以下、本発明による問題情報出力装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による問題情報出力装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による問題情報出力装置は、解答に要した時間に関する情報を用いることによって、次の問題の属性を決定して次に出力する問題を決定するものである。
図1は、本実施の形態による問題情報出力装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による問題情報出力装置1は、解答対応情報記憶部11と、属性対応情報記憶部12と、問題対応情報記憶部13と、標準解答対応情報記憶部14と、属性決定部15と、問題情報取得部16と、問題情報出力部17とを備える。
解答対応情報記憶部11では、解答対応情報が記憶される。解答対応情報は、問題を識別する問題識別情報と、その問題識別情報で識別される問題に対する解答に要した時間に関する情報である解答時間情報と、その問題識別情報で識別される問題に対する解答の正誤に関する情報である正誤情報とを対応付ける情報である。問題は、例えば、解答や採点の最小の単位となる問題(例えば、「1+1=」など)であってもよく、そのような解答や採点の最小の単位となる問題を複数含む集合としての問題(例えば、学期末試験における一科目のテストや、入試の一科目のテストなど)であってもよい。前者の場合に、解答や採点の最小の単位となる問題は、例えば、最終的な解答に至るまでの部分(例えば、証明問題における複数のステップの一部)であってもよい。ただし、その場合であっても、その部分(ステップ)のみで、解答や採点の単位となっていることが必要である。また、解答時間情報は、問題に対する解答に要した時間について知ることができる情報であれば、どのような情報であってもよい。解答時間情報は、例えば、解答時間を定量的に示す情報(例えば、30分、1時間等)であってもよく、定性的な時間を示す情報(例えば、「長い」「短い」等)であってもよい。解答時間情報が定性的な時間を示す情報である場合であっても、例えば、1時間以上が「長い」であり、30分以上で1時間未満が「中程度」であり、30分未満が「短い」である、と言うように決まっていることが好適である。また、正誤情報は、解答の正誤について知ることができる情報であれば、どのような情報であってもよい。正誤情報は、例えば、問題数と正解数とを示す情報であってもよく、問題数と不正解数とを示す情報であってもよく、正解数と不正解数とを示す情報であってもよく、正答率を示す情報であってもよく、誤答率を示す情報であってもよく、正解・不正解を識別する情報であってもよい。
また、「問題識別情報と、解答時間情報とを対応付ける」とは、問題識別情報と解答時間情報の一方の情報から、他方の情報を取得できればよいという意味である。したがって、解答対応情報は、問題識別情報と解答時間情報とを組として含む情報を有してもよく、問題識別情報と解答時間情報とをリンク付ける情報であってもよい。後者の場合には、解答対応情報は、例えば、問題識別情報と解答時間情報の格納されている位置を示すポインタやアドレスとを対応付ける情報であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。また、問題識別情報と解答時間情報とは、直接対応付けられていなくてもよい。例えば、問題識別情報に、第3の情報が対応しており、その第3の情報に解答時間情報が対応していてもよい。このことは、解答対応情報における他の2個の情報の組合せ、すなわち、「問題識別情報と、正誤情報とを対応付ける」ことや、「解答時間情報と、正誤情報とを対応付ける」ことにおいても同様である。また、他の2以上の情報が対応付けられている場合にも同様であるとする。
また、解答対応情報は、解答者ごとの情報であってもよい。その場合には、例えば、解答対応情報は、解答者を識別する情報である解答者識別情報と、問題識別情報と、解答時間情報と、正誤情報とを対応付ける情報であってもよい。
解答対応情報記憶部11に解答対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して解答対応情報が解答対応情報記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された解答対応情報が解答対応情報記憶部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された解答対応情報が解答対応情報記憶部11で記憶されるようになってもよい。解答対応情報記憶部11での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。解答対応情報記憶部11は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
ここで、解答対応情報に含まれる解答時間情報等が取得される方法の一例について説明する。解答時間情報は、例えば、解答者が問題への解答を開始してから終了するまでの時間を人手で計測したものであってもよく、あるいは、自動的に計測したものであってもよい。後者の場合には、例えば、eラーニング・システムにおいて、解答者に問題を提示した時点から、その問題に対する解答の入力が終了した時点までの時間を解答時間として計測してもよく、問題に対する解答の入力が開始された時点から、その問題に対する解答の入力が終了した時点までの時間を解答時間として計測してもよい。また、例えば、eラーニング・システムにおいて解答者からの解答を受け付ける場合には、解答者は、キーボードやマウス、電子ペン等の入力デバイスを用いて解答を入力してもよい。電子ペンは、例えば、アノト社の開発した電子ペンであってもよく、タブレットやその他の形式の電子ペンであってもよい。また、正誤情報は、例えば、解答者の解答を人手で採点して得た情報であってもよく、あるいは、前述の入力デバイス等を用いて入力された解答を自動的に採点して得た情報であってもよい。また、解答者識別情報は、例えば、ログイン時や、解答の開始時に解答者がeラーニング・システムに入力したユーザのID等であってもよく、あるいは、解答対応情報を作成するために人手で入力されたユーザの氏名等の情報であってもよい。問題識別情報は、例えば、eラーニング・システムが解答者に提示した問題を識別する問題識別情報が取得されたものであってもよく、あるいは、解答対応情報を作成するために人手で入力された情報であってもよい。
属性対応情報記憶部12では、属性対応情報が記憶される。属性対応情報は、問題識別情報と、その問題識別情報で識別される問題の属性を示す情報である属性情報とを対応付ける情報である。属性情報は、例えば、問題の難易度を示す情報であってもよく、問題の学習進行段階を示す情報であってもよい。問題の難易度を示す情報は、例えば、問題の難易度を数字で示す情報(例えば、1,2,3,…などである。数字が大きいほど難易度が高くてもよく、数字が小さいほど難易度が高くてもよい)であってもよく、問題の難易度をテキストで示す情報(例えば、高、中、低など)であってもよい。問題の学習進行段階とは、ある属性の問題を解いた後に、別の属性の問題を解くことが推奨される場合における、その属性を示す情報である。問題の学習進行段階は、例えば、問題の種類(例えば、基本問題、応用問題、計算問題、文章問題など)であってもよく、問題の分野(例えば、長方形の面積、台形の面積、微分、積分など)であってもよく、その他の学習進行段階を示す情報であってもよい。また、問題の学習進行段階を示す情報は、例えば、問題の学習進行段階を数字で示す情報(例えば、1,2,3,…などである。数字が大きいほど学習進行段階が進んでいてもよく、数字が小さいほど学習進行段階が進んでいてもよい)であってもよく、問題の学習進行段階をテキストで示す情報(例えば、前述のように、基本問題、応用問題など)であってもよい。問題の難易度や、問題の学習進行段階がテキストで示される場合には、そのテキストによって示される難易度や学習進行段階の程度についての規則を示す情報が設定されていてもよい。例えば、難易度「低」「中」「高」の順に難易度が高くなっていくという規則が設定されていてもよく、学習進行段階「基本問題」「応用問題」の順に学習進行段階が進んでいくという規則が設定されていてもよく、学習進行段階「計算問題」「文章問題」の順に学習進行段階が進んでいくという規則が設定されていてもよく、学習進行段階「長方形の面積」「三角形の面積」「平行四辺形の面積」「台形の面積」の順に学習進行段階が進んでいくという規則が設定されていてもよい。
属性対応情報記憶部12に属性対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して属性対応情報が属性対応情報記憶部12で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された属性対応情報が属性対応情報記憶部12で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された属性対応情報が属性対応情報記憶部12で記憶されるようになってもよい。属性対応情報記憶部12での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。属性対応情報記憶部12は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
問題対応情報記憶部13では、問題対応情報が記憶される。問題対応情報は、問題識別情報と、その問題識別情報で識別される問題を示す情報である問題情報とを対応付ける情報である。解答者は、この問題情報によって示される問題について解答することになる。
問題対応情報記憶部13に問題対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して問題対応情報が問題対応情報記憶部13で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された問題対応情報が問題対応情報記憶部13で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された問題対応情報が問題対応情報記憶部13で記憶されるようになってもよい。問題対応情報記憶部13での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。問題対応情報記憶部13は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
標準解答対応情報記憶部14では、標準解答対応情報が記憶される。標準解答対応情報は、問題識別情報と、その問題識別情報で識別される問題に対する解答に要する標準的な時間に関する情報である標準解答時間情報とを対応付ける情報である。標準解答時間情報は、標準的な解答者が解答に要する時間について知ることができる情報であれば、どのような情報であってもよい。標準解答時間情報は、例えば、解答時間を定量的に示す情報(例えば、30分、1時間等)であってもよく、定性的な時間を示す情報(例えば、「長い」「短い」等)であってもよい。また、標準解答時間情報は、あらかじめ設定された情報であってもよく、あるいは、解答者の解答時間の平均値や中央値等のように、動的に変化するものであってもよい。
また、標準解答対応情報は、問題識別情報と、その問題識別情報で識別される問題に対する解答に要する標準的な時間に関する情報である標準解答時間情報と、その問題識別情報で識別される問題に対する解答の標準的な正誤に関する情報である標準正誤情報とを対応付ける情報であってもよい。標準正誤情報は、標準的な解答者についての解答の正誤に関する情報について知ることができる情報であれば、どのような情報であってもよい。標準正誤情報は、例えば、問題数と標準的な正解数とを示す情報であってもよく、問題数と標準的な不正解数とを示す情報であってもよく、標準的な正解数と標準的な不正解数とを示す情報であってもよく、標準的な正答率を示す情報であってもよく、標準的な誤答率を示す情報であってもよく、標準的な解答者による解答の正誤を識別する情報(正解・不正解を識別する情報)であってもよい。また、標準正誤情報は、あらかじめ設定された情報であってもよく、あるいは、解答者の正答率の平均値や中央値等のように、動的に変化するものであってもよい。
標準解答対応情報記憶部14に標準解答対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して標準解答対応情報が標準解答対応情報記憶部14で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された標準解答対応情報が標準解答対応情報記憶部14で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された標準解答対応情報が標準解答対応情報記憶部14で記憶されるようになってもよい。標準解答対応情報記憶部14での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。標準解答対応情報記憶部14は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
属性決定部15は、解答時間情報や正誤情報等を用いて、次の問題の属性を決定する。この決定は、例えば、次の問題の属性を、進歩する属性に決定する、同じ属性に決定する、後退する属性に決定するなどである。進歩や同じ、後退とは、判断の対象となっている問題の属性に対してである。この判断の対象となっている問題の属性は、単数であってもよく、複数であってもよい。また、「進歩する」とは、例えば、属性情報が難易度を示す情報である場合には、難易度が高くなることであり、属性情報が学習進行段階を示す情報である場合には、学習進行段階が進むことである。また、「同じ」とは、例えば、属性情報が難易度を示す情報である場合には、難易度が同じであることであり、属性情報が学習進行段階を示す情報である場合には、学習進行段階が同じであることである。また、「後退する」とは、例えば、属性情報が難易度を示す情報である場合には、難易度が低くなることであり、属性情報が学習進行段階を示す情報である場合には、学習進行段階が後戻りすることである。
ここで、属性決定部15が次の問題の属性を決定する方法のバリエーションについて説明する。各バリエーションでは、属性の決定に用いられる情報と、決定の方法について説明する。
