JP5395649B2 - 符号化方法、復号方法、符号化装置、復号装置及びプログラム - Google Patents
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Description
まず、本発明の第1実施形態を説明する。
図1は、符号化装置を例示するためのブロック図であり、図2は、復号装置を例示するためのブロック図である。
図3は、符号化方法の実施形態を説明するためのフローチャートである。
z(n)=x(n)+α(1)・x(n-1)+α(2)・x(n-2)+...+α(P)・x(n-P) …(1)
で示される現フレームの残差信号z(n)(n=0,...,L-1)の平均エネルギーを最小にする線形予測係数α(m)(m=1,...,P、Pは正の整数である予測次数)を算出し、線形予測係数α(m)(m=1,...,P)を線スペクトル対係数LSPに変換し、線スペクトル対係数LSPの量子化値を線形予測情報LPC infoとして出力する。
図5は、特定時間区間と特定フレームとを例示するための図である。なお、図5では、現フレームをFRAME(k)と表現し、現フレームFRAME(k)直前のフレームをFRAME(k-1)と表現し、フレームFRAME(k-1)直前のフレームをFRAME(k-2)と表現する。
x'(n)=u(n)-{α'(1)・x'(n-1)+α'(2)・x'(n-2)+...+α'(P)・x'(n-P)}…(2)
と、入力された時系列信号x(n)(n=0,...,L-1)との重み付き平均自乗誤差が最小となるように、現フレームでの励振信号パラメータを生成する。この重み付き平均自乗誤差における重みは、聴覚重み付けフィルタによって与えられた各周波数成分に対する重みであり、人間の聴覚特性等に基づいて定められる。
v(n)=u(n-T) (n=0,...,T-1)
v(n)=u(n-2T) (n=T,...,2T-1) …(3)
・・・
v(n)=u(n-r・T) (n=T,...,L-1)
である。ただし、rは(r-1)・T-1<L-1を満たす最大の正の整数である。また、-L≦η<0(ηは整数)である場合のu(η)は、現フレーム直前のフレームの先頭時点からη+L番目の時点の励振信号u(η+L)を意味する。また、-2・L≦η<-Lである場合のu(η)は、現フレームから2個手前のフレームの先頭時点からη+2・L番目の時点の励振信号u(η+2・L)を意味する。すなわち、-b・L≦η<-(b-1)・L(bは1以上の整数)である場合のu(η)は、現フレームからb個手前のフレームの先頭時点からη+b・L番目の時点の励振信号u(η+b・L)を意味する。
u(n)=gp・v(n)+gc・c(n) …(4)
である。なお、励振信号u(n)(n=0,...,L-1)は、例えば、次のように生成される。まず、適応符号帳114cが適応符号帳探索部114eでの探索によって特定された適応信号成分v(n)(n=0,...,L-1)を出力する。乗算部114gは、当該適応信号成分v(n)(n=0,...,L-1)に、適応符号帳探索部114eでの探索によって特定された適応信号成分利得gpを乗じたgp・v(n)(n=0,...,L-1)を出力する。また、固定符号帳114bが固定符号帳探索部114dの探索によって特定された信号成分c(n)(n=0,...,L-1)を出力する。乗算部114fは、当該信号成分c(n)(n=0,...,L-1)に、固定符号帳探索部114dの探索によって特定された固定信号成分利得gcを乗じたgc・c(n)(n=0,...,L-1)を出力する。そして、加算部114hが、入力されたgp・v(n)(n=0,...,L-1)とgc・c(n)(n=0,...,L-1)とを加算して励振信号u(n)(n=0,...,L-1)を生成して出力する。生成された現フレームの励振信号u(n)(n=0,...,L-1)は、適応符号帳114cの記憶部に格納され、未来のフレームの適応信号成分を生成するために使用される。
z(i)=x'(i)+α'(1)・x(i-1)+α'(2)・x(i-2)+...+α'(P)・x(i-P) …(5)
