JP5390445B2 - 光学繊維ユニット及び内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡の挿入部に挿通される光学繊維ユニット、及びこれを備えた内視鏡に関する。
内視鏡の挿入部には、光源装置からの照明光を導光するライトガイドなどの光学繊維ユニットが挿通されている。この光学繊維ユニットは、複数の光学繊維を束ねた光学繊維束等から構成される。光学繊維束を形成する個々の光学繊維は圧迫に対して脆弱な部材であり、外部からの圧迫等によって折損するおそれがある。通常、挿入部内には、光学繊維ユニットの他に、鉗子その他の処置具のガイド部材としての処置具挿通チャンネル等が挿通されている関係から、これら他の内蔵物と衝当して圧迫されるおそれがあり、このために光学繊維を断線から保護しなければならない。とりわけ、挿入部を構成する湾曲部は、湾曲する角度が大きいため、他の内蔵物により光学繊維が折損することがある。光学繊維が折損すると、照明光の光量が落ちたり、折損箇所が黒い斑点として内視鏡画像に映り込んだりして、場合によっては観察が不可能になる。
上記の問題を解決するために、特許文献1記載のライトガイドまたはイメージガイドでは、湾曲部内における光学繊維束の外周に弾性力を持つシリコンチューブを被覆し、このシリコンチューブの基端部、すなわち湾曲部と、湾曲部に連設される軟性部との境界付近を熱収縮チューブで被覆している。このように湾曲部内ではシリコンチューブで被覆することにより、他の内蔵物からの圧迫をシリコンチューブの弾性力で吸収している。
一方、特許文献2では、湾曲部内における光学繊維束の外周に、金属製の螺旋管を被覆し、螺旋管及び光学繊維束の外周にシリコン製の可撓性チューブを被覆している。螺旋管によって保護することにより、光学繊維が他の内蔵部からの圧迫によって折損することを防止している。また、特許文献3では、金属細線を編組して形成された網状管を光学繊維束の外周に被覆し、網状管を合成樹脂製の可撓性チューブで被覆しており、光学繊維束を網状管によって保護する構成が記載されている。
上述したように、光学繊維束の外周に螺旋管または網状管などの金属製保護チューブを被覆し、さらに金属製保護チューブの外周に可撓性チューブを被覆する場合、可撓性チューブの内径よりも外径の大きい金属製保護チューブを使用し、この金属製保護チューブを捩るなどの作業によって径を小さくさせた状態で光学繊維束の外周に被せ、次いで、可撓性チューブを金属保護製チューブの外周に被せている。このように被覆することで、金属製保護チューブがその付勢力によって可撓性チューブの内面にくい込むので、金属製保護チューブと可撓性チューブが密着するとともに、金属製保護チューブと光学繊維束との間には隙間ができるため、金属製保護チューブが光学繊維束を圧迫することがない。
特開2004−298449号公報 特許第2978295号公報 特開2004−89265号公報
近年では、経鼻内視鏡など、経口内視鏡や下部内視鏡と比べて挿入部を細径化した内視鏡が開発されており、挿入部の細径化が進んでいる。ところが、上記特許文献1記載のライトガイドまたはイメージガイドでは、挿入部の細径化を考慮してシリコンチューブを薄くすると、圧迫を吸収できずに光学繊維を破損させてしまうことになり、圧迫に対して十分な厚みを有するシリコンチューブを被覆した場合、挿入部の細径化の妨げとなってしまう。
一方、上記特許文献2,3の構成では、細径化を考慮して肉厚の薄い金属製保護チューブを使用しても十分に光学繊維を保護することができるが、金属製保護チューブの外周を被覆している可撓性チューブの剛性が低い場合、挿入部内で光学繊維があばれる(大きく移動する)ことがあり、このとき、他の内蔵物からの圧迫を受けて光学繊維を折損させてしまうおそれがある。
なお、光学繊維ユニットの剛性を向上させるため、特許文献2,3記載の可撓性チューブの代わりに特許文献1記載の熱収縮チューブを用いて金属製保護チューブの外周を被覆する構成とすることが考えられるが、この場合、熱収縮チューブは、シリコン製の可撓性チューブ等よりは剛性を有するため、光学繊維束全体のあばれを抑制することはできるが、光学繊維束を圧迫しないように、螺旋管と光学繊維束には隙間を有する必要があり、この隙間内で移動した光学繊維束が金属製保護チューブ内径後端の内周縁に当たり、光学繊維が折損するおそれがある。
