JP5395631B2 - ギヤポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、ギヤポンプに関し、さらに詳しくは、低粘度流体を必要十分な吐出圧力及び吐出量を確保して圧送することができるギヤポンプに関する。
従来のギヤポンプとして、ケーシングと、このケーシングに形成されたギヤ室に設けられ相互に噛み合う一対のギヤと、を備えるものが一般に知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、ケーシングに、ギヤ室に流体をギヤ軸方向と略直交する方向から吸込ませる吸込用通路を形成し、この吸込用通路を介してギヤ室内に吸込まれる流体を一対のギヤによりギヤ軸方向と略直交する方向に送り出すようにしたギヤポンプが開示されている。
特開2001−140770号公報
近年、環境対策等のために船舶用ボイラの燃料として低粘度オイル(例えば、マリンガスオイル等)を使用することが提案されている。しかしながら、上記従来のギヤポンプを用いて低粘度オイルをボイラに圧送しても、必要十分なオイルの吐出圧力及び吐出量を確保できなかった。これは、上記従来のギヤポンプでは、ギヤ室内に吸込まれる流体をギヤ軸方向と略直交する方向に送り出すようにしているので、ギヤ室内の圧力損失が比較的大きくなるためであると考えられる。なお、スクリュウポンプを用いて低粘度オイルをボイラに圧送することも考えられるが、低粘度オイル中に含まれるスラリー成分によりスクリュウがロックしてしまう恐れがある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、低粘度流体を必要十分な吐出圧力及び吐出量を確保して圧送することができるギヤポンプを提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.ケーシングと、該ケーシングに形成されたギヤ室に設けられ相互に噛み合う一対のギヤと、を備えるギヤポンプであって、
前記ケーシングには、前記ギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なる吸込用通路が設けられており、前記一対のギヤにより前記ギヤ室内の流体をギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって送り出すようにし、
前記ケーシングは、ケーシング本体と、該ケーシング本体に形成された貫通穴に設けられて前記ギヤ室を形成し且つ前記一対のギヤのギヤ軸を軸支する左右のサイドプレートと、を有しており、
前記左右のサイドプレートのうちの一方のサイドプレートには、該サイドプレートの外周側に開口して前記吸込用通路を構成する切欠部が形成されていることを特徴とするギヤポンプ。
2.前記ケーシングには、複数の前記一対のギヤのそれぞれが設けられる複数の前記ギヤ室が形成されており、
前記ケーシングには、前記複数のギヤ室のうちの最上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なる前記吸込用通路と、前記複数のギヤ室の隣り合うギヤ室のうちの上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側と下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側とを連絡する連絡用通路と、前記複数のギヤ室のうちの最下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なる吐出用通路と、が設けられている上記1.記載のギヤポンプ。
3.前記一方のサイドプレートの前記切欠部の内周側には、前記一対のギヤのギヤ軸の外周面に圧接するオイルシールが設けられている上記1.又は2.に記載のギヤポンプ。
4.船舶用ボイラにオイルを圧送するために用いられる上記1.乃至3.のいずれか一項に記載のギヤポンプ。
本発明のギヤポンプによると、吸込用通路を介してギヤ室のギヤ軸方向の一端側に流体が吸込まれ、一対のギヤによりギヤ室内の流体がギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって送り出される。これにより、ギヤ室内での流体の圧力損失を抑制でき、低粘度流体を必要十分な吐出圧力及び吐出量を確保して圧送することができる。また、ギヤポンプでは、通常、一対のギヤが適当な遊びを介して噛み合わせられているので、スラリー成分によるギヤのロックを防止できる。
また、前記ケーシングが、ケーシング本体と、左右のサイドプレートと、を有しており、前記左右のサイドプレートのうちの一方のサイドプレートに切欠部が形成されているので、切欠部を介してギヤ室に流体がギヤ軸方向から吸込まれるため、一対のギヤによりギヤ室の流体をギヤ軸方向の一端側から他端側に向かってさらに円滑に送り出すことができる。
