JP5401772B2 - 発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、励起光源と、波長変換部材と、光ファイバと、を有する発光装置に関する。また、該発光装置と、撮像部材とを有する内視鏡装置に関する。
従来、生体内部を観察したり、また観察しながら治療したりするための内視鏡装置が広く使用されている。内視鏡は極めて細い光ファイバで構成されているが、そのファイバに光を送り、胃の中などを照明するための光源として使用されている。細いファイバを効率よく照明するために、高い輝度が必要である。また、照明された画像を目で見ながら患部を診断するため、色の情報は重要である。このため、自然光に近い光源が必要である。さらに、光源を点灯してからの患者の待ち時間を少なくするため、瞬時に点灯・安定する光源が必要である。このことから従来は、光源にキセノンランプやメタルハライドランプを使用している。
しかし、キセノンランプやメタルハライドランプは鮮やかな色味を実現することができず、発光色が安定するまでに時間がかかる、瞬時再点灯できないなどの問題を有している。このため、キセノンランプやメタルハライドランプに代わるものとして発光素子を用いたものが使用されている。
発光素子を用いた発光装置は、小型で電力効率が良く鮮やかな色の発光をする。また、該発光素子は、半導体素子であるため球切れなどの心配がない。さらに初期駆動特性が優れ、振動やオン・オフ点灯の繰り返しに強いという特徴を有する。このような優れた特性を有するため、発光ダイオード素子(LED)、レーザダイオード素子(LD)などの半導体発光素子を用いる発光装置は、各種の光源として利用されている。内視鏡装置は医療用途なので、非常に高い信頼性、確実な点灯性が点灯装置に要求されている。また手術中にランプが消えてしまうことは許されない。
例えば、図12に示す従来の内視鏡装置100は、照明ユニット110における白色光源111が、赤色半導体レーザ111a、緑色半導体レーザ111b及び青色半導体レーザ111cを備え、それぞれの半導体レーザは干渉の少ない複数の波長λのスペクトル分布を有するマルチ縦モードの光を射出するものとし、また、GaN系半導体レーザ114も、干渉の少ないマルチ縦モードの励起光を射出するものである(例えば、特許文献1参照)。この内視鏡装置は、赤色半導体レーザ111a、緑色半導体レーザ111b及び青色半導体レーザ111cの光の三原色による光の混合を利用して白色光を実現している。半導体レーザは、発光ダイオードよりも発光強度が極めて高いため、照度の高い内視鏡装置を実現している。
特開2002−95634号公報
しかし、半導体レーザは発光ダイオードに比べて半値幅が狭いため、赤色半導体レーザ111a、緑色半導体レーザ111b及び青色半導体レーザ111cを用いて白色光源111を実現する従来の内視鏡装置では各半導体レーザの強度が異なることにより色調バラツキが生じやすく、色再現性に乏しいという問題を招く。また、従来の内視鏡装置は少なくとも3種類の半導体レーザを要するため、所定の白色光を得るにはそれぞれの半導体レーザの出力を制御しなければならず、その調整が困難であるという問題を招く。また、半導体レーザは発光ダイオードに比べて視野角が狭く、正面方向の発光強度が極めて高いため、白色光であっても半導体レーザのわずかな配置ズレによって異なる色調を有するという問題も生じる。さらに、演色性の高い内視鏡装置が求められているが、従来の内視鏡装置では演色性の高いものを実現することができないという問題もある。
以上のことから、本発明は、色調バラツキの少ない色再現性に富む発光装置を提供すること、任意の色を発光する発光装置を提供すること、演色性の高い発光装置を提供することを目的とする。
上記の問題点を解決すべく、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに到った。
本発明は、励起光を射出する励起光源と、励起光源から射出される励起光を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光を放出する波長変換部材と、一端に該励起光源を備え、他端に該波長変換部材を備え、断面の中心部(コア)の屈折率を周辺部(クラッド)より高くして該励起光源から射出される励起光を該波長変換部材へ導出する光ファイバとを有し、前記波長変換部材は、蛍光物質を含み、該波長変換部材は、250℃での輝度維持率が、室温での輝度維持率に対して50%以上、または、300℃での輝度維持率が、室温での輝度維持率に対して30%以上である発光装置に関する。
また、本発明は、励起光を射出する励起光源と、該励起光源から射出される励起光を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光を放出する波長変換部材と、断面の中心部(コア)の屈折率を周辺部(クラッド)より高くして該波長変換部材から放出される照明光を外部へ導出する光ファイバとを有し、前記波長変換部材は、蛍光物質を含み、該波長変換部材は、250℃での輝度維持率が、室温での輝度維持率に対して50%以上、または、300℃での輝度維持率が、室温での輝度維持率に対して30%以上である発光装置に関する。
本発明は、励起光を射出する励起光源と、励起光源から射出される励起光を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光を放出する波長変換部材と、一端に該励起光源を備え、他端に該波長変換部材を備え、断面の中心部(コア)の屈折率を周辺部(クラッド)より高くして該励起光源から射出される励起光を該波長変換部材へ導出する光ファイバとを有し、前記波長変換部材は、2μm〜8μmの粒径範囲の蛍光物質を含む発光装置に関する。
また、本発明は、励起光を射出する励起光源と、該励起光源から射出される励起光を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光を放出する波長変換部材と、断面の中心部(コア)の屈折率を周辺部(クラッド)より高くして該波長変換部材から放出される照明光を外部へ導出する光ファイバとを有し、前記波長変換部材は、2μm〜8μmの粒径範囲の蛍光物質を含む発光装置に関する。
前記波長変換部材は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性シリコーン樹脂、変性エポキシ樹脂、無機ガラス、イットリアゾル、アルミナゾル、シリカゾルからなる群から選ばれる部材に前記蛍光物質を含有させたものであってもよい。
本発明は、以上説明したように構成されているので、発光輝度の高い発光装置を提供することができる。また、発光装置の量産性が向上する。
本発明に係る発光装置は、励起光を射出する励起光源と、該励起光源から射出される励起光を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光を放出する波長変換部材と、一端に該励起光源を備え、他端に該波長変換部材を備え、断面の中心部(コア)の屈折率を周辺部(クラッド)より高くして該励起光源から射出される励起光を該波長変換部材へ導出する光ファイバとを有しており、他端に波長変換部材を備えるため、励起光源10から射出された励起光が該波長変換部材に照射して拡散される。励起光源と波長変換部材とを離すことにより励起光源から発生した熱が波長変換部材に伝達されないため、波長変換部材の熱による劣化を抑えることができる。また、励起光源から射出された励起光を被覆部材に混合されている波長変換部材に実質的にすべて伝送するため、発光装置からの放出される光は被覆部材に混合されている波長変換部材のみからとすることができ、励起光を効率よく波長変換することができる。また、波長変換部材を備えていない発光装置よりも指向角の広い発光装置を提供することができる。さらに、少なくとも1個の励起光源で所定の発光色を実現できるため、色調バラツキの少ない色再現性に富む発光装置を提供することができる。また、光ファイバを介することにより、励起光源から離れた位置を照射することができる。さらに、光ファイバを介して励起光源と波長変換部材とを接続しており、励起光源と波長変換部材とを離すことにより励起光源から発生した熱が波長変換部材に伝達されないため、波長変換部材の熱による劣化を抑えることができる。
本発明に係る発光装置は、励起光を射出する励起光源と、該励起光源から射出される励起光を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光を放出する波長変換部材と、断面の中心部(コア)の屈折率を周辺部(クラッド)より高くして該波長変換部材から放出される照明光を外部へ導出する光ファイバとを有しており、少なくとも1個の励起光源で所定の色調を実現できるため、色調バラツキの少ない色再現性に富む発光装置を提供することができる。また、光ファイバを介することにより、励起光源から離れた位置を照射することができる。さらに、光ファイバの先端が汚れる箇所においても使用することができる。また、励起光源側に波長変換部材を配置することができるため、波長変換部材の取り替えが容易にできる。しかも、波長変換部材を種々の位置に設けることにより生産性の向上を図ることができる。
