JP5389112B2 - 機械加工層の除去方法、原子力構造部材の残留応力改善方法及び炉心シュラウド取り替え方法 - Google Patents

機械加工層の除去方法、原子力構造部材の残留応力改善方法及び炉心シュラウド取り替え方法 Download PDF

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Description

本発明は、機械加工層の除去方法、原子力構造部材の残留応力改善方法及び炉心シュラウド取り替え方法に係り、特に、沸騰水型原子力発電プラントにおける原子炉の炉心シュラウドの取り替え時において原子炉内で実施するのに好適な機械加工層の除去方法、原子力構造部材の残留応力改善方法及び炉心シュラウド取り替え方法に関する。
原子炉内に設置された炉内構造物の溶接部に発生する応力腐食割れ(SCC)を防止するめに、従来、応力、環境及び材料の観点からのアプローチを行い、SCCに対する対策が採られてきた。しかし、2003年以降に発見された耐応力腐食割れ性に優れているとされた材料で構成された原子力構造部材において、SCCが発生した事例が生じた。これをきっかけに、その構造部材の表面を機械加工した際に発生する機械加工層が、SCC発生の要因の一つであるという説が高まっている。
機械加工層は、溶接後のグラインダ及び工作機による加工、さらには、溶接部の残留応力改善を目的としたピーニング、及び砥粒を用いた表面研磨のような機械的な方法を行った際にも加工面に発生することが知られている。このような過程で発生した機械加工層は、機械的な手段で除去することは困難であり、化学的な方法または電気化学的な方法で除去する以外に取り除くことが困難である。
電気化学的な方法で知られているものに電解研磨がある。電解研磨は、電解液を介して研磨対象の金属部材に直流電流を流し、金属部材の電解液に接する表面を溶解させることによって研磨効果を得る方法である。電解研磨は、製品の表面の凹凸をなくして滑らかにしたり、その表面に光沢を付与したりする目的で使用されている。特開2003-202391号公報は、PWRの炉心に装荷される燃料集合体に用いられるリーフスプリングのSCCを防止するために、そのリーフスプリングに対して、熱処理工程と仕上げ工程の間で時効処理後の表面皮膜を除去する研磨工程を実施している。この研磨工程の例として電解研磨が記載されている。
原子力構造部材のSCCを抑制する方法の例が、特許第3162104号公報及び特開2005-338097号公報に記載されている。特許第3162104号公報はウォータージェットピーニングを用いたSCC抑制策を、及び特開2005-338097号公報はレーザーを用いたSCC抑制策をそれぞれ記載している。
SCC対策が最も必要な原子力発電プラントはすでに運転されてから20年以上が経過している高経年プラントである。特に、沸騰水型原子力発電プラントでは、SCC対策の一つとして、原子炉内の炉心を取り囲む炉心シュラウドの取り替えが行われている(特開平8−68889号公報及び特開2000−249791号公報参照)。
特開2003-202391号公報 特許第3162104号公報 特開2005−338097号公報 特開平8−68889号公報 特開2000−249791号公報
上記した運転中の高経年プラントでは、SCCの発生をさらに低減することが重要である。特に、炉心シュラウドを取り替えた原子炉におけるSCCの発生確率をさらに低減することが必要である。
本発明の目的は、構造部材の応力腐食割れをさらに低減できる機械加工層の除去方法、原子力構造部材の残留応力改善方法及び炉心シュラウド取り替え方法を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、構造部材の溶接部に形成された機械加工層を電解研磨によって除去し、その構造部材の、機械加工層を除去した部分にウォータジェットピーニングにより圧縮残留応力を付与することにある。
構造部材の溶接部に圧縮残留応力を付与した後に、溶接部に形成された機械加工層を電解研磨によって除去し、機械加工層を除去した部分に機械加工層をほとんど形成しないウォータジェットピーニングにより圧縮残留応力を付与するので、圧縮残留応力の付与に加えて機械加工層が取り除かれ、構造部材の応力腐食割れをさらに低減することができる。
本発明によれば、構造部材の応力腐食割れをさらに低減することができる。