また、前記ケーシングに複数の前記ギヤ室が形成されており、前記ケーシングに、前記吸込用通路と、連絡用通路と、吐出用通路と、が設けられている場合は、吸込用通路を介して最上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に流体が吸込まれ、連絡用通路を介して隣り合うギヤ室のうちの上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側の流体が下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に流入され、吐出用通路を介して最下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側から流体が吐出される。そして、複数のギヤ室のそれぞれでは、一対のギヤにより流体がギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって送り出される。これにより、多段式のギヤポンプを構成でき、圧送される低粘度流体の吐出圧力及び吐出量をさらに高めることができる。
また、前記一対のギヤが片ヘリカルギヤである場合は、一対のギヤによりギヤ室の流体をギヤ軸方向の一端側から他端側に向かってさらに円滑に送り出すことができる。
また、前記一方のサイドプレートの前記切欠部の内周側にオイルシールが設けられている場合は、メカニカルシールに比べて小型なオイルシールを採用しているため、サイドプレートを利用して切欠部を容易に形成することができる。
さらに、船舶用ボイラにオイルを圧送するために用いられる場合は、船舶用ボイラに低粘度オイルを好適に圧送することができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例1に係るギヤポンプの縦断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 上記ギヤポンプのオイルの圧送作用を説明するための断面図である。 上記ギヤポンプのオイルの圧送作用を説明するための斜視図である。 実施例2に係るギヤポンプの縦断面図である。 図6のVII−VII線断面図である。 図6のVIII−VIII線断面図である。 上記ギヤポンプのオイルの圧送作用を説明するための断面図である。 上記ギヤポンプのオイルの圧送作用を説明するための斜視図である。 実施例3に係るギヤポンプの縦断面図である。 図11のXII−XII線断面図である。 図11のXIII−XIII線断面図である。 上記ギヤポンプのオイルの圧送作用を説明するための断面図である。 上記ギヤポンプのオイルの圧送作用を説明するための斜視図である。 実験例1に係るギヤポンプの吐出性能を示す表である。 実験例2に係るギヤポンプの吐出性能を示す表である。 実験例3に係るギヤポンプの吐出性能を示す表である。 比較例1に係るギヤポンプの吐出性能を示す表である。 比較例1に係るギヤポンプの縦断面図である。 図20のXXI−XXI線断面図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
1.ギヤポンプ
本実施形態1.に係るギヤポンプは、ケーシングと、このケーシングに形成されたギヤ室に設けられ相互に噛み合う一対のギヤと、を備えるギヤポンプであって、ケーシングには、ギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なる吸込用通路が設けられており、一対のギヤによりギヤ室内の流体をギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって送り出すようにしたことを特徴とする。
上記吸込用通路は、例えば、ギヤ室のギヤ軸方向の一端側において一対のギヤの噛み合い部の近傍に連なっていることができる。これにより、一対のギヤによりギヤ室のギヤ軸方向の一端側の流体を他端側に向かってさらに円滑に送り出すことができる。また、一対のギヤは、例えば、片ヘリカルギヤであることができる。
上記実施形態1.のギヤポンプの用途は、特に問わないが、船舶用ボイラにオイルを圧送するために用いられることができる。このオイルの粘度としては、例えば、3.0〜1.0cP(好ましくは6.0〜1.5cP)を挙げることができる。
上記実施形態1.のギヤポンプとしては、例えば、(1)上記ケーシングには、複数の一対のギヤのそれぞれが設けられる複数のギヤ室が形成されており、ケーシングには、複数のギヤ室のうちの最上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なる吸込用通路と、複数のギヤ室の隣り合うギヤ室のうちの上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側と下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側とを連絡する連絡用通路と、複数のギヤ室のうちの最下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なる吐出用通路と、が設けられている形態(例えば、図4及び図9等参照)、(2)上記ケーシングには1つのギヤ室が形成されており、ケーシングには、上記吸込用通路と、ギヤ室のギヤ軸方向の他端側に連なる吐出用通路と、が設けられている形態(例えば、図14等参照)等を挙げることができる。なお、上記(1)形態において、上記「最上流側」とは流体の吸込端側を意図し、また上記「最下流側」とは流体の吐出端側を意図する。
