JP5399891B2 - 酸化微生物セルロースおよびその使用 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2006年3月13日に出願された米国特許仮出願第60/781,328号の恩典を主張し、その全ての内容は参照により本明細書に組み入れられる。
発明の分野
本発明は医療的および外科的用途に適した酸化多糖類材料に関する。本発明は特に、所望の酸化セルロースの用途に応じて、特定の機械的および分解プロファイルを有するように作製された、過ヨウ素酸塩で酸化された微生物セルロースについて記載する。
また本発明は過ヨウ素酸塩で酸化された微生物セルロースの、ヒト組織の代替物、閉鎖補強、縫合強化、組織再生誘導、筋骨格用途、活性剤送達、および組織工学用足場における生体吸収性(bioresorbable)マトリックスとしての使用に関する。
発明の背景
酸化セルロースは、止血剤(例えば、SURGICEL(商標), Ethicon, Somerville, NJおよびOxycell(商標), Becton-Dickinson, Morris Plains, NJ)として、および手術後の癒着を防止するためのバリヤー材(例えば、INTERCEED(商標), Ethicon, Somerville, NJ)として、医療に用いるため長く製造されて来た。酸化セルロースの重要な特徴は、体内に移植した場合、吸収され得ることである。一方、非酸化セルロースの場合は吸収され得ない。提案されている酸化セルロースの再吸収メカニズムは、ポリマーがより小さいオリゴ糖に加水分解され、それらが更に代謝され、体内から排除されるというものである。そのような材料の完全な吸収は、移植後2週間〜3ヶ月で実質的に達成され得る。
殆どの市販されている酸化セルロースは植物由来であるか、または合成的に再生されており、それらから結果である医療装置が作製される。材料はまず所望の物理的形状に処理され、酸化剤への露出の前に布帛として織られるか、または編まれる。酸化セルロースの医療品を作製するために現在使用されている唯一の酸化剤は四酸化二窒素(dinitrogen tetroxide)と考えられている。その他の酸化剤の使用も提案されたが、四酸化二窒素による酸化プロセス以外の手法によって作製された、市販されている酸化セルロース医療装置は今日まで報告されていない。従って、酸化セルロースに関する臨床データの大部分には、四酸化二窒素によって酸化された非微生物性セルロースの形態が含まれる。
生体吸収性セルロースを生成するために、他にも酸化の手順が開発されたが、これらのプロセスは微生物由来のセルロースを使うことを述べていない。例えば、Kumar(米国特許第6800753号(特許文献1))は再生セルロースの酸化剤としてメタ過ヨウ素酸ナトリウムを開示している。更に、Singhはセルロースの酸化に対してメタ過ヨウ素酸ナトリウムの使用を開示しているが、非微生物由来の粉末状のセルロースのみについて記載している。
KumarとSinghを組み合わせても、微生物セルロースを過ヨウ素酸塩で酸化させたセルロース用の出発材料として使用することが機械的に機能的な材料につながるかは明らかではない。実際、微生物セルロースは可塑性がなく、微生物セルロースは溶剤溶解ステップにおいて高次構造を喪失するので、Kumarは具体的に微生物由来のセルロースの使用を否定している。また、微生物セルロースの結晶および層状構造のため、微生物セルロースが適しているかはSinghからは明らかではない。現に、本発明者らは生分解性材料を生成する際に、思いがけず微生物セルロースを酸化し、機械的強度を保つことができた。
更に、過ヨウ素酸塩の酸化プロセスの際に支持電解質を使用することや、酸化セルロースに異なる機械的および分解特性を与えるために異なる乾燥技術を使用することについて、KumarもSinghも記載していない。同様に、Jaschinskiら(米国特許第6635755号(特許文献2))は、酸化がアンヒドログルコース・リピート・ユニットの三つのアルコール部位全てにおいて酸化が起こる材料を生成するための、TEMPOと併せた過ヨウ素酸塩での多糖類酸化プロセスを記載している。しかしJaschinskiらは微生物セルロースを適した多糖類材料としては記載しておらず、また支持電解質と併せた過ヨウ素酸塩の特定の酸化的性質に依存していない。