光ファイバは、励起光源から射出される励起光や波長変換部材から放出される照明光の出力を減衰することなく、所定の出力状態を維持したまま外部に伝達することができる。また、光ファイバは電気が流れていないため、漏電等の問題を生じない。さらに、励起光源と波長変換部材とを一定距離離すことができるため、励起光源で発生した熱が波長変換部材に伝達せず、波長変換部材の熱による劣化を防止することができる。
前記波長変換部材として、蛍光物質を用いることにより、発光輝度や演色性の高い発光装置を提供することができる。
前記波長変換部材として、窒化物蛍光物質を少なくとも一部含有ことにより、窒化物蛍光物質が紫外から可視光の短波長側の光により励起され、可視光の長波長側の光を放出することができるため、演色性の向上を図ることができる。
前記波長変換部材として、希土類アルミン酸塩蛍光物質を少なくとも一部含有することにより、希土類アルミン酸塩蛍光物質は高い耐熱性を有するため、安定した照明光を放出することができる。また、希土類アルミン酸塩蛍光物質は波長変換効率も高いため、効率よく光を取り出すことができる。
特に、波長変換部材が温度特性の良好な蛍光物質、代表的には、ルテチウムアルミニウムガーネット(LAG)を少なくとも一部含有する場合には、温度特性が良好であるために、波長変換部材、さらには発光装置自体の劣化を有効に防止することができる。加えて、本発明者らは、本願において、意外にも、温度特性の良好な蛍光物質を用いた場合に、どのような励起光源、例えば、レーザ光であるような光出力の非常に高い光源を用いた場合においても、光出力の増加による光束の劣化を有効に防止することができることをはじめて見出した。つまり、光出力に対する光束を、ほぼ直線的に増大させることができる。これにより、極めて、高出力及び高輝度を実現するとともに、高信頼性及び高寿命の発光装置を得ることが可能となる。
前記波長変換部材は、被覆部材に混合することにより光ファイバへの波長変換部材の固着を容易にすることができる。また、波長変換部材を均一に配置することができるため色むらの少ない発光装置を提供することができる。
前記励起光源は、発光素子であることにより、小型で電力効率のよい発光装置を提供することができる。また、初期駆動特性に優れ、振動やオン・オフ点灯の繰り返しに強い発光装置を提供することができる。
前記励起光源から射出される励起光は、レーザ光であることにより極めて高い発光出力を有する発光装置を提供することができる。
前記励起光源は、350nmから500nmに発光ピーク波長を有することにより、紫外線または可視光の短波長領域の励起光源と該励起光源からの励起光により波長変換される波長変換部材とが組み合わせられることとなり、発光出力の高い発光装置を提供することができる。また、種々の色味の発光装置を提供することができる。
前記発光装置は、励起光源と光ファイバとの間に備えるレンズを介して励起光源から射出された励起光を光ファイバへ導出することにより、励起光源からの射出する励起光を集光させ効率よく光ファイバに導出することができる。
前記発光装置は、励起光源からの光を90%以上遮断する遮断部材を有することにより、所定の波長のみ取り出すことができる。特に、紫外線吸収剤等の遮断部材を設けることにより紫外線の照射を抑制することができる。
前記発光装置は、平均演色評価数(Ra)が80以上であることにより、演色性の高い発光装置を提供することができる。
本発明の発光装置と、該発光装置から放出される光を被写体に照射し、該被写体から反射される光による通常像を撮像する撮像部材とを有することにより、色調バラツキの少ない色再現性に富む内視鏡装置を提供することができる。また、演色性の高い発光装置を用いるため、鮮明な撮像を行うことができる。
前記撮像部材が、撮像素子であることにより、被写体の光学像を扱いやすいものとすることができる。
以下、本発明に係る発光装置及びその製造方法を、実施の形態及び実施例を用いて説明する。ただし、本発明は、この実施の形態及び実施例に限定されない。
<第1の実施の形態>
<発光装置>
第1の実施の形態に係る発光装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明に係る発光装置を示す概略構成図である。
第1の実施の形態に係る発光装置は、励起光1を射出する励起光源10と、励起光源10から射出される励起光1を吸収し、波長変換して所定の波長域の照明光2を放出する波長変換部材30と、一端に励起光源10を備え、他端に波長変換部材30を備え、断面の中心部(コア)の屈折率を周辺部(クラッド)より高くして励起光源10から射出される励起光1を波長変換部材30へ導出する光ファイバ20とを有する。
励起光源10は発光素子11を備え、発光素子11から射出される光を射出部12から光ファイバ20へと導出する。発光素子11から射出される光を射出部12へ効率よく導くため、発光素子11と射出部12との間にレンズ13を設けている。
光ファイバ20の一端は射出部12と接続されており、他端は外部に光を導出する出力部21を備える。出力部21は波長変換部材30を有している。波長変換部材30として蛍光物質31を使用する。波長変換部材30は、励起光源10から射出される励起光1を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光2を放出するものであり、出力部21に配置されている。
可視光の短波長領域における400nm付近に発光ピーク波長を有する発光素子11と、青色光に発光する蛍光物質31と黄色光に発光する蛍光物質31とを混合した蛍光物質31とを用いる場合、蛍光物質31から放出される白色光が主に照明光2となる。400nm付近の光は視認し難いため、視認し易い青色光や黄色光、白色光が照明光2となる。
可視光の短波長領域における460nm付近に発光ピーク波長を有する発光素子11と、黄色に発光する蛍光物質31と、赤色に発光する蛍光物質31とを用いる場合、発光素子11から射出される励起光1と蛍光物質31から放出される光との混色光が照明光2として外部に導出される。この照明光2は赤みを帯びた白色光となる。
紫外線領域における365nm付近に発光ピーク波長を有する発光素子11と、青色光に発光する蛍光物質31と黄色光に発光する蛍光物質31とを混合した蛍光物質31とを用いる場合、蛍光物質31から放出される光が照明光2となる。紫外線は人間の目で見えないため可視光に波長変換される蛍光物質31から放出される光のみが照明光2となる。よって蛍光物質31から放出される白色光が照明光2となる。
ただし、蛍光物質31の組合せは種々考えられ、光の三原色(青色、緑色、赤色)を用いて広範囲の色調を得る場合や、補色の関係にある青色と黄色、青緑色と赤色、緑色と赤色、青紫色と黄緑色など2色を用いて種々の色調を得る場合などがある。これらの色の一方を発光素子11から射出される光に置換してもよい。ここで補色とは、一方の発光ピーク波長の光と他方の発光ピーク波長の光とを混合した場合に、白色領域の光が得られることをいう。ここで、色名と波長範囲との関係は、JIS Z8110を参酌している。
演色性とは、ある光源によって照明された物体色の見え方を左右するその光源の性質である。色温度は、光源そのものの色を心理物理的に表現するもので、ある光源の色度と等しい色度を持った完全放射体の絶対温度(K)で表す。一般にある光源のもとで見た物体色の見え方が、同一の色温度を持つ基準光のもとで見た物体色の見え方に比べてどの程度異なっているかによって表される。平均演色評価数(Ra)は、8種類の色票が試料光源、基準光源それぞれによって照明された場合の色ズレの平均的な値を基礎として求められる。特殊演色評価数は、上の8種類の色票とは別の7種類の色票の個々の色ズレを基礎として求めるもので、7種類の平均ではない。そのうちR9は赤色を示す。
次に、発光装置の作用について説明する。
励起光源10に備える発光素子11から射出された励起光1はレンズ13を透過して射出部12へと導かれる。レンズ13は、発光素子11から射出された励起光1を射出部12に集光させる。射出部12から射出された励起光1は光ファイバ20へ導出される。励起光1は光ファイバ20内で全反射を繰り返しながら他端である出力部21へと導出される。出力部21に設ける波長変換部材30である蛍光物質31に導出されてきた励起光1を照射する。この励起光1の少なくとも一部は蛍光物質31に吸収され波長変換されて所定の波長域の光を放出する。この光が照明光2となって外部に導出される。若しくは、蛍光物質31から放出される光と励起光1とが混合した照明光2が外部に導出される。