上記(1)形態では、例えば、上記吸込用通路は、最上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側において一対のギヤの噛み合い部の近傍に連なり、上記連絡用通路は、上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側において一対のギヤの噛み合い部の近傍と下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側において一対のギヤの噛み合い部の近傍とを連絡し、上記吐出用通路は、最下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側において一対のギヤの噛み合い部の近傍に連なっていることができる。また、上記(2)形態では、例えば、上記吸込用通路は、ギヤ室のギヤ軸方向の一端側においてギヤの噛み合い部の近傍に流体を吸込ませ、上記吐出用通路は、ギヤ室のギヤ軸方向の他端側においてギヤの噛み合い部の近傍から流体を吐出させることができる。これらにより、一対のギヤによりギヤ室の流体をギヤ軸方向の一端側から他端側に向かってさらに円滑に送り出すことができる。
また、上記(1)形態としては、例えば、(a)上記ケーシングには、複数の一対のギヤのそれぞれが設けられる2つの上流側及び下流側のギヤ室が形成されており、上記吸込用通路は、上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なり、上記連絡用通路は、上流側のギヤ室のギヤ軸方向の他端側と下流側のギヤ室のギヤ軸方向の他端側とを連絡し、上記吐出用通路は、下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なっている形態(例えば、図4等参照)、(b)上記ケーシングには、複数の一対のギヤのそれぞれが設けられる3つの上流側、中間側及び下流側のギヤ室が形成されており、上記吸込用通路は、上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なり、第1の上記連絡用通路は、上流側のギヤ室のギヤ軸方向の他端側と中間側のギヤ室のギヤ軸方向の他端側とを連絡し、第2の上記連絡用通路は、中間側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側と下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側とを連絡し、上記吐出用通路は、下流側のギヤ室のギヤ軸方向の他端側に連なっている形態(例えば、図9等参照)等を挙げることができる。
上記実施形態1.のギヤポンプとしては、例えば、上記ケーシングは、ケーシング本体と、このケーシング本体に形成された貫通穴に設けられてギヤ室を形成し且つ一対のギヤのギヤ軸を軸支する左右のサイドプレートと、を有しており、これら左右のサイドプレートのうちの一方のサイドプレートには、サイドプレートの外周側に開口し上記吸込用通路を構成する切欠部が形成されている形態を挙げることができる。この場合、例えば、上記一方のサイドプレートの前記切欠部の内周側には、一対のギヤのギヤ軸の外周面に圧接するオイルシールが設けられていることができる。
ここで、上記(1)形態では、例えば、上記左右のサイドプレートは、複数のギヤ室に対応して複数設けられており、最上流側のギヤ室を形成する左右のサイドプレートのうちの一方のサイドプレートには、サイドプレートの外周側に開口し上記吸込用通路を形成する切込部が形成され、他方のサイドプレートには、サイドプレートの外周側に開口し上記連絡用通路を構成する切欠部が形成され、最下流側のギヤ室を形成する左右のサイドプレートのうちの一方のサイドプレートには、サイドプレートの外周側に開口し上記連絡用通路を構成する切欠部が形成され、他方のサイドプレートには、サイドプレートの外周側に開口し上記吐出用通路を構成する切欠部が形成されていることができる。また、上記(2)形態では、例えば、上記左右のサイドプレートのうちの一方のサイドプレートには、サイドプレートの外周側に開口し上記吸込用通路を構成する切欠部が形成され、他方のサイドプレートには、サイドプレートの外周側に開口し上記吐出用通路を構成する切欠部が形成されていることができる。
以下、図面を用いて実施例1〜3により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例1〜3では、本発明に係る「ギヤポンプ」として、船舶用ボイラにオイル(例えば、粘度が約3cPのマリンガスオイル(MGO))を圧送するために用いられるギヤポンプを例示する。
<実施例1>
(1)ギヤポンプの構成
本実施例に係るギヤポンプ1(2段式ギヤポンプ1)は、図1〜図3に示すように、ケーシング2と、このケーシング2に形成された2つの上流側及び下流側のギヤ室3a,3bのそれぞれに設けられ相互に噛み合う一対のギヤ4a,4b、5a,5bと、を備えている。これら一対のギヤ4a,4b、5a,5bは、互いに外接する片ヘリカルギヤである。また、ギヤ4aのギヤ軸の一端側は、ケーシング2の側面から外方に突出され、図示しない駆動モータの駆動軸に連結されるようになっている。さらに、ギヤ4a,5bのギヤ軸の一端側は、ケーシング2の側面から外方に突出され互いに噛み合うタイミングギヤ7,7が取り付けられている。したがって、駆動モータによりギヤ4aを回転駆動させると一対のギヤ4a,4b、5a,5bが所定の回転方向に回転される(図1参照)。
