JP5392124B2 - 車載無線通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される車載無線通信システムであって、近接して配置された動作周波数帯が近いアンテナ間の相互通信干渉による無線特性の劣化を低減することができる車載無線通信システムに関する。
従来、近接に配置された動作周波数帯が近い複数のアンテナがそれぞれ独立に無線通信を行う場合、アンテナ間の相互通信干渉による無線特性の劣化を低減する技術が用いられる。例えば、特許文献1において、複数のアンテナ間において相互通信干渉を引き起こす周波数帯域を除去する周波数特性を持つフィルタ回路を送受信回路に設けることによって、受信感度を向上させる技術が開示されている。
特開平7−321531号公報
車載無線通信においては、搭載上の制約から複数のアンテナを近接させて配置する。そのため、動作周波数帯によっては空間伝搬による距離減衰が少なくフィルタ回路に要求される減衰量が大きくなる。つまり、特許文献1記載の従来技術ではフィルタ回路の大型化や高価格化などの問題が生じる。また、一方のアンテナが発する送信波のレプリカを生成し、逆位相で他方の受信側に加算し干渉波を除去する方法もあるが、位相調整、振幅調整など装置が複雑になり高価格化の要因となる。
そこで、本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、車両に動作周波数帯が近い複数のアンテナを近接させて配置した場合でも、フィルタ回路といった機構を設けずに、相互通信干渉による無線特性の劣化を低減することができる車載無線通信システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の車載無線通信システムでは、車両の前方向と後方向が主放射方向であり、第1無線周波数帯によって車外と無線通信を行う第1アンテナと、無指向性の特性を有し、前記第1無線周波数帯とは異なる第2無線周波数帯によって、車外と無線通信を行う第2アンテナとを同一車両に備えた車載無線通信システムにおいて、前記第2アンテナを、前記第1アンテナの第1無線周波数帯における指向性の最大利得に対して利得が所定値低下する放射方向に配置したことを特徴とする。
このように構成すれば、第2アンテナは、第1アンテナの動作周波数帯において利得が低い方向に配置される。そのため、第1アンテナおよび第2アンテナは、互いが放射する電波の受信レベルを低減することができる。ここで、アンテナ間の相互通信干渉は、一方のアンテナによる電波の放射が他方のアンテナに影響を及ぼすことにより生じる。つまり、第2アンテナの配置方法によって、アンテナ間の相互通信干渉を低減することができる。よって、フィルタ回路といった機構を設けず、アンテナ間の相互通信干渉による無線特性の劣化を低減することができる。さて、以上の発明は、第2アンテナを、第1アンテナの動作周波数帯において利得が低い方向、または指向性のヌル方向に配置するという構成である。そのため、第1アンテナは、第2アンテナが配置されている方向(第1アンテナの主放射方向ではない方向。つまり、車両の側面方向)との間で無線通信を確保することは難しい。しかし、第1アンテナであっても、例えば、車両の側面方向に位置する他車両や路側機との間で無線通信を行いたいという要望がある。そこで請求項1に記載の車載無線通信システムでは、前記第1アンテナの指向性を切り替えることができる指向性切り替え手段を有し、前記第2アンテナが使用されていない場合に、前記第1アンテナの指向性を無指向性に切り替えることを特徴とする。これにより、第2アンテナが使用されていない場合、第1アンテナの指向性を無指向性に切り替えるため、車両の前後方向のみならず、車両の側面方向との間で無線通信を確保することができる。また、第2アンテナは使用されていないため、第1アンテナの指向性を無指向性に切り替えても相互通信干渉の問題は生じない。よって、アンテナ間の相互通信干渉の問題を生じさせず、第1アンテナを用いて車両の側面方向との間で無線通信を行うことができる。
請求項1記載の発明の一例として利得が所定値低下する放射方向とは、指向性のヌル方向であるようにしてもよい。
このように構成すれば、第2アンテナは、第1アンテナの動作周波数帯における指向性のヌル方向に配置される。そのため、第1アンテナおよび第2アンテナは、互いが放射する電波を受信することはない。つまり、アンテナ間の相互通信干渉を抑制することができる。よって、アンテナ間の相互通信干渉による無線特性の劣化を抑制することができる。
