JP5387848B2 - 液体噴射装置、液体噴射装置の制御方法 - Google Patents

液体噴射装置、液体噴射装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体噴射ヘッドから被噴射材へ液体を噴射する液体噴射装置、及び液体噴射装置の制御方法に関する。
ここで、液体噴射装置とは、記録ヘッド等の液体噴射ヘッドから記録紙等の被噴射材へインクを噴射して記録紙等への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等に限らず、インク以外の他の液体を噴射乃至吐出する液体噴射装置も含み、微小量の液滴を噴射乃至吐出する各種の液体消費装置も含むものとする。
尚、液滴とは、上記液体噴射装置から噴射乃至吐出する液体の状態であり、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。
また液体とは、液体噴射装置から噴射乃至吐出することができるような材料であれば良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような粒状体を含む。また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子等の固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたもの等も含まれる。
液体の代表例としては、インクや液晶等が挙げられる。ここでインクとは、一般的な水性インクや油性インクの他、ジェルインクやホットメルトインク等の各種液体組成物も包含するものとする。
液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられる試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であっても良い。さらに時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)等を形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板等をエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置であっても良い。
液体噴射装置においては、液体噴射ヘッドのヘッド面に設けられた噴射ノズルから被噴射材へ液体が噴射される。一般的な液体噴射ヘッドは、液体が供給される共通液体室と、共通液体室に連通する複数の圧力室と、圧力室ごとに設けられた噴射ノズルと、圧力室ごとに設けられたアクチュエーターとを有しており、アクチュエーターにより圧力室の液圧を変化させることによって噴射ノズルから液体が噴射される構成となっている。
このような構成の液体噴射ヘッドは、複数の圧力室に対して共通液体室から液体が供給される構成であることから、いわゆるクロストークが生ずる場合がある。ここで言うクロストークとは、アクチュエーターにより圧力室の液圧を変化させて噴射ノズルから液体を噴射させるときに、そのアクチュエーターによる圧力室の液圧の変化が共通液体室を経由して隣接する圧力室に伝達される現象である。このクロストークによる圧力室の液圧の変化は、アクチュエーターによる圧力室の液圧の変化に比べれば極めて小さなものであるが、例えばノズルピッチ等の条件によっては液体噴射精度に影響を及ぼすことがある。そして、液体噴射精度に対するクロストークの影響を低減させることを目的とした従来技術としては、例えば隣接する噴射ノズルは同時に使用せずに液体噴射を実行する液体噴射装置が公知である。つまり当該従来技術は、クロストークによる影響が生ずる可能性がある噴射ノズルは使用しないことによって、液体噴射精度に対するクロストークの影響を低減させるものである(例えば特許文献1を参照)。
また上記構成の液体噴射ヘッドにおいては、例えば圧力室に気泡が混入していたり、圧力室の液体が増粘していたり、あるいは紙粉や埃等の異物が付着して噴射ノズルの開口が塞がれていたりすると、アクチュエーターにより圧力室の液圧を変化させても所謂空打ちやノズル詰まりが生じてしまい、その噴射ノズルからは液体が噴射されない場合がある。このような噴射ノズルから液体が噴射されない状態(以下、「ノズル異常」という。)が生じていると、その噴射ノズルからは本来噴射されるべき液体が噴射されないこととなるため、液体噴射装置において液体噴射精度が低下する要因となる。例えば、液体噴射装置の一例であるインクジェットプリンター等の記録装置においては、いわゆるドット抜けが生じて記録画質が低下する要因となる。