を生成する。生成された各残差信号z(i)は、適応符号帳114cに入力され、その記憶部に格納される(ステップS114)。特定時間区間に属する各時点iでの各残差信号z(i)は、それぞれ、当該特定時間区間に属する各時点iでの励振信号u(i)の代用信号として用いられ、ステップS116で説明したのと同様に、固定符号帳探索部114d及び適応符号帳探索部114eが、励振信号パラメータを生成して出力する(ステップS115)。本形態のステップS115で生成される励振信号パラメータは、現フレームのピッチ周期Tに応じて残差信号z(i)を遅延させたものを用いて得られる適応信号成分v(n)(n=0,...,L-1)と、固定符号帳114bからの信号成分c(n)(n=0,...,L-1)と、の線形和からなる励振信号u(n)(n=0,...,L-1)を残差信号u(n)(n=0,...,L-1)から特定するためのパラメータである。具体的には、本形態のステップS115で生成される励振信号パラメータは、特定時間区間に属する各時点の各励振信号u(i)の代用信号である各残差信号z(i)をピッチ周期Tで用いて現フレームの適応信号成分v(n)(n=0,...,L-1)を生成するためのピッチ周期Tと、現フレームの信号成分c(n)(n=0,...,L-1)を特定するコードインデックスCと、現フレームの適応信号成分利得gpと、現フレームの固定信号成分利得gcとを含む。現フレームの適応信号成分v(n)(n=0,...,L-1)は、例えば、
v(n)=z(n-T) (n=0,...,T-1)
v(n)=z(n-2T) (n=T,...,2T-1) …(6)
・・・
v(n)=z(n-r・T) (n=T,...,L-1)
である。なお、-b・L≦η<-(b-1)・L(bは1以上の整数)である場合のz(η)は、現フレームからb個手前のフレームの先頭時点からη+b・L番目の時点の残差信号u(η+b・L)を意味する。また、現フレームの励振信号u(n)(n=0,...,L-1)は、例えば、
u(n)=gp・v(n)+gc・c(n) …(7)
である。
図4は、復号方法の実施形態を説明するためのフローチャートである。
x'''(n)=u'(n)-{α'(1)・x'''(n-1)+α'(2)・x'''(n-2)+...+α'(P)・x'''(n-P)}…(8)
を再生信号x'''(n)(n=0,...,L-1)として出力する。
u'(n)=gp'・v'(n)+gc'・c'(n) …(9)
である。ここで、現フレームの適応信号成分v'(n)は、例えば、
v'(n)=u'(n-T) (n=0,...,T-1)
v'(n)=u'(n-2T) (n=T,...,2T-1) …(10)
・・・
v'(n)=u'(n-r・T) (n=T,...,L-1)
である。また、式(8)の計算において、nが負になる場合には、現フレームの直前フレームの再生信号を用いればよい。例えば、nが負になる場合には、直前フレームのL-1+ε番目(ε=-P,...,-1)の再生信号を現フレームの再生信号x'''(L-1+ε)としればよい。
z'(i)=x''(i)+α'(1)・x(i-1)+α'(2)・x(i-2)+...+α'(P)・x(i-P) …(11)
を生成する。生成された各残差信号z'(i)は、適応符号帳114cに入力され、その記憶部に格納される(ステップS124)。特定時間区間に属する各時点iでの各残差信号z'(i)は、それぞれ、当該特定時間区間に属する各時点iでの励振信号u'(i)の代用信号として用いられる。CELP復号部124は、各励振信号u'(i)を用い、ステップS126で説明したのと同様に、現フレームの再生信号x'''(n)(n=0,...,L-1)を生成して出力する(ステップS125)。すなわち、すなわち、CELP復号部124は、適応符号帳124cから出力される特定時間区間での各残差信号z'(i)(励振信号u'(i)の代用信号)と、励振信号パラメータ(ピッチ周期T、コードインデックスC、量子化適応信号成分利得gp'及び量子化固定信号成分利得gc')とを用いて特定される現フレームでの励振信号u'(n)(n=0,...,L-1)に、現フレームの線形予測情報LPC infoによって特定される線形予測係数α'(m)(m=1,...,P)から定まる合成フィルタを適用して得られる合成信号(式(8)参照)を、再生信号x'''(n)(n=0,...,L-1)として出力する。
u'(n)=gp'・v'(n)+gc'・c'(n) …(12)
である。ここで、現フレームの適応信号成分v'(n)は、例えば、