さて、以上の発明は第1アンテナおよび第2アンテナで行う通信内容を考慮せず、それぞれ通信要求が発生した場合に独立して無線通信を行うという構成である。しかし、通信内容には例えば、緊急通報や自車急制動情報発信などといった安全や走行に関する内容や、コンテンツダウンロード通信などといった娯楽性の高い内容があり、通信内容によって緊急性は異なっている。そこで、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載無線通信システムであって、前記第1アンテナおよび前記第2アンテナと車外との間で行われる通信内容の緊急性に基づいて、無線通信の優先順位を決定する優先順位決定手段を有し、前記優先順位決定手段により決定された優先順位に基づいて車外と無線通信を行うことを特徴とする。
このように構成すれば、通信内容の緊急性に基づいて、無線通信の優先順位を決定することができる。そして、優先順位に従って車外と無線通信を行うため、一方のアンテナが無線通信を行う場合、他方のアンテナは無線通信を行わない。よって、アンテナ間の相互通信干渉の問題を生じさせず、緊急性の高い通信内容から順に無線通信を行うことができる。
さて、請求項2に記載の発明では、通信内容に一意的な優先順位を設けていたが、自車両の走行状態や走行位置によって、ユーザが必要とする情報は異なる。そこで、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車載無線通信システムであって、自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を有し、前記優先順位決定手段は、前記走行状態検出手段により検出した自車両の走行状態に基づいて前記無線通信の優先順位を決定することを特徴とする。また、請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の車載無線通信システムであって、自車両が走行している走行位置を検出する走行位置検出手段を有し、前記優先順位決定手段は、前記走行位置検出手段により検出した自車両が走行している走行位置に基づいて前記無線通信の優先順位を決定することを特徴とする。
このように構成すれば、例えば、自車両が駐車場に停止している場合は、自車急制動情報発信といった車両の走行に関する情報よりも、コンテンツダウンロード通信といった娯楽性の高い無線通信の優先順位を上げるといったように、自車両の走行状態や走行位置に基づいて通信内容の優先順位を決定することができる。よって、自車両の状況に応じた適切な無線通信を行うことにより、ユーザに対して効果的に情報提供を行うことができる。
さて、上記で述べたように、アンテナ間の相互通信干渉は、一方のアンテナによる電波の放射が他方のアンテナに影響を及ぼすことにより生じる。つまり、一方のアンテナの送信電力が所定値以上であれば他方のアンテナに大きな影響を及ぼすことになるが、一方のアンテナの送信電力が所定値を下回る場合、他方のアンテナに及ぼす影響は小さいものとなる。そこで、請求項5に記載の発明は、請求項2乃至4に記載の車載無線通信システムであって、前記第1アンテナまたは前記第2アンテナが他方のアンテナに影響を及ぼす送信電力を用いて無線通信を行う場合、前記優先順位決定手段により決定された優先順位に基づいて車外と無線通信を行うことを特徴とする。
このように構成すれば、第1アンテナまたは第2アンテナが所定値以上の送信電力を用いて無線通信を行う場合、優先順位に従って無線通信を行うため、上記請求項4乃至6に記載の発明の効果を得ることができる。一方、第1アンテナおよび第2アンテナの送信電力が所定値を下回る場合、アンテナ間の相互通信干渉による無線特性の劣化が少ない状態であるため、第1アンテナおよび第2アンテナは、それぞれ独立して無線通信を行うことができる。
