JP5389777B2 - タイヤ空気圧監視装置 - Google Patents
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Description
つまり、空気圧が低下したタイヤは動荷重半径が小さくなって回転角速度が大きくなることを利用して、タイヤ間の回転角速度差からタイヤの空気圧が低下したことを判定するタイヤ空気圧監視装置(減圧タイヤの検出方法)が開示されている。
このように、製造時における寸法のバラツキや取り付け位置の違いによる荷重の大きさの違いによる動荷重半径の差による回転角速度差を、以下、初期差異と称する。
なお、この初期差異には、空気圧を補充して適正空気圧となったときのタイヤの磨耗の程度の差によって生じる動荷重半径の差による回転角速度差も含まれる。
特許文献3に開示される技術によると、初期差異が含まれない回転角速度差によって空気圧の低下を判定することができ、タイヤの空気圧が低下したことを精度よく判定できる。
そして、初期化操作されて警報が停止したときに、その時点でのタイヤの空気圧を適正空気圧として補正係数が再設定されるように構成される。このように、警報を停止し、さらに、補正係数を再設定する動作を初期化動作と称する。
したがって、空気圧が適性空気圧より低下したタイヤがある状態であっても警報が停止されることになり、運転者がタイヤの空気圧の低下を放置してしまう虞がある。また、空気圧が適正空気圧から所定量以上低下したタイヤも空気圧が適正空気圧であるとして補正係数が再設定されるため、空気圧が適正空気圧から所定量以上低下した当該タイヤの空気圧の低下を判定できないなど、タイヤの空気圧が低下したことを判定する精度が低下する場合がある。
また、空気圧が適正空気圧から低下したタイヤにおいては、空気圧の低下による回転角速度の増大を初期差異に含んで補正係数が再設定される。このため、当該タイヤにおいて補正係数で補正された回転角速度は、空気圧が適正空気圧から低下した状態における回転角速度になるが、タイヤ空気圧異常警報装置は補正された回転角速度を、空気圧が適正空気圧であるときの回転角速度と認識する。したがって、当該タイヤの空気圧が低下したとき、実際は空気圧が適正空気圧から低下した状態からの更なる空気圧の低下であるにもかかわらず、タイヤ空気圧異常警報装置は、適正空気圧から空気圧が低下したと判定することになる。このことから、タイヤの空気圧が低下したことを判定する精度が低下する。
しかしながら、特許文献3に開示されるタイヤ空気圧異常警報装置は、前記したようにタイヤの空気圧が適正空気圧より低下した状態が放置される虞がある点、及び、タイヤの空気圧が低下したことを判定する精度が低下する点で、タイヤの空気圧を適正空気圧に維持することを好適にサポートするという機能に関しては改善の余地がある。
したがって、タイヤの回転角速度差によって間接的にタイヤの空気圧を監視できる。
本実施形態に係るタイヤ空気圧監視装置1は、図1に示すように4つのタイヤ101を備える車両100に備わる。
なお、車両100は、操向ハンドル102の側を前方とし、さらに、後方からみて左右方向を設定する。
そして、4つのタイヤ101は、前方右側の右前タイヤ101RF、前方左側の左前タイヤ101LF、後方右側の右後タイヤ101RR、後方左側の左後タイヤ101LRの4つから構成されている。
ブレーキ装置104を作動させるブレーキ油圧は、ブレーキ操作部103の操作によってマスタシリンダ103bで発生し、さらに、VSAECU(Vehicle Stability Assist Electronic Control Unit)3で調節されて、一点鎖線で示される油圧配管103aを介して各タイヤ101に備わるブレーキ装置104に供給される。
この構成によってVSAECU3は、例えば、アンチロックブレーキシステム(ABS)としてブレーキ装置104を作動させることができる。
各車輪速センサ5は、各タイヤ101の回転速度に応じた回転速度信号を出力し、回転速度信号は、実線で示される信号線5aを介してVSAECU3に入力される。
この構成によって、VSAECU3は、各タイヤ101(101RF、101LF、101RR、101LR)の回転速度を取得でき、さらに、取得した回転速度に基づいて回転角速度を算出できる。
