JP5663461B2 - 符号化方法、符号化装置、プログラム、記録媒体 - Google Patents

符号化方法、符号化装置、プログラム、記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、音響信号の符号化技術に関する。より詳しくは、フレーム単位の音響信号を当該フレームに割り当てられた所定の符号量で符号化する符号化技術(つまり、固定ビットレートの符号化技術)に関する。
Levinson-Durbin法やBurg法などの線形予測分析によって導出される予測次数ごとのPARCOR係数は線形予測残差を表すために必要な符号量への寄与度を示す(非特許文献1参照)。PARCOR係数の絶対値が小さい場合には寄与度は大きくない。このため、寄与度の高い予測次数までの予測フィルタを用いれば十分にスペクトル包絡を表すことができる。
図1(A)に示すように、フレーム毎の入力信号系列を表すための符号量(すなわち、線形予測係数またはこれと相互に変換可能な予測係数を表す符号である線形予測係数符号の符号量と線形予測残差を表す符号である線形予測残差符号の符号量の合計)が予め定められているという条件、すなわち、入力信号系列を固定ビットレートで符号化する条件を考える。
例えば、非特許文献2に示される従来技術によると、線形予測係数符号の符号量の最大値と線形予測残差符号の符号量とが図1(B)に示されるように定められている条件のもとで、図1(C)に示すように単に線形予測係数符号の符号量を削減するだけであり、1フレームあたりの入力信号系列を表すための符号量を削減することはできるが同時に音質も劣化してしまう。
また、非特許文献1に示される従来技術によると、図1(D)に示すように、線形予測係数符号の符号量と線形予測残差符号の符号量との合計符号量を最小化するように線形予測次数を求めていた。具体的には、図1(E)に示すように線形予測係数符号の符号量を増やしても線形予測残差符号の符号量が十分に減らずに合計符号量が大きくなることや、図1(F)に示すように線形予測係数符号の符号量を減らしすぎて線形予測残差符号の符号量が増加し合計符号量が大きくなることを避けることを主たる目的としていた。
Y. Kamamoto, et al., "LOW-COMPLEXITY PARCOR COEFFICIENT QUANTIZER AND PREDICTION ORDER ESTIMATOR FOR LOSSLESS SPEECH CODING," ICASSP 2010, pp. 4678-4681, 14-19 March 2010. Pasi Ojala and Ari Lakaniemi, "VARIABLE MODEL ORDER LPC QUANTIZATIQN," ICASSP 1998, pp.49 - 52 vol.1, 12-15 May 1998.
線形予測係数符号の符号量と線形予測残差符号の符号量との合計符号量を予め定められた符号量とする条件の下で符号化を行なう場合、すなわち、固定ビットレートの符号化を行なう場合、線形予測係数符号で表される予測係数の予測次数が固定(たとえば16次)であるため、線形予測の効きにくい音響信号を符号化すると、線形予測残差の情報量が多いにもかかわらず、線形予測残差符号に対して十分な符号量が割り当てられないため、十分な音質での符号化を実現できない。すなわち、符号化効率が低下してしまう。
入力信号系列を固定ビットレートで符号化する条件の下で、線形予測の効きにくい音響信号に対しても、音質の劣化を防止することのできる、つまり、高い符号化効率で符号化可能な符号化技術を提供することを目的とする。
本発明の符号化方法及び装置は、入力された音響信号を線形予測分析して1次から予め定められた最大次数までのPARCOR係数を得て、PARCOR係数の大きさに対応する指標、すなわち、PARCOR係数のパワーや絶対値等が、低次から高次に向けての下降傾向が大きいほど、線形予測係数符号で表される予測係数の次数の最大値が小さくなるように、線形予測係数符号を生成するとともに当該最大値を表す補助符号を生成し、上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する線形予測を行なって得られる線形予測残差を、所定の合計符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する。
音響信号から求まるPARCOR係数の大きさには、予測次数が高次になるほど値が小さくなる傾向がある。また、この傾向の大きさには、音響信号の線形予測の効果が小さいほど大きい性質がある。本発明の符号化方法及び装置は、この性質を利用したものであり、所定の合計符号量の範囲内で、音響信号の線形予測の効果が小さいほど線形予測係数符号の符号量を少なくし、代わりに線形予測残差符号の符号量を多くするように機能するものである。図1(G)は線形予測の効果が大きい音響信号に対する符号量、図1(H)は図1(G)よりも線形予測の効果が小さい音響信号に対する符号量、を模式的に示した図である。線形予測係数符号の符号量は、線形予測の効果がより大きい図1(G)のほうが図1(H)よりも多くなっている。一方、線形予測残差符号の符号量は、線形予測の効果がより小さい図1(H)のほうが図1(G)よりも多くなっている。なお、図1(G)と図1(H)の「線形予測係数符号の符号量」には、本発明の線形予測係数またはこれと相互に変換可能な予測係数を符号化して得られる線形予測係数符号の符号量に加え、本発明の補助符号の符号量も含むものとする。
本発明によると、線形予測の効きにくい音響信号の場合は、線形予測の効きやすい音響信号の場合に比べて、線形予測係数符号で表される予測係数の次数の最大値を低下させることによって線形予測係数またはこれと相互に変換可能な予測係数の符号化に割り当てられる符号量を削減して、その符号量だけ線形予測残差の符号化のために使える符号量を増加させるから、線形予測の効きにくい音響信号に対しても高い符号化効率で符号化することが可能となる。
本発明と従来例との差異を説明する図。(A)1フレームに割り当てられている符号量。(B)線形予測係数符号の最大符号量と線形予測残差符号の符号量の配分を説明する図。(C)線形予測係数符号の符号量を減らすことによって総符号量を減らす従来技術を説明する図。(D)線形予測係数符号の符号量と線形予測残差符号の符号量の配分を説明する図。(E)線形予測係数符号の符号量を増やしても線形予測残差符号の符号量が減らないことによって総符号量が増大する場合の従来技術を説明する図。(F)線形予測係数符号の符号量を減らすと線形予測残差符号の符号量が増大することによって総符号量が増大する場合の従来技術を説明する図。(G)本発明において線形予測の効果が大きい音響信号に対する符号量を模式的に示す図。(H)本発明において図1(G)よりも線形予測の効果が小さい音響信号に対する符号量を模式的に示す図。 本発明の符号化装置の実施形態の機能構成例を示す図。 本発明の符号化方法の実施形態の処理手順を示す図。 線形予測残差符号化部の実施形態の機能構成例を示す図。 本発明の復号装置の実施形態の機能構成例を示す図。 線形予測残差復号部の実施形態の機能構成例を示す図。
図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
<符号化装置(図2)>
図2と図3と図4を参照して、本発明の符号化装置の一例(符号化装置100)を説明する。図2に示すように、符号化装置100は、PARCOR係数算出部110、線形予測係数符号化部120、線形予測残差符号化部130を含んで構成される。図3は符号化装置100が行う符号化方法の処理手順である。PARCOR係数算出部110は図3のステップS1を、線形予測係数符号化部120はステップS2を、線形予測残差符号化部130はステップS3を、それぞれ行う。
