JP5394148B2 - 産業車両のセーフティバー調整機構 - Google Patents

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Description

本発明は、スキッドステアローダ等の産業車両のセーフティバー構造に関し、とくに、セーフティバーを最適な位置に調整するための構造の改良に関する。
例えばスキッドステアローダ等の産業車両においては、万一車両が前倒しになったときや車両の衝突時に、シートに着座した運転者が前方に投げ出されるのを防止するために、運転者を前方から支持するセーフティバー(シートバー)が設けられている。
一般に、セーフティバーは、実開平3−123750号公報に示すように、シートに着座した運転者の前方に配置されて運転者に装着される装着位置(同公報の第4図および第6図参照)と、運転者の上方または側方に退避して運転者の降車を許容する退避位置(同第1図参照)とを採り得るようになっている。
しかしながら、前記従来のセーフティバーは、シート前方に設けられた、車両の操縦装置(ジョイスティックやレバー等)に対して固定位置にあった。このため、運転者の体格や体型等によっては、運転者がシートレバーによりシートの前後位置を調整しても、運転者とセーフティバーとの間の隙間が広くなりすぎて運転者の支持が十分でなかったり、またこれとは逆に、隙間が狭くなりすぎてセーフティバーが運転者に圧迫感を与えたりする場合もあった。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、セーフティバーの装着性を向上できる産業車両のセーフティバー調整機構を提供することにある。
請求項1の発明は、産業車両において運転者を前方から支持するセーフティバーの位置を調整するためのセーフティバー調整機構である。セーフティバーは、車両前後方向に延びる基端部と、基端部の前端側に配設され、車両幅方向に延びる支持部とを備えている。 シートの側方には、車両前後方向に延びる嵌合部材が配設されており、嵌合部材が車両前後方向に固定されかつその軸線回りに回動自在に設けられるとともに、セーフティバーの基端部の後端側部分が嵌合部材に嵌合している。基端部が嵌合部材とともにその軸線回りに回動しかつ嵌合部材に対して伸長または縮退するように基端部の後端側部分が連結部材を介して嵌合部材に連結されており、連結部材を操作することで基端部の前端側の支持部の前後方向位置が調節可能になっている。
請求項1の発明では、基端部を嵌合部材とともに連結部材を介して車両前後方向の軸線の回りに回動させて支持部を運転者の前方に配置することにより、セーフティバーが運転者に装着される。このとき、連結部材を操作して基端部の後端側部分を嵌合部材に対して伸長または縮退させることで基端部を車両前後方向にスライドさせることにより、支持部が同様に車両前後方向に移動する。これにより、支持部と運転者との隙間を調整して、支持部を最適な位置に配置できるようになるので、セーフティバーの装着性を向上できるとともに、車両の前倒し時などにおいて運転者が前方に投げ出されようとしたときに、セーフティバーの支持部により運転者を確実に支持することができる
請求項の発明では、請求項において、基端部の後端側部分または嵌合部材のうち、外周側に配置される部材には、車両前後方向に長孔状に延びかつ軸線方向と直交する方向に貫通する貫通孔が形成され、内周側に配置される部材には、軸線方向と直交する方向に貫通する貫通孔が形成されており、これらの貫通孔には、連結部材としてのボルトが挿入されるとともに、ボルトのネジ部にナットが螺合している。
請求項の発明によれば、ナットを締め付けることで、基端部の後端側部分および嵌合部材が車両前後方向に固定され、ナットを緩めることで、基端部の後端側部が嵌合部材に対して車両前後方向に移動可能となる。したがって、ナットを緩めた状態から、基端部の後端側部分を嵌合部材に対して伸長または縮退させた後、再びナットを締め付けることで、支持部の位置調整が完了する。なお、基端部を車両前後方向に移動させる際には、ボルトが長孔状の貫通孔に沿って車両前後方向に移動する。
この場合には、ナットを締め付けまたは緩めることで、基端部が車両前後方向に固定されまたは移動可能にされるので、支持部の位置調整を簡単に行なえるようになる。
