この種の負荷圧感応型油圧回路として、特許文献1に提案されているものが知られている。油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)に負荷圧感応型油圧回路として適用したもので、油圧ポンプの吐出導管に複数の圧力補償弁を並列に接続し、各圧力補償弁の出口導管に方向制御弁をそれぞれ設け、各方向制御弁の出力側をアクチュエータにそれぞれ接続して構成されたものである。アクチュエータの負荷圧(LS(Load Sensing)圧)により圧力補償弁を制御して各方向制御弁の入口圧と出口圧との差圧が一定となるように制御することにより、油圧ポンプから吐出された油を方向制御弁の開口面積の開口比で分配して供給することができる。
ところで、このような油圧回路に対して2つの吐出口を有する油圧ポンプ(いわゆるダブルポンプ)を適用し、それぞれの吐出口から吐出される油を油圧アクチュエータである走行油圧モータに個別に供給するようにした負荷圧感応型油圧回路が従前より知られている。
図4は、ダブルポンプが適用された従来の負荷圧感応型油圧回路を示す回路図である。ここで例示する負荷圧感応型油圧回路は、油圧ポンプ200、左側走行弁300、右側走行弁400、左側アンロード弁500、右側アンロード弁600、LS合分流弁700、LS弁800及び負荷圧連通油路900を備えて構成されている。ここで説明する油圧回路においては、作業機を操作せずに片側の走行油圧モータで駆動する信地旋回動作を説明するため、圧力補償弁は油の流れる走行側が常に全開となり、中立側は方向制御弁が全閉となっているので作動に無関係である。このため圧力補償弁を図から省略している。また、各制御弁にそれぞれタンク回路が接続されているが、これは説明を容易にするためであり、タンク回路は、すべて共通のタンクに接続するものであっても構わない。
油圧ポンプ200は、2つの吐出口210,220を有しており、斜板230の傾転角をシリンダ240により変更することによって容量を変更することのできる可変容量型のものである。ここで斜板230の傾転角の変更は、主にポンプ制御弁250によりシリンダ240を介して行われる。ポンプ制御弁250は、吐出口210,220のそれぞれより吐出される油の平均吐出圧と、吐出される油の流量の和との積が一定値以下となる態様で油圧ポンプ200を制御するものである。ここで油の平均吐出圧と吐出される油の流量の和との積が一定値以下となるよう油圧ポンプ200を制御することにより、油圧ポンプ200の出力馬力を一定値以下となるように決めている。
このような油圧ポンプ200は、左側吐出口210に、第1吐出油路100aを介して左側走行油圧モータ300Mが接続され、かつ右側吐出口220に、第2吐出油路100bを介して右側走行油圧モータ400Mが接続されている。左側走行油圧モータ300M及び右側走行油圧モータ400Mは、ともに双方向に回転することが可能なものである。
左側走行弁300は、第1吐出油路100aにおいて油圧ポンプ200と左側走行油圧モータ300Mとの間に配設されており、3位置8ポートの切換弁である。より詳細には、第1タンクポート310、入力ポート320、負荷圧ポート330、第2タンクポート340、第1モータ用ポート350、第1連絡ポート360、第2連絡ポート370及び第2モータ用ポート380を有している。
第1タンクポート310及び第2タンクポート340は、それぞれ油路を介してタンクT1,T2に接続されるものである。入力ポート320は、第1吐出油路100aを通じて油圧ポンプ200からの油が入力されるものである。負荷圧ポート330は、左側走行弁300からLS合分流弁700に至る第1負荷圧油路110aに接続されるものである。
第1モータ用ポート350及び第2モータ用ポート380は、それぞれ油路を介して左側走行油圧モータ300Mに接続されるものである。第1連絡ポート360及び第2連絡ポート370は、互いが油路を介して連通されるものである。
このような左側走行弁300は、図示せぬ操作レバーの操作量に応じて、後進位置(a)、中立位置(b)、前進位置(c)のいずれかに切り換えることが可能なものである。図4に示すように中立位置(b)となる場合には、第1モータ用ポート350と第1タンクポート310とを連通し、第2モータ用ポート380と第2タンクポート340とを連通するとともに、入力ポート320及び第1連絡ポート360を遮断し、第2連絡ポート370と負荷圧ポート330とを連通する。
また前進位置(c)となる場合には、入力ポート320と第1連絡ポート360とを連通し、第2連絡ポート370と、負荷圧ポート330及び第2モータ用ポート380とを連通し、第1モータ用ポート350と第1タンクポート310を連通するとともに、第2タンクポート340を遮断する。
更に後進位置(a)となる場合には、入力ポート320と、第2連絡ポート370及び負荷圧ポート330とを連通し、第1連絡ポート360と第1モータ用ポート350とを連通し、第2モータ用ポート380と第2タンクポート340とを連通するとともに、第1タンクポート310を遮断する。