更に、Kimらは海藻から得られた植物性セルロースの過ヨウ素酸塩の酸化について記載している。その酸化プロセスは、1 molのグルコピラノシドに対して10.7 molのNaIO4の比率で、所望の反応時間の間セルロース微小繊維を酸化させることからなる。ここでも、酸化プロセスにおいて支持電解質を使用することや具体的な乾燥技術に関する記載はない。Kimは酸化プロセスを制御するために適切な出発材料を選ぶことが非常に重要であると結論付けおり、過ヨウ素酸塩で酸化した場合に全てのセルロースが同様に反応するのではないことを証明している。
一方、Ringら(米国特許第4588400号(特許文献3)、第4655758号(特許文献4)および第4788146号(特許文献5))は局所的な医学的適用のために微生物セルロースの使用を開示しているが、そのようなフィルムを酸化させて、埋め込み可能な医療具や組織工学マトリックスとして使うための生体吸収性の酸化微生物セルロースを生成することは記載していない。また、Hutchensら(米国特許出願第20040096509号(特許文献6))は微生物セルロースについて記載しているが、生体吸収性バージョンのセルロースは開示していない。
多くの医学的および外科的用途に適するような一定の機械的および分解プロファイルを持ち得る酸化微生物セルロースが技術分野において必要とされている。実際に、再生された酸化非結晶セルロースではなく、生物性セルロースを使うことで、高度の層状構造および結晶化度を保つことができる酸化セルロースフィルムの生成が可能になる。微生物セルロースの不織層状構造により、材料は機械的強度を保つことができ、同時に生体吸収性にすることができる。
Kumar、米国特許第6800753号 Jaschinskiら、米国特許第6635755号 Ringら、米国特許第4588400号 Ringら、米国特許第4655758号 Ringら、米国特許第4788146号 Hutchensら、米国特許出願第20040096509号
発明の概要
本発明の目的は、様々な医学的および外科的用途に用いることができる、新しい生体吸収性型の微生物セルロースを供することである。さらなる目的は、ヒト組織の代替物、閉鎖の補強、縫合強化、組織再生誘導、筋骨格用途、活性剤送達、および組織工学用足場における再吸収性マトリックスとして用いるための、所望の物理的および科学的特性を有する再吸収性の微生物セルロースを供することである。微生物セルロースは酸化されるが、所望の酸化の度合いは酸化剤の濃度、酸化剤の溶液量、酸化剤/セルロースの比、支持電解質濃度、支持電解質液への予浸、反応温度、反応期間等の要素、またはこれらの組み合わせを変化させることで達成される。
本発明はセルロースの用途に応じて、特定の機械的および分解特性を有するように特定的に生成することができる、酸化微生物セルロースを生成する方法も供する。その方法は(i)微生物セルロースを生成する工程、および(ii)メタ過ヨウ素酸ナトリウム等の、過ヨウ素酸塩の溶液でその微生物セルロースを酸化させる工程を含む。酸化プロセスは支持電解質を使用し、または使用せずに行ってもよく、酸化微生物セルロースの乾燥は空気乾燥、オーブン乾燥、超臨界CO2乾燥、または溶媒脱水等の乾燥技術、またはこれらの組み合わせによって行うことができる。その方法は酸化前に任意的に、支持電解質使用または不使用の予浸プロセスも含む。
さらに別の目的は、各特定産物の用途に対して所望の特性をもたらす前述の材料の調製のための、新規な方法または製造プロセスを供することである。
また、生体吸収性医療材料を生成するための方法であって、(i)微生物セルロースを生成する工程、および(ii)メタ過ヨウ素酸ナトリウムの溶液で微生物セルロースを酸化させる工程を含む方法についても記載する。一つの態様においては、生体吸収性医療材料は縫合、止血剤、傷被覆、移植可能な組織の代替物、組織工学マトリックス、または癒着防止具である。その医療材料は、例えば、筋骨格組織、硬膜などの神経組織、心臓血管組織、腹部組織の修復および/または再生、膀胱頸部固定、胃形成、ヘルニア修復、胃腸閉鎖、歯科用途用組織再生誘導、または形成外科もしくは再建外科用の充填剤のために用いることができる。