沸騰水型原子力発電プラントの原子炉の縦断面図である。 本発明の好適な一実施例である実施例1の機械加工層の除去方法を適用した、図1に示す原子炉の炉心シュラウド取り替え工事の工程を示す説明図である。 図2に示す機械加工層の除去工程の詳細工程を示す説明図である。 炉心シュラウド取り替え工事において原子炉圧力容器内の炉内構造物を除去した後における原子炉の縦断面図である。 原子炉圧力容器の炉底部に対して電解研磨を実施する状態を示す説明図である。 電解研磨の原理を示す説明図である。 電解研磨実施時における対電極の配置、及び電源と対電極及び原子炉圧力容器との結線状態を示す説明図である。 CRDスタブチューブへの対電極の取り付け状態を示す説明図である。 シュラウドサポートレグへの対電極の取り付け状態を示す説明図である。 本発明の他の実施例である実施例2の機械加工層の除去方法における電解研磨を示す説明図である。 図10のXI部の拡大図である。 図10の炉底部付近の横断面図である。 本発明の他の実施例である実施例3の機械加工層の除去方法における電解研磨を示す説明図である。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である実施例1の機械加工層の除去方法、すなわち、原子力構造部材の残留応力改善方法を、図1〜図9を用いて以下に説明する。本実施例の機械加工層の除去方法は、沸騰水型原子力プラントに適用され、原子力プラント構造部材の機械加工層の除去するものであって、原子力構造部材の残留応力改善方法でもある。
沸騰水型原子力発電プラントの原子炉の概略構造を説明する(図1参照)。沸騰水型原子力発電プラント1は、原子炉2を備えている。原子炉2は、原子炉圧力容器(以下、RPVという)3を有し、RPV3内に、炉心シュラウド6、シュラウドヘッド7、複数の気水分離器8、蒸気乾燥器9及び複数のジェットポンプ10を設置している。複数の燃料集合体(図示せず)が装荷された炉心5がRPV3内に配置され、炉心シュラウド6が炉心5を取り囲んでいる。シュラウドヘッド7が炉心シュラウド6の上端部に設置される。
炉心支持板12が、炉心5の下方で炉心シュラウド6に取り付けられ、各燃料集合体の下端部を保持する。上部格子板11が、炉心5とシュラウドヘッド7の間に配置されて炉心シュラウド6に取り付けられ、各燃料集合体の上端部を保持する。各気水分離器8がシュラウドヘッド7に設置されて上方に向かって伸びている。蒸気乾燥器9は気水分離器8の上方に配置される。
シュラウドサポートレグ13がRPV3内でその底部に設置される。環状のシュラウドサポート14の円筒部がシュラウドサポートレグ13の上に溶接にて設置される。炉心シュラウド6の下端がシュラウドサポート14の円筒部の上端に溶接にて接合される。シュラウドサポート14の水平に伸びる板状部がRPV3の内面に溶接にて接合されている。
複数のジェットポンプ10は、RPV3と炉心シュラウド6の間に形成される環状のダウンカマ18内に配置され、シュラウドサポート14の水平に伸びる板状部に設置される。
複数の制御棒駆動機構スタブチューブ(CRDスタブチューブ)16が、RPV3内に配置されてRPV3の底部に取り付けられている。制御棒駆動機構ハウジング(CRDハウジング)15が、それぞれのCRDスタブチューブ16内を貫通しており、CRDスタブチューブ16に取り付けられている。各CRDハウジング15は、RPV1よりも下方に向かって伸びている。制御棒を操作する制御棒駆動機構(CRD)(図示せず)が、CRDハウジング内に設置されている。複数の中性子計測ハウジング(以下、ICMハウジングという)20(図5参照)がRPV3を貫通してRPV3に設置される。複数のICM案内管19が炉心支持板12の下方で炉心シュラウド6内に配置され、各ICM案内管19の下端がICMハウジング20の上端に接合されている。
原子炉2の運転中、ジェットポンプ10から吐出された冷却水は、炉心5内に供給されて一部が蒸気になる。気水分離器8は、炉心5から導かれる気液二相流を蒸気と冷却水に分離する。蒸気は、さらに、蒸気乾燥器9に導かれて湿分を除去され、RPV3から排出されて主蒸気配管17を通ってタービン(図示せず)に供給される。気水分離器8で分離された冷却水は、ダウンカマ18内を下降してジェットポンプ10内に吸引される。
RPV3内の経年変化で劣化した炉心シュラウド6を新しい炉心シュラウド6に取り替える炉心シュラウド取り替え作業は、原子炉2の運転が停止された後に行われる。この炉心シュラウド取り替え作業を、図2に基づいて説明する。炉心シュラウド取り替えは、経年変化で劣化した炉心シュラウド及び炉内構造物を耐SCC性の高い材料で構成された新しい炉心シュラウド及び新しい炉内構造物に取り替えることであり、原子炉の予防保全のために行われる。