上記のノズル異常を解消する手段として、一般的なインクジェットプリンター等の記録装置には、噴射ノズルに吸引力を作用させる吸引機構や記録ヘッドのヘッド面を払拭するワイパー等を備えたヘッド保守装置が設けられている。例えば、噴射ノズルに吸引力を作用させることによって、圧力室内の増粘したインクや気泡を強制的に噴射ノズルから排出させることができる。また記録ヘッドのヘッド面をワイパーで払拭することによって、噴射ノズルの開口に付着した紙粉や埃等の異物を除去することができる。
また上記のノズル異常を予防することを目的とした従来技術としては、例えば液体噴射ヘッドの噴射面と検出部との間に電界を与え、噴射ノズルから噴射された液体が検出部に到達するときの静電誘導に基づく電圧変化から液体の粘度を検出し、その検出した液体の粘度に応じてヘッド保守装置による吸引やワイピングを実行する技術が公知である(例えば特許文献2を参照)。
また上記のノズル異常を検出することを目的とした従来技術としては、例えば記録紙に記録したノズルチェックパターンからノズル異常の有無やノズル異常が生じている噴射ノズルを特定する技術が公知である(例えば特許文献3を参照)。さらにノズル異常を検出することを目的とした他の従来技術としては、例えばインク噴射直後における圧力室の圧力の減衰振動(残留振動)波形からノズル異常の有無及びノズル異常の要因を特定する技術が公知である(例えば特許文献4を参照)。
特開2009−12406号公報 特開2008−188942号公報 特開2009−27381号公報 特開2009−101699号公報
特許文献2に開示された従来技術は、圧力室の液体の増粘に起因したノズル異常を予防することは可能であるが、圧力室に混入した気泡やノズル開口に付着した紙粉等の異物に起因したノズル異常を予防することはできないし、ノズル異常が生じたときにそれを検出することはできない。また特許文献3に開示された従来技術は、ノズルチェックパターンを記録紙に記録する必要があるため、スループットが大幅に低下するとともに、記録紙を無駄に消費してしまうというデメリットがある。また特許文献4に開示された従来技術は、圧力室の圧力の減衰振動(残留振動)波形からその減衰振動の周期を演算し、その減衰振動の周期からノズル異常の有無及びノズル異常の要因を判定するため、演算及び判定処理が複雑となり処理負荷が増大する虞があるとともにスループットが低下する虞がある。
このような状況に鑑み本発明は成されたものであり、本発明の目的は、液体噴射装置において、スループットの低下及び処理負荷の増加の虞がより少ないノズル異常の検出を実現することにある。
本発明の第1の態様は、液体が供給される共通液体室と、前記共通液体室に連通する複数の圧力室と、前記圧力室ごとに設けられた噴射ノズルと、前記圧力室ごとに設けられたアクチュエーターと、を有し、前記アクチュエーターにより前記圧力室の液圧を変化させることによって前記噴射ノズルから液体が噴射される液体噴射ヘッドと、前記アクチュエーターを個々に駆動可能な駆動回路と、前記圧力室の液圧の変化を個々に検出可能な検出回路と、前記駆動回路を制御する制御装置と、を備えた液体噴射装置であって、前記制御装置は、前記アクチュエーターを駆動して前記噴射ノズルから液体を噴射させるときに、前記アクチュエーターを駆動する圧力室に隣接する前記アクチュエーターを駆動しない圧力室の液圧の変化に基づいてノズル異常の有無を検出する、ことを特徴とした液体噴射装置である。
アクチュエーターを駆動して噴射ノズルから液体を噴射させるときには、そのアクチュエーターによる圧力室の液圧の変化が共通液体室を経由して隣接する圧力室に伝達されるクロストークという現象が生ずる。つまり、アクチュエーターを駆動する圧力室(以下、「駆動圧力室」という。)に隣接するアクチュエーターを駆動しない圧力室(以下、「非駆動圧力室」という。)の液圧の変化は、アクチュエーターによる駆動圧力室の液圧の変化が共通液体室を経由して隣接する非駆動圧力室に伝達されたものである。このクロストークによる非駆動圧力室の液圧の変化が大きいと、その非駆動圧力室の液圧の変化によって、本来は液体が噴射されるべきでない非駆動圧力室の噴射ノズルから液体が噴射されてしまう虞が生ずる。また隣接する圧力室の双方がアクチュエーターにより駆動される場合には、クロストークによる液圧の変化が相互に及ぶことになるため、クロストークが液体噴射精度に影響を及ぼすことがある。すなわちクロストークは、少なくとも非駆動圧力室の噴射ノズルから液体が噴射されてしまうことがない程度に、さらには可能な限り小さい方が望ましいのであるが、液体噴射ヘッドの構造上、全く生じないようにすることは困難である。
このように一般的にクロストークは、液体噴射精度に悪影響を及ぼすものであり、また完全に除去することは困難なものと考えられている。本発明は、このクロストークを積極的に利用する点に特徴がある。具体的には本発明は、クロストークによる非駆動圧力室の液圧の変化が、その非駆動圧力室の状態によって異なり、さらには隣接する駆動圧力室の状態によっても異なる、という知見に基づくものである。
