JP2009048098A - スキル測定プログラム、該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体、スキル測定装置、およびスキル測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】関連性を有する知識項目の習熟度から課題の回答結果が得られていない知識項目の習熟度を推定する。
【解決手段】ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から指定された指定項目をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、スキルマップの中から検出し、指定項目とリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された寄与度をスキルマップの中から抽出する。そして、リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および抽出された寄与度に基づいて、指定項目の習熟度を算出する。
【選択図】図13
【解決手段】ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から指定された指定項目をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、スキルマップの中から検出し、指定項目とリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された寄与度をスキルマップの中から抽出する。そして、リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および抽出された寄与度に基づいて、指定項目の習熟度を算出する。
【選択図】図13
Description
この発明は、ある知識分野における個人のスキルを測定するスキル測定プログラム、該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体、スキル測定装置、およびスキル測定方法に関する。
一般に、ある知識分野における個人のスキル(能力)を測定するためには、被験者に対して何らかの課題(教材)を与えて、その課題を解決することができるか否かを判断する必要がある。そのためには、被験者が、課題の解決に必要な知識を持っているか、さらには、課題を解決するための方法、時間などの技術知識が評価される。
このとき、知識分野に必要な知識と習熟度とを体系化して表わすスキルマップを用いて評価することができる。しかし、従来のスキルマネジメントシステムでは、実際のシステム上にスキルマップで表わされる関係を電子的に取り込んで扱うことや、スキルマップの情報を教材と連携して利用することはおこなわれていなかった。
この理由として、スキルマップ自体を定義・公開している業界が少ないことや、スキルマップを電子的に扱える形で記述するための標準的なフォーマットがなく表現に互換性がなかったことが考えられる。そのため、各知識分野において、それぞれ独自の仕様でスキルマップを利用してスキルの測定をおこなっていた。
スキルマップは、対象となる知識分野をいくつかの知識項目に細分化して表現することが多い。また、各知識項目の評価をおこなうためには何らかの課題を用意する必要がある。従来のスキルマップでは、この評価用の課題を、知識項目ごとにそれぞれ個別に用意することとなっていた。
また、スキルマップ上には、階層構造化された分類と到達目標のみが示されており、知識項目間の関連性の度合を表わす「重要度」や「寄与度」が表現されていなかった。たとえば、知識項目と習熟度の到達目標との関係を参照することによって、上記重要度や寄与度を推定することはできるが、関係が複雑で分かりにくかった。
そこで、学習者の理解状況を評価する際に、知識を階層的に表現した機能階層モデルを用いて、機能モデルの各ノードを接続しているアークにその重要度のデータを記録する技術が開示されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。これによれば、各ノードの習熟度を測定するテストの結果を、重要度のデータを用いて補正することができる。
また、業務における問題点の解決方法について、問題点ネットワークの階層化されたグラフ上のノード間に矢印で方向を表わし、問題の寄与率をパーセントで表記する技術が開示されている(たとえば、下記特許文献2参照。)。これによれば、問題点の全体構造の俯瞰が容易となり、最終的な影響と根本原因とを抽出するのが容易である。
また、ユーザの客観的なスキルレベルを評価し、教育システムを使用する教育担当の者に、所定のグループ内のスキルレベルに関する情報を提供する技術が開示されている(たとえば、下記特許文献3参照。)。これによれば、教育担当の者がグループ全体の能力を客観的に評価することが可能となる。
しかしながら、上述した従来技術によれば、評価用の課題を知識項目ごとに用意するため、知識分野全体を評価するための課題の数が膨大となってしまう場合があり、スキル測定にかかる被験者の負担が増大するとともに、測定作業に多くの時間がかかってしまうという問題があった。
また、被験者が出題された問題を解けたからといって、必ずしも出題者の意図する習熟度を達成する能力を有しているとは限らない(偶然正解する場合もありうる)。このため、単純に問題の正誤だけを評価したのでは正確なスキル測定はできないという問題があった。
さらに、課題内容や課題の回答結果などの教材情報は、問題(課題)単位ではなく教材単位で管理されていたため、スキルマップの構造に変更があった場合には、対応する教材の方も作り直す必要があるという問題があった。
また、特許文献1に記載の従来技術によれば、各ノードの習熟度を測定するテストの測定値が得られなかった場合には習熟度を測定することができないという問題があった。さらに、ノードごとに、該ノードの習熟度を測定するための問題セットが必要となっていたため、機能階層モデルの構造に変更があった場合には問題セットの構成を作り直さなければならないという問題があった。
また、上述した特許文献2に記載の従来技術は、不具合が生じた場合の因果関係を明確にするためのものであり、教育における課題の関係を示すものではなかった。また、上述した特許文献3に記載の従来技術では、スキルを測定するための具体的な手法や、スキルマップを記述するための具体的な方法については何ら考慮されていなかった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、スキルマップ内の知識項目間の関係性を考慮して、リンク元の知識項目の習熟度からリンク先の知識項目の習熟度を推定することにより、効率的にかつ正確なスキル測定を実現することができるスキル測定プログラム、該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体、スキル測定装置、およびスキル測定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるスキル測定プログラム、該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体、スキル測定装置、およびスキル測定方法は、ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付け、指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、前記スキルマップの中から検出し、前記指定項目と前記リンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、前記スキルマップの中から抽出する。そして、前記リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および抽出された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出することを特徴とする。
この発明によれば、スキルマップにおいて指定項目と直接つながれたリンク元の知識項目の習熟度から、指定項目の習熟度を算出することができる。このとき、指定項目とリンク元の知識項目との間の関連性の度合を考慮して、指定項目の習熟度を算出することができる。
また、上記発明において、前記リンク元(以下、「第1のリンク元」という)の知識項目の習熟度が検出されなかった場合、前記第1のリンク元の知識項目をリンク先とする第2のリンク元の知識項目の習熟度を検出し、前記第1のリンク元の知識項目と前記第2のリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された前記寄与度を抽出する。そして、前記第2のリンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および抽出された寄与度に基づいて、前記第1のリンク元の知識項目の習熟度を算出することとしてもよい。
