JP5394581B2 - 接触装置 - Google Patents

Description

本発明は、ケーブルの導体との電気的接続を作り出すための絶縁変位コネクタとケーブルの導体がそれを用いて絶縁変位コネクタ内に挿入され得る挿入機構とを備える、ケーブルとの導電性接続を確立するための接触装置に関する。

したがって本発明は設置工事の分野にある。接触装置の使用は工業用途に好都合であるが、電気的構成要素がケーブルに導電性態様で接続されるべきすべての場合の住宅用途にも好都合である。

電気的構成要素をケーブルに接続するための要件は、様々な既知の解決法による様々な方法でかつ様々な度合いの効率で満たされる。これらの要件には、接続部の電気的特性および確実な接触に加えて、迅速な取付けの重要な特性が含まれるが、修理およびメンテナンスの目的で迅速かつ便利な取外しの重要な特性も含まれる。

迅速な取付けを可能にする既知の解決法には、例えば、絶縁変位コネクタ機構をベースとする接触装置が含まれる。このような場合、接触されるべきケーブルの絶縁は切れ刃によって切り開かれて、切れ刃は導電性態様で接触されるべきケーブルの導体と接触するようにする。そのときに切れ刃をケーブル上に常に押し付けるばね機構が接触の喪失を防止し、それによって確実な接続を確保する。

この種の絶縁変位コネクタを取り外す場合、通常はばねによって作用される接触力は解放可能であると有利である。しかしながら、すべての構成がこのばね力を除去できるわけではない。より具体的には、ケーブルが単一要素のばね式シザークランプ内で押圧されるそうした実施形態では、ばね力の除去は不可能であるかまたはかなりの構造的負担を伴ってのみ可能である。

したがって、ばねの圧縮力が除去されることができない絶縁変位接続部の取外しは対応する機械的力の作用でのみ可能であり、つまり常に作用するばね力を受けている絶縁変位コネクタからケーブルを除去するために、さらなる摩擦力が克服されなければならないからである。多心ケーブルの場合のように、多極絶縁変位コネクタが同時に切り離される場合、加えられるべき対応する力が総計される。導体断面積が大きくなると、多心絶縁変位接続部を取り外すのに要する引張力が非常に大きくなり得るので、この引張力は、例えば、はしご上に立ち頭上の作業をしている単一の人によってもたらされることができない。例えば、特定の状況下では、頭上にある天井照明器具の取外しは、困難を伴ってしか行うことができない、ならびに／または、高価な道具および／もしくは安全な手段の助けを借りてしか行うことができない。

したがって、本発明は、ケーブル接触および切離し装置（ｃａｂｌｅ ｃｏｎｔａｃｔｉｎｇ ａｎｄ ｄｉｓｃｏｎｎｅｃｔｉｏｎ ｄｅｖｉｃｅ）の設計の問題に対処して、単純な絶縁変位コネクタの利点、特に、解放され得ないが、同時に容易に切り離されることができる絶縁変位コネクタ（Ｉｎｓｕｌａｔｉｏｎ ｄｉｓｐｌａｃｅｍｅｎｔ ｃｏｎｎｅｃｔｏｒｓ）を有する構造的に単純な形を提供するようにする。

この問題は、本発明によれば独立請求項の特徴によって解決される。本発明の有利な実施形態は従属請求項に明記されている。

したがって、本発明によれば、ケーブルとの導電性接続を確立するための接触装置が提供され、接触装置は、ケーブルの導体との電気的接続を作り出すための絶縁変位コネクタと、ケーブルの導体がそれを用いて絶縁変位コネクタ内に挿入され得る挿入機構と、を備え、絶縁変位コネクタ内に挿入された導体がそれを用いて絶縁変位コネクタから再び除去され得る切離し機構が設けられることを特徴とする。

言い換えると、したがって、本発明は、接触装置が、接続の取付けと取外しを両方支援する、絶縁変位コネクタをベースとする電気的接続を確立するための機構と電気的接続を切り離すための機構を両方備えるべきであることを提案する。

