JP5397032B2 - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、板厚方向に貫通する貫通孔が形成されたプレートを積層することで液体流路が形成された液体吐出ヘッドに関する。
フィルタを介してインク等の液体を液体流路内に流入させる際、特許文献1のように、1本の流路に広く液体を流入させてから複数の流路に分岐させるものがある。
特開2005−313428号公報(図6)
特許文献1のように1本の流路に広く液体を流入させることにより、液体の流路幅を大きく取ることができ、フィルタを通過する際の液体流の圧力損失を低減できる。
一方、複数のプレートを積層して液体流路を形成する場合、例えば、積層体において最も外側のプレートの表面を押圧し、プレート同士を接合する。しかし、最も外側のプレートの表面において液体流路が開口した領域には、接合のための押圧力を直接印加することができない。このため、他のプレート同士において開口と対向する領域が十分に押圧されず、接合が不十分になるおそれがある。
特許文献1では、流路を分岐させるため流路内に仕切り壁が形成されており、最も外側のプレートを押圧した際に、この仕切り壁を通じてプレートに押圧力を伝達することができる。しかし、この文献に示されているような薄い壁では十分にプレート同士を押圧できないおそれがある。一方で、このような仕切り壁全体を厚くするとプレート同士を確実に接合させるのには適しているが、仕切り壁が液体の円滑な流通を阻害するおそれがある。
本発明の目的は、プレート同士の接合を確実にすると共に液体を円滑に流通させることが可能な液体吐出ヘッドを提供することにある。
本発明の液体吐出ヘッドは、板厚方向に貫通する貫通孔がそれぞれ形成され、前記貫通孔が互いに連通して液体流路となるように互いに積層された複数のプレートと、液体を濾過するフィルタと、前記複数のプレートのうちの最も外側の第1のプレートの表面に開口し、前記フィルタを介して液体が供給される供給口と、前記液体流路が、前記供給口から前記複数のプレートの積層方向に向かって延びた1本の流路と、前記第1のプレートとは異なる第2のプレートにおいて前記1本の流路から分岐し前記積層方向に向かって延びた複数の分岐流路とを含んでおり、前記分岐流路は、前記積層方向から見て前記1本の流路の外形と外形の一部が重なり合った部分と、前記積層方向から見て前記1本の流路の範囲内で前記重なり合った部分から凸形状に突出した突出部分とを有し、前記第1のプレートから離隔したプレートに形成されている部分ほど、前記積層方向に直交する断面の面積が小さく、前記分岐流路同士は、前記第1のプレートから離隔したプレートほど前記積層方向に直交する方向に離隔しており、前記重なり合った部分は、前記第1のプレートから前記積層方向に向かって複数の前記プレートに跨って延びており、前記突出部分は、前記第1のプレートから離隔したプレートに形成されている部分ほど、前記積層方向に直交する断面の面積が小さい
本発明の液体吐出ヘッドによると、第1のプレートから離隔したプレートほど分岐流路同士が離隔している。つまり、第1のプレートに近い部分では分岐流路同士が近接しているため、液体が円滑に分岐する。一方、第1のプレートから離れるにつれて分岐流路同士が離隔するため、分岐流路同士の間に形成される壁部が広くなり、プレート同士の接合の際に押圧力を伝達させる領域をかせぐことができる。したがって、液体の円滑な流通を阻害することなく、接合の際に押圧力を伝達する領域を確保することができる。
また、分岐流路の断面積が第1のプレートから離隔するほど小さくなるので、分岐流路の下流において流速が上がる。これにより、分岐流路の下流に気泡が滞留するのを抑制できる。
また、突出部分が第1のプレートから離隔するほど小さくなるので、上記の重なり合った部分へと突出部分を介して液体を円滑に導入できる。
また、本発明においては、前記分岐流路のうちのいずれかの前記突出部分と前記分岐流路のうちの他のいずれかの前記突出部分とが互いに対向していてもよい。
また、本発明においては、前記第2のプレートが前記第1のプレートに接合されていることが好ましい。これによると、最も外側のプレートのすぐ次のプレートから流路が分岐しているため、接合のために押圧力を印加する領域を確保しやすい。