例えば非駆動圧力室に気泡が混入しておらず、非駆動圧力室の液体の増粘や噴射ノズルの開口に異物が付着する等に起因したノズル詰まり(以下、単に「ノズル詰まり」という。)も生じていない状態、つまり非駆動圧力室が正常な状態では、その非駆動圧力室のクロストークによる液圧の変化は、メニスカス(噴射ノズルの開口で大気に面している液面)の変動によって吸収されてさらに小さくなる。
これに対して、非駆動圧力室に気泡が混入している状態では、その非駆動圧力室のクロストークによる液圧の変化は、その気泡によってさらに吸収されるため、正常な状態よりも小さくなる。他方、非駆動圧力室の噴射ノズルにノズル詰まりが生じている状態では、メニスカスの変動がほとんど生じないため、メニスカスの変動による液圧の吸収がほとんど生じない。したがって、その非駆動圧力室のクロストークによる液圧の変化は、正常な状態よりも大きくなる。すなわち、アクチュエーターを駆動して噴射ノズルから液体を噴射させるときに、駆動圧力室に隣接する非駆動圧力室のクロストークによる液圧の変化の大きさを正常時と比較することによって、その非駆動圧力室のノズル異常の有無及びそのノズル異常の要因を検出することができる。
また、例えば駆動圧力室に気泡が混入している状態では、アクチュエーターによる駆動圧力室の液圧の変化が気泡によって吸収されるため、その駆動圧力室に隣接する非駆動圧力室のクロストークによる液圧の変化は、駆動圧力室が正常な場合よりも小さくなる。他方、駆動圧力室の噴射ノズルにノズル詰まりが生じている状態では、その噴射ノズルから液体が噴射されないため、アクチュエーターによる駆動圧力室の液圧の変化が共通液体室側へより多く伝達されることとなることから、その駆動圧力室に隣接する非駆動圧力室のクロストークによる液圧の変化は、正常な状態よりも大きくなる。すなわち、アクチュエーターを駆動して噴射ノズルから液体を噴射させるときに、駆動圧力室に隣接する非駆動圧力室のクロストークによる液圧の変化の大きさを正常時と比較することによって、その駆動圧力室のノズル異常の有無及びそのノズル異常の要因を検出することができる。
以上説明したように、駆動圧力室に隣接する非駆動圧力室のクロストークによる液圧の変化の大きさを正常時と比較することによって、その非駆動圧力室及びその非駆動圧力室に隣接する駆動圧力室のノズル異常の有無、さらにそのノズル異常の要因も検出することができる。より具体的には、例えば駆動圧力室に隣接する非駆動圧力室のクロストークによる液圧の変化波形のピーク値が正常時の範囲内か否かで、ノズル異常の有無、さらにそのノズル異常の要因も検出することができる。したがって、液体噴射直後の圧力室の減衰振動周期を演算してノズル異常の有無及びノズル異常の要因を判定する従来技術と比較して、本発明は、ノズル異常の有無及びそのノズル異常の要因を検出する際の処理負荷を大幅に低減させることができる。また本発明は、アクチュエーターを駆動して噴射ノズルから液体を噴射させるときに、その液体噴射と同時に、ノズル異常の有無及びそのノズル異常の要因を検出することができる。したがって、液体噴射直後の圧力室の減衰振動周期からノズル異常の有無及びノズル異常の要因を判定する従来技術と比較して、本発明はスループットが低下する虞が少ない。
これにより本発明の第1の態様によれば、液体噴射装置において、スループットの低下及び処理負荷の増加の虞がより少ないノズル異常の検出を実現できるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、前述した第1の態様に記載の液体噴射装置において、前記制御装置は、被噴射材に対する液体噴射の合間に被噴射材の外側に液体を打ち捨てる際に、前記アクチュエーターを駆動する圧力室と前記アクチュエーターを駆動しない圧力室とが交互に隣接するように前記駆動回路を制御してノズル異常の有無を検出する、ことを特徴とした液体噴射装置である。
このように、被噴射材に対する液体噴射の合間に被噴射材の外側に液体を打ち捨てる所謂フラッシングの際にノズル異常の有無を検出することによって、被噴射材に対する液体噴射の合間にノズル異常の有無を検出することができる。それによって、ノズル異常の検出をより効率的に行うことができるので、スループットが低下する虞をさらに低減させることができる。
また本発明は、前述したように、駆動圧力室に隣接する非駆動圧力室のクロストークによる液圧の変化の大きさを正常時と比較することによって、非駆動圧力室及びその非駆動圧力室に隣接する駆動圧力室のノズル異常の有無及びそのノズル異常の要因を検出することができる。すなわち本発明は、ノズル異常の検出のために全ての噴射ノズルから液体を噴射させる必要がないので、ノズル異常の検出時には駆動圧力室と非駆動圧力室とが交互に隣接するように駆動回路を制御すれば、アクチュエーターを駆動する圧力室の数は略半数で足りる。つまり、全ての噴射ノズルから液体を噴射させる必要がある従来技術と比較して、ノズル異常の検出時における液体の消費量及び電力消費量を大幅に低減させることができる。また、ノズル異常の検出時にアクチュエーターを駆動する圧力室については、液圧の変化を検出する必要がない。したがって、全ての圧力室について液圧の変化を検出する必要がある従来技術と比較して、検出回路の規模を大幅に小さくすることが可能になり、それによって大幅にコストを削減することができる。