右側走行弁400は、第2吐出油路100bにおいて油圧ポンプ200と右側走行油圧モータ400Mとの間に配設されており、3位置8ポートの切換弁である。より詳細には、第1タンクポート410、入力ポート420、負荷圧ポート430、第2タンクポート440、第1モータ用ポート450、第1連絡ポート460、第2連絡ポート470及び第2モータ用ポート480を有している。
第1タンクポート410及び第2タンクポート440は、それぞれ油路を介してタンクT3,T4に接続されるものである。入力ポート420は、第2吐出油路100bを通じて油圧ポンプ200からの油が入力されるものである。負荷圧ポート430は、右側走行弁400からLS合分流弁700に至る第2負荷圧油路110bに接続されるものである。
第1モータ用ポート450及び第2モータ用ポート480は、それぞれ油路を介して右側走行油圧モータ400Mに接続されるものである。第1連絡ポート460及び第2連絡ポート470は、互いが油路を介して連通されるものである。
このような右側走行弁400は、図示せぬ操作レバーの操作量に応じて、後進位置(a)、中立位置(b)、前進位置(c)のいずれかに切り換えることが可能なものである。図4に示すように中立位置(b)となる場合には、第1モータ用ポート450と第1タンクポート410とを連通し、第2モータ用ポート480と第2タンクポート440とを連通するとともに、入力ポート420及び第1連絡ポート460を遮断し、第2連絡ポート470と負荷圧ポート430とを連通する。
また前進位置(c)となる場合には、入力ポート420と第1連絡ポート460とを連通し、第2連絡ポート470と、負荷圧ポート430及び第2モータ用ポート480とを連通し、第1モータ用ポート450と第1タンクポート410を連通するとともに、第2タンクポート440を遮断する。
更に後進位置(a)となる場合には、入力ポート420と、第2連絡ポート470及び負荷圧ポート430とを連通し、第1連絡ポート460と第1モータ用ポート450とを連通し、第2モータ用ポート480と第2タンクポート440とを連通するとともに、第1タンクポート410を遮断する。
左側アンロード弁500は、第1吐出油路100aから分岐して第1吐出油排タンクT5に至る第1吐出油排油路120aに配設された3位置2ポートの切換弁であり、入力ポート510とタンクポート530との2つのポートを有している。入力ポート510は、第1吐出油排油路120aを通じて油圧ポンプ200からの油が入力されるものであり、タンクポート530は、油路を介して第1吐出油排タンクT5に接続されるものである。
このような左側アンロード弁500は、第1吐出油排油路120aの途中から分岐して与えられる吐出圧(以下、第1吐出圧ともいう)と、第1負荷圧油路110aの途中から分岐して与えられる負荷圧(以下、第1負荷圧ともいう)及び設定バネ550の押圧力とのバランスにより、3つの位置のいずれかに切り換えることが可能なものである。ここで設定バネ550の押圧力は、左側走行弁300が中立位置(b)となる場合に、左側アンロード弁500が基準位置(b)となる大きさに予め設定されている。
かかる基準位置(b)となる場合には、絞りを介して入力ポート510とタンクポート530とを連通する。また、左側アンロード弁500は、第1吐出圧と第1負荷圧との差圧が小さくなって、設定バネ550の押圧力により差圧小位置(c)に切り換わると、入力ポート510及びタンクポート530を遮断する。更に、第1吐出圧と第1負荷圧との差圧が大きくなると、差圧大位置(a)に切り換わり、入力ポート510とタンクポート530とを連通する。
右側アンロード弁600は、第2吐出油路100bから分岐して第2吐出油排タンクT7に至る第2吐出油排油路120bに配設された3位置2ポートの切換弁であり、入力ポート610とタンクポート630との2つのポートを有している。入力ポート610は、第2吐出油排油路120bを通じて油圧ポンプ200からの油が入力されるものであり、タンクポート630は、油路を介して第2吐出油排タンクT7に接続されるものである。
このような右側アンロード弁600は、第2吐出油排油路120bの途中から分岐して与えられる吐出圧(以下、第2吐出圧ともいう)と、第2負荷圧油路110bの途中から分岐して与えられる負荷圧(以下、第2負荷圧ともいう)及び設定バネ650の押圧力とのバランスにより、3つの位置のいずれかに切り換えることが可能なものである。ここで設定バネ650の押圧力は、右側走行弁400が中立位置(b)となる場合に、右側アンロード弁600が基準位置(b)となる大きさに予め設定されている。
かかる基準位置(b)となる場合には、絞りを介して入力ポート610とタンクポート630とを連通する。また、右側アンロード弁600は、第2吐出圧と第2負荷圧との差圧が小さくなって、設定バネ650の押圧力により差圧小位置(c)に切り換わると、入力ポート610及びタンクポート630を遮断する。更に、第2吐出圧と第2負荷圧との差圧が大きくなると、差圧大位置(a)に切り換わり、入力ポート610とタンクポート630とを連通する。
