JP5714172B2 - 符号化装置、この方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

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Description

この発明は、音声、音楽等の音信号を符号化または復号する技術に関する。特に、CELP等の符号化技術で符号化された周期性成分の利得およびパルス性成分の利得を符号化または復号する技術に関する。
従来は、CELP(Code Excited Linear Prediction)の符号化および復号において用いられる周期性成分の利得およびパルス性成分の利得は、符号誤りに対する耐性を強くするために固定長ビットが割り当てられて符号化および復号されていた(例えば、非特許文献1参照)。パルス性成分の利得については、利得そのものではなく過去のサブフレームからの予測値に対する比を符号化の対象とすることにより、利得の値の時間的な連続性を考慮して符号量の削減を行っていた。
また、特許文献1では、周期性成分の利得から周期性成分の利得の値の時間的な連続性の有無を判定し、時間的な連続性があると予測された場合には周期性成分の利得の値の差分を可変長符号化することにより符号量の削減を行っていた。
WO2006/075605国際公開公報
3rd Generation Partnership Project(3GPP), Technical Specification (TS) 26.090, "AMR speech codec; Transcoding functions", Version 4.0.0 (2001-03)
非特許文献1に記載された符号化方法および復号方法では、周期性成分の利得およびパルス性成分の利得については、固定長での符号化および復号が行われていた。
しかしながら、非特許文献1に記載された符号化方法では、周期性成分の利得およびパルス性成分の利得の頻度に関する冗長性や周期性成分の利得の連続性について考慮することなく符号化および復号されており、符号化および復号の効率が良くないという問題があった。
特許文献1には周期性成分の利得の値の連続性や頻度を考慮して固定長または可変長の符号化および復号を行う技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載された可変長符号化および復号は、平均符号量を少なくすることを目的としたものであり、可変長符号化の際にはひずみとインデックスの符号長の双方は考慮されていなかった。
この発明の課題は、CELPなどの符号化装置で得られた利得を、符号帳を参照して符号化する際に、符号の長さ(情報量)とひずみの双方を考慮した、より効率が良い符号化装置、この方法、プログラムおよび記録媒体を提供することである。
符号化においては、時間または周波数の区間が複数のサブ区間によって構成されており、サブ区間ごとに、量子化済利得に対応する符号帳の中から、最も好ましいインデックスを符号として選択するが、この際に少なくとも1つのサブ区間ではこの符号を用いることで生じる波形のひずみだけでなくこの符号に割り当てられた符号長を考慮する。また、選択された符号の長さに基づいて以降に処理を行う少なくとも1つのサブ区間での符号化方法を調節する。
利得のベクトル量子化のために、予め出現頻度の高いインデックスに短い符号を割り当てるような可変長符号を使い、インデックスを選択する際に、インデックスの符号の長さをひずみに近似的に換算してひずみ尺度を変形し、その変形したひずみ尺度を利用する。ひずみと符号の長さで最も好ましいバランスのインデックスを選択できる。これにより、従来技術よりも小さな平均ビットレートでありながら、平均の波形ひずみについては従来技術とほぼ同じにすることができる。また、節約できた平均のビット数をたとえばパルス成分符号化に充当することで、従来の符号化方法に比べ、同じ平均ビットレートでありながら、波形ひずみを小さくできる。さらに、選択された符号の長さに基づいて少なくとも1つのサブ区間での符号化方法を調節することで、サブ区間ごとには可変長符号化をしながらも、複数のサブ区間によって構成される上記区間あたりでは均一長の符号化に近づけることができる。
符号化装置の例の機能ブロック図。 復号装置の例の機能ブロック図。 符号化方法の例を説明するための図。 復号方法の例を説明するための図。 符号化方法の例を説明するための図。 復号方法の例を説明するための図。 符号化方法の例を説明するための図。 復号方法の例を説明するための図。 符号化装置の例の機能ブロック図。
以下、この発明の一実施形態について、詳細に説明する。
〔第一実施形態〕
図1に例示するように、第一実施形態の符号化装置11は、線形予測分析部111、適応符号帳112、Q種類の固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1、Qは2以上の整数)、ピッチ分析部114(「適応符号帳探索部」に相当)、探索部115(「固定符号帳探索部」に相当)、聴覚重み付けフィルタ116、合成フィルタ117、利得量子化部118、ビットストリーム生成部119、およびビット数管理部120を有する。
図2に例示するように、第一実施形態の復号装置12は、適応符号帳122、固定符号帳123−q(q=0,...,Q−1)、選択部125、合成フィルタ127、およびパラメータ復号部129を有する。パラメータ復号部129は、ビット数管理部130を有する。
本形態の符号化装置11および復号装置12は、例えば、CPU(central processing unit)、RAM(random-access memory)、ROM(read-only memory)等を備えた公知のコンピュータまたは専用のコンピュータにプログラムやデータが読み込まれることで構成された特別な装置である。また、符号化装置11および復号装置12の処理部の少なくとも一部が集積回路等のハードウェアによって構成されていてもよい。
<符号化装置11>
符号化装置11は、デジタル化され、所定時間区間であるフレームの単位で区分された時系列信号である入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1、Lは2以上の整数、各nを「サンプル点」と呼ぶ)を入力とし、入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)をフレームごとに符号化し、所定ビット数FB(フレームごとに予め定められたビット数)の符号を生成する。
≪線形予測分析部111≫
線形予測分析部111は、処理対象のフレーム(「現フレーム」と呼ぶ)に属する各サンプル点n=0,...,L−1での入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)の線形予測分析を行い、当該現フレームでの全極型の合成フィルタ117を特定するための係数の量子化値に対応する符号である線形予測情報LPC info(「予測パラメータ」に含まれる)を出力する。すなわち、線形予測分析部111は、フレームごとに、入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)に対応する線形予測係数またはこれと互換な係数を特定する符号である線形予測情報LPC infoを得て出力する。例えば、線形予測分析部111は、現フレームの入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)に対応する線形予測係数a(m)(m=1,...,P、Pは正の整数である線形予測次数)を算出し、線形予測係数a(m)(m=1,...,P)を線スペクトル対係数LSPに変換し、量子化した線スペクトル対係数LSPに対応する符号を線形予測情報LPC infoとして出力する。
≪固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)≫
符号化装置11は、複数種類の固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)を備える。固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)のそれぞれには、零でない単位パルスとその極性との組み合わせからなる値を持つ1個以上の信号と零値を持つ1個以上の信号とから構成される複数個のパルス系列(「サンプル列」に相当)を特定するための情報が格納される。固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)は、探索部115の制御に従い、1フレームを区分したサブフレームごとに、入力音響信号x(n)に対応するパルス系列を出力する。ここでは1フレームが4個のサブフレームに等区分される例を示す。すなわち、L個のサンプル点0,...,L−1からなるフレームは、サンプル点Lf(0),...,Lf(1)−1からなる1番目のサブフレーム(第1サブフレーム)、サンプル点Lf(1),...,Lf(2)−1からなる2番目のサブフレーム(第2サブフレーム)、サンプル点Lf(2),...,Lf(3)−1からなる3番目のサブフレーム(第3サブフレーム)、およびサンプル点Lf(3),...,Lf(4)−1からなる4番目のサブフレーム(第4サブフレーム)に区分される。Lf(0),Lf(1),Lf(2),Lf(3),Lf(4)は、Lf(0)=0,Lf(4)=L,Lf(0)<Lf(1)<Lf(2)<Lf(3)<Lf(4)を満たす正整数である。第1−4サブフレームに対応するパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4はそれぞれ以下のように表現される。
cf1=(cf1(Lf(0)),...,cf1(Lf(1)-1))
cf2=(cf2(Lf(1)),...,cf2(Lf(2)-1))
cf3=(cf3(Lf(2)),...,cf3(Lf(3)-1))
cf4=(cf4(Lf(3)),...,cf4(Lf(4)-1))
固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)のそれぞれは、それぞれから出力されるパルス系列を特定するパルス性成分符号(コードインデックス)のビット数に対応する。同一の固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)から出力されるパルス系列を特定するコードインデックスのビット数は同一である。互いに異なる固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)から出力されるパルス系列を特定するコードインデックスのビット数は異なる。すなわち、固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)からのパルス系列を特定するためのコードインデックスのビット数をBIT(q)(q=0,...,Q−1)とすると、q=qであればBIT(q)=BIT(q)であり、q≠qであればBIT(q)≠BIT(q)である。例えば、符号化装置11は、(BITtotal−BITmin)≦BIT(q)≦(BITtotal−BITmax)を満たすすべてのビット数BIT(q)に対応する固定符号帳113−qを有する。ただし、フレームごとに予め定められたビット数をBITtotalとし、フレームごとに得られる符号から第4サブフレーム(最後のサブフレーム)のコードインデックスを除いた符号のビット数の最小値をBITminとして最大値をBITmaxとする。
以下に、固定符号帳113−qの具体例を示す。
Figure 0005714172

この例では1つのサブフレームに対し、それぞれ16個の単位パルスの位置(サンプル点)の候補(Positions)を持つトラック(Track)が4本設定される。各トラックに対して1個ずつの単位パルス(Pulse)の位置およびその極性が選択され、サブフレームに対応するパルス系列が指定される。選択された単位パルスの位置を除く当該サブフレーム内のサンプル点の信号値は零である。このパルス系列を表現するためには、トラックごとに、1個のパルスの位置を区別して表すための情報に4ビットと1個のパルスの極性を表すための情報に1ビットが必要である。すなわち、トラックごとに5ビット、4トラックでの合計20ビットで、サブフレームのパルス系列を表現する。言い換えると、表1の固定符号帳113−qに対応するコードインデックスのビット数は20ビットである。
Figure 0005714172

この例では1つのサブフレームに対し、それぞれ16個の単位パルスの位置の候補を持つトラックが3本設定される。各トラックに対して1個ずつの単位パルスの位置およびその極性が選択され、サブフレームに対応するパルス系列が指定される。選択された単位パルスの位置を除く当該サブフレーム内のサンプル点の信号値は零である。表2の固定符号帳113−qに対応するコードインデックスのビット数は15ビットである。
Figure 0005714172

この例では1つのサブフレームに対し、それぞれ16個の単位パルスの位置の候補を持つトラックが3本設定され(Track 1-3)、8個の単位パルスの位置の候補を持つトラックが1本設定される(Track 4)。各トラックに対して1個ずつの単位パルスの位置およびその極性が選択され、サブフレームに対応するパルス系列が指定される。表3の固定符号帳113−qに対応するコードインデックスのビット数は19ビットである。
≪ピッチ分析部114≫
ピッチ分析部114は、サブフレームごとに、入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)に対応するピッチ周期T,T,T,Tを得て、当該ピッチ周期T,T,T,Tと、当該ピッチ周期T,T,T,Tを特定するピッチ符号(周期性成分符号)CT,CT,CT,CTと、を出力する。各サブフレームのピッチ符号CT,CT,CT,CTはそれぞれ均一長である。CT,CT,CT,CTそれぞれのビット数は、互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。なお、ピッチ周期はピッチ符号を復号することにより得られるのでピッチ分析部114が出力することは必須ではない。ピッチ周期は、サンプル点の間隔の整数倍のみで表現される場合(整数精度)のみならず、サンプル点の間隔の整数倍と小数値(分数値)とを用いて表現される場合(小数精度)もある。また、ピッチ分析部114は、探索部115で用いるために、サブフレームごとに、ピッチ利得gp1,gp2,gp3,gp4を求めて出力してもよい。
入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)に対応するピッチ周期T,T,T,T、当該ピッチ周期T,T,T,Tを特定するピッチ符号CT,CT,CT,CTの探索は、例えば、サブフレームごとに、適応符号帳112に記憶されている過去の各時点で生成された励振信号をピッチ周期の候補で遅延させて得られる信号に線形予測情報LPC infoによって特定される全極型の合成フィルタ117を適用して得られる合成信号と、入力された入力音響信号との差分に、聴覚重み付けフィルタ116を適用した値が最小となるように行われる。
ピッチ利得gp1,gp2,gp3,gp4は、例えば、サブフレームごとに、探索された当該ピッチ周期T,T,T,Tに対応する合成信号と入力された入力音響信号との相互相関値を合成信号の自己相関値で除算した値として求められる。
≪適応符号帳112≫
適応符号帳112には、過去の各時点で生成された励振信号が記憶されている。適応符号帳112は、第1−4サブフレームの各サブフレームで得られるピッチ周期T,T,T,Tに応じて励振信号を遅延させて得られる適応信号成分v(n)(n=0,...,L−1)を出力する。小数精度のピッチ周期を用いて適応信号成分v(n)を表現する場合には、ピッチ周期に応じて遅延させた複数の励振信号に重み付き平均操作を行う補間フィルタが用いられる。
≪探索部115≫
探索部115は、サブフレームごとに、入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)に対応するパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4と、当該パルス系列cf1,cf2,cf3,cf4に対応するコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4と、を得て出力する。なお、パルス系列はコードインデックスを復号することにより得られるので探索部115が出力することは必須ではない。
探索部115は、予め定められたビット数である所定値VAL1,2(第3の所定値)に対応する固定符号帳113−qを探索し、第1サブフレームの入力音響信号x(n)(n=Lf(0),...,Lf(1)−1)に対応するパルス系列cf1と、当該パルス系列cf1に対応するコードインデックスCf1と、を得て出力する。
言い換えると、第1サブフレームでは、探索部115は、予め定められたビット数に対応する固定符号帳113−qから得られる複数のパルス系列のうち入力音響信号x(n)(n=Lf(0),...,Lf(1)−1)に対応するパルス系列cf1と、当該パルス系列cf1を特定するコードインデックスCf1と、を得て出力する。
第2〜第4サブフレーム(最初のサブフレーム以外のサブフレーム)では、探索部115は、サブフレームごとに、ビット数管理部120で決定されたビット数に対応する固定符号帳113−q〜qを探索し、第2〜第4サブフレームでの入力音響信号x(n)(n=Lf(1),...,Lf(4)−1)に対応する、ビット数管理部120で決定されたビット数のコードインデックスCf2,Cf3,Cf4と、当該コードインデックスに対応するパルス系列cf2,cf3,cf4と、を得て出力する。
言い換えると、第kサブフレーム(k=2,3,4)では、探索部115は、ビット数管理部120で第kサブフレームに対して決定されたビット数に対応する固定符号帳113−qから得られる複数のサンプル列のうち入力音響信号x(n)(n=Lf(k-1),...,Lf(k)−1)に対応するパルス系列cfkと当該パルス系列cfkを特定するコードインデックスCfkと、を得て出力する。
入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)に対応するパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4、および当該パルス系列cf1,cf2,cf3,cf4に対応するコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4の探索は、例えば、サブフレームごとに、適応信号成分の各サンプルにピッチ利得を乗算して得られるサンプル列と固定符号帳から得られるパルス系列の候補とにより得られる励振信号の仮信号に線形予測情報LPC infoによって特定される全極型の合成フィルタ117を適用して得られる合成信号と、入力された入力音響信号との差分に、聴覚重み付けフィルタ116を適用した値が最小となるように行われる。
≪利得量子化部118≫
利得量子化部118には、入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)および合成信号x’(n)(n=0,...,L−1)が入力される。合成信号x’(n)(n=0,...,L−1)からなるサンプル列は、コードインデックスに対応するパルス系列を合成フィルタ117に通して得られるサンプル列のそれぞれのサンプルに、量子化された固定符号帳利得の候補を乗算して得られるサンプル列と、ピッチ符号に対応するピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を合成フィルタ117に通して得られるサンプル列のそれぞれのサンプルに、量子化されたピッチ利得の候補を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプル毎に加算して得られる。利得量子化部118は、これらを用いてベクトル量子化を行い、すなわちサブフレームごとに、入力音響信号と合成信号の歪が最も小さくなるように、量子化されたピッチ利得またはその関数値と量子化された固定符号帳利得またはその関数値との組に対応する符号を得て出力する。以下では量子化済ピッチ利得そのものと量子化済固定符号帳利得そのものをベクトル量子化の対象とする例について説明する。また、以下では、量子化されたピッチ利得を「量子化済ピッチ利得」と表現し、量子化された固定符号帳利得を「量子化済固定符号帳利得」と表現する。また量子化済ピッチ利得gp1^と量子化済固定符号帳利得gc1^の組に対応する符号、量子化済ピッチ利得gp2^と量子化済固定符号帳利得gc2^の組に対応する符号、量子化済ピッチ利得gp3^と量子化済固定符号帳利得gc3^の組に対応する符号、量子化済ピッチ利得gp4^と量子化済固定符号帳利得gc4^の組に対応する符号を「利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4」と表現する。すなわち、利得量子化部118は、第1から第4のサブフレームのそれぞれ(第jサブフレーム)について、量子化済ピッチ利得gpj^と量子化済固定符号帳利得gcj^の組を特定する利得符号GAfjを得て出力する。
量子化済固定符号帳利得の関数値の一例は、過去または現在のサブフレーム(またはフレーム)での固定符号帳113−qからの信号成分のエネルギーを基に予測された現在のサブフレーム(またはフレーム)での固定符号帳利得の推定値と、現在のサブフレーム(またはフレーム)での固定符号帳利得との比を表す補正係数(correction factor)などである。補正係数の例は、非特許文献1の「5.8.2 Quantization of codebook gains」の欄に記載されたγgcである。例えば、第jサブフレーム(j=1,...,4)での量子化済固定符号帳利得gcj^、補正係数γgcの量子化値γgc^、j(j=1,...,4)番目のサブフレームでの固定符号帳利得の推定値の量子化値pgcj^の間には、以下の関係が成り立つ。
gcj^=γgc^×pgcj^
≪利得量子化部118が備える利得符号帳≫
利得量子化部118によるベクトル量子化には、量子化済ピッチ利得と量子化済固定符号帳利得との組に対応する利得符号を特定するためのテーブルである利得符号帳が用いられる。本形態の利得量子化部118は、可変長符号である利得符号を得るための1個の利得符号帳(可変長符号帳)と、均一長符号である利得符号を得るための1個の利得符号帳(均一長符号帳)とを備える。
可変長符号帳には、量子化済ピッチ利得の候補と、量子化済固定符号帳利得の候補と、可変長符号である可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納されている。可変長符号は、例えば、学習用データを量子化した結果から得られる。具体的には、可変長符号は、学習用データのピッチ利得と固定符号帳利得の組をベクトル量子化した際に量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補との組が選択された頻度に応じて、予め割り当てられたものである。選択された頻度の高い量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補との組にはビット数の小さな可変長符号帳インデックス(短い符号)が割り当てられ、選択された頻度の低い量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補との組にはビット数の大きな可変長符号帳インデックス(長い符号)が割り当てられる。すなわち、可変長符号帳に格納された複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる。このような可変長符号帳インデックスの例はハフマン符号である。しかしながら、その他の可変長符号が可変長符号帳インデックスとして用いられてもよい。なお、各可変長符号帳インデックスのビット数を定めるための上記頻度は、学習用データを用いなくても選択された量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補との組の頻度はある程度予想できるため、学習用データを用いることなく上記の頻度を予想して量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補との組に可変長符号を割り当ててもよい。
均一長符号帳には、量子化済ピッチ利得の候補と、量子化済固定符号帳利得の候補と、均一長符号である均一長符号帳インデックスとの組が複数個格納されている。当該複数個の均一長符号帳インデックスは全て同じビット数である。
なお、可変長符号帳及び均一長符号帳のそれぞれに格納された量子化済ピッチ利得の候補の値、量子化済固定符号帳利得の候補の値も、例えば、学習用データを量子化した結果から得られる。そのため、一般に、可変長符号帳及び均一長符号帳のそれぞれに格納された当該候補の値は互いに異なる。
以下に可変長符号帳の具体例を示す。
Figure 0005714172

表4は、可変長符号帳インデックスがハフマン符号であり、可変長符号帳インデックスのビット数も格納される可変長符号帳の例である。表4ではその一部を省略してあるが、表4の可変長符号帳には、量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補と可変長符号帳インデックスとによる組が32組格納されている。
以下に均一長符号帳の具体例を示す。
Figure 0005714172

表5は、均一長符号帳インデックスが2進数表現された“00000”〜“11111”(整数0〜31に対応)である均一長符号帳の例である。均一長符号帳インデックスのビット数は5である。表5ではその一部を省略してあるが、表5の均一長符号帳には、量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補と均一長符号帳インデックスとによる組が32組格納されている。
≪利得量子化部118が行うベクトル量子化≫
利得量子化部118は、第1〜第3サブフレーム(最後のサブフレーム以外のサブフレーム)については、上述の可変長符号帳を用いて固定符号帳利得とピッチ利得との可変長符号化を行い、何れかの可変長符号帳インデックスを利得符号として得る。
利得量子化部118は、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)については、上述の均一長符号帳を用い、固定符号帳利得とピッチ利得との均一長符号化を行い、何れかの均一長符号帳インデックスを利得符号として得る。
以下に利得量子化部118が行うベクトル量子化の詳細を説明する。
≪第1〜第3サブフレームでのベクトル量子化≫
利得量子化部118が第1〜第3サブフレームで行うベクトル量子化は、サブフレームごとに、入力された入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)および合成信号x’(n)(n=0,...,L−1)に対して、可変長符号帳に格納された複数個の可変長符号帳インデックスのうちの何れか1つを選択し、それを利得符号とする。以下、第1〜第3サブフレームでのベクトル量子化の[原理]と[具体的な手順の例]について順に説明する。
[原理]
可変長符号帳の可変長符号帳インデックスとして可変長符号が割り当てられる。可変長符号帳インデックスの選択は、符号化歪み(以下「歪み」という)を最小とする基準に基づいてなされるのではなく、歪みと可変長符号帳インデックスのビット数(符号長,情報量)とのバランスを考慮した基準に基づいてなされる。以下、この基準について説明する。
一般に、N個(N≧1)のサンプルが符号化される場合、歪みDと1サンプルあたりの符号(可変長符号帳インデックス)のビット数g/Nとの間には、以下の近似が成り立つ。
Dg=D02(-2g/N) ...(1)
ただし、符号化対象のN個のサンプルと、当該N個のサンプルに対応する符号が復号された場合に得られるN個の復元サンプルとの間の二乗距離を歪みと定義する。Dは1サンプルあたりの符号のビット数が0である場合の歪みである。