[(1)解答時間情報、正誤情報、属性情報をそれぞれ1個ずつ特定して用いる場合]
属性決定部15は、解答対応情報によって対応付けられる解答時間情報(この解答時間情報を、解答時間情報(A)とする)と、正誤情報(この正誤情報を、正誤情報(B)とする)とを特定する。これらの情報は、例えば、一の問題識別情報に解答対応情報によって対応付けられているものである。また、属性決定部15は、特定した解答時間情報(A)と、正誤情報(B)とに対して、解答対応情報によって対応付けられている問題識別情報を特定する。そして、属性決定部15は、その特定した問題識別情報に、属性対応情報によって対応付けられている属性情報(この属性情報を、属性情報(C)とする)を特定する。属性決定部15は、これらの解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)を用いて、次の問題の属性を決定する。
なお、このように、結果として解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)を特定することができるのであれば、その特定の方法は問わない。例えば、はじめに一の問題識別情報が特定され、その一の問題識別情報に解答対応情報によって対応付けられている解答時間情報(A)、正誤情報(B)を特定すると共に、その一の問題識別情報に属性対応情報によって対応付けられている属性情報(C)を特定してもよい。
また、解答対応情報に複数の解答者の情報が含まれている場合には、解答者ごとに、上述した解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)を特定する処理を行ってもよい。すなわち、一の解答者に対して上述した解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)を特定する処理を行ってもよく、複数の解答者について解答者ごとに、上述した解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)を特定する処理を行ってもよい。
解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)を用いて、次の問題の属性を決定する方法としては、例えば、以下に説明するような方法がある。属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A)によって示される解答時間がしきい値よりも短い場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性よりも進歩する属性(例えば、より高い難易度)に設定してもよい。また、解答時間情報(A)によって示される解答時間がしきい値よりも長い場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性と同じか後退する属性(例えば、同じ難易度か、より低い難易度)に設定してもよい。また、解答時間情報(A)によって示される解答時間がしきい値よりも短く、正誤情報(B)によって示される正答率がしきい値よりも大きい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性よりも進歩する属性に決定してもよい。また、解答時間情報(A)によって示される解答時間がしきい値よりも長く、正誤情報(B)によって示される正答率がしきい値よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性よりも後退する属性に決定してもよい。また、解答時間情報(A)によって示される解答時間がしきい値よりも長く、正誤情報(B)によって示される正答率がしきい値よりも大きい場合、あるいは、解答時間情報(A)によって示される解答時間がしきい値よりも短く、正誤情報(B)によって示される正答率がしきい値よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性と同じ属性に決定してもよい。
なお、これらの判断で用いられるしきい値は、あらかじめ設定されているものであってもよい。例えば、標準的な解答時間と、標準的な正答率とがすべての問題について同じ場合には、あらかじめ設定されているしきい値を用いることによって、すべての問題に関する解答時間や正答率についての判断を行うことができうる。
また、これらの判断で用いられるしきい値は、あらかじめ設定されているものではなく、生成されるものであってもよい。例えば、属性決定部15は、上述の判断を行った問題と同じ問題に関する、他の解答者の解答時間情報を特定してもよい。すなわち、属性決定部15は、前述の解答時間情報(A)、正誤情報(B)に解答対応情報によって対応付けられる問題識別情報を特定し、その特定した問題識別情報に解答対応情報によって対応付けられている他の解答者の解答時間情報を特定してもよい。そして、その特定した他の解答者の解答時間情報を用いて、属性決定部15がしきい値を生成してもよい。例えば、解答時間情報が解答時間を示す場合には、その解答時間の平均値や、中央値、最大値、最小値等を用いてしきい値を生成してもよい。例えば、解答時間の平均値そのものをしきい値としてもよい。また、解答時間の最大値に所定の値(例えば、0.5など)を掛けた値をしきい値としてもよい。また、解答時間の最小値に所定の値(例えば、1.5など)を掛けた値をしきい値としてもよい。このように、属性決定部15は、解答時間情報(A)で示される解答に要した時間が他の解答者と比較して長い場合には、次の問題の難易度を、属性情報(C)の示す難易度と同じか、低いものに決定し、解答時間情報(A)で示される解答に要した時間が他の解答者と比較して短い場合には、次の問題の難易度を、属性情報(C)の示す難易度よりも高いものに決定してもよい。
また、他の解答者の情報をも用いて、次の問題の属性を決定する場合には、解答時間や正答率そのものをしきい値と比較する以外の方法を用いてもよい。例えば、属性決定部15は、特定した解答時間情報(A)と、他の解答者の複数の解答時間情報とを用いて、解答時間情報(A)についての偏差値を算出し、その偏差値をしきい値と比較することによって、次の問題の属性を決定してもよい。その偏差値がしきい値よりも大きい場合には、前述の説明において、解答時間情報(A)の示す解答時間がしきい値よりも長い場合と同じ処理を行い、その偏差値がしきい値よりも小さい場合には、前述の説明において、解答時間情報(A)の示す解答時間がしきい値よりも短い場合と同じ処理を行ってもよい。
また、しきい値を生成する場合の説明や、他の解答者の情報をも用いて次の問題の属性を決定する場合の説明については、正誤情報についても、同様の処理を行うことができる。すなわち、正誤情報についても、他の解答者の正誤情報を用いてしきい値を生成してもよく、また、他の解答者の正誤情報を用いて正誤情報(B)についての偏差値を算出し、その偏差値がしきい値と比較することによって、次の問題の属性を決定してもよい。
このように、属性決定部15は、解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)を用いて、解答に多く時間がかかっている場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性よりも後退する属性に決定し、解答に少ない時間がかかっている場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性よりも進歩するする属性に決定してもよい。また、属性決定部15は、解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)を用いて、解答に多く時間がかかっている場合に、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性と同じ属性に決定してもよく、解答に少ない時間がかかっている場合に、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性と同じ属性に決定してもよい。
また、この箇所で説明したように標準解答対応情報を用いない場合には、問題情報出力装置1は、標準解答対応情報記憶部14を備えていなくてもよい。
また、情報を特定するとは、例えば、情報を図示しない記録媒体に蓄積することであってもよく、あるいは、その特定した情報に対応付けてフラグ等を設定することであってもよい。
[(2)解答時間情報、正誤情報、属性情報、標準解答時間情報、標準正誤情報をそれぞれ1個ずつ特定して用いる場合]
属性決定部15は、解答対応情報によって対応付けられる解答時間情報(この解答時間情報を、解答時間情報(A)とする)と、正誤情報(この正誤情報を、正誤情報(B)とする)とを特定する。これらの情報は、例えば、一の問題識別情報に解答対応情報によって対応付けられているものである。また、属性決定部15は、特定した解答時間情報(A)と、正誤情報(B)とに対して、解答対応情報によって対応付けられている問題識別情報を特定する。そして、属性決定部15は、その特定した問題識別情報に、属性対応情報によって対応付けられている属性情報(この属性情報を、属性情報(C)とする)を特定する。また、属性決定部15は、その特定した問題識別情報に、標準解答対応情報によって対応付けられている標準解答時間情報(この標準解答時間情報を、標準解答時間情報(D)とする)と、標準正誤情報(この標準正誤情報を、標準正誤情報(E)とする)とを特定する。属性決定部15は、これらの解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)、標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)を用いて、次の問題の属性を決定する。
なお、このように、結果として解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)、標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)を特定することができるのであれば、その特定の方法は問わない。例えば、はじめに一の問題識別情報が特定され、その一の問題識別情報に解答対応情報によって対応付けられている解答時間情報(A)、正誤情報(B)を特定すると共に、その一の問題識別情報に属性対応情報によって対応付けられている属性情報(C)を特定し、さらに、その一の問題識別情報に標準解答対応情報によって対応付けられている標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)を特定してもよい。
また、解答対応情報に複数の解答者の情報が含まれている場合には、解答者ごとに、上述した解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)、標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)を特定する処理を行ってもよい。すなわち、一の解答者に対して上述した解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)、標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)を特定する処理を行ってもよく、複数の解答者について解答者ごとに、上述した解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)、標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)を特定する処理を行ってもよい。なお、標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)は、各解答者について同じ情報となるため、重複した特定を行わなくてもよい。
解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)、標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)を用いて、次の問題の属性を決定する方法としては、例えば、以下に説明するような方法がある。属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A)によって示される解答時間が、標準解答時間情報(D)で示される標準的な解答時間よりも短い場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性よりも進歩する属性(例えば、より高い難易度)に設定してもよい。また、解答時間情報(A)によって示される解答時間が、標準解答時間情報(D)で示される標準的な解答時間よりも長い場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性と同じか後退する属性(例えば、同じ難易度か、より低い難易度)に設定してもよい。また、属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A)によって示される解答時間が、標準解答時間情報(D)で示される標準的な解答時間よりも短く、正誤情報(B)によって示される正答率が、標準正誤情報(E)で示される標準的な正答率よりも大きい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性よりも進歩する属性に決定してもよい。また、解答時間情報(A)によって示される解答時間が、標準解答時間情報(D)で示される標準的な解答時間よりも長く、正誤情報(B)によって示される正答率が、標準正誤情報(E)で示される標準的な正答率よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性よりも後退する属性に決定してもよい。また、解答時間情報(A)によって示される解答時間が、標準解答時間情報(D)で示される標準的な解答時間よりも長く、正誤情報(B)によって示される正答率が、標準正誤情報(E)で示される標準的な正答率よりも大きい場合、あるいは、解答時間情報(A)によって示される解答時間が、標準解答時間情報(D)で示される標準的な解答時間よりも短く、正誤情報(B)によって示される正答率が、標準正誤情報(E)で示される標準的な正答率よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性と同じ属性に決定してもよい。