また、特許文献2,3記載のように金属保護製チューブの外周に可撓性チューブを被覆する場合、可撓性チューブの内面に金属製保護チューブを食い込ませて密着させるため、金属製保護チューブを捩って径を小さくした状態で被覆する工程が面倒であり、且つ時間が掛かかるため製造適正が良くなかった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、金属製保護チューブ内で光学繊維束または光学繊維が移動して、光学繊維が折損することを防止するとともに、製造適正を向上させることを目的とする。
本発明の光学繊維ユニットは、先端部の向きを変化させるために湾曲する湾曲部及び可撓性を有する軟性部が先端側から順に連設された内視鏡の挿入部内に挿通され、光学繊維を束ねた光学繊維束または光学繊維と、記湾曲部内において前記光学繊維束または前記光学繊維の外周に配設された金属製保護チューブと、前記金属製保護チューブの外周を被覆する第1部分と、前記金属製保護チューブの後端から後方に延びて前記光学繊維束または前記光学繊維を被覆する第2部分とを有し、少なくとも第1部分と第2部分の境界付近において第2部分の内径が、金属製保護チューブの内径よりも小さい熱収縮チューブとを備えており、光学繊維が屈曲可能な最小半径をR とし、金属製保護チューブの後端と、熱収縮チューブの第2部分の前端との間隔をLとしたとき、L≦2R であることを特徴とする。
前記金属製保護チューブは、帯状片を巻き回して形成された螺旋管であることが好ましい。あるいは、前記金属製保護チューブは、細線を編組して形成された網状管であることが好ましい。
前記金属製保護チューブの内周半径と、前記第2部分における前記熱収縮チューブの内周半径との段差をdとしたとき、L≦√(d(4R−d))の条件を満たすことが好ましい。
前記第1部分及び第2部分の境界付近において、前記湾曲部及び前記軟性部が最小半径となるように湾曲したときに、前記熱収縮チューブが屈曲する屈曲半径をRとすると、前記熱収縮チューブは、屈曲半径がR以上となるように屈曲した場合、キンク耐性を有することが好ましい。なお、キンク耐性とは、熱収縮チューブを所定の屈曲半径に屈曲させてもキンク(屈曲したまま元に復元しない状態)が発生しない特性を示す。なお、前記熱収縮チューブは、ポリオレフィン、またはPTFEからなることが好ましい。
本発明の内視鏡は、前記挿入部と、前記湾曲部を湾曲させるための操作手段と、前記挿入部の基端側に設けられ、前記操作手段が組み込まれた本体操作部と、前記光学繊維ユニットとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、光学繊維が屈曲可能な最小半径をR とし、金属製保護チューブの後端と、熱収縮チューブの第2部分の前端との間隔をLとしたとき、L≦2R であるので、金属製保護チューブ内での光学繊維束または光学繊維の移動を抑制し、光学繊維が金属製保護チューブの内周縁に接触することを防止することができる。よって、光学繊維の折損を防ぐことが可能になる。また、金属製保護チューブを熱収縮チューブで容易に被覆することができるため、製造適正が向上する。
本発明の内視鏡の外観図である。 挿入部の先端部の端面を示す平面図である。 挿入部の構成を示す要部断面図である。 本発明の光学繊維ユニットとしてのライトガイドの構成を示す要部断面図である。 螺旋管の内周縁に光学繊維束が接触しない状態(A)及び接触する状態(B)の一例を示す説明図である。 螺旋管の内周縁に光学繊維束が接触しない別の一例を示す説明図である。 熱収縮チューブが最小の屈曲範囲に屈曲した状態(A)、及び熱収縮チューブがキンクした状態(B)を示す説明図である。
図1において、本発明の内視鏡2は、体腔内に挿入される挿入部3と、挿入部3の基端部分に連設された操作部5と、プロセッサ装置や光源装置に接続されるコネクタ部6と、操作部5、及びコネクタ部6間を繋ぐユニバーサルコード7とを備えている。