このような関係は、サンプルの振幅が一様に分布する場合、1サンプルあたりの符号のビット数g/Nが1ビット増えると歪みDは1/4になること、および、サンプルの振幅がどのような分布に従う場合であっても、符号のビット数gがある程度以上ならほぼ同様のことがいえることに基づく。
よって、歪みの変化率D/Dは以下のように近似できる。
Dg/D0=2(-2g/N) ...(2)
これを底10の対数に変換してdB表現すると以下のようになる。
10log10(Dg/D0)
=10log10(2(-2g/N))
=10(-2g/N)log10(2)
=-6.02(g/N) ...(3)
すなわち、一般的に歪みの変化率D/Dの対数は1個のサンプルあたりの符号のビット数g/Nに比例する。例えばN=64の場合、64個のサンプルあたりの符号のビット数gが1ビット増加すると歪みの変化率D/Dは約0.1dB改善される。実験でもこれと同様な結果が得られる。
以上のように、式(1)は歪みDと1サンプルあたりの符号のビット数g/Nとの一般的な関係を近似している。符号帳中のあるインデックスに対応する量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補を使うことによって生ずる歪みをDとし、そのインデックスのビット数をbとする。bが小さいと符号化装置全体として出力するビット数が小さくできたり、符号化装置が出力する符号の平均ビット数またはある時間区間内でビット数が一定である制約のもとに、節約できたビットを後続のフレームで利用して後続フレームの歪みを小さくできるという利点がある。従来はDを最小化する基準で選択したインデックスを利得符号としたが、本願では歪みとビット数を1つの指標値で評価して、最適なインデックスを利得符号として選択する。このために、式(1)の関係とこのフレームで一定のビット数のもとに利得量子化で節約できたビットを入力音響信号の符号化に割り当てることを想定する。利得符号にbビットを使うと、(b−1)ビットの場合より、入力音響信号の符号化で使うビット数は1ビット削減する必要があり、式(1)から歪みは2(2/N)倍だけ増加する。したがって、利得符号にbビットを使うと歪みは2(2b/N)倍だけ増加することになる。このようなビット数の消費を歪みに換算した歪みをDとして式(4)で定義する。
DU=D×2(2b/N) ...(4)
歪みDが小さいほどDは小さくなり、インデックスを指定するビット数bが小さいほどDは小さくなる。Dが最小となる符号を探索することで、歪みDおよびインデックスのビット数bを1つの指標値で評価して利得符号を選択することができる。以下、Dを指標値と呼ぶ。
式(4)の代わりに、以下の指標値Dが最小となる符号が探索されてもよい。
DU=10log10(D×2(2b/N))=10log10(D)+(20b/N)log10(2) ...(5)
式(4)の指数部2b/Nの値は非常に小さいため、式(4)の指数関数部をテイラー展開し(e=1+x+x/2+x/6+...)、それによって得られる多項式の2項以降を省略してもよい近似となる。従って、以下の指標値Dが最小となる符号が探索されてもよい。
Figure 0005714172
式(6)は上記のようないろいろな仮定と近似に基づいており、一般にはγを正の値である定数として式(7)のような指標値とし、γは符号化装置全体の制約や目的に合わせた実験に基づく値とすることが好ましい。
DU=D(1+γb) ...(7)
要するに、指標値Dは上述のものに限定されず、歪みDと、可変長符号帳インデックスのビット数bが大きいほど大きくなる係数と、を加算または乗算して得られる値が指標値Dとされ、指標値Dが最小となる符号が探索されればよい。
[具体的な手順の例]
上記の原理に基づいて、利得量子化部118が第1〜第3サブフレームで行うベクトル量子化の具体的な手順を例示する。
利得量子化部118は、第1〜第3サブフレームで、サブフレーム(時間区間)ごとに、コードインデックスに対応するパルス系列(サンプル列)を合成フィルタ117に通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに、量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、ピッチ符号に対応するピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を合成フィルタ117に通して得られるサンプル列Yのそれぞれのサンプルに、量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDと、可変長符号帳インデックスのビット数bが大きいほど大きくなる係数と、を加算または乗算して得られる指標値Dが最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号GAf1,GAf2,GAf3として得て出力する。また、利得符号GAf1,GAf2,GAf3のビット数も出力する。
すなわち、利得量子化部118は、第1〜第3サブフレームで、サブフレームごとに、コードインデックスに対応するパルス系列を合成フィルタ117に通して得られるサンプル列Zと、ピッチ符号に対応するピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を合成フィルタ117に通して得られるサンプル列Yと、入力音響信号Xとに対する指標値Dが最も小さくなる量子化済ピッチ利得の候補および量子化済固定符号帳利得の候補の組に対応する可変長符号帳インデックスを、利得符号GAf1,GAf2,GAf3として出力する。また、利得符号GAf1,GAf2,GAf3のビット数も出力する。パルス系列に代えてコードインデックスが入力される場合は、当該コードインデックスに対応するパルス系列を固定符号帳113−qから得て用いればよい。また、ピッチ周期に代えてピッチ符号が入力される場合は、当該ピッチ符号を復号して当該ピッチ符号に対応するピッチ周期を得て用いればよい。なお、利得符号のビット数は、ビット数管理部120が利得符号のビット数を用いるために利得符号化部118が出力するものである。従って、ビット数管理部120が利得符号そのものから利得符号のビット数を得ることができるので、利得符号化部118が利得符号のビット数を出力することは必須ではない。
ここで各指標値Dに対応する量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補と可変長符号帳インデックスとの組は、それぞれ、可変長符号帳に格納された量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補と可変長符号帳インデックスとの組の何れかである。なお、可変長符号帳に量子化済固定符号帳利得の候補の関数値が格納されている場合は、量子化済固定符号帳利得の候補の関数値から求まる量子化済固定符号帳利得の候補をβとすればよい。同様に、可変長符号帳に量子化済ピッチ利得の候補の関数値が格納されている場合は、量子化済ピッチ利得の候補の関数値から求まる量子化済ピッチ利得の候補をαとすればよい。また、サンプル列Zに含まれるサンプルの個数、サンプル列Yに含まれるサンプルの個数、および合成信号サンプル列αY+βZに含まれるサンプルの個数は、サブフレームに含まれるサンプルの個数と同じである。合成フィルタ117は、あるサンプル点nのサンプルυ(n)を、そのサンプル点nよりも過去のP個のサンプル点n−1,n−2,...,n−Pのサンプルχ(n−1),χ(n−2),...,χ(n−P)に線形予測係数a(n−1),a(n−2),...,a(n−P)を乗算した値a(n−1)×χ(n−1),a(n−2)×χ(n−2),...,a(n−P)×χ(n−P)の和で表す線形FIR(Finite Impulse Response)フィルタである。以下に合成フィルタ117を表す。
υ(n)=a(1)×χ(n-1)+a(2)×χ(n-2)+...+a(P)×χ(n-P)
例えば、サンプル列Aを合成フィルタ117に通してサンプル列Cが得られる場合、サンプル列Aに含まれるサンプルがχ(n−1),χ(n−2),...,χ(n−P)の少なくとも一部となり、υ(n)がサンプル列Cのサンプル点nでのサンプルとなる。χ(n−1),χ(n−2),...,χ(n−P)の少なくとも一部がサンプル列Aよりも過去のサンプル点に対応する場合、たとえば、当該χ(n−1),χ(n−2),...,χ(n−P)の少なくとも一部はサンプル列Aより過去のサンプル列に含まれるサンプルとされる。あるいは、サンプル列Aよりも過去のサンプル列が存在しない場合、当該当該χ(n−1),χ(n−2),...,χ(n−P)の少なくとも一部は0などの定数とされる。
以下に指標値Dの具体例を示す。
サブフレームがN個のサンプル点S,...,S+N−1(Nは1以上の整数、Sは0以上の整数)からなり、サブフレームに属する入力音響信号XをベクトルX=(x(S),...,x(S+N−1))と表現し、サンプル列ZをベクトルZ=(z(S),...,z(S+N−1))と表現し、サンプル列YをベクトルY=(y(S),...,y(S+N−1))と表現し、サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの二乗誤差を歪みDと定義する。すると、歪みDは以下のように表される。ただし、σはσの転置を表す。
Figure 0005714172
例えば、前述した1フレームが4個のサブフレームに等区分される例の場合、第hサブフレーム(h=1,2,3)は、N=Lf(h)−Lf(h−1)個のサンプル点Lf(h−1),...,Lf(h)−1からなる。ここで、第hサブフレームでの入力音響信号XをベクトルX=(x(Lf(h−1)),...,x(Lf(h)−1))と表現する。また、第hサブフレームでの固定符号帳113からのパルス系列cfh=(cfh(Lf(h−1)),...,cfh(Lf(h)−1))を合成フィルタ117に通して得られるサンプル列ZをZ=(z(Lf(h−1)),...,z(Lf(h)−1))と表現する。さらに、第hサブフレームでの適応信号成分(過去の励振信号)v(Lf(h−1)),...,v(Lf(h)−1)を合成フィルタ117に通して得られるサンプル列YをベクトルY=(y(Lf(h−1)),...,y(Lf(h)−1))と表現する。すると、第hサブフレームでの歪みDは以下のように表される。
Figure 0005714172
指標値Dの例は、前述の式(4)または式(5)であってもよいし、式(6)で近似された以下の指標値Dであってもよいし、式(7)であってもよい。
Figure 0005714172
以上のようにDは、歪みDと利得符号のビット数b(符号長)の双方を考慮した指標値である。利得量子化部118は、第1〜第3サブフレームのそれぞれで、指標値Dが最小となる可変長符号帳インデックスを利得符号として選択する。すなわち、利得量子化部118は、第1〜第3サブフレームのそれぞれで、歪みDと利得符号のビット数b(符号長)の双方を考慮して利得符号を選択する。
なお、表4のように、可変長符号帳に可変長符号帳インデックスとそのビット数bとが対応付けられて格納されていれば、利得量子化部118は、可変長符号帳インデックスからそのビット数bを算出することなく指標値Dを計算できる。しかしながら、可変長符号帳にビット数bが格納されていなくても、利得量子化部118は、可変長符号帳インデックスからそのビット数を計算して指標値Dを計算できる。そのため、可変長符号帳インデックスのビット数bを可変長符号帳に格納しておくことは必須ではない。
[指標値の変形例]
或いは、利得量子化部118が、第1〜第3サブフレームのそれぞれで、以下の指標値Dを最小にする量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補とに対応する可変長符号帳インデックスを可変長符号帳から探索し、得られた可変長符号帳インデックスを利得符号として出力してもよい。
Figure 0005714172
ただし、Bは可変長符号帳に格納された全ての量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補との組を均一長符号化するために必要な符号のビット数である。例えば、表4に例示した可変長符号帳は32=2個の可変長符号帳インデックスを含み、この場合のBの例は5である。表4に例示した可変長符号帳を用いた可変長符号化でビット数がbの可変長符号帳インデックスが利得符号とされた場合は、均一長符号化を可変長符号化に変更したことにより余った(B−b)ビットを使って入力音響信号を更に符号化することができ、歪を軽減できることを想定する。実際は(B−b)ビットが正であれば情報の節約ができ、あるいは次のサブフレーム以降で使うことができるが、式(11)は、可変長符号帳の選択の基準として均一長符号より可変長符号のほうがビット数が少ないことを歪に換算して評価するものである。式(11)の(2log2)B/Nの項は1と比較して非常に小さい。従って、近似的には式(10)および式(11)の指標値Dの間に大きな違いはない。
≪第4サブフレームでのベクトル量子化≫
利得量子化部118が第4サブフレームで行うベクトル量子化は、サブフレームごとに、入力されたピッチ周期とパルス系列に対して、均一長符号帳に格納された複数個の均一長符号帳インデックスのうちの何れか1つを選択し、それを利得符号とする。具体的には、利得量子化部118は歪みDを最小とする、量子化済固定符号帳利得の候補と量子化済ピッチ利得との候補の組に対応する均一長符号帳インデックスを利得符号として出力する。以下、第4サブフレームでのベクトル量子化を説明する。
利得量子化部118は、第4サブフレームで、サブフレーム(時間区間)ごとに、コードインデックスに対応するパルス系列(サンプル列)を合成フィルタ117に通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、ピッチ符号に対応するピッチに対応するサンプル数だけ過去の励振信号を合成フィルタ117に通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプル毎に加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDが最も小さくなる均一長符号帳インデックスを、利得符号GAf4として得て出力する。
すなわち、利得量子化部118は、第4サブフレームで、コードインデックスに対応するパルス系列を合成フィルタ117に通して得られるサンプル列Zを得る。また利得量子化部118は、第4サブフレームで、ピッチ符号に対応するピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を適応符号帳112から得、それらを合成フィルタ117に通して得られるサンプル列Yを得る。さらに利得量子化部118は、第4サブフレームの入力音響信号X=x(n)を得て、歪みDが最も小さくなる均一長符号帳インデックスを利得符号GAf4として出力する。第4サブフレームでの各歪みDに対応する量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補と均一長符号帳インデックスとの組は、それぞれ、均一長符号帳に格納された量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補と均一長符号帳インデックスとの組の何れかである。また歪みDの具体例は、前述の式(8)および(9)である。
≪ビット数管理部120≫
ビット数管理部120は、最後のサブフレームを除く各サブフレームにおいて、次のサブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
[ビット数管理部120の第1、第2のサブフレームでの処理]
第1、第2のサブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレーム)では、それぞれ、ビット数管理部120は、利得符号GAf1,GAf2のビット数を入力とし、以下のように次のサブフレーム、すなわち第2、第3サブフレームのコードインデックスのビット数を決定する。利得符号GAf1,GAf2のビット数に代えて、利得符号GAf1,GAf2そのものを入力として、利得符号GAf1,GAf2からそのビット数を得てもよい。
利得量子化部118が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1(第1の所定値)より小さい場合、ビット数管理部120は、所定値VAL1,2(第3の所定値)より大きな値を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力する。「所定値VAL1,1」の具体例は、可変長符号帳インデックスのビット数の期待値である。例えば、可変長符号帳の学習時に(量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補との各組の出現割合)×(可変長符号帳インデックスのビット数)で得られる可変長符号のビット数の期待値を求めておき、それを「所定値VAL1,1」とする。「所定値VAL1,2より大きな値」は、固定値であってもよいし、当該サブフレームの利得符号のビット数と所定値VAL1,1との差分が大きいほど大きな値であってもよい。
利得量子化部118が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1より大きい場合、ビット数管理部120は、所定値VAL1,2より小さな値を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力する。「所定値VAL1,2より小さな値」は、固定値であってもよいし、当該サブフレームの利得符号のビット数と所定値VAL1,1との差分が大きいほど小さな値であってもよい。
利得量子化部118が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1である場合、ビット数管理部120は、所定値VAL1,2を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力するのが望ましい。ただし、利得量子化部118が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1である場合であっても、利得符号のビット数が所定値VAL1,1より小さい場合と同様に所定値VAL1,2より大きな値を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定してもよいし、利得符号のビット数が所定値VAL1,1より大きい場合と同様に所定値VAL1,2より小さな値を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定してもよい。
すなわち、当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1より多い場合、次のサブフレームのコードインデックスのビット数を減らし、当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1より少ない場合、次のサブフレームのコードインデックスのビット数を増やす。これにより、フレームごとの符号の合計ビット数をフレームあたりに予め決められたビット数に近づける。
第1、第2のサブフレームでは、ビット数管理部120は、当該第1、第2のサブフレームが属するフレーム内において当該サブフレームまでに出力された符号の合計ビット数を算出してビット数管理部120内に保持する。当該サブフレームまでに出力された符号とは、例えば、フレームごとまたは当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号、および、サブフレームごとに得られた符号である。当該サブフレームまでに出力された符号の例は、線形予測分析部111から出力された線形予測情報、ピッチ分析部114から出力されたピッチ符号、探索部115から出力されたコードインデックス、および利得量子化部118から出力された利得符号である。ビット数管理部120内に保持された第1、第2のサブフレームまでに出力された符号の合計ビット数は、以下の第3サブフレームでのビット数管理部120におけるコードインデックスのビット数の決定に用いられる。
以上のように決定された第2、第3のサブフレームのコードインデックスのビット数は、探索部115に入力され、探索部115でのコードインデックスCf2,Cf3の生成に用いられる。
[ビット数管理部120の第3のサブフレームでの処理]
第3サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレーム)では、ビット数管理部120は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレームごとまたは当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)について得られる符号のうちコードインデックスと利得符号以外の符号の合計ビット数と、第4サブフレームの利得符号のビット数である均一長符号帳インデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力する。
例えば、ビット数管理部120は、フレームごとに予め定められたビット数FBから、当該フレーム内で得られた線形予測情報LPC infoの合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでで得られたピッチ符号CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3および利得符号GAf1,GAf2,GAf3の合計ビット数と、第4サブフレームで得られるピッチ符号CTのビット数と、利得符号GAf4のビット数である均一長符号帳インデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームのコードインデックスCf4のビット数として決定する。
以上のように決定された第4のサブフレームのコードインデックスのビット数は、探索部115に入力され、探索部115でのコードインデックスCf4の生成に用いられる。
[ビット数管理部120の第4のサブフレームでの処理]
第4サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレーム)については、ビット数管理部120は何もしない。
≪適応符号帳112の記憶内容の更新≫
適応符号帳112は、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4に対応するパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4の各サンプルに量子化済固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^を乗算して得られるサンプル列と、適応信号成分v(n)(n=0,...,L−1)の各サンプルに量子化済ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプルごとに加算して以下のような励振信号u’(n)(n=0,...,L−1)を得て、適応符号帳112内に記憶する。
u'(n)=gp1^×v(n)+gc1^×cf1(n) (n=Lf(0),...,Lf(1)-1)
u'(n)=gp2^×v(n)+gc2^×cf2(n) (n=Lf(1),...,Lf(2)-1)
u'(n)=gp3^×v(n)+gc3^×cf3(n) (n=Lf(2),...,Lf(3)-1)
u'(n)=gp4^×v(n)+gc4^×cf4(n) (n=Lf(3),...,Lf(4)-1)
なお、各サブフレームで利得符号が決定されるたびに、そのサブフレームでの励振信号u’(n)が適応符号帳112内に記憶してもよいし、第4サブフレームでの利得符号が決定された後に、第1〜4サブフレームでの励振信号u’(n)が適応符号帳112内に記憶してもよい。
≪ビットストリーム生成部119≫
ビットストリーム生成部119は、線形予測分析部111で得た線形予測情報LPC info、ピッチ分析部114で得たピッチ符号CT,CT,CT,CT、探索部で得たコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、および利得量子化部118で得た利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4によるビットストリームBSを生成して出力する。ビットストリームBSに含まれる符号の合計ビット数は所定ビット数FBである。
<符号化手順>
図3に符号化装置11が行う符号化手順を例示する。
線形予測分析部111が入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)に対応する線形予測情報LPC infoを得た後、第1〜4サブフレームで以下の処理が実行される。
≪第1サブフレーム≫
第1サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号(周期性性成分符号)CTとを得て出力する。次に探索部115が、パルス系列cf1と予め定められたビット数(所定値VAL1,2)のコードインデックス(パルス性成分符号)Cf1とを得て出力する。次に利得量子化部118が、可変長符号帳を用いて利得符号GAf1および利得符号GAf1のビット数を得て出力する。次にビット数管理部120が、第2サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第2サブフレーム≫
第2サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号CTとを得て出力する。次に探索部115が、パルス系列cf2と、第1サブフレームで決定されたビット数のコードインデックスCf2とを得て出力する。次に利得量子化部118が、可変長符号帳を用いて利得符号GAf2および利得符号GAf2のビット数を得て出力する。次にビット数管理部120が、第3サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第3サブフレーム≫
第3サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号CTとを得て出力する。次に探索部115が、パルス系列cf3と、第2サブフレームで決定されたビット数のコードインデックスCf3とを得て出力する。次に利得量子化部118が、可変長符号帳を用いて利得符号GAf3および利得符号GAf3のビット数を得て出力する。次にビット数管理部120が、第4サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第4サブフレーム≫
第4サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号CTとを得て出力する。次に探索部115が、パルス系列cf4と、第3サブフレームで決定されたビット数のコードインデックスCf4とを得て出力する。次に利得量子化部118が、均一長符号帳を用いて利得符号GAf4を得て出力する。
以上より、上記の第1〜4サブフレームからなるフレームについて所定ビット数FBの符号が得られる。ビットストリーム生成部119は、例えば、合計ビット数が当該所定ビット数FBである、線形予測情報LPC info、ピッチ符号CT,CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、および利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4含むビットストリームBSを生成して出力する。
<復号装置12>
復号装置12(図2)のパラメータ復号部129は、ビットストリームBSを入力とし、ビットストリームBSに含まれる線形予測情報LPC info、ピッチ符号CT,CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、及び利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4を得る。
≪ピッチ符号(周期性成分符号)の復号≫
