JP5401147B2 - 垂直磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Description
垂直磁気記録媒体は、大きく分けて、硬質磁性材料からなる磁気記録層、軟磁性材料からなる軟磁性(裏打ち)層、これら磁気記録層と軟磁性層の間に存在する非磁性材料からなる中間層等を構成要素として備えている。現状ではいずれの層も多層構造をとっている。
垂直磁気記録方式での情報記録に用いる垂直磁気記録媒体であって、基板上に、少なくとも軟磁性層と下地層と磁気記録層とを備える垂直磁気記録媒体の製造方法において、前記下地層の成膜を2つのチャンバーを使用して行い、まず1つ目のチャンバーにおいて、連続または非連続の成膜の間に少なくとも1回のガス圧変更を含み、そのうち少なくとも1回は、変更後のガス圧が変更前よりも高くなるようにして成膜を行い、次いで2つ目のチャンバーにおいて、1つ目のチャンバーにおいて最も低い成膜圧力よりも高い圧力に設定して成膜を行うことを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
前記下地層は、Ru又はその合金を主成分とする材料からなることを特徴とする構成1に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
前記下地層の成膜において、最も低いガス圧を2Pa以下に設定し、最も高いガス圧を4Pa以上に設定することを特徴とする構成1又は2に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
前記下地層は、2Pa以下のガス圧にて成膜する膜厚と、4Pa以上のガス圧にて成膜する膜厚とを略同じ膜厚とすることを特徴とする構成1乃至3のいずれか一項に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
前記磁気記録層は、コバルト(Co)を主体とする結晶粒子と、酸化物を主体とする粒界部を有するグラニュラー構造の強磁性層を含むことを特徴とする構成1乃至4のいずれか一項に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
前記磁気記録層上に炭素系保護層を形成することを特徴とする構成1乃至5のいずれか一項に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
本発明は、構成1にあるように、垂直磁気記録方式での情報記録に用いる垂直磁気記録媒体であって、基板上に、少なくとも軟磁性層と下地層と磁気記録層とを備える垂直磁気記録媒体の製造方法において、前記下地層の成膜を2つのチャンバーを使用して行い、まず1つ目のチャンバーにおいて、連続または非連続の成膜の間に少なくとも1回のガス圧変更を含み、そのうち少なくとも1回は、変更後のガス圧が変更前よりも高くなるようにして成膜を行い、次いで2つ目のチャンバーにおいて、1つ目のチャンバーにおいて最も低い成膜圧力よりも高い圧力に設定して成膜を行うこと特徴とするものである。
上記垂直磁気記録媒体の層構成の一実施の形態としては、具体的には、基板に近い側から、例えば密着層、軟磁性層、シード層、下地層、磁気記録層(垂直磁気記録層)、保護層、潤滑層などを積層したものである。
a.成膜時のガス圧を最初に低ガス圧に設定して、プロセス時間の略前半を低ガス圧にて成膜する。
b.途中で極く短時間の圧力上昇待ち時間を設け、この間にガス圧を上げて高ガス圧に設定する(この間は成膜は行われない)。
c.引き続き成膜を行い、プロセス時間の略後半を高ガス圧にて成膜する。
次いで2つ目のチャンバーにおいて、成膜時のガス圧を高ガス圧に設定して成膜を行う。
本発明者の検討によると、高ガス圧成膜プロセスでの例えばRu層の成膜レートを遅くすると特性が大きく改善することが判明した。他方、低ガス圧成膜プロセスでのRu層については成膜レートを遅くしても特性は殆ど改善しない。通常、1つのチャンバーでの成膜時間は所定時間に決められている。このことから、1つ目のチャンバーで低ガス圧と高ガス圧の両方の成膜プロセスを実施し、2つ目のチャンバーでは高ガス圧成膜プロセスを実施することで、結果、高ガス圧での例えばRu層の成膜時間を長くすることができる。言い換えれば、高ガス圧での成膜レートを下げられる。つまり、下地層の材料が同じもしくは類似(金属単体とその合金など)のものを用いて、高ガス圧成膜プロセスの一部を低ガス圧成膜プロセスを実施する1つ目のチャンバーで行うことにより、高ガス圧プロセスでの成膜レートを好適に下げることができ、特性改善を図れる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に制約される必要は無く、まず1つ目のチャンバーにおいて、連続または非連続の成膜の間に少なくとも1回のガス圧変更を含み、そのうち少なくとも1回は、変更後のガス圧が変更前よりも高くなるようにして成膜を行い、次いで2つ目のチャンバーにおいて、1つ目のチャンバーにおいて最も低い成膜圧力よりも高い圧力に設定して成膜を行えばよい。
軟磁性層の膜厚は、構造及び磁気ヘッドの構造や特性によっても異なるが、全体で15nm〜100nmであることが望ましい。なお、上下各層の膜厚については、記録再生の最適化のために多少差をつけることもあるが、概ね同じ膜厚とするのが望ましい。