LS合分流弁700は、吐出油合流油路140と、第1負荷圧油路110a及び第2負荷圧油路110bとに跨る態様で配設された2位置4ポートの切換弁である。このLS合分流弁700は、第1入力ポート710、第2入力ポート720、第3入力ポート730及び出力ポート740の4つのポートを有している。ここで、吐出油合流油路140は、第1吐出油排油路120aから分岐した油路と、第2吐出油排油路120bから分岐した油路との高い方の圧力を導入できるように逆止弁を介して接続した合流油路である。
第1入力ポート710は、吐出油合流油路140を通じて油が入力されるものである。第2入力ポート720は、第2負荷圧油路110bを通じて油が入力されるものである。第3入力ポート730は、第1負荷圧油路110aを通じて油が入力されるものである。出力ポート740は、出力油路150に接続されるものである。この出力油路150は、LS弁800にパイロット圧として作用する油路である。
このようなLS合分流弁700は、コントローラ等から与えられる操作信号により作用する操作パイロット圧と、設定バネ750の押圧力とのバランスにより、2つの位置に切り換えることが可能なものである。
LS合分流弁700は、図4に示すような設定バネ750の押圧力により基準位置(a)となる場合、第1入力ポート710を遮断して、第2入力ポート720及び第3入力ポート730と、出力ポート740とを連通する。また、操作パイロット圧が設定バネ750の押圧力よりも大きくなってLS合分流弁700が操作位置(b)に切り換わる場合には、第1入力ポート710と出力ポート740を連通し、第2入力ポート720及び第3入力ポート730を遮断する。
LS弁800は、ポンプ制御弁250とシリンダ240との間の油路に配設された2位置3ポートの切換弁である。このLS弁800は、第1入出力ポート810、第2入出力ポート820及び入力ポート830の3つのポートを有している。第1入出力ポート810は、油路を介してシリンダ240に接続されるものである。第2入出力ポート820は、油路を介してポンプ制御弁250に接続されるものである。入力ポート830は、油路を介して油圧ポンプ200のそれぞれの吐出口210,220より吐出された油を入力するものである。
このようなLS弁800は、吐出油合流油路140の途中から分岐して与えられる吐出圧、すなわち油圧ポンプ200の高い方の吐出圧と、出力油路150を介して与えられるパイロット圧及び設定バネ840の押圧力とのバランスにより、2つの位置に切り換えることが可能なものである。
LS弁800は、油圧ポンプ200の高い方の吐出圧がパイロット圧及び設定バネ840の押圧力よりも大きい吐出圧大位置(b)となる場合には、入力ポート830と第1入出力ポート810とを連通し、第2入出力ポート820を遮断する。また、パイロット圧及び設定バネ840の押圧力が吐出圧よりも大きくパイロット圧大位置(a)に切り換わる場合には、第1入出力ポート810と第2入出力ポート820とを連通し、入力ポート830を遮断する。
負荷圧連通油路900は、第1負荷圧油路110aと第2負荷圧油路110bとを連通するものであり、その途中に連通絞り910が設けられている。このような負荷圧連通油路900は、左側走行油圧モータ300M及び右側走行油圧モータ400Mに同一流量の油を供給させるためのものであり、これにより左右の走行油圧モータ300M,400Mを同一回転させて直進走行を補償することができる。
以上のような構成を有する負荷圧感応型油圧回路においては、図4に示すように左右走行弁300,400がともに中立位置(b)に位置する場合には、LS合分流弁700にも操作パイロット圧が作用せず、該LS合分流弁700は設定バネ750の押圧力により基準位置(a)となる。
このような場合、左右のアンロード弁500,600は、上述したようにともに基準位置(b)となる。また、LS弁800は、出力油路150を介して与えられるパイロット圧及び設定バネ840の押圧力よりも、吐出圧の方が大きくなり吐出圧大位置(b)となる。
そのため、油圧ポンプ200のそれぞれの吐出口210,220から吐出された油は、左右の走行油圧モータ300M,400Mには供給されず、左側吐出口210から吐出された油の一部が第1吐出油排油路120aを通じて第1吐出油排タンクT5に排出され、右側吐出口220から吐出された油の一部が第2吐出油排油路120bを通じて第2吐出油排タンクT7に排出される。
次に、図5に示すように、操作レバーの操作により左側走行弁300を中立位置(b)として右側走行弁400を前進位置(c)とする場合、すなわち当該負荷圧感応型油圧回路が適用される走行車両を信地旋回作業させる場合、LS合分流弁700にも操作パイロット圧を作用させて操作位置(b)に切り換える。
