JP5394994B2 - 無線通信システム及び無線基地局 - Google Patents

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本発明は、MIMO中継伝送を適用した無線通信システム及び無線基地局に関するものである。
近年、無線LAN規格であるIEEE802.11nに加え、WiMAX、LTE、UWBといった次世代の移動通信システムにおいて、大容量通信を実現するための要素技術として多入力多出力(MIMO:Multiple-Input Multiple-Output)伝送の適用が検討されている。MIMO伝送は、送受信にそれぞれ複数のアンテナを用いて、複数系列の無線信号を同一の周波数で同時に伝送する技術であり、周波数利用効率の向上と通信容量の増大とを同時に実現することを可能にする。また、このような移動通信システムにおいて基地局のカバーエリアを拡大させるための技術として、無線中継伝送がある。例えば、基地局のカバーエリア外(不感地帯)に存在する無線通信端末に対する送信信号を、当該基地局のカバーエリア内に配置された中継器で中継伝送することによって、当該基地局のカバーエリアを拡大させることができる。
無線中継を行うシステムにおいては、一般に、基地局から見通し内の位置に中継器が配置されることが多い。このようなシステムにおいて、基地局からMIMO伝送で送信された信号を中継器で中継して無線通信端末へ無線伝送する場合、基地局と中継器とが見通し内にあることに起因して、複数系列の無線信号の伝送が困難となり得る。その結果、MIMO伝送による通信容量の増大が見込めなくなる。これは、基地局と中継器との間のMIMOチャネルにおいて相互に独立した複数の伝搬パスを形成できなくなることに起因する(例えば、非特許文献1)。このような場合、基地局からMIMO伝送された信号を中継器において無線通信端末へ中継しても、中継器と無線通信端末との間で複数系列の無線信号の伝送を実現することは困難である。
送信機と受信機とが見通し内にある場合において、MIMO伝送による通信容量の増大を実現するための技術として、例えば、特許文献1の技術が提案されている。特許文献1には、送信機と受信機との間でMIMO中継伝送を行う複数の中継器を、地理的に異なる位置に設置するとともに、中継伝送を実現する手法が記載されている。また、送信機と受信機との間で複数の中継器を介して形成される複数の伝搬経路の経路長差(中継距離差)を、送信機又は受信機における遅延等化によって解消することが記載されている。
特開2006−148483号公報
中嶋信生著、「無線技術とその応用4 新世代ワイヤレス技術」、2004年3月25日、p.101‐103
特許文献1のような複数の中継器を利用したMIMO中継伝送を、基地局のカバーエリア外への中継伝送に適用する場合、以下のような問題がある。例えば、各中継器の方向にそれぞれ鋭い指向性を有する複数の指向性アンテナを基地局に設けた場合、基地局と各中継器との間に形成される各チャネルの独立性を確保することは可能であり、MIMO中継伝送を実現できる。しかしながら、そのような指向性アンテナを用いて、基地局が中継器を介さず直接的にカバーすべきエリア内でMIMO伝送を実現することは難しい。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、無線基地局からそのカバーエリア外への無線中継装置を介したMIMO中継伝送を実現しつつ、当該無線基地局が直接カバーすべきエリア内においてMIMO伝送を実現する無線通信システム及び無線基地局を提供することを目的とする。
本発明は、例えば、無線通信システムとして実現できる。無線通信システムは、無線基地局と、無線中継装置と、無線基地局から送信された信号、又は、無線基地局から送信され、かつ無線中継装置で中継された信号を受信する無線通信端末とを備え、それぞれMIMOチャネルを介して同一周波数で通信を行う無線通信システムであって、無線基地局は、それぞれが、無線中継装置の各受信アンテナの位置する方向にメインローブの方向を向けた指向性を有する複数の指向性アンテナと、複数の無指向性アンテナと、複数の送信信号の送信先の無線通信端末が、無線基地局のカバーエリア内に存在せず、かつ、無線中継装置のカバーエリア内に存在する場合には、複数の指向性アンテナ及び複数の無指向性アンテナの両方から複数の送信信号を無線中継装置へ送信し、無線通信端末が、無線基地局のカバーエリア内に存在する場合には、複数の指向性アンテナ及び複数の無指向性アンテナの両方から複数の送信信号を無線通信端末へ送信する送信手段とを備え、無線中継装置は、互いに異なる位置に設けられ、それぞれが受信アンテナと送信アンテナとを有する複数の中継手段であって、無線通信端末が無線基地局のカバーエリア内に存在せず、かつ、無線中継装置のカバーエリア内に存在する場合に、それぞれが、無線基地局から送信された信号を受信アンテナで受信するとともに、無線通信端末に送信アンテナから送信する中継動作を行う複数の中継手段を備えることを特徴とする。