発明の詳細な説明
特に明記しない限り、「1つの(a、an)」および「その(the)」は少なくとも1つであることを指す。
「生体吸収される(bioresorbed)」、「生体吸収性(bioresorbable)」、「生体吸収(bioresorption)」およびこれらを変化させた表現は、哺乳類動物に局所適用または内服させた後に、自然に排除または分解される物質を表す。
酸化微生物セルロース
一つの態様において、本発明は酸化微生物セルロースを含む。一つの態様において、微生物セルロースはアセトバクター(Acetobacter)、リゾビウム(Rhizobium)、アグロバクテリウム(Agrobacterium)、シュードモナス(Pseudomonas)、またはスファエロティルス(Sphaerotilus)から得ることができる。しかしながら、微生物セルロースは好ましくはアセトバクター・キシリナム(Acetobacter xylinum)から得られる。微生物セルロースを取得する方法は当該技術分野において周知な方法によって行うことができる。例えば、参照により全文が本明細書に組み入れられる米国特許第6599518号を参照のこと。
他の態様においては、酸化プロセスの前および/または間に支持電解質を加えることで、もとの機械的特性を保ちつつも、生体吸収されるようにした酸化材料が生成される。さらに、酸化バイオセルロースの機械的および分解特性の両方を制御するための追加の手段を供するために、最終的な乾燥ステップが利用される。微生物セルロースの最終的な酸化の度合いは、具体的な産物の用途に合わせることができるが、好ましくは酸化の度合いは、1日から1年を超える範囲の速度を含む、所望の分解速度で微生物セルロースが生体吸収されるようにするために十分な度合いである。言い換えれば、酸化微生物セルロースは、約1、2、3、4、もしくは5日、または約1、2、もしくは3週間、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくは11ヶ月、または約1もしくは2年で再吸収されるように調製することができる。
本発明の酸化微生物セルロースまたは酸化微生物セルロースを含む混合物はパッド、薄膜、ストリップ、縫合、フィルム、流体、懸濁液、パテ、ペーストやゲル等の、様々な形態で用いることができる。好ましい酸化微生物セルロースの形態は、多層断面の薄膜もしくはパッド、または欠陥を詰めるもしくは充填するためのパテ/ペースト稠度である。バイオ材料の要求に応じて、他の形態も想定できる。
本発明の酸化微生物セルロースはヒト組織代替物用の創傷被覆材もしくは生体吸収性マトリックス、傷閉鎖の補強剤、縫合強化剤、組織再生誘導、筋骨格用途、活性剤送達、および組織工学用足場を含む、様々な医療的用途において有用である。特に、本発明の酸化微生物セルロースはとりわけ、出血を制御するための生体吸収性止血剤、創傷被覆材、手術で用いるための移植可能な癒着バリヤーもしくは抗癒着具、泌尿器科および審美用途を含む様々な手術のための、コラーゲンの代わりとなる、移植可能な充填剤、移植可能な薬剤送達システムもしくは持続性送達システムを形成するための生物学的活性剤もしくは薬剤用の担体、生理学的に許容され得る溶液で形成されたゲル、点眼液および点眼用途のためのゲルもしくは溶液、皮膚増加およびその他の美容用途のためのゲルもしくは流体、骨充填剤、装着鞘(fitted sheath)、骨格欠損を修復するためのインプラントまたはその他の骨への用途、組織代替物、膀胱頚部固定用つり具(bladder neck suspension sling)等の外科的増大装置、腰や膝等の様々な種類のプロテーゼを関節接合するための装着鞘、新組織形成のための靭帯もしくは腱の足場、または豊胸手術もしくは乳房再建用具として用いることができる。
ここで記載した酸化微生物セルロースは表皮細胞と真皮細胞の両方の成長と増殖を維持し、それが生物学的に活性型の無傷の皮膚の形成へとつながると考えられる。また、軟骨組織の生成のために軟骨由来の軟骨細胞の成長を支持し、血管移植片としての使用のために血小板や平滑筋の癒着を防ぐと考えられる。さらに、神経再生に用いられる成長因子を送達している神経由来のシュワン細胞の成長を支持し、角膜上皮細胞の増殖を支持し、栄養素および流体の移送用に接着および透過を支持するとも考えられる。また、人工角膜の形成や、移植する領域によって様々な組織構造につながる間葉細胞の増殖の支持にも使用することができる。