そして、車輪速センサ5が出力する正弦波信号は、二値化回路5b(図2参照)等によってパルス信号に変換されてVSAECU3に入力される。
警報装置4は、例えば、CAN3aに接続され、VSAECU3から入力される指令(警報指令)に応じて警報を発生するように構成される。
なお、符号4aは運転者が警報の停止を要求するときに操作する初期化手段(初期化スイッチ)であり、運転者によって操作されたときに警報の停止を要求する初期化信号を発生して出力し、CAN3aを介してVSAECU3に入力する。
VSAモジュール31は、車両100に発生するヨーレートを検出するYAWセンサ31aと、ブレーキ操作部103(図1参照)の操作で発生するブレーキ油圧を調節してブレーキ装置104(図1参照)に供給する油圧制御部31bと、を含んで構成される。
また、VSAモジュール31には、車輪速センサ5が発生する回転速度信号が、二値化回路5b等でパルス波に変換された後に入力される。
また、油圧情報は、油圧制御部31bからブレーキ装置104に供給されるブレーキ油圧を示す情報、ヨーレート情報は、YAWセンサ31aが検出する車両100(図1参照)のヨーレートを示す情報、駆動トルク情報は、ENGECU2から入力される駆動トルク、初期化情報は、初期化スイッチ4aが出力する初期化信号である。
そして、VSA作動情報は、VSAモジュール31が横滑り防止制御をしているか否かを示す情報(信号)である。
なお、空気圧監視手順は、例えば、VSAECU3が起動している間、TPMSモジュール30が所定のインターバルで周期的に実行するように構成される。
VSAモジュール31から入力される回転速度信号が前記したパルス波の場合、TPMSモジュール30はパルス波の周期からタイヤ101の回転角速度を算出する。
具体的に、TPMSモジュール30は、所定の単位時間(例えば1秒)におけるパルス波のパルス数「Pn」を計測する。
タイヤ101が一回転したときのパルス数「PnFULL」は予め決定される車輪速センサ5の特性値であることから、1秒を単位時間とするタイヤ101の回転角速度「ω」は、「2π(Pn/PnFULL)[rad/sec]」で算出される。πは円周率である。
このようにしてTPMSモジュール30は、右前タイヤ101RF、左前タイヤ101LF、右後タイヤ101RR、左後タイヤ101LRのそれぞれについて、回転角速度「ωRF」、「ωLF」、「ωRR」、「ωLR」を算出する(ステップS1)。
この構成のほか、例えばサブルーチンで各タイヤ101の回転角速度を算出する構成とし、各タイヤ101の回転角速度が算出されていない場合は、TPMSモジュール30が空気圧監視手順を開始しない構成であってもよい。換言すると、各タイヤ101の回転角速度が算出されたことをトリガとしてTPMSモジュール30が空気圧監視手順を開始する構成としてもよい。
初期化要求フラグは、初期化スイッチ4aが操作されて初期化信号を出力したことを示すフラグで、運転者が初期化スイッチ4aを操作したことを示す初期化情報がVSAモジュール31からTPMSモジュール30に通知されたときにONとなるように構成される。
車両状態判定手順を、図4を参照して説明する。
そこで、TPMSモジュール30は、タイヤ101ごとに算出した回転角速度の例えば最大値と、予め設定される閾値(角速度下限値)を比較し(ステップS400)、回転角速度の最大値が角速度下限値以下のとき(ステップS400→No)、TPMSモジュール30は、車両100の車速が低いと判定して空気圧の低下の判定に適した状態ではないと判定する(ステップS406)。
一方、回転角速度の最大値が角速度下限値より大きいとき(ステップS400→Yes)、TPMSモジュール30は手順をステップS401に進める。
なお、ステップS400では各タイヤ101の回転角速度の平均値と閾値とを比較して、車速を判定する構成であってもよい。
そこで、TPMSモジュール30は、VSAモジュール31から入力される油圧情報から求めれるブレーキ油圧と、予め設定される所定の閾値(油圧上限値)を比較し(ステップS401)、ブレーキ油圧が油圧上限値より大きいとき(ステップS401→No)、TPMSモジュール30は、車両100が急制動の状態にあると判定し、空気圧の低下の判定に適した状態ではないと判定する(ステップS406)。
一方、ブレーキ油圧が油圧上限値以下のとき(ステップS401→Yes)、TPMSモジュール30は手順をステップS402に進める。