この発明によれば、指定項目に直接つながれた第1のリンク元の知識項目の習熟度が未算出であった場合、第2のリンク元の知識項目に遡って、指定項目の習熟度を算出するために必要となる第1のリンク元の知識項目の習熟度を算出することができる。
また、上記発明において、前記第1のリンク元の知識項目の習熟度が算出された場合、当該習熟度および前記指定項目と前記第1のリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出することとしてもよい。
この発明によれば、未算出であった第1のリンク元の習熟度が算出された場合、その習熟度から第1のリンク元のリンク先である指定項目の習熟度を算出することができる。
また、上記発明において、前記スキルマップは、前記知識項目と関連付けられた教材情報をノードとして有向グラフ化されており、前記指定項目をリンク先とするリンク元の教材情報の習熟度を検出し、前記指定項目と前記リンク元の教材情報とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の教材情報の関係性の度合を示す寄与度を抽出する。そして、前記リンク元の教材情報の習熟度が検出された場合、当該習熟度と抽出された寄与度とに基づいて、前記指定項目の習熟度を算出することとしてもよい。
この発明によれば、実際に学習者が回答した教材の正答率などから指定項目の習熟度を算出することができる。このとき、指定項目とリンク元の教材情報との間の関連性の度合を考慮して、指定項目の習熟度を算出することができる。
本発明にかかるスキル測定プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、スキル測定方法、およびスキル測定装置によれば、スキルマップ内の知識項目間の関係性を考慮して、リンク元の知識項目の習熟度からリンク先の知識項目の習熟度を推定することにより、効率的にかつ正確なスキル測定を実現することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるスキル測定プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、スキル測定方法、およびスキル測定装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(スキルマネジメントシステムのシステム概要)
まず、この発明の実施の形態にかかるスキルマネジメントシステム(以下、「SMS」という)の概要について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかるSMSのシステム概要を示す説明図である。図1において、SMS100は、ある分野における学習者のスキル(習熟度)を測定するシステムである。
まず、この発明の実施の形態にかかるスキルマネジメントシステム(以下、「SMS」という)の概要について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかるSMSのシステム概要を示す説明図である。図1において、SMS100は、ある分野における学習者のスキル(習熟度)を測定するシステムである。
SMS100は、たとえば、学校や企業などに導入され、生徒や技術者などの学習者の人材育成を目的として、様々な分野における各学習者のスキルを測定する。スキル測定装置101は、スキルマップDB110および教材情報DB120を備え、実際に学習者のスキルを測定するために使用するコンピュータ装置である。
スキルマップDB110には、各分野の習熟度を測定するために利用するスキルマップが格納されている。また、教材情報DB120には、各分野の習熟度を測定するために利用する教材(課題)に関する教材情報が格納されている。教材は、たとえば、学習管理者によって学習者に対して出題され、その回答結果(正答率など)は教材情報DB120に保持される。
本発明では、スキルマップを測定対象となる分野ごとに定義し、電子的に利用可能なフォーマットで定めることにより、コンピュータ装置での扱いを可能とする。また、スキルマップを有向グラフ化して表現することにより、各分野を習熟するために必要とされる知識項目間の柔軟な関係定義を実現する。
さらに、スキルマップと教材情報とを同じレベルで扱うことにより、スキルマップおよび教材情報の再利用を容易にし、スキルマップ内の知識構造を変更するなどの修正作業にかかるユーザの作業負担を軽減させる。
(スキルマップDBの記憶内容)
つぎに、スキルマップDB110の記憶内容について説明する。図2は、スキルマップDBの記憶内容を示す説明図である。図2において、スキルマップDB110は、分野ごとに、その分野の習熟度を測定するために利用するスキルマップ200−1〜200−nを保持している。
つぎに、スキルマップDB110の記憶内容について説明する。図2は、スキルマップDBの記憶内容を示す説明図である。図2において、スキルマップDB110は、分野ごとに、その分野の習熟度を測定するために利用するスキルマップ200−1〜200−nを保持している。
スキルマップ200−1〜200−nは、ある分野の習熟に必要とされる知識項目を体系化して表わす有向グラフである。これらスキルマップ200−1〜200−nを利用して、各分野に携わる人材に求められる知識を整理し、どの知識項目について目標を達成しているか、あるいは、どの知識項目についてスキルが不足しているのかを把握することができる。
ここで、スキルマップ200−iを例に挙げると、「算数」の習熟に必要とされる複数の知識項目(「計算」、「数」など)がノードとして有向グラフ化されている。また、知識項目間をつなぐリンクには、リンク先の知識項目に対してリンク元の知識項目が占める度合を示す寄与度が設定されている。なお、寄与度についての詳細な説明は後述する。
具体的には、たとえば、「整数」を完全に理解していれば、「数」に対して80%の理解があるとみなすことができる。また、「分数」を完全に理解していれば、「整数」の理解を含めて「数」に対して90%の理解があるとみなすことができる。このとき、「整数」と「分数」との知識の差は10%(90−80=10)であるとみなすことができる。
(教材情報DBの記憶内容)
つぎに、教材情報DB120の記憶内容について説明する。図3は、教材情報DBの記憶内容を示す説明図である。図3において、教材情報DB120は、教材ごとに、その教材に関する教材情報300−1〜300−nを保持している。教材情報300−1〜300−nは、各教材の分野、タイトル、問題(課題)および正答率に関する情報を有している。
つぎに、教材情報DB120の記憶内容について説明する。図3は、教材情報DBの記憶内容を示す説明図である。図3において、教材情報DB120は、教材ごとに、その教材に関する教材情報300−1〜300−nを保持している。教材情報300−1〜300−nは、各教材の分野、タイトル、問題(課題)および正答率に関する情報を有している。
分野は、各教材が属する知識分野である。図3では、算数の分野に属する教材のみを表記している。タイトルは、教材を分類するための見出しである。問題は、教材の具体的な課題内容である。正答率は、各教材の正答率である。この値は、学習者が複数の場合には、すべての学習者の正答率を平均した値となり、学習者が一人の場合には、その学習者の正否が正答率(100%または0%)となる。なお、学習者の正答率が未算出の場合には、正答率の欄は「未」となっている。
ここで、教材情報300−iを例に挙げると、『算数』の分野に属し、『小数の掛け算』に分類される問題『0.3×0.6=』の正答率『33%』を有している。なお、教材情報300−1〜300−nは、それぞれ一つの問題を有することとしたが、これに限らない。たとえば、教材情報300−1は、『1桁の足し算』に分類される複数の問題に関する情報を集約して有することとしてもよい。
(スキル測定装置のハードウェア構成)
つぎに、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置101のハードウェア構成について説明する。図4は、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置のハードウェア構成を示す説明図である。
つぎに、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置101のハードウェア構成について説明する。図4は、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置のハードウェア構成を示す説明図である。
図4において、スキル測定装置101は、コンピュータ本体410と、入力装置420と、出力装置430と、から構成されており、不図示のルータやモデムを介してLAN,WANやインターネットなどのネットワーク440に接続可能である。
