JP5796589B2 - チルト式ステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、運転者の体格や運転姿勢によりステアリングホイールの高さ位置を調節可能とするチルト機構を備えた、チルト式ステアリング装置の改良に関する。特に、本発明は、ステアリングホイールの高さ位置を調節する際に不快な異音が発生する事を防止する為の緩衝部材の耐久性の向上を図るものである。
自動車用ステアリング装置は、図7に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。又、前記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続されており、この中間シャフト8の前端部は、別の自在継手9を介して、前記入力軸3に接続されている。尚、図7に示した構造は、電動式パワーステアリング装置を備えており、前記ステアリングコラム6の前端部は、電動モータ10を支持すると共に減速機を内蔵したハウジング11に対して結合固定されている。尚、本明細書及び特許請求の範囲全体で、前後方向、左右方向(幅方向)、及び上下方向は、特に断らない限り、車両の前後方向、左右方向(幅方向)、及び上下方向を言う。
上述の様なステアリング装置を、運転者の体格や運転姿勢に応じて、前記ステアリングホイール1の高さ位置を調節する為のチルト機構を組み込んだチルト式ステアリング装置とする事が、広く行われている。この様なチルト式ステアリング装置のうち、手動式のものは、調節レバーの操作に基づいて、前記ステアリングホイール1の高さ位置を調節可能な状態と、このステアリングホイール1を調節後の高さ位置に保持する状態とを切り換える様に構成されている。又、この切り換えを行う為の機構中にカム装置を組み込んで、前記調節レバーの操作感を良好にしたり、同機構中にギヤ式係合手段(少なくとも1対のギヤ係合部品)を組み込んで、前記高さ位置の保持状態を強固にしたりする事も、従来から行われており、例えば特許文献1〜7に、その具体的な構造が記載されている。
本発明は、これら特許文献1〜7に記載された従来構造の改良に関するものであるから、先ず、この従来構造に就いて、図8〜13により説明する。
この図8〜13のうちの図8〜12は特許文献2に記載された構造を、図13は特許文献3に記載された構造を、それぞれ示している。これら両構造同士の間には、多少の相違はあるが、本発明との関係で特に意味のある相違ではない。そこで、以下、図8〜13により、前記従来構造に就いて説明する。この従来構造のチルト式ステアリング装置は、ステアリングコラム6aと、ステアリングシャフト5aと、変位側ブラケット12と、固定側ブラケット13と、調節ロッド14と、被駆動側カム15と、駆動側カム16と、調節レバー17と、受ブラケット18と、揺動腕19と、揺動伝達部20と、緩衝部材21a、21bとを備える。
図示の構造は、ステアリングホイール1(図7参照)の高さ位置を調節可能とするチルト機構に加えて、前後位置を調節可能とするテレスコピック機構を備えている。この為に図示の構造の場合には、前記ステアリングコラム6aとして、前側に配置されたアウタコラム22の内側に、後側に配置されたインナコラム23の前部を嵌合する事により、全長を伸縮可能としたものを使用している。このうちのアウタコラム22は、金属板を曲げ形成する事により、上方が開口した略U字形としたもので、上部内側面にそれぞれ抑えブロック24、24を固定している。前記インナコラム23の前部は、これら両抑えブロック24、24と前記アウタコラム22の下部内面とにより囲まれた部分に、軸方向の変位を可能に内嵌している。又、このアウタコラム22の前端部は、パワーステアリング装置を構成するハウジング25の後端部に結合固定している。更に、このハウジング25の前上部に支持管26を支持固定している。そして、この支持管26に挿通したチルト軸(図示省略)により、前記ハウジング25及び前記ステアリングコラム6aを車体に対し、揺動変位可能に支持する様にしている。
又、前記ステアリングシャフト5aは、前側に配置されたインナシャフト27の後部と、後側に配置されたアウタシャフト28の前部とを、スプライン係合等により、トルク伝達を可能に係合させて成るもので、前記ステアリングコラム6aの伸縮に伴って伸縮する。この様なステアリングシャフト5aは、後端部を前記ステアリングコラム6aの後端開口よりも後方に突出させた状態でこのステアリングコラム6aの内側に、回転自在に支持している。この為に、前記アウタシャフト28の中間部後端寄り部分を、前記アウタコラム22の後端部内側に、単列深溝玉軸受等の、ラジアル荷重及びスラスト荷重を支承できる軸受により支持している。又、前記インナシャフト27の前端部に、前記パワーステアリング装置の出力軸29を、トーションバーを介して結合固定すると共に、この出力軸29を前記ハウジング25の内側に、同様の軸受により支持している。前記アウタシャフト28の後端部で前記ステアリングコラム6aの後端開口から後方に突出した部分に、前記ステアリングホイール1を固定する。
又、前記変位側ブラケット12は、前記アウタコラム22を構成する左右1対の側板部30、30の上端部と、これら両側板部30、30の上端部内側面に固定した、前記両抑えブロック24、24とにより構成している。そして、これら両側板部30、30と両抑えブロック24、24との互いに整合する部分に、前記調節ロッド14の杆部31を挿通する為の、通孔32、32を形成している。
又、前記固定側ブラケット13は、鋼板、アルミニウム系合金等の金属材を、プレスによる曲げ加工、或いはダイキャスト成形する事により造られたもので、取付板部33と、左右1対の支持板部34a、34bとを備える。このうちの取付板部33は、前記固定側ブラケット13を車体に対し支持固定する為の部分である。又、前記両支持板部34a、34bは、この固定側ブラケット13に対して、前記変位側ブラケット12を支持する為の部分で、この変位側ブラケット12を幅方向両側から挟持すべく、幅方向に離隔し、且つ、前記取付板部33から垂れ下がる状態で、互いに平行に設けている。この様な両支持板部34a、34bの互いに整合する位置に、それぞれ前記チルト軸を中心とする部分円弧状の、上下方向長孔35a、35bを形成している。