そこで、TPMSモジュール30は、VSAモジュール31から入力されるヨーレート情報に基づいて車両100に発生しているヨーレートを算出するともに、算出したヨーレートが予め設定される所定の範囲(ヨーレート範囲)内にないとき(ステップS402→No)、TPMSモジュール30は車両100が旋回していると判定し、空気圧の低下の判定に適した状態ではないと判定する(ステップS406)。
一方、ヨーレートがヨーレート範囲内にあるとき(ステップS402→Yes)、TPMSモジュール30は手順をステップS403に進める。
そこで、TPMSモジュール30は、VSAモジュール31から入力される駆動トルク情報に基づいて図示しないエンジンで発生している駆動トルクを算出するとともに、算出した駆動トルクと予め設定される閾値(トルク上限値)を比較し(ステップS403)、駆動トルクがトルク上限値より大きいとき(ステップS403→No)、TPMSモジュール30は、駆動トルクが大きくタイヤ101がスリップしている可能性があると判定し、空気圧の低下の判定に適した状態ではないと判定する(ステップS406)。
一方、駆動トルクがトルク上限値以下のとき(ステップS403→Yes)、TPMSモジュール30は手順をステップS404に進める。
そこで、TPMSモジュール30は、VSAモジュール31から入力されるVSA作動情報に基づいてVSAモジュール31が横滑り防止制御を実行しているか否かを判定する(ステップS404)。そして、VSAモジュール31が横滑り防止制御を実行しているとき(ステップS404→Yes)、TPMSモジュール30は、空気圧の低下の判定に適した状態ではないと判定する(ステップS406)。
一方、VSAモジュール31が横滑り防止制御を実行していないとき(ステップS404→No)、TPMSモジュール30は、空気圧の低下の判定に適した状態と判定する(ステップS405)。
TPMSモジュール30は、車両状態判定手順で車両100がタイヤ101の空気圧の低下の判定に適した状態ではないと判定した場合は(ステップS4→No)、空気圧監視手順を終了し、車両100がタイヤ101の空気圧の低下の判定に適した状態であると判定した場合は(ステップS4→Yes)、手順をステップS5に進める。
本実施形態における補正係数は、初期差異を補正する係数、つまり、タイヤ101間の回転角速度差に含まれる初期差異を無くす係数である。このような補正係数は、空気圧が適正空気圧であるタイヤ101間の回転角速度差を無くすような値としてタイヤ101ごとに設定される。そして、図示しない記憶部に記憶されていることが好ましい。
タイヤ101の適正空気圧は、車両100(図1参照)の燃費が最良になって最も効率よく走行できるようなタイヤ101の空気圧とする。
タイヤ101の空気圧として推奨される空気圧(推奨空気圧)が、予め製造者等によって設定されている。
そこで本実施形態においては、タイヤ101の空気圧が、推奨空気圧を含む所定の範囲(適正範囲)内にあるときをタイヤ101の空気圧の適正空気圧とする。
kLF=(Σ(ωRF(i)/ωLF(i)))/N ・・・(1A)
なお、式1AにおけるωRF(i)、ωLF(i)は、右前タイヤ101RFと左前タイヤ101LFにおける、基準となる回転角速度(基準回転角速度)を示す。そして、式1Aは、このような基準回転角速度をN個(例えば100個)利用して補正係数を算出することを示している。したがって式1Aにおいては「i=1〜N」となる。
また、式1Aにおける記号Σは、iが1からNまで、「ωRF(i)/ωLF(i)」を加算することを示す。
なお、本実施形態においては、初期化スイッチ4aが運転者等によって操作されて初期化信号を出力したときを、各タイヤ101の空気圧が適正空気圧であるときとする。
kRR=(Σ(ωRF(i)/ωRR(i)))/N ・・・(1B)
kLR=(Σ(ωRF(i)/ωLR(i)))/N ・・・(1C)
また、右前タイヤ101RFを基準のタイヤとしたことは一例であって、右前タイヤ101RF以外を基準のタイヤとすることも可能であることはいうまでもない。
つまり、右前タイヤ101RFの回転角速度補正値「kωRF」は次式(2A)で示され、左前タイヤ101LFの回転角速度補正値「kωLF」は次式(2B)で示され、右後タイヤ101RRの回転角速度補正値「kωRR」は次式(2C)で示され、左後タイヤ101LRの回転角速度補正値「kωLR」は次式(2D)で示される。
