JP5389362B2 - 真空処理装置 - Google Patents

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本発明は、ガス導入機構とガス排気機構が設置された内部にプラズマを形成する処理室が設けられた真空容器と、この処理室内の下部に配置された試料を設置する試料台を有し、その試料台の下部に試料台と平行にターボ分子ポンプが設置された真空処理装置であって、前記真空容器と前記試料台と前記ターボ分子ポンプが同軸に配置された排気構造を備えており、特にターボ分子ポンプの回転翼に衝突し跳ね返った異物が試料へ付着することを抑制する機構を有する真空処理装置に関する。
近年の半導体デバイス製造工程においては、デバイスの高集積化に伴う歩留まりの向上対策の要求が年々厳しくなっている。具体的には、例えば試料面内における加工寸法差を低減させる要求、異物粒径および個数の許容値に関する要求がある。例えば、試料面内の加工寸法差の低減としては、排気装置が偏って設けられることによる排気方向への偏りによる加工寸法差の増加等への対応が考えられる。このような排気方向の偏りによる加工寸法差の増加に対応する半導体装置のプラズマ処理装置(真空処理装置)として、試料台と排気機構(ターボ分子ポンプ)を上下方向に重ねて平行に設置し、真空処理室と試料台と排気機構を同軸に配置して、真空処理室内壁と試料台の間に排気経路を形成し、被処理物の周辺から排気して排気の偏りをなくした排気構造が有効であることが知られている。
このような真空処理装置における異物の発生源は、例えばドライエッチングにおいては、エッチング処理中に発生した反応生成物および配線加工形状制御のために用いられるデポジション効果の高いガスが処理室内壁に付着し、その付着物は処理室内の可動部位の可動、処理室内のガスフラックス、プラズマの作用および処理室内の温度変化等により剥がれ落ち異物となる。これらの異物低減策としては、定期交換が可能な構造とし、容易で定期的な清掃や交換を可能としたり、反応生成物等が付着或いは堆積し難い構造、例えば、表面温度の上昇、部位部材の選択等の工夫が実施されていた。しかし、これらの異物低減策によっても、処理室への反応生成物等の付着を完全に無くすことは困難であり、特に清掃がし難い部位や、交換ができない部位、可動部位、および処理室の下部に設置されている排気機構の周辺への反応生成物等の付着が存在し、異物を発生させる原因となっていた。
真空処理装置で発生した異物の殆どは、ターボ分子ポンプおよびドライポンプによりエッチングガスと共に排気されるが、上述のような同軸構造を有する真空処理装置においては、ターボ分子ポンプ内にある回転翼に衝突した異物の一部は排気されず、エネルギーを得ることで処理室上部へ逆流する場合がある。これは、ターボ分子ポンプから大きなエネルギーを得ているため、排気流に係らず容易に逆流することができるからである。これらの異物は、処理室内壁への衝突を繰り返し処理室上部へ逆流し、一部は試料に入射することで配線加工に影響を及ぼすことになる。デバイス構造の高度化が進むことで異物の許容粒径が小さくなり許容個数も厳しくなると、この処理室下部から逆流してくる異物をも抑制しないと歩留まりが低下し生産に支障が発生する状況となってきた。さらに、このような異物は突発的に増加する異物の要因ともなっていた。
このようなターボ分子ポンプを用いた真空処理装置における異物の逆流の対策手段として、排気経路に反射板を設置し、その反射板の形状により試料への異物数を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、排気経路にターボ分子ポンプを用いた排気系が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−180467号公報 特開2007−216710号公報