又、前記調節ロッド14は、丸棒状の杆部31の基端部に外向フランジ状のアンカ部37を固設すると共に、先端部を雄ねじ部38としている。又、このアンカ部37は、その内側面で前記杆部31の基端部の周囲部分に、上下方向に長い係合凸部39aを形成している。この係合凸部39aは、前後方向に関する幅寸法が、一方の支持板部34aに形成した上下方向長孔35aの同方向の幅寸法よりも僅かに小さく、上下方向に関する長さ寸法が、この上下方向長孔35aの前後方向の幅寸法よりも大きい。この様な調節ロッド14は、前記杆部31を、前記両上下方向長孔35a、35b及び前記両通孔32、32を幅方向に挿通した状態で、前記係合凸部39aを前記一方の支持板部34aに形成した上下方向長孔35aに係合させると共に、前記アンカ部37の内側面をこの一方の支持板部34aの外側面に当接させている。又、この状態で、前記杆部31の先端部に設けた雄ねじ部38を、他方の支持板部34bの外側面から突出させている。又、この杆部31の基端部に、前記緩衝部材21aを外嵌している。この緩衝部材21aは、合成樹脂製で、前記係合凸部39aの上下両端面を覆う形状を有する。即ち、この緩衝部材21aは、中央部に前記杆部31を挿通する為の円孔40aを、外側面の上下両端部にそれぞれ緩衝部41a、41aを、それぞれ有する。この円孔40aに前記杆部31を、その基端部まで挿入した状態で、前記両緩衝部41a、41aが、前記係合凸部39aの上下両端面を覆う状態となる。
又、前記被駆動側カム15は、鉄系合金等の、必要とする強度、剛性、耐摩耗性を有する金属材に鍛造加工及び必要とする仕上げ加工を施す事により造られたもので、内側面に係合凸部39bを、外側面に被駆動側カム面42を、中央部に軸方向に貫通する貫通孔43aを、それぞれ設けている。このうちの係合凸部39bは、前記アンカ部37の内側面に形成した係合凸部39aと同様のもので、他方の支持板部34bに形成した上下方向長孔35bの前後方向の幅寸法よりも僅かに小さな幅寸法と、この幅寸法よりも大きな長さ寸法とを有する。前記緩衝部材21bは、前記緩衝部材21aと同様に、円孔40bと上下1対の緩衝部41b、41bとを備えたもので、これら両緩衝部41b、41bにより前記係合凸部39bの上下両端面を覆う状態で、前記被駆動側カム15の内側面に装着すると共に、前記調節ロッド14の杆部31の中間部先端寄り部分に外嵌している。又、前記被駆動側カム面42は、周方向に関する凹凸であり、それぞれが径方向に存在する複数の平坦な頂部と、これら各頂部の周方向両側にそれぞれの周方向一端側を連続させた傾斜面と、これら各傾斜面の周方向他端側同士を連続させる底部とにより構成している。更に、前記貫通孔43aは、軸方向から見た形状を、長円形としている。そして、この貫通孔43aの長径方向両端縁部に、前記緩衝部材21bの外側面の上下方向中央部で幅方向(前後方向)両端部に突設した鉤片51、51の先端部を係止して、前記被駆動側カム15と前記緩衝部材21bとの分離防止を図れる様にしている。
又、前記駆動側カム16は、上述した被駆動側カム15と同様に造られたもので、内側面に駆動側カム面44を、中央部に軸方向に貫通する円形の貫通孔43bを、それぞれ設けている。そして、前記調節ロッド14の先端部に前記駆動側カム16を、この調節ロッド14を中心とする回転を可能に、且つ、前記調節ロッド14の先端側への変位を抑えた状態で支持している。この為に、この調節ロッド14の先端部の雄ねじ部38にナット45を螺合し、このナット45の内側面と前記駆動側カム16の外側面との間にスラスト軸受46を配置している。このナット45は、所定のトルクで締め付けた後、一部(例えば外端部)を前記雄ねじ部38に向けかしめ付ける等により、緩み止めを図っている。そして、上述の様な駆動側カム16の駆動側カム面44と、前記被駆動側カム15の被駆動側カム面42とを係合させる事により、軸方向寸法、即ち、前記駆動側カム16の外側面と前記被駆動側カム15の内側面との軸方向距離を拡縮させるカム装置47を構成している。
又、前記調節レバー17は、ポリアセタールの如き高機能樹脂等の合成樹脂を射出成形する事により、或いはアルミニウム系合金等の軽合金をダイキャスト成形する事により造られたもので、基端部に保持凹部48を設けている。そして、この保持凹部48内に前記駆動側カム16を、この保持凹部48に対する相対回転を阻止した状態で保持して、前記調節レバー17により前記駆動側カム16を回転駆動できる様にしている。尚、前記保持凹部48の底部に開口部を設けて、この駆動側カム16の外側面と前記スラスト軸受46とを直接当接させている。従って、この駆動側カム16及び前記調節レバー17の基端部と、前記調節ロッド14及び前記ナット45とは、相対回転可能である。
又、前記受ブラケット18は、十分な強度及び剛性を確保できる金属材料により造られたもので、前記固定側ブラケット13とは別体に造られたものを、前記他方の支持板部34bの外側面に、ねじ止め等により支持固定している。前記受ブラケット18は、前方と上下両端との三方に開口し、前記上下方向長孔35bに沿った方向に存在する凹溝49を有する。この凹溝49は、前方の開口部の幅が広く、後方の底部に向かうに従って幅が狭くなる方向に傾斜したV溝状である。そして、前記凹溝49の両内側面に、上下方向に関する波形形状である、雌側ギヤ50を設けている。
又、前記揺動腕19は、前記被駆動側カム15の周囲に、この被駆動側カム15に対する相対回転及び少なくとも上下方向に関する若干の相対変位を可能に支持している。この為に、前記揺動腕19の基端部に、前記被駆動側カム15の外径よりも少し大きな内径を有する保持孔52を設けている。そして、この保持孔52内に前記被駆動側カム15を位置させた状態で、この被駆動側カム15と前記揺動腕19の基端部との間に、センタリングばね53を設けている。外力が作用しない状態で前記被駆動側カム15は、このセンタリングばね53の弾力に基づいて、前記保持孔52の内側で上下方向中央位置に存在する。この様な、前記揺動腕19の先端部両側面に、前記雌側ギヤ50と係脱可能な雄側ギヤ54を設けている。この揺動腕19の先端部の断面形状は、この雄側ギヤ54を形成した部分の端縁に向かう程厚さ寸法が小さくなる、くさび状としている。