本発明における車載無線通信システムの概要を示す図である。 本発明の実施例1を説明するための図である。 本発明の実施例1を説明するための補助的な図である。 本発明の実施例1における別実施形態を説明するための図である。 本発明の実施例2を説明するための補助的な図である。 本発明の実施例2を説明するための図である。 本発明の実施例3において、通信内容に優先順位を設けた一例を示す表である。 本発明の実施例4において、通信内容に優先順位を設けた一例を示す表である。 本発明の実施例4において、自車両の走行状態および走行位置に基づいて通信内容の優先順位を決定する方法を説明する表である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、図1以降の説明において同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図1は、本発明における車載無線通信システムの概要を説明するための図である。図1において10は基地局、11は自車両、12a、12bは自車両11の前後方向を走行する他車両を示している。13は車両が走行する道路であり、14に示す路側機が設置されている。
自車両11は、少なくとも1つの車両に、所定の無線周波数帯(例えば、車車間通信や路車間通信を行う700MHz帯)を用いる第1アンテナと、第1アンテナとは異なる無線周波数帯(例えば、電話通信を行う800MHz帯)を用いる第2アンテナとを有しており、この2つのアンテナは独立して同時に動作可能である。
第1アンテナを用いた無線通信においては、例えば、運転者の操作によらず道路のレーンに沿って走行する自動走行や、運転者にとって死角となる交差点の状況を撮影し、画像を車載器に表示させることによって安全運転を支援するといったインフラ協調安全システム機能を実現するため、車車間通信や路車間通信を行う(以下、第1アンテナを用いた無線通信をインフラ協調通信と称する)。図1において、自車両11は第1アンテナにより他車両12a、12bおよび路側機14との間で無線通信を行う。この場合、図1に示すように、自車両11の走行位置に関わらず他車両12a、12bの位置は自車両11の前後方向であり、位置関係は大きく変化しない。また、自車両11は道路13に設置されている路側機14に対して正面方向から近づくことになる。そのため、インフラ協調通信においては、通信方向を一義的に定めることができる。よって、第1アンテナは、動作周波数帯において少なくとも車両の前後方向に放射する特性を有するアンテナを用いる必要がある。
また、第2アンテナを用いた無線通信においては、例えば、車載電話機能を実現するため基地局との間で無線通信を行う(以下、第2アンテナを用いた無線通信を電話通信と称する)。図1において、自車両11は第2アンテナにより側面方向の基地局10との間で無線通信を行う。ここで、自車両11の走行位置に応じて、自車両11に対する基地局10の位置関係は大きく変化する。例えば、自車両11が走行している道路の前方方向に基地局10が位置している場合、自車両11は前方方向の基地局10との間で無線通信を行うことになる。そのため、電話通信においては、自車両11の走行位置により基地局10との位置関係が大きく変化するため、通信方向を一義的に定めることはできない。よって、第2アンテナは、動作周波数帯において無指向性の特性を有するアンテナを用いる必要がある。
ここで、図1において、自車両11は少なくとも2つのアンテナを備えていることから、アンテナの配置方法によっては、一方のアンテナによる電波の放射が他方のアンテナに影響を与える。そのため、アンテナ間の相互通信干渉による受信性能の低下や送信スプリアスの増大といった無線特性が劣化する問題が生じる。
そこで、本発明は車両に動作周波数帯が近い複数のアンテナを近接させて配置した場合でも、相互通信干渉による無線特性の劣化を低減することができる車載無線通信システムを提供することを目的としたものである。以下、具体的な構成について説明する。
(実施例1)
図2は本発明の実施例1におけるアンテナの配置方法および第1アンテナの指向性を示す図である。図2において、20はアンテナを設置する自車両、21はインフラ協調通信を行う第1アンテナ、22は電話通信を行う第2アンテナを示しており、両アンテナは自車両20の屋根に配置されている。実線23は自車両20の前後方向(x軸方向)が主放射方向であり、自車両20の側面方向(y軸方向)に対してヌルを形成する第1アンテナの指向性を示している。点線24a、24bが示す領域は、第1アンテナ21の指向性23の最大利得に対して利得が所定値(例えば、10dB以上)低下する放射方向であり、自車両20に対して第2アンテナ22を配置することができる領域の一例を示している。ここで、図3を用いて点線24a、24bが示す領域について説明する。図3は、第1アンテナ21の指向性23を最大利得で正規化した指向性パターン30を示している。また実線31a、31bは、第1アンテナ21の放射位置から指向性パターン30の最大利得に対して利得が10dB低下する点を通過する直線を示している。図3において、第1アンテナ21の指向性23の最大利得に対して利得が所定値(例えば、10dB以上)低下する放射方向とは、32a、32bに示す放射方向を意味する。そのため、32a、32bに示す放射方向であり、自車両20に対して第2アンテナ22を配置することができる領域の一例である点線24a、24bを得ることができる。