さらに、本発明の酸化微生物セルロースはポリマー、コラーゲン、タンパク質、ペプチド、細胞、他の形態のセルロースや生物学的に活性な薬剤などの他の材料と組み合わせて用いて、特定の用途に対する有効性を増強することができる。例えば、ここで記載する酸化微生物セルロースを、リン酸三カルシウム、リン酸二カルシウム、ヒドロキシアパタイト、ならびにコラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリε−カプロラクトン等を含む再吸収性および非再吸収性バイオポリマーなどの様々なバイオ材料と混合し、混合物を形成することができる。保湿剤および、グリセリンやポリエチレングリコール等のポリオール等のその他の材料を組み込み、酸化微生物セルロースの物理的および乾燥特性を調整しても良い。さらに、微生物セルロースや混合物に骨形成タンパク質(BMP)、血小板由来増殖因子(PDGF)、形質転換成長因子(TGF)、増殖分化因子(GDF)、インスリン様成長因子(IGF)、上皮成長因子(EGF)、脱ミネラル骨マトリックス(DBM)、第VIII因子等の活性剤を添加することもできる。同様に、骨、軟骨、皮膚、血管、臓器等の成長のために分化および未分化の生存細胞を生物生酸化セルロースに混合することができる。
製造方法
また、酸化微生物セルロースを生成する方法であって、(i)アセトバクター・キシリナム等のバクテリアから微生物生セルロース薄膜を回収する工程、ならびに(ii)過ヨウ素酸ナトリウムおよび、任意に、アルカリ金属、遷移金属や高分子電解質からの塩などの塩を含む溶液で微生物セルロースを酸化させる工程を含む方法について記載する。好ましくは塩はNaClである。塩はより均一な酸化に貢献する。一態様において、本方法はさらに、脱水ステップを含む。下記の通り、脱水ステップは、空気乾燥、(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、テトラヒドロフラン、ブタノール、2-ブタノール、グリセロール等の水混和性溶剤またはこれらの混合物による)溶媒乾燥、その後の空気乾燥、オーブン乾燥、または超臨界CO2乾燥であってよい。
本明細書に記載される通り、微生物セルロースは滅菌された培養媒体にA. キシリナム等のバクテリアを植菌することで得ることができる。植菌された媒体は次にバイオリアクター・トレーを一定の容量、例えば、50、110、220、330、360および440 g、まで満たすために使用される。これらはその後所望のセルロース含有量に達するまで、約4日(50 g試料)〜21日間(440 g試料)培養される。
セルロース回収後、微生物セルロース薄膜は、セルロースを非発熱性にさせることを含めて、殆どの非セルロース材料を除去するために化学的に処理される。全ての加工・成形はセルロースが成長した後に行われる。最終的に所望する特性に応じて、材料は酸化前または酸化後に成形することができる。パッドは発熱物質を破壊するために、例えば水酸化ナトリウムで清浄することができるが、他の清浄方法も公知である。また、パッドは過酸化水素と水などの溶液、通常0.25%〜約3%の範囲の過酸化水素で漂白することもできる。
次に薄膜を水溶液に、任意で支持電解質と一緒に、約30分から約24時間まで浸し、その後、好ましくはメタ過ヨウ素酸ナトリウムであり、任意に支持電解質を含む、酸化剤浸漬溶液で処理する。電解質溶液は0.001〜1 Mの塩溶液でよく、好ましくは0.1〜0.5 MのNaCl溶液である。
酸化剤濃度および反応容量は、所望の酸化レベルの酸化微生物セルロースを生産するために、所望の過ヨウ素酸塩/セルロース比を供するよう選択される。過剰の酸化剤をその後除去し、最終加工、所望の活性剤の添加、パッケージング、および滅菌によって、材料は最終的な形態に作り上げられる。