挿入部3は、管状に形成されており、先端から順に、先端部11、複数の湾曲駒を連結した湾曲部12、及び可撓性を有する軟性部13とで構成されている。操作部5には、湾曲部12を上下左右方向に湾曲して先端部11の向きを変化させるためのアングルノブ21,22、処置具が挿通される鉗子挿入口23等が設けられている。
図2および図3に示すように、先端部11の端面11aは円形であり、観察窓30、照明窓31、鉗子出口32、及び送気・送水用ノズル33が設けられている。観察窓30は、端面11aの中央上部に配置されている。
照明窓31は、観察窓30に関して対称な位置に二個配されている。照明窓31の背後には、光源装置からの照明光を導くライトガイド34の出射端が配されている。照明窓31は、ライトガイド34で導かれた照明光を、体腔内の被観察部位に照射する。ライトガイド34は、その先端に固定された円筒状の口金35を介して、先端部11に穿たれた穴14bに嵌合して取り付けられている。
観察窓30の奥には、撮影光学系、及びCCDなどの固体撮像素子(図示せず)が設けられている。固体撮像素子は、観察窓30を通して撮影光学系により結像された体腔内の像光を撮像する。固体撮像素子で得られた撮像信号は、挿入部3及び操作部5に挿通された信号線を介して、ユニバーサルコード7に接続されたプロセッサ装置に送られ、モニタに内視鏡画像として表示される。鉗子出口32は、挿入部3内に配設された鉗子チャンネル38に接続され、鉗子挿入口23に連通している。鉗子挿入口23に挿通された処置具の先端は、鉗子出口32から露呈される。
図4に示すように、本発明の光学繊維ユニットとしてのライトガイド34は、複数の光学繊維40aの束40と、この光学繊維束40の先端部が嵌め込まれた口金35と、金属製保護チューブとしての螺旋管36と、熱収縮チューブ37とから構成される。光学繊維40aとしては例えば石英製光ファイバを用いる。螺旋管36は、ステンレスなど金属製の帯状片を巻き回して形成され、挿入部3の湾曲部12内において光学繊維束40の外周に配設される。この螺旋管36は先端部が口金35の後端部外周に、例えば接着剤や糸巻き等で固定されている。
熱収縮チューブ37は、加熱することにより収縮する周知の熱収縮チューブであり、例えば、ポリオレフィン、またはPTFEからなる。この熱収縮チューブ37は、口金35の後端部から軟性部13内の位置まで連続する長さを有する。さらに具体的には、熱収縮チューブ37は、螺旋管36の外周を被覆する第1部分37aと、螺旋管36の後端から後方に伸びて光学繊維束40を被覆する第2部分37bとを有する。
熱収縮チューブ37は、加熱することにより、特に直径方向が縮む(細くなる)。本発明では、この特性を利用して製造適正を向上させる。すなわち、螺旋管36及び熱収縮チューブ37で光学繊維束40を被覆する場合、熱収縮する前の熱収縮チューブ37として、螺旋管36の外径よりも内径の大きいものを使用する。よって、螺旋管36及び熱収縮チューブ37の被覆工程では、螺旋管36を捩って径を縮めたり、熱収縮チューブ37の径を拡げたりする必要がなく、通常状態の螺旋管36で光学繊維束40を覆い、さらに螺旋管36の外周を熱収縮前の熱収縮チューブ37で覆う作業を容易に行うことができる。そして、被覆工程後に、加熱して直径方向に縮ませる熱収縮工程を行うことによって熱収縮チューブ37と螺旋管36とを密着させるようにすればよい。なお、このとき、光学繊維束40への圧迫を防ぐため、螺旋管36と、光学繊維束40とが隙間を有する程度に熱収縮チューブ37を熱収縮させる。
熱収縮チューブ37は、熱収縮して直径方向に縮ませることにより、第1部分37a及び第2部分37bの境界付近において、第2部分37bの内径Dが、螺旋管36の内径Dより小さく形成されている。熱収縮チューブ37をこのように形成することで、螺旋管36の内部における光学繊維束40の移動を抑制し、螺旋管36後端の内周縁36aに光学繊維束40が接触しないようにすることができる。これにより、光学繊維束40の折損を防止することができる。
