JP5386658B1 - 可燃性ガスおよび鋼材のロウ付け方法 - Google Patents

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Abstract

可燃性ガスとして広く用いられているアセチレンガスに代えて使用することが可能であって、貯蔵、運搬等が容易で、かつ鋼材などの金属材料の集中加熱を可能とする可燃性ガスは、鋼材などの金属材料表面の直径8mm以下の領域の集中加熱に燃焼ガスとして用いられる。この可燃性ガスは、18体積%以上40体積%未満のエチレンを含有し、残部水素および不可避的不純物からなっている。

Description

本発明は可燃性ガス、金属材料の加熱方法、鋼材の溶断方法および鋼材のロウ付け方法に関し、より特定的には、金属材料の集中加熱に燃焼ガスとして用いられる可燃性ガス、および当該可燃性ガスを用いた金属材料の加熱方法、鋼材の溶断方法および鋼材のロウ付け方法に関するものである。
アセチレン(C)は、ガス溶断、ガス溶接、ロウ付けなどにおいて燃焼ガスとして広く用いられている。アセチレンは、燃焼速度や燃焼強度において優れており、燃焼ガスとして好適である。
しかし、アセチレンは圧縮ガスの状態で貯蔵、運搬等を行なうと分解爆発のおそれがある。そのため、アセチレンはアセトン、ジメチルホルムアミドなどの溶媒に溶解された溶解ガスの状態で貯蔵、運搬される。その結果、アセチレンは集合容器や大型容器による大量輸送に不向きであるなどの問題点を有している。
これに対し、20〜80体積%のエチレンと80〜20体積%の水素との混合ガスをアセチレンの代替ガスとして使用することが提案されている。これにより、大気中への急速な拡散による船底作業、ピット内作業における安全性の向上、アセチレンに近い燃焼性能、低価格化、貯蔵および輸送の容易化などの効果が得られるとされている(たとえば、特開昭53−118401号公報(特許文献1)参照)。
特開昭53−118401号公報
燃焼ガスを用いた金属材料の加熱作業の中で、たとえば鋼材のロウ付けや鋼材の溶断などの作業では、目的の領域を短時間で加熱する一方で、目的外の領域の加熱による悪影響を回避するため、目的外の領域の加熱を抑制すること、すなわち集中加熱が求められる場合がある。
本発明はこのような状況のもと創出されたものであって、その目的は貯蔵、運搬等が容易で、かつ金属材料の集中加熱を可能とする可燃性ガス、および当該可燃性ガスを用いた金属材料の加熱方法、鋼材の溶断方法および鋼材のロウ付け方法を提供することである。
本発明に従った可燃性ガスは、金属材料表面の直径8mm以下の領域を集中加熱するロウ付けに燃焼ガスとして用いられる可燃性ガスである。この可燃性ガスは、25体積%以上38体積%未満のエチレンを含有し、残部水素および不可避的不純物からなっている。
本発明者は、金属材料の加熱における集中加熱を可能とする可燃性ガスについて、詳細な検討を行なった。その結果、エチレンと水素との混合ガスが、貯蔵、運搬等においてアセチレンに比べて有利なばかりでなく、エチレンと水素との混合比を適切に調整することにより、集中加熱が可能となることを見出し、本発明に想到した。
具体的には、エチレンの含有割合を25体積%以上38体積%未満とすることにより、加熱されるべき金属材料の加熱範囲を限定しつつ、短時間での加熱が達成される。その結果、金属材料の集中加熱が可能となる。また、本発明の可燃性ガスは圧縮ガスの状態で貯蔵、運搬が可能であるため、貯蔵および輸送、特に集合容器や大型容器を用いた大量輸送が容易である。このように、本発明の可燃性ガスによれば、貯蔵、運搬等が容易で、かつ集中加熱が可能な可燃性ガスを提供することができる。
上記可燃性ガスにおいては、容器内に封入され、当該容器内の圧力が35℃において1MPa以上14.7MPa以下であってもよい。