この場合、LS弁800に作用する吐出圧とパイロット圧とが同じ大きさであるため、LS弁800は、設定バネ840の押圧力によりパイロット圧大位置(a)に切り換わり、第1入出力ポート810と第2入出力ポート820とが連通して、ポンプ制御弁250とシリンダ240との間での油の流れを許容する。これにより、油圧ポンプ200は、ポンプ制御弁250により、吐出口210,220のそれぞれより吐出される油の平均吐出圧に応じて吐出流量が制御される。
右側走行弁400においては、入力ポート420を通じて入力した油が第1連絡ポート460及び第2連絡ポート470を通過して第2モータ用ポート480から右側走行油圧モータ400Mに流れ、これにより右側走行油圧モータ400Mが、当該走行車両を前進させる態様で一方向に回転する。また、負荷圧ポート430から第2負荷圧油路110bに油が流れ、右側アンロード弁600においては、油圧ポンプ200からの吐出流量が増大するに連れて第2吐出圧と第2負荷圧との差圧が小さくなり、設定バネ650で設定された差圧より小さくなって差圧小位置(c)に切り換わる。
一方、左側アンロード弁500においては、油圧ポンプ200からの吐出流量が増大するに連れて第1吐出圧と第1負荷圧との差圧が大きくなり、設定バネ550で設定された差圧より大きくなって差圧大位置(a)に切り換わる。かかる差圧大位置(a)に切り換わることにより、左側吐出口210から吐出される油を第1吐出油排タンクT5に排出することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る負荷圧感応型油圧回路の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である負荷圧感応型油圧回路を示す回路図である。ここで例示する負荷圧感応型油圧回路は、油圧ポンプ20、左側走行弁30、右側走行弁40、左側アンロード弁50、右側アンロード弁60、LS合分流弁70、LS弁80及び負荷圧連通油路90を備えて構成してある。
油圧ポンプ20は、2つの吐出口21,22を有しており、斜板23の傾転角をシリンダ24により変更することによって容量を変更することのできる可変容量型のものである。ここで斜板23の傾転角の変更は、主にポンプ制御弁25によりシリンダ24を介して行われる。ポンプ制御弁25は、吐出口21,22のそれぞれより吐出される油の平均吐出圧と、吐出される油の流量の和との積が一定値以下となる態様で油圧ポンプ20を制御するものである。ここで油の平均吐出圧と吐出される油の流量の和との積が一定値以下となるよう油圧ポンプ20を制御することにより、油圧ポンプ20の出力馬力を一定値以下となるように決めている。
このような油圧ポンプ20は、左側吐出口21に第1吐出油路10aを介して左側走行油圧モータ30Mが接続され、かつ右側吐出口22に第2吐出油路10bを介して右側走行油圧モータ40Mが接続されている。左側走行油圧モータ30M及び右側走行油圧モータ40Mは、ともに双方向に回転することが可能なものである。
左側走行弁30は、第1吐出油路10aにおいて油圧ポンプ20と左側走行油圧モータ30Mとの間に配設されており、3位置8ポートの切換弁である。より詳細には、第1タンクポート31、入力ポート32、負荷圧ポート33、第2タンクポート34、第1モータ用ポート35、第1連絡ポート36、第2連絡ポート37及び第2モータ用ポート38を有している。
第1タンクポート31及び第2タンクポート34は、それぞれ油路を介してタンクT1,T2に接続されるものである。入力ポート32は、第1吐出油路10aを通じて油圧ポンプ20からの油が入力されるものである。負荷圧ポート33は、左側走行弁30からLS合分流弁70に至る第1負荷圧油路11aに接続されるものである。
第1モータ用ポート35及び第2モータ用ポート38は、それぞれ油路を介して左側走行油圧モータ30Mに接続されるものである。第1連絡ポート36及び第2連絡ポート37は、互いが油路を介して連通されるものである。
このような左側走行弁30は、図示せぬ操作レバーの操作量に応じて、後進位置(a)、中立位置(b)、前進位置(c)のいずれかに切り換えることが可能なものである。図1に示すように中立位置(b)となる場合には、第1モータ用ポート35と第1タンクポート31とを連通し、第2モータ用ポート38と第2タンクポート34とを連通するとともに、入力ポート32及び第1連絡ポート36を遮断し、第2連絡ポート37と負荷圧ポート33とを連通する。
また前進位置(c)となる場合には、入力ポート32と第1連絡ポート36とを連通し、第2連絡ポート37と、負荷圧ポート33及び第2モータ用ポート38とを連通し、第1モータ用ポート35と第1タンクポート31を連通するとともに、第2タンクポート34を遮断する。
更に後進位置(a)となる場合には、入力ポート32と、第2連絡ポート37及び負荷圧ポート33とを連通し、第1連絡ポート36と第1モータ用ポート35とを連通し、第2モータ用ポート38と第2タンクポート34とを連通するとともに、第1タンクポート31を遮断する。