パラメータ復号部129は、得られたピッチ符号CT,CT,CT,CTを復号し、ピッチ周期T’,T’,T’,T’を得て出力する。ピッチ周期T’,T’,T’,T’は適応符号帳122に入力される。
≪コードインデックス(パルス性成分符号)の復号≫
コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4は、選択部125に入力される。選択部125は、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4と、ビット数管理部130から出力されたコードインデックスのビット数を用い、固定符号帳123−q(q=0,...,Q−1)を制御する。固定符号帳123−q(q=0,...,Q−1)は、この制御に基づき、サブフレームごとに、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4を復号してパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4を得て出力する。以下にコードインデックスの復号処理の詳細を説明する。
固定符号帳123−q(q=0,...,Q−1)は、符号化装置11が備える固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)と同一である。すなわち、固定符号帳123−q(q=0,...,Q−1)のそれぞれは、それぞれから出力されるパルス系列を特定するパルス性成分符号(コードインデックス)のビット数に対応する。固定符号帳123−qの例は、前述の表1〜3の固定符号帳である。
第1サブフレーム(最初のサブフレーム)では、選択部125がコードインデックスCf1を用いて、所定値VAL1,2(第3の所定値)に対応する固定符号帳123−qを制御し、固定符号帳123−qがコードインデックスCf1に対応するパルス系列cf1を出力する。
第2〜第4サブフレーム(最初のサブフレーム以外のサブフレーム)では、選択部125が、サブフレームごとに、コードインデックスCf2,Cf3,Cf4を用い、ビット数管理部130で決定されたビット数に対応する固定符号帳123−q〜qを制御し、固定符号帳123−q〜qがコードインデックスCf2,Cf3,Cf4に対応するパルス系列cf2,cf3,cf4を出力する。言い換えると、第kサブフレーム(k=2,3,4)では、選択部125が、ビット数管理部130で第kサブフレームに対して決定されたビット数に対応する固定符号帳123−qを制御し、固定符号帳123−qがコードインデックスCfkに対応するパルス系列cfkを出力する。
≪利得符号の復号≫
パラメータ復号部129は、得られた利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4を復号し、復号ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^および復号固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^を得て出力する。パラメータ復号部129は、符号化装置11の利得量子化部118が備えるのと同一の可変長符号帳および均一長符号帳を備え、これらを用いて利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4を復号する。
第1〜第3サブフレーム(最後のサブフレーム以外のサブフレーム)については、パラメータ復号部129がサブフレームごとに上述の可変長符号帳を用い、利得符号GAf1,GAf2,GAf3に対応する復号ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^および復号固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^および利得符号GAf1,GAf2,GAf3のビット数を得て出力する。
第4サブフレーム(最後のサブフレーム)については、パラメータ復号部129が上述の均一長符号帳を用い、利得符号GAf4に対応する復号ピッチ利得gp4^および復号固定符号帳利得gc4^を得て出力する。
≪ビット数管理部130≫
ビット数管理部130は、最後のサブフレームを除く各サブフレームにおいて、利得符号のビット数を入力とし、次のサブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
[ビット数管理部130の第1、第2のサブフレームでの処理]
第1、第2のサブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレーム)では、それぞれ、ビット数管理部130は利得符号GAf1,GAf2のビット数を入力とし、符号化装置11のビット数管理部120と同一の基準に従って、次のサブフレーム、すなわち第2、第3サブフレームのコードインデックスのビット数を決定する。ビット数管理部130が利得符号GAf1,GAf2に対して決定するコードインデックスのビット数は、ビット数管理部120が当該利得符号GAf1,GAf2に対して決定するコードインデックスのビット数と同一である。すなわち、以下のようにビット数が決定される。
当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1(第1の所定値)より小さい場合、ビット数管理部130は、所定値VAL1,2(第3の所定値)より大きな値を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力する。
当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1より大きい場合、ビット数管理部130は、所定値VAL1,2より小さな値を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力する。
当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1である場合、ビット数管理部130は、所定値VAL1,2を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力するのが望ましい。
当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1である場合、ビット数管理部130は、所定値VAL1,2を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力するか、利得符号のビット数が所定値VAL1,1より小さい場合と同様に所定値VAL1,2より大きな値を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力するか、利得符号のビット数が所定値VAL1,1より大きい場合と同様に所定値VAL1,2より小さな値を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力する。何れの動作とするかは、対応する符号化装置11のビット数管理部120に従って、予め決定される。
ここで用いられる所定値VAL1,1、所定値VAL1,2、所定値VAL1,2より大きな値、所定値VAL1,2より小さな値は、それぞれ、符号化装置11のビット数管理部120における各値と同じである。
以上のように決定された第2、第3のサブフレームのコードインデックスのビット数は、選択部125に入力され、選択部125でのコードインデックスCf2,Cf3の復号に用いられる。また、ビット数管理部130は、当該サブフレームまでの符号のビット数の合計値を計算して保存する。
[ビット数管理部130の第3のサブフレームでの処理]
第3サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレーム)では、ビット数管理部130は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレームごとまたは当該フレームを構成する複数のサブフレームごとの符号の合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでのサブフレームごとの符号の合計ビット数と、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)の符号のうちコードインデックスと利得符号以外の符号の合計ビット数と、第4サブフレームの利得符号のビット数である前述の均一長符号帳インデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力する。
例えば、ビット数管理部130は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレーム内の線形予測情報LPC infoの合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでのピッチ符号CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3および利得符号GAf1,GAf2,GAf3の合計ビット数と、第4サブフレームのピッチ符号CTのビット数と、第4サブフレームの利得符号のビット数である前述の均一長符号帳インデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームのコードインデックスCf4のビット数として決定する。
以上のように決定された第4のサブフレームのコードインデックスのビット数は、選択部125に入力され、選択部125でのコードインデックスCf4の復号に用いられる。
[ビット数管理部130の第4のサブフレームでの処理]
第4サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレーム)については、ビット数管理部130は何もしない。
≪適応符号帳122≫
適応符号帳122は、入力されたピッチ周期T’,T’,T’,T’で特定される適応信号成分v’(n)(n=0,...,L−1)を出力する。パルス系列cf1,cf2,cf3,cf4に復号固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^,gc4^を乗算して得られるサンプル列と、適応信号成分v’(n)(n=0,...,L−1)に復号ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^,gp4^を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプル毎に加算した以下のような励振信号u’(n)(n=0,...,L−1)が、適応符号帳122に追加される。
u'(n)=gp1^×v'(n)+gc1^×cf1(n) (n=Lf(0),...,Lf(1)-1)
u'(n)=gp2^×v'(n)+gc2^×cf2(n) (n=Lf(1),...,Lf(2)-1)
u'(n)=gp3^×v'(n)+gc3^×cf3(n) (n=Lf(2),...,Lf(3)-1)
u'(n)=gp4^×v'(n)+gc4^×cf4(n) (n=Lf(3),...,Lf(4)-1)
≪合成フィルタ127≫
励振信号u’(n)(n=0,...,L−1)に、線形予測情報LPC infoによって特定される全極型の合成フィルタ127が適用され、それによって生成された合成信号x’(n)(n=0,...,L−1)が出力される。
<復号手順>
図4に復号装置12が行う復号手順を例示する。ビットストリームBSに含まれる、線形予測情報LPC info、ピッチ符号CT,CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、及び利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4が得られた後、以下の処理が実行される。
≪第1サブフレーム≫
第1サブフレームでは、パラメータ復号部129がピッチ符号(周期性性成分符号)CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、予め定められたビット数(所定値VAL1,2)に対応する固定符号帳123−qが、コードインデックスCf1に対応するパルス系列cf1を出力する。次に、パラメータ復号部129が上述の可変長符号帳を用いて利得符号GAf1を復号して、復号ピッチ利得gp1^および復号固定符号帳利得gc1^および利得符号GAf1のビット数を出力する。次にビット数管理部130が、第2サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第2サブフレーム≫
第2サブフレームでは、まずパラメータ復号部129がピッチ符号CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、第1サブフレームで決定されたビット数に対応する固定符号帳123−qが、コードインデックスCf2に対応するパルス系列cf2を出力する。次に、パラメータ復号部129が上述の可変長符号帳を用いて利得符号GAf2を復号して、復号ピッチ利得gp2^および復号固定符号帳利得gc2^および利得符号GAf2のビット数を出力する。次にビット数管理部130が、第3サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第3サブフレーム≫
第3サブフレームでは、まずパラメータ復号部129がピッチ符号CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、第2サブフレームで決定されたビット数に対応する固定符号帳123−qが、コードインデックスCf3に対応するパルス系列cf3を出力する。次に、パラメータ復号部129が上述の可変長符号帳を用いて利得符号GAf3を復号して、復号ピッチ利得gp3^および復号固定符号帳利得gc3^および利得符号GAf3のビット数を出力する。次にビット数管理部130が、第4サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第4サブフレーム≫
第4サブフレームでは、まずパラメータ復号部129がピッチ符号CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、第3サブフレームで決定されたビット数に対応する固定符号帳123−qが、コードインデックスCf4に対応するパルス系列cf4を出力する。次に、パラメータ復号部129が上述の均一長符号帳を用いて利得符号GAf4を復号して、復号ピッチ利得gp4^および復号固定符号帳利得gc4^を出力する。
〔第一実施形態の変形例〕
第一実施形態の符号化では、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)のコードインデックスのビット数が調整され、フレームごとに所定ビット数FBの符号が生成された。第一実施形態の変形例の符号化では、第4サブフレームのコードインデックスのビット数、および利得符号のビット数が調整され、フレームごとに所定ビット数FBの符号が生成される。以下では、第一実施形態との相違点を中心に第一実施形態の変形例を説明する。以降、複数の図面中同一のものには同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
図1に例示するように、第一実施形態の変形例の符号化装置11’は、線形予測分析部111、適応符号帳112、Q種類の固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)、ピッチ分析部114、探索部115、聴覚重み付けフィルタ116、合成フィルタ117、利得量子化部118’、ビットストリーム生成部119、およびビット数管理部120’を有する。
図2に例示するように、第一実施形態の変形例の復号装置12’は、適応符号帳122、固定符号帳123−q(q=0,...,Q−1)、選択部125、合成フィルタ127、およびパラメータ復号部129’を有する。パラメータ復号部129’は、ビット数管理部130’を有する。
<符号化装置11’>
第一実施形態の変形例の符号化装置11’の符号化装置11との相違点は、利得量子化部118’、およびビット数管理部120’である。
≪利得量子化部118’≫
第一実施形態の利得量子化部118は、1個の可変長符号帳と1個の均一長符号帳を備えていた。第一実施形態の変形例の利得量子化部118’は、1個の可変長符号帳とR個(Rは2以上の整数)の均一長符号帳とを備える。可変長符号帳は第一実施形態と同じである(例えば表4)。一方、R個の均一長符号帳のそれぞれである第r均一長符号帳(rは1以上のR以下の整数)には、量子化済固定符号帳利得の候補と、量子化済ピッチ利得の候補と、第r均一長符号帳インデックスとの組が複数個格納されている。同一の第r均一長符号帳が備える複数個の第r均一長符号帳インデックスは全て同じビット数である。R個の均一長符号帳に格納された第1均一長符号帳インデックスから第R均一長符号帳インデックスのビット数は均一長符号帳ごとに異なる。すなわち、R個の均一長符号帳のそれぞれが、それぞれに格納された第r均一長符号帳インデックスのビット数に対応し、いずれの均一長符号帳を用いるかによって所望のビット数の第r均一長符号帳インデックスを利得符号として得ることができる。
利得量子化部118’が第1〜第3サブフレームで行うベクトル量子化は、第一実施形態の利得量子化部118が第1〜第3サブフレームで行うベクトル量子化と同一である。
第4サブフレーム(最後のサブフレーム)では、利得量子化部118’が、入力されたピッチ周期とパルス系列に対し、ビット数管理部120’で決定されたビット数に対応する第r均一長符号帳に格納された複数個の第r均一長符号帳インデックスのうちの何れか1つを選択し、それ利得符号GAf4として出力する。これにより、第4サブフレームについて、ビット数管理部120’で決定されたビット数の利得符号GAf4が得られる。この均一長符号帳インデックスを選択する方法は、ビット数管理部120’で決定されたビット数に対応する第r均一長符号帳を用いる以外、利得量子化部118の第4サブフレームでのベクトル量子化と同一である。
≪ビット数管理部120’≫
ビット数管理部120’は、次のサブフレームのコードインデックスのビット数に加え、最後のサブフレームの利得符号のビット数を決定して出力する。
第1、第2のサブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレーム)でのビット数管理部120’の処理は、第一実施形態のビット数管理部120と同一である。また、ビット数管理部120’も第4のサブフレーム(最後のサブフレーム)では何もしない。
第3サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレーム)では、ビット数管理部120’は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレームごとまたは当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)について得られる符号のうちコードインデックスと利得符号以外の符号の合計ビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数との合計ビット数として決定する。ビット数管理部120’は、合計ビット数が第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数との合計値となるように、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数とを決定する。すなわちビット数管理部120’は、合計ビット数を、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数とに分配する。
例えば、ビット数管理部120’は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレーム内で得られた線形予測情報LPC infoの合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでで得られたピッチ符号CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3および利得符号GAf1,GAf2,GAf3の合計ビット数と、第4サブフレームで得られるピッチ符号CTのビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームのコードインデックスCf4のビット数と利得符号GAf4のビット数とに分配する。
上記合計ビット数を、どのようにコードインデックスCf4のビット数と利得符号GAf4のビット数とに分配するか(分配基準)は事前に決められる。ビット数管理部120’は、この分配基準に従って、合計ビット数をコードインデックスCf4のビット数と利得符号GAf4のビット数とに分配する。分配基準の例は、所定の分配比率で上記合計ビット数をコードインデックスCf4のビット数と利得符号GAf4のビット数とに分配する基準、上記合計ビット数が所定値以上であるか否かに応じて合計ビット数の分配比率を相違させる基準などである。たとえば第4サブフレームに割り当てられる上記合計ビット数(フレームごとに予め定められたビット数からそれまでに決まったすべてのビット数を減算したもの)をUとすると次のように分配すると決めておく。
Figure 0005714172
以上のように決定された第4のサブフレームのコードインデックスのビット数は探索部115に入力され、利得符号のビット数は利得量子化部118’に入力され、探索部115での第4のサブフレームのコードインデックスCf4の生成、および利得量子化部118’での第4のサブフレームの利得符号GAf4の生成に用いられる(図3)。
<復号装置12’>
第一実施形態の変形例の復号装置12’の復号装置12との相違点は、パラメータ復号部129’である。パラメータ復号部129’のパラメータ復号部129との相違点は、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)での利得符号GAf4の復号処理機能と、ビット数管理部130’である。その他は第一実施形態と同じである。
≪利得符号GAf4の復号処理≫
パラメータ復号部129’は、利得量子化部118’が備えるものと同一の1個の可変長符号帳とR個の均一長符号帳とを備える。パラメータ復号部129’は、ビット数管理部130’で決定された第4のサブフレームの利得符号のビット数に対応する均一長符号帳を用い、利得符号GAf4を復号して復号ピッチ利得gp4^および復号固定符号帳利得gc4^を得て出力する。
≪ビット数管理部130’≫
ビット数管理部130’は、次のサブフレームのコードインデックスのビット数に加え、最後のサブフレームの利得符号のビット数を決定して出力する。
第1、第2のサブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレーム)でのビット数管理部130’の処理は、第一実施形態のビット数管理部130と同一である。また、ビット数管理部130’も第4のサブフレーム(最後のサブフレーム)では何もしない。
第3サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレーム)では、ビット数管理部130’は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレームごとまたは当該フレームを構成する複数のサブフレームごとの符号の合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでのサブフレームごとの符号の合計ビット数と、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)の符号のうちコードインデックスと利得符号以外の符号の合計ビット数と、を減算して得られるビット数が、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数との合計ビット数として決定する。ビット数管理部130’は、分配基準に従い、合計ビット数が第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数との合計値となるように、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数を決定する。この分配基準は、符号化装置11’のビット数管理部120’のものと同一である。
例えば、ビット数管理部130は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレーム内の線形予測情報LPC infoの合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでのピッチ符号CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3および利得符号GAf1,GAf2,GAf3の合計ビット数と、第4サブフレームのピッチ符号CTのビット数と、を減算して得られるビット数を、上述の分配基準に従って、コードインデックスCf4のビット数と利得符号GAf4のビット数とに分配する。
以上のように決定された第4のサブフレームのコードインデックスのビット数は選択部125に入力され、第4のサブフレームのコードインデックスCf4の復号に用いられる。一方、以上のように決定された第4のサブフレームの利得符号のビット数は、パラメータ復号部129’での利得符号GAf4の復号処理に用いられる(図4)。
〔第二実施形態〕
第一実施形態では複数個の固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)を用い、サブフレームごとにコードインデックスのビット数が調整された。第二実施形態では、サブフレームごとにコードインデックスのビット数が調整されるのではなく、利得符号のビット数が調整される。以下では、第一実施形態との相違点を中心に第二実施形態を説明する。
図1に例示するように、第二実施形態の符号化装置21は、線形予測分析部111、適応符号帳112、固定符号帳213、ピッチ分析部114、探索部215、聴覚重み付けフィルタ116、合成フィルタ117、利得量子化部218、ビットストリーム生成部119、およびビット数管理部220を有する。
図2に例示するように、第二実施形態の復号装置22は、適応符号帳122、固定符号帳223、選択部225、合成フィルタ127、およびパラメータ復号部229を有する。パラメータ復号部229は、ビット数管理部230を有する。
<符号化装置21>
第二実施形態の符号化装置21の符号化装置11との相違点は、固定符号帳213、探索部215、利得量子化部218、およびビット数管理部220である。その他は第一実施形態と同じである。
≪固定符号帳213≫
符号化装置21は、1個の固定符号帳213を備える。固定符号帳213には、零でない単位パルスとその極性との組み合わせからなる値を持つ1個以上の信号と零値を持つ1個以上の信号とから構成される複数個のパルス系列(「サンプル列」に相当)を特定するための情報が格納される。固定符号帳213から出力されるパルス系列を特定するパルス性成分符号(コードインデックス)のビット数は、予め定められた1種類の値である。固定符号帳213の具体例は、表1の固定符号帳である。
≪探索部215≫
探索部215は、1個の固定符号帳213を用い、サブフレームごとに、入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)に対応するパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4と、当該パルス系列cf1,cf2,cf3,cf4に対応するコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4と、を得て出力する。コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4のビット数は互いに同一であり、すべて上述の予め定められた1種類の値となる。なお、パルス系列はコードインデックスを復号することにより得られるので探索部215が出力することは必須ではない。