これにより、少なくとも1個の発光素子11で白色光を得ることができる。また、1個の発光素子11のみで白色光を得ることができるため、色調バラツキが少なく色再現性に富む発光装置を提供することができる。また、発光素子11と蛍光物質31とを使用するため混色し易く演色性の高い発光装置を提供することができる。また、発光強度の高い発光装置を提供することができる。発光素子11に蛍光物質31を塗布していないため、発光素子11の駆動に伴う発熱により蛍光物質31が劣化することがない。
<励起光源>
励起光源10は、蛍光物質31を励起する光を射出できればよく、半導体発光素子やランプ、電子ビーム、プラズマ、ELなどをエネルギー源とするものでも使用できる。特に限定されないが、小型で発光強度が高いため、発光素子11を用いることが好ましい。発光素子11は、発光ダイオード素子(LED)やレーザダイオード素子(LD)などを用いることができる。
(発光素子A)
発光素子11は、蛍光物質31を効率よく励起可能な発光波長を発光できる発光層を有する半導体発光素子が好ましい。このような半導体発光素子の材料として、BN、SiC、ZnSeやGaN、InGaN、InAlGaN、AlGaN、BAlGaN、BInAlGaNなど種々の半導体を挙げることができる。同様に、これらの元素に不純物元素としてSiやZnなどを含有させ発光中心とすることもできる。蛍光物質31を効率良く励起できる紫外領域から可視光の短波長を効率よく発光可能な発光層の材料として特に、窒化物半導体(例えば、AlやGaを含む窒化物半導体、InやGaを含む窒化物半導体としてInXAlYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)がより好適に挙げられる。
また、半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やpn接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構成のものが好適に挙げられる。半導体層の材料やその混晶比によって発光波長を種々選択することができる。また、半導体活性層を量子効果が生ずる薄膜に形成させた単一量子井戸構造や多重量子井戸構造とすることでより出力を向上させることもできる。
発光素子11に、窒化物半導体を使用した場合、半導体用基板にはサファイア、スピネル、SiC、Si、ZnO、GaAs、GaN等の材料が好適に用いられる。結晶性のよい窒化物半導体を量産性よく形成させるためにはサファイア基板を利用することが好ましい。このサファイア基板上にHVPE法やMOCVD法などを用いて窒化物半導体を形成させることができる。サファイア基板上にGaN、AlN、GaAIN等の低温で成長させ非単結晶となるバッファ層を形成しその上にpn接合を有する窒化物半導体を形成させる。
窒化物半導体を使用したpn接合を有する紫外領域を効率よく発光可能な発光素子11の例として、バッファ層上に、サファイア基板のオリフラ面と略垂直にSiO2をストライプ状に形成する。ストライプ上にHVPE法を用いてGaNをELOG(Epitaxial Lateral Over Grows GaN)成長させる。続いて、MOCVD法により、n型窒化ガリウムで形成した第1のコンタクト層、n型窒化アルミニウム・ガリウムで形成させた第1のクラッド層、窒化インジウム・アルミニウム・ガリウムの井戸層と窒化アルミニウム・ガリウムの障壁層を複数積層させた多重量子井戸構造とされる活性層、p型窒化アルミニウム・ガリウムで形成した第2のクラッド層、p型窒化ガリウムで形成した第2のコンタクト層を順に積層させたダブルへテロ構成などの構成が挙げられる。活性層をリッジストライプ形状としガイド層で挟むと共に共振器端面を設け本発明に利用可能な半導体レーザ素子とすることもできる。
窒化物半導体は、不純物をドープしない状態でn型導電性を示す。発光効率を向上させるなど所望のn型窒化物半導体を形成させる場合は、n型ドーパントとしてSi、Ge、Se、Te、C等を適宜導入することが好ましい。一方、p型窒化物半導体を形成させる場合は、p型ドーパントであるZn、Mg、Be、Ca、Sr、Ba等をドープさせることが好ましい。窒化物半導体は、p型ドーパントをドープしただけではp型化しにくいためp型ドーパント導入後に、炉による加熱やプラズマ照射等により低抵抗化させることが好ましい。サファイア基板をとらない場合は、第1のコンタクト層の表面までp型側からエンチングさせコンタクト層を露出させる。各コンタクト層上にそれぞれ電極形成後、半導体ウエハーからチップ状にカットさせることで窒化物半導体からなる発光素子を形成させることができる。
蛍光物質31を出力部に固着する際、樹脂を利用して形成することが好ましい。この場合、蛍光物質31からの発光波長と透光性樹脂の劣化等を考慮して、発光素子11の発光ピーク波長は、350nm以上500nm以下のものことができる。
ここで、発光素子11は、不純物濃度1017〜1020/cm3で形成されるn型コンタクト層のシート抵抗と、透光性p電極のシート抵抗とが、Rp≧Rnの関係となるように調節されていることが好ましい。n型コンタクト層は、例えば膜厚3〜10μm、より好ましくは4〜6μmに形成されると好ましく、そのシート抵抗は10〜15Ω/□と見積もられることから、このときのRpは前記シート抵抗値以上のシート抵抗値を有するように薄膜に形成するとよい。また、透光性p電極は、膜厚が150μm以下の薄膜で形成されていてもよい。
また、透光性p電極が、金および白金族元素の群から選択された1種と、少なくとも1種の他の元素とから成る多層膜または合金で形成される場合には、含有されている金または白金族元素の含有量により透光性p電極のシート抵抗の調整をすると安定性および再現性が向上される。金または金属元素は、本発明に使用する半導体発光素子の波長領域における吸収係数が高いので、透光性p電極に含まれる金又は白金族元素の量は少ないほど透過性がよくなる。従来の半導体発光素子はシート抵抗の関係がRp≦Rnであったが、本発明ではRp≧Rnであるので、透光性p電極は従来のものと比較して薄膜に形成されることとなるが、このとき金または白金族元素の含有量を減らすことで薄膜化が容易に行える。
上述のように、発光素子11は、n型コンタクト層のシート抵抗RnΩ/□と、透光性p電極のシート抵抗RpΩ/□とが、Rp≧Rnの関係を成していることが好ましい。発光素子11として形成した後にRnを測定するのは難しく、RpとRnとの関係を知るのは実質上不可能であるが、発光時の光強度分布の状態からどのようなRpとRnとの関係になっているのかを知ることができる。
透光性p電極とn型コンタクト層とがRp≧Rnの関係であるとき、前記透光性p電極上に接して延長伝導部を有するp側台座電極を設けると、さらなる外部量子効率の向上を図ることができる。延長伝導部の形状及び方向に制限はなく、延長伝導部が衛線上である場合、光を遮る面積が減るので好ましいが、メッシュ状でもよい。また形状は、直線状以外に、曲線状、格子状、枝状、鉤状でもよい。このときp側台座電極の総面積に比例して遮光効果が増大するため、遮光効果が発光増強効果を上回らないように延長導電部の線幅及び長さを設計するのがよい。
(発光素子B)
発光素子11は、上述の紫外発光の発光素子と異なる青色系に発光する発光素子を使用することもできる。青色系に発光する発光素子11は、III族窒化物系化合物発光素子であることが好ましい。発光素子11は、例えばサファイア基板1上にGaNバッファ層を介して、Siがアンドープのn型GaN層、Siがドープされたn型GaNからなるn型コンタクト層、アンドープGaN層、多重量子井戸構造の発光層(GaN障壁層/InGaN井戸層の量子井戸構造)、Mgがドープされたp型GaNからなるp型GaNからなるpクラッド層、Mgがドープされたp型GaNからなるp型コンタクト層が順次積層された積層構造を有し、以下のように電極が形成されている。但し、この構成と異なる発光素子も使用できる。
pオーミック電極は、p型コンタクト層上のほぼ全面に形成され、そのpオーミック電極上の一部にpパッド電極が形成される。
また、n電極は、エッチングによりp型コンタクト層からアンドープGaN層を除去してn型コンタクト層の一部を露出させ、その露出された部分に形成される。
なお、本実施の形態では、多重量子井戸構造の発光層を用いたが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、InGaNを利用した単一量子井戸構造としてもよいし、Si、ZnがドープされたGaNを利用してもよい。
また、発光素子11の発光層は、Inの含有量を変化させることにより、420nmから490nmの範囲において主発光ピーク波長を変更することができる。また、発光ピーク波長は、上記範囲に限定されるものではなく、350〜550nmに発光ピーク波長を有しているものを使用することができる。
(発光素子C)
発光素子11は、窒化物半導体、例えば、GaN、AlN又はInNあるいはこれらの混晶である窒化ガリウム系化合物半導体(InxAlyGa1-x-yN、0≦x、0≦y、x+y≦1)によって形成されていてもよい。また、この窒化ガリウム系化合物半導体の一部を、B、Pで置換したものを用いてもよい。このような発光素子は、例えば、レーザダイオード素子として形成することができる。