また、本発明においては、前記積層方向に直交する方向に延びる別の液体流路が前記プレートに形成されており、前記分岐流路が、前記供給口とは反対側の端部において、前記別の液体流路の前記積層方向に直交する方向に関する端部と接続されていることが好ましい。これによると、積層方向に直交する方向に延びる別の液体流路の端部に分岐流路が接続されている。分岐流路は積層方向に延びているため、分岐流路から上記別の液体流路に流れ込んだ液体はこの別の液体流路の端部で淀み、気泡が残留しやすくなる。このような構成に液体の流通を円滑にする本発明が適用されることにより、気泡の残留を回避しやすくなる。
また、本発明においては、板厚方向に貫通する貫通孔が互いに連通して、圧力室を介してノズルに至る複数の個別液体流路及び当該複数の個別液体流路と連通する共通液体流路となるように互いに積層された複数の前記プレートを備え、前記別の液体流路が前記共通液体流路であり、互いに隣接する前記分岐流路が、前記供給口と反対側の開口において、前記分岐流路同士の離隔する方向に沿って延びる前記共通液体流路の一端部とそれぞれ連通し、前記共通液体流路の一端部同士が、前記第1のプレートから離隔した前記プレートほど、前記分岐流路同士が離隔する方向に離隔していることが好ましい。これによると、分岐流路から流入する液体が、一端部同士の離隔によって、滑らかに流れ込み、気泡が残留しやすい淀みが無くなる。
第1のプレートから離隔したプレートほど分岐流路同士が離隔している。つまり、第1のプレートに近い部分では分岐流路同士が近接しているため、液体が円滑に分岐する。一方、第1のプレートから離れるにつれて分岐流路同士が離隔するため、分岐流路同士の間に形成される壁部が広くなり、プレート同士の接合の際に押圧力を伝達させる領域をかせぐことができる。したがって、液体の円滑な流通を阻害することなく、接合の際に押圧力を伝達する領域を確保することができる。
本発明の一実施の形態に係るインクジェットプリンタの内部構成を概略的に示す模式図である。 図1のヘッド本体の平面図である。 図2のIII−III線断面図を含む流路ユニットのインク供給口周辺の斜視図である。 図2のIV−IV線断面におけるインク供給口周辺図である。 流路ユニットを構成する各プレートのインク供給口周辺の平面図である。 ヘッド本体の縦断面であって、副マニホールド流路から吐出口までのインク流路に沿った断面を示した図である。 分岐流路の一変形例を構成する各貫通孔の平面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るインクジェットヘッドを含むインクジェットプリンタの内部構成を示す模式図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ101は直方体形状の筐体101aを有している。筐体101a内には、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド1(液体吐出ヘッド;以下、ヘッド1とする)、及び、搬送機構16が配置されている。また、筐体101aの天板内面には、ヘッド1や搬送機構16等の動作を制御する制御部100が取り付けられている。天板の上部には、排紙部15が設けられており、画像が形成された用紙Pが排出される。搬送機構16の下方には、筐体101aに対して着脱可能な給紙ユニット101bが配置されている。給紙ユニット101bの下方には、筐体101aに対して着脱可能なインクタンクユニット101cが配置されている。
インクジェットプリンタ101の内部には、図1に示す太矢印に沿って用紙搬送経路が形成されており、用紙Pが給紙ユニット101bから排紙部15に向けて搬送される。給紙ユニット101bは、給紙トレイ11と、給紙ローラ12とを有している。給紙トレイ11は、上方に向かって開口した箱形状を有しており、複数枚の用紙Pが積層された状態で収納される。給紙ローラ12は、給紙トレイ11の最も上方にある用紙Pを送り出す。送り出された用紙Pは、ガイド13a、13bによりガイドされ且つ送りローラ対14によって挟持されつつ搬送機構16へと送られる。