符号化装置100に入力されるのは、音声や音楽などの音響信号をディジタル化して得られた時系列信号である音響信号サンプル系列である。符号化装置100の各部は、フレームと呼ばれる所定の時間区間ごと、例えば20msごと、に処理を行なう。例えば、音響信号サンプル系列のサンプリング周波数が16 kHzである場合は、音響信号サンプル系列の320個のサンプルにより構成されるフレーム単位に、符号化装置100の各部は動作する。
<PARCOR係数算出部110>
PARCOR係数算出部110は、フレーム単位の音響信号を入力として、当該音響信号に対応する1次から予め定められた予測次数Pmax(以下、「最大予測次数」という)まで(例えば1次から16次まで)のPARCOR係数Kp (p=1,…,Pmax)を求める(ステップS1)。PARCOR係数を求める方法には、周知の線形予測分析などの様々な方法があるが、何れの方法を用いてもよい。周知の線形予測分析方法では、PARCOR係数ではなく線形予測係数やLSPパラメータなどが求まることがあるが、その場合は線形予測係数やLSPパラメータなどに周知の変換技術を適用してPARCOR係数を求めればよい。
<線形予測係数符号化部120>
線形予測係数符号化部120は、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数の大きさに対応する指標(例えばPARCOR係数のパワーや絶対値)に基づいて、PARCOR係数の大きさに対応する指標の低次から高次に向けての下降傾向が大きいほど、線形予測係数符号で表される予測係数の次数の最大値(以下、「最大次数」という)が小さくなるように、線形予測係数符号を生成するとともに、当該最大次数を特定する補助符号を生成する(ステップS2)。線形予測係数符号化部120は、生成した線形予測係数符号と補助符号を符号化装置100から出力する符号の一部とする。また、線形予測係数符号化部120は、線形予測係数符号に対応する量子化済み線形予測係数列、及び、線形予測係数符号の符号量Adを線形予測残差符号化部130に対して出力する。線形予測係数符号の符号量Adは、例えば、線形予測係数符号のビット数とする。
以下、線形予測係数符号化部120が行う処理(ステップS2の処理)のいくつかの例について説明する。
《例1:各予測次数の指標の全てと閾値との比較に基づく処理》
線形予測係数符号化部120が行う処理の第1例は、各予測次数のPARCOR係数の大きさに対応する指標それぞれと、それぞれの予測次数に対して予め定められた閾値と、の比較に基づく処理を行なう例である。
線形予測係数符号化部120は、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数の大きさに対応する指標に基づいて、1次以外の予め定められた予測次数Pa(1 < Pa <= Pmax)から最大予測次数Pmaxまでの各予測次数に対応するPARCOR係数の大きさに対応する指標の全てが予め定められた閾値以下または閾値未満である場合には、1次からPa-1次までのPARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号として出力し、これ以外の場合には、1次からPmax次までのPARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号として出力する。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として出力する。
《例1−1》
《例1−1》は、PARCOR係数の大きさに対応する指標としてPARCOR係数の絶対値|Kp|を用いる例である。
線形予測係数符号化部120は、まず、Pa次(例えば6次)から最大予測次数Pmax(例えば16次)までの各予測次数に対応するPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=6,7,…,16)の全部が閾値Ta以下または閾値Ta未満である場合は、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。閾値Taの値は1未満の正値であり例えば0.3である。
線形予測係数符号化部120は、次に、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数について、1次から上記の最大次数までのPARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る。すなわち、PARCOR係数の絶対値|Kp| (p=6,7,…,16)の全部が閾値Ta以下または閾値Ta未満である場合は、1次からPa-1次(この例では5次)までのPARCOR係数K1,…,KPa-1を符号化して線形予測係数符号を得る。上記以外の場合は、1次からPmax次(この例では16次)までのPARCOR係数K1,…,KPmaxを符号化して線形予測係数符号を得る。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として得る。
線形予測係数符号化部120がPARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る方法は、周知の方法を含む何れの方法を採用してもよい。周知の方法としては、PARCOR係数そのものをスカラ量子化またはベクトル量子化により符号化する方法やPARCOR係数を変換して得られるLSPパラメータをスカラ量子化またはベクトル量子化により符号化する方法などが挙げられる。符号化により得られる符号は、PARCOR係数、LSPパラメータなどの線形予測係数と相互に変換可能な予測係数に対応するものであるため、本明細書では「線形予測係数符号」と呼んでいる。また、線形予測係数符号に対応する量子化済み線形予測係数列も周知の方法により得られる。量子化済み線形予測係数列の代わりに、量子化済みPARCOR係数、量子化済みLSPパラメータなどの量子化済み線形予測係数と相互に変換可能な予測係数による列を生成して出力してもよい。
《例1−2》
《例1−2》は、PARCOR係数の大きさに対応する指標としてPARCOR係数の二乗値(すなわち、パワー)Kp 2を用いる例である。
線形予測係数符号化部120は、まず、予め定められたPa次(例えば6次)からPmax次(例えば16次)までの各予測次数に対応するPARCOR係数の二乗値Kp 2 (p=6,7,…,16)の全部が閾値Ta以下または閾値Ta未満である場合は、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。閾値Taの値は1未満の正値であり例えば0.1である。
線形予測係数符号化部120は、次に、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数について、1次から上記の最大次数までのPARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として得る。PARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る方法は、《例1−1》と同様である。
《例1−3》
《例1−3》は、実質的には、PARCOR係数の大きさに対応する指標としてPARCOR係数の二乗値Kp 2を用いた対数値log(1-Kp 2)を用いる例である。
