JP5402550B2 - 低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法 - Google Patents

低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5402550B2
JP5402550B2 JP2009259765A JP2009259765A JP5402550B2 JP 5402550 B2 JP5402550 B2 JP 5402550B2 JP 2009259765 A JP2009259765 A JP 2009259765A JP 2009259765 A JP2009259765 A JP 2009259765A JP 5402550 B2 JP5402550 B2 JP 5402550B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pearlite
filling
seal box
ball
ball valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009259765A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011106501A (ja
Inventor
秀樹 松岡
英幸 田附
一幸 渋谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2009259765A priority Critical patent/JP5402550B2/ja
Publication of JP2011106501A publication Critical patent/JP2011106501A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5402550B2 publication Critical patent/JP5402550B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

本発明は、低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法に関する。
LNG等の低温液化ガスを貯蔵する二重殻地上低温タンクは、グランド上に設けられて低温液化ガスを貯蔵する内槽と、この内槽を覆う外槽とを備えて構成されている(例えば、特許文献1参照)。このような低温タンクでは、内槽内の低温液化ガスを保冷する目的で、内槽の側壁部と外槽の側壁部との間に、保冷材として粒状のパーライトを充填している。
保冷材は、通常は低温タンクの施工時に充填される。すなわち、外槽の屋根部の外周部(屋根部の側壁部近傍部分となる肩部)に、予めパーライトを充填するためのパーライト充填管(パーライトノズル)を設けておき、内槽に低温液化ガスを入れて貯蔵する前に、このパーライト充填管から内槽の側壁部と外槽の側壁部との間にパーライトを充填しておく。
ところが、このようにしてパーライトを充填した後、内槽内に低温液化ガスを入れて貯蔵すると、この低温液化ガスの冷熱によって内槽が収縮し、この内槽の側壁部と外槽の側壁部との間の隙間が拡がる。すると、この隙間に充填されていたパーライトは時間の経過に連れて徐々に沈下していき、ついにはこれら内槽と外槽との間の上端部、すなわち外槽の屋根部近傍部に、パーライトが存在しない空洞部が形成されてしまう。なお、このような空洞部の形成は、パーライトが経年変化することで粒子が小さくなり、かさ密度が大きくなることによっても起こる。
このようにして空洞部が形成されると、この空洞部での保冷効果が著しく低下するため、内槽内に貯蔵された低温液化ガスの冷熱が、この空洞部を介して外槽から放出される。すると、この空洞部に対応する外槽の側壁部では、冷熱の放出によって結露が起こり、時には、苔が生えることで外観が損なわれ、さらには、外槽の外面の塗装が剥離するなどの問題を生じていた。
そこで、従来では、このような空洞部に起因する問題を無くすため、内槽内に低温液化ガスを貯蔵した状態、すなわち低温タンクを運転した状態で、前記パーライト充填管から不足分のパーライトを充填する、パーライトの増し充填を行っている。
すなわち、従来ではパーライトを増し充填する際、まず、パーライト充填管を覆った状態で、外槽の屋根部にグローブ付きのシールボックスを気密に取り付ける。これは、内槽には蓋が取り付けられているものの、この蓋は内槽を気密に封止するものではないため、低温液化ガスの一部が気化して内槽と外槽との間にLNG等の気体が例えば1500mmAq〜2000mmAq程度の圧で充満しているからである。つまり、パーライト充填管からパーライトを充填すべく、単にこれを開いてしまっては、低温タンクの外槽内の内圧と大気圧との差によって低温タンク内のLNG等の気体が噴出してしまうからである。