ここで、前述したように、アンテナ間の相互通信干渉は、一方のアンテナによる電波の放射が他方のアンテナに影響を及ぼすことにより生じる。そのため、図2に例示するように、第2アンテナを点線24a、24bが示す領域に配置することにより、アンテナ間の相互通信干渉を低減することができる。よって、フィルタ回路といった機構を設けずアンテナの配置方法により、相互通信干渉による無線特性の劣化を低減することができる。
上記実施例においては、第1アンテナの動作周波数帯における指向性の最大利得に対して利得が所定値(例えば、10dB以上)低下する放射方向に第2アンテナを配置している。しかし、第1アンテナおよび第2アンテナは、互いが放射する電波を受信するため、アンテナ間の相互通信干渉が生じる。そこで、図4に例示するように第2アンテナを、第1アンテナの動作周波数における指向性23であって、全く電波を放射しないヌル方向(アンテナ21を基準とした場合のy軸上)に配置すると好ましい。このようにすれば、第1アンテナおよび第2アンテナは、互いが放射する電波を受信することはない。そのため、アンテナ間の相互通信干渉を抑制することができる。よって、アンテナ間の相互通信干渉による無線特性の劣化を抑制することができる。
(実施例2)
上記実施例では、第2アンテナを、第1アンテナの動作周波数帯において利得が低い方向、またはヌル方向に配置するという構成であった。そのため、第1アンテナは、第2アンテナが配置されている方向(自車両の側面方向)との間で無線通信を確保することは難しい。しかし、第1アンテナを用いたインフラ協調通信であっても、自車両の側面方向との間で無線通信を行いたいという要望がある。具体的には、図5に示すように、車両50aが交差点を通過する際、車両50aの側面方向であり信号待ちをしている車両50bとの間で無線通信が行われる。また、信号待ちをしている車両50bは側面方向の路側機14との間で無線通信が行われる。そこで、実施例2においては、第1アンテナを用いたインフラ協調通信において自車両の前後方向との無線通信に加えて、自車両の側面方向との間の無線通信をアンテナ間の相互通信干渉を生じさせずに行うことを目的とする。
図6は本発明の実施例2における第1アンテナ21の指向性を示す図である。図6において、第1アンテナ21は自車両20の前後方向が主放射方向であり、自車両20の側面方向に対してヌルを形成する実線23、および無指向性である破線60の2つの指向性を任意に切り替えることができる。指向性を切り替える方法としては、例えば、車両の屋根にモノポールアンテナを2本配置し、それぞれに対する給電の位相を変化させることによって指向性を切り替えることができる。
ここで、実施例2では、第2アンテナ22の使用状態に応じて、第1アンテナ21の指向性を切り替えることを特徴としている。
具体的に、第2アンテナ22が使用されている場合、第1アンテナ21は実線23の指向性に切り替える。この場合、第2アンテナが、実施例1または実施例2に示す位置に配置されていれば、実施例1または実施例2と同様の効果を得ることができる。
次に、第2アンテナ22が使用されていない場合、第1アンテナ21の指向性を無指向性である破線60に切り替える。そのため、第1アンテナ21は自車両の前後方向のみならず、自車両の側面方向との間で無線通信を確保することができる。また、第2アンテナ22は使用されていないため、第1アンテナ21の指向性を無指向性に切り替えることによる相互通信干渉の問題は生じない。よって、アンテナ間の相互通信干渉の問題を生じさせず、第1アンテナを用いて車両の側面方向との間で無線通信を行うことができる。
(実施例3)