本発明の第3の態様は、前述した第1の態様又は第2の態様に記載の液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドは、前記圧力室ごとに設けられた振動板を前記アクチュエーターにより振動させることによって、前記圧力室の液圧が変化して前記噴射ノズルから液体が噴射される構成であり、前記検出回路は、前記アクチュエーターを駆動しない圧力室の振動板の振動から当該圧力室の液圧の変化を検出する、ことを特徴とした液体噴射装置である。
このように、圧力室の圧力を変化させるための振動板を検出回路の一部として利用することによって、本発明に係る液体噴射装置をさらに低コストに実現することができる。
本発明の第4の態様は、液体が供給される共通液体室と、前記共通液体室に連通する複数の圧力室と、前記圧力室ごとに設けられた噴射ノズルと、前記圧力室ごとに設けられたアクチュエーターと、を有し、前記アクチュエーターにより前記圧力室の液圧を変化させることによって前記噴射ノズルから液体が噴射される液体噴射ヘッドと、前記アクチュエーターを個々に駆動可能な駆動回路と、前記圧力室の液圧の変化を個々に検出可能な検出回路と、を備えた液体噴射装置の制御方法であって、前記アクチュエーターを駆動して前記噴射ノズルから液体を噴射させるときに、前記アクチュエーターを駆動する圧力室に隣接する前記アクチュエーターを駆動しない圧力室の液圧の変化に基づいてノズル異常の有無を検出する、ことを特徴とした液体噴射装置の制御方法である。
本発明の第4の態様によれば、液体噴射装置において、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
インクジェットプリンターの要部側面図。 インクジェットプリンターの要部正面図。 記録ヘッドの要部断面図。 リザーバー及び複数のキャビティを模式的に図示した記録ヘッドの断面図。 クロストークによる非駆動キャビティのインク圧変化波形の模式図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<インクジェットプリンター1の構成>
本発明に係る「液体噴射装置」としてのインクジェットプリンター1の構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1は、インクジェットプリンター1の要部側面図である。図2は、インクジェットプリンター1の要部正面図である。
インクジェットプリンター1は、「被噴射材」としての記録紙Pに記録を実行する手段として、搬送駆動ローラー11、搬送従動ローラー12、記録紙支持部材13、排出駆動ローラー14、排出従動ローラー15、キャリッジ16及び記録ヘッド17を備えている。
搬送駆動ローラー11は、外周面に高摩擦被膜が施されており、図示していない搬送用モーターの回転駆動力が伝達されて回転する。搬送従動ローラー12は、搬送駆動ローラー11に当接する方向へ付勢された状態で従動回転可能に軸支されている。記録紙支持部材13は記録紙Pを裏面側から支持する。記録ヘッド17のヘッド面と記録紙Pの記録面(記録が実行される面。以下同じ。)との間隔は、この記録紙支持部材13によって一定の間隔に維持される。排出駆動ローラー14は、図示していない搬送用モーターの回転駆動力が伝達されて回転する。排出従動ローラー15は、従動回転可能に軸支されるとともに、排出駆動ローラー14に当接する方向へ付勢されている。
キャリッジ16は、キャリッジガイド軸18及びガイドフレーム19によって、主走査方向Xへ往復動可能に支持されている。この主走査方向Xは、記録紙支持部材13に支持された状態の記録紙Pの記録面に沿って副走査方向Y(記録紙Pの搬送方向)と交差する方向である。キャリッジガイド軸18は、主走査方向Xに沿って配設された金属軸体からなる部品である。ガイドフレーム19は、金属板を曲げ加工等して形成された部品であり、主走査方向Xに沿って配設されている。キャリッジ16は、キャリッジガイド軸18に軸支されるとともに、副走査方向Yの下流側部分がガイドフレーム19に自重で当接して摺接する状態で、主走査方向Xへ往復動可能に支持される。
キャリッジ16は、図示していないキャリッジ駆動用モーターの駆動プーリーと従動プーリーとの間に掛架された無端ベルトが連結されている。キャリッジ16は、キャリッジ駆動用モーターの回転駆動力で無端ベルトを双方向回転させることによって主走査方向Xへ往復動する。「液体噴射ヘッド」としての記録ヘッド17は、記録紙支持部材13に支持された状態の記録紙Pの記録面にヘッド面が対面するようにキャリッジ16に搭載されている。記録ヘッド17のヘッド面には、記録紙Pの記録面にインクを噴射してドットを形成するための多数の噴射ノズルが設けられている(図示せず)。