しかしながら、上記従来技術では、異物の低減に関して、複雑な構造物を設置し異物の進行を抑制しようとしているが、単一構造であり異物進行の抑制が不十分であり、且つ、構造が複雑であり洗浄のし易さまでも考慮されていなかった。本発明の目的は、排気経路に複雑な構造物を有しない2つ以上の板を互い違いに設置することにより、ターボ分子ポンプから跳ね返った異物の進行をより効果的に抑制し、試料の歩留まりを低下させず、且つ、清掃が容易な構造を備えた真空処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、真空容器内に配置され内部にプラズマが形成される処理室と、前記処理室内の下部に配置され上面に処理対象の試料が載置される試料台と、前記処理室の上方に配置され前記処理室内に処理用のガスを導入するための導入孔を有するガス導入機構と、前記処理室内の下部に配置され前記処理室内の圧力を制御する圧力制御機構と、前記処理室内を排気するためのターボ分子ポンプと、前記試料台の下部に前記ターボ分子ポンプが設置された同軸の排気構造とを備える真空処理装置において、前記試料台の外周側壁面に設置され前記試料が載置される面に平行である第一の反射板と、前記第一の反射板に平行であるとともに前記第一の反射板から所定の距離離れ前記処理室の内壁面に設置された第二の反射板とをさらに備え、前記処理室の内壁面と試料台の外周側壁面との間に形成される排気経路に、前記第一の反射板の先端と前記第二の反射板の先端が互いに重なるように配置され、前記第二の反射板と前記試料台との間に形成される前記排気経路の面積と、前記第一の反射板と前記処理室の内壁面との間に形成される前記排気経路の面積とを等しくし、前記第一の反射板もしくは前記第二の反射板のいずれかの先端部または前記第一の反射板および前記第二の反射板の先端部がターボ分子ポンプ側に向かって傾斜を付けられたものである。また、真空容器内に配置され内部でプラズマが形成される処理室と、この処理室内の下部に配置されその上面に処理対象の試料が載置される試料台と、前記処理室の上方に配置されこの処理室内に処理用のガスを導入するための導入孔を有するガス導入機構と、前記処理室内の下部に配置される処理室内の圧力を制御する圧力制御機構と、処理室内を高真空で保持するためのターボ分子ポンプを有し、試料台の下部に前記ターボ分子ポンプが平行に設置された同軸構造の排気構造真空処理装置において、前記処理室内壁面と試料台の外周側壁面との間に形成される排気経路に2つ以上の板を平行、且つ、互い違いに設置した構造を具備することにより達成される。
本発明の実施例について、図を用い以下に説明する。図1は本発明にかかるプラズマ処理装置の処理室の構成を説明する縦断面図である。図2は本発明のプラズマ処理装置を用いた実験1における2枚の反射板の重なり範囲と異物数の関係および反射板の重なりの範囲と圧力差の関係を説明する図である。図3は本発明のプラズマ処理装置を用いた実験1における試料上の圧力測定方法説明する図である。図4は本発明のプラズマ処理装置を用いた実験2にかかる異物源の貼り付け位置を説明する図である。図5は本発明のプラズマ処理装置を用いた実験2における異物源の貼り付け位置を変えた場合の反射板有無による異物数の関係を説明する図である。図6は本発明のプラズマ処理装置を用いた実験3にかかる2枚の反射板の重なり範囲を5mmとした場合の2枚の反射板の設置間隔と異物数および圧力差の関係を説明する図である。図7は本発明のプラズマ処理装置を用いた実験3にかかる2枚の反射板の重なりを40mmとした場合の2枚の反射板の設置間隔と異物数および圧力差の関係を説明する図である。図8は本発明のプラズマ処理装置を用いた実験4にかかる反射板の有無と放電異物数の関係を説明する図表である。図9は試料台とターボ分子ポンプを同軸に配置したプラズマ処理装置の装置構成を説明する平面図であり、図10は図9に示したプラズマ処理装置の一つの処理装置の構成を示す縦断面図である。図11は異物測定手順の例を説明するステップ図であり、図12は異物発生の切り分け結果の例を示す図表であり、図13は搬送動作での試料に付着する異物数の測定手順の例を説明するステップ図である。