微生物セルロースの所望の物理的および化学的特性に応じて、酸化剤濃度、反応温度、過ヨウ素酸塩/セルロース比や反応期間を変化させて、異なる酸化レベルを作ることができる。例えば、酸化剤のモル濃度は0.005〜0.5 Mの範囲、温度は約5〜50℃(即ち5〜50℃で±5℃)、セルロースに対する過ヨウ素酸塩の比は0.1〜10であってもよい。好ましくは、微生物セルロースは少なくとも30分、または1、6、12もしくは24時間、少なくとも1日もしくは少なくとも2日もしくはそれより長く、酸化してよい。従って、可変酸化は材料の分解速度にも影響し、高酸化レベルではより速い再吸収速度を可能にする。
酸化微生物セルロースを生成する方法における別の好ましい態様においては、脱発熱化の後に、ポリエチレンアミン等のポリアミンもしくはポリビニル・アルコール、グリセロール、エチレンジアミン等のポリアルコールを用いた化学的手法、または放射によって酸化微生物セルロースを架橋させ、酸化セルロースの特性を変化させる。
酸化セルロースの分解はセルロースポリマーの加水分解によるため、使用前の分解を最小限に抑えるために、酸化された材料は酸化後に脱水されるべきである。従って、脱水のプロセスは酸化バイオセルロースの機械的および分解特性に対して大きな影響を与え得る。実際に、最終的な用途に従って、脱水プロセスは酸化バイオセルロースの機械的および分解特性を制御するためのさらなる手段を供する。
空気乾燥または溶媒脱水後の空気乾燥では、低い機械的強度および低下した分解特性を持つ材料を得る。本明細書に記載の通り、空気乾燥とは通常気圧で、約20〜50℃の温度で乾燥することを指す。上述の通り、溶媒脱水にはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン等の水混和性溶剤またはこれらの混合物が関係する。超臨界CO2乾燥は、元の強度の大部分を保持したバイオセルロース材料を供し、より速い生体吸収速度を示す開いた多孔性構造を提供する。
その他多くのバリエーションおよび構築、組成、構成の詳細は当業者にとって明白であり、そのようなバリエーションは本発明の範囲に含まれる。
実施例
実施例1 アセトバクター・キシリナムによる微生物セルロースの生成
この実施例では、酸化セルロースを調整する際に使用するのに適したアセトバクター・キシリナムによる微生物セルロースの生成について記述する。
培養前に、増殖容器のA. キシリナムを滅菌培養液に植菌した。この培養液は、米国特許出願第10/132171号に記載のように、Schramm-Hestrin培養液の変更調整物が基になっている。植菌した培養液を用いて、50、110、220、330、360、および440 g等の特定の容量までバイオリアクター・トレーを満たした。これらのトレーはプラスチックシートでカバーされており、成長の際に酸素にさらすために通気用ポートが足される。その後トレーは、最適の成長に達成するまで、静止条件下で、30℃という一定の温度で培養された(50gの場合の4日間〜440gの場合の21日間)。
実施例2 微生物セルロースの処理
A. キシリナムより回収した微生物セルロースを化学的に処理し、バクテリアの副産物や残存培養液を除去した。ただし、化学処理前に、まず薄膜を空気プレスで押圧し、過剰の培養液を除去した。
押圧したセルロース薄膜を次に化学的に処理した。このプロセスは脱発熱化のために、75℃に熱した、水酸化ナトリウムを含む2〜8%の苛性溶液のタンクに約1時間浸すダイナミックな浸漬を伴う。この化学処理後、ろ過水で継続的に濯ぎ、処理した薄膜より苛政溶液を取り除いた。濯ぎ後、薄膜を0.25%の過酸化水素で1時間、40℃で処理することによって、「白化された」見た目が得られた。化学処理後、微生物セルロースフィルムは所望のセルロース含有量を得るために、再度空気プレスによる脱水プレスに処せられ、その後様々な化学処理後の手法に処せられた。
実施例3 微生物セルロースの酸化
化学処理されたセルロース薄膜を酸化した。セルロース試料は0.1 M NaIO4溶液中に4または24時間の間40℃で静置された。セルロースの副反応を防ぐために、インキュベーションは遮光したインキュベーター内の閉じた反応槽において行われた。酸化後、試料を濯いで残存NaIO4を除去し、所望の大きさに穿孔し、パッケージし、移植用にガンマ線照射によって滅菌した。
実施例4 酸化微生物セルロースのインビボ分解に関する研究
上記実施例3で記載された通りに生成された酸化セルロースの分解性質について評価するために、インビボ研究を行った。