本発明は、無線基地局としても実現できる。無線基地局は、無線中継装置又は無線通信端末とMIMOチャネルを介して同一周波数で通信を行う無線基地局であって、それぞれが、無線中継装置の各受信アンテナの位置する方向にメインローブの方向を向けた指向性を有する複数の指向性アンテナと、複数の無指向性アンテナと、複数の送信信号の送信先の無線通信端末が、無線基地局のカバーエリア内に存在せず、かつ、無線中継装置のカバーエリア内に存在する場合には、無線中継装置から複数の送信信号を無線通信端末へ中継させるために、複数の指向性アンテナ及び複数の無指向性アンテナの両方から複数の送信信号を無線中継装置へ送信し、無線通信端末が、無線基地局のカバーエリア内に存在する場合には、複数の指向性アンテナ及び複数の無指向性アンテナの両方から複数の送信信号を無線通信端末へ送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、無線基地局からそのカバーエリア外への無線中継装置を介したMIMO中継伝送を実現しつつ、当該無線基地局が直接カバーすべきエリア内においてMIMO伝送を実現する無線通信システム及び無線基地局を提供できる。
MIMOシステムの基本構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る無線通信システム100の地理的な構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る無線通信システム100における概略的な構成を示す図である。
以下では、本発明の実施形態として、無線基地局から無線通信端末に対してシングルキャリヤ信号を用いてデータをMIMO伝送する場合について説明する。ただし、直交周波数分割多重(OFDM)方式によるマルチキャリヤ信号を用いる場合には、各サブキャリヤについて本実施形態を適用すればよい。
<MIMOシステムの基本構成>
まず、図1を参照して、本実施形態において前提とするMIMOシステムの基本構成について説明する。MIMOシステムにおいては、送信機と受信機とがそれぞれ複数の送信アンテナ及び複数の受信アンテナを備えることで、送受信アンテナ間に複数のチャネル(MIMOチャネル)を形成して無線信号を送受信する。図1では、一例として、送信機と受信機とがそれぞれ2本ずつアンテナを備える2×2のMIMOシステムを示している。これらのアンテナは、無指向性アンテナ又は指向性アンテナとして構成される。
MIMOシステムでは、送信機から送信される送信信号系列は、複数の系列に分離され、それらは複数のアンテナを介して同一周波数で並列に送信される。なお、これら複数の送信信号系列は、系列ごとに異なるアンテナから送信されてもよいし、予めプリコーディング等が施され、複数の送信アンテナから同時に送信されてもよい。
ここで、図1に示すように、送信機と受信機との間のMIMOチャネルにおけるチャネル応答行列Hを、
Figure 0005394994
と表す。式(1)において、hijは、送信機におけるアンテナi(i=1,2)と受信機におけるアンテナj(j=1,2)との間のチャネルに関するチャネル伝達係数を表す。なお、式(1)の行列における各成分のサフィックスが通常の行列表現におけるサフィックスと異なっているのは、例えば、受信アンテナ1で受信される信号が、送信アンテナ1からの信号と送信アンテナ2からの信号とが合成された信号となることを表現するためである。
次に、送信機の送信アンテナ1及び2から送信される送信信号に対応するベクトルをX=[x1,x2]T、受信機の受信アンテナ1及び2で受信される受信信号に対応するベクトルをY=[y1,y2]Tとする。ここで、Tは転置を表す。これらを用いると、受信信号ベクトルYは、
Figure 0005394994
となる。なお、各受信信号に加わる雑音成分については無視している。MIMOシステムにおいて、受信機は、複数の受信アンテナで受信された複数の受信信号から、送信機からの複数の送信信号を高精度に分離して検出する必要がある。そのためには、送受信アンテナ間のチャネル応答行列がフルランクである必要がある。例えば、図1に示す2×2のMIMOシステムでは、チャネル応答行列Hのランクは2である必要がある。以下では、上述の説明を前提として、本実施形態に係る無線通信システムについて説明する。
<無線通信システム100の概要>