≪利得量子化部218≫
利得量子化部218には、ピッチ周期T,T,T,Tまたはピッチ符号CT,CT,CT,CT、およびパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4またはコードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4が入力される。利得量子化部218は、これらを用いてベクトル量子化を行い、第1〜4サブフレームの利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4を得て出力する。また、利得符号GAf1,GAf2,GAf3のビット数も出力する。第一実施形態の変形例の利得量子化部118’と同様に、利得量子化部218は1個の可変長符号帳とR個の均一長符号帳とを備える。可変長符号帳の構成は第一実施形態と同様である。R個の均一長符号帳の構成は、第一実施形態の変形例と同様である。
≪利得量子化部218が行うベクトル量子化≫
利得量子化部218は、第1〜第3サブフレーム(最後のサブフレーム以外のサブフレーム)については、上述の可変長符号帳を用いて固定符号帳利得とピッチ利得との可変長符号化を行い、サブフレームごとに何れかの可変長符号帳インデックスを選択し、それらを第1〜第3サブフレームでの利得符号GAf1,GAf2,GAf3として出力する。また、利得符号GAf1,GAf2,GAf3のビット数も出力する。第一実施形態との相違点は、可変長符号帳インデックスを選択するための指標値Dである。
利得量子化部218は、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)については、上述のR個の均一長符号帳の何れかを用い、固定符号帳利得とピッチ利得との均一長符号化を行い、何れかの第r均一長符号帳インデックスを利得符号GAf4として得て出力する。第4サブフレームでの利得符号を得るための処理は、第一実施形態の変形例と同じである。
以下に利得量子化部118が行うベクトル量子化の詳細を説明する。
[第1〜第3サブフレームでのベクトル量子化]
第1〜第3サブフレームでは、以下の指標値Dが用いられる。
Figure 0005714172
ただし、νは正の係数であり、Nは1個のサブフレームに含まれるサンプルの個数(合成信号サンプル列αY+βZに含まれるサンプルの個数)であり、bは可変長符号帳インデックスのビット数である。
すなわち第1〜第3サブフレームでは、利得量子化部218は、サブフレームごとに、量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補との組に対応する式(12)の指標値Dを最小にする可変長符号帳インデックスを得て、それらを第1〜第3サブフレームの利得符号GAf1,GAf2,GAf3として得て出力する。また、利得符号GAf1,GAf2,GAf3のビット数も出力する。
式(12)の指標値Dが用いられる場合、係数νが小さいほど、可変長符号帳インデックスのビット数を小さくすることよりも歪みDを小さくすることを優先して可変長符号帳インデックスが選択される。一方、係数νが大きいほど、歪みDを小さくすることよりも可変長符号帳インデックスのビット数を小さくすることを優先して可変長符号帳インデックスが選択される。すなわち、係数νを調整することで、サブフレームごとの利得符号のビット数の大小を調整できる。第1サブフレーム(最初のサブフレーム)では、所定値VAL2,2(第2の所定値に対応する値)が係数νとされ、第2、第3サブフレーム(最初と最後以外のサブフレーム)では、ビット数管理部220が決定した値がνとされる。
[第4サブフレームでのベクトル量子化]
第4サブフレーム(最後のサブフレーム)でのベクトル量子化は、第一実施形態の変形例と同様である。すなわち、利得量子化部218は、入力されたピッチ周期とパルス系列に対し、ビット数管理部220で決定されたビット数に対応する第r均一長符号帳に格納された複数個の第r均一長符号帳インデックスのうちの何れか1つを選択し、それを利得符号GAf4として出力する。これにより、第4サブフレームについて、ビット数管理部220で決定されたビット数の利得符号GAf4が得られる。この均一長符号帳インデックスを選択する方法は、ビット数管理部220で決定されたビット数に対応する第r均一長符号帳を用いる以外、利得量子化部118の第4サブフレームでのベクトル量子化と同一である。
≪ビット数管理部220≫
ビット数管理部220は、次のサブフレームが最後のサブフレームではない場合には、次のサブフレームで利得量子化部218に用いられる係数νを決定して出力し、次のサブフレームが最後のサブフレームである場合には、最後のサブフレームでの利得符号のビット数を決定して出力する。
[ビット数管理部220の第1、第2のサブフレームでの処理]
第1、第2のサブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレーム)では、それぞれ、利得符号GAf1,GAf2のビット数を入力とし、以下のように次のサブフレーム、すなわち第2、第3サブフレームで利得量子化部218に用いられる係数νを決定する。
利得量子化部218が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL2,1(第1の所定値)より小さい場合には、所定値VAL2,2(第2の所定値に対応する値)より小さな値を次のサブフレームの係数νの値として決定して出力する。「所定値VAL2,1」の具体例は、可変長符号帳インデックスのビット数の期待値である。例えば、可変長符号帳の学習時に(量子化済ピッチ利得の候補と量子化済固定符号帳利得の候補との各組の出現割合)×(可変長符号帳インデックスのビット数)で得られる可変長符号のビット数の期待値を求めておき、それを「所定値VAL2,1」とする。「所定値VAL2,2」の具体例は、1である。「所定値VAL2,2より小さな値」は、固定値であってもよいし、当該サブフレームの利得符号のビット数と所定値VAL2,1との差分が大きいほど小さな値であってもよい。
利得量子化部218が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL2,1より大きい場合には、所定値VAL2,2より大きな値を次のサブフレームの係数νの値として決定して出力する。「所定値VAL2,2より大きな値」は、固定値であってもよいし、当該サブフレームの利得符号のビット数と所定値VAL2,1との差分が大きいほど大きな値であってもよい。
利得量子化部218が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL2,1である場合には、所定値VAL2,2を次のサブフレームの係数νの値として決定して出力する。
以上のように決定された第2、第3のサブフレームでの係数νは、利得量子化部218に入力され、利得量子化部218での利得符号GAf1,GAf2の生成に用いられる。
すなわち第1、第2のサブフレームでは、当該サブフレームの利得符号のビット数が大きい場合、次のサブフレームでビット数の小さな利得符号が選択されるように誘導する指標値Dとなるように係数νが決定される。逆に、当該サブフレームの利得符号のビット数が小さい場合、次のサブフレームでビット数の大きな利得符号が選択されるように誘導する指標値Dとなるように係数νが決定される。これにより、フレームごとの符号のビット数を所定ビット数FBに近づけることができる。
[ビット数管理部220の第3のサブフレームでの処理]
第3サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレーム)では、ビット数管理部220は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレームごとまたは当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)について得られる符号のうち利得符号以外の符号の合計ビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームの利得符号のビット数として決定して出力する。
例えば、ビット数管理部220は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレーム内で得られた線形予測情報LPC infoの合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでで得られたピッチ符号CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3および利得符号GAf1,GAf2,GAf3の合計ビット数と、第4サブフレームで得られるピッチ符号CTのビット数と、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームの利得符号GAf4のビット数として決定する。
以上のように決定された第4のサブフレームの利得符号のビット数は、利得量子化部218に入力され、利得量子化部218での利得符号GAf4の生成に用いられる。
[ビット数管理部220の第4のサブフレームでの処理]
第4サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレーム)については、ビット数管理部220は何もしない。
<符号化手順>
図5に符号化装置21が行う符号化手順を例示する。
線形予測分析部111が入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)に対応する線形予測情報LPC infoを得た後、第1〜4サブフレームで以下の処理が実行される。
≪第1サブフレーム≫
第1サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号(周期性性成分符号)CTとを得て出力する。次に探索部215が、パルス系列cf1と予め定められたビット数のコードインデックス(パルス性成分符号)Cf1とを得て出力する。次に利得量子化部218が、所定値VAL2,2である係数νに対応する指標値Dと可変長符号帳を用いて利得符号GAf1および利得符号GAf1ビット数を得て出力する。次にビット数管理部220が、第2サブフレームで用いられる係数νを決定して出力する。
≪第2サブフレーム≫
第2サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号CTとを得て出力する。次に探索部215が、パルス系列cf2と、予め定められたビット数のコードインデックスCf2とを得て出力する。次に利得量子化部218が、第1サブフレームで決定された係数νに対応する指標値Dと可変長符号帳を用いて利得符号GAf2および利得符号GAf2のビット数を得て出力する。次にビット数管理部220が、第3サブフレームで用いられる係数νを決定して出力する。
≪第3サブフレーム≫
第3サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号CTとを得て出力する。次に探索部215が、パルス系列cf3と、予め定められたビット数のコードインデックスCf3とを得て出力する。次に利得量子化部218が、第2サブフレームで決定された係数νに対応する指標値Dと可変長符号帳を用いて利得符号GAf3および利得符号GAf3ビット数を得て出力する。次にビット数管理部220が、第4サブフレームの利得符号のビット数を決定して出力する。
≪第4サブフレーム≫
第4サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号CTとを得て出力する。次に探索部215が、パルス系列cf4と、予め定められたビット数のコードインデックスCf4とを得て出力する。次に利得量子化部218が、第3サブフレームで決定された利得符号のビット数に対応する均一長符号帳を用いて利得符号GAf4を得て出力する。
以上より、上記の第1〜4サブフレームからなるフレームについて所定ビット数FBの符号が得られる。以降の符号化手順は第一実施形態と同様である。
<復号装置22>
第二実施形態の復号装置22の復号装置12との相違点は、パラメータ復号部229、固定符号帳223、および選択部225である。パラメータ復号部229のパラメータ復号部129との相違点は、利得符号GAf4の復号処理機能と、ビット数管理部230である。その他は第一実施形態と同じである。
≪ピッチ符号(周期性成分符号)の復号≫
パラメータ復号部229は、第一実施形態と同様にピッチ符号CT,CT,CT,CTを復号し、ピッチ周期T’,T’,T’,T’を得て出力する。ピッチ周期T’,T’,T’,T’は適応符号帳122に入力される。
≪コードインデックス(パルス性成分符号)の復号≫
コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4は、選択部225に入力される。選択部225は、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4を用い、1個の固定符号帳223を制御する。固定符号帳223は、この制御に基づき、サブフレームごとに、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4を復号してパルス系列cf1,cf2,cf3,cf4を得て出力する。固定符号帳223は、符号化装置21の固定符号帳213と同一である。
≪利得符号の復号≫
パラメータ復号部229は、符号化装置21の利得量子化部218が備えるのと同一の1個の可変長符号帳およびR個の均一長符号帳を備え、これらを用いて利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4を復号する。
第1〜第3サブフレーム(最後のサブフレーム以外のサブフレーム)については、第一実施形態と同様に、パラメータ復号部229がフレームごとに上述の可変長符号帳を用い、利得符号GAf1,GAf2,GAf3に対応する復号ピッチ利得gp1^,gp2^,gp3^および復号固定符号帳利得gc1^,gc2^,gc3^および利得符号GAf1,GAf2,GAf3のビット数を得て出力する。
第4サブフレーム(最後のサブフレーム)については、第一実施形態の変形例と同様に、パラメータ復号部229が、ビット数管理部230で決定された第4サブフレームの利得符号のビット数に対応する均一長符号帳を用い、利得符号GAf4を復号して復号ピッチ利得gp4^および復号固定符号帳利得gc4^を得て出力する。
≪ビット数管理部230≫
第1、第2のサブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレーム)では、ビット数管理部230は、そのサブフレームまでの符号のビット数の合計値を計算して保存する。
第3サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレーム)では、ビット数管理部230は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレームごとまたは当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)について得られる符号のうち利得符号以外の符号の合計ビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームの利得符号のビット数として決定して出力する。
例えば、ビット数管理部230は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレーム内で得られた線形予測情報LPC infoの合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでで得られたピッチ符号CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3および利得符号GAf1,GAf2,GAf3の合計ビット数と、第4サブフレームで得られるピッチ符号CTのビット数と、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームの利得符号GAf4のビット数として決定して出力する。
第4サブフレーム(最後のサブフレーム)では、ビット数管理部230は何もしない。
<復号手順>
図6に復号装置22が行う復号手順を例示する。ビットストリームBSに含まれる、線形予測情報LPC info、ピッチ符号CT,CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、及び利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4が得られた後、以下の処理が実行される。
≪第1サブフレーム≫
第1サブフレームでは、パラメータ復号部229がピッチ符号(周期性性成分符号)CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、固定符号帳223が、コードインデックスCf1に対応するパルス系列cf1を出力する。次に、パラメータ復号部229が上述の可変長符号帳を用いて利得符号GAf1を復号して、復号ピッチ利得gp1^および復号固定符号帳利得gc1^および利得符号GAf1ビット数を出力する。次にビット数管理部230が、当該サブフレームまでの符号のビット数の合計値を計算して格納する。
≪第2サブフレーム≫
第2サブフレームでは、まずパラメータ復号部229がピッチ符号CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、固定符号帳223が、コードインデックスCf2に対応するパルス系列cf2を出力する。次に、パラメータ復号部229が上述の可変長符号帳を用いて利得符号GAf2を復号して、復号ピッチ利得gp2^および復号固定符号帳利得gc2^および利得符号GAf2ビット数を出力する。次にビット数管理部230が、当該サブフレームまでの符号のビット数の合計値を計算して格納する。
≪第3サブフレーム≫
第3サブフレームでは、まずパラメータ復号部229がピッチ符号CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、固定符号帳223が、コードインデックスCf3に対応するパルス系列cf3を出力する。次に、パラメータ復号部129が上述の可変長符号帳を用いて利得符号GAf3を復号して、復号ピッチ利得gp3^および復号固定符号帳利得gc3^および利得符号GAf3ビット数を出力する。次にビット数管理部230が、第4サブフレームの利得符号のビット数を決定して出力する。
≪第4サブフレーム≫
第4サブフレームでは、まずパラメータ復号部229がピッチ符号CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、固定符号帳223が、コードインデックスCf4に対応するパルス系列cf4を出力する。次に、パラメータ復号部229が、第3サブフレームで決定された第4サブフレームの利得符号のビット数に対応する均一長符号帳を用いて利得符号GAf4を復号して、復号ピッチ利得gp4^および復号固定符号帳利得gc4^を出力する。
〔第二実施形態の変形例1〕
係数νが異なれば、それに対応する最適な可変長符号帳も異なる。そのため、符号化装置21の利得量子化部218が、複数個の可変長符号帳を備え、第1〜第3サブフレームで、各係数νの値ごとに予め定められた可変長符号帳を用いて利得符号を得て出力してもよい。第1サブフレームでは、所定値VAL2,2を係数νとする。第2、第3サブフレームでは、ビット数管理部220が第1、第2サブフレームでそれぞれ決定した次のサブフレームの係数νを用いる。例えば、ν=1に対応する可変長符号帳、ν=2に対応する可変長符号帳、ν=0.5に対応する可変長符号帳、の複数個の可変長符号帳を予め利得量子化部218に格納しておき、利得量子化部218が、νの値に対応する可変長符号帳を選択し、選択した可変長符号帳から指標値Dを最小とする可変長符号帳インデックスを選択し、それが利得符号として出力する。これ以外の符号化の処理は第二実施形態と同じである。
この場合、復号装置22のパラメータ復号部229は、利得量子化部218が備えるのと同一の複数個の可変長符号帳を備える。パラメータ復号部229は、第1〜第3サブフレームで、各係数νの値ごとに予め定められた可変長符号帳を用いて利得符号を復号する。第1サブフレームでは、所定値VAL2,2が係数νとされる。第2、第3サブフレームでは、ビット数管理部230がビット数管理部220と同じ基準に従って第1、第2サブフレームでそれぞれ決定した次のサブフレームの係数νが用いられる。これ以外の復号処理は第二実施形態と同じである。
〔第二実施形態の変形例2〕
式(6)で求まる指標値Dに代えて式(7)で求まる指標値Dを用いることができるのと同様に、式(12)で求まる指標値Dに代えて式(13)で求まる指標値Dを用いることができる。
Du=D(1+νγb) …(13)
すなわち、第二実施形態または第二実施形態の変形例1において、式(12)で求まる指標値Dに代えて、式(13)で求まる指標値Dが用いられてもよい。その他は、第二実施形態または第二実施形態の変形例1と同じである。
また、式(13)において、γは正の定数、νは正の係数であるので、νγに相当する正の係数をwとすれば、式(14)で求まる指標値Dを用いることができる。
Du=D(1+wb) …(14)
すなわち、第二実施形態または第二実施形態の変形例1において、係数νに代えて係数wが用いられ、式(12)で求まる指標値Dに代えて式(14)で求まる指標値Dが用いられてもよい。その他は、第二実施形態または第二実施形態の変形例1と同じである。
〔第三実施形態〕
第一実施形態ではサブフレームごとにコードインデックスのビット数が調整された。第二実施形態ではサブフレームごとに利得符号のビット数が調整された。第三実施形態では、サブフレームごとにコードインデックスのビット数と利得符号のビット数の両方が調整される。以下では、第一、第二実施形態との相違点を中心に第三実施形態を説明する。
図1に例示するように、第三実施形態の符号化装置31は、線形予測分析部111、適応符号帳112、固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)、ピッチ分析部114、探索部115、聴覚重み付けフィルタ116、合成フィルタ117、利得量子化部218、ビットストリーム生成部119、およびビット数管理部320を有する。
図2に例示するように、第三実施形態の復号装置32は、適応符号帳122、固定符号帳123−q(q=0,...,Q−1)、選択部125、合成フィルタ127、およびパラメータ復号部329を有する。パラメータ復号部329は、ビット数管理部130’を有する。
<符号化装置31>
第三実施形態の符号化装置31が備える構成のうち、符号化装置11にも符号化装置21にも備えられていない構成は、ビット数管理部320である。線形予測分析部111、適応符号帳112、固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)、ピッチ分析部114、探索部115、聴覚重み付けフィルタ116、合成フィルタ117、およびビットストリーム生成部119は、第一実施形態と同じであり、利得量子化部218は第二実施形態と同じである。
≪ビット数管理部320≫
ビット数管理部320は、最後のサブフレームを除く各サブフレームにおいて、次のサブフレームのコードインデックスのビット数と係数νを決定して出力する。
[ビット数管理部320の第1、第2のサブフレームでの処理]
第1、第2のサブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレーム)では、ビット数管理部320は、それぞれ利得符号GAf1,GAf2のビット数を入力とし、以下のように次のサブフレーム、すなわち第2、第3サブフレームのコードインデックスのビット数及び第2、第3サブフレームで利得量子化部218に用いられる係数νを決定する。
利得量子化部218が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1(第1の所定値)より小さい場合、ビット数管理部320は、所定値VAL1,2(第3の所定値)より大きな値を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定し、また、所定値VAL3,2(第2の所定値に対応する値)よりも小さな値を次のサブフレームの係数νの値として決定して出力する。「所定値VAL1,2より大きな値」は、固定値であってもよいし、当該サブフレームの利得符号のビット数と所定値VAL1,1との差分が大きいほど大きな値であってもよい。「所定値VAL3,2より小さな値」は、固定値であってもよいし、当該サブフレームの利得符号のビット数と所定値VAL1,1との差分が大きいほど小さな値であってもよい。
利得量子化部218が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1より大きい場合、ビット数管理部320は、所定値VAL1,2より小さな値を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定し、また、所定値VAL3,2よりも大きな値を次のサブフレームの係数νの値として決定して出力する。「所定値VAL1,2より小さな値」は、固定値であってもよいし、当該サブフレームの利得符号のビット数と所定値VAL1,1との差分が大きいほど小さな値であってもよい。「所定値VAL3,2より大きな値」は、固定値であってもよいし、当該サブフレームの利得符号のビット数と所定値VAL1,1との差分が大きいほど大きな値であってもよい。
利得量子化部218が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が所定値VAL1,1である場合、ビット数管理部320は、所定値VAL1,2を次のサブフレームのコードインデックスのビット数として決定し、また、所定値VAL3,2を次のサブフレームの係数νの値として決定して出力するのが望ましい。
第1、第2のサブフレームでは、ビット数管理部320は、当該第1、第2のサブフレームが属するフレーム内において当該サブフレームまでに出力された符号の合計ビット数を算出してビット数管理部320内に保持する。
以上のように決定された第2、第3のサブフレームのコードインデックスのビット数は、探索部115に入力され、探索部115でのコードインデックスCf2,Cf3の生成に用いられる。以上のように決定された第2、第3のサブフレームの係数νは、利得量子化部218に入力され、第2、第3サブフレームでの利得符号の生成に用いられる。
[ビット数管理部320の第3のサブフレームでの処理]
第3サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレーム)では、ビット数管理部320は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレームごとまたは当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)について得られる符号のうちコードインデックスと利得符号以外の符号の合計ビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数との合計ビット数として決定する。ビット数管理部320は、合計ビット数が第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数との合計値となるように、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数を決定する。すなわちビット数管理部320は、前述したような分配基準に従い、合計ビット数を、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数とに分配する。