上記実施例では、第1アンテナおよび第2アンテナで行う通信内容を考慮せず、それぞれ通信要求が発生した場合に独立して無線通信を行うという構成である。しかし、通信内容には例えば、緊急通報や自車急制動情報発信などといった安全や走行に関する内容や、コンテンツダウンロード通信などといった娯楽性の高い内容があり、通信内容によって緊急性は異なっている。そこで、実施例3においては、インフラ協調通信および電話通信において行われる無線通信の内容に基づいて優先順位を決定し、優先順位に従って無線通信を行うことによって、アンテナ間の相互通信干渉を生じさせず、緊急性の高い通信内容から順に無線通信を行うことを目的とする。
図7は本発明の実施例3において、インフラ協調通信および電話通信において行われる通信内容に優先順位を設けた一例である。図7では、緊急通報や自車急制動情報発信といった緊急性の高い通信内容に対して高い優先順位をつけ、コンテンツダウンロード通信といった娯楽性の高い通信内容に対しては低い優先順位をつけるのが特徴である。
具体的に図7においては、優先順位が1である緊急通報を行う場合、インフラ協調通信は行わず、電話通信のみを行う。次に、優先順位が1である緊急通報が終了し、優先順位が2である自走急制動情報発信を行う場合、電話通信は行わず、インフラ協調通信のみを行う。以下、同様に優先順位に従ってインフラ協調通信または電話通信が行われる。このように通信内容の緊急性に基づいて決定した優先順位に従って車外と無線通信を行うため、一方のアンテナが無線通信を行う場合、他方のアンテナは無線通信を行わない。よって、アンテナ間の相互通信干渉の問題を生じさせず、緊急性の高い通信内容から順に無線通信を行うことができる。
(実施例4)
上記実施例3では、通信内容に一意的な優先順位を設けていたが、自車両の走行状態や走行位置によって、ユーザが必要とする情報は異なる。そこで、第4の実施例においては、自車両の走行状態や走行位置に基づいて通信内容の優先順位を決定し、状況に応じた適切な無線通信を行うことによって、ユーザに対して効果的に情報提供を行うことを目的とする。
図8は本発明の実施例4において自車両の走行状態や走行位置に基づいて、優先順位を決定した一例である。ここで、自車両の走行状態は、例えば、車速センサ(不図示)から検出する車速パルスから速度情報を取得することができる。また、走行位置は、車速センサ(不図示)から検出することができる車速およびジャイロセンサ(不図示)から検出される方位変化量に基づいて算出される移動距離や、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星から自車両の現在位置の座標情報を取得することができる。
図8においては、例えば、自車両が高速走行中の場合、安全走行を支援するため、図7に示す実施例3における優先順位の対応表から、電話通信の盗難追跡とインフラ協調通信の自車左右折情報発信との優先順位を入れ替えている。
また、図9に自車両の走行状態および走行位置に基づいて、図7、図8に例示する通信内容の優先順位を定めた対応表を決定する方法を例示する。具体的に図9において、自車両が一般道路に停止している場合、Aという優先順位の対応表を用いて無線通信を行う。また、自車両が一般道路を高速走行している場合、優先順位の対応表をAからCに変更し無線通信を行う。
このように構成すれば、例えば、自車両が駐車場に停止している場合は、自車急制動情報発信といった車両の走行に関する情報よりも、コンテンツダウンロード通信といった娯楽性の高い無線通信の優先順位を上げた優先順位の対応表を用いるといったように、自車両の走行状態や走行位置に基づいて通信内容の優先順位を決定することができる。よって、状況に応じた適切な無線通信を行うことにより、ユーザに対して効果的に情報提供を行うことができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されることはなく、本発明の技術的範囲に存在する限り、様々な形態を採りうる。
例えば、上記実施例3および実施例4の変形例として、第1アンテナまたは第2アンテナが所定値以上の送信電力を用いて無線通信を行う場合、決定された優先順位に基づいて車外と無線通信を行うと好ましい。