図9を用いて本発明の前提となるプラズマ処理装置全体の構成を説明する。プラズマ処理装置100は、大気ブロック101と真空ブロック102の2つより構成されている。大気ブロック101は、大気搬送ロボットを備えた大気搬送容器107および半導体素子基板等の試料が収納された複数のカセットを設置するカセット設置台108を備えている。真空ブロック102は、内部に真空搬送ロボットを有し、室内の減圧および不活性ガスであるアルゴンガスが導入されている真空搬送容器105と、この真空搬送容器105と大気ブロック101を接続する複数のロック室106と、減圧された内部に試料を搬入しエッチング処理を行う複数の真空容器103、および、減圧された内部に試料を搬入しアッシング(灰化)処理を行う複数の真空容器104を備えている。真空容器103と真空搬送容器105の間には容器間が遮断できるようにゲートバルブが設置されている。
図10を用いて図9に示したプラズマ処理装置100を構成する真空容器103の処理室10の構成を説明する。処理室10は、処理容器11と処理容器11の上部を形成する蓋部材12にて構成される処理室内20がある。蓋部材12の上部にはアンテナ部材が設置されており、このアンテナ部材はSUS等の導電性部材で構成された蓋部材16と、その内側に設置された平板形状のアンテナ14と、アンテナ14と蓋部材16との間に配置されてこれらの間を絶縁すると共に、アンテナ14から放出される電波を処理室内20に伝播させるために配置されたリング形状を備えた少なくとも1つの誘電体15から構成されている。前記アンテナ14は、同軸ケーブル等によりUHF帯の電波を形成する電波源18に接続されており、伝達してきた電波はアンテナ14を介して、処理室内20に電波が導入される。処理室10の上部周囲には、ソレノイドコイル17が配置され、それにより生成された磁界が処理室内20に供給される。蓋部材12の下にはプロセスガスが通るための複数の孔があけられたシャワープレート13が設置されており、マスフローコントローラ21で流量調整されたプロセスガスは、蓋部材12とシャワープレート13の隙間を通りシャワープレート13にあけられた複数の孔より処理室内20へと供給される。試料台19より上方の処理室内20の空間には、シャワープレート13の複数の穴から供給されたプロセスガスと、蓋部材12を介して導入された電波と、ソレノイドコイル17から生成された磁場との相互作用によりプラズマが生成される。試料台19に設置された試料Wは、生成されたプラズマと試料台19下部に設置された高周波電源26により異方性のエッチングが進行する。
また、処理室内20は処理室下部に設置されたターボ分子ポンプ25およびドライポンプ28により、高真空を保持することができる構成となっている。処理室内20の圧力は処理容器11の下部に備えられた圧力計23でモニターされており、この検知された圧力は高周波電源26、電波源18等の制御を行っている制御装置27に送信され、可変バルブ24を動作することで圧力調整ができる構成となっている。処理容器11にはゲートバルブ22が設置されている。
半導体デバイス製造工程では、試料(半導体ウエハ)上の異物を管理する手法として欠陥数或いは異物の測定が定期的または随時に実施される。図11を用いて実際に行われている半導体デバイス製造工程のプラズマ処理装置での異物測定手順の1例を説明する。図11に示すように、予め試料に付着した異物数を測定する(S1)。ここでは、異物粒径を0.13μm以上としている。測定した試料をカセットに設置し(S2)、図9に示すロードロック室および真空搬送容器105に搬送し、処理室の試料台へ搬送される(S3)。ガスの供給を開始し(S4)、可変バルブ24による処理室内の圧力を調整し(S5)、ソースパワーを処理室内に導入する順序で進行し(S6)、処理を開始する(S7)。処理が終了した(S8)後、ソースパワーをOFFとし(S9)、可変バルブ24を全開とし(S10)、ガスの供給を停止する(S11)手順で実行され、処理が終了した試料は図9に示す真空搬送容器105およびロードロック室106を介し、カセットに収納される(S12)。回収された試料は、試料に付着した異物数の確認を測定器で行い、最初に測定した異物数を差し引き、増加した異物数を算出する(S13)。