例えば、ビット数管理部320は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレーム内で得られた線形予測情報LPC infoの合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでで得られたピッチ符号CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3および利得符号GAf1,GAf2,GAf3の合計ビット数と、第4サブフレームで得られるピッチ符号CTのビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームのコードインデックスのビット数と利得符号のビット数とに分配する。
以上のように決定された第4のサブフレームのコードインデックスのビット数は、探索部115に入力され、探索部115でのコードインデックスCf4の生成に用いられる。以上のように決定された第4のサブフレームの利得符号のビット数は、利得量子化部218に入力され、第4サブフレームでの利得符号GAf4の生成に用いられる。
[ビット数管理部320の第4のサブフレームでの処理]
第4サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレーム)については、ビット数管理部320は何もしない。
<符号化手順>
図7に符号化装置31が行う符号化手順を例示する。
線形予測分析部111が入力音響信号x(n)(n=0,...,L−1)に対応する線形予測情報LPC infoを得た後、第1〜4サブフレームで以下の処理が実行される。
≪第1サブフレーム≫
第1サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号(周期性性成分符号)CTとを得て出力する。次に探索部115が、パルス系列cf1と予め定められたビット数(所定値VAL1,2)のコードインデックス(パルス性成分符号)Cf1とを得て出力する。次に利得量子化部218が、所定値VAL3,2である係数νに対応する指標値Dと可変長符号帳を用いて利得符号GAf1および利得符号GAf1のビット数を得て出力する。次にビット数管理部320が、第2サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第2サブフレーム≫
第2サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号CTとを得て出力する。次に探索部115が、パルス系列cf2と、第1サブフレームで決定されたビット数のコードインデックスCf2とを得て出力する。次に利得量子化部218が、第1サブフレームで決定された係数νに対応する指標値Dと可変長符号帳を用いて利得符号GAf2および利得符号GAf2のビット数を得て出力する。次にビット数管理部320が、第3サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第3サブフレーム≫
第3サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号CTとを得て出力する。次に探索部115が、パルス系列cf3と、第2サブフレームで決定されたビット数のコードインデックスCf3とを得て出力する。次に利得量子化部218が、第2サブフレームで決定された係数νに対応する指標値Dと可変長符号帳を用いて利得符号GAf3および利得符号GAf3のビット数を得て出力する。次にビット数管理部320が、第4サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第4サブフレーム≫
第4サブフレームでは、まずピッチ分析部114が、ピッチ周期Tとピッチ符号CTとを得て出力する。次に探索部115が、パルス系列cf4と、第3サブフレームで決定されたビット数のコードインデックスCf4とを得て出力する。次に利得量子化部218が、第3サブフレームで決定されたビット数に対応する均一長符号帳を用いて利得符号GAf4を得て出力する。
<復号装置32>
≪ピッチ符号(周期性成分符号)の復号≫
パラメータ復号部329は、得られたピッチ符号CT,CT,CT,CTを復号し、ピッチ周期T’,T’,T’,T’を得て出力する。ピッチ周期T’,T’,T’,T’は適応符号帳122に入力される。
≪コードインデックス(パルス性成分符号)の復号≫
第一実施形態と同一である。
≪利得符号の復号≫
第一実施形態の変形例、および第二実施形態と同一である。
≪ビット数管理部130’≫
第一実施形態の変形例と同一である。
<復号手順>
図8に復号装置32が行う復号手順を例示する。ビットストリームBSに含まれる、線形予測情報LPC info、ピッチ符号CT,CT,CT,CT、コードインデックスCf1,Cf2,Cf3,Cf4、及び利得符号GAf1,GAf2,GAf3,GAf4が得られた後、以下の処理が実行される。
≪第1サブフレーム≫
第1サブフレームでは、パラメータ復号部329がピッチ符号(周期性性成分符号)CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、予め定められたビット数(所定値VAL1,2)に対応する固定符号帳123−qが、コードインデックスCf1に対応するパルス系列cf1を出力する。次に、パラメータ復号部329が上述の可変長符号帳を用いて利得符号GAf1を復号して、復号ピッチ利得gp1^および復号固定符号帳利得gc1^および利得符号GAf1のビット数を出力する。次にビット数管理部130が、第2サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第2サブフレーム≫
第2サブフレームでは、まずパラメータ復号部329がピッチ符号CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、第1サブフレームで決定されたビット数に対応する固定符号帳123−qが、コードインデックスCf2に対応するパルス系列cf2を出力する。次に、パラメータ復号部329が上述の可変長符号帳を用いて利得符号GAf2を復号して、復号ピッチ利得gp2^および復号固定符号帳利得gc2^および利得符号GAf1のビット数を出力する。次にビット数管理部130が、第3サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第3サブフレーム≫
第3サブフレームでは、まずパラメータ復号部329がピッチ符号CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、第2サブフレームで決定されたビット数に対応する固定符号帳123−qが、コードインデックスCf3に対応するパルス系列cf3を出力する。次に、パラメータ復号部329が上述の可変長符号帳を用いて利得符号GAf3を復号して、復号ピッチ利得gp3^および復号固定符号帳利得gc3^および利得符号GAf1のビット数を出力する。次にビット数管理部130が、第4サブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
≪第4サブフレーム≫
第4サブフレームでは、まずパラメータ復号部329がピッチ符号CTを復号して、ピッチ周期T’を得て出力する。次に、第3サブフレームで決定されたビット数に対応する固定符号帳123−qが、コードインデックスCf4に対応するパルス系列cf4を出力する。次に、パラメータ復号部329が、第3サブフレームで決定されたビット数に対応する均一長符号帳を用い、利得符号GAf4を復号して、復号ピッチ利得gp4^および復号固定符号帳利得gc4^を出力する。
〔第三実施形態の変形例1〕
第三実施形態の変形例1では、フレーム内の最後のサブフレーム以外のサブフレームについては、サブフレームごとにコードインデックスのビット数と利得符号のビット数が調整される。最後のサブフレームについては、コードインデックスのビット数が調整されるが、利得符号のビット数は固定とされる。この変形例では、利得量子化部が均一長符号帳を複数備える必要がない。以下では、第一から第三実施形態との相違点を中心に第三実施形態を説明する。
図1に例示するように、第三実施形態の変形例1の符号化装置31’は、線形予測分析部111、適応符号帳112、固定符号帳113−q(q=0,...,Q−1)、ピッチ分析部114、探索部115、聴覚重み付けフィルタ116、合成フィルタ117、利得量子化部318’、ビットストリーム生成部119、およびビット数管理部320’を有する。復号装置は第一実施形態の復号装置12である。
<符号化装置31’>
第三実施形態の変形例1の符号化装置31’の符号化装置31との相違点は、利得量子化部318’、およびビット数管理部320’である。その他は、第三実施形態と同じである。
≪利得量子化部318’≫
利得量子化部318’は、第一実施形態と同様な1個の可変長符号帳と1個の均一長符号帳を備える。
利得量子化部318’が第1〜第3サブフレームで行うベクトル量子化は、第三実施形態の利得量子化部218が第1〜第3サブフレームで行うベクトル量子化と同一である。
利得量子化部318’が第4サブフレームで行うベクトル量子化は、第一実施形態の利得量子化部118が第4サブフレームで行うベクトル量子化と同一である。
≪ビット数管理部320’≫
ビット数管理部320’は、最後のサブフレームおよびその直前のサブフレームを除く各サブフレームにおいて、次のサブフレームのコードインデックスのビット数と係数νを決定して出力する。また、ビット数管理部320’は、最後のサブフレームの直前のサブフレームにおいて、利得符号のビット数を入力とし、次のサブフレームのコードインデックスのビット数を決定して出力する。
第1、第2のサブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレーム)でのビット数管理部320’の処理は、第三実施形態のビット数管理部320の第1、第2のサブフレームでの処理と同一である。
以上のように決定された第2、第3サブフレームのコードインデックスのビット数は、探索部115に入力され、探索部115でのコードインデックスCf2,Cf3の生成に用いられる。以上のように決定された第2、第3サブフレームの係数νは、利得量子化部218に入力され、第2、第3サブフレームでの利得符号の生成に用いられる(図7)。
第3サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレーム)では、ビット数管理部320’は、フレームごとに予め定められたビット数から、当該フレームごとまたは当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の第1サブフレームから第3サブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、第4サブフレーム(最後のサブフレーム)について得られる符号のうちコードインデックスと利得符号以外の符号の合計ビット数と、第4サブフレームの利得符号のビット数である均一長符号帳インデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、第4サブフレームのコードインデックスのビット数として決定して出力する。この処理は、第一実施形態のビット数管理部120の第3のサブフレームでの処理と同一である。以上のように決定された第4のサブフレームのコードインデックスのビット数は、探索部115に入力され、探索部115でのコードインデックスCf4の生成に用いられる(図7)。
第4サブフレーム(フレーム内の最後のサブフレーム)については、ビット数管理部320’は何もしない。
〔第三実施形態の変形例2〕
第三実施形態またはその変形例1において、符号化装置31の利得量子化部218,318’が、複数個の可変長符号帳を備え、第1〜第3サブフレームで、各係数νの値ごとに予め定められた可変長符号帳を用いて利得符号を得て出力してもよい。第1サブフレームでは、所定値VAL3,2を係数νとする。第2、第3サブフレームでは、ビット数管理部320、320’が第1、第2サブフレームでそれぞれ決定した次のサブフレームの係数νを用いる。例えば、ν=1に対応する可変長符号帳、ν=2に対応する可変長符号帳、ν=0.5に対応する可変長符号帳、の複数個の可変長符号帳を予め利得量子化部218,318’に格納しておき、利得量子化部218,318’が、νの値に対応する可変長符号帳を選択し、選択した可変長符号帳から指標値Dを最小とする可変長符号帳インデックスを選択し、それが利得符号として出力する。これ以外の符号化の処理は第三実施形態またはその変形例1と同じである。
この場合、復号装置32,32’のパラメータ復号部329は、それぞれ、利得量子化部218,318’が備えるのと同一の複数個の可変長符号帳を備える。パラメータ復号部329は、第1〜第3サブフレームで、各係数νの値ごとに予め定められた可変長符号帳を用いて利得符号を復号する。第1サブフレームでは、所定値VAL3,2が係数νとされる。第2、第3サブフレームでは、ビット数管理部130’がビット数管理部320と同じ基準に従って第1、第2サブフレームでそれぞれ決定した次のサブフレームの係数νが用いられる。これ以外の復号処理は第三実施形態またはその変形例1と同じである。
〔第三実施形態の変形例3〕
第三実施形態、または第三実施形態の変形例1もしくは2において、式(12)で求まる指標値Dに代えて、式(13)で求まる指標値Dが用いられてもよい。その他は、第三実施形態、または第三実施形態の変形例1もしくは2と同じである。
第三実施形態、第三実施形態の変形例1または2において、係数νに代えて係数wが用いられ、式(12)で求まる指標値Dに代えて式(14)で求まる指標値Dが用いられてもよい。その他は、第三実施形態、または第三実施形態の変形例1もしくは2と同じである。
〔その他の変形例等〕
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、線形予測分析部111が、フレームごとに線形予測情報LPC infoを得るのではなく、フレームを構成する複数のサブフレームごとに、線形予測情報LPC infoを得て出力してもよい。
また、上述の実施形態では、フレームごとに線形予測情報LPC infoが得られ、サブフレームごとに、コードインデックス、ピッチ符号および利得符号が得られる例を説明した。しかしながら、例えばフレーム中の信号のパワーを表す符号等のその他の符号が、フレームごと、当該フレームを構成する複数のサブフレームごと、またはサブフレームごとに得られてもよい。
上述の実施形態では、フレームが複数のサブフレームにより構成されており、線形予測残差残差信号を固定符号帳と適応符号帳と利得符号帳とを用いて符号化する、いわゆるCELP符号化における利得の符号化に本発明を適用する例を示した。しかしながら、線形予測残差残差信号ではなく入力音響信号そのものを符号化対象とするものであっても、音響信号ではない時系列信号を符号化対象とするものであっても、固定符号帳と適応符号帳の何れかを備えないものであっても、固定符号帳と適応符号帳の何れかを複数備えるものであっても、固定符号帳や適応符号帳を用いる符号化の代わりにその他のサンプル列の符号化方法を採用したものであっても、何らかの方法によりサンプル列に対応する符号である波形情報符号を得られる符号化方法であり、かつ、所定の時間または周波数の区間が複数のサブ区間により構成されており、波形情報符号に対応するサンプル列に量子化された利得(以下「量子化済利得」という)を乗算して得られる波形サンプル列と入力信号とが与えられ、入力信号の可変長の利得符号を得る符号化であれば、本発明を適用できる。入力信号は、例えば時系列信号である。入力信号の例は、音響信号、映像信号、生体信号、地震波信号、センサーアレイ信号などである。入力信号は時間領域の信号であってもよいし、周波数領域の信号であってもよい。時間または周波数の区間の例は、フレームや周波数バンドであり、サブ区間の例はサブフレームやサブバンドである。波形情報符号とは、波形情報符号を復号することによりサンプル列を特定することが可能な符号であり、上述の実施形態におけるコードインデックスやピッチ符号やこれらを代替するような符号、たとえば、標本化・量子化されたPCM形式のサンプルを表す符号、である。波形情報符号に対応するサンプル列は、例えば、波形情報符号を復号することにより得られるサンプル列そのもの、や、波形情報符号を復号することにより得られるサンプル列を、合成フィルタに通して得られたものである。
符号化装置は、利得量子化部と調整符号化部とを有する。利得量子化部は、量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含む。利得量子化部は、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間(時間または周波数の区間内のサブ区間のうち少なくとも1つのサブ区間)については、サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、波形サンプル列を得るための量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る。調整符号化部は、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間については、時間または周波数の区間での符号の合計ビット数が所定のビット数に近付くように、利得量子化部が得た利得符号のビット数の大小に応じた調整を含む符号化処理により符号を得る(スカラー量子化を行う利得量子化部を用いる例)。
或いは、上記のように利得量子化部がスカラー量子化を行うことに代えて、利得量子化部がベクトル量子化を行ってもよい。ベクトル量子化を行う利得量子化部は、第1から第Γ(Γは2以上の整数)の量子化済利得の候補またはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された可変長符号帳を備える。これら複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれている。ベクトル量子化を行う利得量子化部は、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間については、サブ区間ごとに、第1から第ΓまでのΓ個の、第γ(γは1以上Γ以下の整数)の波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに第γの量子化済利得の候補を乗算して得られる第γの波形サンプル列(すなわち、第1から第ΓまでのΓ個の波形サンプル列)、を対応するサンプル毎に加算して得られる合計波形サンプル列と、入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、合計波形サンプル列を得るための量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る。符号化装置が備えるその他の構成は「スカラー量子化を行う利得量子化部を用いる例」の符号化装置と同じである(ベクトル量子化を行う利得量子化部を用いる例)。
指標値Dの例は、上述の歪みDと可変長符号帳インデックスのビット数bが大きいほど大きくなる係数とを加算または乗算して得られる値である。可変長符号帳インデックスのビット数bが大きいほど大きくなる係数の例は、可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる値を指数に持つ、べき乗値である。指標値Dの具体例は、前述の式(4)(5)(7)(10)−(14)などである。
なお、この符号化装置は、図1に例示した第一実施形態の符号化装置11、第一実施形態の変形例の符号化装置11’、第二実施形態およびその変形例の符号化装置21、第三実施形態の符号化装置31、ならびに第三実施形態の変形例の符号化装置31’を包含するものである。
具体的には、利得量子化部が利得量子化部118であり、調整符号化部が探索部115である構成が第一実施形態の符号化装置11である。利得量子化部が利得量子化部118’であり、調整符号化部が探索部115および利得量子化部118’である構成が第一実施形態の変形例の符号化装置11’である。利得量子化部および調整符号化部が利得量子化部218である構成が第二実施形態またはその変形例の符号化装置21である。利得量子化部が利得量子化部218であり、調整符号化部が探索部115および利得量子化部218である構成が第三実施形態の符号化装置31である。利得量子化部が利得量子化部318’であり、調整符号化部が探索部115および利得量子化部318’である構成が第三実施形態の変形例の符号化装置31’である。これらの場合、量子化済利得の候補が量子化済ピッチ利得の候補αおよび量子化済固定符号帳利得の候補βであり、波形情報符号がピッチ符号やコードインデックスであり、入力信号が入力音響信号であり、時間または周波数の区間がフレームであり、サブ区間がサブフレームである。
第一実施形態の符号化装置11では、利得量子化部118は、第1〜第3サブフレームについては、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得ている。また、探索部115は、第2〜第4サブフレームについては、フレームでの符号の合計ビット数が上記所定のビット数に近付くように、利得量子化部118が得た利得符号のビット数の大小に応じた調整を含む符号化処理により波形情報符号を得ている。
しかし、これは第1、第2、第3、第4の順にサブフレームの符号化処理を行う場合の一例であって、例えば第4、第3、第2、第1の順にサブフレームの符号化処理を行う場合は、第一実施形態の利得量子化部118の第1〜第3サブフレームについての処理を第4〜第2サブフレームについて行い、第一実施形態の探索部115の第2〜第4サブフレームについての処理を第3〜第1サブフレームについて行ってもよい。
また、第1、第2、第3、第4の順にサブフレームの符号化処理を行う場合であっても、第一実施形態の利得量子化部118の第1〜第3サブフレームについての処理を第1サブフレームのみについて行ってもよく、第一実施形態の探索部115の第2〜第3サブフレームについての処理を第3サブフレームについてのみ行い、第一実施形態の探索部115の第4サブフレームについての処理を行わないでもよい。この場合は、全フレームで完全に均一長の符号化にはならないが、均一長の符号化に近づけることができる。
または、第1、第2、第3、第4の順にサブフレームの符号化処理を行う場合であっても、第一実施形態の利得量子化部118の第1〜第3サブフレームについての処理を第1〜第4の全てのサブフレームについて行ってもよく、第一実施形態の探索部115の第2〜第4サブフレームについての処理は第一実施形態と同様に第2〜第4サブフレームについて行ってもよい。この場合も、フレーム全体で完全に均一長の符号化にはならないが、均一長の符号化に近づけることができる。
要は、利得量子化部118が、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る処理を、少なくとも1つのサブフレームで行い、探索部115が、フレームでの符号の合計ビット数が上記所定のビット数に近付くように、利得量子化部118が得た利得符号のビット数の大小に応じた調整を含む符号化処理により波形情報符号を得る処理を、少なくとも1つのサブフレームで行えばよい。
このことは、第一実施形態の変形例の符号化装置11’、第二実施形態の符号化装置21、第二実施形態の変形例の符号化装置21、第三実施形態の符号化装置31、第三実施形態の変形例の符号化装置31’の全てについて言える。
例えば、第二実施形態の符号化装置21では、利得量子化部218は、第1〜第3サブフレームについては、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得ている。また利得量子化部218は、第2〜第4サブフレームについては、フレームでの符号の合計ビット数が上記所定のビット数に近付くように、利得量子化部218が得た利得符号のビット数の大小に応じた調整を含む符号化処理により波形情報符号を得ている。
しかし第一実施形態の場合と同様、これは第1、第2、第3、第4の順にサブフレームの符号化処理を行う場合の一例であって、例えば第4、第3、第2、第1の順にサブフレームの符号化処理を行う場合は、第二実施形態の利得量子化部218の第1〜第3サブフレームについての処理を第4〜第2サブフレームについて行い、第二実施形態の探索部218の第2〜第4サブフレームについての処理を第3〜第1サブフレームについて行ってもよい。
また、第1、第2、第3、第4の順にサブフレームの符号化処理を行う場合であっても、第二実施形態の利得量子化部218の第1〜第3サブフレームについての処理を第1サブフレームのみについて行ってもよく、第二実施形態の利得量子化部218の第2〜第3サブフレームについての処理を第3サブフレームについてのみ行い、第二実施形態の利得量子化部218の第4サブフレームについての処理を行わないでもよい。この場合は、フレーム全体で完全に均一長の符号化にはならないが、均一長の符号化に近づけることができる。
または、第1、第2、第3、第4の順にサブフレームの符号化処理を行う場合であっても、第二実施形態の利得量子化部218の第1〜第3サブフレームについての処理を第1〜第4の全てのサブフレームについて行ってもよい。この場合も、全フレームで完全に均一長の符号化にはならないが、均一長の符号化に近づけることができる。
要は、利得量子化部218が、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る処理を、少なくとも1つのサブフレームで行い、利得量子化部218が、フレームでの符号の合計ビット数が上記所定のビット数に近付くように、利得量子化部218が得た利得符号のビット数の大小に応じた調整を含む符号化処理により波形情報符号を得る処理を、少なくとも1つのサブフレームで行えばよい。
すなわち、利得量子化部118,118’,218,318’が、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る処理を、少なくとも1つのサブ区間で行い、探索部115,215および利得量子化部118,118’,218,318’の何れかが、複数のサブ区間から構成される区間での符号の合計ビット数が上記所定のビット数に近付くように、利得量子化部118,118’,218,318’が得た利得符号のビット数の大小に応じた調整を含む符号化処理により波形情報符号を得る処理を、少なくとも1つのサブ区間で行えばよい。
以下では、時間または周波数の区間のうちの少なくとも1つのサブ区間について指標値Dを用いた可変長符号化を行い、当該時間または周波数の区間のうちの少なくとも1つのサブ区間について、当該時間または周波数の区間での符号の合計ビット数が所定のビット数に近付くように、利得量子化部418が得た利得符号のビット数の大小に応じた調整を含む符号化処理により符号を得る例について説明する。
≪符号化装置の例1≫
図9に例示する符号化装置41は、Θ個の波形情報符号帳411−1,…,411−Θと符号化部412とを有する。符号化部412は、利得量子化部418と調整符号化部430とビット数管理部420とを含み、調整符号化部430は探索部415を含む。Θは1以上の整数である。利得量子化部418でスカラー量子化を行う構成ではΘ=1であり、利得量子化部418でベクトル量子化を行う構成ではΘ=Γ≧2である。波形情報符号帳411−1,…,411−Θは固定符号帳を含む。言い換えると、Θ個の波形情報符号帳411−1,…,411−Θのうち、少なくとも1個は固定符号帳である。
Θ=1の場合の利得量子化部418は、量子化済利得の候補αまたはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された上述の可変長符号帳を含む。Θ=Γ≧2の場合の利得量子化部418は、第1から第Γの量子化済利得の候補αγまたはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された上述の可変長符号帳を含む。
調整符号化部430は、サブ区間ごとに、入力信号Xに対応する波形情報符号E,…,EΘを得る。特に、調整符号化部430が含む探索部415は、固定符号帳(波形情報符号帳411−1,…,411−Θが含む)から得られる複数のサンプル列のうち入力信号Xに対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を波形情報符号として得て出力する。すなわち、調整符号化部430が得るΘ個の波形情報符号E,…,EΘのうち、少なくとも1個は探索部415が得るパルス性成分符号である。