v'(n)=z'(n-T) (n=0,...,T-1)
v'(n)=z'(n-2T) (n=T,...,2T-1) …(13)
・・・
v'(n)=z'(n-r・T) (n=T,...,L-1)
である。ステップS126と同様、ステップS125の処理手順はどのようなものであってもよい。
ピッチ周期Tが整数以外の値を採ることも許す場合などのように補間フィルタを用いて適応信号成分を生成する場合には、現フレームより過去の区間であって、かつ、現フレームの先頭時点からピッチ周期の探索範囲の最大値Tmaxと補間フィルタに必要な遅延量addとの合計区間Tmax+addだけ過去の時点を始点とする区間を特定時間区間としてもよい(図5参照)。
次に本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態は第1実施形態の変形例であり、ピッチ周期Tが正の整数であり、特定時間区間が、現フレームより過去の区間であって、かつ、現フレームの先頭時点からピッチ周期Tだけ過去の時点を始点とする区間である形態である。なお、このピッチ周期Tは現フレームのものであってもよいし、過去のフレームのものであってもよい。本形態では、現フレームのピッチ周期Tを用いる例を説明する。また、以下では説明済みの内容との相違点を中心に説明する。また、各図においてすでに説明したものと同じ部分については共通の参照番号を用いて説明を省略する。
図1及び図2を用いて、本形態の符号化装置21及び復号装置22の構成を説明する。
次に、図3を用いて本形態の符号化方法を説明する。
次に、図4を用いて本形態の復号方法を説明する。
補間フィルタを用いて適応信号成分を生成する場合には、現フレームより過去の区間であって、かつ、現フレームの先頭時点からピッチ周期Tと補間フィルタに必要な遅延量addとの合計区間T+addだけ過去の時点を始点とする区間を特定時間区間としてもよい(図5参照)。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第1実施形態では、現フレームの線形予測情報LPC infoによって特定される線形予測フィルタを用い、特定時間区間に属する各時点iでの残差信号を生成していた(ステップS114等)。第3実施形態では、特定時間区間を含む特定フレームの線形予測情報LPC info'によって特定される線形予測フィルタを用い、特定時間区間に属する各時点iでの残差信号を生成する。
図1及び図2を用いて、本形態の符号化装置31及び復号装置32の構成を説明する。
次に、図3を用いて本形態の符号化方法を説明する。
z(i)=x'(i)+β'(1)・x(i-1)+β'(2)・x(i-2)+...+β'(P)・x(i-P) …(15)
を生成する。生成された各残差信号z(i)は、適応符号帳114cに入力され、その記憶部に格納される(ステップS314)。
次に、図4を用いて本形態の復号方法を説明する。
z'(i)=x''(i)+ β'(1)・x(i-1)+ β'(2)・x(i-2)+...+β'(P)・x(i-P) …(16)
を生成する。生成された各残差信号z'(i)は、適応符号帳114cに入力され、その記憶部に格納される(ステップS324)。
第3実施形態では、符号化装置31だけではなく復号装置32も特定フレームの線形予測情報LPC info'を生成することとした。しかし、符号化装置31で生成された線形予測情報LPC info'を特定する情報が符号Code1に含まれてもよい。この場合、復号装置32は、自ら線形予測情報LPC info'を生成することなく、符号Code1から特定される線形予測情報LPC info'を用いればよい。また、現フレームの線形予測情報LPC infoに対応する線形予測次数の予測次数と、特定フレームの線形予測情報LPC info'に対応する線形予測次数の予測次数とが異なっていてもよい。例えば、現フレームの線形予測情報LPC infoに対応する線形予測次数の予測次数よりも、特定フレームの線形予測情報LPC info'に対応する線形予測次数の予測次数を低くしてもよい。
