両平面視で車両後方へ向けて車幅方向外側(車幅方向一方側)に傾斜するように設定されている。このため、図6及び図7に示されるように、ヒンジベース40が第二屈曲部52の折れ線52Aを起点として曲げ変形すると、この折れ線52Aよりも車両上方側の部位(連結部42を含む部位)は、車幅方向内側へ倒れ込んで車両下方側へ変位しながら(図7参照)、車両後方側に変位し(図6参照)、連結部42の車両後方側かつ車幅方向内側への変位が許容される。
従って、図2に示されるフード16におけるフードヒンジ30付近に車両前方斜め上方側からの荷重入力があった場合には、図6及び図7に示されるように、ヒンジベース40における折れ線52Aよりも車両上方側の部位(連結部42を含む部位)は、ヒンジベース40が第二屈曲部52の折れ線52Aを起点として曲げ変形することによって、車幅方向内側へ倒れ込んで車両下方側へ変位しながら(図7参照)、車両後方側に変位して(図6参照)、衝撃を吸収するので、ヒンジベース40の捩れが抑えられる。これにより、ヒンジベース40の変形荷重が抑えられる。
ここで、対比構造と比較しながら補足説明すると、例えば、ヒンジベースに形成された屈曲部の折れ線(稜線)がいずれも車両前後方向に沿う方向で互いに平行に設定されているような対比構造は、これらの屈曲部の折れ線を起点として曲げ変形した場合、ヒンジベースにおけるヒンジアームとの連結部は車両下方側に変位することになるが、車両後方側へは変位しない。すなわち、この対比構造では、屈曲部の折れ線を起点とした曲げ変形だけでは前記連結部の車両後方側への変位は許容されない。よって、衝突体が真上からフードヒンジ付近に衝突して荷重入力があった場合には、ヒンジベースは捩れずに屈曲部の折れ線を起点として曲げ変形するが、例えば、衝突体が車両前方斜め上方側からフードヒンジ付近に衝突して車両前方斜め上方側からの荷重入力があった場合には、屈曲部の折れ線を起点とした曲げ変形だけでは前記連結部の車両後方側への変位が許容されないためにヒンジベースに不自然な捩れが発生する。
これに対して、本実施形態に係る車両用フードヒンジ構造では、ヒンジベース40が第二屈曲部52の折れ線52Aを起点として曲げ変形した場合、図6に示されるように、連結部42の車両後方側への変位が許容されるので、ヒンジベース40の捩れが抑えられる。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用フードヒンジ構造によれば、図2に示される衝突体60がフードヒンジ30付近に車両前方斜め上方側から衝突した際におけるヒンジベース40の変形荷重を抑えることができる。
また、本実施形態に係る車両用フードヒンジ構造では、図5に示されるように、第二屈曲部52と取付部44とは、連結部42に対してともに車幅方向外側(車幅方向の同じ側)に位置しているが、第二屈曲部52の車幅方向位置は車両前方側へ向けて第一屈曲部50の車幅方向位置に近付けられているので、屈曲形状部48の車両前方側部位で取付部44の車両上方側を覆う面積は抑えられている。このため、ヒンジベース40における取付部44の大きさを抑えて取付部44をコンパクトに設計しても取付部44の取付作業用スペース(ボルト締付け時の工具隙)を確保することができる。また、取付部44の取付孔44A、44Bの配置の自由度も向上する。なお、図中の二点鎖線62は、ボルト締付け用の工具の配置位置を模式的に示したものである。
この点について対比構造と比較しながら補足説明すると、例えば、ヒンジベースにおいて中間支持部に屈曲形状部が形成されかつ当該屈曲形状部における屈曲部とヒンジベースの下端側の取付部とが連結部に対してともに車幅方向外側に位置すると共に、その屈曲部の折れ線が本実施形態の第二屈曲部52の折れ線52Aにおける後端の車幅方向位置に設定されて車両平面視で車両前後方向に沿って延在するような対比構造では、車両平面視で屈曲形状部と取付部との重なる範囲が大きくなる。このため、工具とヒンジベースとの干渉を回避する観点から前記重なる範囲から取付部の締結位置をずらさなければならないので、設計上の制約が大きく、ヒンジの座面を大きめに設計する必要がある。これに対して、本実施形態では、このような点を改善することが可能となる。
さらに、図3に示されるフードヒンジ30の建付け時に、例えば、フード16とフロントフェンダパネル12との見切り部の隙間寸法を調整するために、連結部42に対して車幅方向外側から車幅方向内側へ向かう方向の荷重fが入力された場合、図5に示されるように、この荷重fの入力方向に対して第二屈曲部52の折れ線52Aの延在方向が車両平面視で垂直ではなく斜めに交差する方向となるので、前記荷重fの入力方向に対する剛性(横剛性)が高い。対比構造と比較しながら補足説明すると、中間支持部における車両上下方向の中間部に形成された屈曲部の折れ線が車両平面視で車両前後方向に沿って延在するような対比構造では、フードヒンジの建付け時の前記荷重の入力に対して斜め方向の分力が発生しないので、前記荷重の入力に対する剛性が弱くなりがちになる。これに対して、本実施形態の構造では、フードヒンジ30の建付け時の前記荷重の入力に対して斜め方向の分力が発生するので、前記対比構造に比べて前記荷重の入力に対する剛性が高くなる。