上述したように、熱収縮チューブ37の第2部分37bの内径Dを、螺旋管36の内径Dより小さくすることにより、螺旋管36の内周縁36aと光学繊維束40との接触を減らすことができる。しかし、光学繊維束40は、湾曲部12の湾曲に応じて、繰り返し屈曲される。さらに、光学繊維束40は、複数の光学繊維40aが一つに束ねられていることから、個々の光学繊維40aが様々な状態に屈曲する。以下では、個々の光学繊維40aが屈曲する可能性のある状態で、螺旋管36の内周縁36aに接触しない条件を示す。
図5に示す光学繊維40aの屈曲状態は、螺旋管36の内周面と略平行に位置する先端側部分41と、第2部分37bの内周面と略平行に位置する基端側部分42との間に屈曲部分43を有している。屈曲部分43は、第1部分37aの後端部、且つ第2部分37bの前端部付近に位置しており、外側から内側に向かって屈曲する第1屈曲部分43aと、内側から外側に屈曲している第2屈曲部分43bとが繋がっており、光学繊維40aは先端側部分41が、基端側部分42よりも外側に位置している。これにより、光学繊維40aの先端側部分41が螺旋管36の内周縁36aに接触しやすくなっている。光学繊維40aは、螺旋管36に比べて脆弱な部材であるため、内周縁36aに接触すると折損してしまう。
そこで、このような屈曲状態になった場合に、光学繊維40aが螺旋管36の内周縁36aに接触しないようにするには、螺旋管36の後端36bと、熱収縮チューブ37の第2部分37bの前端の間隔Lを狭めればよい。ここで、光学繊維40aが屈曲可能な最小半径をRとすると、上述した屈曲部分43は2つの四半円弧(第1及び第2屈曲部分43a,43b)を繋げた形状なので、軸方向における長さは少なくとも2Rとなる。屈曲部分43は、上述したように第1部分37aの後端部且つ第2部分37bの前端部付近で屈曲している。よって、図5(A)に示すように、螺旋管36の後端36bが、屈曲部分43の前端よりも後方に位置していればよい。以上のことから、螺旋管36の内周縁36aが光学繊維40aに接触しない条件は、間隔L≦2Rとなる。
なお、上述した螺旋管36の内周縁36aが光学繊維40aに接触しない条件である間隔L≦2Rを満たすためには、光学繊維40aの特性(屈曲可能な最小半径)、及び熱収縮チューブ37の特性(加熱前後の収縮率)から、熱収縮チューブの肉厚、熱収縮工程における加熱条件(温度、時間)などを適宜決定すればよい。あるいは、熱収縮工程を行う際、螺旋管36の後方に位置する熱収縮チューブ37を挟み込む治具を使用し、この治具により熱収縮チューブ37を螺旋管36の後端へ向かって押さえ付けるようにすることで、間隔Lを狭めるようにしてもよい。
なお、上述した条件(L≦2R)を満たさない場合、図5(B)に示すように、螺旋管36の後端36bが屈曲部分43の前端より前方に位置しているので、螺旋管36の内周縁36aが光学繊維40aの先端側部分41に接触し、折損するおそれがある。
上述した条件(L≦2R)下で、さらに螺旋管36の内周縁36aが光学繊維40aに接触しやすい屈曲状態を図6に示す。図6に示す例では、螺旋管36の内周半径Rと、熱収縮チューブ37の第2部分37bの内周半径Rとの段差dが小さい。この場合、光学繊維40aの先端側部分41と基端側部分42とを繋ぐ屈曲部分45は、内周半径の段差dの範囲内で屈曲するため、屈曲部分45の径方向における変位(先端側部分41と基端側部分42との位置のずれ)は、内周半径の段差dに等しくなる。よって、光学繊維40aの屈曲部分45は、四半円弧より短い円弧の第1屈曲部分45a及び第2屈曲部分45bが互いの接点同士で繋がった形状となっている。この屈曲状態で、螺旋管36の内周縁36aに光学繊維40aが接触しないようにするには、螺旋管36の後端36bと、熱収縮チューブ37の第2部分37bの前端との間隔Lが、屈曲部分45の軸方向における長さlよりも小さければよい。