次に本発明の第4実施形態を説明する。第1から第3の実施形態では、符号化の際、ステップS113で、特定フレームでの符号化方式がCELP符号化方式のみであったと判定されたか否かに拘わらず、同じ量子化方法によって現フレームの適応信号成分利得gpが量子化されていた。本形態では、ステップS113で、特定フレームでの符号化方式がCELP符号化方式のみであったと判定されたか否かに応じて、現フレームの適応信号成分利得gpの量子化方法を変える。本形態では、ステップS113で、特定フレームでの符号化方式がCELP符号化方式のみでなかったと判定された場合の量子化方法を第1量子化方法と表現し、特定フレームでの符号化方式がCELP符号化方式のみであったと判定された場合の量子化方法を第2量子化方法と表現する。本形態の場合、第1量子化方法で量子化して出力される量子化値の最大値と最小値との差を、第2量子化方法で量子化して出力される量子化値の最大値と最小値との差よりも小さくする。あるいは第1量子化方法では第2量子化方法の場合より、出力される最小値を小さく設定する。これは、特定時間区間に属する各時点での励振信号が存在せず残差信号を励振信号の代用信号と用いた場合の現フレームの適応信号成分利得gpが、特定時間区間に属する各時点での励振信号が存在する場合の現フレームの適応信号成分利得gpよりも小さくなる傾向に基づく。これにより、例えば、第1量子化方法と第2量子化方法とで量子化インターバル(各量子化値に対応する量子化前の値の範囲)を同一に設定した場合には符号量を削減することができる。また、例えば、第1量子化方法で割り当てられる量子化値の種類と第2量子化方法で割り当てられる量子化値の種類とを同一にした場合には、平均量子化誤差を低減できる。さらに適応信号成分利得が一定値より小さい場合には、適応信号成分を用いないようにすることも可能である。これにより、ピッチ周期の情報も符号化する必要がなくなり、情報量を削減できる。
図1及び図2を用いて、本形態の符号化装置41の構成を説明する。
次に、図3を用いて本形態の符号化方法を説明する。
本形態では、適応信号成分利得の復号を切り替える点を除いて、第1実施形態と同様である。
本形態では、ステップS113で、特定フレームでの符号化方式がCELP符号化方式のみでなかったと判定された場合に第1量子化方法を用い、特定フレームでの符号化方式がCELP符号化方式のみであったと判定された場合に第2量子化方法を用いた。しかし、特定フレームが含む少なくとも一部のフレームでの符号化方式がCELP符号化方式であった場合に第2量子化方法を用い、その他の場合に第1量子化方法を用いてもよい。その他、第4実施形態と上述の各実施形態やその変形例とを組み合わせた形態であってもよい。
次に、本発明の第5実施形態を説明する。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、符号化時において、現クレームに対する特定フレームが存在しない場合(たとえば、現クレームが先頭フレームであるなど)や、適応符号帳探索部114eで選択された適応信号成分利得が閾値よりも小さい場合や、現クレームに対する特定フレームでの復号信号の大きさを示す指標が或る値以下である場合には、適応信号成分利得を0とし、適応符号帳を用いることなく符号化が行われる構成であってもよい。なお、現クレームに対する特定フレームでの復号信号の大きさを示す指標の例は、特定フレームに属する各時点での復号信号の平均振幅や平均パワーなどである。このような場合の符号Code1は、固定符号帳からの信号成分から得られた励振信号を特定するための励振信号パラメータと、線形予測情報と、を含む情報に対応する符号となる。
12,22,42 復号装置
Claims (11)
- 入力された時系列信号を所定の時間区間であるフレームごとに第1符号化方式又は第2符号化方式で符号化する符号化方法であって、
前記第1符号化方式は、過去のフレームに依存する信号成分である適応信号成分と固定符号帳からの信号成分との線形和からなる励振信号を用いて、前記時系列信号に対応する符号を生成する方式であり、
前記第2符号化方式は、前記励振信号を特定する情報を用いることなく、前記時系列信号に対応する符号を生成する方式であり、
(A) 前記第1符号化方式で符号化がなされる現フレームに属する各時点での前記時系列信号を線形予測分析して線形予測情報を生成するステップと、
(B) 前記現フレームより過去のフレームに属する各時点での時系列信号に対応する復号信号に線形予測フィルタを適用し、前記現フレームより過去の時点での残差信号を生成するステップと、