図2は、本実施形態における無線通信システム100の概略的な構成を示す図である。なお、同図には、説明の簡略化のため、無線基地局(BS)101及び無線中継装置(RS)102をそれぞれ1つずつ示しているが、無線通信システム100内における無線基地局及び無線中継装置の数はいくつであってもよい。また、無線通信端末(MS)103、104の数についても、いくつであってもよい。
無線基地局101は、その周辺の一定のエリア112をサービスエリアとしてカバーして、当該エリア111内に存在する無線通信端末103との間の無線通信を実現する。無線基地局101からの信号を中継する中継機能を有する無線中継装置102は、無線基地局101がサービスエリアとしてカバーしきれない不感地帯をカバーするように、カバーエリア112を設定される。無線中継装置102は、一般的に、無線基地局101との間で見通しが確保されるように地理的に設置され、その周辺のエリア112をカバーする。これにより、無線基地局101が、そのエリア外の無線通信端末104との間で、無線中継装置102を介して通信することを実現する。なお、無線中継装置102は、無線基地局101のカバーエリア111内に設置されもよいし、カバーエリア111外に設置されてもよい。
本実施形態では、以下で説明するように、無線基地局101は、無線通信端末104のように、無線基地局101のカバーエリア111外に存在し、かつ、無線中継装置102のカバーエリア112内に存在する無線通信端末104と通信する場合、無線中継装置102による中継機能を利用して無線通信端末104と通信する。この場合に、無線基地局101は、無線通信端末104との間で、無線中継装置102を介してMIMO伝送によってデータを送受信する。さらに、無線基地局101は、そのカバーエリア111内に存在する無線通信端末103との間で、複数の送信アンテナ及び複数の受信アンテナを使用して、MIMO伝送によってデータを送受信することを実現する。
無線通信システム100のような移動通信システムでは、無線基地局101と無線通信端末103との間では見通しがない場合が多い。この場合には、MIMOチャネルにおける各チャネルが相互に独立となり、MIMO伝送による通信容量の増大が期待できる。一方で、無線基地局101と無線中継装置102との間に見通しがある場合、上述したように、これらの間に形成される伝搬パス間のチャネルの独立性が確保されず、MIMO伝送の機能が十分に発揮されなくなるおそれがある。
本実施形態では、これに対して、特許文献1のように、無線基地局101は、無線中継装置102が備える複数の受信アンテナに対してメインローブの方向を向けた指向性を有する複数の指向性アンテナを備えることで、チャネルの独立性を増加させる。それにより、無線基地局101は、無線中継装置102を介して、無線中継装置102のカバーエリア内112の無線通信端末104との間でMIMO中継伝送を実現する。しかしながら、この場合、無線基地局101は、このような複数の指向性アンテナのみでは、無線基地局101が直接カバーすべきエリア111内でMIMO伝送を実現することが難しい。そこで、本実施形態で、無線基地局101は、複数の指向性アンテナに加えて、複数の無指向性アンテナを備え、それらを同時に使用する。これにより、無線基地局101が直接カバーすべきカバーエリア111内の無線通信端末103との間においてもMIMO伝送を実現する。
<無線通信システム100の構成>
次に、図3は、本実施形態に係る無線通信システム100における、無線基地局101、無線中継装置102、及び無線通信端末104の構成例を示す図である。ここでは、図1で説明した2×2のMIMO伝送を、無線通信システム100に適用した場合について説明する。無線通信システム100の無線基地局101は、送信機210において、生成した送信信号系列を2つの信号系列x1,x2に分割し、当該2系列の送信信号系列を無線通信端末103又は104へ並列に伝送する。なお、送信信号の分割数は3つ以上であってもよく、無線基地局101、無線中継装置102、及び無線通信端末104がそれぞれ備えるアンテナの本数は、3本以上であってもよい。また、本実施形態では、システム全体の周波数利用効率を向上させるために、無線基地局101と無線中継装置102との間、及び無線中継装置102と無線通信端末104との間で、同一の周波数を使用してMIMO無線中継伝送を行う。