したがって、従来では前述したようにグローブ付きのシールボックスを取り付け、続いてこのシールボックス内に窒素を充填して該シールボックス内と低温タンク内とをほぼ同圧にし、その状態でグローブを利用してパーライト充填管の開口を閉止している閉止フランジを取り外す。次に、予めシールボックス内に用意しておいたボール弁を、グローブを利用してパーライト充填管の開口部に取り付け、この開口部を閉止する。次いで、シールボックスを屋根部から取り外し、前記ボール弁にパーライト充填装置を装着する。その後、ボール弁を開いてパーライト充填装置よりパーライト充填管内にパーライトを充填し、内槽の側壁部と外槽の側壁部との間にパーライトを増し充填する。
特開平8−121697号公報
しかしながら、前記のグローブを利用したシールボックス内での作業は、その内圧が高いことなどから非常に困難である。また、シールボックスには内部を見るための覗き窓があるものの、十分な視野が確保されるとはいえず、したがって作業時の姿勢が不自然になることなどにより、作業が益々困難になっている。そして、このように困難な状況で、特にグローブを利用してパーライト充填管の開口部にボール弁を取り付けるのは、このボール弁を開口部に気密に取り付ける必要上多数組のボルトとナットを用いることなどから、非常に困難な作業になっている。しかも、このようなパーライトの増し充填を行うためのパーライト充填管は、一基の低温タンクに数十本(例えば72本)も設けられている。したがって、全てのパーライト充填管に対して前記の作業を行うため、この増し充填作業が非常に繁雑で困難になっており、その改善が強く望まれている。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、特にパーライト充填管の開口部にボール弁を取り付ける作業を改善し、これによってパーライトの増し充填作業を容易にした、低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法を提供することにある。
本発明の低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法は、内槽と該内槽の側壁部及び屋根部を覆う外槽とを有し、前記内槽内に低温液化ガスを貯蔵し、前記内槽の側壁部と前記外槽の側壁部との間に粒状のパーライトを充填し、前記外槽の屋根部に、前記内槽の側壁部と前記外槽の側壁部との間に通じるパーライト充填管を備えてなる運転中の低温タンクに対して、前記パーライト充填管より前記内槽の側壁部と前記外槽の側壁部との間に粒状のパーライトを増し充填するに際して、
前記パーライト充填管を覆ってグローブ付きのシールボックスを前記外槽の屋根部に取り付けるとともに、該シールボックス内にガス供給用のホースを備えたテストボールを収容しておく工程と、
前記シールボックス内に不活性ガスを供給して加圧し、この加圧状態のもとで前記グローブを利用して前記パーライト充填管の開口を閉止する閉止フランジを取り外す工程と、
前記グローブを利用して前記テストボールを前記パーライト充填管の開口内に入れ、続いて前記シールボックスの外から前記ホースを介して前記テストボール内にガスを充填することにより、該テストボールを膨らませて前記パーライト充填管の開口を閉塞する工程と、
前記シールボックスを前記外槽の屋根部から取り外し、続いて前記パーライト充填管の開口部にボール弁を取り付けるとともに、該ボール弁を開状態にして前記テストボールのホースを該ボール弁に通しておく工程と、
前記ホースを介して前記テストボール内のガスを流出させ、該テストボールを縮ませて前記ボール弁から取り出し、続いて該ボール弁を閉じる工程と、
前記ボール弁にパーライト充填装置を装着し、その後該ボール弁を開いて前記パーライト充填装置より前記パーライト充填管内にパーライトを充填し、前記内槽の側壁部と前記外槽の側壁部との間にパーライトを増し充填する工程と、
を備えたことを特徴としている。
この低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法によれば、シールボックス内にてパーライト充填管の開口をテストボールで閉塞し、この状態でシールボックスを外槽の屋根部から取り外し、その状態、すなわちシールボックスが無い大気圧下で、パーライト充填管の開口部にボール弁を取り付けるようにしたので、このボール弁の取り付けが、シールボックス内で行う従来に比べて格段に容易になる。