線形予測係数符号化部120は、まず、予め定められたPa次(例えば6次)からPmax次(例えば16次)までの各予測次数に対応するPARCOR係数の二乗値Kp 2を用いた対数値log(1-Kp 2) (p=6,7,…,16)の全部が閾値Ta以上であるかまたは閾値Taより大きい場合には、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。閾値Taの値は負値であり例えば-0.1である。
線形予測係数符号化部120は、次に、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数について、1次から上記の最大次数までのPARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として得る。PARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る方法は、《例1−1》と同様である。
《例1−4》
《例1−4》は、実質的には、PARCOR係数の大きさに対応する指標としてPARCOR係数の二乗値Kp 2に負の値を乗じたものを用いる例である。
線形予測係数符号化部120は、まず、予め定められたPa次(例えば6次)からPmax次(例えば16次)までの各予測次数に対応するPARCOR係数の二乗値K p 2に負の定数をかけたものα×Kp 2(p=6,7,…,16)の全部が閾値Ta以上であるかまたは閾値Taより大きい場合には、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。閾値Taの値は負値であり例えば-0.1である。この《例1−4》は、《例1−3》の対数値のマクローリン展開(log(1+x)=x-(1/2)x2+(1/3)x3-(1/4)x4+…)による近似であり、αは、負の値であり、例えば-0.5とされる。
線形予測係数符号化部120は、次に、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数について、1次から上記の最大次数までのPARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として得る。PARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る方法は、《例1−1》と同様である。
《例1−5》
《例1−1》から《例1−4》では各予測次数に対して同一の閾値Taを用いる例を説明したが、必ずしも同一の閾値を用いる必要は無く、各予測次数について閾値を個別に設定してもよいし、複数の予測次数による組ごとに閾値を設定してもよい。その際、PARCOR係数自体に予測次数が高いほど値が小さい傾向があることから、閾値についても予測次数が高いほど小さい傾向のある値を設定してもよい。例えば、低次では大きい閾値を設定し、高次になるにつれて小さくなるような閾値を設定してもよい。
《例1−6》
《例1−1》から《例1−5》では全ての予測次数で閾値との比較条件を満たすことをPa-1次とPmax次の何れを線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とするかの判断基準として用いる例を説明したが、全予測次数のPARCOR係数の大きさに対応する指標のうちの一部については閾値との比較条件を満たさない場合であっても判断基準を満たしたとの例外的な判断を行なってもよい。
例えば、《例1−1》において、PARCOR係数の絶対値|Kp| (p=6,7,…,16)うちの1または2つまたは2割程度までが閾値Taを超えている場合でも、Pa-1次をPARCOR係数に対応する符号の最大次数としてもよい。また、PARCOR係数の絶対値|Kp| (p=6,7,…,16)うち予め定められた次数の範囲(たとえばp=6からp=12)までのPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=6,7,…,12)の値のうちの1つまたは2つ2割程度までが閾値Taを超えている場合でも、Pa-1次をPARCOR係数に対応する符号の最大次数としてもよい。
《例1−7》
《例1−1》から《例1−7》では線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数をPa-1次とPmax次の何れかとする例を説明してきたが、Pa-1次に代えて、複数の最大次数を用いてもよい。たとえば3つの予測次数(Pa < Pb < Pc)を区切りとして閾値との大小関係を調べ、Pa-1,Pb-1,Pc-1,Pmax次の中から線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数を選択し、1次から当該最大次数までのPARCOR係数を符号化して得られる線形予測係数符号と当該最大次数を表す補助符号を出力してもよい。以下、《例1−1》に対応する具体例について説明する。
線形予測係数符号化部120は、まず、Pa次(例えば6次)から最大予測次数Pmax(例えば16次)までの各予測次数に対応するPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=6,7,…,16)の全部が閾値Ta以下または閾値Ta未満である場合は、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。また、Pb次(例えば9次)から最大予測次数Pmax(この例では16次)までの各予測次数に対応するPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=9,10,…,16)の全部が閾値Tb以下または閾値Tb未満である場合は、Pb-1次(この例では8次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。Pc次(例えば13次)から最大予測次数Pmax(この例では16次)までの各予測次数に対応するPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=13,…,16)の全部が閾値Tc以下または閾値Tc未満である場合は、Pc-1次(この例では12次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。閾値Ta、Tb、Tcの値はそれぞれ1未満の正値であり、例えばTa=0.3、Tb=0.2、Tc=0.1である。
線形予測係数符号化部120は、次に、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数について、1次から上記の最大次数までのPARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として得る。
《例2:全次数の指標の和と閾値との比較に基づく処理》
線形予測係数符号化部120の第2例は、全予測次数のPARCOR係数の大きさに対応する指標の和と予め定められた閾値との比較に基づく処理を行なう例である。
線形予測係数符号化部120は、1次以外の予め定められた予測次数Paから最大予測次数Pmaxまでの各予測次数に対応するPARCOR係数の大きさに対応する指標の和が予め定められた閾値以下または閾値未満である場合には、1次からPa-1次までのPARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号として出力し、これ以外の場合には、1次からPmax次までのPARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号として出力する。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として出力する。