記録紙Pは、搬送駆動ローラー11と搬送従動ローラー12とで挟持され、搬送駆動ローラー11の駆動回転によって記録紙支持部材13上を副走査方向Yへ搬送される。記録紙支持部材13上の記録紙Pは、キャリッジ16が主走査方向Xへ往復動しながら記録ヘッド17のヘッド面から記録面にインクを噴射してドットを形成する動作と、搬送駆動ローラー11の駆動回転により所定の搬送量で副走査方向Yへ搬送される動作とが交互に繰り返されることによって、記録面に記録が実行される。そして、記録面に記録が実行された記録紙Pは、排出駆動ローラー14と排出従動ローラー15とで挟持され、排出駆動ローラー14の駆動回転により副走査方向Yへ搬送されてインクジェットプリンター1から排出される。これらの一連の記録制御は、公知のマイコン制御回路を有する制御装置100により実行される。
またインクジェットプリンター1は、記録を実行しない待機時又は記録実行中の合間に記録ヘッド17の保守を行うためのヘッド保守装置40を備えている。ヘッド保守装置40は、キャップ41、ワイパー42、吸引ポンプ43、モーター44及び廃液収用部45を有しており、制御装置100により制御される。
キャップ41は、ホームポジション(記録を実行しない待機時にキャリッジ16を停留させる位置)にキャリッジ16がある状態において記録ヘッド17のヘッド面と対向する位置に配設されており、記録ヘッド17のヘッド面に接離する方向(符号Aで示した方向)へ変位可能に支持されている。記録を実行しない待機時には、キャリッジ16をホームポジションに停留させ、記録ヘッド17のヘッド面をキャップ41で封止することによって、噴射ノズルのインクの乾燥を防止することができる。
ワイパー42は、キャップ41と記録紙支持部材13との間の位置に配設されており、記録ヘッド17のヘッド面に接離する方向(符号Aで示した方向)へ変位可能に支持されている。記録ヘッド17のヘッド面に付着した紙粉や埃等の異物、余分なインク等は、記録ヘッド17のヘッド面に先端が接触可能な位置へワイパー42を変位させた状態で、キャリッジ16をホームポジションから記録実行領域へ移動させることによって、ワイパー42で払拭して除去することができる。
吸引ポンプ43は、モーター44の駆動力で動作するポンプであり、吸引側チューブ46を介してキャップ41に接続されているとともに、排出側チューブ47を介して廃液収用部45に接続されている。記録ヘッド17内の気泡や増粘したインクは、記録ヘッド17のヘッド面をキャップ41により封止した状態で吸引ポンプ43を動作させることによって、記録ヘッド17のヘッド面に作用する負圧により強制的に排出させることができる。吸引ポンプ43により吸引されたインクは、廃液収用部45に排出されて蓄積される。
図3は、記録ヘッド17の要部断面図である。
記録ヘッド17は、リザーバー171、インク供給路172、インク流路173、キャビティ174、振動板175、噴射ノズルN及びアクチュエーター20を有している。
「共通液体室」としてのリザーバー171は、ノズル列ごとに設けられている。インクカートリッジ(図示せず)のインクは、インク供給路172からリザーバー171へ供給される。「圧力室」としてのキャビティ174は、リザーバー171から分岐するインク流路173を介してリザーバー171と連通している。つまりリザーバー171のインクは、インク流路173を経由してキャビティ174へ供給される。このインク流路173及びキャビティ174は、リザーバー171に対して、ノズル列の噴射ノズル数と同じ数だけ並設されており、キャビティ174の各々に噴射ノズルNが設けられている。アクチュエーター20は、各キャビティ174の振動板175に各々配設されている。アクチュエーター20は、上部電極22と下部電極23との間に駆動電圧波形を印加することによって圧電素子(ピエゾ)21を振動させ、その圧電素子21の振動によって振動板175を振動させるものである。
このような構成の記録ヘッド17は、ヘッドドライバー31からアクチュエーター20に駆動電圧波形を印加することによって振動板175が振動し、それによってキャビティ174の容積が変化してキャビティ174のインク圧が駆動電圧波形に応じて変化し、それによってキャビティ174のインクが噴射ノズルNから噴射される。
「駆動回路」としてのヘッドドライバー31は、制御装置100からの制御信号に応じて、記録ヘッド17のキャビティ174ごとに設けられた複数のアクチュエーター20を個々に駆動する。より具体的にはヘッドドライバー31は、制御装置100からの制御信号に応じて、複数のアクチュエーター20のうち、インクを噴射すべき噴射ノズルNに対応するアクチュエーター20に対して所定の駆動電圧波形を印加する。