ここで、屈曲部分45の軸方向における長さlは、上述した内周半径の段差d及び光学繊維40aの最小曲げ半径Rによって決まる。すなわち、内周半径の段差dの中で第1屈曲部分45a及び第2屈曲部分45bが屈曲可能な屈曲角度をθとすると(θ≦90°)、内周半径の段差d=2R(1−cosθ)、屈曲部分45の軸方向における長さl=2Rsinθと表すことができる。これらを三角関数の公式sinθ+cosθ=1に当てはめると、(1−d/2R+(l/2R=1となり、この式からl=√(d(4R−d))と導かれる。螺旋管36の後端36bが、屈曲部分45の前端よりも後方に位置していればよい(すなわち、間隔L≦屈曲部分45の軸方向の長さl)ことから、螺旋管36の内周縁36aが光学繊維40aに接触しない条件は、L≦√(d(4R−d))となる。
また、螺旋管36の内周縁36aと、光学繊維40aとが接触しない条件としては、上記の他に熱収縮チューブ37のキンク耐性が上げられる。このキンク耐性とは、熱収縮チューブ37を所定の屈曲半径に屈曲させてもキンク(屈曲したまま元に復元しない状態)が発生しない特性を示す。本発明では、図7(A)に示すように、第1部分37a及び第2部分37bの境界付近において、湾曲部12及び軟性部13が最小半径となるように湾曲した場合に、熱収縮チューブ37にキンクが発生しないキンク耐性を有することが条件となる。ここで、湾曲部12及び軟性部13が最小半径となるように湾曲したときに、熱収縮チューブ37が屈曲する屈曲半径をRとすると、熱収縮チューブ37は、この屈曲半径R以上で屈曲する場合は、キンクが発生しないキンク耐性を有することが条件となる。
もし、熱収縮チューブ37が屈曲半径R以上でキンクが発生してしまい、元に戻らなくなると、図7(B)に示すように、熱収縮チューブ37の内周面のうち、屈曲の中心に近い側のキンク発生部分37cが光学繊維束40を圧迫する。特に、熱収縮チューブ37の第2部分37bの中でも螺旋管36に近い位置でキンクが発生すると、キンク発生部分37cが光学繊維束40を反対側(屈曲の中心から外側へ向かう方向)へ圧迫するため、光学繊維束40を螺旋管36の内周縁36aへ押し付けて折損させるおそれがある。よって、これを防止するために、上述のキンク耐性を有することが必要となる。また、このようなキンク耐性を有するためには、熱収縮チューブの特性、及び屈曲半径Rから、熱収縮チューブの肉厚、加熱条件などを適宜決定すればよい。
以上のように、構成された内視鏡2で患者の体腔内を観察する際、術者は、内視鏡2とプロセッサ装置、光源装置とを繋げ、挿入部3を体腔内に挿入する。そして、適宜アングルノブ21,22を操作して、湾曲部12を湾曲させて先端部11を所望の方向に向けさせる等の手技を行いつつ、光源装置からの照明光で体腔内を照明しながら、固体撮像素子による体腔内の内視鏡画像をモニタで観察する。
挿入部3を体腔内に挿入しているときや、湾曲部12を湾曲させたときには、ライトガイド34、鉗子チャンネル38、信号線等の内蔵物が相互に接触し、圧迫し合う。湾曲部12内においては、ライトガイド34以外の内蔵物からの圧迫力は、螺旋管36によって保護されるため、内部の光学繊維束40には及ばない。一方、湾曲部12の湾曲を繰り返すことで、螺旋管36及び熱収縮チューブ37の内部で光学繊維束40が移動しようとするが、上述したように、熱収縮チューブ37の第2部分37bの内径Dが、螺旋管36の内径Dより小さく形成されているので、螺旋管36内における光学繊維束40の移動を抑制し、光学繊維束40の折損を防止することができる。また、光学繊維束40を構成する個々の光学繊維40aが様々な状態に屈曲しようとするが、上記の条件(L≦2R、L≦√(d(4R−d))を満たすように、螺旋管36の後端36bと、熱収縮チューブ37の第2部分37bの前端との間隔Lを狭めており、また、熱収縮チューブ37が屈曲半径R以上でキンク耐性を有しているため、螺旋管36の内周縁36aと光学繊維40aとの接触を防いで光学繊維40aの折損を防ぐことができる。
なお、上記実施形態では、光学繊維束40を被覆する金属製保護チューブとして螺旋管36を用いているが、本発明はこれに限るものではなく、上記構成の螺旋管36に代えて、例えばステンレス、タングステン等の金属細線を編組した網状管を金属製保護チューブとして用いてもよい。