請求項の発明では、請求項において、基端部の後端側部分または嵌合部材のうち、一方の部材には、車両前後方向に長孔状に延びかつ軸線方向と直交する方向に貫通する貫通孔が形成され、他方の部材には、軸線方向と直交する方向に貫通する貫通孔が形成されており、これらの貫通孔には、ピンが挿入され、ピンの先端に抜け止め部材が装着されるとともに、基端部の後端側部分および嵌合部材を車両前後方向に固定するための固定部材が設けられている。
請求項の発明によれば、ピンを貫通孔に挿入してその先端に抜け止め部材を装着することにより、基端部の後端側部分および嵌合部材が車両前後方向の軸線回りに回動可能に連結されるとともに、固定部材を用いることにより、基端部の後端側部分および嵌合部材が車両前後方向に固定される。その一方、抜け止め部材を外してピンを貫通孔から引き抜くことにより、基端部が車両前後方向に移動可能となる。この状態から、基端部の後端側部分を嵌合部材に対して伸長または縮退させた後、再びピンを貫通孔に挿入してその先端に抜け止め部材を装着するとともに固定部材を用いることにより、支持部の位置調整が完了する。
この場合には、貫通孔に対してピンを抜き差しすることで、基端部が車両前後方向に移動可能にされまたは固定されるので、支持部の位置調整を簡単に行なえるようになる。
請求項の発明では、請求項において、基端部の後端側部分または嵌合部材のうち、外周側に配置される部材には、軸線方向と直交する方向に貫通する貫通孔が形成され、内周側に配置される部材には、軸線方向と直交する方向に貫通する複数の貫通孔が形成されており、これらの貫通孔には、連結部材としてのピンが挿入されるとともに、ピンの先端に抜け止め部材が装着されている。
請求項の発明によれば、ピンを貫通孔に挿入してその先端に抜け止め部材を装着することで、基端部の後端側部分および嵌合部材が車両前後方向に固定される。その一方、抜け止め部材を外してピンを貫通孔から引き抜くことにより、基端部が車両前後方向に移動可能となる。この状態から、基端部の後端側部分を嵌合部材に対して伸長または縮退させた後、再びピンを貫通孔に挿入してその先端に抜け止め部材を装着することで、支持部の位置調整が完了する。
この場合には、貫通孔に対してピンを抜き差しすることで、基端部が車両前後方向に移動可能にされまたは固定されるので、支持部の位置調整を簡単に行なえるようになる。
請求項の発明では、請求項において、基端部の後端側部分または嵌合部材のうち、外周側に配置される部材には、ラッチ付ハンドルが設けられるとともに、内周側に配置される部材には、ラッチ付ハンドルのラッチが係脱自在に係合しかつラッチの係合時に後端側部分を車両前後方向に固定するための複数の凹部が形成されている。
請求項の発明によれば、ラッチ付ハンドルを操作してラッチを凹部に係合させることにより、基端部の後端側部分および嵌合部材が車両前後方向に固定される。その一方、ラッチ付ハンドルを操作してラッチを凹部から離脱させることにより、基端部の後端側部分が嵌合部材に対して車両前後方向に移動可能となる。この状態から、後端側部分を嵌合部材に対して伸長または縮退させた後、ラッチ付ハンドルのラッチを別の凹部に係合させることで、支持部の位置調整が完了する。
この場合には、ラッチ付ハンドルを操作することで、端部が車両前後方向に移動可能にされまたは固定されるので、支持部の位置調整を簡単に行なえるようになる。
請求項の発明では、請求項1において、セーフティバーが、シートの左右両側にそれぞれ設けられた一対のセーフティバーから構成されており、各セーフティバーがそれぞれ基端部および支持部を有している。
請求項の発明では、請求項1において、セーフティバーが、シートの左右両側方に配設された一対の基端部と、各基端部の各前端側部分を互いに連結する支持部とから構成された一体型の略コ字状部材である。
以上のように本発明によれば、セーフティバーを、車両前後方向に延びる基端部と、基端部の前端側に配設されかつ車両幅方向に延びる支持部とから構成するとともに、基端部を、車両前後方向の軸線の回りに回動自在にかつ車両前後方向にスライド自在に設けるようにしたので、支持部を運転者に装着したときに基端部を車両前後方向にスライドさせることにより、支持部を車両前後方向に移動させることができ、これにより、支持部と運転者との隙間を調整でき、支持部を運転者にとって最適な位置に配置できるようになって、セーフティバーの装着性を向上できる。