更に、前記揺動伝達部20は、前記調節レバー17と共に前記揺動腕19を、前記調節ロッド14を中心として揺動させるべく、これら調節レバー17と揺動腕19との間に設けている。具体的には、この揺動腕19の外側面先端寄り部分に形成した突片55を、前記調節レバー17の内側面の一部に形成した係合凹部に緩く係合させる事により、前記揺動伝達部20を構成している。そして、前記調節レバー17を上方に揺動させる事により、前記カム装置47の軸方向寸法を拡げた状態で、前記雌側ギヤ50と前記雄側ギヤ54とが係合し、前記調節レバー17を下方に揺動させる事により、前記カム装置47の軸方向寸法を縮めた状態で、前記両ギヤ50、54同士の係合が外れる様にしている。
上述の様なチルト式ステアリング装置で、前記ステアリングホイール1の高さ位置を調節する際には、前記調節レバー17を下方に揺動させ、前記駆動側カム16の駆動側カム面44の山部と、前記被駆動側カム15の被駆動側カム面42の谷部とを対向させて、前記カム装置47の軸方向寸法を縮める。この結果、前記両支持板部34a、34bの内側面と、前記アウタコラム22の両外側面との当接部の面圧は低下乃至は喪失する。更には、前記雌側ギヤ50と前記雄側ギヤ54との係合が外れる。そこで、前記両上下方向長孔35a、35bの内側で前記両緩衝部材21a、21bが変位できる範囲内で、前記高さ位置を調節する。この調節作業の際、前記ステアリングホイール1を調節可能範囲の上端位置又は下端位置にまで移動させると、それぞれが合成樹脂製である前記両緩衝部材21a、21bの緩衝部41a、41bが、前記両上下方向長孔35a、35bの内周縁の上端部又は下端部に衝突する。この結果、金属同士の衝突に基づき、前記ステアリングホイール1を操作する運転者に不快な衝撃や異音が発生する事を防止できる。又、図示の例では、前記カム装置47の軸方向寸法を縮めた状態で、前記アウタコラム22と前記インナコラム23との嵌合部の面圧も低下乃至は喪失するので、このインナコラム23を前後方向に移動させる事により、前記ステアリングホイール1の前後位置の調節も行える。
このステアリングホイール1を所望の位置に移動させたならば、前記調節レバー17を上方に揺動させる事により、前記両カム面44、42の山部同士を突き合わせて、前記カム装置47の軸方向寸法を拡げる。この結果、前記両支持板部34a、34bの内側面と前記アウタコラム22の両外側面との当接部の面圧が上昇すると同時に、このアウタコラム22と前記インナコラム23との嵌合部の面圧も上昇する。更には、前記雌側ギヤ50と前記雄側ギヤ54とが係合する。尚、前記ステアリングホイール1の高さ位置は無段階で調節できるのに対し、前記両ギヤ50、54の噛合位置は有段である為、この差を吸収する必要があるが、図示の構造の場合には、前記揺動腕19の基端部が前記被駆動側カム15に対して上下方向に相対変位する事に基づき、当該差を吸収する。従って、何れの高さ位置でも、前記両ギヤ50、54同士が確実に係合する。この結果、前記ステアリングホイール1が、調節後の位置に保持される。又、二次衝突に基づいてこのステアリングホイール1を上昇させる方向の大きな衝撃力が加わった場合でも、前記両ギヤ50、54同士の噛合に基づく大きな保持力により、前記ステアリングホイール1の跳ね上がりを防止できる。この為、前記ステアリングホイール1の後方で膨らんだエアバッグによる運転者の保護充実を図り易くできる。
尚、図示の例では、前記調節レバー17の基端部に、この調節レバー17を上方に揺動させた状態で、前記受ブラケット18に形成した係止段部56と係合する弾性係止片57を設けている。又、前記駆動側カム16の中心に設けた貫通孔43bの内側にスリーブ58を設けている。又、前記インナコラム23の上面には、エネルギ吸収部材59を設けている。更に、図13は、前記揺動腕19の一部を、合成樹脂製の第一、第二緩衝板60、61により覆った構造を示している。但し、これら各部材に関しては、例えば前記特許文献2、3に記載されているし、本発明の要旨とも関係しないので、詳しい説明は省略する。
上述の様なチルト式ステアリング装置の場合、図14に示す様に、前記両上下方向長孔35a、35bの前側縁68及び後側縁69と、前記両係合凸部39a、39bの前後両側面及び前記両緩衝部材21a、21bの前後両側面との間には、通常、前記ステアリングホイール1の高さ位置を調節する際に、前記両上下方向長孔35a、35bに沿って前記両係合凸部39a、39b及び前記両緩衝部材21a、21bが円滑に移動できる様にする為の、微小な隙間が設けられている。この為、前記両上下方向長孔35a、35bの内側で、前記両係合凸部39a、39b及び前記両緩衝部材21a、21bは、それぞれ前記調節ロッド14を中心として、前記隙間分だけ回転し得る。従って、その内側面に前記係合凸部39bを突設した前記被駆動側カム15も、前記調節ロッド14を中心として、前記隙間分だけ回転し得る。この様な事情がある事から、前記ステアリングホイール1の位置を調節した後、この調節後の位置を保持すべく、前記調節レバー17により前記駆動側カム16を締め付け方向(前記カム装置47の軸方向寸法を拡げる方向)に回転させると、これに伴って前記被駆動側カム15も、前記隙間分だけ、同方向に回転する。ここで、この隙間分の回転が生じた後、前記係合凸部39bの前後両側面と前記上下方向長孔35bの前後両側縁68、69とが金属同士の衝突を起こすと、この衝突に伴う不快な異音が発生する為、好ましくない。又、この様な異音は、前記ステアリングホイール1の位置を調節する為に、前記調節レバー17を反締め付け方向に回転させる際にも、同様にして発生する可能性がある。これに対し、上述の様な隙間分の回転が生じた後、前記緩衝部材21bを構成する1対の緩衝部41b、41bのみが前記上下方向長孔35bの前後両側縁68、69に当接する様な各部の形状及び寸法を採用すれば、上述の様な金属同士の衝突を防止でき、この衝突に伴う不快な異音の発生を防止できる。