上記ケーシング2は、ケーシング本体8と、このケーシング本体8に形成された上流側及び下流側の貫通穴9a,9bのそれぞれに取り付けられてギヤ室3a,3bを形成する略円筒状の左右のサイドプレート10a,10b、11a,11bと、を有している。これら左右のサイドプレート10a,10b、11a,11bの内周側には、一対のギヤ4a,4b、5a,5bのギヤ軸を軸支する軸受13が設けられている。また、これら左右のサイドプレート10a,10b、11a,11bのギヤ室3a,3bを形成する端面側には、各サイドプレート10a,10b、11a,11bの外周側に開口する切欠部14a,14b、15a,15bが形成されている(図4及び図5参照)。これらの切欠部14a,14b、15a,15bは、一対のギヤ4a,4b、5a,5bの噛み合い部17(図1及び図2参照)の近傍に配置されている。さらに、これら左右のサイドプレート10a,10b、11a,11bの切欠部14a,14b、15a,15bの内周側には一対のギヤ4a,4b、5a,5bのギヤ軸の外周面に圧接するゴム製のオイルシール18が設けられている。一対のギヤ4a,4b、5a,5bのギヤ軸の外周面には、少なくともオイルシール18が圧接する部位に硬質クロムメッキが施されている。また、左右のサイドプレート10a,10b、11a,11bの一端側には、スラスト加重を受けるスラスト軸受19を介してキャップ部材20がネジ止めされている。なお、ケーシング本体8の側面には、平板状の支持プレート21a,21bが取り付けられている。
上記ケーシング本体8には、図1及び図4に示すように、吸込用通路22、連絡用通路23及び吐出用通路24が形成されている。この吸込用通路22は、その一端側がケーシング本体8の外部に開口し、その他端側が上流側のギヤ室3aのギヤ軸方向の一端側(図4で右端側)に配置された上記切欠部14aに連なっている。また、連絡用通路23は、上流側のギヤ室3aのギヤ軸方向の一端側(図4で左端側)に配置された上記切欠部14bと、下流側のギヤ室3bのギヤ軸方向の一端側(図4で左端側)に配置された上記切欠部15aとを連絡している。さらに、吐出用通路24は、その一端側がケーシング本体8の外部に開口し、その他端側が下流側のギヤ室3bのギヤ軸方向の一端側(図4で右端側)に配置された上記切欠部15bに連なっている。
ここで、上記実施例に係る吸込用通路22及び切欠部14aによって本発明に係る「吸込用通路」が構成されている。また、上記実施例に係る連絡用通路23及び切欠部14b,15aによって本発明に係る「連絡用通路」が構成されている。さらに、上記実施例に係る吐出用通路24及び切欠部15bによって本発明に係る「吐出用通路」が構成されている。
(2)ギヤポンプの作用
次に、上記構成のギヤポンプ1の作用について説明する。先ず、駆動モータによりギヤ4aを回転駆動させると一対のギヤ4a,4b、5a,5bが所定の回転方向に回転される(図1参照)。すると、図4及び図5に示すように、吸込用通路22及び切欠部14aを介して上流側のギヤ室3aのギヤ軸方向の一端側にギヤ軸方向からオイルが吸込まれる。そして、上流側のギヤ室3aでは、一対のギヤ4a,4bによりオイルがギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって(図4で左方に向かって)送り出される。次に、連絡用通路23及び切欠部14b,15aを介して上流側のギヤ室3aのギヤ軸方向の一端側のオイルが下流側のギヤ室3bのギヤ軸方向の一端側に流入される。そして、下流側のギヤ室3bでは、一対のギヤ5a,5bによりオイルがギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって(図4で右方に向かって)送り出される。次いで、吐出用通路24及び切欠部15bを介して下流側のギヤ室3bのギヤ軸方向の一端側からオイルが吐出される。
(3)実施例の効果
本実施例のギヤポンプ1では、吸込用通路22を介してギヤ室3aのギヤ軸方向の一端側にオイルを吸込ませ、一対のギヤ4a,4bによりギヤ室3a内のオイルをギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって送り出すようにしたので、ギヤ室3a内でのオイルの圧力損失を抑制でき、低粘度オイルを必要十分な吐出圧力及び吐出量を確保して圧送することができる。特に、船舶用ボイラに低粘度オイルを好適に圧送することができる。また、ギヤポンプ1では、通常、一対のギヤ4a,4b、5a,5bが適当な遊びを介して噛み合わせられているので、スラリー成分によるギヤのロックを防止できる。
また、本実施例では、ケーシング2に、2つの上流側及び下流側のギヤ室3a,3bを形成するとともに、吸込用通路22、連絡用通路23及び吐出用通路24を設けたので、吸込用通路22を介して上流側のギヤ室3aのギヤ軸方向の一端側にオイルが吸込まれ、連絡用通路23を介して上流側のギヤ室3aのギヤ軸方向の一端側のオイルが下流側のギヤ室3bのギヤ軸方向の一端側に流入され、吐出用通路24を介して下流側のギヤ室3bのギヤ軸方向の一端側からオイルが吐出される。そして、上流側及び下流側のギヤ室3a,3bのそれぞれでは、一対のギヤ4a,4b、5a,5bによりオイルがギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって送り出される。この2段式のギヤポンプ1によると、圧送される低粘度オイルの吐出圧力及び吐出量をさらに高めることができる。