コンピュータ本体410は、CPU,メモリ,インターフェースを有する。CPUは、スキル測定装置101の全体の制御を司る。メモリは、ROM,RAM,HD,光ディスク411,フラッシュメモリから構成される。メモリはCPUのワークエリアとして使用される。
また、メモリには各種プログラムが格納されており、CPUからの命令に応じてロードされる。HDおよび光ディスク411はディスクドライブによりデータのリード/ライトが制御される。また、光ディスク411およびフラッシュメモリはコンピュータ本体410に対し着脱自在である。インターフェースは、入力装置420からの入力、出力装置430への出力、ネットワーク440に対する送受信の制御をおこなう。
また、入力装置420としては、キーボード421、マウス422、スキャナ423などがある。キーボード421は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式であってもよい。マウス422は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。スキャナ423は、画像を光学的に読み取る。読み取られた画像は画像データとして取り込まれ、コンピュータ本体410内のメモリに格納される。なお、スキャナ423にOCR機能を持たせてもよい。
また、出力装置430としては、ディスプレイ431、スピーカ432、プリンタ433などがある。ディスプレイ431は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。また、スピーカ432は、効果音や読み上げ音などの音声を出力する。また、プリンタ433は、画像データや文書データを印刷する。
(スキル測定装置の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置101の機能的構成について説明する。図5は、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置の機能的構成を示すブロック図である。図5において、スキル測定装置101は、指定部501と、検出部502と、抽出部503と、算出部504と、出力部505と、から構成されている。
つぎに、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置101の機能的構成について説明する。図5は、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置の機能的構成を示すブロック図である。図5において、スキル測定装置101は、指定部501と、検出部502と、抽出部503と、算出部504と、出力部505と、から構成されている。
これら各機能501〜505は、記憶領域に格納された当該機能に関するプログラムをCPUに実行させることにより、当該機能を実現することができる。また、各機能501〜505からの出力データは記憶領域に保持される。また、図5中矢印で示した接続先の機能的構成は、接続元の機能からの出力データをメモリから読み込んで、当該機能に関するプログラムをCPUに実行させる。
まず、指定部501は、ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付ける機能を有する。スキルマップは、ある分野を習熟するために必要とされる知識項目を体系化して表わす電子データであり、たとえば、RDF(Resource Description Framework)/XML(Extensible Markup Language)によって記述されている。
分野とは、スキルの測定対象となる知識範囲である。たとえば、国語、算数などの科目知識であってもよく、また、ITスキルなどの職務上の技術知識であってもよい。知識項目とは、ある分野の習熟に必要とされる知識を細分化して表わす各項目である。また、知識項目間をつなぐリンクには、リンク先の知識項目に対するリンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度が設定されている。
この寄与度は、たとえば、リンク元の知識項目を完全に理解(習熟)した場合に、リンク先の知識項目をどの程度理解することができるのかを判断して設定される指標であり、リンク先の知識項目に対するリンク元の知識項目が占める割合を表わしている。たとえば、リンク先の知識項目に対するリンク元の知識項目の度合を示す具体的な数値によって表現する。
具体的には、スキルの測定対象となる分野に応じて、その分野の習熟度を測定するためのスキルマップをスキルマップDB110から読み出して、そのスキルマップの中から任意の知識項目を指定することとしてもよい。より具体的には、図4に示したキーボード421やマウス422などの入力装置420をユーザが操作することで、ディスプレイ431に表示されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付ける。
たとえば、「算数」を習熟するために必要とされる複数の知識項目のうち「整数」の習熟度が知りたい場合には、ディスプレイ431に表示されたスキルマップ200−iの中から「整数」の知識項目を指定する。なお、スキルマップは、スキル測定装置101において作成されてもよく、また、ネットワーク440を介して他のコンピュータ装置から取得することとしてもよい。
検出部502は、指定部501によって指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、スキルマップの中から検出する機能を有する。具体的には、指定項目と他の知識項目との間をつなぐリンクの向きからリンク元の知識項目を特定し、その知識項目の習熟度を検出する。このとき、リンク元の知識項目が複数存在する場合には、それらの知識項目の習熟度をそれぞれ検出する。
たとえば、図2に示したスキルマップ200−i内の「掛け算」を指定項目とすると、「掛け算」と他の知識項目との間をつなぐリンクの向きから、「足し算」、「九九」および「割り算」をリンク元として特定する。このあと、「足し算」、「九九」および「割り算」をリンク元とするリンクに設定されている習熟度をそれぞれ検出する。
ここで、習熟度とは、各知識項目に対する学習者の理解度、知識目標への到達度などを表わす指標である。この習熟度は、学習者が有している知識(学力、技能)が指定項目の知識範囲をどの程度網羅しているのかを表わす割合で表わしてもよく、また、学習者の知識レベルを表現するレベル値などによって表わすこととしてもよい。
抽出部503は、指定項目とリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、指定項目に対するリンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、スキルマップの中から抽出する機能を有する。たとえば、スキルマップ200−i内の「掛け算」を指定項目とすると、「足し算」、「九九」および「割り算」との間のリンクに設定されている寄与度「70」、「40」および「100」をそれぞれ抽出する。
算出部504は、検出部502によってリンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および抽出部503によって抽出された寄与度に基づいて、指定項目の習熟度を算出する機能を有する。たとえば、スキルマップ200−i内の「掛け算」を指定項目とすると、「足し算」、「九九」および「割り算」の習熟度と、「足し算」、「九九」および「割り算」との間のリンクに設定されている寄与度とに基づいて、「掛け算」の習熟度を算出する。なお、算出部504による算出処理の具体例は後述する。
また、検出部502は、リンク元(以下、「第1のリンク元」という)の知識項目の習熟度が検出されなかった場合、第1のリンク元の知識項目をリンク先とする第2のリンク元の知識項目の習熟度を検出する。これは、指定項目のリンク元の知識項目(第1のリンク元の知識項目)の習熟度が未算出であることを意味している。
この場合、第1のリンク元の知識項目と他の知識項目との間をつなぐリンクの向きから第2のリンク元の知識項目を特定し、その第2のリンク元の知識項目の習熟度を検出する。このとき、第2のリンク元の知識項目が複数存在する場合には、それらの習熟度をそれぞれ検出する。また、抽出部503は、第1のリンク元の知識項目と第2のリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された寄与度を抽出する。
算出部504は、検出部502によって第2のリンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および抽出部503によって抽出された第1のリンク元の知識項目と第2のリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された寄与度に基づいて、第1のリンク元の知識項目の習熟度を算出する。また、第1のリンク元の知識項目の習熟度が算出された場合、当該習熟度および指定項目と第1のリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された寄与度に基づいて、指定項目の習熟度を算出する。