また、上記実施形態では、光学繊維束40と螺旋管36との間には何も介さず、光学繊維束40の外周を螺旋管36で覆う構成を示しているが、本発明はこれに限らず、光学繊維束40の外周面を、例えばシリコンチューブなどの可撓性チューブで被覆し、この可撓性チューブを介して螺旋管36を光学繊維束40の外周に配するようにしてもよい。
上記実施形態では、複数の光学繊維を束ねた光学繊維束を備えた光学繊維ユニットを例に上げて説明しているが、光学繊維束に代えて単線の光学繊維からなる光学繊維ユニットに適用してもよい。あるいは、上記実施形態では、光学繊維として石英製光ファイバを用いているがこれに限定されるものではなく、例えばプラスチック製光ファイバなど他の光学繊維を用いてもよい。
上記実施形態においては、固体撮像素子を用いて体腔内を撮像した画像を観察する電子内視鏡を例に上げて説明しているが、本発明はこれに限るものではなく、光学的イメージガイドを採用して体腔内を観察する内視鏡にも適用することができる。この場合、光学的イメージガイドに本発明の光学繊維ユニットを適用し、光学的イメージガイドを構成する光学繊維束または光学繊維に、上記実施形態と同じ構成の金属製保護チューブ及び熱収縮チューブが被覆される。
2 内視鏡
3 挿入部
5 操作部
11 先端部
12 湾曲部
13 軟性部
34 ライトガイド(光学繊維ユニット)
36 螺旋管
36a 内周縁
36b 後端
37 熱収縮チューブ
37a 第1部分
37b 第2部分
40 光学繊維束
40a 光学繊維
d 段差
L 間隔
屈曲半径
最小半径

Claims (7)

  1. 先端部の向きを変化させるために湾曲する湾曲部及び可撓性を有する軟性部が先端側から順に連設された内視鏡の挿入部内に挿通され、光学繊維を束ねた光学繊維束または光学繊維と、
    前記湾曲部内において前記光学繊維束または前記光学繊維の外周に配設された金属製保護チューブと、
    前記金属製保護チューブの外周を被覆する第1部分と、前記金属製保護チューブの後端から後方に延びて前記光学繊維束または前記光学繊維を被覆する第2部分とを有し、少なくとも前記第1部分と前記第2部分の境界付近において前記第2部分の内径が、前記金属製保護チューブの内径よりも小さい熱収縮チューブとを備えており、
    前記光学繊維が屈曲可能な最小半径をR とし、前記金属製保護チューブの後端と、前記熱収縮チューブの第2部分の前端との間隔をLとしたとき、L≦2R であることを特徴とする光学繊維ユニット。
  2. 前記金属製保護チューブの内周半径と、前記第2部分における前記熱収縮チューブの内周半径との段差をdとしたとき、L≦√(d(4R −d))の条件を満たすことを特徴とする請求項1記載の光学繊維ユニット。
  3. 前記第1部分及び第2部分の境界付近において、前記湾曲部及び前記軟性部が最小半径となるように湾曲したときに、前記熱収縮チューブが屈曲する屈曲半径をR とすると、前記熱収縮チューブは、屈曲半径がR 以上となるように屈曲した場合、キンク耐性を有すること特徴とする請求項1または2記載の光学繊維ユニット。
  4. 前記金属製保護チューブは、帯状片を巻き回して形成された螺旋管であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1記載の光学繊維ユニット。
  5. 前記金属製保護チューブは、細線を編組して形成された網状管であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1記載の光学繊維ユニット。
  6. 前記熱収縮チューブは、ポリオレフィン、またはPTFEからなることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の光学繊維ユニット。
  7. 前記挿入部と、前記湾曲部を湾曲させるための操作手段と、前記挿入部の基端側に設けられ、前記操作手段が組み込まれた本体操作部と、請求項1ないし6いずれか1項記載の前記光学繊維ユニットとを備えたことを特徴とする内視鏡。
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