これは、特に、切れ刃がそれを用いて導体に押し付けられるばね作用によって実現された力が除去されることができない場合に該当する。これは、例えば、ケーブルが単一要素のばね式シザー型クランプ内で押圧された場合である。この場合、シザーの２つの切れ刃は相互の切断面および逆圧面になり、切断面および逆圧面は、切れ刃が追加の構造的手段なしに圧力面から引っ込められることができないように、単一の構成要素からなる。クランプは挿入されたケーブルによって広げられ、常に応力を加えられたばねになり、切れ刃がそれを用いて導体に押し付けられるばね作用によって実現された力は、除去されることができない。

このクランプを解放するための構造的手段もまた考えられ、２つの切れ刃を引き離す装置、または２つの切れ刃を、例えば広がる要素を挿入することにより互いに遠ざけるようにする装置からなることができる。しかしながら、このタイプの構造的手段は複雑であるとともに比較的高いコストを伴う。

ばね力を解放することに代わるものとして、接続の取外しもまた応力を加えられた状態で行われることができるが、導体が絶縁変位コネクタから除去されるときに、対応する摩擦抵抗が克服されなければならない。

したがって、有利には、ねじ機構またはスレッド機構が提案され、導体を絶縁変位接触部内に押し込むのに必要な圧縮力とその導体を除去するのに必要な引張力の両方が、ねじ機構またはスレッド機構の助けを借りて確立されることができる。

これに関連して、本発明は、挿入機構および切離し機構が少なくとも１つの共通する構成要素を含むように有利に実施される。この利点は、挿入機構および／または切離し機構がねじ機構として実施される場合にさらに重要である。有利には、例えばカップリングリングとして実施され得る共通ねじ要素が、挿入機構の一部および切離し機構の一部として構成される。

有利には、挿入機構は案内要素を備え、案内要素は、案内要素を絶縁変位コネクタの方向に動かすことにより導体が絶縁変位コネクタ内で押圧され接触されることができ、かつ、案内要素を逆の方向に動かすことにより導体が絶縁変位コネクタから除去されることができるような態様で導体を案内する。案内要素を用いて導体を固定することにより圧縮力および引張力が導体に有効に伝達され、したがって、導体はばね圧に逆らって絶縁変位コネクタ内に挿入されかつ／または絶縁変位コネクタから除去されることができる。

絶縁変位コネクタに対する案内要素の動きまたは多極絶縁変位コネクタを収容する絶縁変位要素に対する案内要素の動きは、長いはしご上や頭上などの困難な取付け条件下でも接触および／または切離しを可能にするねじ機構を用いて、トルクを圧縮力または引張力に変換することによって有利に実現される。

有利には、この目的でカップリングリングが案内要素上に押し付けられる。このように、本発明は、２つの要素、具体的には案内要素およびカップリングリングを用いて接続されるように、ケーブルの側面上にコスト効率よく実装され得る。絶縁変位要素がケーブル接続部の側面上に雄ねじが装備されている場合、この実施形態例によれば、絶縁変位接触部自体に加えて、ただ１つの要素が本発明の核心を実施するために必要である。

本発明の別の有利な実施形態は、絶縁変位コネクタの領域を、雄ねじを有するハウジングで完全に取り囲むものであり、したがって十分な長さのハウジングで接触に対する保護が提供される。さらに、カップリングリングと組み合わせると、接続を環境の影響から保護する閉鎖空間が作られる。有利には、この空間はラジアルシールで密封される。さらに有利には、引張力の解放が接続の意図せぬ解放を防止するようになっている。

カップリングリングおよびラジアルシールをベースとする設計では、取付け者による適切な取付けを容易にする機械式ストップがさらに画定される。

カップリングリングを案内要素上に押し付ける必要がある上述の設計は、このねじれが引張力と圧縮力の両方を伝達することができるという利点をさらに提供する。したがって、挿入機構および解放機構は、案内要素を絶縁変位コネクタの向きとその逆の向きの両方向に動かすための力を伝達する単純な構造で実現される。