右側走行弁40は、第2吐出油路10bにおいて油圧ポンプ20と右側走行油圧モータ40Mとの間に配設されており、3位置8ポートの切換弁である。より詳細には、第1タンクポート41、入力ポート42、負荷圧ポート43、第2タンクポート44、第1モータ用ポート45、第1連絡ポート46、第2連絡ポート47及び第2モータ用ポート48を有している。
第1タンクポート41及び第2タンクポート44は、それぞれ油路を介してタンクT3,T4に接続されるものである。入力ポート42は、第2吐出油路10bを通じて油圧ポンプ20からの油が入力されるものである。負荷圧ポート43は、右側走行弁40からLS合分流弁70に至る第2負荷圧油路11bに接続されるものである。
第1モータ用ポート45及び第2モータ用ポート48は、それぞれ油路を介して右側走行油圧モータ40Mに接続されるものである。第1連絡ポート46及び第2連絡ポート47は、互いが油路を介して連通されるものである。
このような右側走行弁40は、図示せぬ操作レバーの操作量に応じて、後進位置(a)、中立位置(b)、前進位置(c)のいずれかに切り換えることが可能なものである。図1に示すように中立位置(b)となる場合には、第1モータ用ポート45と第1タンクポート41とを連通し、第2モータ用ポート48と第2タンクポート44とを連通するとともに、入力ポート42及び第1連絡ポート46を遮断し、第2連絡ポート47と負荷圧ポート43とを連通する。
また前進位置(c)となる場合には、入力ポート42と第1連絡ポート46とを連通し、第2連絡ポート47と、負荷圧ポート43及び第2モータ用ポート48とを連通し、第1モータ用ポート45と第1タンクポート41を連通するとともに、第2タンクポート44を遮断する。
更に後進位置(a)となる場合には、入力ポート42と、第2連絡ポート47及び負荷圧ポート43とを連通し、第1連絡ポート46と第1モータ用ポート45とを連通し、第2モータ用ポート48と第2タンクポート44とを連通するとともに、第1タンクポート41を遮断する。
左側アンロード弁50は、第1吐出油路10aから分岐して第1吐出油排タンクT5に至る第1吐出油排油路12aと、第1負荷圧油路11aから分岐して第1負荷圧油排タンクT6に至る第1負荷圧油排油路13aに跨る態様で配設された3位置4ポートの切換弁である。この左側アンロード弁50は、第1入力ポート51、第2入力ポート52、第1タンクポート53及び第2タンクポート54の4つのポートを有している。第1入力ポート51は、第1吐出油排油路12aを通じて油圧ポンプ20からの油が入力されるものであり、第2入力ポート52は、第1負荷圧油排油路13aを通じて左側走行弁30からの油が入力されるものである。第1タンクポート53は、油路を介して第1吐出油排タンクT5に接続されるものであり、第2タンクポート54は、油路を介して第1負荷圧油排タンクT6に接続されるものである。
このような左側アンロード弁50は、第1吐出油排油路12aの途中から分岐して与えられる吐出圧(以下、第1吐出圧ともいう)と、第1負荷圧油路11aの途中から分岐して与えられる負荷圧(以下、第1負荷圧ともいう)及び設定バネ55の押圧力とのバランスにより、3つの位置のいずれかに切り換えることが可能なものである。ここで設定バネ55の押圧力は、図1に示すように左側走行弁30が中立位置(b)となる場合に、左側アンロード弁50が第1連通位置(b)となる大きさに予め設定されている。
かかる第1連通位置(b)となる場合には、絞りを介して第1入力ポート51と第1タンクポート53とを連通し、第2入力ポート52及び第2タンクポート54を遮断する。このような第1連通位置(b)に切り換わると、左側走行弁30の開口面積に応じた流量を供給する制御を安定して行うために、吐出圧(第1吐出圧)と負荷圧(第1負荷圧)が変化しても設定した差圧以上高くならないようにする。
また、左側アンロード弁50は、第1吐出圧と第1負荷圧との差圧が小さくなって、かかる差圧が設定バネ55の付勢力により決められる第1基準圧以下となると、設定バネ55の押圧力により遮断位置(c)に切り換わる。
このように遮断位置(c)に切り換わる場合には、第1入力ポート51、第2入力ポート52、第1タンクポート53及び第2タンクポート54を遮断する。このような遮断位置(c)に切り換わると、左側走行油圧モータ30Mの回転が増速し、油圧ポンプ20の吐出流量が足らないため、斜板23の傾斜角を大きくして容量を増している状態となる。
更に、左側アンロード弁50は、第1吐出圧と第1負荷圧との差圧が大きくなって、かかる差圧が予め決められた第2基準圧を超える場合には第2連通位置(a)に切り換わる。
このように第2連通位置(a)に切り換わる場合には、第1入力ポート51と第1タンクポート53とを連通するとともに、絞りを介して第2入力ポート52と第2タンクポート54とを連通する。このような第2連通位置(a)に切り換わると、第1負荷圧油路11aを第1負荷圧油排タンクT6に連通することで、負荷圧(第1負荷圧)を低減させることができ、これにより吐出圧(第1吐出圧)が高くなることを防止する制御をする。