電話通信において、自車両が通信対象である基地局から離れた位置を走行している場合、通信距離が長いため第2アンテナの送信電力は所定値(例えば、20dBm)以上となる。そのため、第2アンテナによる電波の放射が第1アンテナに影響を及ぼし相互通信干渉による無線特性の劣化が生じる。よって、上記実施例3および実施例4において述べたように優先順位に従って車外と無線通信を行う必要がある。一方、自車両が通信対象である基地局から近い位置を走行している場合、通信距離が短いため第2アンテナは所定値(例えば、20dBm)を下回る送信電力であっても基地局と電話通信を行うことができる。この場合、第2アンテナの送信電力は小さいため、第2アンテナによる電波の放射が第1アンテナに及ぼす影響は少ない。また、自車両と基地局の通信距離は短いため、第2アンテナが基地局から受信する受信電力は大きい。そのため、第1アンテナによる電波の放射が第2アンテナに及ぼす影響は少ない。よって、第1アンテナおよび第2アンテナ間の相互通信干渉による無線特性の劣化が少ないため、それぞれ独立して無線通信を行うことができる。
なお、各アンテナの送信電力は、無線通信を制御しているECU(不図示)から取得することができる。
また、上記実施例において、第1アンテナおよび第2アンテナは車両の屋根の中央付近に配置しているが、第1アンテナおよび第2アンテナの位置関係を保てば、車両のいずれに配置してもよい。
さらに、上記実施例において、第1アンテナの指向性は図2に示す8の字型であるが、車両の前後方向が主放射方向であり、車両の側面方向に対してヌルを形成する特性を有するものであればよい。
さらに、使用する無線周波数帯は上記実施例において説明した700MHz帯および800MHz帯に何ら限定されず、互いに近い無線周波数帯であればよい。例えば、一方のアンテナが5.8GHz帯を用いるDSRC(Dedicated Short Range Communication:狭域通信)によって路車間通信を行い、他方のアンテナが近接する無線周波数帯(例えば、5.8GHzから約10%ずれた5GHz帯など)を用いてもよい。
10 基地局
11、20 自車両
12a、12b 他車両
14 路側機
21 第1アンテナ
22 第2アンテナ
23、60 第1アンテナの指向性
24a、24b 実施例1において第2アンテナを配置することができる領域

Claims (5)

  1. 車両の前方向と後方向が主放射方向であり、第1無線周波数帯によって車外と無線通信を行う第1アンテナと、
    無指向性の特性を有し、前記第1無線周波数帯とは異なる第2無線周波数帯によって、車外と無線通信を行う第2アンテナとを同一車両に備えた車載無線通信システムにおいて、
    前記第2アンテナを、前記第1アンテナの第1無線周波数帯における指向性の最大利得に対して利得が所定値低下する放射方向に配置したとともに、
    前記第1アンテナの指向性を切り替えることができる指向性切り替え手段を有し、
    前記第2アンテナが使用されていない場合に、前記第1アンテナの指向性を無指向性に切り替えること、
    を特徴とする車載用無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の車載用無線通信システムであって、
    前記第1アンテナおよび前記第2アンテナと車外との間で行われる通信内容の緊急性に基づいて、無線通信の優先順位を決定する優先順位決定手段を有し、
    前記優先順位決定手段により決定された優先順位に基づいて車外と無線通信を行うこと、
    を特徴とする車載用無線通信システム。
  3. 請求項2に記載の車載用無線通信システムであって、
    自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を有し、
    前記優先順位決定手段は、前記走行状態検出手段により検出した自車両の走行状態に基づいて前記無線通信の優先順位を決定すること、
    を特徴とする車載用無線通信システム。
  4. 請求項2または3記載の車載用無線通信システムであって、
    自車両が走行している走行位置を検出する走行位置検出手段を有し、
    前記優先順位決定手段は、前記走行位置検出手段により検出した自車両が走行している走行位置に基づいて前記無線通信の優先順位を決定すること、
    を特徴とする車載用無線通信システム。
  5. 請求項2乃至4記載の車両用無線通信システムであって、
    前記第1アンテナまたは前記第2アンテナが他方のアンテナに影響を及ぼす送信電力を用いて無線通信を行う場合、前記優先順位決定手段により決定された優先順位に基づいて車外と無線通信を行うこと、
    を特徴とする車載用無線通信システム。
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