また、低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法においては、前記パーライト充填管を覆ってグローブ付きのシールボックスを前記外槽の屋根部に取り付ける工程に先立ち、前記パーライト充填管の開口フランジに締結手段で固定されて該パーライト充填管の開口を閉止している閉止フランジを、万力で前記開口フランジに固定し、その後前記締結手段を外して前記万力のみで閉止フランジを開口フランジに固定しておく工程を、有するのが好ましい。
このようにすれば、シールボックス内にてグローブを利用してパーライト充填管の開口を閉止する閉止フランジを取り外す工程の際、単に万力を外すだけで閉止フランジを取り外すことができ、したがってこの閉止フランジの取り外し作業が非常に容易になる。また、閉止フランジを万力で固定し、その後締結手段を外す作業については、大気圧下で行うため、容易に行うことができる。
また、低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法において、前記パーライト充填管を覆ってグローブ付きのシールボックスを前記外槽の屋根部に取り付ける工程では、該シールボックス内にガス供給用のホースを備えたテストボールを収容しておく際、該テストボールのホースを該シールボックスの外に引き出しておくのが好ましい。
このようにすれば、テストボールにグローブを利用してシールボックス内からホースをシールボックス外に引き出す作業が不要になり、作業性が良好になるとともに、テストボール内へのガスの充填を迅速に行うことができる。
また、低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法において、前記テストボールを縮ませて前記ボール弁から取り出し、続いて該ボール弁を閉じる工程では、前記テストボールを縮ませる前に、前記ボール弁に前記テストボールより小径の孔を有する管体を取り付けておくのが好ましい。
このようにすれば、テストボールを縮ませてこれをボール弁から取り出す際、パーライト充填管内と大気圧との間の圧力差によってテストボールが不測に飛び出した際、これを前記管体によって捕捉することができる。
本発明の低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法にあっては、ボール弁の取り付けを従来に比べて格段に容易にしたので、パーライトの増し充填作業そのものを従来に比べて容易にすることができ、これによって増し充填作業に要する時間を短縮し、コストの低減化を図ることができる。
本発明に係る低温タンクの概略構成を示す側断面図である。 閉止フランジを万力で固定した状態を示す図である。 シールボックスの概略構成図であり(a)は側面図、(b)は平面図である。 テストボールの概略構成を示す図である。 テストボールでパーライト充填管を閉塞した状態を示す側面図である。 パーライト充填管にボール弁を取り付けた状態を示す側面図である。 ボール弁上に管体を取り付けた状態を示す側面図である。
以下、本発明の低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法を詳しく説明する。
まず、本発明に係る低温タンクについて、図1を参照して説明する。図1中符号1は、LNG等の低温液化ガス(本実施形態ではLNGとする)を貯蔵する二重殻地上低温タンク(以下、低温タンクと記す)である。
この低温タンク1は、グランド2上に設けられたもので、低温液化ガス(LNG)Lを貯蔵する金属製(例えば鉄製)の内槽3と、この内槽3を覆うコンクリート製の外槽4とを備えて構成されたものである。すなわち、グランド2上にコンクリート製の基礎床版5が据え付けられ、該基礎床版5上に、底板部4aと側壁部4bと屋根部4cとからなる外槽4が設置され、さらに、該外槽4内の底板部4a上に、底板部3aと側壁部3bとからなる内槽3が、底部保冷材6を介して設置されている。
なお、内槽3には、その上部開口を覆って蓋体7が被着されており、したがってこの蓋体7は、内槽3の屋根部となっている。ただし、この蓋体7は、例えば薄いアルミニウム板からなり、内槽3の上部開口を気密に封止することなく、単にこれを覆って設けられたものである。よって、内槽3と外槽4との間、すなわち低温タンク1内には、LNGの気体が例えば1500mmAq〜2000mmAq程度の圧で充満しており、これによって低温タンク1の内圧は、大気圧に比べて1500mmAq〜2000mmAq程度高くなっている。
蓋体7の上には、軽量な保冷材としてグラスウール8が敷設されている。また、内槽3の側壁部3bの上方には、仕切り壁9が外槽4の屋根部4cよりカーテン状に吊り下げられており、これによって蓋体7上と内槽3の外側とが区画されている。