このように左側アンロード弁50は、第1吐出圧と第1負荷圧との差圧が第1基準圧以下となる場合には、設定バネ55に付勢されて遮断位置(c)に切り換わり、該差圧が第1基準圧より大きく、かつ第2基準圧以下となる場合には、第1連通位置(b)に切り換わり、該差圧が第2基準圧を超える場合には、第2連通位置(a)に切り換わるものである。
右側アンロード弁60は、第2吐出油路10bから分岐して第2吐出油排タンクT7に至る第2吐出油排油路12bと、第2負荷圧油路11bから分岐して第2負荷圧油排タンクT8に至る第2負荷圧油排油路13bに跨る態様で配設された3位置4ポートの切換弁である。この右側アンロード弁60は、第1入力ポート61、第2入力ポート62、第1タンクポート63及び第2タンクポート64の4つのポートを有している。第1入力ポート61は、第2吐出油排油路12bを通じて油圧ポンプ20からの油が入力されるものであり、第2入力ポート62は、第2負荷圧油排油路13bを通じて右側走行弁40からの油が入力されるものである。第1タンクポート63は、油路を介して第2吐出油排タンクT7に接続されるものであり、第2タンクポート64は、油路を介して第2負荷圧油排タンクT8に接続されるものである。
このような右側アンロード弁60は、第2吐出油排油路12bの途中から分岐して与えられる吐出圧(以下、第2吐出圧ともいう)と、第2負荷圧油路11bの途中から分岐して与えられる負荷圧(以下、第2負荷圧ともいう)及び設定バネ65の押圧力とのバランスにより、3つの位置のいずれかに切り換えることが可能なものである。ここで設定バネ65の押圧力は、図1に示すように右側走行弁40が中立位置(b)となる場合に、右側アンロード弁60が第1連通位置(b)となる大きさに予め設定されている。
かかる第1連通位置(b)となる場合には、絞りを介して第1入力ポート61と第1タンクポート63とを連通し、第2入力ポート62及び第2タンクポート64を遮断する。このような第1連通位置(b)に切り換わると、右側走行弁40の開口面積に応じた流量を供給する制御を安定して行うために、吐出圧(第2吐出圧)と負荷圧(第2負荷圧)が変化しても設定した差圧以上高くならないようにする。
また、左側アンロード弁50は、第2吐出圧と第2負荷圧との差圧が小さくなって、かかる差圧が設定バネ65の付勢力により決められる第1基準圧以下となると、設定バネ65の押圧力により遮断位置(c)に切り換わる。
このように遮断位置(c)に切り換わる場合には、第1入力ポート61、第2入力ポート62、第1タンクポート63及び第2タンクポート64を遮断する。このような遮断位置(c)に切り換わると、右側走行油圧モータ40Mの回転が増速し、油圧ポンプ20の吐出流量が足らないため、斜板23の傾斜角を大きくして容量を増している状態となる。
更に、右側アンロード弁60は、第2吐出圧と第2負荷圧との差圧が大きくなって、かかる差圧が予め決められた第2基準圧を超える場合には第2連通位置(a)に切り換わる。
このように第2連通位置(a)に切り換わる場合には、第1入力ポート61と第1タンクポート63とを連通するとともに、絞りを介して第2入力ポート62と第2タンクポート64とを連通する。このような第2連通位置(a)に切り換わると、第2負荷圧油路11bを第2負荷圧油排タンクT8に連通することで、負荷圧(第2負荷圧)を低減させることができ、これにより吐出圧(第2吐出圧)が高くなることを防止する制御をする。
このように右側アンロード弁60は、第2吐出圧と第2負荷圧との差圧が第1基準圧以下となる場合には、設定バネ65に付勢されて遮断位置(c)に切り換わり、該差圧が第1基準圧より大きく、かつ第2基準圧以下となる場合には、第1連通位置(b)に切り換わり、該差圧が第2基準圧を超える場合には、第2連通位置(a)に切り換わるものである。
LS合分流弁70は、吐出油合流油路14と、第1負荷圧油路11a及び第2負荷圧油路11bとに跨る態様で配設された2位置4ポートの切換弁である。このLS合分流弁70は、第1入力ポート71、第2入力ポート72、第3入力ポート73及び出力ポート74の4つのポートを有している。ここで、吐出油合流油路14は、第1吐出油排油路12aから分岐した油路と、第2吐出油排油路12bから分岐した油路との高い方の圧力を導入できるように逆止弁を介して接続した合流油路である。
第1入力ポート71は、吐出油合流油路14を通じて油が入力されるものである。第2入力ポート72は、第2負荷圧油路11bを通じて油が入力されるものである。第3入力ポート73は、第1負荷圧油路11aを通じて油が入力されるものである。出力ポート74は、出力油路15に接続されるものである。この出力油路15は、LS弁80にパイロット圧として作用する油路である。
このようなLS合分流弁70は、コントローラ等から与えられる操作信号により作用する操作パイロット圧と、設定バネ75の押圧力とのバランスにより、2つの位置に切り換えることが可能なものである。