原子炉2の運転停止後に、付帯工事が行われる(ステップ31)。この付帯工事は、RPV3内に設置された機器及び構造物のうち、取り外しが可能な機器及び構造物をRPV3の外に搬出する工事であり、RPV3の上方に位置する原子炉ウェル30内に冷却水を充填した後に行われる。まず、RPV3の蓋4が取り外される。蒸気乾燥器9、及び複数の気水分離器8が設置されたシュラウドヘッド7が、取り外されてRPV3の外に取り出され、機器仮置きプール(図示せず)内まで搬送される。炉心5内の全ての燃料集合体が燃料貯蔵プール(図示せず)まで移送される。炉心5に配置された各制御棒もRPV3から取り出される。上部格子板11及び炉心支持板12も取り外され、RPV3外に取り出される。
付帯工事が終了した後、RPV3の化学除染が行われる(ステップ32)。この化学除染の実施によりRPV3の内面及び残存する炉内構造物の表面に付着した放射性物質を除去し、放射線量を低減することができる。このため、作業員がRPV3内に入って炉内構造物の切断作業等の炉内作業を行うことが可能になる。化学除染終了後、RPV3内の除染により取り除かれた放射性物質を含む冷却水が、RPV3からドレン配管27(図5参照)を通して放射性廃液処理設備に移送される。
炉内構造物の切断を実施する(ステップ33)。化学除染が終了して放射線量が低下したRPV3内に作業員が入って、炉心シュラウド6、ジェットポンプ10、ICM案内管19及び制御棒案内管(図示せず)等の炉内構造物の取り外し及び切断が作業員によって行われる。取り外されたまたは切断された各構造物は、上方より、RPV3の外に搬出される。このように、炉内構造物の切断及び搬出が終了した後、RPV3内は、ほぼ空の状態となり、炉底部までアクセスすることが可能になる(図4参照)。
RPV内の点検を実施する(ステップ34)。ステップ33の作業が終了した後、炉底部を含むRPV3内の点検(例えば、カメラによる点検及び超音波探傷等)を実施する。
引き続いて、SCC対策の一方法である応力改善対策を実施する(ステップ35)。実施する応力改善対策は、例えば、ショットピーニングである。ショットピーニングを実施する対象は、炉底部に存在する、シュラウドサポート14の円筒部とシュラウドサポートレグ13との溶接部21、シュラウドサポート14の円筒部とシュラウドサポート14の板状部との溶接部22、シュラウドサポート14の板状部とRPV3の内面との溶接部23、シュラウドサポートレグ13とRPV3の内面との溶接部24、CRDスタブチューブ16とRPV3の内面との溶接部25、及びICMハウジング20とRPV3の内面との溶接部26である(図5参照)。ショットピーニングは、これらの溶接部(対象部位)に対してショット(小径の鋼球)を投射し、それらの溶接部及び溶接部付近の表面側に圧縮残留応力を付与するものである。ショットピーニングは、RPV3内に水を張らずにドライな状態で行われる。ショットピーニングが終了した後、投射したショットがRPV3内から回収される。
圧縮残留応力を付与する応力改善対策は、ショットピーニング以外に、ウォータージェットピーニング、レーザーピーニング、機械化学的研磨及び表面応力改善研磨等がある。
ウォータージェットピーニングは、水中において、ノズルから対象部位に向って高圧水を噴射し、高圧水に同伴するキャビティが潰れて発生する衝撃波によって対象部位に圧縮残留応力を付与する。レーザーピーニングは、ウォータージェットピーニングと同様に、水中で対象部位にレーザーを照射し、その際に水と対象部位の界面に発生するプラズマを利用して対象部位に圧縮残留応力を付与する。機械化学的研磨は、砥粒及び薬液を用いて研磨を行うことである。表面応力改善研磨は特殊研磨材を用いた研磨である。
次に、機械加工層を除去する(ステップ36)。応力改善対策であるショットピーニングを施した溶接部の表面には、ショットピーニングによって機械加工層が形成される。本実施例では、この機械加工層を研磨(羽根状の回転体に戸粒を付着させた工具を用いた研磨及び電解研磨)によって除去する。この研磨による機械加工層の除去の詳細については、後述する。なお、ショットピーニング及び機械化学的研磨のような機械的な残留応力改善対策は、メカニズム的にどうしても対象部位である溶接部及び溶接部付近の各表面に機械加工層が形成される。
原子炉圧力容器内の点検を行う(ステップ37)。機械加工層を除去した後、機械加工層の除去を確認するためにRPV3内の点検を実施する。例えば、機械加工層の除去対象部(以下、機械加工層除去対象部という)の硬さを測定し、機械加工層の除去前の硬さと比較する。この硬さの変化に基づいて機械加工層の除去が確実に行われたことを確認できる。また、電解研磨による機械加工層の除去を行った後、機械加工層除去対象部の表面状態がどのようになったかも確認することができる。