搬送機構16は、2つのベルトローラ6、7と、搬送ベルト8と、テンションローラ10と、プラテン18とを有している。搬送ベルト8は、両ローラ6、7の間に架け渡されるように巻回されたエンドレスのベルトである。テンションローラ10は、搬送ベルト8の下側ループにおいて、その内周面に接触しつつ下方に付勢されており、搬送ベルト8にテンションを付加している。プラテン18は、搬送ベルト8の内側領域に配置され、ヘッド1と対向する位置において、搬送ベルト8が下方に撓まないように搬送ベルト8を支持している。ベルトローラ7は、駆動ローラであって、その軸に搬送モータ19から駆動力が与えられることで、図1中時計回りに回転する。ベルトローラ6は、従動ローラであって、ベルトローラ7の回転により搬送ベルト8が走行することによって、図1中時計回りに回転する。なお、搬送モータ19の駆動力は、複数のギアを介してベルトローラ7に伝達される。
搬送ベルト8の外周面8aは、シリコーン処理が施されることによって粘着性を有している。ベルトローラ6と対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、給紙ユニット101bから送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付ける。用紙Pは、その粘着力によって外周面8a上に保持されながら用紙搬送方向(図1中右方であって副走査方向)へと搬送される。
ベルトローラ7と対向する位置には、剥離プレート5が設けられている。剥離プレート5は、用紙Pを外周面8aから剥離する。剥離された用紙Pは、ガイド29a、29bによりガイドされ、且つ二組の送りローラ対28によって挟持されつつ搬送される。そして用紙Pは、筐体101aの上部に形成された排出口22から、筐体101aの天板上面に設けられた排紙凹部(排紙部)15へと排出される。
4つのヘッド1は、主走査方向に長尺な略直方体形状を有している。これらのヘッド1は、用紙Pの搬送方向に沿って配列されて固定されている。つまり、このプリンタ101はライン式のプリンタであり、搬送方向と主走査方向とは互いに直交する関係にある。
各ヘッド1は、インクを吐出する複数の吐出口108(図6参照)が形成されたヘッド本体2と、ヘッド本体2の上面に積層されたインクリザーバ3とを有している。インクリザーバ3はインクタンク17とそれぞれ接続されている。4つのインクタンク17には互いに異なる色のインクが貯留されている。インクタンク17からインクリザーバ3へと、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクが供給される。インクリザーバ3に供給されたインクはヘッド本体2へと流入する。
吐出口108は、ヘッド本体2の下面である吐出面2aに開口しており、インクリザーバ3からのインクが到達する。搬送される用紙Pが4つのヘッド1のすぐ下方を通過する際に、用紙Pの上面に向けて吐出口108から各色のインクが順に吐出される。これにより、用紙Pの上面、すなわち、印刷面に所望のカラー画像が形成される。
ヘッド本体2は、図2に示すように、流路ユニット9、及び、流路ユニット9の上面9aに固定された4つのアクチュエータユニット21を含んでいる。流路ユニット9の内部にはインク流路が形成されている。アクチュエータユニット21は台形の平面形状を有している。アクチュエータユニット21は、流路ユニット9内のインクに吐出エネルギーを付与し、吐出口108から吐出させる。
流路ユニット9の上面には、インクリザーバ3からのインクが流入するインク供給口151及び152が開口している。インク供給口151は、流路ユニット9の副走査方向に関して両端付近に2つずつ形成されており、インク供給口152は主走査方向に関して流路ユニット9の両端付近にそれぞれ形成されている。
インク供給口151及び152は、流路ユニット9の内部に形成されたマニホールド流路105(共通液体流路)に連通している。1つのインク供給口152は1本のマニホールド流路105と連通している一方で、1つのインク供給口151は2本のマニホールド流路105と連通している。1つのインク供給口151と連通した2本のマニホールド流路105は、平面視において主走査方向に関して互いに反対方向にそれぞれ延び、そこから湾曲して、アクチュエータユニット21の台形の斜辺に沿って延びている。
マニホールド流路105は、アクチュエータユニット21の下方においてそれぞれ4本の副マニホールド流路105aに分岐している。これらの副マニホールド流路105aは、アクチュエータユニット21の一方の斜辺側においてマニホールド流路105から分岐し、主走査方向に沿って延び、他方の斜辺側において別のマニホールド流路105と合流している。