(C) 前記現フレームのピッチ周期に応じて遅延させた前記残差信号を用いて得られる第1適応信号成分と、前記固定符号帳からの第1信号成分と、の線形和からなる第1励振信号を前記残差信号から特定するための第1励振信号パラメータと、前記線形予測情報と、を含む情報に対応する第1符号を出力するステップと、を有し、
前記ステップ(B)で生成する前記残差信号は、少なくとも、前記現フレームの先頭時点からピッチ周期の探索範囲の最大値或いはピッチ周期だけ過去の時点を始点とする区間を含む特定時間区間に属する各時点での残差信号を含む、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項1の符号化方法であって、
前記ステップ(B)及び(C)は、前記特定時間区間を含むフレームである特定フレームに対して前記第2符号化方式で符号化がなされた場合に実行されるステップである、
前記特定フレームに対して前記第1符号化方式で符号化がなされた場合には、
前記現フレームのピッチ周期に応じて遅延させた前記特定フレームでの励振信号を使用して定まる第2適応信号成分と、前記固定符号帳からの第2信号成分と、の線形和からなる第2励振信号を前記特定フレームでの励振信号から特定するための第2励振信号パラメータと、前記線形予測情報と、を含む情報に対応する第2符号を出力するステップが、実行され、
前記第1励振信号パラメータは、前記第1適応信号成分と前記第1信号成分との線形和によって前記第1励振信号を表す場合に、当該第1適応信号成分に与えられる第1適応信号成分利得を含み、
前記第2励振信号パラメータは、前記第2適応信号成分と前記第2信号成分との線形和によって前記第2励振信号を表す場合に、当該第2適応信号成分に与えられる第2適応信号成分利得を含み、
前記第1符号は、前記第1適応信号成分利得を第1量子化方法で量子化して得られる量子化値である第1量子化適応信号成分利得を含む情報に対応する符号であり、
前記第2符号は、前記第2適応信号成分利得を第2量子化方法で量子化して得られる量子化値である第2量子化適応信号成分利得を含む情報に対応する符号であり、
前記第1量子化方法で量子化して得られる量子化値の最大値と最小値との差は、前記第2量子化方法で量子化して得られる量子化値の最大値と最小値との差よりも小さい、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項1又は2の符号化方法であって、
前記ステップ(B)で適用される前記線形予測フィルタの予測次数は、前記ステップ(A)で特定される合成フィルタの予測次数より低い、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項1から3の何れかの符号化方法であって、
前記ステップ(B)及び(C)は、前記特定時間区間を含むフレームである特定フレームが存在し、かつ、前記復号信号の大きさを示す指標が或る値よりも大きい場合に実行されるステップであり、
前記特定フレームが存在しないか、又は、前記復号信号の大きさを示す指標が前記或る値以下である場合には、
前記固定符号帳からの第3信号成分を用いて得られた第3励振信号を特定するための第3励振信号パラメータと、前記線形予測情報と、を含む情報に対応する第3符号を出力するステップ、が実行される、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項1から4の何れかの符号化方法であって、
前記第1符号化方式は、CELP符号化方式であり、
前記第2符号化方式は、前記時系列信号を周波数領域に変換してから符号化を行う方式である、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項1から5の何れかの符号化方法であって、
前記特定時間区間は、前記現フレームの先頭時点から前記現フレームでのピッチ周期だけ過去の時点を始点とする区間を含む、
ことを特徴とする符号化方法。 - 所定の時間区間であるフレームごとの第1符号化方式又は第2符号化方式の符号を復号する復号方法であって、
前記第1符号化方式の復号方法は、過去のフレームに依存する信号成分である適応信号成分と固定符号帳からの信号成分との線形和からなる励振信号に線形予測合成フィルタを適用して時系列信号を、生成する方法であり、