まず、無線基地局101が、カバーエリア111外で、かつ無線中継装置102のカバーエリア112内に存在する無線通信端末104に対して、無線中継装置102を介してMIMO伝送によって信号を送信する場合について説明する。無線中継装置102は、所定の距離だけ離して互いに異なる位置に設けられた複数の中継器221、222を備える。中継器221(222)は、無線基地局101からの信号を受信するためのアンテナ203a(203b)と、受信した当該信号を無線通信端末104へ中継送信するためのアンテナ204a(204b)とを備える。後述するように、アンテナ203a(203b)は、メインローブの方向が無線基地局101のアンテナに対して向けられた指向性を有する指向性アンテナである。また、無線通信端末104は、無線中継装置102からの信号を受信するために2本のアンテナ205a、205bを備える。
ここで、図3に示すように、MIMO伝送を適用した無線通信システム100において、無線基地局101の2本のアンテナ201a、201bからそれぞれ送信される複数の送信信号をベクトルX=[x1,x2]T、無線通信端末104における2本のアンテナ205a、205bにおける受信信号をベクトルY=[y1,y2]Tとする。また、無線基地局101のアンテナ201a、201bと無線中継装置102のアンテナ203a、203bとの間のチャネル応答行列Hを、式(1)と同様とし、無線中継装置102のアンテナ204a、204bと無線通信端末104のアンテナ205a、205bとの間のチャネル応答行列Mを、
Figure 0005394994
とする。さらに、無線中継装置102内の中継器221、222による中継増幅に関する利得行列を、
Figure 0005394994
とする。なお、g11、g22は中継器221、222における利得を表す。これらの式を用いると、無線通信端末104における受信信号のベクトルYは、
Figure 0005394994
となる。なお、各受信信号に加わる雑音成分については無視している。
ここで、互いに見通し内にある無線基地局101と無線中継装置102との間で、無指向性アンテナを用いて信号を送受信する場合、自由空間の電波伝搬となるため、チャネル応答行列Hの全ての係数は次式のようにほぼ等しくなる。
Figure 0005394994
この場合、チャネル応答行列Hのランクは1となるため、無線基地局101と無線中継装置102との間では独立なチャネルが形成されず、MIMO伝送を実現することは難しい。さらに、無線中継装置102と無線通信端末104との間でチャネルの独立性が得られていたとしても(即ち、チャネル応答行列Mのランクが2であっても)、無線基地局101と無線通信端末104との間における伝達特性MGHのランクは、Hのランクに依存して1となる。その結果、無線基地局101と無線通信端末104との間の中継伝送についても、MIMO伝送を実現することは難しい。
これに対して、無線基地局101と無線中継装置102との間で人為的に独立なチャネルを形成するために、無線基地局101及び無線中継装置102は、それぞれ複数の指向性アンテナを備える。具体的には、無線基地局101は、複数の指向性アンテナ201a、201bを備え、無線中継装置102は、複数の指向性アンテナ203a、203bを備える。無線基地局101の各指向性アンテナ201a、201bは、無線中継装置102の各指向性アンテナ203a、203bに対してメインローブの方向が向けられた指向性を有する。一方、無線中継装置102の各指向性アンテナ203a、203bは、無線基地局101の各指向性アンテナ201a、201bに対してメインローブの方向が向けられた指向性を有する。このように、無線基地局101と無線中継装置102とが互いに指向性アンテナを用いることで、チャネル応答行列Hは、次式のように表せる。
Figure 0005394994
式(7)に示すように、チャネル応答行列Hは、非対角成分と比較して対角成分が支配的となり、ランクが2となる。即ち、無線基地局101と無線中継装置102との間に人為的に2つの独立なチャネルが形成され得る。その結果、このMIMOチャネルを介して無線基地局101から無線中継装置102へ伝送された複数の送信信号を無線中継装置102から無線通信端末104へ中継することで、MIMO中継伝送を実現することができる。なお、指向性アンテナ201a、201bとしては、例えば八木アンテナを用いることが可能である。
しかしながら、無線基地局101に備えた複数の指向性アンテナ201a、201bでは、無線基地局101が直接カバーすべきエリア111内の無線通信端末103との間でMIMO伝送を実現することが難しい。そこで、本実施形態では、無線基地局101に、無指向性アンテナ202a、202bを更に備え、これらの無指向性アンテナ202a、202bを使用して、無線通信端末103との間でMIMO伝送を実現する。