本発明によるセーフティバー調整機構が採用されたスキッドステアローダの運転席部分の正面図である。 図1のセーフティバーの装着状態における平面図である。 図2のII-II線断面図である。 本発明の第1の実施例によるセーフティバー調整機構において、車両前後方向の軸線を含む水平面で切断した縦断面概略図であって、図3AのIII−III線断面に相当している。 前記セーフティバー調整機構(図3)の側面部分図である。 本発明の第2の実施例によるセーフティバー調整機構において、車両前後方向の軸線を含む水平面で切断した縦断面概略図である。 本発明の第3の実施例によるセーフティバー調整機構において、車両前後方向の軸線を含む水平面で切断した縦断面概略図である。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
本発明によるセーフティバー調整機構が採用されたスキッドステアローダは、図1に示すように、運転者が着座するシートSと、シートSに着座した運転者を前方から支持するためのセーフティバー(シートバー)1と、シートSの前方に設けられた操作レバーLとを備えている。ここでは、セーフティバー1が、シートSの左右両側にそれぞれ設けられた一対のセーフティバー10、20から構成されている場合を例にとって説明する。
各セーフティバー10、20は、シートSの左右両側にそれぞれ配置されたベースユニットBに回動自在に支持されており、これにより、各セーフティバー10、20は、シートSの前方に配置され、着用者に装着される装着位置つまり運転位置(図1実線位置)と、シートSの上方に退避して運転者の運転席への昇降を許容する退避位置(同図一点鎖線位置)とを採り得るようになっている。
セーフティバー10は、図2に示すように、車両前後方向(同図矢印参照)に延びる基端部11と、基端部11の前端側に配設され、車両幅方向(同図矢印参照)に延びる支持部12とを備えている。基端部11は、その軸線Xの回りに回動自在になっている。また、ここでは、基端部11および支持部12が、斜め前方に延びる連結部13によって連結されている。なお、セーフティバー20についてもセーフティバー10と同様の構成を有しているため、ここでは、セーフティバー10についてのみ説明する。
セーフティバー10の基端部11には、半径方向外方に張り出すロックプレート14が取り付けられている。このロックプレート14の外周面は、図2Aに示すように、基端部11の中心Oを中心とする中心角約270度の円弧状面14aと、円弧状面14aの間を接続しかつ互いに直交する平坦状面14b、14cとから構成されている。これらの平坦状面14b、14cは、セーフティバー10が装着位置(図1実線位置)または退避位置(同図一点鎖線位置)に配置されたときに、セーフティバー10がそれ以上回動しないようにするためのロック面として機能しており、各平坦状面14b、14cは、それぞれ図示しない車両側の壁面に当接し得るようになっている。
セーフティバー10の基端部11には、当該セーフティバー10の調整機構が設けられている。以下、この調整機構の第1ないし第3の実施例について、図3ないし図5を用いて説明する。
<第1の実施例>
第1の実施例による調整機構は、図3に示すように、基端部11の後端側部分の外周に嵌合する筒状の嵌合部材3を有している。嵌合部材3は、シートSの側方に設けられており、車両前後方向に固定されている。嵌合部材3には、軸線方向に延びる長孔状の一対の貫通孔3aが形成されている。各貫通孔3aは、嵌合部材3の円周上で180度の位置関係に配置されている。
一方、基端部11の後端側部分には、当該後端側部分を半径方向に貫通する貫通孔11bが形成されている。各貫通孔3a、11bには、ボルト4が挿通しており、ボルト4のネジ部にはナット40が螺合している。ボルト4の頭部(およびナット40)は、図3Aに示すように、貫通孔3aの幅よりも大きくなっている。このため、ナット40を締め付けることで、ボルト4が嵌合部材3に固定され、これにより、ボルト4を介して基端部11の後端側部分および嵌合部材3が車両前後方向に固定されるようになっている。また、嵌合部材3は、ボルト4を介して、基端部11の後端側部分とともに車両前後方向の軸線Xの回りに回動自在になっている。