すなわち、指定項目の習熟度の算出元となる第1のリンク元の知識項目の習熟度が未算出であった場合、まず、第1のリンク元の知識項目の習熟度を算出する。この結果、第1のリンク元の知識項目の習熟度が算出された場合、その習熟度を用いて指定項目の習熟度を算出する。このとき、第2のリンク元の知識項目の習熟度が未算出であった場合は、さらに遡って、第2のリンク元の知識項目の習熟度を算出することとなる。
このように、リンク元の知識項目の習熟度が未算出の場合には、習熟度が既知となっている知識項目まで遡り、その習熟度を起点として、リンク先の習熟度を順次算出していく。これにより、すべての知識項目に対して習熟度を測定するための教材を用意する必要がなくなる。なお、スキルマップを構成する各ノードには、各ノードを識別するためのノードIDが付与されている。このノードIDをもとに、リンク先およびリンク元の知識項目を特定し、各ノードの習熟度を順次算出する。
上記スキルマップは、知識項目と関連付けられた教材情報をノードとして有向グラフ化されていてもよい。教材情報には、知識項目の習熟度を測定するための教材に関する情報が含まれている。具体的には、図3に示したように、各教材の分野、タイトル、問題(課題)、正答率などに関する情報が含まれている。
また、教材情報は、たとえば、RDF/XMLによって記述されている。これにより、RDF/XMLによって記述されたスキルマップと同じ枠組みで扱うことができる。また、教材情報は、階層構造化されたノードとして表現することとしてもよい。たとえば、ある教材Aが教材Bの特徴を持っている場合、教材Bを教材Aの下位構造として表現することができる。
ここで、図2に示したスキルマップ200−i内の「足し算」を例に挙げて、教材情報が関連付けられた知識項目について説明する。図6は、「足し算」に関する教材の一例を示す説明図である。図6において、問題1〜5は「1桁の足し算」、問題6〜10は「1桁の足し算(繰り上がりがある)」、問題11〜15は「整数の足し算」に関する問題である。各問題1〜15の配点は、問題1〜10の配点を「5」とし、問題11〜15の配点を「10」とする。
これら15問は、すべて足し算に関する問題となっており、「足し算」の習熟度を測定するために利用することができる。このため、問題1〜15は、「足し算」と関連性を有していると判断することができ、問題1〜15に関する教材情報をスキルマップ200−iの「足し算」に関連付けることができる。
図7は、スキルマップの一例を示す説明図(その1)である。図7において、「算数」を習熟するために必要とされる複数の知識項目のうち「足し算」の知識項目に、問題1〜15に関する教材情報701〜715がノード化されてつながれている。なお、図面では、スキルマップ200−iの一部を抜粋して表示している。
ここでは、各教材情報701〜715と「足し算」の知識項目とをつなぐリンクに設定されている寄与度は、各問題1〜15の配点となっている。たとえば、問題1の配点は5点となっているため、「足し算」の知識項目と教材情報701とをつなぐリンクには寄与度「5」が設定されている。
また、問題15の配点は10点となっているため、「足し算」の知識項目と教材情報715とをつなぐリンクには寄与度「10」が設定されている。このように、知識項目の習熟度を測定するために利用可能な教材に関する教材情報を、その知識項目と関連付けてスキルマップを構成することができる。
図5の説明に戻り、検出部502は、指定項目をリンク先とするリンク元の教材情報の習熟度を検出する機能を有する。教材情報の習熟度とは、各教材に対する理解度を表わす指標であり、たとえば、各教材の得点や正答率などであってもよい。具体的には、指定項目とつながれた教材情報を特定し、その教材情報の習熟度を検出する。このとき、リンク元の教材情報が複数存在する場合には、それらの教材情報の習熟度をそれぞれ検出する。
たとえば、図7に示した「足し算」を指定項目とすると、「足し算」の指定項目とつながれた教材情報701〜715を特定し、各教材情報701〜715の習熟度をそれぞれ検出する。具体的には、教材情報701〜715に含まれている各教材の習熟度を表わす正答率や得点に関する情報を検出する。
抽出部503は、指定項目とリンク元の教材情報とをつなぐリンクに設定された、指定項目に対するリンク元の教材情報の関係性の度合を示す寄与度を抽出する。たとえば、「足し算」を指定項目とすると、教材情報701〜715との間のリンクに設定されている寄与度(「5」または「10」)をそれぞれ抽出する。
算出部504は、検出部502によってリンク元の教材情報の習熟度が検出された場合、当該習熟度と抽出部503によって抽出された寄与度とに基づいて、指定項目の習熟度を算出する。たとえば、「足し算」を指定項目とすると、教材情報701〜715の習熟度と、各教材情報701〜715との間のリンクに設定されている寄与度とに基づいて、「足し算」の習熟度を算出する。算出部504による算出処理の具体例は後述する。
また、算出部504は、検出部502によってリンク元の知識項目および教材情報の習熟度が検出された場合、当該習熟度と、それぞれのリンクに設定された寄与度に基づいて、指定項目の習熟度を算出することとしてもよい。すなわち、指定項目に対して、知識項目および教材情報の双方が直接つながれている場合には、それらの習熟度および寄与度に基づいて、指定項目の習熟度を算出することとなる。
出力部505は、算出部504によって算出された算出結果を出力する機能を有する。出力部505による出力形式は、ディスプレイ431での画面表示、プリンタ433での印刷出力、メモリへのデータ出力(保存)、外部のコンピュータ装置への送信のいずれであってもよい。具体的には、たとえば、算出部504によって算出された算出結果を、指定項目の習熟度として決定し、スキルマップ内の指定項目と関連付けて保持する。
(算出部504による算出処理の具体的手法)
つぎに、算出部504による算出処理の具体的手法について説明する。まず、指定項目の習熟度を、リンク元の知識項目の習熟度から算出する場合について説明する。以下において、スキルマップにおける、リンク元の知識項目(ノード)を『node_from』、リンク先の知識項目を『node_to』と表記する。
つぎに、算出部504による算出処理の具体的手法について説明する。まず、指定項目の習熟度を、リンク元の知識項目の習熟度から算出する場合について説明する。以下において、スキルマップにおける、リンク元の知識項目(ノード)を『node_from』、リンク先の知識項目を『node_to』と表記する。
また、指定部501によって指定されたnode_toに対して、リンク元の知識項目がn個(n=1,2,…,n)存在する場合、各リンク元の知識項目を『node_fromn』と表記する。また、node_toに対する各node_fromnの寄与度を『raten』、習熟度を『node_leveln』と表記する。
なお、node_fromnは、ratenの値が小さい順にソートされていることとする。このとき、node_toの習熟度Mは、下記式(1)を用いて算出することができる。ただし、rate0=0とする。
これにより、スキルマップにおいて指定項目と直接つながれたリンク元の知識項目の習熟度から、指定項目の習熟度Mを算出することができる。このとき、指定項目とリンク元の知識項目との間の関連性の度合を考慮して、指定項目の習熟度Mを算出することができる。すなわち、未算出の知識項目の習熟度を、関係性を有するリンク元の知識項目の習熟度から算出することができる。
つぎに、指定項目の習熟度Mを、リンク元の教材情報の習熟度から算出する場合について説明する。以下において、指定部501によって指定されたnode_toに対して、リンク元の教材情報がn個(n=1,2,…,n)存在する場合、各リンク元の教材情報を『Qn』と表記する。また、node_toに対するQnの寄与度を『Rn』と表記する。
また、寄与度Rnをk種類(k=1,2,…,k)に分類することができる場合、寄与度を『Levelk』と表記する。なお、Levelkは、値の小さい順にソートされていることとする。さらに、同じLevelkを持つ問題群における回答の正答率を『Level_ratek』と表記する。このとき、node_toの習熟度Mは、下記式(2)を用いて算出することができる。ただし、Level0=0とする。
これにより、実際に学習者が回答した教材の正答率などから指定項目の習熟度Mを算出することができる。このとき、指定項目とリンク元の教材情報との間の関連性の度合を考慮して、指定項目の習熟度Mを算出することができる。
なお、指定項目の習熟度Mは、学習者(回答者)による教材の回答結果から直接求めることとしてもよい。たとえば、「足し算」の習熟度を測定するために、図6に示した問題1〜15が用意されたとする。これら問題1〜15をすべて学習者に出題し、総合得点を100点満点で表現したものを習熟度として扱うこととしてもよい。