ところが、上述した従来構造の場合には、この様な異音の発生を防止できる構造を採用した場合に、前記両緩衝部41b、41bの耐久性を十分に確保する事が難しい。即ち、前記両緩衝部41b、41bのみが前記上下方向長孔35bの前後両側縁68、69に当接している状態で、これら両緩衝部41b、41bには、前記係合凸部39bから、前記駆動側カム16の締め付け方向の回転力が加わる。この回転力は、前記係合凸部39bの上下両端面と、その相手面である、前記両緩衝部41b、41bの互いに対向する端面との係合部を介して、これら両緩衝部41b、41bに加わる。ところが、上述した従来構造の場合、これら両緩衝部41b、41bの互いに対向する端面は、それぞれ段差を有しない面であり、しかも略上下方向を向いている。つまり、これら両緩衝部41b、41bの互いに対向する端面は、それぞれ前記回転力(前記調節ロッド14を中心とする周方向力)を効率良く支承できない方向を向いている。この為、前記回転力によって、前記両緩衝部41b、41bが破損し、これら両緩衝部41b、41bによる緩衝機能が喪失する可能性がある。
特開2012−040904号公報 特開2012−040949号公報 国際公開第2012/011424号パンフレット 国際公開第2012/011425号パンフレット 国際公開第2012/011426号パンフレット 国際公開第2012/017853号パンフレット 国際公開第2012/017854号パンフレット
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、被駆動側カムの内側面に突設した係合凸部に組み付ける緩衝部材の耐久性の向上を図れる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のチルト式ステアリング装置は、駆動側カムと共にカム装置を構成する被駆動側カムの内側面に突設した係合凸部の上下両端面に設けた凸部側突出部の前後方向側面と、緩衝部材を構成する1対の緩衝部の互いに対向する端面に設けた緩衝部側突出部の前後方向側面とを当接させる事により、前記駆動側カムを締め付け方向(前記カム装置の軸方向寸法を拡げる方向)に回転させる事に伴って前記係合凸部から前記両緩衝部に加わる回転力を、前記両緩衝部側突出部の前後方向側面により効率良く支承可能とする事で、前記緩衝部材の耐久性の向上を図るものである。
この様な本発明のチルト式ステアリング装置は、ステアリングコラムと、変位側ブラケットと、ステアリングシャフトと、固定側ブラケットと、1対の上下方向長孔と、通孔と、調節ロッドと、アンカ部と、被駆動側カムと、駆動側カムと、調節レバーと、緩衝部材とを備える。
このうちのステアリングコラムは、前部に幅方向に設けられたチルト軸を中心として揺動変位する。
又、前記変位側ブラケットは、このステアリングコラムの軸方向中間部に固設されている。
又、前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されている。そして、このステアリングコラムの後端開口から突出した後端部分にステアリングホイールを固定する。
又、前記固定側ブラケットは、金属製で、上部に設けられた取付板部及びこの取付板部から下方に垂れ下がった1対の支持板部を有する。そして、これら両支持板部により前記変位側ブラケットを幅方向両側から挟む状態で、前記取付板部により車体に対し支持される。
又、前記両上下方向長孔は、前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられており、それぞれが上下方向に長い。
又、前記通孔は、前記変位側ブラケットの一部で前記両上下方向長孔に整合する部分に、幅方向に貫通する状態で形成されている。
又、前記調節ロッドは、これら両上下方向長孔及び通孔を幅方向に挿通している。
又、前記アンカ部は、この調節ロッドの基端部で前記両支持板部のうちの一方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられている。そして、前記両上下方向長孔のうちでこの一方の支持板部に形成された一方の上下方向長孔に、この一方の上下方向長孔に沿った変位を可能に係合している。
又、前記被駆動側カムは、金属製で、前記調節ロッドの中間部先端寄り部分で前記両支持板部のうちの他方の支持板部の外側面から突出した部分に、前記調節ロッドに対する相対回転を可能に外嵌されている。これと共に、内側面に突設した上下方向に長い係合凸部を、前記他方の支持板部に形成された他方の上下方向長孔に、この他方の上下方向長孔に沿った変位を可能とし、且つ、前記調節ロッドを中心とする回転を抑えた状態で係合させている。更に、外側面に円周方向に関する凹凸面である被駆動側カム面を設けている。
又、前記駆動側カムは、前記調節ロッドの先端部に、この調節ロッドを中心とする回転を可能に、且つ、この調節ロッドの先端側への変位を抑えられた状態で外嵌されている。これと共に、内側面に形成した周方向に関する凹凸面である駆動側カム面と前記被駆動側カム面とを係合させる事により、軸方向寸法を拡縮させるカム装置を構成している。
又、前記調節レバーは、前記駆動側カムにその基端部を結合している。
又、前記緩衝部材は、前記被駆動側カムを構成する金属材料及び前記固定側ブラケットを構成する金属材料よりも軟質の材料により造られたもので、前記係合凸部に組み付けられている。この様な緩衝部材は、前記係合凸部を上下方向両側から挟む位置に設けられた、この係合凸部の上端面と下端面とを覆う1対の緩衝部を備える。そして、これら両緩衝部を前記他方の上下方向長孔に係合させている。
特に、本発明のチルト式ステアリング装置に於いては、前記係合凸部の上下両端面の前後方向一部分に、それぞれ上下方向に突出する凸部側突出部を設けている。これと共に、前記両緩衝部の互いに対向する端面の前後方向一部分に、それぞれ上下方向に突出する緩衝部側突出部を設けている。更に、前記両凸部側突出部の前後両側面のうち、前記カム装置の軸方向寸法を拡げる際の前記駆動側カムの回転方向である締め付け方向に関する前側の側面と、前記両緩衝部側突出部の前後両側面のうち、この締め付け方向に関する後側の側面とを、それぞれ当接させている。
又、前記両緩衝部の前後両側面が、それぞれ前記係合凸部の前後両側面よりも前後方向に突出している。