15匹の雌のSprague-Dawleyラットに対して、1匹につき2つの被検材料および1つの対照を腹部の3ヶ所に皮下移植した。4時間および24時間酸化されたセルロースを被検材料として使用し、非酸化セルロースを対照として用いた。
移植後2、4、および6週目に、各時点につき5匹ずつ動物は殺処理され、全ての移植物を外植した。予想通り、2週目においては皮膚、筋肉や他の軟組織に対する、試料のある程度の繊維性の付着が見られた。移植後4および6週目では、移植周囲組織において基本的には全体的な繊維性応答は認められなかった。
酸化セルロースの分解の兆しは、表1および図1で証明されるように、移植後4週目で既に明らかであった。対照と比較して、6週間の間で起こった酸化試料のサイズおよび重量の減少は経時的に起こった分解を表している。予想通り、より強く酸化された試料(24時間)は、4時間酸化された試料に比べてより積極的な分解パターンを示した。
ラットに移植した場合、酸化材料はよい生体適合性を示した。さらに、異なる時点で分解するように操作された移植物は、予測通りの結果を導いた。
(表1)4週目および6週目における殺処理の後の移植物の重量
Figure 0005399891
実施例5 メタ過ヨウ素酸ナトリウムを用いた微生物セルロースの酸化に対する過ヨウ素酸塩/セルロース比の効果
6〜25 mMの範囲の様々な過ヨウ素酸塩濃度のNaIO4溶液を調製した。酸化溶液は0.189 MのNaClも含有していた。セルロース試料(2 x 4 cmのストリップ)の重量を量り、過ヨウ素酸塩でのインキュベーションの前に、0.189 M NaCl溶液に3時間浸漬した。IO4:セルロース比が0.5〜2の範囲の過ヨウ素酸塩溶液で試料をインキュベートした。(セルロースの副反応を防ぐために)インキュベーションは遮光したインキュベーター内の閉じた反応槽において、30±2℃の温度で17時間行った。インキュベーション後、試料を酸化溶液から取り除き、35 mLの水を含む抽出溶液に2〜5時間の間静置した。過剰のNaIO4を除去した後、バイオセルロース試料は以下の3ついずれかのプロセスで乾燥した:超臨界乾燥(SCD)、空気乾燥(AD)、または溶媒交換空気乾燥(SD)。以下の実施例9および10参照。
過ヨウ素酸塩の290 nmにおける吸光度を測ることにより、酸化レベルを反応溶液および抽出溶液のUV/Vis解析を用いて決定した。反応溶液および抽出溶液の過ヨウ素酸塩のモルを、初期の反応中の過ヨウ素酸塩のモルから差し引いた。過ヨウ素酸塩の酸化はセルロース中のグルコース・リピート・ユニットと1対1の比率で起こった。従って、酸化されたリピート・ユニットの数とバイオセルロース試料の乾燥重量に基づく酸化割合を計算した(図2)。
実施例6 酸化ならびに酸化微生物セルロースのインビトロ分解に対するNaClの影響
実施例5に記載した通り、2セットの試料を0.75のIO4:セルロース比で作成した。片方のシリーズは、NaCl存在下での酸化の前に、0.189 NaCl中に6時間予浸した。もう片方のシリーズは、NaCl非存在下での酸化の前に、水に6時間浸漬した。NaCl存在下での酸化の結果、より高い酸化の度合い(表2)および分解特性に差異が得られた。
支持電解質を添加した結果、ポリマー鎖間における水素結合のスクリーニングより、セルロースポリマーのさらなる膨張につながった。特定の学説に縛られるつもりはないが、膨張が増大する結果として、より多くの酸化部位へのアクセスが増加され、より均一な酸化が可能になると考えられている。酸化後に、試料をSCDプロセスで乾燥した。
上記の通りに生成された酸化セルロースの分解性質を評価するために、分解産物ならびに機械的強度の変化の解析を通して、インビトロ研究が行われた。試料はpH 7.4±0.2の、25 mLの緩衝生理食塩溶液(1.0 Lの水中に、NaCl 8 g、KCl 0.4 g、Na2HPO4 0.8 g、KH2PO4 0.14g、デキストロース1.0 g)に37±2℃でインキュベートされた。0、1、3および7日目に解析が行われた。各時点において、少量の一定分量を、232 nmにおけるカルボニル吸光度の吸光度を計測することにより、解析した。機械的強度については、プロレン5.0縫合糸(Prolene 5.0 sutures)を用いて、United社製の引張試験機(SSTM 2KMモデル)を使用して、縫合引き抜き力(suture pull-out force)を計測することにより決定した。