LS合分流弁70は、図1に示すような設定バネ75の押圧力により基準位置(a)となる場合、第1入力ポート71を遮断して、第2入力ポート72及び第3入力ポート73と、出力ポート74とを連通する。また、操作パイロット圧が設定バネ75の押圧力よりも大きくなってLS合分流弁70が操作位置(b)に切り換わる場合には、入力ポート42と出力ポート74を連通し、第2入力ポート72及び第3入力ポート73を遮断する。
LS弁80は、ポンプ制御弁25とシリンダ24との間の油路に配設された2位置3ポートの切換弁である。このLS弁80は、第1入出力ポート81、第2入出力ポート82及び入力ポート83の3つのポートを有している。第1入出力ポート81は、油路を介してシリンダ24に接続されるものである。第2入出力ポート82は、油路を介してポンプ制御弁25に接続されるものである。入力ポート83は、油路を介して油圧ポンプ20のそれぞれの吐出口21,22より吐出された油を入力するものである。
このようなLS弁80は、吐出油合流油路14の途中から分岐して与えられる吐出圧、すなわち油圧ポンプ20の高い方の吐出圧と、出力油路15を介して与えられるパイロット圧及び設定バネ84の押圧力とのバランスにより、2つの位置に切り換えることが可能なものである。
LS弁80は、油圧ポンプ20の高い方の吐出圧がパイロット圧及び設定バネ84の押圧力よりも大きい吐出圧大位置(b)となる場合には、入力ポート83と第1入出力ポート81とを連通し、第2入出力ポート82を遮断する。また、パイロット圧及び設定バネ84の押圧力が吐出圧よりも大きくパイロット圧大位置(a)に切り換わる場合には、第1入出力ポート81と第2入出力ポート82とを連通し、入力ポート83を遮断する。
負荷圧連通油路90は、第1負荷圧油路11aと第2負荷圧油路11bとを連通するものであり、その途中に連通絞り91が設けられている。このような負荷圧連通油路90は、左側走行油圧モータ30M及び右側走行油圧モータ40Mに同一流量の油を供給させるためのものであり、これにより左右走行油圧モータ30M,40Mを同一回転させて直進走行を補償することができる。
以上のような構成を有する負荷圧感応型油圧回路においては、図1に示すように操作レバーの操作により左右走行弁30,40をともに中立位置(b)にする場合には、LS合分流弁70にも操作パイロット圧が作用せず、該LS合分流弁70は設定バネ75の押圧力により基準位置(a)となる。
このような場合、左右のアンロード弁50,60は、上述したようにともに第1連通位置(b)となる。また、LS弁80は、出力油路15を介して与えられるパイロット圧及び設定バネ84の押圧力よりも、吐出圧の方が大きくなり吐出圧大位置(b)となる。
そのため、油圧ポンプ20のそれぞれの吐出口21,22から吐出された油は、左右の走行油圧モータ30M,40Mには供給されず、左側吐出口21から吐出された油の一部が第1吐出油排油路12aを通じて第1吐出油排タンクT5に排出され、右側吐出口22から吐出された油の一部が第2吐出油排油路12bを通じて第2吐出油排タンクT7に排出される。
次に、図2に示すように、操作レバーの操作により左右走行弁30,40をともに前進位置(c)にする場合、すなわち当該負荷圧感応型油圧回路が適用された走行車両を前進走行させる場合、LS合分流弁70にも操作パイロット圧を作用させて操作位置(b)に切り換える。
この場合、LS弁80に作用する吐出圧とパイロット圧とが同じ大きさであるため、LS弁80は、設定バネ84の押圧力によりパイロット圧大位置(a)に切り換わり、第1入出力ポート81と第2入出力ポート82とが連通して、ポンプ制御弁25とシリンダ24との間での油の流れを許容する。これにより、油圧ポンプ20は、ポンプ制御弁25により、吐出口21,22のそれぞれより吐出される油の平均吐出圧に応じて吐出流量が制御される。
左側走行弁30においては、入力ポート32を通じて入力した油が第1連絡ポート36及び第2連絡ポート37を通過して第2モータ用ポート38から左側走行油圧モータ30Mに流れ、これにより左側走行油圧モータ30Mが、当該走行車両を前進させる態様で一方向に回転する。また、負荷圧ポート33から第1負荷圧油路11aに油が流れ、左側アンロード弁50は、油圧ポンプ20からの吐出流量が増大するに連れて第1吐出圧と第1負荷圧との差圧が小さくなる。そして、これら差圧が設定バネ55の付勢力により決められる第1基準圧以下となると、左側アンロード弁50は、設定バネ55の押圧力により遮断位置(c)に切り換わる。
右側走行弁40においては、入力ポート42を通じて入力した油が第1連絡ポート46及び第2連絡ポート47を通過して第2モータ用ポート48から右側走行油圧モータ40Mに流れ、これにより右側走行油圧モータ40Mが、当該走行車両を前進させる態様で一方向に回転する。また、負荷圧ポート43から第2負荷圧油路11bに油が流れ、右側アンロード弁60は、油圧ポンプ20からの吐出流量が増大するに連れて第2吐出圧と第2負荷圧との差圧が小さくなる。そして、これら差圧が設定バネ65の付勢力により決められる第1基準圧以下となると、右側アンロード弁60は、設定バネ65の押圧力により遮断位置(c)に切り換わる。