また、本実施例では、一対のギヤ4a,4b、5a,5bとして片ヘリカルギヤを採用したので、一対のギヤ4a,4b、5a,5bによりギヤ室3a,3bのオイルをギヤ軸方向の一端側から他端側に向かってさらに円滑に送り出すことができる。
また、本実施例では、ケーシング2を、ケーシング本体8及び左右のサイドプレート10a,10bを有して構成し、左右のサイドプレート10a,10bのうちの一方のサイドプレート10aに切欠部14aを形成したので、切欠部14aを介してギヤ室3aにオイルがギヤ軸方向から吸込まれる。これにより、一対のギヤ4a,4bによりギヤ室3aのオイルをギヤ軸方向の一端側から他端側に向かってさらに円滑に送り出すことができる。
さらに、本実施例では、サイドプレート10a,10b、11a,11bの切欠部14a,14b、15a,15bの内周側にオイルシール18を設けたので、メカニカルシールに比べて小型なオイルシール18を採用しており、サイドプレート10a,10b、11a,11bを利用して切欠部14a,14b、15a,15bを容易に形成することができる。
<実施例2>
次に、実施例2に係るギヤポンプについて説明する。
(1)ギヤポンプの構成
本実施例に係るギヤポンプ31(3段式ギヤポンプ31)は、図6〜図8に示すように、ケーシング32と、このケーシング32に形成された3つの上流側、中間側及び下流側のギヤ室33a,33b,33cのそれぞれに設けられ相互に噛み合う一対のギヤ34a,34b、35a,35b、36a,36bと、を備えている。これら一対のギヤ34a,34b、35a,35b、36a,36bは、互いに外接する片ヘリカルギヤである。また、ギヤ35aのギヤ軸の一端側は、ケーシング32の側面から外方に突出され、図示しない駆動モータの駆動軸に連結されるようになっている。さらに、ギヤ34b,35a,36bのギヤ軸の一端側は、ケーシング32の側面から外方に突出され互いに噛み合うタイミングギヤ37,37,37が取り付けられている。したがって、駆動モータによりギヤ35aを回転駆動させると一対のギヤ34a,34b、35a,35b、36a,36bが所定の回転方向に回転される(図6参照)。
上記ケーシング32は、ケーシング本体38と、このケーシング本体38に形成された上流側、中間側及び下流側の貫通穴39a,39b,39cのそれぞれに取り付けられてギヤ室33a,33b,33cを形成する略円筒状の左右のサイドプレート40a,40b、41a,41b、42a,42bと、を有している。これら左右のサイドプレート40a,40b、41a,41b、42a,42bの内周側には、一対のギヤ34a,34b、35a,35b、36a,36bのギヤ軸を軸支する軸受43が設けられている。また、これら左右のサイドプレート40a,40b、41a,41b、42a,42bのギヤ室39a,39b,39cを形成する端面側には、各サイドプレート40a,40b、41a,41b、42a,42bの外周側に開口する切欠部44a,44b、45a,45b、46a,46bが形成されている(図9及び図10参照)。これらの切欠部44a,44b、45a,45b、46a,46bは、一対のギヤ34a,34b、35a,35b、36a,36bの噛み合い部47(図6及び図7参照)の近傍に配置されている。さらに、これら左右のサイドプレート40a,40b、41a,41b、42a,42bの切欠部44a,44b、45a,45b、46a,46bの内周側には一対のギヤ34a,34b、35a,35b、36a,36bのギヤ軸の外周面に圧接するゴム製のオイルシール48が設けられている。一対のギヤ34a,34b、35a,35b、36a,36bのギヤ軸の外周面には、少なくともオイルシール48が圧接する部位に硬質クロムメッキが施されている。なお、ケーシング本体38の側面には、平板状の支持プレート51a,51bが取り付けられている。
上記ケーシング本体38には、図6及び図9に示すように、吸込用通路52、第1連絡用通路53a、第2連絡用通路53b及び吐出用通路54が形成されている。この吸込用通路52は、その一端側がケーシング本体38の外部に開口し、その他端側が上流側のギヤ室33aのギヤ軸方向の一端側(図9で右端側)に配置された上記切欠部44aに連なっている。また、第1連絡用通路53aは、上流側のギヤ室33aのギヤ軸方向の一端側(図9で左端側)に配置された上記切欠部44bと、中間側のギヤ室33bのギヤ軸方向の一端側(図9で左端側)に配置された上記切欠部45aとを連絡している。また、第2連絡用通路53bは、中間側のギヤ室33bのギヤ軸方向の一端側(図9で右端側)に配置された上記切欠部45bと、下流側のギヤ室33cのギヤ軸方向の一端側(図9で右端側)に配置された上記切欠部46aとを連絡している。さらに、吐出用通路54は、その一端側がケーシング本体38の外部に開口し、その他端側が下流側のギヤ室33cのギヤ軸方向の一端側(図9で左端側)に配置された上記切欠部46bに連なっている。