窒化物半導体レーザは、GaN基板上において、InxGa1-xN(0≦x<1)から成る活性層が、n型AlyGa1-yN(0≦y<1)層(各層毎にyの値は異なる)と、p型AlzGa1-zN(0≦z<1)層(各層毎にzの値は異なる)によって挟まれており、いわゆるダブルへテロ構造が形成されている。
活性層は、Inx1Aly1Ga1-x1-y1N井戸層(0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦x1+y1≦1)とInx2Aly2Ga1-x2-y2N障壁層(0≦x2≦1、0≦y1≦1、0≦x1+y1≦1、x1>x2)が、障壁層-井戸層-障壁層の順に適当な回数だけ交互に繰り返し積層されたMQW構造を有しており、活性層の両端はいずれも障壁層となっている。井戸層はアンドープで形成されている。一方、p型電子閉じ込め層に隣接した最終障壁層を除いて、全ての障壁層にはSi、Sn等のn型不純物がドープされており、最終障壁層はアンドープで成長されている。また、最終障壁層には、隣接するp型窒化物半導体層からMg等のp型不純物が拡散している。
最終障壁層を除く障壁層にn型不純物がドープされていることにより、活性層中の初期電子濃度が大きくなって井戸層への電子注入効率が高くなり、レーザの発光効率が向上する。一方、最終障壁層は、最もp型層側にあるため井戸層への電子注入には寄与しない。そこで、最終障壁層にn型不純物をドープせず、むしろp型不純物をp型層からの拡散によって実質的にドープすることにより、井戸層へのホール注入効率を高めることができる。また、最終障壁層にn型不純物をドープしないことにより、障壁層中に異なる型の不純物が混在してキャリアの移動度が低下することを防止できる。
以下、窒化物半導体レーザについて、構造の詳細について説明する。基板としては、GaNを用いることが好ましいが、窒化物半導体と異なる異種基板を用いてもよい。異種基板としては、例えば、C面、R面、及びA面のいずれかを主面とするサファイア、スピネル(MgA124のような絶縁性基板、SiC(6H、4H、3Cを含む)、ZnS、ZnO、GaAs、Si、及び窒化物半導体と格子整合する酸化物基板等、窒化物半導体を成長させることが可能で従来から知られており、窒化物半導体と異なる基板材料を用いることができる。好ましい異種基板としては、サファイア、スピネルが挙げられる。また、異種基板は、オフアングルしていてもよく、この場合ステップ状にオフアングルしたものを用いると窒化ガリウムからなる下地層が結晶性よく成長するため好ましい。更に、異種基板を用いる場合には、異種基板上に素子構造形成前の下地層となる窒化物半導体を成長させた後、異種基板を研磨などの方法により除去して、窒化物半導体の単体基板として素子構造を形成してもよく、また、素子構造形成後に、異種基板を除去する方法でもよい。
異種基板を用いる場合には、バッファ層(低温成長層)、窒化物半導体(好ましくはGaN)からなる下地層を介して、素子構造を形成すると、窒化物半導体の成長が良好なものとなる。また、異種基板上に設ける下地層(成長基板)として、その他に、ELOG成長させた窒化物半導体を用いると結晶性が良好な成長基板が得られる。ELOG成長層の具体例としては、異種基板上に、窒化物半導体層を成長させ、その表面に窒化物半導体の成長が困難な保護膜を設けるなどして形成したマスク領域と、窒化物半導体を成長させる非マスク領域を、ストライプ状に設け、その非マスク領域から窒化物半導体を成長させることで、膜厚方向への成長に加えて、横方向への成長が成されることにより、マスク領域にも窒化物半導体が成長して成膜された層などがある。その他の形態では、異種基板上に成長させた窒化物半導体層に開口部を設け、その開口部側面から横方向への成長がなされて、成膜される層でもよい。
基板上には、バッファ層を介して、n型窒化物半導体層であるn型コンタクト層、クラック防止層、n型クラッド層、及びn型光ガイド層が形成されている。n型クラッド層を除く他の層は、素子によっては省略することもできる。n型窒化物半導体層は、少なくとも活性層と接する部分において活性層よりも広いバンドギャップを有することが必要であり、そのためにAlを含む組成であることが好ましい。また、各層は、n型不純物をドープしながら成長させてn型としてもよいし、アンドープで成長させてn型としてもよい。
n型窒化物半導体層の上には、活性層が形成されている。活性層は、前述の通り、Inx1Aly1Ga1-x1-y1N井戸層(0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦x1+y1≦1)とInx2Aly2Ga1-x2-y2N障壁層(0≦x2≦1、0≦y1≦1、0≦x1+y1≦1、x1>x2)が適当な回数だけ交互に繰り返し積層されたMQW構造を有しており、活性層の両端はいずれも障壁層となっている。井戸層は、アンドープで形成されており、最終障壁層を除く全ての障壁層はSi、Sn等のn型不純物が好ましくは1×1017〜1×1019cm-3の濃度でドープして形成されている。
最終障壁層は、アンドープで形成されており、次に成長させるp型電子閉じ込め層からの拡散によってMg等のp型不純物を1×1016〜1×1019cm-3含んでいる。尚、最終障壁層を成長させるときに、Mg等のp型不純物を1×1019cm-3以下の濃度でドープしながら成長させてもよい。また、最終障壁層は、次にp型電子閉じ込め層を成長させるときのガスエッチングによる分解の影響を抑制するために、他の障壁層よりも厚く形成されている。最終障壁層の好適な厚みは、p型電子閉じ込め層の成長条件によって適宜変化するが、例えば、他の障壁層の好ましくは1.1〜10倍、より好ましくは1.1〜5倍の厚みに成長させる。これにより、最終障壁層は、Inを含む活性層の分解を防止する保護膜としての役割を果たす。
最終障壁層の上には、p型窒化物半導体層として、p型電子閉じ込め層、p型光ガイド層、p型クラッド層、p型コンタクト層が形成されている。p型クラッド層を除く他の層は、素子によっては省略することもできる。p型窒化物半導体層は、少なくとも活性層と接する部分において活性層よりも広いバンドギャップを有することが必要であり、そのためにAlを含む組成であることが好ましい。また、各層は、p型不純物をドープしながら成長させてp型としてもよいし、隣接する他の層からp型不純物を拡散させてp型としてもよい。
p型電子閉じ込め層は、p型クラッド層よりも高いAl混晶比を持つp型窒化物半導体から成り、好ましくはAlxGa1-xN(0.1<x<0.5)なる組成を有する。また、Mg等のp型不純物が高濃度で、好ましくは5×1017〜1×1019cm-3の濃度でドープされている。これにより、p型電子閉じ込め層は、電子を活性層中に有効に閉じ込めることができ、レーザの閾値を低下させる。また、p型電子閉じ込め層は、30〜200Å程度の薄膜で成長させれば良く、薄膜であればp型光ガイド層やp型光クラッド層よりも低温で成長させることができる。したがって、p型電子閉じ込め層を形成することにより、p型光ガイド層等を活性層の上に直接形成する場合に比べて、Inを含む活性層の分解を抑制することができる。
また、p型電子閉じ込め層は、アンドープで成長させた最終障壁層にp型不純物を拡散によって供給する役割を果たしており、両者は協働して、活性層を分解から保護すると共に、活性層へのホール注入効率を高める役割を果たす。即ち、MQW活性層の最終層としてアンドープInx2Ga1-x2N層(0≦x2<1)を他の障壁層よりも厚く形成し、その上にMg等のp型不純物を高濃度にドープしたp型AlxGa1-xN(0.1<x<0.5)から成る薄膜を低温で成長させることにより、Inを含む活性層が分解から保護されると共に、p型AlxGa1-xN層からアンドープInx2Ga1-x2N層にMg等のp型不純物が拡散して活性層へのホール注入効率を向上することができる。
p型窒化物半導体層のうち、p型光ガイド層の途中までリッジストライプが形成され、さらに、保護膜、p型電極、n型電極、pパット電極及びnパット電極が形成されて半導体レーザが構成されている。
レーザ光は、350nmから500nmに発光ピーク波長を有することが好ましい。該範囲のレーザ光を用いることにより波長変換効率の良好な蛍光物質31を使用することができる。また、該範囲にすることにより蛍光物質31を混合した樹脂の劣化を抑制することができる。
<波長変換部材>
波長変換部材30は、励起光源10から射出された励起光を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光を放出するものであれば特に問わず、蛍光物質31や顔料等を用いることができる。励起光源10の発光スペクトルと波長変換部材30の発光スペクトルとは異なる。励起光源10から射出された光を励起光とするため、波長変換部材30は励起光源10の持つ発光ピーク波長よりも長波長側に発光ピーク波長を有する。特に発光素子11にレーザダイオード素子を用いる場合でも、照明光は半値幅の広いブロードな発光スペクトルとなるため視認性し易くなる。