内槽3の側壁部3bと外槽4の側壁部4bとの間には、例えば1m程度の隙間が形成されており、この隙間には、保冷材として粒状のパーライト9が充填されている。
なお、このパーライト9は、前述したように低温タンク1の施工時に後述するパーライント充填管10から充填されており、したがって充填時には、図1における外槽4の屋根部4c近傍にまで充填されている。
外槽4の屋根部4cには、その外周部、すなわち前記内槽3の側壁部3bと外槽4の側壁部4bとの間の隙間に対応する肩部に、パーライトを充填するためのパーライト充填管(パーライトノズル)10が設けられている。このパーライト充填管10は、一基の低温タンク1に対して、等間隔で数十本(例えば72本)設けられている。また、このパーライト充填管10には、その上部開口部に開口フランジ11が形成され、さらにこの開口フランジ11には、ボルトとナットとからなる複数組の締結手段13によって閉止フランジ12が固定されている。これにより、パーライト充填管10の上部開口は閉止フランジ12によって気密に閉止させられている。
なお、外槽4の屋根部4c、及び内槽3を覆う蓋体7には、図示しないものの、外部から内槽3内に低温液化ガスを供給するための供給管が、これらを貫通して設けられている。
このような構成からなる低温タンク1にあっては、前述したように施工後パーライトを充填した後、さらに内槽3に低温液化ガスを入れて貯蔵し該低温タンク1を運転すると、内槽3は金属製であることから、この低温液化ガスの冷熱によって収縮し、この内槽3の側壁部3bと外槽4の側壁部4bとの間の隙間が拡がる。すると、この隙間に充填されていたパーライト9は徐々に沈下し、これら内槽3と外槽4との間の上端部、前記パーライト充填管10の下方にパーライト9が存在しない空洞部14が形成されてしまう。なお、このような空洞部14の形成は、パーライト9が経年変化することで粒子が小さくなり、かさ密度が大きくなることによっても起こる。また、このような空洞部14の形成は、これに対応する外槽4の側壁部4bの外面に結露が起こり、苔が生えたりすることから、外部から容易に確認することができる。
そこで、このように空洞部14の形成を確認したら、低温タンク1に低温液化ガスを貯蔵した状態、すなわち該低温タンク1を運転した状態で、パーライト9の増し充填を行う。
まず、パーライト充填管10の開口フランジ11に締結手段13で固定されている閉止フランジ12を、図2に示すように複数(例えば4個)の万力15で締め、その後、締結手段13(図示せず)を構成するボルト(スタッドボルト)とナットとを取り外す。これにより、閉止フランジ12を、万力15のみで開口フランジ11に固定し、パーライト充填管10の開口を閉止する。ここで、このようにボルト(スタッドボルト)とナットからなる締結手段を取り外す作業は、大気圧下で行うため十分容易になっている。なお、このようにして万力15のみで開口フランジ11に固定した際には、開口フランジ11と閉止フランジ12との間に石鹸水を塗布し、低温タンク1内の低温液化ガスの気化分の漏れが無いことを確認する。
次に、このパーライト充填管10を覆って、図3(a)に示すようにシールボックス20を外槽4の屋根部4cに取り付ける。シールボックス20は、パーライト充填管10を通過させてこれを内部に収容するための開口20aを有した箱状のもので、側面図である図3(a)、及び平面図である図3(b)に示すように、その側面及び上面にそれぞれ覗き窓21を形成し、さらに、対向する側面にそれぞれ1対ずつ、計2対のグローブ22を取り付けたものである。なお、図3(a)においては、グローブ22の記載を省略している。
また、このシールボックス20には、図3(a)に示すように、その内部に窒素(不活性ガス)を供給するための配管系23が着脱可能に取り付けられている。この配管系23は、シールボックス20側から順に、圧力計24、流量計25、仕切弁26、減圧弁27を備えたもので、さらに減圧弁27の上流側に、ガスシリンダーからなる窒素源28が取り付けられるようになっている。このような構成のもとに配管系23は、窒素源28から圧送される窒素を、減圧弁27によって所定圧に減圧調整することにより、仕切弁26を経てシールボックス20内に所定流量、所定圧で供給するようになっている。その際、流量計25によって流量が所定流量となるように確認し、さらに圧力計24で所定圧となるように確認することができるようになっている。
また、このシールボックス20には、安全弁29、及び別の仕切弁30が取り付けられており、さらに、図示しないものの、後述するテストボールのホースを気密に通す、貫通穴が形成されている。
そして、このような構成からなるシールボックス20を外槽4の屋根部4cに取り付けるに際しては、その開口20aと屋根部4cとの間にパッキン(図示せず)を設けておき、十分な気密性を確保しておく。