又、前記駆動側カムを前記締め付け方向に回転させる事に伴って、この駆動側カムから前記被駆動側カムに伝達された回転力が、前記係合凸部から前記両緩衝部に伝達された状態で、この係合凸部の前後両側面とこれら両緩衝部の前後両側面とのうちの、これら両緩衝部の前後両側面のみが、前記他方の上下方向長孔の前後両側縁に当接した状態となる。
上述の様な本発明のチルト式ステアリング装置を実施する場合に、好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記両緩衝部側突出部の前後方向幅寸法を、それぞれ前記両緩衝部の互いに対向する端面の前後方向幅寸法の1/2以上(より好ましくは、2/3以上)とする。
又、本発明を実施する場合に、より好ましくは、請求項3に記載した発明の様に、前記係合凸部の上下両端面と、前記両緩衝部の互いに対向する端面とを、それぞれ前記調節ロッドの中心軸を中心とする回転対称(2回転軸対称)形状とする。
又、本発明を実施する場合に、好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、受ブラケットと、揺動腕と、揺動伝達部とを、追加的に設ける。
このうちの受ブラケットは、その内面に雌側ギヤを設けた、前記上下方向長孔に沿った方向に長く、前方又は後方に開口した凹溝を備えたものであり、前記他方の上下方向長孔を設けた支持板部の外側面に固設する。
又、前記揺動腕は、その一端部に前記雌側ギヤと係脱可能な雄側ギヤを備えたものであり、前記他方の上下方向長孔を設けた支持板部の外側面の一部に、前記調節ロッドを中心とする揺動変位を可能に支持する。
又、前記揺動伝達部は、前記揺動腕と前記調節レバーとの間に設ける。この様な揺動伝達部は、この調節レバーを揺動させる事に基づき、前記カム装置の軸方向寸法を拡げた状態で前記雌側ギヤと前記雄側ギヤとを係合させ、このカム装置の軸方向寸法を縮めた状態でこれら両ギヤ同士の係合を外す方向に前記揺動腕を揺動させる。
上述の様に構成する本発明のチルト式ステアリング装置によれば、緩衝部材の耐久性を向上させる事ができる。
即ち、本発明の場合、駆動側カムを締め付け方向に回転させる事に伴って、この駆動側カムから被駆動側カムに伝達される回転力は、係合凸部の上下両端面に設けた凸部側突出部の前後両側面のうち、前記締め付け方向に関する前側の側面と、1対の緩衝部の互いに対向する端面に設けた緩衝部側突出部の前後両側面のうち、前記締め付け方向に関する後側の側面との当接部を介して、前記係合凸部から前記両緩衝部に伝達可能である。ここで、これら両緩衝部側突出部の前後両側面のうち、前記締め付け方向に関する後側の側面は、それぞれほぼ前後方向を向いている。つまり、これら両緩衝部側突出部の前後両側面のうち、前記締め付け方向に関する後側の側面は、それぞれ前記回転力(調節ロッドを中心とする周方向力)を効率良く支承できる方向を向いている。この為、前記回転力が作用する事に伴い、前記両緩衝部のみが他方の上下方向長孔の前後両側縁に当接している状態で、前記回転力を、前記両緩衝部側突出部により効率良く支承できる。従って、これら両緩衝部側突出部の前後方向幅寸法を十分に確保する(例えば、請求項2に記載した発明の様に、前記両緩衝部の互いに対向する端面の前後方向幅寸法の1/2以上とする)事により、これら両緩衝部側突出部の強度を十分に確保しておけば、これら両緩衝部側突出部を含んで構成される、前記両緩衝部を破損しにくくでき、その分、前記緩衝部材の耐久性を向上させる事ができる。
又、請求項3に記載した発明の構成を採用すれば、被駆動側カムの係合凸部と緩衝部材の両緩衝部との、上下の組み合わせ方向を規制する必要がなくなる為、組立作業の容易化を図れる。
又、請求項4に記載した発明の構成を採用すれば、雌側ギヤと雄側ギヤとの係合に基づいて、ステアリングホイールの高さ位置を保持できる為、被駆動側カムと駆動側カムとを組み合わせて成るカム装置が発生する軸力を小さく抑えられる。この軸力は、固定側ブラケットの内側で変位側ブラケットががたつかない程度の大きさであれば足りる。そして、前記軸力を低く抑えられる事は、調節レバーにより前記駆動側カムを締め付け方向に回転させる際に、前記被駆動側カムに加わる同方向の回転力を低く抑えられる事に繋がる。そして、この回転力を低く抑えられる事は、係合凸部から緩衝部材に伝達される回転力を抑えて、この緩衝部材の耐久性を確保し易くなる事に繋がる。
本発明の実施の形態の1例に関する、互いに組み合わされた被駆動側カムと緩衝部材とを、内側面側から見た状態で示す斜視図。 被駆動側カムと緩衝部材とを、内側面側から見た状態で示す分解斜視図。 同じく外側面側から見た状態で示す分解斜視図。 上下方向長孔と、係合凸部及び緩衝部材との係合状態を、自由状態で示す断面図。 同じく、係合凸部から緩衝部材に、駆動側カムの締め付け方向の回転力が作用した状態で示す断面図。 同じく、係合凸部から緩衝部材に、駆動側カムの反締め付け方向の回転力が作用した状態で示す断面図。 自動車用ステアリング装置の1例を示す、部分切断略側面図。 具体的構造の1例を、前上方から見た状態で示す斜視図。 同じく後上方から見た状態で示す斜視図。 同じく側面図。 図10のa−a断面図。 同じく一部を省略して示す分解斜視図。 緩衝部材を組み付けた揺動腕を外側面側から見た斜視図(A)と、同じく内側面側から見た斜視図(B)。 従来構造での、上下方向長孔と、係合凸部及び緩衝部材との係合状態を示す模式図。
図1〜6は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例の特徴は、金属製の被駆動側カム15aの内側面に形成した係合凸部39cの形状と、この係合凸部39cに組み付ける合成樹脂製の緩衝部材21cの形状とにある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図8〜13に示した従来構造を含め、特許文献1〜7に記載される等により従来から知られている構造と同様であるから、重複する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合も、前述した従来構造の場合と同様、前記緩衝部材21cは、中央部に形成した円孔40cを上下両側から挟む位置に、1対の緩衝部41c、41cを設けている。そして、例えば図4に示す様に、これら両緩衝部41c、41c同士の間に前記係合凸部39cを内嵌し、これら両緩衝部41c、41cにより、この係合凸部39cの上下両端面を覆っている。本例の場合には、この状態で、この係合凸部39cの前後両側面を、それぞれ前記両緩衝部41c、41cの前後両側面よりも前後方向に突出させていない。