炉内構造物の据付けが行われる(ステップ38)。ステップ31の付帯工事及びステップ33の作業で取り除かれた炉内構造物をRPV3内に据え付ける。すなわち、ジェットポンプ10がシュラウドサポート14に取り付けられ、新しく製造された炉心シュラウド6がシュラウドサポート14の上端に接合される。ICM案内管19及び制御棒案内管も元通りに設置される。その後、RPV3及び原子炉ウェル30内に冷却水を充填する。そして、上部格子板11及び炉心支持板12が炉心シュラウド6に設置される。燃料貯蔵プール内に貯蔵されている燃料集合体が炉心5に装荷される。燃料集合体の装荷が終了した後、気水分離器8が取り付けられたシュラウドヘッド7及び蒸気乾燥器9がRPV3内に搬入され、所定の位置に取り付けられる。蓋4がRPV3に取り付けられる。
原子炉外側の工事を実施する(ステップ39)。原子炉外側のノズルセーフエンド及び配管の取り替え等がドライウェル内で行われる。最後に、耐圧試験が実施される(ステップ40)。ステップ39の工事が終了した後、RPV3及び取り替えた配管等の耐圧試験が実施される。耐圧試験の終了により、炉心シュラウド取り替えの全工事が終了する。
ステップ36における機械加工層の除去を、図3に基づいて詳細に説明する。機械的研磨による機械加工層の除去を行う(ステップ41)。応力改善対策(例えば、ショットピーニング)を行った溶接部21〜26及びこれらの溶接部付近に形成された機械加工層を、羽根状の回転体に戸粒を付着させた工具によって除去する。この工具によれば、ショットピーニングによって発生した厚い機械加工層を短時間に除去することができる。しかしながら、その工具自身によって新たな機械加工層が発生する。その工具によって発生した機械加工層は、電解研磨によって除去される。電解研磨による機械加工層の除去では、電解磨自体によって新たな機械加工層が形成されることはない。この電解研磨を以下に説明する。
まず、ドレン配管に栓をする(ステップ42)。ショットピーニングを実施するときにRPV3内に存在した冷却水は、放射性廃液として、ドレン配管27によりRPV3から処理施設に排出される。この冷却水の排出が終了した後、RPV3の底部に接続されたドレン配管27の開口に栓をしてこの開口を塞ぐ。ドレン配管27の開口はRPV3内に連絡されている。電解研磨液をRPV3内に注入する(ステップ43)。電解研磨液(例えば、濃硫酸及びリン酸等)51は、機械加工層除去対象部(例えば、溶接部21〜26)が電解研磨液51に浸漬されるように、所定の液位まで注入される(図5参照)。すなわち、電解研磨液51は、溶接部22,23、すなわち、シュラウドサポート14が漬かる位置まで満たされる。機械加工層の除去に用いる機器を設置する(ステップ44)。機器とは、図5に示すサーモスタット59、電流計60、撹拌機/ヒータ61及び温度計62等である。これらの機器は運転床63(図1参照)に置かれる。次に、対電極を設置する(ステップ45)。対電極は、機械加工層除去対象部付近で電解研磨液51内に配置する。対電極はその機械加工層除去対象部に接触させないようにする。必要に応じては、対電極に絶縁部材を取り付けて、対電極と機械加工層除去対象部の接触を回避する。上記した各機器及び対電極の結線を行う(ステップ46)。機器同士及び機器と対電極の配線による接続を行う。さらに、機械加工層除去対象部とつながる構造物(例えば、RPV3)と電源を接続する。電解研磨を実施する(ステップ47)。機械的研磨によって生成された機械加工層を、対電極と電源につながる構造物の間に電流を流して電解研磨を行うことによって、機械加工層除去対象部から除去する。電解研磨による機械加工層の除去を行っている間、対電極に流れる電流及び電解研磨液51の温度を制御し、それぞれが所定値になるように管理する。RPV3内の応力改善対策を行った全箇所(機械加工層除去対象部)に対する機械加工層の除去を終了した(ステップ48)後、ドレン配管の開口に施した栓を引抜く(ステップ49)。この栓を引抜くことによって、RPV3内の電解研磨液51は、ドレン配管を通して排出される。電解研磨液51は、有害であるため、フィルタを通して有害物質を除去した後に、排出される。RPV内のフラッシングを実施する(ステップ50)。電解研磨液51をRPV3から排出した後、RPV3内に水を所定レベルまで注入してフラッシングを実施する。このフラッシングによって、RPV3内面及び炉内構造物に付着している電解研磨液を残留しないように取り除く。フラッシング終了後、この水は弁を開くことによりドレン配管27を通して排出される。以上の工程が終了したとき、機械加工層の除去が終了する。機械加工層の除去は、溶接部21〜26に対して実行される。