なお、解答時間情報(A)の示す解答時間や、正誤情報(B)の示す正答率と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間や、標準正誤情報(E)の示す標準的な正答率とを比較する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、解答時間情報(A)の示す解答時間や、正誤情報(B)の示す正答率と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間に所定の値(例えば、1.2や、0.8など)を掛けた値や、標準正誤情報(E)の示す標準的な正答率に所定の値を掛けた値とを比較してもよい。
また、解答時間情報(A)の示す解答時間や、正誤情報(B)の示す正答率と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間や、標準正誤情報(E)の示す標準的な正答率との大小を比較する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、解答時間情報(A)の示す解答時間と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間との差や比と、しきい値とを比較してもよい。正誤情報についても同様である。
また、この場合においても、他の解答者の情報をも用いて、次の問題の属性を決定してもよい。例えば、属性決定部15は、解答時間情報(A)の示す解答時間と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間との差(例えば、解答時間情報(A)の示す解答時間から標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間を引いたもの)や比(例えば、解答時間情報(A)の示す解答時間を、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間で除算したもの)と、他の解答者の解答時間情報の示す解答時間と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間との差や比とを用いて、解答時間情報(A)の示す解答時間と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間との差や比についての偏差値を算出し、その偏差値をしきい値と比較することによって、次の問題の属性を決定してもよい。例えば、その偏差値がしきい値よりも大きい場合には、前述の説明において、解答時間情報(A)によって示される解答時間が、標準解答時間情報(D)で示される標準的な解答時間よりも長い場合と同じ処理を行い、その偏差値がしきい値よりも小さい場合には、前述の説明において、解答時間情報(A)によって示される解答時間が、標準解答時間情報(D)で示される標準的な解答時間よりも短い場合と同じ処理を行ってもよい。正誤情報についても同様である。
また、他の解答者の情報をも用いて、次の問題の属性を決定する場合に、例えば、属性決定部15は、解答時間情報(A)の示す解答時間と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間との差や比と、他の解答者の解答時間情報の示す解答時間と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間との差や比の平均値や、中央値、最大値、最小値を用いて生成されたしきい値とを比較することによって、次の問題の属性を決定してもよい。例えば、その解答時間情報(A)の示す解答時間と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間との差や比がしきい値よりも大きい場合には、前述の説明において、解答時間情報(A)によって示される解答時間が、標準解答時間情報(D)で示される標準的な解答時間よりも長い場合と同じ処理を行い、その解答時間情報(A)の示す解答時間と、標準解答時間情報(D)の示す標準的な解答時間との差や比がしきい値よりも小さい場合には、前述の説明において、解答時間情報(A)によって示される解答時間が、標準解答時間情報(D)で示される標準的な解答時間よりも短い場合と同じ処理を行ってもよい。正誤情報についても同様である。
このように、属性決定部15は、解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)、標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)を用いて、解答に標準よりも多く時間がかかっている場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性よりも後退する属性に決定し、解答に標準より少ない時間がかかっている場合には、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性よりも進歩するする属性に決定してもよい。また、属性決定部15は、解答時間情報(A)、正誤情報(B)、属性情報(C)、標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)を用いて、解答に標準よりも多く時間がかかっている場合に、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性と同じ属性に決定してもよく、解答に標準より少ない時間がかかっている場合に、次の問題の属性を、属性情報(C)の示す属性と同じ属性に決定してもよい。
なお、この説明では、標準解答時間情報(D)、標準正誤情報(E)の両方を用いる場合について説明したが、それらのうちの一方のみを用いるようにしてもよい。その場合には、他方については、例えば、前述の「(1)解答時間情報、正誤情報、属性情報をそれぞれ1個ずつ特定して用いる場合」と同様の判断を行ってもよい。
[(3)解答時間情報、正誤情報、属性情報をそれぞれ2個以上ずつ特定して用いる場合]
属性決定部15は、2以上の解答対応情報によって対応付けられる2以上の解答時間情報(これらの解答時間情報を、解答時間情報(A1)(A2)…(An)とする)と、2以上の正誤情報(これらの正誤情報を、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)とする)とを特定する。これらの情報は、例えば、2以上の問題識別情報に解答対応情報によって対応付けられているものである。なお、nは、2以上の整数であるとする。また、解答時間情報(Am)と、正誤情報(Bm)とが同じ解答対応情報に含まれる情報であるとする。ただし、mは、1からnの整数であるとする。また、属性決定部15は、特定した2以上の解答時間情報(A1)(A2)…(An)と、2以上の正誤情報(B1)(B2)…(Bn)とに対して、解答対応情報によってそれぞれ対応付けられている2以上の問題識別情報を特定する。すなわち、属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A1)、正誤情報(B1)に対して解答対応情報によって対応付けられている問題識別情報を特定し、解答時間情報(A2)、正誤情報(B2)に対して解答対応情報によって対応付けられている問題識別情報を特定する処理を、解答時間情報(An)、正誤情報(Bn)に対して解答対応情報によって対応付けられている問題識別情報を特定するまで繰り返して実行する。そして、属性決定部15は、その特定した2以上の問題識別情報に、属性対応情報によって対応付けられている属性情報(この属性情報を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)とする)を特定する。なお、解答時間情報(Am)、正誤情報(Bm)に対応する問題識別情報を用いて、属性情報(Cm)が特定されるものとする。属性決定部15は、これらの解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)を用いて、次の問題の属性を決定する。
ここで、属性決定部15が、次の問題の属性の決定で用いる解答時間情報等の個数、すなわちnの値について説明する。nの値は、あらかじめ決められていてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。後者の場合には、例えば、属性決定部15は、特定することができるすべての解答時間情報等を用いて、次の問題の属性を決定してもよい。具体的には、解答対応情報が解答者ごとの情報である場合に、ある解答者に対応するすべての解答時間情報や、正誤情報、またそれらに対応する属性情報を特定して、次の問題の属性の決定のために用いてもよい。また、nの値があらかじめ決められている場合には、属性決定部15は、ランダムにn個の解答時間情報等を特定してもよく、あるいは、時間的に近いもの(すなわち、最新のもの)から順番にn個の解答時間情報等を特定してもよい。また、nの値が決められていない場合に、属性決定部15は、例えば、特定することができる解答時間情報等のうち、あらかじめ決められた割合の解答時間情報等を特定してもよい。
なお、結果として解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)を特定することができるのであれば、その特定方法は問わない。例えば、はじめに2以上の問題識別情報が特定され、その2以上の問題識別情報に解答対応情報によってそれぞれ対応付けられている解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)を特定すると共に、その2以上の問題識別情報に属性対応情報によってそれぞれ対応付けられている属性情報(C1)(C2)…(Cn)を特定してもよい。
また、解答対応情報に複数の解答者の情報が含まれている場合には、解答者ごとに、上述した解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)を特定する処理を行ってもよい。すなわち、一の解答者に対して上述した解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)を特定する処理を行ってもよく、複数の解答者について解答者ごとに、上述した解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)を特定する処理を行ってもよい。
解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)を用いて、次の問題の属性を決定する方法としては、例えば、以下に説明するような方法がある。属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計がしきい値よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも進歩する属性(例えば、より高い難易度)に設定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計がしきい値よりも大きい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均と同じか後退する属性(例えば、同じ難易度か、より低い難易度)に設定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計がしきい値よりも小さく、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される正答率の平均がしきい値よりも大きい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも進歩する属性に決定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計がしきい値よりも大きく、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される正答率の平均がしきい値よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも後退する属性に決定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計がしきい値よりも大きく、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される正答率の平均がしきい値よりも大きい場合、あるいは、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計がしきい値よりも小さく、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される正答率の平均がしきい値よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均と同じ属性に決定してもよい。
また、属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される各解答時間がしきい値よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも進歩する属性(例えば、より高い難易度)に設定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される各解答時間がしきい値よりも大きい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均と同じか後退する属性(例えば、同じ難易度か、より低い難易度)に設定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される各解答時間がしきい値よりも小さく、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される各正答率がしきい値よりも大きい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも進歩する属性に決定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される各解答時間がしきい値よりも大きく、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される各正答率がしきい値よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも後退する属性に決定してもよい。また、それら以外の場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均と同じ属性に決定してもよい。なお、このしきい値は、あらかじめ設定されているものであってもよく、あるいは、他の解答者の解答時間情報等を用いて生成されたものであってもよい。前者の場合には、後述する「(4)解答時間情報、正誤情報、属性情報、標準解答時間情報、標準正誤情報をそれぞれ2個以上ずつ特定して用いる場合」で説明する標準解答時間情報や、標準正誤情報をしきい値として用いてもよい。