図12を用いて図11による異物の測定結果例を説明する。放電異物(a)で異物粒径0.13μm以上の異物が220個発生したプラズマ処理装置で、220個の異物の発生要因を調査すると、搬送の動作だけの搬送異物(b)、ガス供給操作までを含むガス供給による異物(c)、可変バルブ動作までを含む可変バルブ動作による異物(d)の結果から、本装置での異物は可変バルブの動作により発生していることが分かる。また、ガスの供給を実施しない状態での可変バルブ動作を実施した可変バルブ動作による異物(e)の結果からは、ガスの流れの有無に関係無く、可変バルブ動作により異物が発生していることが分かる。この結果から、図10に示す試料台19より下位に位置する可変バルブ24が異物部位であっても、発生した異物は試料台19まで逆流し、試料台19上に設置された試料Wに10個程度の異物が付着していることが分かる。
図13を用いて搬送動作で試料Wに付着する異物数の測定手順の例を説明する。試料Wは12インチのサイズを使用し、最初に予め試料Wに付着した異物粒径0.13μm以上の異物数の測定を行う(S21)。異物粒径0.13μm以上を測定対象としたのは、半導体素子基板のドライプロセス量産工程が0.13μmで管理されているためである。異物数を測定した試料Wを大気ブロック102にあるカセット設置台104にセットし、ロードロック室まで搬送する(S22)。真空搬送容器105に設置された真空搬送ロボットで真空搬送容器105に搬送し(S23)、真空容器103の試料台19へ試料Wを搬送する(S24)。可変バルブ24は全開の状態で試料Wを処理室内に数秒間放置し、その後再び真空搬送容器105を介し(S25)、アンロードロック室に試料Wを搬送する(S26)。カセット設置台に設置されたカセットに試料Wを回収し(S27)、回収した試料Wに付着した異物粒径0.13μm以上の異物数を確認する(S28)。異物数は、ステップS28で確認した異物数からステップS21で確認した初期の異物数を差し引き算出する。
図1を用いて、本発明にかかる、試料台の下部に試料台とターボ分子ポンプが平行にかつ同軸に配置された真空処理室の構造を説明する。真空処理室は、真空容器と、この処理室内の下部に配置された試料を設置する試料台を有し、その試料台の下部に試料台と平行にターボ分子ポンプが設置されている。図1では、図9に示した真空処理室と同じ部分に同じ符号を付してその説明省略する。本発明では、処理室11の内側壁と試料台19の外周側壁との間に排気経路が設けられている。本発明は、この排気経路に試料台19を支える支柱33の上下に沿って反射板31,32を間隔Dを設けて平行にかつ2枚の反射板31、32を重なり合う範囲Lを設けて重なり合わせて設置している。
さらに、この実施例では、本発明の有効性を実証するために0.13μm以上の異物が真空排気動作等にて発生することを事前に確認した異物源41を、処理室内20の下部面に設置した。
[実験1]図2を用いて図1に示す2枚の反射板の重なり合う範囲Lを変化させた時の異物数を示す。異物粒径0.13μm以上の異物数は、反射板無しから反射板1枚(32)、反射板2枚(31,32)の状態にすることで減少している。また、2枚の反射板の重なり合う範囲Lを増加させることで更に異物は減少し、重なり合う範囲Lが5mm以上では異物粒径0.13μm以上の異物を70%以上低減できることが分かった。
図3を用いて反射板を取り付けた場合の試料付近の圧力39を確認した方法を示す。処理室20内の圧力は、図3に示す圧力計23にて測定されており、反射板の無い状態ではこの圧力計23の圧力と試料付近の圧力39の差は0.1Paしか無い。しかし、反射板31,32を設置することで試料付近の圧力39は変化するため、反射板を設置した構造にて試料付近の圧力39の測定を図3に示す圧力計29にて測定した。
図3に示す方法によって、圧力計23と圧力計29で測定した圧力の差の測定結果を図2を用いて説明する。2枚の反射板の重なり合う範囲Lを増加させることで圧力計23と圧力計29の差は微増し、重なり合う範囲が40mmを超えると急激に増加している。圧力計23と圧力計29の差が0.5Pa以下であれば、エッチング性能への影響が少ないことが分かっており、2枚の反射板の重なり合う範囲Lが5mmから40mmの間にて、エッチング性能を維持した状態で異物の逆流抑制効果が得られることが見出せた。