ここで、上記実施例に係る吸込用通路52及び切欠部44aによって本発明に係る「吸込用通路」が構成されている。また、上記実施例に係る第1連絡用通路53a、第2連絡用通路53b及び切欠部44b,45a,45b,46aによって本発明に係る「連絡用通路」が構成されている。さらに、上記実施例に係る吐出用通路54及び切欠部46bによって本発明に係る「吐出用通路」が構成されている。
(2)ギヤポンプの作用
次に、上記構成のギヤポンプ31の作用について説明する。先ず、駆動モータによりギヤ35aを回転駆動させると一対のギヤ34a,34b、35a,35b、36a,36bが所定の回転方向に回転される(図6参照)。すると、図9及び図10に示すように、吸込用通路52及び切欠部44aを介して上流側のギヤ室33aのギヤ軸方向の一端側にギヤ軸方向からオイルが吸込まれる。そして、上流側のギヤ室33aでは、一対のギヤ34a,34bによりオイルがギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって(図9で左方に向かって)送り出される。次に、第1連絡用通路53a及び切欠部44b,45aを介して上流側のギヤ室33aのギヤ軸方向の一端側のオイルが中間側のギヤ室33bのギヤ軸方向の一端側に流入される。そして、中間側のギヤ室33bでは、一対のギヤ35a,35bによりオイルがギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって(図9で右方に向かって)送り出される。次いで、第2連絡用通路53b及び切欠部45b,46aを介して中間側のギヤ室33bのギヤ軸方向の一端側のオイルが下流側のギヤ室33cのギヤ軸方向の一端側に流入される。そして、下流側のギヤ室33cでは、一対のギヤ36a,36bによりオイルがギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって(図9で左方に向かって)送り出される。その後、吐出用通路54及び切欠部46bを介して下流側のギヤ室33cのギヤ軸方向の一端側からオイルが吐出される。
(3)実施例の効果
本実施例の3段式ギヤポンプ31によると、上記実施例1の2段式ギヤポンプ1と略同様の作用効果を奏することに加えて、ケーシング32に、3つの上流側、中間側及び下流側のギヤ室33a,33b,33cを形成するとともに、吸込用通路52、第1連絡用通路53a、第2連絡用通路53b及び吐出用通路54を設けたので、吸込用通路52を介して上流側のギヤ室33aのギヤ軸方向の一端側にオイルが吸込まれ、第1連絡用通路53aを介して上流側のギヤ室33aのギヤ軸方向の一端側のオイルが中間側のギヤ室33bのギヤ軸方向の一端側に流入され、第2連絡用通路53bを介して中間側のギヤ室33bのギヤ軸方向の一端側のオイルが下流側のギヤ室33cのギヤ軸方向の一端側に流入され、吐出用通路52を介して下流側のギヤ室33cのギヤ軸方向の一端側からオイルが吐出される。そして、上流側、中間側及び下流側のギヤ室33a,33b,33cのそれぞれでは、一対のギヤ34a,34b、35a,35b、36a,36bによりオイルがギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって送り出される。この3段式のギヤポンプ31によると、圧送される低粘度オイルの吐出圧力及び吐出量をさらに高めることができる。
<実施例3>
次に、実施例3に係るギヤポンプについて説明する。
(1)ギヤポンプの構成
本実施例に係るギヤポンプ61(1段式ギヤポンプ61)は、図11〜図13に示すように、ケーシング62と、このケーシング62に形成された1つのギヤ室63に設けられ相互に噛み合う一対のギヤ64a,64bと、を備えている。これら一対のギヤ64a,64bは、互いに外接する片ヘリカルギヤである。また、ギヤ64aのギヤ軸の一端側は、ケーシング62の側面から外方に突出され、図示しない駆動モータの駆動軸に連結されるようになっている。したがって、駆動モータによりギヤ64aを回転駆動させると一対のギヤ64a,64bが所定の回転方向に回転される(図11参照)。
上記ケーシング62は、ケーシング本体68と、このケーシング本体68に形成された貫通穴69に取り付けられてギヤ室63を形成する略円筒状の左右のサイドプレート70a,70bと、を有している。これら左右のサイドプレート70a,70bの内周側には、一対のギヤ64a,64bのギヤ軸を軸支する軸受73が設けられている。また、これら左右のサイドプレート70a,70bのギヤ室63を形成する端面側には、各サイドプレート70a,70bの外周側に開口する切欠部74a,74bが形成されている(図14及び図15参照)。これらの切欠部74a,74bは、一対のギヤ64a,64bの噛み合い部77(図11及び図12参照)の近傍に配置されている。さらに、これら左右のサイドプレート70a,70bの切欠部74a,74bの内周側には一対のギヤ64a,64bのギヤ軸の外周面に圧接するゴム製のオイルシール78が設けられている。一対のギヤ64a,64bのギヤ軸の外周面には、少なくともオイルシール78が圧接する部位に硬質クロムメッキが施されている。また、サイドプレート70a,70bの一端側には、スラスト加重を受けるスラスト軸受79を介してキャップ部材80がネジ止めされている。なお、ケーシング本体68の側面には、平板状の支持プレート81a,81bが取り付けられている。