また、属性決定部15は、2以上の解答時間情報(A1)(A2)…(An)に関する変化がしきい値より大きい場合には、次の問題の難易度を、2以上の属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す難易度の平均と同じか、低いものに決定し、2以上の解答時間情報の変化がしきい値より小さい場合には、次の問題の難易度を、2以上の属性情報の示す難易度の平均よりも高いものに決定してもよい。学習者(解答者)の学習対象に対する理解が十分であると、学習者の解答時間情報の変化が小さくなると考えられる(解答時間が少ない状態で安定すると考えられる)が、学習者の学習対象に対する理解が不十分であると、学習者の解答時間情報の変化が大きくなると考えられるからである。
また、属性決定部15は、2以上の解答時間情報(A1)(A2)…(An)に関する変化と、2以上の正誤情報(B1)(B2)…(Bn)で示される正答率に関する変化とがしきい値より大きい場合には、次の問題の難易度を、2以上の属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す難易度の平均と同じか、低いものに決定し、2以上の解答時間情報(A1)(A2)…(An)の変化と、2以上の正誤情報(B1)(B2)…(Bn)で示される正答率に関する変化とがしきい値より小さい場合には、次の問題の難易度を、2以上の属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す難易度の平均よりも高いものに決定してもよい。学習者(解答者)の学習対象に対する理解が十分であると、学習者の解答時間情報の変化が小さくなり(解答時間が少ない状態で安定すると考えられる)、学習者の正答率の変化が小さくなると考えられる(正答率の高い状態で安定すると考えられる)が、学習者の学習対象に対する理解が不十分であると、学習者の解答時間情報の変化が大きくなり、学習者の正答率の変化が大きくなると考えられるからである。
なお、解答時間情報(A1)(A2)…(An)の変化は、例えば、解答時間情報(A1)(A2)…(An)の標準偏差であってもよく、あるいは、各解答時間情報(A1)(A2)…(An)と、基準となる解答時間情報との差や比の絶対値や自乗の値の合計や平均、標準偏差であってもよい。基準となる解答時間情報は、解答時間情報(A1)(A2)…(An)のいずれか一つであってもよく、それ以外の情報であってもよい。正誤情報(B1)(B2)…(Bn)で示される正答率に関する変化についても同様であるとする。
なお、これらの判断で用いられるしきい値は、あらかじめ設定されているものであってもよい。例えば、標準的な解答時間と、標準的な正答率とがすべての問題について同じ場合には、あらかじめ設定されているしきい値を用いることによって、解答時間の平均や正答率の平均についての比較を行うことができうる。また、例えば、判断で用いる解答時間情報の個数が決められている場合であって、さらに、標準的な解答時間がすべての問題について同じ場合には、あらかじめ設定されているしきい値を用いることによって、解答時間の合計についての比較を行うことができうる。
また、これらの判断で用いられるしきい値は、あらかじめ設定されているものではなく、生成されるものであってもよい。例えば、属性決定部15は、上述の判断を行った2以上の問題と同じ問題に関する、他の解答者の2以上の解答時間情報をそれぞれ特定してもよい。そして、その特定した他の解答者の2以上の解答時間情報を用いて、属性決定部15がしきい値を生成してもよい。
また、他の解答者の情報をも用いて、次の問題の属性を決定する場合には、解答時間や正答率そのものをしきい値と比較する以外の方法を用いてもよい。例えば、属性決定部15は、特定した解答時間情報(A1)(A2)…(An)と、他の解答者の複数の解答時間情報とを用いて、解答時間情報(A1)(A2)…(An)のそれぞれについての偏差値を算出し、その偏差値の平均をしきい値と比較することによって、次の問題の属性を決定してもよい。その偏差値の平均がしきい値よりも大きい場合には、前述の説明において、解答時間情報(A1)(A2)…(An)の示す解答時間の平均や合計がしきい値よりも大きい場合と同じ処理を行い、その偏差値の平均がしきい値よりも小さい場合には、前述の説明において、解答時間情報(A1)(A2)…(An)の示す解答時間の平均や合計がしきい値よりも小さい場合と同じ処理を行ってもよい。
また、しきい値を生成する場合の説明や、他の解答者の情報をも用いて次の問題の属性を決定する場合の説明については、正誤情報についても、同様の処理を行うことができる。
このように、属性決定部15は、解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)を用いて、2以上の解答時間情報(A1)(A2)…(An)で示される解答に要した時間が長い場合には、次の問題の難易度を、2以上の属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す各難易度の平均よりも低いものに決定し、2以上の解答時間情報(A1)(A2)…(An)で示される解答に要した時間が短い場合には、次の問題の難易度を、2以上の属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す各難易度の平均よりも高いものに決定してもよい。また、属性決定部15は、解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)を用いて、2以上の解答時間情報(A1)(A2)…(An)で示される解答に要した時間が長い場合に、次の問題の難易度を、2以上の属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す各難易度の平均と同じものに決定してもよく、2以上の解答時間情報(A1)(A2)…(An)で示される解答に要した時間が短い場合に、次の問題の難易度を、2以上の属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す各難易度の平均と同じものに決定してもよい。
また、この箇所で説明したように標準解答対応情報を用いない場合には、問題情報出力装置1は、標準解答対応情報記憶部14を備えていなくてもよい。
[(4)解答時間情報、正誤情報、属性情報、標準解答時間情報、標準正誤情報をそれぞれ2個以上ずつ特定して用いる場合]
属性決定部15は、2以上の解答対応情報によって対応付けられる2以上の解答時間情報(これらの解答時間情報を、解答時間情報(A1)(A2)…(An)とする)と、2以上の正誤情報(これらの正誤情報を、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)とする)とを特定する。これらの情報は、例えば、2以上の問題識別情報に解答対応情報によって対応付けられているものである。なお、nは、2以上の整数であるとする。また、解答時間情報(Am)と、正誤情報(Bm)とが同じ解答対応情報に含まれる情報であるとする。ただし、mは、1からnの整数であるとする。また、属性決定部15は、特定した2以上の解答時間情報(A1)(A2)…(An)と、2以上の正誤情報(B1)(B2)…(Bn)とに対して、解答対応情報によってそれぞれ対応付けられている2以上の問題識別情報を特定する。すなわち、属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A1)、正誤情報(B1)に対して解答対応情報によって対応付けられている問題識別情報を特定し、解答時間情報(A2)、正誤情報(B2)に対して解答対応情報によって対応付けられている問題識別情報を特定する処理を、解答時間情報(An)、正誤情報(Bn)に対して解答対応情報によって対応付けられている問題識別情報を特定するまで繰り返して実行する。そして、属性決定部15は、その特定した2以上の問題識別情報に、属性対応情報によって対応付けられている属性情報(この属性情報を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)とする)を特定する。なお、解答時間情報(Am)、正誤情報(Bm)に対応する問題識別情報を用いて、属性情報(Cm)が特定されるものとする。また、属性決定部15は、その特定した2以上の問題識別情報に、標準解答対応情報によって対応付けられている2以上の標準解答時間情報(この標準解答時間情報を、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)とする)と、2以上の標準正誤情報(この標準正誤情報を、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)とする)とを特定する。属性決定部15は、これらの解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)を用いて、次の問題の属性を決定する。
ここで、属性決定部15が、次の問題の属性の決定で用いる解答時間情報等の個数、すなわちnの値について説明する。nの値は、あらかじめ決められていてもよく、あるいは、そうでなくてもよいことは、「(3)解答時間情報、正誤情報、属性情報をそれぞれ2個以上ずつ特定して用いる場合」と同様である。
なお、このように、結果として解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)を特定することができるのであれば、その特定の方法は問わない。例えば、はじめに2以上の問題識別情報が特定され、その2以上の問題識別情報に解答対応情報によってそれぞれ対応付けられている解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)を特定すると共に、その2以上の問題識別情報に属性対応情報によってそれぞれ対応付けられている属性情報(C1)(C2)…(Cn)を特定し、さらに、その2以上の問題識別情報に標準解答対応情報によって対応付けられている標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)を特定してもよい。
また、解答対応情報に複数の解答者の情報が含まれている場合には、解答者ごとに、上述した解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)を特定する処理を行ってもよい。すなわち、一の解答者に対して上述した解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)を特定する処理を行ってもよく、複数の解答者について解答者ごとに、上述した解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)を特定する処理を行ってもよい。なお、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)は、各解答者について同じ情報となるため、重複した特定を行わなくてもよい。
解答時間情報(A1)(A2)…(An)、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)、属性情報(C1)(C2)…(Cn)、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)を用いて、次の問題の属性を決定する方法としては、例えば、以下に説明するような方法がある。属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計が、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)で示される標準的な解答時間の平均や合計よりも短い場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも進歩する属性(例えば、より高い難易度)に設定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計が、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)で示される標準的な解答時間の平均や合計よりも長い場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均と同じか後退する属性(例えば、同じ難易度か、より低い難易度)に設定してもよい。
また、属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される各解答時間が、それぞれ対応する標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)で示される標準的な解答時間よりも短い場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも進歩する属性に設定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される各解答時間が、それぞれ対応する標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)で示される標準的な解答時間よりも長い場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均と同じか後退する属性に設定してもよい。