基端部11の後端側部分の外周には、雄ネジ部11aが形成されている。また、基端部11の後端側部分の外周には、ナット部材5が設けられている。ナット部材5の雌ネジ部5aは、基端部11の後端側部分の雄ネジ部11aに螺合している。ナット部材5の内部には、側壁面50aを有する穴50が形成されている。一方、嵌合部材3の前端縁部には、半径方向外方に張り出すフランジ30が形成されており、フランジ30は、ナット部材5内部の穴50の側壁面50aに係合している。
この第1の実施例においては、セーフティバー10、20がシートSの上方の退避位置(図1一点鎖線位置)に配置された状態から、運転者が車両に乗り込む。そして、シートSに着座してシートベルトSを装着した後、運転者は、各セーフティバー10、20をシートSの前方の装着位置(同図実線位置)に移動させる。このとき、各セーフティバー10、20は、基端部11の軸線Xの回りを回動する。
次に、運転者は各セーフティバー10、20の位置調整を行なう。この場合には、運転者は、まず、ナット40を緩め、この状態から、ナット部材5を締め付け側にまたは緩める側に回す。
例えば、各セーフティバー10、20を運転者の側に接近させたい場合には、ナット部材5を締め付け側に回す。このとき、ナット部材5は、穴側壁面50aが嵌合部材3前端のフランジ30に係合して矢印a方向への移動が規制されているので、ナット部材5が螺合する基端部11の後端側部分が矢印b方向に移動して、当該後端側部分が嵌合部材3の内部に縮退する。また、このとき、基端部11の後端側部分に取り付けられたボルト4およびナット40は、嵌合部材3の長孔状の貫通孔3aに沿って同様に矢印b方向に移動する。これにより、各セーフティバー10、20の支持部12が運転者に接近する側(つまり車両後方側)に移動して、運転者と各セーフティバー10、20との隙間を狭めることができる。なお、支持部12が所望の位置に移動した後、運転者はナット40を締め付けて、嵌合部材3を基端部11の後端側部分に固定する。
この場合とは逆に、各セーフティバー10、20を運転者から離したい場合には、ナット部材5の穴側壁面50aが嵌合部材3前端のフランジ30に係合した状態で、ナット部材5を緩める側に回す。すると、ナット部材5が螺合する基端部11の後端側部分が矢印a方向に移動して、当該後端側部分が嵌合部材3に対して伸長する。また、このとき、基端部11の後端側部分に取り付けられたボルト4およびナット40は、嵌合部材3の長孔状の貫通孔3aに沿って同様に矢印a方向に移動する。これにより、各セーフティバー10、20の支持部12が運転者から離れる側(つまり車両前方側)に移動して、運転者と各セーフティバー10、20との隙間を拡げることができる。なお、支持部12が所望の位置に移動した後、運転者はナット40を締め付けて、嵌合部材3を基端部11の後端側部分に固定する。
このようにして、セーフティバー10、20の支持部12と運転者との隙間を調整でき、運転者の体格や体型等に応じて支持部を最適な位置に配置できるようになるので、セーフティバー10、20の装着性を向上できる。その結果、車両の前倒し時などにおいて運転者が前方に投げ出されようとしたときに、セーフティバー10、20の支持部12により運転者を確実に支持することができる。
この場合には、ナット4を締め付けまたは緩めることで、基端部11が車両前後方向に固定されまたは移動可能にされるので、セーフティバー10、20の支持部12の位置調整を簡単に行なうことができる。
なお、前記第1の実施例においては、ナット部材5を省略することも可能であるが、ナット部材5の図示右側にさらにナット部材5を配置したダブルナット構造にする方がより好ましい。
<第2の実施例>
第2の実施例による調整機構は、図4に示すように、基端部11の後端側部分の外周に嵌合する筒状の嵌合部材3’を有している。嵌合部材3’は、シートSの側方に設けられており、車両前後方向に固定されている。嵌合部材3’には、一対の貫通孔3’aが形成されている。各貫通孔3’aは、嵌合部材3の円周上で180度の位置関係に配置されている。