当該実施例においてアクチュエーター20は、キャビティ174のインク圧の変化を個々に検出する「検出回路」としても機能し得る。より具体的には、キャビティ174のインク圧に変化が生ずると、そのインク圧の変化に応じて振動板175が振動し、その振動板175の振動に応じてアクチュエーター20の電極間に電圧が発生する。すなわちアクチュエーター20の電極間には、キャビティ174のインク圧の変化に応じた電圧が発生する。チャージアンプ32は、このアクチュエーター20の電極間に発生する電圧を増幅して制御装置100へ出力する。このように、キャビティ174のインク圧を変化させるための振動板175を「検出回路」の一部として利用することによって、本発明に係るインクジェットプリンター1をさらに低コストに実現することができる。
切換回路33は、複数のアクチュエーター20の各々に対応して複数設けられている。切換回路33は、制御装置100からの制御信号に応じて、アクチュエーター20の上部電極22の接続先をヘッドドライバー31又はチャージアンプ32のいずれかに選択的に切り換える。より具体的には、噴射ノズルNからインクを噴射させるキャビティ174に対応するアクチュエーター20については、制御装置100は上部電極22をヘッドドライバー31へ接続する。それによって、ヘッドドライバー31からアクチュエーター20へ所定の駆動電圧波形が印加され、その噴射ノズルNからインクが噴射される。他方、噴射ノズルNからインクを噴射させないキャビティ174に対応するアクチュエーター20については、制御装置100は上部電極22をチャージアンプ32へ接続する。それによって制御装置100は、そのアクチュエーター20の電極間に発生する電圧から、噴射ノズルNからインクを噴射させないキャビティ174のインク圧の変化を検出することができる。
<ノズル異常検出>
制御装置100が実行する記録ヘッド17のノズル異常検出の手順(方法)について、図4及び図5を参照しながら説明する。
図4は、リザーバー171及び複数のキャビティ174を模式的に図示した記録ヘッド17の断面図である。
制御装置100は、記録紙Pに対するインク噴射の合間に記録紙Pの外側(キャップ41等)にインクを打ち捨てるフラッシングを実行する。その際に制御装置100は、アクチュエーター20を駆動するキャビティ174とアクチュエーター20を駆動しないキャビティ174とが交互に隣接するようにヘッドドライバー31及び切換回路33を制御する。より具体的には、例えばアクチュエーター20を駆動するキャビティ(以下、「駆動キャビティ」という。)としてキャビティ174a、174c及び174eを選択し、アクチュエーター20を駆動しないキャビティ(以下、「非駆動キャビティ」という。)としてキャビティ174b及び174dを選択する。つまりフラッシングのときには、駆動キャビティ174aのアクチュエーター20a、駆動キャビティ174cのアクチュエーター20c及び駆動キャビティ174eのアクチュエーター20eに駆動電圧波形を印加して、噴射ノズルN1、N3及びN5からインクを噴射させる(符号B)。他方、非駆動キャビティ174bのアクチュエーター20b及び非駆動キャビティ174dのアクチュエーター20dには駆動電圧波形を印加せず、噴射ノズルN2及びN4からはインクを噴射させない。
そして制御装置100は、このときに、駆動電圧波形を印加しないアクチュエーター20b及びアクチュエーター20dの電極間に発生する電圧から、クロストークCにより発生する非駆動キャビティ174b及び非駆動キャビティ174dのインク圧の変化を検出する。そして制御装置100は、この非駆動キャビティ174b及び非駆動キャビティ174dのインク圧の変化に基づいて、噴射ノズルN1〜N5のノズル異常の有無を検出する。より具体的には、駆動電圧波形を印加しないアクチュエーター20b及びアクチュエーター20dの電極間に発生する電圧波形を正常時のものと比較して、噴射ノズルN1〜N5のノズル異常の有無を検出する。
図5は、クロストークCによる非駆動キャビティ174b、174dのインク圧の変化波形を模式的に図示したものである。
以下、非駆動キャビティ174bのインク圧の変化に基づいて噴射ノズルN1〜N3のノズル異常の有無を検出する手順を例に説明する。
例えば非駆動キャビティ174bに気泡が混入しておらず、非駆動キャビティ174bの噴射ノズルN2にノズル詰まりも生じていない状態、つまり非駆動キャビティ174bが正常な状態では、その非駆動キャビティ174bのクロストークCによるインク圧の変化は、噴射ノズルN2のメニスカス(噴射ノズルの開口で大気に面している液面)の変動によって吸収されてさらに小さくなる。