又、本例の場合、前記係合凸部39cの上下両端面と、その相手面である、前記両緩衝部41c、41cの互いに対向する端面とを、それぞれ互いに合致するクランク形の段付面としている。即ち、本例の場合には、前記係合凸部39cの上下両端面のうち、駆動側カム16(図11〜12参照)の締め付け方向(図1〜5の矢印α方向)に関する後端部に、それぞれ上下方向に突出する凸部側突出部62、62を設けている。これにより、前記係合凸部39cの上下両端面を、それぞれクランク形の段付面としている。又、前記両緩衝部41c、41cの互いに対向する端面のうち、前記締め付け方向(矢印α方向)に関する前端部乃至中間部に、それぞれ上下方向に突出する緩衝部側突出部63、63を設けている。本例の場合には、これら両緩衝部側突出部63、63の前後方向幅寸法wを、それぞれ前記両緩衝部41c、41cの互いに対向する端面の前後方向幅寸法Wの2/3よりも少し大きく{w>(2/3)W}している。そして、この様な両緩衝部側突出部63、63を設ける事により、前記両緩衝部41c、41cの互いに対向する端面を、それぞれ前記係合凸部39cの上下両端面と合致する、クランク形の段付面としている。そして、この係合凸部39cの上下両端面と、前記両緩衝部41c、41cの互いに対向する端面とを、それぞれ合致させた状態で、前記両凸部側突出部62、62の前後両側面のうち、前記締め付け方向(矢印α方向)に関する前側の側面である片側面64と、前記両緩衝部側突出部63、63の前後両側面のうち、前記締め付け方向(矢印α方向)に関する後側の側面である片側面65とを、それぞれ当接させている。
又、本例の場合、前記緩衝部材21cの上下前後の四隅部分で、上側の緩衝部41cの上半部の前後両端部と、下側の緩衝部41cの下半部の前後両端部とに、それぞれ低剛性部66、66を設けている。これら各低剛性部66、66はそれぞれ、その内側部分に除肉部である透孔67を、軸方向に貫通する状態で設ける事により、その剛性を適度に低くする事で、その緩衝機能を高めた部分である。本例の場合には、前記緩衝部材21cの前後両側面のうち、前記各低剛性部66、66に対応する上下両端部を、残りの部分である上下方向中間部よりも、それぞれ前後方向に少しだけ突出させている。
そして、本例の場合には、少なくともステアリングホイール1(図7参照)の位置調節が可能な状態、即ち、前記駆動側カム16から前記被駆動側カム15aに対して締め付け方向(矢印α方向)の回転力が加わっておらず、前記係合凸部39cから前記緩衝部材21cに締め付け方向(矢印α方向)の回転力が加わっていない中立状態で、図4に示す様に、前記上下方向長孔35bの前側縁68及び後側縁69に対し、前記係合凸部39の前後両側面を当接させる事なく、前記両緩衝部41c、41cのうちの前記各低剛性部66、66のみを、それぞれ弾性的に軽く当接させている。これにより、これら各低剛性部66、66の弾力に基づいて、前記係合凸部39cが前記上下方向長孔35bの内側で回転方向にがたつく事を抑えられる様にしている。
尚、本例の場合、前記係合凸部39cを含む前記被駆動側カム15aの全体形状、及び、前記両緩衝部41c、41cを含む前記緩衝部材21cの全体形状を、それぞれ前記円孔40cに挿通した調節ロッド14の中心軸を中心とする回転対称形状としている。これにより、前記被駆動側カム15aと前記緩衝部材21cとの上下の組み合わせ方向の規制をなくして、組立作業の容易化を図っている。
上述の様に構成する本例のチルト式ステアリング装置の場合、前記ステアリングホイール1の位置を調節した後、この調節後の位置を保持すべく、調節レバー17(図8〜12参照)により前記駆動側カム16を締め付け方向(矢印α方向)に回転させると、この駆動側カム16の駆動側カム面44(図11〜12参照)と、前記被駆動側カム15aの被駆動側カム面42との押し付け合いに基づいて、この被駆動側カム15aに同方向(矢印α方向)の回転力が加わる。そして、この回転力により、図4→図5の順に示す様に、前記上下方向長孔35bの内側で前記係合凸部39c及び緩衝部材21cが、同方向(矢印α方向)に微小量だけ回転する。そして、これに伴い、前記四隅部分に存在する各低剛性部66、66のうち、同方向(矢印α方向)の前方に存在する対角2箇所(図5に於ける左上の1箇所及び右下の1箇所)の低剛性部66、66が、それぞれ前記上下方向長孔35bの前後両側縁68、69に押し付けられて、弾性的に押し潰される。これと共に、前記緩衝部材21cの前後両側面のうち、前記対角2箇所の低剛性部66、66に対して上下方向中央側に隣接する部分が、それぞれ前記上下方向長孔35bの前後両側縁68、69に当接する。この結果、図5中に太矢印で示す様に、前記両緩衝部41c、41cが、これら前後両側縁68、69と前記両凸部側突出部62、62の片側面64、64との間で前後方向に圧縮される事により、前記同方向(矢印α方向)の回転力が支承される。そして、それ以上、前記上下方向長孔35bの内側で前記係合凸部39c及び緩衝部材21cが同方向(矢印α方向)に回転する事を阻止される。
尚、本例の場合には、上述の様に係合凸部39cが微小量だけ回転した場合に、この係合凸部39cの前後両側面が前記上下方向長孔35bの前後両側縁68、69に衝突する事を確実に回避できる様にしている。この為に、具体的には、前記係合凸部39cの前後両側面の上下方向両半部のうち、前記同方向(矢印α方向)の回転に伴って、前記上下方向長孔35bの前後両側縁68、69に接近する側の半部を、それぞれ上下方向に関して前記両緩衝部41c、41cに向かう程前後方向中央側に向かう方向に傾斜した傾斜面部70、70としている。