また、このようにしてシールボックス20を屋根部4cに取り付け、パーライト充填管10を覆う際には、このシールボックス20内に、図4に示すようなテストボール40を収容しておく。
テストボール40は、膨縮可能に形成された風船状のもので、その口部40aにホース41を着脱可能に連結するように構成された公知のものである。すなわち、このテストボール40は、ホース41を取り付けた後、ポンプ等によってこのホース41を介してテストボール41に空気を充填し、膨らませることができるようになっている。また、ホース41のテストボール41と反対の側の口部には、栓42aを備えたヘッドコックホース42が着脱可能に連結されており、テストボール41を膨らませた後、この栓42aを閉じることによってテストボール40の膨らんだ状態が保持されるようになっている。さらに、前記栓42aを開くことにより、テストボール41内の空気を流出させ、テストボール41を縮めることができるようになっている。
また、このようなテストボール40を前記シールボックス20内に収容しておく際には、このテストボール20に連結したホース41を、シールボックス20に形成された貫通孔(図示せず)に気密に挿通して、外に引き出しておく。そして、シールボックス20の外でホース41に前記ヘッドコックホース42を接続しておくとともに、このヘッドコックホース42にポンプ等の空気供給手段(図示せず)を接続しておく。なお、このようにテストボール40をシールボックス20内に収容しておく際には、テストボール40は空気を充填することなく、縮めた状態にしておく。
次に、作業者は両手を前記グローブ22に入れ、これによってグローブ22をシールボックス20内に差し入れる。そして、この状態で図3(a)に示した配管系23よりシールボックス20内に窒素を供給し、シールボックス20内を低温タンク1内と同程度の圧、すなわち大気圧に比べて1500mmAq〜2000mmAq程度高くなるように加圧する。
そして、このように加圧した状態のもとで、グローブ22に差し入れた手でこのグローブ22を利用して、パーライト充填管10の開口を閉止している閉止フランジ12を取り外す。その際、閉止フランジ12は図2に示したように万力15で締められているだけであるので、従来のようにボルトとナットからなる締結手段を外す場合に比べ、その作業が格段に容易になっている。
このようにして閉止フランジ12を外したら、引き続きグローブ22を利用しつつ、シールボックス20内に収容しておいたテストボール40をパーライト充填管10の開口内(孔10a内)に入れる。そして、シールボックス20外において予め前記ホース41にヘッドコックホース42を介して接続したポンプ等の空気供給手段(図示せず)を用いて、テストボール40内に空気を充填する。これにより、図5に示すようにテストボール40を膨らませ、パーライト充填管10の開口(孔10a)を閉塞する。また、このようにパーライト充填管10の開口(孔10a)をテストボール40で閉塞したら、その状態でヘッドコックホース42の栓42aを閉じ、テストボール40を膨らんだ状態に保持する。
次いで、配管系23あるいは仕切弁30を利用して、シールボックス20内を徐々に大気圧に戻す。その際、テストボール40がパーライト充填管10の内外の圧力差で外れないことを確認し、また、低温タンク1からの低温液化ガスの気化成分の漏れがないことも確認する。そして、これらについて支障がないことを確認したら、シールボックス20を外槽4の屋根部4cから取り外す。その際、ヘッドコックホース42から前記空気供給手段を外しておき、ヘッドコックホース42やホース41をシールボックス20から取り外す。
続いて、図6に示すようにテストボール40を詰めたパーライト充填管10の開口フランジ11(開口部)に、公知のボール弁45の一方の側を取り付け、スタッドボルトとナットからなる締結手段(図示せず)によって固定する。その際、ボール弁45を開状態にしておき、前記テストボール40に連結するホース41、ヘッドコックホース42を該ボール弁45に通し、他方側から引き出しておく。このようなボール弁45の取り付け作業は、従来ではシールボックス内にてグローブを利用して行っていたのに対し、本実施形態では、シールボックス20が無い大気圧下で行えるので、従来に比べて格段に容易になっている。