一方、基端部11の後端側部分には、当該後端側部分を半径方向に貫通する貫通孔11cが基端部11の軸線X方向に複数個並設されている。各貫通孔3’a、11cには、ピン6が挿通しており、ピン6の先端には、抜け止め部材としての例えば割りピン60が取り付けられている。基端部11の後端側部分はピン6を介して嵌合部材3’に連結されており、これにより、基端部11の後端側部分および嵌合部材3’が車両前後方向に固定されるとともに、嵌合部材3’が基端部11の後端側部分とともに車両前後方向の軸線Xの回りに回動自在になっている。
この第2の実施例においても、前記第1の実施例と同様に、運転者が車両に乗り込んだ後、各セーフティバー10、20をシートSの前方の装着位置(図1実線位置)に移動させ、各セーフティバー10、20の位置調整を行なう。
例えば、各セーフティバー10、20を運転者の側に接近させたい場合には、運転者は、まず、割りピン60をピン6から外してピン6を貫通孔11cから抜き取った後、基端部11の後端側部分を嵌合部材3’の内部に進入させる。これにより、各セーフティバー10、20の支持部12が運転者に接近する側(つまり車両後方側)に移動して、運転者と各セーフティバー10、20との隙間を狭めることができる。支持部12が所望の位置に移動した後、運転者は、貫通孔3’aおよびこれと整列する貫通孔11cにピン6を挿入して、ピン6の先端に割りピン60を取り付ける。
この場合とは逆に、各セーフティバー10、20を運転者から離したい場合には、運転者は、割りピン60をピン6から外してピン6を貫通孔11cから抜き取った後、基端部11の後端側部分を嵌合部材3’の外部に引き出す。これにより、各セーフティバー10、20の支持部12が運転者から離れる側(つまり車両前方側)に移動して、運転者と各セーフティバー10、20との隙間を拡げることができる。支持部12が所望の位置に移動した後、運転者は、貫通孔3’aおよびこれと整列する貫通孔11cにピン6を挿入して、ピン6の先端に割りピン60を取り付ける。
このようにして、セーフティバー10、20の支持部12と運転者との隙間を調整でき、運転者の体格や体型等に応じて支持部12を最適な位置に配置できるようになるので、セーフティバー10、20の装着性を向上できる。その結果、車両の前倒し時などにおいて運転者が前方に投げ出されようとしたときに、セーフティバー10、20の支持部12により運転者を確実に支持することができる。
この場合には、貫通孔3’a、11cに対してピン6を抜き差しすることで、基端部11が車両前後方向に移動可能にされまたは固定されるので、セーフティバー10、20の支持部12の位置調整を簡単に行なうことができる。
<第3の実施例>
第3の実施例による調整機構は、図5に示すように、基端部11の後端側部分の外周に嵌合する筒状の嵌合部材3”を有している。嵌合部材3”は、シートSの側方に設けられており、車両前後方向に固定されている。嵌合部材3”には、貫通孔3”aが形成されている。基端部11の後端側部分には、凹部11dが基端部11の軸線X方向に複数個並設されている。
また、嵌合部材3”の外周面の一部に、ラッチ付ハンドル7が設けられている。ラッチ付ハンドル7は、運転者が操作するための操作部70と、嵌合部材3”の外周面に向かう側に突出するラッチ71とを有している。また、ラッチ付ハンドル7は、操作部70の逆側端に取り付けられた支軸72の回りに回動自在になっており、ラッチ71が嵌合部材3”の貫通孔3”aを挿通して基端部11の後端側部分の凹部11dに係合する係合位置(図5参照)と、ラッチ71が嵌合部材3”の外周側に移動して凹部11dから離脱した離脱位置(図示せず)とを採り得るようになっている。支軸72は、嵌合部材3”の外周面に固定されたブラケット73に支持されている。また、操作部70の逆側端と支軸72との間には、バネ(図示せず)が介装されており、当該バネの弾性反発力により、ラッチ付ハンドル7は、ラッチ71が嵌合部材3”の貫通孔3”aに挿入される側に常時付勢されている。
ラッチ付ハンドル7のラッチ71が基端部11の後端側部分の凹部11dに係合することにより、基端部11の後端側部分および嵌合部材3”が車両前後方向に固定されるとともに、嵌合部材3”が基端部11の後端側部分とともに車両前後方向の軸線Xの回りに回動自在になっている。