kωRF=kRF×ωRF=1×ωRF ・・・(2A)
kωLF=kLF×ωLF ・・・(2B)
kωRR=kRR×ωRR ・・・(2C)
kωLR=kLR×ωLR ・・・(2D)
空気圧が低下したタイヤ101は荷重がかかったときの動荷重半径が小さくなって回転角速度(回転角速度補正値)が大きくなることから、TPMSモジュール30は、回転角速度補正値が大きくなったタイヤ101の空気圧が低下していると判定できる。したがって、「D>0」の場合、TPMSモジュール30は右前タイヤ101RF又は左後タイヤ101LRの少なくとも一方の空気圧が低下していると判定できる。
したがって、「D<0」の場合、TPMSモジュール30は左前タイヤ101LF又は右後タイヤ101RRの少なくとも一方の空気圧が低下していると判定できる。
つまり、各タイヤ101間の回転角速度補正値の差は初期差異によらず、各タイヤ101の空気圧の差のみによって生じる。
したがって、減圧判定値がゼロでない場合、つまり、「D<0」又は「D>0」になった場合、この差はタイヤ101間の回転角速度補正値の差によって生じる。
前記したように、回転角速度補正値の差は各タイヤ101の空気圧の差のみによって生じることから、減圧判定値とゼロの間に生じる差は、各タイヤ101の空気圧の差のみによって生じることになる。
したがって、TPMSモジュール30は、減圧判定値とゼロとの差によって各タイヤ101の空気圧の差を判定できる。
この第1境界範囲は、TPMSモジュール30が各タイヤ101の空気圧の低下を判定するための境界範囲であり、減圧判定値が第1境界範囲内の値(DTH1L≦D≦DTH1U)であるとき、TPMSモジュール30が、全てのタイヤ101の空気圧が許容範囲内にあると判定するための境界範囲である。
しかしながらタイヤ101の空気圧が適正範囲を超えて低下した場合であっても、所定の許容範囲内であれば走行に支障はなく、燃費が低下しても走行は可能である。そこで、TPMSモジュール30は、車両100の走行に支障のない許容範囲を超えてタイヤ101の空気圧が低下したときに警報を発生するように構成される。
つまり、タイヤ101の空気圧の許容範囲は適正範囲より範囲が広く、適正範囲(適正空気圧)は許容範囲に含まれている。
さらに、許容範囲の上限側の境界値をゼロより大きい値(DTH1U>0)とし、減圧判定値が上限側の境界値より大きい(DTH1U>D)場合、TPMSモジュール30は、右前タイヤ101RF又は左後タイヤ101LRの少なくとも一方の空気圧が許容範囲を超えて低下していると判定する。
そこで、TPMSモジュール30は、初期化スイッチ4aが操作されたとき、新たに取り付けられたタイヤ101や空気が補充された後のタイヤ101で発生する初期差異を補正して、基準となるタイヤ101と他のタイヤ101との間の回転角速度差を無くすための補正係数を再設定するように構成される。
TPMSモジュール30は、図3に示す空気圧監視手順のステップS2において、初期化要求フラグがON(ステップS2→Yes)のときに初期化動作を開始する。
そして、TPMSモジュール30は、各タイヤ101(101RF、101LF、101RR、101LR)のN個の基準回転角速度が更新されているか否かを判定する(ステップS303)。
これらの場合は、前記したように、等しい空気圧のタイヤ101であっても回転角速度が異なる場合があり、基準回転角速度としないほうがよい場合もあるためである。
また、TPMSモジュール30は、最初にステップS308を実行するときに、基準回転角速度の数「i」を「1」にセットし(i=1)、その後ステップS308を実行するごとに基準回転角速度の数「i」を「N」までインクリメント(i+1)する。この構成によって、TPMSモジュール30は、基準回転角速度の数「i」が「N」になったときに、N個の基準回転角速度が更新されたことを判定できる。
なお、ステップS304において、TPMSモジュール30は、その時点で設定されている補正係数を利用して減圧判定値を算出する。
そして、この値は、一般的に第1境界範囲の上限側の境界値「DTH1U」の10〜30%の値であることが好ましい。因みに、第1境界範囲の上限側の境界値「DTH1U」が「0.1」の場合、第2境界範囲の上限側の境界値「DTH2U」は「0.01〜0.03」あることが好ましい。