以下、インク供給口151及び152周辺の構成について、図2〜図5を参照しつつより詳細に説明する。図3は、図2のIII−III線断面図を含む流路ユニット9のインク供給口151周辺の斜視図である。図4は、図2のIV−IV線断面におけるインク供給口151周辺図であり、フィルタ141及びインクリザーバ3の断面も含んでいる。図5は、流路ユニット9を構成する各プレートのインク供給口151周辺の平面図である。
流路ユニット9の上面においてインク供給口151及び152が開口した領域にはフィルタ141及び142が貼り付けられている。フィルタ141及び142は、それぞれインク供給口151及び152の平面形状よりわずかに大きいメッシュ部141a及び142aを有している。メッシュ部141a及び142aにはそれぞれ、インク中の異物を除去しつつインクを通過させる多数のフィルタ孔が形成されている。メッシュ部141a及び142aは、インクリザーバ3側のインク流路3aとインク供給口151及び152との間に配置されており(図4参照)、インクを濾過しつつインク流路3aからインク供給口151及び152へとインクを通過させる。
図3及び図4に示すように、流路ユニット9は9枚のステンレス鋼からなる金属製のプレート122〜130から構成されている。プレート122〜130には複数の貫通孔や凹部が形成されており、これらの貫通孔や凹部が互いに連通してインク流路を形成するようにプレートが互いに積層されている。プレート122〜130は互いに接着剤を介して積層されており、それぞれの接着面に接着剤を塗布しプレート同士を積層させた後、上下から押圧することで接着されている。マニホールド流路105は、プレート126〜128に形成された貫通孔126a〜128aや、貫通孔126b〜128bから構成されている。
インク供給口151及び152はプレート122(第1のプレート)に形成された貫通孔122aの開口である。インク供給口151は主走査方向に長尺な角が丸い長方形の平面形状を有しており、インク供給口152は角が丸いほぼ正方形の平面形状を有している。
インク供給口151及び152からは、下方のマニホールド流路105に向かってインク流路が形成されている。インク供給口152からは鉛直下方に向かって1本のインク流路が延びており、その下端においてマニホールド流路105と接続されている。図4に示すように、インク供給口151からも鉛直下方に向かって1本のインク流路が延びている。このインク流路はプレート122に形成された貫通孔122aから構成されている。なお、これらのように、フィルタ141を通過したインクを1本の流路に広く流入させる構成により、インクの流路幅を大きく取ることができ、フィルタ141を通過する際の液体流の圧力損失を低減できる。
インク供給口151から下方へ向かうインク流路は、図4に示すように、下方のマニホールド流路105に向かう途中で2本に分岐している。一方の分岐流路153は、プレート123(第2のプレート)〜125に形成された貫通孔123a〜125aから構成されており、貫通孔125aの下端の開口において、貫通孔126a〜128aからなる一方のマニホールド流路105と連通している。他方の分岐流路154は、プレート123〜125に形成された貫通孔123b〜125bから構成されており、貫通孔125bの下端の開口において、貫通孔126b〜128bからなる他方のマニホールド流路105と連通している。
一方のマニホールド流路105は、主走査方向に関して端部(図4において右端付近)で分岐流路153と連通している。この端部は、図4に示すように階段状に形成されている。つまり、貫通孔127aの一端は貫通孔126aの一端より図中左方(貫通孔127bから離隔する方向)に配置され、貫通孔128aの一端は貫通孔127aの一端よりさらに左方(貫通孔128bから離隔する方向)に配置されている。これにより、分岐流路153からマニホールド流路105へと流入したインクが階段状の端部に沿って滑らかに流れ込むため、この端部で淀みが生じにくく、気泡が残留しにくくなる。
また、他方のマニホールド流路105は、主走査方向に関して端部(図4において左端付近)で上記の分岐流路と連通しており、この端部も、図4に示すように階段状に形成されている。つまり、貫通孔127bの一端は貫通孔126bの一端より図中右方(貫通孔127aから離隔する方向)に配置され、貫通孔128bの一端は貫通孔127bの一端よりさらに右方(貫通孔128aから離隔する方向)に配置されている。これにより、分岐流路154からマニホールド流路105へと流入したインクが階段状の端部に沿って滑らかに流れ込むため、この端部で淀みが生じにくく、気泡が残留しにくくなる。