この第3の実施例においても、前記第1、第2の実施例と同様に、運転者が車両に乗り込んだ後、各セーフティバー10、20をシートSの前方の装着位置(図1実線位置)に移動させ、各セーフティバー10、20の位置調整を行なう。
例えば、各セーフティバー10、20を運転者の側に接近させたい場合には、運転者は、まず、ラッチ付ハンドル7を操作して、ラッチ71を凹部11dから外れた離脱位置に移動させる。この場合、運転者は、ラッチ付ハンドル7の操作部70を嵌合部材3”から離れる側に移動させればよい。この状態から、基端部11の後端側部分を嵌合部材3”の内部に進入させる。これにより、各セーフティバー10、20の支持部12が運転者に接近する側(つまり車両後方側)に移動して、運転者と各セーフティバー10、20との隙間を狭めることができる。支持部12が所望の位置に移動した後、運転者は、ラッチ付ハンドル7の操作部70から手を離し、ラッチ71を基端部11の後端側部分の別の凹部11dに係合させる。
この場合とは逆に、各セーフティバー10、20を運転者から離したい場合には、運転者は、ラッチ付ハンドル7を操作して、ラッチ71を凹部11dから外れた離脱位置に移動させ、この状態から、基端部11の後端側部分を嵌合部材3”の外部に引き出す。これにより、各セーフティバー10、20の支持部12が運転者から離れる側(つまり車両前方側)に移動して、運転者と各セーフティバー10、20との隙間を拡げることができる。支持部12が所望の位置に移動した後、運転者は、ラッチ付ハンドル7の操作部70から手を離し、ラッチ71を基端部11の後端側部分のさらに別の凹部11dに係合させる。
このようにして、セーフティバー10、20の支持部12と運転者との隙間を調整でき、運転者の体格や体型等に応じて支持部12を最適な位置に配置できるようになるので、セーフティバー10、20の装着性を向上できる。その結果、車両の前倒し時などにおいて運転者が前方に投げ出されようとしたときに、セーフティバー10、20の支持部12により運転者を確実に支持することができる。
この場合には、ラッチ付ハンドル7を操作することで、基端部11が車両前後方向に移動可能にされまたは固定されるので、セーフティバー10、20の支持部12の位置調整を簡単に行なうことができる。
<他の実施例>
前記第1の実施例では、基端部11の後端側部分および嵌合部材3を車両前後方向に固定するとともに、車両前後方向の軸線回りに回動自在に連結するために、ボルト4およびナット40を用いた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
ボルト4およびナット40のかわりに、第2の実施例に示すようなピン6およびこの抜け止め用の割りピン60を用いるようにしてもよい。ただし、この場合、基端部11の後端側部分および嵌合部材3を車両前後方向に固定するために、ナット部材5の図示右側にさらにナット部材5を配置したダブルナット構造にするのが好ましい。
また、この場合、基端部11の後端側部分に車両前後方向の長孔を形成するとともに、嵌合部材3に貫通孔を形成するようにしてもよい。
なお、前記各実施例では、セーフティバー1を左右一対のセーフティバー10、20から構成した例を示したが、本発明の適用はこれには限定されない。本発明は、左右のセーフティバーの各支持部が互いに連結された構造を有する略コ字状の一体型のセーフティバーの場合にも同様に適用できる。
また、前記実施例では、セーフティバーの基端部の後端側部分を中実の部材から構成し、嵌合部材を筒状の中空部材から構成して、基端部の後端側部分の外周側に嵌合部材を嵌合させるようにした例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。前記各実施例とは逆に、嵌合部材を中実の部材から構成し、セーフティバーの基端部の後端側部分を筒状の中空部材から構成して、嵌合部材の外周側に基端部の後端側部分を嵌合させるようにしてもよい。この場合において、基端部の後端側部分および嵌合部材は、前記各実施例と同様に、ボルト、ピンまたはラッチ付ハンドルで連結されることになる。
<他の適用例>
前記各実施例では、本発明によるセーフティバー調整機構がスキッドステアローダに適用された例を示したが、本発明はその他の産業車両にも同様に適用可能である。