具体的には、たとえば、学習者が問題1〜15のうち問題3,6,11,14を間違えて、他の問題はすべて正解した場合、得点は70点となり、習熟度は70%となる。これは、学習者が「足し算」について70%の理解度を有していると判断することができる。また、習熟度を複数段階にレベル分けして表現することとしてもよい。
たとえば、習熟度をレベル1〜レベル5にレベル分けし、各レベルの内訳を「0〜20点:レベル1」、「21〜40点:レベル2」、「41〜60点:レベル3」、「61〜80点:レベル4」、「81〜100点:レベル5」とする。これによれば、学習者の得点が70点だった場合、習熟度Mはレベル4となる。
つぎに、教材情報が複数の知識項目に関連付けられている状態での、指定項目の習熟度を算出する場合について説明する。教材情報と知識項目とは常に一対一で対応しているとは限らない。たとえば、ある教材が複数の知識項目の習熟度を測定するために利用することができる場合には、その教材に関する教材情報を複数の知識項目に関連付けることができる。
図8は、「算数」に関する教材の一例を示す説明図である。なお、図8中の問題番号は図6中に示した問題番号とは異なるものである。図8において、算数を習熟するために必要とされる「足し算」、「引き算」、「掛け算」および「割り算」の習熟度を測定するための問題1〜63が示されている。
ここで、問題32に注目すると、これは『引き算ができる』、『分数の計算の仕方を理解している』および『実際に分数の引き算ができる』という要素を同時に測定することができると考えられる。このため、問題32を、「分数」および「引き算」の知識項目の習熟度を測定するために利用することができる。
また、問題51に注目すると、これは『掛け算が計算できる』、『小数の計算の仕方を理解している』および『実際に小数の掛け算ができる』という要素を同時に測定することができると考えられる。このため、問題51を、「小数」、「掛け算」および「九九」の知識項目の習熟度を測定するために利用することができる。
図9は、スキルマップの一例を示す説明図(その2)である。図9において、スキルマップ200−i内の「分数」および「引き算」の知識項目に、問題32に関する教材情報901がノード化されてつながれている。また、「小数」、「掛け算」および「九九」の知識項目に、問題51に関する教材情報902がノード化されてつながれている。
ここでは、問題32は『分数の引き算』を問う問題となっているため、この問題を解くことができれば「分数」について25%理解しているものとし、教材情報901の「分数」に対する寄与度を「25」に設定する。同様に、問題32を解くことができれば「引き算」について85%理解しているものとし、教材情報901の「引き算」に対する寄与度を「85」に設定する。
また、問題51は『小数の掛け算』を問う問題となっているため、この問題を解くことができれば「小数」について100%理解しているものとし、教材情報902の「小数」に対する寄与度を「100」に設定する。同様に、問題51を解くことができれば「掛け算」について50%理解しているものとし、教材情報902の「掛け算」に対する寄与度を「50」に設定する。同様に、問題51を解くことができれば「九九」について90%理解しているものとし、教材情報902の「九九」に対する寄与度を「90」に設定する。
このように、すべての問題に関する教材情報(図9では教材情報901,902のみ表記)が関連性を有する知識項目とつながれている。ここで、「九九」および「掛け算」に注目して、それら知識項目の習熟度を算出する場合について説明する。図10は、スキルマップの一例を示す説明図(その3)である。
図10において、スキルマップ200−i内の「九九」の知識項目には、問題41〜42に関する教材情報1001〜1003がノード化されてつながれている。ここでは、「九九」の知識項目と各教材情報1001〜1003との間をつなぐリンクには、寄与度「90」が設定されている。つまり、これら問題41〜42は同じ難易度の問題群であると考えることができる。
このとき、「九九」の習熟度Mをつぎのように算出することができる。たとえば、学習者が問題41〜42のすべてに正解した場合、下記式(3)のように「九九」の習熟度Mを算出する。また、学習者が問題41〜42のうち一問しか正解しなかった場合、下記式(4)のように「九九」の習熟度Mを算出する。
これは、上記式(2)において、寄与度を「Level1=90/100」とし(k=1、寄与度Rnを1種類に分類)、同じLevel1を持つ問題群(問題40〜42)における回答の正答率を「Level_rate1=3/3」とした場合の計算式である。
これは、上記式(2)において、寄与度を「Level1=90/100」とし、同じLevel1を持つ問題群(問題40〜42)における回答の正答率を「Level_rate1=1/3」とした場合の計算式である。
ここでは、寄与度は、ある問題を正解した場合に「九九」を完全に習熟している確率と考えることができる。したがって、このような寄与度を統計的に推定することができれば、少ない問題数で、より正確な習熟度の測定が可能となる。つぎに、複数の教材情報に異なる寄与度が設定されている場合における習熟度の算出について説明する。
図10において、スキルマップ200−i内の「掛け算」の知識項目には、問題40〜51に関する教材情報1001〜1012がノード化されてつながれている。ここでは、「掛け算」の知識項目と教材情報1001〜1003との間をつなぐリンクには寄与度「40」が設定されている。また、「掛け算」の知識項目と教材情報1004〜1006との間をつなぐリンクには寄与度「50」が設定されている。
また、「掛け算」の知識項目と教材情報1007〜1009との間をつなぐリンクには寄与度「75」が設定されている。また、「掛け算」の知識項目と教材情報1010〜1012との間をつなぐリンクには寄与度「100」が設定されている。これらは、たとえば、『九九の範囲』の問題40〜42をすべて正解した場合に、「掛け算」を40%習熟したとみなせると判断して設定されたものである。
ここでは、『2桁以上の掛け算』ができるのは『九九の範囲』の計算ができることを前提にしており、『2桁以上の掛け算』が『掛け算』の分野に占める割合は、『九九の範囲』の計算ができることを含めて50%という意味になる。すなわち、『2桁以上の掛け算』を理解するための純粋な知識は、それらの差分である10%(50−40=10)と考えることができる。
ここで、「掛け算」の習熟度を算出する際の概要について説明する。図11は、「掛け算」の習熟度を算出する際の概要を示す説明図である。「掛け算」の知識項目に関連付けられている問題は、問題40〜問題51であり、各寄与度「40,50,75,100」に対して、3問ずつ出題されている。また、正誤テーブル1100には、問題40〜51の回答の正誤パターンが示されている。
『九九の範囲』の問題40〜42は、いずれも寄与度が「40」である。このように、同じ寄与度の問題を集めて、それらの正答率を求める。この寄与度は、寄与度40の問題をすべて正解することができれば『九九の範囲』の習熟度は100%であり、それは「掛け算」の習熟度の40%を占めることを意味している。ここでは、これを「最大習熟可能性値」という。
ここでは、3問中2問正解だったため、この正答率を乗算して、『九九の範囲』の3分の2の習熟度があると推定する。すなわち、「掛け算」全体の中では、40%の3分の2である26.7%の習熟度があるということになる。
つぎに、『2桁以上の掛け算』については、問題43〜45によって判断する。これらの問題43〜45は、いずれも寄与度が「50」である。仮に問題40〜42がない場合は、難易度の順番から九九の計算はできているものと仮定して、これらの正解率から『2桁以上の掛け算』までの習熟度を判断する。たとえば、ここでは問題43〜45を全問正解しているので、『2桁以上の掛け算』までは100%理解しているものと推定し、「掛け算」全体の50%の習熟度があるとみなす。
あるいは、『九九の範囲』についての習熟度を別のルールで計算してもよい。たとえば、偶然正解する可能性などを考慮して、問題40〜42がない場合は『九九の範囲』の習熟度は常に50%にする手法や、他の学習者の平均値を設定する手法などが考えられる。
しかし、ここでは寄与度40の問題群があるので、寄与度50の問題群はその差分の範囲の習熟度を測定していることになる。すなわち、問題43〜45の問題群は掛け算全体における10%の分野の習熟度をその問題の正解率から求め、それ以下の寄与度の問題から計算された習熟度との和を求める。このようにして、問題40〜51の12問とその正誤パターンから、「掛け算」の習熟度Mを下記式(5)のように求めることができる。
これは、上記式(2)において、寄与度を「Level1=40,Level2=50,Level3=75,Level4=100」とし(k=4、寄与度Rnを4種類に分類)、同じLevelkを持つ問題群における回答の正答率を「Level_rate1=2/3,Level_rate2=3/3,Level_rate3=2/3,Level_rate4=2/3,」とした場合の計算式である。