本実施例は、機械加工層の除去を電解研磨で行っている。この電解研磨の原理を、図6を用いて説明する。容器52内に電解研磨液54を満たし、電解研磨液54内に電解研磨対象物55を浸漬させる。対電極53も電解研磨液54内に浸漬される。容器52及び対電極53に電源のマイナス極を接続する。電源のプラス極が電解研磨対象物55に接続される。マイナス極とプラス極を接続することによって、対電極53、電解研磨液54及び電解研磨対象物55を通して電流が流れ、電解研磨対象物55の表面が研磨される。
RPV3の炉底部における溶接部24〜26の肉盛材はニッケル基合金を用いている。
このような溶接部24〜26に対しては、オーステナイト系ステンレス鋼と同様に、濃硫酸及びリン酸等を成分とする電解研磨液51を用いることが可能である。本実施例における機械加工層を除去するための電解研磨は、RPV3の溶接部23、24〜26及びRPV3につながる溶接部21,22が電解研磨対象であるので、RPV3(例えば、RPV3の上部フランジに取り付けられたスタッドボルト56)に電源のプラス極を接続し、電源のマイナス極に接続された対電極57をRPV3内に充填した電解研磨液51内に配置する(図7参照)。対電極57の配置の例を図8及び図9に示す。対電極57は機械加工層除去対象部の形状に合わせて準備される。CRDスタブチューブ16に嵌め合わされる対電極57A(図8参照)は、CRDスタブチューブ16の周りを取り囲む曲面を有する孔、及びこの孔にCRDスタブチューブ16を挿入する切り欠き部を有する。対電極57B(図9参照)は、シュラウドサポートレグ13に嵌め合わされる切り欠き部58を形成している。対電極57A,57Bは、CRDスタブチューブ16及びシュラウドサポートレグ13と接触しないように、さらにはRPV3と接触しないように、絶縁部材(図示せず)を取り付けている。電源のマイナス極は、配線により、サーモスタット59及び電流計60を介して対電極57A,57Bに接続されている。サーモスタット59及び電流計60はオペレータフロア63(図1参照)上に置かれている。
ステップ47の機械加工層の除去時においては、対電極57AとCRDスタブチューブ16の間に、電解研磨液51を介して電流が流れる。この電流及び電解研磨液51の作用によって、溶接部25及びこの溶接部付近の表面における電解研磨が実行される。したがって、その表面に形成されている機械加工層が除去される。
ステップ48の機械加工層の除去時における対電極57に供給する電流及び電解研磨液51の温度の管理について、詳細に説明する。RPV3内の電解研磨液51内に、撹拌機/ヒータ61及び温度計62が浸漬されている。対電極57に供給する電流値及び電解研磨液51の温度は高いほど電解研磨の反応は良くなり研磨効率が向上するが、それらがあまり高すぎると、電流が流れるRPV3等の構造部材に熱が発生する。この構造部材における発熱は、応力改善対策(ステップ35)によって構造部材の溶接部付近に付与された圧縮残留応力が変化する恐れがあるため好ましくない。このために、機械加工層を除去している間では、電流計60により対電極57に供給する電流を測定し、温度計62によって電解研磨液51の温度を測定する。サーモスタット59は、電流計60で測定した電流値を入力し、対電極57に供給される電流が制限値以下になるように制御する。温度計62による温度計測値を入力する制御器(図示せず)は、その温度計測値に基づいて、電解研磨液51を加熱するヒータ61の加熱量を制御する。これによって、電解研磨液51の温度は、設定温度に調節される。以上のように、対電極57に供給する電流及び電解研磨液51の温度が管理されるので、構造部材に付与された圧縮残留応力が変化することを防止できる。
炉底部の広範囲にわたってRPV3の温度を管理する場合は、一、二箇所に温度計62を設置しただけでは管理しきれないので、RPV3内にカメラを設置し、サーモグラフィによりRPV3の温度分布を計測する。得られた温度分布のデータを制御器にフィードバックして攪拌機/ヒータ61を制御することによって、広範囲にわたってRPV3の温度を設定温度に保持することができる。このように広範囲にわたってRPV3の温度を計測することによって、間接的に、電解研磨液51の温度を精度良く把握することができる。
本実施例は、溶接部21〜26及びこれらの付近における原子力構造部材(例えば、RPV3、シュラウドサポート14、シュラウドサポートレグ13、CRDスタブチューブ16及びICMハウジング20等)の表面にショットピーニングにより圧縮残留応力を付与することができ、しかも、この圧縮残留応力の付与時にその表面に形成された機械加工層を除去することができる。このため、原子力構造部材におけるSCCの発生確率がさらに低減される。