一方、図5に示した状態から、前記ステアリングホイール1の位置調節を可能とすべく、前記調節レバー17により前記駆動側カム16を反締め付け方向(矢印α方向と逆方向)に回転させると、前記駆動側、被駆動側両カム面44、42同士の摩擦係合に基づいて、前記被駆動側カム15aに同方向(矢印α方向と逆方向)の回転力が加わる。そして、この回転力により、図5→図6の順に示す様に、前記上下方向長孔35bの内側で前記係合凸部39c及び緩衝部材21cが、同方向(矢印α方向と逆方向=図6の矢印β方向)に微小量だけ回転する。そして、これに伴い、前記対角2箇所の低剛性部66、66が弾性的に復元する。又、これと同時に、図6中に太矢印で示す様に、前記両緩衝部41c、41cが、前記上下方向長孔35bの前後両側縁68、69と、前記係合凸部39cの上下両端面のうち前記両凸部側突出部62、62から外れた部分との間で突っ張った状態となる。この結果、前記駆動側、被駆動側両カム面44、42同士の摩擦係合が解除され、それ以上、前記上下方向長孔35bの内側で前記係合凸部39c及び緩衝部材21cが同方向(矢印β方向)に回転する事を阻止される。尚、前記駆動側、被駆動側両カム面44、42同士の摩擦係合力は小さい。この為、上述の図6に示した状態で、これら駆動側、被駆動側両カム面44、42同士の摩擦係合は、前記両緩衝部41c、41cに大きな弾性変形を生じさせる事なく、容易に解除される。
上述の様に構成する本例のチルト式ステアリング装置の場合には、前記各低剛性部66、66の弾力に基づいて、前記係合凸部39cが前記上下方向長孔35bの内側で回転方向にがたつく事を抑えられる。この為、調節レバー17(図8〜12参照)を操作する運転者に伝わる、当該がたつきの感触である違和感を抑えられる。尚、本例の場合には、図4に示した中立状態で、前記上下方向長孔35bの前後両側縁68、69に、前記各低剛性部66、66が弾性的に軽く当接した状態となるが、これら各低剛性部66、66の剛性は低い為、前記前後両側縁68、69に対する当接圧を低く抑えられる。従って、これら各当接部に作用する摩擦力を小さく抑えられる。この結果、前記ステアリングホイール1の高さ位置を調節する際に、前記係合凸部39c及び緩衝部材21cを、前記上下方向長孔35bに沿って、軽い力で円滑に移動させる事ができる。
又、本例のチルト式ステアリング装置によれば、前記緩衝部材21cの耐久性を向上させる事ができる。即ち、本例の場合、図5に示した状態で、前記締め付け方向(矢印α方向)の回転力は、前記両凸部側突出部62、62の片側面64、64と、前記両緩衝部側突出部63、63の片側面65、65との当接部を介して、前記係合凸部39cから前記両緩衝部41c、41cに伝達される。ここで、前記両緩衝部側突出部63、63の片側面65、65は、それぞれほぼ前後方向を向いている。つまり、これら両片側面65、65は、それぞれ前記締め付け方向(矢印α方向)の回転力(前記調節ロッド14を中心とする周方向力)を効率良く支承できる方向を向いている。この為、図5に示した状態で、前記締め付け方向(矢印α方向)の回転力を、前記両緩衝部側突出部63、63により効率良く支承できる。そして、本例の場合には、これら両緩衝部側突出部63、63の前後方向幅寸法wを十分に大きく{w>(2/3)W}して、これら両緩衝部側突出部63、63の強度を十分に確保している。従って、これら両緩衝部側突出部63、63を含んで構成される、前記両緩衝部41c、41cを破損しにくくでき、その分、前記緩衝部材21cの耐久性を向上させる事ができる。
尚、本例を含めて本発明の構造の場合には、雌側ギヤ50と雄側ギヤ54との係合(図12参照)に基づいて、前記ステアリングホイール1の高さ位置を保持する。この為、前記被駆動側カム15aと駆動側カム16とを組み合わせて成るカム装置47(図11参照)が発生する軸力を小さく抑えても、高さ位置の保持を確実に行える。この軸力は、固定側ブラケット13の内側で変位側ブラケット12(図11〜12参照)ががたつかない程度の大きさであれば足りる。そして、前記軸力を低く抑えられる事は、前記調節レバー17により前記駆動側カム16を締め付け方向(矢印α方向)に回転させる際に、前記被駆動側カム15aに加わる同方向(矢印α方向)の回転力を低く抑えられる事に繋がる。そして、この回転力を低く抑えられる事は、前記係合凸部39cから前記緩衝部材21cに伝達される回転力を抑えて、この緩衝部材21cの耐久性を確保し易くなる事に繋がる。以上の説明から明らかな通り、本発明は、前記雌側ギヤ50と雄側ギヤ54との係合に基づくステアリングホイール1の高さ位置保持機構と組み合わせる事により、十分な効果を得られる。尚、前記カム装置47が発生する軸力は、ナット45(図10〜12参照)の締め付けトルクの調節により、任意且つ容易に調節できる。
以上に述べた様に、本発明の特徴は、被駆動側カムの内側面に突設した係合凸部と、この係合凸部に組み付けた緩衝部材を構成する1対の緩衝部との構造にある。本発明を実施する場合、調節ロッドの基端側の係合凸部と、この係合凸部に組み付ける緩衝部材を構成する1対の緩衝部とに関しては、本発明と同様の構造を採用する事が好ましいが、必ずしも採用する必要はない。
又、本発明を実施する場合、1対の上下方向長孔の形状は、チルト軸を中心とする部分円弧状に限らず、単なる直線状であっても良い。
又、本発明を実施する場合、ステアリングホイールの前後位置を調節する為のテレスコピック機構に関しては、必ずしも設ける必要はない。又、テレスコピック機構を設ける場合でも、前述の図8〜12に示した様な構造に限らず、例えば前記特許文献1等に記載されている、より一般的な構造を採用する事もできる。
又、雄側ギヤを設けた揺動腕の設置方向に関しても、前記特許文献1に記載されている様に、図8〜12に示した構造とは、ほぼ180度反対方向とする事もできる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 電動モータ
11 ハウジング
12 変位側ブラケット
13 固定側ブラケット
14 調節ロッド
15、15a 被駆動側カム
16 駆動側カム
17 調節レバー
18 受ブラケット
19 揺動腕
20 揺動伝達部
21a、21b、21c 緩衝部材
22 アウタコラム
23 インナコラム
24 抑えブロック
25 ハウジング
26 支持管
27 インナシャフト
28 アウタシャフト
29 出力軸
30 側板部
31 杆部
32 通孔
33 取付板部
34a、34b 支持板部
35a、35b 上下方向長孔