(蛍光物質)
蛍光物質31としては、励起光源で励起されるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、
(i)Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に賦活されたアルカリ土類金属ハロゲンアパタイト、
(ii)アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン、
(iii)アルカリ土類金属アルミン酸塩、
(iv)希土類元素で主に賦活された酸窒化物又は窒化物、
(v)アルカリ土類ケイ酸塩、アルカリ土類窒化ケイ素、
(vi)硫化物、
(vii)アルカリ土類チオガレート、
(viii)ゲルマン酸塩、
(ix)Ce等のランタノイド系元素で主に賦活された希土類アルミン酸塩、
(x)希土類ケイ酸塩、
(xi)Eu等のランタノイド系元素で主に賦活された有機及び有機錯体等の種々の蛍光物質が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(i)Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に賦活されたアルカリ土類金属ハロゲンアパタイト蛍光物質としては、
M5(PO43X:R
(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選ばれる少なくとも1種以上である。Rは、Eu及び/又はMnである。)
等が挙げられる。
例えば、カルシウムクロルアパタイト(CCA)、バリウムクロルアパタイト(BCA)等が例示され、具体的には、Ca10(PO46Cl2:Eu、(Ba,Ca)10(PO46Cl2:Eu等が挙げられる。
(ii)アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光物質としては、
259X:R
(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選ばれる少なくとも1種以上である。Rは、Eu及び/又はMnである。)
等が挙げられる。
例えば、カルシウムクロルボレート(CCB)等が例示され、具体的には、Ca259Cl:Eu等が挙げられる。
(iii)アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光物質としては、ユーロピウム賦活ストロンチウムアルミネート(SAE)、バリウムマグネシウムアルミネート(BAM)、あるいは、SrAl24:R、Sr4Al1425:R、CaAl24:R、BaMg2Al1627:R、BaMgAl1017:R(Rは、Eu及び/又はMnである。)等が挙げられる。
(iv)希土類元素で主に賦活された酸窒化物蛍光物質としては、少なくとも、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれる少なくとも1種の第II族元素と、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれる少なくとも1種の第IV族元素とを含有する。これらの元素の組合せは特に限定されず、例えば、以下の組成、
XYZ((2/3)X+(4/3)Y-(2/3)Z):R又は
XYTZ((2/3)X+(4/3)Y+T-(2/3)Z):R
(Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれる少なくとも1種の第II族元素である。Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれる少なくとも1種の第IV族元素である。Qは、B、Al、Ga、Inからなる群から選ばれる少なくとも1種の第III族元素である。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Lu、Yb、Tmからなる群から選ばれる少なくとも1種の希土類元素である。0.5<X<1.5、1.5<Y<2.5、0<T<0.5、1.5<Z<2.5である。)
のものが好ましい。式中、X、Y、Zが上述した範囲の場合には、高い輝度を示し、特に、X=1、Y=2及びZ=2で表される酸窒化物蛍光物質はより高い輝度を示すため、より好ましい。但し、上記範囲に限定されず、任意のものを使用することができる。
具体的には、アルファサイアロンを母体材料とする酸窒化物蛍光物質、ベータサイアロンを母体材料とする酸窒化物蛍光物質、CaAlSiN3:Euの組成式で表されるEu賦活カルシウムアルミニウムシリコンナイトライド等を挙げることができる。
窒化物蛍光物質は、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Lu、Yb、Tmからなる群から選ばれる少なくとも1種の希土類元素により賦活される。この蛍光物質は、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれる少なくとも1種の第II族元素と、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれる少なくとも1種の第IV族元素と、Nとを含む窒化物蛍光物質であって、Bが1〜10000ppmの範囲で含まれているものが挙げられる。あるいは、窒化物蛍光物質の組成中に、酸素が含まれていてもよい。
なかでも、Eu賦活カルシウムシリコンナイトライド(CESN)、Eu賦活ストロンチウムシリコンナイトライド(SESN)、Eu賦活カルシウムストロンチウムシリコンナイトライド(SCESN)、特に、Euにより賦活され、Ca及び/又はSrと、Siと、Nとからなる窒化物蛍光物質であって、Bが1〜10000ppmの範囲で含まれているものが好ましい。
Euの一部は、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Lu、Yb、Tmからなる群から選ばれる少なくとも1種の希土類元素により置換されていてもよい。Ca及び/又はSrの一部は、Be、Mg、Ba、Znからなる群から選ばれる少なくとも1種の第II族元素により置換されていてもよい。Siの一部は、C、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれる少なくとも1種の第IV族元素により置換されていてもよい。
具体的には、
XY((2/3)X+(4/3)Y):R又は
XYZ((2/3)X+(4/3)Y-(2/3)Z):R
(Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれる少なくとも1種の第II族元素である。Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれる少なくとも1種の第IV族元素である。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Lu、Yb、Tmからなる群から選ばれる少なくとも1種の希土類元素である。X、Y、Zは、0.5≦X≦3、1.5≦Y≦8、0<Z≦3である。)
で表される窒化物蛍光物質であって、Bが1〜10000ppmの範囲で含まれているものが好ましい。
(v)アルカリ土類ケイ酸塩、アルカリ土類窒化ケイ素としては、M2Si58:Eu、MSi710:Eu、M1.8Si50.28:Eu、M0.9Si70.110:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種である。)等が挙げられる。
(vi)硫化物としては、CaS:Eu、SrS:Eu等のアルカリ土類硫化物の他、La22S:Eu、Y22S:Eu、Gd22S:Eu、ZnS:Eu、ZnS:Mn、ZnCdS:Cu、ZnCdS:Ag,Al、ZnCdS:Cu,Al等が挙げられる。
(vii)アルカリ土類チオガレートとしては、MGa24:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種である。)等が挙げられる。
(viii)ゲルマン酸塩としては、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn、Zn2GeO4:Mn等が挙げられる。
(ix)Ce等のランタノイド系元素で主に賦活された希土類アルミン酸塩としては、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、ルテチウムアルミニウムガーネット(LAG)、具体的には、Y3Al512:Ce、(Y0.8Gd0.23Al512:Ce、Y3(Al0.8Ga0.2512:Ce、(Y,Gd)3(Al,Ga)512:Ce、Y3(Al,Sc)512:Ce、Lu3Al512:Ce、Tb3Al512:Ce、Gd3(Al,Ga)512:Ce等が挙げられる。なかでも、より高輝度の光を得るという観点から、温度特性の良好なLAGが好ましい。なお、これら希土類アルミン酸塩は、賦活元素の量によって温度特性を変動させることができるため、高輝度を得るという観点から、例えば、0.006〜3モル比、好ましくは0.01〜3モル比、より好ましくは0.03〜2モル比程度の賦活元素を用いることが好ましい。