本実施例は、羽根状の回転体に戸粒を付着させた工具を用いた機械的研磨で先に機械加工層を除去するので、ショットピーニングによって形成された厚い機械加工層を早く除去することができる。その後、電解研磨を行うので、機械的研磨によって形成された機械加工層を除去することができ、構造部材の応力改善対策対象部における機械加工層をほとんど除去することができる。電解研磨による機械加工層の除去は、電解研磨自体によって構造部材に機械加工層が形成されることはない。ショットピーニングによって形成された厚い機械加工層は、羽根状の回転体に戸粒を付着させた工具を用いずに電解研磨によっても除去することができる。この場合には、羽根状の回転体に戸粒を付着させた工具を用いた場合に比べて機械加工層の除去に要する時間が長くなる。本実施例は、電解研磨時にRPV3自体を、電解研磨液51を注入する容器として利用することができる。
応力改善対策としてショットピーニングの替りにウォータージェットピーニングを実施することも可能である。ウォータージェットピーニングによって構造部材の溶接部21〜26及び溶接部21〜26付近に圧縮残留応力を付与する場合には、例えば、RPV3内でシュラウドサポート14の上端まで水を注入する。その後、その水中で、ノズルから高圧高速のジェット流を噴出させ、このジェット流で発生する衝撃波によって、溶接部21〜26及び溶接部21〜26付近に圧縮残留応力を付与する。このウォータージェットピーニング施工部(機械加工層除去対象部)に形成される機械加工層の厚みは非常に薄い。
このままでも、原子力構造部材におけるSCC発生確率は非常に小さいが、このウォータージェットピーニングによって形成された機械加工層を除去することによって原子力構造部材におけるSCCの発生確率はさらに小さなものになる。ウォータージェットピーニング後の機械加工層の除去では、ステップ41の機械的研磨を実施せず、ステップ42〜50の各作業を実施する。すなわち、機械加工層が発生しない電解研磨により、機械加工層除去対象部に形成された機械加工層を除去する。電解研磨による機械加工層の除去は、ウォータージェットピーニング施工後にこの施工時に用いた水をドレン配管27から排出し、電解研磨液51をRPV3内に所定レベルまで注入することによって行われる。
RPV3内に電解研磨液51を注入する替りに、電解研磨液をゲル状に固めて平らなシート状にした電解研磨部材(図10参照)を原子力構造部材の機械加工層除去対象部付近に敷き詰める。電解研磨部材を敷き詰めた状態で、対電極57に電流を供給して機械加工層除去対象部に対して電解研磨を実施このような電解研磨によっても、応力改善対策が施された機械加工層除去対象部の表面に形成されていた機械加工層を除去できる。対電極57は、機械加工層除去対象部付近で電解研磨部材に接触している。電解研磨部材を用いることによって、電解研磨液の処理が不要になる。
本実施例は、機械加工層除去対象部に付与された圧縮残留応力を変化させずに、機械加工層を除去することができる。圧縮残留応力が付与されることに加えて機械加工層が除去されるので、SCC発生のポテンシャルがほとんどなくなる。このため、沸騰水型原子力プラントの長期安定運転を確保することができ、将来の予防保全作業を著しく低減することができる。
本発明の他の実施例である実施例2の機械加工層の除去方法、すなわち、原子力構造部材の残留応力改善方法を、図10〜図12を用いて以下に説明する。本実施例の機械加工層の除去方法は、実施例1におけるステップ47の作業を、図10に示す機械加工層除去装置63を用いて行うものである。本実施例は、図2及び図3に示されたステップのうちステップ42,49を除いたステップの作業が実行される。
本実施例で行われるステップ47の電解研磨による機械加工層の除去について説明する。機械加工層除去装置63は、電解研磨部材64及びホルダ65を備えている。電解研磨部材64は、前述したように、電解研磨液をゲル化して固めて平板状にしたものである。
ホルダ65は電解研磨部材64を保持している。ホルダ65は、電源のマイナス極にケーブル66で接続された対電極(図示せず)を備えている。この対電極は電解研磨部材64に接触している。ホルダ65は、作業員が持って手動で走査する。ホルダ65は、三次元的に動くマニピュレータ(図示せず)に設置され、マニピュレータによって遠隔で走査してもよい。