酸化溶液にNaClを添加した結果、NaCl非存在下で酸化されたセルロースとは異なる材料が得られた。図3は、NaCl非存在下で酸化された材料に比べて、NaCl材料はより速い分解速度を持つことを証明している。また表2は、NaCl存在下で酸化された材料の初期の強度が、NaCl非存在下の場合よりも高かったものの、経時的には分解速度の増加によって、同様な縫合引き抜き力の低下が得られたことを示す。
(表2)NaCl存在下および非存在下で酸化されたバイオセルロースの酸化および縫合引き抜き力の値
Figure 0005399891
実施例7 酸化微生物セルロースの超臨界CO2処理
実施例5の方法による過ヨウ素酸塩酸化の後、試料を超臨界CO2を用いてさらに処理した。試料を48時間までの間、100%メタノール中での一連の交換にさらした。次にセルロースをポリプロピレンのメッシュに包み、超臨界流体交換システム(150 SFEシステム、Super Critical Fluid Technologies, Inc., Newark, DE)内に静置した。CO2の運転パラメーター(1500〜1600 psiおよび40℃)に達成し、1〜3時間の間の交換期間の間保持された。このサイクルの後、酸化材料は槽より乾燥した形で取り出され、セルロース含有量を決定するために重量を量った。乾燥試料について実施例5に記載した分解実験を行った。
図4は、非酸化対照試料(6.02±1.05 N)に対して、酸化過程によって強度が約18%低下したことを示す。分解1日後、縫合引き抜き力は4.92 Nから1.53 Nに低下し、その後6日間にかけて徐々に約1 Nまで低下した。
実施例8 酸化試料のX線回析
酸化バイオセルロースをSCD処理した結果、元の非酸化材料の結晶化度を高度に維持する材料が得られた。上記実施例に記載した通り、バイオセルロース試料を10〜28%の酸化レベルを有するように調製し、本実施例に記載の通りに乾燥した。
X線回析データは、35 keVの電子ビームがCu標的を照射することによってX線が生成されるリガク・ミニフレックスX線回析装置(Rigaku Miniflex X-ray Diffractometer)を用いて採取した。データは5°〜60° 2θで採取した。データ解析はJADEバージョン3.0ソフトウエアを用いて行った。非酸化試料と比較して10%および28%の酸化では、結晶構造に大した変化は回析記録図には見られなかった(図5)。より高い酸化においては、2θ値は配置に小さな変化を示しており、格子間隔のシフトを表しているが、全体的な結晶構造に変わりはない。酸化後の結晶構造の維持は、酸化バイオセルロースが酸化および乾燥プロセスの後に機械的強度を保つのに寄与した。
実施例9 酸化微生物セルロースの空気乾燥
実施例5の方法による過ヨウ素酸塩酸化の後に、試料をさらに空気乾燥を用いて処理した。湿った試料を2枚のポリプロピレンメッシュの間に置き、18〜36時間の間37℃のインキュベーター内に静置した。乾燥過程の後、試料を取り出し、セルロース含有量を決定するために重量を量った。t=0において、強度が10 N(非酸化対照)から1.35 Nに低下するように、図3は酸化後空気乾燥によって機械的強度が劇的に変化することを示す。さらにt=0において、酸化SCD材料と比較して、強度は70%の低下を示している。
(表3)様々な乾燥プロセスの後の酸化微生物セルロースの縫合引き抜き値
Figure 0005399891
実施例10 酸化微生物セルロースの溶媒脱水およびその後の空気乾燥
実施例5の方法による過ヨウ素酸塩酸化の後に、試料をさらに溶媒脱水ステップおよびその後空気乾燥で処理した。試料を48時間までの間、100%メタノール中での一連の交換にさらした。SCD処理を用いる変わりに、溶媒交換後、試料を2枚のポリプロピレンメッシュの間に置き、18〜24時間の間37℃のインキュベーター内に静置した。乾燥過程の後、試料を取り出し、セルロース含有量を決定するために重量を量った。SD試料が酸化後8.4 N(非酸化対照)から1.3 Nへの低下を示した通り、AD試料で見られたように、酸化後機械的強度が劇的に低下した。ADおよびCD酸化試料は共に似た縫合引き抜き値を示すため(表3)、得られた材料の構造が似ていることが示唆される。