また、このようにしてボール弁45を取り付けたら、図7に示すようにこのボール弁45の他方の側に管体47を取り付け、スタッドボルトとナットからなる締結手段によって固定する。管体47としては、前記パーライト充填管10の内径と同じ内径のものが用いられる。この管体47には、特に外側(ボール弁45側と反対の側)に、管体47の内径に比べて十分に小さい内径の孔48を形成した、フランジ49が設けられている。このような構成の管体47を用いることにより、後工程でテストボール40が不測に飛び出しても、この管体47のフランジ49によってこれを捕捉できるようにする。なお、このようにして管体47を取り付けた際、前記テストボール40に連結するホース41、ヘッドコックホース42については、この管体47の内部孔47a内に通し、フランジ49の孔48から引き出しておく。
次いで、ヘッドコックホース42の栓42aを僅かに開き、ホース41を介してテストボール40内の空気を少しずつ流出させる。これにより、テストボール41を縮ませる。そして、ホース41(ヘッドコックホース42)を引っ張り、開いた状態のボール弁45の孔内にテストボール41を通過させ、これから取り出す(引き抜く)。その際、テストボール40が不測に飛び出しても、前記管体47によってこれを捕捉できるようになっている。
このようにしてテストボール40をボール弁45から取り出し、管体47側に至らしめたら、直ちにボール弁45を閉じる。
次いで、従来と同様にしてボール弁45にパーライト充填装置(図示せず)を装着する。そして、ボール弁45を開き、パーライト充填装置よりパーライト充填管10内にパーライトを充填し、内槽3の側壁部33bと外槽4の側壁部4bとの間にパーライトを増し充填する。
増し充填作業が終了したら、ボール弁45を閉じ、パーライト充填装置を取り外す。また、ボール弁45については、再度シールボックス20を用いて取り外してもよいが、次回の増し充填作業に備え、取り付けたままにしておいてもよい。
このようなパーライトの増し充填方法にあっては、シールボックス20内にてパーライト充填管10の開口をテストボール40で閉塞し、この状態でシールボックス20を外槽4の屋根部4bから取り外し、その状態、すなわちシールボックス20が無い大気圧下で、パーライト充填管10の開口部にボール弁45を取り付けるようにしたので、このボール弁45の取り付けを、シールボックス20内で行う従来に比べて格段に容易にすることができる。したがって、パーライトの増し充填作業そのものを従来に比べて容易にすることができ、これによって増し充填作業に要する時間を短縮し、コストの低減化を図ることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、パーライト充填管10にボール弁45を取り付けた後、管体47を取り付けることなく、直接テストボール40を取り出すようにしてもよい。
また、シールボックスの構造やこれに付属する配管系等については、前記実施形態のものに限定されることなく、適宜なものが使用可能である。
さらに、テストボールとこれに付属するホース等についても、前述した機能を有するものであれば、任意のものが使用可能である。
1…低温タンク、3…内槽、3a…底板部、3b…側壁部、4…外槽、4a…底板部、4b…側壁部、4c…屋根部、7…蓋体、9…パーライト、10…パーライト充填管、11…開口フランジ、12…閉止フランジ、13…締結手段、14…空洞部、15…万力、20…シールボックス、21…覗き窓、22…グローブ、23…配管系、40…テストボール、41…ホース、42…ヘッドコックホース、45…ボール弁、47…管体、L…低温液化ガス(LNG)

Claims (4)

  1. 内槽と該内槽の側壁部及び屋根部を覆う外槽とを有し、前記内槽内に低温液化ガスを貯蔵し、前記内槽の側壁部と前記外槽の側壁部との間に粒状のパーライトを充填し、前記外槽の屋根部に、前記内槽の側壁部と前記外槽の側壁部との間に通じるパーライト充填管を備えてなる運転中の低温タンクに対して、前記パーライト充填管より前記内槽の側壁部と前記外槽の側壁部との間に粒状のパーライトを増し充填するに際して、
    前記パーライト充填管を覆ってグローブ付きのシールボックスを前記外槽の屋根部に取り付けるとともに、該シールボックス内にガス供給用のホースを備えたテストボールを収容しておく工程と、
    前記シールボックス内に不活性ガスを供給して加圧し、この加圧状態のもとで前記グローブを利用して前記パーライト充填管の開口を閉止する閉止フランジを取り外す工程と、
    前記グローブを利用して前記テストボールを前記パーライト充填管の開口内に入れ、続いて前記シールボックスの外から前記ホースを介して前記テストボール内にガスを充填することにより、該テストボールを膨らませて前記パーライト充填管の開口を閉塞する工程と、
    前記シールボックスを前記外槽の屋根部から取り外し、続いて前記パーライト充填管の開口部にボール弁を取り付けるとともに、該ボール弁を開状態にして前記テストボールのホースを該ボール弁に通しておく工程と、