さらに、案内要素は、接続されるべきケーブルがこの要素を通って軸方向に挿入され得るように有利に実施される。これにより、カップリングリングを受け入れるための実質的に丸い形状が可能になるとともに、個々の導体の径方向分布として絶縁変位コネクタの領域内のクリーンな絶縁に必要な空間的隔離が可能になる。導体を外側に向かって広げることにより、前記導体は、絶縁変位コネクタ内に収容されるように直角に配列され、案内要素によって固定される。

この配列はさらに、絶縁変位コネクタの中心にスペースを取らずに案内要素を収容する空洞が作られるように、絶縁変位コネクタが導体の数に基づいて三角形、四角形または最終的に円形に外縁部に近接して配列され得るという利点を提供する。

以下では、本発明は、好ましい実施形態の文脈内に、添付の図面一式を参照してより詳細に明記されている。

本発明の好ましい一実施形態によるロックおよびロック解除機構を有するケーブル接続要素の断面平面図である。 本発明の好ましい一実施形態によるロックおよびロック解除機構を有するケーブル接続要素の断面平面図である。 本発明の好ましい一実施形態による絶縁変位要素の斜視部分切取図である。 導体が押し入れられた状態の絶縁変位接触部および導体が押し入れられていない状態の絶縁変位接触部の図である。 導体が押し入れられた状態の絶縁変位接触部および導体が押し入れられていない状態の絶縁変位接触部の図である。

図１ａ、図１ｂおよび図２は、ケーブル接続要素および装置接続要素を有する、本発明の好ましい一実施形態例による接触装置を示す。この場合、案内要素１が提供され、接続されるべきケーブルは、スレッド付きケーブル接続部４、５の側面から案内要素１を通って挿入され得る。スプライシング要素（ｓｐｌｉｃｉｎｇ ｅｌｅｍｅｎｔ）とも呼ばれる案内要素１の反対側に、ケーブルの導体８は、外側に向かって径方向に広げられることができるとともに、この目的で設けられた溝１５の中に固定されることができる。

ケーブル接続要素はカップリングリング３をさらに備え、カップリングリング３は、回転可能に取り付けられるが、軸方向に一定の許容差範囲を超えてどちらか一方の方向に動かされることができないような態様で案内要素１に接続される。好ましい一実施形態例では、案内要素１は内輪１３を有し、内輪１３の上でカップリングリング３が押され、したがって、カップリングリング３は内輪１３と外輪１４の間を軸方向に特定の許容差範囲内でのみ変位させられ得る。これに関連して、寸法は、内輪１３がケーブル除去力の範囲内にある引張力のレベルまでカップリングリング４の除去を防ぐように選択されることが好ましい。ケーブル接続要素は、取り付けられたときに絶縁変位要素１１の内部空間を密封できるようにするラジアルシール２をさらに備える。

図２は、本発明の絶縁変位要素１１の一実施形態例を示す。絶縁変位要素１１は、導体８がそれに押し込まれることができる少なくとも１つのＵ字形の両面絶縁変位コネクタ６を備える。絶縁変位要素１１は、ケーブル接続要素の案内要素１がそれに挿入されることができる、絶縁変位コネクタ６間の空洞１０をさらに備える。案内要素１を絶縁変位要素１１の空洞１０内に挿入することにより、外側に向かって径方向に離隔されているケーブルの導体８は、導体の絶縁を切り開いて、絶縁変位コネクタ６によって接触されることができる。

カップリングリング３が絶縁変位要素の雄ねじ７上にねじ込まれると、導体を絶縁変位コネクタ６内に押し込むために必要な圧力が案内要素１の内輪１３を介して前記絶縁変位要素に加えられる。逆に、カップリングリング３がゆるめられると、案内要素１の外輪１４に対して圧力が蓄積され、その結果、案内要素１は、摩擦抵抗にもかかわらず絶縁変位コネクタ６からケーブルの導体８を引き出す。

図３ａおよび図３ｂは絶縁変位コネクタ６の一実施形態例を示し、方向９のばね力は追加の構造的手段なしに解放されることができない。図３ａはクランプ締めされていない状態の導体８を示し、図３ｂはクランプ締めされた状態の前記導体を示す。