《例2の具体例》
線形予測係数符号化部120は、まず、予め定められたPa次(例えば6次)からPmax次(例えば16次)までの各予測次数に対応するPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=6,7,…,16)の和が閾値Ta以下または閾値Ta未満である場合は、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。閾値Taの値は正値であり例えば1である。
線形予測係数符号化部120は、次に、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数について、1次から上記の最大次数までのPARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として得る。PARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る方法は、《例1−1》と同様である。
《例2の変形例》
《例2》の《例1−2》に対応する変形例として、PARCOR係数の二乗値Kpp 2の和が閾値Ta以下または閾値Ta未満である場合は、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とし、上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする方法を採用してもよい。
また、《例2》の《例1−3》に対応する変形例として、PARCOR係数の二乗値Kp 2を用いた対数値log(1-K p 2)の和が閾値Ta以上であるかまたは閾値Taより大きい場合には、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とし、上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする方法を採用してもよい。
また、《例2》の《例1−4》に対応する変形例として、PARCOR係数の二乗値K p 2に負の定数をかけたものα×K p 2の和が閾値Ta以上であるかまたは閾値Taより大きい場合には、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とし、上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする方法を採用してもよい。
《例3:連続する複数の予測次数の指標の和の全てと閾値との比較に基づく処理》
線形予測係数符号化部120が行う処理の第3例は、複数の予測次数のPARCOR係数の大きさに対応する指標の和それぞれ、それぞれに対して予め定められた閾値と、の比較に基づく処理を行なう例である。
線形予測係数符号化部120は、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数の大きさに対応する指標に基づいて、1次以外の予め定められた予測次数Paから最大予測次数Pmaxまでの各予測次数に対応するPARCOR係数の大きさに対応する指標のうち、連続する複数の予測次数に対応する指標の和のそれぞれが、予め定められた閾値以下または閾値未満である場合には、1次からPa-1次までのPARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号として出力し、これ以外の場合には、1次からPmax次までのPARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号として出力する。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として出力する。
《例3の具体例》
線形予測係数符号化部120は、まず、予め定められたPa次(例えば6次)から予め定められたPb次(Pb>Paであり、例えば12次)までのPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=6,7,…,12)の和が閾値Ta以下または閾値Ta未満であり、かつ、Pb+1次(この例では13次)からPmax次(例えば16次)までのPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=13,14,15,16)の和が閾値Tb以下または閾値Tb未満である場合に、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。閾値Taの値は正値であり例えば0.7であり、閾値Tbの値は正値であり例えば0.2である。換言すれば、この例では、Pa次(例えば6次)から予め定められたPb次(Pb>Paであり、例えば12次)までのPARCOR係数の絶対値|Kp|の平均値に対する閾値が0.1であり、Pb+1次(この例では13次)からPmax次(例えば16次)までのPARCOR係数の絶対値|Kp|の平均値に対する閾値が0.05であることに相当する。
線形予測係数符号化部120は、次に、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数について、1次から上記の最大次数までのPARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として得る。PARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る方法は、《例1−1》と同様である。
《例3の変形例》
《例2の変形例》と同様に、PARCOR係数の二乗値Kp 2の和、PARCOR係数の二乗値Kp 2を用いた対数値log(1-Kp 2)の和、PARCOR係数の二乗値Kp 2に負の定数をかけたものα×Kp 2の和、と閾値との比較を行なう方法を採用してもよい。
《例4:連続する複数の予測次数の指標の和の全てと閾値との複数の比較に基づく処理》
線形予測係数符号化部120が行う処理の第4例は、第3例と同様に、複数の予測次数のPARCOR係数の大きさに対応する指標の和それぞれと、それぞれに対して予め定められた閾値と、の比較に基づく処理を行なう例である。ただし、第3例では線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数が2通りであったのに対し、第4例では線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数が3通りである。
線形予測係数符号化部120は、1次以外の予め定められた予測次数Paから最大予測次数Pmaxまでの各予測次数に対応するPARCOR係数の大きさに対応する指標のうち、連続する複数の予測次数に対応する指標の和のそれぞれが、予め定められた閾値以下または閾値未満である場合には、1次からPa-1次までのPARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号として出力し、上記「指標の和」のうち、より小さい予測次数に対応する少なくとも1つの和の値が予め定められた閾値以上または閾値より大きく、かつ、より大きい予測次数に対応する少なくとも1つの和の値が予め定められた閾値以下または閾値未満である場合には、1次からPa-1より大きくPmaxより小さな予測次数であるPb-1次までのPARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号として出力し、これら以外の場合には、1次からPmax次までのPARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号として出力する。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として出力する。