分岐流路153及び154の構成についてより詳細に説明する。図5においてB−B線は、貫通孔122aの長手方向に延び、平面視において、貫通孔122aの短手方向について中央を通る直線を示す。C−C線は、B−B線と直交し、平面視において、貫通孔122aの長手方向について中央を通る直線を示している。分岐流路153及び154を構成する貫通孔123a〜125a及び123b〜125bは、それぞれB−B線に関して対称な平面形状を有している。
貫通孔123a〜125aは、図5に示すように、平面視において外形がほぼ貫通孔122aと重なる領域Aと、領域Aから貫通孔123b〜125bに向かって凸形状に突出した突出部分123c〜125cとからそれぞれ構成されている。突出部分123c〜125cは、下方に配置されているものほど小さく形成されており、下方のものほどB−B線方向及びC−C線方向のいずれの方向に関する幅も小さくなっている。また、いずれも平面視において貫通孔122aの範囲内に形成されている。貫通孔123b〜125bは、C−C線に関して貫通孔123a〜125aと対称な形状に形成されており、貫通孔122aと外形がほぼ重なる領域Aと、領域Aから突出する突出部分123d〜125dとから構成されている。
プレート122に加え、プレート123〜125を重ねると、表面にインク供給口151を有し、内部にインク流路とこれから分岐する2つの分岐流路153、154が形成された積層体ができる。このとき、分岐流路153、154は、突出部分123c〜153c、123d〜153dのサイズが積層方向に沿って小さくなることから、積層体の内部に向かって先細りである。ここで、積層方向に関して領域Aは互いに重なる。一方、突出部分123c〜153c、123d〜153dは、積層方向と直交する方向に関して互いに離隔する方向に順に小さくなる。そのため、インク供給口151から流入したインクは、2つの分岐流路によって、積層体の内部に向かうにつれインクの分流同士が互いに反対の方向に方向付けられつつ、流速が増す。各分流は、このように増速されてマニホールド流露105に流入することになる。
図6は、ヘッド本体2の縦断面であって、副マニホールド流路105aから吐出口108までのインク流路に沿った断面を示した図である。プレート122〜130には、副マニホールド流路105a、アパーチャ112、圧力室110、及び、これらを互いに連通させる複数の連通孔が形成されている。プレート122〜130が位置合わせされつつ積層されることによって、流路ユニット9内に、副マニホールド流路105aからアパーチャ112及び圧力室110を経て吐出口108に至る、多数の個別インク流路132が形成されている。圧力室110はプレート122の上面に開口しており、その開口を跨ぐようにプレート122の上面にアクチュエータユニット21が貼り付けられている。アクチュエータユニット21は、圧力室110内のインクに個別に圧力を印加できるよう、各圧力室110に対向する位置に個別のアクチュエータを有している。
アクチュエータユニット21が作動すると圧力室110内のインクに圧力が印加され、その圧力が吐出口108へと伝播し、これによって吐出口108からインクが吐出される。吐出された分のインクは、副マニホールド流路105aから個別インク流路132へと補充される。なお、本実施形態のアクチュエータとしては、いわゆる圧電方式のものを用いてもよいし、静電方式や抵抗加熱による方式のものも適用可能である。
以上説明した実施形態によると、インク供給口151から鉛直下方に延びた1本のインク流路(貫通孔122a)が、分岐流路153及び154の2本に分岐している。そして、分岐流路153及び154は、下方のプレートに形成された部分ほどプレートに沿った方向に関して互いに離隔している。
これによって、(1)分岐流路153及び154を仕切る壁部(図4の二点鎖線で囲まれた部分)が上方に向かって先細りの概略形状を有することとなるため、インク供給口151から貫通孔122a内へと流入したインクが、分岐流路153及び154の2方向へと円滑に分岐すると共に、(2)分岐流路153及び154を仕切る壁部が一律に薄くなっている場合と比べて壁部においてプレート同士の接合面を確保できるため、プレート同士を確実に接合しやすく、確実に接着しやすい。