本実施形態において、無線基地局101は、無線中継装置102を介して無線通信端末104と通信する場合、複数の送信信号を、指向性アンテナ201a、201b及び無指向性アンテナ202a、202bの両方から無線中継装置102へ送信する。例えば、図3に示すように、送信信号x1は、分配器211aで2系統に分配され、指向性アンテナ201a及び無指向性アンテナ202aから同時に送信される。一方で、送信信号x2は、分配器211bで2系統に分配され、指向性アンテナ201b及び無指向性アンテナ202bから同時に送信される。この場合、無線基地局101と無線中継装置102との間のチャネル応答行列Hは、
Figure 0005394994
のように、式(6)及び式(7)にそれぞれ含まれる伝達係数の和となる。式(8)では、h+k>>h+δであるため、指向性アンテナ201a、201b及び無指向性アンテナ202a、202bの両方から複数の送信信号を送信した場合にも、チャネル応答行列Hのランクは低減されない。従って、この場合にも無線基地局101と無線中継装置102との間でMIMO伝送を実現できるとともに、更に無線中継装置102から無線通信端末104に対してもMIMO伝送を実現できる。
また、本実施形態において、無線基地局101は、そのカバーエリア111内の無線通信端末103と、直接MIMO伝送による通信を行う場合も、指向性アンテナ201a、201b及び無指向性アンテナ202a、202bの両方を使用する。例えば、送信信号x1は、分配器211aで2系統に分配され、指向性アンテナ201a及び無指向性アンテナ202aから同時に送信される。一方で、送信信号x2は、分配器211bで2系統に分配され、指向性アンテナ201b及び無指向性アンテナ202bから同時に送信される。無線基地局101の指向性アンテナ201a、201b及び無指向性アンテナ202a、202bから送信された複数の信号が、マルチパスで無線通信端末103へ到達する場合には、チャネル応答行列のランクは2となるため、MIMO伝送を実現できる。
以上の処理によって、本実施形態に係る無線通信システム100において、無線基地局101は、無線基地局101のカバーエリア111外の不感地帯であって、無線中継装置102のカバーエリア112内の無線通信端末104との間の中継伝送において、MIMO伝送を実現できる。それと同時に、無線基地局101がそのカバーエリア111内の無線通信端末103と通信を行う場合にも、MIMO伝送を実現できる。
なお、本実施形態において、無線基地局101の無指向性アンテナ202a、202bに代えて、セクタ型の指向性アンテナをそれぞれ用いてもよい。ここで、無線基地局101は、MIMO中継伝送のために無線中継装置102に対して信号を送信する場合には、無線中継装置102が位置する方向のセクタエリアをカバーするセクタ型の指向性アンテナを、無指向性アンテナに代えて使用すればよい。また、無線基地局101は、自らが直接カバーすべきエリア111内の無線通信端末103と通信する場合には、無線通信端末103が存在するセクタエリアをカバーするセクタ型の指向性アンテナを、無指向性アンテナに代えて使用すればよい。この場合にも、上述のように無指向性アンテナを使用した場合と同等の効果を達成することができる。

Claims (8)

  1. 無線基地局と、無線中継装置と、前記無線基地局から送信された信号、又は、前記無線基地局から送信され、かつ前記無線中継装置で中継された信号を受信する無線通信端末とを備え、それぞれMIMO(Multiple Input Multiple Output)チャネルを介して同一周波数で通信を行う無線通信システムであって、
    前記無線基地局は、
    それぞれが、前記無線中継装置の各受信アンテナの位置する方向にメインローブの方向を向けた指向性を有する複数の指向性アンテナと、
    複数の無指向性アンテナと、
    複数の送信信号の送信先の前記無線通信端末が、前記無線基地局のカバーエリア内に存在せず、かつ、前記無線中継装置のカバーエリア内に存在する場合には、前記複数の指向性アンテナ及び前記複数の無指向性アンテナの両方から前記複数の送信信号を前記無線中継装置へ送信し、
    前記無線通信端末が、前記無線基地局のカバーエリア内に存在する場合には、前記複数の指向性アンテナ及び前記複数の無指向性アンテナの両方から前記複数の送信信号を前記無線通信端末へ送信する送信手段と
    を備え、
    前記無線中継装置は、
    互いに異なる位置に設けられ、それぞれが受信アンテナと送信アンテナとを有する複数の中継手段であって、前記無線通信端末が前記無線基地局のカバーエリア内に存在せず、かつ、前記無線中継装置のカバーエリア内に存在する場合に、それぞれが、前記無線基地局から送信された信号を前記受信アンテナで受信するとともに、前記無線通信端末に前記送信アンテナから送信する中継動作を行う前記複数の中継手段を備えること
