JP5398124B2 - 腐食抑制皮膜生成方法及び原子力発電プラント - Google Patents
腐食抑制皮膜生成方法及び原子力発電プラント Download PDFInfo
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Description
本発明に係る腐食抑制皮膜生成方法及び原子力発電プラントにおける第1実施形態を、図1を用いて説明する。
[化1]
Fe2O3(酸化物薄膜)+TiO(酸化化合物) → FeTiO4(腐食抑制皮膜)
形成された腐食抑制皮膜6は、母材2及び酸化物薄膜4上に付着し、炭素鋼からなる配管1等の腐食抑制を行う。
本発明に係る金属の腐食抑制皮膜生成方法の第2実施形態を弁装置20に適用した例を、図7を用いて説明する。
本発明に係る腐食抑制皮膜生成方法の第3実施形態について、図9を用いて説明する。
次に、図11を用いて本発明に係る腐食抑制皮膜生成方法、及び配管や機器等に腐食抑制皮膜が施された原子力発電プラントの第4実施形態について説明する。
本実施形態は、本発明に係る金属の腐食抑制皮膜生成方法及び原子力発電プラントの第5実施形態を示すもので、腐食抑制皮膜6の被覆処理を行う時期について適用した例を示したものである。
上述した実施形態においては、原子力発電プラントにおける金属の配管や機器に対する腐食抑制皮膜6の被覆処理を説明したが、原子力発電プラントのみならず、例えば火力発電プラント等の他の発電プラントにも適用することができる。
2 母材
3、3a、3b 高温水
4 酸化物薄膜
5 酸化化合物
6 腐食抑制皮膜
8 鉄イオン
9 溶存酸素
10 Fe2O3
20 弁装置
21 弁ケーシング
22 弁体
23 弁棒
24 溶媒
30 熱交換器
31 スプレータンク
32 ノズル
40 被覆処理システム
41 薬注系
42 薬注タンク
43 薬注ポンプ
44 原子力発電プラント
45 原子炉圧力容器
46 主蒸気タービン系
47 原子炉冷却材再循環系
48 原子炉冷却材浄化系
49 蒸気タービン
50 炉心シュラウド
51 ジェットポンプ
52 再循環ポンプ
53 ポンプ
54 原子炉復水・給水系
55 ダウンカマ
Claims (8)
- Fe2O3、Fe3O4、FeOOHのうち少なくとも1つである酸化物薄膜が付着した炭素鋼又は低合金鋼からなる金属に対し、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化タンタル及び酸化タングステンのうち少なくとも1つである酸化化合物が注入された50℃以上の高温水を通流させることにより前記酸化化合物を付着させる付着ステップと、
前記付着ステップで前記金属に付着した前記酸化化合物と前記酸化物薄膜との反応を促進させるため、前記金属に化学反応を促進させる前記高温水の温度、圧力及び前記高温水に含まれる放射能のうち少なくとも1つである外的要因を付加する外的要因付加ステップと、
前記外的要因付加ステップにより付加された前記外的要因により、前記金属に前記酸化化合物と前記酸化物薄膜が前記化学反応を起こして形成される複合酸化物からなる腐食抑制皮膜を生成させる生成ステップとからなり、
酸化チタン、酸化モリブデン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化タンタル及び酸化タングステンのうち少なくとも1つである酸化化合物を用いた場合には、この酸化化合物に応じて、酸化チタンからFeTiO4 が、酸化モリブデンからFe2MoO4 が、酸化クロムからFeCrO3 が、酸化ニッケルからFe2NiO4 が、酸化ジルコニウムからFeZrO3 が、酸化タンタルからFeTaO4 が、及び酸化タングステンからFeWO4がそれぞれ複合酸化物として生成されることを特徴とする腐食抑制皮膜生成方法。 - 前記生成ステップにおいて前記金属に通流する高温水の温度は、前記付着ステップにおいて前記金属に通流する高温水の温度よりも高温であることを特徴とする請求項1に記載の腐食抑制皮膜生成方法。
- 酸化チタン、酸化モリブデン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化タンタル及び酸化タングステンのうち少なくとも1つである前記酸化化合物が注入された溶媒にFe2O3、Fe3O4、FeOOHのうち少なくとも1つである酸化物薄膜が付着した炭素鋼又は低合金鋼からなる金属を浸漬させることにより、前記酸化化合物を付着させる付着ステップと、
前記付着ステップで前記金属に付着した前記酸化化合物と前記酸化物薄膜との反応を促進させるため、前記金属に化学反応を促進させる、前記金属を通流する水の温度、圧力及び前記水に含まれる放射能のうち少なくとも1つである外的要因を付加する外的要因付加ステップと、