利得量子化部418は、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間については、サブ区間ごとに指標値Dが最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る。前述のように、指標値Dは、歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、量子化済利得の候補αθ(θ=1,…,Θ)に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bが大きいほど大きくなる値である。図9の例の歪みDは、波形情報符号Eθに対応するサンプル列Yθのそれぞれのサンプルに量子化済利得の候補αθを乗算して得られるサンプル列αθθについてのα+…+αΘΘと、入力信号Xと、の歪みである。波形情報符号Eθに対応するサンプル列Yθの例は、波形情報符号Eθに対する波形情報符号帳411−θからのサンプル列を入力信号Xに対応する合成フィルタに通して得られるサンプル列や、波形情報符号Eθに対する波形情報符号帳411−θからのサンプル列などである。
調整符号化部430は、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間については、当該時間または周波数の区間での符号の合計ビット数が所定のビット数に近付くように、利得量子化部418が得た利得符号のビット数の大小に応じた調整を含む符号化処理により符号を得る。この例では、ビット数管理部420が時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理する。探索部415は、ビット数管理部420が決定したビット数に従い、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間Sについて、利得量子化部418が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第3の所定値より小さい値を当該サブ区間Sのパルス性成分符号のビット数とし(ステップ1−1)、利得量子化部418が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第3の所定値より大きい値を当該サブ区間Sのパルス性成分符号のビット数とする(ステップ1−2)。なお、ステップ1−1またはステップ1−2のみが実行されてもよい。また、利得量子化部418が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値に等しい場合には、第3の所定値を当該サブ区間Sのパルス性成分符号のビット数としてもよい。
符号化部412は、このように得られた波形符号E,…,EΘおよび利得符号に対応するビットストリームを出力する。
なお、図9に例示する符号化装置41は、図1に例示した第一実施形態の符号化装置11、および第三実施形態の変形例の符号化装置31’を包含するものである。
具体的には、図9の符号化装置41であって、Θ=2であり、かつ、波形情報符号帳411−1がQ種類の固定符号帳113−qであり、波形情報符号帳411−2が適応符号帳112であり、利得量子化部418が利得量子化部118であり、調整符号化部430が探索部415であり、探索部415が探索部115であり、ビット数管理部420がビット数管理部120である構成が第一実施形態の符号化装置11である。この場合は、利得量子化部418における量子化済利得の候補αは利得量子化部118における量子化済固定符号帳利得の候補βであり、利得量子化部418における量子化済利得の候補αは利得量子化部118における量子化済ピッチ利得の候補αであり、波形情報符号Eは第一実施形態のコードインデックスであり、波形情報符号Eは第一実施形態のピッチ符号であり、入力信号Xは第一実施形態の入力音響信号である。
また、図9の符号化装置41であって、Θ=2であり、かつ、波形情報符号帳411−1がQ種類の固定符号帳113−qであり、波形情報符号帳411−2が適応符号帳112であり、利得量子化部418が利得量子化部318’であり、調整符号化部430が探索部415であり、探索部415が探索部115であり、ビット数管理部420がビット数管理部320’である構成が、第三実施形態の変形例の符号化装置31’である。この場合は、利得量子化部418における量子化済利得の候補αは利得量子化部318’における量子化済固定符号帳利得の候補βであり、利得量子化部418における量子化済利得の候補αは利得量子化部318’における量子化済ピッチ利得の候補αであり、波形情報符号Eは第三実施形態の変形例のコードインデックスであり、波形情報符号Eは第三実施形態の変形例のピッチ符号であり、入力信号Xは第三実施形態の変形例の入力音響信号である。
≪符号化装置の例2≫
図9に例示する符号化装置51は、Θ個の波形情報符号帳511−1,…,511−Θと符号化部512とを有する。符号化部512は、調整符号化部530と探索部415とビット数管理部520とを含み、調整符号化部530は利得量子化部518を含む。Θは1以上の整数である。利得量子化部518でスカラー量子化を行う構成ではΘ=1であり、利得量子化部518でベクトル量子化を行う構成ではΘ=Γ≧2である。
探索部515は、サブ区間ごとに、入力信号Xに対応する波形情報符号E,…,EΘを得る。利得量子化部518は、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間については、サブ区間ごとに指標値Dが最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る。ただし、この例の指標値Dは、上述の歪みDと、上述の可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)である。
調整符号化部530は、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間については、当該時間または周波数の区間での符号の合計ビット数が所定のビット数に近付くように、利得量子化部518が得た利得符号のビット数の大小に応じた調整を含む符号化処理により符号を得る。この例では、ビット数管理部520が時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理する。利得量子化部518は、ビット数管理部520が決定したビット数に従い、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間Sについて、利得量子化部518が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間Sの係数wの値とし(ステップ2−1)、利得量子化部518が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第2の所定値より大きな値を当該サブ区間Sの係数wの値とする(ステップ2−2)。なお、ステップ2−1またはステップ2−2のみが実行されてもよい。また、利得量子化部518が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値に等しい場合には、第2の所定値を当該サブ区間Sの係数wの値としてもよい。
符号化部512は、このように得られた波形符号E,…,EΘおよび利得符号に対応するビットストリームを出力する。
なお、図9に例示する符号化装置51は、図1に例示した第二実施形態の符号化装置21を包含するものである。具体的には、図9の符号化装置51であって、Θ=2であり、かつ、波形情報符号帳511−1が固定符号帳213であり、波形情報符号帳511−2が適応符号帳112であり、調整符号化部530が利得量子化部518であり、利得量子化部518が利得量子化部218であり、探索部515が探索部215であり、ビット数管理部520がビット数管理部220である構成が第二実施形態の符号化装置21である。この場合は、利得量子化部518における量子化済利得の候補αは利得量子化部218における量子化済固定符号帳利得の候補βであり、利得量子化部518における量子化済利得の候補αは利得量子化部218における量子化済ピッチ利得の候補αであり、波形情報符号Eは第二実施形態のコードインデックスであり、波形情報符号Eは第二実施形態のピッチ符号であり、入力信号Xは第二実施形態の入力音響信号である。
≪符号化装置の例3≫
図9に例示する符号化装置61は、Θ個の波形情報符号帳411−1,…,411−Θと符号化部612とを有する。符号化部612は、調整符号化部630とビット数管理部620とを含み、調整符号化部630は利得量子化部418と探索部515とを含む。Θは1以上の整数である。利得量子化部418でスカラー量子化を行う構成ではΘ=1であり、利得量子化部418でベクトル量子化を行う構成ではΘ=Γ≧2である。前述のように、波形情報符号帳411−1,…,411−Θは固定符号帳を含む。
Θ=1の場合の利得量子化部418は、量子化済利得の候補αまたはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された上述の可変長符号帳を含む。Θ=Γ≧2の場合の利得量子化部418は、第1から第Γの量子化済利得の候補αγまたはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された上述の可変長符号帳を含む。
調整符号化部630は、サブ区間ごとに、入力信号Xに対応する波形情報符号E,…,EΘを得る。特に、調整符号化部630が含む探索部415は、固定符号帳(波形情報符号帳411−1,…,411−Θが含む)から得られる複数のサンプル列のうち入力信号Xに対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を波形情報符号として得て出力する。すなわち、調整符号化部630が得るΘ個の波形情報符号E,…,EΘのうち、少なくとも1個は探索部415が得るパルス性成分符号である。
調整符号化部630が含む利得量子化部418は、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間については、サブ区間ごとに指標値Dが最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る。ただし、この例の指標値Dは、上述の歪みDと、上述の可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)である。
調整符号化部630は、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間については、当該時間または周波数の区間での符号の合計ビット数が所定のビット数に近付くように、利得量子化部418が得た利得符号のビット数の大小に応じた調整を含む符号化処理により符号を得る。この例では、ビット数管理部620が時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理する。
調整符号化部630が含む探索部415は、ビット数管理部620が決定したビット数に従い、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間Sについて、利得量子化部418が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第3の所定値より小さい値を当該サブ区間Sのパルス性成分符号のビット数とし(ステップ3−1)、利得量子化部418が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第3の所定値より大きい値を当該サブ区間Sのパルス性成分符号のビット数とする(ステップ3−2)。なお、ステップ3−1またはステップ3−2のみが実行されてもよい。また、利得量子化部418が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値に等しい場合には、第3の所定値を当該サブ区間Sのパルス性成分符号のビット数としてもよい。
また、調整符号化部630が含む利得量子化部418は、ビット数管理部620が決定したビット数に従い、時間または周波数の区間内の少なくとも1つのサブ区間Sについて、利得量子化部518が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間Sの係数wの値とし(ステップ3−3)、利得量子化部418が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第2の所定値より大きな値を当該サブ区間Sの係数wの値とする(ステップ3−4)。なお、ステップ3−3またはステップ3−4のみが実行されてもよい。また、利得量子化部418が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値に等しい場合には、第2の所定値を当該サブ区間Sの係数wの値としてもよい。また、サブ区間Sとサブ区間Sとは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
符号化部612は、このように得られた波形符号E,…,EΘおよび利得符号に対応するビットストリームを出力する。
なお、図9に例示する符号化装置61は、図1に例示した第一実施形態の変形例の符号化装置11’、および第三実施形態の符号化装置31を包含するものである。
具体的には、図9の符号化装置61であって、Θ=2であり、かつ、波形情報符号帳611−1がQ種類の固定符号帳113−qであり、波形情報符号帳611−2が適応符号帳112であり、利得量子化部418が利得量子化部118’であり、調整符号化部630が利得量子化部418と探索部515とからなり、探索部515が探索部115であり、ビット数管理部620がビット数管理部120である構成が第一実施形態の変形例の符号化装置11’である。この場合は、利得量子化部418における量子化済利得の候補αは利得量子化部118’における量子化済固定符号帳利得の候補βであり、利得量子化部418における量子化済利得の候補αは利得量子化部118’における量子化済ピッチ利得の候補αであり、波形情報符号Eは第一実施形態の変形例のコードインデックスであり、波形情報符号Eは第一実施形態の変形例のピッチ符号であり、入力信号Xは第一実施形態の変形例の入力音響信号である。
また、図9の符号化装置61であって、Θ=2であり、かつ、波形情報符号帳611−1がQ種類の固定符号帳113−qであり、波形情報符号帳611−2が適応符号帳112であり、利得量子化部418が利得量子化部218であり、調整符号化部630が利得量子化部418と探索部515とからなり、探索部515が探索部115であり、ビット数管理部620がビット数管理部320である構成が第三実施形態の符号化装置31である。この場合は、利得量子化部418における量子化済利得の候補αは利得量子化部218における量子化済固定符号帳利得の候補βであり、利得量子化部418における量子化済利得の候補αは利得量子化部218における量子化済ピッチ利得の候補αであり、波形情報符号Eは第三実施形態のコードインデックスであり、波形情報符号Eは第三実施形態のピッチ符号であり、入力信号Xは第三実施形態の入力音響信号である。
なお、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例は、非一時的な(non-transitory)記録媒体である。このような記録媒体の例は、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等である。このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録装置に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、各実施形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェアで実現されてもよい。
11,11’,21,31,31’,41 符号化装置
12,12’,22,32,32’ 復号装置

Claims (38)

  1. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化部と調整符号化部と、を有し、
    上記利得量子化部は、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理部を更に有し、
    上記調整符号化部は、
    固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索部を有し、
    上記探索部は、更に、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第3の所定値より小さい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、上記第3の所定値より大きい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化装置。
  2. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化部と調整符号化部と、を有し、
    上記利得量子化部は、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理部を更に有し、
    上記調整符号化部は、
    固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索部を有し、
    上記探索部は、更に、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第3の所定値より小さい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、上記第3の所定値より大きい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化装置。
  3. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化部と調整符号化部と、を有し、
    上記利得量子化部は、
    第1から第Γ(Γは2以上の整数)の量子化済利得の候補またはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された可変長符号帳を備え、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれており、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、
    第1から第ΓまでのΓ個の、第γ(γは1以上Γ以下の整数)の波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記第γの量子化済利得の候補を乗算して得られる第γの波形サンプル列、を対応するサンプル毎に加算して得られる合計波形サンプル列と、入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記合計波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理部を更に有し、
    上記調整符号化部は、
    固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索部を有し、
    上記探索部は、更に、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第3の所定値より小さい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、上記第3の所定値より大きい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化装置。
  4. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化部と調整符号化部と、を有し、
    上記利得量子化部は、
    第1から第Γ(Γは2以上の整数)の量子化済利得の候補またはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された可変長符号帳を備え、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれており、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、
    第1から第ΓまでのΓ個の、第γ(γは1以上Γ以下の整数)の波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記第γの量子化済利得の候補を乗算して得られる第γの波形サンプル列、を対応するサンプル毎に加算して得られる合計波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記合計波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理部を更に有し、
    上記調整符号化部は、
    固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索部を有し、
    上記探索部は、更に、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第3の所定値より小さい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、上記第3の所定値より大きい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化装置。
  5. 上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理部を更に有し、
    上記調整符号化部は、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る第2利得量子化部を更に有し、
    上記第2利得量子化部は、更に
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間Sについて、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間Sの係数wの値とする処理と、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を当該サブ区間Sの係数wの値とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う請求項1から4の何れかに記載の符号化装置。
  6. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化部と調整符号化部と、を有し、
    上記利得量子化部は、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D 、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理部を更に有し、
    上記調整符号化部は、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る第2利得量子化部を更に有し、
    上記第2利得量子化部は、更に
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化装置。
  7. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化部と調整符号化部と、を有し、
    上記利得量子化部は、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理部を更に有し、
    上記調整符号化部は、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る第2利得量子化部を更に有し、
    上記第2利得量子化部は、更に
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化装置。
  8. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化部と調整符号化部と、を有し、
    上記利得量子化部は、
    第1から第Γ(Γは2以上の整数)の量子化済利得の候補またはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された可変長符号帳を備え、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれており、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、
    第1から第ΓまでのΓ個の、第γ(γは1以上Γ以下の整数)の波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記第γの量子化済利得の候補を乗算して得られる第γの波形サンプル列、を対応するサンプル毎に加算して得られる合計波形サンプル列と、入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記合計波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D 、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理部を更に有し、
    上記調整符号化部は、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る第2利得量子化部を更に有し、
    上記第2利得量子化部は、更に
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化装置。
  9. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化部と調整符号化部と、を有し、
    上記利得量子化部は、
    第1から第Γ(Γは2以上の整数)の量子化済利得の候補またはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された可変長符号帳を備え、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれており、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、
    第1から第ΓまでのΓ個の、第γ(γは1以上Γ以下の整数)の波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記第γの量子化済利得の候補を乗算して得られる第γの波形サンプル列、を対応するサンプル毎に加算して得られる合計波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記合計波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理部を更に有し、
    上記調整符号化部は、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る第2利得量子化部を更に有し、
    上記第2利得量子化部は、更に
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    上記利得量子化部が当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化装置。