前記第2符号化方式の復号方法は、前記励振信号を生成することなく、符号に基づく時系列信号を生成する方法であり、
(A)現フレームに対応する前記第1符号化方式の符号を復号して励振信号パラメータと線形予測情報とを含む情報を得るステップと、
(B) 前記現フレームより過去のフレームに属する各時点での復号信号に線形予測フィルタを適用し、前記現フレームより過去の時点での残差信号を生成するステップと、
(C) 前記残差信号と前記励振信号パラメータとを用いて特定される前記現フレームでの第1励振信号に、前記線形予測情報によって特定される合成フィルタ、を適用して得られる第1合成信号を出力するステップと、を有し、
前記ステップ(B)で生成する前記残差信号は、少なくとも、前記現フレームの先頭時点からピッチ周期の探索範囲の最大値或いはピッチ周期だけ過去の時点を始点とする区間を含む特定時間区間に属する、前記第2符号化方式の復号方法による復号信号に基づく各時点での残差信号を含む、
ことを特徴とする復号方法。 - 入力された時系列信号を所定の時間区間であるフレームごとに第1符号化方式又は第2符号化方式で符号化する符号化装置であって、
前記第1符号化方式は、過去のフレームに依存する信号成分である適応信号成分と固定符号帳からの信号成分との線形和からなる励振信号を用いて、前記時系列信号に対応する符号を生成する方式であり、
前記第2符号化方式は、前記励振信号を特定する情報を用いることなく、前記時系列信号に対応する符号を生成する方式であり、
前記第1符号化方式で符号化がなされる現フレームに属する各時点での前記時系列信号を線形予測分析し、当該現フレームでの合成フィルタを特定するための線形予測情報を生成する線形予測部と、
前記現フレームより過去のフレームに属する各時点での時系列信号に対応する復号信号に線形予測フィルタを適用し、前記現フレームより過去の時点での残差信号を生成する線形予測フィルタ部と、
前記現フレームのピッチ周期に応じて遅延させた前記残差信号を用いて得られる第1適応信号成分と、前記固定符号帳からの第1信号成分と、の線形和からなる第1励振信号を前記残差信号から特定するための第1励振信号パラメータと、前記線形予測情報と、を含む情報に対応する第1符号を出力するパラメータ符号化部と、を有し、
前記線形予測フィルタ部が生成する前記残差信号は、少なくとも、前記現フレームの先頭時点からピッチ周期の探索範囲の最大値或いはピッチ周期だけ過去の時点を始点とする区間を含む特定時間区間に属する各時点での残差信号を含む、
ことを特徴とする符号化装置。 - 所定の時間区間であるフレームごとの第1符号化方式又は第2符号化方式の符号を復号する復号装置であって、
前記第1符号化方式の復号方法は、過去のフレームに依存する信号成分である適応信号成分と固定符号帳からの信号成分との線形和からなる励振信号に線形予測合成フィルタを適用して時系列信号を生成する方式であり、
前記第2符号化方式の復号方法は、前記励振信号を生成することなく、符号に基づく時系列信号を生成する方式であり、
現フレームに対応する前記第1符号化方式の符号を復号し、励振信号パラメータと線形予測情報とを含む情報を得るパラメータ復号部と、
前記現フレームより過去のフレーム属する各時点での復号信号に線形予測フィルタを適用し、前記現フレームより過去の時点での残差信号を生成する線形予測フィルタ部と、
前記残差信号と前記励振信号パラメータとを用いて特定される前記現フレームでの第1励振信号に、前記線形予測情報によって特定される合成フィルタ、を適用して得られる第1合成信号を出力する合成フィルタ部と、を有し、
前記線形予測フィルタ部が生成する前記残差信号は、少なくとも、前記現フレームの先頭時点からピッチ周期の探索範囲の最大値或いはピッチ周期だけ過去の時点を始点とする区間を含む特定時間区間に属する、前記第2符号化方式の復号方法による復号信号に基づく各時点での残差信号を含む、
ことを特徴とする復号装置。 - 請求項1から6の何れかの符号化方法の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項7の復号方法の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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