更に、図3に示すように、操作レバーの操作により左側走行弁30を中立位置(b)として右側走行弁40を前進位置(c)とする場合、すなわち当該負荷圧感応型油圧回路が適用される走行車両を信地旋回作業させる場合、LS合分流弁70にも操作パイロット圧を作用させて操作位置(b)に切り換える。
この場合、LS弁80に作用する吐出圧とパイロット圧とが同じ大きさであるため、LS弁80は、設定バネ84の押圧力によりパイロット圧大位置(a)に切り換わり、第1入出力ポート81と第2入出力ポート82とが連通して、ポンプ制御弁25とシリンダ24との間での油の流れを許容する。ここで、ポンプ制御弁25は、上述したように、吐出口21,22のそれぞれより吐出される油の平均吐出圧と、吐出される油の流量の和との積が一定値以下となる態様で油圧ポンプ20を制御するものであるから、油圧ポンプ20は、ポンプ制御弁25により、吐出口21,22のそれぞれより吐出される油の平均吐出圧に応じて吐出流量が制御される。
右側走行弁40においては、入力ポート42を通じて入力した油が第1連絡ポート46及び第2連絡ポート47を通過して第2モータ用ポート48から右側走行油圧モータ40Mに流れ、これにより右側走行油圧モータ40Mが、当該走行車両を前進させる態様で一方向に回転する。また、負荷圧ポート43から第2負荷圧油路11bに油が流れ、右側アンロード弁60においては、油圧ポンプ20からの吐出流量が増大するに連れて第2吐出圧と第2負荷圧との差圧が小さくなり、かかる差圧が第1基準圧以下になると遮断位置(c)に切り換わる。
一方、左側アンロード弁50においては、油圧ポンプ20からの吐出流量が増大するに連れて第1吐出圧と第1負荷圧との差圧が大きくなり、かかる差圧が第2基準圧を超える場合には第2連通位置(a)に切り換わる。かかる第2連通位置(a)に切り換わることにより、第1入力ポート51と第1タンクポート53とが連通して左側吐出口21から吐出される油を第1吐出油排タンクT5に排出することができ、第2入力ポート52と第2タンクポート54とが連通して第1負荷圧油路11a及び第1負荷圧油排油路13aを通過する油を第1負荷圧油排タンクT6に排出することができる。
このように左側アンロード弁50においては、第2連通位置(a)に切り換わることにより、第1負荷圧油路11aに流れた油を第1負荷圧油排タンクT6に排出することができ、これにより左側アンロード弁50に作用する第1負荷圧を低減させることができる。第1吐出圧は、第1負荷圧と設定バネ55の付勢力との合力で決められた圧力なので、第1負荷圧が低減すると、第1吐出圧も低減させることができる。この結果、本実施の形態である負荷圧感応型油圧回路においては、信地旋回作業において走行に関係しない左側吐出口21から吐出される油を第1吐出油排タンクT5に排出するため、第1吐出圧が従来に比して低くさせることができ、各吐出口21,22から吐出される油の平均吐出圧が低く設定することができる。つまり、油の平均吐出圧と吐出される油の流量の和との積が一定値以下に制御するための平均吐出圧を低く設定することができる。
これにより、各吐出口21,22からの油の吐出流量を上昇させることができ、その結果、信地旋回作業時の車速が低下してしまう虞れがない。従って、本実施の形態である負荷圧感応型油圧回路によれば、信地旋回作業を行う場合にも車速の低下を招来することがない。
また、上記負荷圧感応型油圧回路によれば、第2入力ポート52と第2タンクポート54とが連通して第1負荷圧油路11a及び第1負荷圧油排油路13aを通過する油を第1負荷圧油排タンクT6に排出することができるので、圧力センサ等の種々の検出手段を配設する必要がなく、コストの増大化を抑制することができる。
更に、上記負荷圧感応型油圧回路によれば、左右のアンロード弁50,60のそれぞれの構成に変更を加えるだけでよいので、既に市場に出回っているダブルポンプを適用した負荷圧感応型油圧回路にも適用でき、汎用性に優れたものとなる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、種々の変更を行うことができる。上述した実施の形態では、LS合分流弁70にはコントローラ等からの操作信号により操作パイロット圧を与えていたが、本発明では、このような電気的な操作信号に基づいて操作パイロット圧を与えるものに限られず、油圧に基づいて操作信号を与え、操作パイロット圧を与えるようにしても良い。このような構成によっても、上述した実施の形態が奏する作用効果を発揮することが可能である。
また、上述した実施の形態においては、操作レバーの操作により左側走行弁30を中立位置(b)として右側走行弁40を前進位置(c)とする場合における信地旋回作業について説明したが、本発明では、左側走行弁30を前進位置(c)として右側走行弁40を中立位置(b)とする場合における信地旋回作業においても同様の作用効果を奏することができる。