最外周に位置するICMハウジング20のRPV3との溶接部26を対象に実施する機械加工層の除去について説明する。溶接部26及びその付近には、応力改善対策として、実施例1と同様にショットピーニングが実施されている。このショットピーニングによって溶接部26及びその付近に形成された機械加工層が機械的研磨で除去される(ステップ41)。ステップ47において、RPV3内に入っている作業員は、ホルダ65を持って電解研磨部材64を溶接部26及びその付近の構造部材の表面に接触させながらICMハウジング20の外面に沿って移動させる。電解研磨部材64が溶接部26等に沿って移動させるとき、ホルダ65に設けられた対電極に電流が供給されている。このため、電解研磨部材64と接触する部分で電解研磨が行われ、その部分の機械加工層が除去される。
本実施例は、実施例1で生じた効果を得ることができる。さらに、本実施例は、電解研磨部材64を備えた機械加工層除去装置63を用いることによって、原子力構造部材において局部的に機械加工層を除去することができる。さらに、本実施例は、電解研磨部材64を用いているので、実施例1のような使用済みの電解研磨液(放射性液体廃棄物)51の処理が不要になる。このため、放射性廃棄物の発生量が減少する。
本発明の他の実施例である実施例3の機械加工層の除去方法、すなわち、原子力構造部材の残留応力改善方法を、図13を用いて以下に説明する。本実施例は、実施例2のステップ47で用いる機械加工層除去装置63を、図13に示す機械加工層除去装置63Aに変えたものである。機械加工層除去装置63Aは、スポンジ部材(電解研磨液保持部材)67、ホルダ65A及び電解液供給チューブ68を備えている。スポンジ部材67はホルダ65Aに設けられる。ホルダ65は、電源のマイナス極にケーブル66で接続されてスポンジ部材67に接触するた対電極(図示せず)を備えている。スポンジ部材67に電解研磨液を供給する電解液供給チューブ68がホルダ65Aに設けられる。ホルダ65Aも、作業員が持って手動で走査する。ホルダ65は、三次元的に動くマニピュレータ(図示せず)で遠隔走査してもよい。
本実施例は、炉心シュラウド取り替えにおいて、ステップ47で機械加工層除去装置63Aを用いた電解研磨を実施する。本実施例も、実施例2と同様に、図2及び図3に示されたステップのうちステップ42,49を除いたステップの作業が実行される。
本実施例で行われるステップ47の電解研磨による機械加工層の除去について説明する。沸騰水型原子力発電プラントのRPV3内のSCC施工対象部には、実施例1と同様にショットピーニングが実施されている。このショットピーニングによってそのSCC施工対象部及びその付近に形成された機械加工層が機械的研磨で除去される(ステップ41)。ステップ47において、RPV3内に入っている作業員は、ホルダ65Aを持ってスポンジ部材67をSCC施工対象部及びその付近の構造部材の表面に接触させながらSCC施工対象部の表面に沿って移動させる。電解研磨部材64がSCC施工対象部の表面に沿って移動されるとき、電解液供給チューブ68からスポンジ部材67に電解研磨液が供給され、ホルダ65に設けられた対電極に電流が供給されている。このため、スポンジ部材67と接触する部分で電解研磨が行われ、その部分の機械加工層が除去される。
本実施例は、実施例1で生じた効果を得ることができる。さらに、本実施例は、電解研磨液が供給されるスポンジ部材67を備えた機械加工層除去装置63Aを用いることによって、原子力構造部材において局部的に機械加工層を除去することができる。電解研磨液の使用量が実施例1よりも著しく減少し、放射性液体廃棄物として処理される電解研磨液の量が著しく少なくなる。
実施例2及び3において、実施例1で述べたように、応力改善対策としてショットピーニングの替りにウォータージェットピーニングを実施することも可能である。この場合は、前述したように、対象部分に対して、ステップ41の機械的研磨を実施せず、電解研磨部材64及びスポンジ部材67を用いた電解研磨を実施する。
本発明の他の実施例である実施例4の機械加工層の除去方法、すなわち、原子力構造部材の残留応力改善方法を、以下に説明する。本実施例は、実施例1とは逆に、応力改善対策施工部の機械加工層を除去し、その後、その応力改善対策施工部に対して応力改善対策により圧縮残留応力を付与する。すなわち、本実施例は、図2に示す炉心シュラウド取り替えの作業において、ステップ35の作業とステップ36の作業を入れ替えたものである。図2に示す他のステップは、実施例1と同様に実施される。このような本実施例は、圧縮残留応力を付与する応力改善対策によって機械加工層がほとんど形成されない場合に適用される。機械加工層をほとんど形成しない応力改善対策としては、例えば、ウォータージェットピーニングがある。