(実施形態の補足説明)
なお、上記一実施形態では、図2等に示されるように、ヒンジベース40には、第二傾斜部46Bと取付部44との間に縦壁部46Cが設けられているが、例えば、上記一実施形態の変形例として、図8に示されるように、縦壁部46C(図2等参照)がないような構成でもよい。なお、図8は、車体前部右側における車両正面視の縦断面図(上記一実施形態の図3に相当する断面図)である。このような変形例の構成によっても、前述した一実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
また、図5に示されるように、上記一実施形態では、ピボット位置Pの車幅方向位置に対して折れ線52Aの前端の車幅方向位置が若干オフセットしている(オフセット量がL1とされている)が、車両用フードヒンジ構造は、例えば、ピボット位置Pの車幅方向位置に対して第二屈曲部の折れ線の前端の車幅方向位置がオフセットしていない(オフセット量が0とされた)構成としてもよい。
さらに、上記実施形態では、ヒンジベース40は、屈曲形状部48が車両正面視で車幅方向外側へ屈曲されることで第二屈曲部52が連結部42よりも車幅方向外側に位置すると共に、第二屈曲部52の折れ線52Aが車両平面視で車両後方へ向けて車幅方向外側に傾斜するように設定されており、衝突時に第二屈曲部52の折れ線52Aを起点とした曲げ変形によってヒンジベース40の上部を車幅方向内側へ倒れ込ませる観点からはこのような構成が好ましいが、ヒンジベースは、例えば、屈曲形状部が車両正面視で車幅方向内側へ屈曲されることで第二屈曲部が連結部よりも車幅方向内側に位置すると共に、第二屈曲部の折れ線が車両平面視で車両後方へ向けて車幅方向内側に傾斜するように設定されてもよい。また、そのような構成において、第二屈曲部と取付部とが、連結部に対してともに車幅方向内側(車幅方向の同じ側)に位置してもよい。
なお、請求項1の「第一屈曲部の折れ線が車両平面視で車両前後方向に沿って延在する」の概念には、上記実施形態のように、「第一屈曲部の折れ線が車両平面視で車両前後方向に平行に延在する」場合が含まれる他、「第一屈曲部の折れ線が車両平面視で車両前後方向に対して完全に平行ではないが実質的に平行と把握される方向に延在する」場合も含まれる。
16 フード
24 エプロンアッパメンバ(車体側部材)
28A ボルト(締結部材)
30 フードヒンジ
32 ヒンジアーム
34 一端部
36 他端部
40 ヒンジベース
42 連結部
44 取付部
46 中間支持部
48 屈曲形状部
50 第一屈曲部
50A 第一屈曲部の折れ線
52 第二屈曲部
52A 第二屈曲部の折れ線

Claims (3)

  1. 一端部がフードに取り付けられたヒンジアームと、
    車体側部材に取り付けられ、前記ヒンジアームの他端部と連結されて当該他端部を車幅方向の軸回りに相対回転可能に支持する連結部と、前記連結部と前記車体側部材への取付部とを車両上下方向に繋ぐ中間支持部と、を備えたヒンジベースと、を有し、
    前記中間支持部に車両正面視で車幅方向一方側へ屈曲された屈曲形状部が形成されかつ前記屈曲形状部と前記連結部側との接続部位に第一屈曲部が形成されると共に前記屈曲形状部の屈曲部位には前記連結部よりも前記車幅方向一方側に位置する第二屈曲部が形成されており、
    前記第一屈曲部の折れ線が車両平面視で車両前後方向に沿って延在するのに対して前記第二屈曲部の折れ線が車両平面視で車両後方へ向けて前記車幅方向一方側に傾斜しかつ前記ヒンジベースの前記取付部に設けられる締結部材と車両平面視で重ならない位置に設定されている車両用フードヒンジ構造。
  2. 前記屈曲形状部が車両正面視で車幅方向外側へ屈曲されることで前記第二屈曲部が前記連結部よりも前記車幅方向外側に位置すると共に、前記第二屈曲部の折れ線が車両平面視で車両後方へ向けて車幅方向外側に傾斜するように設定されている請求項1記載の車両用フードヒンジ構造。
  3. 前記第二屈曲部と前記取付部とは、前記連結部に対して車幅方向の同じ側に位置している請求項1又は請求項2に記載の車両用フードヒンジ構造。
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