上記ケーシング本体68には、図11及び図14に示すように、吸込用通路82及び吐出用通路84が形成されている。この吸込用通路82は、その一端側がケーシング本体68の外部に開口し、その他端側がギヤ室63のギヤ軸方向の一端側(図14で右端側)に配置された上記切欠部74aに連なっている。さらに、吐出用通路84は、その一端側がケーシング本体68の外部に開口し、その他端側がギヤ室63のギヤ軸方向の一端側(図14で左端側)に配置された上記切欠部74bに連なっている。
ここで、上記実施例に係る吸込用通路82及び切欠部74aによって本発明に係る「吸込用通路」が構成されている。さらに、上記実施例に係る吐出用通路84及び切欠部74bによって本発明に係る「吐出用通路」が構成されている。
(2)ギヤポンプの作用
次に、上記構成のギヤポンプ61の作用について説明する。先ず、駆動モータによりギヤ64aを回転駆動させると一対のギヤ64a,64bが所定の回転方向に回転される(図11参照)。すると、図14及び図15に示すように、吸込用通路82及び切欠部74aを介してギヤ室63のギヤ軸方向の一端側にギヤ軸方向からオイルが吸込まれる。そして、ギヤ室63では、一対のギヤ64a,64bによりオイルがギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって(図14で左方に向かって)送り出される。次に、吐出用通路84及び切欠部74bを介してギヤ室63のギヤ軸方向の一端側からオイルが吐出される。
(3)実施例の効果
本実施例のギヤポンプ61によると、上記実施例1のギヤポンプ1と略同様の作用効果を奏することに加えて、ケーシング62に、1つのギヤ室63を形成するとともに、吸込用通路82及び吐出用通路84を設けたので、吸込用通路82を介してギヤ室63のギヤ軸方向の一端側にオイルが吸込まれ、吐出用通路82を介してギヤ室63のギヤ軸方向の一端側からオイルが吐出される。そして、ギヤ室63では、一対のギヤ64a,64bによりオイルがギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって送り出される。この1段式のギヤポンプ61によると、小型化を図ることができる。
ここで、実験例1〜3及び比較例1に係るギヤポンプの吐出能力について説明する。
<実験例1>
上記実験例1のギヤポンプとして、上記実施例2の3段式ギヤポンプ31を採用した。なお、一対のギヤは、直径が88mmでギヤ巾が90mmの片ヘリカルギヤである。この3段式ギヤポンプで水を圧送すると、図16に示すように、吸込側開放状態では、吐出圧力が26kgf/cm2のときに、吐出量が245L/minで消費電力が120Aであり、吸込側サクション状態(0.5Mpa)では、吐出圧力が26kgf/cm2のときに、吐出量が190L/minで消費電力が108Aであった。そして、吸込側開放状態及び吸込側サクション状態において、吐出圧力の上昇割合に対して吐出量の降下割合が極めて小さい。したがって、実験例1の3段式ギヤポンプによると、低粘度流体を圧送するのに必要十分な吐出圧力及び吐出量を確保できる。
<実験例2>
上記実験例2のギヤポンプとして、上記実施例2の3段式ギヤポンプ31においてタイミングギヤ37を1箇所外してなる2段式ポンプを採用した。この2段式ギヤポンプで水を圧送すると、図17に示すように、吸込側開放状態では、吐出圧力が26kgf/cm2のときに、吐出量が200L/minで消費電力が93Aであり、吸込側サクション状態(0.5Mpa)では、吐出圧力が26kgf/cm2のときに、吐出量が178L/minで消費電力が93Aであった。そして、吸込側開放状態及び吸込側サクション状態において、吐出圧力の上昇割合に対して吐出量の降下割合が極めて小さい。したがって、実験例2の2段式ギヤポンプによると、低粘度流体を圧送するのに必要十分な吐出圧力及び吐出量を確保できる。
<実験例3>
上記実験例3のギヤポンプとして、上記実施例2の3段式ギヤポンプ31においてタイミングギヤ37を2箇所外してなる1段式ポンプを採用した。この1段式ギヤポンプで水を圧送すると、図18に示すように、吸込側開放状態では、吐出圧力が26kgf/cm2のときに、吐出量が147L/minで消費電力が39Aであり、吸込側サクション状態(0.5Mpa)では、吐出圧力が26kgf/cm2のときに、吐出量が79L/minで消費電力が38.1Aであった。そして、吸込側開放状態及び吸込側サクション状態において、吐出圧力の上昇割合に対して吐出量の降下割合が比較的小さい。したがって、実験例3の1段式ギヤポンプによると、低粘度流体を圧送するのに必要十分な吐出圧力及び吐出量を確保できる。
<比較例1>