  10. 上記波形情報符号に対応するサンプル列は、上記波形情報符号を復号することにより得られるサンプル列を、合成フィルタに通して得られたものである、
    請求項1から9の何れかに記載の符号化装置。
  11. 入力音響信号を符号化してフレームごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記フレームごと、または、上記フレームを構成する複数のサブフレームごとに、上記入力音響信号に対応する線形予測係数またはこれと互換な係数を特定する符号である線形予測情報を得る線形予測部と、
    上記サブフレームごとに、上記入力音響信号に対応するピッチ周期を特定する周期性成分符号を得るピッチ分析部と、
    上記サブフレームごとに、固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力音響信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索部と、
    上記サブフレームごとに、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得とに対応する利得符号を得る利得量子化部と、
    上記サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済固定符号帳利得を乗算して得られるサンプル列と、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号のサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済ピッチ利得を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプルごとに加算した励振信号を格納する適応符号帳と、
    を少なくとも備えており、
    上記利得量子化部は、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳と、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と均一長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の均一長符号帳インデックスは全て同じビット数である、均一長符号帳を備え、
    フレーム内の最後のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDと、可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる係数と、を加算または乗算して得られる指標値Dが最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得て、
    フレーム内の最後のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチに対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDが最も小さくなる均一長符号帳インデックスを、利得符号として得るものであり、
    上記符号化装置は、
    フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレームについては、
    上記利得量子化部が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第3の所定値より大きな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    上記利得量子化部が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が上記第1の所定値より大きい場合には、上記第3の所定値より小さな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレームについては、
    上記所定ビット数から、フレームごと、または、当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の先頭のサブフレームから当該直前のサブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、最後のサブフレームについて得られる符号のうちパルス性成分符号と利得符号以外の符号の合計ビット数と、上記均一長符号帳インデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、最後のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定する
    ビット数管理部を更に有し、
    上記探索部は、
    フレーム内の最初のサブフレームについては、ビット数が上記第3の所定値であるパルス性成分符号を得て、
    フレーム内の最初のサブフレーム以外のサブフレームについては、ビット数が上記ビット数管理部で決定されたビット数であるパルス性成分符号を得るものである、
    符号化装置。
  12. 上記指標値Dは、bを上記可変長符号帳インデックスのビット数とし、γを予め定めた正の定数としたD=D{1+γb}により求まる値である、請求項11記載の符号化装置。
  13. 上記指標値Dは、bを上記可変長符号帳インデックスのビット数とし、Nを上記サブフレームの入力音響信号のサンプルの個数としたD=D{1+(2log2)b/N}により求まる値である、請求項11記載の符号化装置。
  14. 上記指標値Dは、bを上記可変長符号帳インデックスのビット数とし、Bを上記可変長符号帳に格納された全ての量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値との組を均一長符号化するために必要な符号のビット数とし、Nを上記サブフレームの入力音響信号のサンプルの個数としたD=D{1+(2log2)(b−B)/N}により求まる値である、請求項11記載の符号化装置。
  15. 入力音響信号を符号化してフレームごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記フレームごと、または、上記フレームを構成する複数のサブフレームごとに、上記入力音響信号に対応する線形予測係数またはこれと互換な係数を特定する符号である線形予測情報を得る線形予測部と、
    上記サブフレームごとに、上記入力音響信号に対応するピッチ周期を特定する周期性成分符号を得るピッチ分析部と、
    上記サブフレームごとに、固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力音響信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索部と、
    上記サブフレームごとに、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得とに対応する利得符号を得る利得量子化部と、
    上記サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済固定符号帳利得を乗算して得られるサンプル列と、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号のサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済ピッチ利得を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプルごとに加算した励振信号を格納する適応符号帳と、
    を少なくとも備えており、
    上記利得量子化部は、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳と、
    R個(Rは2以上の整数)の、量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と第r均一長符号帳インデックス(rは1以上のR以下の整数)との組が複数個格納され、上記複数個の第r均一長符号帳インデックスが全て同じビット数である、均一長符号帳と、を備え、
    上記R個の均一長符号帳に格納された第1均一長符号帳インデックスから第R均一長符号帳インデックスのビット数は均一長符号帳ごとに異なり、
    フレーム内の最後のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDと、可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得て、
    フレーム内の最後のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDが最も小さくなる第r均一長符号帳インデックスの何れかを、最後のサブフレームの利得符号のビット数として決定されたビット数の第r均一長符号帳インデックスが格納された均一長符号帳の中から選択して、利得符号として得るものであり、
    上記符号化装置は、
    フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレームについては、
    上記利得量子化部が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、
    上記利得量子化部が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が上記第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、
    フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレームについては、
    上記所定ビット数から、フレームごと、または、当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の先頭のサブフレームから当該直前のサブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、最後のサブフレームについて得られる符号のうち利得符号以外の符号の合計ビット数と、を減算して得られるビット数を、最後のサブフレームの利得符号のビット数として決定する
    ビット数管理部を更に有する符号化装置。
  16. 入力音響信号を符号化してフレームごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記フレームごと、または、上記フレームを構成する複数のサブフレームごとに、上記入力音響信号に対応する線形予測係数またはこれと互換な係数を特定する符号である線形予測情報を得る線形予測部と、
    上記サブフレームごとに、上記入力音響信号に対応するピッチ周期を特定する周期性成分符号を得るピッチ分析部と、
    上記サブフレームごとに、固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力音響信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索部と、
    上記サブフレームごとに、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得とに対応する利得符号を得る利得量子化部と、
    上記サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済固定符号帳利得を乗算して得られるサンプル列と、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号のサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済ピッチ利得を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプルごとに加算した励振信号を格納する適応符号帳と、
    を少なくとも備えており、
    上記利得量子化部は、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳と、
    R個(Rは2以上の整数)の、量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と第r均一長符号帳インデックス(rは1以上R以下の整数)との組が複数個格納され、上記複数個の第r均一長符号帳インデックスが全て同じビット数である、均一長符号帳と、
    を備え、
    上記R個の均一長符号帳に格納された第1均一長符号帳インデックスから第R均一長符号帳インデックスのビット数は均一長符号帳ごとに異なり、
    フレーム内の最後のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDと、可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得て、
    フレーム内の最後のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDが最も小さくなる第r均一長符号帳インデックスの何れかを、最後のサブフレームの利得符号のビット数として決定されたビット数の第r均一長符号帳インデックスが格納された均一長符号帳の中から選択して、利得符号として得る
    ものであり、
    上記符号化装置は、
    フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレームについては、
    上記利得量子化部が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、第3の所定値より大きな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    上記利得量子化部が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が上記第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、上記第3の所定値より小さな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレームについては、
    最後のサブフレームの利得符号のビット数と最後のサブフレームのパルス性成分符号のビット数との合計が、上記所定ビット数から、フレームごと、または、当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の先頭のサブフレームから当該直前のサブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、最後のサブフレームについて得られる符号のうちパルス性成分符号と利得符号以外の符号の合計ビット数と、を減算して得られるビット数となるように、最後のサブフレームの利得符号のビット数と最後のサブフレームのパルス性成分符号のビット数とを決定する
    ビット数管理部を更に有し、
    上記探索部は、
    フレーム内の最初のサブフレームについては、
    ビット数が上記第3の所定値であるパルス性成分符号を得て、
    フレーム内の最初のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    ビット数が上記ビット数管理部で決定されたビット数であるパルス性成分符号を得るものである符号化装置。
  17. 上記利得量子化部には、可変長符号帳が複数個備えられており、
    上記利得量子化部は、wの値ごとに予め定められた可変長符号帳を用いて利得符号を得る、請求項15または16記載の符号化装置。
  18. 入力音響信号を符号化してフレームごとに所定ビット数の符号を得る符号化装置であって、
    上記フレームごと、または、上記フレームを構成する複数のサブフレームごとに、上記入力音響信号に対応する線形予測係数またはこれと互換な係数を特定する符号である線形予測情報を得る線形予測部と、
    上記サブフレームごとに、上記入力音響信号に対応するピッチ周期を特定する周期性成分符号を得るピッチ分析部と、
    上記サブフレームごとに、固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力音響信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索部と、
    上記サブフレームごとに、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得とに対応する利得符号を得る利得量子化部と、
    上記サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済固定符号帳利得を乗算して得られるサンプル列と、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号のサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済ピッチ利得を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプルごとに加算した励振信号を格納する適応符号帳と、
    を少なくとも備えており、
    上記利得量子化部は、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳と、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と均一長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の均一長符号帳インデックスは全て同じビット数である、均一長符号帳と、を備え、
    フレーム内の最後のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDと、可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得て、
    フレーム内の最後のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDが最も小さくなる均一長符号帳インデックスを、利得符号として得る
    ものであり、
    上記符号化装置は、
    フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレームについては、
    上記利得量子化部が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、第3の所定値より大きな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    上記利得量子化部が得た当該サブフレームの利得符号のビット数が上記第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、上記第3の所定値より小さな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレームについては、
    上記所定ビット数から、フレームごと、または、当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の先頭のサブフレームから当該直前のサブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、最後のサブフレームについて得られる符号のうちパルス性成分符号と利得符号以外の符号の合計ビット数と、上記均一長符号帳インデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、最後のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定する
    ビット数管理部を更に有し、
    上記探索部は、
    フレーム内の最初のサブフレームについては、
    ビット数が上記第3の所定値であるパルス性成分符号を得て、
    フレーム内の最初のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    ビット数が上記ビット数管理部で決定されたビット数であるパルス性成分符号を得るものである、符号化装置。
  19. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化ステップと調整符号化ステップと、を有し、
    上記利得量子化ステップは、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を用い、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理ステップを更に有し、
    上記調整符号化ステップは、
    固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索ステップを有し、
    上記探索ステップは、更に、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第3の所定値より小さい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、上記第3の所定値より大きい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化方法。
  20. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化ステップと調整符号化ステップと、を有し、
    上記利得量子化ステップは、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を用い、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理ステップを更に有し、
    上記調整符号化ステップは、
    固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索ステップを有し、
    上記探索ステップは、更に、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第3の所定値より小さい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、上記第3の所定値より大きい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化方法。
  21. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化ステップと調整符号化ステップと、を有し、
    上記利得量子化ステップは、
    第1から第Γ(Γは2以上の整数)の量子化済利得の候補またはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された可変長符号帳を用い、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれており、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、
    第1から第ΓまでのΓ個の、第γ(γは1以上Γ以下の整数)の波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記第γの量子化済利得の候補を乗算して得られる第γの波形サンプル列、を対応するサンプル毎に加算して得られる合計波形サンプル列と、入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記合計波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理ステップを更に有し、
    上記調整符号化ステップは、
    固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索ステップを有し、
    上記探索ステップは、更に、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第3の所定値より小さい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、上記第3の所定値より大きい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化方法。
  22. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化ステップと調整符号化ステップと、を有し、
    上記利得量子化ステップは、
    第1から第Γ(Γは2以上の整数)の量子化済利得の候補またはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された可変長符号帳を用い、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれており、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、
    第1から第ΓまでのΓ個の、第γ(γは1以上Γ以下の整数)の波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記第γの量子化済利得の候補を乗算して得られる第γの波形サンプル列、を対応するサンプル毎に加算して得られる合計波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記合計波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理ステップを更に有し、
    上記調整符号化ステップは、
    固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索ステップを有し、
    上記探索ステップは、更に、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第3の所定値より小さい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、上記第3の所定値より大きい値を当該サブ区間S のパルス性成分符号のビット数とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化方法。
  23. 上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理ステップを更に有し、
    上記調整符号化ステップは、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る第2利得量子化ステップを更に有し、
    上記第2利得量子化ステップは、更に
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間Sについて、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間Sの係数wの値とする処理と、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第2の所定値より大きな値を当該サブ区間Sの係数wの値とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う請求項19から22の何れかに記載の符号化方法。
  24. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化ステップと調整符号化ステップと、を有し、