そして、この値は、一般的に第1境界範囲の下限側の境界値「DTH1L」の10〜30%の値であることが好ましい。因みに、第1境界範囲の下限側の境界値「DTH1L」が「0.1」の場合、第2境界範囲の下限側の境界値「DTH2L」は「−0.01〜−0.03」あることが好ましい。
例えば、タイヤ101の空気圧が、許容範囲内ではあるが適正空気圧ではないことを運転者に報知する警報を発生する構成としてもよい。
すなわち、TPMSモジュール30は、少なくとも1つのタイヤ101の空気圧が適正範囲を超えて低下して適正空気圧でないときは、全てのタイヤ101の空気圧が許容範囲内にある場合であっても警報を停止せず補正係数も再設定しない。
その結果、当該タイヤ101の空気圧が許容範囲を超えて低下した場合であっても、TPMSモジュール30は、当該タイヤ101の空気圧が許容範囲内にあると判定して警報を発生しない場合がある。
つまり、TPMSモジュール30は、タイヤ101の空気圧が許容範囲を超えて低下したことを判定できない場合があり、この点で、タイヤ101の空気圧が低下したことを判定する精度が低下する。
そして、減圧判定値がゼロでなくなったときは、少なくとも1つのタイヤ101の空気圧が適正空気圧から低下した状態となる。したがって、TPMSモジュール30は、タイヤ101の空気圧が許容範囲を超えて低下したことを確実に判定することができるため、タイヤ101の空気圧が低下したことを判定する精度が低下しない。
したがって、運転者は、空気を補充した後のタイヤ101や交換したタイヤ101の空気圧が許容範囲内にあっても適正空気圧ではないことを認識できる。
そして、運転者は、さらに空気を補充するなど適切な処置を施すことができ、車両100(図1参照)が空気圧の低いタイヤ101で走行することによる燃費の低下を回避できる。
このように、本実施形態に係るタイヤ空気圧監視装置1は、適正空気圧でないタイヤ101があることを運転者が認識しやすくして、タイヤ101の空気圧を適正空気圧に維持することを好適にサポートできる。
つまり、車両100が旋回半径「R」で旋回中の場合、TPMSモジュール30が、減圧判定値「D」を次式(4)で示されるように補正し、補正した減圧判定値「D’」を第1境界範囲及び第2境界範囲と比較することで、タイヤ101の空気圧の低下を判定する構成であってもよい。
また、A1、A2、A3は、タイヤ101(図1参照)の空気圧が適正空気圧であるときの走行実験で、旋回半径「R」、車速「V」、横加速度「G1」及び前後加速度「G2」に基づいて決定される定数である(その詳細は、前記した特開平8−164720号公報に記載されている)。
3 VSAECU
4 警報装置
4a 初期化スイッチ(初期化手段)
30 TPMSモジュール
100 車両
101 タイヤ
101RF 右前タイヤ
101LF 左前タイヤ
101RR 右後タイヤ
101LR 左後タイヤ
Claims (2)
- 4つのタイヤを備える車両に備わり、
前記タイヤの空気圧の低下を判定するための減圧判定値を、前記空気圧が適正空気圧であるときの前記タイヤ間の回転角速度差を無くすための補正係数で補正した前記タイヤの回転角速度に基づいて算出するとともに、
少なくとも1つの前記タイヤの空気圧が予め設定される許容範囲を超えて低下したことを前記減圧判定値によって判定したときに警報を発生し、前記警報の停止を要求するための初期化信号が初期化手段から出力されたときに前記警報を停止して前記補正係数を再設定するタイヤ空気圧監視装置であって、
前記初期化信号が出力された場合、
前記減圧判定値によって全ての前記タイヤの空気圧が前記適正空気圧であると判定したときに、前記警報を停止し、前記補正係数を再設定すること、を特徴とするタイヤ空気圧監視装置。 - 前記減圧判定値が所定の第1境界範囲内にあるときに、全ての前記タイヤの空気圧が前記許容範囲内にあると判定し、
前記減圧判定値が、前記第1境界範囲内に含まれる所定の第2境界範囲内にあるときに、全ての前記タイヤの空気圧が前記適性空気圧であると判定することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ空気圧監視装置。
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