また、突出部分123c〜125cや123d〜125dが、下方のプレートに形成されているものほど小さくなっている。このため、インク供給口151の中央付近から流入したインクが、突出部分123c〜125cや123d〜125dを介して、図5の領域Aの部分へと円滑に導入される。
また、分岐流路153及び154のそれぞれにおいて、下方のプレートに形成されている部分ほど水平方向の断面積が小さくなっているため、各分岐流路の下流において流速が上がる。これにより、分岐流路153及び154の下流、つまりマニホールド流路105の端部において、気泡が滞留するのを抑制できる。
また、分岐流路153及び154が、インク供給口151が形成されたプレート122の次のプレートであるプレート123において分岐している。このため、プレート124や125などのプレート123よりも下方のプレートにおいて分岐している場合と比べて、分岐流路153及び154を仕切る壁部において多くの接合面を確保することができる。したがって、プレート同士をより確実に接着させることができる。
以下、本実施形態の変形例について図7を参照しつつ説明する。図7は、上述の分岐流路153及び154の代わりにプレート122〜125に形成される分岐流路253及び254を構成する、貫通孔223a〜225a及び223b〜225bの平面図である。貫通孔223a〜225aは、上述の貫通孔123a〜125aの変形例に対応し、貫通孔223b〜225bは、上述の貫通孔123b〜125bの変形例に対応する。図7においてB−B線は、貫通孔122aの長手方向に延び、平面視において、貫通孔122aの短手方向について中央を通る直線を示す。C−C線は、B−B線と直交し、平面視において、貫通孔122aの長手方向について中央を通る直線を示している。
貫通孔223a〜225aはいずれも、平面視において、図7中右端縁を除く外形が貫通孔122aの外形と重なっている。貫通孔223a〜225aの右端縁はC−C線に沿って形成されており、下方のプレートに形成されているものほどC−C線から離隔している。貫通孔223b〜225bは、C−C線に関して貫通孔223a〜225aと対称な形状を有している。
このような変形例によると、上述の実施形態と同様、分岐流路253及び254が下方のプレートに形成された部分ほどプレートに沿った方向に関して互いに離隔している。したがって、インクが円滑に分岐すると共に、分岐流路253及び254同士の間の壁部においてプレート同士の接着面を確保できるため、プレート同士を確実に接着しやすい。
また、分岐流路253及び254がそれぞれ全体として先細りに形成されている。このため、より円滑にインクをマニホールド流路105へと導入できる。また、下方のプレートほど断面積が小さいため、分岐流路253及び254のそれぞれの下流においてインクの流速が上がるので、マニホールド流路105の端部において気泡が滞留するのを抑制できる。
<その他の変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、インク供給口151が形成されたプレート122の次のプレートであるプレート123においてインク流路が分岐し始めているが、プレート123より下方のプレート124や125においてインク流路が分岐し始めていてもよい。
また、上述の実施形態では、プレート123〜125のそれぞれにおける分岐流路153等の外形が平面視において貫通孔122aの外形と一部重なり合っている。しかし、いずれかのプレートにおいて分岐流路の外形が貫通孔122aと重なっていなくてもよいし、全てのプレートにおいて外形が重なっていなくてもよい。
また、上述の実施形態ではインク供給口151から延びる1本のインク流路(貫通孔122a)が分岐流路153及び154の2本に分岐しているが、3本以上に分岐していてもよい。この場合、分岐流路同士の間に形成される壁部が下方のプレートに形成された部分ほど大きくなるよう、分岐流路が下方のプレートに形成された部分ほどプレートに沿った方向に関して互いに離隔するように形成されていればよい。