具体的に上記強磁性層を構成するCo系磁性材料としては、非磁性物質である酸化ケイ素や酸化チタン(TiO2)を含有するCoCrPt(コバルト−クロム−白金)からなる硬磁性体のターゲットを用いて、hcp結晶構造を成型する材料が望ましい。また、この強磁性層の膜厚は、例えば20nm以下であることが好ましい。
(実施例1)
アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円盤状に成型し、ガラスディスクを作成した。このガラスディスクに研削、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクからなる平滑な非磁性ガラス基板を得た。ディスク直径は65mmである。このガラス基板の主表面の表面粗さをAFM(原子間力顕微鏡)で測定したところ、Rmaxが2.18nm、Raが0.18nmという平滑な表面形状であった。なお、Rmax及びRaは、日本工業規格(JIS)に従う。
まず、密着層として、10nmのCr-50Ti層を成膜した。
次に、軟磁性層として、非磁性層を挟んで反強磁性交換結合する2層の軟磁性層の積層膜を成膜した。すなわち、最初に1層目の軟磁性層として、25nmの (30Fe-70Co)-3Ta5Zr層を成膜し、次に非磁性層として、0.7nmのRu層を成膜し、さらに2層目の軟磁性層として、1層目の軟磁性層と同じ、(30Fe-70Co)-3Ta5Zr層を25nm成膜した。
そして、スパッタ装置から取り出し、この後、PFPE(パーフロロポリエーテル)からなる潤滑層をディップコート法により形成した。潤滑層の膜厚は1nmとした。
以上の製造工程により、実施例1の垂直磁気記録媒体が得られた。
実施例1における下地層の成膜工程において、下地第二層成膜用の成膜チャンバー5のターゲット材料を、Ru-O(O:2000wtppm)(実施例2)、Ru-1.0SiO2(実施例3)、Ru-1.0TiO2(実施例4)としたこと以外は、実施例1と同様にして下地層を成膜し、実施例2〜4の垂直磁気記録媒体を得た。
下地層の成膜工程において、成膜チャンバー4(図2)において、Arガス圧を0.7Paに固定して、Ruを12nm成膜し(下地第一層)、次の成膜チャンバー5(図2)においては、Arガス圧を4.5Paに固定して、Ruを12nm成膜した(下地第二層)。この下地層の成膜工程以外は、実施例1と同様にして、比較例1の垂直磁気記録媒体を得た。なお、比較例1の垂直磁気記録媒体の層構成と成膜チャンバーとの関係を図2に示した。
比較例1における下地層の成膜工程において、下地第二層成膜用の成膜チャンバー5のターゲット材料を、Ru-O(O:2000wtppm)(比較例2)、Ru-1.0SiO2(比較例3)、Ru-1.0TiO2(比較例4)としたこと以外は、比較例1と同様にして下地層を成膜し、比較例2〜4の垂直磁気記録媒体を得た。
上記実施例、比較例の垂直磁気記録媒体を用いて、以下の評価を行った。
すなわち、上記実施例1〜4、比較例1〜4の各垂直磁気記録媒体に対し、磁気特性、記録再生特性の評価を行った。静磁気特性の評価は、Kerr効果測定器を用いて、保磁力(Hc)、逆磁区核形成磁界(−Hn)、および飽和磁界(Hs)を測定した。また、記録再生特性の評価は、SPT/TMRヘッドを備えたスピンスタンドテスターを用いて、線記録密度1500kFCI(Kilo Flux Change per inch)にて、MWW(トラック幅)、およびエラーレートを測定した。
得られた結果を纏めて下記表1に示した。
Claims (6)
- 垂直磁気記録方式での情報記録に用いる垂直磁気記録媒体であって、
基板上に、少なくとも軟磁性層と下地層と磁気記録層とを備える垂直磁気記録媒体の製造方法において、
前記下地層の成膜を2つのチャンバーを使用して行い、
まず1つ目のチャンバーにおいて、連続または非連続の成膜の間に少なくとも1回のガス圧変更を含み、そのうち少なくとも1回は、変更後のガス圧が変更前よりも高くなるようにして成膜を行い、次いで2つ目のチャンバーにおいて、1つ目のチャンバーにおいて最も低い成膜圧力よりも高い圧力に設定して成膜を行うことを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。 - 前記下地層は、Ru又はその合金を主成分とする材料からなることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
- 前記下地層の成膜において、最も低いガス圧を2Pa以下に設定し、最も高いガス圧を4Pa以上に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
- 前記下地層は、2Pa以下のガス圧にて成膜する膜厚と、4Pa以上のガス圧にて成膜する膜厚とを略同じ膜厚とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
- 前記磁気記録層は、コバルト(Co)を主体とする結晶粒子と、酸化物を主体とする粒界部を有するグラニュラー構造の強磁性層を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
- 前記磁気記録層上に炭素系保護層を形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
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