(x)希土類ケイ酸塩としては、Y2SiO5:Ce、Y2SiO5:Tb等が挙げられる。
(xi)Eu等のランタノイド系元素で主に賦活された有機及び有機錯体としては、特に限定されず、いずれの公知のものを用いてもよい。
上述の蛍光物質は、任意に、Euに代えて又はEuに加えて、Tb、Cu、Ag、Au、Cr、Nd、Dy、Co、Ni、Ti等から選択される少なくとも1種を用いてもよい。
なかでも、(ix)Ce等のランタノイド系元素で主に賦活された希土類アルミン酸塩蛍光物質、特に、Y3Al512:Ce、(Y,Gd)3Al512:Ce等の組成式で表されるYAG系蛍光物質(YをLuで一部又は全部置換したもの、CeをTbで一部又は全部置換したものも含む。)と、(iv)希土類元素で主に賦活された酸窒化物又は窒化物蛍光物質、特に、一般式LXY((2/3)X+(4/3)Y):R又はLXYZ((2/3)X+(4/3)Y-(2/3)Z):R(Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれる少なくとも1種の第II族元素である。Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれる少なくとも1種の第IV族元素である。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Lu、Yb、Tmからなる群から選ばれる少なくとも1種の希土類元素である。X、Y、Zは、0.5≦X≦3、1.5≦Y≦8、0<Z≦3である。)とを混合したものを用いることが好ましい。これにより、演色性の高い発光装置を得ることができる。
また、(i)CCA、(ii)CCB及び(iii)BAMの少なくとも1種と(ix)YAGとの組み合わせ、(iii)SAEと(i)CCA:Mnとの組み合わせ、(iii)SAEと(iv)CESNとの組み合わせ、(ix)LAGと(iv)CESNとの組み合わせ、(ix)LAGと(iv)SCESNとの組み合わせが好ましい。
さらに、別の観点から、蛍光物質としては、温度特性の良好なものを少なくとも一部に含有することが好ましい。ここで、「温度特性が良好なもの」とは、波長変換部材の室温での輝度に比較して、レーザ光の照射による波長変換部材の温度の上昇によっても、輝度が著しく低下しないものを意味する。具体的には、波長変換部材は、250℃での輝度維持率が、室温での輝度維持率に対して50%以上、好ましくは55%以上、60%以上、65%以上又は70%以上のものが挙げられる。また、波長変換部材は、300℃での輝度維持率が、室温での輝度維持率に対して30%以上、好ましくは35%以上、40%以上、45%以上又は50%以上のものが挙げられる。より好ましくは、250℃での輝度維持率が室温に対して50%以上、好ましくは55%以上、60%以上、65%以上又は70%以上であって、かつ300℃での輝度維持率が室温に対して30%以上、好ましくは35%以上、40%以上、45%以上又は50%以上のものが挙げられる。このような蛍光物質としては、代表的には、LAG、BAM、YAG、CCA、SCA、SCESN、SESN、CESN及びCaAlSiN3:Eu、等が挙げられる。なかでも、LAG、BAM、CaAlSiN3:Eu等が好ましい。これにより、より高輝度を実現することができる。
上記蛍光物質以外の蛍光物質であって、同様の性能、効果を有する蛍光物質も使用することができる。
これらの蛍光物質31は、発光素子11の励起光により、黄色、赤色、緑色、青色に発光スペクトルを有する蛍光物質を使用することができるほか、これらの中間色である黄色、青緑色、橙色などに発光スペクトルを有する蛍光物質も使用することができる。蛍光物質31を2種以上組み合わせて使用することにより、種々の発光色を有する発光装置を製造することができる。
例えば、緑色から黄色に発光するCaSi222:Eu、又はSrSi222:Euと、青色に発光する(Sr,Ca)5(PO43Cl:Eu、赤色に発光する(Ca,Sr)2Si58:Euと、からなる蛍光物質31を使用することによって、演色性の良好な白色に発光する発光装置を提供することができる。これは、色の三源色である赤・青・緑を使用しているため、蛍光物質31の配合比を変えることのみで、所望の白色光を実現することができる。
上記蛍光物質31の粒径は、1μm〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは2μm〜8μmである。特に、5μm〜8μmが好ましい。2μmより小さい粒径を有する蛍光物質31は、凝集体を形成しやすい傾向にある。一方、5μm〜8μmの粒径範囲の蛍光物質31は、光の吸収率及び変換効率が高い。このように、光学的に優れた特徴を有する粒径の大きな蛍光物質を含有させることにより、発光装置の量産性が向上する。
ここで粒径は、空気透過法で得られる平均粒径を指す。具体的には、気温25℃、湿度70%の環境下において、1cm3分の試料を計り取り、専用の管状容器にパッキングした後、一定圧力の乾燥空気を流し、差圧から比表面積を読みとり、平均粒径に換算した値である。
(被覆部材)
波長変換部材は、上述した蛍光物質を、所定の被覆部材にあらかじめ混ぜ合わせることにより形成することができる。被覆部材は、無機物質の方が好ましいが、有機物質も使用することもできる。例えば、被覆部材は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性シリコーン樹脂、変性エポキシ樹脂などの樹脂の他、無機ガラス、イットリアゾル、アルミナゾル、シリカゾルなども使用することができる。耐熱性、耐光性、耐候性、透光性などに優れたものが好ましい。なお、波長変換部材においては、蛍光物質の量は、この被覆部材量により調整等することができる。
<光ファイバ>
光ファイバ20は、励起光源10から射出された光を波長変換部材30へ導出する作用を有していればよい。特に励起光源10から射出された光を減衰されることなく波長変換部材30へ導出することがエネルギー効率の観点から好ましい。例えば、高屈折率を有するものと低屈折率を有するものとを組み合わせたものや、反射率の高い部材を用いたものを使用することができる。具体的には、光ファイバ20を用いることができる。
光ファイバ20は、光を伝送する際に、光の伝送路として用いる極めて細いグラスファイバである。石英ガラスやプラスチックを材料とし、断面の中心部(コア)の屈折率を周辺部(クラッド)より高くすることで、光信号を減衰させることなく送ることができる。
光ファイバ20は、可動可能であるため所望の位置に照明光2を照射することができる。また、光ファイバ20は、湾曲に曲げることもできる。光ファイバ20は、単線ファイバとすることができる。単線ファイバのコア径が400μm以下であることが好ましい。
<レンズ>
レンズ13は、発光素子11と射出部12との中間に設けることもできる。レンズ13は、1枚だけでなく複数枚用いることもできる。発光素子11から射出された光がレンズ13を透過して射出部12に集光される形状とする。レンズ13は、無機ガラスが好ましいが、樹脂等も使用することができる。
<フィラー>
樹脂中に蛍光物質31と共に、フィラーを混入させてもよい。具体的なフィラーとしては、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等が好ましい。これによって、色むらを低減することができる。フィラーには、拡散剤も含まれる。
ここで、フィラーの粒径は特に問わない。中心粒径が1μm以上5μm未満のフィラーは、蛍光物質31からの光を良好に乱反射させ、大きな粒径の蛍光物質31を用いることにより生じやすい色むらを抑制することができる。中心粒径が1nm以上1μm未満のフィラーは、発光素子11からの光波長に対する干渉効果が低い反面、光度を低下させることなく樹脂粘度を高めることができる。これにより、樹脂中に蛍光物質31をほぼ均一に分散させ、その状態を維持することが可能となる。これにより、比較的取り扱いが困難である粒径の大きい蛍光物質を用いた場合でも歩留まり良く量産することができる。中心粒径が5μm以上100μm以下のフィラーは、樹脂中に含有させると、光散乱作用により発光素子11の色度バラツキが改善される他、樹脂の耐熱衝撃性を高めることもできる。
フィラーは、蛍光物質31と類似の粒径及び/又は形状を有することが好ましい。ここで類似の粒径とは、各粒子のそれぞれの中心粒径の差が20%未満の場合をいい、類似の形状とは、各粒径の真円との近似程度を示す円形度(円形度=粒子の投影面積に等しい真円の周囲長さ/粒子の投影の周囲長さ)の値の差が20%未満の場合をいう。このようなフィラーを用いることにより、蛍光物質31とフィラーとが互いに作用しあい、樹脂中にて蛍光物質31を良好に分散させることができ色むらが抑制される。