上記本発明の可燃性ガスは、ロウ付けなどの加工が実施される場所においてエチレンガスと水素ガスとを混合して製造され、使用されてもよい。一方、本発明の可燃性ガスは、予めエチレンガスと水素ガスとを混合して製造され、容器内に封入された後、当該容器に保持された状態でロウ付けなどの加工が実施される場所まで運搬され、使用されてもよい。この場合、効率的な運搬を達成するためには、容器内の圧力を上昇させることが好ましい。しかし、圧力を上昇させ過ぎると低温においてエチレンが液化し、使用時にエチレンと水素との所望の混合比を得ることが難しくなるおそれがある。容器内の圧力を35℃において1MPa以上14.7MPa以下とすることにより、このような問題の発生を抑制するとともに効率的な運搬を達成することができる。また、より効率的な運搬を達成するためには、容器内の圧力を35℃において5MPa以上とすることが好ましく、10MPa以上とすることがより好ましい。
本発明に従った金属材料の加熱方法は、可燃性ガスを燃焼ガスとして用いて金属材料表面の直径8mm以下の領域を集中加熱する金属材料の加熱方法である。この加熱方法においては、可燃性ガスは、18体積%以上40体積%未満のエチレンを含有し、残部水素および不可避的不純物からなっている。
本発明の金属材料の加熱方法によれば、貯蔵、運搬等においてアセチレンに比べて有利なエチレンと水素との混合ガスであってエチレンと水素との混合比が適切に調整された可燃性ガスを用いることにより、効率よく金属材料の集中加熱を達成することができる。
本発明に従った鋼材の溶断方法は、鋼材を準備するステップと、トーチの先端部に配置された火口に可燃性ガスと酸素ガスとの混合ガスを供給して燃焼させることにより、火炎を形成するステップと、当該火炎により上記鋼材の一部を加熱しつつ、上記火口から鋼材の上記一部に向けて酸素を供給して鋼材の上記一部を溶融させるステップと、上記トーチを上記鋼材に対して相対的に移動させて順次鋼材の一部を溶融させることにより、鋼材を切断するステップとを備えている。そして、上記可燃性ガスは、18体積%以上40体積%未満のエチレンを含有し、残部水素および不可避的不純物からなる。
本発明の鋼材の溶断方法によれば、貯蔵、運搬等においてアセチレンに比べて有利なエチレンと水素との混合ガスであってエチレンと水素との混合比が適切に調整された可燃性ガスを用いることにより、効率よく鋼材の溶断を実施することができる。
上記鋼材の溶断方法においては、上記火口は、酸素を吐出する酸素吐出口と、酸素吐出口を取り囲むように配置され、上記混合ガスを吐出する複数の混合ガス吐出口とを有し、酸素吐出口と複数の混合ガス吐出口とは、同一平面上に位置するものであってもよい。このような構造の火口を採用することにより、鋼材の溶断を一層効率よく実施することができる。
本発明に従った鋼材のロウ付け方法は、鋼材を準備するステップと、トーチに可燃性ガスと酸素ガスとの混合ガスを供給して燃焼させることにより、火炎を形成するステップと、鋼材に接合されるべき被接合部材が、上記鋼材に隣接して配置されるステップと、上記鋼材および上記被接合部材の接合されるべき部分が上記火炎によって加熱されつつ、上記鋼材と上記被接合部材との間にロウ材を供給するステップと、上記鋼材、上記被接合部材および上記ロウ材が冷却されることにより、上記鋼材と上記被接合部材とが上記ロウ材によって接合されるステップとを備えている。そして、上記可燃性ガスは、上記本発明の可燃性ガスである。
本発明の鋼材のロウ付け方法によれば、貯蔵、運搬等においてアセチレンに比べて有利なエチレンと水素との混合ガスであってエチレンと水素との混合比が適切に調整された可燃性ガスを用いることにより、効率よく鋼材のロウ付けを実施することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の可燃性ガス、金属材料の加熱方法、鋼材の溶断方法および鋼材のロウ付け方法によれば、貯蔵、運搬等が容易で、かつ金属材料の集中加熱を可能とする可燃性ガス、および当該可燃性ガスを用いることにより作業効率向上を達成可能な金属材料の加熱方法、鋼材の溶断方法および鋼材のロウ付け方法を提供することができる。