《例4の具体例》
線形予測係数符号化部120は、まず、予め定められたPa次(例えば6次)から予め定められたPb次(Pb>Paであり、例えば12次)までのPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=6,7,…,12)の和が閾値Ta以下または閾値Ta未満であり、かつ、Pb+1次(この例では13次)からPmax次(例えば16次)までのPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=13,14,15,16)の和が閾値Tb以下または閾値Tb未満である場合には、Pa-1次(この例では5次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。予め定められたPa次(この例では6次)から予め定められたPb次(Pb>Paであり、この例では12次)までのPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=6,7,…,12)の和が閾値Taより大きいかまたは閾値Ta以上である、かつ、Pb+1次(この例では13次)からPmax次(この例では16次)までのPARCOR係数の絶対値|Kp| (p=13,14,15,16)の和が閾値Tb以下(または閾値Tb未満)である場合に、Pb-1次(この例では11次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。上記以外の場合は、Pmax次(この例では16次)を線形予測係数符号で表される予測係数の最大次数とする。
線形予測係数符号化部120は、次に、PARCOR係数算出部110が求めたPARCOR係数について、1次から上記の最大次数までのPARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る。また、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号として得る。PARCOR係数を符号化して線形予測係数符号を得る方法は、《例1−1》と同様である。
《例4の変形例》
《例2の変形例》、《例3の変形例》と同様に、PARCOR係数の二乗値Kp 2の和、PARCOR係数の二乗値Kp 2を用いた対数値log(1-Kp 2)の和、PARCOR係数の二乗値Kp 2に負の定数をかけたものα×Kp 2の和、と閾値との比較を行なう方法を採用してもよい。
<線形予測残差符号化部130>
線形予測残差符号化部130には、フレーム単位の音響信号と、量子化済み線形予測係数列またはこれと等価な係数列と、線形予測係数符号の符号量Ad(bit)と、が入力される。また、線形予測残差符号化部130には補助符号の符号量Bd(bit)と符号化装置100の全体としてフレーム単位で使用可能な符号量T(bit)が記憶されているか、または、補助符号の符号量Bd(bit)とフレーム単位で使用可能な符号量T(bit)が線形予測残差符号化部130の外部から入力される。そして、フレーム単位の音響信号に対して線形予測係数符号に対応する線形予測を行なって得られる線形予測残差を、符号化装置100の全体としてのフレーム単位の所定の符号量から線形予測係数符号の符号量と補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化し、線形予測残差符号を得る(ステップS3)。線形予測残差符号は符号化装置100から出力する符号の一部とされる。
図4に、線形予測残差符号化部130の具体的な構成例を示す。線形予測残差符号化部130は、例えば、線形予測残差符号量計算部210、線形予測残差生成部220、残差信号符号化部230で構成される。また、残差信号符号化部230は、例えば、周波数領域変換部231、正規化部232、量子化部233、ゲイン制御部234、グローバルゲイン符号化部235を含んで構成される。
<線形予測残差符号量計算部210>
線形予測残差符号量計算部210は、線形予測残差符号に使用可能な符号量Rd(bit)を計算する(ステップS31)。線形予測残差符号に使用可能な符号量Rd(bit)は、符号化装置100の全体としてフレーム単位で使用可能な符号量T(bit)から線形予測係数符号の符号量Ad(bit)と補助符号の符号量Bd(bit)を減算することにより得られる。
<線形予測残差生成部220>
線形予測残差生成部220は、フレーム単位の音響信号に対して、量子化済み線形予測係数列またはこれと等価な係数列による線形予測を行なって、線形予測残差信号列を求める(ステップS32)。
<残差信号符号化部230>
残差信号符号化部230は、線形予測残差符号の符号量がRd(bit)以下となるように、線形予測残差信号列を符号化して線形予測残差符号を出力する(ステップS33)。符号化方法としては、周知の符号化方法を適用すればよいが、一例を以下で説明する。
<周波数領域変換部231>
周波数領域変換部231は、線形予測残差信号列を周波数領域に変換し、周波数領域残差信号列を生成する。例えば、ここではL点の周波数領域残差信号列XR(ω) [ω∈{0,…,L-1}]が生成されるものとする。
<正規化部232>
正規化部232には、周波数領域残差信号列XR(ω) [ω∈{0,…,L-1}]と、後述するゲイン制御部234で求められた周波数領域残差信号列XR(ω)の量子化精度を決定するゲイン(以下、グローバルゲインという)gが入力される。正規化部232は、周波数領域残差信号列XR(ω) [ω∈{0,…,L-1}]の各成分をグローバルゲインgでそれぞれ除することによって、もしくは周波数領域残差信号列XR(ω) [ω∈{0,…,L-1}]の各成分にグローバルゲインgの逆数をそれぞれ乗ずることによって、周波数領域残差信号列XR(ω)[ω∈{0,…,L-1}]の正規化を行い、正規化周波数領域残差信号列XQ(ω) [ω∈{0,…,L-1}]を出力する。
<量子化部233>
量子化部233には、正規化周波数領域残差信号列XQ(ω) [ω∈{0,…,L-1}]が入力される。量子化部233は、事前に定められた方法で正規化周波数領域残差信号列XQ(ω) [ω∈{0,…,L-1}]の量子化を行い、正規化周波数領域残差信号列XQ(ω) [ω∈{0,…,L-1}]の各成分の量子化値による系列である量子化正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]、および量子化正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]に対応する符号である正規化信号符号を生成し、正規化信号符号のビット数(以下、消費ビット数という)を出力する。また、ゲイン制御部234から、量子化正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]と正規化信号符号を出力する指令情報を受けた場合には、量子化正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]と正規化信号符号を出力する。