つぎに、指定項目の習熟度を、リンク元の知識項目の習熟度から算出する場合の具体例について説明する。ここでは、指定項目の習熟度を、既に算出済みのリンク元の習熟度を用いて算出する。図12は、スキルマップの一例を示す説明図(その4)である。なお、図面では、スキルマップ200−iの一部を抜粋して表示している。
図12において、スキルマップ200−i内の「計算」の知識項目をリンク先とする、リンク元の「引き算」、「足し算」、「掛け算」および「割り算」の知識項目の習熟度が既に算出されている。この場合、「計算」の習熟度Mを、リンク元である「引き算」、「足し算」、「掛け算」および「割り算」の習熟度を用いて下記式(6)のように求めることができる。ただし、リンク元である「引き算」、「足し算」、「掛け算」および「割り算」の習熟度は、それぞれ「95%」、「100%」、「80%」および「75%」とする。
これは、上記式(1)において、寄与度を「rate1=60,rate2=70,rate3=90,rate4=100」とし(n=4)、習熟度を「node_level1=100/100,node_level2=95/100,node_level3=80/100,node_level4=75/100」とした場合の計算式である。
また、たとえば「引き算」の習熟度が未算出の場合には、既知の知識項目(「足し算」、「掛け算」および「割り算」)の習熟度のみを用いて、「計算」の習熟度Mを下記式(7)のように求めることができる。
これは、上記式(1)において、寄与度を「rate1=60,rate2=90,rate3=100」とし(n=3)、習熟度を「node_level1=100/100,node_level2=80/100,node_level3=75/100」とした場合の計算式である。
上記式(6)と(7)とを用いて得られた習熟度Mの差は、習熟度Mの算出元となる情報が不足していること起因する誤差であり、上記式(7)において「引き算」の知識項目を無視した結果である。なお、習熟度が未知の知識項目については、既知の習熟度の平均値を利用することとしてもよい。
(スキル測定装置のスキル測定処理手順)
つぎに、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置101のスキル測定処理手順について説明する。図13は、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置のスキル測定処理手順を示すフローチャートである。
つぎに、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置101のスキル測定処理手順について説明する。図13は、この発明の実施の形態にかかるスキル測定装置のスキル測定処理手順を示すフローチャートである。
図13のフローチャートにおいて、まず、指定部501により、ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付けたか否かを判断する(ステップS1301)。ここで、任意の知識項目(以下、「指定項目」という)の指定を受け付けるのを待って(ステップS1301:No)、指定された場合(ステップS1301:Yes)、その指定項目を測定対象項目に決定する(ステップS1302)。
このあと、検出部502により、測定対象項目をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、スキルマップの中から検出する(ステップS1303)。ここで、リンク元の知識項目の習熟度が検出されたか否かを判断し(ステップS1304)、リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合(ステップS1304:Yes)、抽出部503により、測定対象項目とリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、測定対象項目に対するリンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、スキルマップの中から抽出する(ステップS1305)。
このあと、算出部504により、ステップS1303において検出されたリンク元の知識項目の習熟度およびステップS1304において抽出された寄与度に基づいて、測定対象項目の習熟度を算出する(ステップS1306)。そして、ステップS1301において指定された指定項目の習熟度が算出されたか否かを判断する(ステップS1307)。
ここで、指定項目の習熟度が算出されたと判断された場合は(ステップS1307:Yes)、出力部505により、その算出結果を出力して(ステップS1308)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。一方、指定項目の習熟度が算出されていないと判断された場合は(ステップS1307:No)、測定対象項目をリンク元とするリンク先の知識項目に遷移し(ステップS1309)、その遷移先の知識項目を測定対象項目に決定して(ステップS1302)、一連の処理を繰り返す。
また、ステップS1304において、リンク元の知識項目の習熟度が検出されなかった場合(ステップS1304:No)、リンク元の知識項目に遷移し(ステップS1310)、その遷移先の知識項目を測定対象項目に決定して(ステップS1302)、一連の処理を繰り返す。
なお、ステップS1301において指定された知識項目の習熟度が算出済みであった場合には、その旨を示すメッセージを出力して、本フローチャートによる一連の処理を終了することとしてもよい。これにより、既知の習熟度を再度算出する無駄な処理を削減することができる。
また、ここでは指定部501によって指定された知識項目の習熟度を算出することとしたが、スキルマップ内のすべての知識項目の習熟度が算出されるまで、一連の処理を繰り返すこととしてもよい。具体的には、たとえば、指定項目よりも下位の知識項目の習熟度がすべて算出された場合、指定項目のリンク先に遷移し、その遷移先を測定対象項目に決定して一連の処理を繰り返す。そして、すべての知識項目の習熟度が算出されたと判断された場合に処理を終了することとしてもよい。
この発明の実施の形態によれば、スキルマップにおいて指定項目と直接つながれたリンク元の知識項目の習熟度から、指定項目の習熟度を算出することができる。このとき、指定項目とリンク元の知識項目との間の関連性の度合を考慮して、指定項目の習熟度を算出することができる。
また、指定項目に直接つながれた第1のリンク元の知識項目の習熟度が未算出であった場合、第2のリンク元の知識項目に遡って、指定項目の習熟度を算出するために必要となる第1のリンク元の知識項目の習熟度を算出することができる。そして、未算出であった第1のリンク元の習熟度が算出された場合、その習熟度から第1のリンク元のリンク先である指定項目の習熟度を算出することができる。
また、実際に学習者が回答した教材の正答率などから指定項目の習熟度を算出することができる。このとき、指定項目とリンク元の教材情報との間の関連性の度合を考慮して、指定項目の習熟度を算出することができる。
これにより、学習者(被験者)に問題を出題して習熟度を直接測定していない知識項目について、関係性を有する他の知識項目の習熟度から推定することができる。また、ある問題が特定の知識項目にのみ依存するのではなく、複数の知識項目に共通な要素である場合には、その問題をそれら複数の知識項目に関連付けることができる。
この結果、少ない問題数で複数の知識項目の習熟度を算出することができるようになるため、学習者の負担を軽減するとともに、測定作業にかかる作業時間を短縮することができる。さらに、知識項目間および知識項目と教材情報との間の寄与度を考慮して各知識項目の習熟度を算出するため、回答時における学習者のまぐれ当たりやケアレスミスなどの揺らぎを抑制した「真の能力」を推定することができる。
また、スキルマップにおいて教材情報と知識項目とを直接関連付けることにより、どの知識項目の問題が不足しているのかを明確にすることができる。さらに、スキルマップの構造に変更があった場合でも、知識項目と教材情報との間の関係は変わらないため、ユーザの修正作業が容易となる。
以上説明したように、スキル測定プログラム、該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体、スキル測定装置、およびスキル測定方法によれば、スキルマップ内の知識項目間の関係性を考慮して、リンク元の知識項目の習熟度からリンク先の知識項目の習熟度を推定することにより、効率的にかつ正確なスキル測定を実現することができる。
なお、本実施の形態で説明したスキル測定方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
(付記1)コンピュータを、
ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付ける指定手段、
前記指定手段によって指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、前記スキルマップの中から検出する検出手段、
前記指定項目と前記リンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、前記スキルマップの中から抽出する抽出手段、
前記検出手段によって前記リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出手段によって抽出された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出する算出手段、
として機能させることを特徴とするスキル測定プログラム。
ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付ける指定手段、
前記指定手段によって指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、前記スキルマップの中から検出する検出手段、
前記指定項目と前記リンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、前記スキルマップの中から抽出する抽出手段、
前記検出手段によって前記リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出手段によって抽出された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出する算出手段、
として機能させることを特徴とするスキル測定プログラム。
(付記2)前記検出手段は、
前記リンク元の知識項目(以下、「第1のリンク元」という)の習熟度が検出されなかった場合、前記第1のリンク元をリンク先とするリンク元の知識項目(以下、「第2のリンク元」という)の習熟度を検出し、
前記抽出手段は、
前記第1のリンク元と前記第2のリンク元とをつなぐリンクに設定された前記寄与度を抽出し、
前記算出手段は、
前記検出手段によって前記第2のリンク元の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出手段によって抽出された寄与度に基づいて、前記第1のリンク元の習熟度を算出することを特徴とする付記1に記載のスキル測定プログラム。
前記リンク元の知識項目(以下、「第1のリンク元」という)の習熟度が検出されなかった場合、前記第1のリンク元をリンク先とするリンク元の知識項目(以下、「第2のリンク元」という)の習熟度を検出し、
前記抽出手段は、
前記第1のリンク元と前記第2のリンク元とをつなぐリンクに設定された前記寄与度を抽出し、
前記算出手段は、
前記検出手段によって前記第2のリンク元の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出手段によって抽出された寄与度に基づいて、前記第1のリンク元の習熟度を算出することを特徴とする付記1に記載のスキル測定プログラム。
(付記3)前記算出手段は、
前記第1のリンク元の習熟度が算出された場合、当該習熟度および前記指定項目と前記第1のリンク元とをつなぐリンクに設定された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出することを特徴とする付記2に記載のスキル測定プログラム。
前記第1のリンク元の習熟度が算出された場合、当該習熟度および前記指定項目と前記第1のリンク元とをつなぐリンクに設定された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出することを特徴とする付記2に記載のスキル測定プログラム。
(付記4)前記スキルマップは、
前記知識項目と関連付けられた教材情報をノードとして有向グラフ化されており、
前記検出手段は、
前記指定項目をリンク先とするリンク元の教材情報の習熟度を検出し、
前記抽出手段は、
前記指定項目と前記リンク元の教材情報とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の教材情報の関係性の度合を示す寄与度を抽出し、
前記算出手段は、
前記検出手段によって前記リンク元の教材情報の習熟度が検出された場合、当該習熟度と前記抽出手段によって抽出された寄与度とに基づいて、前記指定項目の習熟度を算出することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のスキル測定プログラム。
前記知識項目と関連付けられた教材情報をノードとして有向グラフ化されており、
前記検出手段は、
前記指定項目をリンク先とするリンク元の教材情報の習熟度を検出し、
前記抽出手段は、
前記指定項目と前記リンク元の教材情報とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の教材情報の関係性の度合を示す寄与度を抽出し、
前記算出手段は、
前記検出手段によって前記リンク元の教材情報の習熟度が検出された場合、当該習熟度と前記抽出手段によって抽出された寄与度とに基づいて、前記指定項目の習熟度を算出することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のスキル測定プログラム。
(付記5)前記コンピュータを、
前記算出手段によって算出された習熟度を出力する出力手段として機能させることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のスキル測定プログラム。
前記算出手段によって算出された習熟度を出力する出力手段として機能させることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のスキル測定プログラム。
(付記6)前記寄与度は、
リンク先の知識項目に対するリンク元の知識項目が占める割合を表わすことを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のスキル測定プログラム。
リンク先の知識項目に対するリンク元の知識項目が占める割合を表わすことを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のスキル測定プログラム。
(付記7)付記1〜6のいずれか一つに記載のスキル測定プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
(付記8)ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付ける指定手段と、
前記指定手段によって指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、前記スキルマップの中から検出する検出手段と、
前記指定項目と前記リンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、前記スキルマップの中から抽出する抽出手段と、
前記検出手段によって前記リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出手段によって抽出された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出する算出手段と、
を備えることを特徴とするスキル測定装置。
前記指定手段によって指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、前記スキルマップの中から検出する検出手段と、
前記指定項目と前記リンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、前記スキルマップの中から抽出する抽出手段と、
前記検出手段によって前記リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出手段によって抽出された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出する算出手段と、
を備えることを特徴とするスキル測定装置。
(付記9)ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付ける指定工程と、
前記指定工程によって指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、前記スキルマップの中から検出する検出工程と、
前記指定項目と前記リンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、前記スキルマップの中から抽出する抽出工程と、