ロウ付けの手順の概略を示すフローチャートである。 溶断の手順の概略を示すフローチャートである。 火口の構造を示す概略側面図である。 火口の構造を示す概略端面図である。 図4の線分V−Vに沿う火口の概略断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態における可燃性ガスは、たとえば以下のようにボンベなどの容器に充填して製造することができる。まず、可燃性ガスを充填すべき容器内が所望のレベルまで減圧される。次に、容器内にエチレンガスが供給され、容器内の圧力が可燃性ガスにおけるエチレンの割合を18体積%以上40体積%未満とするために必要な圧力となるように、容器内にエチレンが充填される。
次に、上述のようにエチレンが充填された容器内に水素が供給され、容器内の圧力が可燃性ガスにおけるエチレンの割合を18体積%以上40体積%未満とするために必要な圧力となるように、容器内に水素が充填される。これにより、18体積%以上40体積%未満のエチレンを含有し、残部水素および不可避的不純物からなる可燃性ガスが容器内に充填される。このとき、当該容器内の圧力が35℃において1MPa以上14.7MPa以下であることが好ましい。このように、可燃性ガスが容器内に充填されることにより、運搬が可能となり、たとえば鋼材のロウ付けなどに燃焼ガスとして適用することが容易となる。
次に、この可燃性ガスを用いた集中加熱の一例として、銀ロウを用いた鋼材のロウ付けについて、図1を参照して説明する。まず、鋼材(鋼製の部材)が準備され(S11)、当該鋼材のロウ付けされるべき部分が洗浄される(S12)。洗浄は、たとえばアセトンなどの溶剤を洗浄液として用いて実施することができる。
次に、洗浄されたロウ付けされるべき部分にフラックスが塗布される(S13)。さらに、フラックスが塗布されたロウ付けされるべき部分に、上記鋼材にロウ付けによって接合されるべき部材が接触するように(隣接するように)配置される(S14)。
次に、ロウ付けされるべき部分が加熱されつつ、当該部分に銀ロウが供給される(S15)。これにより、鋼材と当該鋼材に接合されるべき部材との隙間に溶融した銀ロウが侵入する。このとき、ロウ付けされるべき部分の加熱は、18体積%以上40体積%未満のエチレンを含有し、残部水素および不可避的不純物からなる可燃性ガスを用いて実施される。
より具体的には、たとえばアセチレン−酸素用のガストーチが準備され、当該ガストーチを用いて上記可燃性ガスを酸素と混合して燃焼させることにより、火炎が形成される。この火炎によって上記ロウ付けされるべき部分が加熱される。ここで、燃焼ガスとして上記可燃性ガスが用いられることにより、鋼材表面の直径8mm以下の領域、好ましくは5mm以下の領域を集中加熱することができる。ここで、集中加熱される領域、すなわち加熱領域は、たとえば加熱される金属材料が鉄鋼材料である場合、加熱時に赤円となる領域を意味する。つまり、上記可燃性ガスを燃焼ガスとして使用することにより、鋼材の加熱において赤円の直径を8mm以下、さらには5mm以下としつつ、短時間での赤熱を達成することができる。
次に、互いの隙間に溶融した銀ロウが供給された鋼材と当該鋼材に接合されるべき部材とが、冷却される(S16)。これにより、銀ロウが凝固し、鋼材と当該鋼材に接合されるべき部材とが強固に接合される。以上の手順により、ロウ付けが完了する。このとき、短時間での集中加熱が可能な上記可燃性ガスを燃焼ガスとして用いることにより、ロウ付け時の歪が抑制される。
本実施の形態における可燃性ガスは、貯蔵、運搬等が容易で、かつ集中加熱が可能な可燃性ガスである。そして、当該可燃性ガスを燃焼ガスとして用いた金属材料(鋼材)の加熱方法を利用したロウ付けにおいては、効率よく鋼材の集中加熱を達成することができるため、ロウ付けの加熱に起因してロウ付けされた領域の周辺領域における特性の低下やひずみの増大が抑制される。