<遮断部材>
遮断部材は、励起光源からの光を90%以上遮断するものを用いることもできる。例えば、人体に有害な紫外線を放出する発光素子11を用いる場合、その紫外線を遮断するために紫外線吸収剤を遮断部材として用いることができる。また、所定のフィルターを出力部21に設け、所定の波長を遮断することもできる。
<内視鏡装置>
図2は、本発明に係る発光装置を用いた内視鏡装置を示す概略構成図である。
第1の実施の形態に係る発光装置と、発光装置から放出される光を被写体に照射し、該被写体から反射される光による通常像を撮像する撮像部材と、を有する内視鏡装置ついて説明する。
本発明に係る内視鏡装置は、被写体50である生体内部を観察したり、また観察しながら治療したりする際に用いられる。
内視鏡装置は発光装置と撮像部材40とを有し、撮像部材40は画像信号処理部41と撮像素子42とケーブル43とを有する。
発光素子11から射出された励起光1は、光ファイバ20を伝って蛍光物質31を備える出力部21に送られる。送られてきた励起光1は、蛍光物質31により波長変換され照明光2が外部に放出される。この照明光2は被写体50である患者の患部に照射される。被写体50に照射された光のうちの一部は吸収され、一部は反射される。反射される反射光3は、撮像素子42で撮像される。画像信号処理部41にはテレビモニタを備え、撮像素子42で撮像した画像信号を画像信号処理部41に送信し、画像信号処理部41で画像信号を処理してテレビモニタに被写体50の画像を映す。
光ファイバ20の先端に備える出力部21には、被写体50を撮像する撮像素子42を備えたカメラヘッドが装着されている。観察光学系による患部等の光学像をカメラヘッド内の撮像素子42で撮像し、ケーブル43を介して画像信号処理部41に伝送し、画像信号処理部41の信号処理回路で信号処理して、映像信号を生成し、テレビモニタに出力して患部等の内視鏡画像を表示できるようにしている。
撮像素子42を備えたカメラヘッドは、出力部21とほぼ一体的に可動しえるように設ける。ただし、出力部21から放出された照明光2が直接、撮像素子42に入光しないようにすることが好ましい。
撮像素子42は、被写体50の光学像を電気信号に変換する電子部品(受光素子)の総称である。デジタルカメラではCCD(charge-coupled device)が広く普及しているが、CMOS(CMOS image sensor)を利用したものも使用され始めている。
<第2の実施の形態>
<発光装置>
第2の実施の形態に係る発光装置は、励起光1を射出する励起光源10と、励起光源10から射出される励起光1を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光2を放出する波長変換部材30と、波長変換部材30から放出される照明光2を外部へ導出する光ファイバ20と、を有する。第1の実施の形態に係る発光装置と、ほぼ同様の構成を採るところは説明を省略する。
第2の実施の形態に係る発光装置は、波長変換部材30である蛍光物質31の位置を変更している。
励起光源10に備える射出部12に蛍光物質31を設けることができる。発光素子11から射出された光は、レンズ13を透過して射出部12に集光される。この集光された光を射出部12に設けた蛍光物質31で波長変換する。この波長変換された照明光2が光ファイバ20を伝達し外部に照明光2を放出する。
また、励起光源10に備えるレンズ13に蛍光物質31を設けることもできる。レンズ13に設けた蛍光物質31により波長変換された照明光2が、レンズ13機能により射出部12に集光されるため、色バラツキを特に問題とすることがない。また、レンズ13を作る以外に、蛍光物質31を樹脂に混ぜ合わせたものを作る必要がないため、安価に発光装置を製造することができる。
光ファイバ20の一部に蛍光物質31を設けることもできる。発光素子11から射出された励起光1は、ほとんど全て光ファイバ20に入光するため、光ファイバ20中で波長変換させることもできる。コアに相当する部分に蛍光物質31を混ぜ合わせることによって光ファイバ20を製造することができる。
<第3の実施の形態>
<発光装置>
第3の実施の形態に係る照明器具は、励起光源10を複数搭載した励起光源ユニット60と、励起光源10から射出される励起光1を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光2を放出する波長変換部材30と、複数搭載した励起光源10から射出される励起光1を波長変換部材30へ導出する光ファイバ20と、を有する。励起光源10としてレーザダイオードのような発光素子11を用い、波長変換部材30として蛍光物質31を用いる。第1の実施の形態に係る発光装置と、ほぼ同様の構成を採るところは説明を省略する。
励起光源ユニット60は、複数の励起光源10を搭載している。励起光源ユニット60は、励起光源10と電子回路(図示しない)とを備える。電子回路にて電力投入のオン・オフを制御したり、投入電力量を制御したりする。
励起光源ユニット60は複数の光ファイバ20を設けている。複数の光ファイバ20は、それぞれ励起光源10に連結されている。
光ファイバ20の先端には蛍光物質31を搭載した出力部21を設けている。この蛍光物質31は、発光素子11の励起光1により波長変換するものであり、青色、緑色、赤色の三原色の他、種々の色味に発光するものも使用することができる。
ここで、1つの励起光源10に複数の射出部12及び射出部12に連結される複数の光ファイバ20を設けることもできる。発光素子11には、レーザダイオードのような指向特性に優れたものを使用する。発光素子11から射出された励起光1は、レンズ13を透過して射出部12に送られる。励起光1はレンズ13により集光される。そのため、励起光源10に備えるレンズ13を可動させることにより、所定の位置に設ける複数の射出部12のいずれか1つに励起光1が送られる。送られてきた励起光1は、光ファイバ20を通り蛍光物質31に照射して外部に照明光2を放出する。これより1つの励起光源10により複数の光ファイバ20及び蛍光物質31に励起光1を送ることができる。
第3の実施の形態に係る照明器具は、点光源を要求する箇所や光源の取り替えが困難な箇所などに使用することができる。照明光2を放出する箇所と励起光源10とを離れて配置することができるため、励起光源10の取り替えを容易に行うことができる。また、光ファイバ20を用いることにより励起光源10側と出力部21側とで光の減衰がなく励起効率の高い照明器具を提供することができる。
<実施例>
実施例1は、本発明に係る発光装置の製造を行う。図1は、本発明に係る発光装置を示す概略構成図である。図4は、実施例1に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。
発光装置は、励起光源10と光ファイバ20と波長変換部材30とを備える。
励起光源10は、405nm近傍に発光ピーク波長を有するレーザダイオード素子11を用いる。レーザダイオード素子11は、GaN系の半導体素子である。
光ファイバ20は、石英の光ファイバ20を使用する。コア径は114μmである。
波長変換部材30として、蛍光物質31を使用する。蛍光物質31は、Ca10(PO46Cl2:Euと、Lu3Al512:Ceと、(Ca,Sr)2Si58:Euを使用する。これらの蛍光物質31をシリコーン樹脂中に均一になるまで混練している。レーザダイオード素子11から射出される405nm近傍の光を遮断するために遮断部材となる光吸収剤を蛍光物質31と共に樹脂中に混ぜ合わせておくこともできる。
レーザダイオード素子11から射出された励起光1は、レンズ13を透過して射出部12に集光される。射出部12は光ファイバ20と接続されており、励起光源10から射出された励起光1は光ファイバ20を伝って出力部21に伝達される。出力部21には、シリコーン樹脂に含有された蛍光物質31を塗布している。
出力部21から出力されてきた照明光2は、図4に示すような発光スペクトルを有する。この発光装置は白色に発光しており、平均演色評価数(Ra)が80以上であり、特に赤色の色票を示す特殊演色評価数(R9)が高い。
これにより演色性の高い発光装置を提供することができる。また、色調バラツキの極めて少ない色再現性に富む発光装置を提供することができる。
参考例
参考例は、波長変換部材の形態が異なる参考用の発光装置の製造を行う。図1は、本発明に係る発光装置を示す概略構成図である。図5は、参考例係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。
発光装置は、励起光源10と光ファイバ20と波長変換部材30とを備える。
励起光源10は、405nm近傍に発光ピーク波長を有するレーザダイオード素子11を用いる。レーザダイオード素子11は、GaN系の半導体素子である。