<ゲイン制御部234>
ゲイン制御部234には、消費ビット数が入力される。ゲイン制御部234は、消費ビット数が線形予測残差符号に使用可能な符号量Rd(bit)からグローバルゲイン符号に対して予め定められたビット数を減算して得られるビット数以下の最大値に近づくようにグローバルゲインgを調整し、調整後のグローバルゲインgを新たなグローバルゲインgとして出力する。グローバルゲインgの調整の一例として、消費ビット数が線形予測残差符号に使用可能な符号量Rd(bit)からグローバルゲイン符号に対して予め定められたビット数を減算して得られるビット数より大きい場合にはグローバルゲインgを大きくし、そうでなければグローバルゲインgを小さくする処理を例示できる。消費ビット数が線形予測残差符号に使用可能な符号量Rd(bit)からグローバルゲイン符号に対して予め定められたビット数を減算して得られるビット数以下の最大値となった場合には、量子化正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]と正規化信号符号を出力する指令情報を量子化部233に対して出力する。
<グローバルゲイン符号化部235>
グローバルゲイン符号化部235には、周波数領域残差信号列XR(ω) [ω∈{0,…,L-1}]と量子化正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]が入力される。グローバルゲイン符号化部235は、予め設定されたグローバルゲインの量子化値の複数の候補のうち、周波数領域残差信号列XR(ω)[ω∈{0,…,L-1}]と、量子化正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]の各成分とグローバルゲインの量子化値の候補との乗算値による系列と、の間の相関が最大または誤差が最小となるグローバルゲインの量子化値の候補g^に対応する符号をグローバルゲイン符号として出力する。
量子化部233が出力した正規化信号符号と、グローバルゲイン符号化部235が出力したグローバルゲイン符号とが、線形予測残差符号として残差信号符号化部230から出力される。
なお、線形予測残差符号化部130は、符号化装置100の全体としてフレーム単位で使用可能な符号量T(bit)から線形予測係数符号の符号量Ad(bit)と補助符号の符号量Bd(bit)を減算することにより得られる線形予測残差符号に使用可能な符号量Rd(bit)以下で線形予測残差を符号化するものであれば、何でもよい。例えば、CELP符号化の場合は、線形予測残差に対して行なう周期性成分の符号化(アダプティブコードブック、ACB)、雑音成分の符号化(ランダムコードブック、アルジェブリックコードブック等)、周期性成分や雑音成分のゲインの符号化、などは全て「線形予測残差を符号化する符号化処理」に含まれる。つまり、本発明においては、このような周期性成分を表す符号、雑音成分を表す符号、ゲインを表す符号などは全て「線形予測残差の符号」に相当する。
<復号装置(図5)>
図5と図6を参照して、本発明の復号装置の一例(復号装置300)を説明する。図5に示すように、復号装置300は、線形予測係数復号部310、線形予測残差復号部320、線形予測合成部330を含んで構成される。復号装置300には、少なくとも線形予測係数符号と補助符号と線形予測残差符号とが入力され、復号装置300の各部は、フレームと呼ばれる所定の時間区間ごとに処理を行なう。
<線形予測係数復号部310>
線形予測係数復号部310には、線形予測係数符号と補助符号とが入力される。補助符号は、線形予測係数符号で表される予測係数の次数の最大値を表す符号である。線形予測係数復号部310は、まず、補助符号から、入力された線形予測係数符号で表される予測係数の次数の最大値を得る。線形予測係数復号部310は、線形予測係数符号を復号し、1次から当該最大値までの各予測次数の復号線形予測係数を出力する。ここでいう「線形予測係数」とは、PARCOR係数、LSPパラメータなどの線形予測係数と相互に変換可能な予測係数であれば何でもよい。線形予測係数符号を復号する処理には、周知の復号方法を適用すればよい。
<線形予測残差復号部320>
線形予測残差復号部320は、線形予測残差符号を復号し、復号線形予測残差信号列を得る。復号方法としては、周知の復号方法を適用すればよい。図6に、線形予測残差復号部320の具体的な構成例を示す。線形予測残差復号部320は、例えば、逆量子化部321、グローバルゲイン復号部322、逆正規化部323、時間領域変換部324で構成される。線形予測残差符号に含まれるグローバルゲイン符号はグローバルゲイン復号部322に、線形予測残差符号に含まれる正規化信号符号は逆量子化部321に、それぞれ入力される。
<逆量子化部321>
逆量子化部321は、正規化信号符号を復号して、ここではL点の復号正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]を得る。復号方法は、符号化装置100の量子化部233が出力した量子化正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]と同じ復号正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]を得る周知の方法を採用すればよい。
<グローバルゲイン復号部322>
グローバルゲイン復号部322は、グローバルゲイン符号を復号して、復号グローバルゲインg^を得る。復号方法は、符号化装置100のグローバルゲイン符号化部235が行う符号化方法に対応する方法であり、周知の方法である。
<逆正規化部323>
逆正規化部323は、復号正規化周波数領域残差信号列X^Q(ω) [ω∈{0,…,L-1}]の各成分と復号グローバルゲインg^とを乗算して、復号周波数領域残差信号列XR(ω)[ω∈{0,…,L-1}]を得る。
<時間領域変換部324>
時間領域変換部324は、復号周波数領域残差信号列XR(ω)[ω∈{0,…,L-1}]を時間領域に変換し、復号線形予測残差信号列を得る。
以上で、線形予測残差復号部320が行なう処理の説明を終了する。
<線形予測合成部330>
線形予測合成部330は、復号線形予測残差信号列に対して復号線形予測係数から求まる合成フィルタを適用することで、復号音響信号を得る。
<符号化装置、復号装置のハードウェア構成例>
上述の実施形態に関わる符号化装置、復号装置は、キーボードなどが接続可能な入力部、液晶ディスプレイなどが接続可能な出力部、CPU(Central Processing Unit)〔キャッシュメモリなどを備えていてもよい。〕、メモリであるRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)と、ハードディスクである外部記憶装置、並びにこれらの入力部、出力部、CPU、RAM、ROM、外部記憶装置間のデータのやり取りが可能なように接続するバスなどを備えている。また必要に応じて、符号化装置、復号装置に、CD−ROMなどの記憶媒体を読み書きできる装置(ドライブ)などを設けるとしてもよい。
符号化装置、復号装置の外部記憶装置には、符号化、復号を実行するためのプログラム並びにこのプログラムの処理において必要となるデータなどが記憶されている〔外部記憶装置に限らず、例えばプログラムを読み出し専用記憶装置であるROMに記憶させておくなどでもよい。〕。また、これらのプログラムの処理によって得られるデータなどは、RAMや外部記憶装置などに適宜に記憶される。以下、データやその格納領域のアドレスなどを記憶する記憶装置を単に「記憶部」と呼ぶことにする。