[実験2]実験1では、異物源41を処理室20の下部に配置したが、実験2では、異物源の設置位置を変えて異物確認を実施した。図4に異物源42,43,44の設置箇所を示す。これらの異物源42,43、44はそれぞれ別々に設置して異物数を確認した。異物源42の設置箇所は、ガスの噴出し孔を有するシャワープレート13の表面である。シャワープレート13が汚れると異物が発生することは、生産現場では一般的に知られている。また、異物源43はゲートバルブ22の近傍であり、ゲートバルブが汚れるとその可動により異物が発生することも一般に知られている。さらに、異物源44は反射板自身であり、この反射板自身が異物発生源とした場合の確認を行った。
2枚の反射板の重なり範囲Lが40mmとし、反射板31,32の設置間隔Dを80mmとした場合の異物源の設置位置を変えての測定結果を図5に示す。2枚の反射板31,32を処理室内20に設置することでの試料に付着する異物数は、反射板を設置しない構造より少ない。つまり、放電上部で発生した異物が反射板により試料に付着することは無く、且つ異物の逆流抑制効果が得られることが見出せた。
[実験3]実験1では、2枚の反射板の設置間隔Dを80mmにて実施したが、実験3は、2枚の反射板の設置間隔Dを変化させて異物の付着数を確認した実験である。図6に2枚の反射板の重なり範囲5mmとして、2枚の反射板の設置間隔Dを変化させた時の異物数測定結果および圧力計23と試料付近の圧力を示す圧力計29の差を示す。また、図7には2枚の反射板の重なり範囲を40mmとして、2枚の反射板の設置間隔Dを変化させた時の異物数測定結果および圧力計23と試料付近の圧力を示す圧力29の差を示す。
2枚の反射板の重なり合う範囲Lが5mmおよび40mmのどちらの場合においても、2枚の反射板の設置間隔Dが、20mmから120mmの範囲は、圧力計23と試料付近の圧力を示す圧力計29の差が小さく、且つ異物の逆流抑制効果が見出せた。
[実験4]実験4では、放電異物の測定例を示す。異物の測定方法は、図11に示す順序で行った。図8に2枚の反射板の設置間隔Dを80mm、2枚の反射板の重なり合う範囲Lを40mmとしての放電異物の測定結果を示す。複数回の測定を実施し異物数は毎回変化するが、2枚の反射板を設置することで、異物数が55%から65%減少することが見出せた。
以上の実験では、平坦な表面形状の反射板31,32を用いた例を説明したが、反射板の先端部がターボ分子ポンプ25側に向かって折り曲げられた傾斜形状においても同様な効果が得られると考える。
実験4では、図1に示すような反射板31を処理容器11側に設置し、反射板32を試料台19側に設置した構成で説明したが、反射板31が試料台、反射板32が処理容器側とした設置構造においても同様の効果が得られる。
実験4では、図1に示すような反射板31,32を支柱33の上下に沿って設置した構造で説明したが、処理対象の試料Wとターボ分子ポンプ25間で反射板31,32が設置可能な排気経路での場所であれば、前記範囲内に設置することで同様の効果が得られると考える。
排気経路は、処理容器11の内壁面と試料台19の外周側壁面との間に形成される。したがって、反射板31と試料台19との間隔によって形成される面積と、反射板32と処理容器11の内壁面との間隔によって形成される面積とは、排気経路のコンダクタンスの上昇を防ぎ処理室上部とターボ分子ポンプ側の圧力差の増大を防ぐ観点から、等しいことが望ましい。
これらの実験では、プラズマ処理装置での例を説明したが、本発明が適用される処理装置としては、試料台19の下部にターボ分子ポンプ25が平行に設置された同軸の排気構造を有するプラズマ処理装置にも広く適用することができる。
以上説明したように、ターボ分子ポンプ25と試料台19が平行に設置された同軸構造で、複雑な構造物を有しない2つの反射板31,32を互い違いに設置し、その2つの反射板の重なり範囲Lは5mm〜40mm、2つの反射板31,32の設置間隔Dを20mmから120mmの範囲とすることで、ターボ分子ポンプから跳ね返った異物の進行を効果的に抑制し、試料の歩留まりを低下させず、且つ清掃が容易な構造を備えた真空処理装置を提供することができる。