光ファイバ20は、石英の光ファイバ20を使用する。コア系は114μmである。
波長変換部材30として、蛍光物質31を使用する。蛍光物質31は、BaMgAl1627:Eu,Mnを使用する。これらの蛍光物質31をシリコーン樹脂中に均一になるまで混練している。
レーザダイオード素子11から射出された励起光1は、レンズ13を透過して射出部12に集光される。射出部12は光ファイバ20と接続されており、励起光源10から射出された励起光1は光ファイバ20を伝って出力部21に伝達される。出力部21には、シリコーン樹脂に含有された蛍光物質31を塗布している。
出力部21から出力されてきた照明光2は、図5に示すような発光スペクトルを有する。この発光装置は緑色に発光している。
これにより所定の色調を有する発光装置を提供することができる。
<実験例>
本発明の光源装置において、より高出力で光束が大きい、高性能及び高寿命を実現することができる波長変換部材に用いる蛍光物質の温度特性と、光出力−光束のリニアリティを測定した。
実験例1〜4において、まず、表1に示した蛍光物質を樹脂と混合し、波長変換部材を形成し、実施例の光源装置を作製した。なお、各実験例において、SI114/125NA=0.2の石英ファイバ、直径2.5mmのジルコニアフェルールを用いた。励起光源の波長及び樹脂との混合比は、表1に示したとおりである。
Figure 0005401772
実験例1の結果を、図6及び図7に示す。
この結果によれば、CCA、SCA及びBAMは、いずれも、250℃での輝度維持率が、室温に対して60%以上、かつ300℃での輝度維持率が35%以上と、比較的温度特性が良好であることが確認された。また、SCAとCCBとの光出力−光束のリニアリティについては、SCAは約130mWまでリニアリティを有していることが確認された。したがって、光出力−光束のリニアリティの観点については、特に、CCA、SCA及びBAMがより有効であることが分かった。
また、実験例2においては、用いた2種類の蛍光物質のいずれにおいても、温度特性及び光出力−光束のリニアリティのいずれにおいても良好であることが確認された。
実験例3の結果を、図8及び図9に示す。
実験例3においては、BAM:Mn、LAG等の実施例では、いずれも、250℃での輝度維持率が、室温に対して50%以上、かつ300℃での輝度維持率が35%以上と、比較的温度特性が良好であることが確認された。また、LAGの光出力−光束のリニアリティについては、比較的高出力までリニアリティを有していることが確認された。したがって、光出力−光束のリニアリティの観点については、特に、BAM:Mn、LAG等の蛍光物質がより有効であることが分かった。
実験例4及び5について、用いたいずれの蛍光物質においても、温度特性及び光出力−光束のリニアリティのいずれにおいても良好であることが確認された。
実験例6の結果を、図10及び図11に示す。
実験例6においては、SCESN及びSESNは、いずれも、250℃での輝度維持率が、室温に対して70%以上、かつ300℃での輝度維持率が50%以上と、比較的温度特性が良好であることが確認された。また、これらの光出力−光束のリニアリティについては、比較的高出力までリニアリティを有していることが確認された。したがって、光出力−光束のリニアリティの観点については、特に、SCESN及びSESN等の蛍光物質がより有効であることが分かった。
つまり、上記実験例によれば、他の特性にかかわらず、より高輝度の発光装置を実現するという観点からは、温度特性の良好な蛍光体を用いることが好ましいことが確認された。
特に、光出力−光束のリニアリティについて、LAGとCaAlSiN3:Euとの組み合わせ、LAGとSCESNとの組み合わせ、LAGとSESNとの組み合わせが有効であることが分かった。
本発明の発光装置は、照明器具、ディスプレイ等に利用することができる。発光装置は、生体内部を撮像する内視鏡装置にも応用することができる。
本発明に係る発光装置を示す概略構成図である。 本発明に係る発光装置を用いた内視鏡装置を示す概略構成図である。 本発明に係る照明器具を示す概略構成図である。 実施例に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。 参考例に係る発光装置の発光スペクトルを示す図である。 実験例における青色蛍光体の温度特性を示すグラフである。 実験例における青色蛍光体のリニアリティ特性を示すグラフである。 実験例における緑色蛍光体の温度特性を示すグラフである。 実験例における緑色蛍光体のリニアリティ特性を示すグラフである。 実験例における赤色蛍光体の温度特性を示すグラフである。 実験例における赤色蛍光体のリニアリティ特性を示すグラフである。 従来の内視鏡装置を示す概略構成図である。
符号の説明
1 励起光
2 照明光
3 反射光
10 励起光源
11 発光素子
12 射出部
13 レンズ
20 光ファイバ
21 出力部
30 波長変換部材
31 蛍光物質
40 撮像部材
41 画像信号処理部
42 撮像素子
43 ケーブル
50 被写体
60 励起光源ユニット

Claims (6)

  1. 励起光を射出する励起光源と、
    該励起光源から射出される励起光を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光を放出する波長変換部材と、
    一端に該励起光源を備え、他端に該波長変換部材を備え、断面の中心部(コア)の屈折率を周辺部(クラッド)より高くして該励起光源から射出される励起光を該波長変換部材へ導出する光ファイバとを有する発光装置であり、
    前記励起光源は、前記励起光として350nmから500nmに発光ピーク波長を有するレーザ光を射出するレーザダイオード素子であり、
    前記波長変換部材は、蛍光物質を含み、該波長変換部材は、250℃での輝度維持率が、室温での輝度維持率に対して50%以上、または、300℃での輝度維持率が、室温での輝度維持率に対して30%以上であり、
    前記蛍光物質は、緑色発光する蛍光物質としてLuAl12:Ce及びBaMgAl1017:Eu,Mnからなる群より選択される少なくとも一種、赤色発光する蛍光物質として(Ca,Sr)Si:Eu、SrSi:Eu及びCaAlSiN:Euからなる群より選択される少なくとも一種を有し、
    前記発光装置は、前記波長変換部材から放出される前記照明光、あるいは該照明光と前記励起光との混合によって、白色の照明光を放出することを特徴とする発光装置。
  2. 励起光を射出する励起光源と、
    該励起光源から射出される励起光を吸収し波長変換して所定の波長域の照明光を放出する波長変換部材と、
    断面の中心部(コア)の屈折率を周辺部(クラッド)より高くして該波長変換部材から放出される照明光を外部へ導出する光ファイバとを有する発光装置であり、
    前記励起光源は、前記励起光として350nmから500nmに発光ピーク波長を有するレーザ光を射出するレーザダイオード素子であり、
    前記波長変換部材は、蛍光物質を含み、該波長変換部材は、250℃での輝度維持率が、室温での輝度維持率に対して50%以上、または、300℃での輝度維持率が、室温での輝度維持率に対して30%以上であり、
    前記蛍光物質は、緑色発光する蛍光物質としてLuAl12:Ce及びBaMgAl1017:Eu,Mnからなる群より選択される少なくとも一種、赤色発光する蛍光物質として(Ca,Sr)Si:Eu、SrSi:Eu及びCaAlSiN:Euからなる群より選択される少なくとも一種を有し、
    前記発光装置は、前記波長変換部材から放出される前記照明光、あるいは該照明光と前記励起光との混合によって、白色の照明光を放出することを特徴とする発光装置。
  3. 前記蛍光物質は、青色発光する蛍光物質としてCa 10 (PO ClBr:Eu、Sr 10 (PO Cl :Eu及びBaMgAl 10 17 :Euからなる群より選択される少なくとも一種を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記波長変換部材は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性シリコーン樹脂、変性エポキシ樹脂、無機ガラス、イットリアゾル、アルミナゾル、シリカゾルからなる群から選ばれる部材に前記蛍光物質を含有させたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光装置。
  5. 前記波長変換部材は、フィラーを含む請求項1乃至のいずれか一項に記載の発光装置。
  6. 前記フィラーは、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項に記載の発光装置。
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