また、上述の実施形態では、マニホールド流路105において分岐流路153等が接続された端部が階段状に形成されているが、このように形成されていなくてもよい。例えば、図4において、貫通孔126a〜128aの端部全体が左下へと斜めに傾斜するように形成されていてもよい。また、端部が鉛直方向に平行な平面に沿って形成されていてもよい。この場合には、マニホールド流路105の端部と底部の間に形成される角部にインクが淀みやすくなる。このような構成においても、分岐流路においてインクを円滑に分岐させ、円滑に流通させる本発明を適用することにより、インクの淀みを生じにくくできる。特に、上述の実施形態では分岐流路153等の下流においてインクの流速が大きくなるため、インクの淀みをより確実に抑制できる。
また、上述の実施形態は、ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドに本発明を適用した一例であるが、本発明を適用可能な対象はこのようなインクジェットヘッドに限られない。例えば、導電ペーストを吐出して基板上に微細な配線パターンを形成したり、あるいは、有機発光体を基板に吐出して高精細ディスプレイを形成したり、さらには、光学樹脂を基板に吐出して光導波路等の微小電子デバイスを形成するための、液滴吐出ヘッドに適用することができる。
1 インクジェットヘッド(ヘッド)
101 インクジェットプリンタ(プリンタ)
105 マニホールド流路
108 吐出口
132 個別インク流路
141,142 フィルタ
151,152 インク供給口
153、154、253,254 分岐流路
122-130 プレート

Claims (5)

  1. 板厚方向に貫通する貫通孔がそれぞれ形成され、前記貫通孔が互いに連通して液体流路となるように互いに積層された複数のプレートと、
    液体を濾過するフィルタと、
    前記複数のプレートのうちの最も外側の第1のプレートの表面に開口し、前記フィルタを介して液体が供給される供給口と、
    前記液体流路が、前記供給口から前記複数のプレートの積層方向に向かって延びた1本の流路と、前記第1のプレートとは異なる第2のプレートにおいて前記1本の流路から分岐し前記積層方向に向かって延びた複数の分岐流路とを含んでおり、
    前記分岐流路は、
    前記積層方向から見て前記1本の流路の外形と外形の一部が重なり合った部分と、前記積層方向から見て前記1本の流路の範囲内で前記重なり合った部分から凸形状に突出した突出部分とを有し、前記第1のプレートから離隔したプレートに形成されている部分ほど、前記積層方向に直交する断面の面積が小さく、
    前記分岐流路同士は、前記第1のプレートから離隔したプレートほど前記積層方向に直交する方向に離隔しており、
    前記重なり合った部分は、前記第1のプレートから前記積層方向に向かって複数の前記プレートに跨って延びており、
    前記突出部分は、前記第1のプレートから離隔したプレートに形成されている部分ほど、前記積層方向に直交する断面の面積が小さいことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記分岐流路のうちのいずれかの前記突出部分と前記分岐流路のうちの他のいずれかの前記突出部分とが互いに対向していることを特徴とする請求項に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第2のプレートが前記第1のプレートに接合されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記積層方向に直交する方向に延びる別の液体流路が前記プレートに形成されており、
    前記分岐流路が、前記供給口とは反対側の端部において、前記別の液体流路の前記積層方向に直交する方向に関する端部と接続されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 板厚方向に貫通する貫通孔が互いに連通して、圧力室を介してノズルに至る複数の個別液体流路及び当該複数の個別液体流路と連通する共通液体流路となるように互いに積層された複数の前記プレートを備え、
    前記別の液体流路が前記共通液体流路であり、
    互いに隣接する前記分岐流路が、前記供給口と反対側の開口において、前記分岐流路同士の離隔する方向に沿って延びる前記共通液体流路の一端部とそれぞれ連通し、
    前記共通液体流路の一端部同士が、前記第1のプレートから離隔した前記プレートほど、前記分岐流路同士が離隔する方向に離隔していることを特徴とする請求項に記載の液体吐出ヘッド。
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