上記本実施の形態における可燃性ガスにおいては、エチレンの含有割合は25体積%以上38体積%未満であることが好ましい。これにより、一層短時間での加熱が可能となり、たとえば上記ロウ付け作業を一層効率的に実施することができる。
なお、上記実施の形態においては、可燃性ガスがボンベなどの容器に充填される場合について説明したが、本発明の可燃性ガスはこれに限られず、たとえばロウ付けにおける鋼材の加熱などの金属材料の加熱が実施される場所において、エチレンガスと水素ガスとが混合して製造され、容器に充填されることなく使用されてもよい。また、上記実施の形態においては、ロウ材の一例として銀ロウを用いたロウ付けについて説明したが、ロウ材は銀ロウに限定されるものではなく、たとえば銅ロウ、真鍮ロウなどであってもよい。
(実施の形態2)
次に、上記実施の形態1における可燃性ガスの用途の他の一例として、鋼材の溶断について図2〜図5を参照して説明する。まず、鋼材が準備され(S21)、当該鋼材が切断可能な状態とされる。
次に、トーチの先端部に配置された火口に上記実施の形態1における可燃性ガスと酸素ガスとの混合ガスを供給して燃焼させることにより、火炎を形成する(S22)。具体的には、たとえば以下のような火口を用いることにより、より効率よく溶断を実施することができる。図3を参照して、火口1は、後端20側から供給された混合ガスを先端10側から吐出し、吐出される混合ガスに点火することにより火炎を形成することができる。図4および図5を参照して、火口1は、内筒部材12と、内筒部材12を取り囲む外筒部材11とを備えている。図5に示すように、内筒部材の中央部には、長手方向(先端10−後端20方向)に延在し、酸素が通るための酸素流路14が形成されている。そして、酸素流路の先端部が、酸素を吐出する酸素吐出口14Aとなっている。
一方、外筒部材11と内筒部材12との間には、長手方向(先端10−後端20方向)に延在し、上記可燃性ガスと酸素との混合ガスが通るための混合ガス流路13が形成されている。そして、混合ガス流路の先端部が、混合ガスを吐出する混合ガス吐出口13Aとなっている。この混合ガス流路13は、長手方向に垂直な面において酸素流路14を取り囲むように複数形成されている。その結果、図4に示すように、端面側(先端側)から見て、複数の混合ガス吐出口13Aが、酸素吐出口13Aを取り囲むように配置されている。そして、図5に示すように、酸素吐出口14Aと複数の混合ガス吐出口13Aとは、同一平面A上に位置している。別の観点から説明すると、内筒部材12には、酸素を吐出する酸素吐出口14Aが形成され、内筒部材12と外筒部材11との間には、複数の混合ガス吐出口13Aが形成されている。そして、外筒部材11の先端と内筒部材12の先端とが、同一平面A上に位置している。このような構造を有する火口を備えたトーチを用いて、ステップ(S22)以下を次のように実施することができる。
図3〜図5を参照して、まず、たとえばボンベから供給された上記可燃性ガスと、他のボンベから供給された酸素ガスとの混合ガスが、混合ガス流路13を通して後端20側から先端10側へと送られる。そして、混合ガス吐出口13Aから吐出される混合ガスに点火することにより、火炎が形成される(S22)。
次に、ステップ(S22)において形成された火炎により上記鋼材の切断されるべき部分を加熱する。そして、たとえばボンベから供給された酸素ガスが、酸素流路14を通して後端20側から先端10側へと送られる。そして、酸素吐出口14Aから吐出される酸素ガスが、上記火炎によって加熱された鋼材の部分(切断されるべき部分)に吹き付けられる。これにより、当該部分の鋼材が燃焼し、溶融する。さらに、溶融した鋼材は、火口から吐出されるガスの吹き付けにより除去される(S23)。