また、属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計が、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)で示される標準的な解答時間の平均や合計よりも短く、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される正答率の平均が、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)で示される標準的な正答率の平均よりも大きい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも進歩する属性に決定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計が、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)で示される標準的な解答時間の平均や合計よりも長く、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される正答率の平均が、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)で示される標準的な正答率の平均よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも後退する属性に決定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計が、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)で示される標準的な解答時間の平均や合計よりも長く、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される正答率の平均が、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)で示される標準的な正答率の平均よりも大きい場合、あるいは、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される解答時間の平均や合計が、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)で示される標準的な解答時間の平均や合計よりも短く、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される正答率の平均が、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)で示される標準的な正答率の平均よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均と同じ属性に決定してもよい。
また、属性決定部15は、例えば、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される各解答時間が、それぞれ対応する標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)で示される標準的な解答時間よりも短く、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される各正答率が、それぞれ対応する標準正誤情報(E1)(E2)…(En)で示される標準的な正答率よりも大きい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも進歩する属性に決定してもよい。また、解答時間情報(A1)(A2)…(An)によって示される各解答時間が、それぞれ対応する標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)で示される標準的な解答時間よりも長く、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)によって示される各正答率が、それぞれ対応する標準正誤情報(E1)(E2)…(En)で示される標準的な正答率よりも小さい場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均よりも後退する属性に決定してもよい。また、それら以外の場合には、次の問題の属性を、属性情報(C1)(C2)…(Cn)の示す属性の平均と同じ属性に決定してもよい。
なお、解答時間情報(A1)(A2)…(An)の示す解答時間の平均や合計や、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)の示す正答率の平均と、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)の示す標準的な解答時間の平均や合計や、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)の示す標準的な正答率の平均とを比較する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、解答時間情報(A1)(A2)…(An)の示す解答時間の平均や合計や、正誤情報(B1)(B2)…(Bn)の示す正答率の平均と、標準解答時間情報(D1)(D2)…(Dn)の示す標準的な解答時間の平均や合計に所定の値(例えば、1.2や、0.8など)を掛けた値や、標準正誤情報(E1)(E2)…(En)の示す標準的な正答率の平均に所定の値を掛けた値とを比較してもよい。
また、この場合においても、他の解答者の情報をも用いて、次の問題の属性を決定してもよいことは、前述した「(2)解答時間情報、正誤情報、属性情報、標準解答時間情報、標準正誤情報をそれぞれ1個ずつ特定して用いる場合」や、「(3)解答時間情報、正誤情報、属性情報をそれぞれ2個以上ずつ特定して用いる場合」と同様である。
なお、属性決定部15が次の問題の属性を決定する方法として、(1)〜(4)の4通りの方法について説明したが、これ以外の方法によって属性決定部15が次の問題の属性を決定してもよいことは言うまでもない。
問題情報取得部16は、属性対応情報と問題対応情報とを用いて、属性決定部15が決定した属性を示す属性情報に対応する問題識別情報で識別される問題を示す問題情報を取得する。すなわち、問題情報取得部16は、属性対応情報を用いて、属性決定部15が決定した属性を示す属性情報に対応する問題識別情報を特定する。そして、問題情報取得部16は、問題対応情報を用いて、その特定した問題識別情報に対応する問題情報を取得する。なお、問題情報取得部16は、同じ解答者についてそれまでに出力されている問題情報を取得しなくてもよく、取得してもよい。前者の場合には、同じ解答者が同じ問題を2回解くことがなくなる。一方、後者の場合には、同じ解答者が同じ問題を2回以上解くことも起こりうる。後者の場合であっても、同じ解答者について同じ問題が2回以上出力される頻度は少ないことが好適である。解答者が変化に富んだ問題を解くことによって、より学習効果を高めることできると考えられるからである。
問題情報出力部17は、問題情報取得部16が取得した問題情報を出力する。ここで、この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、スピーカによる音声出力でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。なお、問題情報出力部17は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、問題情報出力部17は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
なお、解答対応情報記憶部11と、属性対応情報記憶部12と、問題対応情報記憶部13と、標準解答対応情報記憶部14とは、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、解答対応情報を記憶している領域が解答対応情報記憶部11となり、属性対応情報を記憶している領域が属性対応情報記憶部12となる。
次に、本実施の形態による問題情報出力装置1の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)属性決定部15は、問題の属性の決定を行うかどうか判断する。そして、決定を行う場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、決定を行うと判断するまでステップS101の処理を繰り返す。なお、属性決定部15は、例えば、属性の決定を行う旨の指示を受け付けた場合に、属性の決定を行うと判断してもよく、解答者による問題の解答が終了した場合に、次の問題の属性の決定を行うと判断してもよく、その他のタイミングで属性の決定を行うと判断してもよい。
(ステップS102)属性決定部15は、解答対応情報記憶部11から、属性の決定で用いる解答時間情報と、正誤情報とを読み出す。読み出される情報は、前述のように、単数であってもよく、複数であってもよい。
(ステップS103)属性決定部15は、ステップS102で読み出した解答時間情報と、正誤情報とに対応する属性情報を、属性対応情報記憶部12から読み出す。また、属性決定部15は、ステップS102で読み出した解答時間情報と、正誤情報とに対応する標準解答時間情報や、標準正誤情報を、必要に応じて標準解答対応情報記憶部14から読み出してもよい。
(ステップS104)属性決定部15は、ステップS102やステップS103で読み出した解答時間情報、正誤情報、属性情報等を用いて、次の問題の属性を決定する。この問題の属性を決定する方法は、前述のように、各種の方法がありうる。そのうちのいくつかの例について、図3〜図5のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS105)問題情報取得部16は、決定された属性に対応する問題情報を問題対応情報記憶部13から取得する。
(ステップS106)問題情報出力部17は、取得された問題情報を出力する。そして、ステップS101に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
図3は、図2のフローチャートにおける属性の決定処理(ステップS104の処理)の詳細の一例を示すフローチャートである。この図3のフローチャートでは、一の問題に対応する解答時間情報と正誤情報とを、標準解答時間情報と標準正誤情報と比較することによって、属性を決定する場合について説明する。したがって、ステップS103では、標準解答時間情報や標準正誤情報についても読み出されているものとする。
(ステップS201)属性決定部15は、ステップS102で読み出した解答時間情報の示す解答時間が、ステップS103で読み出した標準解答時間情報の示す標準的な解答時間よりも短いかどうか判断する。そして、短い場合には、ステップS202に進み、そうでない場合には、ステップS203に進む。
(ステップS202)属性決定部15は、ステップS102で読み出した正誤情報の示す正答率が、ステップS103で読み出した標準正誤情報の示す標準的な正答率よりも高いかどうか判断する。そして、高い場合には、ステップS204に進み、そうでない場合には、ステップS205に進む。
(ステップS203)属性決定部15は、ステップS102で読み出した正誤情報の示す正答率が、ステップS103で読み出した標準正誤情報の示す標準的な正答率よりも高いかどうか判断する。そして、高い場合には、ステップS205に進み、そうでない場合には、ステップS206に進む。
(ステップS204)属性決定部15は、次の問題の属性を、ステップS103で読み出した属性情報の示す属性よりも進歩する属性に決定する。そして、図2のフローチャートに戻る。
(ステップS205)属性決定部15は、次の問題の属性を、ステップS103で読み出した属性情報の示す属性と同じ属性に決定する。そして、図2のフローチャートに戻る。
(ステップS206)属性決定部15は、次の問題の属性を、ステップS103で読み出した属性情報の示す属性よりも後退する属性に決定する。そして、図2のフローチャートに戻る。
図4は、図2のフローチャートにおける属性の決定処理(ステップS104の処理)の詳細の一例を示すフローチャートである。この図4のフローチャートでは、一の問題に対応する解答時間情報と正誤情報とを、他の解答者の解答時間情報と正誤情報と比較することによって、属性を決定する場合について説明する。
(ステップS301)属性決定部15は、ステップS102で読み出した解答時間情報と正誤情報に対応する問題について、他の解答者の解答時間情報と正誤情報を解答対応情報記憶部11から読み出す。
(ステップS302)属性決定部15は、ステップS102で読み出した解答時間情報の示す解答時間が、ステップS301で読み出した他の解答者の解答時間情報の示す解答時間よりも短いかどうか判断する。そして、短い場合には、ステップS303に進み、そうでない場合には、ステップS304に進む。なお、この判断は、例えば、ステップS102で読み出した解答時間情報の示す解答時間と、ステップS301で読み出した他の解答者の解答時間情報の示す解答時間の平均とを比較することによって行われてもよく、あるいは、ステップS102で読み出した解答時間情報の示す解答時間と、ステップS301で読み出した他の解答者の解答時間情報の示す解答時間とを用いて、ステップS102で読み出した解答時間情報の示す解答時間の偏差値を求め、その偏差値をしきい値と比較することによって行われてもよい。
(ステップS303)属性決定部15は、ステップS102で読み出した正誤情報の示す正答率が、ステップS301で読み出した他の解答者の正誤情報の示す正答率よりも高いかどうか判断する。そして、高い場合には、ステップS305に進み、そうでない場合には、ステップS306に進む。
(ステップS304)属性決定部15は、ステップS102で読み出した正誤情報の示す正答率が、ステップS301で読み出した他の解答者の正誤情報の示す正答率よりも高いかどうか判断する。そして、高い場合には、ステップS306に進み、そうでない場合には、ステップS307に進む。
なお、ステップS303,S304での判断は、例えば、ステップS102で読み出した正誤情報の示す正答率と、ステップS301で読み出した他の解答者の正誤情報の示す正答率の平均とを比較することによって行われてもよく、あるいは、ステップS102で読み出した正誤情報の示す正答率と、ステップS301で読み出した他の解答者の正誤情報の示す正答率とを用いて、ステップS102で読み出した正誤情報の示す正答率の偏差値を求め、その偏差値をしきい値と比較することによって行われてもよい。