符号化装置、復号装置では、記憶部に記憶された各プログラムとこの各プログラムの処理に必要なデータが必要に応じてRAMに読み込まれて、CPUで解釈実行・処理される。この結果、CPUが所定の機能(PARCOR係数算出部、線形予測係数符号化部、線形予測残差符号化部、および、線形予測係数復号部、線形予測残差復号部、線形予測合成部)を実現することで符号化が実現される。
<補記>
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、上記実施形態において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
また、上記実施形態において説明したハードウェアエンティティ(符号化装置、復号装置)における処理機能をコンピュータによって実現する場合、ハードウェアエンティティが有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記ハードウェアエンティティにおける処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、ハードウェアエンティティを構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。

Claims (16)

  1. 所定の時間区間の音響信号を当該時間区間に与えられた所定の符号量で符号化する符号化方法であって、
    1次から予め定めた最大次数までの上記音響信号に対応するPARCOR係数を算出するPARCOR係数算出ステップと、
    上記PARCOR係数の大きさに対応する指標の低次から高次に向けての下降傾向が大きいほど、線形予測係数符号で表される予測係数の次数の最大値が小さくなるように、線形予測係数符号を生成するとともに上記最大値を特定する補助符号を生成する線形予測係数符号化ステップと、
    上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する予測を行なって得られる線形予測残差を、上記所定の符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する線形予測残差符号化ステップと
    を有することを特徴とする符号化方法。
  2. 所定の時間区間の音響信号を当該時間区間に与えられた所定の符号量で符号化する符号化方法であって、
    1次から予め定めた最大次数Pmaxまでの上記音響信号に対応するPARCOR係数を算出するPARCOR係数算出ステップと、
    1次以外の予め定めた次数Paから最大次数Pmaxまでの上記PARCOR係数の大きさに対応する指標の全てが予め定めた閾値以下または未満である場合には、1次からPa-1次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記以外の場合には、1次からPmax次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号とする線形予測係数符号化ステップと、
    上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する予測を行なって得られる線形予測残差を、上記所定の符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する線形予測残差符号化ステップと
    を有することを特徴とする符号化方法。
  3. 上記予め定めた閾値は、全ての次数について同一の値である
    ことを特徴とする請求項2に記載の符号化方法。
  4. 各次数についての上記予め定めた閾値は、次数が高いほど小さい傾向のある値である
    ことを特徴とする請求項2に記載の符号化方法。
  5. 上記線形予測係数符号化ステップにおける、上記指標の全てが予め定めた閾値以下または未満である場合かそれ以外の場合かの判断は、一部の指標を除外して行なわれる
    ことを特徴とする請求項2から請求項4の何れかに記載の符号化方法。
  6. 所定の時間区間の音響信号を当該時間区間に与えられた所定の符号量で符号化する符号化方法であって、
    1次から予め定めた最大次数Pmaxまでの上記音響信号に対応するPARCOR係数を算出するPARCOR係数算出ステップと、
    1次以外の予め定めた次数Paから最大次数Pmaxまでの上記PARCOR係数の大きさに対応する指標の和が予め定めた閾値以下または未満である場合には、1次からPa-1次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記以外の場合には、1次からPmax次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号とする線形予測係数符号化ステップと、
    上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する予測を行なって得られる線形予測残差を、上記所定の符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する線形予測残差符号化ステップと
    を有することを特徴とする符号化方法。
  7. 所定の時間区間の音響信号を当該時間区間に与えられた所定の符号量で符号化する符号化方法であって、
    1次から予め定めた最大次数Pmaxまでの上記音響信号に対応するPARCOR係数を算出するPARCOR係数算出ステップと、
    1次以外の予め定めた次数Paから最大次数Pmaxまでの上記PARCOR係数の大きさに対応する指標の、連続する複数の次数についての和の全てが予め定めた閾値以下または未満である場合には、1次からPa-1次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記以外の場合には、1次からPmax次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号とする線形予測係数符号化ステップと、
    上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する予測を行なって得られる線形予測残差を、上記所定の符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する線形予測残差符号化ステップと
    を有することを特徴とする符号化方法。
  8. 所定の時間区間の音響信号を当該時間区間に与えられた所定の符号量で符号化する符号化方法であって、
    1次から予め定めた最大次数Pmaxまでの上記音響信号に対応するPARCOR係数を算出するPARCOR係数算出ステップと、
    1次以外の予め定めた次数Paから最大次数Pmaxまでの上記PARCOR係数の大きさに対応する指標の、連続する複数の次数についての和の全てが予め定めた閾値以下または未満である場合には、1次からPa-1次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、
    上記指標の和のうち、上記指標の和のうち次数が低い少なくとも1つの和の値が予め定めた閾値以上または閾値より大きく、上記指標の和に含まれる次数が高い少なくとも1つの和の値が予め定めた閾値以下または未満である場合には、1次からPa-1より大きな次数までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、