    上記利得量子化ステップは、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を用い、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D 、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理ステップを更に有し、
    上記調整符号化ステップは、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る第2利得量子化ステップを更に有し、
    上記第2利得量子化ステップは、更に
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第2の所定値より大きな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化方法。
  25. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化ステップと調整符号化ステップと、を有し、
    上記利得量子化ステップは、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を用い、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理ステップを更に有し、
    上記調整符号化ステップは、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る第2利得量子化ステップを更に有し、
    上記第2利得量子化ステップは、更に
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第2の所定値より大きな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化方法。
  26. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化ステップと調整符号化ステップと、を有し、
    上記利得量子化ステップは、
    第1から第Γ(Γは2以上の整数)の量子化済利得の候補またはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された可変長符号帳を用い、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれており、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、
    第1から第ΓまでのΓ個の、第γ(γは1以上Γ以下の整数)の波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記第γの量子化済利得の候補を乗算して得られる第γの波形サンプル列、を対応するサンプル毎に加算して得られる合計波形サンプル列と、入力信号と、の歪みDが大きいほど大きくなり、かつ、上記合計波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる指標値D 、が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理ステップを更に有し、
    上記調整符号化ステップは、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る第2利得量子化ステップを更に有し、
    上記第2利得量子化ステップは、更に
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第2の所定値より大きな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化方法。
  27. 入力信号を符号化して時間または周波数の区間ごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記時間または周波数の区間は複数のサブ区間により構成されており、
    利得量子化ステップと調整符号化ステップと、を有し、
    上記利得量子化ステップは、
    第1から第Γ(Γは2以上の整数)の量子化済利得の候補またはその関数値の組と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納された可変長符号帳を用い、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれており、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、
    第1から第ΓまでのΓ個の、第γ(γは1以上Γ以下の整数)の波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記第γの量子化済利得の候補を乗算して得られる第γの波形サンプル列、を対応するサンプル毎に加算して得られる合計波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記合計波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得、
    上記時間または周波数の区間内の各サブ区間で生成される符号のビット数を管理するビット数管理ステップを更に有し、
    上記調整符号化ステップは、
    量子化済利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳を含み、
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間については、
    サブ区間ごとに、波形情報符号に対応するサンプル列の各サンプルに上記量子化済利得の候補を乗算して得られる波形サンプル列と、上記入力信号と、の歪みDと、上記波形サンプル列を得るための上記量子化済利得の候補に対応する可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D =D(1+wb)が最も小さくなる上記可変長符号帳インデックスを、利得符号として得る第2利得量子化ステップを更に有し、
    上記第2利得量子化ステップは、更に
    上記時間または周波数の区間内の最後のサブ区間以外の少なくとも1つのサブ区間S について、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    上記利得量子化ステップが当該サブ区間S 以外で得た利得符号のビット数が第1の所定値より大きい場合には、第2の所定値より大きな値を当該サブ区間S の係数wの値とする処理と、
    の少なくとも何れかの処理を行う、符号化方法。
  28. 上記波形情報符号に対応するサンプル列は、上記波形情報符号を復号することにより得られるサンプル列を、合成フィルタに通して得られたものである、
    請求項19か27の何れかに記載の符号化方法。
  29. 入力音響信号を符号化してフレームごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記フレームごと、または、上記フレームを構成する複数のサブフレームごとに、上記入力音響信号に対応する線形予測係数またはこれと互換な係数を特定する符号である線形予測情報を得る線形予測ステップと、
    上記サブフレームごとに、上記入力音響信号に対応するピッチ周期を特定する周期性成分符号を得るピッチ分析ステップと、
    上記サブフレームごとに、固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力音響信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索ステップと、
    上記サブフレームごとに、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得とに対応する利得符号を得る利得量子化ステップと、
    上記サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済固定符号帳利得を乗算して得られるサンプル列と、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号のサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済ピッチ利得を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプルごとに加算した励振信号を適応符号帳に格納する適応符号帳格納ステップと、
    を少なくとも備えており、
    上記利得量子化ステップは、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳と、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と均一長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の均一長符号帳インデックスは全て同じビット数である、均一長符号帳を用い、
    フレーム内の最後のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDと、可変長符号帳インデックスのビット数が大きいほど大きくなる係数と、を加算または乗算して得られる指標値Dが最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得て、
    フレーム内の最後のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチに対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDが最も小さくなる均一長符号帳インデックスを、利得符号として得るものであり、
    上記符号化方法は、
    フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレームについては、
    上記利得量子化ステップが得た当該サブフレームの利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第3の所定値より大きな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    上記利得量子化ステップが得た当該サブフレームの利得符号のビット数が上記第1の所定値より大きい場合には、上記第3の所定値より小さな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレームについては、
    上記所定ビット数から、フレームごと、または、当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の先頭のサブフレームから当該直前のサブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、最後のサブフレームについて得られる符号のうちパルス性成分符号と利得符号以外の符号の合計ビット数と、上記均一長符号帳インデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、最後のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定する
    ビット数管理ステップを更に有し、
    上記探索ステップは、
    フレーム内の最初のサブフレームについては、ビット数が上記第3の所定値であるパルス性成分符号を得て、
    フレーム内の最初のサブフレーム以外のサブフレームについては、ビット数が上記ビット数管理ステップで決定されたビット数であるパルス性成分符号を得るものである、
    符号化方法。
  30. 上記指標値Dは、bを上記可変長符号帳インデックスのビット数とし、γを予め定めた正の定数としたD=D{1+γb}により求まる値である、請求項29記載の符号化方法。
  31. 上記指標値Dは、bを上記可変長符号帳インデックスのビット数とし、Nを上記サブフレームの入力音響信号のサンプルの個数としたD=D{1+(2log2)b/N}により求まる値である、請求項29記載の符号化方法。
  32. 上記指標値Dは、bを上記可変長符号帳インデックスのビット数とし、Bを上記可変長符号帳に格納された全ての量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値との組を均一長符号化するために必要な符号のビット数とし、Nを上記サブフレームの入力音響信号のサンプルの個数としたD=D{1+(2log2)(b−B)/N}により求まる値である、請求項29記載の符号化方法。
  33. 入力音響信号を符号化してフレームごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記フレームごと、または、上記フレームを構成する複数のサブフレームごとに、上記入力音響信号に対応する線形予測係数またはこれと互換な係数を特定する符号である線形予測情報を得る線形予測ステップと、
    上記サブフレームごとに、上記入力音響信号に対応するピッチ周期を特定する周期性成分符号を得るピッチ分析ステップと、
    上記サブフレームごとに、固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力音響信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索ステップと、
    上記サブフレームごとに、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得とに対応する利得符号を得る利得量子化ステップと、
    上記サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済固定符号帳利得を乗算して得られるサンプル列と、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号のサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済ピッチ利得を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプルごとに加算した励振信号を適応符号帳に格納する適応符号帳格納ステップと、
    を少なくとも備えており、
    上記利得量子化ステップは、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳と、
    R個(Rは2以上の整数)の、量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と第r均一長符号帳インデックス(rは1以上のR以下の整数)との組が複数個格納され、上記複数個の第r均一長符号帳インデックスが全て同じビット数である、均一長符号帳と、を用い、
    上記R個の均一長符号帳に格納された第1均一長符号帳インデックスから第R均一長符号帳インデックスのビット数は均一長符号帳ごとに異なり、
    フレーム内の最後のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDと、可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得て、
    フレーム内の最後のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDが最も小さくなる第r均一長符号帳インデックスの何れかを、最後のサブフレームの利得符号のビット数として決定されたビット数の第r均一長符号帳インデックスが格納された均一長符号帳の中から選択して、利得符号として得るものであり、
    上記符号化方法は、
    フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレームについては、
    上記利得量子化ステップが得た当該サブフレームの利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、
    上記利得量子化ステップが得た当該サブフレームの利得符号のビット数が上記第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、
    フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレームについては、
    上記所定ビット数から、フレームごと、または、当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の先頭のサブフレームから当該直前のサブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、最後のサブフレームについて得られる符号のうち利得符号以外の符号の合計ビット数と、を減算して得られるビット数を、最後のサブフレームの利得符号のビット数として決定する
    ビット数管理ステップを更に有する、符号化方法。
  34. 入力音響信号を符号化してフレームごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記フレームごと、または、上記フレームを構成する複数のサブフレームごとに、上記入力音響信号に対応する線形予測係数またはこれと互換な係数を特定する符号である線形予測情報を得る線形予測ステップと、
    上記サブフレームごとに、上記入力音響信号に対応するピッチ周期を特定する周期性成分符号を得るピッチ分析ステップと、
    上記サブフレームごとに、固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力音響信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索ステップと、
    上記サブフレームごとに、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得とに対応する利得符号を得る利得量子化ステップと、
    上記サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済固定符号帳利得を乗算して得られるサンプル列と、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号のサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済ピッチ利得を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプルごとに加算した励振信号を適応符号帳に格納する適応符号帳格納ステップと、
    を少なくとも備えており、
    上記利得量子化ステップは、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳と、
    R個(Rは2以上の整数)の、量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と第r均一長符号帳インデックス(rは1以上R以下の整数)との組が複数個格納され、上記複数個の第r均一長符号帳インデックスが全て同じビット数である、均一長符号帳と、を用い、
    上記R個の均一長符号帳に格納された第1均一長符号帳インデックスから第R均一長符号帳インデックスのビット数は均一長符号帳ごとに異なり、
    フレーム内の最後のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDと、可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得て、
    フレーム内の最後のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDが最も小さくなる第r均一長符号帳インデックスの何れかを、最後のサブフレームの利得符号のビット数として決定されたビット数の第r均一長符号帳インデックスが格納された均一長符号帳の中から選択して、利得符号として得る
    ものであり、
    上記符号化方法は、
    フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレームについては、
    上記利得量子化ステップが得た当該サブフレームの利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、第3の所定値より大きな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    上記利得量子化ステップが得た当該サブフレームの利得符号のビット数が上記第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、上記第3の所定値より小さな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレームについては、
    最後のサブフレームの利得符号のビット数と最後のサブフレームのパルス性成分符号のビット数との合計が、上記所定ビット数から、フレームごと、または、当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の先頭のサブフレームから当該直前のサブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、最後のサブフレームについて得られる符号のうちパルス性成分符号と利得符号以外の符号の合計ビット数と、を減算して得られるビット数となるように、最後のサブフレームの利得符号のビット数と最後のサブフレームのパルス性成分符号のビット数とを決定する
    ビット数管理ステップを更に有し、
    上記探索ステップは、
    フレーム内の最初のサブフレームについては、
    ビット数が上記第3の所定値であるパルス性成分符号を得て、
    フレーム内の最初のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    ビット数が上記ビット数管理ステップで決定されたビット数であるパルス性成分符号を得るものである、
    符号化方法。
  35. 可変長符号帳が複数個備えられており、
    上記利得量子化ステップは、wの値ごとに予め定められた可変長符号帳を用いて利得符号を得る、請求項33または34記載の符号化方法。
  36. 入力音響信号を符号化してフレームごとに所定ビット数の符号を得る符号化方法であって、
    上記フレームごと、または、上記フレームを構成する複数のサブフレームごとに、上記入力音響信号に対応する線形予測係数またはこれと互換な係数を特定する符号である線形予測情報を得る線形予測ステップと、
    上記サブフレームごとに、上記入力音響信号に対応するピッチ周期を特定する周期性成分符号を得るピッチ分析ステップと、
    上記サブフレームごとに、固定符号帳から得られる複数のサンプル列のうち上記入力音響信号に対応するサンプル列を特定する符号であるパルス性成分符号を得る探索ステップと、
    上記サブフレームごとに、量子化済固定符号帳利得と量子化済ピッチ利得とに対応する利得符号を得る利得量子化ステップと、
    上記サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済固定符号帳利得を乗算して得られるサンプル列と、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号のサンプル列のそれぞれのサンプルに上記量子化済ピッチ利得を乗算して得られるサンプル列と、を対応するサンプルごとに加算した励振信号を適応符号帳に格納する適応符号帳格納ステップと、
    を少なくとも備えており、
    上記利得量子化ステップは、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と可変長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の可変長符号帳インデックスにはビット数が異なるものが含まれる、可変長符号帳と、
    量子化済固定符号帳利得の候補またはその関数値と量子化済ピッチ利得の候補またはその関数値と均一長符号帳インデックスとの組が複数個格納され、上記複数個の均一長符号帳インデックスは全て同じビット数である、均一長符号帳と、を用い、
    フレーム内の最後のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDと、可変長符号帳インデックスのビット数bと、係数wと、により求まる指標値D=D(1+wb)が最も小さくなる可変長符号帳インデックスを、利得符号として得て、
    フレーム内の最後のサブフレームについては、
    サブフレームごとに、上記パルス性成分符号に対応する固定符号帳からのサンプル列を上記線形予測係数またはこれと互換な係数による合成フィルタに通して得られるサンプル列Zのそれぞれのサンプルに量子化済固定符号帳利得の候補βを乗算して得られるサンプル列βZと、上記ピッチ周期に対応するサンプル数だけ過去の励振信号を上記合成フィルタに通して得られる信号のサンプル列Yのそれぞれのサンプルに量子化済ピッチ利得の候補αを乗算して得られるサンプル列αYと、を対応するサンプルごとに加算して得られる合成信号サンプル列αY+βZと入力音響信号Xとの歪みDが最も小さくなる均一長符号帳インデックスを、利得符号として得るものであり、
    上記符号化方法は、
    フレーム内の最後のサブフレームと最後のサブフレームの直前のサブフレームを除くサブフレームについては、
    上記利得量子化ステップが得た当該サブフレームの利得符号のビット数が第1の所定値より小さい場合には、第2の所定値より小さな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、第3の所定値より大きな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    上記利得量子化ステップが得た当該サブフレームの利得符号のビット数が上記第1の所定値より大きい場合には、上記第2の所定値より大きな値を次のサブフレームの係数wの値として決定し、上記第3の所定値より小さな値を次のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定し、
    フレーム内の最後のサブフレームの直前のサブフレームについては、
    上記所定ビット数から、フレームごと、または、当該フレームを構成する複数のサブフレームごとに得られた符号の合計ビット数と、当該フレーム内の先頭のサブフレームから当該直前のサブフレームまでの各サブフレームについて得られた符号の合計ビット数と、最後のサブフレームについて得られる符号のうちパルス性成分符号と利得符号以外の符号の合計ビット数と、上記均一長符号帳インデックスのビット数と、を減算して得られるビット数を、最後のサブフレームのパルス性成分符号のビット数として決定する
    ビット数管理ステップを更に有し、
    上記探索ステップは、
    フレーム内の最初のサブフレームについては、
    ビット数が上記第3の所定値であるパルス性成分符号を得て、
    フレーム内の最初のサブフレーム以外のサブフレームについては、
    ビット数が上記ビット数管理ステップで決定されたビット数であるパルス性成分符号を得るものである、
    符号化方法。
  37. 請求項1から18のいずれかに記載された符号化装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  38. 請求項1から18のいずれかに記載された符号化装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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