上記比較例1のギヤポンプとして、公知の1段式ギヤポンプを採用した。この1段式ギヤポンプでは、図20及び図21に示すように、ケーシング102にギヤ室103の外周側に連なる吸込用通路122及び吐出用通路124が形成されており、一対のギヤ104a,104bによりギヤ室103内の流体をギヤ軸方向と略直交する方向に送り出すように構成されている。なお、一対のギヤは、直径が88mmでギヤ巾が90mmのダブルヘリカルギヤである。この1段式ギヤポンプで水を圧送すると、図19に示すように、吸込側開放状態では、吐出圧力が15kgf/cm2以上とならず、吸込側サクション状態(0.5Mpa)では、吐出圧力が10kgf/cm2以上とならなかった。したがって、比較例1の1段式ギヤポンプによると、低粘度流体を圧送するのに必要十分な吐出圧力及び吐出量を確保できない。これは、上記比較例1の1段式ギヤポンプでは、ギヤ室内に吸込まれる流体をギヤ軸方向と略直交する方向に送り出すようにしているので、ギヤ室内の圧力損失が比較的大きくなるためであると考えられる。
尚、本発明においては、上記実施例1〜3に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例1〜3では、一対のギヤとして片ヘリカルギヤを採用したが、これに限定されず、例えば、ダブルヘリカルギヤ又はスパーギヤを採用してもよい。さらに、上記実施例1〜3では、一対のギヤとして外接ギヤを採用したが、これに限定されず、例えば、内接ギヤとしてもよい。
また、上記実施例1〜3では、ギヤ軸の軸封のためにサイドプレートの内周側にオイルシール18,48,78を設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、サイドプレートの内周側にメカニカルシール又はグランドパッキンを設けるようにしてもよい。
また、上記実施例1及び2では、複数のギヤ室をギヤ軸方向と略直交する方向に沿って併設する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、複数のギヤ室をギヤ軸方向に沿って併設するようにしてもよい。
さらに、上記実施例2では、3段式ギヤポンプ31を例示したが、これに限定されず、例えば、4段式以上のギヤポンプとしてもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
低粘度流体を圧送する技術として広く利用される。特に、船舶用ボイラに低粘度オイルを圧送する技術として好適に利用される。
1;2段式ギヤポンプ、2;ケーシング、3a,3b;ギヤ室、4a,4b,5a,5b;一対のギヤ、8;ケーシング本体、9a,9b;貫通穴、10a,10b,11a,11b;左右のサイドプレート、14a,14b,15a,15b;切欠部、18;オイルシール、22;吸込用通路、23;連絡用通路、24;吐出用通路、31;3段式ギヤポンプ、32;ケーシング、33a,33b,33c;ギヤ室、34a,34b,35a,35b,36a,36b;一対のギヤ、38;ケーシング本体、39a,39b,39c;貫通穴、40a,40b,41a,41b,42a,42b;左右のサイドプレート、44a,44b,45a,45b,46a,46b;切欠部、48;オイルシール、52;吸込用通路、53a;第1連絡用通路、53b;第2連絡用通路、54;吐出用通路、61;1段式ギヤポンプ、62;ケーシング、63;ギヤ室、64a,64b;一対のギヤ、68;ケーシング本体、69;貫通穴、70a,70b;左右のサイドプレート、74a,74b;切欠部、78;オイルシール、82;吸込用通路、84;吐出用通路。

Claims (4)

  1. ケーシングと、該ケーシングに形成されたギヤ室に設けられ相互に噛み合う一対のギヤと、を備えるギヤポンプであって、
    前記ケーシングには、前記ギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なる吸込用通路が設けられており、前記一対のギヤにより前記ギヤ室内の流体をギヤ軸方向の一端側から他端側に向かって送り出すようにし、
    前記ケーシングは、ケーシング本体と、該ケーシング本体に形成された貫通穴に設けられて前記ギヤ室を形成し且つ前記一対のギヤのギヤ軸を軸支する左右のサイドプレートと、を有しており、
    前記左右のサイドプレートのうちの一方のサイドプレートには、該サイドプレートの外周側に開口して前記吸込用通路を構成する切欠部が形成されていることを特徴とするギヤポンプ。
  2. 前記ケーシングには、複数の前記一対のギヤのそれぞれが設けられる複数の前記ギヤ室が形成されており、
    前記ケーシングには、前記複数のギヤ室のうちの最上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なる前記吸込用通路と、前記複数のギヤ室の隣り合うギヤ室のうちの上流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側と下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側とを連絡する連絡用通路と、前記複数のギヤ室のうちの最下流側のギヤ室のギヤ軸方向の一端側に連なる吐出用通路と、が設けられている請求項1記載のギヤポンプ。
  3. 前記一方のサイドプレートの前記切欠部の内周側には、前記一対のギヤのギヤ軸の外周面に圧接するオイルシールが設けられている請求項1又は2に記載のギヤポンプ。
  4. 船舶用ボイラにオイルを圧送するために用いられる請求項1乃至3のいずれか一項に記載のギヤポンプ。
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