そして、トーチを鋼材の切断すべき部分に沿って移動させることにより、上記鋼材の溶融と除去とが順次進行する。これにより、鋼材の切断が達成される(S24)。以上の手順により、鋼材の溶断が完了する。このとき、短時間での集中加熱が可能な上記可燃性ガスを燃焼ガスとして用いることにより、目的外の領域の加熱による鋼材への悪影響が抑制される。また、図3〜図5に基づいて説明した構造を有する火口を採用することにより、溶断を一層効率よく実施することができる。
(実施例1)
エチレンと水素との混合ガスを燃料ガスとして用いて鋼材の加熱を行ない、鋼材表面の加熱状態を確認する実験を行なった。実験の手順は以下の通りである。
まず、鋼材としてJIS(Japanese Industrial Standards)SS400の鋼板を準備した。そして、燃料ガスの流量:720L/h(0.05MPa)、酸素ガスの流量:800L/h(0.5MPa)、吹管:中型、火口:450番(アセチレン−酸素用)、火口高さ:15mmの条件で鋼板の表面(平面部)を加熱した。そして、鋼板表面の赤熱までの時間を測定するとともに、赤熱時の赤円の直径を測定した。赤熱までの時間については、混合ガス(燃料ガス)の組成ごとに3回ずつ測定し、その平均値を算出した。実験の結果を表1に示す。
Figure 0005386658
表1において、「総合判定」は赤熱までの時間(加熱能力)と赤円の直径(加熱の集中度)とを総合的に評価したものであって、最も優れるものをA、次いでB、ロウ付けなどの加熱(集中加熱)に使用可能なレベルをC、これを下回るものをDと評価した。表1を参照して、集中加熱を行なうためには赤円の直径は8mm以下であることが必要であり、5mm以下であることが好ましいところ、実験の範囲(エチレン15〜40体積%)では、いずれもこの条件を満たしている。そして、エチレン含有割合が低い方が、赤円直径が小さい、すなわち集中加熱に適しているといえる。一方、加熱時間は、エチレン含有割合が15〜38体積%の範囲において、エチレン含有割合が高いほど短くなっている。しかし、エチレン含有割合が40体積%にまで高くなると、加熱能力が大幅に低下している。
以上のような実験結果を総合すると、集中加熱に燃焼ガスとして用いられる可燃性ガスとしては、加熱能力が低いエチレン15体積%の混合ガスは一般的に求められる加熱能力を下回るため、「D」と評価される。すなわち、エチレン含有割合は18体積%以上とすることが必要であるといえる。また、赤熱までの加熱時間が5秒を超えるエチレン含有割合18体積%および20体積%の混合ガスは「C」と評価される。さらに、エチレン含有割合40体積%の混合ガスについては、赤熱までの加熱時間は5秒未満であるもの、上述のように加熱能力が大幅に低下していること、および加熱時の赤円の直径がエチレン含有割合の上昇に伴って大きくなる傾向を有していることを考慮して、「C」と評価した。また、赤熱までの加熱時間が4秒を超えるものの、赤円直径が4mmと小さいエチレン含有割合25体積%の混合ガスは「B」と評価される。そして、充分な集中加熱を実現しつつ赤熱までの加熱時間が4秒未満であるエチレン含有割合30体積%、37体積%および38体積%の混合ガスを「A」と評価した。
以上の評価結果から、集中加熱に燃焼ガスとして用いるためには、エチレンの含有割合は18体積%以上40体積%未満とすることが適切であるといえる。また、高い加熱能力を確保し、短時間での加熱を可能とする観点からは、エチレンの含有割合は25体積%以上とすることが好ましく、30体積%以上とすることが、より好ましいと考えられる。一方、エチレン含有割合が40体積%となった場合に加熱能力が大幅に低下していることから、エチレン含有割合38体積%〜40体積%の範囲において加熱能力が急激に低下する点が存在するものと考えられる。そうすると、わずかな加熱条件の誤差により加熱能力が低下することを回避し、高い加熱能力を確実に確保する観点からは、エチレン含有割合は38体積%未満とすることが好ましく、37体積%以下とすることがより好ましいと考えられる。