    前記ホースを介して前記テストボール内のガスを流出させ、該テストボールを縮ませて前記ボール弁から取り出し、続いて該ボール弁を閉じる工程と、
    前記ボール弁にパーライト充填装置を装着し、その後該ボール弁を開いて前記パーライト充填装置より前記パーライト充填管内にパーライトを充填し、前記内槽の側壁部と前記外槽の側壁部との間にパーライトを増し充填する工程と、
    を備えたことを特徴とする低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法。
  2. 前記パーライト充填管を覆ってグローブ付きのシールボックスを前記外槽の屋根部に取り付ける工程に先立ち、
    前記パーライト充填管の開口フランジに締結手段で固定されて該パーライト充填管の開口を閉止している閉止フランジを、万力で前記開口フランジに固定し、その後前記締結手段を外して前記万力のみで閉止フランジを開口フランジに固定しておく工程を、有することを特徴とする請求項1記載の低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法。
  3. 前記パーライト充填管を覆ってグローブ付きのシールボックスを前記外槽の屋根部に取り付ける工程では、該シールボックス内にガス供給用のホースを備えたテストボールを収容しておく際、該テストボールのホースを該シールボックスの外に引き出しておくことを特徴とする請求項1又は2に記載の低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法。
  4. 前記テストボールを縮ませて前記ボール弁から取り出し、続いて該ボール弁を閉じる工程では、前記テストボールを縮ませる前に、前記ボール弁に前記テストボールより小径の孔を有する管体を取り付けておくことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法。
JP2009259765A 2009-11-13 2009-11-13 低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法 Expired - Fee Related JP5402550B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009259765A JP5402550B2 (ja) 2009-11-13 2009-11-13 低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009259765A JP5402550B2 (ja) 2009-11-13 2009-11-13 低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011106501A JP2011106501A (ja) 2011-06-02
JP5402550B2 true JP5402550B2 (ja) 2014-01-29

Family

ID=44230205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009259765A Expired - Fee Related JP5402550B2 (ja) 2009-11-13 2009-11-13 低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5402550B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210030170A (ko) * 2019-09-09 2021-03-17 한국가스공사 Lng 저장탱크 운영설비 보수 방법

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6327002B2 (ja) * 2014-06-20 2018-05-23 株式会社Ihi 仕切弁用漏れ検知装置
CN114151718A (zh) * 2021-10-21 2022-03-08 海洋石油工程股份有限公司 一种全容式超低温常压液氢储罐
CN114508689B (zh) * 2021-12-27 2024-02-02 中海石油气电集团有限责任公司 一种大容积lng储罐投运前珍珠岩补填充方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59231296A (ja) * 1983-06-10 1984-12-25 Mitsui Constr Co Ltd 二重殻低温タンクにおける保冷材の追加充填方法