酸化微生物セルロースの外植物の4週目における全体的な観測結果。 バイオセルロースの酸化(%)に対する過ヨウ素酸塩:セルロース比の影響。 NaClを含むまたは含まない酸化溶液で酸化されたバイオセルロース試料の、7日間にわたる分解産物の形成。A/(gセルロース)とは、232 nmにおける吸光度を、乾燥セルロース試料を量って求めたセルロースの重量(g)で割ったものを表す。 SCDプロセス後の酸化セルロースの7日間にわたる縫合引き抜き力の変化。 非酸化(A)、10%酸化(B)、および25%酸化(C)バイオセルロースX線回析記録図。

Claims (17)

  1. (i)微生物セルロースを生産する工程、および
    (ii)電解質を含む水溶液にバイオセルロースを予浸する工程、および
    (iii)工程(ii)の水溶液の存在下で、該微生物セルロースをメタ過ヨウ素酸ナトリウムの溶液で酸化させる工程
    を含む、生体吸収性酸化バイオセルロースを作製する方法であって、該電解質はNaClである、方法。
  2. 微生物セルロースがアセトバクター・キシリナム(Acetobacter xylinum)によって生成される、請求項1記載の方法。
  3. 過ヨウ素酸塩濃度、過ヨウ素酸塩溶液量、過ヨウ素酸塩/セルロース比、支持電解質濃度、支持電解質液への予浸、反応温度、反応期間、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される要素を変化させることによって、所望の酸化の度合いを達成する、請求項1記載の方法。
  4. 過ヨウ素酸塩のモル濃度が0.005M〜1.0Mの範囲である、請求項3記載の方法。
  5. セルロースに対する過ヨウ素酸塩の比率が0.05〜10の範囲である、請求項3記載の方法。
  6. 温度が5℃〜50℃である、請求項3記載の方法。
  7. 溶液を30分〜24時間反応させる、請求項3記載の方法。
  8. 支持電解質濃度が0.001M〜1.0Mの範囲である、請求項3記載の方法。
  9. 酸化前浸漬がアルカリ金属、遷移金属、および高分子電解質からなる群から選択される塩を含む、請求項1記載の方法。
  10. 酸化前浸漬が30分〜24時間の範囲である、請求項1記載の方法。
  11. 空気乾燥、オーブン乾燥、手動脱水、溶媒脱水、乾燥剤上での乾燥、真空下での乾燥、凍結乾燥、および超臨界流体乾燥の少なくとも一つからなる群から選択される方法によって酸化バイオセルロースを乾燥させる、請求項1記載の方法。
  12. 酸化バイオセルロースを、アセトン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、テトラヒドロフラン、またはグリセロールで溶媒脱水させる、請求項11記載の方法。
  13. 酸化バイオセルロースをメタノールまたはアセトンで溶媒脱水し、その後、超臨界CO2で交換させる、請求項11記載の方法。
  14. 材料を、20℃〜100℃の範囲の温度のチャンバーに静置させる、請求項11記載の方法。
  15. (i)微生物セルロースを生産する工程、
    (ii)電解質を含む水溶液にバイオセルロースを予浸する工程、および
    (iii)工程(ii)の水溶液の存在下で、該微生物セルロースをメタ過ヨウ素酸ナトリウムの溶液で酸化させる工程
    を含む、生体吸収性医療材料を作製するための方法であって、該電解質はNaClである、方法。
  16. 生体吸収性医療材料が、縫合、止血剤、傷被覆、移植可能な組織の代替物、組織工学マトリックス、または癒着防止物からなる群より選択される、請求項15記載の方法
  17. 医療材料が、筋骨格組織、硬膜などの神経組織、心臓血管組織、腹部組織の修復および/または再生、膀胱頸部固定、胃形成、ヘルニア修復、胃腸閉鎖、歯科用途用組織再生誘導、または形成外科もしくは再建外科用の充填剤のために用いられる、請求項15記載の方法。
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