この場合、２つの切れ刃１６は相互の切断面および逆圧面になり、切断面および逆圧面は、切れ刃が追加の構造的手段なしに逆圧面から引っ込められることができないように、単一の構成要素からなる。挿入されたケーブルによって広げられたクランプは常に応力を加えられたばねになり、切れ刃がそれを用いて導体に押し付けられる方向９のばね作用によって実現された力は除去されることができない。

１ 案内要素（スプライシング要素）
２ ラジアルシール
３ カップリングリング
４ スレッド付き接続部、カップリングリング
５ スレッド付き接続部、ゴムガスケット
６ 絶縁変位コネクタ
７ 絶縁変位要素の雄ねじ
８ 導体
９ ばね作用方向
１０ 絶縁変位コネクタ間の空洞
１１ 絶縁変位要素
１２ ストップ
１３ 内輪
１４ 外輪
１５ 溝
１６ 切断要素、切断面

Claims (10)

1. ケーブルとの導電性接続を確立するための接触装置であって、
   前記ケーブルの導体（８）との電気的接続を作り出すための絶縁変位コネクタ（６）と、
   前記ケーブルの前記導体（８）がそれを用いて前記絶縁変位コネクタ（６）内に挿入され得る挿入機構（３、７）と、
   を備え、
   前記絶縁変位コネクタ（６）内に挿入された前記導体（８）がそれを用いて前記絶縁変位コネクタ（６）から再び除去され得る切離し機構（３、７）が設けられること
   を特徴とする接触装置。
2. 前記絶縁変位コネクタ（６）がそれを用いて前記挿入済み導体（８）に押し付ける前記ばね力（９）が解放されることができないことを特徴とする、請求項１に記載の接触装置。
3. 前記挿入機構（３、７）および／または切離し機構（３、７）がねじ機構として実施されることを特徴とする、請求項１または２のいずれか一項に記載の接触装置。
4. 前記挿入機構（３、７）が前記切離し機構（３、７）と共通する少なくとも１つの構成要素を有する、請求項１から３のいずれか一項に記載の接触装置。
5. 前記挿入機構（３、７）が案内要素（１）を備え、前記案内要素（１）が、前記案内要素（１）を前記絶縁変位コネクタ（６）の方向に動かすことにより前記導体（８）が前記絶縁変位コネクタ（６）内に押し込められ接触されることができ、かつ、前記案内要素（１）を逆の方向に動かすことにより前記導体（８）が前記絶縁変位コネクタ（６）から除去されることができるような態様で前記導体（８）を案内することを特徴とする、請求項１から４のいずれか一項に記載の接触装置。
6. 前記絶縁変位コネクタ（６）に対する前記案内要素（１）の前記動きがねじ機構（３、７）を用いて実現され得ることを特徴とする、請求項５に記載の接触装置。
7. 少なくとも１つの絶縁変位接触部（６）を備える絶縁変位要素（１１）が設けられ、前記案内要素（１）または絶縁変位要素（１１）が雄ねじ（７）またはカップリングリング（３）を有していて、前記雄ねじ（７）上の前記カップリングリング（３）を締め付けたりゆるめたりすることにより、前記案内要素（１）が前記絶縁変位コネクタ（６）の前記方向または前記逆方向に動かされ得るようにすることを特徴とする、請求項５または６に記載の接触装置。
8. 前記絶縁変位要素（１１）の前記少なくとも１つの絶縁変位接触部（６）が雄ねじ（７）を有する円筒状ハウジングによって取り囲まれ、前記ハウジングがラジアルシール（２）および前記案内要素（１）を用いて密封されることを特徴とする、請求項７に記載の接触装置。
9. 前記カップリングリング（３）が、圧縮力および／または引張力を伝達する目的で前記案内要素（１）上に押し付けられることを特徴とする、請求項７または８に記載の接触装置。
10. 引張力を解放するよう働くスレッド付きケーブル接続部（４、５）が設けられることを特徴とする、請求項１から９のいずれか一項に記載の接触装置。

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