本実施例によれば、ターボ分子ポンプから跳ね返った異物が試料に到達し難くなることで、処理対象の試料の歩留まりを向上させることができる。
本発明にかかるプラズマ処理装置の処理室の構成を説明する縦断面図。 本発明のプラズマ処理装置を用いた実験1における2枚の反射板の重なり範囲と異物数の関係および反射板の重なりの範囲と圧力差の関係を説明する図。 本発明のプラズマ処理装置を用いた実験1における試料上の圧力測定方法説明する図。 本発明のプラズマ処理装置を用いた実験2にかかる異物源の貼り付け位置を説明する図。 本発明のプラズマ処理装置を用いた実験2における異物源の貼り付け位置を変えた場合の反射板有無による異物数の関係を説明する図。 本発明のプラズマ処理装置を用いた実験3にかかる2枚の反射板の重なり範囲を5mmとした場合の2枚の反射板の設置間隔と異物数および圧力差の関係を説明する図。 本発明のプラズマ処理装置を用いた実験3にかかる2枚の反射板の重なりを40mmとした場合の2枚の反射板の設置間隔と異物数および圧力差の関係を説明する図。 本発明のプラズマ処理装置を用いた実験4にかかる反射板の有無と放電異物数の関係を説明する図表である。 試料台とターボ分子ポンプを同軸に配置したプラズマ処理装置の装置構成を説明する平面図。 図9に示したプラズマ処理装置の一つの処理装置の構成を示す縦断面図。 異物測定手順の例を説明するステップ図。 異物発生の切り分け結果の例を示す図表。 搬送動作での試料に付着する異物数の測定手順の例を説明するステップ図。
符号の説明
10:処理室、11:処理容器、12:蓋部材、13:シャワープレート、14:アンテナ、15:誘電体、17:ソレノイドコイル、18:電波源、19:試料台、20:処理室内、21:マスフローコントローラ、22:ゲートバルブ、23:圧力計、24:可変バルブ、25:ターボ分子ポンプ、26:高周波電源、27:制御装置、28:ドライポンプ、29:圧力計、31、32:反射板、33:支柱、39:試料付近の圧力、41、42、43、44:異物源、100:プラズマ処理装置、101:大気ブロック、102:真空ブロック、103、104:真空容器、105:真空搬送容器、106:ロック室、107:大気搬送容器、108:カセット設置台、L:2枚の反射板の重なり合う範囲、D:2枚の反射板の設置間隔、W:試料。

Claims (3)

  1. 真空容器内に配置され内部にプラズマが形成される処理室と、前記処理室内の下部に配置され上面に処理対象の試料が載置される試料台と、前記処理室の上方に配置され前記処理室内に処理用のガスを導入するための導入孔を有するガス導入機構と、前記処理室内の下部に配置され前記処理室内の圧力を制御する圧力制御機構と、前記処理室内を排気するためのターボ分子ポンプと、前記試料台の下部に前記ターボ分子ポンプが設置された同軸の排気構造とを備える真空処理装置において、
    前記試料台の外周側壁面に設置され前記試料が載置される面に平行である第一の反射板と、前記第一の反射板に平行であるとともに前記第一の反射板から所定の距離離れ前記処理室の内壁面に設置された第二の反射板とをさらに備え、
    前記処理室の内壁面と試料台の外周側壁面との間に形成される排気経路に、前記第一の反射板の先端と前記第二の反射板の先端が互いに重なるように配置され、
    前記第二の反射板と前記試料台との間に形成される前記排気経路の面積と、前記第一の反射板と前記処理室の内壁面との間に形成される前記排気経路の面積とを等しくし
    前記第一の反射板もしくは前記第二の反射板のいずれかの先端部または前記第一の反射板および前記第二の反射板の先端部がターボ分子ポンプ側に向かって傾斜を付けられたことを特徴とする真空処理装置。
  2. 請求項1記載の真空処理装置において、
    前記第一の反射板と前記第二の反射板との重なる範囲が5mm〜40mmであることを特徴とする真空処理装置。
  3. 請求項1記載の真空処理装置において、
    前記所定の距離が20mm〜120mmであることを特徴とする真空処理装置。
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