これに対して、非駆動キャビティ174bに気泡が混入して噴射ノズルN2に空打ちが生じ得る状態では、その非駆動キャビティ174bのクロストークCによるインク圧の変化は、その気泡によってさらに吸収されるため、非駆動キャビティ174bが正常な場合よりも小さくなる(図5(a))。他方、非駆動キャビティ174bの噴射ノズルN2にノズル詰まりが生じている状態では、噴射ノズルN2のメニスカスの変動がほとんど生じないため、メニスカスの変動によるインク圧の吸収がほとんど生じない。したがって、その非駆動キャビティ174bのクロストークCによるインク圧の変化は、非駆動キャビティ174bが正常な場合よりも大きくなる(図5(b))。
また、例えば駆動キャビティ174aに気泡が混入して噴射ノズルN1に空打ちが生じ得る状態では、アクチュエーター20aによる駆動キャビティ174aのインク圧の変化が気泡によって吸収される。そのため駆動キャビティ174aのインク圧の変化は、駆動キャビティ174aが正常な場合よりも小さくなる。したがって、その駆動キャビティ174aに隣接する非駆動キャビティ174bのクロストークCによるインク圧の変化は、駆動キャビティ174aが正常な場合よりも小さくなる(図5(a))。同様に、駆動キャビティ174cに気泡が混入して噴射ノズルN3に空打ちが生じ得る状態では、アクチュエーター20cによる駆動キャビティ174cのインク圧の変化が気泡によって吸収される。そのため駆動キャビティ174cのインク圧の変化は、駆動キャビティ174cが正常な場合よりも小さくなる。したがって、その駆動キャビティ174cに隣接する非駆動キャビティ174bのクロストークCによるインク圧の変化は、やはり駆動キャビティ174cが正常な場合よりも小さくなる(図5(a))。
他方、駆動キャビティ174aの噴射ノズルN1にノズル詰まりが生じている状態では、噴射ノズルN1からインクが噴射されない。そのため、アクチュエーター20aによる駆動キャビティ174aのインク圧の変化は、リザーバー171側へより多く伝達されることとなる。したがって、その駆動キャビティ174aに隣接する非駆動キャビティ174bのクロストークCによるインク圧の変化は、駆動キャビティ174aが正常な場合よりも大きくなる(図5(b))。同様に、駆動キャビティ174cの噴射ノズルN3にノズル詰まりが生じている状態では、噴射ノズルN3からインクが噴射されない。そのため、アクチュエーター20cによる駆動キャビティ174cのインク圧の変化は、リザーバー171側へより多く伝達されることとなる。したがって、その駆動キャビティ174cに隣接する非駆動キャビティ174bのクロストークCによるインク圧の変化は、駆動キャビティ174cが正常な場合よりも大きくなる(図5(b))。
すなわち、駆動キャビティ174a、174cに隣接する非駆動キャビティ174bのクロストークCによるインク圧の変化の大きさを正常時と比較することによって、噴射ノズルN1〜N3のノズル異常の有無及びそのノズル異常の要因を検出することができる。より具体的には、駆動キャビティ174a、174cに隣接する非駆動キャビティ174bのクロストークによるインク圧の変化波形のピーク値が正常時の範囲内か否かで、噴射ノズルN1〜N3のノズル異常の有無及びそのノズル異常の要因を検出することができる。
例えば、正常時における非駆動キャビティ174bのアクチュエーター20bの電極間に発生する+側電圧ピーク値及び−側電圧ピーク値の50%の電圧値をそれぞれしきい値S1及びS2として設定し、電極間に発生した電圧ピーク値がしきい値S1及びS2に満たない場合には、少なくとも噴射ノズルN1〜N3のいずれかが気泡の混入によるノズル異常であると判定することができる(図5(a))。また例えば、正常時における非駆動キャビティ174bのアクチュエーター20bの電極間に発生する+側電圧ピーク値及び−側電圧ピーク値の120%の電圧値をそれぞれしきい値S3及びS4として設定し、電極間に発生した電圧ピーク値がしきい値S3及びS4を超えている場合には、少なくとも噴射ノズルN1〜N3のいずれかがノズル詰まりによるノズル異常であると判定することができる(図5(b))。
以上説明したように、本発明によれば、駆動キャビティに隣接する非駆動キャビティのクロストークによるインク圧の変化波形のピーク値が正常時の範囲内か否かで、ノズル異常の有無及びそのノズル異常の要因を検出することができる。したがって、ノズル異常の有無及びそのノズル異常の要因を検出する際の制御装置100の処理負荷を大幅に低減させることができる。また本発明は、アクチュエーター20を駆動して噴射ノズルNからインクを噴射させるときに、そのインク噴射と同時に、ノズル異常の有無及びそのノズル異常の要因を検出することができるので、スループットが低下する虞が少ない。
これにより本発明によれば、インクジェットプリンター等の液体噴射装置において、スループットの低下及び処理負荷の増加の虞がより少ないノズル異常の検出を実現することができる。