以上のように、本発明は、スキッドステアローダ等の産業車両に有用であり、とくにセーフティバーに装着性を要求されるものに適している。
1、10、20: セーフティバー

3、3’、3”: 嵌合部材
3a、3’a、3”a: 貫通孔

4: ボルト
40: ナット

5: ナット部材(固定部材)

6: ピン
60: 割りピン

7: ラッチ付ハンドル
71: ラッチ

11: 基端部
11b: 貫通孔
11c: 貫通孔
11d: 凹部

12: 支持部

S: シート
X: 軸線
実開平3−123750号公報(第4図および第6図参照)

Claims (7)

  1. 産業車両において、運転者を前方から支持するセーフティバーの位置を調整するためのセーフティバー調整機構であって、
    前記セーフティバーが、車両前後方向に延びる基端部と、前記基端部の前端側に配設され、車両幅方向に延びる支持部とを備えており、
    シートの側方には、車両前後方向に延びる嵌合部材が配設され、当該嵌合部材が車両前後方向に固定されかつその軸線回りに回動自在に設けられるとともに、前記セーフティバーの前記基端部の後端側部分が前記嵌合部材に嵌合しており、
    前記基端部が前記嵌合部材とともにその軸線回りに回動しかつ前記嵌合部材に対して伸長または縮退するように前記基端部の前記後端側部分が連結部材を介して前記嵌合部材に連結されており、前記連結部材を操作することで前記基端部の前端側の前記支持部の前後方向位置が調節可能になっている、
    ことを特徴とする産業車両のセーフティバー調整機構。
  2. 請求項1において、
    前記基端部の前記後端側部分または前記嵌合部材のうち、外周側に配置される部材には、車両前後方向に長孔状に延びかつ軸線方向と直交する方向に貫通する貫通孔が形成され、内周側に配置される部材には、軸線方向と直交する方向に貫通する貫通孔が形成されており、これらの貫通孔には、前記連結部材としてのボルトが挿入されるとともに、前記ボルトのネジ部にナットが螺合している
    ことを特徴とする産業車両のセーフティバー調整機構。
  3. 請求項において、
    前記基端部の前記後端側部分または前記嵌合部材のうち、一方の部材には、車両前後方向に長孔状に延びかつ軸線方向と直交する方向に貫通する貫通孔が形成され、他方の部材には、軸線方向と直交する方向に貫通する貫通孔が形成されており、これらの貫通孔には、ピンが挿入され、前記ピンの先端に抜け止め部材が装着されるとともに、前記基端部の前記後端側部分および前記嵌合部材を車両前後方向に固定するための固定部材が設けられている
    ことを特徴とする産業車両のセーフティバー調整機構。
  4. 請求項において、
    前記基端部の前記後端側部分または前記嵌合部材のうち、外周側に配置される部材には、軸線方向と直交する方向に貫通する貫通孔が形成され、内周側に配置される部材には、軸線方向と直交する方向に貫通する複数の貫通孔が形成されており、これらの貫通孔には、前記連結部材としてのピンが挿入されるとともに、前記ピンの先端に抜け止め部材が装着されている
    ことを特徴とする産業車両のセーフティバー調整機構。
  5. 請求項において、
    前記基端部の前記後端側部分または前記嵌合部材のうち、外周側に配置される部材には、ラッチ付ハンドルが設けられるとともに、内周側に配置される部材には、前ラッチ付ハンドルのラッチが係脱自在に係合しかつ前記ラッチの係合時に前記後端側部分を車両前後方向に固定するための複数の凹部が形成されている
    ことを特徴とする産業車両のセーフティバー調整機構。
  6. 請求項において、
    前記セーフティバーが、シートの左右両側にそれぞれ設けられた一対のセーフティバーから構成されており、前記各セーフティバーがそれぞれ前記基端部および前記支持部を有している
    ことを特徴とする産業車両のセーフティバー調整機構。
  7. 請求項において、
    前記セーフティバーが、シートの左右両側方に配設された一対の前記基端部と、前記各基端部の前記各前端側部分を互いに連結する前記支持部とから構成された一体型の略コ字状部材である
    ことを特徴とする産業車両のセーフティバー調整機構。
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