(ステップS305)属性決定部15は、次の問題の属性を、ステップS103で読み出した属性情報の示す属性よりも進歩する属性に決定する。そして、図2のフローチャートに戻る。
(ステップS306)属性決定部15は、次の問題の属性を、ステップS103で読み出した属性情報の示す属性と同じ属性に決定する。そして、図2のフローチャートに戻る。
(ステップS307)属性決定部15は、次の問題の属性を、ステップS103で読み出した属性情報の示す属性よりも後退する属性に決定する。そして、図2のフローチャートに戻る。
図5は、図2のフローチャートにおける属性の決定処理(ステップS104の処理)の詳細の一例を示すフローチャートである。この図5のフローチャートでは、2以上の問題に対応する解答時間情報と正誤情報の変化に応じて属性を決定する場合について説明する。その属性の決定において標準解答時間情報等が用いられる場合には、ステップS103では、2以上の問題に対応する標準解答時間情報や標準正誤情報についても読み出されていてもよい。
(ステップS401)属性決定部15は、ステップS102で読み出した2以上の解答時間情報を用いて、解答時間情報に関する変化を示す情報を算出する。この変化を示す情報は、例えば、解答時間情報の示す解答時間の標準偏差であってもよく(例えば、標準的な解答時間がすべての問題について同じに設定されている場合である)、解答時間情報の示す解答時間と、その解答時間情報に対応する標準解答時間情報の示す標準的な解答時間との差や比の絶対値や自乗の値の合計や平均であってもよく、あるいは、解答時間情報の示す解答時間と、その解答時間情報に対応する標準解答時間情報の示す標準的な解答時間との差や比の標準偏差であってもよい。標準解答時間情報を用いる場合には、属性決定部15は、ステップS103において2以上の標準解答時間情報を読み出しており、その読み出した2以上の標準解答時間情報をも用いるものとする。
(ステップS402)属性決定部15は、ステップS102で読み出した2以上の正誤情報を用いて、正答率に関する変化を示す情報を算出する。この変化を示す情報は、例えば、正誤情報の示す正答率の標準偏差であってもよく(例えば、標準的な正答率がすべての問題について同じに設定されている場合である)、正誤情報の示す正答率と、その正誤情報に対応する標準正誤情報の示す標準的な正答率との差や比の絶対値や自乗の値の合計や平均であってもよく、あるいは、正誤情報の示す正答率と、その正誤情報に対応する標準正誤情報の示す標準的な正答率との差や比の標準偏差であってもよい。標準正誤情報を用いる場合には、属性決定部15は、ステップS103において2以上の標準正誤情報を読み出しており、その読み出した2以上の標準正誤情報をも用いるものとする。
(ステップS403)属性決定部15は、ステップS401で算出した解答時間情報に関する変化が小さいかどうか判断する。この判断は、例えば、解答時間情報に関する変化を示す情報と、しきい値とを比較することによって行われてもよい。そして、小さい場合には、ステップS404に進み、そうでない場合には、ステップS405に進む。
(ステップS404)属性決定部15は、ステップS402で算出した正答率に関する変化が小さいかどうか判断する。この判断は、例えば、正答率に関する変化を示す情報と、しきい値とを比較することによって行われてもよい。そして、小さい場合には、ステップS406に進み、そうでない場合には、ステップS407に進む。
(ステップS405)属性決定部15は、ステップS402で算出した正答率に関する変化が小さいかどうか判断する。この判断は、例えば、正答率に関する変化を示す情報と、しきい値とを比較することによって行われてもよい。そして、小さい場合には、ステップS407に進み、そうでない場合には、ステップS408に進む。
(ステップS406)属性決定部15は、次の問題の属性を、ステップS103で読み出した2以上の属性情報の示す属性の平均よりも進歩する属性に決定する。そして、図2のフローチャートに戻る。
(ステップS407)属性決定部15は、次の問題の属性を、ステップS103で読み出した2以上の属性情報の示す属性の平均と同じ属性に決定する。そして、図2のフローチャートに戻る。
(ステップS408)属性決定部15は、次の問題の属性を、ステップS103で読み出した2以上の属性情報の示す属性の平均よりも後退する属性に決定する。そして、図2のフローチャートに戻る。
次に、本実施の形態による問題情報出力装置1の動作について、具体例を用いて説明する。ここでは、図3〜図5の3個のフローチャートにそれぞれ対応する3個の具体例について説明する。
[具体例1]
この具体例では、図3のフローチャートを用いて属性の決定が行われる場合について説明する。また、この具体例において、属性対応情報記憶部12では、図6で示される属性対応情報が記憶されているものとする。その図6の属性対応情報において、問題識別情報と、難易度を示す属性情報とが対応付けられている。例えば、1番目のレコードによって、問題識別情報T001で識別される問題の難易度が「2」である旨が示されている。なお、属性情報(難易度)は、数値が大きくなるほど、難易度が高くなるものとする。
また、この具体例において、問題対応情報記憶部13では、図7で示される問題対応情報が記憶されているものとする。その図7の問題対応情報において、問題識別情報と、問題情報とが対応付けられている。例えば、1番目のレコードによって、問題識別情報T001で識別される問題を示す問題情報が「テスト001.html」である旨が示されている。
また、この具体例において、標準解答対応情報記憶部14では、図8で示される標準解答対応情報が記憶されているものとする。その図8の標準解答対応情報において、問題識別情報と、標準解答時間情報と、標準正誤情報とが対応付けられている。例えば、1番目のレコードによって、問題識別情報T001で識別される問題の標準的な解答時間が20分であり、標準的な正解数が、全問題30問のうち15問であることが示されている。
まず、解答者識別情報U001で識別されるユーザ(このユーザをユーザU001と呼ぶこともある。他のユーザについても同様である)が前述の電子ペン等を利用して問題識別情報T002で識別される問題(この問題を問題T002と呼ぶこともある。他の問題についても同様である)を解き、その解答や解答時間等が収集されたとする。また、ユーザがその問題T002を解き終わると、その解答の採点が行われ、正誤情報が生成される。その結果、解答時間情報「20分」と、正誤情報「24/30」が生成され、ユーザ識別情報U001と、問題識別情報T002と共に、解答対応情報記憶部11に蓄積されたとする。
図9の2番目のレコードによって、そのようにして解答対応情報記憶部11に蓄積された解答対応情報が示されている。図9の解答対応情報では、解答者識別情報と、問題識別情報と、解答時間情報と、正誤情報とが対応付けられている。例えば、1番目のレコードによって、ユーザU001が、問題T001を解き、その解答時間が30分であり、問題数と正解数がそれぞれ30問,20問であることが示されている。
属性決定部15は、解答対応情報記憶部11を参照し、新たな解答対応情報が蓄積されたことを検知すると、属性の決定を行うと判断する(ステップS101)。そして、新たに蓄積された解答対応情報から、解答時間情報「20分」と、正誤情報「24/30」と、問題識別情報「T002」とを読み出して、図示しない記録媒体に一時的に記憶しておく(ステップS102)。また、属性決定部15は、読み出した問題識別情報「T002」を検索キーとして図6で示される属性対応情報を検索し、その問題識別情報「T002」に対応付けられている属性情報「2」を読み出して、図示しない記録媒体に一時的に記憶しておく。また、属性決定部15は、その問題識別情報「T002」を検索キーとして図8で示される標準解答対応情報を検索し、その問題識別情報「T002」に対応付けられている標準解答時間情報「25分」、標準正誤情報「20/30」を読み出して、図示しない記録媒体に一時的に記憶しておく(ステップS103)。そして、属性決定部15は、属性を決定する処理を開始する(ステップS104)。
まず、属性決定部15は、一時的に記憶している解答時間情報「20分」と、標準解答時間情報「25分」とを比較し、解答時間が標準的な時間よりも短いと判断する(ステップS201)。また、属性決定部15は、一時的に記憶している正誤情報「24/30」と、標準正誤情報「20/30」とを比較し、正答率が標準的な正答率よりも高いと判断する(ステップS202)。なお、この判断は、例えば、正誤情報の分子の数値の比較によって行ってもよく、24/30(=0.8)等を計算することによって、正答率を算出し、その正答率同士を比較することによって行ってもよい。これらの比較の結果、属性決定部15は、次の問題の属性情報を、一時的に記憶している属性情報「2」よりも進歩する属性情報、すなわち、属性情報「3」に決定し、その属性情報を問題情報取得部16に渡す(ステップS204)。
問題情報取得部16は、受け取った属性情報「3」を検索キーとして、図6で示される属性対応情報を検索し、その属性情報「3」に対応付けられている問題識別情報「T003」を読み出す。なお、この検索の際に、問題情報取得部16は、解答対応情報記憶部11を参照し、ユーザU001が過去に解いていない問題を識別する問題識別情報を読み出すようにしてもよい。
問題情報取得部16は、読み出した問題識別情報「T003」を検索キーとして、図7で示される問題対応情報を検索し、その問題識別情報「T003」に対応付けられている問題情報「テスト003.html」を取得して問題情報出力部17に渡す(ステップS105)。
問題情報出力部17は、受け取った問題情報「テスト003.html」を問題情報出力装置1に接続されている図示しないモニタに表示する(ステップS106)。その結果、図10で示される問題T003がモニタに表示され、ユーザは、その問題を解くことになる。
なお、この具体例では、問題を解き終わったことを契機として、次の問題の属性を決定する処理が実行される場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、解答者が次の問題を出力する旨の指示を入力した際に、その解答者の直前の解答対応情報を用いて、出力する問題の属性を決定し、その属性に応じた問題を出力するようにしてもよい。
また、この具体例では、属性の決定と、問題情報の出力との処理を続けて行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。属性の決定をあらかじめ行っておき、その後に、その属性を決定したユーザから、次の問題を出力する旨の指示を受け付けた際に、あらかじめ決定していた属性に対応する問題情報を出力してもよい。
[具体例2]
この具体例では、図4のフローチャートを用いて属性の決定が行われる場合について説明する。また、この具体例において、属性対応情報記憶部12では、図11で示される属性対応情報が記憶されているものとする。その図11の属性対応情報において、問題識別情報と、学習進行段階を示す属性情報とが対応付けられている。例えば、1番目のレコードによって、問題識別情報T001で識別される問題の学習進行段階が「計算問題」であることが示されている。また、「文章問題」の方が、「計算問題」よりも学習進行段階が進んでいる旨のルールが設定されているものとする。なお、図11の属性情報では、学習進行段階が2個しかないため、計算問題よりも後退する属性は、計算問題そのものであり、文章問題よりも進展する属性は、文章問題そのものであるとする。
また、この具体例において、問題対応情報記憶部13では、具体例1と同様に図7で示される問題対応情報が記憶されているものとする。また、この具体例では、標準解答対応情報を用いないため、問題情報出力装置1は、標準解答対応情報記憶部14を備えていなくてもよい。
具体例1と同様にして、ユーザU001が問題T002を解いて、それに対応する解答対応情報が解答対応情報記憶部11に蓄積され、解答対応情報記憶部11で記憶されている解答対応情報が図9で示されるようになったとする。そして、属性決定部15が、新たな解答対応情報の蓄積を検知し、解答時間情報「20分」と、正誤情報「24/30」と、問題識別情報「T002」とを読み出すと共に、読み出した問題識別情報「T002」に対応付けられている属性情報「計算問題」を読み出して、それらの情報を図示しない記録媒体に一時的に記憶したとする(ステップS101〜S103)。そして、属性決定部15は、属性を決定する処理を開始する(ステップS104)。
まず、属性決定部15は、図9で示される解答対応情報を参照し、一時的に記憶している問題識別情報「T002」に対応する解答対応情報であって、解答者識別情報が「U001」ではない解答対応情報を検索し、その検索した解答対応情報から解答時間情報、正誤情報を読み出して、それらの情報を図示しない記録媒体に一時的に記憶する(ステップS301)。
次に、属性決定部15は、一時的に記憶しているユーザU001以外の解答時間情報の平均を算出する。その平均は25分であったとする。すると、属性決定部15は、ユーザU001の解答時間「20分」が、他者よりも短いと判断する(ステップS302)。
また、同様に、属性決定部15は、一時的に記憶しているユーザU001以外の正誤情報の平均を算出する。この平均は、正解数の平均である。その平均は、「21/30」であったとする。すると、属性決定部15は、ユーザU001の正答率「24/30」が他者よりも高いと判断する(ステップS303)。そして、属性決定部15は、次の問題の属性情報を、一時的に記憶している属性情報「計算問題」よりも進歩する属性情報、すなわち、「文章問題」に決定し、その属性情報を問題情報取得部16に渡す(ステップS305)。
その後、問題情報取得部16が、受け取った属性情報「文章問題」に対応する問題識別情報を特定し、その問題識別情報に対応する問題情報を取得して、問題情報出力部17が、その取得された問題情報を出力する処理(ステップS105,S106)は、具体例1と同様であり、その説明を省略する。
[具体例3]
この具体例では、図5のフローチャートを用いて属性の決定が行われる場合について説明する。また、この具体例において、最新の解答時間情報、及び最新の正誤情報を3個ずつ用いて属性の決定が行われるものとする。また、この具体例において、解答対応情報記憶部11では、図12で示される解答対応情報が記憶されているものとする。その図12の解答対応情報において、解答者識別情報や問題識別情報等に加えて、解答日時がさらに対応付けられている。例えば、1番目のレコードによって、ユーザU001が、問題T101を2008年4月18日の午後8時に20分間で解き、その正答率が「25/30」であることが示されている。また、この具体例では、各問題の標準的な解答時間と、標準的な正答率がすべて同じに設定されているものとする。