37 アンカ部
38 雄ねじ部
39a、39b、39c 係合凸部
40a、40b、40c 円孔
41a、41b、41c 緩衝部
42 被駆動側カム面
43a、43b 貫通孔
44 駆動側カム面
45 ナット
46 スラスト軸受
47 カム装置
48 保持凹部
49 凹溝
50 雌側ギヤ
51 鉤片
52 保持孔
53 センタリングばね
54 雄側ギヤ
55 突片
56 係止段部
57 弾性係止片
58 スリーブ
59 エネルギ吸収部材
60 第一緩衝板
61 第二緩衝板
62 凸部側突出部
63 緩衝部側突出部
64 片側面
65 片側面
66 低剛性部
67 透孔
68 前側縁
69 後側縁
70 傾斜面部

Claims (4)

  1. 前部に幅方向に設けられたチルト軸を中心として揺動変位するステアリングコラムと、
    このステアリングコラムの軸方向中間部に固設された変位側ブラケットと、
    このステアリングコラムの内径側に回転自在に支持され、このステアリングコラムの後端開口から突出した後端部分にステアリングホイールを固定するステアリングシャフトと、
    上部に設けられた取付板部及びこの取付板部から下方に垂れ下がった1対の支持板部を有し、これら両支持板部により前記変位側ブラケットを幅方向両側から挟む状態で、前記取付板部により車体に対し支持される金属製の固定側ブラケットと、
    前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられた、上下方向に長い上下方向長孔と、
    前記変位側ブラケットの一部でこれら両上下方向長孔に整合する部分に、幅方向に貫通する状態で形成された通孔と、
    これら両上下方向長孔及び通孔を幅方向に挿通した調節ロッドと、
    この調節ロッドの基端部で前記両支持板部のうちの一方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられ、前記両上下方向長孔のうちでこの一方の支持板部に形成された一方の上下方向長孔に、この一方の上下方向長孔に沿った変位を可能に係合したアンカ部と、
    前記調節ロッドの中間部先端寄り部分で前記両支持板部のうちの他方の支持板部の外側面から突出した部分に、前記調節ロッドに対する相対回転を可能に外嵌され、内側面に突設した上下方向に長い係合凸部を前記他方の支持板部に形成された他方の上下方向長孔に、この他方の上下方向長孔に沿った変位を可能とし、且つ、前記調節ロッドを中心とする回転を抑えた状態で係合させた、外側面に円周方向に関する凹凸面である被駆動側カム面を設けた金属製の被駆動側カムと、
    前記調節ロッドの先端部に、この調節ロッドを中心とする回転を可能に、且つ、この調節ロッドの先端側への変位を抑えられた状態で外嵌され、内側面に形成した周方向に関する凹凸面である駆動側カム面と前記被駆動側カム面とを係合させる事により、軸方向寸法を拡縮させるカム装置を構成する駆動側カムと、
    この駆動側カムにその基端部を結合した調節レバーと、
    前記被駆動側カムを構成する金属材料及び前記固定側ブラケットを構成する金属材料よりも軟質の材料により造られて、前記係合凸部に組み付けられた緩衝部材とを備え、
    この緩衝部材は、前記係合凸部を上下方向両側から挟む位置に設けられた、この係合凸部の上端面と下端面とを覆う1対の緩衝部を備えたもので、これら両緩衝部を前記他方の上下方向長孔に係合させているチルト式ステアリング装置に於いて、
    前記係合凸部の上下両端面の前後方向一部分にそれぞれ上下方向に突出する凸部側突出部を設けると共に、前記両緩衝部の互いに対向する端面の前後方向一部分にそれぞれ上下方向に突出する緩衝部側突出部を設けており、更に、前記両凸部側突出部の前後両側面のうち、前記カム装置の軸方向寸法を拡げる際の前記駆動側カムの回転方向である締め付け方向に関する前側の側面と、前記両緩衝部側突出部の前後両側面のうち、この締め付け方向に関する後側の側面とを、それぞれ当接させており、
    前記両緩衝部の前後両側面が、それぞれ前記係合凸部の前後両側面よりも前後方向に突出しており、
    前記駆動側カムを前記締め付け方向に回転させる事に伴って、この駆動側カムから前記被駆動側カムに伝達された回転力が、前記係合凸部から前記両緩衝部に伝達された状態で、この係合凸部の前後両側面とこれら両緩衝部の前後両側面とのうちの、これら両緩衝部の前後両側面のみが、前記他方の上下方向長孔の前後両側縁に当接した状態となる
    事を特徴とするチルト式ステアリング装置。
  2. 前記両緩衝部側突出部の前後方向幅寸法が、それぞれ前記両緩衝部の互いに対向する端面の前後方向幅寸法の1/2以上である、請求項1に記載したチルト式ステアリング装置。
  3. 前記係合凸部の上下両端面と、前記両緩衝部の互いに対向する端面とが、それぞれ前記調節ロッドの中心軸を中心とする回転対称形状になっている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したチルト式ステアリング装置。
  4. 受ブラケットと、揺動腕と、揺動伝達部とを備え、
    このうちの受ブラケットは、その内面に雌側ギヤを設けた、前記上下方向長孔に沿った方向に長く、前方又は後方に開口した凹溝を備え、前記他方の上下方向長孔を設けた支持板部の外側面に固設されており、
    前記揺動腕は、その一端部に前記雌側ギヤと係脱可能な雄側ギヤを備え、前記他方の上下方向長孔を設けた支持板部の外側面の一部に、前記調節ロッドを中心とする揺動変位を可能に支持されており、
    前記揺動伝達部は、前記揺動腕と前記調節レバーとの間に設けられて、この調節レバーを揺動させる事に基づき、前記カム装置の軸方向寸法を拡げた状態で前記雌側ギヤと前記雄側ギヤとを係合させ、このカム装置の軸方向寸法を縮めた状態でこれら両ギヤ同士の係合を外す方向に前記揺動腕を揺動させるものである、
    請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したチルト式ステアリング装置。
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