また本発明は、ノズル異常の検出のために全ての噴射ノズルNからインクを噴射させる必要がない。したがって例えば上記実施例のように、ノズル異常の検出時には駆動キャビティと非駆動キャビティとが交互に隣接するようにヘッドドライバー31を制御すれば、ノズル異常の検出時にインクを噴射させるキャビティ174の数は略半数で足りる。つまり、全ての噴射ノズルからインクを噴射させる必要がある従来技術と比較して、ノズル異常の検出時におけるインクの消費量及び電力消費量を大幅に低減させることができる。
さらに本発明は、ノズル異常の検出時にアクチュエーター20を駆動するキャビティ174についてはインク圧の変化を検出する回路を設ける必要がない。したがって、全てのキャビティ174についてインク圧の変化を検出する回路を設ける必要がある従来技術と比較して、検出回路の規模を大幅に小さくすることが可能になる。例えば図3のチャージアンプ32及び切換回路33は、フラッシング時等のノズル異常の検出時に非駆動キャビティに設定されるキャビティ(図4の非駆動キャビティ174b、174d)については設けなくても良い。それによって大幅にコストを削減することができる。
尚、本発明は、上記説明した実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。例えば膜沸騰インクジェット方式(サーマルジェット方式)の記録ヘッドを備えたインクジェットプリンターにおいても本発明は実施可能であり本発明による作用効果が得られる。
1 インクジェットプリンター、20、20a〜20e アクチュエーター、21 圧電素子、22 上部電極、23 下部電極、31 ヘッドドライバー、32 チャージアンプ、33 切換回路、40 ヘッド保守装置、100 制御装置、171 リザーバー、172 インク供給路、173 インク流路、174 キャビティ、174a、174c、174e 駆動キャビティ、174b、174d 非駆動キャビティ、175 振動板、C クロストーク、N、N1〜N5 噴射ノズル、P 記録紙、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (4)

  1. 液体が供給される共通液体室と、前記共通液体室に連通する複数の圧力室と、前記圧力室ごとに設けられた噴射ノズルと、前記圧力室ごとに設けられたアクチュエーターと、を有し、前記アクチュエーターにより前記圧力室の液圧を変化させることによって前記噴射ノズルから液体が噴射される液体噴射ヘッドと、
    前記アクチュエーターを個々に駆動可能な駆動回路と、
    前記圧力室の液圧の変化を個々に検出可能な検出回路と、
    前記駆動回路を制御する制御装置と、を備えた液体噴射装置であって、
    前記制御装置は、前記アクチュエーターを駆動して前記噴射ノズルから液体を噴射させるときに、前記アクチュエーターを駆動する圧力室に隣接する前記アクチュエーターを駆動しない圧力室の液圧の変化に基づいてノズル異常の有無を検出する、ことを特徴とした液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、前記制御装置は、被噴射材に対する液体噴射の合間に被噴射材の外側に液体を打ち捨てる際に、前記アクチュエーターを駆動する圧力室と前記アクチュエーターを駆動しない圧力室とが交互に隣接するように前記駆動回路を制御してノズル異常の有無を検出する、ことを特徴とした液体噴射装置。
  3. 請求項1又は2に記載の液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドは、前記圧力室ごとに設けられた振動板を前記アクチュエーターにより振動させることによって、前記圧力室の液圧が変化して前記噴射ノズルから液体が噴射される構成であり、
    前記検出回路は、前記アクチュエーターを駆動しない圧力室の振動板の振動から当該圧力室の液圧の変化を検出する、ことを特徴とした液体噴射装置。
  4. 液体が供給される共通液体室と、前記共通液体室に連通する複数の圧力室と、前記圧力室ごとに設けられた噴射ノズルと、前記圧力室ごとに設けられたアクチュエーターと、を有し、前記アクチュエーターにより前記圧力室の液圧を変化させることによって前記噴射ノズルから液体が噴射される液体噴射ヘッドと、
    前記アクチュエーターを個々に駆動可能な駆動回路と、
    前記圧力室の液圧の変化を個々に検出可能な検出回路と、を備えた液体噴射装置の制御方法であって、
    前記アクチュエーターを駆動して前記噴射ノズルから液体を噴射させるときに、前記アクチュエーターを駆動する圧力室に隣接する前記アクチュエーターを駆動しない圧力室の液圧の変化に基づいてノズル異常の有無を検出する、ことを特徴とした液体噴射装置の制御方法。
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