この本実施例におけるステップ36及び35について説明する。本実施例では、ステップ31〜34の各作業が終了した後、ステップ35の機械加工層の除去が以下のように実施される。沸騰水型原子力プラントのRPV3内におけるSCC施工部に形成されている機械加工層が厚い場合には、図3に示すステップ41〜50の各作業が実施される。形成されている機械加工層が薄い場合には、ステップ41の機械的研磨による機械加工層の除去は実施せず、ステップ42〜50の電解研磨の工程が実施される。
SCC施工部の機械加工層の除去工程が終了した後、このSCC施工部に対してウォータージェットピーニングが施される(ステップ36)。シュラウドサポート14の上端が水没する程度にRPV3内に水が注入される。この水中にノズルを浸漬させて、ノズルから高圧の水流をSCC施工部(溶接部21〜26及びこれらの付近)に噴出させる。水流に含まれているキャビティが潰れて発生する衝撃波によってSCC施工部に圧縮残留応力が付与される。所定の箇所へのウォータージェットピーニングが終了した後、ドレン配管27を通してRPV3内の水が排出される。その後、ステップ37〜40の各作業が実施される。
本実施例は、原子力構造部材から機械加工層が除去されて機械加工層が除去された部分に機械加工層をほとんど形成しないウォータージェットピーニングが施されるので、原子力構造部材の応力腐食割れをさらに低減することができる。
上記した各実施例は、加圧水型原子力プラントにも適用することができる。例えば、加圧水型原子力プラントの原子炉容器の上蓋を取り外し、この上蓋に対して前述のステップ35及び36の作業を実施する。すなわち、制御棒駆動機構を設置する複数のハウジングが上蓋を貫通して設けられている。取り外した上蓋を逆さまにして保持し、各ハウジングの貫通部に対してステップ35の応力改善対策を実施する。その後、逆さまにした上蓋内に電解研磨液を充填してステップ36の機械加工層の除去を実施する。その上蓋に対して、実施例4のように、ステップ36の作業を先に実施し、その後にステップ35の作業を実施してもよい。
2…原子炉、3…原子炉圧力容器、5…炉心、6…炉心シュラウド、13…シュラウドサポートレグ、14…シュラウドサポート、15…制御棒駆動機構ハウジング、16…制御棒駆動機構スタブチューブ、20…ICMハウジング、21〜26…溶接部、51…電解研磨液、57,57A,57B…対電極、59…サーモスタット、60…電流計、61…撹拌機/ヒータ、62…温度計、63,63A…機械加工層除去装置、64…電解研磨部材、67…スポンジ部材、68…電解研磨液供給チューブ。

Claims (7)

  1. 構造部材の溶接部に形成された機械加工層を電解研磨によって除去し、前記構造部材の、前記機械加工層を除去した部分にウォータージェットピーニングにより圧縮残留応力を付与する機械加工層の除去方法。
  2. 前記溶接部が原子炉容器内に存在する構造部材の溶接部であって、前記電解研磨の対象となる前記溶接部が電解研磨液に接触するように、前記電解研磨液を前記原子炉容器内に注入した後に、前記電解研磨を実施する請求項に記載の機械加工層の除去方法。
  3. 原子炉容器内に存在する構造部材の溶接部に形成された機械加工層を電解研磨によって除去し、前記溶接部の、前記機械加工層を除去した部分にウォータージェットピーニングにより圧縮残留応力を付与する原子力構造部材の残留応力改善方法。
  4. 前記溶接部が原子炉容器内に存在する構造部材の溶接部であって、前記電解研磨の対象となる前記溶接部が電解研磨液に接触するように、前記電解研磨液を前記原子炉容器内に注入した後に、前記電解研磨を実施する請求項に記載の原子力構造部材の残留応力改善方法。
  5. 原子炉容器内に取り外し可能に設置された機器を前記原子炉容器の外に搬出し、その後、前記原子炉容器内を除染し、除染後に、前記原子炉容器内に設置された炉心シュラウドを切断して前記原子炉容器の外に取り出し、その後、前記原子炉容器内に存在する構造部材の溶接部に形成された機械加工層を電解研磨によって除去し、前記溶接部の、前記機械加工層を除去した部分にウォータージェットピーニングにより圧縮残留応力を付与することを特徴とする炉心シュラウドの取り替え方法。
  6. 新たに製造された新炉心シュラウドを前記原子炉容器内に搬入し、この新炉心シュラウドを前記原子炉容器内に据え付ける請求項に記載の炉心シュラウドの取り替え方法。
  7. 前記溶接部が原子炉容器内に存在する構造部材の溶接部であって、前記電解研磨の対象となる前記溶接部が電解研磨液に接触するように、前記電解研磨液を前記原子炉容器内に注入した後に、前記電解研磨を実施する請求項5に記載の炉心シュラウドの取り替え方法。
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