前記外的要因付加ステップにより付加された前記外的要因により、前記金属に前記酸化化合物と前記酸化物薄膜が前記化学反応を起こして形成される複合酸化物からなる腐食抑制皮膜を生成させる生成ステップとからなり、
酸化チタン、酸化モリブデン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化タンタル及び酸化タングステンのうち少なくとも1つである酸化化合物を用いた場合には、この酸化化合物に応じて、酸化チタンからFeTiO4 が、酸化モリブデンからFe2MoO4 が、酸化クロムからFeCrO3 が、酸化ニッケルからFe2NiO4 が、酸化ジルコニウムからFeZrO3 が、酸化タンタルからFeTaO4 が、及び酸化タングステンからFeWO4がそれぞれ複合酸化物として生成されることを特徴とする腐食抑制皮膜生成方法。 - Fe2O3、Fe3O4、FeOOHのうち少なくとも1つである酸化物薄膜が付着した炭素鋼又は低合金鋼からなる前記金属に対し、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化タンタル及び酸化タングステンのうち少なくとも1つである酸化化合物が注入された溶媒をスプレーすることにより前記酸化化合物を付着させる付着ステップと、
前記付着ステップで前記金属に付着した前記酸化化合物と前記酸化物薄膜との反応を促進させるため、前記金属に化学反応を促進させる、前記金属を通流する水の温度、圧力及び前記水に含まれる放射能のうち少なくとも1つである外的要因を付加する外的要因付加ステップと、
前記外的要因付加ステップにより付加された前記外的要因により、前記金属に前記酸化化合物と前記酸化物薄膜が前記化学反応を起こして形成される複合酸化物からなる腐食抑制皮膜を生成させる生成ステップとからなり、
酸化チタン、酸化モリブデン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化タンタル及び酸化タングステンのうち少なくとも1つである酸化化合物を用いた場合には、この酸化化合物に応じて、酸化チタンからFeTiO4 が、酸化モリブデンからFe2MoO4 が、酸化クロムからFeCrO3 が、酸化ニッケルからFe2NiO4 が、酸化ジルコニウムからFeZrO3 が、酸化タンタルからFeTaO4 が、及び酸化タングステンからFeWO4がそれぞれ複合酸化物として生成されることを特徴とする腐食抑制皮膜生成方法。 - 前記付着ステップは、前記酸化化合物が注入された溶媒を充填する薬液タンク、及び前記薬液タンクに充填された前記溶媒を前記酸化物薄膜が付着した炭素鋼又は低合金鋼からなる金属を用いた発電プラントに注入する薬液ポンプからなる被覆処理システムを用いて前記金属に前記酸化化合物を付着させることを特徴とする請求項1に記載の腐食抑制皮膜生成方法。
- 前記溶媒は、コロイド状であることを特徴とする請求項3または4に記載の腐食抑制皮膜生成方法。
- 前記酸化物薄膜上に前記腐食抑制皮膜を生成させる時期は、前記酸化物薄膜が付着した炭素鋼又は低合金鋼からなる金属を用いた発電プラントの定格運転期間であることを特徴とする請求項1に記載の腐食抑制皮膜生成方法。
- 原子力発電プラントの主蒸気タービン系、原子炉復水・給水系及び原子炉冷却材浄化系の少なくとも一系統の炭素鋼又は低合金鋼からなる金属の表面上にプラント運転中に形成されたFe2O3、Fe3O4、FeOOHのうち少なくとも1つである酸化物薄膜上に、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化タンタル及び酸化タングステンのうち少なくとも1つである酸化化合物を付着させ、
前記金属に化学反応を促進させる、前記金属を通流する水の温度、圧力及び前記水に含まれる放射能のうち少なくとも1つである外的要因を付加することで前記金属に前記酸化化合物と前記酸化物薄膜が前記化学反応を起こして形成される複合酸化物からなる腐食抑制皮膜が形成され、
酸化チタン、酸化モリブデン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化タンタル及び酸化タングステンのうち少なくとも1つである酸化化合物を用いた場合には、この酸化化合物に応じて、酸化チタンからFeTiO4 が、酸化モリブデンからFe2MoO4 が、酸化クロムからFeCrO3 が、酸化ニッケルからFe2NiO4 が、酸化ジルコニウムからFeZrO3 が、酸化タンタルからFeTaO4 が、及び酸化タングステンからFeWO4がそれぞれ複合酸化物として生成されることを特徴とする原子力発電プラント。
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