    を特徴とする無線通信システム。
  2. 前記無線中継装置は、前記無線基地局の見通し内に設けられることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記指向性アンテナは、八木アンテナであることを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 無線中継装置又は無線通信端末とMIMOチャネルを介して同一周波数で通信を行う無線基地局であって、
    それぞれが、前記無線中継装置の各受信アンテナの位置する方向にメインローブの方向を向けた指向性を有する複数の指向性アンテナと、
    複数の無指向性アンテナと、
    複数の送信信号の送信先の前記無線通信端末が、前記無線基地局のカバーエリア内に存在せず、かつ、前記無線中継装置のカバーエリア内に存在する場合には、前記無線中継装置から前記複数の送信信号を前記無線通信端末へ中継させるために、前記複数の指向性アンテナ及び前記複数の無指向性アンテナの両方から前記複数の送信信号を前記無線中継装置へ送信し、
    前記無線通信端末が、前記無線基地局のカバーエリア内に存在する場合には、前記複数の指向性アンテナ及び前記複数の無指向性アンテナの両方から前記複数の送信信号を前記無線通信端末へ送信する送信手段と
    を備えることを特徴とする無線基地局。
  5. 前記無線中継装置は、前記無線基地局の見通し内に設けられることを特徴とする請求項4に記載の無線基地局。
  6. 前記指向性アンテナは、八木アンテナであることを特徴とする請求項4又は5に記載の無線基地局。
  7. 無線基地局と、無線中継装置と、前記無線基地局から送信された信号、又は、前記無線基地局から送信され、かつ前記無線中継装置で中継された信号を受信する無線通信端末とを備え、それぞれMIMOチャネルを介して同一周波数で通信を行う無線通信システムであって、
    前記無線基地局は、
    それぞれが、前記無線中継装置の各受信アンテナの位置する方向にメインローブの方向を向けた指向性を有する複数の指向性アンテナと、
    複数のセクタ型指向性アンテナと、
    複数の送信信号の送信先の前記無線通信端末が、前記無線基地局のカバーエリア内に存在せず、かつ、前記無線中継装置のカバーエリア内に存在する場合には、前記複数の指向性アンテナと、前記無線中継装置の方向のセクタエリアをカバーする前記複数のセクタ型指向性アンテナとの両方から、前記複数の送信信号を前記無線中継装置へ送信し、
    前記無線通信端末が、前記無線基地局のカバーエリア内に存在する場合には、前記複数の指向性アンテナと、前記無線通信端末が存在するセクタエリアをカバーする前記複数のセクタ型指向性アンテナとの両方から、前記複数の送信信号を前記無線通信端末へ送信する送信手段と
    を備え、
    前記無線中継装置は、
    互いに異なる位置に設けられ、それぞれが受信アンテナと送信アンテナとを有する複数の中継手段であって、前記無線通信端末が前記無線基地局のカバーエリア内に存在せず、かつ、前記無線中継装置のカバーエリア内に存在する場合に、それぞれが、前記無線基地局から送信された信号を前記受信アンテナで受信するとともに、前記無線通信端末に前記送信アンテナから送信する中継動作を行う前記複数の中継手段を備えること
    を特徴とする無線通信システム。
  8. 無線中継装置又は無線通信端末とMIMOチャネルを介して同一周波数で通信を行う無線基地局であって、
    それぞれが、前記無線中継装置の各受信アンテナの位置する方向にメインローブの方向を向けた指向性を有する複数の指向性アンテナと、
    複数のセクタ型指向性アンテナと、
    複数の送信信号の送信先の前記無線通信端末が、前記無線基地局のカバーエリア内に存在せず、かつ、前記無線中継装置のカバーエリア内に存在する場合には、前記無線中継装置から前記複数の送信信号を前記無線通信端末へ中継させるために、前記複数の指向性アンテナと、前記無線中継装置の方向のセクタエリアをカバーする前記複数のセクタ型指向性アンテナとの両方から、前記複数の送信信号を前記無線中継装置へ送信し、
    前記無線通信端末が、前記無線基地局のカバーエリア内に存在する場合には、前記複数の指向性アンテナと、前記無線通信端末が存在するセクタエリアをカバーする前記複数のセクタ型指向性アンテナとの両方から、前記複数の送信信号を前記無線通信端末へ送信する送信手段と
    を備えることを特徴とする無線基地局。
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