また、この具体例において、属性対応情報記憶部12では、図13で示される属性対応情報が記憶されているものとする。この具体例でも、具体例1と同様に、属性情報は難易度を示すものとする。
また、この具体例において、問題対応情報記憶部13では、具体例1と同様に図7で示される問題対応情報が記憶されているものとする。また、この具体例では、標準解答対応情報を用いないため、問題情報出力装置1は、標準解答対応情報記憶部14を備えていなくてもよい。
ユーザU001が、次の問題に挑戦するために、次の問題を出力する旨の指示を問題情報出力装置1に入力したとする。すると、属性決定部15は、属性の決定を開始すると判断し(ステップS101)、解答対応情報を参照し、解答者識別情報「U001」に対応する最新の3個の解答時間情報「25」「35」「45」と、正誤情報「20/30」「15/30」「10/30」と、問題識別情報「T102」「T103」「T104」とをそれぞれ読み出し、図示しない記録媒体に一時的に記憶しておく(ステップS102)。ここでは、図12で示される解答対応情報の2〜4番目のレコードに含まれる解答時間情報等が読み出されることになる。
また、属性決定部15は、読み出した問題識別情報「T102」「T103」「T104」にそれぞれ対応する属性情報「2」「3」「4」を属性対応情報から読み出して、図示しない記録媒体に一時的に記憶しておく(ステップS103)。そして、属性決定部15は、属性を決定する処理を開始する(ステップS104)。
まず、属性決定部15は、解答時間情報の標準偏差を算出する(ステップS401)。その標準偏差の値は、66.7となる。また、属性決定部15は、正誤情報の示す正解数の標準偏差を算出する(ステップS402)。その標準偏差の値は、16.7となる。それらの標準偏差の値は、図示しない記録媒体に一時的に記憶されてもよい。
次に、属性決定部15は、解答時間の変化を示す情報、すなわち、解答時間情報の標準偏差の値があらかじめ設定されているしきい値よりも小さいかどうか判断する。そのしきい値は、「30」に設定されていたとする。すると、属性決定部15は、解答時間の変化が小さくないと判断する(ステップS403)。また、属性決定部15は、正答率の変化を示す情報、すなわち、正解数の標準偏差の値があらかじめ設定されているしきい値よりも小さいかどうか判断する。そのしきい値は、「10」に設定されていたとする。すると、属性決定部15は、正答率の変化が小さくないと判断する(ステップS405)。したがって、属性決定部15は、次の問題の属性情報を、一時的に記憶している属性情報「2」「3」「4」の平均である「3」よりも後退する属性情報、すなわち、属性情報「2」に決定し、その属性情報を問題情報取得部16に渡す(ステップS408)。
その後、問題情報取得部16が、受け取った属性情報「2」に対応する問題識別情報を特定し、その問題識別情報に対応する問題情報を取得して、問題情報出力部17が、その取得された問題情報を出力する処理(ステップS105,S106)は、具体例1と同様であり、その説明を省略する。
以上のように、本実施の形態による問題情報出力装置1によれば、解答時間情報や、正誤情報等を用いることによって、解答者に対して適切な問題を出力することができる。例えば、問題を標準的な解答時間よりも短時間で解答している解答者は、そのレベルの問題に対して十分な実力を有していると考えられるため、そのような解答者には、さらにレベルの高い問題を出力することによって、その解答者に適切な問題を出力できるようになりうる。逆に、例えば、問題を標準的な解答時間よりも長時間で解答している解答者は、そのレベルの問題に対して十分な実力を有していないと考えられるため、そのような解答者には、さらにレベルの低い問題を出力することによって、その解答者に適切な問題を出力できるようになりうる。そのように、解答者(学習者)に対して適切な問題を出力することができるため、解答者(学習者)の学習の効率を高めることができうる。さらに、解答者(学習者)の学習に対するモチベーションが下がることを防止することができうる。
なお、本実施の形態では、標準解答対応情報が、問題識別情報と、標準解答時間情報等とを対応付ける情報である場合について説明したが、標準解答対応情報は、属性情報と、その属性情報で示される難易度の問題に対する解答に要する標準的な時間に関する情報である標準解答時間情報とを対応付ける情報であってもよい。あるいは、標準解答対応情報は、属性情報と、その属性情報で示される難易度の問題に対する解答に要する標準的な時間に関する情報である標準解答時間情報と、その属性情報で示される難易度の問題に対する解答の標準的な正誤に関する情報である標準正誤情報とを対応付ける情報であってもよい。そのような場合には、例えば、属性決定部15は、属性情報と、標準解答時間情報等とが対応付けられている標準解答対応情報を用いて、属性の決定を行ってもよい。すなわち、属性決定部15は、解答対応情報によって対応付けられる解答時間情報と、正誤情報と、その解答時間情報及びその正誤情報に対応する問題識別情報に、属性対応情報によって対応付けられている属性情報と、その属性情報に、標準解答対応情報によって対応付けられている標準解答時間情報とを用いて、解答に対して標準より多くの時間がかかっている場合には、次の問題の難易度を、属性情報の示す難易度と同じか、低いものに決定し、解答に対して標準より少ない時間がかかっている場合には、次の問題の難易度を、属性情報の示す難易度よりも高いものに決定してもよい。属性情報は、難易度ではなく、学習進行段階を示す情報であってもよい。
また、本実施の形態では、標準解答対応情報を用いて次の問題の属性を決定する場合について主に説明したが、前述のように、そうでなくてもよい。標準解答対応情報を用いないで次の問題の属性を決定する場合には、前述したように、問題情報出力装置1は、標準解答対応情報記憶部14を備えていなくてもよい。
また、次の問題の属性を決定する際に、他の解答者の解答時間情報や、他の解答者の正誤情報を用いない場合には、解答対応情報が解答者ごとの情報でなくてもよい。その場合には、例えば、解答対応情報は、一の解答者についての情報を有するのみであってもよい。
また、前述のように、次の問題の属性を決定する方法には各種の方法が存在し、本実施の形態において説明した方法に限定されるものでないことは言うまでもない。例えば、属性決定部15は、解答時間が標準的な解答時間よりも1回だけ長い場合には、次の問題の属性を同じ属性に決定し、解答時間が標準的な解答時間よりも2回連続して長い場合には、次の問題の属性を後退する属性に決定してもよい。同様に、属性決定部15は、解答時間が標準的な解答時間よりも1回だけ短い場合には、次の問題の属性を同じ属性に決定し、解答時間が標準的な解答時間よりも2回連続して短い場合には、次の問題の属性を進歩する属性に決定してもよい。また、属性情報は、前述のように、問題の難易度を示す情報であってもよく、問題の学習進行段階を示す情報であってもよく、あるいは、次の問題の選択で用いうるその他の属性を示す情報であってもよい。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による問題情報出力装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による問題情報出力装置は、回答に要した時間に関する情報の条件等を用いて、次に出力する問題を決定するものである。
図14は、本実施の形態による問題情報出力装置2の構成を示すブロック図である。本実施の形態による問題情報出力装置1は、解答対応情報記憶部11と、問題対応情報記憶部13と、問題情報出力部17と、次問題対応情報記憶部21と、問題情報取得部22とを備える。なお、解答対応情報記憶部11、問題対応情報記憶部13、及び問題情報出力部17の構成及び動作は、実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
次問題対応情報記憶部21では、次問題対応情報が記憶される。次問題対応情報は、問題識別情報と、その問題識別情報で識別される問題に対する回答に要した時間に関する条件の情報である解答時間条件情報と、その問題識別情報で識別される問題に対する解答の正誤に関する条件の情報である正誤条件情報と、次の問題を識別する次問題識別情報とを対応付ける情報である。解答時間条件情報は、解答対応情報で問題識別情報等と対応付けられている解答時間情報に関する条件を示す情報であって、例えば、解答時間情報の示す解答時間の範囲を示す情報(例えば、「20〜30分」など)であってもよく、解答時間そのものを示す情報(例えば、「20分」「中程度」等)であってもよい。正誤条件情報は、解答対応情報で問題識別情報等と対応付けられている正誤情報に関する条件を示す情報であって、例えば、正誤情報の示す正解数や、不正解数、正答率、誤答率等の範囲を示す情報(例えば、「20/30〜30/30」「0.7以上」等)であってもよく、正誤情報の示す正解数等そのものを示す情報(例えば、「25/30」「0.7」等)であってもよい。
次問題対応情報記憶部21に次問題対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して次問題対応情報が次問題対応情報記憶部21で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された次問題対応情報が次問題対応情報記憶部21で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された次問題対応情報が次問題対応情報記憶部21で記憶されるようになってもよい。次問題対応情報記憶部21での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。次問題対応情報記憶部21は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
問題情報取得部22は、解答対応情報、次問題対応情報、及び問題対応情報を用いて、問題情報出力部17が出力する次の問題情報を取得する。すなわち、問題情報取得部22は、ある問題識別情報に解答対応情報で対応付けられている解答時間情報と、正誤情報とが、その問題識別情報に次問題対応情報で対応付けられている解答時間条件情報と、正誤条件情報との各条件をそれぞれ満たす場合に、その問題識別情報に次問題対応情報で対応付けられている次問題識別情報に問題対応情報で対応付けられている問題情報を取得する。
具体的には、問題情報取得部22は、ユーザが解答した問題の次の問題を取得する場合に、まず、そのユーザが解答した問題に対応する解答対応情報を特定する。そして、問題情報取得部22は、その特定した解答対応情報で対応付けられている問題識別情報、解答時間情報、正誤情報を取得する。次に、問題情報取得部22は、取得した問題識別情報と解答時間条件情報等を対応付ける1以上の次問題対応情報を特定する。このようにして特定される次問題対応情報は一般に2以上である。その後、問題情報取得部22は、取得した解答時間情報、正誤情報が、解答時間条件情報と正誤条件情報との両方の条件を満たす次問題対応情報を、その特定した1以上の次問題対応情報から特定する。そして、問題情報取得部22は、その最終的に特定された1個の次問題対応情報で問題識別情報と対応付けられている次問題識別情報を取得する。最後に、問題情報取得部22は、問題対応情報記憶部13で記憶されている問題対応情報を用いて、その取得した次問題識別情報に対応付けられている問題情報を取得する。
なお、問題情報取得部22が、同じ解答者についてそれまでに出力されている問題情報を取得しなくてもよく、取得してもよいことは、実施の形態1の問題情報取得部16と同様である。
また、解答対応情報記憶部11と、問題対応情報記憶部13と、次問題対応情報記憶部21とは、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、解答対応情報を記憶している領域が解答対応情報記憶部11となり、問題対応情報を記憶している領域が問題対応情報記憶部13となる。
次に、本実施の形態による問題情報出力装置2の動作について、図15のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS501)問題情報取得部22は、問題情報の取得を行うかどうか判断する。そして、取得を行う場合には、ステップS502に進み、そうでない場合には、取得を行うと判断するまでステップS501の処理を繰り返す。なお、問題情報取得部22は、例えば、問題情報の取得を行う旨の指示を受け付けた場合に、問題情報の取得を行うと判断してもよく、解答者による問題の解答が終了した場合に、次の問題情報の取得を行うと判断してもよく、その他のタイミングで問題情報の取得を行うと判断してもよい。
(ステップS502)問題情報取得部22は、問題情報の取得で用いる解答対応情報で問題識別情報と対応付けられている解答時間情報と正誤情報とを読み出す。なお、問題情報の取得で用いる解答対応情報は、例えば、問題情報の取得を行う旨の指示で指定されるものであってもよく、あるいは、解答対応情報記憶部11で記憶された最新の解答対応情報であってもよい。
(ステップS503)問題情報取得部22は、カウンタiを1に設定する。
(ステップS504)問題情報取得部22は、ステップS502で読み出した解答時間情報等に解答対応情報で対応付けられている問題識別情報と、解答時間条件情報等とを対応付ける次問題対応情報のうち、i番目の次問題対応情報で問題識別情報と対応付けられている解答時間条件情報と、正誤条件情報とを読み出す。
(ステップS505)問題情報取得部22は、ステップS502で読み出した解答時間情報が、ステップS504で読み出した解答時間条件情報の条件を満たすかどうか判断する。また、問題情報取得部22は、ステップS502で読み出した正誤情報が、ステップS504で読み出した正誤条件情報の条件を満たすかどうか判断する。そして、解答時間情報と、正誤情報との両方が条件を満たす場合には、ステップS508に進み、少なくとも一方が条件を満たさない場合には、ステップS506に進む。
(ステップS506)問題情報取得部22は、カウンタiを1だけインクリメントする。