    上記以外の場合には、1次からPmax次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号とする線形予測係数符号化ステップと、
    上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する予測を行なって得られる線形予測残差を、上記所定の符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する線形予測残差符号化ステップと
    を有することを特徴とする符号化方法。
  9. 上記予め定めた閾値を上記指標の和に含まれる次数の個数で除算した値は、上記指標の和に含まれる次数が高いほど小さくなる傾向のある値である
    ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の符号化方法。
  10. 所定の時間区間の音響信号を当該時間区間に与えられた所定の符号量で符号化する符号化装置であって、
    1次から予め定めた最大次数までの上記音響信号に対応するPARCOR係数を算出するPARCOR係数算出部と、
    上記PARCOR係数の大きさに対応する指標の低次から高次に向けての下降傾向が大きいほど、線形予測係数符号で表される予測係数の次数の最大値が小さくなるように、線形予測係数符号を生成するとともに上記最大値を表す補助符号を生成する線形予測係数符号化部と、
    上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する予測を行なって得られる線形予測残差を、上記所定の符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する線形予測残差符号化部と
    を備えたことを特徴とする符号化装置。
  11. 所定の時間区間の音響信号を当該時間区間に与えられた所定の符号量で符号化する符号化装置であって、
    1次から予め定めた最大次数Pmaxまでの上記音響信号に対応するPARCOR係数を算出するPARCOR係数算出部と、
    1次以外の予め定めた次数Paから最大次数Pmaxまでの上記PARCOR係数の大きさに対応する指標の全てが予め定めた閾値以下または未満である場合には、1次からPa-1次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記以外の場合には、1次からPmax次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号とする線形予測係数符号化部と、
    上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する予測を行なって得られる線形予測残差を、上記所定の符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する線形予測残差符号化部と
    を備えたことを特徴とする符号化装置。
  12. 所定の時間区間の音響信号を当該時間区間に与えられた所定の符号量で符号化する符号化装置であって、
    1次から予め定めた最大次数Pmaxまでの上記音響信号に対応するPARCOR係数を算出するPARCOR係数算出部と、
    1次以外の予め定めた次数Paから最大次数Pmaxまでの上記PARCOR係数の大きさに対応する指標の和が予め定めた閾値以下または未満である場合には、1次からPa-1次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記以外の場合には、1次からPmax次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号とする線形予測係数符号化部と、
    上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する予測を行なって得られる線形予測残差を、上記所定の符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する線形予測残差符号化部と
    を備えたことを特徴とする符号化装置。
  13. 所定の時間区間の音響信号を当該時間区間に与えられた所定の符号量で符号化する符号化装置であって、
    1次から予め定めた最大次数Pmaxまでの上記音響信号に対応するPARCOR係数を算出するPARCOR係数算出部と、
    1次以外の予め定めた次数Paから最大次数Pmaxまでの上記PARCOR係数の大きさに対応する指標の、連続する複数の次数についての和の全てが予め定めた閾値以下または未満である場合には、1次からPa-1次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記以外の場合には、1次からPmax次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号とする線形予測係数符号化部と、
    上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する予測を行なって得られる線形予測残差を、上記所定の符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する線形予測残差符号化部と
    を備えたことを特徴とする符号化装置。
  14. 所定の時間区間の音響信号を当該時間区間に与えられた所定の符号量で符号化する符号化装置であって、
    1次から予め定めた最大次数Pmaxまでの上記音響信号に対応するPARCOR係数を算出するPARCOR係数算出部と、
    1次以外の予め定めた次数Paから最大次数Pmaxまでの上記PARCOR係数の大きさに対応する指標の、連続する複数の次数についての和の全てが予め定めた閾値以下または未満である場合には、1次からPa-1次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、
    上記指標の和のうち、上記指標の和のうち次数が低い少なくとも1つの和の値が予め定めた閾値以上または閾値より大きく、上記指標の和に含まれる次数が高い少なくとも1つの和の値が予め定めた閾値以下または未満である場合には、1次からPa-1より大きな次数までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、
    上記以外の場合には、1次からPmax次までの上記PARCOR係数に対応する符号を線形予測係数符号とし、上記何れの場合であるかを示す情報を補助符号とする線形予測係数符号化部と、
    上記音響信号に対して上記線形予測係数符号に対応する予測を行なって得られる線形予測残差を、上記所定の符号量から上記線形予測係数符号の符号量と上記補助符号の符号量とを減算して得られる符号量で符号化する線形予測残差符号化部と
    を備えたことを特徴とする符号化装置。
  15. 請求項1から請求項9のいずれかに記載された符号化方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  16. 請求項1から請求項9のいずれかに記載された符号化方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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