(実施例2)
エチレンの含有割合が18〜40体積%のエチレンと水素との混合ガス(本発明の可燃性ガス)を準備し、火口の構造の違いによるピアッシング時間への影響を調査する実験を行った。実験の手順は以下のとおりである。
まず、厚さ9mmの鋼材(JIS規格SS400)を準備した。一方、火口として、従来のアセチレン用火口3番、およびエチレン用火口3番のほか、新たに開発した火口(開発品)を準備した。開発品の火口は、上記実施の形態2において説明した構造を有しており、エチレン用火口において、内筒部材の先端と外筒部材の先端とを同一平面上に位置するように、その構造を変更したものである。つまり、エチレン用火口は、基本的には開発品の火口と同様の構造を有するものの、先端部において内筒部材が外筒部材よりも短く、内筒部材に比べて外筒部材が先端側に突出している。一方、アセチレン用火口は、開発品と同様に内筒部材の先端と外筒部材の先端とが同一平面上に位置するものの、長手方向に垂直な面において、燃焼ガスであるアセチレンを吐出するアセチレン吐出口が酸素を吐出する酸素吐出口を取り囲む環状の形状を有している点において、開発品とは異なっている。
上記火口を用いて鋼材のピアッシング試験を実施し、ピアッシング完了までの時間により、火口の特性を評価した。ピアッシング時間を短くすることにより、鋼材の溶断を効率よく実施することができる。実験条件の詳細および実験結果を表2に示す。
Figure 0005386658
表2を参照して、開発品の火口を使用した場合、エチレンと水素との混合比にかかわらず、従来の火口を使用した場合に比べてピアッシング時間が短くなっている。このことから、開発品の火口を使用することにより、鋼材の溶断を一層効率よく実施できることが確認される。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の可燃性ガスは、金属材料表面の直径8mm以下の領域の集中加熱に燃焼ガスとして用いられる可燃性ガスに、特に有利に適用され得る。また、本発明の金属材料の加熱方法、鋼材の溶断方法および鋼材のロウ付け方法は、目的外の領域の加熱を抑制することが求められる金属材料の加熱方法、鋼材の溶断方法および鋼材のロウ付け方法に、特に有利に適用され得る。
1 火口、10 先端、11 外筒部材、12内筒部材、13 混合ガス流路、13A 混合ガス吐出口、14酸素流路、14A 酸素吐出口、20 後端。

Claims (3)

  1. 金属材料表面の直径8mm以下の領域を集中加熱するロウ付けに燃焼ガスとして用いられる可燃性ガスであって、
    25体積%以上38体積%未満のエチレンを含有し、残部水素および不可避的不純物からなる、可燃性ガス。
  2. 容器内に封入され、前記容器内の圧力が35℃において1MPa以上14.7MPa以下である、請求項1に記載の可燃性ガス。
  3. 鋼材を準備するステップと、
    トーチに可燃性ガスと酸素ガスとの混合ガスを供給して燃焼させることにより、火炎を形成するステップと、
    前記鋼材に接合されるべき被接合部材が、前記鋼材に隣接して配置されるステップと、
    前記鋼材および前記被接合部材の接合されるべき部分が前記火炎によって加熱されつつ、前記鋼材と前記被接合部材との間にロウ材を供給するステップと、
    前記鋼材、前記被接合部材および前記ロウ材が冷却されることにより、前記鋼材と前記被接合部材とが前記ロウ材によって接合されるステップとを備え、
    前記可燃性ガスは、請求項1に記載の可燃性ガスである、鋼材のロウ付け方法。
JP2013524298A 2012-06-26 2012-08-30 可燃性ガスおよび鋼材のロウ付け方法 Active JP5386658B1 (ja)

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