(ステップS507)問題情報取得部22は、ステップS502で読み出した解答時間情報等に解答対応情報で対応付けられている問題識別情報と、解答時間条件情報等とを対応付けるi番目の次問題対応情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS504に戻り、そうでない場合には、問題情報を取得することなくステップS501に戻る。なお、問題情報を取得することなくステップS501に戻る場合には、例えば、問題情報を取得することができなかった旨を出力するようにしてもよい。
(ステップS508)問題情報取得部22は、問題情報取得部22は、ステップS502で読み出した解答時間情報等に解答対応情報で対応付けられている問題識別情報と、解答時間条件情報等とを対応付けるi番目の次問題対応情報において、問題識別情報と対応付けられている次問題識別情報を取得する。そして、問題対応情報記憶部13で記憶されている問題対応情報を参照し、その次問題識別情報と対応付けられている問題情報を取得する。
(ステップS509)問題情報出力部17は、取得された問題情報を出力する。そして、ステップS501に戻る。
なお、図15のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
また、図15のフローチャートでは、ステップS502で読み出した解答時間情報等が、ステップS504で読み出された全ての解答時間条件情報等の条件を満たさなかった場合に、問題情報が取得されない場合について示しているが、そうでなくてもよい。例えば、そのような場合には、ステップS502で読み出した解答時間情報等に最も近い解答時間条件情報等に対応付けられている次問題識別情報を取得して、その次問題識別情報で識別される問題情報を出力するようにしてもよい。
次に、本実施の形態による問題情報出力装置2の動作について、具体例を用いて説明する
この具体例において、問題対応情報記憶部13では、実施の形態1の具体例1と同様に、図7で示される問題対応情報が記憶されているものとする。また、この具体例では、実施の形態1とは異なって属性情報を用いないが、各問題識別情報に対応する属性情報は、実施の形態1の具体例1と同様に、図6で示されるものであるとする。
また、この具体例において、次問題対応情報記憶部21では、図16で示される次問題対応情報が記憶されているものとする。図16の次問題対応情報において、問題識別情報と、解答時間条件情報と、正誤条件情報と、次問題識別情報とが対応付けられている。なお、解答時間条件情報は、その条件を時間の範囲で示すものである。また、正誤条件情報は、その条件を(正解数/問題数)の範囲で示すものである。なお、図16で示される次問題対応情報では、解答時間情報の示す解答時間の上限が60分であるとしているが、そうでない場合には、図16において、例えば、「21〜60」の範囲を、「21〜」のように下限だけを設定するようにしてもよい。また、この具体例では、解答時間情報が、秒単位を捨てた分単位で扱われるものとする。
また、実施の形態1の具体例1と同様に、ユーザU001が電子ペン等を利用して問題T002を解き、その解答や解答時間等が収集され、その解答の採点が行われて、正誤情報が生成されたとする。また、その結果、解答時間情報「20分」と、正誤情報「24/30」が生成され、ユーザ識別情報U001と、問題識別情報T002と共に、図9で示されるように、解答対応情報記憶部11に蓄積されたとする。
問題情報取得部22は、解答対応情報記憶部11を参照し、新たな解答対応情報が蓄積されたことを検知すると、問題情報の取得を行うと判断する(ステップS501)。そして、新たに蓄積された解答対応情報から、解答時間情報「20分」と、正誤情報「24/30」と、問題識別情報「T002」とを読み出して、図示しない記録媒体に一時的に記憶しておく(ステップS502)。
また、問題情報取得部22は、読み出した問題識別情報「T002」を検索キーとして、図16で示される次問題対応情報を検索し、ヒットしたレコードのうち、1番目のレコードから、解答時間条件情報「1〜25分」と、正誤条件情報「20/30〜30/30」と、次問題識別情報「T003」とを読み出して、図示しない記録媒体に一時的に記憶しておく(ステップS503,S504)。そして、問題情報取得部22は、あらかじめ読み出していた解答時間情報と正誤情報とが、このたび読み出した解答時間条件情報と正誤条件情報との条件を満たすかどうか判断する(ステップS505)。
具体的には、問題情報取得部22は、解答時間情報「20分」が、解答時間条件情報「1〜25分」の範囲内であるため、解答時間条件情報の条件を満たすと判断する。また、問題情報取得部22は、正誤情報「24/30」が、正誤条件情報「20/30〜30/30」の範囲内であるため、正誤条件情報の条件を満たすと判断する。なお、この正誤条件情報に関する判断は、実施の形態1の具体例1でも説明したように、正誤情報や、正誤条件情報の分子の数値の比較によって行ってもよく、分子の数値を分母の数値で割った値(例えば、24/30=0.8など)を計算することによって正答率を算出し、その正答率同士を比較することによって行ってもよい。これらの条件の判断の結果、両方の条件が満たされたため、問題情報取得部22は、解答時間条件情報と正誤条件情報との両方の条件が満たされたと判断し、一時的に記憶している次問題識別情報「T003」を検索キーとして図7で示される問題対応情報を検索し、ヒットしたレコードから問題情報「テスト003.html」を取得して問題情報出力部17に渡す(ステップS508)。
問題情報出力部17は、受け取った問題情報「テスト003.html」を問題情報出力装置2に接続されている図示しないモニタに表示する(ステップS509)。その結果、実施の形態1の具体例1と同様に、図10で示される問題T003がモニタに表示され、ユーザは、その問題を解くことになる。
なお、この具体例では、問題を解き終わったことを契機として、次の問題情報を取得する処理が実行される場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、解答者が次の問題を出力する旨の指示を入力した際に、その解答者の直前の解答対応情報を用いて、出力する問題情報を取得し、その取得した問題情報を出力するようにしてもよい。
また、この具体例では、次問題識別情報の決定と、その次問題識別情報で識別される問題情報の出力との処理を続けて行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。次問題識別情報の決定をあらかじめ行っておき、その後に、その次問題識別情報の決定で用いられた解答対応情報に関する解答を行ったユーザから、次の問題を出力する旨の指示を受け付けた際に、あらかじめ決定していた次問題識別情報に対応する問題情報を出力してもよい。
以上のように、本実施の形態による問題情報出力装置2によれば、解答時間情報や、正誤情報、次問題対応情報等を用いることによって、解答者に対して次の問題を出力することができるようになる。また、その次問題対応情報を適切に設定しておくことによって、解答者に対して適切な問題を出力することができるようになり、例えば、解答者のレベルに適合した問題を出力することができるようになる。その結果として、解答者(学習者)の学習の効率を高めることができうる。また、解答者(学習者)の学習に対するモチベーションが下がることを防止することもできうる。
なお、本実施の形態では、1の解答対応情報を用いて次の問題情報を取得する場合について説明したが、2以上の解答対応情報を用いて、次の問題情報を取得するようにしてもよい。例えば、問題情報取得部22は、最新の2個の解答対応情報を用いて、次の問題情報を取得してもよい。その場合には、例えば、最新の2個の解答対応情報を用いて、解答時間情報や正誤情報の平均を算出し、その算出された平均が、解答時間条件情報や正誤条件情報の条件を満たすかどうか判断してもよい。その解答時間条件情報や正誤条件情報は、最新の解答対応情報で解答時間情報等と対応付けられている問題識別情報に、次問題対応情報で対応付けられている解答時間条件情報等であってもよい。
また、図15のフローチャートのステップS502で読み出された解答時間情報等が解答時間条件情報等の条件を満たす次問題対応情報が2以上存在する場合には、問題情報取得部22は、その2以上の次問題対応情報から1の次問題対応情報を選択して、その選択した次問題対応情報において他の情報と対応付けられている次問題識別情報に対応する問題情報を取得してもよい。その選択は、例えば、ランダムな選択であってもよく、それまでに取得していない問題を識別する次問題識別情報と他の情報とを対応付ける次問題対応情報を選択することであってもよく、その他の選択方法であってもよい。
また、上記各実施の形態において、解答対応情報記憶部11で記憶される解答対応情報では、解答のなされた日時を示す日時情報が問題識別情報等に対応付けられていてもよい。その場合には、その日時情報を用いることによって、最新の解答対応情報がどれであるのかを容易に特定することができるようになる。
また、上記各実施の形態において、問題情報出力装置1、2は、図1や図14で示される以外の構成要素を有していてもよい。問題情報出力装置1、2は、例えば、問題情報出力部17が出力した問題情報に対応する解答を示す情報である解答情報を受け付ける解答情報受付部や、その解答情報受付部が受け付けた解答情報について採点を行い、正誤情報を取得する採点部、また、解答に要した時間を計時する解答時間情報取得部などを備えてもよい。
また、上記各実施の形態において、解答対応情報、属性対応情報、問題対応情報、標準解答情報のうちの任意の2以上の情報、あるいは、解答対応情報、次問題対応情報、問題対応情報のうちの任意の2以上の情報は、一体の情報として構成されていてもよい。例えば、解答対応情報と属性対応情報とが一体の情報として構成される場合には、その情報は、例えば、解答者識別情報と、問題識別情報と、解答時間情報と、正誤情報と、属性情報とを対応付ける情報であってもよい。
また、上記各実施の形態では、問題情報出力装置1、2がスタンドアロンである場合について説明したが、問題情報出力装置1、2は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部は、通信回線を介して情報を出力してもよい。
また、上記各実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
また、上記各実施の形態において、問題情報出力装置1、2に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における問題情報出力装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、問題を識別する問題識別情報と、当該問題識別情報で識別される問題に対する解答に要した時間に関する情報である解答時間情報と、当該問題識別情報で識別される問題に対する解答の正誤に関する情報である正誤情報とを対応付ける情報である解答対応情報が記憶される解答対応情報記憶部で記憶されている解答対応情報によって対応付けられる解答時間情報と、正誤情報と、当該解答時間情報及び当該正誤情報に対応する問題識別情報に、問題識別情報と、当該問題識別情報で識別される問題の属性を示す情報である属性情報とを対応付ける情報である属性対応情報が記憶される属性対応情報記憶部で記憶されている属性対応情報によって対応付けられている属性情報とを用いて、次の問題の属性を決定する属性決定部と、問題識別情報と、当該問題識別情報で識別される問題を示す情報である問題情報とを対応付ける情報である問題対応情報が記憶される問題対応情報記憶部で記憶されている問題対応情報と、前記属性対応情報とを用いて、前記属性決定部が決定した属性を示す属性情報に対応する問題識別情報で識別される問題を示す問題情報を取得する問題情報取得部と、前記問題情報取得部が取得した問題情報を出力する問題情報出力部として機能させるためのものである。
また、上記実施の形態における問題情報出力装置2を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、問題識別情報に、問題を識別する問題識別情報と、当該問題識別情報で識別される問題に対する解答に要した時間に関する情報である解答時間情報と、当該問題識別情報で識別される問題に対する解答の正誤に関する情報である正誤情報とを対応付ける情報である解答対応情報が記憶される解答対応情報記憶部で記憶されている解答対応情報で対応付けられている解答時間情報と、正誤情報とが、当該問題識別情報に、問題識別情報と、当該問題識別情報で識別される問題に対する回答に要した時間に関する条件の情報である解答時間条件情報と、当該問題識別情報で識別される問題に対する解答の正誤に関する条件の情報である正誤条件情報と、次の問題を識別する次問題識別情報とを対応付ける情報である次問題対応情報が記憶される次問題対応情報記憶部で記憶されている次問題対応情報で対応付けられている解答時間条件情報と、正誤条件情報との各条件をそれぞれ満たす場合に、当該問題識別情報に前記次問題対応情報で対応付けられている次問題識別情報に、問題識別情報と、当該問題識別情報で識別される問題を示す情報である問題情報とを対応付ける情報である問題対応情報が記憶される問題対応情報記憶部で記憶されている問題対応情報で対応付けられている問題情報を取得する問題情報取得部と、前記問題情報取得部が取得した問題情報を出力する問題情報出力部として機能させるためのものである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図17は、上記プログラムを実行して、上記各実施の形態による問題情報出力装置1、2を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図17において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図18は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図18において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記各実施の形態による問題情報出力装置1、2の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記各実施の形態による問題情報出力装置1、2の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。