前記検出工程によって前記リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出工程によって抽出された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出する算出工程と、
を含むことを特徴とするスキル測定方法。
前記指定工程によって指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、前記スキルマップの中から検出する検出工程と、
前記指定項目と前記リンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、前記スキルマップの中から抽出する抽出工程と、
前記検出工程によって前記リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出工程によって抽出された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出する算出工程と、
を含むことを特徴とするスキル測定方法。
以上のように、本発明にかかるスキル測定プログラム、該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体、スキル測定装置、およびスキル測定方法は、インターネット、LAN、WANなどのネットワークを利用して教育を提供するeラーニングに有用である。
100 SMS
101 スキル測定装置
110 スキルマップDB
120 教材情報DB
200−1〜200−n スキルマップ
300−1〜300−n,701〜715,901,902,1001〜1012 教材情報
501 指定部
502 検出部
503 抽出部
504 算出部
505 出力部
101 スキル測定装置
110 スキルマップDB
120 教材情報DB
200−1〜200−n スキルマップ
300−1〜300−n,701〜715,901,902,1001〜1012 教材情報
501 指定部
502 検出部
503 抽出部
504 算出部
505 出力部
Claims (7)
- コンピュータを、
ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付ける指定手段、
前記指定手段によって指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、前記スキルマップの中から検出する検出手段、
前記指定項目と前記リンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、前記スキルマップの中から抽出する抽出手段、
前記検出手段によって前記リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出手段によって抽出された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出する算出手段、
として機能させることを特徴とするスキル測定プログラム。 - 前記検出手段は、
前記リンク元(以下、「第1のリンク元」という)の知識項目の習熟度が検出されなかった場合、前記第1のリンク元の知識項目をリンク先とする第2のリンク元の知識項目の習熟度を検出し、
前記抽出手段は、
前記第1のリンク元の知識項目と前記第2のリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された前記寄与度を抽出し、
前記算出手段は、
前記検出手段によって前記第2のリンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出手段によって抽出された寄与度に基づいて、前記第1のリンク元の知識項目の習熟度を算出することを特徴とする請求項1に記載のスキル測定プログラム。 - 前記算出手段は、
前記第1のリンク元の知識項目の習熟度が算出された場合、当該習熟度および前記指定項目と前記第1のリンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出することを特徴とする請求項2に記載のスキル測定プログラム。 - 前記スキルマップは、
前記知識項目と関連付けられた教材情報をノードとして有向グラフ化されており、
前記検出手段は、
前記指定項目をリンク先とするリンク元の教材情報の習熟度を検出し、
前記抽出手段は、
前記指定項目と前記リンク元の教材情報とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の教材情報の関係性の度合を示す寄与度を抽出し、
前記算出手段は、
前記検出手段によって前記リンク元の教材情報の習熟度が検出された場合、当該習熟度と前記抽出手段によって抽出された寄与度とに基づいて、前記指定項目の習熟度を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のスキル測定プログラム。 - 請求項1〜4のいずれか一つに記載のスキル測定プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
- ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付ける指定手段と、
前記指定手段によって指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、前記スキルマップの中から検出する検出手段と、
前記指定項目と前記リンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、前記スキルマップの中から抽出する抽出手段と、
前記検出手段によって前記リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出手段によって抽出された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出する算出手段と、
を備えることを特徴とするスキル測定装置。 - ある分野を習熟するために必要とされる複数の知識項目をノードとして有向グラフ化されたスキルマップの中から任意の知識項目の指定を受け付ける指定工程と、
前記指定工程によって指定された知識項目(以下、「指定項目」という)をリンク先とするリンク元の知識項目の習熟度を、前記スキルマップの中から検出する検出工程と、
前記指定項目と前記リンク元の知識項目とをつなぐリンクに設定された、前記指定項目に対する前記リンク元の知識項目の関係性の度合を示す寄与度を、前記スキルマップの中から抽出する抽出工程と、
前記検出工程によって前記リンク元の知識項目の習熟度が検出された場合、当該習熟度および前記抽出工程によって抽出された寄与度に基づいて、前記指定項目の習熟度を算出する算出工程と、
を含むことを特徴とするスキル測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007216253A JP2009048098A (ja) | 2007-08-22 | 2007-08-22 | スキル測定プログラム、該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体、スキル測定装置、およびスキル測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007216253A JP2009048098A (ja) | 2007-08-22 | 2007-08-22 | スキル測定プログラム、該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体、スキル測定装置、およびスキル測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009048098A true JP2009048098A (ja) | 2009-03-05 |
Family
ID=40500344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007216253A Withdrawn JP2009048098A (ja) | 2007-08-22 | 2007-08-22 | スキル測定プログラム、該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体、スキル測定装置、およびスキル測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009048098A (ja) |
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2007
- 2007-08-22 JP JP2007216253A patent/JP2009048098A/ja not_active Withdrawn
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