JPS6078200A (ja) * 1983-10-03 1985-05-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 低温二重殻タンクの保冷材追加充填方法
JPS636300A (ja) * 1986-06-26 1988-01-12 Kawasaki Heavy Ind Ltd 二重殻低温タンクの内部点検用ロボツト搬入方法
JPH0560299A (ja) * 1991-08-30 1993-03-09 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 低温タンクのバルブ修理装置
JPH08121697A (ja) * 1994-10-20 1996-05-17 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 低温タンク屋根部のパーライト粒補給方法
JP3697750B2 (ja) * 1995-09-05 2005-09-21 石川島播磨重工業株式会社 低温タンク頂部配管の2次シール装置およびその装置を利用した弁交換方法
JPH0979421A (ja) * 1995-09-13 1997-03-25 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 弁の交換装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210030170A (ko) * 2019-09-09 2021-03-17 한국가스공사 Lng 저장탱크 운영설비 보수 방법
KR102263242B1 (ko) * 2019-09-09 2021-06-14 한국가스공사 Lng 저장탱크 운영설비 보수 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011106501A (ja) 2011-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5402550B2 (ja) 低温タンクの保冷用パーライトの増し充填方法
US3396539A (en) Vapor barrier means for underground storage system
CN104713684B (zh) 蓄压器的超低温检漏试验方法
JP6418680B2 (ja) 液化水素移送システム
BRPI0803020A2 (pt) tanque para conter um lìquido criogênico, e, método de armazenagem de um lìquido criogênico em um tanque
JP2001525528A (ja) 低温蒸留ユニット用のコールドボックス
CN108168828B (zh) 一种运用lng燃料船燃气双壁管破损模拟箱的模拟方法
KR101471152B1 (ko) 극저온 액화가스 저장탱크의 성능테스트 장치 및 성능테스트 방법
WO2014149060A1 (en) High pressure fuel tank
JPH0726785B2 (ja) 簡易液体窒素製造装置
JPS636300A (ja) 二重殻低温タンクの内部点検用ロボツト搬入方法
JPH11294682A (ja) アイスプラグ施工方法及び施工装置
CN109958817A (zh) 一种水利防冻阀门
KR101743582B1 (ko) 해양 구조물용 방화 댐퍼의 구동 장치
JP2006242309A (ja) 逆流防止監視付きガス供給システムおよびその使用方法
JPH11166694A (ja) メンブレン式低温貯槽
JP6423230B2 (ja) ローディングアーム用緊急離脱システム
JP3186986U (ja) 封止部材
US20090000333A1 (en) Assembly of a plant for gas separation
JPS6246430B2 (ja)
KR102263242B1 (ko) Lng 저장탱크 운영설비 보수 방법
WO2004055425A1 (en) A method of sealing a pipeline
JP3186986U7 (ja)
JPS5836957Y2 (ja) 低温液化ガス貯蔵設備
CN109027521A (zh) 一种新型防冻阀门

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131014

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5402550

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees